JP2008129202A - 表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電力を切断した後も画像の表示を長期間保持することが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】この表示装置1は、透明電極20と、透明電極20に電気的に接続された下部電極12と、透明電極20と下部電極12との間で移動可能で、かつ、電荷を蓄積することが可能なエレクトレット膜13と、静電気力により移動可能で、かつ、位置により表示状態を変化可能なトナー22とを備え、エレクトレット膜13を移動させることにより、透明電極20および下部電極12に静電誘導により誘導させる電荷が変化することによって、静電気力により移動可能なトナー22を移動させることにより光学的特性を制御する。
【選択図】図3
【解決手段】この表示装置1は、透明電極20と、透明電極20に電気的に接続された下部電極12と、透明電極20と下部電極12との間で移動可能で、かつ、電荷を蓄積することが可能なエレクトレット膜13と、静電気力により移動可能で、かつ、位置により表示状態を変化可能なトナー22とを備え、エレクトレット膜13を移動させることにより、透明電極20および下部電極12に静電誘導により誘導させる電荷が変化することによって、静電気力により移動可能なトナー22を移動させることにより光学的特性を制御する。
【選択図】図3
Description
本発明は、表示装置に関する。
従来、電気的な力を利用して表示部に所望の画像を表示でき、さらに書き換えも可能な表示装置が知られている(たとえば、特許文献1および2参照)。
上記特許文献1に記載の表示装置では、静電的に変位可能な反射層と、反射層と対向するように設けられた透明層と、透明層の表面上に形成され、反射層を静電的に変位させるための電極と、電極に電力を供給する駆動機構とを備えている。電力をオン/オフすることにより、電極の電位が変化することによって、反射層が静電気力によって透明層側に引っ張られて湾曲し透明層と接触する、または、湾曲していた反射層が元の形状に戻り透明層から離れる。このように、反射層と透明層との距離が変化することにより、表示装置から反射される光の色が変化する。つまり、反射層と透明層との距離を電気的な力によって変化させることにより、所望の色が表示装置に現れる。
また、上記特許文献2に記載の表示装置では、透明基板と、透明基板に対向するように設けられた対向基板とを備え、透明基板と対向基板との間には、正電位に帯電した粒子と、負電位に帯電した粒子とが配置されている。透明電極および対向電極に異なる電位(たとえば、高電位と低電位)を印加することにより、透明電極および対向電極と、正電位に帯電した粒子および負電位に帯電した粒子との間にそれぞれクーロン力が働く。これにより、正電位に帯電した粒子および負電位に帯電した粒子は、透明電極または対向電極の一方にそれぞれ移動する。正電位に帯電した粒子および負電位に帯電した粒子には、それぞれ異なる色が塗布されており、透明電極側に移動した粒子の色が表示装置に表示される。また、透明電極に当接した正電位に帯電した粒子または負電位に帯電した粒子と、透明電極との間には鏡像力が働くので、透明電極および対向電極に印加する電圧を切断した後も、正電位に帯電した粒子または負電位に帯電した粒子は、透明電極に当接したままの状態となる。なお、鏡像力とは、誘電率の異なる2つの誘電体の一方に電荷が存在するときに、この電荷の静電誘導により、他方の誘電体の中にも電界が生じることにより、この電荷に2つの誘電体の境界面に垂直な方向に働く力をいう。この鏡像力により、透明電極および対向電極に印加する電圧を切断した後も画像の表示を保持することができる。
しかしながら、上記特許文献1に記載の表示装置では、反射層を湾曲させるために、電極に電圧を印加することが必要であるので、電極に印加する電圧を切断すると、表示していた画像の表示を保持することができないという問題点がある。
また、上記特許文献2に記載の表示装置では、透明電極と、正電位に帯電した粒子または負電位に帯電した粒子との間に働く鏡像力によって、透明電極および対向電極に印加する電圧を切断した後も画像をある程度の期間保持することは可能であるが、長期間画像の表示を保持することは困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、電力を切断した後も画像の表示を長期間保持することが可能な表示装置を提供することである。
この発明の一の局面による表示装置は、第1電極と、第1電極に電気的に接続された第2電極と、第1電極と第2電極との間で移動可能で、かつ、電荷を蓄積することが可能なエレクトレット膜と、静電気力により移動可能で、かつ、位置により表示状態を変化可能な表示制御部材とを備え、エレクトレット膜を移動させることにより、第1電極および第2電極に静電誘導により誘導させる電荷が変化することによって、静電気力により移動可能な表示制御部材を移動させることにより光学的特性を制御する。
この一の局面による表示装置では、上記のように、第1電極と、第1電極に電気的に接続された第2電極と、第1電極と第2電極との間で移動可能で、かつ、電荷を蓄積することが可能なエレクトレット膜とを備えることによって、エレクトレット膜を、第1電極または第2電極に近づけることにより、第1電極または第2電極に静電誘導による電荷を誘導させることができる。また、第1電極と第2電極とは電気的に接続されているので、第1電極と第2電極とでは、正電荷または負電荷の一方が、それぞれに蓄積される。また、静電気力により移動可能で、かつ、位置により表示状態を変化可能な表示制御部材を備えることにより、表示制御部材は、電荷が誘導された第1電極側または第2電極側に移動するので、表示状態を変化させることができる。また、エレクトレット膜は、長期間電荷を保持することができるので、エレクトレット膜に蓄積された電荷による静電誘導により第1電極および第2電極に電荷が誘導された状態も長期間保持することができる。これにより、表示制御部材が第1電極または第2電極の一方の方向に移動した状態も長期間保持されるので、表示装置の表示状態を長期間保持することができる。
