JP2008136158A - 擬似線路回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】高周波領域における線路特性を十分に再現できる擬似線路回路を提供する。
【解決手段】擬似線路回路10は、抵抗減衰器20と、抵抗減衰器20の入出力端子T1に接続されるローパスフィルタ30とを備える。ローパスフィルタ30は、キャパシタC1とインダクタンスL1とから成り、キャパシタC1に対して直列に抵抗素子R32が接続され、インダクタンスL1に対して並列に抵抗素子R31が接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は高周波領域における線路特性を十分に再現するための擬似線路回路に関する。
TV機器と録画機器間で画像を伝送する際には、一般的にケーブルが用いられている。TV機器と録画機器は、複数の異なる機器メーカーが製造しており、市場において同一機器メーカーの機器が接続されるとは限らない。また接続時に使用されるケーブルの品質も異なることがある。そのため市場において、機器の接続が確実に行えるようにするためには、事前に接続性を試験する必要がある。
しかしながら、ケーブル特性はバラツキが大きく、安定した試験ができないという問題がある。またケーブルには、導体損失などの損失があり、周波数特性も持つため、特性の再現性が難しいという問題もある。
そのため接続性試験を行う場合には、擬似線路回路を用いて試験を行うことが一般的である。従来の擬似線路回路としては、例えば実開昭62−181048号公報に開示されるように、キャパシタやインダクタンス等からなる集中定数回路からなるものが知られている。
実開昭62−181048号公報
ところで、集中定数回路により擬似線路回路を設計する場合、例えば、アッテネータの入出力端子にキャパシタとインダクタンスとから成るローパスフィルタを接続することによって擬似線路回路を構成することが考えられる。かかる構成によれば、ローパスフィルタの次数によって減衰傾度や減衰量を調整できるので、目的とする線路特性を的確に再現できる。
しかし、高周波領域においては、寄生キャパシタや寄生インダクタンスなどの寄生素子の存在が無視できなくなる。それ故、寄生素子による共振現象により、線路特性の帯域内に減衰極が形成されてしまい、目的とする線路特性を十分に再現できないという不都合が生じる。
そこで、本発明は高周波領域における線路特性を十分に再現できる擬似線路回路を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係わる擬似線路回路は、抵抗減衰器と、抵抗減衰器の入出力端子に接続される第一のキャパシタと第一のインダクタンスとから成るローパスフィルタと、第一のキャパシタに対して直列に接続される第一の抵抗素子と、第一のインダクタンスに対して並列に接続される第二の抵抗素子と、を備える。
ローパスフィルタの抵抗成分を増加させると、クオリティファクターは小さくなり、寄生素子の自己共振をダンピングできるので、寄生素子の共振周波数付近の減衰変動を緩和し、高周波領域における擬似線路回路の周波数特性を改善できる。
擬似線路回路は、グランド電極と抵抗減衰器の共通端子との間に接続される第二のインダクタンスを更に備えるものが好ましい。
かかる構成によれば、擬似線路回路の遮断特性を鋭くし、遮断周波数から切れ良く信号減衰が始まるように周波数特性を改善できる。
グランド電極と抵抗減衰器の共通端子との間に接続される第二のキャパシタを更に備えるものが好ましい。
かかる構成によれば、抵抗減衰器の共通端子とグランド電極GNDとの間に流れる直流電流をカットすることができる。
第一のキャパシタと第一の抵抗素子は、並列接続されて成る複数のCR直列回路から成り、且つ複数のCR直列回路のそれぞれは、異なるグランド電極に接続されているものが好適である。
かかる構成によれば、寄生素子を分散することによって、寄生素子のリアクタンス成分を小さくできる。すると、寄生素子の共振周波数は、高周波側にシフトするので、目標とする帯域内における擬似線路回路の減衰特性の劣化を低減することができる。
