JP2008131688A - モータ、光量調節装置及び光学機器 - Google Patents

モータ、光量調節装置及び光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】ロータマグネットのがたを効果的に抑制し、内部での磁気変化や衝撃等の外乱の影響を受けにくいモータを提供する。
【解決手段】モータは、ロータマグネット3と、該ロータマグネットの周囲に配置されたステータヨーク5と、ロータマグネットとステータヨークとを互いに偏心した位置関係で保持する保持機構1,4とを有する。また、ロータマグネットに一体に設けられた駆動軸を回転可能に支持する軸受け部材110は、磁性部材111を保持している又は磁性材料により形成されている。軸受け部材110は、軸方向に移動可能に保持されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、交換レンズ等の光学機器その他の装置に搭載されるモータに関し、特に光学機器の光量調節装置に好適なモータに関する。
光学機器は、アイリス等と称される光量調節装置を備えたものが多い。光量調節装置は、絞り羽根を光学系の光軸に直交する面内でモータにより駆動し、該絞り羽根により形成される光通過開口の大きさを変更することで光量を調節する。
このような光量調節装置に用いられるモータとして、特許文献1にて開示されたものがある。このモータでは、駆動軸の一端を半球形状とし、該駆動軸の一端を支持する軸受け部材に該半球形状部分に当接する円錐形状穴を設けることで、駆動軸のがたを抑えている。これにより、駆動軸の径方向の位置を安定させ、モータ内での磁気変化や振動及び衝撃等の外乱の影響を排除することができる。
特開2004−138939号公報(段落0023、図1等)
しかしながら、特許文献1にて開示された駆動軸の支持構造では、駆動軸の一端側でしかがたを抑えられない。そして、駆動軸のがた抑えが不十分であるために、回転方向による駆動特性のヒステリシスや駆動騒音が発生し易い等のデメリットがある。
また、ステータ側にロータマグネットの回転を検出するホール素子等のセンサが組み込まれている場合に、駆動軸とともにロータマグネットががた付くと、ホール素子周辺で磁気変化が生じ、回転を正確に検出できないおそれがある。
本発明は、駆動軸(つまりはロータマグネット)のがたを効果的に抑制し、内部での磁気変化や衝撃等の外乱の影響を受けにくく、かつヒステリシスや駆動騒音の低減を図れるようにしたモータを提供することを目的の1つとしている。また、本発明は、該モータを備えた光量調節装置及び光学機器を提供することも目的の1つとしている。
本発明の一側面としてのモータは、ロータマグネットと、該ロータマグネットの周囲に配置されたステータヨークと、ロータマグネットとステータヨークとを互いに偏心した位置関係で保持する保持機構とを有することを特徴とする。
また、本発明の他の側面としてのモータは、ロータマグネットと、該ロータマグネットの周囲に配置されたステータヨークと、ロータマグネットに一体に設けられた駆動軸を回転可能に支持する軸受け部材とを有する。そして、該軸受け部材は、磁性部材を保持している又は磁性材料により形成されており、かつ少なくとも駆動軸の軸方向に該駆動軸とともに移動可能に保持されていることを特徴とする。
本発明によれば、ロータマグネットとステータヨークとの間に作用する磁力に両者の偏心による偏りが生じ、ロータマグネットに一体に設けられる駆動軸の両端部を特定の径方向に付勢する。また、本発明によれば、磁性部材を保持している又は磁性材料により形成された軸受け部材に作用するロータマグネットからの軸方向吸引力により、軸受け部材と駆動軸の端部とを押圧状態に維持することができる。これら発明によれば、駆動軸のがたを効果的に抑えることができ、内部の磁気変化や振動、衝撃等の外乱の影響を受けにくく、駆動特性のヒステリシスや駆動騒音が低減されたモータを実現することができる。
以下、本発明の好ましい実施例について図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の実施例1であるモータを示している。
該モータは、ロータマグネット3と、該ロータマグネット3に一体的に固定され、ロータマグネット3とともに回転する駆動レバー2とを有する。
