JP2005043726A - 表示素子及びこれを用いた携帯用機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 明暗いずれの周囲光環境であっても良好な視認性が得られ、周囲光が利用できる明るい場所では、周囲光を反射利用して省電力化を図ることができ、しかも、高速な応答性が得られる表示素子及びこれを用いた携帯用機器を得る。
【解決手段】 光源3と、電気機械動作により可動薄膜を変位させることで入射光に対する透過率又は反射率が変化する光変調素子15を基板上で2次元配列して形成した2次元光変調アレイ5とを備え、該2次元光変調アレイ5により変調された光を表示側11へ出射する表示素子であって、表示側11から導入される周囲光を入射光として反射表示する反射表示モードと、光源3からの光を入射光として発光表示する発光表示モードとのいずれか或いは両方のモードで表示可能に構成した。
【選択図】 図1
【解決手段】 光源3と、電気機械動作により可動薄膜を変位させることで入射光に対する透過率又は反射率が変化する光変調素子15を基板上で2次元配列して形成した2次元光変調アレイ5とを備え、該2次元光変調アレイ5により変調された光を表示側11へ出射する表示素子であって、表示側11から導入される周囲光を入射光として反射表示する反射表示モードと、光源3からの光を入射光として発光表示する発光表示モードとのいずれか或いは両方のモードで表示可能に構成した。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電気機械動作により可動薄膜を変位させることで入射光に対する透過率又は反射率を変化させて変調光を出射する表示素子及びこれを用いた携帯用機器に関し、特に、周囲の明るさによらずに視認性が良好となる表示を行う技術に関する。
携帯電話、携帯端末、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の携帯用機器に備えられている画像表示部としては、今日、液晶の電気光学効果を利用した液晶表示装置が主流を占めている。この液晶表示装置は、一対の導電性透明膜を形成した基板間に、基板と平行に且つ両基板間で90°ねじれた状態に配向する液晶を入れて封止し、これを互いに直交した偏光板で挟んだ構造を有する。この液晶表示装置による表示は、反射表示と、発光表示とにより行わせることができる。発光表示は、導電性透明膜に電圧を印加することで、液晶分子の長軸方向を基板に対して垂直に配向させ、バックライトからの光の透過率が変化することを利用して行う。また、反射表示は、導電性透明膜に電圧を印加することで、液晶分子の長軸方向を基板に対して垂直に配向させ、周囲光の反射率が変化することを利用して行う。
1画素領域に光を反射する電極部と光を透過する電極部とが設けられた反射/透過兼用のLCDとしては、例えば特許文献1に記載されている。
特開平11−305248号公報
しかしながら、従来の液晶表示装置は、基板表面の液晶分子の配向角を変化させることで、透過率又は反射率を変化させている。即ち、1画素内を透過部と反射部とに分割した構成となっている。このため、透過時には透過光量が減少し、反射時には反射光量が減少し、いずれの表示動作時においても画像表示に寄与しない領域が存在するため、光利用効率が低下して表示画面が暗くなる欠点があった。また、偏光板を用いるため、それによっても透過光量又は反射光量が低下して表示画面が暗くなる欠点があった。そして、発光表示において、これを補償するためには、光源からの光量を増大させなければならず、消費電力が増大すると共に、電源装置も大きくなった。従って、日中の屋外のような周囲が明るい場所と、夜間の屋外のような暗い場所との双方で良好な視認性を得ることが困難であり、また、周囲光が利用できる明るい場所で、良好な視認性を確保しながら周囲光を反射利用して省電力化を図ることも困難であった。さらに、液晶表示装置の場合、液晶の応答速度が制約となって高速な応答性を得ることができず、特に優れた動画表示性を実現することが困難であった。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、明暗いずれの周囲光環境であっても良好な視認性が得られ、周囲光が利用できる明るい場所では、周囲光を反射利用して省電力化を図ることができ、しかも、高速な応答性が得られ、優れた動画表示特性が実現可能になる表示素子及びこれを用いた携帯用機器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る請求項1記載の表示素子は、光源と、電気機械動作により可動薄膜を変位させることで入射光に対する透過率又は反射率が変化する光変調素子を基板上で2次元配列して形成した2次元光変調アレイとを備え、該2次元光変調アレイにより変調された光を表示側へ出射する表示素子であって、前記表示側から導入される周囲光を前記入射光として反射表示する反射表示モードと、光源からの光を前記入射光として発光表示する発光表示モードとのいずれか或いは両方のモードで表示可能に構成したことを特徴とする。
この表示素子では、表示側から導入される周囲光を入射光として反射表示する反射表示モードと、光源からの光を入射光として発光表示する発光表示モードとのいずれか或いは両方のモードでの表示が可能であるので、日中の屋外のような周囲が明るい場所では周囲光の反射により表示を行い、夜間の屋外のような暗い場所では光源を点灯して発光表示を行うことで、明暗いずれの周囲光環境であっても良好な視認性が得られ、特に、周囲光が利用できる明るい場所では、周囲光を反射利用して省電力化を図ることができる。そして、1画素内を従来のように透過部と反射部とに分割していないので、画素の全面を、反射領域又は透過領域として無駄なく高効率に利用することができ、透過・反射時のいずれの場合の光量も従来(例えば液晶素子)に比べて増大する。また、液晶のように偏光板を用いていないので、光の損失が低減され、明るい表示が可能になる。さらに、電気機械動作(通称MEM(Micro-Electro-Mechanical))による光変調素子により光変調が行われるので、高速な応答性が得られ、優れた動画表示特性が実現可能になる。
請求項2記載の表示素子は、前記基板が導光板であって、前記光源が前記導光板の側方から光を供給することを特徴とする。
この表示素子では、導光板の側方から光源からの光が全反射しながら供給され、基板上の光変調素子アレイの光変調動作により、選択的に導光板内の光が取り出されて表示側に出射される。
請求項3記載の表示素子は、前記基板の表示側に該基板に対して平行に対峙して設けたフロントライト方式の導光板を備え、前記光源が前記導光板の側方から光を供給することを特徴とする。
この表示素子では、導光板と、2次元光変調アレイの基板とが別体のものとなり、部品点数は増えるが、それぞれの特性に最適な材質のものを選択できるようになり、設計の自由度が増すと共に、フロントライト方式の導光板とすることで、導光板中の光が、プリズムによって2次元光変調アレイへ均一に照射され、視認性が高められる。また、フロントライト方式の導光板に形成された高透明度プリズムによって、光源非点灯時の画質低下が防止される。
請求項4記載の表示素子は、前記光源が、前記基板の表示側とは反対側に設けた平面光源であることを特徴とする。
この表示素子では、基板の表示側とは反対側に設けた平面光源からの光を基板上の光変調素子アレイによって光変調して、選択的に表示側へ出射させることができる。
請求項5記載の表示素子は、前記基板の表示側とは反対側の面上に前記2次元光変調アレイを設けたことを特徴とする。
