JP2008124227A - 蓄電デバイスおよびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】イオンのドーピング時間を短縮して蓄電デバイスの生産性を向上させる。
【解決手段】蓄電デバイスは、正極、負極およびリチウム極を備えている。リチウム極から負極に対してリチウムイオンをドープする際に、負極とリチウム極とを短絡させるドーピング工程と、負極と正極とを短絡させるイオン移動工程とを組み合わせて実行する。このように、負極と正極とを短絡させるイオン移動工程を実行することにより、負極にドープされていたリチウムイオンを正極に移動させることができるため、正極電位を低下させて負極電位を上昇させることができ、ドープ速度を回復させてドーピング時間を短縮することが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、正極と負極との少なくともいずれか一方にイオンがドーピングされる蓄電デバイスに適用して有効な技術に関する。
電気自動車やハイブリッド自動車に搭載される蓄電デバイスや、各種パワーツールに組み付けられる蓄電デバイスとしては、高エネルギー密度や高出力密度が要求されることから、リチウムイオン二次電池や電気二重層キャパシタ等が候補として挙げられている。しかしながら、リチウムイオン二次電池にあっては、エネルギー密度は高いものの出力密度が低いという課題を有しており、電気二重層キャパシタにあっては、出力密度は高いもののエネルギー密度が低いという課題を有している。
そこで、エネルギー密度と出力密度との双方を満足させるため、リチウムイオン二次電池と電気二重層キャパシタの蓄電原理を組み合わせたハイブリッドキャパシタとも呼ばれる蓄電デバイスが提案されている。このハイブリッドキャパシタは、正極に電気二重層キャパシタの活性炭を採用することにより、正極では電気二重層を利用して電荷を蓄積する一方、負極にリチウムイオン二次電池の炭素材料を採用することにより、負極では炭素材料にリチウムイオンをドーピング(ドープ)させることによって電荷を蓄積している。このような蓄電機構を採用することにより、出力密度およびエネルギー密度を向上させることが可能となる。
また、リチウムイオン二次電池やハイブリッドキャパシタにおいて、負極の炭素材料に予めリチウムイオンをドープさせておくことが提案されている。負極に対してリチウムイオンをドープさせることにより、負極電位を低下させて出力電圧を上昇させることができるため、蓄電デバイスのエネルギー密度を大幅に上昇させることが可能となる。さらに、蓄電デバイス内の負極に対してリチウムイオンをドープさせるため、対向する負極と金属リチウムとを電気化学的に接触させる方法が提案されている。この方法においては、正極集電体や負極集電体にリチウムイオンが通過する貫通孔を形成することにより、積層される電極間においてスムーズにリチウムイオンを移動させるようにしている(たとえば、特許文献1参照)。
国際公開第04/59672号公報
しかしながら、特許文献1に記載された蓄電デバイスにあっては、スムーズにリチウムイオンをドープさせることが可能であるが、負極のみに対してリチウムイオンをドープする構造であるため、負極のドープ容量が低下する終盤においてはドーピング時間が長くなってしまうという問題がある。このようにドーピング時間が長くなることは、蓄電デバイスの生産性を低下させるだけでなく、蓄電デバイスの高コスト化を招く要因になっていた。
本発明の目的は、イオンのドーピング時間を短縮することにより、蓄電デバイスの生産性を向上させることにある。
本発明の蓄電デバイスの製造方法は、正極と負極とを備える蓄電デバイスの製造方法であって、前記正極および前記負極の少なくともいずれか一方とイオン供給源とを短絡させ、前記正極および前記負極の少なくともいずれか一方に前記イオン供給源からのイオンをドーピングさせるドーピング工程と、前記正極と前記負極とを短絡させ、ドーピングされたイオンを前記正極と前記負極との間で移動させるイオン移動工程とを有することを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、正極と負極とを備える蓄電デバイスであって、前記正極および前記負極の少なくともいずれか一方とイオン供給源とを短絡させ、前記正極および前記負極の少なくともいずれか一方に前記イオン供給源からのイオンをドーピングさせるドーピング工程と、前記正極と前記負極とを短絡させ、ドーピングされたイオンを前記正極と前記負極との間で移動させるイオン移動工程とによって製造されることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記正極は正極集電体と正極合材層とを備え、前記負極は負極集電体と負極合材層とを備え、前記正極集電体と前記負極集電体とに貫通孔が形成されることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、デバイス構造は、前記正極と前記負極とが交互に積層される積層型、