JP2008127393A - 新規なアミド構造を有するピリミジン化合物及びこれを含有する医薬 - Google Patents

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忠明 扇谷
Toru Miura
徹 三浦
Ayumi Okuda
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Toshiharu Arai
俊晴 荒井
Koichi Yamazaki
浩市 山▲崎▼
Taro Aoki
太郎 青木
Katsutoshi Miyosawa
勝利 三代沢
Haruki Shibata
治樹 柴田
Masayuki Shibuya
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Abstract

【課題】コレステロールエステル転送タンパク(CETP)に対し強い阻害活性を示し、経口吸収性が良好で高い血中濃度を与える化合物を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で表される化合物(X1はカルボニル基、スルホニル基を示し、X2は窒素原子、又はC-R12を示し、R1、R2、R3、R4及びR5は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基などを示し、R6、R7、R8及びR12は水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基などを示し、R9及びR10は水素原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル低級アルキル基などを示し、R11は、水素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基などを示す)。
Figure 2008127393

【選択図】なし

Description

本発明は、コレステロールエステル転送タンパク(CETP)阻害活性を有する新規なアミド構造を有するピリミジン化合物及びこれを含有する医薬に関する。
近年、生活水準の向上に伴う高カロリー、高コレステロール型食への変化、肥満、運動不足、高齢化等により高脂血症およびこれに起因する動脈硬化性疾患が急増している。低比重リポタンパク質(LDL)コレステロール値およびトリグリセリド値が心疾患発症の発症率に正相関することから、これまでの高脂血症および動脈硬化症の薬物治療は血中脂質を低下させることに重点が置かれてきた。一方、血漿中の高比重リポタンパク質(HDL)コレステロール値と虚血性心疾患の発症は逆相関することが、これまでの数多くの研究によって明らかにされており、低HDL血症は動脈硬化の危険因子の一つとして考えられている。しかしながらHDL値を選択的かつ顕著に上昇させる薬剤は現時点において存在せず、その開発が期待されている。
コレステロールエステル転送タンパク(CETP)は、コレステロールエステルをHDLコレステロールからLDLコレステロールや超低比重リポタンパク質(VLDL)コレステロール等に転送する極めて疎水性の高いタンパクであり、CETPによる転送を阻害することによりHDLコレステロールを増加させることが可能である。
ナイアシンも有意にHDLコレステロールを増加させるが、ほてり、めまい、動悸などコンプライアンスを減少させる重大な耐性問題を有する。フィブラートやHMG CoA還元酵素阻害剤はHDLコレステロール値を僅かだけ上昇させる(10〜12%)が、血漿HDLコレステロール濃度を大きく高め、アテローム性動脈硬化の進行を遅らせるという医学的要求に十分に対処されていない。これに対しCETP阻害剤によるHDLコレステロール値の上昇は強力であり、フィブラートやHMG CoA還元酵素阻害剤では凌駕できない動脈硬化病巣の縮退が期待でき、従来にはない動脈硬化もしくは高脂血症の予防または治療剤の供給が可能と考えられる。また、CETP阻害剤はHMG CoA還元酵素阻害剤とは異なる機序でHDLコレステロールの増加とLDLコレステロールやVLDLコレステロール値の低下をもたらすことから、CETP阻害剤とHMG CoA還元酵素阻害剤の併用による相乗効果も期待される。
CETPはヒトでは主に肝臓および小腸で産生され、小腸に発現しているCETPが脂質吸収に関与していることが考えられる。小腸のCETPを阻害することによる脂質吸収抑制効果を目的とした報告もなされている(特許文献1)。
これまでに、CETP活性の阻害を目的とした化合物の報告が幾つかなされている。例えば、CETPのシステイン残基との反応によりジスルフィド結合を形成しCETP活性を阻害するチオール誘導体が報告されている(特許文献2、非特許文献1)。しかしながら、チオール誘導体は作用発現のためには大量投与が必要であり、他のタンパクとのジスルフィド結合形成による副作用も懸念される。
チオール誘導体とは作用機作の異なるCETP阻害剤としてテトラヒドロキノリン誘導体が開示されている(特許文献3〜5)。しかしながら、これらは高脂溶性化合物であり、その水溶性の低さによる経口吸収性の低さから薬効発現に十分な血中濃度を得るには製剤的工夫を必要としている(特許文献6)。
他にも強力なCETP阻害活性を示す化合物としてテトラヒドロナフチリジン誘導体が開示されている(特許文献7)。また、強力なCETP阻害活性を示す化合物としてベンジルアミン誘導体等も開示されているが、上記テトラヒドロキノリン誘導体と同様に非常に高脂溶性化合物である(特許文献8、9、10)。
国際公開第2006/098394号パンフレット 日本国公開特許公報平11-49743号公報 国際公開第2000/17164号パンフレット 国際公開第2000/17165号パンフレット 国際公開第2000/17166号パンフレット 国際公開第2003/63868号パンフレット 国際公開第2005/095395号パンフレット 国際公開第2004/020393号パンフレット 国際公開第2006/056854号パンフレット 国際公開第 2006/073973号パンフレット Circulation 105(18), 2159-2165 (2002)
従って、本発明は、CETPに対し強い阻害活性を示す化合物の創製を目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意研究を続けた結果、一般式(I)
Figure 2008127393
(式中、X1はカルボニル基、又はスルホニル基を示し、
X2は窒素原子、又はC-R12を示し、
R1、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、スルホンアミド基、置換基を有してもよいアミノ基、カルボキシル基、低級アルキルカルボニル基、又は低級アルコキシカルボニル基を示し、
R6、R7、R8及びR12は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、低級シクロアルキル低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、スルホンアミド基、置換基を有してもよいアミノ基、カルボキシル基、低級アルキルカルボニル基、又は低級アルコキシカルボニル基を示し、
R9及びR10は、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル低級アルキル基、アリール基、置換基を有しても良いアリール低級アルキル基、低級シクロアルキル基を示すか、又は一緒になって隣接する窒素原子とともに含窒素飽和複素環を形成してもよく、
R11は、水素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ低級アルコキシ基、低級アルキルスルフィニル低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル低級アルコキシ基、置換基を有しても良いアリール低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ基、低級ジアルキルアミノ基、低級アルキルチオ低級アルキルアミノ基、低級アルキルスルフィニル低級アルキルアミノ基、低級アルキルスルホニル低級アルキルアミノ基、アリールアミノ基、環構成原子にヘテロ原子を有しても良い環状アミノ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アルキルアミノ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、ヒドロキシ低級アルキルアミノ基、アシルアミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ヒドロキシカルボニル低級アルコキシ基、アミノ低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ低級アルコキシ基、又は低級ジアルキルアミノ低級アルコキシ基を示す。)
で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が優れたCETP阻害活性を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、前記一般式(I)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を提供するものである。
また本発明は、前記一般式(I)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とする医薬、好適には高脂血症、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、末梢血管疾患、高LDL血症、低HDL血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、心虚血、血栓症、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成性再狭窄又は高血圧等の疾患の治療又は予防のための医薬を提供するものである。
また、本発明は、前記一般式(I)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とするCETP阻害剤、及びHDL上昇剤を提供するものである。
さらに、本発明は、前記一般式(I)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物、及び製薬上許容される担体からなる医薬組成物を提供するものである。
