JP2008135602A - パターン形成方法及びパターン形成装置 - Google Patents

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JP2008135602A JP2006321266A JP2006321266A JP2008135602A JP 2008135602 A JP2008135602 A JP 2008135602A JP 2006321266 A JP2006321266 A JP 2006321266A JP 2006321266 A JP2006321266 A JP 2006321266A JP 2008135602 A JP2008135602 A JP 2008135602A
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Hirotsuna Miura
弘綱 三浦
Naoyuki Toyoda
直之 豊田
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Seiko Epson Corp
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Abstract

【課題】基板を加熱しながら基板上に形成されるパターンを目的の位置に精度良く形成す
ることが可能となるパターン形成方法及パターン形成装置を提供する。
【解決手段】マザーシート4Mの加熱温度を、ノズルNの配列方向であるマザーシート4
Mの横方向の各領域Rが各ノズルNと正対するように調整した。マザーシート4Mの横方
向に配置形成された各領域Rが、各ノズルNと正対した状態で、マザーシート4Mの縦方
向のビットマップデータを補正するようにした。そして、その補正されたビットマップデ
ータに基づいて機能液をマザーシート4Mの各領域Rに吐出するようにした。
【選択図】図10

Description

本発明は、パターン形成方法及びパターン形成装置に関するものである。
近年、機能性パターンを形成するために、機能性材料をアセトンなどの溶媒に溶解また
は分散させて液状体に加工し、更に微小な液滴(インク)にして基板上に配置してパター
ニングをする、所謂液滴吐出法(インクジェット法)が知られている(例えば、特許文献
1参照)。
この種の液滴吐出法(インクジェット法)においては、基板を加熱しながら液滴(イン
ク)を順次吐出することによって、前記基板上に配置された液滴(インク)の乾燥速度を
速めることで、パターニング速度を向上させる技術が提案されている。
特開2004−306372号公報
しかしながら、特に、溶媒として公知の水系溶媒を使用した場合では、前記溶媒を確実
に蒸発させるために基板温度を46℃程度に加熱させる必要がある。この結果、基板の構
成材料にもよるが、加熱中においては通常は基板が熱膨張をしてしまう。例えば、基板と
してグリーンシートを使用した場合、26℃(常温)から46℃に加熱すると、80μm
程度延びてしまう。
この結果、基板を加熱しながらパターンを形成する場合では、膨張した基板上に液滴が
配置されてしまうため、所望の位置にパターンが形成されなくなってしまうという問題が
あった。例えば、予めビアホール等が形成されたグリーンシートに対してパターンをその
ビアホールに接続されるように形成する場合では、グリーンシートの熱膨張によって液滴
の配置位置が大きくずれてしまう。このため、形成されたパターンがビアホールに接続さ
れなくなってしまい、所望の特性の基板が作製されなくなってしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、基板を加熱しながら基板
上にパターンを目的の位置に精度良く形成することが可能となるパターン形成方法及パタ
ーン形成装置を提供することにある。
本発明のパターン形成方法は、基板に対して一方向に沿って配列された複数のノズルを
、前記基板に対して前記一方向とは異なる方向に相対移動させて、データに基づいて前記
複数のノズルの各々から機能材料を含む機能液の液滴を吐出し、前記基板上にパターンを
形成するパターン形成方法において、前記基板の前記一方向に沿った長さを加熱して補正
し、前記基板の前記一方向と異なる方向の成分を、前記加熱による前記基板の変形度合い
に基づいて前記データで補正する。
これによれば、ノズルの配置方向に対する補正は、ノズルの配列ピッチが画定されてい
ることから困難であるが、本発明のように、基板のノズルの配置方向に沿った長さを基板
の温度を調整することによって、吐出ヘッド30をノズルNの配置方向に動かすことなく
、ノズルの配置方向に沿った補正を行うことができる。
また、基板は加熱されることから、基板上に着弾した液滴は直ちに乾燥される。このた
め、短時間でパターンが形成される。また、加熱によって基板が変形した場合であっても
、加熱よって生じる基板の変形度合いに応じてデータが補正されていることから、液滴は
所望の位置に着弾する。この結果、パターンを目的の位置に精度良く形成することが可能
となる。
このパターン形成方法において、前記基板上に予め配置形成したマークを、前記基板を
加熱する前と加熱した後とで比較して、その加熱によるずれ度合いを算出し、その算出さ
れた前記ずれ度合いに基づいて前記データを補正するようにしてもよい。
これによれば、データは加熱によるずれ度合いに基づいて補正される。
このパターン形成方法において、前記基板は、多孔質性基板であってセラミックス粒子
と樹脂とから構成される低温焼成用シートであり、前記機能液は、前記機能材料として金
属材料を分散させた液状体であってもよい。
これによれば、基板上に形成される配線パターンを短時間でかつ目的の位置に精度良く
形成することが可能となる。
このパターン形成方法において、前記基板は、回路素子が実装されるとともにその実装
