JP2008127792A - グラウト方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】坑2の湧水割れ目部Cをグラウト材5により止水するグラウト方法であって、坑2を掘削する前に、坑2の掘削予定範囲X内にボーリング孔11を設け、掘削予定範囲X内における湧水割れ目部Cの有無を調査するボーリング工程と、ボーリング工程によって掘削予定範囲X内に湧水割れ目部Cが発見されたとき、湧水割れ目部Cが発見されたボーリング孔11から湧水割れ目部Cにグラウト材5を注入するグラウト材注入工程と、を備える。
【選択図】図4
Description
また、従来の処分坑道横置き方式の場合でも同様に、処分坑道の掘削段階で湧水割れ目部に遭遇すると、処分坑道のうち、湧水割れ目部が無い区間にだけ廃棄体を配置させ、湧水割れ目部がある区間に廃棄体を配置させない。
このように、坑の掘削予定範囲内にある湧水割れ目部は、坑の掘削前に、その中に注入されたグラウト材によって止水される。また、ボーリング孔が坑の掘削予定範囲内に設けられているので、坑を掘削する際、ボーリング孔が設けられた部分が掘削されることになり、坑の掘削後にボーリング孔が残らない。
なお、本発明における「湧水割れ目部」とは、湧水を伴う地盤の割れ目部のことをいう。
まず、本発明に係るグラウト方法の第1の実施の形態について説明する。
図1は放射性廃棄物を埋設処分する廃棄物処分施設の処分坑道1を表した斜視図であり、図2〜図7は第1の実施の形態におけるグラウト方法の各工程を表した図である。
第1の実施の形態におけるグラウト方法は、上記した処分孔2の内周面に在る岩盤Gの湧水割れ目部Cをグラウト材5で止水する方法である。
まず始めに、図2(a)、図2(b)に示すように、岩盤G内に処分坑道1のうちの上部半断面程度に相当する小断面坑道1Aを掘削する。
次に、図2(a)、図2(b)に示すように、上記した小断面坑道1A内にボーリング装置10を設置し、このボーリング装置10によって小断面坑道1Aの底面から下に向かってボーリング孔11を削孔する。このボーリング孔11は、処分孔2の掘削予定範囲Xの直上から当該掘削予定範囲Xに向けて削孔する。そして、このボーリング孔11によって、掘削予定範囲X内における湧水割れ目部Cの有無を調査する。このボーリング孔11による調査作業は、各処分孔2の掘削予定範囲Xに対してそれぞれ行う。
次に、図3(a)、図3(b)に示すように、上記したボーリング工程によって掘削予定範囲X内に湧水割れ目部Cが発見されたとき、湧水割れ目部Cが発見されたボーリング孔11に対してグラウト材5(後述する図5に示す。)を注入するグラウト装置20を設置する。具体的に説明すると、湧水割れ目部Cが発見されたボーリング孔11の中に、グラウト材5を注入するための注入管21を挿入する。注入管21は、ボーリング孔11よりも若干径が小さい管状の部材である。この注入管21には、パッカー22が外装されており、また、パッカー22よりも先端(下端)側に吐出口23が形成されている。また、注入管21の基端(上端)部は、グラウト材5を圧送する図示せぬ圧送機に接続されている。
次に、図5(a)、図5(b)に示すように、湧水割れ目部Cに注入されたグラウト材5が固結した後、処分坑道1の残りの下部1Bを掘削し、処分坑道1を完成させる。
次に、図6(a)、図6(b)に示すように、完成した処分坑道1の底面から複数の処分孔2(掘削予定範囲X)をそれぞれ掘削する。
次に、図7(a)、図7(b)に示すように、掘削された処分孔2の中に廃棄体4を収納させるとともにその周りに緩衝材3を充填する。
次に、本発明に係るグラウト方法の第2の実施の形態について説明する。なお、下記する第2の実施の形態の説明において、上述した第1の実施の形態と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
図9は放射性廃棄物を埋設処分する廃棄物処分施設の処分坑道100を表した斜視図であり、図10〜図14は第2の実施の形態におけるグラウト方法の各工程を表した図である。
第2の実施の形態におけるグラウト方法は、上記した処分坑道100の内周面に在る岩盤Gの湧水割れ目部Cをグラウト材5で止水する方法である。
まず始めに、図10に示すように、岩盤G内に連絡搬送用坑道101を掘削する。
