JP2008126620A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ある一定以上の時間インクを吐出していないノズルが存在してないように、記録媒体上にドットを付加する画像形成装置において、利用者がドットの付加を不自然に思わないようにするものであり、小さなインク液滴を吐出するプリンタや大きな記録媒体にインクを吐出することによって画像を形成するプリンタにおいてもより高品位な画像を形成する装置を提供する。
【解決手段】 インクを吐出するノズルが1列に並んだノズル列を複数備える記録ヘッド機構と、記録媒体および前記記録ヘッドを動かす機構とを備え、記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に移動させて受信した画像を形成する画像形成装置であって、受信した画像以外に、記録媒体上に離散的なインクドットを吐出する機構を備え、その付加した離散的なインクドット上に別の色のインクドットを重ねることを特徴とすることである。
【選択図】 図1
【解決手段】 インクを吐出するノズルが1列に並んだノズル列を複数備える記録ヘッド機構と、記録媒体および前記記録ヘッドを動かす機構とを備え、記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に移動させて受信した画像を形成する画像形成装置であって、受信した画像以外に、記録媒体上に離散的なインクドットを吐出する機構を備え、その付加した離散的なインクドット上に別の色のインクドットを重ねることを特徴とすることである。
【選択図】 図1
Description
本発明は複数のノズルからなるノズル列を複数備える記録ヘッドを持ち、記録媒体にインクを吐出して画像を形成する画像形成装置に関するものである。
なお、本発明は一般的なプリント装置のほか、複写機や通信システムを有するファクシミリ、さらに各種処理装置と複合的に組み合わせた産業用記録装置に適用可能な他、捺染装置やエッチングなどの加工装置にも応用することができる。
ワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行うプリンタが広く使用されている。
プリンタの記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又その構成としては所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを装着すると共に用紙等の記録媒体の送り方向と直角な方向に往復走査しながら記録を行なうシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
近年、パーソナルコンピュータが広く普及し、写真などの高精細で高画質な画像を記録する機会が増えたため、プリンタの記録画像にもより高精細化(高解像度化、高画質化)そして高速化が求められている。また、この高精細な記録画像を効果的広告媒体として、または鑑賞用、またはCADなどの用途として利用する機会が増え、より大きな記録媒体に画像を記録することが求められている。
より高精細な画像を記録する方法の1つとして、ノズルから出るインク液を小さくすることが挙げられる。現在では1〜4pl(ピコリットル)といった小さなインク液滴を吐出することが可能である。
近年の小さなインク液滴を吐出するプリンタでは、吐出しない時間が続くと、
ノズル先端近傍に膜が形成され、その形成された膜の抵抗により、吐出のインク液滴が通常と比べ、小さくなってしまい、記録媒体上に形成されるドット濃度が薄く見える、または打たれないなどの現象が起こっている。また、1度膜が形成されると、その膜を除去し、正常なインク液滴の吐出に戻すにはかなり回数のインクの吐出が必要である。
ノズル先端近傍に膜が形成され、その形成された膜の抵抗により、吐出のインク液滴が通常と比べ、小さくなってしまい、記録媒体上に形成されるドット濃度が薄く見える、または打たれないなどの現象が起こっている。また、1度膜が形成されると、その膜を除去し、正常なインク液滴の吐出に戻すにはかなり回数のインクの吐出が必要である。
このインク液滴の小さくなることにより、形成する画像の濃度むらや文字や線画の輪郭に欠けなどが生じ、忠実に画像を形成することが出来ないという不具合が、小さなインク滴を吐出するプリンタや記録媒体の大きなプリンタで如実に表れていた。
これらの不具合を補うために、従来の画像形成装置では、記録媒体上に形成すべき画像以外にインクを吐出する事により、形成する画像にかかわらず、吐出しない時間が長くならないようにして、膜の形成を防いでいるものがある。