また、モータは、第1のボビン(保持部材)1を有する。該第1のボビン1は、ロータマグネット3の周囲を取り囲むとともに駆動レバー2に設けられた駆動軸2cのうち、第1の端部2bを回転可能に保持する第1の軸受け部1aを有する。
また、モータは、第2のボビン(保持部材)4を有する。第2のボビン4は、駆動レバー2に設けられた駆動軸2cのうち、第2の端部2aを回転可能に保持する第2の軸受け部4aを有する。
第1のボビン1と第2のボビン4の外側には、コイル6が巻き付けられている。このコイル6によって第1及び第2のボビン1,4がスラスト方向(軸方向)及びラジアル方向(径方向)にて結合されることで、ロータマグネット3、駆動レバー2及び後述するステータヨーク5を保持する保持機構を構成している。
なお、スラスト方向とは駆動軸2cの長手方向に相当する。該駆動軸2cの中心を通る軸を中心軸(図に一点鎖線で示す)という。また、ラジアル方向とは該スラスト方向(中心軸)に対して直交する方向に相当する。さらに、周方向とは、駆動軸2cを中心とした回転方向に相当する。
第1のボビン1は、その外周において、円筒形状を有し、コイル6とロータマグネット3との間の磁路を形成するとともに磁気シールドの役割を有するステータヨーク5を保持している。
ここで、本実施例では、ステータヨーク5は、ロータマグネット3(駆動軸2c)及びコイル6に対して偏心した位置にて第1のボビン1により保持されている。すなわち、ステータヨーク5は、ロータマグネット3及びコイル6と非同軸配置されている。ここにいう偏心とは、公差(寸法公差、幾何公差等)を超えて積極的に付与されたものである。
具体的には、第1のボビン1は、図1に示すラジアル方向断面(ロータマグネット3とステータヨーク5との偏心方向を含む断面)において、中心軸を挟む両側の部分の厚さt1,t2(<t1)が異なっている。これにより、中心軸からステータヨーク5の内周面における図中下側までの距離Cが、中心軸からステータヨーク5の内周面における図中上側までの距離Dよりも短くなる。
ロータマグネット3とステータヨーク5との間にはラジアル方向の磁気吸引力が作用する。この磁気吸引力は、ロータマグネット3とステータヨーク5までの距離が短いほど強くなる。したがって、図1においては、ロータマグネット3は、下側に向かってより強く吸引される。そして、この吸引力が、両ボビン1,4に形成された軸受け部1a,4aに対する駆動軸2cのラジアル方向付勢力となる。
該ラジアル方向付勢力(磁気吸引力)は、ステータヨーク5がロータマグネット3のスラスト方向の概ね全体を囲んでいることから、駆動軸2cの両端部2b,2aにバランス良く作用する。このため、駆動軸2cの両端部2b,2aは軸受け部1a,4aにラジアル方向に押圧され、該駆動軸2cのラジアル方向のがた付きが抑えられる。
このように構成されたモータにおいて、コイル6に通電すると、コイル6とロータマグネット3の間に電磁力が発生し、ロータマグネット3が駆動軸2cを中心として回転する。これにより、駆動レバー2に設けられた伝達部2e,2fから出力を取り出すことができる。
図中の226は、ロータマグネット3の回転量を検出するための絞りエンコーダ(ホール素子)であり、第1のボビン1の内周側に埋め込まれている。駆動軸2c(つまりはロータマグネット3)のラジアル方向のがた付きが抑えられることで、ロータマグネット3と絞りエンコーダ226とのエアギャップを常に一定に保つことが可能となる。これにより、ロータマグネット3のがた付きに伴う絞りエンコーダ226周辺での磁気変化を抑制でき、正確な回転検出が可能となる。
以上の構成により、内部での磁気変化及び振動や衝撃等の外乱の影響を受けにくく、回転方向による駆動特性のヒステリシスや騒音の発生の少ないモータを実現することができる。
図5には、本実施例のモータを駆動源として採用した撮像装置(光学機器)の構成を示す。
L1〜L4は第1〜第4のレンズユニット(光学素子)、Sは光量調節装置であり、これらにより撮影光学系が構成される。220はCCDセンサやCMOSセンサ等からなる撮像素子であり、撮影光学系により形成された被写体像を光電変換する。
光量調節装置Sは、図4にも示すように、絞り羽根9,10と、該絞り羽根9,10を開閉駆動する絞りモータ222とを有する。絞りモータ222は、図1に示した本実施例のモータである。