さらに本発明は、高脂血症、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、末梢血管疾患、高LDL血症、低HDL血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、心虚血、血栓症、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成性再狭窄又は高血圧等の疾患の治療又は予防方法であって、上記一般式(I)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物をヒトを含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法を提供するものである。また、本発明は、ヒトを含む哺乳類動物の生体内においてCETPを阻害する方法であって、上記一般式(I)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物をヒトを含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法を提供するものである。また、本発明は、ヒトを含む哺乳類動物の生体内において血中HDLコレステロール値を上昇する方法であって、上記一般式(I)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物をヒトを含む哺乳類動物に投与する工程を含む方法を提供するものである。
さらに本発明は、高脂血症、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、末梢血管疾患、高LDL血症、低HDL血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、心虚血、血栓症、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成性再狭窄又は高血圧等の疾患の治療又は予防のための製剤を製造するための、上記一般式(I)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用を提供するものである。
さらに本発明は、(a)上記一般式(I)で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物、及び(b)HMG−CoA還元酵素阻害薬を含む医薬用組合せ組成物を提供するものである。
本発明の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、後述する試験例に具体的に開示されている通り、CETPに対し強い阻害活性を示し、CETP阻害剤の有効成分として、更にはHDL上昇剤の有効成分として好適に使用できる。さらに、血中HDLコレステロール値上昇作用により、医薬の有効成分として、より具体的には高脂血症、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、末梢血管疾患、高LDL血症、低HDL血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、心虚血、血栓症、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成性再狭窄又は高血圧等の疾患の治療又は予防のための医薬の有効成分として好適に使用できる。
本発明の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、強力なCETP阻害作用を有しており、経口吸収性が改善されていることにより高い血中濃度が得られるという有利な効果を有する。すなわち、本発明の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、経口投与でCETPに対し強い阻害活性を有するという特徴を有する。さらに、本発明の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、水溶性が改善されており、CETP阻害剤の投与による血中CETPの誘導作用が弱いという有利な効果も有している。
本発明における低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、低級アルキルカルボニル基、低級アルコキシカルボニル基、低級シクロアルキル低級アルキル基、アリール低級アルキル基、低級アルキルスルフィニル低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル低級アルコキシ基、アシルアミノ基、低級アルキルチオ低級アルコキシ基、アリール低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ基、低級ジアルキルアミノ基、低級アルキルチオ低級アルキルアミノ基、低級アルキルスルフィニル低級アルキルアミノ基、低級アルキルスルホニル低級アルキルアミノ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アルキルアミノ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、ヒドロキシ低級アルキルアミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ヒドロキシカルボニル低級アルコキシ基、アミノ低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ低級アルコキシ基、低級ジアルキルアミノ低級アルコキシ基等の低級アルキル基部分としては、直鎖、又は分岐鎖の炭素数1−6のもの、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、2−メチルブチル基、2,2−ジメチルプロピル基等が挙げられる。
本発明における低級シクロアルキル基、低級シクロアルキル低級アルキル基の低級シクロアルキル基部分としては、環状の炭素数3−8のもの、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基等が挙げられる。
本発明におけるアリール基、アリール低級アルキル基、アリール低級アルコキシ基、アリールアミノ基のアリール基としては、炭素数6−10のもの、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
本発明におけるハロゲン原子、ハロ低級アルキル基、ハロ低級アルコキシ基のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
一般式(I)中R1、R2、R3、R4及びR5において、ハロ低級アルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基等が挙げられる。また、ハロ低級アルコキシ基としては、例えば、トリフルオロメトキシ基が挙げられる。
一般式(I)中R1、R2、R3、R4及びR5において、置換基を有してもよいアミノ基における置換基としては例えば、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、アリール基等が挙げられる。
一般式(I)中R1、R2、R3、R4及びR5としては、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、ハロC1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロC1−C6アルコキシ基、又はシアノ基であるのが好ましく、水素原子、ハロC1−C6アルキル基、又はシアノ基であるのがより好ましく、R1、R3、及びR5が水素原子であり、R2及びR4が、同一又は異なって、ハロ低級アルキル基、又はシアノ基であるのが特に好ましい。
一般式(I)中R6、R7、R8及びR12において、ハロ低級アルキル基としては、例えば、トリフルオロメチル基等が挙げられる。
一般式(I)中R6、R7、R8、及びR12 において、置換基を有してもよいアミノ基における置換基としては例えば、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、アリール基等が挙げられる。
一般式(I) 中R6、R7、R8、及びR12としては、同一又は異なって、水素原子、ハロC1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、又は水酸基であるのが好ましく、水素原子、ハロC1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基であるのがより好ましく、R6がハロC1−C6アルキル基、又はC1−C6アルコキシ基であり、R7 、R8、及びR12が水素原子であるのが特に好ましい。
一般式(I)中R9及びR10において、低級シクロアルキル低級アルキル基としては、例えば、シクロプロピルメチル基、シクロブチルメチル基、シクロペンチルメチル基、シクロへキシルメチル基、シクロプロピルエチル基、シクロブチルエチル基、シクロペンチルエチル基、シクロへキシルエチル基等が挙げられ、シクロペンチルメチル基が好ましい。
一般式(I)中R9及びR10が一緒になって隣接する窒素原子とともに形成する含窒素飽和複素環としては、例えば、ピロリジニル基、ピペリジノ基、モルフォリノ基、N−低級アルキルピペラジニル基等が挙げられる。
一般式(I)中R9及びR10において置換基を有してもよいアリール低級アルキル基における置換基としては、例えば、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロC1−C6アルコキシ基、又はシアノ基が挙げられる。また、これらの置換基の置換位置は特に限定されないが、本発明においては、アリール低級アルキル基のアリール環上に置換するのが好ましい。このような基としては、フェニル基上に置換基としてC1−C6アルコキシ基を有してもよいフェニルC1−C6アルキル基、例えば、4−メトキシベンジル基が挙げられる。
一般式(I)中R9及びR10としては、同一又は異なって、C1−C6アルキル基、C3−C8シクロアルキルC1−C6アルキル基、アリール環上に置換基としてC1−C6アルコキシ基を有してもよいC6−C10アリールC1−C6アルキル基を示すか、又は一緒になって隣接する窒素原子とともにピロリジニル基を形成するものであるのが好ましく、C1−C6アルキル基、又はC3−C8シクロアルキルC1−C6アルキル基であるのがより好ましく、エチル基、又はシクロペンチルメチル基であるのが特に好ましい。
一般式(I)中R11において、構成原子にヘテロ原子を有しても良い環状アミノ基としては、例えば、モルフォリニル基、ピペリジニル基があげられる。
