JP2008132714A - 基板部材、液滴吐出ヘッド、画像形成装置及び基板部材製造方法 - Google Patents
基板部材、液滴吐出ヘッド、画像形成装置及び基板部材製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008132714A JP2008132714A JP2006321776A JP2006321776A JP2008132714A JP 2008132714 A JP2008132714 A JP 2008132714A JP 2006321776 A JP2006321776 A JP 2006321776A JP 2006321776 A JP2006321776 A JP 2006321776A JP 2008132714 A JP2008132714 A JP 2008132714A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- hole
- resin
- resin member
- resin layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
【課題】 段差部を有する基板に対して、被接合部材をより確実に接合することが可能な基板部材と、この基板部材を備えた液滴吐出ヘッド及び、この液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置、さらに、この基板部材を製造する基板部材製造方法を得る。
【解決手段】 隔壁樹脂層119、118上に、隔壁樹脂層119、118を構成する樹脂よりも熱収縮率の大きな材料で構成された接着樹脂層121が積層される。圧電素子基板70上で圧電素子46等によって生じた凹凸の段差部914が隔壁樹脂層119、118によって平坦化される。さらに、熱収縮率の高い材料で構成された接着樹脂層121が積層されていることで、天板41の接合性が、接着樹脂層121を有さない構成と比較して高くなる。
【選択図】 図5−1
【解決手段】 隔壁樹脂層119、118上に、隔壁樹脂層119、118を構成する樹脂よりも熱収縮率の大きな材料で構成された接着樹脂層121が積層される。圧電素子基板70上で圧電素子46等によって生じた凹凸の段差部914が隔壁樹脂層119、118によって平坦化される。さらに、熱収縮率の高い材料で構成された接着樹脂層121が積層されていることで、天板41の接合性が、接着樹脂層121を有さない構成と比較して高くなる。
【選択図】 図5−1
Description
本発明は、基板部材、液滴吐出ヘッド、画像形成装置及び基板部材製造方法に関する。
液滴吐出ヘッド(例えばインクジェット記録ヘッド)等においては、複数の基板や被接合部材を接合して構成された部材(基板部材)を有するものがある。特許文献1の構成では、基板に絶縁層を介して積層された層間膜上に吐出用ヒータや第1の電極を形成し、これらを覆う保護層や耐キャビテーション層を形成している。そして、保護層上に接合用ヒータを形成し、この接合用ヒータを加熱することで、溝付き板のノズル壁の先端部を溶融させて接合している。特許文献1に記載の基板には、上記の吐出用ヒータや第1の電極等によって、段差部が生じている。
特開平8−162970号公報
本発明は、段差部を有する基板に対して、被接合部材をより確実に接合することが可能な基板部材と、この基板部材を備えた液滴吐出ヘッド及び、この液滴吐出ヘッドを備えた画像形成装置、さらに、この基板部材を製造する基板部材製造方法を得ることを課題とする。
請求項1に記載の発明では、段差部を有する第一基板と、前記第一基板に配設され前記段差部を平坦化する第一樹脂部材と、前記第一樹脂部材に配設され、被接合部材の接合用とされる第二樹脂部材と、を有することを特徴とする。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の発明において、前記第一樹脂部材を構成する樹脂材料の熱収縮率が、前記第二樹脂部材を構成する樹脂材料の熱収縮率よりも小さいことを特徴とする。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載の発明において、前記第一樹脂部材が、前記第一基板上に積層された第一樹脂層とされ、前記第二樹脂部材が、前記第一樹脂層上に積層された第二樹脂層とされていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明では、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記第一樹脂部材を貫通する第一貫通孔と、前記第一貫通孔に対応した位置で前記第二樹脂部材を貫通する第二貫通孔と、を有し、前記第二貫通孔の貫通方向に見て、第二貫通孔の孔縁が第一貫通孔の孔縁と重なるか、もしくは外側になるように第二貫通孔が形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明において、前記第一基板を貫通する第一貫通部と、前記被接合部材を貫通する第二貫通部と、を有し、前記第一貫通孔と前記第二貫通孔とが前記第一貫通部と前記第二貫通部とに通じていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明では、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記被接合部材が、前記第二樹脂部材に、前記第一樹脂部材と反対側で接合されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明では、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の基板部材と、
前記基板部材の前記第一基板に備えられた圧電素子と、前記第一基板の前記圧電素子と反対側に配置され、収容された液体に圧力を作用させる圧力室と、を有することを特徴とする。
前記基板部材の前記第一基板に備えられた圧電素子と、前記第一基板の前記圧電素子と反対側に配置され、収容された液体に圧力を作用させる圧力室と、を有することを特徴とする。
請求項8に記載の発明では、請求項7に記載の発明において、前記被接合部材の前記圧電素子と反対側に備えられて液体が貯留される液体貯留室、を有することを特徴とする。
請求項9に記載の発明では、請求項7又は請求項8に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする。
請求項10に記載の発明では、段差部を有する第一基板に第一樹脂部材を配設してこの段差部を平坦化する第一樹脂部材配設工程と、前記第一樹脂部材に、被接合部材の接合用とされる第二樹脂部材を配設する第二樹脂部材配設工程と、前記第二樹脂部材配設工程の後に、前記第一樹脂部材を貫通する第一貫通孔と、前記第二樹脂部材を貫通する第二貫通孔とを形成する貫通孔形成工程と、を有することを特徴とする。
請求項11に記載の発明では、段差部を有する第一基板に第一樹脂部材を配設してこの段差部を平坦化する第一樹脂部材配設工程と、前記第一樹脂部材を貫通する第一貫通孔を形成する第一貫通口形成工程と、前記第一貫通孔形成工程の後に、前記第一樹脂部材に、被接合部材の接合用とされる第二樹脂部材を配設する第二樹脂部材配設工程と、前記第二樹脂部材を貫通する第二貫通孔を形成する第二貫通口形成工程と、を有することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、段差部を有する基板に対して、被接合部材をより確実に接合することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、第一樹脂部材及び第二樹脂部材に求められる物性を実現できる。
請求項3に記載の発明によれば、第一基板上に第一樹脂層及び第二樹脂層が積層された基板部材を得ることができる。
請求項4に記載の発明によれば、第二樹脂部材が第一貫通孔を不用意に覆うことを防止できる。
請求項5に記載の発明によれば、第一貫通部と第二貫通部とを第一貫通孔及び第二貫通孔によって接続できる。
請求項6に記載に発明によれば、第一基板上に第一樹脂層及び第二樹脂層が積層され、さらに第二樹脂層上の被接合部材が接合された基板部材を得ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、圧電素子によって生じた段差部を有する基板に対して、被接合部材をより確実に接合した液滴吐出ヘッドを得ることができる。
請求項8に記載の発明によれば、圧電素子と同じ側に液体貯留室が備えられた構成と比較して、圧力室を互いに接近させた状態に配置することが可能となり、圧力室をマトリックス状に高密度に配設することが可能となる。
請求項9に記載の発明によれば、圧電素子によって生じた段差部を有する基板に対して、被接合部材をより確実に接合した液滴吐出ヘッドを備えた液滴吐出装置を得ることができる。