この表示素子では、基板の表示側とは反対側の面上に2次元光変調アレイが設けられることで、基板自体によって2次元光変調アレイの外部環境からの封止が可能となる。即ち、2次元光変調アレイは、多数の光変調素子を有することから、塵埃、湿気等により動作信頼性を損ねる虞があり、外部環境からシールドした封止構造とすることが好ましい。この場合、本発明によれば、2次元光変調アレイが表示側とは反対側の基板表面に設けられるので、特に封止層を設けることなく、基板をシールドパネル等に兼用して、少ない部材数で動作信頼性の確保が可能となる。
請求項6記載の表示素子は、前記基板の表示側の面上に前記2次元光変調アレイを設けたことを特徴とする。
この表示素子では、基板の表示側の面上に2次元光変調アレイが設けられ、反射表示モードでは、基板を透過させずに直接光変調素子を透過させるのみで光変調が可能となり、基板を透過させた場合に比べて反射強度の低下を少なくすることができる。なお、上記したように、2次元光変調アレイは外部環境からシールドした封止構造とすることが望ましく、シールドパネル等で光変調素子の表示側を覆う必要があるが、この場合、本発明は、基板とシールドパネル等とを兼用しないため、基板の材質に限定されない任意な材質のシールドパネル等が採用可能となり、設計の自由度が増す。
請求項7記載の表示素子は、前記光変調素子が、基板に対して接近・離間方向に移動自在に支持された可動部と、前記可動部及び基板の双方にそれぞれ対峙して設けた一対の電極とを具備し、前記反射表示モードでは、前記可動部を前記基板に近接配置又は離間配置することで周囲光を光学的干渉効果により光変調し、前記周囲光を表示側に反射又は吸収する一方、前記発光表示モードでは、前記可動部を前記基板に近接配置することで、光源からの光を表示側に出射し、前記可動部を前記基板から離間配置することで、前記光を出射させないことを特徴とする。
この表示素子では、電気機械動作によって可動部が基板に接近して所定の空隙を形成するように配置されると、可動部と基板との間で周囲光が光干渉効果によって光変調されて出射され、また、電気機械動作によって可動部が基板から離間するように配置されると、周囲光が吸収されて出射されなくなる。これにより、反射表示モードでの表示が可能となる。一方、光源からの光を、導光板に全反射導光させた状態で、電気機械動作によって可動部が基板に接近して所定の空隙を形成するように配置されると、光源から全反射導光された光が導光板から取り出されて出射され、また、電気機械動作によって可動薄膜が基板から離間するように配置されると、光源からの光がそのまま導光板を全反射導光されて、出射されなくなる。これにより、発光表示モードでの表示が可能となる。
請求項8記載の表示素子は、前記2次元光変調素子アレイの形成された基板が、透明基板からなることを特徴とする。
この表示素子では、光変調素子の基板に透明基板を採用することで、表示側の面或いは表示側とは反対側の面に可動部を配置させることができ、可動部を形成するための基板としての機能の他に、導光板の機能も兼用させることが可能になる。
請求項9記載の表示素子は、前記2次元光変調素子アレイの形成された基板が、シリコン基板からなることを特徴とする。
この表示素子では、光変調素子の基板が、シリコン基板からなり、このシリコン基板上に光変調素子の主要部が形成されることにより、アクティブ素子等の集積回路をシリコン基板上に一体に形成することができる。また、半導体装置の製造技術を用いて光変調素子を製造できるようになり、微細化された光変調素子が低コストで製造できるようになる。
請求項10記載の表示素子は、前記2次元光変調アレイを単純マトリクス駆動する表示駆動部を備えたことを特徴とする。
この表示素子では、個々の画素から独立に電極を引き出してそれぞれを個別のスイッチ素子に接続する構造に比べて、簡素な構造で低コスト化が可能となる。
請求項11記載の表示素子は、前記2次元光変調アレイをアクティブマトリクス駆動する表示駆動部を備えたことを特徴とする。
この表示素子では、X−Yマトリクスの交点の画素ごとに能動素子を付加し、これを通して電圧を印加するので、任意の周波数でパネル全面を連続的に駆動して、明るい表示が得られ、コントラストが向上する。また、リフレッシュ周波数に制限されることがなくなるので、駆動周波数が選択可能となり、動画表示特性も高められる。また、光変調素子にヒステリシス特性を持たせずに変位のアナログ制御による画像表示が可能となる。
請求項12記載の表示素子は、前記表示素子の周囲の明るさを検出する周囲光センサと、該周囲光センサからの出力に応じて前記反射表示モード、発光表示モード、或いは両モードによる表示に変更する表示モード切り換え部とを備えたことを特徴とする。
この表示素子では、周囲光センサが周囲の明るさを検知すると、その検知信号が表示モード切り換え部へ入力され、表示モード切り換え部が周囲光に応じて、反射表示モード或いは発光表示モードの切り換えを行い、表示素子を使用する場所に応じた最適な表示モードが自動で得られることになる。
請求項13記載の携帯用機器は、請求項1〜請求項12のいずれか1項記載の表示素子を用いた画像表示部を備えたことを特徴とする。
この携帯用機器では、上記表示素子を用いた画像表示部が備えられることで、持ち運び先における周囲光の環境に応じて最適な表示が可能となり、周囲光の環境が種々に変化しても、これに左右されない良好な視認性が得られる。また、周囲光を表示に利用できる場合には、光源を発光させることなく周囲光を反射光として利用することで省電力化が図れ、携帯用機器の消費電力を低減させて、携帯用機器内蔵の電源装置、ひいては機器全体の小型化が可能となる。
本発明に係る表示素子によれば、電気機械動作により可動薄膜を変位させることで入射光に対する透過率又は反射率を変化させる2次元光変調アレイを備え、表示側から導入される周囲光を入射光として反射表示する反射表示モードと、光源からの光を入射光として発光表示する発光表示モードとのいずれか或いは両方のモードで表示可能に構成したので、日中の屋外のような周囲が明るい場所では周囲光の反射により表示を行い、夜間の屋外のような暗い場所では光源をonして発光表示を行うことで明暗いずれの周囲光環境であっても良好な視認性を得ることができると共に、特に、周囲光が利用できる明るい場所では、周囲光を反射利用して省電力化を図ることができる。そして、1画素内を従来のように透過部と反射部とに分割していないので、画素の全面を有効に利用することができ、透過・反射時のいずれの場合の光量も増大させることができる。また、液晶のように偏光板を用いていないので、光の損失を低減させて、明るい表示を可能にすることができる。さらに、電気機械動作による光変調素子MEMにより光変調を行うので、高速な応答性を得ることができ、特に優れた動画表示性を実現することができる。
また、本発明に係る携帯用機器によれば、上記の表示素子を用いた画像表示部を備えて持ち運び自在に構成されているので、持ち運び先の周囲光の環境に応じた最適な表示が可能となり、周囲光の環境が種々に変化しても、これに左右されない良好な視認性を得ることができる。また、周囲光が利用できる場合には、光源を点灯させずに周囲光を反射利用することで省電力化を図ることができるので、携帯用機器の消費電力を低減させて、電源装置、ひいては機器全体の小型化も可能となる。
以下、本発明に係る表示素子及びこれを用いた携帯用機器の好適な実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明に係る表示素子の第1の実施の形態の外観斜視とその要部を拡大して示した構成図、図2は図1に示した表示素子の導光板を裏面から見た平面図、図3は図2のA−A断面図、図4は図2のB−B断面図、図5は図1の表示素子に用いられる表示駆動部のブロック図、図6は図2に示した光変調素子の動作説明図、図7は図1に示した表示素子の反射表示モードと発光表示モードとにおける明暗時の動作説明図である。なお、第1の実施の形態は単純マトリクス駆動による表示素子の例である。