図1に示した駆動レバー2の伝達部2e,2fは、絞り羽根9,10を開閉駆動する。また、伝達部2e,2fのうち一方によりNDフィルタを光路に対して出し入れするよう駆動してもよい。絞り羽根9,10が開閉駆動されることで、これらにより形成される開口径が変化し、撮像素子220に到達する光量が調節される。
225はバリエータである第2レンズユニットL2の光軸方向の位置を検出するためのズームエンコーダ、227はフォーカスレンズである第4レンズユニットL4の光軸方向の位置を検出するためのフォーカスエンコーダである。
第2レンズユニットL2及び第4レンズユニットL4を光軸方向に駆動するズームモータ221及びフォーカスモータ223は、ステッピングモータにより構成されている。
第2及び第4レンズユニットL2,L4の光軸方向の位置を検出するには、これらレンズユニットを基準位置にリセット移動させた後、ズームモータ221及びフォーカスモータ223に入力する駆動パルスのパルス数をカウントする。
なお、ズームモータ221及びフォーカスモータ223としては、ステッピングモータに限らず、DCモータを用いてもよい。この場合、図1に示した本実施例のモータを用いてもよい。また、振動型モータやボイスコイルモータを用いることもできる。
また、第2及び第4レンズユニットL2,L4の位置を検出するために、エンコーダ以外の検出方法を採用してもよい。
226は絞りエンコーダであり、図1に示したホール素子に相当する。
228はカメラ信号処理回路であり、撮像素子220の出力に対して増幅処理やガマ補正処理等を施す。これらの処理を経て生成された映像信号の輝度信号Yは、AEゲート229及びAFゲート230に入力される。これらのゲート229,230では、全画面のうち露出決定およびピント合わせのために最適な範囲の信号が取り出される。各ゲート(信号取り出し範囲)の大きさは可変であってもよいし、各ゲートを複数設けてもよい。
231はTV−AFに用いられる信号を生成するAF信号処理回路である。AF信号処理回路231は、映像信号の高周波成分に関する1つ若しくは複数のAF評価値信号を生成する。
232は制御回路としてのCPUであり、この撮像装置の制御全体を司る。
233はユーザの操作に応じてズーミングを指示するズームスイッチである。
234はズームトラッキングメモリであり、変倍に際して、被写体距離と第2レンズユニットL2の位置に対して合焦を維持するための第4レンズユニットL4の位置情報を記憶する。ズームトラッキングメモリとして、CPU232内のメモリを使用してもよい。
ズームスイッチ233が操作されると、CPU232は以下の動作を行う。CPU232はは、ズームトラッキングメモリ234内の位置情報(メモリ位置)に基づき、第2及び第4レンズユニットL2,L4が被写体距離に応じた特定の位置関係を維持するように両レンズユニットL2,L4を移動させる。すなわち、ズームエンコーダ225で得られる第2レンズユニットL2の移動位置と被写体距離に対応するメモリ位置に対して、フォーカスエンコーダ227で得られる第4レンズユニットL4の位置が一致するようにフォーカスモータ223の駆動を制御する。
また、TV−AF動作では、CPU232は、AF信号処理回路231からのAF評価値がピーク値を示すように、フォーカスモータ223の駆動を制御する。
さらに、CPU232は、AEゲート229を通過した映像信号(輝度信号Y)の出力の平均値が適正露出値となるように、絞りエンコーダ226の出力をモニタしながら絞りモータ222を動作させ、開口径をコントロールする。
507は磁気テープや半導体メモリ、光ディスクなどの記録媒体に映像を書き込む記録回路である。
506はカメラ信号処理回路228からの映像を表示する電子ファインダである。
図2Aには、本発明の実施例2であるモータを示している。このモータも、実施例1で説明した撮像装置における、例えば光量調節装置の駆動源として用いられる。また、実施例1のモータと共通する構成要素には、実施例1と同符号を付して説明を省略する。
図2Aにおいて、第2のボビン14は、保持機構の一部を構成する軸受け部材107を固定的に保持している。軸受け部材107における軸受け部107aの周囲には、リング状の磁性部材(鉄等)108が固定されている。その他の構成は、実施例1のモータと同じである。