次に、図10に示すように、上記した連絡搬送用坑道101内にボーリング装置10を設置し、このボーリング装置10によって連絡搬送用坑道101の側面から略水平にボーリング孔11を削孔する。このボーリング孔11は、処分坑道100の掘削予定範囲X´内に削孔する。そして、このボーリング孔11によって、掘削予定範囲X´内における湧水割れ目部Cの有無を調査する。このボーリング孔11による調査作業は、各処分坑道100の掘削予定範囲X´に対してそれぞれ行う。
なお、1つの処分坑道100の掘削予定範囲X´に対して設けるボーリング孔11の本数は、特に限定されるものではなく、図8(a)、図8(b)、図8(c)に示す第1の実施の形態の場合と同様に、1本でも複数本でもよい。
次に、図11に示すように、上記したボーリング工程によって掘削予定範囲X´内に湧水割れ目部Cが発見されたとき、湧水割れ目部Cが発見されたボーリング孔11に対してグラウト材5(後述する図5に示す。)を注入するグラウト装置120を設置する。具体的に説明すると、湧水割れ目部Cが発見されたボーリング孔11の中に、グラウト材5を注入するための注入管121を挿入する。注入管121は、ボーリング孔11よりも若干径が小さい管状の部材である。この注入管121には、間隔をあけて配設された一対のパッカー122,122が外装されており、また、これら一対のパッカー122,122の間に吐出口123が形成されている。なお、注入管121の基端部は、グラウト材5を圧送する図示せぬ圧送機に接続されている。
上記したグラウト装置120の設置が完了したところで、図12に示すように、グラウト装置120によってボーリング孔11から湧水割れ目部Cにグラウト材5を注入する。
次に、図13に示すように、連絡搬送用坑道101の側面から掘削装置130で複数の処分坑道100(掘削予定範囲X´)をそれぞれ掘削する。なお、図13には、全断面トンネル掘削機による掘削例を図示したが、発破工法等の他の掘削工法で掘削してもよい。
次に、図14に示すように、掘削された処分坑道100の中に複数の廃棄体4を直列に並べて収納させるとともにその周りに緩衝材3を充填する。
1A 小断面坑道(地下坑道の上部)
1B 処分坑道の下部(地下坑道の下部)
2 処分孔(坑)
5 グラウト材
11 ボーリング孔
100 処分坑道(坑)
101 連絡搬送用坑道(地下坑道)
C 湧水割れ目部
X,X´ 掘削予定範囲
Claims (5)
- 坑の湧水割れ目部をグラウト材により止水するグラウト方法であって、
前記坑を掘削する前に、該坑の掘削予定範囲内にボーリング孔を設け、前記掘削予定範囲内における前記湧水割れ目部の有無を調査するボーリング工程と、
該ボーリング工程によって前記掘削予定範囲内に前記湧水割れ目部が発見されたとき、該湧水割れ目部が発見された前記ボーリング孔から前記湧水割れ目部に前記グラウト材を注入するグラウト材注入工程と、
を備えることを特徴とするグラウト方法。 - 請求項1記載のグラウト方法において、
前記坑が、地下坑道の底面から掘削される廃棄物埋設用の処分孔であり、
前記地下坑道内から前記処分孔の掘削予定範囲内に前記ボーリング孔を設けることを特徴とするグラウト方法。 - 請求項2記載のグラウト方法において、
前記地下坑道のうちの先行掘削された上部内から前記処分孔の掘削予定範囲内に前記ボーリング孔を設け、
前記グラウト材注入工程の後、前記地下坑道の残りの下部を掘削することを特徴とするグラウト方法。 - 請求項1記載のグラウト方法において、
前記坑が、地下坑道の側面から水平方向に掘削される廃棄物埋設用の処分坑道であり、
前記地下坑道内から前記処分坑道の掘削予定範囲内に前記ボーリング孔を設けることを特徴とするグラウト方法。 - 請求項1から4のいずれかに記載のグラウト方法において、
前記グラウト材に、エタノール水又は無機塩類の水溶液の何れか一方とベントナイトとを混合させたスラリーを用いることを特徴とするグラウト方法。
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JP2001166093A (ja) * | 1999-12-14 | 2001-06-22 | Kajima Corp | 廃棄物の地層処分方法およびチューブ式地層処分設備 |
JP2003096763A (ja) * | 2001-09-26 | 2003-04-03 | Shimizu Corp | 水密構造を有する地下施設の構築方法、及び補修方法 |
JP2006299741A (ja) * | 2005-04-25 | 2006-11-02 | Dream Dome Lab:Kk | 低濃度グラウト工法 |
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