JP2008126536A - 成形品及びその射出成形方法 - Google Patents

成形品及びその射出成形方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2008126536A
JP2008126536A JP2006314550A JP2006314550A JP2008126536A JP 2008126536 A JP2008126536 A JP 2008126536A JP 2006314550 A JP2006314550 A JP 2006314550A JP 2006314550 A JP2006314550 A JP 2006314550A JP 2008126536 A JP2008126536 A JP 2008126536A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
cavity
dye
injection
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006314550A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Kayano
義弘 茅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Original Assignee
Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Engineering Plastics Corp filed Critical Mitsubishi Engineering Plastics Corp
Priority to JP2006314550A priority Critical patent/JP2008126536A/ja
Publication of JP2008126536A publication Critical patent/JP2008126536A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】着色状態に変化が生じることがなく、使用が困難であった染料を用いることを可能とする、中空部が形成された成形品の射出成形方法を提供する。
【解決手段】成形品の射出成形方法は、第1金型部11、第2金型部12、溶融樹脂射出部14、キャビティ13、加圧用流体注入手段20を備えた金型組立体を用い、溶融樹脂射出部14からキャビティ13内に溶融熱可塑性樹脂を射出してキャビティ内の一部を溶融熱可塑性樹脂で充填した後、染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体を加圧用流体注入手段20からキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂に注入して中空部を形成し、且つ、中空部から溶融熱可塑性樹脂の内部に向かって染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体を浸透させ、以て、透明な熱可塑性樹脂から成り、中空部が形成され、中空部から内部に向かって染料によって染色された染色層を有する成形品を得る。
【選択図】 図2

Description

本発明は、中空部が形成された成形品、及び、その射出成形方法に関する。
溶融熱可塑性樹脂を用いて射出成形方法により成形品を成形する際、ヒケや反りのない外観の美麗な成形品を得るために、キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂内に加圧用流体を注入して、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の内部に中空部を形成し、型開きの前に中空部内の加圧用流体を外部に排出する、熱可塑性樹脂製成形品の射出成形方法が、例えば、特開昭64−14012号公報から公知である。キャビティ内に射出された溶融熱可塑性樹脂内に注入された加圧用流体によって、溶融熱可塑性樹脂が金型のキャビティを構成する面(金型のキャビティ面と呼ぶ場合がある)に押し付けられる結果、得られる成形品にヒケや反りが発生することを防止し得る。
また、得られた成形品に所望の色を着色する場合、通常、成形品の表面を塗料を用いて塗装している。あるいは又、成形品の原料である熱可塑性樹脂を製造する際、染料を添加してコンパウンド化している。
特開昭64−14012号公報 特開2002−341102
成形品の表面を塗装した場合、成形品に傷が付いたとき、あるいは、経時変化によって、塗料がはげるといった問題が生じ易い。また、熱可塑性樹脂を製造する際、使用する染料に依っては、染料の分散性が悪く、染料を添加してのコンパウンド化が困難な場合がある。
超臨界流体を用いて、通常の染色方法では染色し難いプラスチック光学部材を染色する方法が、特開2002−341102から周知である。この染色方法においては、染料を含んだ超臨界二酸化炭素流体を、プラスチック光学部材が収納されている染色槽に送り、染色槽においてプラスチック光学部材と染料を含む超臨界二酸化炭素流体とを接触させる。これによって、染料がプラスチック光学部材に部分的に移行し、プラスチック光学部材が染色される。しかしながら、この特許公開公報には、射出成形方法によって成形品を成形することに関しては、何ら記載されていない。
従って、本発明の目的は、傷が付いたときや経時変化によっても着色状態に変化が生じることがなく、使用が困難であった染料を用いることを可能とする、中空部が形成された成形品、及び、その射出成形方法を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明の成形品の射出成形方法は、
(A)第1金型部、第2金型部、及び、第1金型部に設けられた溶融樹脂射出部を備え、第1金型部と第2金型部との型締めによってキャビティが形成される金型、並びに、
(B)加圧用流体注入手段、
を備えた金型組立体を用いた射出成形方法であって、
(a)第1金型部と第2金型部とを型締めしてキャビティを形成した後、溶融樹脂射出部からキャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を射出して、キャビティ内の一部を溶融熱可塑性樹脂で充填し、次いで、
