JP2008128536A - 給湯燃焼装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】製造コストの低減化を適切に図りつつ、燃料ガスや水などの資源の消費量を正確に求めることが可能な給湯燃焼装置を提供する。
【解決手段】給湯燃焼装置Aの制御部Cは、燃料や水などの資源の消費量を演算する消費量演算部と、外部機器7a,7bから燃料や水の計測値Qmのデータを取得可能な外部データ検出部と、資源消費量の計測値Qmおよび演算値Qo'に基づいて補正係数αを算出する補正係数演算部と、補正係数αを利用して求められた資源消費量の演算値Qoを計測値Qmと比較し、演算値Qoの方が計測値Qmよりも大きく、かつその差が所定範囲内にあるときには、補正係数αを更新すべきと判断し、前記補正係数演算部に新たな補正係数αを算出させる処理、または補正係数αを更新すべき旨を報知手段44を介して報知させる処理を実行する補正係数更新判断部と、を有している。
【選択図】 図1
【解決手段】給湯燃焼装置Aの制御部Cは、燃料や水などの資源の消費量を演算する消費量演算部と、外部機器7a,7bから燃料や水の計測値Qmのデータを取得可能な外部データ検出部と、資源消費量の計測値Qmおよび演算値Qo'に基づいて補正係数αを算出する補正係数演算部と、補正係数αを利用して求められた資源消費量の演算値Qoを計測値Qmと比較し、演算値Qoの方が計測値Qmよりも大きく、かつその差が所定範囲内にあるときには、補正係数αを更新すべきと判断し、前記補正係数演算部に新たな補正係数αを算出させる処理、または補正係数αを更新すべき旨を報知手段44を介して報知させる処理を実行する補正係数更新判断部と、を有している。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃焼器を利用して加熱生成した湯水を台所や浴室などの所望の給湯先に供給する給湯燃焼装置、さらに詳しくは、この給湯燃焼装置の運転に伴って消費される燃料ガスあるいは水などの消費量を正確に求めることができるようにされた給湯燃焼装置に関する。
本出願人は、給湯燃焼装置の具体例として、たとえば特許文献1,2に記載されたものを先に提案している。これらの文献に記載された給湯燃焼装置は、ガス燃焼器と水管式の熱交換器とを備えており、この給湯燃焼装置に供給される燃料ガスの消費量については、演算により求めるようにしている。このようにして求められた燃料ガスの消費量、あるいはこの消費量に基づいて算出されたガス料金のデータは、リモートコントローラの表示画面に表示される。燃料ガスの消費量は、たとえば燃焼器の駆動による発熱量、熱交換器の熱交換率、および燃料ガスの単位量あたりの発熱量などの値に基づいて算出される。燃焼器の駆動による発熱量は、給湯燃焼装置が備えている温度センサや水流量センサの検出データに基づいて算出されている。ただし、前記温度センサや水流量センサは、出湯温度を目標温度に一致させる制御を実行するのに必要であり、本来的に、大抵の給湯燃焼装置に具備されている。したがって、給湯燃焼装置に本来的に具備されているセンサを利用して燃料ガスの消費量を演算により求めれば、燃料ガス用の高価な流量センサを給湯燃焼装置に組み込む必要はなく、装置全体の製造コストを低減するのに有利となる。
前記したように、燃料ガスの消費量を演算によって求める場合には、たとえば燃料ガスの種類が変更されると、演算に用いられる数値、たとえば燃料ガスの単位量当たりの発熱量が実情に合わないこととなる。そこで、特許文献1においては、そのような変更があった場合には、演算に用いられる数値を適宜に補正できるようにしている。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、未だ解決すべき点があった。
すなわち、給湯燃焼装置に組み付けられて使用される温度センサや水流量センサは、さほどその計測精度は高くなく、その計測データには、多少の誤差が含まれる。したがって、そのような計測データに基づいて燃料ガスの消費量を演算すると、その演算値は不正確なものになり易い。これを防止する手段としては、温度センサや水流量センサとして、計測精度の高いものを利用することが考えられる。ところが、高精度のセンサは非常に高価であり、このようなセンサを用いたのでは、演算の手法を用いることによって装置の低コスト化を図るという趣旨が失われる。また、前記従来技術においては、燃焼器による発熱量を演算により求める場合に、熱交換器の熱交換率が一定であることを前提としている。このため、たとえば給湯燃焼装置が長期間使用されるなどして、熱交換器の熱交換率が変化すると、演算によって求めた燃料ガスの消費量と実際の燃料ガスの消費量との差が大きくなり易い。
