JP2008124056A - 半導体装置の製造方法および半導体装置 - Google Patents

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幸生 牧
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隆 一法師
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Abstract

【課題】分離用トレンチ形成に必要な積層膜の膜厚を薄くして、トレンチ形成を容易にできるとともに、トレンチ形成に際してウエットエッチングを使用せずに済む半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】レジストマスクRM1をエッチングマスクとして、ポリシリコン層12、シリコン窒化膜5、ポリシリコン層10およびシリコン酸化膜4をドライエッチングにより選択的に除去し、さらにSOI層3の上層部を所定厚さ除去して、開口部OP1に対応する部分に分離用トレンチ21を形成する。この一連のドライエッチングに際しては、各層のエッチングにおいてレジストマスクRM1を共通のエッチングマスクとして使用し、共通のエッチング装置を用いて実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置の製造方法および半導体装置に関し、特に、SOI構造の半導体装置の製造方法および半導体装置に関する。
SOI(Silicon-On-Insulator)デバイスと呼ばれる半導体装置は、高速・低消費デバイスとして最近注目されている。
このSOIデバイスは、SOI層とシリコン基板との間に埋め込み酸化膜をはさんだSOI構造のSOI基板に作られる。従来、SOI素子(SOI構造のSOI層に形成されるトランジスタ等の半導体素子)は、SOI層のSi(シリコン)を貫通し、埋め込み酸化膜にかけて形成される素子分離酸化膜(完全分離絶縁膜)によって分離されていた。
この完全分離(FTI:Full Trench Isolation)技術は、素子が他の素子から電気的に完全に分離されているため、ラッチアップフリー(ラッチアップが生じない)、ノイズに強い等の特長がある。しかし、トランジスタが電気的にフローティングな状態で動作するため、遅延時間に周波数依存性が生じたり、ドレイン電流−ドレイン電圧特性でハンプが生じるキンク効果等といった基板フローティング効果が生じてしまう問題があった。
この基板フローティング効果を抑制するため、素子分離酸化膜(部分分離絶縁膜)を埋め込み酸化膜に接しないようSOI層の上層部に形成し、下層部のSOI層を介して基板電位(ボディ電位)を固定できる部分分離(PTI:Partial Trench Isolation)技術が実用化されている。この部分分離技術を開示した文献として例えば非特許文献1がある。
ところが部分分離技術では、完全分離技術のメリットであったラッチアップフリーというメリットをこの部分分離技術では失ってしまうという問題点があった。そこで、部分分離技術および完全分離技術双方のメリットを合わせもつ部分分離・完全分離併用(HTI:Hybrid Trench Isolation)技術が開発され、当該技術によって形成された、部分分離絶縁膜および完全分離絶縁膜の構造を併用した併用分離絶縁膜が実用化されている。この部分・完全分離併用技術を開示した文献として例えば非特許文献2が挙げられる。
しかしながら、部分・完全分離併用技術を用いてSOI構造の半導体装置を製造すると、分離酸化膜の膜厚に生じるバラツキや、絶縁分離されたSOI層のエッジ部に急峻度合等の影響により、SOI層に形成されるトランジスタ等の半導体素子の特性が低下してしまうという問題点があった。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、部分・完全分離併用技術を用いて素子分離する絶縁分離構造を製造しても、絶縁分離されたSOI層に形成される半導体素子として良好な特性が得られる半導体装置を得るとができる半導体装置の製造方法を提供する。また、分離用トレンチ形成に必要な積層膜の膜厚を薄くして、トレンチ形成を容易にできるとともに、トレンチ形成に際してウエットエッチングを使用せずに済む半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る1の実施の形態においては、以下の製造方法が提示されている。すなわち、第1のレジストマスクをエッチングマスクとして、第2のポリシリコン層、シリコン窒化膜、第1のポリシリコン層およびシリコン酸化膜をドライエッチングにより選択的に除去し、さらにSOI層の上層部を所定厚さ除去して、開口部に対応する部分に分離用トレンチを形成する。次に、第1のレジストマスクを除去した後、熱酸化処理により、SOI層の露出面および第1のポリシリコン層の露出側面に内壁酸化膜をそれぞれ形成するとともに、第2のポリシリコン層の上面および側面にも内壁酸化膜を形成する。次に、SOI基板上を有機膜であるBARC膜で覆った後、写真製版により第2のレジストマスクをパターニングする。その後、第2のレジストマスクをエッチングマスクとして、BARC膜、内壁酸化膜およびSOI層に対するエッチングを行い、埋め込み絶縁膜の表面を露出させた完全分離用トレンチを形成する。
上記実施の形態によれば、一括エッチングにより分離用トレンチを形成するので、ポリシリコン層あるいは窒化膜等のハードマスクをエッチングマスクとして使用する場合に比べて、全体の膜厚を低減することができる。また、完全分離用トレンチの形成に際して、第2のポリシリコン層を覆う内壁酸化膜の一部がエッチングされるが、第2のポリシリコン層の側面には内壁酸化膜の一部が残渣として残る場合がある。この場合、第2のポリシリコン層の厚さを薄くすることで、内壁酸化膜の残渣を小さくすることができる。また、一括エッチングを行うことで、下敷き絶縁膜となるシリコン酸化膜の除去にウエットエッチングを使用しないので、残存するシリコン酸化膜の端縁部が、ウエットエッチングにより削られて隙間が生じることを防止でき、分離酸化膜の堆積に際して当該隙間がボイドとして残ることが防止できるので、当該ボイドに起因した不良の発生を防止できる。また、シリコン酸化膜のエッチングにウエットエッチングを用いないので、ハードマスクとしての第2のポリシリコン層の代わりに、シリコン酸化膜を使用することも可能となる。