(b)染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体を、加圧用流体注入手段からキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂に注入し、以て、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の内部に中空部を形成し、且つ、中空部から溶融熱可塑性樹脂の内部に向かって染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体を浸透させ、
(c)キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却、固化させた後、中空部内の加圧用流体を外部に排出し、次いで、第1金型部と第2金型部とを型開きして、成形品を取り出し、以て、透明な熱可塑性樹脂から成り、中空部が形成され、中空部から内部に向かって染料によって染色された染色層を有する成形品を得ることを特徴とする。
本発明の成形品の射出成形方法にあっては、前記工程(c)において、中空部から溶融熱可塑性樹脂の内部に向かって浸透させた加圧用流体を非発泡状態としたまま、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却、固化させることが好ましい。
上記の目的を達成するための本発明の成形品は、透明な熱可塑性樹脂から成り、中空部が形成され、中空部から内部に向かって染料によって染色された染色層を有することを特徴とする。
本発明の成形品にあっては、染色層は非発泡状態であることが望ましい。ここで、非発泡状態であるとは、見掛け密度が、その温度、圧力における樹脂の真密度とほぼ同一であり、目視にて気泡を確認できない状態にあることを意味する。
上記の好ましい形態を含む本発明の成形品の射出成形方法あるいは本発明の成形品(以下、これらを総称して、単に、本発明と呼ぶ場合がある)において、熱可塑性樹脂は非晶質の熱可塑性樹脂から成ることが好ましく、より具体的には、非晶質の熱可塑性樹脂として、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン等のスチレン系樹脂、又は、ノルボルネン系の重合体樹脂である日本ゼオン株式会社製「ゼオノア」(ZEONOR)等のシクロオレフィン系樹脂を挙げることができる。ここで、熱可塑性樹脂が非晶性熱可塑性樹脂であるか否かは、一般に示差走査熱量測定(DSC)法により明確な融点(急激な吸熱を示す温度)が確認されるか否かによって判断される。明確な融点が確認されない樹脂が非晶性熱可塑性樹脂である。一方、明確な融点が確認される樹脂が結晶性熱可塑性樹脂である。尚、非晶性熱可塑性樹脂においては、ガラス転移温度Tgを前後して熱可塑性樹脂の固化及び軟化が発生する。他方、結晶性熱可塑性樹脂においては、融点以上で溶融し、結晶化開始温度以下で結晶が生成し、発達し、熱可塑性樹脂の固化が生じる。
尚、以上に説明した各種の熱可塑性樹脂に、添加剤や、充填剤、強化剤を加えることもできる。
上記の好ましい形態を含む本発明の成形品の射出成形方法において、加圧用流体は、染色媒体(染料を溶解する媒体)としての機能を有する。そして、加圧用流体として、使用する熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgよりも低い臨界温度TCを有するものを選択することが望ましい。具体的には、非超臨界状態における加圧用流体は不活性ガスから成ることが好ましく、不活性ガスとして、より具体的には、二酸化炭素ガス(CO2ガス)、窒素ガス(N2ガス)、二酸化窒素ガス(NO2ガス)、ネオンガス(Neガス)、アルゴンガス(Arガス)及びキセノンガス(Xeガス)から成る群から選択された少なくとも1種類の不活性ガスを挙げることができる。尚、これらのガスの臨界温度TC(気化し得る最高温度)、臨界圧力PC(そのときの圧力)は、以下の表1のとおりである。あるいは又、加圧用流体としてエタンやエチレンを挙げることもできる。特に、二酸化炭素ガスは、比較的穏和な条件で超臨界状態となり、しかも毒性が無く、不燃性であるため、使用に好ましい不活性ガスである。
[表1]
臨界温度 臨界圧力
二酸化炭素ガス 31.1゜C 7.38×106Pa
窒素ガス −147 ゜C 3.42×106Pa
二酸化窒素ガス 36.5゜C 7.21×106Pa
ネオンガス 228.6゜C 2.72×106Pa
アルゴンガス −122 ゜C 4.9 ×106Pa
キセノンガス 16.8゜C 58 ×106Pa
エタン 32.4゜C 4.88×106Pa
エチレン 9.7゜C 5.10×106Pa
染料の超臨界状態の加圧用流体に対する染料の溶解度は、通常、非常に小さい。従って、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の成形品の射出成形方法において、超臨界状態における加圧用流体は共溶剤を含む形態とすることが好ましい。このようなエントレーナーとも呼ばれる共溶剤を超臨界状態の加圧用流体に含ませることで、超臨界状態の加圧用流体に対する染料の溶解度を増加させることができる。ここで、共溶剤として、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール)を挙げることができるし、あるいは又、フッ素化溶剤や他のハロゲン化溶剤(例えば、クロロトリフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、パーフルオロプロパン、クロロジフルオロメタン、六フッ化イオウ)、アミン類(例えば、N−メチルピロリドン)、アミド類(例えば、ジメチルアセトアミド)、芳香族溶剤(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン類)、エステル類(例えば、エチルアセテート、二塩基酸エステル類、ラクテートエステル類)、エーテル類(例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、グリコールエーテル類)、脂肪族炭化水素(例えば、メタン、エタン、プロパン、アンモニウムブタン、n−ペンタン、ヘキサン)、酸化物(例えば、亜酸化窒素)、オレフィン類(例えば、エチレン、プロピレン)、天然の炭化水素(例えば、イソプレン類、テルペン類、d−リモネン)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン)、オルガノシリコーン、アルキルピロリドン類(例えば、N−メチルピロリドン)、パラフィン類(例えば、イソパラフィン)、石油ベースの溶剤、及び、これらの溶剤の混合物を例示することができる。