された前記回路素子に対して電気的に接続された配線が形成される回路基板であってもよ
い。
これによれば、回路素子が形成された所望の特性を有した回路基板を短時間で形成する
ことができる。
このパターン形成方法において、前記データはビットマップデータであってもよい。
これによれば、容易に基板の変形度合いに応じてデータを補正することができる。
このパターン形成方法において、前記複数のノズルが配列された前記一方向は、前記複
数のノズルを前記基板に対して相対移動させる方向と直交した方向としてもよい。
これによれば、縦方向と横方向とで変形度合いが異なる基板であっても、パターンを目
的の位置に精度良く形成することが可能となる。
このパターン形成方法において、前記基板の加熱を、ペルチェ素子によって行うように
してもよい。
これによれば、基板の温度調整を短時間で行われる。
本発明のパターン形成装置は、基板に対して一方向に沿って配列された複数のノズルを
、前記基板に対して前記一方向とは異なる方向に相対移動させて、データに基づいて前記
複数のノズルの各々から機能材料を含む機能液の液滴を吐出し、前記基板上にパターンを
形成するパターン形成装置において、前記基板の表面温度を、前記液滴の吐出時の前記機
能液の温度以上かつ前記機能液を構成する組成物の沸点以下の温度範囲内に加熱する加熱
手段と、前記基板の表面温度を、前記温度範囲内であって、且つ、前記複数のノズルの各
々が前記基板上に予め前記一方向に沿って画定された各区画領域に正対するように前記基
板の表面温度を調整する調整手段と、前記調整後の前記基板の変形度合いを算出する算出
手段と、前記変形度合いに基づいて、前記複数のノズルの各々から吐出した前記機能液が
正対する前記区画領域に着弾するように、前記データの前記一方向とは異なる前記方向の
成分を、補正する補正手段とを備えている。
これによれば、ノズルの配置方向に対する補正は、ノズルの配列ピッチが画定されてい
ることから困難であるが、本発明のように、基板のノズルの配置方向に沿った長さを基板
の温度を調整することによって、吐出ヘッド30をノズルNの配置方向に動かすことなく
、ノズルの配置方向に沿った補正を行うことができる。
また、基板は加熱されることから、基板上に着弾した液滴は直ちに乾燥される。このた
め、短時間でパターンが形成される。また、加熱によって基板が変形した場合であっても
、加熱よって生じる基板の変形度合いに応じてデータが補正されていることから、液滴は
所望の位置に着弾する。この結果、パターンを目的の位置に精度良く形成することが可能
となる。
このパターン形成装置において、加熱手段は、ペルチェ素子であってもよい。
これによれば、基板の温度調整を短時間で行われる。
このパターン形成装置において、前記算出手段は、前記基板上に予め配置形成したマー
クを、前記基板を前記温度範囲内の温度に加熱する前と、前記基板を前記温度範囲内の温
度に加熱した後とで比較して、その加熱によるずれ度合いを算出し、その算出された前記
ずれ度合いに基づいて前記データを補正してもよい。
これによれば、データは加熱によるずれ度合いに基づいて補正される。
このパターン形成装置において、前記データはビットマップデータであってもよい。
これによれば、容易に基板の変形度合いに応じてデータを補正することができる。
このパターン形成装置において、前記複数のノズルが配列された前記一方向は、前記複
数のノズルが前記基板に対して相対移動する方向と直交するように配列されてもよい。
これによれば、縦方向と横方向とで変形度合いが異なる基板であっても、パターンを目
的の位置に精度良く形成することが可能となる。
このパターン形成装置において、前記機能液は、前記基板上に実装される回路素子に対
して電気的に接続された配線を構成する金属材料が分散された液状体であってもよい。
これによれば、回路素子が形成された所望の特性を有した回路基板を短時間で形成する
ことができる。
以下、本発明を具体化したパターン形成方法及びパターン形成装置の一実施形態を図面
に従って説明する。
まず、本発明のパターン形成方法及びパターン形成装置を用いて形成された回路モジュ
ール1について説明する。
図1において、回路モジュール1には、板状に形成されたLTCC多層基板2と、その
LTCC多層基板2の上側にワイヤーボンディング接続された半導体チップ3とが備えら
れている。
LTCC多層基板2は、シート状に形成された複数の回路基板としてのLTCC基板4
の積層体である。各LTCC基板4は、それぞれガラスセラミックス系材料(例えば、ホ
ウケイ酸アルカリ酸化物などのガラス成分とアルミナなどのセラミックス成分の焼結体)
(多孔質性基板)であって、その厚みが数百μmである。
各LTCC基板4には、抵抗素子、容量素子、コイル素子などの各種回路素子5と、各
回路素子5を電気的に接続する内部配線6と、スタックビア構造、サーマルビア構造を呈
する所定の孔径(例えば、直径30μm)を有した複数のビアホール7と、該ビアホール
7に充填されたビア配線8と、が形成されている。
各内部配線6は、それぞれ機能材料及び金属材料としての銀(Ag)の微粒子が焼結し
た焼結体であって、その配線パターンはパターン形成装置としての液滴吐出装置(インク
ジェット装置)を使用して形成される。
次に、その液滴吐出装置20について図2〜図8に従って説明する。図2は、液滴吐出
装置20を説明する全体斜視図である。図3及び図4は、それぞれ、液滴吐出ヘッド30
を説明するための図である。
図2において、液滴吐出装置20は、直方体形状に形成された基台21を有している。
基台21の上面には、その長手方向(Y矢印方向)に沿って延びる一対の案内溝22が形
成されている。案内溝22の上方には該案内溝22に沿ってY矢印方向及び反Y矢印方向
に移動するステージ23が備えられている。ステージ23の上面には載置部24が設けら