上記一の局面による表示装置おいて、好ましくは、第1電極と第2電極との間に設けられ、第1電極と第2電極とに対して電気的に絶縁されているとともに、第1電極側と第2電極側とで電気的に分極することが可能な中央電極をさらに備える。このように構成すれば、エレクトレット膜を中央電極側に移動することにより、エレクトレット膜に蓄積された電荷による静電誘導により中央電極に電荷を誘導することができるので、静電気力により移動可能で、かつ、位置により表示状態を変化可能な表示制御部材を中央電極側に移動させることができる。これにより、表示状態を変化させることができる。また、長期間電荷を保持することができるエレクトレット膜に蓄積された電荷による静電誘導によって、中央電極が分極しているので、中央電極が分極している状態を長期間保持することができる。その結果、表示制御部材が中央電極側に移動した状態も長期間保持されるので、表示装置の表示状態を長期間保持することができる。
上記一の局面による表示装置おいて、好ましくは、第1電極は、透明電極である。このように構成すれば、容易に、第1電極側または第2電極側に移動し、位置が変わることにより変化する表示制御部材の光学的特性を、表示装置の外部から視覚的に確認することができる。
上記一の局面による表示装置おいて、好ましくは、エレクトレット膜を、第1電極の方向または第2電極の方向に移動可能に支持する支持体をさらに備え、支持体は、エレクトレット膜が第1電極側の方向または第2電極の方向に移動したときに、第1電極側または第2電極側の近傍の位置でエレクトレット膜を保持するように構成されている。このように構成すれば、エレクトレット膜は、第1電極側または第2電極側の近傍の位置で保持されるので、第1電極または第2電極に誘導される電荷も保持することができる。これにより、表示制御部材が第1電極側または第2電極側に移動した状態も保持されるので、表示装置の表示状態を保持することができる。
上記一の局面による表示装置おいて、好ましくは、振動により発電を行う発電部をさらに備え、発電部によって発電された電力によりエレクトレット膜を移動させるように構成されている。このように構成すれば、エレクトレット膜の移動によって、表示制御部材の位置が移動するので、外部の電源を用いることなしに、表示装置の表示状態を変化させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態によるセル状に並べられた表示部を含む表示装置の斜視図である。図2は、図1の100−100線に沿った断面図である。図3は、本発明の第1実施形態による表示部の断面図である。図1〜図3を参照して、第1実施形態による表示装置1の構造について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態によるセル状に並べられた表示部を含む表示装置の斜視図である。図2は、図1の100−100線に沿った断面図である。図3は、本発明の第1実施形態による表示部の断面図である。図1〜図3を参照して、第1実施形態による表示装置1の構造について説明する。
この第1実施形態による表示装置1は、図1および図2に示すように、各表示部10がマトリクス状に並べられている。また、図3に示すように、基板11上に約0.01μm〜約10μmの厚みを有するAlからなる下部電極12が形成されている。なお、下部電極12は、本発明の「第2電極」の一例である。ここで、第1実施形態では、下部電極12に対向するように、約0.1μm〜約100μmの厚みを有するSiO2からなるエレクトレット膜13が配置されている。また、エレクトレット膜13には、コロナ放電により負電荷が蓄積されている。このエレクトレット膜13は、板バネとして適用可能な金属や高分子材料からなる板バネ部14aおよび板バネ部14bを介して、約0.01μm〜約10μmの厚みを有するSiO2からなる壁部15および壁部16に接続されている。なお、板バネ部14aおよび板バネ部14bは、本発明の「支持体」の一例である。この板バネ部14aおよび板バネ部14bは、板バネの弾性により、エレクトレット膜13が下部電極12の方向または後述する中央電極17の方向に移動したときに、下部電極12または中央電極17の近傍位置でエレクトレット膜13を保持する機能を有する。また、壁部15は、基板11と接するように形成される一方、壁部16は、下部電極12の表面上に形成される。
また、エレクトレット膜13の上方で、かつ、エレクトレット膜13に対向するように、約0.01〜約10μmの厚みを有するAlからなる中央電極17が配置されている。また、中央電極17は、下部電極12と後述する透明電極20とに対して電気的に絶縁されている。なお、中央電極17は、下部電極12と約1mm〜約1cm程度の間隔を有するように、壁部15および壁部16によって支持されている。また、壁部15の上端面15a上および壁部16の上端面16a上には、それぞれ、約0.01μm〜約10μmの厚みを有するSiO2からなる反射壁18および反射壁19が形成されている。反射壁18の上端面は、段差部18aが形成されており、反射壁18の段差部18aと反射壁19の上端面19aによって、約0.01μm〜約10μmの厚みを有する透明電極20が支持されている。この透明電極20は、たとえばインジウム酸化物などの抵抗値が低く、かつ、透明な材料からなるとともに、表示部10の表示面を構成する。なお、透明電極20は、本発明の「第1電極」の一例である。また、下部電極12と透明電極20とは、反射壁18および反射壁19によって約1mm〜約1cm程度の間隔を有するように配置されている。また、下部電極12と透明電極20とは、約0.01μm〜約10μmの厚みを有するAlからなる導電性を有する壁部21によって電気的に接続されている。また、壁部15と壁部21とは、下部電極12を挟んで約100μm〜約1cm程度の間隔を隔てるように配置されている。
