JP2008123984A - 直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体およびそれを用いた直接メタノール形燃料電池 - Google Patents

直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体およびそれを用いた直接メタノール形燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】液体燃料が陽イオン交換膜を通してカソードへ移動することを抑制するための構造を電極と陽イオン交換膜との間に有する直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を提供する。
【解決手段】陽イオン交換膜をアノード触媒層とカソード触媒層とで挟持し、前記アノード触媒層にメタノールが供給される直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体において、前記アノード触媒層および前記カソード触媒層は炭素材料と陽イオン交換樹脂と触媒とを含み、(a)前記陽イオン交換膜中にメタノール吸着剤を含ませる、(b)前記アノード触媒層と前記陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、(c)前記カソード触媒層と前記陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、の少なくとも一つの条件を満たすことを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体およびそれを用いた直接メタノール形燃料電池に関するものである。
近年、環境問題や資源問題への対策が重要になっており、その対策の一つとして直接形燃料電池の開発が活発におこなわれている。特に直接メタノール形燃料電池(以降「DMFC」と略す)は、固体高分子形燃料電池(以降「PEFC」と略す)と比較して、燃料を改質、ガス化することなく直接発電に利用することができるために、システム構造がシンプルになるので、小形、かつ軽量化が容易である。
DMFCは、陽イオン交換膜と、その陽イオン交換膜を挟んで設けたアノード電極およびカソード電極と、そのアノード電極に液体燃料を、カソード電極に空気を供給排出する流路を備えたセパレータとによって構成される。
DMFCでは、アノードに燃料としてメタノール水溶液を、カソードに酸化剤として酸素を供給することによって、電力が得られる。そのアノードおよびカソードでは、次のような電気化学反応がそれぞれ進行する。
アノード:CHOH+HO→CO+6H+6e
カソード:3/2O+6H+6e→3H
全体:CHOH+3/2O→CO+2H
このようなDMFCでは、電解質として、Nafion(Dupont社の登録商標)に代表されるパーフルオロスルホン酸を主体とする陽イオン交換膜が用いられてきた。また、アノード触媒層には、アセチレンブラック等の高比表面積の炭素粉末上にナノサイズの白金とルテニウムとを担持させた電極触媒と、撥水性を付与するためのPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)と、プロトン伝導性を付与しかつ結着剤として作用するパーフルオロスルホン酸系の陽イオン交換樹脂とを混合したものが用いられている。
カソード触媒層も基本的にアノード触媒層と同じ構成であるが、カソード触媒層ではCO被毒が生じにくいために、電極触媒として、高比表面積の炭素粉末上に白金を担持したものを用いている。
アノード触媒層やカソード触媒層の外側には、PTFEにより撥水性を付与したカーボンペーパーやカーボンクロスを集電体兼用のガス拡散層として配置している。さらに、ガス拡散層の外側には、燃料であるメタノール水溶液や空気の流路を備えたセパレータを配置している。
なお、本発明においては、アノード触媒層とアノードガス拡散層とを合わせて「アノード電極」とし、同様に、カソード触媒層とカソードガス拡散層とを合わせて「カソード電極」と呼ぶことにする。
燃料にメタノールなどの液体燃料を用いる場合、陽イオン交換膜中に形成される水分子のクラスターをメタノールなどが透過するという現象であるクロスオーバーが発生する。このとき、未反応のメタノールがカソードに透過するだけでなく、メタノールが空気中の酸素によって直接酸化(燃焼)される。このために、カソードにおける電気化学的な反応の触媒サイトが減少するとともに、酸素が消費され、過電圧が大きくなり、十分な出力が得られなくなる。
なお、陽イオン交換膜中に形成される水分子のクラスターは、非特許文献1および非特文献2で詳細に説明されている。
従来の技術では、このクロスオーバーを抑制するために、例えば特許文献1〜3に開示されているように、パーフルオロスルホン酸を主体とする陽イオン交換膜に代わる陽イオン交換膜の開発が盛んにおこなわれている。また、特許文献4には、触媒層中に液体燃料不透過物質を含浸することによって、クロスオーバーを抑制している。
さらに、特許文献5には、アノードまたはカソードと陽イオン交換膜との間に、カーボンナノホーンを含むクロスオーバー制限透過層を備えることが開示されている。
特開2005−005134号公報 特開2005−032454号公報 特開2006−031970号公報 特開2005−251405号公報 特許第3780971号公報 T.D.Gierke and W.Y.Hsu Perfluo rinated Ionomer Membranes ed.by A.Eise nberg H.L.Yeager ACS Symposium serie s 180,American Chemical Society,Washin gtonD.C.,(1982)
燃料電池の燃料にメタノールなどの液体燃料を用いて十分な出力を得るためには、クロスオーバーを抑制する必要がある。しかし、特許文献1〜3に開示された陽イオン交換膜を用いた場合、これらの陽イオン交換膜は、触媒層との接着性が劣るために、内部抵抗が上昇することによって、過電圧が大きくなり、十分な出力特性が得られないという問題があった。さらに、特許文献1〜3で開示された陽イオン交換膜は、その耐久性が低いという問題があった。
また、特許文献4で開示された技術では、液体燃料が拡散する空孔に液体燃料不透過物質を含浸しているために、燃料の拡散性が低下することによって、過電圧が大きくなり、十分な出力が得られない可能性がある。