前記従来技術においては、燃料ガス消費量の演算に用いられる一定の数値を補正しているものの、このような数値の補正のみでは、前記したようなセンサの計測データの誤差や、熱交換率の変化などに起因して、燃料ガス消費量の演算値に誤差が生じることを解消することは困難である。燃料ガスの消費量または利用料金をリモートコントローラに表示させる場合、その値はできる限り正確であることが好ましいが、前記従来技術においては、この点において未だ改善すべき余地があった。
なお、従来においては、たとえば特許文献3に記載されているように、給湯燃焼装置の制御部をガスメータや水道メータに通信接続し、これらのメータから燃料ガスや水道水の消費量のデータを取得して、そのデータをそのまま消費量として画面表示するようにしたものがある。ところが、このような構成では、たとえばガスメータが取り付けられているガス配管が給湯燃焼装置とは別のガス器具にも接続されて、このガス器具によっても燃料ガスが消費される場合に、給湯燃焼装置のみが消費した燃料ガス量を適切に判別することは困難である。その一方、ガスメータを給湯燃焼装置の専用品として用いたのでは、高価な燃料ガス用の流量センサを給湯燃焼装置に組み付けたのと同様となり、それら全体が高コスト化する。
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、製造コストの低減化を適切に図りつつ、燃料ガスや水などの資源の消費量を正確に求めることが可能な給湯燃焼装置を提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供される給湯燃焼装置は、燃焼器を有し、かつ湯水加熱を行なう燃焼装置本体部と、この燃焼装置本体部に供給される燃料および水の少なくとも一方の資源の消費量を演算する消費量演算部を有する制御部と、を備えている、給湯燃焼装置であって、前記制御部は、前記資源の消費量を計測してそのデータを出力可能な外部機器と通信接続されることにより、その外部機器によって計測された資源消費量のデータを取得可能な外部データ検出部と、前記外部機器から取得した所定期間についての資源消費量の計測値、およびその所定期間についての資源消費量の演算値に基づいて、前記資源消費量の演算値を補正するための補正係数を算出可能な補正係数演算部と、前記補正係数を利用して算出された資源消費量の演算値をそれと同一期間についての資源消費量の計測値と比較し、前記演算値の方が前記計測値よりも大きく、かつその差が所定範囲内にあるときには、前記補正係数を更新すべきものと判断し、前記補正係数演算部に新たな補正係数を算出させる処理、または前記補正係数を更新すべき旨を報知手段を介して報知させる処理を実行する補正係数更新判断部と、を有していることを特徴としている。
本発明によれば、次のような効果が得られる。
第1に、前記外部機器として計測精度の高いものを使用し、資源消費量の計測値を正確な値とすれば、前記補正係数を適正な値として算出することが可能であり、この補正係数を利用することによって、資源消費量の演算値を実際の消費量にかなり近い正確な値にすることが可能である。前記外部機器としては、たとえば各戸に設置されているガスメータや水道メータを用いることが可能であるが、本発明においては、そのようなガスメータなどによって検出された計測値を補正係数の算出に利用しており、この計測値をそのまま資源消費量としては取り扱っていない。したがって、たとえばガスメータが取り付けられているガス配管が給湯燃焼装置とは別のガス器具にも接続されるなどして、本発明の給湯燃焼装置以外の用途にも燃料ガスが消費される場合に、その消費量が給湯燃焼装置の消費量に加えられるといった不具合はない。もちろん、本発明においては、計測精度が高く、かつ高価なセンサ類を給湯燃焼装置に内蔵させる必要はなく、給湯燃焼装置の高コスト化を適切に回避することができる。