本発明の他の側面に係わる擬似線路回路は、π型抵抗減衰器と、π型抵抗減衰器の第一の入出力端子に接続される第一のキャパシタと第一のインダクタンスとから成る第一のローパスフィルタと、π型抵抗減衰器の第二の入出力端子に接続される第二のキャパシタと第二のインダクタンスとから成る第二のローパスフィルタと、第一のキャパシタに対して直列に接続される第一の抵抗素子と、第二のキャパシタに対して直列に接続される第二の抵抗素子と、第一のインダクタンスに対して並列に接続される第三の抵抗素子と、第二のインダクタンスに対して並列に接続される第四の抵抗素子と、グランド電極とπ型抵抗減衰器の共通端子との間に接続される第三のインダクタンスと、を備える。ここで、第一のキャパシタと第一の抵抗素子は、並列接続されて成る第一及び第二のCR直列回路から成り、第一及び第二のCR直列回路は、それぞれ異なるグランド電極に接続される。更に第二のキャパシタと第二の抵抗素子は、並列接続されて成る第三及び第四のCR直列回路から成り、第三及び第四のCR直列回路は、それぞれ異なるグランド電極に接続される。
かかる構成によれば、ローパスフィルタの抵抗成分の増加により、寄生素子の共振周波数付近での減衰変動を緩和するとともに、寄生素子の共振周波数を高周波側にシフトできるので、高周波領域における擬似線路回路の周波数特性が大幅に改善されるとともに遮断特性が向上し、切れのよい線路特性を得ることができる。
本発明の更に他の側面に係わる擬似線路回路は、π型抵抗減衰器と、π型抵抗減衰器の第一の入出力端子に接続される、第一のキャパシタと第一のインダクタンスとから成る第一のローパスフィルタと、π型抵抗減衰器の第二の入出力端子に接続される、第二のキャパシタと第二のインダクタンスとから成る第二のローパスフィルタと、第一のキャパシタに対して直列に接続される第一の抵抗素子と、第二のキャパシタに対して直列に接続される第二の抵抗素子と、第一のインダクタンスに対して並列に接続される第三の抵抗素子と、第二のインダクタンスに対して並列に接続される第四の抵抗素子と、グランド電極とπ型抵抗減衰器の共通端子との間に接続される第三のキャパシタと、を備える。ここで、第一のキャパシタと第一の抵抗素子は、並列接続されて成る第一及び第二のCR直列回路から成り、第一及び第二のCR直列回路は、それぞれ異なるグランド電極に接続される。第二のキャパシタと第二の抵抗素子は、並列接続されて成る第三及び第四のCR直列回路から成り、第三及び第四のCR直列回路は、それぞれ異なるグランド電極に接続されている。
かかる構成によれば、ローパスフィルタの抵抗成分の増加により、寄生素子の共振周波数付近での減衰変動を緩和するとともに、寄生素子の共振周波数を高周波側にシフトできるので、高周波領域における擬似線路回路の周波数特性が大幅に改善されるとともに、抵抗減衰器の共通端子とグランド電極GNDとの間に流れる直流電流をカットすることができる。
擬似線路回路は、グランド電極とπ型抵抗減衰器の共通端子との間に接続される第三のインダクタンスを更に備えてもよい。第三のキャパシタと第三のインダクタンスとは直列接続されているものが好適である。
かかる構成によれば、π型抵抗減衰器の共通端子とグランド電極との間に流れる直流電流をカットできるという効果に加えて、遮断特性を鋭くし、遮断周波数から切れ良く信号減衰が始まるように周波数特性を改善できるという効果を併せ持つことができる。
本発明によれば、寄生素子の共振周波数付近の減衰変動を緩和し、高周波領域における線路特性を十分に再現できる。
以下、各図を参照しながら本発明に係わる実施例について説明する。同一要素には同一の符号を付すものとし、重複する説明を省略する。
図1は実施例1に係わる擬似線路回路10の回路構成を示す。
擬似線路回路10は、接続ケーブル(例えば、HDMI(High Definition Multimedia Interface)方式に準拠したケーブル)の線路特性(高周波減衰特性)を再現するためのものであり、抵抗減衰器20と、抵抗減衰器20の第一の入出力端子T1に接続されるローパスフィルタ30と、抵抗減衰器20の第二の入出力端子T2に接続されるローパスフィルタ40と、抵抗減衰器20の共通端子T3とグランド電極GNDとの間に接続されるインダクタンスL3とを備える。
抵抗減衰器20は、信号線SIGを介して擬似線路回路10に入力される信号のレベルをその周波数に依存せずに一定の減衰量で減衰しつつ、入出力インピーダンスを一定のまま保持するためのものであり、例えば、π型アッテネータが好適である。抵抗減衰器20は、抵抗R1,R2,R3によって構成されており、特性インピーダンスをZ、減衰量をL[dB]とすると、各抵抗値は下式により求めることができる。
R1=Z(K2−1)/2K
R2=R3=Z(K+1)/(K−1)
K=10L/20
ローパスフィルタ30は、上り信号に対する擬似線路回路10の減衰特性を再現するためのものであり、直列接続されて成るインダクタンスL1とキャパシタC1とを有する2次のLCフィルタとして構成されている。更にインダクタンスL1に対して並列に抵抗素子R31が接続され、キャパシタC1に対して直列に抵抗素子R32が接続されている。