または前記正極と前記負極とが重ねて捲かれる捲回型であることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記負極に、易黒鉛化炭素材料と黒鉛との少なくともいずれか一方が含まれることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記正極に、層長が1nm以上30nm以下の層状結晶粒を備えるバナジウム酸化物が含まれることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記バナジウム酸化物に、面積比率で30%以上の前記層状結晶粒が含まれることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記バナジウム酸化物は水溶性であることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記バナジウム酸化物は水溶液を蒸発乾燥して製造されることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記バナジウム酸化物は250℃未満で処理されることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記バナジウム酸化物はX線回折パターンの回折角2θで5〜15°の範囲にピークを有することを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記バナジウム酸化物はリチウムイオン源を用いて処理されることを特徴とする。
本発明の蓄電デバイスは、前記正極に導電性材料が含まれることを特徴とする。
本発明によれば、正極および負極の少なくともいずれか一方とイオン供給源とを短絡させるドーピング工程と、正極と負極とを短絡させるイオン移動工程とを設けるようにしたので、正極や負極に対するイオンのドーピング時間を短縮することが可能となる。これにより、蓄電デバイスの生産性を向上させることができ、蓄電デバイスの製造コストを引き下げることが可能となる。
図1は本発明の一実施の形態である蓄電デバイス10の内部構造を概略的に示す断面図であり、図2は蓄電デバイス10を部分的に拡大して示す断面図である。図1に示すように、蓄電デバイス10の外装容器を構成するラミネートフィルム11の内側には電極積層ユニット12が配置されており、この電極積層ユニット12はセパレータ13を介して交互に積層される正極14と負極15とによって構成されている。また、電極積層ユニット12の最外部にはリチウム極(イオン供給源)16が負極15に対向するように配置されており、電極積層ユニット12とリチウム極16とによって三極積層ユニット17が構成されている。なお、ラミネートフィルム11内には、リチウム塩を含む非プロトン性有機溶媒からなる電解液が注入されている。
図2に示すように、正極14は、多数の貫通孔14aを備える正極集電体14bと、この正極集電体14bに塗工される正極合材層14cとを備えている。また、負極15は、多数の貫通孔15aを備える負極集電体15bと、この負極集電体15bに塗工される負極合材層15cとを備えている。相互に接続される複数の正極集電体14bには、ラミネートフィルム11から外部に突出する正極端子18が接続されており、相互に接続される複数の負極集電体15bには、ラミネートフィルム11から外部に突出する負極端子19が接続されている。さらに、電極積層ユニット12の最外部に配置されるリチウム極16は、ステンレスメッシュ等の導電性多孔体からなるリチウム極集電体16aと、これに貼り付けられる金属リチウム16bとによって構成されている。また、相互に接続される一対のリチウム極集電体16aには、ラミネートフィルム11から突出するリチウム極端子20が接続されている。
また、正極14の正極合材層14cには、リチウムイオンを可逆的にドーピング・脱ドーピング(以下、ドープ・脱ドープという)することが可能な正極活物質としてバナジウム酸化物が含有されており、負極15の負極合材層15cには、リチウムイオンを可逆的にドープ・脱ドープすることが可能な負極活物質として天然黒鉛が含有されている。そして、後述する手順に従って、負極15の負極合材層15cに金属リチウム16bからのリチウムイオンをドープすることにより、負極15の電極電位を低下させて蓄電デバイス10のエネルギー密度を向上させることが可能となっている。なお、本発明において、ドーピング(ドープ)とは、吸蔵、担持、吸着、挿入等を意味しており、正極活物質や負極活物質に対してリチウムイオンやアニオン等が入る状態を意味している。また、脱ドーピング(脱ドープ)とは、放出、脱離等を意味しており、正極活物質や負極活物質からリチウムイオンやアニオン等が出る状態を意味している。