更には、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明の成形品の射出成形方法にあっては、前記工程(c)において外部に排出された加圧用流体中に含まれる染料(場合によっては、更に、共溶剤)を、回収することが望ましい。
また、以上に説明した好ましい形態、構成を含む本発明において、成形品の体積をV0、中空部の体積をV1としたとき、0.1≦V1/V0≦0.8を満足することが望ましい。
一般に、系の状態が或るパラメータに依存し、その或る値の上下で状態が不連続に変化するとき、その値で表わされる条件を臨界という。そして、パラメータの値が臨界値の下にある条件を亜臨界(subcritical)、上側にある条件を超臨界(supercritical)と呼ぶ。また、超臨界状態にある流体とは、臨界温度TC及び臨界圧力PCを超えた非凝縮性高密度流体である。超臨界状態にある流体は、気体及び液体の性質の両方の性質を有し、僅かの圧力変化で密度が大きく変化し、気体のように拡散し易く、溶融熱可塑性樹脂中に容易に浸透し、しかも、染料は、超臨界状態にある流体に対して高い溶解性を有する。
染料として、酸性染料、酸性媒染染料、塩基性染料、直接染料、建染染料、反応性染料、分散染料、ナフトール染料といった各種染料を挙げることができるだけでなく、有機顔料、無機顔料等の顔料をも挙げることができる。尚、染料の中でも、熱可塑性樹脂の通常の染色に用いられている分散染料が好ましい。分散染料として、ディスパーズ・イエロー・54、ディスパーズ・イエロー・122、ディスパーズ・イエロー・124、ディスパーズ・イエロー・128、ディスパーズ・イエロー・134、ディスパーズ・イエロー・140、ディスパーズ・オレンジ・5、ディスパーズ・オレンジ・37、ディスパーズ・オレンジ・93、ディスパーズ・オレンジ・103、ディスパーズ・オレンジ・112、ディスパーズ・オレンジ・134、ディスパーズ・オレンジ・370、ディスパーズ・グリーン・7、ディスパーズ・バイオレット・61、ディスパーズ・バイオレット・63、ディスパーズ・ブラウン・1、ディスパーズ・ブラウン・13、ディスパーズ・ブルー・14、ディスパーズ・ブルー・27、ディスパーズ・ブルー・54、ディスパーズ・ブルー・56、ディスパーズ・ブルー・176、ディスパーズ・ブルー・182、ディスパーズ・ブルー・193、ディスパーズ・レッド・60、ディスパーズ・レッド・146、ディスパーズ・レッド・199、ディスパーズ・レッド・202、ディスパーズ・レッド・204、ディスパーズ・レッド・291等を挙げることができ、これらの内の1種を単独で、又は、2種以上を混合して用いることができる。
第1金型部や第2金型部は、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金等の金属材料から作製することができる。また、溶融樹脂射出部の構造は、公知の如何なる形式の溶融樹脂射出部(ゲート構造)とすることもでき、例えば、ダイレクトゲート構造、サイドゲート構造、ジャンプゲート構造、ピンポイントゲート構造、トンネルゲート構造、リングゲート構造、ファンゲート構造、ディスクゲート構造、フラッシュゲート構造、タブゲート構造、フィルムゲート構造を例示することができる。溶融樹脂射出部は、第1金型部に設けられているが、構造によっては、第1金型部と第2金型部とに設けられていてもよい。加圧用流体注入手段として、周知の加圧ガス注入用のガス注入ノズルを挙げることができる。第1金型部又は第2金型部に配設された加圧用流体注入手段の数は、1であってもよいし、複数(例えば、2)であってもよい。
本発明の成形品として、例えば、家庭用電化製品に組み込まれたハンドルやボタン、スイッチ、意匠性を重視する玩具を例示することができる。尚、本発明において、染色層の厚さとして、0.05mm乃至0.3mmを例示することができる。
本発明においては、染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体を用いて、キャビティに射出された透明な溶融熱可塑性樹脂の内部に中空部を形成し、且つ、中空部から溶融熱可塑性樹脂の内部に向かって染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体を浸透させる。その結果、透明な熱可塑性樹脂から成る成形品に、中空部を形成することができ、しかも、中空部から内部に向かって染料によって染色された染色層を形成することができる。それ故、成形品の表面に傷が付いたときや経時変化によっても、着色状態に変化が生じることがない。しかも、超臨界状態の加圧用流体に染料を含ませるので、使用が困難であった染料を用いることが可能となる。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本発明を説明する。
実施例1は、本発明の成形品、及び、その射出成形方法に関する。
実施例1の成形品30は、模式的な断面図を図1の(A)に示すように、透明な熱可塑性樹脂31、具体的には、非晶質の熱可塑性樹脂、より具体的には、ポリカーボネート樹脂から成り、中空部32が形成され、中空部32から内部に向かって染料、具体的には、分散染料[ディスパーズ・ブルー14、1,4−ジ−(N−ブチルアミンアントラキノン)(青色)]によって染色された染色層34を有する。ここで、染色層34は非発泡状態にあり、染色層34の厚さは0.1mm乃至0.2mmである。実施例1の成形品30は、具体的には、家庭用電化製品のハンドル(取手)であり、成形品30の体積をV0、中空部の体積をV1としたとき、
0=160cm3
1≒160×0.3=48cm3
である。尚、参照番号35は、加圧用流体を注入した箇所の痕である。
