JP2008132111A - 電気掃除機 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定して塵埃を圧縮し、精度良く集塵量が判断できる電気掃除機を提供する。
【解決手段】電動送風機2と、集塵容器(図示せず)内の塵埃を圧縮する圧縮板30を駆動する圧縮駆動手段55に加わる負荷量を検知する負荷量検知手段53と、負荷量検知手段53が所定の負荷量を検知すると、圧縮板30を後退させ、その圧縮移動量を検出する圧縮移動量検出手段57と、検出された圧縮移動量に基づいて集塵容器内の塵埃の量を判断する塵埃量判断手段58と、満杯報知手段63とを備え、集塵容器内の塵埃の量が所定量以上と判断された時、その旨を満杯報知手段63で報知し、電動送風機2への電力供給量を遮断または大幅に制限するもので、集塵容器内の塵埃を常に一定の力で圧縮するため、圧縮が不十分になったり、圧縮力が強すぎて、集塵容器が破損したり変形することも無い。また、圧縮板30の移動量で塵埃量を判断するので、精度の高い集塵量判断ができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、電気掃除機に関するもので、特に、捕集された塵埃を圧縮する機構を有する電気掃除機に関するものである。
従来のこの種の電気掃除機として、塵埃を捕集した集塵袋を圧縮板で圧縮し、その圧縮板の位置から集塵袋内の塵埃量を判断するようにしたものがあった(例えば、参考文献1参照)。
ただし、集塵袋の場合は、圧縮手段の反転は不要であったが、集塵容器内の塵埃を圧縮する場合には、集塵容器内の塵埃を圧縮して、集塵量を増加させるとともに、吸引風路を確保して吸引力を長持ちさせるという目的もあり、圧縮手段を往復動作させる必要があり、集塵容器内の塵埃を圧縮する圧縮板が往復動自在に取り付けられた掃除機本体と、前記掃除機本体を載置状態で支える収納ケースと、前記集塵容器から下方に突出する作動体とを設け、前記掃除機本体を収納ケースに載置する都度に、前記作動体を前記収納ケースに干渉させて動作させ、その動作力を伝達機構により圧縮板に伝えて掃除後にゴミを圧縮し、さらに前記伝達機構にクラッチを設けて、作動体の動作に関係なく手動でも圧縮板を操作できるようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
また、集塵された塵埃量を、電動送風機に流れる電流から判断して、使用者に報知を行うことで、効率的に掃除ができるようにしたものもある(例えば、特許文献3参照)。
特開平02−7927号公報 特公昭64−4776号公報 特開2000−201872号公報
しかしながら、上記特許文献2に記載された従来の電気掃除機の構成では、集塵量の報知という機能を持っておらず、特許文献1に記載された電気掃除機も、安定した圧縮機構を考慮しておらず、集塵容器内部に、検出するための手段を配する必要があり、耐久性や精度の観点からも塵埃量の検出に用いることは困難であった。また、特許文献3に記載された電気掃除機では、集塵された塵埃の質により電動送風機の電流値の変化が異なるため、実際に集塵されている塵埃の量と、電流から判断される塵埃の量に差異が生じ、満杯になっても掃除を継続して塵埃が集塵容器から溢れることがあった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、安定した圧縮力で集塵容器内の塵埃を圧縮することが出来、且つ、精度の高い集塵量の報知を行うとともに、塵埃が集塵容器から溢れることを防止できる電気掃除機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気掃除機は、電動送風機と、前記電動送風機を駆動制御する制御手段と、塵埃を捕集する集塵容器と、前記電動送風機に連通すると共に前記集塵容器が着脱自在に装着される集塵容器収納部と、前記集塵容器内に配され捕集された前記塵埃を圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段を駆動する圧縮駆動手段と、前記圧縮駆動手段に加わる負