続いて、負極15に対してリチウムイオンをドープする際の手順について説明する。図2に示すように、リチウムイオンのドープを実行するため、蓄電デバイス10の正極端子18、負極端子19およびリチウム極端子20には、充放電試験器やクーロンメータ等の制御ユニット21が接続される。この制御ユニット21を用いて、負極15とリチウム極16とを短絡させるドーピング工程を約20時間に渡って実行した後に、負極15と正極14とを短絡させるイオン移動工程を約5時間に渡って実行する。ドーピング工程を実行することによって、負極合材層15cに対して金属リチウム16bからのリチウムイオンがドープされる状態となり、イオン移動工程を実行することによって、負極合材層15cにドープされたリチウムイオンが正極合材層14cに向けて移動する状態となる。そして、このドーピング工程とイオン移動工程とを交互に実行することにより、負極合材層15cと正極合材層14cとの双方に対してリチウムイオンをドープすることが可能となる。また、正極集電体14bや負極集電体15bには多数の貫通孔14a,15aが形成されており、この貫通孔14a,15aを介してリチウムイオンは各極間を自在に移動することができるため、積層される全ての正極合材層14cや負極合材層15cに対してリチウムイオンをドープすることが可能となる。
このように、ドーピング工程とイオン移動工程とを組み合わせて実行した場合には、従来のように負極15とリチウム極16とを短絡させ続けた場合に比べて、リチウムイオンのドーピング時間を短縮することが可能となっている。ここで、図3はドーピング時間と電極電位との関係を示す線図であり、図4はドーピング時間とドーピング率との関係を示す線図である。図3および図4に示すように、ドーピング工程を開始して負極合材層15cにリチウムイオンをドープすると、リチウムイオンのドープ量に応じて負極電位が低下することになる。すなわち、ドーピング時間の経過に伴って金属リチウム16bと負極合材層15cとの電位差が小さくなるため、ドーピング工程の序盤から終盤にかけてドープ速度が低下することになる。
ここで、負極15と正極14とを短絡するイオン移動工程を実行することにより、負極合材層15cから正極合材層14cに対してリチウムイオンを移動させることができるため、正極電位を低下させて負極電位を上昇させることが可能となる。これにより、金属リチウム16bと負極合材層15cとの電位差を再び拡大させることができるため、ドーピング時間の経過に伴って負極電位が低下し続ける従来のドープ方法に比べて、ドープ速度を回復させてドーピング時間を短縮することが可能となる。
これまで説明したように、本発明の一実施の形態である蓄電デバイス10を製造する際には、負極15とリチウム極16とを短絡させるドーピング工程と、負極15と正極14とを短絡させるイオン移動工程とを設けるようにしたので、負極15とリチウム極16との電位差を回復させることができ、リチウムイオンのドーピング時間を大幅に短縮することが可能となる。これにより、蓄電デバイス10の生産性を向上させることができ、蓄電デバイス10の製造コストを引き下げることも可能となる。また、前述の説明にあっては、約20時間のドーピング工程と約5時間のイオン移動工程とを交互に実行するようにしているが、ドーピング工程とイオン移動工程とを共に実行するようにしても良く、ドーピング工程とイオン移動工程との実行時間を適宜変更しても良い。
また、図1に示す蓄電デバイス10にあっては、負極端子19と正極端子18とに加えてリチウム極端子20を設けるようにしているが、これに限られることはなく、蓄電デバイス内において負極集電体とリチウム極集電体とを接続するようにしても良い。このような蓄電デバイスにあっては、電解液の注入に伴ってドーピング工程が開始されることになるが、ドーピング状況に応じて負極と正極とを短絡させるイオン移動工程を実行することにより、負極電位を上昇させてドープ速度を回復させることが可能となる。さらに、前述の説明では、負極15とリチウム極16とを短絡させることによってドーピング工程を実行するようにしているが、正極14とリチウム極16とを短絡させることによってドーピング工程を実行するようにしても良い。
図示する場合には、複数回のイオン移動工程を組み込むようにしているが、イオン移動工程を1回だけ組み込むようにしても良いことはいうまでもない。また、正極電位が所定値を下回ることのないように活物質量を設計した場合には、負極15、正極14およびリチウム極16を短絡させることにより、ドープ開始からドープ完了までドーピング工程とイオン移動工程とを共に実行しても良い。さらに、ドーピング工程やイオン移動工程に合わせて蓄電デバイス10の充放電を実行することにより、ドープ速度を上昇させるようにしても良い。なお、前述の説明では、制御ユニット21を用いてドーピング工程とイオン移動工程とを実行するようにしているが、手動でドーピング工程とイオン移動工程とを制御しても良いことはいうまでもない。
続いて、前述した蓄電デバイス10について下記の順に詳細に説明する。[A]正極、[B]負極、[C]正極集電体および負極集電体、[D]リチウム極、[E]セパレータ、[F]電解液、[G]外装容器。
[A]正極