請求項10に記載の発明によれば、段差部を有する基板に対して、被接合部材をより確実に接合することが可能な基板部材を製造することができる。
請求項11に記載の発明によれば、段差部を有する基板に対して、被接合部材をより確実に接合することが可能な基板部材を製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に示す実施例を基に詳細に説明する。なお、記録媒体は記録用紙Pとして説明をする。また、記録用紙Pのインクジェット記録装置10における搬送方向を矢印PFで表す。また、図において、矢印UP、矢印LO、矢印PFが示されている場合は、それぞれ上方向、下方向、記録用紙搬送方向を示すものとし、上下の表現をした場合は、上記各矢印に対応しているものとする。
インクジェット記録装置10は、図1に示すように、記録用紙を送り出す用紙供給部12と、記録用紙の姿勢を制御するレジ調整部14と、インク滴を吐出して記録用紙に画像形成する記録ヘッド部16と、記録ヘッド部16のメンテナンスを行なうメンテナンス部18とを備える記録部20と、記録部20で画像形成された記録用紙を排出する排出部22とから基本的に構成される。
用紙供給部12は、記録用紙が積層されてストックされているストッカ24と、ストッカ24から1枚ずつ取り出してレジ調整部14に搬送する搬送装置26とから構成されている。
レジ調整部14は、ループ形成部28と記録用紙Pの姿勢を制御するガイド部材29が備えられており、記録用紙Pがこの部分を通過するときに記録用紙Pのコシを利用してスキューが矯正されると共に搬送タイミングが制御されて記録部20に搬送される。
排出部22は、記録部20で画像が形成された記録用紙Pを排紙ベルト23を介して排紙受部材25に収納するものである。
記録ヘッド部16とメンテナンス部18の間には、記録用紙Pが搬送される用紙搬送路27が構成されている(搬送方向を矢印PFに示す)。スターホイール17と搬送ロール19とで記録用紙Pを挟持しつつ連続的に(停止することなく)搬送する。そして、この記録用紙Pに対して、記録ヘッド部16からインク滴が吐出され、記録用紙Pに画像が形成される。
メンテナンス部18は、インクジェット記録ユニット30に対して対向配置されるメンテナンス装置21で構成されており、インクジェット記録ヘッド32に対するキャッピングや、ワイピング、さらにダミージェットやバキューム等の処理を行うことができる。
図2−1に示すように、インクジェット記録ユニット30のそれぞれは、用紙搬送方向と直交する方向に配置された、支持部材31を備えており、この支持部材31に複数のインクジェット記録ヘッド32が取り付けられている。インクジェット記録ヘッド32には、マトリックス状に複数のノズル56が形成されており、記録用紙Pの幅方向には、インクジェット記録ユニット30全体として一定のピッチでノズル56が並んでいる。そして、用紙搬送路27を連続的に搬送される記録用紙Pに対し、ノズル56からインク滴を吐出することで、記録用紙P上に画像が記録される。なお、インクジェット記録ユニット30は、たとえば、いわゆるフルカラーの画像を記録するために、YMCKの各色に対応して、少なくとも4つ配置されている。
図2−2に示すように、それぞれのインクジェット記録ユニット30のノズル56による印字領域幅は、このインクジェット記録装置10での画像記録が想定される記録用紙Pの用紙幅PWよりも長くされており、インクジェット記録ユニット30を紙幅方向に移動させることなく記録用紙Pの全幅にわたる画像記録が可能とされている。ここで、印字領域とは、記録用紙Pの両端から印字しないマージンを引いた記録領域のうち最大のものが基本となるが、一般的には印字対象となる用紙幅PWよりも大きくとっている。これは、記録用紙が搬送方向に対して所定角度傾斜して(スキューして)搬送されるおそれがあること、また縁無し印字の要請が高いためである。
以上の構成のインクジェット記録装置10において、次にインクジェット記録ヘッド32について詳細に説明する。図3は第1実施形態のインクジェット記録ヘッド32の構成を示す概略平面図であり、図3(A)はインクジェット記録ヘッド32の全体構成を示すものであり、図3(B)は1つの素子の構成を示すものである。また、図4(A)〜(C)はそれぞれの、図3の各部をA−A’線、B−B’線、C−C’線の断面にて示すものである。ただし、後述する流路基板72及びプール室部材39は省略している。さらに図5−1は、インクジェット記録ヘッド32を部分的に取り出して主要部分が明確になるように示す概略断面図である。
このインクジェット記録ヘッド32には、天板部材40が配置されている。本実施形態では、天板部材40を構成するガラス板製の天板41は板状で配線を有しており、インクジェット記録ヘッド32全体の天板となっている。天板部材40には、圧電素子46に電圧を印加する駆動IC60と、駆動IC60に通電するための金属配線90が設けられている。金属配線90は、樹脂保護膜92で被覆保護されており、インク110による金属配線90の腐食を防止することができる。
また、この駆動IC60の下面には、図6に示すように、複数のバンプ60Bがマトリックス状に所定高さ突設されており、天板41上の金属配線90にフリップチップ実装されるようになっている。したがって、圧電素子46に対する高密度配線と低抵抗化が容易に実現可能であり、これによって、インクジェット記録ヘッド32の小型化が実現可能となっている。
駆動IC60の周囲は樹脂材58で封止されている。
天板部材40には、耐インク性を有する材料で構成されたプール室部材39が貼着されており、天板41との間に、所定の形状及び容積を有するインクプール室38が構成されている。プール室部材39には、インクタンクとつながるインク供給ポート36が所定箇所に形成されており、インク供給ポート36から注入されたインク110は、インクプール室38に貯留される。
天板41には、後述する圧力室50と一対一で対応するインク供給用貫通口112が形成されており、その内部が第1インク供給路114Aとなっている。
また、天板41には、後述する上部電極54に対応する位置に、電気接続用貫通口42が形成されている。天板41の金属配線90は電気接続用貫通口42内にまで延長されてその電気接続用貫通口42の内面を覆い、さらに上部電極54に接触している。これにより、金属配線90と上部電極54とが電気的に接続され、圧電素子基板70の個別配線が不要になっている。
流路基板72には、インクプール室38から供給されたインクが充填される圧力室50が形成され、圧力室50とつながるノズル56からインク滴が吐出されるようになっている。そして、インクプール室38と圧力室50とが同一水平面上に存在しないように構成されている。
流路基板72の、ノズル56が形成された側と反対の面には、圧電素子基板70が貼着されており、圧力室50の1つの面を構成している。圧電素子基板70は振動板48を有しており、振動板48の振動によって圧力室50の容積を増減させて圧力波を発生させることで、ノズル56からのインク滴の吐出が可能になる。
圧電素子46は、圧力室50毎に振動板48の上面に接着されている。振動板48は、ガラスで成形され、少なくとも上下方向に弾性を有し、圧電素子46に通電されると(電圧が印加されると)、上下方向に撓み変形する(変位する)構成になっている。なお、振動板48は、SUS等の金属材料であっても差し支えはない。圧電素子46の下面には一方の極性となる下部電極52が配置され、圧電素子46の上面には他方の極性となる上部電極54が配置されている。
また、圧電素子46は、低透水性絶縁膜(SiOx膜)80で被覆保護されている。圧電素子46を被覆保護している低透水性絶縁膜(SiOx膜)80は、水分透過性が低くなる条件で着膜するため、水分が圧電素子46の内部に侵入して信頼性不良となること(PZT膜内の酸素を還元することにより生ずる圧電特性の劣化)を防止できる。
さらに、低透水性絶縁膜(SiOx膜)80上には、隔壁樹脂層119が積層されている。図3に示すように、隔壁樹脂層119は、圧電素子基板70と天板部材40との間の空間を区画している。
また、電気接続用貫通口42に対応する位置にも隔壁樹脂層118が積層されている。図3から分かるように、隔壁樹脂層118には、金属配線90が貫通する貫通孔120が形成されており、金属配線90の下端を上部電極54に接触可能としている。なお、図3では、隔壁樹脂層118と隔壁樹脂層119が分離された位置での断面としているが、これらは、実際には部分的に繋がっている。
隔壁樹脂層119、118上には、接着樹脂層121が積層されている。接着樹脂層121は、隔壁樹脂層119、118を構成する樹脂よりも、熱収縮率の大きな材料で構成されている。
隔壁樹脂層119には、第一貫通孔44Aが形成され、接着樹脂層121にも、第二貫通孔44Bが形成されている。そして、第一貫通孔44Aと第二貫通孔44Bとで、天板41のインク供給用貫通口112とつながるインク供給用貫通口44が構成されており、その内部が第2インク供給路114Bとなっている。