実施例1の成形品30の成形に適した金型組立体10の概念図を図2に示す。この金型組立体10は、金型、及び、加圧用流体注入手段であるガス注入ノズル20から構成されている。そして、金型は、炭素鋼から作製された第1金型部(以下、固定金型部11と呼ぶ)、炭素鋼から作製された第2金型部(以下、可動金型部12と呼ぶ)、及び、固定金型部11に設けられた溶融樹脂射出部(以下、ゲート部14と呼び、実施例1にあっては、ダイレクトゲート構造を有するが、これに限定するものではない)を備えており、固定金型部11と可動金型部12との型締めによってキャビティ13が形成される。キャビティ13の体積を160cm3とした。尚、図示したキャビティ13の形状は模式的なものであり、図1の(A)に示した成形品30の形状とは異なる。ゲート部14は、ランナー部及びスプルー部(これらを参照番号15で示す)を介して射出用シリンダー16と連通している。また、ガス注入ノズル20は、油圧シリンダから成る移動装置21に取り付けられており、移動装置21は可動金型部12に取り付けられている。移動装置21の動作によって、ガス注入ノズル20はキャビティ13に向かう方向に移動させられ、前進端に位置し、あるいは又、キャビティ13から離れる方向に移動させられ、後進端に位置する。ガス注入ノズル20が前進端に位置した状態において、ガス注入ノズル20はキャビティ13に連通する。
実施例1における染色装置40は、貯蔵タンク41、冷却器42、昇圧機43、ヒータ44、染料溶解槽45、注入制御弁46、回収制御弁47、セパレータ48、コンデンサー49、及び、これらを結ぶ各種配管から構成されている。液化二酸化炭素から成る加圧用流体を貯蔵した貯蔵タンク41から送出された液状の加圧用流体は、冷却器42で冷却され、昇圧機43で超臨界状態まで圧縮され、更に、ヒータ44によって所定の温度に加熱される。そして、所定の圧力及び温度とされ、超臨界状態となった加圧用流体(二酸化炭素から成る)は、染料が収納された染料溶解槽45に送られる。染料溶解槽45内で、染料は、超臨界状態の加圧用流体中に溶解される。染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体は、注入制御弁46、配管を介して接続された加圧用流体注入手段であるガス注入ノズル20から、キャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂に注入される。一方、排出された加圧用流体は、回収制御弁47を介してセパレータ48に送られ、セパレータ48において圧力が下げられ、二酸化炭素から成る加圧用流体は気体となり、染料と分離される。分離された染料は粉末状態で回収される。一方、気体となった加圧用流体はコンデンサー49において冷却され、液化され、貯蔵タンク41に戻される。
染色装置40において、染料の投入量、圧力、温度、循環量、共溶剤(エントレーナー)の種類や添加量等を調整することによって、染料層における染料の濃度を調整することができる。
実施例1にあっては、ポリカーボネート樹脂として、三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ユーピロンS3000(ガラス転移温度Tg:150゜C)を用いた。また、非超臨界状態における加圧用流体として、不活性ガス、具体的には、二酸化炭素ガス(CO2ガス)を用いた。更には、染料として、上述したとおり、分散染料である1,4−ジ−(N−ブチルアミンアントラキノン)(青色)を用いた。また、射出条件を、以下の表2のとおりとした。
[表2]
溶融熱可塑性樹脂温度 :290゜C
金型温度 : 80゜C
射出溶融熱可塑性樹脂量:約135グラム
中空率 :約30%
以下、実施例1における成形品の射出成形方法を説明する。
[工程−100]
先ず、固定金型部11と可動金型部12とを型締めしてキャビティ13を形成した後、移動装置21の動作によって、ガス注入ノズル20をキャビティ13に向かう方向に移動させ、前進端に位置させる(図2参照)。この状態にあっては、ガス注入ノズル20はキャビティ13に連通している。尚、注入制御弁46及び回収制御弁47は閉状態である。
[工程−110]
そして、熱可塑性樹脂を射出用シリンダー16内で可塑化・溶融、計量した後、射出用シリンダー16からランナー部及びスプルー部15、ゲート部14を介して、キャビティ13内に溶融熱可塑性樹脂31Aを射出して、キャビティ13内の一部を溶融熱可塑性樹脂31Aで充填した(図3の(A)参照)。キャビティ13内への溶融熱可塑性樹脂31Aの充填割合を約70%とした。
[工程−120]
キャビティ13内への溶融熱可塑性樹脂31Aの射出完了と同時に(射出完了後、所定の時間経過後であってもよい)、注入制御弁46を開状態として、染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体33を、ガス注入ノズル20からキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aに注入し、中空部32を形成した(図3の(B)参照)。染料溶解槽45内における超臨界状態の加圧用流体33の圧力、温度を以下の表3のとおりとした。尚、回収制御弁47は閉状態である。
[表3]
超臨界状態の加圧用流体の圧力:20×106Pa
超臨界状態の加圧用流体の温度:35゜C
キャビティ13内への溶融熱可塑性樹脂31Aの射出完了の時点にあっては、キャビティ13内の一部が溶融熱可塑性樹脂31Aで充填された状態にあるので、キャビティ13内の圧力(型内圧と呼ぶ)は概ね大気圧である。従って、染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体33をガス注入ノズル20からキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aに注入した瞬間においては、超臨界状態の加圧用流体33は、一瞬、ガス状になる。しかしながら、染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体33がキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aに注入され続けるので、型内圧は直ちに上昇し、溶融熱可塑性樹脂31Aに注入された染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体33は、超臨界状態を維持する。