荷量を検知する負荷量検知手段と、前記負荷量検知手段が所定の負荷量を検知すると、前記圧縮手段を後退させるとともに前記圧縮手段の圧縮移動量を検出する圧縮移動量検出手段と、前記圧縮移動量検出手段が検出した圧縮移動量に基づいて前記集塵容器内の前記塵埃の量を判断する塵埃量判断手段と、満杯報知手段とを備え、前記塵埃量判断手段が前記集塵容器内の塵埃の量が所定量以上と判断した場合に、その旨を前記満杯報知手段で報知すると共に、前記電動送風機への電力供給量を遮断または大幅に制限するようにしたもので、集塵容器内の塵埃の多少にかかわらず常に一定の力で塵埃を圧縮するため、塵埃の圧縮が不十分になったり、圧縮の際の力が強すぎて、集塵容器が破損したり変形することも無く、また、クラッチ機構のような機械的な解除機構を使用していないので、耐久性に優れ、さらに、圧縮手段の移動量で実際の塵埃量を判断できるので、精度の高い集塵量判断を行え、使用者に塵埃が満杯である旨の報知を行いつつ、電動送風機への電力供給を制御して集塵容器から塵埃が溢れるのを防止できる電気掃除機を提供することができる。
また、本発明の電気掃除機は、電動送風機と、前記電動送風機を駆動制御する制御手段と、前記電動送風機に流れる電流を検出する電流検出手段と、塵埃を捕集する集塵容器と、前記電動送風機に連通すると共に前記集塵容器が着脱自在に装着される集塵容器収納部と、前記集塵容器内に配され捕集された前記塵埃を圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段を駆動する圧縮駆動手段と、前記圧縮手段で前記塵埃を圧縮しているときに、前記圧縮手段に加わる負荷量が所定の負荷量以上になると、前記圧縮手段を後退させるとともに、前記圧縮手段の圧縮移動量を検出する圧縮移動量検出手段と、前記圧縮移動量検出手段の検出した圧縮移動量に基づいて前記集塵容器内の塵埃の量を判断する塵埃量判断手段と、前記塵埃量判断手段が判断した塵埃量が所定量未満でかつ前記電流検知手段が検出した電流値が所定値未満の場合に、細塵の吸引が多い状態と判断する吸引状況判断手段と備え、前記吸引状況判断手段が細塵の吸引が多い状態と判断したときに、前記電動送風機への電力供給量を所定量制限するようにしたもので、このとき圧力が高くなっている状態で塵埃の吸引力を確保しつつ、被清掃面への吸着を抑えて操作性のよい使い勝手の良い電気掃除機を提供することができる。
本発明の電気掃除機は、安定した圧縮力で塵埃を圧縮することが出来、耐久性に優れ且つ、精度の高い集塵量の報知を行うとともに電動送風機への電力供給を制御して集塵容器から塵埃が溢れるのを防止でき、使用勝手の良いものである。
第1の発明は、電動送風機と、前記電動送風機を駆動制御する制御手段と、塵埃を捕集する集塵容器と、前記電動送風機に連通すると共に前記集塵容器が着脱自在に装着される集塵容器収納部と、前記集塵容器内に配され捕集された前記塵埃を圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段を駆動する圧縮駆動手段と、前記圧縮駆動手段に加わる負荷量を検知する負荷量検知手段と、前記負荷量検知手段が所定の負荷量を検知すると、前記圧縮手段を後退させるとともに前記圧縮手段の圧縮移動量を検出する圧縮移動量検出手段と、前記圧縮移動量検出手段が検出した圧縮移動量に基づいて前記集塵容器内の前記塵埃の量を判断する塵埃量判断手段と、満杯報知手段とを備え、前記塵埃量判断手段が前記集塵容器内の塵埃の量が所定量以上と判断した場合に、その旨を前記満杯報知手段で報知すると共に、前記電動送風機への電力供給量を遮断または大幅に制限するようにしたもので、集塵容器内の塵埃の多少にかかわらず常に一定の力で塵埃を圧縮するため、塵埃の圧縮が不十分になったり、圧縮の際の力が強すぎて、集塵容器が破損したり変形することも無く、また、クラッチ機構のような機械的な解除機構を使用していないので、耐久性に優れ、さらに、圧縮手段の移動量で実際の塵埃量を判断できるので、精度の高い集塵量判断を行え、使用者に塵埃が満杯である旨の報知を行いつつ、電動送風機への電力供給を制御して集塵容器から塵埃