一般式(I)中R11において、置換基を有しても良いアリール低級アルコキシ基における置換基としては、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、シアノ基等が挙げられる。また、これらの置換基の置換位置は特に限定されないが、本発明においては、アリール低級アルコキシ基のアリール環上に置換するのが好ましい。このような基としては、フェニル基上に置換基としてハロゲン原子、ハロC1−6アルキル基、又はシアノ基を有しても良いフェニルC1−6アルコキシ基、例えば、3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンジルオキシ基、2,3−ジフルオロベンジルオキシ基等が挙げられる。
一般式(I)中R11としては、ハロゲン原子、C1−C6アルキルチオC1−C6アルコキシ基、C1−C6アルキルスルフィニルC1−C6アルコキシ基、C1−C6アルキルスルホニルC1−C6アルコキシ基、アリール環上に置換基としてハロゲン原子、ハロC1−C6アルキル基、又はシアノ基を有しても良いC6−C10アリールC1−C6アルコキシ基、モルフォリニル基、又はピペリジニル基であるのが好ましく、C1−C6アルキルチオC1−C6アルコキシ基、C1−C6アルキルスルフィニルC1−C6アルコキシ基、又はC1−C6アルキルスルホニルC1−6アルコキシ基であるのが特に好ましい。
上記一般式(I)における、置換基の好ましい組合せとしては、上記一般式(I)において、
X1がカルボニル基、又はスルホニル基であり、
X2が窒素原子、又はC-R12であり、
R1、R2、R3、R4及びR5が、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、ハロC1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロC1−C6アルコキシ基、又はシアノ基であり、
R6、R7、R8及びR12が、同一又は異なって、水素原子、ハロC1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、又は水酸基であり、
R9及びR10が、同一又は異なって、C1−C6アルキル基、C3−C8シクロアルキルC1−C6アルキル基、アリール環上に置換基としてC1−C6アルコキシ基を有してもよいC6−C10アリールC1−C6アルキル基を示すか、又は一緒になって隣接する窒素原子とともにピロリジニル基を形成するものであり、
R11が、ハロゲン原子、C1−C6アルキルチオC1−C6アルコキシ基、C1−C6アルキルスルフィニルC1−C6アルコキシ基、C1−C6アルキルスルホニルC1−C6アルコキシ基、アリール環上に置換基としてハロゲン原子、ハロC1−C6アルキル基、又はシアノ基を有しても良いC6−C10アリールC1−C6アルコキシ基、モルフォリニル基、又はピペリジニル基
であるのが好ましく、
X1がカルボニル基、又はスルホニル基であり、
X2が窒素原子、又はC-R12であり、
R1、R2、R3、R4及びR5が、同一又は異なって、水素原子、ハロC1−C6アルキル基、又はシアノ基であり、
R6、R7、R8及びR12が、同一又は異なって、水素原子、ハロC1−C6アルキル基、又はC1−C6アルコキシ基であり、
R9及びR10が、同一又は異なって、C1−C6アルキル基、又はC3−C8シクロアルキルC1−C6アルキル基であり、
R11が、C1−C6アルキルチオC1−C6アルコキシ基、C1−C6アルキルスルフィニルC1−C6アルコキシ基、又はC1−C6アルキルスルホニルC1−C6アルコキシ基
であるのが特に好ましい。
本発明における好ましい化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物としては、
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルフィニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミド、
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルフィニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミド、
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミド、
N−[2−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−5−トリフルオロメチルベンジル]−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−[2−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−5−トリフルオロメチルベンジル]−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンズアミド、
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンズアミド、
若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物が挙げられる。
一般式(I)で表される化合物の塩としては、例えば塩酸付加塩等が挙げられ、薬学上許容される塩であれば特に制限されない。例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩のような鉱酸の酸付加塩;安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、シュウ酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、酢酸塩等の有機酸の酸付加塩が挙げられる。
一般式(I)で表される化合物、又はその塩の溶媒和物としては、水和物等が挙げられる。
一般式(I)で表される化合物に光学異性体が存在する場合はそれらの異性体も本発明にの範囲に含まれる。
上記一般式(I)で表わされる化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は種々の公知の方法で製造することができ、特に制限されるものではなく、例えば、次の反応工程に従い製造することができる。
I.X2が窒素原子の場合
一般式(II)で示される2−ヒドロキシメチルピリジン誘導体の水酸基を保護基R13で保護し、一般式(III)で示される化合物が得られる。一般式(III)中の保護基R13は、一般に水酸基の保護基として用いられる保護基であり、特に制限はないが、メトキシメチル基、ベンジルオキシメチル基、4−メトキシベンジルオキシメチル基、メトキシエトキシメチル基、エトキシエチル基、t−ブチルジメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリイソプロピルシリル基、トリフェニルシリル基、4−メトキシベンジル基、ベンジル基、3,4−ジメトキシベンジル基、2,4,6−トリメチルベンジル基、トリチル基などが好ましい。一般式(III)で示される化合物と一般式(IV)で示されるアミン類を反応させると、一般式(V)で示されるアミノピリジン誘導体が得られる。得られた一般式(V)で示される化合物は、一般式(VI)で示される脱離基を有する化合物を反応させるか、あるいは一般式(VII)で示されるアルデヒド誘導体との反応により得られるイミン体を還元反応に処す還元的アミノ化の手法を用いると、一般式(VIII)で示されるアミノピリジン誘導体が得られる。
得られた一般式(VIII)の化合物の保護基R13 を脱保護して一般式(IX)のアルコール化合物を得、次いで生じた水酸基を酸化して一般式(X)のアルデヒド化合物が得られる。得られた一般式(X)のアルデヒド化合物に一般式(XI)で示される2−アミノピリミジン誘導体を還元的アミノ化の手法を用いて反応させると、一般式(XII)で示されるアミン化合物が得られる。一般式(XII)で示されるアミン化合物にW3がハロゲン原子等の脱離基を有する一般式(XIII)で示される化合物を塩基で反応させると、化合物(I)を製造することができる。また一般式(XII)で示されるアミン化合物にW3が水酸基の一般式(XIII)で示される化合物を脱水縮合反応させることによっても化合物(I)を製造することができる。
この反応経路を化学反応式で示すと次の通りである。
Figure 2008127393
(式中、X1、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11は、前記の一般式(I)におけるものと同じものを示し、W1 及びW2 はハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基、ハロアルキルスルホニルオキシ基又はアリールスルホニルオキシ基を、W3はハロゲン原子、又は水酸基を、R13は保護基を示す。R'10はR10よりも窒素原子との結合位置の炭素数が一つ少ない低級アルキル基、低級シクロアルキルアルキル基又は低級シクロアルキル基を示す。)
2−ヒドロキシメチルピリジン誘導体(II)への保護基の導入は、当該保護基の脱保護条件として一般に用いられる方法(Protective Groups in Organic Synthesis Third Edition, John Wiley & Sons, Inc.)を参考にして行うことができる。
得られた化合物(III)とアミン化合物(IV)の反応は、塩基の存在下又は非存在下、金属触媒存在下にて行われるアリールハライドとアミン類の反応手法を適用することができる。この反応は、例えば、金属触媒の存在下に両化合物を溶媒中で反応させることによって目的物が得られる。その際、マイクロウェーブ照射を行っても良い。金属触媒としては、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)(クロロホルム)ジパラジウム(0)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどを単独で用いても良いが、(2−ビフェニル)ジ−t−ブチルホスフィンや(2−ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン等の配位子を組み合わせて使用することもできる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。また、アミン化合物(IV)を溶媒として用いても良い。塩基は特に制限はないが、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、t−ブトキシナトリウム、t−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等を使用することができる。反応条件は、使用する原料によって異なるが、一般に0〜180℃、好ましくはマイクロウェーブ照射下室温より反応を開始し、80〜150℃まで昇温し、昇温時間を含めて1分〜20時間、好ましくは1分〜3時間反応させることによって目的物が得られる。またマイクロウェーブを照射しない場合においては80〜180℃、好ましくは100〜160℃にて5分〜10時間、好ましくは10分〜7時間反応させることによって目的物が得られる。