本実施形態の表示素子100は、概略的には図1に示すように、線光源である蛍光ランプ3と、この蛍光ランプ3が一方の側面に配置される板状の2次元光変調アレイ5とから成る。2次元光変調アレイ5は、導光体である光導波路基板(導光板)7上に形成される。本実施形態において、この導光板7は、2次元光変調アレイ5を形成するための基板としての役割も担う。導光板7には、図2に示す複数の透明な第1の電極17がそれぞれ平行に形成されている。従って、蛍光ランプ3は、導光板7の一方の側面に、第1の電極17に対して直交する方向で配設されている。蛍光ランプ3からの光は、図3に示すように、導光板7の一方の端面を介して導入される。そして、導光板7へ導入された光は、導光板7の境界面に全反射されながら伝搬される。
表示素子100は、導光板7のいずれか一方の面側(ここでは、図1の上面側)が表示側11となる。導光板7は、表示側11とは反対側の裏面側に、2次元光変調アレイ5を設けている。導光板7の裏面には第1の電極17に直交する方向で複数の可動薄膜(可動部)13が懸架され、且つこの可動薄膜13は図3に示すように、光伝搬方向の下流方向に複数行設けられている。即ち、第1の電極17と可動薄膜13との交点は、2次元のマトリクス状に配置される。この第1の電極17と可動薄膜13との交点は光変調素子15を構成する。つまり、2次元光変調アレイ5は、光変調素子15を2次元マトリクス状に配置することで構成されている。上記の各光変調素子15にはそれぞれ光機能層が設けられるが、この詳細な構造については後述することにする。
図3に示すように、導光板7の表面に形成された透明な第1の電極17は、その材料としては、電子密度の高いITO等の金属酸化物、非常に薄い金属薄膜(アルミ等)、金属微粒子を透明絶縁体に分散した薄膜、又は高濃度ドープしたワイドハンドギャップ半導体等を好適に用いることができる。
図4に示すように、第1の電極17の可動薄膜側には、透明な絶縁層19を介してスペーサ21を形成してあり、このスペーサ21は、第1の電極17同士の間に配設される。スペーサ21の材質としては、例えばシリコン酸化物、シリコン窒化物、セラミック、樹脂等を用いることができる。スペーサ21の先端(図中下面)には、第1の電極17を跨がって上記の可動薄膜13が形成され、従って、可動薄膜13は、スペーサ21によって所定間隔で懸架された構成となる。
可動薄膜13は、基本的には透明な材料により形成される。具体的には、対象光に対して透明な半導体、絶縁体、金属等を好適に用いることができる。可動薄膜13が導電性材料からなる場合は、この可動薄膜13が第2の電極として機能する。また、可動薄膜13が導電性材料でない場合は、この可動薄膜13の表面に第2の電極25を形成する。なお、上述した第1の電極17に対して、この第2の電極25が電気的に接触しない構成であれば絶縁層19は省略しても良く、また、スペーサ21と可動薄膜13を同一の材料で構成しても良い。
絶縁層19と可動薄膜13との間には空隙27が形成されており、この空隙27の高さはスペーサ21の高さで略決定される。空隙27の高さは、例えば0.1〜10μm程度にすることが好ましい。なお、この空隙27は、例えば犠牲層のエッチング等により形成できる。
第1の電極17と第2の電極25とは、同一の材料を用いて形成でき、また、第2の電極25は、可動薄膜13の導光側、出射側のいずれの位置に配置されていても良い。さらに、前述の例では、導光板が基板の役割を兼ねていたが、導光板と基板とが別体であっても良い。
なお、上記した光変調素子15の各部の大きさは、具体的には、空隙27の幅長さが1〜2μm程度、可動薄膜13の膜厚が1〜数μm程度、幅(図3の水平方向長さ)が数μm〜数十μm、長さ(図4の水平方向長さ)が数十〜数百μm程度である。
2次元光変調アレイ5は、第1の電極17と第2の電極25との間に印加される駆動電圧により静電力が発生し、可動薄膜13は第1の電極17に向かって撓む。また、非駆動電圧(印加電圧ゼロ)を印加すると、可動薄膜13は初期の位置に復帰する。この変位動作により、後述する光機能層の光学効果(近接場光学効果、光干渉効果)が機能して光変調が行われる。
表示素子100は、図5に示す表示駆動部31によって駆動される。表示駆動部31は、入出力信号の演算部である制御部33と、周囲光の明るさを検出値として制御部33へ送出する周囲光センサ35と、後述する表示素子100の反射表示モードと発光表示モードとを切り換える切り換え用手動スイッチ等の入力手段37と、画像表示信号を発生させて各光変調素子15へ送出する表示信号発生部39と、周囲光センサ35からの送出信号又は入力手段37からの送出信号に応じて後述する表示モードを変更するモード切り換え部41とを備えている。
ここで、光干渉効果を利用した光変調素子15の具体的な構成を説明する。
図6(a)に示すように、導光板7の光変調素子15の形成位置には、その表面(図中下面)に光機能層としてのハーフミラー(誘電体多層膜等の光学薄膜)45を設けている。また、導光板7には上記したスペーサ21を介して可動薄膜13を懸架してあり、この可動薄膜13の導光板7対向面にもハーフミラー45を設けている。つまり、光変調素子15は、空隙27を挟んで一対のハーフミラー45,45が対面配置されている。光変調素子15は、前述したように、第1の電極17、第2の電極25(或いは可動薄膜13)に所定の駆動電圧を印加することで電極間に静電気力を発生させ、図6(b)に示すように、可動薄膜13を導光板7に向かって撓ませる。これに伴い、後述するように素子自体の光学的特性(ファブリペロー干渉による光学的特性)が変化して導入された光が透過するようになる。一方、非駆動電圧を印加することで可動薄膜13が弾性復帰し、光変調素子15は光を反射するようになる。つまり、導光板7の一方の面に設けられた可動薄膜13を電気機械動作により変位させることで、入射光に対する透過率又は反射率を変化させるようになっている。
また、図6(a),(b)において、ハーフミラー45間の光学長dを変化させることにより、光変調対象とする光(中心波長λ0)の透過と反射を制御することができる。光変調素子15の面垂直方向に対する光の入射方向とのなす角(入射角)θが小さい場合(図中L1)には、図6(a)に示すように、d=dRのときに入射光は反射する。ここで、dRは反射する光学長で、dR={(2m+1)λ0}/4(mは正整数)で表される。また、図6(b)に示すように、d=dTのときに入射光は透過する。ここで、dTは透過する光学長で、dT=(2mλ0)/4で表される。これは、図6(c)に波長に対する反射率の変化を示すように、d=dTにおいては、入射光の波長λ0で反射率が低くなる反射特性となり、d=dRにおいては、波長λ0で反射率が高くなる反射特性となるためである。
一方、入射角θが全反射臨界角θcより大きい場合(図中L2)には、フィルタの入射角依存性は、図6(d)にd=dTのときの入射角θに対する反射率の変化を示すように、全反射臨界角θc以上、或いは入射角θが略ゼロのときに反射率が低いものとなり、入射光が透過する反射特性となっている。
なお、コントラストを高くするには、ハーフミラー45の反射率は0.8〜0.95が好ましい。また、上記特性をより満足するためには、m=1、2が好ましい。
本実施形態の光変調動作の概要を図7にまとめて示した。複数の光変調素子15からなる2次元光変調アレイを備えた表示素子100は、反射表示モードでは、蛍光ランプ3を消灯し、図7(a)に示すように、可動薄膜13を導光板7から離間配置することで周囲光を吸収するOFF状態と、図7(b)に示すように、可動薄膜13を導光板7に近接配置することで、周囲光を表示側へ反射させて出射するON状態が選択的に得られる。一方、発光表示モードでは、蛍光ランプ3を点灯し、図7(c)に示すように、可動薄膜13を導光板7から離間配置することで光をそのまま全反射導光させて表示側へ出射させないOFF状態と、図7(d)に示すように、可動薄膜13を導光板7に近接配置することで蛍光ランプ3から全反射導光された光を導光板7から取り出して出射するON状態が選択的に得られる。