また、中央電極17、反射壁18、反射壁19および透明電極20に囲まれる空間は、閉じられた空間になっており、テフロン(登録商標)からなる約1μm〜約100μmの粒径を有するトナー22が封入されている。なお、トナー22は、本発明の「表示制御部材」の一例である。また、このトナー22は、エレクトレット膜13と逆の極性になるように、コロナ放電により正電荷が蓄積されていることにより、エレクトレットとして機能する。また、反射壁18および反射壁19と、トナー22とは異なる色を有している。
また、図2に示すように、各表示部10は、壁部15および反射壁18によって隣接する表示部10と電気的に絶縁されている。
図4および図5は、本発明の第1実施形態による表示装置の動作を説明するための断面図である。次に、図1〜図5を用いて、本発明の第1実施形態による表示装置1の動作について説明する。
図4に示すように、エレクトレット膜13が下部電極12の近傍に位置する状態では、エレクトレット膜13に蓄積された負電荷による静電誘導により、下部電極12には、正電荷が誘導される。これにより、下部電極12と透明電極20とは、壁部21によって電気的に接続されているので、透明電極20には、負電荷が誘導される。その結果、正電荷が蓄積されたトナー22は、透明電極20側に移動する。トナー22は所定の色を有するので、透明電極20を表示部10の上方から見た場合、トナー22の色が表示部10の表示面に現れる。なお、エレクトレット膜13は、板バネ部14aおよび板バネ部14bによって支持されており、エレクトレット膜13に外力が加わらない状態では、エレクトレット膜13の位置は、下部電極12の近傍位置に保持される。
また、図5に示すように、エレクトレット膜13が中央電極17の近傍に位置する状態では、エレクトレット膜13に蓄積された負電荷による静電誘導により、中央電極17のエレクトレット膜13側には正電荷が誘導されるとともに、透明電極20側には負電荷が誘導された分極した状態となる。これにより、正電荷が蓄積されたトナー22は、中央電極17側に移動する。反射壁18および反射壁19は、トナー22とは異なる所定の色を有するので、透明電極20を表示部10の外部から見た場合、図2に示すように、トナー22の色とともに、反射壁18および反射壁19に反射した光が見えることになり、図4に示すトナー22の色のみが表示面に現れた場合とは異なる色が表示部10の表示面に現れる。なお、エレクトレット膜13は、板バネ部14aおよび板バネ部14bによって支持されており、エレクトレット膜13に外力が加わらない状態では、エレクトレット膜13の位置は、中央電極17の近傍位置に保持される。
また、図1に示すセル状に並べられた各表示部10がトナー22の色またはトナー22とは異なる色を表示することにより、所定の画像をセル状に並べられた表示部10の全体によって表すことが可能になる。
第1実施形態では、上記のように、透明電極20と、壁部21を介して透明電極20に電気的に接続された下部電極12と、透明電極20と下部電極12との間で移動可能で、かつ、電荷を蓄積することが可能なエレクトレット膜13とを備えることによって、エレクトレット膜13を、下部電極12に近づけることにより、下部電極12に静電誘導による電荷を誘導させることができる。また、透明電極20と下部電極12とは、壁部21を介して電気的に接続されているので、透明電極20と下部電極12とでは、正電荷または負電荷の一方が、それぞれに蓄積される。たとえば、透明電極20に負電荷が誘導された場合、正電荷が蓄積したトナー22は、負電荷が誘導された透明電極20側に移動するので、トナー22の色を表示部10の表示面に現すことができる。また、エレクトレット膜13は、長期間電荷を保持することができるので、エレクトレット膜13に蓄積された電荷による静電誘導により透明電極20および下部電極12の電荷が誘導された状態も長期間保持することができる。これにより、トナー22が透明電極20側に移動した状態も長期間保持されるので、表示部10の表示状態を長期間保持することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、透明電極20と下部電極12との間に設けられ、透明電極20と下部電極12に対して電気的に絶縁されているとともに、透明電極20側と下部電極12側とで電気的に分極することが可能な中央電極17を備えることによって、負電荷が蓄積されたエレクトレット膜13を中央電極17側に移動することにより、エレクトレット膜13に蓄積された電荷による静電誘導により中央電極17が分極し、中央電極17の透明電極20側に負電荷を誘導することができるので、正電荷が蓄積したトナー22を中央電極17側に移動させることができる。その結果、トナー22の色とは異なる色を表示部10の表示面に現すことができる。また、長期間電荷を保持することができるエレクトレット膜13に蓄積された電荷による静電誘導によって、中央電極17が分極しているので、中央電極17が分極している状態を長期間保持することができる。その結果、トナー22が中央電極17側に移動した状態も長期間保持されるので、表示部10の表示状態を長期間保持することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、表示部10の表示面側に透明電極20を用いることによって、容易に、トナー22の色またはトナー22とは異なる色を表示部10の表示面に現すことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、エレクトレット膜13は、中央電極17の方向または下部電極12の方向に移動可能に支持する板バネ部14aおよび板バネ部14bを備え、板バネ部14aおよび板バネ部14bは、エレクトレット膜13が中央電極17側の方向または下部電極12側の方向に移動したときに、中央電極17または下部電極12の近傍位置でエレクトレット膜13を保持することによって、中央電極17または下部電極12に誘導される電荷も保持することができる。これにより、トナー22が中央電極17側または透明電極20側に移動した状態も長期間保持されるので、表示部10の表示状態を長期間保持することができる。