ローパスフィルタ40は、下り信号に対する擬似線路回路10の減衰特性を再現するためのものであり、直列接続されて成るインダクタンスL2とキャパシタC2とを有する2次のLCフィルタとして構成されている。更にインダクタンスL2に対して並列に抵抗素子R41が接続され、キャパシタC2に対して直列に抵抗素子R42が接続されている。
図2は図1に示す擬似線路回路10内のCR直列回路を二つに分割したときの等価回路を示す。
第一の入出力端子T1とグランド電極GNDとの間に接続される、キャパシタC1と抵抗素子R32とから成るCR直列回路は、第一の入出力端子T1と第一のグランド電極GND1との間に接続される、キャパシタC11と抵抗素子R321とから成るCR直列回路と、第一の入出力端子T1と第二のグランド電極GND2との間に接続される、キャパシタC12と抵抗素子R322とから成るCR直列回路とに分割できる。
第二の入出力端子T2とグランド電極GNDとの間に接続される、キャパシタC2と抵抗素子R42とから成るCR直列回路は、第二の入出力端子T2と第一のグランド電極GND1との間に接続される、キャパシタC21と抵抗素子R421とから成るCR直列回路と、第二の入出力端子T2と第二のグランド電極GND2との間に接続される、キャパシタC22と抵抗素子R422とから成るCR直列回路とに分割できる。
図3は擬似線路回路10の外観斜視図を示し、図4は擬似線路回路10の裏面図を示している。これらの図面に示すように、擬似線路回路10は、絶縁基板50の表面に第一のグランド電極GND1、第二のグランド電極GND2、及び信号線SIGがパターン形成されるとともに、その表面にチップ素子(インダクタンスL1,L2,L3、キャパシタC11,C12,C21,C22、抵抗素子R1,R2,R3,R31,R321,R322,R41,R421,R422)が表面実装される構成を有している。絶縁基板50の裏面には、グランドベタパターンGND3が形成されている。第一のグランド電極GND1及び第二のグランド電極GND2のそれぞれは、絶縁基板50の側面(凹部側面)にも形成されており、グランドベタパターンGND3に接続している。第一のグランド電極GND1及び第二のグランド電極GND2は、多点グランドとして機能する。
次に、図5乃至図6を参照しながら第一の比較例に係わる擬似線路回路の線路特性について説明を加える。第一の比較例に係わる擬似線路回路は、図1に示す擬似線路回路10から抵抗素子R31,R32,R41,R42,及びインダクタンスL3を省略して成る回路構成を有するものである。
図5乃至図6において、実線グラフは実施例1に係わる擬似線路回路10の目標特性、即ち、接続ケーブルの減衰特性を示している。点線グラフは、抵抗減衰器20のみの周波数特性を示している。一点鎖線グラフは、寄生素子の存在を考慮しない場合の第一の比較例に係わる擬似線路回路の周波数特性を示している。二点鎖線グラフは、寄生素子の存在を考慮した場合の第一の比較例に係わる擬似線路回路の周波数特性を示している。
図6に示すように寄生素子の存在を考慮した場合の第一の比較例に係わる擬似線路回路の周波数特性は、5000MHz付近に減衰極を有しており、減衰域から遮断域に至るスカート特性が目標特性から大きく乖離していることが分かる。これは、ローパスフィルタ30,40を構成するキャパシタC1,C2と寄生インダクタンスとの共振現象により、5000MHz付近に減衰極が形成されることが原因であると考えられる。
尚、寄生インダクタンス成分には、バラツキが生じやすいので、第一の比較例に係わる擬似線路回路の周波数特性にもバラツキが生じやすくなる。
次に、図7乃至図14を参照しながら実施例1に係わる擬似線路回路10の線路特性について説明を加える。
図7乃至図8において、実線グラフは、擬似線路回路10の目標特性を示している。点線グラフは、実施例1に係わる擬似線路回路10の周波数特性、即ち、第一の比較例に係わる擬似線路回路のローパスフィルタ30に対して抵抗素子R31、R32を接続し、更にローパスフィルタ40に対して抵抗素子R41,R42を接続した場合における周波数特性の改善を示している。
ローパスフィルタ30,40の減衰傾度は、その次数によって定まるが、図1に示すようにローパスフィルタ30に対して抵抗素子R31、R32を接続し、更にローパスフィルタ40に対して抵抗素子R41,R42を接続することで、ローパスフィルタ30,40の減衰傾度が緩やかになるように調整することができる。これは、ローパスフィルタ30,40の抵抗成分を増加させることで、クオリティファクターを小さくし、寄生素子の自己共振をダンピングできるためである。