以下、特許文献1について説明する。本例では、ノズル先端近傍に形成される膜を除去するための保守液滴を画像から離してランダムに配置するこの方法によって、清掃液滴が確実に空白領域の背景部分に混じり込み、プリントテキスト、グラフィクスなど画像を形成する境界線に沿ったこぶとして現れることがなくなる、とある。
特開平8-112904号公報
しかしながら、上記従来例では、
(1)形成する画像が記録媒体の中央にのみ存在する場合など、記録媒体上の画像の配置に偏りがある場合、膜の形成を除去し、インク濃度を通常濃度値に戻すためだけに記録ヘッドを記録媒体の外側に移動し、複数回インクを吐出することは、画像形成の高速化を大いに妨げていた。すなわち、記録媒体の外側に記録ヘッドを移動する行為がなければ、画像が存在する記録媒体の中央部のみ、記録ヘッドを往復させ、インクを吐出して画像を形成すればよいのだが、インクを吐出していないノズルの膜の形成を抑えるために、記録ヘッドを記録媒体外へ移動させることは、かなりの余計な時間をかけることとなる。
(2)本来形成すべき画像に、インク液滴が小さくなる要因となる膜の形成を防ぐためにある形成すべき画像以外のドットが付加されるため、付加されたドットが利用者に不自然に写る。
などの欠点があった。
(1)形成する画像が記録媒体の中央にのみ存在する場合など、記録媒体上の画像の配置に偏りがある場合、膜の形成を除去し、インク濃度を通常濃度値に戻すためだけに記録ヘッドを記録媒体の外側に移動し、複数回インクを吐出することは、画像形成の高速化を大いに妨げていた。すなわち、記録媒体の外側に記録ヘッドを移動する行為がなければ、画像が存在する記録媒体の中央部のみ、記録ヘッドを往復させ、インクを吐出して画像を形成すればよいのだが、インクを吐出していないノズルの膜の形成を抑えるために、記録ヘッドを記録媒体外へ移動させることは、かなりの余計な時間をかけることとなる。
(2)本来形成すべき画像に、インク液滴が小さくなる要因となる膜の形成を防ぐためにある形成すべき画像以外のドットが付加されるため、付加されたドットが利用者に不自然に写る。
などの欠点があった。
これらの欠点は、より高速により高品位の画像形成する装置を提供しようとしている今日、大きな損失要因となる。
本発明は以上のような状況に鑑みてなされたものであり、ある一定以上の時間インクを吐出していないノズルが存在してないように、記録媒体上にドットを付加する画像形成装置において、利用者がドットの付加を不自然に思わないようにするものであり、小さなインク液滴を吐出するプリンタや大きな記録媒体にインクを吐出することによって画像を形成するプリンタにおいてもより高品位な画像を形成する装置を提供することを目的とする。
そのために本発明に係る画像形成装置は、次のように構成したものである。
画像を受信する機構と、その受信した画像を蓄えるメモリ機構と、電気的に画像データと吐出タイミングを与えることでインクを吐出するノズルが1列に並んだノズル列を複数備える記録ヘッド機構と、記録媒体および前記記録ヘッドを動かす機構と、ハード、ソフトに関わらずに、付加するドットの離散イメージを作り上げ、画像データにその離散的イメージデータを付加する機構と、付加した前記離散的ドットの中で受信した画像データとが重ならないドットを抽出する機構と、実際の吐出の際に、受信画像データと重ならない離散的ドットが既に吐出されたことを示すイメージ画像を作り出す機構と、受信画像データと重ならない離散的ドットが既に吐出された部分に白インクまたは、記録媒体に近似したインクを吐出する機構を備え、受信した形成すべき画像に、規則的で離散的なドットを付加し、その上から白インクまたは、記録媒体に近似したインクを重ねうちするようにした。
以上説明したように、本発明によれば、受信した形成すべき画像に、利用者から見て規則的に離散的なドットを付加することで、小液滴インクを用いた機構や大きな記録媒体への画像形成の際に問題となるインク濃度のむらの原因となるヘッド表面の膜を作成しないよう抑制し、その付加した離散的なドットの上から白色のインクを重ねることで、利用者の見た目に違和感を与えることのないドットを付加することが出来る。このことにより、忠実に濃度を再現した高品質の画像を得ることが出来る。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図2は、本実施例の画像形成装置の電気回路の構成を示すブロック図である。図2において、40はインクを吐出するノズルが1列に並んだノズル列を複数備える記録ヘッドで、ノズル列分の吐出すべき画像データとインクの吐出タイミングを電気的にそれぞれのノズル列に加えることで、ノズル列からインクを吐出するものである。41は本画像形成装置の制御を行うCPUを示す。このCPUが各回路ブロックのレジスタにデータを書き込むことで、本画像形成装置の制御を行う。42はLAN、IEEE1284、USBなどに代表される通信を制御するユニットで、本画像形成装置とホストであるコンピュータとのデータ通信制御を司るユニットである。