(第2実施形態)
図6は、本発明の第2実施形態による表示部の断面図である。図6を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、先端がエレクトレット化されたペン先30によって、表示部10の表示状態を変えることが可能な表示装置1について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態による表示部の断面図である。図6を参照して、この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、先端がエレクトレット化されたペン先30によって、表示部10の表示状態を変えることが可能な表示装置1について説明する。
この第2実施形態による表示装置1では、図6に示すように、先端がエレクトレット化されたペン先30によって、表示部10の表示状態を変えるように構成されている。なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
図7は、本発明の第2実施形態によるエレクトレット化されたペン先を用いた表示部の書込み動作を説明するための断面図である。図8は、本発明の第2実施形態によるエレクトレット化されたペン先を用いた表示部の表示の消去動作を説明するための断面図である。次に、図4、図5、図7および図8を用いて、本発明の第2実施形態による表示部10の書込み動作および表示の消去動作について説明する。
(書込み動作)
図5は、トナー22が中央電極17側に移動していることにより、トナー22の色とは異なる色が表示部10の表面上に現れている書込み前の状態を示している。
図5は、トナー22が中央電極17側に移動していることにより、トナー22の色とは異なる色が表示部10の表面上に現れている書込み前の状態を示している。
この状態から、図7に示すように、正電荷が蓄積されたペン先30aを透明電極20に近づけることにより、透明電極20には負電荷が誘導される。透明電極20と下部電極12とは、壁部21を介して電気的に接続されているので、透明電極20に負電荷が誘導されたことにより、下部電極12には、正電荷が誘導される。これにより、負電荷が蓄積されたエレクトレット膜13は、正電荷が誘導された下部電極12側に移動するとともに、正電荷が蓄積されたトナー22は、正電荷が蓄積されたペン先30aにより負電荷が誘導された透明電極20側に移動する。その結果、図4に示すように、トナー22が透明電極20側に移動した状態となる。これにより、透明電極20を表示部10の外部から見た場合、トナー22の色が表示部10の表示面に現れる。なお、エレクトレット膜13は、板バネ部14aおよび板バネ部14bによって支持されており、エレクトレット膜13に外力が加わらない状態では、エレクトレット膜13の位置は、下部電極12の近傍位置に保持される。このように、正電荷が蓄積されたペン先30aを透明電極20に近づけることにより、表示部10への書込み(トナー22の色を表示部10の表示面に現すこと)が可能になる。
(表示の消去動作)
図4は、トナー22が透明電極20側に移動していることにより、トナー22の色が表示部10の表示面に現れている書込みされた状態を示している。
図4は、トナー22が透明電極20側に移動していることにより、トナー22の色が表示部10の表示面に現れている書込みされた状態を示している。
この状態から、図8に示すように、負電荷が蓄積されたペン先30bを透明電極20に近づけることにより、透明電極20には正電荷が誘導される。透明電極20と下部電極12とは、壁部21を介して電気的に接続されているので、透明電極20に正電荷が誘導されたことにより、下部電極12には、負電荷が誘導される。これにより、負電荷が蓄積されたエレクトレット膜13は、負電荷が誘導された下部電極12から中央電極17側に移動するとともに、正電荷が蓄積されたトナー22は、負電荷が蓄積されたペン先30bにより正電荷が誘導された透明電極20から中央電極17側に移動する。その結果、図5に示すように、トナー22が中央電極17側に移動した状態となる。これにより、透明電極20を表示部10の外部から見た場合、トナー22とは異なる色が表示部10の表示面に現れる。なお、エレクトレット膜13は、板バネ部14aおよび板バネ部14bによって支持されており、エレクトレット膜13に外力が加わらない状態では、エレクトレット膜13の位置は、中央電極17の近傍位置に保持される。
第2実施形態では、上記のように、正電荷および負電荷が蓄積されたペン先30aおよび30bを用いることによって、表示部10の表示動作および消去動作を行うことができるので、外部電力を用いずに表示部10の書込み動作および消去動作を行うことができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態によるトナーの色が表示された状態の表示部の断面図である。図9を参照して、この第3実施形態では、上記第1実施形態と異なり、表示部10bにトランジスタ40を設けることにより、トナー22の色を表示部10bに書込む動作と、表示部10bにトナー22の色が表示されているデータを読取る動作とを行うことが可能な表示装置1について説明する。