第2に、本発明によれば、前記補正係数は適正なタイミングで更新可能である。すなわち、前記外部機器としてたとえばガスメータや水道メータを用いた場合に、それらのメータに故障などが生じていない限り、本来的には、それらのメータによって計測された値よりも制御部で求められた演算値の方が大きくなることはない。ところが、これに反して、そのような事態が万一発生した場合、本発明においては、演算値は正確ではないものと判断し、補正係数が更新され、また補正係数を更新すべき旨の報知動作が行なわれる。このことにより、その後は、新しく更新された補正係数を利用して、資源消費量を求めることができる。このように、本発明によれば、演算値が正確であるか否かの自己診断機能を有しており、演算値が正確でないと判断したときには、補正係数を更新することができるために、経年変化やその他の事情に起因して資源消費量の演算値が不正確になることが抑制され、その値をより正確なものにすることができるという格別な効果が得られる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記補正係数を更新すべきか否かの判断は、予め設定された時間が経過する都度、または前記資源消費量の演算値が予め設定された値に達する都度、繰り返して実行されるように構成されている。
このような構成によれば、補正係数を更新すべきか否かの判断が定期的または非定期で繰り返して実行されるために、適当なタイミングで補正係数を更新することができ、資源消費量の演算値を正確なものにするのにより好適となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記資源消費量の演算値が第1の所定値を超える場合であって、それと同一期間についての資源消費量の計測値が前記演算値よりも小さく、かつその差が第2の所定値以上に大きいときには、前記制御部は、前記演算値または前記計測値が異常であると判断し、その旨が前記報知手段を介して報知されるように構成されている。
このような構成によれば、次のように、異常が発生した際にはその旨が的確に検出される。すなわち、資源消費量の計測値よりも演算値の方がかなり大きくなることは本来生じない筈であり、このような事態が発生すること自体が異常であると考えられる。上記構成によれば、そのような事態が発生した場合には、異常の旨の報知動作が行なわれるために、ユーザなどはその旨を察知し、的確な対応措置を採ることができる。また、前記異常の旨の判断がなされるのは、資源消費量の演算値が第1の所定値を超える場合である。したがって、その演算値が非常に小さく、その信頼性に乏しいような場合には、異常の旨の判断はなされない。その結果、異常の旨の過誤判断が頻発するといった虞も適切に回避される。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記制御部は、前記異常であると判断した場合において、この給湯燃焼装置の運転は正常であると判断したときには、前記外部機器に異常があると判断し、その旨が報知されるように構成されている。
このような構成によれば、外部機器が故障するなどして、資源消費量を適切に計測できない異常事態が発生した場合に、その旨が的確に検出されて報知される。したがって、そのような異常事態に対し、ユーザなどが適正な対応措置を採ることが可能となる。
本発明の好ましい実施の形態においては、操作手段を備えており、かつ前記制御部は、前記操作手段を利用して所定の操作がなされたときには、前記補正係数の更新処理を実行するように構成されている。
このような構成によれば、たとえば補正係数を更新すべき旨の報知動作が行なわれた場合、あるいはそれ以外の任意の時期に、ユーザの意思に基づいて補正係数を更新することが可能となり、より好ましいものとなる。
本発明の好ましい実施の形態においては、前記制御部は、前記所定の操作がなされたときには、補正係数算出モードとなり、この補正係数算出モードの設定時、またはその設定前には、前記資源をこの給湯燃焼装置以外の用途に使用しないことを促す報知動作が行なわれるように構成されている。
このような構成によれば、たとえば各戸に設置されているガスメータや水道メータを外部機器として用いている場合において、所定のスイッチ操作を行なって補正係数を算出させる際には、他のガス器具で燃料ガスが使用されたり、あるいは水道水が使用されるようなことを抑止する効果が期待できる。したがって、燃料ガスや水道水などの燃料の消費量を正確に計測し、適正な補正係数を得るのにより好適となる。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1および図2は、本発明が適用された給湯燃焼装置の一実施形態を示している。図1によく表われているように、本実施形態の給湯燃焼装置Aは、燃焼装置本体部1、制御部C、これらを囲んで保護する外装ケース3、および外装ケース3の外部に配置されるリモートコントローラ4を備えている。