<A.実施の形態1>
<A−1.製造方法>
本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法について、製造工程を順に示す断面図である図1〜図7を用いて説明する。
まず、図1に示すように、半導体基板1、埋め込み絶縁膜2およびSOI層3で構成されるSOI基板のSOI層3上全面に下敷き絶縁膜となるシリコン酸化膜4を形成し、さらに、ポリシリコン層10(第1のマスク層)、シリコン窒化膜5(研磨ストッパ膜)およびポリシリコン層12(第2のマスク層)を順次堆積して積層マスクを形成する。
ここで、一例として、SOI層3、シリコン酸化膜4、ポリシリコン層10、シリコン窒化膜5およびポリシリコン層12の厚さは、それぞれ例えば、80nm、10nm、30nm、50nmおよび40nmである。
次に、ポリシリコン膜12上に写真製版によりレジストマスクRM1(第1のレジストマスク)をパターニングする。なお、レジストマスクRM1は、部分分離絶縁膜および併用分離絶縁膜を形成する部分に開口部OP1が設けられるようにパターニングされている。
次に、図2に示す工程において、レジストマスクRM1をエッチングマスクとして、ポリシリコン層12、シリコン窒化膜5、ポリシリコン層10およびシリコン酸化膜4をドライエッチングにより選択的に除去し、さらにSOI層3の上層部を所定厚さ(45nm程度)除去して、開口部OP1に対応する部分に分離用トレンチ21を形成する。
この一連のドライエッチングに際しては、各層のエッチングにおいてレジストマスクRM1を共通のエッチングマスクとして使用し、共通のエッチング装置(エッチャ)を用いて実行するので、一括エッチングと呼称する。
なお、従来は、ポリシリコンのエッチング装置では、低密度プラズマの形成が困難で、シリコン酸化膜のエッチングが難しいとされていたが、最近のポリシリコンのエッチング装置ではシリコン酸化膜のエッチングも可能となっており、上述した一括エッチングが可能となっている。
次に、レジストマスクRM1を除去した後、図3に示す工程において、熱酸化処理により、SOI層3の露出面およびポリシリコン層10の露出側面に内壁酸化膜11をそれぞれ形成する。この際、ポリシリコン層12の上面および側面にも内壁酸化膜13が形成される。内壁酸化膜11および13の膜厚は10nm程度であり、この結果、分離用トレンチ21下のSOI層3の膜厚は30nm程度となる。
次に、図4に示す工程において、SOI基板上を有機膜であるBARC(Bottom Anti Reflection Coating)膜BAで覆った後、写真製版によりレジストマスクRM2(第2のレジストマスク)をパターニングする。なお、レジストマスクRM2は、完全分離絶縁膜を形成する部分に開口部OP2が設けられるようにパターニングされている。
BARC膜BAは、少なくとも分離用トレンチ21を完全に埋め込み、望ましくはポリシリコン層12上の内壁酸化膜13を越える高さを有するように形成される。
BARC膜BAを形成することで段差が軽減されるので、レジストマスクRM2の形成を容易に行うことができる。
その後、図5に示すように、レジストマスクRM2をエッチングマスクとして、BARC膜BA、内壁酸化膜11およびSOI層3に対するエッチングを行い、埋め込み絶縁膜2の表面を露出させた完全分離用トレンチ22を形成する。このとき、上部にレジストマスクRM2が形成されていない内壁酸化膜13およびポリシリコン層12の一部が除去されるが、ポリシリコン層12下のシリコン窒化膜5までは除去されないため、シリコン窒化膜5の膜厚は一定に保たれる。
このとき、積層マスクの一部上方にも開口部OP1が位置するようにレジストマスクRM2をパターニングすることで、完全分離用トレンチ22と分離用トレンチ21とがずれて、併用分離絶縁膜に適したトレンチを形成することができる。
ここで、BARC膜BAのエッチングに際しては、シリコン酸化膜とのエッチング選択比を確保するため、例えば、シリコン酸化膜をエッチングしにくい塩素(Cl2)と酸素(O2)との混合ガスをエッチングガスとして用いる。また、他のエッチングガスとしては、CO、H2およびCO2の使用も可能である。また、寸法トリミングのためにフッ素(F)を混入する場合は、O2の比率を多くしてと混合したガスを用いることで、エッチング選択比を高めることができる。また、エッチング時に基板に与える高周波(RF)バイアスを低下させてスパッタリング効果を低減することでシリコン酸化膜のエッチングを抑制することもできる。
SOI層3のエッチングに際しては、シリコン窒化膜5とのエッチング選択比を確保するため、例えば、シリコン窒化膜をエッチングしにくいCl2やHBrとO2との混合ガスををエッチングガスとして用いる。なお、O2の比率を多くすれば、シリコンとの選択比を大きくできる。また、エッチング時に基板に与えるRFバイアスを低下させてスパッタリング効果を低減することでシリコン窒化膜のエッチングを抑制することもできる。
次に、レジストマスクRM2を除去する工程で、BARC膜BAも併せて除去した後、図6に示す工程において、例えばHDP(High Density Plasma)−CVD(Chemical Vapor Deposition)法によりシリコン酸化膜を堆積する。その後、シリコン窒化膜5を研磨ストッパとしたCMP(Cemical Mechanical Polishing)処理を施すことにより、シリコン窒化膜5の膜厚で規定される厚さの範囲でシリコン酸化膜を平坦化して、分離酸化膜9を形成する。このとき、シリコン窒化膜5の膜厚は均一に保たれているため、研磨ストッパとして有効に働き、分離酸化膜9は膜厚が均一に保たれる。
その後、シリコン窒化膜5およびポリシリコン層10を除去した後、分離酸化膜9とSOI層3の表面との段差を調整するためのフッ酸による酸化膜エッチングを行うことで、図7に示すように、併用分離絶縁膜によって素子分離する絶縁分離構造が完成する。
上記絶縁分離構造において、部分分離領域41における分離酸化膜9の膜厚は分離酸化膜厚d1で均一に保たれ、完全分離領域42における分離酸化膜9の膜厚は分離酸化膜厚d2で均一に保たれるとともに、部分分離領域41における分離酸化膜9の底面下並びに部分分離領域41および完全分離領域42における分離酸化膜9とSOI層3との間には、内壁酸化膜11の残存酸化膜11aが残存する。
