JP2008129300A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 単色モード、2色モード、フルカラーモードなどの作像モードの違いによる画像濃度差や空隙放電に起因する異常画像がなく、環境面・コスト面から見ても好ましく、温湿度環境などの誤差因子の影響を受けにくく安定した品質の画像を形成することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 中間転写方式又は直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置1において、転写時に使用する感光体ドラム(Y,C,M,K)の数が相違する単色モード、2色モード、フルカラーモードなどの複数の作像モードを設定し、複数の転写部材4Y,4C,4M,4Kのうち少なくとも1つの転写部材に、その転写部材と対応する感光体ドラム(Y,C,M,K)との正対位置からベルト部材の回転方向への変位であるオフセット距離の変更を伴って、転写バイアスの印加位置を作像モードに応じて変更する位置変更手段を設ける。
【選択図】 図1
【解決手段】 中間転写方式又は直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置1において、転写時に使用する感光体ドラム(Y,C,M,K)の数が相違する単色モード、2色モード、フルカラーモードなどの複数の作像モードを設定し、複数の転写部材4Y,4C,4M,4Kのうち少なくとも1つの転写部材に、その転写部材と対応する感光体ドラム(Y,C,M,K)との正対位置からベルト部材の回転方向への変位であるオフセット距離の変更を伴って、転写バイアスの印加位置を作像モードに応じて変更する位置変更手段を設ける。
【選択図】 図1
Description
この発明は、複写機、(レーザービーム)プリンタ、ファクシミリ、スキャナ等の画像形成装置に関し、より詳しくは、転写部材の転写バイアス印加位置を作像モードに応じて変更する位置変更手段が設けられた中間転写方式又は直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置に関するものである。
従来から、所定色ごとに複数の感光体ドラムが転写ベルトや搬送ベルトなどの無端状のベルト部材に沿って並べて設けられた中間転写方式や直接転写方式などのタンデム型のカラー画像形成装置が知られている。このような画像形成装置において感光体ドラムから記録材や転写ベルトなどの転写材にトナー画像を転写する際には、感光体ドラムが並ぶ面と転写ベルトや記録材などの転写材を挟んで反対側であって、感光体ドラムと対向する位置に、トナーと逆極性の転写バイアスを印加して転写する方法が一般的である。また、この転写バイアス印加手段としては、スコロトロンに代表される非接触方式と、転写バイアスを印加したブレードやローラを接触させる接触方式などが知られている。このうち、ローラを接触させて転写バイアスを印加するローラ転写方式は、非接触方式の場合において問題となるオゾンの発生量が少なく、また、ブレード転写方式と比べて接触圧を自由に設定しやすいなどの理由から、最近のタンデム型のカラー画像形成装置ではよく用いられるようになっている。
このようなローラ転写方式の画像形成装置では、感光体ドラムの位置に対して、転写バイアスを印加する転写ローラをどの位置に配置するかが重要な設計パラメータとなっており、転写ローラを感光体ドラムに正対する位置に配置すると、感光体ドラムと記録材や転写ベルトなどの転写材とが接触している面(転写ニップ)に対して直接的に転写バイアスを印加できるため、転写ローラに給電する電源出力(転写出力)は小さくて済む。しかし、転写ベルトや搬送ベルトなどのベルト部材のベルト回転方向(進行方向)における転写ニップ通過前の上流では、感光体ドラムと転写材との間の空隙放電が起こりやすく、転写ニップ通過前の上流でそのような空隙放電が起こると、感光体ドラム上にある転写前のトナー画像が乱されたり、この転写前のトナー画像への電荷注入が起きて逆極性に帯電してしまうことで、転写ニップで転写バイアスを印加してもトナー画像が転写されなかったりするという不具合を生じる問題がある。また、転写する時に転写材上に既に転写されたトナー画像がある場合では、前記不具合に加え、転写材上のトナー画像が乱されたり、このトナー画像への電荷注入が起きて逆極性に帯電してしまうことで、転写ニップで転写バイアスを印加すると、感光体ドラム側へ逆転写してしまう逆転写現象が起こりやすかったりするという問題がある。
そして、このような問題を解決する手段として、転写ローラを感光体ドラムに正対する位置よりも、ベルト移動方向の下流側にずらして配置(オフセット)することが行われている。これは、転写バイアスを印加するポイントを転写ニップの上流から遠ざけることで、前記した転写ニップの上流における転写材から感光体ドラムへの空隙放電をできるだけ抑えることを目的としている。しかしながら、転写ローラを正対位置からオフセットさせることで、間接的な印加状態となり、オフセット距離が大きくなればなるほど、転写ローラに給電しなければならない電源出力は大きいものとなる。また、そのため、転写ニップ通過後の電界強度が高くなり、結果的に転写終了後の感光体ドラムへバイアスを印加し続けることになってしまう。このため、感光体ドラムが逆極性に帯電してしまい、その電位が次回転写時までに除電されずに残り、感光体ドラムの1周後に前回転写時に転写した画像が再び転写されてしまうというメモリ残像と呼ばれる現象が発生しやすくなるという問題がある。
実際の設計では、これらのメリット・デメリットを考慮して、最適な位置に転写ローラが配置される訳である。ところで、前記のようなタンデム型のカラー画像形成装置では、感光体ドラムや現像装置の高寿命化などを狙って、単色モードなどの転写時にタンデム型に配置された感光体ドラムの全色を使用しないモードが設けられている場合が多く、具体的には、転写時に使用しない感光体ドラムを転写材から離間させて駆動を止めたり、感光体ドラムは転写材に接触したままで転写出力をOFFにしたりするなどの方法が取られている。このようなモードが設けられている場合、最上流の転写ニップ以外の転写ニップでは、上流にある転写ニップの数が、1つの画像形成に全色の感光体ドラムを使用するモード(フルカラーモード)の場合と異なっている。つまり、上流で既に転写されている転写材上のトナー画像がないなど転写条件が相違する。そのため、転写ローラを配置する最適な位置がモードにより違ってしまうという問題がある。また、どちらかのモードに合わせて転写ローラの配置を決め、下流の転写ニップでの逆転写現象を考慮して、感光体ドラム上のトナー付着量を調整して設定したとしても、今度は、モードの相違によって、転写・出力される画像の濃度が異なってしまうという問題が生じる。
このような問題を解決するために、ローラ転写方式の画像形成装置における転写ローラに相当する転写ブラシ(転写部材)を記録紙搬送ベルトの法線方向である上下に移動させる駆動手段を有した画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。このような画像形成装置では、下流にある転写ニップの有無によって転写ブラシの圧接力を変化させることで、給電する電源出力を変化させずに転写ニップにおける電界強度を変化させ、モードによって転写材に転写される画像の濃度差が生じないようにしている。
しかしながら、特許文献1のような給電する電源出力を変化させずに転写ニップにおける電界強度を変化させることで転写材へ転写されるトナー量を調整するやり方では、モードによっては、感光体ドラムにトナーを付着させる段階では、トナー付着量が多くなるよう設定されており、転写する段階では、画像濃度を調整するため転写ブラシの圧接力を弱めて電界強度を低下させて転写されるトナー量が少なくなるよう調整するようなことが行われている。このように、トナー付着量に比べて感光体ドラムから転写材へ転写されるトナー量が少ない場合には、転写後の感光体ドラム上に多量の転写残トナーが残されるため、環境面・コスト面から見て好ましくない。また、転写後の転写材上のトナー量を転写前の感光体ドラム上のトナー量で除した値を転写率と呼び、この転写率は、ある最適電界強度で極大点を持つ特性がある。そのため、転写ニップにおいて、この転写率の極大点付近を狙って設定されている電界強度を、転写率を下げるために低下させて転写すると、電界強度のバラツキに対してトナーの付着量が変化しやすい不安定領域で転写することになり、転写時に温湿度環境などの誤差因子の影響を受けやすくなってしまうという問題がある。
特開2003−202729号公報