正極14は、正極集電体14bとこれに一体となる正極合材層14cとを有しており、正極合材層14cには正極活物質としてのバナジウム酸化物(例えば、五酸化バナジウムやバナジン酸リチウム)が含有されている。この正極活物質としては、イオンを可逆的にドープ・脱ドープできるものであれば特に限定されることはなく、例えば金属酸化物、活性炭、導電性高分子、ポリアセン系物質等を挙げることができる。
ところで、前述した正極活物質としてのバナジウム酸化物は、層状構造を有する層状結晶性物質であり、例えば、五酸化バナジウム(V)は、VOを1単位とする5面体ユニットが2次元方向に共有結合で広がることで1つの層を形成している。これらの層を重ねることによって全体として層状構造を有している。このような層状結晶構造を保ったまま、バナジウム酸化物をマクロ的にアモルファス化することにより、微細化された層状結晶粒を形成するようにしている。このような層状結晶性物質の状態は、nm以下のオーダーの観察が行えるミクロ的な視点では、層長が30nm以下の結晶構造のみ、もしくは前記結晶構造とアモルファス構造とが共存している状態が確認される。しかし、このような状態をnmより大きなμmオーダーの観察しか行えないマクロ的な視点からみた場合には、結晶構造が不規則に配列したアモルファス構造が観察されるのである。
ここで、図5は層長の短い層状結晶構造を示す模式図であり、図6は層長の長い層状結晶構造を示す模式図である。図5に示すように、部分的にアモルファス化されたバナジウム酸化物にあっては、短い層長L1を備える層状結晶構造(いわゆる短周期構造)が形成されることになる。一方、図6に示すような場合にあっては、長い層長L2を備える層状結晶構造(いわゆる長周期構造)が形成されることになる。図5に示すような層長が短い層状結晶構造を電極活物質に適用すると、イオンが層状結晶構造の層間に出入りし易くなるため、充放電特性やサイクル特性等を向上させることが可能となる。
また、正極活物質には製造時に硫黄含有導電性ポリマーが含まれている場合がある。詳細は不明であるが、硫黄含有導電性ポリマーに対応するモノマーが存在している場合、このモノマーが酸素阻害材として反応系の酸素濃度を一定とし、生成するリチウムイオンドープアモルファス金属酸化物の構造を制御すると考えられる。しかし、反応終了時の硫黄含有導電性ポリマーは活物質としての性能が低いため、最終生成物においては、それを減圧濃縮、噴霧乾燥等で取り除くことによって活物質の性能が向上すると考えられる。かかる硫黄含有導電性ポリマーは、製造時に金属酸化物の重量の1〜30%の割合で含まれるようにすれば良い。
また、正極活物質は、層状結晶性物質であるバナジウム酸化物を、硫黄含有導電性ポリマーに対応するモノマーとともに、水中、水溶性リチウム源の存在下で加熱すれば合成することができる。例えば、加熱還流する等して、容易に合成することができる。さらに、還流した懸濁液を、減圧濃縮または噴霧乾燥することにより、容易に硫黄成分を取り除くことができる。このように層長等を短くしてイオンの出入りを容易にした正極活物質には、正極活物質の製造過程においてリチウムイオンをドープしておくことが可能である。正極活物質の製造過程において用いられるリチウム源としては、例えば、水溶性の硫化リチウム、水酸化リチウム、セレン化リチウム、あるいはテルル化リチウム等が挙げられる。特に、毒性や価格等の観点からは、硫化リチウムや水酸化リチウムが好ましい。
水溶性リチウム源は水に溶けてアルカリ性を呈し、このアルカリ性水溶液に、通常結晶性(層状)化合物として入手されるバナジウム酸化物等の金属酸化物が溶けてアモルファス化する。併せて、アモルファス化された金属酸化物にリチウムイオンが取り込まれるようになっている。なお、バナジウム酸化物を過酸化水素によって溶融することも可能である。ここで、この過酸化水素水を用いても、本発明に係るマクロ的にはアモルファス状態だが、ミクロ的にはアモルファス状態と層長が短い層状結晶状態とが存在する共存状態をつくり出すことができる。この場合に水溶液は酸性を呈する。この酸化水溶液に、通常結晶性(層状)化合物として入手されるバナジウム酸化物等の金属酸化物が溶けてアモルファス化が進行し、所定の層長を持つ層状構造が形成される。
このような層長が短い層状結晶状態となる正極活物質は、図7に示すような製造工程を経て製造される。すなわち、図7に示すように、ステップS110において層状結晶性物質として例えば五酸化バナジウム(V)を準備し、ステップS120において水溶性のリチウムイオン源を準備し、ステップS130において硫黄含有有機導電性モノマーを準備する。続くステップS140では、五酸化バナジウム、水溶性リチウムイオン源および硫黄含有有機導電性ポリマーが水に懸濁され、五酸化バナジウムのアモルファス化が開始される。次いで、ステップS150では懸濁液が加熱還流され、続くステップS160では濾過することで加熱還流した懸濁液から固形分が除去される。固形分が除去された濾液は、ステップS170において濃縮された後に、ステップS180において真空乾燥等を用いて乾燥される。そして、ステップS190において、ボールミル等により所定粒径に粉砕され、篩い分けを行って分級される。あるいはステップS170〜S190の工程を、S200のように、噴霧乾燥等で処理できる。このようにして、正極活物質としてバナジウム酸化物の層長の短い層状結晶構造粉末が得られる。