上記反応で得られたアミノピリジン誘導体(V)と脱離基を有する化合物(VI)の反応は、溶媒中、塩基の存在下により行うことができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピオニトリル等を使用することができ、塩基としては特に制限はないが、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、t−ブトキシナトリウム、t−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等を使用することができる。
アミノピリジン誘導体(V)とアルデヒド化合物(VII)の反応は、溶媒中、酸の存在下又は非存在下にて還元試薬を用いて行うことができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸、トリフルオロ酢酸等を単独又は組み合わせて使用することができる。酸としては特に制限はないが、例えば、プロピオン酸、安息香酸等のプロトン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素、塩化第二スズ等のルイス酸を使用することができる。還元試薬としては特に制限はないが、例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素テトラメチルアンモニウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、トリメトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリエチル水素化ホウ素リチウム等の水素化ホウ素系試薬、水素化アルミニウムリチウム、ジイソプロピル水素化アルミニウム、ビス(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウム等の水素化アルミニウム試薬、金属触媒及び水素源を用いた接触還元を使用することができる。接触還元の水素源としては、例えば、水素、シクロヘキサジエン、ギ酸、ギ酸アンモニウム等を使用することができ、金属触媒としては例えば、パラジウム炭素、パラジウム黒、ラネーニッケル、二酸化白金、白金黒等を使用することができる。
上記の方法で得られたアミノピリジン誘導体(VIII)の保護基R12の脱保護は特に制限はないが、当該保護基の脱保護条件として一般に用いられる方法(Protective Groups in Organic Synthesis Third Edition, John Wiley & Sons, Inc.)を参考にして行うことができる。
アルコール化合物(IX)の酸化反応は、水酸基をアルデヒドに酸化する通常の方法を適用することができ、例えば、Swern酸化、Moffatt酸化、Dess-Martin酸化等の酸化条件や、ピリジニウムクロロクロメート(PCC)、ピリジニウムジクロメート(PDC)、二酸化マンガンなどを使用することができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、N,N−ジメチルホルムアミド等が挙げられる。
上記の方法で得られたアルデヒド化合物(X)と2−アミノピリミジン誘導体(XI)の反応は、溶媒中、酸の存在下又は非存在下にて還元試薬を用いて行うことができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸、トリフルオロ酢酸等を単独又は組み合わせて使用することができる。酸としては特に制限はないが、例えば、プロピオン酸、安息香酸等のプロトン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素、塩化第二スズ等のルイス酸を使用することができる。還元試薬としては特に制限はないが、例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素テトラメチルアンモニウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、トリメトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリエチル水素化ホウ素リチウム等の水素化ホウ素系試薬、水素化アルミニウムリチウム、ジイソプロピル水素化アルミニウム、ビス(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウム等の水素化アルミニウム試薬、金属触媒及び水素源を用いた接触還元を使用することができる。接触還元の水素源としては、例えば、水素、シクロヘキサジエン、ギ酸、ギ酸アンモニウム等を使用することができ、金属触媒としては例えば、パラジウム炭素、パラジウム黒、ラネーニッケル、二酸化白金、白金黒等を使用することができる。
上記方法で得られたアミン化合物(XII)とW3に脱離基としてハロゲン原子、を有する化合物(XIII)の反応は溶媒中、塩基の存在下により行うことができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル等を使用することができ、塩基としては特に制限はないが、例えば、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)、コリジン、ルチジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクテン(DABCO)、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の重炭酸塩等を使用することができる。
またアミン化合物(XII)とW3に水酸基を有するアシル化合物(XIII)の反応は溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、縮合促進剤の存在下又は非存在下において縮合剤を用いて行うことが出来る。溶媒としては特に制限はないが、例えば、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル等を使用することができ、塩基としては特に制限はないが、例えば、ピリジン、DMAP、コリジン、ルチジン、DBU、DBN、DABCO、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の重炭酸塩等を使用することができる。縮合促進剤としては特に制限はないが、DMAP、1−ヒドロキシ−7−アゾベンゾトリアゾール(HOAt)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)、3−ヒドロキシ−3,4−ジヒドロ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアゾール(HODhbt)、N-ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド(HONB)、ペンタフルオロフェノール(HOPfp)、N−ヒドロキシフタルイミド(HOPht)、N−ヒドロキシコハク酸イミド(HOSu)等を使用することができる。縮合剤としては特に制限はないが、N,N’−ジシクロへキシルカルボジイミド(DCC)、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド(DIPCI)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(WSCI)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(WSC・HCl)等を使用することができる。
II.X2がC−R12の場合
一般式(XIV)で示されるベンズアルデヒド誘導体と一般式(XV)で示されるアミンとの反応によりアニリン誘導体(X')が得られる。得られた一般式(X')のアルデヒド化合物に一般式(XI)で示される2−アミノピリミジン誘導体を還元的アミノ化の手法を用いて反応させると、一般式(XII')で示されるアミン化合物が得られる。一般式(XII')で示されるアミン化合物にW3がハロゲン原子等の脱離基を有する一般式(XIII)で示されるアシル化合物を塩基で反応させると、化合物(I)を製造することができる。また一般式(XII')で示されるアミン化合物にW3が水酸基の一般式(XIII)で示されるアシル化合物を脱水縮合反応させることによっても化合物(I)を製造することができる。
この反応経路を化学反応式で示すと次の通りである。
Figure 2008127393
(式中、X1、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12は、前記の一般式(I)におけるものと同じものを示し、W3はハロゲン原子又は水酸基を、W4はハロゲン原子、アルキルスルホニルオキシ基、ハロアルキルスルホニルオキシ基又はアリールスルホニルオキシ基を示す。)
ベンズアルデヒド誘導体(XIV)とアミン(XV)との反応は、溶媒中又は無溶媒にて、塩基の存在下又は非存在下、マイクロウェーブ照射下又は非照射下、アリールハライドとアミン類の反応手法を適用することができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。塩基は特に制限はないが、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、t−ブトキシナトリウム、t−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等を使用することができる。反応条件は、0〜180℃、好ましくは80〜150℃にて1分〜5日間、好ましくは1時間〜3日間反応させることによって目的物が得られる。
上記の方法で得られたアルデヒド化合物(X')と2−アミノピリミジン誘導体(XI)の反応は、溶媒中、酸の存在下又は非存在下にて還元試薬を用いて行うことができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、酢酸、トリフルオロ酢酸等を単独又は組み合わせて使用することができる。酸としては特に制限はないが、例えば、プロピオン酸、安息香酸等のプロトン酸、四塩化チタン、三フッ化ホウ素、塩化第二スズ等のルイス酸を使用することができる。還元試薬としては特に制限はないが、例えば、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリアセトキシ水素化ホウ素テトラメチルアンモニウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、トリメトキシ水素化ホウ素ナトリウム、トリエチル水素化ホウ素リチウム等の水素化ホウ素系試薬、水素化アルミニウムリチウム、ジイソプロピル水素化アルミニウム、ビス(2−メトキシエトキシ)水素化アルミニウムナトリウム等の水素化アルミニウム試薬、金属触媒及び水素源を用いた接触還元を使用することができる。接触還元の水素源としては、例えば、水素、シクロヘキサジエン、ギ酸、ギ酸アンモニウム等を使用することができ、金属触媒としては例えば、パラジウム炭素、パラジウム黒、ラネーニッケル、二酸化白金、白金黒等を使用することができる。