そこでこの発明は、前記従来のものの問題を解決し、タンデム型のカラー画像形成装置において、単色モード、2色モード、フルカラーモードなどの作像モードの違いによる画像濃度差や空隙放電に起因する異常画像がなく、環境面・コスト面から見ても好ましく、温湿度環境などの誤差因子の影響を受けにくく安定した品質の画像を形成することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、中間転写ベルト又は搬送ベルトなどの無端状ベルト部材と、該ベルト部材の回転方向に沿って複数、所定間隔をおいて並列して配置され、ベルト表面に対して接離可能となっている感光体ドラムと、これらの感光体ドラム上に形成されるトナー像を前記ベルト部材や記録紙などの転写材に転写するための転写バイアスを印加する複数の転写部材と、が備えられた中間転写方式又は直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置において、転写時に使用する前記感光体ドラムの数が相違する単色モード、2色モード、フルカラーモードなどの複数の作像モードが設定され、前記複数の転写部材のうち少なくとも1つの転写部材には、その転写部材と対応する感光体ドラムとの正対位置から前記ベルト部材のベルト面に平行な回転方向への変位であるオフセット距離の変更を伴って、転写バイアスの印加位置を前記作像モードに応じて変更する位置変更手段が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1において、オフセット距離の大きさに応じて、位置変更手段が設けられた転写部材の転写出力を制御する制御手段が備えられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2において、ベルト部材の回転方向最上流に配置された転写部材を除く他の転写部材の少なくとも1つの転写部材には、位置変更手段が設けられ、作像モードには、位置変更手段が設けられた転写部材の上流側に配置された感光体ドラムを転写時に使用するモードと、当該感光体ドラムを使用しないモードとが設定されており、前記転写部材の上流側に配置された感光体ドラムを使用するモードでは、前記転写部材のオフセット距離及び転写出力は、前記感光体ドラムを使用しないモードに比べて、大きく設定されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、ベルト部材の回転方向最下流に配置された転写部材には、位置変更手段が設けられ、作像モードには、最下流に配置された感光体ドラムのみを転写時に使用する単色モードと、最下流に配置された感光体ドラムとそれ以外の感光体ドラムとを転写時に使用する複数色モードとが設定されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4において、ベルト部材の回転方向最下流に配置された感光体ドラムは、ブラックの感光体ドラムであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかにおいて、ベルト部材の回転方向最上流及び最下流に配置された転写部材を除く他の転写部材の少なくとも1つの転写部材には、位置変更手段が設けられ、作像モードには、当該転写部材の下流側に配置された感光体ドラムを転写時に使用するモードと、使用しないモードとが設定されており、位置変更手段が設けらた転写部材と対応する感光体ドラムのトナー付着量は、その転写部材の下流側に配置された感光体ドラムを転写時に使用するモードでは、使用しないモードに比べて多く設定されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6において、感光体ドラムのトナー付着量は、現像バイアス、もしくは現像バイアスと帯電バイアスを変化させることにより調整されることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、中間転写ベルト又は搬送ベルトなどの無端状ベルト部材と、該ベルト部材の回転方向に沿って複数、所定間隔をおいて並列して配置され、ベルト表面に対して接離可能となっている感光体ドラムと、が備えられた中間転写方式又は直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置において、前記ベルト部材の回転方向最上流に配置された感光体ドラムのみを転写時に使用する単色モードと、最上流に配置された感光体ドラムとそれ以外の感光体ドラムを転写時に使用する複数色モードとが設定され、前記単色モードでは、最上流に配置された感光体ドラムのトナー付着量は、前記複数色モードよりも少なく設定されていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項8において、感光体ドラムのトナー付着量は、現像バイアス、もしくは現像バイアスと帯電バイアスを変化させることにより調整されることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項8又は9において、ベルト部材の回転方向最上流に配置された感光体ドラムは、ブラックの感光体ドラムであることを特徴とする。
この発明は、前記のようであって、請求項1に記載の発明によれば、中間転写方式又は直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置において、転写部材には、オフセット距離の変更を伴って、転写バイアスの印加位置を作像モードに応じて変更する位置変更手段が設けられているので、作像モードが変化しても、転写ニップの上流での空隙放電を最低限に抑えると共に、メモリー残像現象を抑制することができる。そのため、様々な種類の画像に対応して安定した品質の画像を形成することができる。
この発明の一実施の形態を、添付した図面を参照して説明する。
先ず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る電子写真方式の4連タンデム型のカラー画像形成装置の全体構成の概略を示す構成図、図2は、図1のカラー画像形成装置の要部である主に作像部の構成を示す部分拡大構成図、図3は、図1及び図2の主に中間転写体クリーニング装置の構成を示す部分拡大構成図である。
先ず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る電子写真方式の4連タンデム型のカラー画像形成装置の全体構成の概略を示す構成図、図2は、図1のカラー画像形成装置の要部である主に作像部の構成を示す部分拡大構成図、図3は、図1及び図2の主に中間転写体クリーニング装置の構成を示す部分拡大構成図である。
図中の符号1は、画像形成装置である。この画像形成装置1には、その装置本体内の略中央部に配置され、各所定色ごとに設けられた感光体ドラムの表面を所定色ごとに色分解された画像情報を基にレーザー光で選択的に露光させる書き込み光学装置2と、この書き込み光学装置2の上方に配置され、露光された感光体ドラム上に各所定色ごとにトナー画像を形成し、そのトナー画像を中間転写体に転写して重畳すると共に記録紙などの転写材に中間転写体から一括転写する作像部3と、装置本体の下部に配置され、この作像部3に記録材である記録紙Pを給紙すると共に、装置全体を支える給紙テーブル4と、装置本体内の一側面側に配置され、記録紙Pを必要に応じて搬送したり反転したりする搬送・反転装置5と、作像部3の下流であって装置本体内の一側面上部に配置され、最終的に記録紙Pに転写されたトナー画像を定着させるベルト定着方式の定着装置6などが装備されている。
図2及び図1に示すように、作像部3には、中間転写体として中間転写ベルト30が設けられており、この中間転写ベルト30は、単層あるいは多層構造からなるゴム又は樹脂などの無端状のベルト部材から構成されている。また、この中間転写ベルト30は、2次転写バイアスローラ31及び支持ローラ32,33,34,35に張架され、駆動手段(図示せず)により図1の矢印で示す(半時計回り)方向に回転可能となっている。
そして、この中間転写ベルト30の下側の外面に沿って各所定色(イエロー:Y,シアン:C,マゼンダ:M,ブラック:K)に対応する静電潜像担持体である4つの感光体ドラムY,C,M,Kがベルト回転方向(進行方向)に沿って並列配置(いわゆるタンデム型に配置)されている。また、各感光体ドラムの廻りには、現像手段1Y,1C,1M,1K、帯電手段2Y,2C,2M,2K、感光体クリーニング手段3Y,3C,3M,3Kなどがそれぞれ設けられている。
そして、この中間転写ベルト30の下側の外面に沿って各所定色(イエロー:Y,シアン:C,マゼンダ:M,ブラック:K)に対応する静電潜像担持体である4つの感光体ドラムY,C,M,Kがベルト回転方向(進行方向)に沿って並列配置(いわゆるタンデム型に配置)されている。また、各感光体ドラムの廻りには、現像手段1Y,1C,1M,1K、帯電手段2Y,2C,2M,2K、感光体クリーニング手段3Y,3C,3M,3Kなどがそれぞれ設けられている。