また、ステップS110〜S190までの工程で、加熱処理を行う場合には加熱温度を250℃未満に設定する必要がある。加熱温度が250℃を超えてしまうと、層長の短い層状結晶が変化してしまうため好ましくない。また、正極活物質では、層状結晶粒の層長が30nm以下となる層状結晶状態が、任意の断面における面積%で少なくとも30%以上含まれていれば、初期放電容量や50サイクル時の容量維持率が共に、30nmを超える層長の層状結晶構造を含む場合より良好であることが確認された。また、面積%で30%以上100%未満含まれていればよく、上限は限りなく100%に近い値まで有効である。なお、100%の場合には、既にアモルファス状態は存在せず、層状結晶状態のみとなるが、30nm以下の層状結晶粒であれば、100%であっても十分に有効であるものと思われる。
また、層状結晶構造の最小の層長は、1nm以上であればよい。かかる層状結晶状態は、層間へのリチウムイオンの出入りという観点から、層状結晶の層長が1nm未満であるとリチウムイオンのドープ・脱ドープができず、高容量を取り出すことができないためである。逆に層長が30nmを超えると充放電に伴う結晶構造の崩壊が起こり、サイクル特性が悪くなるのである。そこで、層長は、1nm以上30nm以下であることが望ましい。より好ましくは、層長が5nm以上25nm以下であればよい。図8には、層長が5nm以上25nm以下となる層状結晶状態を、図面代用写真として使用する透過型電子顕微鏡写真で示した。なお、図8に示される正極活物質はバナジウム酸化物である。
前述したバナジウム酸化物等の正極活物質は粉末状、粒状、短繊維状等に形成され、この正極活物質をバインダと混合してスラリーが形成される。そして、正極活物質を含有するスラリーを正極集電体14bに塗工して乾燥させることにより、正極集電体14b上に正極合材層14cが形成される。なお、正極活物質と混合されるバインダとしては、例えばSBR等のゴム系バインダやポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いることができる。また、正極合材層14cに対して、アセチレンブラック、グラファイト、金属粉末等の導電性材料を適宜加えるようにしても良い。
[B]負極
負極15は、負極集電体15bとこれに一体となる負極合材層15cとを有しており、負極合材層15cには負極活物質としての天然黒鉛が含有されている。この負極活物質としては、イオンを可逆的にドープ・脱ドープできるものであれば特に限定されることはなく、例えばグラファイト、種々の炭素材料、ポリアセン系物質、錫酸化物、珪素酸化物等を挙げることができる。特に、黒鉛や易黒鉛化炭素材料は厚膜化可能であるとともにサイクル特性が良好な為、好ましい。
前述した天然黒鉛等の負極活物質は粉末状、粒状、短繊維状等に形成され、この負極活物質をバインダと混合してスラリーが形成される。そして、負極活物質を含有するスラリーを負極集電体15bに塗工して乾燥させることにより、負極集電体15b上に負極合材層15cが形成される。なお、負極活物質と混合されるバインダとしては、例えばポリ四フッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン等の含フッ素系樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を用いることができ、これらの中でもフッ素系バインダを用いることが好ましい。このフッ素系バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン、フッ化ビニリデン−3フッ化エチレン共重合体、エチレン−4フッ化エチレン共重合体、プロピレン−4フッ化エチレン共重合体等が挙げられる。また、負極合材層15cに対して、アセチレンブラック、グラファイト、金属粉末等の導電性材料を適宜加えるようにしても良い。
[C]正極集電体および負極集電体
正極集電体14bおよび負極集電体15bとしては、表裏面を貫く貫通孔14a,15aを備えているものが好適であり、例えばエキスパンドメタル、パンチングメタル、網、発泡体等を挙げることができる。貫通孔の形状や個数等については、特に限定されることはなく、リチウムイオンの移動を阻害しないものであれば適宜設定することが可能である。また、負極集電体15bおよび正極集電体14bの材質としては、一般に有機電解質電池に提案されている種々の材質を用いることが可能である。例えば、正極集電体14bの材質として、アルミニウム、ステンレス鋼等を用いることができ、負極集電体15bの材質として、ステンレス鋼、銅、ニッケル等を用いることができる。
[D]リチウム極