さらに、特許文献5で開示された技術では、カーボンナノホーンがきわめて高価であり、工業的には利用できないという問題があった。
DMFCの特性を向上させるためには、液体燃料のアノード電極中での拡散性が高く、かつ電極反応によって生じたプロトンの伝導性が高いことに加えて、燃料物質が陽イオン交換膜中をカソードに移動することを抑制することが必要不可欠である。
そこで本発明の目的は、アノードにおける燃料の拡散性およびプロトン伝導性を損なうことなく、液体燃料が陽イオン交換膜を通してカソードへ移動することを抑制するための構造を電極と陽イオン交換膜との間に有するDMFC用膜/電極接合体(以下では「膜/電極接合体」を「MEA」と略す)およびそのMEAを用いたDMFCを提供することにある。
請求項1の発明は、陽イオン交換膜をアノード触媒層とカソード触媒層とで挟持し、前記アノード触媒層にメタノールが供給される直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体において、前記アノード触媒層および前記カソード触媒層は炭素材料と陽イオン交換樹脂と触媒とを含み、(a)前記陽イオン交換膜中にメタノール吸着剤を含ませる、(b)前記アノード触媒層と前記陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、(c)前記カソード触媒層と前記陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、の少なくとも一つの条件を満たすことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体において、アノード触媒層と陽イオン交換膜との間またはカソード触媒層と陽イオン交換膜との間に備えた、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層の厚さが30〜100μmの範囲にあることを特徴とする。
請求項3の発明は、直接メタノール形燃料電池に、請求項1または2に記載の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を用いることを特徴とする。
本発明のDMFC用MEAを用いたDMFCでは、アノード触媒層中の燃料の拡散性を維持したまま燃料のクロスオーバーを抑制できる。すなわち、(a)陽イオン交換膜中にメタノール吸着剤を含ませる、(b)アノード触媒層と陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、(c)カソード触媒層と陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、の少なくとも一つの条件を満たすことで、アノード触媒層を透過してきた未反応のメタノールがカソード側へ透過することを抑制することが可能となる。なお、以下では、メタノール吸着剤を含む(a)、(b)、(c)の各層を「メタノール透過抑制層」とする。
加えて、メタノール透過抑制層中に含まれるメタノール吸着剤がその未反応メタノールを吸収するので、クロスオーバーをより抑制することが可能となる。
また、アノード触媒層と陽イオン交換膜との間またはカソード触媒層と陽イオン交換膜との間に備えるメタノール透過抑制層中は、陽イオン交換樹脂を含んでいるので、プロトン伝導性が低下しないので、DMFCの出力に影響をおよぼすことはほとんどない。さらに、アノード触媒層は、従来のままであるために、その触媒層中の燃料の拡散性は維持される。
このように、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含むメタノール透過抑制層を備えることによって、アノード触媒層中の燃料の拡散性、およびプロトン伝導性を低下させることなくクロスオーバーの抑制ができる。その結果、クロスオーバーが従来のDMFCにくらべて著しく抑制されたDMFCを提供することが可能となる。
さらに、(b)アノード触媒層と陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、(c)カソード触媒層と陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、の少なくとも一つの条件を満たし、かつ、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層の厚さが30〜100μmの範囲とすることで、DMFCの特性を低下させることなく、アノード触媒層を透過してきた未反応のメタノールがカソード側へ透過することを抑制することが可能となり、また、アノード触媒層中の燃料の拡散性およびプロトン伝導性を低下させることなくクロスオーバーの抑制ができる。その結果、DMFCの特性を低下させることなくクロスオーバーが従来のDMFCにくらべて著しく抑制されたDMFCを提供することが可能となる。
以下、本発明の実施形態により本願発明について詳細に説明する。
本発明は、陽イオン交換膜をアノード触媒層とカソード触媒層とで挟持し、前記アノード触媒層にメタノールが供給される直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体において、(a)前記陽イオン交換膜中にメタノール吸着剤を含ませる、(b)前記アノード触媒層と前記陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、(c)前記カソード触媒層と前記陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、の少なくとも一つの条件を満たすことを特徴とする。
すなわち、本発明において、(a)は、陽イオン交換膜中にメタノール吸着剤を含ませて、陽イオン交換膜自体を「メタノール透過抑制層」とするものであり、(b)はアノード触媒層と前記陽イオン交換膜との間に「メタノール透過抑制層」を備えるものであり、(c)はカソード触媒層と前記陽イオン交換膜との間に「メタノール透過抑制層」を備えるものである。なお、本発明においては、(a)、(b)、(c)のいずれか一つを満たせばよいが、例えば(a)と(b)を同時に満たすなど、2つ以上の条件を満たしてもよい。
ただし、その場合、(b)と(c)のメタノール透過抑制層の両方の合計厚さが30〜100μmの範囲とすることが好ましい。本発明のメタノール透過抑制層の厚さが30μmよりも薄い場合は、メタノールの透過抑制効果が小さく、特性が低下する。また、メタノール透過抑制層の厚さが100μmよりも厚い場合は、メタノールの透過抑制効果は大きくなるが、プロトン伝導経路が長くなるために、特性が低下する。