れ、マザーシート4Mが載置されるようになっている。
マザーシート4Mは、焼成前のLTCC基板4(以下、グリーンシート4G(図6参照
)という)を複数枚切出し可能とした1枚の大判の基板である。本実施形態では、説明を
簡単にするために、図6に示すように、1枚のマザーシート4Mに対してマトリクス状に
10×10個のLTCC基板4を形成する場合について説明する。
つまり、図6に示すように、1枚のマザーシート4Mは、LTCC基板4を形成する領
域(以下、「描画領域」という)Zがマトリクス状に区画形成されるとともに、各描画領
域Z以外にはLTCC基板4を形成しない領域(以下、「非描画領域」という)Qが形成
されている。各描画領域Zは四角形状を成している。非描画領域Qは、各描画領域Zの間
隙に配置されることから、全体として格子形状を成している。以下、説明の便宜上、マザ
ーシート4Mの縦方向をY矢印方向とし、マザーシート4Mの横方向をX矢印方向と定義
する。尚、本実施形態のマザーシート4Mは、加熱されると膨張するが、その膨張度合い
が縦方向(X矢印方向)と横方向(Y矢印方向)とで異なるマザーシートである。
図2において、載置部24は、載置された状態のマザーシート4Mをステージ23に対
して位置決め固定して、マザーシート4MをY矢印方向及び反Y矢印方向に搬送する。ス
テージ23の上面には、加熱手段としてのペルチェ素子Hが埋設されている。載置部24
に載置されたマザーシート4Mは、ペルチェ素子Hによって加熱及び冷却される。
また、基台21には、その搬送方向と直交する方向(X矢印方向)に跨ぐ門型のガイド
部材25が架設されている。ガイド部材25の上側には、インクタンク26が配設されて
いる。インクタンク26は、機能液としての金属インクFを貯留して、貯留する金属イン
クFを液滴吐出ヘッド30に所定の圧力で供給する。
金属インクFは、例えば、粒径が数nmの銀(Ag)の微粒子を水系溶媒に分散させた
水系金属インクである。金属インクFの液滴Fbは、加熱されると溶媒或いは分散媒の一
部が蒸発してその表面の外形を増粘させる。
ガイド部材25には、そのX矢印方向略全幅に渡って、X矢印方向に延びる上下一対の
ガイドレール28が形成されている。上下一対のガイドレール28には、キャリッジ29
が取り付けられている。キャリッジ29は、ガイドレール28に案内されてX矢印方向及
び反X矢印方向に移動する。
キャリッジ29には、液滴吐出ヘッド(以下、単に「吐出ヘッド」という)30及びカ
メラKが配設されている。
図3及び図4は、それぞれ吐出ヘッド30をマザーシート4M側(下側)から見た図で
ある。
図3において、吐出ヘッド30は、X矢印方向に沿って15個の吐出ヘッド対H1,H
2,H3,…,H15を併設している。各吐出ヘッド対H1〜H15は、第1の吐出ヘッ
ドHaと、該第1の吐出ヘッドHaに対してY矢印方向に併設された第2の吐出ヘッドH
bとを備えている。各吐出ヘッドHa,Hbのノズルプレート31は、一対のノズル列N
Lを備えている。図4に示すように、各ノズル列NLには、X矢印方向に沿って複数のノ
ズルNが等ピッチで配列されている。本実施形態では、各ノズル列NLに200個のノズ
ルNが40μmのピッチで配列されている。
また、各吐出ヘッドHa,Hbにおいては、一方のノズル列NLの各ノズルNが他方の
ノズル列NLの各ノズルNに対してX矢印方向に沿って半ピッチずれて配列されている。
従って、各吐出ヘッドHa,Hbにおいては、一方のノズル列NLの各ノズルNの中間位
置に他方のノズル列NLの各ノズルNが位置することとなる。つまり、一方のノズル列N
Lの各ノズルNが他方のノズル列NLの各ノズルNの間を補間している。尚、本実施形態
においては、各ノズル列NLでは各ノズルNが40μmのピッチで配列されていることか
ら、各吐出ヘッドHa,Hbでは、ノズルNがX矢印方向に沿って20μmのピッチで配
列されることとなる。従って、各吐出ヘッドHa,Hbでは、X矢印方向に沿って2×2
00=400個のノズルNが20μmの等ピッチで配列されている。
また、第1の吐出ヘッドHaの各ノズル列NLは、第2の吐出ヘッドHbの各ノズル列
NLとX矢印方向に沿って半ピッチずれて配列されている。従って、第1の吐出ヘッドH
aに配置形成される各ノズルNの中間位置に第2の吐出ヘッドHbに配置形成されるノズ
ルNが位置することとなる。つまり、第1の吐出ヘッドHaの各ノズル列NLの各ノズル
Nが第2の吐出ヘッドHbのノズル列NLの各ノズルNの間を補間している。尚、本実施
形態においては、各吐出ヘッドHa,HbのノズルNは20μmのピッチで配列されてい
ることから、各吐出ヘッド対H1〜H15では、ノズルNがX矢印方向に沿って10μm
のピッチで配列されることとなる。従って、各吐出ヘッド対H1〜H15では、X矢印方
向に沿って2×400=800個のノズルNが10μmの等ピッチで配列されている。
そして、図3に示すように、各ノズルNがX矢印方向に沿って等間隔に連続して配置さ
れるように各吐出ヘッド対H1〜H15はその一部が互いに重なり合って階段状に連結さ
れている。従って、前記のように吐出ヘッド対H1〜H15を配置することによって、全
体として、15×800=1.2×10個のノズルNがX矢印方向に沿って10μmの
等ピッチで配列されている。
図5は、吐出ヘッド30の第1の吐出ヘッドHaの内部構成を説明するための要部断面
図である。尚、第2の吐出ヘッドHbについては、第1の吐出ヘッドHaと同じ構成であ
ることから、その詳細な説明を省略する。
図5において、各吐出ヘッドHaは、その上側に供給チューブ30Tが連結されている
。供給チューブ30Tは、Z矢印方向に延びるように配設されて、インクタンク26から
の金属インクFを吐出ヘッド30に供給する。
ノズルNの上側には、供給チューブ30Tに連通するキャビティ32が形成されている