図9は、本発明の第3実施形態によるトナーの色が表示された状態の表示部の断面図である。図9を参照して、この第3実施形態では、上記第1実施形態と異なり、表示部10bにトランジスタ40を設けることにより、トナー22の色を表示部10bに書込む動作と、表示部10bにトナー22の色が表示されているデータを読取る動作とを行うことが可能な表示装置1について説明する。
この第3実施形態による表示装置1では、図9に示すように、基板11bの表面上には、トランジスタ40が形成されており、トランジスタ40のドレイン40aは、下部電極12に電気的に接続されている。また、トランジスタ40のソース40bは、信号線に接続されており、トランジスタ40のゲート40cは、走査線に接続されている。なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
図10は、図9に示した第3実施形態による表示部のへ書込み動作を説明するための回路図である。図11は、図9に示した第3実施形態による表示部のデータの読取り動作を説明するための回路図である。次に、図9〜図11を参照して、表示部10bへの書込み動作と、表示部10bの状態のデータの読取り動作とについて説明する。
(書込み動作)
図10に示すように、信号線に電源電位(VDD)が印加されるとともに、トランジスタ40のゲート40cに所定の電圧が印加されることによって、トランジスタ40のゲート40cは、オン状態となる。これにより、信号線と下部電極12とは導通するので、下部電極12は、電源電位(VDD)の電位となる。その結果、図9に示すように、下部電極12には正電荷が蓄積されるので、負電荷が蓄積されたエレクトレット膜13は、下部電極12側に移動するとともに、下部電極12と壁部21を介して電気的に接続されている透明電極20には負電荷が蓄積される。これにより、正電荷が蓄積されたトナー22は、透明電極20側に移動し、表示部10への書込み(トナー22の色を表示部10の表示面に現すこと)が行なわれる。
図10に示すように、信号線に電源電位(VDD)が印加されるとともに、トランジスタ40のゲート40cに所定の電圧が印加されることによって、トランジスタ40のゲート40cは、オン状態となる。これにより、信号線と下部電極12とは導通するので、下部電極12は、電源電位(VDD)の電位となる。その結果、図9に示すように、下部電極12には正電荷が蓄積されるので、負電荷が蓄積されたエレクトレット膜13は、下部電極12側に移動するとともに、下部電極12と壁部21を介して電気的に接続されている透明電極20には負電荷が蓄積される。これにより、正電荷が蓄積されたトナー22は、透明電極20側に移動し、表示部10への書込み(トナー22の色を表示部10の表示面に現すこと)が行なわれる。
(データの読取り動作)
また、図11に示すように、信号線の電位が0Vでフローティングの状態にされるとともに、トランジスタ40のゲート40cに所定の電圧が印加されることによって、トランジスタ40のゲート40cは、オン状態となる。これにより、信号線と下部電極12とは導通するので、電源電位(VDD)の電位に調整された下部電極12から、電源電位(VDD)の電圧が信号線に印加される。この電圧を読取ることにより、表示部10に表示されているデータ(トナー22の色が表示部10の表示面に現れている状態)の読取りが行なわれる。
また、図11に示すように、信号線の電位が0Vでフローティングの状態にされるとともに、トランジスタ40のゲート40cに所定の電圧が印加されることによって、トランジスタ40のゲート40cは、オン状態となる。これにより、信号線と下部電極12とは導通するので、電源電位(VDD)の電位に調整された下部電極12から、電源電位(VDD)の電圧が信号線に印加される。この電圧を読取ることにより、表示部10に表示されているデータ(トナー22の色が表示部10の表示面に現れている状態)の読取りが行なわれる。
図12は、本発明の第3実施形態によるトナーとは異なる色が表示された状態の表示部の断面図である。図13は、図12に示した第3実施形態による表示部の消去動作を説明するための回路図である。図14は、図12に示した第3実施形態による表示部のデータの読取り動作を説明するための回路図である。図12〜図14を参照して、表示部10bの消去動作と、表示部10bの状態のデータの読取り動作とについて説明する。
(消去動作)
図13に示すように、信号線に電源電位(VDD)と大きさが同じで符号が反対の電位−VDDが印加されるとともに、トランジスタ40のゲート40cに所定の電圧が印加されることによって、トランジスタ40のゲート40cは、オン状態となる。これにより、信号線と下部電極12とは導通するので、下部電極12は、−VDDの電位となる。その結果、下部電極12には負電荷が蓄積されるので、図12に示すように、負電荷が蓄積されたエレクトレット膜13は、中央電極17側に移動する。これにより、中央電極17は、エレクトレット膜13側には正電荷が誘導されるとともに、透明電極20側には負電荷が誘導される。また、下部電極12と壁部21を介して電気的に接続されている透明電極20には、正電荷が誘導される。これにより、正電荷が蓄積されたトナー22は、中央電極17側に移動し、表示部10の消去(トナー22の色を表示部10の表示面から消すこと)が行なわれる。
図13に示すように、信号線に電源電位(VDD)と大きさが同じで符号が反対の電位−VDDが印加されるとともに、トランジスタ40のゲート40cに所定の電圧が印加されることによって、トランジスタ40のゲート40cは、オン状態となる。これにより、信号線と下部電極12とは導通するので、下部電極12は、−VDDの電位となる。その結果、下部電極12には負電荷が蓄積されるので、図12に示すように、負電荷が蓄積されたエレクトレット膜13は、中央電極17側に移動する。これにより、中央電極17は、エレクトレット膜13側には正電荷が誘導されるとともに、透明電極20側には負電荷が誘導される。また、下部電極12と壁部21を介して電気的に接続されている透明電極20には、正電荷が誘導される。これにより、正電荷が蓄積されたトナー22は、中央電極17側に移動し、表示部10の消去(トナー22の色を表示部10の表示面から消すこと)が行なわれる。
