JP2008128624A - 放射パネルおよび放射空調ユニット - Google Patents

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Masaaki Imai
正昭 今井
Yoshinori Inoue
良則 井上
Hiroaki Hayase
宏明 早瀬
Norihiko Kamatani
憲彦 鎌谷
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Abstract

【課題】熱媒を流通させるための熱媒流路を容易かつ確実に設けることができ、熱媒流路と連なる部分におけるヒートロスが実質的になく優れた熱伝導性を有する放射パネルならびに施工性が良好で冷暖房効率に優れる放射空調ユニットを提供すること。
【解決手段】放射パネル1のパネル本体3の外面上に、熱媒流路の一部を構成する熱媒流通管部2を一体的に形成する。前記放射パネル1を複数枚配置して熱放射面とし、該放射パネル1の熱媒流通管部2を連通させて熱媒流路を構成し、熱媒に防錆等の処理を施すための熱媒処理手段と、熱媒を加熱ないし冷却するための熱媒加熱・冷却手段とを設けて、放射空調ユニットを構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、病院、高齢者施設、図書館等の各種建物内の空間内に設置されて熱放射により冷暖房を行う放射パネルおよびこれを用いてなる放射空調ユニットに関するものである。
室内に設置される冷暖房装置としては、従来、冷水または温水等の熱媒により空気を冷却または加熱し、これにより得られた冷気または暖気をファンにより強制的に循環させることによって室内の冷暖房を行ういわゆる強制対流空調によるものが主流であった。この強制対流空調による冷暖房では、ドラフトと呼ばれる局所的な気流が人体にあたって過度に温冷感を与えることにより快適性が損なわれたり、気流を強制的に発生させるためのファンによる騒音が伴うといった問題がある。
そこで、例えば図17に示すように、室内Rの天井に配設される輻射パネル101と、この輻射パネル101面に沿って走るように設けられたパイプ102よりなる熱媒流路とを備え、この熱媒流路内に熱媒を流通させて輻射パネル101を冷却または加熱し、この輻射パネル101と人体との間で直接的に放射熱交換を行うことによって室内Rの冷暖房を行うようにした、放射空調と称されるものが提案されている(例えば特許文献1等参照)。
特開平7−19533号公報
上記のような放射空調による冷暖房装置によれば、気流を強制的に発生させずに冷暖房を行うため、ドラフトによる不快感や騒音の問題を解消することができ、さらに、強制対流空調の場合に比して、熱媒の温度をより外気温に近くなるように(即ち、冷水をより高温に、温水をより低温に)設定しても十分な冷暖房効果が得られるため、省エネルギーの冷暖房装置とすることができるという利点もある。
上記放射空調においては、熱媒流路を構成するパイプを例えばろう付け等の方法によって輻射パネルに取り付けるようにするのが一般的であるが、この構造ではパイプが輻射パネルに線的に接触した状態で固定されるため接触面積が少なく、このためパイプと輻射パネルとの間でのヒートロスが大きく熱伝導が十分になされ難い。
そこで、例えば前記特許文献1では、図18に示すように、輻射パネル101面上に断面U字形状のパイプ受け部103を設け、このパイプ受け部103にパイプ102を嵌め込み、この後さらに固定部材104を嵌め込むようにしてパイプ102を固定する構造が開示されている。
上記のようなパイプ102の取付構造によれば、パイプ102の外周面がパイプ受け部103に面的に接触した状態で固定されるため接触面積が大きく、したがってヒートロスが少なく熱伝導性を良好とすることができる。
しかしながら、上記のようにパイプ102をパイプ受け部103に面的に接触させた構造であっても、パイプ102とパイプ受け部103との間でのヒートロスを実質的になくすことは不可能である。
また、パイプが前記ろう付け等の方法によって輻射パネルに取り付けられる構造であれ、パイプ受け部103を介して取り付けられる構造であれ、パイプの取り付けには手間を要し、またパイプの取付工程で輻射パネルとの接触が不十分となる不良が生じると熱伝導性が大きく損なわれることになるという問題がある。
本発明は、かかる問題点に鑑みて案出されたものであり、熱媒を流通させるための熱媒流路を容易かつ確実に設けることができ、熱媒流路と連なる部分におけるヒートロスが実質的になく優れた熱伝導性を有する放射パネルを提供することを目的とする。
また、本発明は、施工性が良好で冷暖房効率に優れる放射空調ユニットを提供することを目的とする。
本発明にかかる放射パネルは、上記目的を達成するためになされたものであり、その第1の要旨とするところは、
熱放射により対象空間内の冷暖房を行う放射パネルであって、
