JP2008123910A - 放電灯点灯装置及びプロジェクタとプロジェクションテレビ - Google Patents
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Abstract
【課題】高圧放電灯に交流ランプ電流を供給して高圧放電灯を点灯させる高圧放電灯点灯装置において、高圧放電灯の点灯中に発生するフリッカ(放電アークの揺らぎ)を抑制すると共に、従来の矩形波点灯時と同等の放電灯の光を有効利用できるようにする。
【解決手段】入力電源を電力変換して高圧放電灯Laに低周波の交流ランプ電流ILaを供給する電子バラストからなる高圧放電灯点灯装置において、低周波の交流ランプ電流波形の各半周期毎の極性反転直前に高周波動作を1周期挿入し、低周波動作時のランプ電流波形のピーク値よりもその各半周期毎の極性反転直前に挿入した高周波動作時のランプ電流波形のピーク値を極性反転直前のランプ電流と同極性側は高く、異極性側は低くする。
【選択図】図1
【解決手段】入力電源を電力変換して高圧放電灯Laに低周波の交流ランプ電流ILaを供給する電子バラストからなる高圧放電灯点灯装置において、低周波の交流ランプ電流波形の各半周期毎の極性反転直前に高周波動作を1周期挿入し、低周波動作時のランプ電流波形のピーク値よりもその各半周期毎の極性反転直前に挿入した高周波動作時のランプ電流波形のピーク値を極性反転直前のランプ電流と同極性側は高く、異極性側は低くする。
【選択図】図1
Description
本発明は、高圧放電灯に交流ランプ電流を供給して高圧放電灯を点灯させる高圧放電灯点灯装置において、高圧放電灯の点灯中に発生するフリッカ(放電アークの揺らぎ)を抑制すると共に、従来の矩形波点灯時と同等の放電灯の光を有効利用することが出来る放電灯点灯装置及びこれを用いたプロジェクタとプロジェクションテレビに関するものである。
近年、プロジェクタ市場は業務用だけでなく家庭用へも急速に拡大しており、今後も更なる市場拡大が期待されている。しかしテレビ市場においては液晶テレビやプラズマテレビに代表されるように大画面化へと移行しつつある。これまでは大画面の液晶テレビやプラズマテレビは高価であったため、プロジェクタの画質向上などの技術の進化と共に、この技術を生かした安価なリアプロジェクションテレビが北米を中心に需要が高まってきていた。しかしここ数年で液晶テレビやプラズマテレビの低価格化が進み、安価なリアプロジェクションテレビとの差異が縮まる傾向にある。そのため、プロジェクションテレビの市場を維持、拡大していくためには更なる画質の向上と低価格化が重要な要素になってくる。
そこで、プロジェクタの性能を向上させる要因の一つとして、使用する高圧放電灯を更に明るくすることが挙げられる。これにより高圧放電灯が大きくなり、おのずとプロジェクタセット自体が大きくなってしまい、セット全体としての低価格化が進まない。たとえ高圧放電灯を小型化したとしても、高圧放電灯に非常に大きなストレスを与えてしまい、破損等の好ましくないモードになりやすくなる。
また、プロジェクタの性能を向上させる要因の他の一つとして、ランプ点灯中に発生するフリッカ(放電アークの揺らぎ)の抑止が挙げられる。特許第3741727号や特開2001−244088号、特許第3738712号の技術は、このフリッカを抑制する効果があると記載されている。図9(a)は従来の低周波矩形波で高圧放電灯を点灯させた時のランプ電流波形を、図9(b),(c)は前述の特許文献に記載されたランプ電流波形を示す。
特許第3741727号公報
特開2001−244088号公報
特許第3738712号公報