ここで、図5−2(A)〜(D)に示すように、第一貫通孔44A及び第二貫通孔44Bを貫通方向に見たとき、第二貫通孔44Bの孔縁が、第一貫通孔44Aの孔縁と重なるか、もしくは外側に位置するように第二貫通孔44Bが形成されている。換言すれば、第二貫通孔44Bの周囲の接着樹脂層121によって第一貫通孔44Aが部分的に塞がれることがないように第二貫通孔44Bの形状が決められており、接着樹脂層121によって第一貫通孔44Aが不用意に覆われない構成とされている。
特に本実施形態では、図5−2(A)に示したように、第一貫通孔44A及び第二貫通孔44Bを共に円形とし、第二貫通孔44Bを第一貫通孔44Aと同径且つ同芯となるように形成することで、接着樹脂層121によって第一貫通孔44Aを不用意に覆わない構成を簡易に実現している。もちろん、第一貫通孔44A及び第二貫通孔44Bの形状はこれに限定されず、たとえば、図5−2(B)に示すように、第二貫通孔44Bが第一貫通孔44Aを共に円形(同心)とし、第二貫通孔44Bが第一貫通孔44Aよりも大径とされていてもよい。また、第一貫通孔44A及び第二貫通孔44Bのいずれも円形である必要もなく、たとえば図5−2(C)に示すように第二貫通孔44Bが楕円形とされている構成や、図5−2(D)に示すように、第一貫通孔44Aが楕円形とされている構成であってもよい。
第2インク供給路114Bは、第1インク供給路114Aの断面積D1よりも小さい断面積D2を有しており、インク供給路全体での流路抵抗が所定の値になるように調整されている。これに対し、第1インク供給路114Aの断面積D1はD2よりも大きくされており、第2インク供給路114Bでの流路抵抗と比べて無視できる程度とされている。すなわち、インクプール室38から圧力室50へのインク供給路114の流路抵抗は、第2インク供給路114Bにより規定される。
なお、隔壁樹脂層119には大気開放孔116が形成されており、インクジェット記録ヘッド32の製造時や画像記録時等における天板41と圧電素子基板70との空間の圧力変動を低減している。
隔壁樹脂層118、119及び接着樹脂層121によって、天板部材40と圧電素子46(厳密には、圧電素子46上の低透水性絶縁膜(SiOx膜)80)との間に間隙が構成され、空気層となっている。この空気層により、圧電素子46の駆動や振動板48の振動に影響を与たりしないようになっている。
そして、電気接続用貫通口42の内部には、金属配線90に接触するようにして、半田86が充填されている。これによって、金属配線90が補強されて上部電極54に対する接触状態(電気的な接続状態)が向上されており、たとえば、熱ストレスや機械的ストレスなどによって接触状態が低下しそうになった場合でも、半田86によって接触状態が良好に維持される。
したがって、駆動IC60からの信号が、天板部材40の金属配線90に通電され、さらに金属配線90から上部電極54に通電される。そして、所定のタイミングで圧電素子46に電圧が印加され、振動板48が上下方向に撓み変形することにより、圧力室50内に充填されたインク110が加圧されて、ノズル56からインク滴が吐出する。
隔壁樹脂層119、118上に積層された接着樹脂層121は、前述のように、隔壁樹脂層119、118を構成する樹脂よりも、熱収縮率の大きな材料で構成されている。ここで、この熱収縮率について説明する。
図28に示すように、熱収縮率は、対象となる材料の加熱前(収縮前)の厚みをA、加熱後(収縮後)の厚みをBとすると、百分率として、(A−B)/A×100(%)と定義される。
図29には、相対的に熱収縮率が小さい低熱収縮率材料904における加熱収縮の前後の状態が、凹凸を有する相手側部材902に対する凹凸への追従性として(A)〜(C)へと順に模式的に示されている。また、図30には、相対的に熱収縮率が大きい高熱収縮率材料906における加熱収縮前後の状態が、同じく凹凸を有する相手側部材902に対する凹凸への追従性として(A)〜(C)へと順に模式的に示されている。
図29(B)から分かるように、相対的に熱収縮率が小さい低熱収縮率材料904では加熱により軟化し、相手側部材902の凹凸に応じて変形するが、図29(C)に示すように、温度低下によって形状が復元されて凹凸への追従が少なくなるので、相手側部材との接触部分も少なくなる。これに対し、図30(B)から分かるように、熱収縮率が相対的に大きい高熱収縮率材料906では、加熱により軟化し、相手側部材902の凹凸に応じて変形するが、この状態に準じて収縮も進むので、図30(C)から分かるように、温度低下の後も凹凸への追従性が高く、相手側部材902との接触部分も少なくなる。したがって、相手側部材902との接合性という観点からは、熱収縮率の大きい材料のほうが望ましい。
また、図31(A)及び(B)には、同じく相対的に熱収縮率が小さい低熱収縮率材料904(図31(A))と熱収縮率が大きい高熱収縮率材料906(図31(B))における加熱収縮後の状態が、凹凸を有する相手側部材(ここでは便宜上、振動板48及び圧電素子46が積層された樹脂基板102を例示し、これらを全体として相手側部材912としている)に対する平坦性として模式的に示されている。
図31(A)から分かるように、相対的に熱収縮率が小さい低熱収縮率材料904では、相手側部材912の凹凸があっても、相手側部材912と反対側の面では、凹凸が解消されて平坦に近づいている(なお、図31(A)ではこの点を明確にするため、低熱収縮率材料904の上面を平坦にしている)。これに対し、図31(B)から分かるように、熱収縮率の大きい高熱収縮率材料906では、相手側部材912と反対側の面の平坦性が、図31(A)に示した例と比較して低くなっている。したがって、相手側部材912の凹凸(段差部)を少なくして平坦に近づける(以下、これを「平坦化」という)観点からは、熱収縮率の小さい材料のほうが望ましい。
図5−1から分かるように、本実施形態の圧電素子基板70では、樹脂基板102上に振動板48及び圧電素子46(実際には、圧電素子46上の上部電極54及び低透水性絶縁膜(SiOx膜)80も含まれる)が配置されることによって凹凸が生じ、これが段差部914となっている。段差部914は、隔壁樹脂層119、118が積層されることで、天板41と対向する面(図5−1では上面)も平坦化された構造となっている。
そして、このように、平坦性が確保された隔壁樹脂層118、119に、さらに、相対的に熱収縮率の高い材料で構成された接着樹脂層121が積層されていることで、天板41の接合性が、この接着樹脂層121を有さない構成と比較して高くされた構造となっている。
なお、隔壁樹脂層118、119を構成する材料としては、たとえば、エポキシ樹脂を挙げることができる。また、接着樹脂層121を構成する材料としては、たとえば、熱可塑性を有するポリイミド系樹脂や、同じく熱可塑性を有するポリアミド系樹脂を挙げることができる。
また、熱収縮率の数値としては、隔壁樹脂層118、119では10%以下、接着樹脂層121では20%以上60%以下(望ましくは30%以上52%以下)である。
接着樹脂層121の厚みとしては、十分な接合強度を得る観点からは10μm以上とすることが望ましく、また、接合面の平坦性を維持する観点からは、20μm以下とすることが望ましい。
表1には、隔壁樹脂層118、119、接着樹脂層121として適用可能な具体的材料名と熱収縮率の一例が示されている。この表に示した膜厚は、熱収縮前と熱収縮後において実際に膜厚測定器の接触子を接触させて、材料の厚みを特定することにより得たスピンカーブデータに基づくものである。
表1中の「OCG7520」は、富士フイルムエレクトロニクスマテリアル株式会社の商品名又は型番、「PIX−3400」は、日立化成デュポンマイクロシステムズ株式会社の商品名又は型番、「SU8」は、化薬マイクロケム株式会社の商品名又は型番である。
この表1に示した材料のうち、「OCG7520」及び「PIX−3400」は、本実施形態の接着樹脂層121として適用できる。また、「SU8」は、隔壁樹脂層118、119として適用できる。
以上の構成のインクジェット記録ヘッド32において、次に、その製造工程について、図7〜図14を基に詳細に説明する。
図7に示すように、このインクジェット記録ヘッド32は、圧電素子基板70と流路基板72とを別々に作成し、両者を結合(接合)することによって製造される。そこで、まず、圧電素子基板70の製造工程について説明するが、圧電素子基板70には、流路基板72よりも先に天板部材40が結合(接合)される。
図8−1(A)に示すように、まず、貫通孔76Aが複数穿設されたガラス製の第1支持基板76を用意する。第1支持基板76は撓まないものであれば何でもよく、ガラス製に限定されるものではないが、ガラスは第1支持器基板76に求められる硬さを有する上に安価なので望ましい。この第1支持基板76の作製方法としては、ガラス基板のブラスト加工およびフェムト秒レーザー加工や、感光性ガラス基板(例えば、HOYA株式会社製PEG3C)を露光・現像する等が知られている。なお、この段階では、貫通孔76Aが第1支持基板76を貫通しないようにしておく。
