JP2008130682A - 加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】炭化珪素ウエハ等の被加熱物が収容されるガラス状炭素製プロセスチューブを誘導発熱させて前記被加熱物を加熱するに際し、被加熱物の汚染が生じることなく、被加熱物を2000℃に近い高温、あるいは2000℃を数百度程度超える高温に加熱することができる加熱装置を提供すること。
【解決手段】被加熱物が収容されるガラス状炭素製プロセスチューブ1と、前記ガラス状炭素製プロセスチューブ1を収容し、冷却が施される冷却式石英製外套体2と、前記ガラス状炭素製プロセスチューブ1と前記冷却式石英製外套体2との間に前記ガラス状炭素製プロセスチューブ1を囲繞するように配設された断熱体3と、前記冷却式石英製外套体2の外側に配設され、前記ガラス状炭素製プロセスチューブ1を誘導発熱させるための高周波誘導コイル4とを備えた加熱装置である。
【選択図】図1
【解決手段】被加熱物が収容されるガラス状炭素製プロセスチューブ1と、前記ガラス状炭素製プロセスチューブ1を収容し、冷却が施される冷却式石英製外套体2と、前記ガラス状炭素製プロセスチューブ1と前記冷却式石英製外套体2との間に前記ガラス状炭素製プロセスチューブ1を囲繞するように配設された断熱体3と、前記冷却式石英製外套体2の外側に配設され、前記ガラス状炭素製プロセスチューブ1を誘導発熱させるための高周波誘導コイル4とを備えた加熱装置である。
【選択図】図1
Description
本発明は、例えば、シリコンウエハの熱処理、炭化珪素のエピタキシャル気相成長、あるいは炭化珪素単結晶の育成に用いられる加熱装置であって、炭化珪素ウエハ等の被加熱物が収容されるガラス状炭素製プロセスチューブを誘導発熱させて前記被加熱物を汚染されない清浄な雰囲気にて加熱し、被加熱物を2000℃に近い高温、あるいは2000℃を数百度程度超える高温に加熱することができるようにした加熱装置に関するものである。
被加熱物として半導体ウエハ(半導体基板)等の加熱処理を行う加熱装置の設計の要点は、主に次の2点である。その第一は加熱源の選択であり、第二は加熱源と被加熱物とを収容する炉体の材質の選択である。加熱源としては種々あるものの、被加熱物を2000℃に近い高温、あるいは2000℃を数百度程度超える高温に加熱するとなると、黒鉛、セラミック又は耐熱金属からなる発熱体に通電して生じるジュール熱を利用する抵抗加熱、もしくは、高周波磁場による誘導加熱に限られる。
一方、炉体は、耐熱性と気密性を同時に満たす材料が少ないために複雑な構造とならざるを得ない。代表的な例では、最外部を気密性維持のために金属製筐体で構成し、その内側に断熱体(断熱材)、そのさらに内側に抵抗加熱ヒーターを配置したものである。前記断熱体は、熱が筐体外部に逃げないように、また、金属製筐体がその耐熱温度を超えないようにするためのものである。なお、筐体(炉体)の材質には、石英を用いることもできる。
しかし、このように構成される加熱装置では、被加熱物、断熱体及び抵抗加熱ヒーターがともに同一の筐体内に配置されるため、断熱体、抵抗加熱ヒーターにより被加熱物が汚染されるおそれがある。
そこで、加熱源に起因する被加熱物の汚染を回避するため、ガラス状炭素からなるガラス状炭素製発熱体の内部に半導体ウエハ等の被加熱物を収容し、ガラス状炭素製発熱体を誘導発熱させて被加熱物を加熱するようにした加熱装置が提案されている。
ここで、前記ガラス状炭素について説明すると、ガラス状炭素は、熱硬化性樹脂を原料とし、これを硬化した後、不活性雰囲気中又は真空中で焼成炭化して得られるものである。ガラス状炭素は、一般の炭素材料が有する軽量、耐熱性、耐食性、導電性などの性質を備えているほか、高純度、高強度(鏡面加工可能)、ガス不透過性(高気密性)、低発塵性などの優れた特徴を持っている。そのため、半導体ウエハ等の被加熱物が収容されるガラス状炭素製発熱体は、不純物粒子やガスを放出することがなく、また、ガス吸着が少なく、さらに化学的に安定であることから、高温、腐食性の条件下でも被加熱物を汚染することが少ない。なお、ガラス状炭素が無定形の均質な連続緻密組織を持つものであるのに対し、黒鉛材は炭素粉末粒子の集合体からなる組織を持つものである。そのため、黒鉛材では、加熱処理に際し、炭素粉末が発生したり、吸蔵ガスを放出したりするという不具合がある。