燃焼装置本体部1は、給湯器に相当し、缶体10内に天然ガスなどの燃料ガスを燃焼させる燃焼器11が収容され、その上方には燃焼器11によって加熱される水管式の熱交換器12が設けられている。熱交換器12には、入水口50aおよび出湯口51aを有する入水用および出湯用の配管50,51が接続されており、入水口50aには、水道水を供給してくる給水管(図示略)が接続される。出湯口51aには、給湯管59が接続されるが、この給湯管59は、たとえば浴槽90に繋がって設けられ、開閉弁58を開くことによって浴槽90への湯の落とし込み(湯張り)が可能である。なお、このような浴槽90への湯の落とし込みを制御するための開閉弁58は、外装ケース3内に設けた構成とすることもできる。給湯管59には、カランなどの端末91を有する配管も適宜に分岐接続されている。
入水用および出湯用の配管50,51は、流量調整弁V1を有するバイパス配管52を介して接続されており、入水用の配管50に供給された水道水の一部がバイパス配管52を通過して出湯用の配管51内の湯水に混合され得るようになっている。したがって、流量調整弁V1を駆動させて前記水道水と湯水との混合比率を変更することにより、出湯温度を所望の目標給湯温度に制御することが可能である。入水用の配管50には、入水温度検出用の温度センサTS1、および熱交換器12への給水流量(缶体流量)を検出するための水流量センサGS1が取付けられている。出湯用の配管51には、熱交換器12およびバイパス配管52を通過してくる湯水流量を制御するための流量調整弁V2、熱交換器12を通過した直後の湯水の温度(缶体出湯温度)を検出するための温度センサTS2、および出湯温度検出用の温度センサTS3が取付けられている。
制御部Cは、マイクロコンピュータを用いて構成されており、燃焼装置本体部1やその他の動作部の動作制御を実行する他、燃焼装置本体部1による燃料ガスおよび水道水の消費量を演算により求める処理を実行する。この制御部Cは、より具体的には、図2によく表われているように、通信回路61、データ処理部2、操作部62、不揮発性メモリを含む記憶部63、および現時刻ならびにその年月日の判別を可能とするためのカレンダ計時部64を備えている。データ処理部2は、機能的には、第1および第2のデータ検出部21a,21b、補正係数演算部22、消費量演算部23、補正係数更新判断部25、および動作制御部24を備えている。
第1および第2のデータ検出部21a,21bは、ガスメータ7aおよび水道メータ7bに通信接続可能である。これらのメータ7a,7bは、たとえばガス使用代金や水道使用代金を算出することを目的として各家庭に設置され、各家庭で使われた燃料ガスの総消費量、および水道水の総消費量を高精度に計測し、かつそのデータを出力可能なものである。第1および第2のデータ検出部21a,21bは、それらメータ7a,7bに通信接続された場合に、前記データを受信し、燃料ガスおよび水道水の消費量を判別可能である。消費量演算部23は、温度センサTS1〜TS3や水流量センサGS1などから信号を受信し、後述する手法によって燃料ガスおよび水道水の消費量を演算可能である。補正係数演算部22は、消費量演算部23によって求められた消費量の演算値を補正するための補正係数を算出する。補正係数更新判断部25は、補正係数の更新の必要性の有無を判断し、必要に応じて補正係数演算部22に補正係数の算出処理を指令する。これらの具体的な動作処理内容については後述する。動作制御部24は、燃焼器11、流量調整弁V1,V2、およびその他の駆動機器の動作制御を実行する。
リモートコントローラ4は、制御部Cとデータ通信することにより、制御部Cに対して動作指令やその他のデータを送信するとともに、制御部Cから送信されてきたデータを表示するといった役割を果たす。より具体的には、このリモートコントローラ4は、制御部Cとの間で通信を可能とする通信回路41、各種のデータ処理を実行するデータ処理部42、不揮発性メモリを含む記憶部43、液晶パネルなどを利用して画像表示が可能に構成された表示部44、および複数の操作スイッチ45a(図1を参照)を含む操作部45を備えている。
次に、前記した給湯燃焼装置Aの制御部Cにおいて、燃料ガスの消費量を演算により求める手順(水道水の消費量については後述する)、およびそれを補正するための補正係数を算出する手順から説明する。
まず、所定期間における燃料ガスの消費量の演算値Qo'は、次の式1によって求められる(式1のうち、単位換算値は、燃料ガスの単位量あたりの発熱量の逆数である)。