図7に示す絶縁分離構造は、図8に示されるように、例えばSRAM(Static Random Acces Memory)におけるメモリセルのPチャネルMOSトランジスタの配設領域PRとNチャネルMOSトランジスタの配設領域NRとの間に設けられる。
図8においては、ストライプ状の複数の活性領域ARとゲート電極GTとが平面視的に直交するように配設されている。活性領域ARには、Nチャネル型のソース・ドレイン領域SDNおよびPチャネル型のソース・ドレイン領域SDPが形成され、ゲート電極GTには、ソース・ドレイン領域SDNとPチャネル型のソース・ドレイン領域SDPの両方に共通して設けられるものと、複数のソース・ドレイン領域SDNのみ、あるいは複数のソース・ドレイン領域SDPのみに共通して設けられるものとが存在する。
図8におけるA−A線での断面に相当する構成が図7に示す構成(ソース・ドレイン構造は省略)であり、ソース・ドレイン領域SDNとSDPとの間に併用分離絶縁膜が配設され、同じ導電型のソース・ドレイン領域間には部分分離絶縁膜が配設される。
<A−2.効果>
図37〜図39は実施の形態1の効果を比較説明するための、従来的な製造方法を説明する図であり、図37〜図39は実施の形態1の図5〜図7で示す工程に対応する。なお、図1〜図7に示した構成と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
従来は、トレンチマスクとしてシリコン窒化膜5のみを用いることが一般的であり、図37に示すように、シリコン窒化膜5をトレンチマスクとして分離用トレンチを形成した後、熱酸化処理により、SOI層3の露出面に内壁酸化膜7を形成する。
その後、パターニングしたレジストマスク8およびシリコン窒化膜5をマスクとして、内壁酸化膜7およびSOI層3に対するエッチングを行い、埋込絶縁膜2の表面を露出させた完全分離用トレンチ22を形成する。このとき、上部にレジストマスク8が形成されていないシリコン窒化膜5の一部が除去され、膜厚の均一性が失われる。
その後、図38に示すように、レジストマスク8を除去し、全面にシリコン酸化膜を堆積した後、シリコン窒化膜5を研磨ストッパとしたCMP処理を施すことにより、シリコン窒化膜5の膜厚で規定される高さでシリコン酸化膜を平坦化して、分離酸化膜9を形成する。このとき、シリコン窒化膜5の一部が除去された断面形状を呈しているため、オーバー研磨量p1を最大値としたオーバー研磨領域44が形成されてしまい、分離酸化膜9の膜厚の均一性が阻害される。
その後、図39に示すように、分離酸化膜9とSOI層3の表面との段差を調整する酸化膜エッチングを行った後、シリコン窒化膜5を除去する。その結果、オーバー研磨領域44における部分分離領域41の分離酸化膜9の膜厚は分離酸化膜厚d51であるのに対し、オーバー研磨領域44外の部分分離領域41における分離酸化膜9の膜厚は分離酸化膜厚d52(>d51)となり、均一性が阻害される。さらに、オーバー研磨領域44内のSOI層端部近傍領域27と、オーバー研磨領域44外のSOI層端部近傍領域28とでは、SOI層3のエッジ部の分離酸化膜9の形状が異なってしまう。このように、分離酸化膜9の膜厚,形状に不均一性が生じると、SOI層3に例えばトランジスタを形成した場合、トランジスタ特性にバラツキが生じる結果となる。
さらに、オーバー研磨領域44において、分離酸化膜9間のSOI層3のエッジ部が完全に露出してしまうため、図39で示すSOI層3の横方向の幅をチャネル幅とするMOSFETを形成した場合、SOI層3のエッジ部はゲート電界集中により局所的にトランジスタの閾値電圧の低下をもたらすという、寄生MOSFET現象が生じる。このような寄生MOSFET現象が生じると、MOSトランジスタ特性のバラツキとともに、狭チャネル効果によってトランジスタの閾値電圧の制御性を劣化させてしまう。
一方、実施の形態1の半導体装置の製造方法によれば、図7に示すように、部分分離領域41における分離酸化膜9の膜厚は分離酸化膜厚d1で均一に保たれ、完全分離領域42における分離酸化膜9の膜厚は分離酸化膜厚d2で均一に保たれる。従って、図7で示すSOI層3の横方向の幅をチャネル幅とするMOSFETを形成しても、上記した寄生MOSFET現象や狭チャネル効果は生じないため、トランジスタ特性のバラツキを大幅に減少させることができる。
さらに、図7に示すように、SOI層3,分離酸化膜9間のSOI層端部近傍領域33において、残存酸化膜11aがSOI層3の形成高さと同程度にまで形成されるため、SOI層3のエッジ部での露出状態が改善され、SOI層3内にトランジスタを形成した場合において良好なトランジスタ特性のトランジスタを得ることができるという効果も奏する。
また、実施の形態1の製造方法では、レジストマスクRM1をエッチングマスクとして、ポリシリコン層12、窒化膜5、ポリシリコン層10、シリコン酸化膜4およびSOI層3を一括エッチングにより除去して分離用トレンチ21を形成するので、ポリシリコン層12あるいは窒化膜5等のハードマスクをエッチングマスクとして使用する場合に比べて、全体の膜厚を低減することができる。すなわち、ハードマスクを用いたエッチングでは、エッチング時にハードマスクの膜減りが起きるので、初期の膜厚を厚くしておく必要があるため、分離用トレンチ形成に必要な積層膜の膜厚が厚くなり、エッチングに要する時間が長くなるが、実施の形態1の製造方法ではそれを防止することができる。
また、完全分離用トレンチ22の形成に際して、ポリシリコン層12を覆う内壁酸化膜13の一部がエッチングされるが、ポリシリコン層12の側面には内壁酸化膜13の一部が残渣として残る場合がある。この場合、ポリシリコン層12の厚さを薄くすることで、内壁酸化膜13の残渣を小さくすることができる。
また、一括エッチングを行うことで、下敷き絶縁膜となるシリコン酸化膜4の除去にウエットエッチングを使用しないので、残存するシリコン酸化膜4の端縁部が、ウエットエッチングにより削られて隙間が生じることを防止でき、分離酸化膜9の堆積に際して当該隙間がボイドとして残ることが防止できるので、当該ボイドに起因した不良の発生を防止できる。