各現像手段1Y,1C,1M,1Kは、それぞれハウジングとなる現像ケース10Y,10C,10M,10K、その現像ケース10Y,10C,10M,10Kの開口から一部を露出させるように配設され感光体ドラム上の静電潜像を所定色のトナーで現像する現像ロール11Y,11C,11M,11K、攪拌しながら帯電させてトナーを現像ロール11Y,11C,11M,11Kへ搬送する第1搬送スクリュー12Y,12C,12M,12K,第2搬送スクリュー13Y,13C,13M,13K、現像ロール11Y,11C,11M,11Kへ付着させるトナー厚を規制する現像ドクタ(図示せず)、トナーの濃度を測定するトナー濃度センサ(図示せず)等が設けられており、各帯電手段2Y,2C,2M,2Kは、それぞれ感光体ドラムの外表面を一様に帯電させる帯電ローラ20Y,20C,20M,20K、その帯電ローラの外表面をクリーニングするクリーニングローラ21Y,21C,21M,21K等が設けられており、各感光体クリーニング手段3Y,3C,3M,3Kは、それぞれ感光体ドラムに潤滑剤を塗布するブラシローラ30Y,30C,30M,30K、その固形潤滑剤31Y,31C,31M,31K、感光体ドラムに接離可能でその外表面の残留トナーを掻き落としてクリーニングするクリーニングブレード32Y,32C,32M,32K、掻き落としたトナーを廃トナーボトル(図示せず)へ搬送する搬送スクリュー(図示せず)等が設けられている。
感光体ドラムY,C,M,Kへのトナー付着量の調整は、トナー付着量調整手段でもある各現像手段1Y,1C,1M,1Kの現像バイアスの大きさを調整することによって行われる。この現像バイアスの大きさは、いわゆるプロセスコントロールにより決定される。プロセスコントロールとは、例えば、主電源の投入時などの所定のタイミングで各色の感光体ドラムを前記帯電手段により徐々に帯電電位が高くなるように帯電すると共に、現像バイアスも徐々に高くなるよう制御することにより画像濃度が相違する複数の基準パターン像(パッチパターン)を中間転写ベルト30上に各色毎に作成し、この基準パターン像を後述の光学センサ39で読み取って、その光学センサ39から出力される電圧信号に基づいて画像形成装置本体のCPU等の制御手段で各色毎の画像濃度及びトナー付着量を演算し、この基準パターン像のトナー付着量から現像ポテンシャル(現像バイアスとトナー像との電位差)を推定し、その現像ポテンシャル[V]と単位面積あたりのトナー付着量[mg/cm2]に基づいて最小二乗法により近似直線を各色毎に計算し、この直線方定式により目標の付着量が得られる現像ポテンシャルを計算し、作像条件にフィードバックしていくことで行われる。また、前記電圧信号、各色の画像濃度及びトナー付着量等は、適宜RAM等の記憶手段に格納される。
但し、例えば現像バイアスのみ小さくして、帯電手段2Y,2C,2M,2Kの帯電バイアスがそのままでは、エッジ強調などの不具合がでる場合があるので、トナー付着量調整手段は、現像バイアスと帯電バイアスを連動させて(例えば比例させて)変化させ調整するよう構成されていればより好ましい。また、予め現像バイアスと帯電バイアスの適切な対応を実験等で調べてテーブルを作成してRAM等の記憶手段に記憶させておき、その中から選択する方法でも構わない(この場合、現像バイアス、帯電バイアスはどちらもトビトビの値をとることになるので、必要なトナー付着量が得られる計算上の現像バイアスに最も近い現像バイアスと帯電バイアスの組み合わせをテーブルの中から選択する。)。
但し、例えば現像バイアスのみ小さくして、帯電手段2Y,2C,2M,2Kの帯電バイアスがそのままでは、エッジ強調などの不具合がでる場合があるので、トナー付着量調整手段は、現像バイアスと帯電バイアスを連動させて(例えば比例させて)変化させ調整するよう構成されていればより好ましい。また、予め現像バイアスと帯電バイアスの適切な対応を実験等で調べてテーブルを作成してRAM等の記憶手段に記憶させておき、その中から選択する方法でも構わない(この場合、現像バイアス、帯電バイアスはどちらもトビトビの値をとることになるので、必要なトナー付着量が得られる計算上の現像バイアスに最も近い現像バイアスと帯電バイアスの組み合わせをテーブルの中から選択する。)。
また、中間転写ベルト30の内側には、感光体ドラムY,C,M,Kの各ドラム外周面上に形成された単色のトナー画像を中間転写体である中間転写ベルト30に1次転写させる1次転写手段が備えられている。つまり、1次転写バイアスローラ4Y,4C,4M,4Kが、無端ベルトである中間転写ベルト30の内側であって、各色の感光体ドラムY,C,M,Kと中間転写ベルト30を挟んで対向する位置にそれぞれ設けられており、この1次転写バイアスローラ4Y,4C,4M,4Kは、揺動ブラケット(図示せず)などの支持体に支持され、この支持体が揺動または移動などの動作をすることより中間転写ベルト30の内側に接離可能に構成されている。即ち、接離機構(図示せず)により中間転写ベルト30を感光体ドラム側へ押圧して中間転写ベルト30と感光体ドラムとが所定面積に亘り接触する1次転写ニップを形成することができるようになっている。このため、使用しない感光体ドラムを中間転写ベルトから離間させることができ、感光体ドラムの耐久期間が延びる。
また、各1次転写バイアスローラ4Y,4C,4M,4Kは、バイアス電源(図示せず)に接続され、1次転写時にトナーと逆極性の電荷を付与して1次転写ニップに電界を形成し、その静電引力を利用して各感光体ドラムから中間転写ベルト30にトナー画像を転写することができるようになっている。このため、中間転写ベルト30上に各色の1次転写手段により単色のトナー画像を重畳してゆき、フルカラーのトナー画像を形成することができる。
尚、1次転写手段の転写部材として1次転写バイアスローラ4Y,4C,4M,4Kを設けた場合で説明したが、ローラに代えて、ブラシやブレード等を用いてもよい。また、単色モードの時に使用する1次転写バイアスローラは、中間転写ベルト30に対して、当接したままの状態で離間する機構がなくても構わない。
尚、1次転写手段の転写部材として1次転写バイアスローラ4Y,4C,4M,4Kを設けた場合で説明したが、ローラに代えて、ブラシやブレード等を用いてもよい。また、単色モードの時に使用する1次転写バイアスローラは、中間転写ベルト30に対して、当接したままの状態で離間する機構がなくても構わない。
作像部3には、更に、2次転写電界形成手段が備えられており、中間転写ベルト30上に重畳されて形成されたカラー又はモノクロのトナー画像を記録紙に一括転写することができるようになっている。つまり、2次転写バイアスローラ31と中間転写ベルト30を挟んで対向する位置に2次転写ユニット36が設けられ、2次転写バイアスローラ31と2次転写ユニット36との間に、2次転写ユニット36と中間転写ベルト30とが所定面積に亘り接触する2次転写ニップを形成し、2次転写バイアスローラ31に接続されたバイアス電源(図示せず)により、この2次転写ニップにトナーと同極性の電界を形成し、これによる静電斥力を利用して、記録紙Pへトナー画像を転写することができるようになっている。
その他、2次転写ユニット36の下方であって作像部3の上流に、2次転写のタイミングに記録紙Pの搬送タイミングを同期させるレジストローラ対37、2次転写後にも中間転写ベルト30上に残留する残トナーをクリーニングする中間転写体クリーニング装置38、中間転写ベルト30の外表面を走査し、パッチパターンを読み取る光学センサ39(例えば反射型フォトセンサ)などが設けられている。
この中間転写体クリーニング装置38は、支持ローラ32と中間転写ベルト30を挟んで対向する位置に設けられており、図3に示すように、中間転写体クリーニング装置38は、支持ローラ32のローラ外周面上に位置する中間転写ベルト30に接離可能に構成され残トナーを掻き取るブレード部材38aと、掻き取ったトナーを廃トナーボトル(図示せず)に搬送する搬送スクリュー38bと、中間転写ベルトの外表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布ブラシ38cと、その固形潤滑剤38d等から構成されている。また、ブレード部材38aの当接角度、位置、圧力などは、使用するトナーや作像速度などにより定められ、適切に設定されている。潤滑剤38dは、スプリングや錘などの付勢手段38eにより適正な圧力で潤滑剤塗布ブラシ38cに押し付けられており、潤滑剤塗布ブラシ38cは、回転しながら潤滑剤を削って中間転写ベルト30の外表面へ潤滑剤を均一に塗布するよう構成されている。
次に、第1の実施の形態に係る1次転写手段及びその転写部材の位置変更手段について説明する。