また、蛍光ランプ3を常に点灯して、且つ周囲光も利用して表示を行う両モードの同時機能モードでも表示可能である。この場合には、十分な光量が得られるため、特に表示画像の視認性を向上できる。
従って、表示素子100は、表示側11から導入される周囲光を入射光として反射表示する反射表示モードと、蛍光ランプ3からの光を入射光として発光表示する発光表示モードとのいずれかのモードで表示が可能となる。また、反射表示モードと発光表示モードとの両方のモードで表示することも可能である。なお、光変調素子15におけるR(赤)、G(緑)、B(青)色別の反射又は出射特性は、誘電体多層膜45,45の層構成や空隙27の高さ等を適宜設計することによって実現できる。
ここで、図7に示す光変調素子15のより具体的な構成の一例を説明する。
図8に光変調素子の層構成とその動作を説明する拡大図を示した。図8(a)は、図7(a)に対応する状態を示しているが、可動薄膜13が導光板7に近接配置された状態として、印加電圧のON/OFF特性を逆にしている。
本構成の光変調素子は、図8(a)に示すように、可動薄膜13の表示側とは反対側の表面を、導光板7を介して可動薄膜13に導入された周囲光が導光板7の表示側の面に全反射臨界角θcより大きい角度θで戻されるように反射する山形の凹凸状に形成すると共に、この山形の表面に反射膜47を設けている。反射膜47は、例えばアルミ等の金属により形成できる。従って、反射表示モードにおいては、可動薄膜13が導光板7に近接配置されることで、導光板7に導入された周囲光は誘電体多層膜45,45の光学的干渉効果によって可動薄膜13内へ透過して、可動薄膜13の反射膜47によって、山形斜面の傾斜角度に応じて反射膜47によって導光板7側に戻される。導光板7内に戻された周囲光の反射光は、導光板7の表示側表面で全反射して光の閉じ込めが行われる。つまり、表示側へ光が出射されることはない。
一方、図8(b)に示すように、可動薄膜13が導光板7から所定距離dRだけ離間していると、誘電体多層膜45,45の光学的干渉効果によって、所定の反射臨界角度θrefより小さい角度で入射した周囲光は導光板7の表示側へ反射して戻される。つまり、表示側へ光が出射されることになる。
また、発光表示モードにおいては、図8(c)に示すように、可動薄膜13が導光板7から所定距離dRだけ離間していると、導光板7内を全反射導光されてくる光はそのまま全反射導光を続けて表示側に光が出射されることはない。そして、導光板7内を全反射角で伝播する光が、近接場効果により可動薄膜13側に殆ど透過しない最小の距離をdcとすると、上記可動薄膜13の導光板7lからの離間距離dをd>dcとすることで、全反射導光されてくる光が可動薄膜13側へ透過することはない。
一方、図8(d)に示すように、可動薄膜13が導光板7に近接配置されると、全反射導光されてきた光が可動薄膜13内に導かれ、可動薄膜13側の反射膜47によって反射される。この反射光は再び導光板7に導入されて表示側へ出射される。即ち、図8(a)に示す場合の光路の逆を辿って表示側へ光を出射するようになる。
次に、この表示素子100を単純マトリクス駆動する場合の駆動方法について説明する。
図9は印加電圧と光透過率との特性を示したヒステリス線図、図10はマトリクス状に光変調部を配置したアレイ型光変調素子の平面図、図11は走査電極電圧及び信号電極電圧の組み合わせと、光変調部の電極間電圧との関係を示した説明図、図12はマトリクス状に配置した各光変調部に異なる波形の電圧を印加してデータを書き込む方法の説明図である。
駆動方法の説明に先立ち、先ず可動薄膜13の印加電圧に対する光透過率の特性を説明する。
可撓薄膜である可動薄膜13を静電気応力によって変形及び弾性復帰させる場合、印加電圧Vgsと可動薄膜13の変位との関係は、ヒステリス特性を示す。従って、印加電圧Vgsと光透過率Tとの関係も、図9に示すようなヒステリス特性を示す。
このヒステリス特性によれば、光変調素子15は、VgsがVth(L) 以下であるとON(光反射)状態を維持する。一方、VgsがVs (H) 以上になると、光変調素子15はOFF(光透過)状態に飽和する。その後、光変調素子15はVgsがVth(H) 以上ではOFF状態を維持したままとなる。そして、VgsがVs (L) 以下になると、光変調素子15はON状態に飽和する。即ち、光変調素子15は、VgsがVth(H) とVth(L) との範囲であれば、Vgsの履歴によってT(ON)、T(OFF)の二つの状態を得ることができる。なお、Vgsの極性が負の場合には、上述と縦軸対象の特性になる。
本実施形態では、図10に示すように、2行2列のマトリクスの各交点Tr(1,1)、Tr(1,2)、Tr(2,1)、Tr(2,2)に光変調部を配置し、2次元光変調アレイ5を構成している。また、各光変調部51は一画素の領域に対応させてある。
図10における同じ行に配列された光変調部51のそれぞれの電極(第2の電極25)は、共通に接続して走査電極としてある。この走査電極には電位Vg が印加される。また、図10における同じ列に配列された光変調部51のそれぞれの電極(第1の電極17)は、共通に接続して信号電極としてある。この信号電極には電位Vb が印加される。従って、各光変調部51に印加される第1の電極17、第2の電極25間の電圧Vgsは(Vb −Vg )となる。
2次元光変調アレイ5を駆動するには、走査信号に従って行順次に第2の電極25を走査し、これと同期させ、走査された第2の電極25に対応するデータ信号を第1の電極17に印加する。
ここで、図11に示すように、走査電極には、リセット信号、選択信号、非選択信号の三種類の信号(電圧)が与えられる。
リセット信号は、光変調部51の以前の状態に拘わらず、その行の光変調部51をON(光反射)にする。この時の走査電極の電圧をVg(r)とする。
選択信号は、その行にデータを書き込むための信号である。この信号と同時に、信号電極に印加された電圧に従い、光変調部51の状態がON(光反射)又はOFF(光透過)に決定される。この時の走査電極の電圧をVg(s)とする。
非選択信号は、選択がなされないときの信号である。この時、信号電極の電圧に拘わることなく光変調部51の状態は変わらず、前の状態が維持される。この時の走査電極の電圧をVg(ns) とする。
一方、信号電極には、ON信号、OFF信号の二種類の信号(電圧)が与えられる。
ON信号は、選択された行の光変調部51に対し、光変調部51の状態をOFF(光透過)にする。この時の信号電極の電圧をVb(on) とする。
OFF信号は、選択された行の光変調部51に対し、光変調部51の状態をON(光反射)にする。但し、実際には、直前で光変調部51がリセットされることを想定しているので、光変調部51の状態をON(光反射)にする場合は、前の状態(ON状態)を維持する信号でよい。この時の信号電極の電圧をVb(off)とする。即ち、信号電極への信号のON/OFF特性は、光変調部51のON/OFF特性とは逆転している。
以上の走査電極電圧、信号電極電圧の組み合わせにより、光変調部51の電極間電圧Vgsは、以下の6種類の電圧に分けられる。また、電極間電圧Vgsと透過率の特性により、特定の条件が与えられることになる。
Vgs(r-on) =Vb(on) −Vg(r) ≦ Vs(L)
Vgs(r-off) =Vb(off)−Vg(r) ≦ Vs(L)
Vgs(s-on) =Vb(on) −Vg(s) ≧ Vs(H)
Vgs(s-off) =Vb(off)−Vg(s) ≦ Vth(L)
Vgs(ns-on) =Vb(on) −Vg(ns) ≦ Vth(L)