本実施例のモータでは、ロータマグネット3と磁性部材108との間に作用する磁気吸引力によって、駆動レバー2の第2の端部2aは、軸受け部107aに向かってスラスト方向に付勢され、該軸受け部107aに押圧される。
軸受け部107aは円錐穴形状を有し、スラスト方向に付勢された駆動レバー2の第2の端部2aをがたなく回転可能に保持する。
また、実施例1と同様に、ステータヨーク5は、ロータマグネット3(駆動軸2c)に対して偏心した位置にて第1のボビン1により保持されている。このため、ロータマグネット3とステータヨーク5との間にはラジアル方向の磁気吸引力が作用し、駆動軸2cの第1及び第2の端部2b,2aは、軸受け部1a,107aに対してラジアル方向に付勢押圧される。したがって、駆動軸2cの両端部2b,2aの軸受け部1a,107aに対するがた付きが抑えられる。
このように、駆動軸2c(駆動レバー2及びロータマグネット3)がスラスト方向とラジアル方向に付勢されて両方向でのがた付きが抑えられることにより、ロータマグネット3と絞りエンコーダ226の両方向での位置関係を常に一定に保つことが可能となる。これにより、ロータマグネット3のがた付きに伴う絞りエンコーダ226周辺での磁気変化を抑制でき、正確な回転検出が可能となる。
以上の構成により、内部での磁気変化及び振動や衝撃等の外乱の影響を受けにくく、回転方向による駆動特性のヒステリシスや騒音の発生の少ないモータを実現することができる。
図2Bには、本実施例のモータの第1変形例を示している。本変形例のモータでは、軸受け部材109の全体が磁性材料により形成されている。これ以外の構成は、図2Aのモータと同じである。
この場合も、ロータマグネット3と軸受け部材109との間に作用する磁気吸引力によって、駆動レバー2の第2の端部2aは、軸受け部材109に形成された軸受け部109aに向かってスラスト方向に付勢され、該軸受け部109aに押圧される。また、互いに偏心したロータマグネット3とステータヨーク5との間に作用するラジアル方向の磁気吸引力により、駆動軸2cの第1及び第2の端部2b,2aは、軸受け部1a,109aに対してラジアル方向に付勢押圧される。
このようにして、駆動軸2c(駆動レバー2及びロータマグネット3)がスラスト方向とラジアル方向に付勢されて、該駆動軸2cの両方向でのがた付きが抑えられる。
図2Cには、本実施例のモータの第2変形例を示している。本変形例のモータでは、第2のボビン24自体に駆動軸2cの第2の端部2aを保持する軸受け部24aを形成し、さらに該軸受け部24aの周囲に、リング状の磁性部材108が固定されている。これ以外の構成は、図2Aのモータと同じである。
この場合も、ロータマグネット3と磁性部材108との間に作用する磁気吸引力によって、駆動レバー2の第2の端部2aは、軸受け部24aに向かってスラスト方向に付勢され、該軸受け部24aに押圧される。また、互いに偏心したロータマグネット3とステータヨーク5との間に作用するラジアル方向の磁気吸引力により、駆動軸2cの第1及び第2の端部2b,2aは、軸受け部1a,24aに対してラジアル方向に付勢押圧される。
このようにして、駆動軸2c(駆動レバー2及びロータマグネット3)がスラスト方向とラジアル方向に付勢されて両方向でのがた付きが抑えられる。
図3には、本発明の実施例3であるモータを示している。このモータも、実施例1で説明した撮像装置における、例えば光量調節装置の駆動源として用いられる。また、本実施例のモータにおいて、実施例2(図2A)のモータと共通する構成要素には、実施例2と同符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施例のモータでは、実施例1,2で説明したようなロータマグネット3及びコイル6とステータヨーク5との公差を超える偏心はない。すなわち、ロータマグネット3及びコイル6とステータヨーク5とは同軸配置されている。但し、実施例1,2のようにステータヨーク5を偏心配置してもよい。
また、本実施例のモータでは、第1のボビン11が、その内周部にて、軸受け部材110を保持している。軸受け部材110は、少なくともラジアル方向に移動可能に第1のボビン11により保持されている。また、本実施例では、軸受け部材110は、スラスト方向に対して若干倒れるように回動可能に第1のボビン11により保持されている。