そして、図8−1(B)に示すように、スパッタリングによりGe層78を形成する。このGe層78は接着層及び界面剥離層として機能する。
次に、図8−1(C)に示すように、ガラス基板88を、たとえば加熱・加圧接合等(一例として、900℃、2kg/cm2で10分間)を用いて接合する。
さらに、図8−1(D)に示すように、ガラス基板88をエッチング(たとえばHFエッチング)する。ガラス基板88の薄膜化により、所定の厚さ(たとえば20μm)の振動板48が形成される。また、貫通孔76Aにより支持基板76を貫通させる。
その後、図8−1(E)に示すように、薄膜化されたガラス基板88を再度エッチングし(たとえばホトリソグラフィー法によるレジスト形成、HFエッチング、酸素プラズマによるレジスト剥離)、孔部88Hを形成する。
そして、図8−1(F)に示すように、スパッタリングにより、たとえば厚み0.5μm程度のAu膜62を成膜する。
次いで、図8−2(G)に示すように、振動板48の上面に積層された下部電極52をパターニングする。具体的には、ホトリソグラフィー法によるレジスト形成、パターニング(エッチング)、酸素プラズマによるレジスト剥離である。この下部電極52が接地電位となる。次に、図8−2(H)に示すように、下部電極52の上面に、圧電素子46の材料であるPZT膜と上部電極54を順にスパッタ法で積層し、図8−2(I)に示すように、圧電素子46(PZT膜)及び上部電極54をパターニングする。
具体的には、PZT膜スパッタ(膜厚3μm〜15μm)、金属膜スパッタ(膜厚500Å〜3000Å)、ホトリソグラフィー法によるレジスト形成、パターニング(エッチング)、酸素プラズマによるレジスト剥離である。下部および上部の電極材料としては、例えば圧電素子であるPZT材料との親和性が高く、耐熱性がある、Au、Ir、Ru、Pt等が挙げられる。
その後、図8−2(J)に示すように、上面に露出している下部電極52と上部電極54の上面に低透水性絶縁膜(SiOx膜)80を積層する。そして、パターニングにより、上部電極54と金属配線90を接続するための開口84(コンタクト孔)を形成する。
具体的には、Chemical Vapor Deposition(CVD)法にてダングリングボンド密度が高い低透水性絶縁膜(SiOx膜)80を着膜する、ホトリソグラフィー法によるレジスト形成、パターニング(エッチング)、酸素プラズマによるレジスト剥離である。なお、ここでは低透水性絶縁膜としてSiOx膜を用いたが、SiNx膜、SiOxNy膜等であってもよい。
次いで、図8−3(K)〜図8−4(O)に示す工程で、隔壁樹脂層119及び隔壁樹脂層118を形成する。具体的には、まず、図8−3(K)に示すように、隔壁樹脂層119、隔壁樹脂層118を構成する樹脂を塗布してプリベークし、樹脂層(以下、製造工程におけるこの樹脂層を第一樹脂層192とする)を構成し、さらに、図8−3(L)に示すように、この樹脂をキュアする。その後は、図8−3(M)に示すように、この樹脂上に、たとえば転写やスピンコート等によって、接着樹脂層121を構成する樹脂を塗布して樹脂層(以下、製造工程におけるこの樹脂層を第二樹脂層194とする)を構成し、図8−4(N)に示すように、Si含有レジストをホトリソグラフィー法でパターニングする。そして、図8−4(O)に示すように、このSi含有レジストをマスクにしてエッチング(たとえば酸素プラズマを用いたRIE)を行って、第一樹脂層192及び第二樹脂層194に、インク供給用貫通口44や貫通孔120を形成する。
なお、隔壁樹脂層119及び隔壁樹脂層118の形成は、図8−5(P)〜図8−6(T)に示す方法により行ってもよい。
この方法では、まず、図8−5(P)に示すように隔壁樹脂層119、隔壁樹脂層118を構成する感光性樹脂を塗布し、プリベークして第一樹脂層192を構成する。そして、図8−5(Q)に示すように、この第一樹脂層192を所望のパターンで露光し、さらに、図8−5(R)に示すようにアッシングする。その後、図8−6(S)に示すように、この感光性樹脂上に、たとえば転写やスピンコート等によって、接着樹脂層121を構成する樹脂を塗布して第二樹脂層194を構成し、プリベークを行った後、図8−6(T)に示すように、第二樹脂層194を所望のパターンで露光した後、第二樹脂層194及び第一樹脂層192を現像して、インク供給用貫通口44や貫通孔120を形成する。
また、図8−7(U)〜(W)に示す方法で、隔壁樹脂層119及び隔壁樹脂層118の形成してもよい。
この方法では、図8−7(U)に示すように隔壁樹脂層119、隔壁樹脂層118を構成する感光性樹脂を塗布し、プリベークして第一樹脂層192を構成する。そして、図8−7(V)に示すように、この第一樹脂層192を所望のパターンで露光し、さらに現像及びキュアを行って、インク供給用貫通口44や貫通孔120を形成する。その後、図8−7(W)に示すように、ドライフィルムを貼り付けて第二樹脂層194を構成し、さらに、このドライフィルムの露光及び現像を行って、第二樹脂層194にインク供給用貫通口44や貫通孔120を形成する。
こうして、圧電素子基板70が製造され、この圧電素子基板70に、例えばガラス板を支持体とする天板部材40が結合(接合)される。
天板部材40の製造においては、図9(A)に示すように、天板部材40自体が支持体となる程度の強度を確保できる厚み(0.3mm〜1.5mm)の天板41を含んでいるので、別途支持体を設ける必要がない。
この天板41に、図9(B)に示すように、天板41にインク供給用貫通口112及び電気接続用貫通口42を形成する。具体的には、ホトリソグラフィー法で感光性ドライフィルムのレジストをパターニングし、このレジストをマスクとしてサンドブラスト処理を行って開口を形成した後、レジストを酸素プラズマにて剥離する。
なお、インク供給用貫通口112及び電気接続用貫通口42はいずれも、断面で見たとき内面が下方に向かって次第に接近するようにテーパ状(漏斗状)に形成されている。
このようにしてインク供給用貫通口112及び電気接続用貫通口42が形成された天板41(天板部材40)を、図10−1(A)に示すように、圧電素子基板70に被せて、両者を熱圧着により結合(接合)する。ここでは、まず、接着樹脂層121を未硬化の状態とし、図示しない接合装置内で圧電素子基板70と天板部材40とを仮固定して位置あわせする。そして、真空状態を維持しつつ、接合に必要な温度及び圧力を作用させて、接合を行う。
そして、図10−1(B)に示すように、天板41の上面に金属配線90を成膜してパターニングする。具体的には、スパッタ法によるAl膜(厚さ1μm)の着膜、ホトリソグラフィー法によるレジストの形成、H3PO4薬液を用いたAl膜のウェットエッチング、酸素プラズマによるレジスト剥離である。貫通口の段差は非常に大きいので、ホトリソグラフィー工程ではレジストのスプレー塗布法と長焦点深度露光法を用いている。このとき、金属配線90の一部が、電気接続用貫通口42の内面から、上部電極54へと達するようにパターニングしておく。これにより、電気接続用貫通口42の底部42Bが金属配線90で閉塞され、電気接続用貫通口42は、上方に開放された以外は閉じた空間となる。また、金属薄膜を貫通口深部まで厚く成膜したい場合には、スパッタ法よりも段差被覆性の良好なCVD法を採用すればよい。
そして、このように金属配線90がパターニングされた電気接続用貫通口42内(上記の空間)に、図10−1(C)に示すように半田86を搭載する。半田86は、常温では固体であるが、加熱されると溶融して流動性を有するようになる。搭載の方法としては、半田ボール86Bを電気接続用貫通口42内に直接搭載する半田ボール法を用いることができる。また、図10−4(A)に示すように、インクジェットの原理を応用した加熱溶融半田吐出供給法を用いてもよく、この方法では、天板41と非接触で、且つマスクを用いることなく半田を所定の位置に供給できる。さらに、図10−4(B)に示すように、スクリーン印刷法を用いて半田を供給してもよい。いずれの供給方法であっても、電気接続用貫通口42は断面で見て内面が下方に向かって次第に接近するようにテーパ状(漏斗状)に形成されているので、半田が電気接続用貫通口42の内面に付着しやすい。なお、この段階では、半田86が電気接続用貫通口42の底部42Bの金属配線90に接触している必要はないが、接触していてもよい。
次に、図10−2(D)に示すように、半田86をリフロー(たとえば280℃で10分間)し、電気接続用貫通口42の底部42Bにまで行き渡らせる。このとき、電気接続用貫通口42の底部42Bには、溶融した半田が流れ出る経路がないので、高温の環境下で半田86を溶融させて、電気接続用貫通口42の底部42Bまで確実に充填し、底部42Bの金属配線90と接触させることができる。その後、常温(室温)環境下に放置すれば、半田86は固化する。
なお、この段階で溶融した半田86が、天板41の上面(厳密には、金属配線90の上面)よりも上方に位置しないように、充填する半田量はあらかじめ所定量に決められている。