リチウム極16は、ステンレスメッシュ等の導電性多孔体からなるリチウム極集電体16aと、これに貼り付けられた金属リチウム16bとによって構成されている。また、リチウムイオン供給源を構成する金属リチウム16bに代えて、リチウム−アルミニウム合金のように、リチウムイオンを供給することが可能な合金等を用いるようにしても良い。さらに、リチウム極集電体16aを負極集電体15bや正極集電体14bと同様の材料を用いて形成することも可能である。さらに、金属リチウム16bはリチウムイオンを放出しながら減少し、最終的には全量が正極合材層14cや負極合材層15cに対してドープされることになるが、金属リチウム16bを多めに配置して一部を蓄電デバイス10内に残存させるようにしても良い。
[E]セパレータ
セパレータ13としては、電解液、正極活物質、負極活物質等に対して耐久性があり、連通気孔を有する電子伝導性のない多孔質体等を用いることができる。通常は、ガラス繊維、ポリエチレンあるいはポリプロピレン等からなる布、不織布あるいは多孔体が用いられる。セパレータ13の厚みは、電池の内部抵抗を小さくするために薄い方が好ましいが、電解液の保持量、流通性、強度等を勘案して適宜設定することができる。このセパレータ13には後述する電解液が含浸されている。
[F]電解液
電解液としては、高電圧でも電気分解を起こさないという点、リチウムイオンが安定に存在できるという点から、リチウム塩を含む非プロトン性有機溶媒を用いることが好ましい。非プロトン性有機溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、塩化メチレン、スルホラン等を単独あるいは混合した溶媒が挙げられる。また、リチウム塩としては、例えばCFSOLi、CSOLi、(CFSO)NLi、(CFSO)CLi、LiBF、LiPF、LiClO等が挙げられる。
[G]外装容器
外装容器としては、一般に電池に用いられている種々の材質を用いることができ、鉄やアルミニウム等の金属材料を使用しても良く、フィルム材料等を使用しても良い。また、外装容器の形状についても特に限定されることはなく、円筒型や角型など用途に応じて適宜選択することが可能であるが、蓄電デバイス10の小型化や軽量化の観点からは、アルミニウムのラミネートフィルム11を用いたフィルム型の外装容器を用いることが好ましい。一般的には、外側にナイロンフィルム、中心にアルミニウム箔、内側に変性ポリプロピレン等の接着層を有した3層ラミネートフィルムが用いられている。また、ラミネートフィルム11は、中に入る電極等のサイズに合わせて深絞りされているのが一般的であり、深絞りされるラミネートフィルム11内に三極積層ユニット17を設置して電解液を注入した後、ラミネートフィルム11の外周部は熱溶着等によって封止される構成となっている。
以下、実施例に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
層状結晶性物質としての五酸化バナジウム(V)2.0gと、水溶性リチウム源として半モル量の硫化リチウム(LiS)0.3gと、硫黄含有伝導性ポリマー用のモノマーとして五酸化バナジウムに対して0.6モル量の3,4−エチレンジオキシチオフェン(EDOT)1.0gとを、水50ml中に懸濁して懸濁液を得た。そして、得られた懸濁液を24時間に渡って加熱攪拌還流した。攪拌終了後、吸引ろかを行い、懸濁液から固形分を除去した。この固形分は、硫黄と3,4−エチレンジオキシチオフェンの重合物であった。固形分が除去された濾液を130℃の乾燥雰囲気下で四流体ノズルを用いて、噴霧乾燥することで黒色の球状粒子を得た。この生成物を150℃で真空乾燥して正極活物質を得た。図9に示すように、この正極活物質をX線結晶回折解析した結果、回折角2θで10°付近にピークを有することが確認された。また、ICP分析によりリチウムイオンが取り込まれていることが確認された。元素分析により炭素量が1%以下であることが確認された。これを透過電子顕微鏡で観察した結果を前掲の図8に示した。図8から層長が5nm以上25nm以下となる層状結晶粒がランダムに集合して存在し、面積率で99%得られていることが確認された。
この正極活物質89.5重量%を、導電性材料としての導電性ケッチェンブラック7重量%、バインダとしてのアクリル系共重合体3.5重量%と混合し、溶媒としてN−メチルピロリドン(NMP)を用いてスラリーを得た。このスラリーを貫通孔が形成される正極集電体(アルミニウム製)の両面にコーティングし、150℃で減圧乾燥した後に、プレス加工によって、厚み180μmとなるように成型した。次いで、成型した材料を38mm×24mmに裁断した後に、未塗工部に正極端子(アルミニウム製)を溶接して正極を作製した。
続いて、表面を不活性化した天然黒鉛と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを、重量比94:6で混合し、NMPで希釈してスラリーを調製した。このスラリーを、厚み220μmとなるように、貫通孔を有する負極集電体(銅製)の両面または片面に塗布した後に、プレス加工し、120℃で乾燥させた。次いで、乾燥させた材料を40mm×26mmに裁断し、未塗工部に負極端子(ニッケル製)を溶接して負極15を作製した。