(データの読取り動作)
また、図14に示すように、信号線の電位が0Vでフローティングの状態にされるとともに、トランジスタ40のゲート40cに所定の電圧が印加されることにより、トランジスタ40のゲート40cは、オン状態となる。これにより、信号線と下部電極12とは導通するので、−VDDの電位に調整された下部電極12から、−VDDの電圧が信号線に印加される。この電圧を読取ることにより、表示部10に表示されているデータ(トナー22の色が表示部10の表示面から消去されている状態)の読取りが行なわれる。
また、図14に示すように、信号線の電位が0Vでフローティングの状態にされるとともに、トランジスタ40のゲート40cに所定の電圧が印加されることにより、トランジスタ40のゲート40cは、オン状態となる。これにより、信号線と下部電極12とは導通するので、−VDDの電位に調整された下部電極12から、−VDDの電圧が信号線に印加される。この電圧を読取ることにより、表示部10に表示されているデータ(トナー22の色が表示部10の表示面から消去されている状態)の読取りが行なわれる。
第3実施形態では、上記のように、基板11b上に、ソース40bが信号線に接続されるとともに、ドレイン40aが下部電極12に接続されたトランジスタ40を形成することによって、走査線に接続されるゲート電極40cの電位を制御することにより下部電極12の電位を制御することができるので、エレクトレット膜13の動作を制御することができる。これにより、トナー22の位置を制御することができるので、表示状態を切り替えることができる。また、トランジスタ40を介して下部電極12の電位を読取ることができるので、表示部10に表示されているデータ(トナー22の色が表示部10の表示面に現れている状態、または、消去されている状態)の読取りを行うことができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図15は、本発明の第4実施形態によるマトリクス状に並べられた表示部と発電部とを含む表示装置の斜視図である。図16は、図15に示した第4実施形態による表示装置に含まれる発電部の断面図である。図17は、図16の200−200線に沿った断面図である。図18は、図16の300−300線に沿った断面図である。図15〜図18を参照して、この第4実施形態では、上記第1実施形態と異なり、振動により発電を行う発電部50を備えた表示装置1bについて説明する。
図15は、本発明の第4実施形態によるマトリクス状に並べられた表示部と発電部とを含む表示装置の斜視図である。図16は、図15に示した第4実施形態による表示装置に含まれる発電部の断面図である。図17は、図16の200−200線に沿った断面図である。図18は、図16の300−300線に沿った断面図である。図15〜図18を参照して、この第4実施形態では、上記第1実施形態と異なり、振動により発電を行う発電部50を備えた表示装置1bについて説明する。
図15に示すように、第4実施形態による表示装置1bは、マトリクス状に並べられた表示部10bと、振動により発電することが可能な発電部50とを備える。
図16および図17に示すように、約300μm〜約1000μmの厚みを有する固定基板51の上面上には、約0.05μm〜約1μmの厚みを有する導電体からなる櫛歯状の固定電極52が形成されている。また、櫛歯状の固定電極52の歯の幅W1と、歯と歯の間隔W2とは、それぞれ、約1mmになるように形成されている。また、固定電極52は、接地されている。また、固定電極52の上面上に積層するように、約0.1μm〜約100μmの厚みと約1mmの幅W1とを有するエレクトレット化することが可能な材料からなる櫛歯状のエレクトレット膜53が形成されている。また、エレクトレット膜53は、コロナ放電によって正電荷または負電荷が注入されて帯電している。
また、図16および図18に示すように、約300μm〜約1000μmの厚みを有する可動基板61の下面上には、約0.05μm〜約1μmの厚みを有する導電体からなる櫛歯状の可動電極62が形成されている。また、櫛歯状の可動電極62の歯の幅W3と、歯と歯の間隔W4とは、約1mmになるように形成されている。また、図16に示すように、エレクトレット膜53と、可動電極62とは、発電部50に振動が加わらない状態において、互いに対向しないように配置されている。
また、図16に示すように、発電部50は、発電された電力を整流するためのブリッジ整流回路71と、直流電流の電圧を変えるためのDC−DCコンバータ72とを備えている。また、DC−DCコンバータ72には、発電部50によって発電された電力により駆動される負荷73が接続されている。また、DC−DCコンバータ72と負荷73とは、それぞれ、接地されている。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第3実施形態と同様である。
図19は、本発明の第4実施形態による発電部の発電動作を説明するための断面図である。次に、図16および図19を用いて、本発明の第4実施形態による発電部50の発電動作について説明する。
図16に示すように、発電部50に振動が加わらない状態では、エレクトレット膜53と可動電極62とが互いに対向しないように配置されている。