熱媒を流通させるための熱媒流路が添設され、該熱媒流路を流通する熱媒から熱伝導がなされて対象空間に熱放射を行い得るパネル本体を有し、
前記熱媒流路の一部を構成する熱媒流通管部が、パネル本体の外面上に一体的に形成されていることを特徴とするものである。
本発明において、「対象空間」とは、一定の拡がりを有しその内部の冷暖房を行い得る空間を意味し、建物の室内やホール、エントランス等がいずれも含まれる。また、「熱媒流路」とは、閉じていると閉じていないとを問わず熱媒が流通し得る任意の経路を意味し、熱媒を供給する手段や配管等も含む広い概念とする。
また、本発明にかかる放射パネルの第2の要旨とするところは、前記第1の要旨において、
前記パネル本体が、外面から対象空間へ向けて延出する熱放射用のフィンを有するものである。
また、本発明にかかる放射パネルの第3の要旨とするところは、前記第1または第2の要旨において、
前記パネル本体が、熱媒流通管部が突出しておらず平面状に形成されたパネル取付用の取付面を有するものである。
また、本発明にかかる放射空調ユニットの要旨とするところは、
熱放射により対象空間内の冷暖房を行う放射空調ユニットであって、
前記第1ないし第3の要旨に該当する放射パネルを1枚または複数枚配置してなる熱放射面と、
前記熱放射面に必要な熱伝導をなし得るように放射パネルの熱媒流通管部を連通させてなる熱媒流路と、
前記熱媒流路を流通する熱媒に防錆等の処理を施すための熱媒処理手段と、
前記熱媒を加熱ないし冷却するための熱媒加熱・冷却手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明において、「熱媒流通管部を連通させる」とは、複数の熱媒流通管部同士を連通させること以外にも、単一の熱媒流通管部を、例えば熱媒供給手段等に接続して熱媒流路を構成するように連通させることも含意するものとする。
また、「防錆等の処理」には、熱媒流路に錆あるいは腐食、スケール、スライム、細菌、藻類等が発生するのを防止ないし抑制するための防錆・防食処理、防スケール・防スライム処理、防菌・防藻処理や、熱媒流路に発生した錆、スケール、スライム、細菌、藻類等を除去するための洗浄処理、殺菌処理、殺藻処理等の各種処理がいずれも含まれる。
本発明にかかる放射パネルによれば、熱媒を流通させるための熱媒流路が添設され、該熱媒流路を流通する熱媒から熱伝導がなされて対象空間に熱放射を行い得るパネル本体を有し、該熱媒流路の一部を構成する熱媒流通管部が、パネル本体の外面上に一体的に形成されている構成としたので、該熱媒流通管部がパネル本体に取り付けられるのではなくこれらが一体の部材となっており、したがって熱媒流路とパネル本体との接触状態の問題とはもとより無縁のものとなっている。このため、熱媒流路とパネル本体とが連なる部分においてヒートロスが実質的になく優れた熱伝導性を得ることができる。また、熱媒流通管部を、取付工程を経ることなくパネル本体の成形と同一工程で設けることができるため、そのぶん手間も少なく容易に熱媒流通管部を設けることができ、製造工程で熱媒流通管部とパネル本体との接触が不十分となる不良が生じることもなく、したがって、熱媒流路を容易かつ確実に設けることができる。
また、本発明の第2の要旨にかかる放射パネルによれば、パネル本体が、外面から対象空間へ向けて延出する熱放射用のフィンを有するものである構成としたので、熱放射を行い得る面積がフィンを設けた分だけ増大しており、したがって冷暖房効率がそのぶん向上したものとなっている。また、フィンを設けたことにより、熱放射を行い得る面が多方面に形成されており、このため熱放射を多方向に行うことができるようになっているので、より広範な領域にわたって熱放射が可能となり、したがってそのぶん放射パネルの設置範囲も少なくすることができコストの低減に資することもできる。また、フィンが対象空間へ向けて延出しているので、気流が物体の表面に沿って流れる性質(コアンダ効果)により、フィンの表面に沿って、対象空間にむかう方向に自然対流を導くことができる。放射空調においては、気流を強制的に発生させないものであるため、これをできるだけ補うよう、例えば複数の放射パネルを間隔をおいて配置したり、あるいは放射パネル自体にスリットや複数の孔を設けたりすることによって、放射パネルの上方から下方への自然対流を生じさせるようにする方法も公知であるが、この方法によれば、間隔やスリット、孔などを通して放射パネルの裏側が室内から見えて見栄えが損なわれることや、埃等が通過するといった問題もある。これに対し、前記したようにフィンを設けてその表面に沿って自然対流を導くようにしたことにより、放射パネルに間隔やスリット、孔などを設ける必要もないため見栄えが損なわれることもなく、逆に、フィンの形成によって放射パネルの意匠性が向上しており、また、埃等の通過といった問題も解消されている。
また、本発明の第3の要旨にかかる放射パネルによれば、パネル本体が、熱媒流通管部が突出しておらず平面状に形成されたパネル取付用の取付面を有する構成としたので、放射パネルを例えば天井から吊下した構造とすることなく、直接天井スラブや天井仕上げ面に取り付けることもでき、したがって施工性を向上させることができる。