上記方法で得られたアミン化合物(XII')とW3に脱離基としてハロゲン原子を有する化合物(XIII)の反応は溶媒中、塩基の存在下により行うことができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル等を使用することができ、塩基としては特に制限はないが、例えば、ピリジン、DMAP、コリジン、ルチジン、DBU、DBN、DABCO、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の重炭酸塩等を使用することができる。
またアミン化合物(XII')とW3に水酸基を有するアシル化合物(XIII)の反応は溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、縮合促進剤の存在下又は非存在下において縮合剤を用いて行うことが出来る。溶媒としては特に制限はないが、例えば、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、ジクロロメタン、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、トルエン、ベンゼン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトニトリル、プロピオニトリル等を使用することができ、塩基としては特に制限はないが、例えば、ピリジン、DMAP、コリジン、ルチジン、DBU、DBN、DABCO、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、トリメチルアミン等の有機塩基、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の重炭酸塩等を使用することができる。縮合促進剤としては特に制限はないが、DMAP、HOAt、HOBt、HODhbt、HONB、HOPfp、HOPht、HOSu等を使用することができる。縮合剤としては特に制限はないが、DCC、DIPCI、WSCI、WSC・HCl等を使用することができる。
III.R11が低級アルコキシ基、低級アルキルチオ低級アルコキシ基、低級ジアルキルアミノ基、環構成原子にヘテロ原子を有しても良い環状アミノ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、又は低級ジアルキルアミノ低級アルコキシ基である2−アミノピリミジン誘導体(XI)の製造
R11に低級アルコキシ基、低級アルキルチオ低級アルコキシ基、低級ジアルキルアミノ基、環構成原子にヘテロ原子を有しても良い環状アミノ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、又は低級ジアルキルアミノ低級アルコキシ基を導入した2−アミノピリミジン誘導体(XI)は次の反応工程に従い製造することができる。
R11が低級アルコキシ基、低級アルキルチオ低級アルコキシ基、低級ジアルキルアミノ基、環構成原子にヘテロ原子を有しても良い環状アミノ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、又は低級ジアルキルアミノ低級アルコキシ基の場合、2−アミノピリミジン誘導体(XI)の製造には公知の方法が使用できるが、以下にその例を示す。
(1)5位が低級ジアルキルアミノ基、又は環構成原子にヘテロ原子を有しても良い環状アミノ基で置換されたアミノピリミジン化合物(XI’)の製造法
2−アミノ−5−ブロモピリミジン(XVI)と一般式(XVII)で示される低級ジアルキルアミン又は環構成原子にヘテロ原子を有しても良い環状アミンの反応により、一般式(XI’)で示されるアミノピリジン化合物が得られる。
この反応経路を化学反応式で示すと次の通りである。
Figure 2008127393
(式中、R14及びR15は同一または異なって低級アルキル基であるか、またはR14及びR15が一緒になって隣接する窒素原子とともに含窒素飽和複素環を形成する。)
2−アミノ−5−ブロモピリミジン(XVI)と一般式(XVII)で示される低級ジアルキルアミン又は環構成原子にヘテロ原子を有しても良い環状アミンの反応は、溶媒中又は無溶媒にて、塩基の存在下又は非存在下、金属触媒存在下にて行われるアリールハライドとアミン類の反応手法を適用することができる。この反応は、例えば、金属触媒の存在下に両化合物を溶媒中で反応させることによって目的物が得られる。その際、マイクロウェーブ照射を行っても良い。金属触媒としては、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)(クロロホルム)ジパラジウム(0)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等のパラジウム錯体、又はヨウ化第一銅、臭化第一銅、青酸第一銅等の一価銅試薬を単独として用いても良いが、(2−ビフェニル)ジ−t−ブチルホスフィンや(2−ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン、テトラメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、グリシン、N,N−ジメチルグリシン、N−メチルグリシン等の配位子を組み合わせて使用することもできる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。塩基は特に制限はないが、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、t−ブトキシナトリウム、t−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等を使用することができる。反応条件は、0〜180℃、好ましくは80〜150℃にて1分〜5日間、好ましくは1時間〜3日間反応させることによって目的物が得られる。
(2)5位が低級アルコキシ基、低級アルキルチオ低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、又は低級ジアルキルアミノ低級アルコキシ基で置換されたアミノピリミジン化合物(XI’’)の製造法
5−ブロモ−2−クロロピリミジン(XVIII)と脱保護可能な官能基R16で置換された一般式(XIX)で示されるアミンとの反応により一般式(XX)で示されるアミノピリジン化合物が得られる。この得られた一般式(XX)で示されるアミノピリジン化合物と一般式(XXI)で示される低級アルキルアルコール、低級アルキルチオ低級アルキルアルコール、低級アルコキシ低級アルキルアルコール、又は低級ジアルキルアミノ低級アルキルアルコールの反応により一般式(XXII)で示されるアリールエーテル化合物を得、一般式(XXII)で示される化合物のR16の脱保護を行い、一般式(XI’’)で示されるアミノピリジン化合物が得られる。
この反応経路を化学反応式で示すと次の通りである。
Figure 2008127393
(式中、R16は保護基を示し、R17は低級アルキル基、低級アルキルチオ低級アルキル基、低級アルコキシ低級アルキル基、低級ジアルキルアミノ低級アルキル基を示す)
5−ブロモ−2−クロロピリミジン(XVIII)と一般式(XIX)で示されるアミンとの反応は、溶媒中又は無溶媒にて反応させることによって目的物が得られる。その際、マイクロウェーブ照射を行っても良い。溶媒としては特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。反応条件は、使用する一般式(XVIII)で示されるアミンによって異なるが、一般に−20〜180℃、好ましくは0〜150℃にて1分〜24時間、好ましくは5分〜10時間反応させることによって目的物が得られる。
得られた一般式(XX)で示されるアミノピリジン化合物と一般式(XXI)で示されるアルコールの反応は、溶媒中又は無溶媒にて、塩基の存在下又は非存在下、金属触媒存在下にて行われるアリールハライドとアルコール類の反応手法を適用することができる。この反応は、例えば、金属触媒の存在下に両化合物を溶媒中で反応させることによって目的物が得られる。その際、マイクロウェーブ照射を行っても良い。金属触媒としては、例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)(クロロホルム)ジパラジウム(0)、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム等のパラジウム錯体、又はヨウ化第一銅、臭化第一銅、青酸第一銅等の一価銅試薬を単独として用いても良いが、(2−ビフェニル)ジ−t−ブチルホスフィンや(2−ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン、テトラメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、グリシン、N,N−ジメチルグリシン、N−メチルグリシン等の配位子を組み合わせて使用することもできる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、水等を単独又は組み合わせて使用することができる。塩基は特に制限はないが、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の水素化アルカリ金属類、金属リチウム、金属ナトリウム、金属カリウム等のアルカリ金属、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アルカリ金属類、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸アルカリ金属類、リチウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジド、ナトリウムヘキサメチルジシラジド、カリウムヘキサメチルジシラジド、t−ブトキシナトリウム、t−ブトキシカリウム、n−ブチルリチウム、s−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等を使用することができる。反応条件は、0〜180℃、好ましくは80〜150℃にて1分〜5日間、好ましくは1時間〜3日間反応させることによって目的物が得られる。