そして、キャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aの内部において、超臨界状態を維持したまま、加圧用流体33は中空部32を形成し始める。そして、キャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aの体積と中空部32の体積との和が、キャビティ13の体積と同じとなった時点で、中空部32の実質的な形成が完了する。その後も、染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体33をガス注入ノズル20からキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aに注入し続ける。超臨界状態にある加圧用流体33は、気体及び液体の性質の両方の性質を有し、僅かの圧力変化で密度が大きく変化し、気体のように拡散し易く、溶融熱可塑性樹脂中に容易に浸透し、しかも、染料に対する高い溶解性を有する。従って、中空部32の形成中及び形成後において、中空部32から溶融熱可塑性樹脂31Aの内部に向かって染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体が浸透する。また、加圧用流体33によって溶融熱可塑性樹脂が金型のキャビティ面に押し付けられる結果、得られる成形品にヒケや反りが発生することを防止し得る。
[工程−130]
そして、染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体33をガス注入ノズル20からキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aに注入し続けながら、キャビティ13内の熱可塑性樹脂を冷却、固化させる。冷却、固化の時間を110秒間とした。超臨界状態の加圧用流体33を注入し続けるので、中空部32から溶融熱可塑性樹脂31Aの内部に向かって浸透させた加圧用流体は非発泡状態のままであるし、中空部32は超臨界状態の加圧用流体33によって満たされた状態を維持し続ける。尚、成形品となった後、最終的に、成形品中に取り込まれていた加圧用流体は、気体となって熱可塑性樹脂を構成する分子の間を拡散し、外部に抜け出る。
[工程−140]
その後、注入制御弁46を閉状態とし、回収制御弁47を開状態とし、中空部32内の加圧用流体33を外部に排出する。この排出された加圧用流体中に含まれる染料は、上述したとおり、セパレータ48に送られ、セパレータ48において圧力が下げられ、二酸化炭素から成る加圧用流体は気体となり、染料と分離される。分離された染料は粉末状態で回収される。そして、移動装置21の動作によって、ガス注入ノズル20をキャビティ13から離れる方向に移動し、後進端に位置させた後、固定金型部11と可動金型部12とを型開きして、成形品を取り出す。こうして、透明な熱可塑性樹脂から成り、中空部32が形成され、中空部32から内部に向かって染料によって染色された青色の染色層34を有する成形品30を得ることができる。
実施例2は、実施例1の変形である。
実施例2の成形品30Aの模式的な断面図を図1の(B)に示す。実施例2の成形品30Aが実施例1の成形品30と異なる点は、加圧用流体を注入した箇所の痕35A,35Bが2箇所、有る点、及び、染色層34の厚さが0.15mm乃至0.2mmと、実施例1の成形品30よりも若干厚い点にある。
実施例2の成形品30Aの成形に適した金型組立体10Aの概念図を図4に示す。この金型組立体10Aには、加圧用流体注入手段であるガス注入ノズルが2つ、備えられている点が、実施例1の金型組立体10と相違する。それ以外の点は、実施例1の金型組立体10と同じであるので、詳細な説明は省略する。そして、実施例1と同様に、第1の移動装置21A及び第2の移動手段21Bの動作によって、第1のガス注入ノズル20A及び第2のガス注入ノズル20Bはキャビティ13に向かう方向に移動させられ、前進端に位置し、あるいは又、キャビティ13から離れる方向に移動させられ、後進端に位置する。ガス注入ノズル20A,20Bが前進端に位置した状態において、ガス注入ノズル20A,20Bはキャビティ13に連通する。
実施例2における染色装置40Aにおいては、ヒータ44から延びる配管が、染料溶解槽45に繋がっている配管、及び、切替弁50を介して第2のガス注入ノズル20Bに繋がっている配管から構成されている。
切替弁50が閉状態にあっては、実施例1と同様に、液化二酸化炭素から成る加圧用流体を貯蔵した貯蔵タンク41から送出された液状の加圧用流体は、冷却器42で冷却され、昇圧機43で超臨界状態まで圧縮され、更に、ヒータ44によって所定の温度に加熱される。そして、所定の圧力及び温度とされ、超臨界状態となった加圧用流体(二酸化炭素から成る)は、染料が収納された染料溶解槽45に送られる。染料溶解槽45内で、染料は、超臨界状態の加圧用流体中に溶解される。染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体は、注入制御弁46、配管を介して接続された加圧用流体注入手段である第1のガス注入ノズル20Aから、キャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂に注入される。
一方、切替弁50が開状態にあっては、液化二酸化炭素から成る加圧用流体を貯蔵した貯蔵タンク41から送出された液状の加圧用流体は、冷却器42で冷却され、昇圧機43で超臨界状態まで圧縮され、更に、ヒータ44によって所定の温度に加熱される。そして、所定の圧力及び温度とされ、超臨界状態となった加圧用流体(二酸化炭素から成る)は、切替弁50及び第2のガス注入ノズル20Bを介して接続された加圧用流体注入手段である第2のガス注入ノズル20Bから、キャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂に注入される。
また、切替弁50が閉状態において、実施例1と同様に、排出された加圧用流体は、回収制御弁47を介してセパレータ48に送られ、セパレータ48において圧力が下げられ、二酸化炭素から成る加圧用流体は気体となり、染料と分離される。分離された染料は粉末状態で回収される。一方、気体となった加圧用流体はコンデンサー49において冷却され、液化され、貯蔵タンク41に戻される。