抵抗素子R31,R32,R41,R42の抵抗値として適切な値を選択すると、寄生素子の共振周波数付近の減衰変動を緩和することができ、例えば、図7乃至図8に示すように、減衰極を実質的に消滅させることもできる。この結果、減衰域から遮断域に至る擬似線路回路10のスカート特性は、略一定の減衰傾度で傾斜するようになるので、特に高周波領域における擬似線路回路10の周波数特性が大きく改善されることとなる。
図9乃至図10において、実線グラフは、擬似線路回路10の目標特性を示している。点線グラフは、図1に示す擬似線路回路10の周波数特性、即ち、第一の比較例に係わる擬似線路回路のローパスフィルタ30に対して抵抗素子R31、R32を接続し、更にローパスフィルタ40に対して抵抗素子R41,R42を接続し、更に共通端子T3とグランド電極GNDとの間にインダクタンスL3を接続した場合における周波数特性の改善を示している。
上述の如く、ローパスフィルタ30,40の抵抗成分を増加させることで、寄生素子の共振現象による高周波領域における擬似線路回路10の周波数特性の劣化を改善できるが、その一方で、減衰傾度が緩やかになるために、遮断特性の低下、即ち、ローパスフィルタ30,40の遮断周波数より低い周波数付近からの信号減衰が始まる場合がある。
図9乃至図10に示すように、共通端子T3とグランド電極GNDとの間にインダクタンスL3を接続することにより、擬似線路回路10の遮断特性を鋭くし、遮断周波数から切れ良く信号減衰が始まるように周波数特性を改善できる。
図11乃至図12において、実線グラフは擬似線路回路10の目標特性を示している。点線グラフは、図1に示す擬似線路回路10から抵抗素子R31,R32,R41,R42を省略し、それぞれのキャパシタC1,C2を図2に示すように二つに分割して成る回路構成を有する第二の比較例に係わる擬似線路回路の線路特性を示している。一点鎖線グラフは、図1に示す擬似線路回路10から抵抗素子R31,R32,R41,R42を省略し、それぞれのキャパシタC1,C2を分割しない回路構成を有する第三の比較例に係わる擬似線路回路の線路特性を示している。
寄生素子の共振周波数が低周波側に存在する場合には、目標とする帯域内において、目標特性よりも大きく信号を減衰させてしまうこととなる。ここで、図11乃至図12に示すように、キャパシタC1,C2を分割する場合と、キャパシタC1,C2を分割しない場合とを比較すると、前者の方が後者よりも寄生素子を分散できるため、寄生素子のリアクタンス成分を小さくすることが可能となり、寄生素子の共振周波数を高周波側にシフトさせることができる。寄生素子の共振周波数を高周波側にシフトさせることができれば、目標とする帯域内における減衰特性の劣化を低減することができる。
図13乃至図14において、実線グラフは擬似線路回路10の目標特性を示している。点線グラフは、図2に示す擬似線路回路10の線路特性を示している。一点鎖線グラフは図1に示す擬似線路回路10の線路特性を示している。
キャパシタC1,C2を分割していない場合、即ち、図1に示す擬似線路回路10の寄生素子の共振周波数は、低周波側に位置しているのに対し、キャパシタC1,C2を分割した場合、即ち、図2に示す擬似線路回路10の寄生素子の共振周波数は、高周波側に位置している。何れの場合にも、ローパスフィルタ30,40には、抵抗素子R31、R32,R41,R41が付加されているので、寄生素子の自己共振がダンピングされることにより、寄生素子の共振周波数付近での減衰変動が緩和され、減衰極が実質的に消滅するので、擬似線路回路10の線路特性は改善されている。
しかし、寄生インダクタンス成分のバラツキは大きいので、キャパシタC1,C2を分割する場合に比べて、キャパシタC1,C2を分割しない場合の方が寄生インダクタンス成分のバラツキの影響を受けやすく、高周波領域における線路特性が劣化し易い。このため、低周波側に減衰極が形成されている場合よりも、高周波側に減衰極が形成されている場合の方が、目標とする帯域内における線路特性の劣化が少ないので、図2に示すようにキャパシタC1,C2を分割することにより、線路特性の劣化を低減できる。
尚、擬似線路回路10内のCR直列回路は、3以上に分割してもよい。3以上に分割することで、寄生素子をより多く分散できるので、寄生素子の共振周波数をより高周波側にシフトさせることができる。
図15は実施例2に係わる擬似線路回路60の回路構成を示し、図16は擬似線路回路60内のCR直列回路を二つに分割したときの等価回路を示す。
説明の便宜上、実施例1と実施例2との相違点を中心に説明するものとし、両者の共通点については説明を省略する。擬似線路回路60は、抵抗減衰器20の共通端子T3とグランド電極GNDとの間にキャパシタC3が接続されている点において、上述の擬似線路回路10とは異なる。