。キャビティ32は、供給チューブ30Tからの金属インクFを収容して、対応するノズ
ルNに金属インクFを供給する。キャビティ32の上側には、上下方向に振動してキャビ
ティ32内の容積を拡大及び縮小する振動板33が貼り付けられている。振動板33の上
側には、ノズルNに対応する圧電素子PZが配設されている。圧電素子PZは、上下方向
に収縮及び伸張して振動板33を上下方向に振動させる。上下方向に振動する振動板33
は、金属インクFを所定のサイズの液滴Fbに形成し、対応するノズルNから吐出させる
。吐出された液滴Fbは、対応するノズルNの反Z矢印方向に飛行して、マザーシート4
Mの描画平面(パターン形成面4Ma)上に配置形成された前記各描画領域Z内に着弾す
る。
そして、各描画領域Z内に着弾した液滴Fb(金属インクF)は、前述したように、ペ
ルチェ素子Hによって加熱されたマザーシート4Mの描画平面(パターン形成面4Ma)
上に着弾することによって、溶媒或いは分散媒の一部が蒸発する。そして、その表面の外
形が増粘し、マザーシート4Mの面方向に沿う自身の濡れ広がりが停止して局在する。そ
して、各描画領域Z内に着弾して局在した液滴Fb(金属インクF)は、複数連なって繋
がるようにして配置されることで、例えば、図6に示すような、3本のライン状の内部配
線6の配線パターンを形成する。
図2に示すように、カメラKは、キャリッジ29上であって前記吐出ヘッド30に隣接
した位置に設けられている。カメラKは、載置部24に載置されたマザーシート4Mのパ
ターン形成面4Maを撮影可能となるように設けられている。詳述すると、図7に示すよ
うに、焼成前のマザーシート4Mには、その左上隅にある非描画領域Q内にマークMが形
成されている。このマークMは、常温(26℃)時の焼成前のマザーシート4Mに対して
密着して形成されたものである。カメラKは、そのマークMの様子を撮影し、その撮影さ
れたマークMの画像データを後記する制御装置50に出力する。
次に、前記液滴吐出装置20の電気的構成について図8に従って説明する。
図8に示すように、液滴吐出装置20は、制御装置50を備えている。制御装置50に
は、各種操作スイッチとディスプレイを有した入出力装置51が接続されている。入出力
装置51は、液滴吐出装置20が実行する各種処理の処理状況を表示したり、内部配線6
を形成するためのデータとしてのビットマップデータBDを制御装置50に入力したりす
る。
ビットマップデータBDは、各ビットの値(「0」(Lレベル)或いは「1」(Hレベ
ル))に応じた各圧電素子PZのオン或いはオフを規定したデータである。詳しくは、本
実施形態のマザーシート4Mのパターン形成面4Maは、Y矢印方向に沿って1.2×1
、X矢印方向に沿って1.2×10にそれぞれ等分されることで、(1.2×10
)×(1.2×10)個の微小な四角形状の区画領域R(図6参照)に予め仮想的に
規定されている。そして、ビットマップデータBDは、吐出ヘッド30(各ノズルN)が
通過するマザーシート4M上の対応する各領域Rにそれぞれ液滴Fbを吐出するか否かを
規定したデータである。
つまり、前記吐出ヘッド対H1〜H15は、前記したように、全体として15×800
=1.2×10個のノズルNがX矢印方向に沿って配置されている。そして、ビットマ
ップデータBDは、マザーシート4Mが常温(26℃)であるとき、各ノズルNが、その
各領域Rに対向した位置に至ったタイミングで各圧電素子PZのオン或いはオフさせるた
めのデータであり、(1.2×10)×(1.2×10)のデータ数を有している。
制御装置50は、算出手段としてのCPU50A、ROM50B及びRAM50Cを備
えている。ROM50Bには、各種駆動制御プログラム、調整プログラム及びデータ補正
プログラムが格納されている。
駆動制御プログラムは、ステージ23やキャリッジ29の往復動処理、カメラKの駆動
制御処理及び圧電素子PZの駆動制御処理等を実行させるためのプログラムを含んでいる
また、駆動制御プログラムは、ペルチェ素子Hの加熱制御処理を実行させるための加熱
制御プログラムを含んでいる。この加熱制御プログラムは、マザーシート4Mの温度を、
吐出ヘッド30から吐出される時の金属インクFの温度以上であって、かつ金属インクF
に含まれる機能性材料の沸点未満(液体組成中の最も沸点の低い温度未満)の温度範囲の
温度(設定温度)となるようにペルチェ素子Hを加熱・冷却制御するためのプログラムで
ある。本実施形態では、例えばマザーシート4Mの温度を46℃に設定する制御信号HS
を生成するためのプログラムである。
調整プログラムは、一旦設定温度(本実施形態では、46℃)に加熱されたマザーシー
ト4Mの表面温度を調整するためのプログラムである。詳しくは、マザーシート4Mは、
加熱調整プログラムに従って設定温度に加熱されると、X矢印方向及びY矢印方向に沿っ
てそれぞれその設定温度に応じて膨張することとなる。調整プログラムは、前記加熱制御
プログラムに従って設定温度に応じて膨張したマザーシート4M上の横方向(X矢印方向
)の長さを、その各領域Rに対して吐出ヘッド30に配置された複数のノズルNの各々が
それぞれ正対するように調整するためのプログラムである。つまり、本実施形態の調整プ
ログラムは、X矢印方向に対する区画領域Rの配列ピッチが10μmとなるように設定温
度を調整するための制御信号HSoを生成するためのプログラムである。
データ補正プログラムは、マザーシート4Mの膨張度合いに基づいて、RAM50Cに
記憶されたビットマップデータBDを補正するものである。詳しくは、データ補正プログ
ラムは、常温(26℃)に対応したビットマップデータBDを、調整プログラムによって
横方向(X矢印方向)の長さが調整されたマザーシート4Mの縦方向の成分(Y方向に沿
った成分)を有するビットマップデータBDに補正するためのプログラムである。