このように作製した正極12枚と負極13枚(内片面塗布2枚)とを、セパレータとしてのポリオレフィン系微多孔膜を介して積層した。そして、更にセパレータを介して、ステンレス多孔箔に金属リチウムを貼り付けたリチウム極を最外層に配置して、正極、負極、リチウム極およびセパレータからなる三極積層ユニットを作製した。この三極積層ユニットをアルミラミネートでパッケージングし、ホウフッ化リチウム(LiBF)を1モル/lで溶解したエチレンカーボネート(EC)/ジエチルカーボネート(DEC)=1/3(重量比)の電解液を注入した。
このように蓄電デバイスを組み立てた後に、前掲した図3および図4に示すように、負極とリチウム極とを短絡(電気化学的に接触)させることにより、約20時間に渡ってリチウムイオンを負極にドープした後に、負極と正極とを短絡させることにより、負極にドープされたリチウムイオンを約5時間に渡って正極に移動させた。そして、再び負極とリチウム極とを短絡させることにより、約20時間に渡ってリチウムイオンを負極にドープした後に、負極と正極とを短絡させることにより、負極にドープされたリチウムイオンを約5時間に渡って正極に移動させた。さらに、再び負極とリチウム極とを短絡させることにより、所定量のリチウムイオンを負極にドープさせた。このように、負極とリチウム極とを短絡させるドーピング工程と、負極と正極とを短絡させるイオン移動工程とを組み合わせることにより、約62時間のドーピング時間でリチウム極からリチウムイオンがドープされることが確認された。また、組み立てた蓄電デバイスを0.1C放電にて充放電評価を行った。蓄電デバイスの初期容量は活物質当り392mAh/gとなり、50サイクルでの容量維持率は92%であった。
(比較例1)
比較例1では、実施例1と同様に組み立てられた蓄電デバイスを用いて、負極とリチウム極とを短絡させ続けることにより、所定量のリチウムイオンを負極にドープさせた。この結果を前掲した図3および図4に示す。図3および図4に示すように、負極とリチウム極とを短絡させ続けた場合には、負極電位の低下に伴ってドープ速度が低下し続けることになるため、リチウム極からリチウムイオンをドープするためには、約140時間のドーピング時間が必要となることが確認された。すなわち、実施例1のような短いドーピング時間によってリチウムイオンをドープすることは不可能であった。
このような結果から、負極とリチウム極とを短絡させるドーピング工程と、負極と正極とを短絡させるイオン移動工程とを組み合わせることにより、負極とリチウム極との電位差を回復させることができるため、リチウムイオンのドーピング時間が大幅に短縮されることが確認された。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、図示する蓄電デバイス10にあっては、正極14と負極15とを交互に積層するようにした積層型の蓄電デバイス10であるが、このデバイス構造に限られることはなく、正極と負極とを重ねて捲くようにした捲回型の蓄電デバイスであっても良い。ここで、図10は本発明の他の実施の形態である捲回型の蓄電デバイス30の内部構造を概略的に示す断面図である。
図10に示すように、蓄電デバイス30の外装容器を構成する金属缶31の内側には電極捲回ユニット32が配置されており、この電極捲回ユニット32はセパレータ33を介して重ねられた正極34、負極35およびリチウム極(イオン供給源)36を捲くことによって形成されている。なお、金属缶31内には電解液が注入されている。正極34は、多数の貫通孔34aを備える正極集電体34bと、この正極集電体34bに塗工される正極合材層34cとを備えており、負極35は、多数の貫通孔35aを備える負極集電体35bと、この負極集電体35bに塗工される負極合材層35cとを備えている。また、リチウム極36は、ステンレスメッシュ等の導電性多孔体からなるリチウム極集電体36aと、これに貼り付けられる金属リチウム36bとによって構成されている。さらに、正極集電体34bは正極端子37に接続されており、負極集電体35bとリチウム極集電体36aとは負極端子38に接続されている。
このような捲回型の蓄電デバイス30であっても、ドーピング状態に応じて正極34と負極35とを短絡させるイオン移動工程を実行することにより、前述した蓄電デバイス10と同様に、負極電位を上昇させてドープ速度を回復させることが可能となる。また、図示する蓄電デバイス30にあっては、負極集電体35bとリチウム極集電体36aとが接続された構造を有しているが、負極集電体35bとリチウム極集電体36aとを切り離し、リチウム極集電体36aに接続されるリチウム極端子を設けても良いことはいうまでもない。
なお、本発明の蓄電デバイス10,30は、電気自動車やハイブリッド自動車等の駆動用蓄電源または補助用蓄電源として極めて有効である。また、例えば、電動自転車や電動車椅子等の駆動用蓄電源、太陽光発電装置や風力発電装置等に用いられる蓄電源、携帯機器や家庭用電気器具等に用いられる蓄電源として好適に用いることが可能である。