Vgs(ns-off)=Vb(off)−Vg(ns) ≧ Vth(H)
以上の各条件を、図11にまとめて示した。
Vgs(r-off) =Vb(off)−Vg(r) ≦ Vs(L)
Vgs(s-on) =Vb(on) −Vg(s) ≧ Vs(H)
Vgs(s-off) =Vb(off)−Vg(s) ≦ Vth(L)
Vgs(ns-on) =Vb(on) −Vg(ns) ≦ Vth(L)
Vgs(ns-off)=Vb(off)−Vg(ns) ≧ Vth(H)
以上の各条件を、図11にまとめて示した。
例えば、走査電極電圧Vg がリセットVg(r)で、信号電極電圧Vb がON即ちVb(on) の場合には、Vs(H)より大きい値の信号電極電圧Vb (図中太実線53)から、Vs(H)とVth(L) との間の値の走査電極電圧Vg (図中太実線55)が減算され、その値(図中太実線57)がVs(L)より小さくなる。
即ち、
Vgs(r-on)≦Vs(L)
となる。
Vgs(r-on)≦Vs(L)
となる。
その他同様にして、6種類の電圧が定まることになる。
次に、このような電極間電圧Vgsと透過率との関係を利用して、光変調部51を二次元に配置したマトリクスにデータを書き込む方法を説明する。
マトリクスとしては、図10に示した2行2列のマトリクスを用いてデータの書き込みを行う。マトリクスの各光変調部51には、以下のON、OFFデータを書き込むものとする。
Tr(1,1) → OFF Tr(1,2) → ON
Tr(2,1) → ON Tr(2,2) → OFF
マトリクスには、図12に示すような波形の電圧を印加する。
Tr(2,1) → ON Tr(2,2) → OFF
マトリクスには、図12に示すような波形の電圧を印加する。
例えば、1行目Vg(1)には、
t1:リセット電圧 t2:選択電圧
t3:非選択電圧 t4:非選択電圧
を印加する。
t1:リセット電圧 t2:選択電圧
t3:非選択電圧 t4:非選択電圧
を印加する。
1列目Vb(1)には、
t1:don't care t2:ON電圧
t3:OFF電圧 t4:don't care
を印加する。
t1:don't care t2:ON電圧
t3:OFF電圧 t4:don't care
を印加する。
これにより、各光変調部51に所望のデータが行順次で書き込まれる。
即ち、例えば上述の1行1列目のマトリクスTr(1,1)の場合では、
Vgs:Vb(1)−Vg(1)であるから、
t1:リセット電圧(OFF) t2:ON
t3=状態維持 t4=状態維持となる。
Vgs:Vb(1)−Vg(1)であるから、
t1:リセット電圧(OFF) t2:ON
t3=状態維持 t4=状態維持となる。
従って、t2におけるONの状態が維持(メモリー)され、その結果、マトリクスTr(1,1)は光変調部51が「OFF」の状態となる(印加電圧のON/OFF特性と素子自体のON/OFF特性は逆転している)。その他、同様にして、他のマトリクスTr(1,2)は「ON」、Tr(2,1)は「ON」、Tr(2,2)は「OFF」の状態となる。
表示素子100は、このような単純マトリクス駆動とすることで、個々の画素から独立に電極を引き出してそれぞれを個別のスイッチ素子に接続する構造に比べて、簡素な構造で低コスト化が可能となる。即ち、同一の水平電極(第2の電極13)に接続されて横一列に並んだX個の画素が同時に動作するように選択され、Y本の垂直電極(第1の電極17)の個々に接続されたスイッチ素子で、表示情報信号に応じた画素毎のON−OFF状態を設定することで、順次隣の水平電極が選択され、一巡して表示画面全体を覆うことによって、1画面の形成が可能となる。この単純マトリクス駆動では、引き出される電極の数がX+Yとなり、上記した独立電極引き出し構造の場合のX×Yに比べて簡素な構造となり、低コスト化が可能となる。
次に、この表示素子100をアクティブマトリクス駆動する場合の駆動方法について説明する。
図13は光変調素子に半導体トランジスタを設けたアクティブマトリクスの等価回路図、図14は二行二列に配列した半導体アクティブマトリクスの等価回路図、図15はアクティブマトリクスとした2次元光変調アレイの各光変調部に異なる波形の電圧を印加してデータを書き込む方法の説明図である。
図13に示すn行×m列のアクティブマトリクスの構成例では、走査信号ライン61に順次走査電圧を印加し、これに接続されているTFT63を一斉にオン状態とする。同時に、画像信号ライン65から画像信号電圧Vb を印加し、TFT63を通して各画素の静電容量に電荷を蓄積する。1行の走査が終了すると、TFT63はオフ状態となり、画素容量に蓄積された電荷はそのまま保持されることになる。
上記のように構成された2次元光変調アレイ5の動作を説明する。
光変調部51では、ゲート電極69に接続された走査信号ライン61にTFT63を導通させる電圧Vg-onが印加される。そして、ドレイン電極71に接続された画像信号ライン65に所望の画像信号電圧Vb が印加されると、ドレイン電極71とソース電極73とが導通する。従って、画像信号電圧が、画素電極75に印加されることになる。これにより、共通電極77の電位Vcom と画素電極75の電位との電圧Vgs(Vb −Vcom )により静電気応力が働き、所望の光変調が行われる。
この後に他の行の走査のため、TFT63が非導通となっても上述の光変調状態は維持され、複数の行のマトリクス変調が可能となる。
ここで、図14に示す2行2列の画素電極に、以下の電位を書き込む具体的な駆動方法を場合を説明する。
Tr(1,1)=ON Tr(1,2)=OFF
Tr(2,1)=OFF Tr(2,2)=ON
同じ行に配列したTr(1,1)、Tr(1,2)、又はTr(2,1)、Tr(2,2)の画素電極75は、共通の走査信号ライン61に接続してある。この走査信号ライン61には、電位Vg が印加される。また、同じ列に配列したTr(1,1)、Tr(2,1)、又はTr(1,2)、Tr(2,2)の画素電極は、共通の画像信号ラインに接続してある。この画像信号ラインには、電位Vb が印加される。
Tr(2,1)=OFF Tr(2,2)=ON
同じ行に配列したTr(1,1)、Tr(1,2)、又はTr(2,1)、Tr(2,2)の画素電極75は、共通の走査信号ライン61に接続してある。この走査信号ライン61には、電位Vg が印加される。また、同じ列に配列したTr(1,1)、Tr(2,1)、又はTr(1,2)、Tr(2,2)の画素電極は、共通の画像信号ラインに接続してある。この画像信号ラインには、電位Vb が印加される。
このように構成したアクティブマトリクス素子を駆動するには、走査信号に従って、行順次にTr(1,1)、Tr(1,2)、又はTr(2,1)、Tr(2,2)の画素電極を走査し、これと同期させ、走査された画素電極に対応するデータ信号を列に配列したTr(1,1)、Tr(2,1)、又はTr(1,2)、Tr(2,2)の画素電極に印加する。
この際、マトリクスには、図15に示すような波形の電圧を印加する。
例えば、1行目Vg(1)には、
t1:走査ON(導通)電圧 t2:走査OFF(非導通)電圧
を印加する。
t1:走査ON(導通)電圧 t2:走査OFF(非導通)電圧
を印加する。
2行目Vg(2)には、
t1:走査OFF(非導通)電圧 t2:走査ON(導通)電圧
を印加する。
t1:走査OFF(非導通)電圧 t2:走査ON(導通)電圧
を印加する。
1列目Vb(1)には、
t1:Tr(1,1)へON(透過)電圧 t2:Tr(2,1)へOFF(遮光)電圧
を印加する。
t1:Tr(1,1)へON(透過)電圧 t2:Tr(2,1)へOFF(遮光)電圧
を印加する。
2列目Vb(2)には、
t1:Tr(1,2)へOFF(遮光)電圧 t2:Tr(2,2)へON(透過)電圧
を印加する。