また、シリコン酸化膜4のエッチングにウエットエッチングを用いないので、ハードマスクとしてのポリシリコン層12の代わりに、TEOS(tetraethyl orthosilicate)酸化膜を使用することも可能となる。すなわち、ウエットエッチングではTEOS酸化膜もエッチングされてしまうが、ウエットエッチングを用いないのでそれが防止され、CMP処理の際の研磨ストッパとなるシリコン窒化膜5の膜減りを防止できる。
また、ハードマスクとしてのポリシリコン層12を内壁酸化膜13が覆うので、完全分離用トレンチ22の形成に際してBARCプロセスを適用することができ、レジストマスクのパターニングを容易にできる。
すなわち、完全分離用トレンチ22の形成に際しては、BARC膜BAもエッチングにより除去するが、BARC膜BAのエッチングステップでは、シリコン酸化膜とのエッチング選択比を大きく設定できるので、ポリシリコン層12を覆う内壁酸化膜13が削れにくく、その結果、ポリシリコン層12を保護することができる。
また、ハードマスクとしてのポリシリコン層12は、CMP処理の際に、シリコン酸化膜やシリコン窒化膜に比べて研磨レートを大きくすることができるので、シリコン窒化膜をストッパとしてオーバー研磨することで完全に除去することができ、分離酸化膜の厚さに与える影響は小さい。
<B.実施の形態2>
<B−1.製造方法>
本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法について、製造工程を順に示す断面図である図9〜図13を用いて説明する。なお、図1〜図7に示した構成と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図9に示すように、半導体基板1、埋め込み絶縁膜2およびSOI層3で構成されるSOI基板のSOI層3上全面に下敷き絶縁膜となるシリコン酸化膜4を形成し、さらに、ポリシリコン層10、シリコン窒化膜5およびポリシリコン層12Aを順次堆積する。
ここで、ポリシリコン層12A以外の他の層の厚さは実施の形態1と同じであるが、ポリシリコン層12Aの厚さは35nm程度とする。
次に、ポリシリコン膜12A上に写真製版によりレジストマスクRM1をパターニングする。
次に、図10に示す工程において、レジストマスクRM1をエッチングマスクとして、一括エッチングによりポリシリコン層12A、シリコン窒化膜5、ポリシリコン層10およびシリコン酸化膜4を選択的に除去し、さらにSOI層3を所定厚さ(45nm程度)除去して、開口部OP1に対応する部分に分離用トレンチ21を形成する。
次に、レジストマスクRM1を除去した後、図11に示す工程において、熱酸化処理により、SOI層3の露出面およびポリシリコン層10の露出側面に内壁酸化膜11をそれぞれ形成する。この際、ポリシリコン層12Aの上面および側面にも内壁酸化膜13が形成される。内壁酸化膜11および13の膜厚は10nm程度であり、この結果、分離用トレンチ21下のSOI層3の膜厚は30nm程度となる。
次に、図12に示す工程において、SOI基板上をBARC膜BAで覆った後、写真製版によりレジストマスクRM2をパターニングする。
その後、図13に示すように、レジストマスクRM2をエッチングマスクとして、BARC膜BA、内壁酸化膜11およびSOI層3に対するエッチングを行い、埋め込み絶縁膜2の表面を露出させた完全分離用トレンチ22を形成する。このとき、上部にレジストマスクRM2が形成されていない内壁酸化膜13およびポリシリコン層12Aの一部が除去されるが、ポリシリコン層12A下のシリコン窒化膜5までは除去されないため、シリコン窒化膜5の膜厚は一定に保たれる。
また、ポリシリコン層12Aの厚さが35nm程度に設定されているが、内壁酸化膜13形成後は30nm程度となり、分離用トレンチ21下の膜厚30nmのSOI層3を除去する際に、レジストマスクRM2で覆われない部分のポリシリコン層12Aが殆ど除去されてしまう。
以後の工程は、図6および図7を用いて説明した工程と同じであるので、図示および説明は省略する。
<B−2.効果>
以上説明したように、実施の形態2の半導体装置の製造方法においては、シリコン窒化膜5上のポリシリコン層12Aの厚さを、分離用トレンチ21下のSOI層3の厚さと同程度に設定しておくことで、完全分離用トレンチ22の形成時に、レジストマスクRM2で覆われない部分のポリシリコン層12Aが殆ど除去され、当該部分には内壁酸化膜13の残渣が生じることが防止される。従って、内壁酸化膜13の残渣が剥離して異物となって、不具合の原因となることを防止できる。
また、レジストマスクRM2で覆われない部分のポリシリコン層12Aが除去されてしまうので、シリコン窒化膜5を研磨ストッパとしたCMP処理に際してのポリシリコン層のエッチング量が低減し、分離絶縁膜のばらつきが低減するという効果も奏する。
なお、その他、実施の形態1の半導体装置の製造方法によって得られる効果と同じ効果も奏することは言うまでもない。
<C.実施の形態3>
<C−1.製造方法>
本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法について、製造工程を順に示す断面図である図14〜図18を用いて説明する。なお、図1〜図7に示した構成と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図14に示すように、半導体基板1、埋め込み絶縁膜2およびSOI層3で構成されるSOI基板のSOI層3上全面に下敷き絶縁膜となるシリコン酸化膜4を形成し、さらに、ポリシリコン層10、シリコン窒化膜5およびポリシリコン層12Bを順次堆積する。
ここで、ポリシリコン層12B以外の他の層の厚さは実施の形態1と同じであるが、ポリシリコン層12Bの厚さは6nm以下(0は含まず)とする。
次に、ポリシリコン膜12B上に写真製版によりレジストマスクRM1をパターニングする。
次に、図15に示す工程において、レジストマスクRM1をエッチングマスクとして、一括エッチングによりポリシリコン層12B、シリコン窒化膜5、ポリシリコン層10およびシリコン酸化膜4を選択的に除去し、さらにSOI層3を所定厚さ(45nm程度)除去して、開口部OP1に対応する部分に分離用トレンチ21を形成する。
次に、レジストマスクRM1を除去した後、図16に示す工程において、熱酸化処理により、SOI層3の露出面およびポリシリコン層10の露出側面に内壁酸化膜11をそれぞれ形成する。この際、ポリシリコン層12B全体が酸化されて内壁酸化膜131が形成される。ここで、酸化においては、シリコンよりポリシリコンの方が反応が早いので、SOI層2上に形成される内壁酸化膜11より内壁酸化膜131の方が厚く形成され、内壁酸化膜131の膜厚は12nm程度、内壁酸化膜11の膜厚は10nm程度となり、この結果、分離用トレンチ21下のSOI層3の膜厚は30nm程度となる。