次に、図19に示すように、発電部50に水平方向(矢印X方向)の振動が加わり、可動電極62が矢印X方向に移動することにより、可動電極62は、エレクトレット膜53と対向する位置に移動する。これにより、エレクトレット膜53の表面には正電荷または負電荷が蓄積しているので、可動電極62には、エレクトレット膜53の可動電極62側に蓄積された電荷と反対の電荷が静電誘導によって誘導される。その後、図16に示す状態に戻されることにより、可動電極62は、図19に示すエレクトレット膜53と対向する位置から、エレクトレット膜53と対向しない位置に移動する。このとき、図19に示すエレクトレット膜53と対向する位置より、図16に示す固定基板51の表面と対向する位置の方が、可動電極62に対するエレクトレット膜53に蓄積された電荷による電界の影響が小さいので、可動電極62に蓄積される電荷の量は減少する。さらに、慣性力により可動電極62は、図16に示す矢印X方向と反対の方向に移動することにより、エレクトレット膜53と対向し、可動電極62に蓄積される電荷の量は増大する。このように、左右(水平方向)の振動を繰り返すことにより引き起こされる、可動電極62に蓄積される電荷の量の変化を、交流電流として取り出すことにより発電が行われる。また、この交流電流は、ブリッジ整流回路71およびDC−DCコンバータ72を介して負荷73に出力される。
ここで、第4実施形態では、発電部50によって発電された電力は、図9〜図14に示した上記第3実施形態の、表示部10bの表示状態の書込みとデータの読取りのための電力として用いられる。
第4実施形態では、上記のように、振動により発電を行う発電部50を備えることによって、振動により発電された電力を用いてエレクトレット膜13を移動することができるので、外部の電源を用いることなしに、表示部10bへの書込み、消去および表示部10bに表示されているデータ(トナー22の色が表示部10bの表示面に現れている状態、または、消去されている状態)の読取りを行うことができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第3実施形態と同様である。
(第5実施形態)
図20および図21は、本発明の第5実施形態による表示部の断面図である。図20および図21を参照して、この第5実施形態では、上記第1実施形態と異なり、静電気力によって形状が変化する反射電極80を備えた表示装置1について説明する。
図20および図21は、本発明の第5実施形態による表示部の断面図である。図20および図21を参照して、この第5実施形態では、上記第1実施形態と異なり、静電気力によって形状が変化する反射電極80を備えた表示装置1について説明する。
図20に示すように、第5実施形態による表示装置1は、中央電極17の上面上には、アルミニウム合金やニッケルなどの金属膜からなる反射電極80が、透明電極20側に湾曲した形状で中央電極17の上面を覆うように形成されている。なお、反射電極80は、本発明の「表示制御部材」の一例である。また、図21に示すように、この反射電極80は、静電気力によって変形するように構成されている。
なお、第5実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
次に、図20および図21を用いて、本発明の第5実施形態による表示装置1の動作について説明する。
図20に示すように、エレクトレット膜13が下部電極12の近傍に位置する状態では、エレクトレット膜13に蓄積された負電荷による静電誘導により、下部電極12には、正電荷が誘導される。これにより、下部電極12と透明電極20とは、壁部21によって電気的に接続されているので、透明電極20には、負電荷が誘導される。その結果、反射電極80は、透明電極20側に湾曲した形状になる。また、透明電極20から入射した光が反射電極80によって反射されることによって、所定の色が表示部10cの表示面に現れる。なお、エレクトレット膜13は、板バネ部14aおよび板バネ部14bによって支持されており、エレクトレット膜13に外力が加わらない状態では、エレクトレット膜13の位置は、下部電極12の近傍位置に保持される。
また、図21に示すように、エレクトレット膜13が中央電極17の近傍に位置する状態では、エレクトレット膜13に蓄積された負電荷による静電誘導により、中央電極17のエレクトレット膜13側には正電荷が誘導されるとともに、透明電極20側には負電荷が誘導された分極した状態となる。これにより、反射電極80は、中央電極17側に凹んだ状態となって、中央電極17に当接する。また、透明電極20から入射した光が反射電極80によって反射されることによって、所定の色が表示部10cの表示面に現れる。ただし、図20に示した反射電極80に反射される光と、図21に示した反射電極80に反射される光とでは、光の光路長が異なるので、図20に示す状態と、図21に示す状態とでは異なる色が表示部10cの表示面に現れる。なお、光路長とは、光が進む幾何学的な長さに、光がその中を進んでいる媒質の屈折率を掛け算したものである。また、エレクトレット膜13は、板バネ部14aおよび板バネ部14bによって支持されており、エレクトレット膜13に外力が加わらない状態では、エレクトレット膜13の位置は、中央電極17の近傍位置に保持される。
第5実施形態では、上記のように、静電気力によって形状が変化する反射電極80を備えることによって、透明電極20から入射した後、反射電極80によって反射される光の光路長を反射電極80の形状によって変えることができるので、表示部10cの表示面に現れる色を変化させることができる。また、長期間電荷を保持することができるエレクトレット膜13に蓄積された電荷による静電誘導によって、反射電極80の形状を変化させているので、表示部10cの表示状態を長期間保持することができる。
なお、第5実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1実施形態〜第4実施形態では、SiO2からなる反射壁18および反射壁19を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、高分子樹脂や無機の絶縁性を有する材料であり、トナー22が移動することにより帯電が起こらないとともに、体積抵抗率が、1.0×109Ω/□〜1.0×1014Ω/□程度の材料からなる反射壁18および反射壁19を用いてもよい。