図4は、第1の実施の形態に係る1次転写バイアスローラを主に示す斜視図であり、図5は、図4の1次転写バイアスローラの位置変更手段の概略を示す構成図である。図4は、図1,2で示した4つの1次転写バイアスローラのうちの1つであるブラックの感光体ドラムK用の1次転写バイアスローラ4Kを表している。この1次転写バイアスローラ4Kは、金属製の心金41Kと樹脂製の発泡ゴム42Kとから構成され、心金41Kは両端で1次転写バイアスローラ4K用の軸受け43Kに回転可能に支持されている。
図4は、第1の実施の形態に係る1次転写バイアスローラを主に示す斜視図であり、図5は、図4の1次転写バイアスローラの位置変更手段の概略を示す構成図である。図4は、図1,2で示した4つの1次転写バイアスローラのうちの1つであるブラックの感光体ドラムK用の1次転写バイアスローラ4Kを表している。この1次転写バイアスローラ4Kは、金属製の心金41Kと樹脂製の発泡ゴム42Kとから構成され、心金41Kは両端で1次転写バイアスローラ4K用の軸受け43Kに回転可能に支持されている。
図5は、第1の実施の形態に係る位置変更手段を示し、図の真下方向が中間転写ベルト30(図1、2参照)側であり、図の右方向が中間転写ベルト30の回転方向(進行方向)である。この軸受け43Kは、少なくとも一部に鉄などの導電性磁性体を有し、図5に示すように、非磁性体からなるブラケット44Kに嵌め込まれている。このため、軸受け43Kは、ブラケット44K上をガイドされ図上の左右方向(即ち、ベルト部材の方向前後)にのみ摺動(スライド移動)可能な機構となっている。つまり、ブラケット44K上において、上下方向の移動は拘束され位置決めされている。付勢手段であるバネ45Kは、軸受け43Kを図の右方向に付勢してブラケット44Kの右端(前端)に固定する機能を有している。また、軸受け43Kを含むブラケット44Kは、ブラケット46Kに嵌め込まれており、ブラケット44Kは、ブラケット46K上をガイドされ図の上下方向(即ち、対向する中間転写ベルト30の垂線方向)にのみ摺動可能な機構となっている。また、付勢手段であるバネ47Kは、ブラケット44Kを図の下方向に付勢しており、1次転写バイアスローラ4Kの中間転写ベルト30(図1,2参照)への当接圧は、この付勢手段の押圧力により決定されている。これらのバネ45Kとバネ47Kは非磁性体であることが望ましい。
そして、電磁石48Kが、バネ45Kを挟んで軸受け43Kと反対側であるブラケット46Kの外側に取り付けられており、このため、電磁石48Kがオフ(OFF)の場合には、軸受け43Kは、バネ45Kの付勢力により、ブラケット44K上を付勢・押圧されて、ブラケット44Kの右端(前端)に固定されるようになっている。しかし、電磁石48Kがオン(ON)した場合には、軸受け43Kが、電磁石48Kの磁力により、バネ45Kの付勢力に抗してブラケット44K上を図の左方向へ引きつけられる。つまり、正確には、軸受け43Kは、ブラケット44Kの右端(前端)からバネ45Kの縮んだときの所定長さ分だけ左に寄った位置まで移動し、電磁石48Kの磁力とバネ45Kの付勢力とが釣り合った位置に固定されるようになっている。
以上のように、1次転写手段及びその位置変更手段について、ブラックの感光体ドラムKの1次転写手段を例に挙げて説明したが、その他の色用の感光体ドラムY,C,Mの1次転写手段も同様の構成となっている。
以上のように、1次転写手段及びその位置変更手段について、ブラックの感光体ドラムKの1次転写手段を例に挙げて説明したが、その他の色用の感光体ドラムY,C,Mの1次転写手段も同様の構成となっている。
ところで、正対位置とオフセット距離を、以下のように定義する。図6は、転写部材の正対位置とオフセット距離を説明する説明図である。図に示すように、感光体ドラム(静電潜像担持体)の軸芯と転写部材(1次転写バイアスローラ)の軸芯とが、ベルト部材(中間転写ベルト)のベルト面の当該感光体ドラムが当接する点における法線上に並んでおり、且つ転写部材がベルト部材を介して感光体ドラムと当接している状態が正対している状態であり、この転写部材の位置が正対位置である。また、図中のA,Bは、転写部材が、この正対位置からベルト部材の回転方向下流側へ、それぞれある一定距離移動した状態を示している。そして、このA,B位置における転写部材の正対位置からのベルト面に平行な回転方向(進行方向)成分のそれぞれの距離a,bがオフセット距離である。即ち、転写部材が転写バイアスを印加する位置の前記正対位置からの相対距離のうち、ベルト部材の回転方向(進行方向)に沿った成分がオフセット距離である。
このように定義すると、前述の位置変更手段は、以下のように構成されているといえる。図5に示す電磁石(48K)がオフ(OFF)の場合、オフセット距離は、図6に示す比較的大きな距離bとなり、電磁石(48K)がオン(ON)の場合、オフセット距離は、距離bより小さな距離aとなる。
本実施の形態に係る位置変更手段においては、距離aは、1.5mm、距離bは、2.5mmにそれぞれ設定されている。
本実施の形態に係る位置変更手段においては、距離aは、1.5mm、距離bは、2.5mmにそれぞれ設定されている。
また、各部材の電気抵抗としては、1次転写バイアスローラの体積抵抗はE5Ω〜10Ω、中間転写ベルトの表面抵抗はE7Ω〜15Ω、中間転写ベルトの体積抵抗はE5Ω〜11Ωであることが望ましく、本実施の形態においては(図1、2参照)、1次転写バイアスローラ4Y,4C,4M,4Kには、体積抵抗値がE7.0Ωのウレタンゴムローラが、中間転写ベルト30には、表面抵抗値がE11.0Ωかつ体積抵抗値がE8.5Ωのポリイミド単層ベルトが採用されている。また、感光体ドラムY,C,M,Kの直径は30mm、1次転写バイアスローラ4Y,4C,4M,4Kの直径は13mm、中間転写ベルト30の厚みは80μmとなっており、1次転写バイアスローラ4Y,4C,4M,4Kの硬度は、アスカーC35度となっている。
次に、第1の実施の形態に係る転写出力(転写電圧又は転写電流)の制御手段について説明する。
前述のように、1次転写手段の位置変更手段により、転写部材である1次転写バイアスローラの転写バイアス印加位置は、電磁石をオフ(OFF)にしている場合、オフセット距離は大きくなる、即ち、転写ニップ位置である正対位置からベルト部材に沿って比較的離れた位置となる。一般的に、転写ニップに対して部材上の離れた位置から印加すると、転写バイアスが間接的に印加される傾向が強くなるため、大きな転写出力が必要となる。一方、転写ニップに近い位置から印加すると、転写バイアスは直接的に印加されるようになり、より小さな転写出力で同程度の強さの電界を転写ニップに形成することができる。そのため、本実施の形態に係る1次転写手段では、オフセット距離が大きい場合(オフセット距離bの場合)には、転写出力が大きくなるよう設定され、オフセット距離が小さい場合(オフセット距離aの場合)には、転写出力がオフセット距離が大きい場合と比べて小さくなるよう設定されている。また、1次転写手段の転写出力は、位置変更手段のオフセット距離の大きさに応じて実験から求めた1次転写電流などの最適値をメモリー等の記憶手段に予め格納しておき、トナー濃度、温度湿度などの他の情報からの調整要因と合わせて画像形成装置のCPU等の制御手段により前記記憶手段に格納された最適値と比較して調整・制御されている方がより好ましい。
前述のように、1次転写手段の位置変更手段により、転写部材である1次転写バイアスローラの転写バイアス印加位置は、電磁石をオフ(OFF)にしている場合、オフセット距離は大きくなる、即ち、転写ニップ位置である正対位置からベルト部材に沿って比較的離れた位置となる。一般的に、転写ニップに対して部材上の離れた位置から印加すると、転写バイアスが間接的に印加される傾向が強くなるため、大きな転写出力が必要となる。一方、転写ニップに近い位置から印加すると、転写バイアスは直接的に印加されるようになり、より小さな転写出力で同程度の強さの電界を転写ニップに形成することができる。そのため、本実施の形態に係る1次転写手段では、オフセット距離が大きい場合(オフセット距離bの場合)には、転写出力が大きくなるよう設定され、オフセット距離が小さい場合(オフセット距離aの場合)には、転写出力がオフセット距離が大きい場合と比べて小さくなるよう設定されている。また、1次転写手段の転写出力は、位置変更手段のオフセット距離の大きさに応じて実験から求めた1次転写電流などの最適値をメモリー等の記憶手段に予め格納しておき、トナー濃度、温度湿度などの他の情報からの調整要因と合わせて画像形成装置のCPU等の制御手段により前記記憶手段に格納された最適値と比較して調整・制御されている方がより好ましい。