43は、40のインクを吐出するヘッドに画像データを送出するヘッド制御回路で、41のCPUが読み出すべき画像のメモリのアドレスを40のヘッドのスキャン開始前に与え、40の記録ヘッドが記録媒体上を移動することで、リアルタイムに44の位置情報を検出するエンコーダから来るヘッド位置情報を基に各ノズル列に対応するノズル列に沿ったデータに変換された画像データを45のメモリから読み出し、パスに応じたパス分解及びドット付加処理を施し、40の記録ヘッドにそのデータおよび吐出タイミングを適時与える回路である。44は、40の記録ヘッドの主走査方向に対する位置を示すエンコーダセンサーユニットであり、40の記録ヘッドの移動範囲に沿ったスリットフィルムと記録ヘッド上に配置されたエンコーダセンサーとで構成され、センサがどのくらいスリットを横切ったかで記録ヘッドの位置を相対的に表すものである。45はROMなどの不揮発性&RAMなどの揮発性のメモリで構成されるメモリユニットで、41のCPUが動作するために必要なプログラムを記憶している部分、42の通信ユニットを通して送られてくる画像を1次蓄えておく画像バッファ、およびワーク領域として使用される。46はメカトロニクス制御回路で記録媒体の搬送のためにモータ、カセットから記録媒体を給紙するためのモータ、記録ヘッドを移動するためのモータの制御、および複数のセンサの情報を随時41のCPUに通知するものである。47、48、49はステッピングモータやDCモータなどに代表されるモータで歯車、ギア、ベルト等を用いて、47は記録媒体をカセットから給紙するためのモータ、48は記録媒体を搬送するためのモータ、49は40の記録ヘッドを記録媒体の主走査方向に往復移動させるためのモータである。50は記録媒体の有無を検地するセンサで記録媒体のセンサ位置への侵入により、レバー等が倒され、フォトセンサーをさえぎる等のユニットである。51はホストであるコンピュータと本画像形成装置とを結ぶLAN、IEEE1284、USBなどに代表される通信ケーブルである。52は40の記録ヘッド上の各ノズル列に供給する画像データ信号とその吐出タイミングを示す信号線であり、53は記録ヘッドの位置を43のヘッドコントローラ回路に供給する信号線であり、54は41のCPU、42の通信ユニット、43のヘッドコントローラ回路、45のメモリ、46のメカトロ制御回路とを結ぶバスで、このバスを通して41のCPUから各ユニットのレジスタにデータを設定することにより、CPUが本画像形成装置の全てを制御する。また、このバスを用いて、41のCPUの介在なしに45のメモリから43のヘッド制御回路に画像データを転送するダイレクトメモリアクセス機能も有している。55、56、57はそれぞれ47、48、49の各モータとメカトロ制御回路とを接続する信号線で、それぞれモータの相に合った信号、または回転方向信号、回転&停止信号を供給している。58は50の記録媒体有無を検知するセンサと46のメカトロ制御回路とを接続する信号線で、この信号線を用いて記録媒体が存在するかどうかを41のCPUに通知している。
図3は図2の40の記録ヘッドをインク吐出面から見た図である。60は記録ヘッドの外観であり、61、66は、記録媒体の色に近い色インクを吐出するノズル列であり、本実施例では白インクを吐出するノズル列である。白インクを吐出するノズルが1列に1200dpi等の一定のピッチで並べられている。61のノズル列は、他のノズルのインクを吐出したあとに重ねて吐出できるよう60の記録ヘッドが紙面右側に移動する際に用いられ、66のノズル列は、60の記録ヘッドが紙面左側に移動する際に用いられる。62、63、64、65は、61の白インク同様にインクを吐出するノズルが1列に並び、それぞれ、黄色、マゼンタ、シアン、黒のインクが接続されている。
図1は、45の画像データを蓄えているメモリの一部(図1の17)と43の記録ヘッドに画像データを送出するヘッド制御回路の画像データ処理部を表した図である。17は45の画像データを蓄えているメモリの一部を表し、18は17のメモリ上にある白インク吐出のための1スキャン+α分の作業領域を表し、19は形成すべき2値になった画像データ黄色(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)をそれぞれORしたもの、すなわち、画像形成のために何かしらのドットが打たれる部分を画像とした1スキャン+αのメモリ領域を表し、20、21,22,23はそれぞれ、2値になった形成すべき画像データ黄色(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)の1スキャン+αのメモリ領域を表し、24はパスに分解するときに用いるマスクバッファである。このマスクバッファのイメージを図7の(c)で表す。