CPU50Aは、ROM50Bに格納された各種プログラムに従ってステージ23やキ
ャリッジ29の往復動処理、ペルチェ素子Hの加熱制御処理、カメラKの駆動制御処理及
び圧電素子PZの駆動制御処理等を実行する。
また、CPU50Aは、調整プログラムに従ってマザーシート4Mが設定温度になった
後の、マザーシート4Mに印刷されたマークMの画像データを入力する。そして、CPU
50Aは、その画像データに基づいて、マザーシート4Mの横方向(X矢印方向)に沿っ
た各領域Rの配列ピッチが10μmになるためのペルチェ素子Hを加熱・冷却制御する制
御信号HSoを生成する。
さらにまた、CPU50Aは、調整プログラムに従って加熱温度が調整された後の、マ
ザーシート4Mに印刷されたマークMの画像データを入力する。そして、CPU50Aは
、その画像データと、常温(26℃)のときのマークMの画像データとを比較して、常温
(26℃)のマークMからのずれ量(熱変形度合い(膨張度合い))を算出する。続いて
、CPU50Aは、その算出結果に基づいて、調整プログラムによってマザーシート4M
の横方向(X矢印方向)の長さが調整された後のマザーシート4Mに対応したビットマッ
プデータBDに補正する。
また、制御装置50には、X軸モータ駆動回路52が接続されている。制御装置50は
、駆動制御信号をX軸モータ駆動回路52に出力する。X軸モータ駆動回路52は、制御
装置50からの駆動制御信号に応答して、キャリッジ29を移動させるためのX軸モータ
MXを正転又は逆転させる。
さらに、制御装置50には、Y軸モータ駆動回路53が接続されている。制御装置50
は、駆動制御信号をY軸モータ駆動回路53に出力する。Y軸モータ駆動回路53は、制
御装置50からの駆動制御信号に応答して、ステージ23を移動させるためのY軸モータ
MYを正転又は逆転させる。
さらにまた、制御装置50には、ヘッド駆動回路54が接続されている。制御装置50
は、所定の吐出周波数に同期させた吐出タイミング信号LTをヘッド駆動回路54に出力
する。制御装置50は、各圧電素子PZを駆動させるための駆動信号COMを吐出周波数
に同期させてヘッド駆動回路54に出力する。制御装置50は、補正されたビットマップ
データBDを利用して所定の周波数に同期した吐出制御信号SIを生成し、吐出制御信号
SIをヘッド駆動回路54にシリアル転送する。ヘッド駆動回路54は、制御装置50か
らの吐出制御信号SIを各圧電素子PZに対応させて順次シリアル/パラレル変換する。
また、ヘッド駆動回路54は、制御装置50からの吐出タイミング信号LTを受けるたび
に、シリアル/パラレル変換した吐出制御信号SIをラッチし、吐出制御信号SIによっ
て選択される圧電素子PZにそれぞれ駆動信号COMを供給する。
制御装置50は、ペルチェ駆動回路55が接続されている。制御装置50は、加熱制御
プログラムに基づいて生成された制御信号HS及び調整プログラムに基づいて生成された
制御信号HSoをそれぞれペルチェ駆動回路55に出力する。ペルチェ駆動回路55は、
制御装置50からの各制御信号HS,HSoに応答して、ペルチェ素子Hを駆動してステ
ージ23に載置されたマザーシート4Mを加熱する。
制御装置50には、カメラ駆動回路56が接続されている。制御装置50は、カメラ駆
動回路56に駆動制御信号を出力する。詳しくは、制御装置50は、載置部24上に載置
されたマザーシート4M上に配置形成されたマークMを、調整プログラムに従って加熱温
度が調整された時に撮影する旨の駆動信号を出力する。すると、カメラKは、このタイミ
ングで駆動することによってマークMを撮影し、その画像データを制御装置50へ出力す
る。
次に、前記液滴吐出装置20を使用してマザーシート4Mに内部配線6を形成する方法
について図2及び図9に従って説明する。
まず、図2に示すように、パターン形成面4Maが上側(Z矢印方向側)を向くように
マザーシート4Mをステージ23に載置する。このとき、ステージ23は、マザーシート
4Mをキャリッジ29よりも反Y矢印方向側に配置する。尚、このマザーシート4Mは、
焼成前のものであって、予めビアホール7及びビア配線8が形成されている。
この状態から、ビットマップデータBDが入出力装置51から制御装置50に入力され
る。つまり、このときに入力されるビットマップデータBDは、マザーシート4Mが常温
時(26℃時)であると想定した場合における液滴Fbの吐出を規定するデータである。
そして、ビットマップデータBDはRAM50Cに格納される。
その後、制御装置50は、ペルチェ駆動回路55を介してステージ23に設けたペルチ
ェ素子Hを加熱制御プログラムに従って駆動してステージ23に載置されたマザーシート
4Mが設定温度(46℃)になるように加熱する(加熱工程)。この結果、マザーシート
4Mは膨張し始める。その後、暫くして、ペルチェ素子Hの加熱によってマザーシート4
Mが設定温度(46℃)になると、マザーシート4Mは、常温(26℃)におけるグリー
ンシート4Gに比べて所定量だけ熱変形(熱膨張)した状態となる。この状態で、制御装
置50は、カメラ駆動回路56を介してカメラKを駆動させてマザーシート4Mの左上隅
に配置形成された前記マークMの様子を撮影する。この結果、制御装置50には、設定温
度に加熱された後のマークMの画像データが入力される。
次に、制御装置50のCPU50Aは、ペルチェ駆動回路55を介してステージ23に
設けたマザーシート4Mを調整プログラムに従って加熱調整する(調整工程)。この結果
、マザーシート4Mの横方向(X矢印方向)に沿って配置された各領域Rは、それぞれ、
各ノズルNに正対する。
図9は、加熱調整後のマークMのマザーシート4MのマークMの様子であって、図9に
おいて鎖線は、常温(26℃)のときのマザーシート4MのマークMの様子の形成位置を
示すものである。また、図10は、加熱調整後のノズルNと各領域Rとの位置関係を示す