例えば、回転カラーフィルタと微細可動ミラー集積素子を用いたプロジェクタまたはプロジェクションテレビの光源に高圧放電灯点灯装置を用いる場合、カラーフィルタの切り替え時に光をマスクしている期間があるために、同一ランプに同一電力を投入して点灯させた場合、図9(b),(c)のパルス電流重畳期間t2の光を効率良く利用することができないことがある。また、パルス電流を重畳させていない部分t1の電流値が図9(a)に示す従来の矩形波のランプ電流よりもΔIla1 やΔIla2 分だけ低いため、ランプに対しては1周期の平均電力としては供給しているものの、光としてはそれ以下しか利用することができない。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、高圧放電灯に交流ランプ電流を供給して高圧放電灯を点灯させる高圧放電灯点灯装置において、高圧放電灯の点灯中に発生するフリッカ(放電アークの揺らぎ)を抑制すると共に、従来の矩形波点灯時と同等の放電灯の光を有効利用することが出来る放電灯点灯装置を提供することが課題である。
本発明にあっては、上記の課題を解決するために、図1に示すように、入力電源を電力変換して高圧放電灯Laに低周波の交流ランプ電流ILaを供給する電子バラストからなる高圧放電灯点灯装置において、図2,図3に示すように、低周波の交流ランプ電流波形の各半周期毎の極性反転直前に高周波動作を1周期挿入し、低周波動作時のランプ電流波形のピーク値よりもその各半周期毎の極性反転直前に挿入した高周波動作時のランプ電流波形のピーク値を極性反転直前のランプ電流と同極性側は高く、異極性側は低くすることを特徴とするものである。
また、図4〜図7に示すように、高周波動作を2周期以上挿入しても良い(請求項2)。さらに、図6,図7に示すように、高周波動作の最後の周期のみ極性反転直前の同極性側だけランプ電流波形のピーク値を高くしても良い(請求項3)。また、図3,図5,図7に示すように、高周波動作時の前記同極性側の時間を異極性側の時間より長くしても良い(請求項4)。
本発明によれば、高圧放電灯の点灯中に発生するフリッカ(放電アークの揺らぎ)を抑制させるのに必要となるランプ電流の増加分を高周波動作内で補填・相殺させることにより、従来の矩形波点灯時と同等の放電灯の光を有効利用することでプロジェクタの性能向上が可能となり、また、高圧放電灯の超過出力分を高周波動作内で補うことでコストダウンの効果もある。
(実施形態1)
図1は本発明の実施形態1の回路図を示す。以下、図1の構成について説明する。
図1は本発明の実施形態1の回路図を示す。以下、図1の構成について説明する。
まず、チョッパ回路1の回路構成について説明する。直流電源Eの正極はスイッチング素子Q1、インダクタL1を介してコンデンサC2の正極に接続されており、コンデンサC2の負極は電流検出用の抵抗R1を介して直流電源Eの負極に接続されている。コンデンサC2の負極には回生電流通電用のダイオードD1のアノードが接続されており、ダイオードD1のカソードはスイッチング素子Q1とインダクタL1の接続点に接続されている。
スイッチング素子Q1はPWM制御回路34の出力により高周波でON・OFF駆動され、スイッチング素子Q1がONのとき、直流電源Eからスイッチング素子Q1、インダクタL1、コンデンサC2、抵抗R1を介して電流が流れ、スイッチング素子Q1がOFFのとき、インダクタL1、コンデンサC2、ダイオードD1を介して回生電流が流れる。これにより、直流電源Eの直流電圧を降圧した直流電圧がコンデンサC2に充電される。スイッチング素子Q1がONのとき、インダクタL1に流れるチョッパ電流は抵抗R1により検出され、電流検出電圧としてPWM制御回路34に入力されており、(基準電圧で決まる)所定の電流値に達すると、スイッチング素子Q1がOFFするように制御される。PWM制御回路34によりスイッチング素子Q1のONデューティ(一周期に占めるON時間の割合)を変えることにより、コンデンサC2に得られる電圧を可変制御できる。以上により降圧チョッパ回路を構成している。
なお、直流電源Eは例えば商用交流電源を整流・平滑した直流電圧であり、例えば、全波整流回路の出力に接続された昇圧チョッパ回路(図示せず)の出力電圧であっても良い。