次いで、図10−2(E)に示すように、金属配線90が形成された面に樹脂保護膜92(例えば、富士フイルムアーチ社製の感光性ポリイミド Durimide7320)を積層してパターニングする。なお、このとき、第1インク供給路114Aを樹脂保護膜92が覆わないようにする。なお、この樹脂保護膜92としても、ポリイミド系、ポリアミド系、エポキシ系、ポリウレタン系、シリコン系等、耐インク性を有しておればよい。
さらに、図10−2(F)に示すように、金属配線90に駆動IC60をフリップチップ実装する。このとき、駆動IC60は、予め半導体ウエハプロセスの終りに実施されるグラインド工程にて、所定の厚さ(70μm〜300μm)に加工されている。さらに、駆動IC60の周囲を樹脂材58で封止し、駆動IC60を水分等の外部環境から保護できるようにする。更には、後工程でのダメージ、例えば、できあがった圧電素子基板70をダイシングによってインクジェット記録ヘッド32に分割する際の水や研削片によるダメージを回避することができる。
そして、図10−3(G)に示すように、Ge層78をエッチング(たとえばH2O2による80℃、60分間の処理)によって除去し、第1支持基板76を剥離する。
以上により、図10−3(H)に示すように、天板部材40が結合(接合)された圧電素子基板70が完成する。そして、この状態から、天板部材40の天板41が圧電素子基板70の支持体となる。
一方、流路基板72は、図11(A)に示すように、まず、貫通孔100Aが複数穿設されたガラス製の第2支持基板100を用意する。第2支持基板100は、撓まないものであれば何でもよく、ガラス製に限定されるものではないが、ガラスは硬い上に安価なので望ましい。この第2支持基板100の作製方法としては、ガラス基板のブラスト加工およびフェムト秒レーザー加工や、感光性ガラス基板(例えば、HOYA株式会社製PEG3C)を露光・現像する等が知られている。
そして、図11(B)に示すように、その第2支持基板100の上面(表面)に接着剤104を塗布し、図11(C)に示すように、その上面(表面)に樹脂基板102(例えば、厚さ0.1mm〜0.5mmのアミドイミド基板)を接着する。そして次に、図11(D)に示すように、その樹脂基板102の上面を金型106に押し付け、加熱・加圧処理する。その後、図11(E)に示すように、金型106を樹脂基板102から離型処理することにより、圧力室50やノズル56等が形成される流路基板72が完成する。
こうして、流路基板72が完成したら、図12−1(A)に示すように、圧電素子基板70と流路基板72とを熱圧着により結合(接合)する。接合時には、圧電素子基板70を、たとえば上方の図示しない保持部材と、下方の流路基板72とで挟むようにして接合する。このとき、半田86が、天板41の上面よりも上方に位置しないように調整することで、電気接続用貫通口42から突出しなくなるので、接合部分等に不用意な力が作用したり、接合に不具合が生じたりすることはなく、確実に接合できる。
そして次に、図12−1(B)に示すように、第2支持基板100の貫通孔100Aから有機エタノールアミン処理により接着剤剥離溶液を注入して接着剤104を選択的に溶解させることで、その第2支持基板100を流路基板72から剥離処理する。
その後、図12−2(C)に示すように、第2支持基板100が剥離された面を、アルミナを主成分とする研磨材を使用した研磨処理又は酸素プラズマを用いたRIE処理することにより、表面層が取り除かれ、ノズル56が開口される。そして、図12−2(D)に示すように、そのノズル56が開口された下面に撥水剤としてのフッ素材108(例えば、旭ガラス社製のCytop)を塗布する。
そして、図12−3(E)に示すように、天板部材40(天板41)の上面にプール室部材39を装着して、これらの間にインクプール室38を構成することにより、インクジェット記録ヘッド32が完成し、図12−3(F)に示すように、インクプール室38や圧力室50内にインク110が充填可能とされる。
以上のようにして製造されるインクジェット記録ヘッド32を備えたインクジェット記録装置10において、次に、その動作を説明する。まず、インクジェット記録装置10に印刷を指令する電気信号が送られると、ストッカ24から記録用紙Pが1枚ピックアップされ、搬送装置26により搬送される。
一方、インクジェット記録ユニット30では、すでにインクタンクからインク供給ポートを介してインクジェット記録ヘッド32のインクプール室38にインク110が注入(充填)され、インクプール室38に充填されたインク110は、インク供給路114を経て圧力室50へ供給(充填)されている。そして、このとき、ノズル56の先端(吐出口)では、インク110の表面が圧力室50側に凹んだメニスカスが形成されている。
そして、記録用紙Pを搬送しながら、複数のノズル56から選択的にインク滴を吐出することにより、記録用紙Pに、画像データに基づく画像の一部を記録する。すなわち、駆動IC60により、所定のタイミングで、所定の圧電素子46に電圧を印加し、振動板48を上下方向に撓み変形させて(面外振動させて)、圧力室50内のインク110を加圧し、所定のノズル56からインク滴として吐出させる。
こうして、記録用紙Pに、画像データに基づく画像が記録されたら、排紙ベルト23により記録用紙Pを排紙受部材25に排出する。これにより、記録用紙Pへの印刷処理(画像記録)が完了する。
その他、上記実施形態のインクジェット記録装置10では、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインクジェット記録ユニット30のインクジェット記録ヘッド32から画像データに基づいて選択的にインク滴が吐出されてフルカラーの画像が記録用紙Pに記録されるようになっているが、本発明におけるインクジェット記録は、記録用紙P上への文字や画像の記録に限定されるものではない。
すなわち、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成するなど、工業的に用いられる液滴噴射装置全般に対して、本発明に係るインクジェット記録ヘッド32を適用することができる。
また、上記実施例のインクジェット記録装置10では、ノズル56による印字領域幅が、このインクジェット記録装置10での画像記録が想定される記録用紙Pの用紙幅PWよりも長くタイプのものを例に挙げたが、この印字領域幅が用紙幅PWよりも短く、主走査機構と副走査機構を有するタイプのインクジェット記録装置に本発明を適用してもよい。
次に、以下において、本発明の第2〜第4実施形態のインクジェット記録ヘッドを説明する。これらのインクジェット記録ヘッドにおいて、第1実施形態と同一の構成要素、部材等は同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
図14(A)及び(B)には、本発明の第2実施形態のインクジェット記録ヘッド182が部分的に示されている。第2実施形態のうち、特に図14(A)に示す例では、電気接続用貫通口42の周囲の隔壁樹脂層118、119(図5−1参照)が形成されておらず、この点が第1実施形態と異なっている。また、図14(B)に示す例では、電気接続用貫通口42の周囲の隔壁樹脂層118が形成されていない。このように、インクジェット記録ヘッドを構成する各層のうち一部が省略されているものであっても、本発明を適用できる。なお、第2実施形態において、インクジェット記録ヘッドの全体構成は、第1実施形態と同様とされる。
上記では、本発明の電気接続基板を、インクジェット記録ヘッド内の基板として適用した例を挙げたが、本発明はこれに限定されず、複数の被接続部材を電気的に接続する場合に広く適用できる。以下では、インクジェット記録ヘッド以外への本発明の適用例を示す。
図15には、本発明の第3実施形態に係る基板積層体212が示されている。第3実施形態の基板積層体212では、第1基板(下部基板)214の上に回路218及び金属配線220が設けられ、これらが絶縁保護膜222又は樹脂保護膜224で保護されている。樹脂保護膜224上には、接着樹脂層226が積層されている。そして、このICチップとしての第1基板214上に、同じく回路228及び金属配線230が絶縁保護膜232、233及び樹脂保護膜234で保護されたICチップとしての第2基板(上部基板)216が積層されており、全体として基板積層体212は2層構造とされている。
第2基板216には電気接続用貫通口236が形成されており、貫通配線238が金属配線230から電気接続用貫通口236の内面を経て、第1基板214の金属配線220へと達している。電気接続用貫通口236内には半田240が充填されて底部236Bが補強されているので、底部42Bへ熱ストレスや機械的ストレスが作用した場合でも金属配線220と貫通配線238との接触状態を確実に維持できる。また、底部42Bにおいて貫通配線238が断線した場合であっても、半田240によって第1基板214の金属配線220との導通状態を確保できる。