図である。
図9に示すように、加熱調整後のマークMは、常温(26℃)のときのマークMに比べ
て反X矢印方向及びX矢印方向に沿ってずれて配置される。本実施形態では、反X矢印方
向に沿って区画領域Rが3個分、また、Y矢印方向に沿って区画領域Rが4個分だけずれ
る。
ここで、マザーシート4Mの中心をマザーシート4Mの膨張の中心とすると、マザーシ
ート4Mは、X矢印方向及び反X矢印方向に沿ってそれぞれ等しく延びる。また、同様に
、Y矢印方向及び反Y矢印方向に沿ってそれぞれ等しく延びる。従って、CPU50Aは
、X矢印方向及び反X矢印方向については、区画領域Rの3個の2倍分、即ち、区画領域
Rの2×3=6個だけ、言い換えると、2×3×10(=60μm)だけ膨張したと認識
する。
そして、CPU50Aは、X矢印方向及び反X矢印方向に沿った熱変形度合い(膨張度
合い)、即ち、本実施形態では、60μmに基づいて、制御信号HSoを生成してペルチ
ェ駆動回路55へ出力する。この結果、本実施形態では、図10に示すように、マザーシ
ート4Mの横方向(X矢印方向)に沿った各領域Rは、10μmのピッチで配列すること
となる。
続いて、この状態で、制御装置50は、再び、カメラ駆動回路56を介してカメラKを
駆動させてマザーシート4Mの左上隅に配置形成された前記マークMの様子を撮影する。
この結果、制御装置50には、調整プログラムによってマザーシート4Mの横方向(X矢
印方向)の長さが調整された後のマークMの画像データが入力される。
すると、制御装置50のCPU50Aは、その画像データと、常温(26℃)のときの
マークMの画像データとを比較して、常温(26℃)のマークMからのずれ量(熱変形度
合い(膨張度合い))を算出する(算出工程)。そして、CPU50Aは、その算出結果
に基づいて、調整プログラムに従って、横方向(X矢印方向)の長さが調整されたマザー
シート4Mの縦方向の成分(Y方向に沿った成分)を有するビットマップデータBDに補
正する(補正工程)。
次に、制御装置50は、X軸モータ駆動回路52を介してX軸モータMXを駆動して吐
出ヘッド30の走査(往動)を開始させる。
制御装置50は、吐出ヘッド30の走査(往動)を開始させると、補正されたビットマ
ップデータBDに基づいて吐出制御信号SIを生成し、駆動信号COMをヘッド駆動回路
54に出力する。そして、補正されたビットマップデータBDによって指定された位置に
キャリッジ29が移動される。即ち、制御装置50は、補正されたビットマップデータB
Dに基づいて内部配線6が形成される区画領域Rに吐出ヘッド30が位置するたびに、選
択されたノズルNから液滴Fbを吐出させる。
このとき、マザーシート4Mは加熱されていることからマザーシート4M上に着弾した
液滴Fbは加熱される。その結果、液滴Fb中の溶媒成分が蒸発して直ちに金属粒子が凝
集して内部配線6の配線パターンが形成される。
以降、ステージ23をY矢印方向に搬送させ、吐出ヘッド30からの液滴Fbを、補正
したビットマップデータBDに基づいて吐出させる動作を繰り返す。これによって、マザ
ーシート4M上には、着弾した液滴Fbによる内部配線6の配線パターンが形成の配線パ
ターンが形成される。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態によれば、マザーシート4Mの横方向に沿って配置された各領域Rが
各ノズルNと正対するように、マザーシート4Mの加熱温度を調整した。そして、その状
態で、マザーシート4Mが常温時(26℃時)であると想定した場合のビットマップデー
タBDを、横方向(X矢印方向)の長さが調整されたマザーシート4Mの縦方向の成分(
Y方向に沿った成分)を有するビットマップデータBDに補正するようにした。従って、
吐出ヘッド30をノズルNの配置方向に動かすことなくノズルNの配置方向に対する補正
を行うことができる。この結果、ノズルNの配列ピッチが予め画定されたものであっても
、ノズルNの配置方向に対する補正を容易にすることができる。
また、その補正されたビットマップデータBDに基づいて内部配線6の配線パターンを
形成するようにしたことから、所望の特性を有した回路モジュール1を形成することが可
能となる。さらに、所望の特性を有したグリーンシート4Gの形成が可能となることから
、グリーンシート4Gの歩留まりを向上させることができる。
(2)また、本実施形態によれば、マザーシート4Mの横方向に配置形成された各領域
Rが各ノズルNと正対した状態で、マザーシート4Mの縦方向のビットマップデータBD
を補正するようにしたことから、マザーシート4M毎に、縦、横方向の変形率にばらつき
があったとしても、それぞれの変形度合いに応じてビットマップデータBDを補正するこ
とができる。
(3)本実施形態によれば、焼成前のマザーシート4Mの左上隅にマークMを配置形成
した。そして、調整プログラムによってマザーシート4Mの横方向(X矢印方向)の長さ
が調整された後のマークMをカメラKにて撮影し、その画像データと、常温(26℃)で
のマークMの画像データとを比較することによって、ビットマップデータBDを補正する
ようにした。従って、ビットマップデータBDを精度良く補正することができることから
、所望の特性を有したグリーンシート4Gを確実に形成することができる。
(4)本実施形態によれば、ペルチェ素子Hを使用してマザーシート4Mを加熱するよ
うにした。ペルチェ素子Hは加熱・冷却を同一の素子で行うことができることから、温度
調整を短時間で行うことができる。この結果、短時間でグリーンシート4Gを形成するこ
とができる。
(5)本実施形態によれば、ステージSは、マザーシート4Mを複数のノズルNが配置
された方向、即ち、X矢印方向と直交する方向、即ち、Y矢印方向に沿って移動させるよ