このようなガラス状炭素を用いた加熱装置として、特開2003−151737号公報には、石英製反応容器内に配されるガラス状炭素製円筒体(ガラス状炭素製発熱体)と、石英製反応容器の外側に配設され、ガラス状炭素製円筒体を誘導発熱させることにより該ガラス状炭素製円筒体に収容されたシリコンウエハ(被加熱物)を加熱するための高周波誘導コイルとを備えた加熱装置が開示されている。
しかしこの従来の加熱装置では、その構成から、被加熱物を加熱できる温度の上限が、反応容器を構成する石英の軟化温度である1100℃程度の温度に規制されるという欠点があった。
また、特開2006−80151号公報には、熱処理装置として、内部に被処理物が収容されるガラス状炭素製プロセスチューブを備え、このプロセスチューブの外周側は、石英チューブに囲まれ、さらにこの石英チューブの外周側に水冷式の電磁誘導加熱コイルが配置された構成の熱処理装置が開示されている。ガラス状炭素製プロセスチューブと水冷式の電磁誘導加熱コイルとの間に配置された前記石英チューブは、絶縁材として用いられており、電磁誘導加熱コイルが降温プロセスで電流が遮断されて水冷されると、この石英チューブを介してガラス状炭素製プロセスチューブも冷却されることで、降温速度を速めるようにしたものである。
しかしこの従来の加熱装置は、その構成から、被処理物を加熱できる温度の上限が、石英チューブの軟化温度である1100℃程度の温度に規制されるという欠点があった。
そこで、本発明の課題は、炭化珪素ウエハ等の被加熱物が収容されるガラス状炭素製プロセスチューブを誘導発熱させて前記被加熱物を加熱するに際し、被加熱物の汚染が生じることなく、被加熱物を2000℃に近い高温、あるいは2000℃を数百度程度超える高温に加熱することができるようにした、加熱装置を提供することにある。
前記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
請求項1の発明は、被加熱物が収容されるガラス状炭素製プロセスチューブと、前記ガラス状炭素製プロセスチューブを収容し、冷却が施される冷却式石英製外套体と、前記ガラス状炭素製プロセスチューブと前記冷却式石英製外套体との間に前記ガラス状炭素製プロセスチューブを囲繞するように配設された断熱体と、前記冷却式石英製外套体の外側に配設され、前記ガラス状炭素製プロセスチューブを誘導発熱させるための高周波誘導コイルとを備えたことを特徴とする加熱装置である。
請求項2の発明は、請求項1記載の加熱装置において、前記断熱体がセラミック繊維又は炭素繊維を含むことを特徴とするものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の加熱装置において、前記冷却式石英製外套体が、石英製二重管構造とされ、その石英製内管と石英製外管の間に冷却媒体を流すように構成されたものであることを特徴とするものである。
本発明の加熱装置は、誘導発熱体として、その内部に被加熱物が収容されるガラス状炭素からなるガラス状炭素製プロセスチューブを備え、このガラス状炭素製プロセスチューブを内部に収容して、ガラス状炭素製プロセスチューブが高温で酸化消耗しないようにするとともに、冷却が施される冷却式石英製外套体を備え、この冷却式石英製外套体と前記ガラス状炭素製プロセスチューブとの間に該プロセスチューブを囲繞するように配設された断熱体とを備え、前記冷却式石英製外套体の外側に配設された高周波誘導コイルにより前記ガラス状炭素製プロセスチューブを誘導発熱させて、前記被加熱物を加熱するように構成されている。したがって、ガラス状炭素製プロセスチューブを発熱体としているので被加熱物の汚染が生じることがなく、また、前記断熱体と前記冷却式石英製外套体とを備えているので、冷却式石英製外套体に熱による変形を生じることなく、被加熱物を2000℃に近い高温、あるいは2000℃を数百度程度超える高温に加熱することができる。