次に、図17に示す工程において、SOI基板上をBARC膜BAで覆った後、写真製版によりレジストマスクRM2をパターニングする。
その後、図18に示すように、レジストマスクRM2をエッチングマスクとして、BARC膜BA、内壁酸化膜11およびSOI層3に対するエッチングを行い、埋め込み絶縁膜2の表面を露出させた完全分離用トレンチ22を形成する。このとき、上部にレジストマスクRM2が形成されていない内壁酸化膜131の一部が除去されるが、内壁酸化膜131下のシリコン窒化膜5までは除去されないため、シリコン窒化膜5の膜厚は一定に保たれる。
以後の工程は、図6および図7を用いて説明した工程と同じであるので、図示および説明は省略する。
<C−2.効果>
以上説明したように、実施の形態3の半導体装置の製造方法においては、シリコン窒化膜5上のポリシリコン層12Bの厚さが、熱酸化処理によって全て酸化される膜厚に設定されているので、完全分離用トレンチ22の形成時に内壁酸化膜11を除去する際に、レジストマスクRM2で覆われない部分の内壁酸化膜131が殆ど除去されてしまう。
また、シリコン窒化膜5のエッチングは、主に内壁酸化膜11のエッチング時に発生するが、内壁酸化膜131の膜厚が内壁酸化膜11より厚いため、完全分離用トレンチ22の形成時にシリコン窒化膜5がエッチングされることが防止される。
また、シリコン窒化膜5上には比較的薄い内壁酸化膜131しか存在しないので、シリコン窒化膜5を研磨ストッパとしたCMP処理に際して内壁酸化膜131が障害となることがなく、分離絶縁膜のばらつきが低減するという効果も奏する。
なお、その他、実施の形態1の半導体装置の製造方法によって得られる効果と同じ効果も奏することは言うまでもない。
<D.実施の形態4>
<D−1.製造方法>
本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法について、平面レイアウトを示す図19および製造工程を順に示す断面図である図20〜図27を用いて説明する。
図19は、例えばSRAMにおけるメモリセルの周辺回路におけるNチャネルMOSトランジスタの配設領域(NMOS領域)NRおよびウエルコンタクト領域WCを示す図である。なお、ウエルコンタクト領域WCは、後に隣接して設けられるNチャネルMOSトランジスタのウエル電位を固定するための領域である。
図19に示すように活性領域で構成されるNMOS領域NRとウエルコンタクト領域WCとが間隔を開けて平行して配設され、NMOS領域NR上に跨るように、複数のゲート電極GTが間隔を開けて平行して配設される構成となっている。なお、ゲート電極GTは分離絶縁膜を形成して活性領域を画定した後に形成されるので、破線で示している。
また、NMOS領域NRにおいては、ゲート電極GTの両側面外方がNチャネル型のソース・ドレイン領域SDNとなり、ウエルコンタクト領域WCにおいてはNチャネルMOSトランジスタのウエル領域と同じP型の不純物領域となるが、これらもゲート電極GTの形成後に形成されることは言うまでもない。
NMOS領域NRおよびウエルコンタクト領域WCには完全分離絶縁膜で囲まれているが、両領域間のゲート電極GTの下方だけは部分分絶縁膜が配設されている。
このような構成を得るためには、従来はNMOS領域NR上全面およびウエルコンタクト領域WC上全面と、両領域間のゲート電極GTの下方となる部分をレジストマスクで覆う必要があった。すなわち、図37〜図39を用いて説明したように、従来は、完全分離用トレンチ22の形成に際しては、シリコン窒化膜5上をレジストマスク8で覆わないとシリコン窒化膜5が除去されてしまい、膜厚の均一性が失われてしまう。この結果、シリコン窒化膜5を研磨ストッパとしたCMP処理において研磨状態が不均一になって、最終的に得られる分離酸化膜の厚さが不均一になってしまうからである。
しかし、このように活性領域領域上もレジストマスクで覆うと、NMOS領域NRとウエルコンタクト領域WCとの間のゲート電極GTに挟まれた狭小部分だけがレジストマスクで覆われないこととなり、ゲート電極GTの配設間隔が狭い場合には、当該狭小部分にレジストマスクを形成しないようにすることが困難という問題があった。
しかし、本発明に係る実施の形態1〜3においては、CMP処理における研磨ストッパとなるシリコン窒化膜5の上に、ポリシリコン層12および内壁酸化膜13が積層されている構造や、シリコン窒化膜5上に内壁酸化膜131が積層されている構造を採るので、完全分離用トレンチ22の形成に際して活性領域上であってもレジストマスクを形成せずとも済む。逆に、活性領域上にはレジストマスクを形成しないことで、活性領域となる部分の上方のポリシリコン層12や内壁酸化膜13、あるいは内壁酸化膜131を除去することができ、後のCMP処理において有利となる。
そこで、図19に示すように、NMOS領域NRとウエルコンタクト領域WCとの間のゲート電極GTの下方部分となる領域だけにレジストマスクRM2を形成する。
以下、図19におけるB−B線での断面部分の製造工程を示す図20〜図25を用いて、メモリセルの周辺回路における本発明の適用例を説明する。なお、図1〜図7に示した構成と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図20に示すように、半導体基板1、埋め込み絶縁膜2およびSOI層3で構成されるSOI基板のSOI層3上全面に下敷き絶縁膜となるシリコン酸化膜4を形成し、さらに、ポリシリコン層10、シリコン窒化膜5およびポリシリコン層12を順次堆積する。
次に、ポリシリコン膜12上に写真製版によりレジストマスクRM1をパターニングする。この工程は、図1を用いて説明した工程に対応する。
次に、図21に示す工程において、レジストマスクRM1をエッチングマスクとして、一括エッチングによりポリシリコン層12、シリコン窒化膜5、ポリシリコン層10およびシリコン酸化膜4を選択的に除去し、さらにSOI層3を所定厚さ(45nm程度)除去して、開口部OP1に対応する部分に分離用トレンチ21を形成する。この工程は、図2を用いて説明した工程に対応する。