本発明の一実施の形態である蓄電デバイスの内部構造を概略的に示す断面図である。 蓄電デバイスを部分的に拡大して示す断面図である。 ドーピング時間と電極電位との関係を示す線図である。 ドーピング時間とドーピング率との関係を示す線図である。 層長の短い層状結晶構造を示す模式図である。 層長の長い層状結晶構造を示す模式図である。 層長の短い層状結晶構造を有する正極活物質の製造工程の一例を示すフローチャートである。 層長の短い層状結晶構造を有する正極活物質を示す透過型電子顕微鏡(TEM)による図面代用写真である。 層長の短い層状結晶構造を有する正極活物質のX線結晶回折解析の結果を示す説明図である。 本発明の他の実施の形態である蓄電デバイスの内部構造を概略的に示す断面図である。
符号の説明
10 蓄電デバイス
14 正極
14a 貫通孔
14b 正極集電体
14c 正極合材層
15 負極
15a 貫通孔
15b 負極集電体
15c 負極合材層
16 リチウム極(イオン供給源)
30 蓄電デバイス
34 正極
34a 貫通孔
34b 正極集電体
34c 正極合材層
35 負極
35a 貫通孔
35b 負極集電体
35c 負極合材層
36 リチウム極(イオン供給源)

Claims (13)

  1. 正極と負極とを備える蓄電デバイスの製造方法であって、
    前記正極および前記負極の少なくともいずれか一方とイオン供給源とを短絡させ、前記正極および前記負極の少なくともいずれか一方に前記イオン供給源からのイオンをドーピングさせるドーピング工程と、
    前記正極と前記負極とを短絡させ、ドーピングされたイオンを前記正極と前記負極との間で移動させるイオン移動工程とを有することを特徴とする蓄電デバイスの製造方法。
  2. 正極と負極とを備える蓄電デバイスであって、
    前記正極および前記負極の少なくともいずれか一方とイオン供給源とを短絡させ、前記正極および前記負極の少なくともいずれか一方に前記イオン供給源からのイオンをドーピングさせるドーピング工程と、前記正極と前記負極とを短絡させ、ドーピングされたイオンを前記正極と前記負極との間で移動させるイオン移動工程とによって製造されることを特徴とする蓄電デバイス。
  3. 請求項2記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記正極は正極集電体と正極合材層とを備え、前記負極は負極集電体と負極合材層とを備え、前記正極集電体と前記負極集電体とに貫通孔が形成されることを特徴とする蓄電デバイス。
  4. 請求項2または3記載の蓄電デバイスにおいて、
    デバイス構造は、前記正極と前記負極とが交互に積層される積層型、または前記正極と前記負極とが重ねて捲かれる捲回型であることを特徴とする蓄電デバイス。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記負極に、易黒鉛化炭素材料と黒鉛との少なくともいずれか一方が含まれることを特徴とする蓄電デバイス。
  6. 請求項2〜5のいずれか1項に記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記正極に、層長が1nm以上30nm以下の層状結晶粒を備えるバナジウム酸化物が含まれることを特徴とする蓄電デバイス。
  7. 請求項6記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記バナジウム酸化物に、面積比率で30%以上の前記層状結晶粒が含まれることを特徴とする蓄電デバイス。
  8. 請求項6または7記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記バナジウム酸化物は水溶性であることを特徴とする蓄電デバイス。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記バナジウム酸化物は水溶液を蒸発乾燥して製造されることを特徴とする蓄電デバイス。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記バナジウム酸化物は250℃未満で処理されることを特徴とする蓄電デバイス。
  11. 請求項6〜10のいずれか1項に記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記バナジウム酸化物はX線回折パターンの回折角2θで5〜15°の範囲にピークを有することを特徴とする蓄電デバイス。
  12. 請求項6〜11のいずれか1項に記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記バナジウム酸化物はリチウムイオン源を用いて処理されることを特徴とする蓄電デバイス。
  13. 請求項2〜12のいずれか1項に記載の蓄電デバイスにおいて、
    前記正極に導電性材料が含まれることを特徴とする蓄電デバイス。
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