以下、本発明の加熱装置について説明する。ガラス状炭素製プロセスチューブは、ガラス状炭素からなる容器であり、その内部に被加熱物を収容するために、少なくとも一箇所以上の開放口を有し、その内部の雰囲気を制御するためのマニホールドに気密に連結される。マニホールドには、ガラス状炭素製プロセスチューブ内に加熱処理用のガスを導入するためのガスインジェクタ(ガス導入口)や、ガラス状炭素製プロセスチューブ内からガスを排出するためのガス排気口が設けられており、これによってガラス状炭素製プロセスチューブ内に加熱処理用のガスの導入と排出を行えるようになっている。ガラス状炭素製プロセスチューブは、フェノール樹脂などの熱硬化性樹脂を所定の形に硬化させ、この熱硬化性樹脂製成形体を炭素化するという公知の技術により製造することができる。
ガラス状炭素製プロセスチューブを収容し、冷却が施される冷却式石英製外套体の役割は、ガラス状炭素製プロセスチューブが高温において酸化消耗することを防止するために、ガラス状炭素製プロセスチューブの外部空間を不活性雰囲気に維持することにある。この冷却式石英製外套体の冷却は、例えば、石英製二重管構造とし、その石英製内管と石英製外管の間に冷却媒体として冷却水を流すように構成することにより、簡便、かつ効果的に行うことができる。冷却式石英製外套体の他の構成としては、石英製単管構造とし、その石英製単管の外周面に比較的細く、長い石英製通水管を螺旋状に巻きつけるように接合し、この石英製通水管に冷却水を流すようにした構成を挙げることができる。
冷却式石英製外套体とガラス状炭素製プロセスチューブとの間に該プロセスチューブを囲繞するように配設された断熱体の役割は、ガラス状炭素製プロセスチューブで発生する熱を外部に逃がさないようにすることにある。また、この断熱体には、高周波磁場を遮断しない特性が求められる。これらの点から、断熱体としては、アルミナ繊維などのセラミック繊維、又は炭素繊維を低密度に押し固めた集合体(フェルトなど)がよい。
そして、ガラス状炭素製プロセスチューブを誘導発熱させるための高周波誘導コイルは、冷却式石英製外套体の外側に配設される。本発明の加熱装置は、シリコンウエハ、炭化珪素ウエハ(炭化珪素基板)、あるいは炭素珪素単結晶を被加熱物とするときに、特に効果的である。
図1は本発明の一実施形態による加熱装置の構成を概念的に示す断面図である。
図1において、1は、円筒状をなし、その内部に図示しない炭化珪素ウエハ等の被加熱物が収容されるガラス状炭素製プロセスチューブである。2は、その内部にガラス状炭素製プロセスチューブ1を収容し、冷却が施される冷却式石英製外套体である。この冷却式石英製外套体2は、ともに円筒状をなす石英製内管2a及び石英製外管2bからなる二重管構造を有し、石英製内管2aと石英製外管2bの間に冷却媒体として冷却水を流すように構成されている。石英製内管2a及び石英製外管2bは、ガラス状炭素製プロセスチューブ1の外側にこれを同心状に配設されている。
3は、ガラス状炭素製プロセスチューブ1と冷却式石英製外套体2との間にガラス状炭素製プロセスチューブ1を囲繞するように配設され、ガラス状炭素製プロセスチューブ1の外周面を覆う炭素繊維フェルトからなる断熱体である。
4は、冷却式石英製外套体2の外側にこれと同心状に配設され、ガラス状炭素製プロセスチューブ1を誘導発熱させるための高周波誘導コイルである。高周波電力が供給される高周波誘導コイル4は、例えば、銅管をコイル状に巻いて作製されており、コイル状銅管内に冷却水が流されるようになっている。