次に、レジストマスクRM1を除去した後、図22に示す工程において、熱酸化処理により、SOI層3の露出面およびポリシリコン層10の露出側面に内壁酸化膜11をそれぞれ形成する。この際、ポリシリコン層12の上面および側面にも内壁酸化膜13が形成される。内壁酸化膜11および13の膜厚は10nm程度であり、この結果、分離用トレンチ21下のSOI層3の膜厚は30nm程度となる。この工程は、図3を用いて説明した工程に対応する。
次に、図23に示す工程において、SOI基板上をBARC膜BAで覆った後、写真製版によりレジストマスクRM2をパターニングする。このとき、レジストマスクRM2で覆われる領域は、図19に示したNMOS領域NRとウエルコンタクト領域WCとの間のゲート電極GTの下方部分となる領域である。この工程は、図4を用いて説明した工程に対応する。
その後、図24に示すように、レジストマスクRM2をエッチングマスクとして、BARC膜BA、内壁酸化膜11およびSOI層3に対するエッチングを行い、埋め込み絶縁膜2の表面を露出させた完全分離用トレンチ22を形成する。このとき、上部にレジストマスクRM2が形成されていない内壁酸化膜13およびポリシリコン層12の一部が除去されるが、ポリシリコン層12下のシリコン窒化膜5までは除去されないため、シリコン窒化膜5の膜厚は一定に保たれる。この工程は、図5を用いて説明した工程に対応する。
次に、レジストマスクRM2を除去する工程で、BARC膜BAも併せて除去した後、図25に示す工程において、例えばHDP−CVD法によりシリコン酸化膜を堆積した後、シリコン窒化膜5を研磨ストッパとしたCMP処理を施すことにより、シリコン窒化膜5の膜厚で規定される高さでシリコン酸化膜を平坦化して、分離酸化膜9を形成する。この工程は、図6を用いて説明した工程に対応する。
図25において、2つのシリコン窒化膜5の下方のSOI層3が活性領域となり、右側の活性領域をNMOS領域NRとして示し、左側の活性領域をウエルコンタクト領域WCとして示し、両領域の間に部分分離絶縁膜が配設されている。
また、図26および図27には、図19におけるC−C線での断面部分の製造工程を示す。図26は、図23を用いて説明した工程に対応する図であり、図27は、図24を用いて説明した工程に対応する図である。
なお、以上の説明においては、実施の形態1で説明したシリコン窒化膜5の上にポリシリコン層12および内壁酸化膜13が積層された構成を前提としたが、これに限定されるものではなく、実施の形態2で説明したシリコン窒化膜5の上にポリシリコン層12Aおよび内壁酸化膜13が積層された構成、あるいは実施の形態3で説明したシリコン窒化膜5の上に内壁酸化膜131が積層された構成を前提としても良い。
<D−2.効果>
以上説明したように、実施の形態4の半導体装置の製造方法では、周辺回路等のメモリセル以外の部分では、完全分離用トレンチの形成に際して、活性領域となる部分の上方はレジストマスクで覆わず、部分分離絶縁膜を形成する部分のみをレジストマスクで覆うようにすることで、活性領域となる部分の上方の内壁酸化膜13を完全に除去するとともに、ポリシリコン層12については厚さを低減することができる。従って、後に、CMP処理を施す際に、これらが存在することにより、CMP処理を均一に施すことができないという問題を防止できる。
また、活性領域領域上もレジストマスクで覆う場合に比べてレジストパターンが単純化されるので、ゲート電極GTの配設間隔が狭い場合にも、そこにレジストマスクを形成しないようにすることが容易になるという利点もある。
<E.実施の形態5>
SRAM等の半導体装置においては、メモリセルや周辺回路などが形成される回路領域の他に、半導体素子が形成されない領域も存在する。通常、このような領域には分離絶縁膜を形成するが、広い領域に渡る分離絶縁膜を形成する際には、CMP処理においてディッシングが生じる可能性がある。そこで該当領域にはダミー活性領域を複数形成することでディッシングを防止している。本発明に係る実施の形態5は、ダミー活性領域の形成方法に本発明を適用する例を示すものである。
<E−1.製造方法>
本発明に係る実施の形態5の半導体装置の製造方法について、製造工程を順に示す断面図である図28〜図34を用いて説明する。なお、以下の説明では、平面視形状が正方形のダミー活性領域を形成するものとし、図9〜図13に示した構成と同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
まず、図28に示すように、半導体基板1、埋め込み絶縁膜2およびSOI層3で構成されるSOI基板のSOI層3上全面に下敷き絶縁膜となるシリコン酸化膜4を形成し、さらに、ポリシリコン層10、シリコン窒化膜5およびポリシリコン層12Aを順次堆積する。ここで、ポリシリコン層12Aの厚さは35nm程度とする。
次に、ポリシリコン膜12A上に写真製版によりレジストマスクRM1をパターニングする。ここで、レジストマスクRM1は平面視形状が正方形となっており、レジストマスクRM1が形成された領域の下方のSOI層3がダミー活性領域となる。この工程は、図9を用いて説明した工程に対応する。
次に、図29に示す工程において、レジストマスクRM1をエッチングマスクとして、一括エッチングによりポリシリコン層12A、シリコン窒化膜5、ポリシリコン層10およびシリコン酸化膜4を選択的に除去し、さらにSOI層3を所定厚さ(45nm程度)除去して、開口部OP1に対応する部分に分離用トレンチ21を形成する。この工程は、図10を用いて説明した工程に対応する。
次に、レジストマスクRM1を除去した後、図30に示す工程において、熱酸化処理により、SOI層3の露出面およびポリシリコン層10の露出側面に内壁酸化膜11をそれぞれ形成する。この際、ポリシリコン層12Aの上面および側面にも内壁酸化膜13が形成される。内壁酸化膜11および13の膜厚は10nm程度であり、この結果、分離用トレンチ21下のSOI層3の膜厚は30nm程度となる。この工程は、図11を用いて説明した工程に対応する。
次に、図31に示す工程において、SOI基板上をBARC膜BAで覆った後、写真製版によりレジストマスクRM2をパターニングする。このレジストマスクRM2の平面視形状は正方形のループ形状となっており、中央部分が正方形の開口部OP3となっている。そして、レジストマスクRM2は平面視形状が正方形となっている内壁酸化膜13の端縁部上方も覆うように設けられている。この工程は、図12を用いて説明した工程に対応する。