また、本発明の放射空調ユニットによれば、前記第1ないし第3の要旨に該当する放射パネルを1枚または複数枚配置してなる熱放射面と、該熱放射面に必要な熱伝導をなし得るように放射パネルの熱媒流通管部を連通させてなる熱媒流路と、該熱媒流路を流通する熱媒に防錆等の処理を施すための熱媒処理手段と、前記熱媒を加熱ないし冷却するための熱媒加熱・冷却手段と、を備える構成としたので、放射パネルの熱媒流通管部がパネル本体と一体的に成形されていることから、熱媒流路の配管が容易であって施工性が良好となっているとともに、熱媒流路と熱放射面との間で優れた熱伝導性を得ることができるようになっている。したがって、放射空調ユニットが施工性および冷暖房効率に優れるものとなっている。さらにまた、熱媒流路内、特に放射パネルの熱媒流通管部内においては、錆あるいは腐食、スケール、スライム、細菌、藻類等の発生が問題となるが、熱媒処理手段により熱媒に防錆等の処理が施されるため、上記錆等の問題を生じることなく熱媒を使用することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る放射パネルの実施形態について説明する。図1は本実施形態の放射パネルの一部切欠斜視図、図2は図1のA−A線矢視断面図、図3は図1の要部拡大断面図である。
図1および図2に示すように、放射パネル1は、熱媒を流通させるための熱媒流路が添設され、該熱媒流路を流通する熱媒から熱伝導がなされて対象空間に熱放射を行い得るパネル本体3を有し、該熱媒流路の一部を構成する熱媒流通管部2が、パネル本体3の外面上に一体的に形成されている構成となっている。
パネル本体3は、長尺に延びる方形の薄板状に成形されたものとなっている。パネル本体3の一方の外面(図1および図2では下面)3Bには、多数の熱放熱用のフィン4が設けられている。このフィン4は、パネル本体3の一方の外面3Bから対象空間へ向けて垂直に延出する板状の形状を有し、パネル本体3の当該外面3B上に、たがいに平行な複数条をなすように形成されている。各フィン4は、パネル本体3の長さ方向に沿って、パネル本体3の一方端から他方端まで、即ち全長にわたって延びる側面視帯状に形成されている。図2に示すように、パネル本体3の一方の外面3Bからの各フィン4の延出高さdは、各フィン4の間隔(即ちピッチ)dと等しくなっている。各フィン4は、一定間隔dをおいて計9条をなすように配置され、最も外側に位置する両側2条のフィン4はそれぞれ、パネル本体3の両側端縁から、フィン4のピッチdに等しい間隔dを隔てた内側の位置にくるように配置されている。したがって、パネル本体3の両側端縁部にはそれぞれ、上記最も外側に位置する両側2条のフィン4の位置よりもさらに外側へ、フィン4のピッチdに等しい幅(d)だけ延出する翼状部分3R、3Lが形成されている。以上の構成から、本実施形態では、パネル本体3の全幅はd×10に等しくなっている。また、上記パネル本体3の両側端縁部に形成された翼状部分3R、3Lのうち、一方の翼状部分(図1および図2では右側の翼状部分)3Rは、フィン4の延出方向に若干の段差をもってずれた位置から外側に延びている。以下、この段差をもって外側に延びている翼状部分3Rを有段翼状部分3R、段差なしに外側に延びている翼状部分3Lを無段翼状部分3Lと称す。この有段翼状部分3Rの段差は、パネル本体3の厚さ即ち有段翼状部分3Rないし無段翼状部分3Lの厚さにほぼ等しくなるように設定されている。
パネル本体3のフィン4が形成された一方の外面3Bとは反対側の外面(図1および図2では上面)3T上には、熱媒流通管部2が形成されている。図3にも示すように、この熱媒流通管部2の内部には、フィン4の延出寸法(=ピッチ)dよりも若干小さい程度の内径を有する円筒状の内腔2aが形成され、熱媒流通管部2の外形は、パネル本体3の外面3Tから外側へ垂直に延出する断面逆U字形状を有し、パネル本体3の幅方向中央の位置(すなわちパネル本体3において、前記9条のフィン4のうちの中央に位置するフィン4Mの直ぐ裏側の位置)に、パネル本体3の一方端近傍から他方端近傍まで長さ方向に沿って直線状に延びる凸条をなすものとなっている。したがって、熱媒流通管部2の内腔2aの中心線は、上記中央のフィン4Mと同一平面上にあって、該フィン4Mの端縁と平行となっている。
上記熱媒流通管部2は、前記フィン4もあわせ、パネル本体3と一体的に成形されており、アルミニウムを押し出し成形することによって形成されている。上記熱媒流通管部2、パネル本体3およびフィン4は、同一断面が長さ方向に連続する形状を有しているため、押し出し成形により好適に成形することができる。