Qo'=Σ〔(缶体出湯温度−入水温度)×缶体流量×熱交換率〕×単位換算値 (式1)
Qo'=Σ〔(缶体出湯温度−入水温度)×缶体流量×熱交換率〕×単位換算値 (式1)
一方、制御部Cの第1のデータ検出部21aは、ガスメータ7aからデータを受信しており、制御部Cは、前記所定期間中にガスメータ7aによって計測された燃料ガスの消費量、すなわち燃料ガス消費量の計測値Qmを判断する。このようにして演算値Qo'および計測値Qmを求めると、補正係数αは、次の式2により求められる。
α=Qm/Qo' (式2)
制御部Cは、補正係数αを求めた後には、次の式3により、燃料ガスの消費量Qoを算出する。
Qo=α×Qo' (式3)
α=Qm/Qo' (式2)
制御部Cは、補正係数αを求めた後には、次の式3により、燃料ガスの消費量Qoを算出する。
Qo=α×Qo' (式3)
このようにして求められた燃料ガス消費量の演算値Qo、またはこれをガス料金に換算した値は、リモートコントローラ4の表示部44に表示される。補正係数αは、測定精度が高いガスメータ7aによる実測値を利用して求められたものであるため、この補正係数αを用いた補正を行なうことにより、演算値Qoを実際の燃料ガス消費量またはこれに近い正確な値とすることができる。なお、補正係数αを求める場合、ガスメータ7aによる計測値Qmとしては、給湯燃焼装置A以外のガス器具で消費された燃料ガス量を含まない値とすることが望まれるが、この点については後述する。
水道水の消費量の補正係数についても、基本的には、前記した燃料ガスの消費量と同様な手法で求めることができる。給湯燃焼装置Aは、水流量センサGS1を備えているものの、この水流量センサGS1では、バイパス配管52の通水流量を検出することができず、水道水の消費量を計測することは困難である。このため、制御部Cは、たとえば水流量センサGS1による計測データと流量調整弁V1の開度とからバイパス配管52を通過する水量を演算し、水道水の消費量を算出している。一方、このようにして求めた水道水消費量の演算値の比較対象として、高精度の水道メータ7bを利用して計測されたデータを用いることができるために、これらのデータに基づいて求められる水道水消費量の補正係数も、燃料ガス消費量の補正係数と同様に、適正な値とすることが可能である。なお、以降の説明では、説明の簡単のために、水道水についても、その計測値をQm、演算値をQo、補正係数をαとする。
次に、制御部Cが補正係数αを更新する手順の一例について、図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。
制御部Cは、カレンダ計時部64を利用して時間の経過を監視しており、予め設定された時間(たとえば24時間)が経過する都度、次のような一連の動作を実行する。まず、制御部Cは、前記設定時間が経過時の直前24時間における燃料ガスおよび水道水についてのガスメータ7aおよび水道メータ7bによる計測値Qm、および演算値Qoが幾らであるかを判断する(S1,S2)。次いで、制御部Cは、演算値Qoが余り小さい値ではなく、所定値n1よりも大きい場合には次のステップに進むが、そうでない場合には補正係数αを更新すべきか否かの判断を行なうことなく、処理を終了する(S3:NO)。所定値n1は、たとえばガスメータ7aや水道メータ7bの出力分解能の3倍の値である。具体的には、ガスメータ7aの出力分解能がたとえば0.01〔m3〕または1.0〔m3〕の場合、所定値n1は、0.03〔m3〕または3.0〔m3〕とされる。このようにすれば、燃料ガスの消費量が非常に少なく、ガスメータ7aや水道メータ7bによる計測の信頼性が余り高くない場合に、その数値に基づいて補正係数αの更新処理が実行されないようにすることができる。
演算値Qoが所定値n1 よりも大きい場合(S3:YES)、制御部Cは、計測値Qmと演算値Qoとを比較する(S4)。そして、演算値Qoが計測値Qmよりも大きく、かつそれらの差が所定値n2 よりも小さい場合には、制御部Cは、補正係数αを更新すべきものと判断する(S4:YES,S5:YES,S6)。所定値n2 の具体例としては、たとえば演算値Qoの10%の値を用いることができる。燃料ガスは、この給湯燃焼装置Aとは別のガス器具によって消費される場合があるために、計測値Qmと演算値Qoとを比較した場合、計測値Qmが演算値Qoよりも大きくなることはあるものの、その反対に、演算値Qoが計測値Qmを上回ることは本来的にはない筈である。したがって、仮にそのような事態が発生した場合には、演算値Qoが正確でないと考えられる。上記動作手順によれば、そのような場合に制御部Cは補正係数αを更新すべきと的確に判断する。また、演算値Qoが計測値Qmを大きく上回っている場合には、計測値Qmが不正確であると考えられ、このような場合に補正係数αを更新するとその値がより不正確なものになる可能性がある。これに対し、上記動作手順によれば、そのような場合にも補正係数αを更新すべきとの判断はなされず、補正係数αが不正確な値に更新されることが好適に回避される。