t1:Tr(1,2)へOFF(遮光)電圧 t2:Tr(2,2)へON(透過)電圧
を印加する。
これにより、Tr(1,1)の電位Vgsは、t1で電位がVs(H)となり、その結果、画素の状態がONとなり、t2以降はON状態が保持される。
Tr(1,2)の電位Vgsは、t1で電位がVs(L)となり、その結果、画素の状態がOFFとなり、t2以降は保持される。
Tr(2,1)の電位Vgsは、t1で電位がVs(L)となり、その結果、画素の状態がOFFとなり、t2以降は保持される。
Tr(2,2)の電位Vgsは、t1で電位がVs(H)となり、その結果、画素の状態がONとなり、t2以降はON状態が保持される。
以上のように、走査ゲート電極を行順次でON(導通)にし、それと同期させてデータ信号電極からON(透過)又はOFF(遮光)の電位を印加する。その後、走査ゲート電極をOFF(非導通)にしても、光機能素子が容量性の場合、画素電極の電位は保持されることとなる。
表示素子100は、このようなアクティブマトリクス駆動とすることで、X電極(第2の電極25)に順次走査パルス電圧を印加し、これに接続されている能動素子を一斉にON状態とする。同時にY電極(第1の電極17)から信号電圧を印加し、能動素子を通して各画素の静電容量に電荷を蓄積する。1ラインの走査が終了すると、能動素子はOFF状態となり、画素容量に蓄積された電荷はそのまま保持されることになる。従って、1フィールド時間の間、動作状態を記憶して保持することができるので、各画素に独立のスイッチ素子を持たせて1画面を同時に表示していることと等価となり、少容量デバイスのときと同様に任意の周波数でパネル全面を連続的に駆動して、コントラストが向上され明るい表示が得られる。他にも、リフレッシュ周波数に制限されることなく発光のための駆動周波数が選択可能となるので、動画表示特性も高めることができる。また、光変調素子にヒステリシス特性を持たせずに変位のアナログ制御による画像表示が可能となる。
以上説明したように、本実施形態の表示素子100によれば、表示側11から導入される周囲光を入射光として反射表示する反射表示モードと、蛍光ランプ3からの光を入射光として発光表示する発光表示モードとのいずれか或いは両方のモードでの表示が可能であるので、日中の屋外のような周囲が明るい場所では周囲光の反射により表示を行い、夜間の屋外のような暗い場所では光源をonして発光表示を行うことで明暗いずれの周囲光環境であっても良好な視認性が得られ、特に、周囲光が利用できる明るい場所では、周囲光を反射利用して省電力化を図ることができる。そして、1画素内を従来の液晶表示装置のように透過部と反射部とに分割していないので、画素の全面を、反射領域或いは透過領域として高効率に利用することができ、透過・反射時のいずれの場合の光量も従来(例えば液晶素子)に比べて増大する。また、液晶のように偏光板を用いていないので、光の損失が低減され、明るい表示が可能になる。さらに、電気機械動作による光変調素子MEMにより光変調が行われるので、高速な応答性が得られ、優れた動画表示特性が実現可能になる。
また、上記した本実施形態の表示素子100では、導光板7の表示側11とは反対側に2次元光変調アレイ5を設けているため、導光板7によって2次元光変調アレイ5の外部環境からの封止が可能となる。即ち、2次元光変調アレイ5は、多数の微小可動薄膜を有することから、塵埃、湿気等により動作信頼性を損ねる虞があり、外部環境からシールドした封止構造とすることが好ましい。この場合、本実施形態によれば、2次元光変調アレイ5が導光板7の表示側11とは反対側に設けられるので、特に封止層を設けることなく、導光板7をシールドパネル等に兼用して、少ない部材数で動作信頼性の確保が可能となる。
さらに、上記した本実施形態の表示素子100では、光変調素子15の基板として導光板7と兼用の透明基板を採用することで、表示側11の反対側の面に、可動薄膜13を配置させることができ、上記のように、透明基板をシールドパネル等に兼用して機能させることができるようになる。
また、表示素子100は、図5に示す表示駆動部31によって駆動されることで、周囲光センサ35が周囲の明るさを検知すると、その検知信号が表示モード切り換え部41へ入力され、表示モード切り換え部41が周囲光に応じて、反射表示モード或いは発光表示モードの切り換えを行い、表示素子100を使用する場所に応じた最適な表示モードが自動で得られることになる。なお、表示モード切り換え部41へは、周囲光センサ35の他に、手動スイッチ等によっても切り換え信号を送出してもよく、このような手動操作を可能にすることで、使用者の視認能力に応じた表示も可能となる。
なお、上記の実施の形態による表示素子100では、導光板7の端面に蛍光ランプ3を設け、この端面から蛍光ランプ3からの出射光を導光板7内に導光する例を説明したが、この他表示素子100は、図16に示すように導光板7の一方の端面近傍の表裏いずれかの面にプリズム等の光学部材71を設け、この光学部材71を介して導光板7へ蛍光ランプ3からの出射光を導入し、導光板7内を全反射させながら伝搬させる構成としてもよい。
次に、本発明に係る表示素子の第2の実施の形態を説明する。
図17は第2の実施の形態に係る表示素子の反射表示モードと発光表示モードとにおける明暗時の動作説明図である。なお、以下の各実施の形態において、図1〜図16に示した各部材と同一の部材に対しては同一の符号を付することで、重複する説明は省略するものとする。
本実施形態の表示素子200は、導光板7の表示側11に2次元光変調アレイ5を設けたことを特徴としている。
この表示素子200によれば、導光板7の表示側に2次元光変調アレイ5が設けられ、図17(b)に示す反射表示モードでは、導光板7を透過させずに直接可動薄膜13を透過させるのみで光変調が可能となり、導光板7を透過させた場合に比べて反射強度の低下を少なくすることができる。また、図17(d)に示す発光表示モード(透過表示モード)では、導光板7からの光が可動薄膜13を透過して表示されるようになる。なお、上記したように、2次元光変調アレイ5は外部環境からシールドした封止構造とすることが望ましく、シールドパネル等で可動薄膜13の表示側を覆う必要があるが、この場合、導光板7とシールドパネル等とは兼用しないため、導光板7の材質に限定されない任意な材質のシールドパネル等が採用可能となり、設計の自由度が向上する。
ここで、図17に示す光変調素子のより具体的な構成の一例を説明する。
図18に光変調素子の層構成とその動作を説明する拡大図を示した。図18(a)は、図17(a)に対応する状態を示している。
本構成の光変調素子は、図18(a)に示すように、可動薄膜13の表示側の表面を、導光板7側に設けた誘電体多層膜45に全反射臨界角θcより小さな入射角で周囲光が導入されるように山形の凹凸状に形成している。即ち、この山形斜面の傾斜角度は、可動薄膜13に導入される周囲光が全反射臨界角θcより小さくなるように屈折させる傾斜角度に設定している。従って、反射表示モードにおいては、可動薄膜13が導光板7に対して距離dTだけ離間配置されることで、可動薄膜13に導入された周囲光は誘電体多層膜45,45の光学的干渉効果によって導光板7内へ透過して、導光板7の表示側とは反対側に設けた光吸収膜49によって吸収され、表示側に光が出射されることはない。
一方、図18(b)に示すように、可動薄膜13が導光板7に近接配置されていると、誘電体多層膜45,45の光学的干渉効果によって、可動薄膜13内に導入された周囲光は表示側へ反射して戻され、戻された反射光は可動薄膜13の山形斜面により全反射することなく表示側へ出射される。つまり、表示側へ光が出射されることになる。
また、発光表示モードにおいては、図18(c)に示すように、可動薄膜13が導光板7から所定距離dTだけ離間していると、導光板7内を全反射導光されてくる光はそのまま全反射導光を続けて表示側に光が出射されることはない。