実施例2にあっては、実施例1と同じ金型を用い、実施例1と同じポリカーボネート樹脂、加圧用流体、染料を使用し、実施例1と同じ表2に示した射出条件にて、成形品を成形した。
以下、実施例2における成形品の射出成形方法を説明する。
[工程−200]
先ず、実施例1の[工程−100]と同様にして、固定金型部11と可動金型部12とを型締めしてキャビティ13を形成した後、移動装置21A,21Bの動作によって、ガス注入ノズル20A,20Bをキャビティ13に向かう方向に移動させ、前進端に位置させる(図4参照)。この状態にあっては、ガス注入ノズル20A,20Bはキャビティ13に連通している。尚、注入制御弁46、回収制御弁47及び切替弁50は閉状態である。
[工程−210]
そして、実施例1の[工程−110]と同様にして、熱可塑性樹脂を射出用シリンダー16内で可塑化・溶融、計量した後、射出用シリンダー16からランナー部及びスプルー部15、ゲート部14を介して、キャビティ13内に溶融熱可塑性樹脂31Aを射出して、キャビティ13内の一部を溶融熱可塑性樹脂31Aで充填した。キャビティ13内への溶融熱可塑性樹脂31Aの充填割合を約70%とした。
[工程−220]
実施例1の[工程−120]と同様にして、キャビティ13内への溶融熱可塑性樹脂31Aの射出完了と同時に(射出完了後、所定の時間経過後であってもよい)、注入制御弁46を開状態として、染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体33を、第1のガス注入ノズル20Aからキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aに注入し、中空部32を形成した。染料溶解槽45内における超臨界状態の加圧用流体33の圧力、温度を表3と同様とした。尚、回収制御弁47及び切替弁50は閉状態である。
[工程−230]
第1のガス注入ノズル20Aからキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aへの加圧用流体の注入開始から10秒が経過した後、第1のガス注入ノズル20Aから染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体33をキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aに注入し続けながら、切替弁50を開状態とし、超臨界状態の加圧用流体を第2のガス注入ノズル20Bからキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aに注入した。尚、この作業は、第2のガス注入ノズル20Bを、キャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aに形成された中空部32と連通させるために行う。
[工程−230]
次いで、第1のガス注入ノズル20Aから染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体33をキャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂31Aに注入し続けながら、切替弁50を閉状態とし、回収制御弁47を開状態とする。これによって、実施例1と異なり、超臨界状態の加圧用流体33は中空部32に滞留することなく、セパレータ48に向かって流出する。超臨界状態の加圧用流体33の流量を、1cm3/秒とした。そして、この状態を継続しながら、キャビティ13内の熱可塑性樹脂を冷却、固化させる。冷却、固化の時間を110秒間とした。超臨界状態の加圧用流体33を注入し続けるので、中空部32から溶融熱可塑性樹脂31Aの内部に向かって浸透させた加圧用流体は非発泡状態のままであるし、中空部32は超臨界状態の加圧用流体33によって満たされた状態を維持し続ける。
[工程−240]
その後、注入制御弁46を閉状態とし、回収制御弁47の開状態を保持し、中空部32内の加圧用流体33を回収した後、移動装置21A,21Bの動作によって、ガス注入ノズル20A,20Bをキャビティ13から離れる方向に移動し、後進端に位置させた後、固定金型部11と可動金型部12とを型開きして、成形品を取り出す。こうして、透明な熱可塑性樹脂から成り、中空部32が形成され、中空部32から内部に向かって染料によって染色された青色の染色層34を有する成形品30Aを得ることができる。
実施例2にあっては、実施例1と異なり、超臨界状態の加圧用流体33が中空部32に滞留することなく、中空部32を流れ続けた結果、染色層34の厚さが0.15mm乃至0.2mmと、実施例1の成形品30よりも若干厚くなった。
以上、本発明を、好ましい実施例に基づき説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例における金型組立体や染色装置の構成、構造や、射出成形方法における各種条件、使用した熱可塑性樹脂の種類、成形品の形状等は例示であり、適宜変更することができる。例えば、金型組立体における溶融樹脂射出部や加圧用流体注入手段の数や位置は例示であり、適宜変更することができる。実施例においては、成形品を1個取りとしたが、成形品を多数個取りとすることもできる。
実施例1や実施例2において、超臨界状態における加圧用流体に、共溶剤(具体的には、エチルアルコール)を含ませることができる。具体的には、染料溶解槽45において、染料を共溶剤に分散させておく。これによって、染料溶解槽45内で、染料及び共溶剤が、超臨界状態の加圧用流体中に溶解される。染料及び共溶剤を含んだ超臨界状態の加圧用流体は、注入制御弁46、配管を介して接続された加圧用流体注入手段であるガス注入ノズル20から、キャビティ13内の溶融熱可塑性樹脂に注入される。一方、排出された加圧用流体は、回収制御弁47を介してセパレータ48に送られ、セパレータ48において圧力が下げられ、二酸化炭素から成る加圧用流体は気体となり、粉末状態の染料と分離される一方、共溶剤は液体として回収される。気体となった加圧用流体はコンデンサー49において冷却され、液化され、貯蔵タンク41に戻される。