上記熱媒流通管部2は、その両端が、パネル本体3の両端から内側へやや間隔をおいた位置にくるように形成されている。即ち、熱媒流通管部2は、パネル本体3の長さより短く、パネル本体3の長さ方向中央に配置されて、該熱媒流通管部2の両端とパネル本体3の両端との間に、等しい間隔Sがそれぞれ形成されている。この両端部の間隔Sは、成形工程で熱媒流通管部2をパネル本体3の一方端から他方端まで全長にわたって形成した後、その両端部を切削し切除することによって形成されている。
次に、本発明に係る放射空調ユニットの実施形態について説明する。図4は
放射空調ユニットU1を配置した状況を模式的に示す一部切欠概略平面図、図5は図4のB部概略拡大図、図6は図5のC−C線矢視概略断面図、図7は図5のD−D線矢視概略断面図である(ただし、図7では明確化のため天井部および取付部材は省略)。
図4ないし図7に示すように、放射空調ユニットU1は、対象空間内の冷暖房に必要な面積を有するように放射パネル1を複数枚配置してなる熱放射面U11と、該熱放射面U11に必要な熱伝導をなし得るように放射パネル1の熱媒流通管部2を連通させてなる熱媒流路U12と、該熱媒流路U12を流通する熱媒に防錆等の処理を施すための熱媒処理手段U13と、前記熱媒を加熱ないし冷却するための熱媒加熱・冷却手段U14と、を備える構成となっている。
熱放射面U11は、前記図1ないし図3に示す放射パネル1を、長さ方向および幅方向にそれぞれ必要枚数を並置するようにして同一平面上に配置することによって構成されている。本実施形態においては、図4に示すように、放射パネル1を長さ方向に2枚、幅方向に多数枚それぞれ並置するようにして、熱放射面U11が天井面の面積よりやや小さい面積を有する方形状に構成され、その全周縁と天井部C1の周面(即ち室内の4壁面)との間に間隔をおいた状態で、天井部C1の中央に配置されている。
各放射パネル1は、図6に示すように、天井部から吊下するようにして取り付けられている。天井スラブ5には埋込ボルト6を介し吊下部材7が垂下され、該吊下部材7からはさらに横架材8が垂下されている。吊下部材7は、帯状に延びる金属板の一端部を鉤形状に折曲してなる折曲部71にボルト挿通孔を穿設するとともに、他端部に、先端面の中央部を溝状に開口した側面視概略矩形状の把持部72を設けた構成を有し、折曲部71のボルト挿通孔が埋込ボルト6に挿通され上下からナット9により挟持されるようにして固定されている。横架材8は、帯状に延びるウエブ81の一方端縁に、断面矩形状に膨出した形状を有しウエブ81の長さ方向に沿って角柱状に延びる膨出部82を設けるとともに、他方端縁に、ウエブ81に垂直なフランジ83を設けた形状に成形されてなる金属製の長尺材であり、膨出部82を上記吊下部材7の把持部72内に挿通するようにして吊下部材7から垂下されている。横架材8のフランジ83上には、放射パネル1の端部が載置固定され、これにより放射パネル1が天井部から吊下するようにして取り付けられた構造となっている。
図7に示すように、放射パネル1の無段翼状部分3Lと、幅方向に隣接する放射パネル1の有段翼状部分3Rとは上下に重合され、これにより、幅方向に隣接する放射パネル1同士が連結されている。このとき、有段翼状部分3Rおよび無段翼状部分3Lのそれぞれの幅はフィン4のピッチdに等しいので、幅方向に隣接する放射パネル1のフィン4同士もこのピッチdに等しい間隔dをもって並置され、したがって幅方向に隣接する放射パネル1のフィン4の全体が一定ピッチdで整然と並置されることとなる。また、前記したように有段翼状部分3Rの段差は無段翼状部分3Lの厚さに等しいため、これら両放射パネル1のパネル本体3における熱媒流通管部2が形成された一方の外面3T同士が面一となっている。
熱媒流路U12は、熱放射面U11を構成する各放射パネル1の熱媒流通管部2を連通させて形成されている。図5に示すように、放射パネル1の熱媒流通管部2の一方端と、幅方向の一方側に隣接する放射パネル1の熱媒流通管部2の一方端とは、連結管2Cにより連結されている。連結管2Cは、両端部が軸方向に対し垂直な同一方向に向けて折曲された、中央が直線状にやや長く延びる概略C字状の形状を有し、その両端部が、幅方向に隣接する放射パネル1の熱媒流通管部2の一方端にそれぞれ連結されている。これにより、幅方向に隣接する放射パネル1の熱媒流通管部2同士が平面視概略U字形状をなして連通している。一方、放射パネル1の熱媒流通管部2の他方端は、上記のようにして熱媒流通管部2の一方端が連結された隣接する放射パネル1とは反対側に隣接する放射パネル1の熱媒流通管部2の他方端と、前記と同様にして連結管2Cにより連結されている。このようにして、幅方向に隣接する複数の放射パネル1の熱媒流通管部2が連結管2Cにより連結され、熱放射面U11に沿って蛇行形状をなして走るようにして連通している。幅方向に隣接して2列をなす複数の放射パネル1のうち、一方の末端部に配置された2枚の放射パネル1Eの熱媒流通管部2同士は、直管よりなる連結管2Dにより、長さ方向に一直線状に連結されている。以上のようにして、熱放射面U11上のほぼ全面にわたって、蛇行しながら連通するようにして熱媒流路U12が添設され、これにより熱放射面U11のほぼ全面に熱伝導がなされ得るようになっている。