本発明の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を、図面に基づいて説明する。図1〜図7は、本発明の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体の断面の模式図であり、図8は従来の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体の断面の模式図である。なお、図1〜図8において、1は陽イオン交換膜、2はアノード触媒層、3はカソード触媒層、4はアノード側ガス拡散層、5はカソード側ガス拡散層、6はメタノール吸着剤、7はアノード触媒層と陽イオン交換膜との間に備えたメタノール透過抑制層、8はカソード触媒層と陽イオン交換膜との間に設けたメタノール透過抑制層である。
図8は従来の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を示し、陽イオン交換膜1の両面にアノード触媒層2およびカソード触媒層3を接合し、アノード触媒層にはアノード側ガス拡散層4が設けられ、カソード触媒層3にはカソード側ガス拡散層5が設けられている。そして、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含むメタノール透過抑制層は備えられていない。
図1は、陽イオン交換膜中にメタノール吸着剤を含ませて、陽イオン交換膜自体を「メタノール透過抑制層」とした、本発明の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を示したもので、陽イオン交換膜1の中にメタノール吸着剤6を含ませたもので、アノード触媒層と陽イオン交換膜との間およびカソード触媒層と陽イオン交換膜との間にはメタノール透過抑制層は備えていない。この例は、本発明の条件(a)を満たすものである。
図2は、アノード触媒層と陽イオン交換膜との間に「メタノール透過抑制層」を備えた、本発明の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を示したもので、陽イオン交換膜1とアノード触媒層2との間に、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤6とを含むメタノール透過抑制層7を設けたもので、陽イオン交換膜1の中にはメタノール吸着剤は含まず、また、陽イオン交換膜1とカソード触媒層3との間にはメタノール透過抑制層は備えていない。この例は、本発明の条件(b)を満たすものである。
図3は、カソード触媒層と陽イオン交換膜との間に「メタノール透過抑制層」を備えた、本発明の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を示したもので、陽イオン交換膜1とカソード触媒層3との間に、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤6とを含むメタノール透過抑制層8を設けたもので、陽イオン交換膜1の中にはメタノール吸着剤は含まず、また、陽イオン交換膜1とアノード触媒層2との間にはメタノール透過抑制層は備えていない。この例は、本発明の条件(c)を満たすものである。
図4は、アノード触媒層と陽イオン交換膜との間およびカソード触媒層と陽イオン交換膜との間に「メタノール透過抑制層」を備えた、本発明の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を示したもので、陽イオン交換膜1とアノード触媒層2との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤6とを含むメタノール透過抑制層7を設け、さらに、陽イオン交換膜1とカソード触媒層3との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤6とを含むメタノール透過抑制層8を設けたもので、陽イオン交換膜1の中にはメタノール吸着剤は含んでいない。この例は、本発明の条件(b)と(c)を満たすものである。
図5は、陽イオン交換膜中にメタノール吸着剤を含ませ、さらに、アノード触媒層と陽イオン交換膜との間に「メタノール透過抑制層」を備えた、本発明の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を示したもので、陽イオン交換膜1の中にメタノール吸着剤6を含ませ、陽イオン交換膜1とアノード触媒層2との間に、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤6とを含むメタノール透過抑制層7を設けたもので、陽イオン交換膜1とカソード触媒層3との間にはメタノール透過抑制層は備えていない。この例は、本発明の条件(a)と(b)を満たすものである。
図6は、陽イオン交換膜中にメタノール吸着剤を含ませ、さらに、カソード触媒層と陽イオン交換膜との間に「メタノール透過抑制層」を備えた、本発明の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を示したもので、陽イオン交換膜1の中にメタノール吸着剤6を含ませ、陽イオン交換膜1とカソード触媒層3との間に、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤6とを含むメタノール透過抑制層8を設けたもので、陽イオン交換膜1とアノード触媒層2との間にはメタノール透過抑制層は備えていない。この例は、本発明の条件(a)と(c)を満たすものである。
図7は、陽イオン交換膜中にメタノール吸着剤を含ませ、アノード触媒層と陽イオン交換膜との間およびカソード触媒層と陽イオン交換膜との間に「メタノール透過抑制層」を備えた、本発明の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を示したもので、陽イオン交換膜1の中にメタノール吸着剤6を含ませ、陽イオン交換膜1とアノード触媒層2との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤6とを含むメタノール透過抑制層7を設け、陽イオン交換膜1とカソード触媒層3との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤6とを含むメタノール透過抑制層8を設けたものである。この例は、本発明の条件(a)、(b)、(c)を満たすものである。