軸受け部材110には軸受け部110aが形成されており、該軸受け部110aは駆動軸2cの第1の端部2bを回転可能に保持する。また、軸受け部材110における軸受け部110aの周囲には、リング状の磁性部材111が固定されている。
一方、第2のボビン14は、実施例2と同様に、軸受け部材107を固定的に保持している。軸受け部材107における軸受け部107aの周囲には、リング状の磁性部材108が固定されている。
本実施例のモータでは、ロータマグネット3と磁性部材108との間に作用する磁気吸引力によって、駆動レバー2の第2の端部2aは、軸受け部107aに向かってスラスト方向に付勢され、該軸受け部107aに押圧される。軸受け部107aは円錐穴形状を有し、スラスト方向に付勢された駆動レバー2の第2の端部2aをがたなく回転可能に保持する。
さらに、ロータマグネット3と磁性部材111との間に作用する磁気吸引力によって、軸受け部材110はスラスト方向におけるロータマグネット3側に付勢される。これにより、軸受け部材110の軸受け部110aが駆動軸2cの第1の端部2bに押圧される。
このとき、磁性部材111が固定された軸受け部材110は、ロータマグネット3のNとSのうち一方の磁極に向かって傾く。軸受け部110aは円錐穴形状を有するので、軸受け部110aは、駆動軸2cの第1の端部2bに対してラジアル方向にも付勢押圧される。
このようにして、駆動軸2cの両端部2b,2aと両軸受け部110a,107aとのスラスト方向及びラジアル方向でのがた付きが抑えられる。これにより、ロータマグネット3と絞りエンコーダ226の両方向での位置関係を常に一定に保つことが可能となる。したがって、ロータマグネット3のがた付きに伴う絞りエンコーダ226周辺での磁気変化を抑制でき、正確な回転検出が可能となる。
以上の構成により、内部での磁気変化及び振動や衝撃等の外乱の影響を受けにくく、回転方向による駆動特性のヒステリシスや騒音の発生の少ないモータを実現することができる。
図3Bには、本実施例のモータの第1変形例を示している。本変形例のモータでは、第1及び第2のボビン11,14によりそれぞれ保持された2つの軸受け部材112,109の全体が磁性材料により形成されている。これ以外の構成は、図3Aのモータと同じである。
この場合も、ロータマグネット3と軸受け部材109との間に作用する磁気吸引力によって、駆動レバー2の第2の端部2aは、軸受け部材109に形成された軸受け部109aに向かってスラスト方向に付勢され、該軸受け部109aに押圧される。
また、ロータマグネット3と軸受け部材112との間に作用する磁気吸引力によって、軸受け部材112はスラスト方向におけるロータマグネット3側に付勢される。これにより、軸受け部材112の軸受け部112aが駆動軸2cの第1の端部2bに押圧される。
このとき、軸受け部材112は、ロータマグネット3のNとSのうち一方の磁極に向かって傾く。軸受け部112aは円錐穴形状を有するので、軸受け部112aは、駆動軸2cの第1の端部2bに対してラジアル方向にも付勢押圧される。
このようにして、駆動軸2cの両端部2b,2aと両軸受け部112a,109aとのスラスト方向及びラジアル方向でのがた付きが抑えられる。
図3Cには、本実施例のモータの第2変形例を示している。本変形例のモータでは、第2のボビン24自体に駆動軸2cの第2の端部2aを保持する軸受け部24aを形成し、さらに該軸受け部24aの周囲に、リング状の磁性部材108が固定されている。これ以外の構成は、図3Aのモータと同じである。
この場合も、ロータマグネット3と磁性部材108との間に作用する磁気吸引力によって、駆動レバー2の第2の端部2aは、第2のボビン24に形成された軸受け部24aに向かってスラスト方向に付勢され、該軸受け部24aに押圧される。
また、ロータマグネット3と磁性部材111との間に作用する磁気吸引力によって、軸受け部材110はスラスト方向におけるロータマグネット3側に付勢される。これにより、軸受け部材110の軸受け部110aが駆動軸2cの第1の端部2bに押圧される。
このとき、軸受け部材110は、ロータマグネット3のNとSのうち一方の磁極に向かって傾く。軸受け部110aは円錐穴形状を有するので、軸受け部110aは、駆動軸2cの第1の端部2bに対してラジアル方向にも付勢押圧される。