図4に示すように、幅方向に隣接して2列をなす放射パネル1のうち、他方の末端部に配置された2枚の放射パネル1Sの熱媒流通管部2は、熱放射面U11の外部へ延びる配管2Eを介し、室外の適宜箇所に設置された熱媒加熱・冷却手段U14に接続され、さらに、熱媒加熱・冷却手段U14は熱媒処理手段U13に接続されている。これにより、熱媒が循環し得る熱媒流路U12が構成され連通している。熱媒である水は、熱媒供給配管U15から熱媒処理手段U13に供給され、防錆等の処理が施される。ついで、熱媒加熱・冷却手段U14に伝送され、加熱または冷却されて温水または冷水とされる。こうして防錆等の処理が施された温水または冷水が、熱媒流路U12を流通して熱放射面U11との間で熱伝導を行い、該熱放射面U11上のほぼ全面にわたって流通した後は、再び熱媒加熱・冷却手段U14に戻って加熱または冷却され、再度熱媒流路U12を流通して再利用されるようになっている。
(作用)
上記のようにして設置された放射空調ユニットU1の熱媒流路U12に、熱媒である水を熱媒処理手段U13で処理し熱媒加熱・冷却手段U14で加熱または冷却して温水または冷水として流通させると、放射パネル1の熱媒流通管部2からパネル本体3に熱または冷熱が伝導され、放射パネル1から即ち熱放射面U11から熱放射がなされて室内空間Rの冷暖房が行われる。このとき、熱媒流路U12の一部を構成する放射パネル1の熱媒流通管部2がパネル本体3の外面上に一体的に形成されている構成としたので、該熱媒流通管部2がパネル本体3に取り付けられるのではなくこれらが一体の部材となっており、したがって熱媒流路U12とパネル本体3との接触状態の問題とはもとより無縁のものとなっている。このため、熱媒流路U12とパネル本体3とが連なる部分においてヒートロスが実質的になく優れた熱伝導性を得ることができる。また、熱媒流通管部2を、取付工程を経ることなくパネル本体3の成形と同一工程で設けることができるため、そのぶん手間も少なく容易に熱媒流通管部2を設けることができ、製造工程で熱媒流通管部2とパネル本体3との接触が不十分となる不良が生じることもなく、したがって、熱媒流路U12を容易かつ確実に設けることができる。
また、放射パネル1にフィン4が設けられていることにより、フィンが形成されていない平面の熱放射面の場合に比して、熱放射面U11の表面積が3倍に増大しているので、熱放射の効率がそれだけ増大しており、したがって冷暖房効率が大幅に向上している。また、パネル本体3から図7中の矢印H1に示すように下方へ熱放射がなされるだけでなく、フィン4から矢印H2に示すように側方にも熱放射がなされるため、熱放射面U11を室内空間Rの中央部のみに配置してその周縁部には配置しないようにしても、この周縁部においても熱放射により冷暖房がなされ得るようになっている。したがって、良好な冷暖房効率を維持したままで放射空調ユニットU1の設置面積を低減することができる。
また、図7中の矢印Fに示すように、自然対流がフィン4の表面に沿って室内空間Rに向かうようになる。このため、放射パネル1に間隔やスリット、孔などが設けられていないにもかかわらず、室内空間Rにむかう方向に自然対流を導くことができるようになっている。したがって、間隔やスリット、孔などにより放射パネル1の見栄えが損なわれることもなく、逆に、フィン4の形成によって放射パネル1の意匠性が向上しており、また、埃等の通過といった問題も解消されている。
また、フィン4が、パネル本体3の外面から垂直に延出する板状の形状を有し、パネル本体3の外面上に、たがいに平行な複数条をなすように形成してなる構成としたので、簡易な構成により、熱放射面U11の表面積が効率よく増大しており、またフィン4の形成も容易となっている。
また、熱媒流通管部2だけでなくフィン4もパネル本体3と一体的に成形されているので、放射パネル1の作製を少ない工程で、かつ簡便に行うことができ、また放射パネル1の外観も簡潔で意匠性の良好なものとなっている。さらに、これら熱媒流通管部2、パネル本体3およびフィン4がアルミニウムで一体的に成形されているので、アルミニウムが有する熱伝導性、軽量性、強度、耐食性などの良好な特性を熱媒流通管部2、パネル本体3およびフィン4の全体にわたって発揮させることができ、したがって放射パネル1がさらに熱放射特性や機械的特性に優れ、施工や取扱いにも有利なものとなっている。特に、本実施形態においては、パネル本体3が方形の薄板状に成形され、その一方面から多数のフィン4が整然とストライプをなすようにして形成されており、放射パネル1が全体として軽量かつ意匠性に優れる内装材としての機能も奏し得るものとなっている。