上記の方法で得られた化合物(XXII)の保護基R16の脱保護は特に制限はないが、当該保護基の脱保護条件として一般に用いられる方法(Protective Groups in Organic Synthesis Third Edition, John Wiley & Sons, Inc.)を参考にして行うことができる。
IV.R11が低級アルキルスルフィニル低級アルコキシ基、又は低級アルキルスルホニル低級アルコキシ基である、一般式(I)で表される化合物の製造
R11が低級アルキルスルフィニル低級アルコキシ基あるいは低級アルキルスルホニル低級アルコキシ基である、一般式(I)で表される化合物は次の反応工程に従い製造することができる。
本発明の一般式(I)で表される化合物には、R11が低級アルキルスルフィニル低級アルコキシ基、又は低級アルキルスルホニル低級アルコキシ基である化合物が含まれる。この化合物は低級アルキルチオ低級アルコキシ基で置換されたアミノピリミジン化合物(XI’’)を用いて製造した、R11が低級アルキルチオ低級アルコキシ基である、一般式(I)で表される化合物の硫黄原子を酸化することにより得ることができる。
酸化方法としては硫黄原子をスルフィニル基あるいはスルホニル基へと変換する通常の方法を適用することができ、例えば、触媒量のタングステン酸ナトリウムあるいは二塩化二酸化モリブデンを用いた過酸化水素水による酸化反応や、過ヨウ素酸ナトリウム、過ヨウ素酸カリウム、メタクロロ過安息香酸(mCPBA)、PCC、PDC、N−クロロコハク酸イミド(NCS)、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)、N−ヨードコハク酸イミド(NIS)、ヨウ素、臭素等を使用することができる。溶媒としては特に制限はないが、例えば、水、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、N,N−ジメチルホルムアミド、酢酸等が挙げられる。
また、R11が低級アルキルスルホニル低級アルコキシ基である、一般式(I)で表される化合物は、上記方法にて得られたR11がアルキルスルフィニル低級アルコキシ基である、一般式(I)で表される化合物より同様の酸化反応条件を用いて製造することもできる。
前記の各反応で得られた中間体及び目的物は、有機合成化学で常用されている精製法、例えば、濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフィー等に付して必要に応じて単離、精製することができる。また、中間体においては、特に精製することなく次反応に供することもできる。
得られた化合物(I)は通常の方法で酸付加塩とすることができる。また、反応溶媒、再結晶溶媒等の溶媒の溶媒和物や水和物とすることもできる。
本発明の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とする医薬の投与形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤などによる経口投与又は静脈内注射剤、筋肉注射剤、坐剤、吸入剤、経皮吸収剤、点眼剤、点鼻剤などによる非経口投与が挙げられる。また、このような種々の剤型の医薬製剤を調製するには、この有効成分を単独で、又は他の製薬上許容される担体、すなわち、賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、矯味剤、香料、被膜剤、希釈剤等を適宜組み合わせて医薬組成物として調製できる。
本発明の医薬用組合せ組成物に用いられるHMG−CoA還元酵素阻害薬とは、HMG−CoA還元酵素によって触媒されるヒドロキシメチルグルタリル−補酵素Aのメバロン酸への生物学的変換を阻害する化合物であり、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、ピタバスタチン、アトルバスタチン、ロスバスタチン等が挙げられる。
本発明の医薬の投与量は、患者の体重、年齢、性別、症状等によって異なるが、通常成人の場合、一般式(I)で表される化合物として、一日1〜2000mg、特に10〜300mgを、1回又は数回に分けて経口投与又は非経口投与するのが好ましい。
次に、実施例を挙げて本発明を更に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造:
5−ブロモ−2−クロロピリミジン(300 mg, 1.55 mmol)を4−メトキシベンジルアミン(2.1 g, 15.4 mmol)に120℃にて加熱溶解し、同温にて2時間攪拌した。反応液を直接シリカゲルカラムクロマトグラフィーに添着し、精製し、5−ブロモ−2−(4−メトキシベンジルアミノ)ピリミジン(445.4 mg, 98%)を無色非晶質固体にて得た。
この無色非晶質固体(300 mg, 1.02 mmol)をトルエン(20 mL)に懸濁し、ヨウ化第一銅(200 mg, 1.05 mmol)、2−メチルチオエタノール(1.06 g, 11.5 mmol)、N,N’−ジメチルジアミノエタン(0.83 g, 9.42 mmol)、および炭酸セシウム(400 mg, 1.22 mmol)を加え、アルゴン雰囲気下110℃にて66時間攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて分離した後、シリカゲル分取薄層クロマトグラフィーにて精製し、無色非晶質固体(172.4 mg)を得た。この無色非晶質固体(172.4 mg)をトリフルオロ酢酸(3 mL)に室温にて溶解し、60℃にて2.5時間攪拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲル分取薄層クロマトグラフィーにて精製し、2−アミノ−5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン(34 mg, 2段階18%)を無色非晶質固体にて得た。
3−ブロモ−2−ヒドロキシメチル−6−メトキシピリジン(10.6 g, 48.6 mmol)の塩化メチレン(150 mL)溶液に氷冷下で、ジイソプロピルエチルアミン(31.4g, 243 mmol)及びクロロメチルメチルエーテル(13.3 g, 165 mmol)を順次滴下した。室温に昇温し16時間攪拌後メタノール(30 mL)を加え30分間攪拌した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 30:1→20:1)を用いて精製し、3−ブロモ−6−メトキシ−2−(メトキシメチルオキシ)メチルピリジン(12.1g, 95%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 3.46 (3H, s), 3.93 (3H, s), 4.73 (2H, s), 4.81 (2H, s), 6.59 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.68 (1H, d, J = 8.7 Hz).
3−ブロモ−6−メトキシ−2−(メトキシメチルオキシ)メチルピリジン(1.5 g, 5.72 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)(クロロホルム)ジパラジウム(0)(592 mg, 0.572 mmol)、(2−ビフェニル)ジ−t−ブチルホスフィン(680 mg, 2.28 mmol)、t−ブトキシナトリウム(1.65 g, 17.2 mmol)及びエチルアミン(2.0 mol/L テトラヒドロフラン溶液, 15 mL, 30 mmol)のテトラヒドロフラン(15 mL)溶液をマイクロウェーブ照射条件(500W)にて3分間かけて135℃まで昇温した。反応液を冷却後セライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。反応液を減圧濃縮して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 8:1)を用いて精製し、3−エチルアミノ−6−メトキシ−2−(メトキシメチルオキシ)メチルピリジン(954 mg, 74%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.27 (3H, t, J = 7.1 Hz), 3.12 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.43 (3H, s), 3.86 (3H, s), 4.23 (1H br s), 4.68 (2H, s), 4.71 (2H, s), 6.64 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.03 (1H, d, J = 8.8 Hz).
3−エチルアミノ−6−メトキシ−2−(メトキシメチルオキシ)メチルピリジン(7.20 g, 31.8 mmol)及びシクロペンタンカルボキシアルデヒド(3.75 g, 38.2 mmol)の1,2−ジクロロエタン(240 mL)溶液にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(8.75 g, 41.3 mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応液に水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を併せ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 8:1)を用いて精製し、3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシ−2−(メトキシメチルオキシ)メチルピリジン(8.39 g, 86%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.94 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.05-1.23 (2H, m), 1.34-1.70 (6H, m), 1.82 (1H, m), 2.78 (2H, d, J = 7.5 Hz), 2.90 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.47 (3H, s), 3.93 (3H, s), 4.76 (2H, s), 4.85 (2H, s), 6.67 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.46 (1H, d, J = 8.8 Hz).