33は、18の白インク吐出のためのワーク領域内で現在処理しているインクのノズル列、ここでは説明のため現在処理しているインク色を黄色(Y)とすると、黄色のノズル列62の位置に相当する画像中のノズル列データを示している。34も33同様、19の形成すべき2値画像データの黄色(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)のすべて論理和(OR)画像領域の中で、現在処理しているインクである黄色のノズル列62の位置に相当する画像中のノズル列データを示している。35は20の形成すべき黄色の2値画像領域の中で記録媒体上の現在ある黄色ノズル列62の位置にそう等するノズル列データを示している。36、37、38は、それぞれ21、22、23にあるそれぞれ形成すべき2値画像領域の中で、現在63,64,65のノズル列の位置に相当するノズル列データを示している。39は、24のパス分解に用いるマスク領域の中で現在処理しているインク(ここでは黄色)のノズル列の位置に相当するマスクデータを示している。16は、15のノズル列バッファと33のノズル列バッファを論理和(OR)し、33に書き戻す回路である。10は現在処理しているノズルの位置から図5のような離散的に規則的にドットを作成、付加するための位置を計算する回路である。11は、10で計算した付加すべきドット位置をノズル列のイメージに変換する回路である。例えば、10の回路で計算した付加すべきドット位置が10、110、210と計算した場合、ノズル列に当たる256bit中bit10、bit110、bit210を1とし、残りの全てのビットが0となる。9は11で形成されたビットイメージを周辺画素に振り分ける回路で、図8の(a)のイメージで入ってきた130のドットを図8の(b)の131のように上下の周辺画素毎にORを取ることで膨らませている。本実施例では、上下に膨らましたが、10の計算を左右の画素分行い、左右に対してもORを取ることで、上下左右の周辺画素に膨らますこともできる。12は9で形成されたノズル列バッファと34のノズル列バッファの反転を論理積(AND)する回路でその結果を13のノズル列バッファに格納する。14は13のノズル列バッファと30のマスクバッファのデータを論理積(AND)する回路であり、その結果を15のノズル列バッファに格納する。25は、現在処理している色の画像の中から、現在ノズルがある位置に相当する1列分の画像イメージを17のメモリから読み込み、格納するノズル列バッファである。黄色を処理している場合には、35から1列分のビットイメージデータを読み込む。26は11のノズルバッファと25のノズルバッファデータを論理和(OR)する回路であり、その結果を27のノズル列バッファに格納する。28は、27のノズル列バッファと30のノズル列バッファのデータを論理積(AND)する回路でその結果を29のノズル列バッファに格納する。この29のビットデータが40のヘッドにインク吐出データとして送られる。31は図1の回路全体のタイミングを調整する制御回路であり、32は53と同じで、31の回路に記録媒体上の現在のヘッドの主走査方向の位置を示す信号であり、この位置情報を元に各ノズルの位置が計算される。
図4は本画像形成装置をメカ的に横から見た図である。79はカセットに蓄えられた複数の記録媒体である。72は蓄えられた79の複数の媒体から1枚の記録媒体を給紙するためのピックアップローラであり、71はその72のピックアップローラを回転させるDCモータ等に代表されるモータであり、72とは、ギア、歯車で接続され、図2の47にあたる。82は本実施例によって画像を形成途中の記録媒体である。73、80は82の記録媒体を搬送するための記録ヘッド前に配置された1対のローラであり、78、84は82の記録媒体を搬送、排出するための記録ヘッド後に配置された1対のローラである。81は図2の48にあたり、73,80,78,84の各ローラと歯車、ギア等で接続され、各ローラを回転させることで82の記録媒体を搬送するためのモータである。76は電気信号により、複数のインクを吐出するノズル列を備えた記録ヘッドであり、図2の40に相当する。75は76の記録ヘッドに供給するインクが入っているインクタンクで本実施例では5色分のインクが入っている。83は、図2の49に相当する76の記録ヘッド、77のインクタンクを記録媒体上に主走査方向に往復させるものである。77は図2の44に相当するもので、29と30の奥行き方向の位置をスリットフィルムと光センサで示すセンサユニットである。74は図2の50に相当する記録媒体の有無を検知するセンサユニットである。