また、上記放射空調ユニットU1においては、放射パネル1の熱媒流通管部2がパネル本体3の外面上に一体的に形成されているため、熱媒流路U12の配管が容易であって施工性が良好であるとともに、熱媒流路U12と熱放射面U11との間で優れた熱伝導性を得ることができ、したがって放射空調ユニットU1が施工性および冷暖房効率に優れるものとなっている。さらにまた、熱媒流路U12内、特に放射パネル1の熱媒流通管部2内には、錆あるいは腐食、スケール、スライム、細菌、藻類等の発生が問題となるが、熱媒処理手段U13により熱媒に防錆等の処理が施されるため、上記錆等の問題を生じることなく熱媒を使用することができる。例えば、熱媒が例えば水道水等の塩素を含有するものである場合には、これをそのまま熱媒流路U12に流通させると、特にアルミニウムよりなる熱媒流通管2が塩素により腐食される恐れがあるが、熱媒処理手段U13により熱媒に脱塩素処理を施すようにすると、塩素による熱媒流通管部2の腐食を生じることなく、塩素を含有する熱媒を使用することができる。
(変更態様)
図8は、放射パネルの別の実施形態を示す斜視図であり、図9は、図8のE−E線矢視概略断面図である。図8および図9に示す放射パネル111は、パネル本体113が、熱媒流通管部が突出しておらず平面状に形成されたパネル取付用の取付面113Tを有するものとなっている(なお図8においては、放射パネル111の長さ方向中央部が省略されているが、パネル本体113は、長さ方向中央部だけでなく一方端も切り欠いて省略されている)。この放射パネル111においては、前記図1ないし図3に示す放射パネル1のフィン4と同様のフィン114が同じく間隔dをおいて、ここでは計10条をなすように配置され、したがってパネル本体113の全幅はd×11となっている。10条のフィン114のうちの中央に位置する2条のフィン114の間には、熱媒流通管部112が形成されている。熱媒流通管部112は、中央に位置する2条のフィン114とパネル本体113とによって構成される溝状部分を底部から所定深さまで充填したような概略矩形状の断面形状を有しており、内部には円筒状の内腔112aが形成されている。上記10条のフィン114および熱媒流通管部112の両端部はそれぞれ、連結管112Cの径より若干大きい長さだけ切削され、これにより、連結管112Cを配置するための配管スペース114Eが形成されている。この配管スペース114Eは、フィン114および熱媒流通管部112をパネル本体3と同一長さに一体成形した後、フィン114および熱媒流通管部112の両端部を切削することによって形成されている。なお、本実施形態においては10条のフィン114の全ての両端部を切削するようにして、パネル本体113の全幅にわたって配管スペース114Eが形成されているが、これにかえて、パネル本体113において連結管が配置される側の半分に位置する5条のフィン114および熱媒流通管部112の端部のみを切削することによって配管スペースを形成し、その反対側の半分に位置する5条のフィン114の端部は切削せずパネル本体113の端部まで延びたままの状態として配管スペースを形成しないようにしてもよい。この場合、パネル本体113の両端において配管スペースの形成位置は左右逆となる。
上記放射パネル111においては、熱媒流通管部112が、パネル本体113のフィン114が形成された一方の外面113B側に形成されており、パネル本体113の他方の外面(図8および図9では上面)113Tは、いかなる部材も配設されておらず、また熱媒流通管部も含めいかなる突出形状も有していない平面となっており、したがって、このパネル本体113の外面113Tを例えば後述するように天井スラブや天井仕上げ面等の平面部に密着させるようにして放射パネル111を取り付けることもできるようになっている。即ち、パネル本体113において、フィン114が形成された一方の外面113Bと反対側の他方の外面113Tが、熱媒流通管部が突出しておらず平面状に形成されたパネル取付用の取付面となっている。
図10は、前記図8および図9に示す放射パネル111を直接天井仕上げ面に取り付けるようにした例を示す概略断面図である。同図に示す例では、天井スラブ11から吊下するようにして天井パネル119が敷設され、この天井パネル119の下面に複数の放射パネル111が取り付けられて、熱放射面U111が構成されている。隣接する放射パネル111の熱媒流通管部112同士は、前記図4ないし図7に示す放射空調ユニットU1の場合と同様にして、連結管により連結されて連通し、これにより、熱放射面U111のほぼ全面にわたって熱媒流路が添設されている(図示せず)。放射パネル111は、前記したように熱媒流通管部が突出しておらず平面状に形成されたパネル取付用の取付面113Tを有する構成となっており、この取付面113Tを天井パネル119の下面に密着させ、タッピングビス等の適宜な固定手段(図示せず)により固定されている。このように取付面113Tで放射パネル111を容易に取り付けられるとともに、本実施形態では放射パネル111がアルミニウムを押し出し成形してなる薄板状の軽量の部材となっており、簡易な固定手段により固定することができ、したがって施工性が良好となっている。