コンデンサC2の両端には、スイッチング素子Q2,Q3の直列回路と、スイッチング素子Q4,Q5の直列回路が並列に接続されている。スイッチング素子Q2,Q3はドライブ回路Aにより高周波または低周波で交互にON・OFF駆動され、スイッチング素子Q4,Q5はドライブ回路Bにより高周波または低周波で交互にON・OFF駆動される。ドライブ回路A,Bは例えばIR社製造のIR2111などが用いられ、制御回路3のコントロール部33によりスイッチング素子Q2,Q5がON、スイッチング素子Q3,Q4がOFFの状態と、スイッチング素子Q2,Q5がOFF、スイッチング素子Q3,Q4がONの状態とが高周波(数十kHz〜百数十kHz)または低周波(数Hz〜数百Hz)で交番するように制御される。以上によりフルブリッジ型のインバータ回路(極性反転回路)2を構成している。
次に、負荷回路について説明する。スイッチング素子Q2,Q3の接続点にはインダクタL2の一端が接続されており、インダクタL2の他端には放電ランプLaの一端が接続されている。放電ランプLaの他端はスイッチング素子Q4,Q5の接続点に接続されている。放電ランプLaの両端にはコンデンサC3が並列接続されている。インダクタL2とコンデンサC3は共振回路を構成している。高周波動作期間(始動時)には、共振回路の共振作用により高周波の高電圧が得られて放電ランプLaを絶縁破壊すると共に、グロー放電からアーク放電へ移行させるためのエネルギーを供給する(なお、放電ランプLaの絶縁破壊のために別設のイグナイタ回路(図示せず)により高電圧パルスを印加するように構成しても良い)。低周波動作期間(定常点灯時)には、コンデンサC2の電圧が低周波で極性反転しながら放電ランプLaに印加される。
コンデンサC2の電圧は抵抗R2,R3からなる電圧検出部5により分圧されて、ランプ電圧Vlaの検出値としてマイコン30のA/D変換ポート31に取り込まれる。これによりランプ電圧検出回路を構成している。
次に、制御回路3について説明する。制御回路3はチョッパ回路1のスイッチング素子Q1を制御するためのPWM制御回路34と、PWM制御回路34の基準電圧やフルブリッジ型のインバータ回路2のスイッチング素子Q2〜Q5の極性反転周期を制御するためのマイコン30を備えている。マイコン30としては、例えば三菱製のM37540などを用いる。
抵抗R4とコンデンサC1よりなるCRフィルタ回路が接続されたマイコン30の2値出力ポートには、デューティ可変の矩形波電圧(PWM信号)が出力されている。このデューティ可変の矩形波電圧をCRフィルタ回路により直流電圧に平滑化することにより、PWM制御回路34に基準電圧の指令値を与えている。これによりマイコン30は降圧チョッパ回路1の出力電圧(コンデンサC2の電圧)を任意に制御することができる。
マイコン30にはあらかじめ所定の電力制御特性となるように、ランプ電圧Vlaの検出値に対応した第1の電力制御データPaと第2の電力制御データPbと第3の電力制御データPcがメモリ上のデータテーブル32として格納されている。マイコン30のコントロール部33は、A/D変換ポート31によりランプ電圧Vlaの検出値をA/D変換したデジタル値に対応して、第1の電力制御データPaまたは第2の電力制御データPbまたは第3の電力制御データPcを読み出して、読み出した値に応じてPWM信号のパルス幅を可変とする。
コントロール部33が第1の電力制御データPaを選択している場合には、マイコン30のA/D変換ポート31で取得されたランプ電圧のデジタル値0,1,2,…,1023に対応したデータa0,a1,a2,…,a1023を基準電圧(指令値)としてPWM制御回路34へ伝達する。
コントロール部33が第2の電力制御データPbを選択している場合には、マイコン30のA/D変換ポート31で取得されたランプ電圧のデジタル値0,1,2,…,1023に対応したデータb0,b1,b2,…,b1023を基準電圧(指令値)としてPWM制御回路34へ伝達する。
コントロール部33が第3の電力制御データPcを選択している場合には、マイコン30のA/D変換ポート31で取得されたランプ電圧のデジタル値0,1,2,…,1023に対応したデータc0,c1,c2,…,c1023を基準電圧(指令値)としてPWM制御回路34へ伝達する。