図5はインク濃度のばらつきの原因となる記録ヘッド表面の膜を作成しないように、離散的に規則的に付加するドット配置を表している。90、92、93は離散的に付加した黄色のドットを表し、それぞれが横間隔ドット数(WDTH_X)ずつ離れ、縦に1ドットずつずれた場所に置かれていることを示す。96、97、98も付加された黄色のドットで、それぞれ90、92、93から縦に縦間隔ドット数(WDTH_Y)離れて同じ縦列に置かれている。99、100、101も同様に付加された黄色のドットであり、その位置はそれぞれ96、97、98からそれぞれ縦に縦間隔ドット数(WDTH_Y)離れて同じ縦列に置かれている。91、94、95の各ドットは、付加された黄色からほぼ均一に離れた場所に付加された黄色以外のドットで、91がマゼンタ、94がシアン、95が黒である。
図6はパスの分解する時のマスク画像をあらわしたもので、110に代表される黒い点(黒塗り四角)の部分はオリジナル画像のドットをインクとして吐出する部分で、111に代表される白い点(□)の部分はオリジナル画像をマスクし、インクを吐出しない部分である。このマスクで隣り合ったインクの干渉などが起きないように制御している。
図7の(a)は本画像形成装置がコンピュータから読み込んだ記録媒体に形成すべき画像をあらわす。この画像は黄色、マゼンタ、シアン、黒色から構成され、説明の都合上、各色ともすべて同じ場所に重なってドット配置されているとする。図7の(b)はインク濃度のばらつきの原因となる記録ヘッド表面の膜を作成しないように、離散的に規則的にドットを付加した画像を表しており、説明のため、図5の黄色部分のみを取り出したものである。図7の(a)と図7の(b)が合成された画像が、記録媒体に形成される。図7の(c)は図6を縮小したものであり、パスに分解する時に用いるマスクであり、本実施例では4パスで画像を形成するため、1/4の確率で吐出するようマスクが形成されている。図7の(d)はある時点のパスでの吐出ドットを表したものであり、(図7の(a) or 図7の(b)) and 図7の(c) で構成されている。図7の(e)は、(d)の時点で、(a)の画像以外に吐出した部分を表した図であり、(not(図7の(a)) and 図7の(b)) and 図7の(c) となっている。
121は本画像形成装置がコンピュータから読み込んだ記録媒体に形成すべき画像のうち、実際にドットがある部分を示し、122はある時点での記録ヘッド40が画像形成のために走査する範囲を示す。123は、離散的に規則的なドットを表しており、124は122と同様、ある時点での記録ヘッド40が画像形成のために走査する範囲を示す。125はある時点での記録ヘッド40が走査する範囲のマスクパターンを示している。
図8の(a)は、図1の9の周囲拡散回路に入る前のドットイメージを示す。図8の(b)は図1の9の周囲拡散回路から出てきたときのドットイメージを示す。
図9は本実施例の全体をあらわすフローチャート図、図10はドット吐出する部分のフローチャートを表す。本実施例を図9、図10のフローチャートに沿って説明する。まず、図9のS101で51の通信線を通してホストのコンピュータから図7の(a)に相当する形成すべき画像を42の通信ユニットを通じて45のメモリの受信画像領域に受信する。S102で41のCPUが45に蓄えられた受信した画像データに対して、ヘッド40のノズルの並びに合うようにデータを縦横変換して並び替える。S103に進み、79の蓄えられている記録媒体から71のモータと72のローラを用いて1枚取り出し、81のモータと73、80のローラで記録ヘッド76の下まで給紙する。S104に進み、76の記録ヘッドを記録媒体の主走査方向に動かしながら、インクを吐出し画像を形成する。この部分は図10のフローチャートを用いて説明する。S105に進み、記録ヘッドが記録媒体の端まで到達し、1スキャンのインク吐出が終了したかを判断している。端まで達していない場合には、S104に戻り、吐出を継続する。1スキャン終了した場合には、S106に進み、82の記録媒体を81のモータと73,80のローラ、78、84のローラで走査方向に1スキャン分、すなわち4パスで画像を形成しているときには、ヘッドのノズル長を4で割った長さ分フィードする。この際、19,20,21,22,23の内容がフィードした分新しい画像データが更新される。また、18の白色のメモリ領域は0にクリアされる。S107に進み、S105の1スキャンで1ページ分の画像を形成したかどうかを判断する。まだ、1ページ分の画像を形成していない場合には、S104に戻る。1ページ分の画像を記録媒体に形成した場合には、S108に進み、82の記録媒体を81のモータと78、84のローラとを用いて排紙する。S109に進み、51の先に接続されているコンピュータから送られてくる次のページがあるかどうかを42の通信制御装置を通して判断する。形成すべき次のページがある場合には、S103に戻る。形成すべきページがない場合には、印刷を終了する。