そして、ガラス状炭素製プロセスチューブ1及び冷却式石英製外套体2は、その両端に円盤状のマニホールド5A,5Bが装着され、マニホールド5A,5Bに気密に結合されている。この実施形態では、マニホールド5Aには、ガラス状炭素製プロセスチューブ1内に加熱処理用のガス(窒素ガス等の不活性ガス)を導入するための図示しないガスインジェクタ(ガス供給管が接続される)と、石英製内管2aと石英製外管2bの間に冷却水を導入するための図示しない冷却水導入口(冷却水供給管が接続される)とが設けられている。また、マニホールド5Bには、ガラス状炭素製プロセスチューブ1内から使用済みの加熱処理用のガスを排出するための図示しないガス排気口(ガス排気管が接続される)と、石英製内管2aと石英製外管2bの間から使用済みの冷却水を排出するための図示しない冷却水排出口(冷却水排出管が接続される)とが設けられている。
次に、実施例及び比較例1〜3について説明する。
[実施例]円筒状をなすガラス状炭素製プロセスチューブの作製について説明すると、ガラス状炭素の原料樹脂については、市販の液状フェノール樹脂である群栄化学工業製PL−4804を、減圧下100℃で5時間熱処理して水分率を調整し、これをガラス状炭素原料樹脂とした。なお、群栄化学工業製PL−4804の特性値は、比重(at25℃):1.198、粘度(at25℃):690cP、ゲル化時間(at150℃):7分50秒、不揮発成分:72.5%というものである。
次に、ステンレス製円筒形遠心成形金型を使用して遠心成形法により、前記原料樹脂を硬化させ、フェノール樹脂製円筒体を得た。次いで、このフェノール樹脂製円筒体を空気中にて200℃で50時間加熱するキュアリング処理を行って完全硬化させた。そして、このキュアリング処理したフェノール樹脂製円筒体について、窒素雰囲気中において2℃/hの昇温速度で1000℃まで昇温し、さらに10℃/hの昇温速度で2500℃まで昇温し、このような加熱により炭素化して、肉厚3mm、外径100mm、長さ300mmの円筒状をなすガラス状炭素製プロセスチューブを得た。
断熱体としては、厚み10mmの炭素繊維フェルト(商品名:ドナカーボLFK210、大阪ガスケミカル株式会社製)を使用した。
冷却式石英製外套体は、図1に示すものとは違って、石英製単管構造とし、その石英製単管(外径125mm、肉厚2.5mm、長さ300mm)の外周面に細い石英製通水管(外径6mm)を螺旋状に巻きつけるように接合し、この石英製通水管に冷却水を流すようにした構成とした。石英製通水管に冷却水を流すための接続用ノズルが石英製通水管の両端に各1箇所設けてある。
水冷式の高周波誘導コイルは、外径8mmの銅管をコイル状に巻いて作製し、コイル内径:140mm、コイルピッチ:15mm、巻き数:10回(10ターン)、コイル長さ:150mm、とした。
円盤状のマニホールドは、直径150mmでSUS316L製であり、前記ガラス状炭素製プロセスチューブ及び前記石英製単管と気密に結合するための連結機構を有するとともに、ガラス状炭素製プロセスチューブ内に窒素ガスを導入するためのガスインジェクタ(ガス導入口)と、ガラス状炭素製プロセスチューブ内から使用済みの窒素ガスを排出するためのガス排気口とを設けてある。
実施例のこの加熱装置は、次の手順で組立てを行った。まず、前記ガラス状炭素製プロセスチューブ内に、炭化珪素製ボートを使用して、直径2インチの炭化珪素ウエハを5枚装入した。次に、ガラス状炭素製プロセスチューブの外周面に前記炭素繊維フェルトをひと巻きしたものを、前述した石英製通水管が取り付けられた前記石英製単管の中に挿入し、さらに、この石英製単管ごと前記高周波誘導コイルの中に挿入した。そして、この状態で、ガラス状炭素製プロセスチューブ及び石英製単管を前記マニホールドに装着した。