うにした。そして、マザーシート4Mの縦方向をY矢印方向に、横方向をX矢印方向に沿
うようにステージS上に載置した。従って、マザーシート4Mは、縦方向と横方向とで変
形度合いが異なる場合であっても、ビットマップデータBDを精度良く補正することがで
きることから、確実にパターンを目的の位置に形成することができる。
(6)本実施形態によれば、ステージ23に載置されたマザーシート4Mを、吐出ヘッ
ド30から吐出される時の金属インクFの温度以上かつ金属インクFに含まれる機能性材
料の沸点未満(液体組成中の最も沸点の低い温度未満)の温度となるように加熱制御する
ようにした。従って、グリーンシート4G上に着弾した液滴Fbは加熱され、液滴Fb中
の溶媒成分が蒸発して直ちに金属粒子が凝集する。この結果、内部配線6を速やかに形成
することができる。
尚、この発明は、以下のように変更して具体化することもできる。
・上記実施形態では、X矢印方向に沿ってノズルNを配置形成し、X矢印方向と直交する
Y矢印方向に沿ってマザーシート4MをノズルNに対して相対移動させるようにしたが、
本発明はこれに限定されない。ノズルNがX矢印方向に対して傾いていてもよいし、また
、マザーシート4MがY矢印方向に対して傾いて移動するような構成であってもよい。
・上記実施形態では、マザーシート4MにマークMを形成し、そのマークMのずれ量から
マザーシート4Mの熱変形度合い(膨張度合い)を算出するようにしたが、本発明はこれ
に限定されない。たとえば、マザーシート4Mに予め形成された複数のビアホール7の中
から特定のビアホール7を選択しその形成位置の偏倚量からグリーンシート4Gの熱変形
度合いを算出するようにしてもよい。このようにすることによって、変形度合いを算出す
るための特別なマーク(目印)を形成する必要が無いことから、簡単にグリーンシート4
Gの熱変形度合いを算出することができる。
・上記実施形態では、マークMをマザーシート4Mの左上隅に配置形成したが、本発明は
これに限定されるものではなく、マザーシート4M上であって、描画領域Z以外の領域で
あれば、どこに配置形成してもよい。
・上記実施形態では、ビットマップデータBDを補正するようにしたが、本発明はこれに
限定されない。例えば、液滴吐出装置20は、その基台21の案内溝22に沿ってステー
ジ23のY矢印方向及び反Y矢印方向に対する位置を測定するための図示しないエンコー
ダが設けられているが、このエンコーダからの位置信号に基づいて制御装置50が、Y軸
モータ駆動回路53に出力する駆動制御信号を調整(補正)するようにしてもよい。この
ようにすることによって、液滴Fbのマザーシート4Mの縦方向に対する着弾位置が補正
される。
・上記実施形態では、加熱手段としてペルチェ素子Hを使用したが、本発明はこれに限定
されない。例えば、誘導加熱であってもよい。この場合、誘導加熱を構成する高周波発振
用コイルをステージ23に埋設するようにしてもよい。このようにすることでも上記実施
形態と同様な効果を得ることができる。
・上記実施形態では、内部配線6を構成する機能性材料として銀(Ag)の微粒子に具体
化したが、本発明はこれに限定されない。銀(Ag)以外に、例えば、金(Au)、白金
(Pt)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、オスミウム(Os)、
ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、鉄(Fe)、スズ(Sn)、亜鉛(Zn)、
コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、チタン(Ti)、タンタル(T
a)、タングステン(W)、インジウム(In)のいずれか1つが利用されていてもよい
し、または、いずれか2以上が組み合わされた合金が利用されていてもよい。但し、銀で
あれば比較的低温で還元されるため、扱いが容易であり、この点で、液滴吐出装置を利用
する場合には、銀(Ag)を含有する機能液を利用することが好ましい。
また、金属に代えて、有機化合物を含んでいてもよい。ここでいう有機化合物は、加熱
による分解によって金属が析出するような化合物である。このような有機化合物としては
、クロロトリエチルホスフィン金、クロロトリメチルホスフィン金、クロロトリフェニル
フォスフィン金、銀2,4−ペンタンヂオナン錯体、銅ヘキサフルオロペンタンジオナシ
クロオクタジエン錯体、等がある。
さらに、機能液に含まれる金属の形態は、ナノ粒子に代表される粒子の形態でもよいし
、有機化合物のような化合物の形態であってもよい。
さらにまた、機能液は。金属に代えて、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリフェニレ
ンビニレン、ポリ(3,4エチレンジオキシトオフェン)(PEDOT)等の導電性高分
子の可溶性材料を含んでいてもよい。
・上記実施形態では、基板としてグリーンシート4Gに具体化したが本発明の基板はこれ
に限定されるものではなく、エポキシ基板、ガラスエポキシ基板、セラミック基板、また
はシリコン基板などが利用されてよい。このようにした場合であっても、上記実施形態で
は説明した効果と同様な効果を奏することができる。
回路モジュールの側断面図。 液滴吐出装置の全体斜視図。 液滴吐出ヘッドの底面図。 液滴吐出ヘッドの構成を説明するための図。 液滴吐出ヘッドの要部側断面図。 パターンが形成された後のマザーシートの上面図。 パターンが形成される前のマザーシートの上面図。 液滴吐出装置の電気的構成を説明するためのブロック図。 本発明のパターン形成方法の作用を説明するための図。 同じく、本発明のパターン形成方法の作用を説明するための図。
符号の説明
BD…データとしてのビットマップデータ、F…機能液及び液状体としての金属インク