3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシ−2−(メトキシメチルオキシ)メチルピリジン(8.39 g, 27.2 mmol)のジオキサン(400 mL)−水(100 mL)混合溶液に濃塩酸(20 mL)を滴下し、50℃で19時間攪拌した。反応液に水酸化ナトリウム水溶液を加え塩基性とし、酢酸エチルで抽出した。有機層を併せ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 15:1)を用いて精製し、3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−6−メトキシピリジン(6.72 g, 94%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.96 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.05-1.23 (2H, m), 1.33-1.77 (6H, m), 1.87 (1H, m), 2.77 (2H, d, J = 7.5 Hz), 2.86 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.94 (3H, s), 4.79 (2H, s), 5.04 (1H, br s), 6.64 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.49 (1H, d, J = 8.7 Hz).
3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−2−ヒドロキシメチル−6−メトキシピリジン(2.0 g, 7.57 mmol)のクロロホルム(200 mL)溶液に二酸化マンガン(20 g, 230 mmol)を加え、55℃で16時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、クロロホルムで洗浄後、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣にクロロホルム(200 mL)及び二酸化マンガン(20 g, 230 mmol)を加え、55℃で6時間攪拌した。反応液をセライトろ過し、クロロホルムで洗浄後、ろ液を減圧濃縮して[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ]−6−メトキシピコリンアルデヒド(1.68 g, 85%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.02 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.05-1.23 (2H, m), 1.36-1.73 (6H, m), 1.95 (1H, m), 2.99 (2H, d, J = 7.6 Hz), 3.13 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.99 (3H, s), 6.93 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.59 (1H, d, J = 9.0 Hz), 10.37 (1H, s).
2−アミノ−5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン(1.03 g, 5.55 mmol)及び[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ]−6−メトキシピコリンアルデヒド(1.60 g, 6.10 mmol)の1,2−ジクロロエタン(60 mL)溶液を室温で10分間攪拌した後、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(1.24 g, 5.83 mmol)を加え、室温で12時間攪拌した。反応液に水を加えクロロホルムで抽出した。有機層を併せ、水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル = 5:1)を用いて精製し、2−[N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル]アミノ−5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン(1.60 g, 67%)を淡黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 0.97 (3H, t, J = 7.1 Hz), 1.08-1.25 (2H, m), 1.34-1.70 (6H, m), 1.84 (1H, m), 2.21 (3H, s), 2.81 (2H, d, J = 7.5 Hz), 2.85 (2H, t, J = 6.7 Hz), 2.91 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.94 (3H, s), 4.12 (2H, t, J = 6.7 Hz), 4.70 (2H, d, J = 4.6 Hz), 6.33 (1H, t, J = 4.6 Hz), 6.64 (1H, d, J = 8.6 Hz), 7.47 (1H, d, J = 8.6 Hz), 8.12 (2H, s).
2−[N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル]アミノ−5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン(50 mg, 0.116 mmol)のピリジン(0.5 mL)溶液を氷冷下攪拌する中に3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド(385 mg, 0.139 mmol)を加え室温にて30分間攪拌した。反応液を酢酸エチルで抽出し、有機層を飽和食塩水にて洗浄し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧濃縮し得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=3:1)を用いて精製し、表題化合物(53.4 mg, 70%)を淡黄色油状物として得た。
実施例2
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルフィニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造:
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド(53 mg, 0.08 mmol)の酢酸(0.5 mL)溶液に過ホウ素酸ナトリウム(14.9 mg, 0.097 mmol)を加え、室温で2時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を併せ飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル分取薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=2:1)を用いて精製し、表題化合物(45 mg, 83%)を無色油状物として得た。
実施例3
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造:
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルフィニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド(38 mg, 0.055 mmol)のアセトニトリル(0.5 mL)溶液に過酸化水素水(30 w/w %, 25 mg, 0.221 mmol)及び二塩化二酸化モリブデン(1.65 mg, 0.0083 mmol)を加え、室温で15時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を併せ、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル分取薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=2:1)を用いて精製し、表題化合物(27 mg, 69%)を淡黄色油状物として得た。
実施例4
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミドの製造:
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリドの代わりに3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリドを用いて実施例1と同様に反応・処理し、表題化合物を淡黄色油状物として得た。
実施例5
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルフィニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミドの製造:
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミドの代わりにN−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミドを用いて実施例2と同様に反応・処理し、表題化合物を無色油状物として得た。
実施例6
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミドの製造:
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルフィニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミドの代わりにN−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルフィニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミドを用いて実施例3と同様に反応・処理し、表題化合物を淡黄色油状物として得た。
実施例7
N−[2−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−5−トリフルオロメチルベンジル]−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造:
2−フルオロ−5−トリフルオロメチルベンズアルデヒド(500 mg, 2.60 mmol)のトルエン(10 mL)溶液にN−シクロペンチルメチル−N−エチルアミン(331 mg, 2.60 mmol)および炭酸カリウム(1.08 g, 7.99 mmol)を加え、72時間加熱還流を行った。反応液に水を加え、有機層を分取した。水層をクロロホルムで抽出し、有機層を併せ、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:クロロホルム = 2:1)を用いて精製し、2−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−5−トリフルオロメチルベンズアルデヒド(711.1 mg, 91%)を黄色油状物として得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.09-1.19 (5H, m), 1.43-1.72 (6H, m), 2.15 (1H, m), 3.17 (2H, d, J = 7.6 Hz), 3.33 (2H, q, J = 7.0 Hz), 7.19 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.65 (1H, dd, J = 2.4, 9.0 Hz), 8.03 (1H, d, J = 2.4 Hz), 10.18 (1H, s).
2−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン]カルボキシアルデヒドの代わりに2−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−5−トリフルオロメチルベンズアルデヒドを用いて実施例1と同様に反応・処理し、表題化合物を淡黄色油状物として得た。
実施例8
N−[2−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−5−トリフルオロメチルベンジル]−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミドの製造:
N−[2−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−5−トリフルオロメチルベンジル]−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド(140 mg, 0.198 mmol)のアセトニトリル(1.4 mL)溶液に過酸化水素水(30 w/w %, 89.5 mg, 0.790 mmol)及び二塩化二酸化モリブデン(5.9 mg, 0.030 mmol)を加え、室温で15時間攪拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を併せ、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮した。得られた残渣をシリカゲル分取薄層クロマトグラフィー(ヘキサン:アセトン=2:1)を用いて精製し、表題化合物(87.7 mg, 60%)を無色固体として得た。
実施例9
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンズアミドの製造:
John's試薬(2M, 5.5 mL, 11 mmol)を氷浴中にて攪拌しつつ、3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンジルアルコール(550 mg, 2.73 mmol)のアセトン(5 mL)溶液を滴下した。室温にて15時間攪拌した後、エーテル及び3M水酸化ナトリウム水溶液より抽出した。水層を分取し、1M塩酸にて水溶液を酸性にした後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥し、減圧濃縮して3−シアノ−5−トリフルオロメチル安息香酸(364 mg, 62%)を無色固体として得た。
IR (ATR) cm-1: 1704, 1609, 1454.
1H-NMR (CDCl3) δ: 8.18 (1H, s), 8.60 (2H, s).