図1の(A)及び(B)は、それぞれ、実施例1及び実施例2の成形品の模式的な断面図である。 図2は、実施例1での使用に適した金型組立体及び染色装置を模式的に示す図である。 図3の(A)及び(B)は、実施例1の成形品の射出条件方法を説明するための金型組立体等の模式図である。 図4は、実施例2での使用に適した金型組立体及び染色装置を模式的に示す図である。
符号の説明
10,10A・・・金型組立体、11・・・固定金型部、12・・・可動金型部、13・・・キャビティ、14・・・ゲート部、15・・・ランナー部及びスプルー部、16・・・射出用シリンダー、20・・・ガス注入ノズル、21・・・移動装置、30,30A・・・成形品、31・・・熱可塑性樹脂、31A・・・溶融熱可塑性樹脂、32・・・中空部、33・・・加圧用流体、34・・・染色層、40,40A・・・染色装置、41・・・貯蔵タンク、42・・・冷却器、43・・・昇圧機、44・・・ヒータ、45・・・染料溶解槽、46・・・注入制御弁、47・・・回収制御弁、48・・・セパレータ、49・・・コンデンサー、50・・・切替弁

Claims (15)

  1. (A)第1金型部、第2金型部、及び、第1金型部に設けられた溶融樹脂射出部を備え、第1金型部と第2金型部との型締めによってキャビティが形成される金型、並びに、
    (B)加圧用流体注入手段、
    を備えた金型組立体を用いた射出成形方法であって、
    (a)第1金型部と第2金型部とを型締めしてキャビティを形成した後、溶融樹脂射出部からキャビティ内に溶融熱可塑性樹脂を射出して、キャビティ内の一部を溶融熱可塑性樹脂で充填し、次いで、
    (b)染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体を、加圧用流体注入手段からキャビティ内の溶融熱可塑性樹脂に注入し、以て、キャビティ内の溶融熱可塑性樹脂の内部に中空部を形成し、且つ、中空部から溶融熱可塑性樹脂の内部に向かって染料を含んだ超臨界状態の加圧用流体を浸透させ、
    (c)キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却、固化させた後、中空部内の加圧用流体を外部に排出し、次いで、第1金型部と第2金型部とを型開きして、成形品を取り出し、以て、透明な熱可塑性樹脂から成り、中空部が形成され、中空部から内部に向かって染料によって染色された染色層を有する成形品を得ることを特徴とする成形品の射出成形方法。
  2. 前記工程(c)において、中空部から溶融熱可塑性樹脂の内部に向かって浸透させた加圧用流体を非発泡状態としたまま、キャビティ内の熱可塑性樹脂を冷却、固化させることを特徴とする請求項1に記載の成形品の射出成形方法。
  3. 熱可塑性樹脂は非晶質の熱可塑性樹脂から成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の成形品の射出成形方法。
  4. 非晶質の熱可塑性樹脂は、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、又は、シクロオレフィン系樹脂から成ることを特徴とする請求項3に記載の成形品の射出成形方法。
  5. 非超臨界状態における加圧用流体は不活性ガスから成ることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の成形品の射出成形方法。
  6. 不活性ガスは、二酸化炭素ガス、窒素ガス、ネオンガス、アルゴンガス及びキセノンガスから成る群から選択された少なくとも1種類の不活性ガスであることを特徴とする請求項5に記載の成形品の射出成形方法。
  7. 超臨界状態における加圧用流体は共溶剤を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の成形品の射出成形方法。
  8. 共溶剤はアルコールであることを特徴とする請求項7に記載の成形品の射出成形方法。
  9. 前記工程(c)において外部に排出された加圧用流体中に含まれる染料を、回収することを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の成形品の射出成形方法。
  10. 成形品の体積をV0、中空部の体積をV1としたとき、0.1≦V1/V0≦0.8を満足することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載の成形品の射出成形方法。
  11. 透明な熱可塑性樹脂から成り、中空部が形成され、中空部から内部に向かって染料によって染色された染色層を有することを特徴とする成形品。
  12. 染色層は非発泡状態であることを特徴とする請求項11に記載の成形品。
  13. 熱可塑性樹脂は非晶質の熱可塑性樹脂から成ることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の成形品。
  14. 非晶質の熱可塑性樹脂は、アクリル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン系樹脂、又は、シクロオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項13に記載の成形品。
  15. 成形品の体積をV0、中空部の体積をV1としたとき、0.1≦V1/V0≦0.8を満足することを特徴とする請求項11乃至請求項14のいずれか1項に記載の成形品。
JP2006314550A 2006-11-21 2006-11-21 成形品及びその射出成形方法 Pending JP2008126536A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006314550A JP2008126536A (ja) 2006-11-21 2006-11-21 成形品及びその射出成形方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006314550A JP2008126536A (ja) 2006-11-21 2006-11-21 成形品及びその射出成形方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008126536A true JP2008126536A (ja) 2008-06-05