本発明において、メタノール透過抑制層の厚さは30〜100μmとすることが好ましい。具体的には、図2および図5のアノード触媒層と陽イオン交換膜との間に備えたメタノール透過抑制層7の厚さがこの範囲にあり、図3および図6のカソード触媒層と陽イオン交換膜との間に備えたメタノール透過抑制層8の厚さがこの範囲にあり、図2および図5のアノード触媒層と陽イオン交換膜との間に備えたメタノール透過抑制層7の厚さがこの範囲にあり、図4および図7のアノード触媒層と陽イオン交換膜との間に備えたメタノール透過抑制層7の厚さとカソード触媒層と陽イオン交換膜との間に備えたメタノール透過抑制層8の厚さの合計がこの範囲にあることが好ましい。
ここで、メタノール吸着剤とは、メタノールを水素結合やファンデルワールス力などに代表される共有結合以外の比較的弱い相互作用によって結合するものである。また、この吸着剤は、メタノールとの接触反応によって容易に結合することができ、安定に吸着することができる。
本発明に使用できるメタノール吸着剤としては、1、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1、1、2、2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、1、1、2、2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エチレンのようなフェノール系ホスト化合物、ジフェン酸ビス(ジシクロヘキシルアミド)、フマル酸ビスジシクロヘキシルアミドのようなアミド系ホスト化合物、2−(m−シアノフェニル)フェナントロ[9、10−d]イミダゾールのようなイミダゾール系ホスト化合物が包接能力の面で優れており、特に、1、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンのようなフェノール系ホスト化合物が工業的に使用しやすい点で好ましい。
上述のメタノール吸着剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、上述のメタノール吸着剤に含有できるメタノールの量は、特に制限はないが、通常の場合、吸着剤に対して10〜80質量%程度である。
本発明の、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含むメタノール透過抑制層において、陽イオン交換樹脂の重量に対するメタノール吸着剤の重量の割合(以下では「メタノール吸着剤/陽イオン交換樹脂割合」とする)は、10質量%以上、200質量%以下とすることが好ましい。メタノール吸着剤/陽イオン交換樹脂割合が10質量%よりも小さくなると、メタノール透過抑制層中に含まれるメタノール吸着剤の量が少なくなるために、メタノール透過抑制効果が低下する。また、メタノール吸着剤/陽イオン交換樹脂割合が200質量%よりも大きくなると、絶縁体であるメタノール吸着剤の量が多くなりすぎるために、メタノール透過抑制層のプロトン伝導性が低下するので、出力が低下する。
本発明のDMFC用MEAのアノード触媒層およびカソード触媒層に使用できる炭素材料は、電子伝導性が高いものが好ましく、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック以外に、気相成長炭素、活性炭や黒鉛などが使用できる。
また、本発明のメタノール透過抑制層には、その層の厚さを制御するために、炭素材料などを添加することができる。炭素材料としては、アノード触媒層やカソード触媒層に使用するのと同じ炭素材料を使用することができる。
また、本発明のメタノール透過抑制層には、必要に応じてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やFEP(フルオロエチレンプロピレン)など撥水材料や結着剤を使用するとこともできる。撥水材料を使用することによって、アノードからカソードへの水の透過を低減されるために、カソードにおけるフラッディングを抑制することができる。
本発明のDMFC用MEAのアノード触媒層およびカソード触媒層に使用することができる陽イオン交換樹脂および陽イオン交換膜としては、パーフルオロカーボンスルホン酸形、スチレン−ジビニルベンゼン系のスルホン酸形陽イオン交換樹脂、またはイオン交換基としてカルボン酸基、ホスホン酸基およびリン酸基を備えた陽イオン交換樹脂が好ましい。
本発明のDMFC用MEAのアノード触媒層およびカソード触媒層に使用できるアノードおよびカソードの触媒金属としては、メタノールの酸化反応および酸素の還元反応に触媒作用を有するものが好ましく、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム、パラジウム、オスミウムなどの白金族金属、またはそれらの合金から選択することができる。
DMFCのアノード電極には燃料としてメタノールが供給されるが、メタノールが分解してHとCOが生成する際、同時に微量のCOが生成し、このCOはPt触媒の表面を被毒するので、触媒活性が大幅に低下する。そこで、アノード電極の触媒層には、Pt触媒に代えて、CO被毒による水素の酸化反応に対する活性の低下を抑制できるPt−Ru合金を用いることが好ましい。
本発明のDMFC用MEAの触媒層は、触媒金属材料、陽イオン交換樹脂、炭素材料などから構成されるものであり、必要に応じてPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やFEP(フルオロエチレンプロピレン)など撥水材料や結着剤を使用するとこともできる。陽イオン交換樹脂を触媒層内に分散させる方法としては、上記触媒層の構成材料を混合、成形する方法やあらかじめ陽イオン交換樹脂以外の構成材料を混合、成形したのちに、陽イオン交換樹脂を含浸する方法などが挙げられる。
本発明で得られたDMFC用MEAをDMFCで使用する場合には、MEAのアノードおよびカソードの外側にカーボンペーパーやカーボンクロスのような導電性多孔質基材からなるガス拡散層を配置することが好ましい。MEAのカソードおよびアノードには、それぞれ、メタノール水溶液および酸素を含むガスが供給される。具体的には、水溶液やガスの流路となる溝が形成されたセパレータをMEAの両電極の外側に配置して、流路に水溶液やガスを流すことによって、MEAに燃料となるガスや水溶液を供給する。
以下、好適な実施例を用いて、本発明を説明する。
[実施例1〜12および比較例1、2]
[実施例1]