図10を用いて、記録ヘッドを記録媒体の主走査方向に動かしながら、そのヘッドの位置によりノズルに吐出すべきデータを作成し、インクを吐出し画像を形成する過程を説明する。本フローチャートは31の制御回路によって、シーケンス制御されている。S121で60のヘッドの各ノズルが記録媒体上の画像を形成すべき場所にあるかどうかを判断する。ない場合にはS121に戻る。ある場合にはS122に進み、黄色(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)、白色(W)の順番で画像データの処理を行っていく。処理すべき色が黄色(Y)とし、32のヘッドの位置情報から、62のノズル列の位置が計算され、処理すべきノズル画像データ35が特定され、35の画像データを25のノズル列バッファに読み込む。S123に進み、処理すべきノズル列62の位置から10の付加すべき離散ドット位置計算回路を用いて、付加すべきドットイメージを11のノズル列バッファに作成する。S124に進み、複数のパスに分解するためのマスクデータをメモリ上24のマスクデータ領域の現在のノズル位置に当たる39から読み込み30のノズル列バッファに格納する。その後、S125とS126に進み、まずS125では、26で25のノズル列バッファに格納されている画像データと11のノズル列バッファに格納されと付加すべき離散ドットイメージを論理和(OR)して、その後、30のマスクイメージと論理積(AND)してパス分解し、インク吐出データを作成する。すなわち、図7の(a)の画像データと図7の(b)の離散データの論理積(AND)した結果を図7の(c)と論理積(AND)して、図7の(d)を得る。S126では、11のノズル列バッファに格納している付加すべき離散ドットイメージと12で全て色の2値画像の論理和(OR)の反転(NOT)とを論理積(AND)をとり、その結果を13のノズル列バッファに格納し、30のマスクバッファに格納されているマスクデータを論理積(AND)を取り、15のノズル列バッファに格納する。すなわち、図7の(a)の画像データの反転(not)データと図7の(b)の離散データの論理積(AND)した結果を図7の(c)と論理積(AND)して、図7の(e)を得る。S127に進み、15のイメージバッファと33のイメージ内容とが論理和(OR)され、また、元の33の領域に書き戻される。S128に進み、黄色(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒色(K)、白色(W)の全ての色の処理が終わったかどうかを判断し、終わっていない場合には、S122に戻る。終わった場合には、S129に進み、60の記録ヘッドの各ノズル列からインクを吐出し、S121に戻る。本実施例では4色を例としたが、これらの変数の持たせ方を工夫すれば、6色でも、8色でもノズルの色数に応じて対応することが出来る。
Claims (4)
- インクを吐出するノズルが1列に並んだノズル列を複数備える記録ヘッド機構と、記録媒体および前記記録ヘッドを動かす機構とを備え、記録ヘッドを記録媒体に対して相対的に移動させて受信した画像を形成する画像形成装置であって、
受信した画像以外に、記録媒体上に離散的なインクドットを吐出する機構を備え、その付加した離散的なインクドット上に別の色のインクドットを重ねることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、前記付加した離散的なインクドット上に重ねる別の色のインクドットは、付加したインクドットの周辺とすることを特徴とするが画像形成装置。
- 請求項1の画像形成装置において、前記付加した離散的なインクドット上に重ねる別の色のインクドットは、受信したオリジナル画像がある部分には付加しないことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1の画像形成装置において、前記付加した離散的なインクドット上に重ねるインクドットの別の色は、白色とすることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)
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JP2010208217A (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-24 | Seiko Epson Corp | 印刷装置、及び、印刷方法 |
JP2010240963A (ja) * | 2009-04-03 | 2010-10-28 | Seiko Epson Corp | 液体吐出装置及び液体吐出方法 |
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