また、上記第1実施形態〜第4実施形態では、板状の反射壁18および反射壁19を用いる例を示したが、本発明はこれに限らず、図22に示す変形例のように、透明電極20側から中央電極17側に向かって反射壁の厚みが増すような反射壁90および反射壁91を形成してもよい。このとき、透明電極20は、反射壁90の段差部90aと反射壁91の側端部91aとによって支持されている。図23に示すように、トナー22が中央電極17に移動した状態では、トナー22は、中央電極17の中央付近に集まるとともに、図3に示した板状の反射壁18および反射壁19よりも、図23に示す透明電極20側から中央電極17側に向かって反射壁の厚みが増すような反射壁90および反射壁91の方が多くの光を反射することができるので、図3に示した表示部10よりもトナー22の色を表示部10dの表示面に現れにくくすることができる。
また、上記第1実施形態〜第4実施形態では、SiO2からなるエレクトレット膜13と、テフロン(登録商標)からなるトナー22を用いる例を示したが、ポリプロピレンやマイラー(登録商標)などの高抵抗の高分子材料からなるエレクトレット膜13およびトナー22を用いてもよい。ただし、エレクトレット膜13と、トナー22とは、逆の極性を有するように電荷を蓄積する必要がある。
また、上記第4実施形態では、櫛歯状のエレクトレット膜53の歯の幅W1と、歯と歯の間隔W2と、櫛歯状の可動電極62の歯の幅W3と、歯と歯の間隔W4とは、約1mmの同じ幅になるように形成された例を示したが、本発明はこれに限らず、櫛歯状のエレクトレット膜53の歯の幅W1を約1mmよりも大きく形成するとともに、歯と歯の間隔W2を約1mmより小さく形成してもよい。これにより、櫛歯状のエレクトレット膜53の歯が、櫛歯状の可動電極62の歯と歯の間に挟まりこむのを抑制することができる。
また、上記第4実施形態では、発電部50が発電することにより生じる電流が、ブリッジ整流回路71およびDC−DCコンバータ72を介して負荷73に出力される例を示したが、本発明はこれに限らず、発電部50が発電することにより生じる電流を、ブリッジ整流回路71を介して負荷73に出力させてもよいし、発電部50が発電することにより生じる電流を、DC−DCコンバータ72を介して負荷73に出力させてもよい。
また、上記第4実施形態では、可動電極62が振動することによって発電を行う例を示したが、本発明はこれに限らず、固定電極52が振動してもよいし、固定電極52および可動電極62の両方が振動してもよい。
12 下部電極(第1電極)
13 エレクトレット膜
14a、14b 板バネ部(支持体)
17 中央電極
20 透明電極(第2電極)
22 トナー(表示制御部材)
50 発電部
80 反射電極(表示制御部材)
13 エレクトレット膜
14a、14b 板バネ部(支持体)
17 中央電極
20 透明電極(第2電極)
22 トナー(表示制御部材)
50 発電部
80 反射電極(表示制御部材)
Claims (5)
- 第1電極と、
前記第1電極に電気的に接続された第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間で移動可能で、かつ、電荷を蓄積することが可能なエレクトレット膜と、
静電気力により移動可能で、かつ、位置により表示状態を変化可能な表示制御部材とを備え、
前記エレクトレット膜を移動させることにより、前記第1電極および前記第2電極に静電誘導により誘導させる電荷が変化することによって、前記静電気力により移動可能な表示制御部材を移動させることにより光学的特性を制御する、表示装置。 - 前記第1電極と前記第2電極との間に設けられ、前記第1電極と前記第2電極とに対して電気的に絶縁されているとともに、前記第1電極側と前記第2電極側とで電気的に分極することが可能な中央電極をさらに備える、請求項1に記載の表示装置。
- 前記第1電極は、透明電極である、請求項1または2に記載の表示装置。
- 前記エレクトレット膜を、前記第1電極の方向または前記第2電極の方向に移動可能に支持する支持体をさらに備え、
前記支持体は、前記エレクトレット膜が前記第1電極の方向または前記第2電極の方向に移動したときに、前記第1電極側または前記第2電極側の近傍の位置で前記エレクトレット膜を保持するように構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。 - 振動により発電を行う発電部をさらに備え、
前記発電部によって発電された電力により前記エレクトレット膜を移動させるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置。
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JP2006312047A JP2008129202A (ja) | 2006-11-17 | 2006-11-17 | 表示装置 |
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Publications (1)
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012200132A (ja) * | 2011-03-09 | 2012-10-18 | Casio Comput Co Ltd | 発電装置及び電子機器 |
CN111835047A (zh) * | 2019-04-19 | 2020-10-27 | 京东方科技集团股份有限公司 | 充电装置及其控制方法、待充电设备 |
-
2006
- 2006-11-17 JP JP2006312047A patent/JP2008129202A/ja active Pending
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