アノードの触媒層は、以下の手順で製作した。白金−ルテニウム触媒担持カーボン(田中貴金属工業社製、白金30.5質量%、ルテニウム23.5質量%)1.0gとスルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる陽イオン交換樹脂(Aldrich社製、5質量%溶液)6.7gと撥水剤(三井・デュポンフロロケミカル社製、PTFE、60質量%分散液)0.5gと精製水8.0gとを秤量したのちに攪拌棒で混合し、さらに、遊星ボールミルを用いて混練することによって、アノード触媒層用スラリーを調製した。
つぎに、一辺5cmの正方形に切り出したカーボンペーパー(東レ社製、厚さ300μm)を撥水剤(三井・デュポンフロロケミカル社製、PTFE、5質量%分散液)に含浸し、乾燥したのちに、360℃で焼成することによって、撥水性を施したカーボンペーパーを得た。このカーボンペーパーをガス拡散層として用いた。
このカーボンペーパーの片面に上記アノード触媒層用スラリーをスプレー塗工機で塗布・乾燥することによって、アノード触媒層を形成した。このアノード触媒層の触媒担持量は、3.0mg(Pt−Ru)/cmであった。このようにして得た、カーボンペーパーの片面にアノード触媒層を形成したものをアノード電極とした。
メタノール透過抑制層は、以下の手順で製作した。陽イオン交換樹脂(Aldrich社製、5質量%溶液)20.0gとメタノール吸着剤(栗田工業社製、1、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン)0.5gとを秤量したのちに攪拌棒で混合し、さらに、遊星ボールミルを用いて混練することによって、メタノール透過抑制層用スラリーを調整した。このスラリーには、陽イオン交換樹脂が1.0g含まれている。
つぎに、カーボンペーパーの片面に形成したアノード触媒層の上に上記のメタノール透過抑制層用スラリーをスプレー塗工機で塗布・乾燥することによって、メタノール透過抑制層を形成した。得られたメタノール透過抑制層におけるメタノール吸着剤/陽イオン交換樹脂割合は50質量%であり、厚みは50μmであった。
カソードの触媒層は、以下の手順で製作した。白金触媒担持カーボン(田中貴金属工業社製、白金50質量%)1.0gと陽イオン交換樹脂(Aldrich社製、5質量%溶液)7.2gと撥水剤(三井・デュポンフロロケミカル社製、PTFE、60質量%分散液)0.5gと精製水12.0gとを秤量したのちに攪拌棒で混合し、さらに、遊星ボールミルを用いて混練することによって、カソード触媒層用スラリーを調製した。
つぎに、アノードで用いたのと同じ撥水性を施したカーボンペーパーの片面に、カソード触媒層用スラリーをスプレー塗工機で塗布・乾燥することによって、カソード触媒層を形成した。このカソード触媒層の触媒担持量は、2.0mg(Pt)/cmであった。このようにして得た、カーボンペーパーの片面にカソード触媒層を形成したものをカソード電極とした。
DMFC用MEAは、以下の手順で製作した。スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体からなる陽イオン交換膜(Dupont社製、厚さ125μm)の片面に、アノード触媒層と陽イオン交換膜とが接するようにアノード電極を配し、陽イオン交換膜の他方の面にカソード触媒層と陽イオン交換膜とが接するようにカソード電極を配しのちに、10MPa、150℃の条件でホットプレスすることによって、MEAを得た。このMEAは、本発明の条件(b)を満たすものである。
最後に、このMEAを一対の導電性フロープレートで挟持し、さらに、一対の集電板で挟持することによってDMFCを製作した。これを実施例1のDMFCとした。
[実施例2]
メタノール吸着剤の重量を0.05gとしたこと以外は、実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例2のDMFCを作製した。
[実施例3]
メタノール吸着剤の重量を0.1gとしたこと以外は、実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例3のDMFCを作製した。
[実施例4]
メタノール吸着剤の重量を1.0gとしたこと以外は、実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例4のDMFCを作製した。
[実施例5]
メタノール吸着剤の重量を2.0gとしたこと以外は、実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例5のDMFCを作製した。
[実施例6]
メタノール吸着剤の重量を2.5gとしたこと以外は、実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例6のDMFCを作製した。
[実施例7]
アノード触媒層にはメタノール透過抑制層を形成せず、カーボンペーパーの片面に形成したカソード触媒層の上にメタノール透過抑制層用スラリーをスプレー塗工機で塗布・乾燥したこと以外は、実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAは、本発明の条件(c)を満たすものである。このMEAを用いて実施例7のDMFCを作製した。
[実施例8]
実施例1と同様にしてアノード触媒層にメタノール透過抑制層を形成し、実施例7と同様にしてカソード触媒層にメタノール透過抑制層を形成したこと以外は実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAは、本発明の条件(b)と(c)を満たすものである。このMEAを用いて実施例8のDMFCを作製した。
[実施例9]
スルホン酸基を有するパーフルオロカーボン重合体80質量%中にメタノール吸着剤(栗田工業社製、1、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン)20質量%を分散させた陽イオン交換膜(厚さ125μm)を用い、アノード触媒層と陽イオン交換膜との間にメタノール透過抑制層を設けなかったこと以外は、実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAは、本発明の条件(a)を満たすものである。このMEAを用いて実施例9のDMFCを作製した。
[実施例10]
実施例9で用いたのと同じ陽イオン交換膜を用いたこと以外は実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAは、本発明の条件(a)と(b)を満たすものである。このMEAを用いて実施例10のDMFCを作製した。