第一の入出力端子T1又は第二の入出力端子T2に入出力される映像信号には、直流成分(DCバイアス)が含まれているものがある。上述の擬似線路回路10では、抵抗減衰器20の共通端子T3とグランド電極GNDとの間にインダクタンスL3が接続されているので、映像信号に直流成分が含まれていると、信号線SIGとグランド電極GNDとの間に直流電流が常時流れる。映像信号受信機器には、信号線SIGとグランド電極GNDとの間に所定値以上の直流電流が流れていることを検出すると、信号線SIGに短絡が生じているものと判定し、回路を遮断するための保護回路が実装されているものがある。そのため、信号線SIGとグランド電極GNDとの間に直流電流が常時流れ続けると、保護回路が動作することにより、回路が遮断され、映像信号受信機器において映像信号を受信することができなくなるという不都合が生じる。更に、信号線SIGとグランド電極GNDとの間に直流電流が常時流れ続けると、消費電力の増大を招いてしまう。
これに対し、擬似線路回路60では、抵抗減衰器20の共通端子T3とグランド電極GNDとの間にキャパシタC3が接続されているので、第一の入出力端子T1又は第二の入出力端子T2に入出力される映像信号に直流成分が含まれていたとしても、その直流成分をカットすることができる。これにより保護回路の動作による回路遮断を回避し、映像信号の安定した受信動作を可能にできる上に、消費電力の低減をも可能にできる。
図17は擬似線路回路60の線路特性を示している。
同図では、キャパシタC3の容量値がそれぞれ10nF、1.0nF、0.1nFであるときの線路特性を実線、一点鎖線、二点鎖線により示している。擬似線路回路60にキャパシタC3を挿入することで、低周波側の線路特性が若干劣化するものの、映像信号の基本帯域のおよそ1/10程度の帯域よりも高い周波数帯域において線路特性が十分に再現できれば、実用上の不都合は生じないものと考えられる。例えば、映像信号の基本帯域が1GHzである場合、100MHz以上の周波数帯域において十分な線路特性を再現するには、ある程度の余裕を見込んでキャパシタC3の容量値を1.0nF以上に設定することが望ましい。
図18は実施例3に係わる擬似線路回路70の回路構成を示し、図19は擬似線路回路70内のCR直列回路を二つに分割したときの等価回路を示す。
説明の便宜上、実施例2と実施例3との相違点を中心に説明するものとし、両者の共通点については説明を省略する。擬似線路回路70は、抵抗減衰器20の共通端子T3とグランド電極GNDとの間にキャパシタC3とインダクタンスL3とが直列接続されている点において、上述の擬似線路回路60とは異なる。
擬似線路回路70によれば、共通端子T3とグランド電極GNDとの間に流れる直流電流をカットできるという効果に加えて、遮断特性を鋭くし、遮断周波数から切れ良く信号減衰が始まるように周波数特性を改善できるという効果を併せ持つことができる。
実施例1に係わる擬似線路回路の回路構成図である。 図1に示す擬似線路回路内のCR直列回路を二つに分割したときの等価回路図である。 実施例1に係わる擬似線路回路の外観斜視図である。 実施例1に係わる擬似線路回路の裏面図である。 第一の比較例に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 第一の比較例に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 実施例1に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 実施例1に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 実施例1に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 実施例1に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 第二及び第三の比較例に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 第二及び第三の比較例に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 実施例1に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 実施例1に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 実施例2に係わる擬似線路回路の回路構成図である。 図15に示す擬似線路回路内のCR直列回路を二つに分割したときの等価回路図である。 実施例2に係わる擬似線路回路の線路特性を示すグラフである。 実施例3に係わる擬似線路回路の回路構成図である。 図18に示す擬似線路回路内のCR直列回路を二つに分割したときの等価回路図である。