その後、図32に示すように、レジストマスクRM2をエッチングマスクとして、BARC膜BA、内壁酸化膜11およびSOI層3に対するエッチングを行い、埋め込み絶縁膜2の表面を露出させた完全分離用トレンチ22を形成する。このとき、開口部OP3に対応する部分の内壁酸化膜13およびポリシリコン層12Aが除去されて開口部43が形成されるが、シリコン窒化膜5までは除去されないため、シリコン窒化膜5の膜厚は一定に保たれる。この工程は、図13を用いて説明した工程に対応する。
この後、レジストマスクRM2を除去する工程で、BARC膜BAも併せて除去すると、正方形のシリコン窒化膜5の端縁部上に、ポリシリコン層12Aおよび内壁酸化膜13の積層膜が残った構成が得られる。
また、この場合のSOI層3、すなわちダミー活性領域の断面形状は、下層部が両側面外方に広がった逆T字形状となっている。これは、形成マージンを考慮してレジストマスクRM2を広く配設したためである。
なお、図32に示すような逆T字形状のダミー活性領域は、完全分離絶縁膜を配設する領域に適した形状である。
次に、図33および図34を用いて、部分分離絶縁膜を配設する領域に適したダミー活性領域の形成方法について説明する。
図28〜図30を用いて説明した工程を経た後、図33に示す工程において、SOI基板上をBARC膜BAで覆った後、写真製版によりレジストマスクRM2をパターニングする。このレジストマスクRM2は、ダミー活性領域となるSOI層3の上方に対応する部分のみが正方形の開口部OP3となったパターンを有しており、開口部OP3は、平面視形状が正方形となっている内壁酸化膜13の中央部に対応する部分に設けられ、内壁酸化膜13の端縁部上方はレジストマスクRM2で覆われている。この工程は、図12を用いて説明した工程に対応する。
その後、図34に示すように、レジストマスクRM2をエッチングマスクとして、開口部OP3内のBARC膜BA、その下方の内壁酸化膜13およびポリシリコン層12Aに対するエッチングを行う。このとき、開口部OP3に対応する部分の内壁酸化膜13およびポリシリコン層12Aが除去されて開口部43が形成されるが、シリコン窒化膜5までは除去されないため、シリコン窒化膜5の膜厚は一定に保たれる。この工程は、図13を用いて説明した工程に対応する。
この後、レジストマスクRM2を除去する工程で、BARC膜BAも併せて除去すると、正方形のシリコン窒化膜5の端縁部上に、ポリシリコン層12Aおよび内壁酸化膜13の積層膜が残った構成が得られる。この積層膜の平面視形状および断面形状は、図32に示した積層膜と同一となる。
また、この場合のSOI層3、すなわちダミー活性領域の断面形状は、下層部が部分分離絶縁膜下に残るSOI層3と連続した形状となっている。
図35に、図32に示す逆T字形状のダミー活性領域を形成するためのレジストマスクRM2の平面パターンを示す。
図35に示すように、ダミー活性領域DPは複数の領域が規則的に配設されるように構成されている。この例では一辺が0.8μmの正方形のダミー活性領域が1.2μm間隔で配設される場合を示しており、開口部OP3は一辺が0.6μm、レジストマスクRM2は一辺が1.0μmに設定され、隣り合うレジストマスクRM2との間の距離は0.2μmに設定されている。
また、図35におけるD−D線での断面に対応するSOI基板の断面図を図36に示す。図36は、図32に示す工程の後、図6および図7を用いて説明した工程を経て、分離酸化膜9を形成した状態の断面図を示しており、分離酸化膜9の形状は併用分離絶縁膜に相当する形状となっている。
<E−2.効果>
以上説明したように、実施の形態5の半導体装置の製造方法では、完全分離絶縁膜を配設する領域および部分分離絶縁膜を配設する領域のそれぞれにおけるダミー活性領域の形成において、CMP処理の研磨ストッパとなるシリコン窒化膜5の上部に形成されるハードマスクの平面視形状および断面形状が同じとなるように構成した。
このため、CMP処理時に、ダミー活性領域を形成する場所によって当該ハードマスクの形状が異なることで、場所によってCMP処理が不均一となることを防止できる。
また、ダミー活性領域の断面形状が逆T字形状となるように形成することで、完全分離絶縁膜を配設する領域に適したダミー活性領域となる。
本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法を説明する平面図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態2の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態3の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を説明する平面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態4の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態5の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態5の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態5の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態5の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態5の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態5の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態5の半導体装置の製造方法を説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態5の半導体装置の製造方法を説明する平面図である。 本発明に係る実施の形態5の半導体装置の製造方法によって得られた半導体装置の説明する断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法の効果を説明するための比較用の製造方法を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法の効果を説明するための比較用の製造方法を示す断面図である。 本発明に係る実施の形態1の半導体装置の製造方法の効果を説明するための比較用の製造方法を示す断面図である。