なお、第2基板216には、樹脂保護膜234の一部が開口されて貫通配線238が露出しており、外部端子接続パッド250とされている。
図16〜図18―2には、第3実施形態の基板積層体212の製造工程が示されている。
まず、第1基板214の製造では、図16(A)に示すようにSi基板242を用意し、その上にいわゆるLSIプロセスを行って図16(B)に示すように回路218及び金属配線220を形成すると共に、絶縁保護膜222でこれらを保護する。そして、図16(C)に示すように、感光性樹脂によって樹脂保護膜224及び接着樹脂層226を形成する。
次に、第2基板216を製造する。図17−1(A)に示すように、Si基板242を用意し、その上にいわゆるLSIプロセスを行って、図16−1(B)に示すように回路228及び金属配線230を形成すると共に、絶縁保護膜232でこれらを保護する。そして、図17−1(C)に示すように、ホトリソグラフィー法で感光性ドライフィルムのレジスト244を形成する。
さらに、図17−1(D)に示すようにサンドブラスト処理によって電気接続用貫通口236を形成した後、図17−2(E)に示すようにレジスト244を剥離し、さらに図17−2(F)に示すように、プラズマCVD法でSi酸化膜(SiOx膜)を着膜させて絶縁保護膜232を形成する。この絶縁保護膜232に対し、ホトリソグラフィーによるレジスト形成・RIE法によるエッチング・レジスト剥離を順次行い、図17−2(G)に示すように、絶縁保護膜232をパターニングする。
そして、図18−1(A)に示すように、第1基板214上に第2基板216を搭載し、熱圧着(一例として、350℃、2kg/cm2で20分間)にてこれらを接合した後、図18−1(B)に示すように、貫通配線238をパターニングする。具体的には、スパッタ法によるAl膜(厚さ1μm)の着膜、ホトリソグラフィー法によるレジストの形成、H3PO4薬液を用いたAl膜のウェットエッチング、酸素プラズマによるレジスト剥離である。貫通口の段差は非常に大きいので、ホトリソグラフィー工程ではレジストのスプレー塗布法と長焦点深度露光法を用いている。このとき、貫通配線238の一部が、電気接続用貫通口236の内面から、第1基板214の金属配線220へと達するようにパターニングしておく。これにより、電気接続用貫通口236の底部42Bが貫通配線238で閉塞され、電気接続用貫通口236は、上方にのみ開放された以外は閉じた空間となる。この空間に、図18−1(C)に示すように半田240を搭載する。この方法としては、図示した半田ボール240Bを使用する半田ボール法のほか、加熱溶融半田吐出供給法やスクリーン印刷法を用いることができる。
次に、図18−2(D)に示すように、半田240をリフロー(たとえば280℃で10分間)し、電気接続用貫通口236の底部にまで行き渡らせる。このとき、電気接続用貫通口236の底部42Bには、溶融した半田が流れ出る経路がないので、高温の環境下で半田を溶融させて、電気接続用貫通口236の底部42Bまで確実に充填することができる。
最後に、図18−2(E)に示すように、感光性樹脂をパターニングして樹脂保護膜234を形成し、第3実施形態の基板積層体212が得られる。
なお、第3実施形態では、図15に示した2層構造のものだけでなく、図19に示すように、第1基板214上に複数の第2基板216を積層した多層構造とすることも可能である。
また、貫通配線238が電気接続用貫通口236の底部42Bを閉塞している必要はなく、図20に示すように、半田240が電気接続用貫通口236の底部42Bにおいて金属配線220に接触する構成でもよい。
図21には、本発明の第4実施形態に係る基板積層体312が示されている。第4実施形態の基板積層体312では、第1集積回路318及び第1配線320が実装されると共に第1配線320が絶縁保護膜322又は樹脂保護膜324で保護され、さらに樹脂保護膜324上に接着樹脂層326が積層された第1プリント配線基板314を有している。この第1プリント配線基板314の上に、第2集積回路328及び第2配線330が実装されると共に、第2配線330が絶縁保護膜332で、第2集積回路328が絶縁保護膜334でそれぞれ保護された第2プリント配線基板316が積層された2層構造とされている。
第2プリント配線基板316には電気接続用貫通口336が形成されており、貫通配線338が第2配線330から電気接続用貫通口336の内面を経て、第1プリント配線基板314の第1配線320へと達している。電気接続用貫通口336内には半田340が充填されて底部336Bが補強されており、底部336Bへ熱ストレスや機械的ストレスが作用した場合でも第1配線320と貫通配線338との接触状態を確実に維持できる。また、底部336Bにおいて貫通配線338が断線した場合であっても、半田340によって導通状態を確保できる。
図22〜図24−2には、第4実施形態の基板積層体312の製造工程が示されている。
まず、第1プリント配線基板314の製造では、図22(A)に示すように支持体基板342を用意し、Cuの第1配線320と、ポリイミドの絶縁保護膜322を形成する。そして、図22(B)に示すように、第1集積回路318をフリップチップ実装し、さらに図22(C)に示すように、感光性樹脂によって樹脂保護膜324及び接着樹脂層326を形成する。
次に第2プリント配線基板316を製造する。図23(A)に示すように、あらかじめ電気接続用貫通口336が形成された支持体基板344を用意し、Cuの第2配線330と、ポリイミドの絶縁保護膜322を形成する。そして、図23(B)に示すように、第2集積回路328をフリップチップ実装し、さらに図23(C)に示すように、プラズマCVD法でSi酸化膜(SiOx膜)を着膜させて絶縁保護膜334を形成する。この絶縁保護膜334に対し、ホトリソグラフィーによるレジスト形成・RIE法によるエッチング・レジスト剥離を順次行い、図23(D)に示すように、絶縁保護膜334をパターニングする。
そして、図24−1(A)に示すように、第1プリント配線基板314上に第2プリント配線基板316を搭載し、熱圧着(一例として、250℃、10kg/cm2で20分間)にてこれらを接合した後、図24−1(B)に示すように、貫通配線338をパターニングする。具体的には、スパッタ法によるAl膜(厚さ1μm)の着膜、ホトリソグラフィー法によるレジストの形成、H3PO4薬液を用いたAl膜のウェットエッチング、酸素プラズマによるレジスト剥離である。貫通口の段差は非常に大きいので、ホトリソグラフィー工程ではレジストのスプレー塗布法と長焦点深度露光法を用いている。このとき、貫通配線338の一部が、電気接続用貫通口336の内面から、第1プリント配線基板314の第1配線320へと達するようにパターニングしておく。これにより、電気接続用貫通口336の底部336Bが貫通配線338で閉塞され、電気接続用貫通口336は、上方にのみ開放された以外は閉じた空間となる。この空間に、図24−2(C)に示すように半田340を搭載する。この方法としては、図示した加熱溶融半田吐出供給法のほか、半田ボール法やスクリーン印刷法を用いることができる。
次に、図24−2(D)に示すように、半田340をリフロー(たとえば280℃で10分間)し、電気接続用貫通口336の底部にまで行き渡らせる。このとき、電気接続用貫通口336の底部336Bには、溶融した半田が流れ出る経路がないので、高温の環境下で半田を溶融させて、電気接続用貫通口336の底部336Bまで確実に充填することができる。
以上により、第4実施形態の基板積層体312が得られる。
なお、第4実施形態においても、図21に示した2層構造のものだけでなく、図25に示すように、第1プリント配線基板314上に、複数の第2プリント配線基板316を積層した多層構造とすることが可能である。
また、第4実施形態においても、貫通配線338が電気接続用貫通口336の底部336Bを閉塞している必要はなく、図26に示すように、半田340が電気接続用貫通口336の底部336Bにおいて、第1配線320に接触する構成でもよい。
上記各実施形態では、基板上に搭載する部品として、駆動IC、回路、集積回路等を挙げたが、これら以外にも、各種の機能素子を搭載し、いわゆるMEMS(Micro Electro Mechanical System)パッケージとして使用できる。機能素子としては、静電モーターや可動ミラー等の各種マイクロアクチュエーターや圧力センサー等の各種マイクロセンサー、さらに受光素子や面発光ダイオード等の各種受発光素子を挙げることができる。この場合、図27に示すように、機能素子416及び配線418が絶縁保護膜420や樹脂保護膜422、424等で保護され、さらに接着樹脂層432が積層された基板412上に、硬質板状の保護基板414を積層すれば、機能素子416を外界からの異物(たとえば、加工工程での切削片や水分等)から保護できる。特に、機能素子416が受発光素子である場合には、保護基板414として光を透過するもの(透明なガラス板あるいは樹脂板)とすれば、受光や発光に影響が出ないので望ましい。いずれの構成であっても、保護基板414の貫通口426内の貫通配線428と、半田430によって、機能素子416に対する信号の送受信や電力供給等を行うことができる。