[実施例11]
実施例9で用いたのと同じ陽イオン交換膜を用いたこと以外は実施例7と同様の手順でMEAを製作した。このMEAは、本発明の条件(a)と(c)を満たすものである。このMEAを用いて実施例11のDMFCを作製した。
[実施例12]
実施例9で用いたのと同じ陽イオン交換膜を用いたこと以外は実施例8と同様の手順でMEAを製作した。このMEAは、本発明の条件(a)、(b)、(c)を満たすものである。このMEAを用いて実施例12のDMFCを作製した。
[比較例1]
メタノール吸着剤を使用せずに、陽イオン交換樹脂溶液をカーボンペーパーの片面に形成したアノード触媒層の上にスプレー塗工機で直接塗布・乾燥する以外は、実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて比較例1のDMFCを作製した。
[比較例2]
メタノール透過抑制層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて比較例2のDMFCを作製した。
実施例1〜12および比較例1、2のDMFC用MEAの内容を表1にまとめた。
Figure 2008123984
[DMFCの特性測定]
実施例1〜12および比較例1、2のDMFCを、セル温度が70℃、アノード燃料1mol/lメタノール水溶液、アノード燃料流量が4ml/min、カソードガスが空気、カソードガス流量が500ml/minの条件下で、アノードに燃料とカソードに空気を流してから、無負荷の状態で5分後のカソードの入口および出口の酸素濃度を測定した。
アノードからカソードへとクロスオーバーしたメタノールは、カソードに供給される空気中の酸素と反応するために、カソードの入口と出口の酸素濃度に差が生じる。この差が、メタノールを消費するために使用された酸素であり、この酸素量を電気量(アノードで電気化学的に酸化される際に流れる電流密度)に換算した値を表1に示す。
また、実施例1〜12および比較例1、2のDMFCを、セル温度が70℃、アノード燃料1mol/lメタノール水溶液、アノード燃料流量が4ml/min、カソードガスが空気、カソードガス流量が500ml/minの条件下で、30mA/cmの電流密度で運転した際に、電流を印加してから、1分後のセル電圧を測定した。さらに、アノードに燃料とカソードに空気を流してから、5分後の開回路電圧も測定した。それらの結果を表2に示す。
Figure 2008123984
表2から明らかなように、実施例1〜12の本発明のDMFCは、比較例1、2のDMFCにくらべて、メタノールクロスオーバー量が少なくなっていることがわかった。実施例1〜6のメタノールクロスオーバー量を比較した場合、メタノール透過抑制層に含まれるメタノール吸着剤の割合の増加にともなって、クロスオーバー量は減少していることがわかった。特に、メタノール透過抑制層中のメタノール吸着剤の割合が10質量%以上の時に、クロスオーバー量がより抑制されていることがわかった。この結果から、メタノール透過抑制層の効果が明らかとなった。さらに、その層に含まれるメタノール吸着剤の割合が10質量%以上の場合がより好適であることがわかった。
この理由は、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とからなるメタノール透過抑制層を備えることによって、アノード触媒層を透過してきた未反応のメタノールがカソード側へ透過することを抑制され、さらに、メタノール透過抑制層中に含まれるメタノール吸着剤がその未反応メタノールを吸収するので、クロスオーバーがより抑制されたものと考えられる。メタノール吸着剤の割合が10質量%未満の場合は、メタノール透過抑制層中に含まれる吸着剤の量が少なすぎるために、クロスオーバー抑制効果が小さくなったものと考えられる。
さらに、実施例1、実施例7〜12の本発明のDMFCでは、いずれもクロスオーバー量が少なかったことから、MEAが本発明の条件(a)、(b)、(c)の少なくとも一つを満たすことにより、クロスオーバーを抑制する効果が得られることがわかった。
また、表1から明らかなように、実施例1〜12の本発明のDMFCは、比較例1、2のDMFCにくらべて、開回路電圧が高いことがわかった。また、開回路電圧は、クロスオーバー量の関係と似ていることもわかった。クロスオーバー量が多くなると、カソードの電位が下がるために、開回路電圧も低下する。この結果からも、メタノール透過抑制層の効果が明らかとなり、さらに、その層に含まれるメタノール吸着剤の割合が10質量%以上の場合がより好適であることがわかった。
さらに、表1から明らかなように、実施例1〜5、7〜12の本発明のDMFCは、比較例1、2のDMFCにくらべて、30mA/cmの電流密度におけるセル電圧が高いことがわかる。メタノールクロスオーバー量は、電流密度の増大にともなって、アノードでのメタノール消費量が増えるために減少する。そのために、電流密度の低いところでは、セル電圧はメタノールクロスオーバー量の影響を受けることから、セル電圧が高いほど、クロスオーバー量が少ないといえる。
なお、実施例6のDMFCにおけるセル電圧の低下は、プロトン伝導性のないメタノール吸着剤の量が多すぎるために、プロトン伝導が阻害されたことに起因するものと考えられる。この結果からも、メタノール透過抑制層の効果が明らかとなった。さらに、メタノール透過抑制層に含まれるメタノール吸着剤の割合が200質量%以下の場合がより好適であることがわかった。
[実施例13〜15]
[実施例13]
メタノール吸着剤として、1、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンに代えて、1、1、2、2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタンを用いたこと以外は実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例13のDMFCを作製した。
[実施例14]
メタノール吸着剤として、1、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンに代えて、1、1、2、2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エチレンを用いたこと以外は実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例14のDMFCを作製した。