一方、図18(d)に示すように、可動薄膜13が導光板7に近接配置されると、全反射導光されてきた光が可動薄膜13内に導かれ、可動薄膜13の表示側の山形斜面によって全反射することなく表示側へ出射される。
また、図19に図18に示す反射表示モードのON/OFF特性を逆に設定した一例を示した。図19(a)に示すように、可動薄膜13が導光板7に近接配置されたときには、周囲光が誘電体多層膜45を透過して光吸収膜49によって吸収される。また、図19(b)に示すように、可動薄膜13が導光板7から所定距離dRだけ離間していると、可動薄膜13内に導入された周囲光は、誘電体多層膜45の光学的干渉効果によって反射され、反射光は表示側に出射される。
次に、本発明に係る表示素子の第3の実施の形態を説明する。
図20は第3の実施の形態に係る表示素子の反射表示モードと発光表示モードとにおける明暗時の動作説明図、図21はフロントライト方式の導光板を表す斜視図、図22はフロントライト方式の導光板の作用説明図である。
本実施形態の表示素子300は、導光板7がフロントライト方式の導光板93であって、このフロントライト方式の導光板93と平行に透明基板95を設け、透明基板95の導光板93側とは反対側の面に、2次元光変調アレイ5を設けて構成している。図21に示すように、フロントライト方式の導光板93は、一端面配設した蛍光ランプ3から光源光を導入する。
また、導光板93の表示側11の面には、蛍光ランプ3の管軸と同方向の段付き部94を、光伝搬方向に複数列平行に形成している。蛍光ランプ3からの光源光は、導光板93内を伝搬して、図22に示すように、段付き部94によって屈折されて表示側11と反対側の面から出射され、2次元光変調アレイ5に入射する。
そして、反射表示モードでは、図20(a)に示すように、2次元光変調アレイ5に入射した光は、可動薄膜13が導光板93と離間して配置している場合、可動薄膜13により吸収され、図20(b)に示すように、可動薄膜13が導光板93に近接配置している場合、光学的干渉効果により表示側に反射される。また、発光表示モードでは、図20(c)に示すように、フロントライト方式の導光板93から供給される光は、可動薄膜13が導光板93と離間して配置している場合、可動薄膜13により吸収され、図20(d)に示すように、可動薄膜13が導光板93に近接配置している場合、光学的干渉効果により表示側に反射される。
なお、光変調素子15におけるR(赤)、G(緑)、B(青)色別の反射又は出射特性は、誘電体多層膜45,45の層構成や空隙27の高さ等を変更することによって実現できる。
この表示素子300によれば、導光板93と、2次元光変調アレイ5の基板とが別体のものとなり、部品点数は増えるが、それぞれの特性に最適な材質のものを選択できるようになり、設計の自由度が増すと共に、フロントライト方式の導光板93とすることで、導光板中の光が、プリズムによって2次元光変調アレイ5へ均一に照射され、視認性が高められる。また、フロントライト方式の導光板93に形成された高透明度プリズム(段付き部94)によって、蛍光ランプ3の非点灯時の画質低下が防止される。
次に、本発明に係る表示素子の第4の実施の形態を説明する。
図23は第4の実施の形態に係る表示素子の反射表示モードと発光表示モードとにおける明暗時の動作説明図である。
本実施形態の表示素子400は、導光板がフロントライト方式の導光板93であって、導光板93と平行に透明基板95を設け、この透明基板95の導光板側の面に2次元光変調アレイ5を設けている。つまり、第3の実施の形態と、2次元光変調アレイ5の配設位置が導光板93を挟んで反対となっている。また、透明基板95の表示側とは反対側に、透明基板95を通過する光を吸収するための光吸収膜53を設けている。
この表示素子400によれば、2次元光変調アレイ5の可動薄膜13が、フロントライト方式の導光板93と、透明基板95とによって挟まれて配置され、上記した2次元光変調アレイ5に対する外部環境からの封止構造が容易に実現可能となる。また、反射表示モード及び発光表示モードのいずれの場合においても、表示光が透明基板95を透過する必要がなくなり、反射光及び光源光のいずれの場合においても透明基板95を透過させずに済む分、表示光の光強度低下を防止できる。
次に、本発明に係る表示素子の第5の実施の形態を説明する。
図24は第5の実施の形態に係る表示素子の反射表示モードと発光表示モードとにおける明暗時の動作説明図である。
本実施形態による表示素子500は、平面光源(バックライト光源)55を透明基板95の表示側とは反対側に設け、さらに平面光源55の透明基板95とは反対側に吸収膜56を設けている。
この表示素子500によれば、反射表示モードでは、平面光源55を消灯し、図24(a)に示すように、可動薄膜13を透明基板95から離間配置することで、周囲光を可動薄膜13に透過させて吸収膜56により吸収するOFF状態と、図24(b)に示すように、可動薄膜13を透明基板95に近接配置することで、周囲光を誘電体多層膜(図示略)の光学的干渉効果により光変調して表示側へ反射させて出射するON状態が選択的に得られる。一方、発光表示モードでは、平面光源55を点灯し、図24(c)に示すように、可動薄膜13を透明基板95から離間配置することで光を表示側へ出射させるON状態と、図24(d)に示すように、可動薄膜13を導光板7に近接配置することで平面光源55からの光を誘電体多層膜(図示略)の光学的干渉効果により反射して表示側に出射させないOFF状態が選択的に得られる。
ここで、図24に示す光変調素子のより具体的な構成の一例を説明する。
図25に光変調素子の層構成とその動作を説明する拡大図を示した。図25(a)は図24(c)に対応する状態を、図25(b)は図24(d)に対応する状態を示している。また、光変調素子の構成は、図19と同様であるが、光源を平面光源55としている点が異なっている。
この場合、平面光源55から透明基板95の表示側界面へ、全反射臨界角θcより大きな入射角θを有する光を導入するため、適宜な光学素子を透明基板95と平面光源55との間に介装すればよい。この光学素子としては、簡単にはプリズムが挙げられるが、例えば本願発明者による特願2000−374527号に記載した誘電体多層膜等からなる光学素子を好適に用いることができる。
次に、本発明に係る表示素子の第6の実施の形態を説明する。
図26は第6の実施の形態に係る表示素子の反射表示モードと発光表示モードとにおける明暗時の動作説明図である。
本実施形態の表示素子600は、透明基板95の表示側に2次元光変調アレイ5を設けたことを特徴としている。
この表示素子600によれば、透明基板95の表示側に2次元光変調アレイ5が設けられ、図26(b)に示す反射表示モードでは、透明基板95を透過させずに直接可動薄膜13を透過させるのみで光変調が可能となり、高効率で反射光を得ることができる。なお、上記したように、2次元光変調アレイ5は外部環境からシールドした封止構造とすることが望ましく、シールドパネル等で可動薄膜13の表示側を覆う必要があるが、この場合、透明基板95とシールドパネル等とは兼用しないため、透明基板95の材質に限定されない任意な材質のシールドパネル等が採用可能となり、設計の自由度が向上する。
次に、本発明に係る表示素子の第7の実施の形態を説明する。
図27は第7の実施の形態に係る表示素子の光変調素子の要部拡大断面図である。
本実施形態の表示素子700は、光変調素子15の基板が、シリコン基板113からなることを特徴としている。即ち、本実施形態では、光変調素子の主要部が形成される従来のガラス基板またはプラスチックフィルムに代えてシリコン基板113を使用して、シリコン基板上に光変調素子の主要部を形成している。