図7は、転写率・逆転写率とオフセット距離と1次転写電流との関係を表すグラフである。このグラフは、プロセス線速78mm/secにて、感光体ドラム上には平均帯電量−10〜−40μC/g、望ましくは−15〜−30μC/gのトナーでベタ画像を0.5mg/cm2現像し、1次転写電流を変化させて転写率及び下流転写ニップでの逆転写率を測定したものである。この結果から、本実施の形態のオフセット距離2.5mmの場合には1次転写電流を8〜12μAに、オフセット距離1.5mmの場合には1次転写電流を4〜7μAになるよう設定することが望ましいといえる。
尚、前記のように、本実施の形態に係る1次転写手段の各部材について示した数値は、低電流制御での最適値の一例を示すものであり、当然のことながら、最適電流値は、各部材の抵抗値や温湿度環境に左右されるので、常にこの条件が適用されるわけではない。また、前記した以外の条件については、同様の実験を行って最適値を導けばよい。
尚、前記のように、本実施の形態に係る1次転写手段の各部材について示した数値は、低電流制御での最適値の一例を示すものであり、当然のことながら、最適電流値は、各部材の抵抗値や温湿度環境に左右されるので、常にこの条件が適用されるわけではない。また、前記した以外の条件については、同様の実験を行って最適値を導けばよい。
次に、第1の実施の形態に係る画像形成装置の画像形成動作について説明する(図1〜3参照)。
画像形成装置1は、先ず、パソコンやスキャナなどから画像信号が入力され、該信号入力後所定のタイミングで、駆動手段の駆動モーター(図示せず)で感光体ドラムY,C,M,K及び中間転写ベルト30を回転させる。
この感光体ドラムY,C,M,Kの駆動と同時に、感光体クリーニング手段3Y,3C,3M,3Kによる予備クリーニング動作が行われ、その後、帯電手段2Y,2C,2M,2Kによる帯電動作、書き込み光学装置2による露光動作、現像手段1Y,1C,1M,1Kによる現像動作が行われる。このようにして感光体ドラムY,C,M,K上に形成したトナー画像は、それぞれ所定のタイミングで1次転写手段によりトナーと逆極性の電界を形成することで中間転写ベルト30上に1次転写され、単色または多色のトナー画像が形成される。そして、その際に、中間転写ベルト30上に転写しきれずに感光体ドラムY,C,M,K上に残留したトナーは、それぞれ感光体クリーニング手段3Y,3M,3C,3Kによりクリーニングされて、次の転写に備えられる。
一方、画像信号の入力後、所定のタイミングで、給紙テーブル4から転写材となる記録紙(記録媒体)Pが繰り出され、レジストローラ対37に突き当って止められる。そして、中間転写ベルト30上のトナー画像の位置にタイミングを合わせてレジストローラ対37を回転させて、記録紙Pが中間転写ベルト30と2次転写ユニット36との間の2次転写ニップに送り込まれる。
そして同時に、2次転写電界形成手段によってトナーと同極性の電界が形成され、中間転写ベルト30上のトナー画像が記録紙P上に2次転写される。
その後、記録紙Pは定着装置6を通過し、熱と圧力とを加えられることにより記録紙P上にトナー画像が定着される。
一方、2次転写時に記録紙P上に転写しきれずに中間転写ベルト30上に付着したまま残留したトナーは、中間転写体クリーニング装置38で除去されてクリーニングされ、再度の画像形成に備えられる。
画像形成装置1は、先ず、パソコンやスキャナなどから画像信号が入力され、該信号入力後所定のタイミングで、駆動手段の駆動モーター(図示せず)で感光体ドラムY,C,M,K及び中間転写ベルト30を回転させる。
この感光体ドラムY,C,M,Kの駆動と同時に、感光体クリーニング手段3Y,3C,3M,3Kによる予備クリーニング動作が行われ、その後、帯電手段2Y,2C,2M,2Kによる帯電動作、書き込み光学装置2による露光動作、現像手段1Y,1C,1M,1Kによる現像動作が行われる。このようにして感光体ドラムY,C,M,K上に形成したトナー画像は、それぞれ所定のタイミングで1次転写手段によりトナーと逆極性の電界を形成することで中間転写ベルト30上に1次転写され、単色または多色のトナー画像が形成される。そして、その際に、中間転写ベルト30上に転写しきれずに感光体ドラムY,C,M,K上に残留したトナーは、それぞれ感光体クリーニング手段3Y,3M,3C,3Kによりクリーニングされて、次の転写に備えられる。
一方、画像信号の入力後、所定のタイミングで、給紙テーブル4から転写材となる記録紙(記録媒体)Pが繰り出され、レジストローラ対37に突き当って止められる。そして、中間転写ベルト30上のトナー画像の位置にタイミングを合わせてレジストローラ対37を回転させて、記録紙Pが中間転写ベルト30と2次転写ユニット36との間の2次転写ニップに送り込まれる。
そして同時に、2次転写電界形成手段によってトナーと同極性の電界が形成され、中間転写ベルト30上のトナー画像が記録紙P上に2次転写される。
その後、記録紙Pは定着装置6を通過し、熱と圧力とを加えられることにより記録紙P上にトナー画像が定着される。
一方、2次転写時に記録紙P上に転写しきれずに中間転写ベルト30上に付着したまま残留したトナーは、中間転写体クリーニング装置38で除去されてクリーニングされ、再度の画像形成に備えられる。
次に、第1の実施の形態に係る1次転写手段の作用について詳細に説明する(図1,2参照)。
最下流から2番目の転写ニップにおけるマゼンタの1次転写手段の1次転写バイアスローラ4Mを例に挙げて説明する。ここで、フルカラーモード以外に、マゼンタ単色モード、マゼンタとブラックの2色のみで作像する2色モード、ブラック単色モードが設定されている場合を想定する。この場合、フルカラーモードでは、この転写ニップで転写する時には、転写材である中間転写ベルト30上には、上流の転写ニップにおいて転写されたイエローとシアンのトナー像が存在する。しかし、他のモードでは、転写時に、中間転写ベルト30上にはトナー像は存在しない。よって、転写時に既にトナー像が存在しており、そのトナー像の逆転写現象などを考慮しなければならないフルカラーモードでは、転写ニップ到達直前の上流で空隙放電が起こりづらく、逆転写現象を抑え易くする必要がある。そのため、(図5参照)電磁石48Mをオフ(OFF)にして、1次転写バイアスローラ4Mのオフセット距離を大きくする。逆に、上流からのトナー像がない他のモードでは、電磁石48Mをオン(ON)にして、1次転写バイアスローラ4Mのオフセット距離を小さくする。そして、1次転写バイアスローラ4Mの転写出力は、オフセット距離に応じて、実験により求めた最適値となるように画像形成装置本体のCPU等の制御手段で制御する。つまり、フルカラーモードでは、オフセット距離を2.5mmとし、転写出力を1次転写電流が8〜12μAとなるよう制御し、その他のモードでは、オフセット距離を1.5mmとし、転写出力を1次転写電流が4〜7μAとなるよう制御する(図7参照)。
最下流から2番目の転写ニップにおけるマゼンタの1次転写手段の1次転写バイアスローラ4Mを例に挙げて説明する。ここで、フルカラーモード以外に、マゼンタ単色モード、マゼンタとブラックの2色のみで作像する2色モード、ブラック単色モードが設定されている場合を想定する。この場合、フルカラーモードでは、この転写ニップで転写する時には、転写材である中間転写ベルト30上には、上流の転写ニップにおいて転写されたイエローとシアンのトナー像が存在する。しかし、他のモードでは、転写時に、中間転写ベルト30上にはトナー像は存在しない。よって、転写時に既にトナー像が存在しており、そのトナー像の逆転写現象などを考慮しなければならないフルカラーモードでは、転写ニップ到達直前の上流で空隙放電が起こりづらく、逆転写現象を抑え易くする必要がある。そのため、(図5参照)電磁石48Mをオフ(OFF)にして、1次転写バイアスローラ4Mのオフセット距離を大きくする。逆に、上流からのトナー像がない他のモードでは、電磁石48Mをオン(ON)にして、1次転写バイアスローラ4Mのオフセット距離を小さくする。そして、1次転写バイアスローラ4Mの転写出力は、オフセット距離に応じて、実験により求めた最適値となるように画像形成装置本体のCPU等の制御手段で制御する。つまり、フルカラーモードでは、オフセット距離を2.5mmとし、転写出力を1次転写電流が8〜12μAとなるよう制御し、その他のモードでは、オフセット距離を1.5mmとし、転写出力を1次転写電流が4〜7μAとなるよう制御する(図7参照)。