Family

ID=39552867

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006314550A Pending JP2008126536A (ja) 2006-11-21 2006-11-21 成形品及びその射出成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008126536A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010274515A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 中空部を有する成形品の射出成形方法及び金型組立体
JP2011101999A (ja) * 2009-11-11 2011-05-26 Kojima Press Industry Co Ltd 射出成形方法
KR101364715B1 (ko) 2012-02-13 2014-02-19 쓰리이엠주식회사 진공 성형기 및 진공 성형 방법
US9427048B2 (en) 2014-06-09 2016-08-30 Nike, Inc. Polymeric component with injected, embedded ink and apparatus and method for manufacturing same

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002341102A (ja) * 2001-05-16 2002-11-27 Seiko Epson Corp プラスチック光学部材の染色方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002341102A (ja) * 2001-05-16 2002-11-27 Seiko Epson Corp プラスチック光学部材の染色方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010274515A (ja) * 2009-05-28 2010-12-09 Mitsubishi Engineering Plastics Corp 中空部を有する成形品の射出成形方法及び金型組立体
JP2011101999A (ja) * 2009-11-11 2011-05-26 Kojima Press Industry Co Ltd 射出成形方法
KR101364715B1 (ko) 2012-02-13 2014-02-19 쓰리이엠주식회사 진공 성형기 및 진공 성형 방법
US9427048B2 (en) 2014-06-09 2016-08-30 Nike, Inc. Polymeric component with injected, embedded ink and apparatus and method for manufacturing same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2777595B2 (ja) 射出成形方法及び該方法により製造した中空プラスチック製品
JP2008126536A (ja) 成形品及びその射出成形方法
Villamizar et al. Studies on structural foam processing II. Bubble dynamics in foam injection molding
US6713125B1 (en) Infiltration of three-dimensional objects formed by solid freeform fabrication
JPS621809B2 (ja)
KR960006775B1 (ko) 열가소성수지성형품의 사출성형법 및 사출성형용 금형
US8663514B2 (en) Gas-assisted co-injection molded chair
WO2002053347A1 (fr) Procede de moulage par injection de mousse
CA2110717C (en) Process for injection molding a hollow plastic article
JPH0543738B2 (ja)
JP3349070B2 (ja) 熱可塑性樹脂の成形法
US6322735B1 (en) Method for molding thermoplastic resin
EP0826477B1 (en) Method for molding thermoplastic resin
US20040188893A1 (en) Open mold molding
JP2003320556A (ja) 表面改質射出成形法
US6440349B1 (en) Process and apparatus for candle-making
US5798063A (en) Molding process using gas under pressure
JPH11245254A (ja) カウンタプレッシャ成形方法
JP2003127191A (ja) ハイサイクル発泡射出成形法
JP2007015231A (ja) 熱可塑性樹脂発泡成形体及びその製造方法
JP2007131725A (ja) 熱可塑性樹脂の表面改質方法
JP2002192549A (ja) 発泡射出成形品
JPH10320848A (ja) 光情報記録用ディスク基板の成形方法
JPH0732405A (ja) 樹脂成形品及びその成形方法並びにその成形装置
JP3083878B2 (ja) 部分薄肉樹脂成形品の成形方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090410

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20100625

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100629

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111129