本発明に係る流動性導電材料としても、上記した半田に限定されず、溶融金属、導電性ペースト(金属ペースト)、導電性接着剤等を挙げることができる。これらの材料に求められる抵抗率は、素子に要求される特性に応じて異なってくるため、コストや工程マッチング(耐熱温度等)を考慮して選択すればよい。
なお、上記では、本発明の液滴吐出ヘッドとして、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの各色のインク滴を吐出するインクジェット記録ヘッドを挙げ、液滴吐出装置としても、インクジェット記録ヘッドを備えたインクジェット記録装置を挙げたが、本発明の液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置は、記録用紙P上へ画像(文字を含む)を記録するものに限定されない。すなわち、記録媒体は紙に限定されるものでなく、また、吐出する液体もインクに限定されるものではない。例えば、高分子フィルムやガラス上にインクを吐出してディスプレイ用カラーフィルターを作成したり、溶接状態の半田を基板上に吐出して部品実装用のバンプを形成したりする等、工業用に用いられる液滴吐出装置全般が広く含まれる。
また、上記では、第一樹脂部材(隔壁樹脂層119、118、樹脂保護膜224、樹脂保護膜324、樹脂保護膜422)上に、第二樹脂部材(接着樹脂層121、接着樹脂層226、接着樹脂層326、接着樹脂層432)を直接的に積層した構造を例に挙げたが、第一樹脂部材と第二樹脂部材の間に、他の部材が積層されていてもよい。
ここで、本発明に係る上記実施形態の構成と効果を列記する。
(1)第一樹脂部材(隔壁樹脂層119、118、樹脂保護膜224、樹脂保護膜324、樹脂保護膜422)を、第二樹脂部材(接着樹脂層121、接着樹脂層226、接着樹脂層326、接着樹脂層432)よりも熱収縮率の小さい材料で構成している。このため、第一樹脂部材に対する加工(穿孔やパターン形成)が容易であり、また、加工後の形状変化も抑制できる。
(2)第一樹脂部材として、熱収縮率が10%以下の材料を用いている。このため、熱収縮率が10%を超える材料を用いた構成と比較して、第二樹脂部材を設ける面の平坦性をより高く確保できる。
(3)第二樹脂部材として、熱収縮率が、20%以上(望ましくは30%以上)の材料を用いている。このため、この条件を満たさない材料を使用した場合と比較して、大きな接合強度が得られる。
(4)第二樹脂部材として、熱収縮率が、60%以下(望ましくは52%以下)の材料を用いている。このため、この条件を満たさない材料を使用した場合と比較して、接合面の平坦性を確保して、広い接合面積を得られる。
(5)第二樹脂部材の厚みを10μm以上としている。このため、厚みが10μmに満たない構成と比較して、大きな接合強度が得られる。
(6)第二樹脂部材の厚みを20μm以下としている。このため、厚みが20μmを超える構成と比較して、接合面の平坦性を確保できる。
10 インクジェット記録装置(液滴吐出装置)
12 用紙供給部
14 レジ調整部
16 記録ヘッド部
17 スターホイール
18 メンテナンス部
19 搬送ロール
20 記録部
21 メンテナンス装置
22 排出部
23 排紙ベルト
24 ストッカ
25 排紙受部材
26 搬送装置
27 用紙搬送路
28 ループ形成部
29 ガイド部材
30 インクジェット記録ユニット
31 支持部材
32 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
36 インク供給ポート
38 インクプール室
39 プール室部材
40 天板部材
41 天板
42 電気接続用貫通口
42B 底部
44 インク供給用貫通口
44A 第一貫通孔
44B 第二貫通孔
46 圧電素子
48 振動板
50 圧力室
52 下部電極
54 上部電極
56 ノズル
58 樹脂材
60 駆動IC
60B バンプ
62 Au膜
70 圧電素子基板
72 流路基板
76 支持基板
76A 貫通孔
78 Ge層
84 開口
86 半田
86B 半田ボール
88 ガラス基板
88H 孔部
90 金属配線
92 樹脂保護膜
100 支持基板
100A 貫通孔
102 樹脂基板
104 接着剤
106 金型
108 フッ素材
110 インク
112 インク供給用貫通口
114 インク供給路
114A インク供給路
114B インク供給路
116 大気開放孔
118 隔壁樹脂層(中間層)
119 隔壁樹脂層(中間層)
120 貫通孔
121 接着樹脂層
182 インクジェット記録ヘッド
192 第一樹脂層
194 第二樹脂層
212 基板積層体
214 第1基板
216 第1基板
218 回路
220 金属配線
222 絶縁保護膜
224 樹脂保護膜
226 接着樹脂層
228 回路
230 金属配線
232 絶縁保護膜
234 樹脂保護膜
236 電気接続用貫通口
236B 底部
238 貫通配線
240 半田
240B 半田ボール
242 基板
244 レジスト
250 外部端子接続パッド
312 基板積層体
314 第1プリント配線基板
316 第2プリント配線基板
318 第1集積回路
320 配線
322 絶縁保護膜
324 樹脂保護膜
326 接着樹脂層
328 第2集積回路
330 配線
332 絶縁保護膜
334 絶縁保護膜
336 電気接続用貫通口
336B 底部
338 貫通配線
340 半田
342 支持体基板
344 支持体基板
412 基板
414 保護基板
416 機能素子
418 配線
420 絶縁保護膜
422 樹脂保護膜
424 樹脂保護膜
426 貫通口
428 貫通配線
430 半田
432 接着樹脂層
442 電気接続用貫通口
444 電気接続用貫通口
446 電気接続用貫通口
448 電気接続用貫通口
902 相手側部材
904 低熱収縮率材料
906 高熱収縮率材料
912 相手側部材
914 段差部
P 記録用紙
12 用紙供給部
14 レジ調整部
16 記録ヘッド部
17 スターホイール
18 メンテナンス部
19 搬送ロール
20 記録部
21 メンテナンス装置
22 排出部
23 排紙ベルト
24 ストッカ
25 排紙受部材
26 搬送装置
27 用紙搬送路
28 ループ形成部
29 ガイド部材
30 インクジェット記録ユニット
31 支持部材
32 インクジェット記録ヘッド(液滴吐出ヘッド)
36 インク供給ポート
38 インクプール室
39 プール室部材
40 天板部材
41 天板
42 電気接続用貫通口
42B 底部
44 インク供給用貫通口
44A 第一貫通孔
44B 第二貫通孔
46 圧電素子
48 振動板
50 圧力室
52 下部電極
54 上部電極
56 ノズル
58 樹脂材
60 駆動IC
60B バンプ
62 Au膜
70 圧電素子基板
72 流路基板
76 支持基板
76A 貫通孔
78 Ge層
84 開口
86 半田
86B 半田ボール
88 ガラス基板
88H 孔部
90 金属配線
92 樹脂保護膜
100 支持基板
100A 貫通孔
102 樹脂基板
104 接着剤
106 金型
108 フッ素材
110 インク
112 インク供給用貫通口
114 インク供給路
114A インク供給路
114B インク供給路
116 大気開放孔
118 隔壁樹脂層(中間層)
119 隔壁樹脂層(中間層)
120 貫通孔
121 接着樹脂層
182 インクジェット記録ヘッド
192 第一樹脂層
194 第二樹脂層
212 基板積層体
214 第1基板
216 第1基板
218 回路
220 金属配線
222 絶縁保護膜
224 樹脂保護膜
226 接着樹脂層
228 回路
230 金属配線
232 絶縁保護膜
234 樹脂保護膜
236 電気接続用貫通口
236B 底部
238 貫通配線
240 半田
240B 半田ボール
242 基板
244 レジスト
250 外部端子接続パッド
312 基板積層体
314 第1プリント配線基板
316 第2プリント配線基板
318 第1集積回路
320 配線
322 絶縁保護膜
324 樹脂保護膜
326 接着樹脂層
328 第2集積回路
330 配線
332 絶縁保護膜
334 絶縁保護膜
336 電気接続用貫通口
336B 底部
338 貫通配線
340 半田
342 支持体基板
344 支持体基板
412 基板
414 保護基板
416 機能素子
418 配線
420 絶縁保護膜
422 樹脂保護膜
424 樹脂保護膜
426 貫通口
428 貫通配線
430 半田
432 接着樹脂層
442 電気接続用貫通口
444 電気接続用貫通口
446 電気接続用貫通口
448 電気接続用貫通口
902 相手側部材
904 低熱収縮率材料