が溢れるのを防止できる電気掃除機を提供することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明の電気掃除機に、塵埃を掻き上げるブラシとそれを回転駆動する電動機を有する床用吸込具と、前記電動機を駆動制御する吸込具制御手段を備え、塵埃量判断手段が所定量以上の塵埃が集塵容器内に溜まったと判断した場合に、前記吸込具制御手段は、前記電動機への電力供給量を遮断するようにしたもので、精度の高い集塵量判断を行え、集塵容器が塵埃で満杯になっている状態での、電動機による被掃除面上の塵埃の掻き込みを防止するため、塵埃を集塵容器から溢れさせたり、床用吸込具内などに塵埃が溜まることを防止できる電気掃除機を提供することができる。
第3の発明は、電動送風機と、前記電動送風機を駆動制御する制御手段と、前記電動送風機に流れる電流を検出する電流検出手段と、塵埃を捕集する集塵容器と、前記電動送風機に連通すると共に前記集塵容器が着脱自在に装着される集塵容器収納部と、前記集塵容器内に配され捕集された前記塵埃を圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段を駆動する圧縮駆動手段と、前記圧縮手段で前記塵埃を圧縮しているときに、前記圧縮手段に加わる負荷量が所定の負荷量以上になると、前記圧縮手段を後退させるとともに、前記圧縮手段の圧縮移動量を検出する圧縮移動量検出手段と、前記圧縮移動量検出手段の検出した圧縮移動量に基づいて前記集塵容器内の塵埃の量を判断する塵埃量判断手段と、前記塵埃量判断手段が判断した塵埃量が所定量未満でかつ前記電流検知手段が検出した電流値が所定値未満の場合に、細塵の吸引が多い状態と判断する吸引状況判断手段と備え、前記吸引状況判断手段が細塵の吸引が多い状態と判断したときに、前記電動送風機への電力供給量を所定量制限するようにしたもので、このとき圧力が高くなっている状態で塵埃の吸引力を確保しつつ、被清掃面への吸着を抑えて操作性のよい使い勝手の良い電気掃除機を提供することができる。
第4の発明は、特に、第3の発明の被掃除面上の塵埃を吸引すると共に、電動機を有する床用吸込具と、前記電動機を駆動制御する吸込具制御手段を備え、吸引状況判断手段が細塵の吸引が多い状態と判断した場合には、前記吸込具制御手段は、前記電動機への電力供給量を所定量増加させるもので、圧力が高まって吸着が強くなる状態でブラシの回転数を高めて操作性をよくする使い勝手の良い電気掃除機を提供することができる。
第5の発明は、特に、第4の発明の電動機に流れる電流を検出する電動機電流検出手段と、前記電動機への電力供給量と前記電動機電流検出手段が検出する電流値から床面の状況を判断する床面判断手段を備え、前記床面判断手段が判断する床面の状況に応じて、制御手段が電動送風機への電力供給量を加減制御するようにしたもので、床面の状態を判断することで吸着状況に応じた電動送風機の電力供給を加減できるため、より吸引力と操作性のバランスがとれた使い勝手の良い電気掃除機を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態における電気掃除機について、図1〜図7を用いて説明する。図1は、本実施の形態における電気掃除機の全体斜視図、図2は、同電気掃除機の側断面図である。
図1、2において、掃除機本体1は、後部に電動送風機2を内蔵した電動送風機室3が配され、前部に、塵埃を分離捕集する集塵容器4を着脱自在に収納する集塵容器収納部5が配されている。掃除機本体1の前部には、ホース6の一端が着脱自在に接続される吸気口7が設けられている。
ホース6の他端には、掃除の際に握ると共に掃除機本体1の運転を操作するための運転操作部8を備えた先端パイプ9が設けられている。10は、伸縮自在或いは継ぎ自在の延長管で、下流側端部が前記先端パイプ9に着脱自在に接続され、他端は、床用吸込具11に着脱自在に接続される。70は、掃除機本体1に電源を供給する電源コードで、先端に電源プラグ71が設けられている。
12は、集塵容器4の持ち運び用の容器ハンドルで、集塵容器4を持ち運ぶ時や、掃除機本体1を集塵容器収納部5から取り外す時に、握るものである。