符号の説明
10…擬似線路回路
20…抵抗減衰器
30,40…ローパスフィルタ
50…絶縁基板
L1,L2,L3…インダクタンス
C1,C2,C3,C11,C12,C21,C22…キャパシタ
R1,R2,R3,R31,R32,R41,R42,R321,R322,R421,R422…抵抗素子
GND,GND1,GND2…グランド電極
GND3…グランドベタパターン

Claims (7)

  1. 抵抗減衰器と、
    前記抵抗減衰器の入出力端子に接続される、第一のキャパシタと第一のインダクタンスとから成るローパスフィルタと、
    前記第一のキャパシタに対して直列に接続される第一の抵抗素子と、
    前記第一のインダクタンスに対して並列に接続される第二の抵抗素子と、
    を備える擬似線路回路。
  2. 請求項1に記載の擬似線路回路であって、
    グランド電極と前記抵抗減衰器の共通端子との間に接続される第二のインダクタンスを更に備える、擬似線路回路。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の擬似線路回路であって、
    グランド電極と前記抵抗減衰器の共通端子との間に接続される第二のキャパシタを更に備える、擬似線路回路。
  4. 請求項1乃至請求項3のうち何れか1項に記載の擬似線路回路であって、
    前記第一のキャパシタと前記第一の抵抗素子は、並列接続されて成る複数のCR直列回路から成り、前記複数のCR直列回路のそれぞれは、異なるグランド電極に接続されている、擬似線路回路。
  5. π型抵抗減衰器と、
    前記π型抵抗減衰器の第一の入出力端子に接続される、第一のキャパシタと第一のインダクタンスとから成る第一のローパスフィルタと、
    前記π型抵抗減衰器の第二の入出力端子に接続される、第二のキャパシタと第二のインダクタンスとから成る第二のローパスフィルタと、
    前記第一のキャパシタに対して直列に接続される第一の抵抗素子と、
    前記第二のキャパシタに対して直列に接続される第二の抵抗素子と、
    前記第一のインダクタンスに対して並列に接続される第三の抵抗素子と、
    前記第二のインダクタンスに対して並列に接続される第四の抵抗素子と、
    グランド電極と前記π型抵抗減衰器の共通端子との間に接続される第三のインダクタンスと、を備え、
    前記第一のキャパシタと前記第一の抵抗素子は、並列接続されて成る第一及び第二のCR直列回路から成り、前記第一及び前記第二のCR直列回路は、それぞれ異なるグランド電極に接続されており、
    前記第二のキャパシタと前記第二の抵抗素子は、並列接続されて成る第三及び第四のCR直列回路から成り、前記第三及び前記第四のCR直列回路は、それぞれ異なるグランド電極に接続されている、擬似線路回路。
  6. π型抵抗減衰器と、
    前記π型抵抗減衰器の第一の入出力端子に接続される、第一のキャパシタと第一のインダクタンスとから成る第一のローパスフィルタと、
    前記π型抵抗減衰器の第二の入出力端子に接続される、第二のキャパシタと第二のインダクタンスとから成る第二のローパスフィルタと、
    前記第一のキャパシタに対して直列に接続される第一の抵抗素子と、
    前記第二のキャパシタに対して直列に接続される第二の抵抗素子と、
    前記第一のインダクタンスに対して並列に接続される第三の抵抗素子と、
    前記第二のインダクタンスに対して並列に接続される第四の抵抗素子と、
    グランド電極と前記π型抵抗減衰器の共通端子との間に接続される第三のキャパシタと、を備え、
    前記第一のキャパシタと前記第一の抵抗素子は、並列接続されて成る第一及び第二のCR直列回路から成り、前記第一及び前記第二のCR直列回路は、それぞれ異なるグランド電極に接続されており、
    前記第二のキャパシタと前記第二の抵抗素子は、並列接続されて成る第三及び第四のCR直列回路から成り、前記第三及び前記第四のCR直列回路は、それぞれ異なるグランド電極に接続されている、擬似線路回路。
  7. 請求項6に記載の擬似線路回路であって、
    前記グランド電極と前記π型抵抗減衰器の共通端子との間に接続される第三のインダクタンスを更に備え、
    前記第三のキャパシタと前記第三のインダクタンスとは直列接続されている、擬似線路回路。
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