906 高熱収縮率材料
912 相手側部材
914 段差部
P 記録用紙
Claims (11)
- 段差部を有する第一基板と、
前記第一基板に配設され前記段差部を平坦化する第一樹脂部材と、
前記第一樹脂部材に配設され、被接合部材の接合用とされる第二樹脂部材と、
を有することを特徴とする基板部材。 - 前記第一樹脂部材を構成する樹脂材料の熱収縮率が、前記第二樹脂部材を構成する樹脂材料の熱収縮率よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の基板部材。
- 前記第一樹脂部材が、前記第一基板上に積層された第一樹脂層とされ、
前記第二樹脂部材が、前記第一樹脂層上に積層された第二樹脂層とされていることを特徴とする請求項2に記載の基板部材。 - 前記第一樹脂部材を貫通する第一貫通孔と、
前記第一貫通孔に対応した位置で前記第二樹脂部材を貫通する第二貫通孔と、
を有し、
前記第二貫通孔の貫通方向に見て、第二貫通孔の孔縁が第一貫通孔の孔縁と重なるか、もしくは外側になるように第二貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の基板部材。 - 前記第一基板を貫通する第一貫通部と、
前記被接合部材を貫通する第二貫通部と、
を有し、
前記第一貫通孔と前記第二貫通孔とが前記第一貫通部と前記第二貫通部とに通じていることを特徴とする請求項4に記載の基板部材。 - 前記被接合部材が、前記第二樹脂部材に、前記第一樹脂部材と反対側で接合されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の基板部材。
- 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の基板部材と、
前記基板部材の前記第一基板に備えられた圧電素子と、
前記第一基板の前記圧電素子と反対側に配置され、収容された液体に圧力を作用させる圧力室と、
を有することを特徴とする液滴吐出ヘッド。 - 前記被接合部材の前記圧電素子と反対側に備えられて液体が貯留される液体貯留室、
を有することを特徴とする請求項7に記載の液滴吐出ヘッド。 - 請求項7又は請求項8に記載の液滴吐出ヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 段差部を有する第一基板に第一樹脂部材を配設してこの段差部を平坦化する第一樹脂部材配設工程と、
前記第一樹脂部材に、被接合部材の接合用とされる第二樹脂部材を配設する第二樹脂部材配設工程と、
前記第二樹脂部材配設工程の後に、前記第一樹脂部材を貫通する第一貫通孔と、前記第二樹脂部材を貫通する第二貫通孔とを形成する貫通孔形成工程と、
を有することを特徴とする基板部材製造方法。 - 段差部を有する第一基板に第一樹脂部材を配設してこの段差部を平坦化する第一樹脂部材配設工程と、
前記第一樹脂部材を貫通する第一貫通孔を形成する第一貫通口形成工程と、
前記第一貫通孔形成工程の後に、前記第一樹脂部材に、被接合部材の接合用とされる第二樹脂部材を配設する第二樹脂部材配設工程と、
前記第二樹脂部材を貫通する第二貫通孔を形成する第二貫通口形成工程と、
を有することを特徴とする基板部材製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006321776A JP2008132714A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | 基板部材、液滴吐出ヘッド、画像形成装置及び基板部材製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006321776A JP2008132714A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | 基板部材、液滴吐出ヘッド、画像形成装置及び基板部材製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008132714A true JP2008132714A (ja) | 2008-06-12 |
Family
ID=39557906
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006321776A Pending JP2008132714A (ja) | 2006-11-29 | 2006-11-29 | 基板部材、液滴吐出ヘッド、画像形成装置及び基板部材製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008132714A (ja) |
-
2006
- 2006-11-29 JP JP2006321776A patent/JP2008132714A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4929598B2 (ja) | 液滴吐出ヘッド、及び、液滴吐出装置 | |
US7524024B2 (en) | Electrical connection substrate, droplet discharge head, and droplet discharge apparatus | |
JP5145636B2 (ja) | 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
US20050275694A1 (en) | Inkjet recording head and inkjet recording apparatus | |
US7445318B2 (en) | Method of manufacturing liquid droplet ejection head, liquid droplet ejection head, and liquid droplet ejection apparatus | |
JP2006281777A (ja) | 液滴吐出ヘッド、及び、液滴吐出装置 | |
JP2006044225A (ja) | 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP4929755B2 (ja) | 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP4992414B2 (ja) | 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP5011765B2 (ja) | 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
US8585186B2 (en) | Method of manufacturing substrate and substrate, method of manufacturing liquid drop ejecting head and liquid drop ejecting head, and liquid drop ejecting device | |
JP2008149648A (ja) | 液滴吐出ヘッド、画像形成装置及び液滴吐出ヘッドの製造方法 | |
JP4586427B2 (ja) | インクジェット記録ヘッド | |
US7416286B2 (en) | Inkjet recording head and inkjet recording device | |
JP2007083484A (ja) | 液滴吐出ヘッド、及び、液滴吐出ヘッド製造方法 | |
JP5011884B2 (ja) | 液滴吐出ヘッド及びその製造方法並びに液滴吐出装置 | |
JP4735282B2 (ja) | 液滴吐出ヘッド及び液滴吐出装置 | |
JP2008132714A (ja) | 基板部材、液滴吐出ヘッド、画像形成装置及び基板部材製造方法 | |
JP2007130973A (ja) | 液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出ヘッド並びに液滴吐出装置 | |
JP2006264079A (ja) | 液滴吐出ヘッド、液滴吐出装置、及び、液滴吐出ヘッド製造方法 | |
JP2008149525A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2008246835A (ja) | 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 | |
JP2006032900A (ja) | 圧電素子、インクジェット記録ヘッド、及びインクジェット記録装置 | |
JP2007160536A (ja) | 液滴吐出ヘッドの製造方法及び液滴吐出ヘッド並びに液滴吐出装置 | |
JP2008221788A (ja) | 基板及びそれを備えた液滴吐出ヘッド並びに液滴吐出装置 |