このようにして、駆動軸2cの両端部2b,2aと両軸受け部110a,24aとのスラスト方向及びラジアル方向でのがた付きが抑えられる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されず、請求項に記載の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
また、上記各実施例では、光量調節装置又は光学機器の駆動源として用いるモータについて説明したが、本発明は、光量調節装置や光学機器以外の様々な装置において駆動源として使用することができる。
本発明の実施例1であるモータの構成を示す断面図。 本発明の実施例2であるモータの構成を示す断面図。 本発明の実施例2の第1変形例であるモータの構成を示す断面図。 本発明の実施例2の第2変形例であるモータの構成を示す断面図。 本発明の実施例3であるモータの構成を示す断面図。 本発明の実施例3の第1変形例であるモータの構成を示す断面図。 本発明の実施例2の第2変形例であるモータの構成を示す断面図。 実施例1〜3のモータを用いた光量調節装置の斜視図。 実施例1〜3のモータを用いた撮像装置の構成を示すブロック図。
符号の説明
1,11 第1のボビン
2 駆動レバー
3 ロータマグネット
4,14,24 第2のボビン
5 ステータヨーク
6 コイル
9,10 絞り羽根
107,109,110,112 軸受け部材
108,111 磁性部材
226 絞りエンコーダ(ホール素子)

Claims (9)

  1. ロータマグネットと、
    該ロータマグネットの周囲に配置されたステータヨークと、
    前記ロータマグネットと前記ステータヨークとを互いに偏心した位置関係で保持する保持機構とを有することを特徴とするモータ。
  2. 前記ロータマグネットと前記ステータヨークとの間に配置されて該ステータヨークを保持する保持部材を有し、
    前記ロータマグネットと前記ステータヨークとの偏心方向を含む断面において、該保持部材における前記ロータマグネットの中心軸を挟む両側の部分の厚さが異なることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
  3. 前記ロータマグネットを回転させるために通電されるコイルを有し、
    前記保持機構は、前記ロータマグネット及び前記コイルと前記ステータヨークとを互いに偏心した位置関係で保持することを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ。
  4. 前記保持機構は、前記ロータマグネットに一体に設けられた駆動軸を回転可能に支持する軸受け部材を有し、
    該軸受け部材は、磁性部材を保持している又は磁性材料により形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のモータ。
  5. 前記保持機構は、前記ロータマグネットに一体に設けられた駆動軸を回転可能に支持する軸受け部材を有し、
    前記軸受け部材は、少なくとも前記駆動軸の軸方向に移動可能に保持されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のモータ。
  6. ロータマグネットと、
    該ロータマグネットの周囲に配置されたステータヨークと、
    前記ロータマグネットに一体に設けられた駆動軸を回転可能に支持する軸受け部材とを有し、
    該軸受け部材は、磁性部材を保持して又は磁性材料により形成されており、かつ少なくとも前記駆動軸の軸方向に移動可能に保持されていることを特徴とするモータ。
  7. 光を通過させる開口を形成する絞り羽根と、
    該絞り羽根を移動させる請求項1から6のいずれか1つに記載のモータとを有することを特徴とする光量調節装置。
  8. 請求項7に記載の光量調節装置を含むことを特徴とする光学機器。
  9. 請求項1から6のいずれか1つに記載のモータと、
    該モータにより駆動される光学素子とを有することを特徴とする光学機器。
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