3−シアノ−5−トリフルオロメチル安息香酸(100 mg, 0.497 mmol)をジクロロメタン(1 mL)に溶解し、氷浴中にてシュウ酸クロリド(0.088 mL, 0.994 mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド(2 μL, 0.026 mmol)を順次加え、室温にて90分間攪拌した。反応液を減圧濃縮し、3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンゾイルクロリド(108.6 mg, 100%)を淡黄色固体として得た。
3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリドの代わりに3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドを用いて実施例1と同様に反応・処理し、表題化合物を淡黄色油状物として得た。
実施例10
N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンズアミドの製造:
N−[2−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−5−トリフルオロメチルベンジル]−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミドの代わりにN−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンズアミドを用いて実施例8と同様に反応・処理し、表題化合物を淡黄色油状物として得た。
上記実施例によって得られた化合物を表1に示す。
Figure 2008127393
Figure 2008127393
Figure 2008127393
Figure 2008127393
試験例1
ヒト血漿中CETP阻害作用
Polyethyleneglycol/N-methyl-2-pyrrolidone (vol/vol=1/1) に溶解した被検薬物をヒト血漿に加え、37℃の恒温槽で4時間インキュベートした。この血漿中のCETP活性をCholesteryl Ester Transfer Protein Activity kit (Roar Biomedical) で測定した。すなわち、96穴プレートに緩衝液95 μL (10 mM tris, 150 mM NaCl, 2 mM EDTA, pH 7.4) 、Donor particle 2 μLおよびAcceptor particle 2 μLを入れ、インキュベートを終えたヒト血漿を1 μL加え、37℃の恒温槽で2時間インキュベートした。インキュベート終了後、蛍光プレートリーダーにて蛍光強度(Fluorescence intensity; FLU) を測定した(励起波長465 nm、蛍光波長535 nm)。次式より各薬物濃度におけるCETP阻害強度(% of control)を求めた。
CETP活性(% of control)=(Sample FLU−Blank FLU)×100/(Control FLU−Blank FLU)
(Blank:血漿非添加、Control:被検薬物非添加血漿、Sample:被検薬物添加血漿)
CETP活性の減弱を化合物のCETP阻害強度とし、IC50を算出した。結果を表2に示した。
Figure 2008127393
以上の試験結果により、本発明の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、優れたCETP阻害作用を有するものであった。
本発明の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物は、試験例に具体的に開示されている通り、CETPに対し強い阻害活性を示し、CETP阻害剤の有効成分として、更にはHDL上昇剤の有効成分として好適に使用できる。

Claims (10)

  1. 下記の一般式(I)
    Figure 2008127393
    (式中、X1はカルボニル基、又はスルホニル基を示し、
    X2は窒素原子、又はC-R12を示し、
    R1、R2、R3、R4及びR5は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、スルホンアミド基、置換基を有してもよいアミノ基、カルボキシル基、低級アルキルカルボニル基、又は低級アルコキシカルボニル基を示し、
    R6、R7、R8及びR12は、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル基、低級シクロアルキル低級アルキル基、ハロ低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロ低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、水酸基、シアノ基、ニトロ基、低級アルキルチオ基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホニル基、スルホンアミド基、置換基を有してもよいアミノ基、カルボキシル基、低級アルキルカルボニル基、又は低級アルコキシカルボニル基を示し、
    R9及びR10は、同一又は異なって、水素原子、低級アルキル基、低級シクロアルキル低級アルキル基、アリール基、置換基を有してもよいアリール低級アルキル基、低級シクロアルキル基を示すか、又は一緒になって隣接する窒素原子とともに含窒素飽和複素環を形成してもよく、
    R11は、水素原子、ハロゲン原子、低級アルコキシ基、低級アルキルチオ低級アルコキシ基、低級アルキルスルフィニル低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル低級アルコキシ基、置換基を有しても良いアリール低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ基、低級ジアルキルアミノ基、低級アルキルチオ低級アルキルアミノ基、低級アルキルスルフィニル低級アルキルアミノ基、低級アルキルスルホニル低級アルキルアミノ基、アリールアミノ基、環構成原子にヘテロ原子を有しても良い環状アミノ基、低級アルコキシ低級アルコキシ基、低級アルコキシ低級アルキルアミノ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、ヒドロキシ低級アルキルアミノ基、アシルアミノ基、低級アルキルスルホニルアミノ基、ヒドロキシカルボニル低級アルコキシ基、アミノ低級アルコキシ基、低級アルキルアミノ低級アルコキシ基、又は低級ジアルキルアミノ低級アルコキシ基を示す。)
    で表される化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
  2. R1、R2、R3、R4及びR5が、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、C1−C6アルキル基、ハロC1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、ハロC1−C6アルコキシ基、又はシアノ基であり、
    R6、R7、R8及びR12が、同一又は異なって、水素原子、ハロC1−C6アルキル基、C1−C6アルコキシ基、又は水酸基であり、
    R9及びR10が、同一又は異なって、C1−C6アルキル基、C3−C8シクロアルキルC1−C6アルキル基、アリール環上に置換基としてC1−C6アルコキシ基を有してもよいC6−C10アリールC1−C6アルキル基を示すか、又は一緒になって隣接する窒素原子とともにピロリジニル基を形成するものであり、
    R11が、ハロゲン原子、C1−C6アルキルチオC1−C6アルコキシ基、C1−C6アルキルスルフィニルC1−C6アルコキシ基、C1−C6アルキルスルホニルC1−C6アルコキシ基、アリール環上に置換基としてハロゲン原子、ハロC1−C6アルキル基、又はシアノ基を有しても良いC6−C10アリールC1−C6アルコキシ基、モルフォリニル基、又はピペリジニル基
    である請求項1記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
  3. R1、R2、R3、R4及びR5が、同一又は異なって、水素原子、ハロC1−C6アルキル基、又はシアノ基であり、
    R6、R7、R8及びR12が、同一又は異なって、水素原子、ハロC1−C6アルキル基、又はC1−C6アルコキシ基であり、
    R9及びR10が、同一又は異なって、C1−C6アルキル基、又はC3−C8シクロアルキルC1−C6アルキル基であり、
    R11が、C1−C6アルキルチオC1−C6アルコキシ基、C1−C6アルキルスルフィニルC1−C6アルコキシ基、又はC1−C6アルキルスルホニルC1−C6アルコキシ基
    である請求項1記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
  4. N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
    N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルフィニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
    N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
    N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミド、
    N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルフィニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミド、
    N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチルベンゼン)スルホンアミド、
    N−[2−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−5−トリフルオロメチルベンジル]−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
    N−[2−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−5−トリフルオロメチルベンジル]−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンズアミド、
    N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルチオエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンズアミド、
    N−[3−(N−シクロペンチルメチル−N−エチル)アミノ−6−メトキシピリジン−2−イル]メチル−N−[5−(2−メチルスルホニルエトキシ)ピリミジン−2−イル]−3−シアノ−5−トリフルオロメチルベンズアミド、
    若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とする医薬。
  6. 高脂血症、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、末梢血管疾患、高LDL血症、低HDL血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、心虚血、血栓症、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成性再狭窄又は高血圧の疾患の治療又は予防剤である請求項5に記載の医薬。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とするCETP阻害剤。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物を有効成分とするHDL上昇剤。
  9. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物、及び製薬上許容される担体からなる医薬組成物。
  10. 高脂血症、動脈硬化症、アテローム性動脈硬化症、末梢血管疾患、高LDL血症、低HDL血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、家族性高コレステロール血症、心臓血管障害、狭心症、虚血、心虚血、血栓症、心筋梗塞、再灌流障害、血管形成性再狭窄又は高血圧の治療又は予防のための製剤を製造するための、請求項1〜4に記載の化合物、若しくはその塩、又はそれらの溶媒和物の使用。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018515554A (ja) * 2015-05-20 2018-06-14 イーライ リリー アンド カンパニー 新規dgat2阻害剤

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