図2は各部の動作波形であり、(a)は放電灯Laに流れるランプ電流ILaの電流波形、(b)はインバータ回路2のスイッチング素子Q2,Q5の動作状態、(c)はインバータ回路2のスイッチング素子Q3,Q4の動作状態、(d)は極性反転時に電流検出部4で検出された電流検出電圧と基準電圧、(e)は極性反転時のランプ電流ILaの拡大波形を示す。
図2のTa,Tb,Tc区間毎にスイッチング素子Q2,Q5とスイッチング素子Q3,Q4が交互にON/OFF動作を繰り返す。このTa,Tb,Tc区間は制御回路3内にあるマイコン30のデータテーブル32内にある時間制御データta,tb,tcで決まる。
また、Ta区間におけるランプ電流Ila1 は第1の電力制御データPaで決まり、Tb区間におけるランプ電流Ila2 は第2の電力制御データPbで決まり、Tc区間におけるランプ電流Ila3 は第3の電力制御データPcで決まる。
すなわち、放電灯電圧検出部5により検出された放電灯検出電圧を制御回路3内にあるマイコン30のA/D変換ポート31に入力し、その変換されたデータに対応したデータテーブル32内にある電力制御データのうち、Ta区間では電力制御データPaを、Tb区間では電力制御データPbを、Tc区間では電力制御データPcを各基準電圧(指令値)としてPWM制御回路34へ伝達し、降圧チョッパ回路1が必要に応じた電力を放電灯Laへ供給する。その際、Tc区間においてTa区間より増加させたランプ電流分をTb区間で補填・相殺させる。
具体的には図2でΔIla1-2 ≧ΔIla1-3 とすれば、Ila1 を低くすることなく、必要な平均電力を維持することができ、従来の矩形波電流波形と同等以上の明るさ性能を維持させると共にフリッカの抑止にもつながる。また、ΔIla1-2 <ΔIla1-3 であっても、Ila1 >Ila2 且つIla3 >Ila1 であれば、Ila3 の増加分に対して同一の平均電力を維持するためにIla1 を低くする程度が小さくて済む。
(実施形態2)
上述の実施形態1ではTb=Tcとしていたので、時間制御データはtb=tcとなるが、図3は実施形態2の放電灯Laに流れる電流波形であり、Tb<Tcであるので、時間制御データはtb<tcとなる。ここでも、Tc区間においてTa区間より増加させたランプ電流分をTb区間で補填・相殺させる。
上述の実施形態1ではTb=Tcとしていたので、時間制御データはtb=tcとなるが、図3は実施形態2の放電灯Laに流れる電流波形であり、Tb<Tcであるので、時間制御データはtb<tcとなる。ここでも、Tc区間においてTa区間より増加させたランプ電流分をTb区間で補填・相殺させる。
具体的には図3及び図2(e)でΔIla1-2 ×Tb≧ΔIla1-3 ×Tcとすることにより、Ila1 を低くすることなく、必要な平均電力を維持することができ、従来の矩形波電流波形と同等以上の明るさ性能を維持させると共にフリッカの抑止にもつながる。その他の構成及び動作については実施形態1と同様である。
(実施形態3)
図4(a)〜(d)に実施形態3の放電灯Laに流れる電流波形を示す。実施形態3では極性反転直前に高周波動作を2周期挿入した場合を示しており、Ta,Tb,Tc,Td,Te区間での各時間制御データta,tb,tc,td,te及び電力制御データPa,Pb,Pc,Pd,Peをマイコン内のメモリテーブルに用意する。その他の構成及び動作については実施形態1と同様である。
図4(a)〜(d)に実施形態3の放電灯Laに流れる電流波形を示す。実施形態3では極性反転直前に高周波動作を2周期挿入した場合を示しており、Ta,Tb,Tc,Td,Te区間での各時間制御データta,tb,tc,td,te及び電力制御データPa,Pb,Pc,Pd,Peをマイコン内のメモリテーブルに用意する。その他の構成及び動作については実施形態1と同様である。
Tc,Te区間においてTa区間より増加させたランプ電流分を図4(a)ではTb,Td区間で均等に補填・相殺させることで、また、図4(b)ではTb区間で補填・相殺、図4(c)ではTb,Td区間全体で補填・相殺、図4(d)ではTd区間で補填・相殺させることで従来の矩形波電流波形と同等以上の明るさ性能の維持とフリッカ抑止をするという効果を得ることができる。
(実施形態4)