また、最下流に配置された感光体ドラムKは、ブラック用である。このため、ブラック単色モードでは、当該転写ニップで転写する時において、中間転写ベルト30上にはトナー像は存在しない。よって、電磁石48Kをオン(ON)にして、オフセット距離を1.5mmとし、転写出力を1次転写電流が4〜7μAとなるよう制御する。そして、逆に、その他のモードでは、オフセット距離を2.5mmとし、転写出力を1次転写電流が8〜12μAとなるよう制御する。このようにすることにより、作像モードが変化すると転写部材の転写バイアス印加位置の最適位置も変化してしまい、安定した品質の画像を形成することが難しいという問題を解決することができるだけでなく、転写バイアス印加位置のオフセット距離に応じて、転写出力を調整・制御することができるので、作像モードの違いによる画像濃度差や空隙放電に起因する異常画像がなく、環境面・コスト面から見ても好ましく、温湿度環境などの誤差因子の影響を受けにくく安定した品質の画像を形成することができる。また、最下流の転写ニップを単色モードに設定しているので、フルカラーモード、2色モードなどの複数色モードに比べて、単色モードのファーストプリントタイムが早くなるというメリットがある。更に、その最下流の転写ニップをブラック単色モードとしているので、最もユーザーのニーズ・使用頻度が高い白黒画像のファーストプリントタイムを早くすることができる。
ところで、トナー像を転写材に転写した後、下流の転写ニップにおいて更に転写が行われる場合、それよりも上流で転写されたトナー像は、その下流の転写ニップでの逆転写現象により、数%程度のトナーが下流の感光体ドラムへに移ってしまう。つまり、感光体ドラム上に同じだけのトナー量を担持させ、かつ同じだけのトナー量をベルト上に転写したとしても、下流の転写ニップで転写が行われているか否かで、最終的にユーザーが目にする記録材上の画像濃度に差が生じてしまう。
このような現象を防止するために、この実施の形態に係る画像形成装置においては、下流の転写ニップにおいて転写が行われるモードでは、逆転写現象を考慮して、下流の転写ニップにおいて転写が行われないモードと比べて、感光体ドラムに形成されるトナー像のトナー付着量が多くなるように設定されている。より好ましくは、下流の転写ニップで転写が行われる回数とその時の逆転写で減少するトナーの量を考慮し、その分のトナーの量だけ通常のトナー付着量より増加するように、当該感光体ドラムへのトナー付着量をトナー付着量調整手段により現像バイアスと帯電バイアスを連動させて変化させ調整する。
具体的には、最下流から2番目のマゼンダの転写ニップを例に挙げて説明すると、マゼンダ単色モードでは、上流の転写ニップにおいて転写は行われない。そのため、前記のように、1次転写手段は、オフセット距離が1.5mmとなり、1次転写電流が4〜7μAとなるよう制御される。そして、下流の転写ニップでも転写は行われないので、通常のトナー付着量に調整される。
マゼンダ・ブラックの2色モードでは、上流の転写ニップにおいて転写は行われない。そのため、前記のように、1次転写手段は、オフセット距離が1.5mmとなり、1次転写電流が4〜7μAとなるよう制御される。そして、下流の転写ニップでは、転写が1回行われる。このとき、下流のブラックの転写ニップでは、1次転写手段は、オフセット距離が2.5mmとなり、1次転写電流が8〜12μAとなるよう制御される。よって、図7のグラフから、ブラックの転写ニップにおけるマゼンダのトナー像の逆転写率は、約2〜5%であることがわかる。故に、その分のトナーの減少を見込み、マゼンダの感光体ドラムMのトナー付着量は、通常のトナー付着量よりその分多くなるよう調整する。
フルカラーモードでは、上流の転写ニップにおいても転写が行われる。そのため、前記のように、1次転写手段は、オフセット距離が2.5mmとなり、1次転写電流が8〜12μAとなるよう制御される。そして、下流の転写ニップでは、転写が1回行われる。そのため、マゼンダ・ブラックの2色モードと同様にマゼンダの感光体ドラムMのトナー付着量を調整する。
このようにトナー付着量を調整するため、最終的な記録材上の画像濃度をモードによらず一定に保つことができる。
マゼンダ・ブラックの2色モードでは、上流の転写ニップにおいて転写は行われない。そのため、前記のように、1次転写手段は、オフセット距離が1.5mmとなり、1次転写電流が4〜7μAとなるよう制御される。そして、下流の転写ニップでは、転写が1回行われる。このとき、下流のブラックの転写ニップでは、1次転写手段は、オフセット距離が2.5mmとなり、1次転写電流が8〜12μAとなるよう制御される。よって、図7のグラフから、ブラックの転写ニップにおけるマゼンダのトナー像の逆転写率は、約2〜5%であることがわかる。故に、その分のトナーの減少を見込み、マゼンダの感光体ドラムMのトナー付着量は、通常のトナー付着量よりその分多くなるよう調整する。
フルカラーモードでは、上流の転写ニップにおいても転写が行われる。そのため、前記のように、1次転写手段は、オフセット距離が2.5mmとなり、1次転写電流が8〜12μAとなるよう制御される。そして、下流の転写ニップでは、転写が1回行われる。そのため、マゼンダ・ブラックの2色モードと同様にマゼンダの感光体ドラムMのトナー付着量を調整する。
このようにトナー付着量を調整するため、最終的な記録材上の画像濃度をモードによらず一定に保つことができる。
次に、この発明の第2の実施の形態について図8を用いて説明する。図8は、第2の実施の形態に係る画像形成装置の要部の概略を示す構成図である。第2の実施の形態は、前記第1の実施の形態と構成において相違する点は、所定色ごとに設けられた感光体ドラム、現像手段、帯電手段等の配置が第1の実施の形態とは逆の順序となっているだけある。そのため、同じ構成は同符号を用い、また、相違する点についてのみ説明する。図8に示すように、中間転写ベルト30の下側の外面に進行方向に沿って所定色(ブラック,マゼンダ,シアン,イエロー)順に感光体ドラムK’,M’,C’,Y’が配置されている。また、1次転写バイアスローラ4K’,4M’,4C’,4Y’が、中間転写ベルト30の内側であって、この各色の感光体ドラムK’,M’,C’,Y’と中間転写ベルト30を挟んで対向する位置にそれぞれ設けられている。
そして、この実施の形態に係る画像形成装置1’には、フルカラーモード、マゼンタとブラックの2色モード、ブラック単色モードが設定されている。
そして、この実施の形態に係る画像形成装置1’には、フルカラーモード、マゼンタとブラックの2色モード、ブラック単色モードが設定されている。
図8に示すように、最上流に配置された感光体ドラムは、ブラックなので、ブラックの転写ニップで転写する時には、ブラックの感光体ドラムK’を使用する全てのモードにおいて、中間転写ベルト30上には、トナー像が存在しない。そのため、転写ニップ上流での空隙放電に起因する中間転写ベルト30から感光体ドラムK’へトナー像が逆転写される逆転写現象は考慮する必要がない。そのため、このブラックの1次転写バイアスローラ4K’には、前記の位置変更手段を設ける必要がなくなる。よって、この実施の形態においては、ブラックの1次転写手段は、オフセット距離が1.5mmに固定され、1次転写電流が4〜7μAとなるよう制御されている。
一方、最上流以外に配置された転写ニップでは、フルカラーモード、2色モードのいずれのモードにおいても、当該転写ニップで転写するときには、中間転写ベルト30上には、ブラックのトナー像が存在する。そのため、モードの違いによってオフセット距離を変化させる必要がなくなる。よって、この実施の形態においては、ブラック以外の1次転写手段は、オフセット距離が2.5mmに固定され、1次転写電流が8〜12μAとなるよう制御されている。そのため、位置変更手段を1次転写バイアスローラ4K’,4M’,4C’,4Y’に設けなくてもよく、位置変更手段を設けない分のコストダウンを図ることができる。
このように、最上流に配置された感光体ドラムがブラックで、位置変更手段を設けずに済むので、ブラック単色モードでは使用しない感光体ドラムM’,C’,Y’は、1つの接離機構で中間転写ベルト30から接離可能に構成することができる。このため、これらの感光体ドラムの高寿命化を図ることができると共に、各転写ニップ毎に接離機構を設ける必要がないので、装置の簡略化によるコストダウンを実現することができる。
このように、最上流に配置された感光体ドラムがブラックで、位置変更手段を設けずに済むので、ブラック単色モードでは使用しない感光体ドラムM’,C’,Y’は、1つの接離機構で中間転写ベルト30から接離可能に構成することができる。このため、これらの感光体ドラムの高寿命化を図ることができると共に、各転写ニップ毎に接離機構を設ける必要がないので、装置の簡略化によるコストダウンを実現することができる。
この最上流に配置されたブラックの転写ニップを例に挙げてトナー付着量調整手段について具体的に説明する。このトナー付着量調整手段は、第1の実施の形態と同様、現像バイアス、もしくは現像バイアスと帯電バイアスを変化させることにより感光体ドラム上に付着させるトナー量を調整するようになっている。
ブラック単色モードでは、下流の転写ニップでは転写は行われないので、感光体ドラムK’に付着させるトナー量は、通常のトナー付着量に調整される。