次に、集塵容器4の構成について図3〜6を用いて説明する。図3は、同電気掃除機の集塵容器の一部欠載斜視図、図4は、同集塵容器の断面図、図5は、同集塵容器と集塵容器収納部の斜視図、図6は、同集塵容器の裏面斜視図である。
図3〜6において、集塵容器4は、集塵容器本体15と、集塵容器本体15の後方開口部に着脱自在に装着されるフィルターユニット16から構成されている。
集塵容器本体15の前部には、集塵容器4を、掃除機本体1の集塵容器収納部5に装着した時に、掃除機本体1の吸気口7の後方に気密に圧接し連通する吸入口17が設けられている。集塵容器本体15は、さらに、吸入口17に直接連通すると共に粗塵を収納する粗塵室18と、粗塵室18を通過した吸引風に含まれた細塵を捕集するフィルターユニット16から離脱した細塵を収納する細塵室19と、前記粗塵室18と細塵室19のそれぞれの下部開口を覆うと共に、後方端部が集塵容器本体15に回動自在に軸支された蓋体20を備えている。
蓋体20は、コイルバネ21により開成方向に付勢されており、通常は、集塵容器本体15に設けた尾錠22で、その前部が閉じた状態に保持されており、容器ハンドル12の前部に設けた容器操作部23を押すと、それに連結された連結棒C46を介して、尾錠22を外方に移動し、蓋体20がコイルバネ21の付勢力で開くようになっている。なお、25は、バネ材で、容器操作部23を常時上方に付勢するためのものである。
粗塵室18は、吸入口17と連通する部分を除く全内周壁(4側壁)は、下部開口26に向かって次第に広がる傾斜面27を有する一次フィルターA28で形成されている。
叉、粗塵室18の上部には、上下動自在の連結棒A24の下端に固着されると共に、一次フィルターB29を有した圧縮板30が配されている。この圧縮板30は、粗塵室31内に捕集された塵埃を押さえつけて圧縮する圧縮手段となるものである。連結棒A24の上端には、略L字状のスライダー31の一端が固着されている。スライダー31の上下方向の側部にはラックギア31aが形成されている。32は、連結棒A24を常時上方に、すなわち圧縮板30を常時上方に付勢する弾性部材からなるスライダーバネである。
33は、集塵容器4の側部に、回転自在に支持された駆動軸で、後端にギヤB35を有し、さらに、ギヤ群39を介してラックギヤ31aに動力を伝達するためのギヤD37を備えている。
一方、掃除機本体1内の電動送風機室3と集塵容器収納部5とを仕切る隔壁40には、集塵容器4を集塵容器収納部5に装着したときに、ギヤB35が噛み合うと共に、圧縮駆動モータ56で回転駆動されるギヤE38を収納するギヤ収納部41が設けられている。
フィルターユニット16は、図6に示すように、枠体42と、プリーツ折りされ、そのプリーツ目を縦方向にして枠体42に設けられた二次フィルター43から構成されている。
次に、図7を用いて、本実施の形態における電気掃除機の制御方法について説明する。図7は、同電気掃除機の制御システムブロック図である。
図7において、51は、掃除機本体1が商用電源(図示せず)に接続され、通電されたかどうかを検知する通電検知手段である。
52は、マイクロコンピュータなどにより構成された制御手段で、使用者によって運転操作部8より入力された操作情報に基づき、電動送風機2を駆動する駆動手段54へ信号を出力したり、操作情報や通電検知手段51の検知情報に基づき、圧縮板30を駆動する圧縮駆動手段55へ信号を出力する制御手段である。
圧縮駆動手段55は、ギヤE38を回転駆動する圧縮駆動モータ56などから構成され、前記制御手段52からの信号を受けて、圧縮板30を駆動している。
53は、圧縮駆動モータ56に加わる負荷量を検出する負荷量検出手段で、本実施の形態では、圧縮駆動モータ56に流れる電流の増減を検出して圧縮駆動モータ56に加わる負荷量を検出するようにしている。
また、57は、圧縮板30が集塵容器4内でどれだけ移動したかを検出する圧縮移動量検知手段で、本実施の形態では、ギヤE38の軸に取り付けられたマグネット(図示せず)の磁力をホールICなどで構成された検出回路(図示せず)で検知することで、回転数に同期した信号を得られるようにしている。