また、天井部の構造によっては、例えば放射パネル111を直接天井スラブに取り付けることも可能である。この場合の取付構造は、前記天井仕上げ面に取り付けた場合の取付構造とほぼ同様である。
図11は、放射パネルの別の実施形態を示す斜視図である。同図に示す放射パネル121は、配管スペースが形成されておらず熱媒流通管部122および全てのフィン124がパネル本体123の一方端から他方端まで全長にわたって形成され、熱媒流通管部122がパネル本体123の両端よりも外方で連結管122Cにより連結されるように構成されている点以外は、前記図8および図9に示す放射パネル111と同様の構成を有しかつ同様の取付構造により取り付けられ得るものとなっている。この構成によれば、フィン124を切削する必要がないため、放射パネル121の製造がそのぶん簡略化され、また熱放射面の面積が低減されず放射パネル121の全長にわたってフィン124による熱放射を行うことができる。
図12は、放射パネルの別の実施形態を示す断面図である。同図に示す放射パネル21は、フィン24のピッチd2を、前記図1ないし図3に示す放射パネル1のフィン4のピッチdよりも小とするとともに、パネル本体23の有段翼状部分23Rにもフィン24を形成することにより、フィン24をさらに密に形成するようにした点以外はすべて、フィン24の延出高さdが同一である点も含め、前記図1ないし図3に示す放射パネル1と同様の構成となっている。また、幅方向に隣接する放射パネル21同士の連結部分すなわち重合部分の面積が不十分となることがないよう、パネル本体23の両側端縁部に形成された翼状部分23R、23Lの幅は、前記図1ないし図3に示す放射パネル1のフィン4のピッチdにそれぞれ等しくなっている。このようにフィン24をさらに密に形成することにより、熱放射面の表面積をさらに増大させることができる。
また、フィンのピッチだけでなく、延出長さ、厚さ等の寸法や形状も特に限定されるものではなく、例えば、径が漸次異なる複数の平面視円形状のフィンを同心円をなすように配置したものや、平面視直線状のフィンを格子状に配置したもの等、任意の形状のものが可能である。また、フィンの形成方法としても、押し出し成形以外にも例えばダイカスト等の公知の成形方法がいずれも採用でき、さらには、例えばフィンのみを別に成形してこれをパネル本体に溶接等により接合するといった方法も可能であり、これらの方法は、例えば上記平面視円形状、格子状等のフィンのように、押し出し成形によりパネル本体と一体的に成形することができないフィンを形成する場合には好適に適用される。
さらに、熱媒流通管部およびパネル本体、ないしフィンの材質としても、アルミニウムやその合金以外にも、例えば銅やその合金、ステンレス等も使用することができる。
一方、熱媒流通管部の内腔としては、前記内腔2aのような円筒状のもの以外にも、例えば角筒状のもの等としてもよい。
図13は、放射パネルの別の実施形態を示す断面図である。同図に示す放射パネル41は、パネル本体43が、平板状ではなく断面山形状(鋸歯状)に折曲した形状に成形され、これにより幅方向に隣接する複数の放射パネル41が断面W字形の波形状をなして連なるように構成されている点以外は、前記図1ないし図3に示す放射パネル1と同様の構成となっている。このようにパネル本体43を波形状のものとすることにより、フィン44による熱放射面積の増大に加え、パネル本体43自体の熱放射面積も増大している。なおこの例では、放射パネル41の設置面(天井面、壁面等)に対しフィン44が垂直に延出するように構成され、全てのフィン44がパネル本体43の一方の外面側の同一方向に向けてたがいに平行な状態で延出するように形成されているが、これにかえて、例えば図14に示すように、フィン54をパネル本体53の外面に対し垂直に延出するようにし、各フィン54がパネル本体53の波形の外面形状に応じて、放射パネル51の設置面に対し傾斜しながら延出する構成としてもよい。
さらにまた、例えば図15に示すように、パネル本体63を、幅方向中央に断面矩形状の凹条67を有する形状に折曲成形し、幅方向に隣接する複数の放射パネル61により断面略矩形状の凹凸が連続する構成としてもよい。この構成によれば、熱媒流通管部62を、パネル本体63の設置面に対向する側に形成された凹条67内に形成して室内R側から見えない構成としたままで、さらに、該凹条67の両側に形成された凸条68の端面をパネル取付用の取付面63Tとすることができる。さらには、この断面矩形状の凹条67を、例えば図16に示すように、断面U字形状に湾曲した底面形状を有する凹条97に変更した放射パネル91としてもよい。この場合も、熱媒流通管部92を、パネル本体93の設置面に対向する側に形成された凹条97内に形成することができるとともに、該凹条97の両側に形成された凸条98の端面をパネル取付用の取付面93Tとすることができる。