符号の説明
1 半導体基板、2 埋め込み絶縁膜、3 SOI層、4 シリコン酸化膜、5 シリコン窒化膜、9 分離酸化膜、10,12,12A,12B ポリシリコン層、11,13,131 内壁酸化膜、21 分離用トレンチ、22 完全分離用トレンチ、BA BARC膜、RM1,RM2 レジストマスク、OP1,OP2 開口部。

Claims (9)

  1. 半導体基板、埋め込み絶縁膜およびSOI層が順に積層されたSOI基板の前記SOI層の表面内に、活性領域を規定する分離絶縁膜を備えた半導体装置の製造方法であって、
    (a)前記SOI層上に下敷き絶縁膜を形成し、前記下敷き絶縁膜上に熱酸化可能な第1のマスク層、研磨ストッパ膜および熱酸化可能な第2のマスク層を積層して積層マスクを形成する工程と、
    (b)前記第2のマスク層上に第1のレジストマスクをパターニングし、前記第1のレジストマスクをエッチングマスクとして、前記第2のマスク層、前記研磨ストッパ膜、前記第1のマスク層、前記下敷き絶縁膜および前記SOI層の上層部をドライエッチングにより選択的に除去して所定数の第1のトレンチを形成する工程と、
    (c)熱酸化処理により、前記所定数の第1のトレンチの底面および側面に第1の内壁酸化膜を形成するとともに、前記第2のマスク層の露出表面または全体を酸化して第2の内壁酸化膜を形成する工程と、
    (d)前記工程(c)の後、前記SOI基板の上方に第2のレジストマスクをパターニングし、前記第2のレジストマスクをエッチングマスクとして、前記所定数の第1のトレンチのうちの少なくとも一つの下方の前記第1の内壁酸化膜および前記SOI層を貫通させることにより、前記埋め込み絶縁膜に到達する少なくとも1つの第2のトレンチを形成する工程と、
    (e)前記第1および第2のトレンチ内に絶縁膜を埋め込んだ後、前記研磨ストッパ膜を研磨ストッパとしてCMP処理を施し、前記研磨ストッパ膜の膜厚で規定される厚さの範囲で前記絶縁膜を平坦化するとともに、前記第2のマスク層を除去する工程と、
    (f) 前記工程(e)の後に、前記絶縁膜の形成高さが前記SOI層の高さと同程度になるように前記絶縁膜を一部除去して前記分離絶縁膜を形成する工程と、を備える半導体装置の製造方法。
  2. 前記工程(a)は、
    前記第1および第2のマスク層をポリシリコン層で形成し、前記研磨ストッパ膜をシリコン窒化膜で形成する工程を含む、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記工程(d)は、
    前記工程(c)の後、前記SOI基板上に少なくとも前記第1のトレンチを埋め込む厚さに反射防止膜を形成し、前記反射防止膜上に前記第2のレジストマスクをパターニングする工程を含む、請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記工程(d)は、
    前記少なくとも1つの第2のトレンチを形成するための開口部が、前記第2の内壁酸化膜の一部上部にも位置するように前記第2のレジストマスクをパターニングする工程を含む、請求項3記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記工程(a)は、
    前記第2のマスク層の厚さを、前記工程(c)における前記第1のトレンチの形成後に、前記第1のトレンチ下に残る前記SOI層の厚さと同程度に設定する工程を含む、請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記工程(a)は、
    前記第2のマスク層の厚さを、前記工程(c)における熱酸化処理により前記第2のマスク層全体が熱酸化される厚さに設定する工程を含む、請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記工程(d)は、
    前記積層マスクが残る前記SOI層の上方を覆わないように前記第2のレジストマスクをパターニングする、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記工程(a)〜(f)は、前記SOI基板上において半導体素子が形成されないダミー領域に配設される、複数のダミー活性領域の形成に適用され、
    前記工程(b)は、
    前記所定数の第1のトレンチを形成するための開口部が、前記複数のダミー活性領域を規定するように前記第1のレジストマスクをパターニングする工程を含み、
    前記工程(d)は、
    前記複数のダミー活性領域が、前記SOI層の表面から前記SOI層を貫通して前記埋め込み絶縁膜に達するように配設された完全分離絶縁膜によって互いに隔てられる領域においては、
    前記SOI層上に残る前記積層マスクの中央部が開口部となり、前記開口部外縁からその周囲の外方上にかけての部分がマスクされるように前記第2のレジストマスクをパターニングする工程を含み、
    前記複数のダミー活性領域が、前記SOI層の上層部に配設され、その下部に前記SOI層を有する部分分離絶縁膜によって互いに隔てられる領域においては、
    前記SOI層上に残る前記積層マスクの中央部のみが開口部となるように前記第2のレジストマスクをパターニングする工程を含み、
    前記少なくとも1つの第2のトレンチを形成する際に、前記開口部内の前記第2の内壁酸化膜を除去するとともに、前記第2のマスクの少なくとも一部を除去する工程を含む、請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8記載の半導体装置の製造方法によって製造される半導体装置であって、
    前記複数のダミー活性領域が、前記完全分離絶縁膜によって互いに隔てられる領域においては、前記複数のダミー活性領域のそれぞれの前記SOI層の断面形状が、下層部が両側面外方に広がった逆T字形状をなす、半導体装置。
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