制御部Cは、ステップS6において、補正係数αを更新すべきものと判断した後には、補正係数αを新たに算出して、その値を記憶部63に記憶させ、その値を更新する(S7)。補正係数αは、前記した式2を用いて算出するが、計測値Qmおよび未補正の演算値Qo'としては、ステップS1,S2で判断された直前24時間に対応するものが用いられる。このようにして更新された補正係数αは、最新の実情に合致したものとなり、以降は、この補正係数αを用いることによって、燃料ガスおよび水道水のそれぞれの消費量を正確に算出することが可能となる。なお、ガスメータ7aおよび水道メータ7bは、制御部Cに接続されたままであるために、直前24時間にこの給湯燃焼装置A以外の用途に燃料ガスや水道水が消費された場合に、その消費量が計測値Qmに含まれることとなるが、このような場合には、計測値Qmが演算値Qoを上回ることとなって(S4:NO)、前記したような補正係数αの更新はなされない。したがって、補正係数αの更新は、そのように給湯燃焼装置A以外で燃料ガスや水道水が消費されていないことを前提条件として実行されることとなり、その値は正確となる。
前記式1の燃料ガスの消費量を求めるための演算式は、熱交換器12の熱交換率を含んでいるが、この熱交換率は、時間の経過に伴って変化する場合があり、これに起因して燃料ガス消費量の演算値に誤差が発生し、その誤差が増大する可能性がある。これに対し、この給湯燃焼装置Aにおいては、上述したように、補正係数αを更新するか否かの判断が周期的になされ、更新すべきと判断されたときには、その値が更新されて最新の条件に合致したものとなる。したがって、燃料ガスや水道水の消費量を正確に求めることができることとなる。
一方、前記とは異なり、ステップS5において、演算値Qoと計測値Qmとの差が所定値n2よりも小さくない場合には(S5:NO)、その差が所定値n3よりも大きいか否かが判断される(S8)。所定値n3としては、たとえば演算値Qoの50%の値を用いることができる。このような判断の結果、演算値Qoと計測値Qmとの差が所定値n3よりも大きければ(S8:YES)、制御部Cは、その後この給湯燃焼装置Aの運転が正常であるか否かを判断し、正常であれば、ガスメータ7aまたは水道メータ7bが異常であると判断する(S9:YES,S10)。給湯燃焼装置Aの運転が正常であるか否かの判断においては、たとえば給湯燃焼装置Aが具備する各種センサの検出値やアクチュエータ類の動作状態に対するセルフチェックにおいてエラーがあるか否かを検出し、エラーが無い場合には運転が正常であるとされる。次いで、制御部Cは、前記の旨を表示部44に表示させる報知処理を実行する(S11)。給湯燃焼装置Aの運転状態が正常であるにも拘わらず、演算値Qoが計測値Qmを大きく上回る場合には、ガスメータ7aまたは水道メータ7bが故障し、またはそれらと制御部Cとの間の通信系統に異変を生じている可能性が高い。前記動作手順によれば、そのような異常状態が的確に察知されて、その旨が報知されるために、ユーザはそのような異常事態にも適切に対処できることとなる。このような異常判断も、ステップS3において、演算値Qoがある程度大きく、所定値n1を超えて、信頼性のおける数値であることを前提としてなされるために、異常である旨の過誤判断が多発するようなことも極力防止される。
この給湯燃焼装置Aにおいては、前記した動作手順とは異なり、ユーザがリモートコントローラ4の操作部45を操作することによって補正係数αの更新処理を実行させることも可能である。その動作処理手順の一例について、図4に示したフローチャートを参照しつつ、以下に説明する。
まず、操作部45において所定の操作がなされると(S20:YES)、制御部Cは、表示部44に所定のメッセージを表示させる(S21)。このメッセージの表示は、たとえば図5に示すような態様であり、給湯燃焼装置A以外には燃料ガスおよび水道水を使用しないことを促すとともに、その旨をユーザが了解できるか否かを問う内容である。このメッセージ表示に対応して、ユーザが了解である旨の所定の操作を行なったときには、制御部Cの動作モードが補正係数算出モードに変更される(S22:YES,S23)。