[実施例15]
メタノール吸着剤として、1、1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンに代えて、ジフェン酸ビス(ジシクロヘキシルアミド)を用いたこと以外は実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例15のDMFCを作製した。
実施例13〜実施例15のDMFCについて、実施例1と同じ条件で、メタノールクロスオーバー量、開回路電圧および電流密度30mA/cmで作動した場合のセル電圧を測定した。測定結果を表3に示した。
Figure 2008123984
表3の結果から、メタノール吸着剤の種類が異なる場合でも、DMFCのメタノールクロスオーバー量を抑制できることがわかった。
[実施例16〜23および比較例3〜8]
[実施例16]
メタノール透過抑制層の厚さを30μmとしたこと以外は実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例2のDMFCを作製した。
[実施例17]
メタノール透過抑制層の厚さを100μmとしたこと以外は実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例17のDMFCを作製した。
[実施例18]
メタノール透過抑制層の厚さを30μmとしたこと以外は実施例7と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例18のDMFCを作製した。
[実施例19]
メタノール透過抑制層の厚さを100μmとしたこと以外は実施例7と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例19のDMFCを作製した。
[実施例20]
アノード触媒層およびカソード触媒層の両方において、カーボンペーパーの片面に形成した触媒層の上にメタノール透過抑制層用スラリーをスプレー塗工機で塗布・乾燥し、それぞれのメタノール透過抑制層の厚さを15μm(合計で30μm)としたこと以外は実施例8と同様の手順でMEAを製作した。このMEAは本発明の条件(b)および(c)を満たすものである。このMEAを用いて実施例20のDMFCを作製した。
[実施例21]
アノード触媒層およびカソード触媒層の両方において、カーボンペーパーの片面に形成した触媒層の上にメタノール透過抑制層用スラリーをスプレー塗工機で塗布・乾燥し、それぞれのメタノール透過抑制層の厚さを25μm(合計で50μm)としたこと以外は実施例20と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例21のDMFCを作製した。
[実施例22]
アノード触媒層およびカソード触媒層の両方において、カーボンペーパーの片面に形成した触媒層の上にメタノール透過抑制層用スラリーをスプレー塗工機で塗布・乾燥し、それぞれのメタノール透過抑制層の厚さを50μm(合計で100μm)としたこと以外は実施例20と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例22のDMFCを作製した。
[実施例23]
メタノール透過抑制層用スラリーにカーボンブラック(ケッチェン・ブラック・インターナショナル社製、ケッチェンブラックEC)を0.3g加えたこと以外は実施例17と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて実施例23のDMFCを作製した。
[比較例3]
メタノール透過抑制層の厚さを25μmとしたこと以外は実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて比較例3のDMFCを作製した。
[比較例4]
メタノール透過抑制層の厚さを105μmとしたこと以外は実施例1と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて比較例4のDMFCを作製した。
[比較例5]
メタノール透過抑制層の厚さを25μmとしたこと以外は実施例7と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて比較例5のDMFCを作製した。
[比較例6]
メタノール透過抑制層の厚さを105μmとしたこと以外は実施例7と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて比較例6のDMFCを作製した。
[比較例7]
アノード触媒層およびカソード触媒層の両方において、カーボンペーパーの片面に形成した触媒層の上にメタノール透過抑制層用スラリーをスプレー塗工機で塗布・乾燥し、アノード側のメタノール透過抑制層の厚さを15μm、カソード側のメタノール透過抑制層の厚さを10μm(合計で25μm)としたこと以外は実施例20と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて比較例7のDMFCを作製した。
[比較例8]
アノード触媒層およびカソード触媒層の両方において、カーボンペーパーの片面に形成した触媒層の上にメタノール透過抑制層用スラリーをスプレー塗工機で塗布・乾燥し、アノード側のメタノール透過抑制層の厚さを55μm、カソード側のメタノール透過抑制層の厚さを50μm(合計で105μm)としたこと以外は実施例20と同様の手順でMEAを製作した。このMEAを用いて比較例8のDMFCを作製した。
実施例16〜23および比較例3〜8のDMFC用MEAの内容を表4にまとめた。なお、表54には、比較のため、実施例1および実施例7のMEAの内容も示した。
Figure 2008123984
[DMFCの特性測定]
実施例16〜23および比較例3〜8のDMFCについて、実施例1と同じ条件で、無負荷の状態で5分後のカソードの入口および出口の酸素濃度を測定した。そして、実施例1の場合と同様に、メタノールを消費するために使用された酸素量を電気量(アノードで電気化学的に酸化される際に流れる電流密度)に換算した値を求めた。
また、実施例1と同じ条件下で、30mA/cmおよび300mA/cmの電流密度で運転した際の、電流を印加してから1分後のセル電圧を測定した。さらに、アノードに燃料とカソードに空気を流してから5分後の開回路電圧も測定した。これらの測定結果を表5にまとめた。なお、表5には、比較のため、実施例1および実施例7の測定結果も示した。
Figure 2008123984