このようにして組み立てられた加熱装置において、ガラス状炭素製プロセスチューブ内に窒素ガスを1リットル/分の速度で流しながら、かつ、冷却式石英製外套体の前記石英製通水管に冷却水を流しながら、高周波誘導コイルに50kHz、5kWの高周波を印加した。この場合、ガラス状炭素製プロセスチューブと石英製単管との間の炭素繊維フェルトが存在する空間には、空気が流入しないことから、窒素ガスを流すことはしなかった。
ガラス状炭素製プロセスチューブを誘導発熱させることで、ガラス状炭素製プロセスチューブ内の5枚の前記炭化珪素ウエハの温度は、通電開始から65秒で2100℃まで昇温した。この温度2100℃に30分間保持したのち、これらの炭化珪素ウエハを取り出した。
そして、取り出された炭化珪素ウェハの表面をオージェ電子分光で分析したところ、加熱処理による表面炭素濃度の増加は認められなかったことから、炭素汚染は生じていないものと考えられた。
[比較例1]前記石英製通水管が取り付けられた前記石英製単管(冷却式石英製外套体)に代えて水冷が施されない石英管(肉厚2.5mm)を用いた以外は、前記実施例と同じ条件とし、高周波誘導コイルに高周波を印加したところ、昇温途中で前記石英管の変形が起こったため、炭化珪素ウエハの2100℃までの加熱はできなかった。冷却がなされる石英製外套体を備えないと、被加熱物を2000℃に近い高温、あるいは2000℃を数百度程度超える高温に加熱することが困難であること示す結果となった。
[比較例2]前記炭素繊維フェルト(断熱体)を備えないこと以外は、前記実施例と同じ条件とし、高周波誘導コイルに高周波を印加したところ、昇温途中で石英製通水管が取り付けられた前記石英製単管の変形が起こったため、高温加熱はできなかった。断熱体を使用しないと被加熱物を2000℃に近い高温、あるいは2000℃を数百度程度超える高温に加熱することが困難であること示す結果となった。
[比較例3]前記ガラス状炭素製プロセスチューブに代えて高密度黒鉛からなる黒鉛製プロセスチューブを用いたこと以外は、前記実施例と同じ条件とし、高周波誘導コイルに高周波を印加した。炭化珪素ウエハを2100℃まで加熱できたものの、黒鉛製プロセスチューブとマニホールドとの結合部分からの空気の混入によって黒鉛製プロセスチューブが酸化消耗した。これは、ガラス状炭素製プロセスチューブとは違って、黒鉛製プロセスチューブは、柔らかいため鏡面加工ができないこと、また、それ自体にガス透過性があることによるものと考えられた。また、加熱処理後の炭化珪素ウエハの表面に、炭素微分の付着による汚染が認められた。この炭素微分は、黒鉛製プロセスチューブが熱膨張したり、ガスが当たったりすることで、黒鉛製プロセスチューブ自体から発生したものと考えられた。これらのことから、プロセスチューブにはガラス状炭素製のものが好適であることが示される結果となった。
1…ガラス状炭素製プロセスチューブ
2…冷却式石英製外套体 2a…石英製内管 2b…石英製外管
3…断熱体
4…高周波誘導コイル
5A,5B…マニホールド
2…冷却式石英製外套体 2a…石英製内管 2b…石英製外管
3…断熱体
4…高周波誘導コイル
5A,5B…マニホールド
Claims (3)
- 被加熱物が収容されるガラス状炭素製プロセスチューブと、前記ガラス状炭素製プロセスチューブを収容し、冷却が施される冷却式石英製外套体と、前記ガラス状炭素製プロセスチューブと前記冷却式石英製外套体との間に前記ガラス状炭素製プロセスチューブを囲繞するように配設された断熱体と、前記冷却式石英製外套体の外側に配設され、前記ガラス状炭素製プロセスチューブを誘導発熱させるための高周波誘導コイルとを備えたことを特徴とする加熱装置。
- 前記断熱体がセラミック繊維又は炭素繊維を含むことを特徴とする請求項1記載の加熱装置。
- 前記冷却式石英製外套体が、石英製二重管構造とされ、その石英製内管と石英製外管の間に冷却媒体を流すように構成されたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の加熱装置。
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