次いで、制御部Cは、燃焼装置本体部1に所定の給湯動作を実行させる(S24)。この給湯動作は、たとえば浴槽90への湯張り動作であり、湯張りの量や温度は、たとえばその時点において設定されている通常の湯張りの場合と同様である。この給湯動作が終了すると(S25:YES)、制御部Cは、補正係数αの算出処理を行なった後に、通常モードに復帰する(S26,S27)。この場合の補正係数αの算出処理は、前記した式2を用いてなされるが、燃料ガスおよび水道水の消費量についての計測値Qmおよび演算値Qo'は、浴槽7への湯張り期間におけるものである。
このような一連の動作によれば、ユーザの要望に応じて、補正係数αを最新の状況に合致したものに更新することができる。補正係数算出モードの設定時において、給湯燃焼装置Aとは別のガス器具が使用された場合には、計測値Qmが適正な値ではなくなり、これに伴って補正係数αも不正確な値になるが、ステップS21においては、図5に示すメッセージ表示が行なわれて、ユーザに他の燃焼器具を使用しないことを促しているために、そのような不具合も抑制される。ユーザのスイッチ操作により補正係数算出モードを設定して補正係数αを求めた場合であっても、その数値が本来予測される一定の範囲を逸脱した異常な数値であるときには、他のガス器具が誤って使用されている可能性がある。したがって、そのような場合には、補正係数αの算出処理をエラーとし、補正係数αの値を更新しないようにすることもできる。
図6に示すフローチャートは、制御部Cによる図3に示した動作手順とは異なる動作処理手順の一例を示している。
図6のステップS1〜S6,S8〜S11は、図3の各ステップと同様である。図6の動作処理では、ステップS6において補正係数αを更新すべきと判断したときには、制御部Cはその旨を表示部44に表示させる報知処理を実行する(S7’)。このような報知がなされると、ユーザは補正係数αを更新すべき旨を察知することができる。この場合、ユーザは、その後に所定のスイッチ操作を行なうなどして、図4に示したような動作手順で補正係数αを更新させればよい。このように、本発明においては、補正係数αを更新すべき旨の判断が制御部Cによってなされた場合、その旨が報知されるようにしただけであってもかまわない。
本発明は、上述した実施形態に限定されない。本発明に係る給湯燃焼装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
上述の実施形態においては、予め設定された時間(たとえば24時間であるが、これに限定されない)が経過する都度、制御部Cが補正係数を更新すべきか否かの判断を行なっているが、これに限定されない。たとえば、燃料ガスや水道水の消費量の演算値が予め設定された値に達する都度、繰り返して実行されるようにすることもできる。もちろん、時間経過や消費量の演算値とは異なる事項をトリガとして、定期的に、または不定期で補正係数を更新すべきか否かを判断させるようにしてもよい。
消費量の算出は、必ずしも燃料ガスおよび水の双方についてなされなくてもよく、たとえば燃料ガスの消費量のみ、または水の消費量のみについて演算される構成でもかまわない。また、補正係数は、燃料ガスまたは水の消費量が所定値以下の場合には第1の補正係数があるとともに、消費量が所定値を超える場合には第2の補正係数があるなど、所定の条件に応じて複数の補正係数を求めるようにしてもよい。本発明では、燃焼器として、たとえば灯油などを燃焼させるオイル燃焼器を用いることもできる。したがって、本発明でいう燃料には、燃料ガス以外の燃料オイルなども含まれる。
A 給湯燃焼装置
C 制御部
1 燃焼装置本体部
4 リモートコントローラ
7a ガスメータ(外部機器)
7b 水道メータ(外部機器)
11 燃焼器
12 熱交換器
21a,21b 第1および第2のデータ検出部(外部データ検出部)
22 補正係数演算部
23 消費量演算部
25 補正係数更新判断部
C 制御部
1 燃焼装置本体部
4 リモートコントローラ
7a ガスメータ(外部機器)
7b 水道メータ(外部機器)
11 燃焼器
12 熱交換器
21a,21b 第1および第2のデータ検出部(外部データ検出部)
22 補正係数演算部
23 消費量演算部
25 補正係数更新判断部
Claims (6)
- 燃焼器を有し、かつ湯水加熱を行なう燃焼装置本体部と、
この燃焼装置本体部に供給される燃料および水の少なくとも一方の資源の消費量を演算する消費量演算部を有する制御部と、