58は、圧縮移動量検知手段57が検出した信号から集塵容器4内の塵埃量を判断する集塵量判断手段で、集塵容器4内の塵埃が溜まるほど、圧縮板30が移動できる距離が短くなることから、その塵埃量を判断するようにしている。
59は、塵埃量判断手段58の判断した集塵量に基づき、使用者に集塵量を報知する集塵量報知手段で、本実施の形態では、LEDなどで構成された表示回路(図示せず)としている。
60は、床用吸込具11内に設けられ塵埃を掻き上げるためのブラシで、61は、ブラシ60を回転させるための電動機である(図1参照)。62は、電動機61を駆動制御する吸込具制御手段である。
63は、特に、集塵容器4内の塵埃の量(以下、「集塵量」という)が所定量以上に溜まっている場合に、使用者に捨ててもらうことを促すための、例えば、ブザーなどで構成された満杯報知手段である。
64は、電流センサなどで構成され電動送風機2に流れる電流を検出する電流検出手段であり、65は、制御手段52が設定している電動送風機2への電力供給量と、実際に電流検出手段64の検出した電流値と、塵埃量判断手段58が判断した集塵量から、吸引にかかる負圧を判断する吸引状況判断手段である。
また、66は、電動機61に流れる電流を検出する電動機電流検出手段であり、67は、吸込具制御手段62が設定している電動機61への電力供給量と、実際に電動機電流検出手段66が検出する電流値から、床面すなわち被掃除面の状態を判断する床面判断手段である。
上記のように構成された本実施の形態における電気掃除機の動作、作用は以下の通りである。
電気掃除機の使用開始にあたり、使用者が、掃除機本体1の電源プラグ71を、室内の壁に設けたコンセントに差すと、通電検知手段51が、掃除機本体1に通電されたことを検知し、制御手段52に信号を送る。制御手段52は、圧縮駆動手段55に信号を送って、ギヤE38を回転駆動する圧縮駆動モータ56を駆動する。そして、ギヤE38が回転することによって、圧縮駆動モータ56の回転動力が、駆動軸33に取り付けられたギヤD37を介して、ラックギヤ31aに伝達され、圧縮板30が、下降して塵埃を圧縮する。
そして、前記圧縮板30が、粗塵室18内に堆積した塵埃を圧縮しながら、下降していくと、次第に、圧縮駆動モータ56に加わる負荷量が増加し、それに伴い、圧縮駆動モータ56に流れる電流が次第に増加し、負荷量検出手段53が検出する負荷量が所定の負荷量を超えると、圧縮駆動手段55が、粗塵室18内の塵埃が十分圧縮されたと判断し、圧縮駆動モータ56を逆転させて、圧縮板30を最初の上死点まで後退させて、停止する。この一連の動作は、あらかじめ設定した回数内で行われる。
このとき、圧縮を終了して逆転を開始してから上死点で停止するまでの圧縮板30の移動距離は、集塵容器4内に溜まった集塵量が増加するほど減少するため、集塵量と一次的な関係にあると考えることができる。ギヤE38の回転に合わせたマグネットのON/OFFをホールICで検知してパルス信号とすることで、圧縮移動量検知手段57は、そのパルス数から圧縮板30の移動距離を検知し、塵埃量判断手段58は、その検知した移動距離から判断した集塵量を集塵量報知手段59によって使用者に報知する。ギヤE38の回転から圧縮板30の移動距離を検出することによって、集塵容器4内と電気信号をやり取りする必要がなく、耐久性や取り扱いやすさの点からも使い勝手が良くなる。
特に、その集塵量が所定量を越えていた場合には、満杯報知手段63によって、使用者に注意喚起し、かつ、満杯状態であることを制御手段52が判断して電動送風機2の運転を停止したり、大幅に電力を制限した運転をすることで、吸引力が低い状態での掃除の継続を避け、塵埃が集塵容器4から溢れることを防止し、電動送風機2の負担を減らすこともできる。
この満杯報知については、圧縮動作直後に報知するだけでなく、運転操作部8の操作で次の運転指示を行ったときにも再度報知するようにすれば、より確実に使用者に、集塵容器4が満杯状態であることを報知することができ、電気掃除機への負担を減らすことができる。また、床用吸込具11の電動機61も運転しないようにすれば、塵埃が、集塵容器4から溢れたり、吸引できずに床用吸込具11、延長管10、ホース6内に溜まることも防ぐことができる。