マゼンタとブラックの2色モードでは、下流のマゼンダの転写ニップで、転写が1回行われる。その分のトナーの減少を見込み、ブラックの感光体ドラムK’のトナー付着量は、通常のトナー付着量よりその分多くなるよう調整する。
フルカラーモードでは、下流のマゼンダ、シアン、イエローの転写ニップにおいて、転写が計3回行われる。よって、ブラックのトナー像がその転写ニップで逆転写により3回分減少するトナー量(図7のグラフから逆転写率を求める。つまり、実験値から算出しておく)を見込み、ブラックの感光体ドラムK’のトナー付着量は、通常のトナー付着量よりその分多くなるよう調整する。
ブラック単色モードでは、下流の転写ニップでは転写は行われないので、感光体ドラムK’に付着させるトナー量は、通常のトナー付着量に調整される。
マゼンタとブラックの2色モードでは、下流のマゼンダの転写ニップで、転写が1回行われる。その分のトナーの減少を見込み、ブラックの感光体ドラムK’のトナー付着量は、通常のトナー付着量よりその分多くなるよう調整する。
フルカラーモードでは、下流のマゼンダ、シアン、イエローの転写ニップにおいて、転写が計3回行われる。よって、ブラックのトナー像がその転写ニップで逆転写により3回分減少するトナー量(図7のグラフから逆転写率を求める。つまり、実験値から算出しておく)を見込み、ブラックの感光体ドラムK’のトナー付着量は、通常のトナー付着量よりその分多くなるよう調整する。
次に、最上流から2番目に配置されたマゼンダの転写ニップについて考察すると、この転写ニップは、ブラック単色モードでは、使用されず。
マゼンタとブラックの2色モードでは、下流の転写ニップでは、転写が行われないので、感光体ドラムK’に付着させるトナー量は、通常のトナー付着量に調整される。
フルカラーモードでは、下流のシアン、イエローの転写ニップにおいて、転写が計2回行われる。よって、マゼンダのトナー像がその転写ニップで逆転写により2回分減少するトナー量を見込み、マゼンダの感光体ドラムM’のトナー付着量は、通常のトナー付着量よりその分多くなるよう調整する。
このように残りのシアン、イエローの転写ニップでも同様に感光体ドラムへのトナー付着量を調整する。このようにすれば、ユーザーが目にする最終的な記録材上の画像濃度をモードによらず均一に保つことができる。
マゼンタとブラックの2色モードでは、下流の転写ニップでは、転写が行われないので、感光体ドラムK’に付着させるトナー量は、通常のトナー付着量に調整される。
フルカラーモードでは、下流のシアン、イエローの転写ニップにおいて、転写が計2回行われる。よって、マゼンダのトナー像がその転写ニップで逆転写により2回分減少するトナー量を見込み、マゼンダの感光体ドラムM’のトナー付着量は、通常のトナー付着量よりその分多くなるよう調整する。
このように残りのシアン、イエローの転写ニップでも同様に感光体ドラムへのトナー付着量を調整する。このようにすれば、ユーザーが目にする最終的な記録材上の画像濃度をモードによらず均一に保つことができる。
以上のように、この発明の第1及び第2の実施の形態について説明したが、位置変更手段、転写出力制御手段、トナー付着量調整手段は、あくまでも一例を示したものであって、他の周知の手段を採用することができる。その場合でも、同様の効果を奏することは明らかである。
特に、位置変更手段は、第1の実施の形態で示したようなベルト回転方向(進行方向)に沿って平行に転写部材を移動させる機構に限定されるものではなく、例えば、ベルト進行方向に対して回転して位置変更するものも含み得る。つまり、前述のオフセット距離の変更を伴う位置変更であって、転写バイアスの印加位置をベルト部材の回転方向(進行方向)下流側にずらし、転写ニップ通過前の空隙放電を防止することができるものであれば採用することができる。
特に、位置変更手段は、第1の実施の形態で示したようなベルト回転方向(進行方向)に沿って平行に転写部材を移動させる機構に限定されるものではなく、例えば、ベルト進行方向に対して回転して位置変更するものも含み得る。つまり、前述のオフセット距離の変更を伴う位置変更であって、転写バイアスの印加位置をベルト部材の回転方向(進行方向)下流側にずらし、転写ニップ通過前の空隙放電を防止することができるものであれば採用することができる。
また、カラー画像形成装置として4連タンデム型の中間転写方式のものを示して説明したが、必ずしもそのようなものでなくてもよい。要するに、画像形成装置は、中間転写ベルト又は搬送ベルトなどの所定方向に回転する無端状のベルト部材と、該ベルト部材の回転方向に沿って所定色ごとに複数所定間隔をおいて並列して配置されベルト外表面に対して接離可能となっている感光体ドラムと、これらの感光体ドラム上に形成されるトナー像を前記ベルト部材や記録紙などの転写材に転写するための転写バイアスを印加する複数の転写部材と、が備えられたものであれば他のタンデム型のカラー画像形成装置にも適用できることは勿論である。
尚、図面で示した構成各部材の形状や構造等は、あくまでも好ましい一例を示すものであり、その実施に際しては特許請求の範囲に記載した範囲内で、任意に設計変更・修正ができるものである。
次に、特許請求の範囲の請求項2以下に記載した発明の特有な効果について説明する。請求項2に記載の発明によれば、前記効果に加え、オフセット距離の大きさに応じて、位置変更手段が設けられた転写部材の転写出力を制御する制御手段が設けられているので、作像モードが変化しても対象となる転写ニップに対して最適な転写電界を付与することができる。そのため、メモリー残像現象を抑制することができると共に、電界強度の安定領域で転写することができ、転写時に温湿度環境などの誤差因子の影響を受けにくく、安定した品質の画像を形成することができる。
更に、請求項3に記載の発明によれば、前記効果に加え、ベルト部材の回転方向最上流に配置された転写部材を除く他の転写部材の少なくとも1つの転写部材には、位置変更手段が設けられ、作像モードには、位置変更手段が設けられた転写部材の上流側に配置された感光体ドラムを転写時に使用するモードと、当該感光体ドラムを使用しないモードとが設定されており、前記転写部材の上流側に配置された感光体ドラムを使用するモードでは、前記転写部材のオフセット距離及び転写出力は、前記感光体ドラムを使用しないモードに比べて、大きく設定されているので、いずれのモードにおいても、転写部材を最適な転写バイアス印加位置に位置変更すると共に、最適な転写出力に制御され、作像モードの違いによる画像濃度差や空隙放電に起因する異常画像がなく、温湿度環境などの誤差因子の影響を受けにくく安定した品質の画像を形成することができる。
更に、請求項4に記載の発明によれば、前記効果に加え、ベルト部材の回転方向最下流に配置された転写部材には、位置変更手段が設けられ、作像モードには、最下流に配置された感光体ドラムのみを転写時に使用する単色モードと、最下流に配置された感光体ドラムとそれ以外の感光体ドラムとを転写時に使用する複数色モードとが設定されているので、複数色モードに比べ単色モードのファーストプリントを早くすることができる。
更に、請求項5に記載の発明によれば、前記効果に加え、ベルト部材の回転方向最下流に配置された感光体ドラムは、ブラックの感光体ドラムであるので、最もユーザーニーズ及び使用頻度の高い白黒画像の画像形成の際のファーストプリントを早くすることができる。
更に、請求項6に記載の発明によれば、前記効果に加え、ベルト部材の回転方向最上流及び最下流に配置された転写部材を除く他の転写部材の少なくとも1つの転写部材には、位置変更手段が設けられ、作像モードには、当該転写部材の下流側に配置された感光体ドラムを転写時に使用するモードと、使用しないモードとが設定されており、位置変更手段が設けらた転写部材と対応する感光体ドラムのトナー付着量は、その転写部材の下流側に配置された感光体ドラムを転写時に使用するモードでは、使用しないモードに比べて多く設定されているので、ユーザーが目にする最終的な記録材上の画像濃度をモードによらず均一にすることができると共に、不必要なトナーの付着を抑制でき、環境面・コスト面から見ても好ましく、安定した品質の画像を形成することができる。
更に、請求項7に記載の発明によれば、前記効果に加え、感光体ドラムのトナー付着量は、現像バイアス、もしくは現像バイアスと帯電バイアスを変化させることにより調整されるので、つまり、トナー付着量調整手段を現像バイアス、もしくは現像バイアスと帯電バイアスを変化させることにより行うので、感光体ドラムへのトナー付着量の調整を簡易且つ素早く行うことができる。