図27に示す本実施形態に係る画像表示素子は、Si(シリコン)基板113と、Si基板113の上面に接して形成された絶縁層19と、絶縁層19の上面に接して形成された第1の電極17と、第1の電極17の上面の部分領域に形成された空隙27と、第1の電極17の上面に空隙27を覆って形成された可動薄膜13と、可動薄膜13の上部に接して形成された第2の電極25と、空隙27を外れた可動薄膜13の表面から第1の電極17の表面に達するまで貫通するコンタクトホール115と、コンタクトホール115の上部の周囲からコンタクトホール115を通じて第1の電極17の表面までに形成された下部電極117とを具備する。
これら構成の可能な材料の組合せとしては、例えば、絶縁層19として二酸化シリコン(SiO2)、第1の電極17としてポリシリコン(Poly−Si)、空隙27の犠牲層としてアルミニウム(Al)、可動薄膜13として窒化シリコン(SiN)、第2の電極25としてITO(酸化インジウム・スズ)とすることができる。下部電極117については、第2の電極25と同じ材料組成とすることができる。
また、絶縁層19及び可動薄膜13として、SiO2に代えてリン珪酸ガラス(PSG)、ホウ素珪酸ガラス(BSG)、ホウ素リン珪酸ガラス(BPSG)、或いはそれらの複合物を用いることもできる。同様に、第1の電極17として、タングステンの外に、モリブデン(Mo)、金(Au)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、或いはそれらの合金を用いることもできる。また、任意の金属としては、例えばAl、Mo、Wを挙げることができる。但し、第1の電極17とは異種材料を選択する必要がある。さらに、第2の電極25は、ITOの外に、酸化錫(SnO2)とすることもできる。
本実施形態の表示素子700によれば、光変調素子15の基板がシリコン基板113からなることで、半導体装置の製造技術を用いて光変調素子を容易に製造でき、微細化された光変調素子が低コストで製造できるようになる。また、シリコン基板113上に、製造された光変調素子と関係するアクティブ素子等の他の半導体回路を同時、かつ一体に形成できるようにしている。これにより、光変調素子の集積度を高め、一層の微細化が図られる。
以上の各実施の形態で説明した構成を有する表示素子は、携帯用機器の画像表示部として好適に用いることができる。携帯用機器としては、例えば図28(a)に示す携帯電話121、図28(b)に示す携帯端末123、図28(c)に示すデジタルカメラ125、図28(d)に示すビデオカメラ127等を好適に挙げることができる。
これらの携帯用機器121,123,125,127では、上記した各実施の形態のいずれかの表示素子を画像表示部121a,123a,125a,127aに用いることで、持ち運び先の周囲光環境に応じた最適な表示が可能となり、周囲光環境が種々に変化しても、周囲光環境に左右されない良好な視認性が得られることになる。また、周囲光が利用できる場合には、光源を点灯させずに周囲光を反射光に利用するため省電力化が図れ、これら携帯用機器121,123,125,127の消費電力を低減させて、携帯用機器内蔵の電源装置、ひいては携帯用機器全体の小型化も可能となる。
3 光源
7 導光板
13 可動薄膜
15 光変調素子
27 空間
35 周囲光センサ
41 表示モード切り換え部
45 誘電体多層膜
52 次元光変調アレイ
93 フロントライト方式の導光板
95 透明基板
113 シリコン基板
100,200,300,400,500,600,700 表示素子
121a,123a,125a,127a 画像表示部
121,123,125,127 携帯用機器
7 導光板
13 可動薄膜
15 光変調素子
27 空間
35 周囲光センサ
41 表示モード切り換え部
45 誘電体多層膜
52 次元光変調アレイ
93 フロントライト方式の導光板
95 透明基板
113 シリコン基板
100,200,300,400,500,600,700 表示素子
121a,123a,125a,127a 画像表示部
121,123,125,127 携帯用機器
Claims (13)
- 光源と、電気機械動作により可動薄膜を変位させることで入射光に対する透過率又は反射率が変化する光変調素子を基板上で2次元配列して形成した2次元光変調アレイとを備え、該2次元光変調アレイにより変調された光を表示側へ出射する表示素子であって、
前記表示側から導入される周囲光を前記入射光として反射表示する反射表示モードと、
光源からの光を前記入射光として発光表示する発光表示モードとのいずれか或いは両方のモードで表示可能に構成したことを特徴とする表示素子。 - 前記基板が導光板であって、前記光源が前記導光板の側方から光を供給することを特徴とする請求項1記載の表示素子。
- 前記基板の表示側に該基板に対して平行に対峙して設けたフロントライト方式の導光板を備え、前記光源が前記導光板の側方から光を供給することを特徴とする請求項1記載の表示素子。
- 前記光源が、前記基板の表示側とは反対側に設けた平面光源であることを特徴とする請求項1記載の表示素子。
- 前記基板の表示側とは反対側の面上に前記2次元光変調アレイを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記基板の表示側の面上に前記2次元光変調アレイを設けたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記光変調素子が、基板に対して接近・離間方向に移動自在に支持された可動部と、前記可動部及び基板の双方にそれぞれ対峙して設けた一対の電極とを具備し、
前記反射表示モードでは、前記可動部を前記基板に近接配置又は離間配置することで周囲光を光学的干渉効果により光変調し、前記周囲光を表示側に反射又は吸収する一方、
前記発光表示モードでは、前記可動部を前記基板に近接配置することで、光源からの光を表示側に出射し、前記可動部を前記基板から離間配置することで、前記光を出射させないことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項記載の記載の表示素子。 - 前記2次元光変調素子アレイの形成された基板が、透明基板からなることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記2次元光変調素子アレイの形成された基板が、シリコン基板からなることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記2次元光変調アレイを単純マトリクス駆動する表示駆動部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記2次元光変調アレイをアクティブマトリクス駆動する表示駆動部を備えたことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれか1項記載の表示素子。
- 前記表示素子の周囲の明るさを検出する周囲光センサと、
該周囲光センサからの出力に応じて前記反射表示モード、発光表示モード、或いは両モードによる表示に変更する表示モード切り換え部とを備えたことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれか1項記載の表示素子。 - 請求項1〜請求項12のいずれか1項記載の表示素子を用いた画像表示部を備えたことを特徴とする携帯用機器。
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- 2003-07-23 JP JP2003278590A patent/JP2005043726A/ja active Pending
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