次に、運転操作部8を操作して、電気掃除機の運転を開始すると、制御手段52は、駆動手段54に信号を送り、電動送風機2の運転を開始する。この電動送風機2による吸引力が、二次フィルター43、一次フィルターA28および一次フィルターB29、粗塵室18、ホース6、延長管10を経て床用吸込具11に至る。
そして、吸込具制御手段62が、電動機61を駆動して、ブラシ60を回転させ床面の塵埃を掻き上げて塵埃を捕集し、塵埃と共に吸引された空気が、掃除機本体1の吸気口7を通って集塵容器本体15の吸入口17から真っ直ぐ粗塵室18に入り、一次フィルターA28及び一次フィルターB29に当たりそこで塵埃が捕集され、堆積していく。一次フィルターA28および一次フィルターB29を通過した空気に含まれる微細塵は、二次フィルター43で捕捉される。
ここで、塵埃が溜まることによって吸引風量が低下してくると、電動送風機2の電流が減少する。それに伴い吸引経路の圧力が高まって、床面への吸着も強くなる。電流検出手段64の検出する電動送風機2に流れる電流値が所定値未満まで低下し、このとき塵埃量判断手段58が判断する塵埃量がまだ所定量に達していない場合、吸引状況判断手段65は、集塵された塵埃の割合として細塵が多いと判断する。この状況において、床用吸込具11は圧力が高いため床面への吸着が強く、操作性が悪くなる。このとき電動送風機2への電力供給量を所定の量だけ少なくすることで、吸着力を抑え、操作性をよくすることができる。また、吸引については、圧力が高いため細塵中心の塵埃であれば十分に吸引できる。
さらに、吸込具制御手段62がこの状態での電動機61への電力供給量を増加させブラシ60の回転数を上げることによって操作性を確保することもできる。この場合に電動送風機2の電力供給量を制限せずにすれば、吸引力を落とすことなく操作性を上げることができる。
また、電動機61に流れる電流は、ブラシ60にかかる負荷によって変動するため、その電流を電動機電流検出手段66にて検出することで、床面判断手段67は、床面の状況が判断でき、吸着が強くなる状況かどうかを判断して、電動送風機2や電動機61に対する電力供給量の加減量を最適に判断すれば、吸引力と操作性を高いレベルで満足できる制御を行うことができ、使い勝手の良い電気掃除機を提供することができる。
次に、集塵容器4内に圧縮されて堆積した塵埃の廃棄について説明する。
集塵容器4を、集塵容器収納部5から取り外す時は、容器ハンドル12を握って集塵容器4を上方に持上げるだけで良い。そして、集塵容器4をごみ箱などの上に持っていって、容器操作部23を押すと、連結棒C46が下がって、尾錠22が外方に移動して、蓋体20と尾錠22との係止が解除され、蓋体20がコイルバネ21の付勢力で開成し、集塵容器4内の圧縮された塵埃がごみ箱内に落下する。
以上のように、本実施の形態によれば、圧縮板30で塵埃を圧縮しているときに、負荷量検知手段53が所定の負荷量を検知すると、圧縮板30を後退させるようにしており、また、圧縮板30の移動量から圧縮移動量検出手段57と塵埃量判断手段58により集塵容器4内の塵埃量を検出しているので、集塵容器4内の塵埃の多少にかかわらず常に一定の力で塵埃を圧縮でき、塵埃の圧縮が不十分になったり、圧縮の際の力が強すぎて、集塵容器4が破損したり変形することも無く、また、クラッチ機構のような機械的な解除機構を使用していないので、耐久性に優れ且つ、集塵量の判断を精度良く行うことができる電気掃除機を提供することができる。
又、圧縮駆動モータ56を、集塵容器収納部5の一部である隔壁40に設けたので、集塵容器4を軽量、コンパクトに形成できるようになり、集塵容器4の持ち運び、取り扱いが極めて容易になる。
また、圧縮板30の移動距離の検出方法としては、本実施の形態では、ホールICを用いたが、ポジションセンサやフォトセンサなどを用いても良い。また、圧縮駆動手段55の負荷量と駆動時間から判断する方法も考えられるのはいうまでもない。