請求項8に記載の発明によれば、中間転写ベルト又は搬送ベルトなどの無端状ベルト部材と、該ベルト部材の回転方向に沿って複数、所定間隔をおいて並列して配置され、ベルト表面に対して接離可能となっている感光体ドラムと、が備えられた中間転写方式又は直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置において、前記ベルト部材の回転方向最上流に配置された感光体ドラムのみを転写時に使用する単色モードと、最上流に配置された感光体ドラムとそれ以外の感光体ドラムを転写時に使用する複数色モードとが設定され、前記単色モードでは、最上流に配置された感光体ドラムのトナー付着量は、前記複数色モードよりも少なく設定されているので、ユーザーが目にする最終的な記録材上の画像濃度をモードによらず均一に保つことができると共に、装置の簡略化によるコストダウンを実現することができる。
更に、請求項9に記載の発明によれば、前記効果に加え、感光体ドラムのトナー付着量は、現像バイアス、もしくは現像バイアスと帯電バイアスを変化させることにより調整されるので、つまり、トナー付着量調整手段を現像バイアス、もしくは現像バイアスと帯電バイアスを変化させることにより行うので、感光体ドラムへのトナー付着量の調整を簡易且つ素早く行うことができる。
更に、請求項10に記載の発明によれば、ベルト部材の回転方最上流に配置された感光体ドラムは、ブラックの感光体ドラムであるので、最もユーザーニーズ及び使用頻度の高い白黒画像の画像形成の際に、前記効果を発揮することができる。
1 画像形成装置
3 作像部
30 中間転写ベルト(ベルト部材)
Y,C,M,K 感光体ドラム(静電潜像担持体)
1Y,1C,1M,1K 現像手段
2Y,2C,2M,2K 帯電手段
4Y,4C,4M,4K 1次転写バイアスローラ(転写部材)
3 作像部
30 中間転写ベルト(ベルト部材)
Y,C,M,K 感光体ドラム(静電潜像担持体)
1Y,1C,1M,1K 現像手段
2Y,2C,2M,2K 帯電手段
4Y,4C,4M,4K 1次転写バイアスローラ(転写部材)
Claims (10)
- 中間転写ベルト又は搬送ベルトなどの無端状ベルト部材と、該ベルト部材の回転方向に沿って複数、所定間隔をおいて並列して配置され、ベルト表面に対して接離可能となっている感光体ドラムと、これらの感光体ドラム上に形成されるトナー像を前記ベルト部材や記録紙などの転写材に転写するための転写バイアスを印加する複数の転写部材と、が備えられた中間転写方式又は直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置において、
転写時に使用する前記感光体ドラムの数が相違する単色モード、2色モード、フルカラーモードなどの複数の作像モードが設定され、
前記複数の転写部材のうち少なくとも1つの転写部材には、その転写部材と対応する感光体ドラムとの正対位置から前記ベルト部材のベルト面に平行な回転方向への変位であるオフセット距離の変更を伴って、転写バイアスの印加位置を前記作像モードに応じて変更する位置変更手段が設けられていることを特徴とするタンデム型カラー画像形成装置。 - 前記オフセット距離の大きさに応じて、前記位置変更手段が設けられた転写部材の転写出力を制御する制御手段が備えられている請求項1に記載のタンデム型カラー画像形成装置。
- 前記ベルト部材の回転方向最上流に配置された転写部材を除く他の転写部材の少なくとも1つの転写部材には、前記位置変更手段が設けられ、作像モードには、前記位置変更手段が設けられた転写部材の上流側に配置された感光体ドラムを転写時に使用するモードと、当該感光体ドラムを使用しないモードとが設定されており、
前記転写部材の上流側に配置された感光体ドラムを使用するモードでは、前記転写部材のオフセット距離及び転写出力は、前記感光体ドラムを使用しないモードに比べて、大きく設定されている請求項1又は2に記載のタンデム型カラー画像形成装置。 - 前記ベルト部材の回転方向最下流に配置された転写部材には、前記位置変更手段が設けられ、作像モードには、最下流に配置された感光体ドラムのみを転写時に使用する単色モードと、最下流に配置された感光体ドラムとそれ以外の感光体ドラムとを転写時に使用する複数色モードとが設定されている請求項1ないし3のいずれかに記載のタンデム型カラー画像形成装置。
- 前記ベルト部材の回転方向最下流に配置された感光体ドラムは、ブラックの感光体ドラムである請求項4に記載のタンデム型カラー画像形成装置。
- 前記ベルト部材の回転方向最上流及び最下流に配置された転写部材を除く他の転写部材の少なくとも1つの転写部材には、前記位置変更手段が設けられ、作像モードには、当該転写部材の下流側に配置された感光体ドラムを転写時に使用するモードと、使用しないモードとが設定されており、
前記位置変更手段が設けられた転写部材と対応する感光体ドラムのトナー付着量は、その転写部材の下流側に配置された感光体ドラムを転写時に使用するモードでは、使用しないモードに比べて多く設定されている請求項1ないし3のいずれかに記載のタンデム型カラー画像形成装置。 - 前記感光体ドラムのトナー付着量は、現像バイアス、もしくは現像バイアスと帯電バイアスを変化させることにより調整される請求項6に記載のタンデム型カラー画像形成装置。
- 中間転写ベルト又は搬送ベルトなどの無端状ベルト部材と、該ベルト部材の回転方向に沿って複数、所定間隔をおいて並列して配置され、ベルト表面に対して接離可能となっている感光体ドラムと、が備えられた中間転写方式又は直接転写方式のタンデム型カラー画像形成装置において、
前記ベルト部材の回転方向最上流に配置された感光体ドラムのみを転写時に使用する単色モードと、最上流に配置された感光体ドラムとそれ以外の感光体ドラムを転写時に使用する複数色モードとが設定され、
前記単色モードでは、最上流に配置された感光体ドラムのトナー付着量は、前記複数色モードよりも少なく設定されていることを特徴とするタンデム型カラー画像形成装置。 - 前記感光体ドラムのトナー付着量は、現像バイアス、もしくは現像バイアスと帯電バイアスを変化させることにより調整される請求項8に記載のタンデム型カラー画像形成装置。
- 前記ベルト部材の回転方向最上流に配置された感光体ドラムは、ブラックの感光体ドラムである請求項8又は9に記載のタンデム型カラー画像形成装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006313779A JP2008129300A (ja) | 2006-11-21 | 2006-11-21 | 画像形成装置 |
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JP2006313779A JP2008129300A (ja) | 2006-11-21 | 2006-11-21 | 画像形成装置 |
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JP2006313779A Withdrawn JP2008129300A (ja) | 2006-11-21 | 2006-11-21 | 画像形成装置 |
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011059608A (ja) * | 2009-09-14 | 2011-03-24 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP2011209380A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Oki Data Corp | 画像形成装置 |
AU2011203034B2 (en) * | 2010-10-22 | 2012-08-23 | Fujifilm Business Innovation Corp. | Detecting apparatus and image forming apparatus |
JP2012242665A (ja) * | 2011-05-20 | 2012-12-10 | Konica Minolta Business Technologies Inc | 画像形成装置、画像形成方法およびコンピュータープログラム |
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JP2017090707A (ja) * | 2015-11-11 | 2017-05-25 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置 |
-
2006
- 2006-11-21 JP JP2006313779A patent/JP2008129300A/ja not_active Withdrawn
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