上述の実施形態3ではTb=Tc=Td=Teであるので、時間制御データはtb=tc=td=teとなるが、図5(a)〜(d)は実施形態4の放電灯Laに流れる電流波形であり、Tb,Td<Tc及びTb,Td<Teであるので、時間制御データはtb,td<tc及びtb,td<teとなる。ここでもTa,Tb,Tc,Td,Te区間での各時間制御データta,tb,tc,td,te及び電力制御データPa,Pb,Pc,Pd,Peをマイコン内のメモリテーブルに用意する。その他の構成及び動作については実施形態1と同様である。
上述の実施形態3ではTb=Tc=Td=Teであるので、時間制御データはtb=tc=td=teとなるが、図5(a)〜(d)は実施形態4の放電灯Laに流れる電流波形であり、Tb,Td<Tc及びTb,Td<Teであるので、時間制御データはtb,td<tc及びtb,td<teとなる。ここでもTa,Tb,Tc,Td,Te区間での各時間制御データta,tb,tc,td,te及び電力制御データPa,Pb,Pc,Pd,Peをマイコン内のメモリテーブルに用意する。その他の構成及び動作については実施形態1と同様である。
Tc,Te区間においてTa区間より増加させたランプ電流分を図5(a)ではTb,Td区間で均等に補填・相殺させることで、また、図5(b)ではTb区間で補填・相殺、図5(c)ではTb,Td区間全体で補填・相殺、図5(d)ではTd区間で補填・相殺させることで従来の矩形波電流波形と同等以上の明るさ性能の維持とフリッカ抑止をするという効果を得ることができる。
(実施形態5)
図6(a)〜(d)に実施形態5の放電灯Laに流れる電流波形を示す。実施形態5では極性反転直前に高周波動作を2周期挿入し、高周波動作時のランプ電流波形のピーク値を高周波動作の最後の周期のみ極性反転直前と同極性側だけ高くした場合を示しており、Ta,Tb,Tc,Td,Te区間での各時間制御データta,tb,tc,td,te及び電力制御データPa,Pb,Pc,Pd,Peをマイコン内のメモリテーブルに用意する。その他の構成及び動作については実施形態1と同様である。
図6(a)〜(d)に実施形態5の放電灯Laに流れる電流波形を示す。実施形態5では極性反転直前に高周波動作を2周期挿入し、高周波動作時のランプ電流波形のピーク値を高周波動作の最後の周期のみ極性反転直前と同極性側だけ高くした場合を示しており、Ta,Tb,Tc,Td,Te区間での各時間制御データta,tb,tc,td,te及び電力制御データPa,Pb,Pc,Pd,Peをマイコン内のメモリテーブルに用意する。その他の構成及び動作については実施形態1と同様である。
Te区間においてTa区間より増加させたランプ電流分を図6(a)ではTb,Td区間で均等に補填・相殺させることで、また、図6(b)ではTb区間で補填・相殺、図6(c)ではTb,Td区間全体で補填・相殺、図6(d)ではTd区間で補填・相殺させることで従来の矩形波電流波形と同等以上の明るさ性能の維持とフリッカ抑止をするという効果を得ることができる。
(実施形態6)
上述の実施形態5ではTb=Tc=Td=Teであるので、時間制御データはtb=tc=td=teとなるが、図7(a)〜(d)は実施形態6の放電灯Laに流れる電流波形であり、Tb=Tc=Td<Teであるので、時間制御データはtb=tc=td<teとなる。Ta,Tb,Tc,Td,Te区間での各時間制御データta,tb,tc,td,te及び電力制御データPa,Pb,Pc,Pd,Peをマイコン内のメモリテーブルに用意する。その他の構成及び動作については実施形態1と同様である。
上述の実施形態5ではTb=Tc=Td=Teであるので、時間制御データはtb=tc=td=teとなるが、図7(a)〜(d)は実施形態6の放電灯Laに流れる電流波形であり、Tb=Tc=Td<Teであるので、時間制御データはtb=tc=td<teとなる。Ta,Tb,Tc,Td,Te区間での各時間制御データta,tb,tc,td,te及び電力制御データPa,Pb,Pc,Pd,Peをマイコン内のメモリテーブルに用意する。その他の構成及び動作については実施形態1と同様である。