を備えている、給湯燃焼装置であって、
前記制御部は、
前記資源の消費量を計測してそのデータを出力可能な外部機器と通信接続されることにより、その外部機器によって計測された資源消費量のデータを取得可能な外部データ検出部と、
前記外部機器から取得した所定期間についての資源消費量の計測値、およびその所定期間についての資源消費量の演算値に基づいて、前記資源消費量の演算値を補正するための補正係数を算出可能な補正係数演算部と、
前記補正係数を利用して算出された資源消費量の演算値をそれと同一期間についての資源消費量の計測値と比較し、前記演算値の方が前記計測値よりも大きく、かつその差が所定範囲内にあるときには、前記補正係数を更新すべきものと判断し、前記補正係数演算部に新たな補正係数を算出させる処理、または前記補正係数を更新すべき旨を報知手段を介して報知させる処理を実行する補正係数更新判断部と、
を有していることを特徴とする、給湯燃焼装置。 - 前記補正係数を更新すべきか否かの判断は、予め設定された時間が経過する都度、または前記資源消費量の演算値が予め設定された値に達する都度、繰り返して実行されるように構成されている、請求項1に記載の給湯燃焼装置。
- 前記資源消費量の演算値が第1の所定値を超える場合であって、それと同一期間についての資源消費量の計測値が前記演算値よりも小さく、かつその差が第2の所定値以上に大きいときには、前記制御部は、前記演算値または前記計測値が異常であると判断し、その旨が前記報知手段を介して報知されるように構成されている、請求項1または2に記載の給湯燃焼装置。
- 前記制御部は、前記異常であると判断した場合において、この給湯燃焼装置の運転は正常であると判断したときには、前記外部機器に異常があると判断し、その旨が報知されるように構成されている、請求項3に記載の給湯燃焼装置。
- 操作手段を備えており、かつ前記制御部は、前記操作手段を利用して所定の操作がなされたときには、前記補正係数の更新処理を実行するように構成されている、請求項1ないし4のいずれかに記載の給湯燃焼装置。
- 前記制御部は、前記所定の操作がなされたときには、補正係数算出モードとなり、
この補正係数算出モードの設定時、またはその設定前には、前記資源をこの給湯燃焼装置以外の用途に使用しないことを促す報知動作が行なわれるように構成されている、請求項5に記載の給湯燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006312535A JP2008128536A (ja) | 2006-11-20 | 2006-11-20 | 給湯燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006312535A JP2008128536A (ja) | 2006-11-20 | 2006-11-20 | 給湯燃焼装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2008128536A true JP2008128536A (ja) | 2008-06-05 |
Family
ID=39554546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006312535A Pending JP2008128536A (ja) | 2006-11-20 | 2006-11-20 | 給湯燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008128536A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5563173B1 (ja) * | 2013-10-16 | 2014-07-30 | 株式会社堀内機械 | 液圧装置および液圧装置の制御方法 |
-
2006
- 2006-11-20 JP JP2006312535A patent/JP2008128536A/ja active Pending
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JP5563173B1 (ja) * | 2013-10-16 | 2014-07-30 | 株式会社堀内機械 | 液圧装置および液圧装置の制御方法 |
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