以上のように、本発明にかかる電気掃除機は、常に安定した圧縮力で塵埃を圧縮することが出来、耐久性に優れ且つ、精度の高い集塵量報知が行え、使用勝手の良いもので、家庭用、業務用、店舗用の各種電気掃除機に適用できる。
本発明の実施の形態1における電気掃除機の全体斜視図 同電気掃除機の側断面図 同電気掃除機の集塵容器の一部欠載斜視図 同集塵容器の断面図 同集塵容器と集塵容器収納部の斜視図 同集塵容器の裏面斜視図 同電気掃除機の制御システムブロック図
符号の説明
1 掃除機本体
2 電動送風機
4 集塵容器
5 集塵容器収納部
15 集塵容器本体
30 圧縮板(圧縮手段)
52 制御手段
53 負荷量検出手段
55 圧縮駆動手段
56 圧縮駆動モータ
57 圧縮移動量検知手段
58 塵埃量判断手段
59 集塵量報知手段
61 電動機
62 吸込具制御手段
63 満杯報知手段
64 電流検出手段
66 電動機電流検出手段
67 床面判断手段

Claims (5)

  1. 電動送風機と、前記電動送風機を駆動制御する制御手段と、塵埃を捕集する集塵容器と、前記電動送風機に連通すると共に前記集塵容器が着脱自在に装着される集塵容器収納部と、前記集塵容器内に配され捕集された前記塵埃を圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段を駆動する圧縮駆動手段と、前記圧縮駆動手段に加わる負荷量を検知する負荷量検知手段と、前記負荷量検知手段が所定の負荷量を検知すると、前記圧縮手段を後退させるとともに前記圧縮手段の圧縮移動量を検出する圧縮移動量検出手段と、前記圧縮移動量検出手段が検出した圧縮移動量に基づいて前記集塵容器内の前記塵埃の量を判断する塵埃量判断手段と、満杯報知手段とを備え、前記塵埃量判断手段が前記集塵容器内の塵埃の量が所定量以上と判断した場合に、その旨を前記満杯報知手段で報知すると共に、前記電動送風機への電力供給量を遮断または大幅に制限するようにした電気掃除機。
  2. 塵埃を掻き上げるブラシとそれを回転駆動する電動機を有する床用吸込具と、前記電動機を駆動制御する吸込具制御手段を備え、塵埃量判断手段が所定量以上の塵埃が集塵容器内に溜まったと判断した場合に、前記吸込具制御手段は、前記電動機への電力供給量を遮断するようにした請求項1に記載の電気掃除機。
  3. 電動送風機と、前記電動送風機を駆動制御する制御手段と、前記電動送風機に流れる電流を検出する電流検出手段と、塵埃を捕集する集塵容器と、前記電動送風機に連通すると共に前記集塵容器が着脱自在に装着される集塵容器収納部と、前記集塵容器内に配され捕集された前記塵埃を圧縮する圧縮手段と、前記圧縮手段を駆動する圧縮駆動手段と、前記圧縮手段で前記塵埃を圧縮しているときに、前記圧縮手段に加わる負荷量が所定の負荷量以上になると、前記圧縮手段を後退させるとともに、前記圧縮手段の圧縮移動量を検出する圧縮移動量検出手段と、前記圧縮移動量検出手段の検出した圧縮移動量に基づいて前記集塵容器内の塵埃の量を判断する塵埃量判断手段と、前記塵埃量判断手段が判断した塵埃量が所定量未満でかつ前記電流検知手段が検出した電流値が所定値未満の場合に、細塵の吸引が多い状態と判断する吸引状況判断手段と備え、前記吸引状況判断手段が細塵の吸引が多い状態と判断したときに、前記電動送風機への電力供給量を所定量制限するようにした電気掃除機。
  4. 被掃除面上の塵埃を吸引すると共に、電動機を有する床用吸込具と、前記電動機を駆動制御する吸込具制御手段を備え、吸引状況判断手段が細塵の吸引が多い状態と判断した場合には、前記吸込具制御手段は、前記電動機への電力供給量を所定量増加させる請求項3に記載の電気掃除機。
  5. 電動機に流れる電流を検出する電動機電流検出手段と、前記電動機への電力供給量と前記電動機電流検出手段が検出する電流値から床面の状況を判断する床面判断手段を備え、前記床面判断手段が判断する床面の状況に応じて、制御手段が電動送風機への電力供給量を加減制御するようにした請求項4に記載の電気掃除機。
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