また、前記した通り、前記図1ないし図3に示す放射パネル1には間隔やスリット、孔などは設けられていないが、例えば隣接する放射パネルを適宜な間隔をおいて配置したり、パネル本体に適宜な寸法および形状のスリットを形成したりすることによって、フィンだけでなくこれら間隔やスリット、孔などによってさらに自然対流が生じやすくした構成としてもよい(図示せず)。
また、放射空調ユニットの熱放射面は、1枚の放射パネルで構成されるものとしてもよく、このような放射空調ユニットは、例えば狭小なスペースに設置する場合等のように、設置面積が少なくてすむ場合等に適用することができる。さらにこの場合、パネル本体の外面上に1条の熱媒流通管部を形成するかあるいは複数条の熱媒流通管部を形成してこれらを連結管により連結して連通させるようにして、1枚の放射パネル上に、熱媒流路のうち熱媒処理手段や熱媒加熱・冷却手段等を除く殆どの部分を構成するようにしてもよい。
また、放射空調ユニットの熱媒処理手段としては、防錆・防食処理、防スケール・防スライム処理、防菌・防藻処理、洗浄処理、殺菌・殺藻処理等の各種処理を行い得るものであればいずれも使用することができる。このような熱媒処理手段としては、例えば、冷却水をイオン化する電解槽に流入させ、自動的にそのpH値を維持するように稼動させ、スライム付着防止と防錆を行わせるようにしたもの(特開2005−351549号公報)、熱媒にスケール洗浄剤、スケール形成物質分散剤、防錆・防食剤、防スケール剤等の薬剤を供給するようにしたもの(特開2000−18771号公報、特開2006−105542号公報、特開2002−80820号公報等)が挙げられる。また、熱媒中に含有される塩素を処理する手段として、例えば、イオン交換樹脂によるイオン交換法で水を処理して塩素を除去するようにしたものや、水道水を活性炭等で処理して塩素を除去するようにしたもの(特開2001−232394号公報)等、公知の脱塩素手段がいずれも使用できる。
また、熱媒加熱・冷却手段としては、例えば、空冷ヒートポンプチラー等の公知の空調用冷温水生成機器を用いることができる。
また、放射空調ユニットは天井部以外にも、例えば壁面にも設置することができる。この場合、前記放射空調ユニットを天井部に設置した場合と同様に、放射パネル自体を壁面の仕上げ部材として取り付けるようにしてもよく、あるいは、壁面の仕上げ面上に放射パネルを全面的にまたは部分的に取り付けるようにしてもよい。さらには、放射空調ユニットは建物の室内だけでなく、例えばホール、エントランス等の空間における天井や壁面等にも設置することができる。
本発明は、内部の冷暖房を行い得る空間であればいずれにも適用することができ、病院、高齢者施設、図書館等の各種建物内の空間に広汎に適用することが可能である。
本発明の一実施形態にかかる放射パネルの一部切欠斜視図である。 図1のA−A線矢視断面図である。 図1の要部拡大断面図である。 放射空調ユニットの配置状況の一例を示す一部切欠平面図である。 図4のB部拡大図である。 図5のC−C線矢視概略断面図である。 図5のD−D線矢視概略断面図である。 他の実施形態にかかる放射パネルの斜視図である。 図8のE−E線矢視概略断面図である。 図8の放射パネルの取付構造の一例を示す模式図である。 他の実施形態にかかる放射パネルの斜視図である。 他の実施形態にかかる放射パネルの断面図である。 他の実施形態にかかる放射パネルの断面図である。 他の実施形態にかかる放射パネルの断面図である。 他の実施形態にかかる放射パネルの断面図である。 他の実施形態にかかる放射パネルの断面図である。 従来の冷暖房装置の一例を示す模式斜視図である。 図17の冷暖房装置におけるパイプの取付構造を示す概略断面図である。
符号の説明
1:放射パネル
2:熱媒流通管部
3:パネル本体

Claims (4)

  1. 熱放射により対象空間内の冷暖房を行う放射パネルであって、
    熱媒を流通させるための熱媒流路が添設され、該熱媒流路を流通する熱媒から熱伝導がなされて対象空間に熱放射を行い得るパネル本体を有し、
    前記熱媒流路の一部を構成する熱媒流通管部が、パネル本体の外面上に一体的に形成されていることを特徴とする放射パネル。
  2. 前記パネル本体が、外面から対象空間へ向けて延出する熱放射用のフィンを有するものである請求項1に記載の放射パネル。
  3. 前記パネル本体が、熱媒流通管部が突出しておらず平面状に形成されたパネル取付用の取付面を有するものである請求項1または2に記載の放射パネル。
  4. 熱放射により対象空間内の冷暖房を行う放射空調ユニットであって、
    請求項1〜3のいずれかに記載の放射パネルを1枚または複数枚配置してなる熱放射面と、
    前記熱放射面に必要な熱伝導をなし得るように放射パネルの熱媒流通管部を連通させてなる熱媒流路と、
    前記熱媒流路を流通する熱媒に防錆等の処理を施すための熱媒処理手段と、
    前記熱媒を加熱ないし冷却するための熱媒加熱・冷却手段と、を備えることを特徴とする放射空調ユニット。
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