、Fb…液滴、H…加熱手段としてのペルチェ素子、K…カメラ、4G…多孔質性基板、
低温焼成用シート、基板及び回路基板としてのグリーンシート、5…回路素子、7…ビア
ホール、7a…ビアホール、20…パターン形成装置としての液滴吐出装置、50A…算
出手段としてのCPU。

Claims (13)

  1. 基板に対して一方向に沿って配列された複数のノズルを、前記基板に対して前記一方向と
    は異なる方向に相対移動させて、データに基づいて前記複数のノズルの各々から機能材料
    を含む機能液の液滴を吐出し、前記基板上にパターンを形成するパターン形成方法におい
    て、
    前記基板の前記一方向に沿った長さを加熱して補正し、
    前記基板の前記一方向と異なる方向の成分を、前記加熱による前記基板の変形度合いに
    基づいて前記データで補正したことを特徴とするパターン形成方法。
  2. 請求項1に記載のパターン形成方法において、
    前記基板上に予め配置形成したマークを、前記基板を加熱する前と加熱した後とで比較
    して、その加熱によるずれ度合いを算出し、その算出された前記ずれ度合いに基づいて前
    記データを補正するようにしたことを特徴とするパターン形成方法。
  3. 請求項1または2に記載のパターン形成方法において、
    前記基板は、多孔質性基板であってセラミックス粒子と樹脂とから構成される低温焼成
    用シートであり、
    前記機能液は、前記機能材料として金属材料を分散させた液状体であることを特徴とす
    るパターン形成方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載のパターン形成方法において、
    前記基板は、回路素子が実装されるとともにその実装された前記回路素子に対して電気
    的に接続された配線が形成される回路基板であることを特徴とするパターン形成方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一つに記載のパターン形成方法において、
    前記データはビットマップデータであることを特徴とするパターン形成方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載のパターン形成方法において、
    前記複数のノズルが配列された前記一方向は、前記複数のノズルを前記基板に対して相
    対移動させる方向と直交した方向としたことを特徴とするパターン形成方法。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載されたパターン形成方法において、
    前記基板の加熱を、ペルチェ素子によって行うようにしたことを特徴とするパターン形
    成方法。
  8. 基板に対して一方向に沿って配列された複数のノズルを、前記基板に対して前記一方向と
    は異なる方向に相対移動させて、データに基づいて前記複数のノズルの各々から機能材料
    を含む機能液の液滴を吐出し、前記基板上にパターンを形成するパターン形成装置におい
    て、
    前記基板の表面温度を、前記液滴の吐出時の前記機能液の温度以上かつ前記機能液を構
    成する組成物の沸点以下の温度範囲内に加熱する加熱手段と、
    前記基板の表面温度を、前記温度範囲内であって、且つ、前記複数のノズルの各々が前
    記基板上に予め前記一方向に沿って画定された各区画領域に正対するように前記基板の表
    面温度を調整する調整手段と、
    前記調整後の前記基板の変形度合いを算出する算出手段と、
    前記変形度合いに基づいて、前記複数のノズルの各々から吐出した前記機能液が正対す
    る前記区画領域に着弾するように、前記データの前記一方向とは異なる前記方向の成分を
    、補正する補正手段と
    を備えたことを特徴とするパターン形成装置。
  9. 請求項8に記載のパターン形成装置において、
    加熱手段は、ペルチェ素子であることを特徴とするパターン形成方法。
  10. 請求項8または9に記載のパターン形成装置において、
    前記算出手段は、
    前記基板上に予め配置形成したマークを、前記基板を前記温度範囲内の温度に加熱する
    前と、前記基板を前記温度範囲内の温度に加熱した後とで比較して、その加熱によるずれ
    度合いを算出し、その算出された前記ずれ度合いに基づいて前記データを補正することを
    特徴とするパターン形成装置。
  11. 請求項8〜10のいずれか一つに記載のパターン形成装置において、
    前記データはビットマップデータであることを特徴とするパターン形成装置。
  12. 請求項8〜11のいずれか一つに記載のパターン形成装置において、
    前記複数のノズルが配列された前記一方向は、前記複数のノズルが前記基板に対して相
    対移動する方向と直交するように配列されていることを特徴とするパターン形成装置。
  13. 請求項8〜12のいずれか一つに記載のパターン形成装置において、
    前記機能液は、前記基板上に実装される回路素子に対して電気的に接続された配線を構
    成する金属材料が分散された液状体であることを特徴とするパターン形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012109427A (ja) * 2010-11-18 2012-06-07 Ulvac Japan Ltd フィルム基板矯正装置及びフィルム基板矯正方法
KR101357745B1 (ko) 2009-12-21 2014-02-03 캐논 가부시끼가이샤 임프린트 장치, 임프린트 방법 및 물품의 제조 방법

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