表5から明らかなように、実施例1、7、16〜23の本発明のDMFCは、比較例3、5および7のDMFCに比べて、メタノールクロスオーバー量が少なくなっていることがわかった。実施例1、7、16〜23のメタノールクロスオーバー量を比較した場合、メタノール透過抑制層の厚さの増加に伴ってクロスオーバー量は減少していることがわかった。また、比較例4、6および8のDMFCは、実施例1、7、16〜23の本発明のDMFCに比べて、メタノールクロスオーバー量が少なくなった。これらの結果から、メタノール透過抑制層の厚さが30μm以上の場合が好適であることがわかった。
この理由は、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とからなるメタノール透過抑制層を30μmとすることによって、アノード触媒層を透過してきた未反応のメタノールがカソード側へ透過することを抑制され、さらに、メタノール透過抑制層中に含まれるメタノール吸着剤がその未反応メタノールを吸収するので、クロスオーバーがより抑制されたものと考えられる。メタノール透過抑制層の厚さが30μm未満の場合はメタノール透過抑制層の厚さが薄すぎるため、クロスオーバー抑制効果が小さくなったものと考えられる。
また、表5から明らかなように、実施例1、7、16〜23の本発明のDMFCは、比較例3、5および7のDMFCに比べて、開回路電圧が高いこと、比較例4、6および8のDMFCは、実施例1、7、16〜23の本発明のDMFCに比べて、開回路電圧が高いことがわかった。また、開回路電圧は、クロスオーバー量の関係と似ていることもわかった。クロスオーバー量が多くなるとカソードの電位が下がるため、開回路電圧も低下する。これら結果からも、メタノール透過抑制層の厚さが30μm以上の場合が好適であることがわかった。
さらに、表5から明らかなように、実施例1、7、16〜23の本発明のDMFCは、比較例3〜8のDMFCに比べて、30mA/cmおよび300mA/cmの電流密度におけるセル電圧が高いことがわかった。メタノールクロスオーバー量は、電流密度の増大にともなってアノードでのメタノール消費量が増えるために減少する。そのために、電流密度の低いところではセル電圧はメタノールクロスオーバー量の影響を受けることから、セル電圧が高いほどクロスオーバー量が少ないといえる。
また、比較例4、6および8のDMFCは、30mA/cmでは高いセル電圧を示したものの、300mA/cmの電流密度におけるセル電圧が著しく低下していることがわかった。これは、メタノール透過抑制層の厚さが厚くなったことによってメタノールクロスオーバー量は減少したが、プロトン伝導経路が長くなるために特性が低下したものと考えられる。これらの結果から、メタノール透過抑制層の厚さが100μm以下の場合が好適であることがわかった。
さらに、実施例1、7、16〜23の本発明のDMFCではいずれも特性が高く、かつクロスオーバー量が少なかったことから、MEAが本発明の条件(b)、(c)の少なくとも一つを満たすことにより、DMFCの特性を低下させることなくクロスオーバーを抑制する効果が得られることがわかった。
以上のことから、アノード触媒層と陽イオン交換膜との間およびカソード触媒層と陽イオン交換膜との間の少なくとも一方にメタノール透過抑制層を備えることによって、アノード触媒層中の燃料の拡散性、およびプロトン伝導性を低下させることなくDMFCのメタノールクロスオーバー量を著しく抑制できることが明らかとなった。
本発明の、条件(a)を満たす直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体 の断面の模式図。 本発明の、条件(b)を満たす直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体 の断面の模式図。 本発明の、条件(c)を満たす直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体 の断面の模式図。 本発明の、条件(b)と(c)を満たす直接メタノール形燃料電池用膜/電 極接合体の断面の模式図。 本発明の、条件(a)と(b)を満たす直接メタノール形燃料電池用膜/電 極接合体の断面の模式図。 本発明の、条件(a)と(c)を満たす直接メタノール形燃料電池用膜/電 極接合体の断面の模式図。 本発明の、条件(a)、(b)、(c)を満たす直接メタノール形燃料電池 用膜/電極接合体の断面の模式図。 従来の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体の断面の模式図。
符号の説明
1 陽イオン交換膜
2 アノード触媒層
3 カソード触媒層
4 アノード側ガス拡散層
5 カソード側ガス拡散層
6 メタノール吸着剤
7 アノード触媒層と陽イオン交換膜との間に備えたメタノール透過抑制層
8 カソード触媒層と陽イオン交換膜との間に設けたメタノール透過抑制層

Claims (3)

  1. 陽イオン交換膜をアノード触媒層とカソード触媒層とで挟持し、前記アノード触媒層にメタノールが供給される直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体において、前記アノード触媒層および前記カソード触媒層は炭素材料と陽イオン交換樹脂と触媒とを含み、(a)前記陽イオン交換膜中にメタノール吸着剤を含ませる、(b)前記アノード触媒層と前記陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、(c)前記カソード触媒層と前記陽イオン交換膜との間に陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層を備える、の少なくとも一つの条件を満たすことを特徴とする直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体。
  2. アノード触媒層と陽イオン交換膜との間またはカソード触媒層と陽イオン交換膜との間に備えた、陽イオン交換樹脂とメタノール吸着剤とを含む層の厚さが30〜100μmの範囲にあることを特徴とする請求項1に記載の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体。
  3. 請求項1または2に記載の直接メタノール形燃料電池用膜/電極接合体を用いることを特徴とする直接メタノール形燃料電池。
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