Te区間においてTa区間より増加させたランプ電流分を図7(a)ではTb,Td区間で均等に補填・相殺させることで、また、図7(b)ではTb区間で補填・相殺、図7(c)ではTb,Td区間全体で補填・相殺、図7(d)ではTd区間で補填・相殺させることで従来の矩形波電流波形と同等以上の明るさ性能の維持とフリッカ抑止をするという効果を得ることができる。
(実施形態7)
図8に実施形態7のプロジェクタの概略構成を示す。図中の高圧放電灯点灯装置20は、上述の実施形態1〜6のいずれかの点灯装置である。セット側の制御回路45から高圧放電灯点灯装置20に点灯命令信号が入力されて高圧放電灯点灯装置20が動作し、高圧放電灯Laが点灯される。点灯された高圧放電灯Laから出力された光は、レンズ11により集光され、回転カラーフィルタ12を透過した光がレンズ13を介してDMDと呼ばれる画像表示素子14に照射され、その反射光が投射レンズ15を介してスクリーン(図示せず)に投影される。ここでDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)素子14とは、CMOS半導体上に独立して動くミラーが数十万〜数百万個、敷き詰められた素子であり、個々のミラーを制御することにより濃淡画像を表示できる。回転カラーフィルタ12が回転するにつれて、DMD素子14に照射される光がR(red)、G(green)、B(blue)と切り替わるため、これに同期してセット側の制御回路45からDMD素子14に三原色の画像信号を与えることにより、スクリーンにカラー映像を投影することができる。なお、プロジェクションテレビではプロジェクタとスクリーンが一体化されている。
図8に実施形態7のプロジェクタの概略構成を示す。図中の高圧放電灯点灯装置20は、上述の実施形態1〜6のいずれかの点灯装置である。セット側の制御回路45から高圧放電灯点灯装置20に点灯命令信号が入力されて高圧放電灯点灯装置20が動作し、高圧放電灯Laが点灯される。点灯された高圧放電灯Laから出力された光は、レンズ11により集光され、回転カラーフィルタ12を透過した光がレンズ13を介してDMDと呼ばれる画像表示素子14に照射され、その反射光が投射レンズ15を介してスクリーン(図示せず)に投影される。ここでDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)素子14とは、CMOS半導体上に独立して動くミラーが数十万〜数百万個、敷き詰められた素子であり、個々のミラーを制御することにより濃淡画像を表示できる。回転カラーフィルタ12が回転するにつれて、DMD素子14に照射される光がR(red)、G(green)、B(blue)と切り替わるため、これに同期してセット側の制御回路45からDMD素子14に三原色の画像信号を与えることにより、スクリーンにカラー映像を投影することができる。なお、プロジェクションテレビではプロジェクタとスクリーンが一体化されている。
セット側の制御回路45は、点灯装置20によるランプ電流の極性反転のタイミングをカラーフィルタ12の色切り替えタイミングと同期させることがあり、また、カラーフィルタの色が切り替わるタイミングでは、三原色の画像信号がマスクされるから、光は投射されない。このため、図9(b),(c)の従来例ではt2の期間の光が有効に利用できないことがある。一方、本発明の実施形態1〜6によれば、高周波動作期間Tb,Tc(Td,Te)内でランプ電流の増加分を補填・相殺しているので、低周波動作期間Taのランプ電流のピーク値は図9(a)の矩形波点灯時と同じ高さであっても同一の平均電力を維持することができ、したがって、スクリーンの明るさを維持しながら、フリッカを低減できる利点がある。
1 チョッパ回路
2 インバータ回路
3 制御回路
La 放電灯
ILa ランプ電流
2 インバータ回路
3 制御回路
La 放電灯
ILa ランプ電流
Claims (6)
- 入力電源を電力変換して高圧放電灯に低周波の交流ランプ電流を供給する電子バラストからなる高圧放電灯点灯装置において、低周波の交流ランプ電流波形の各半周期毎の極性反転直前に高周波動作を1周期挿入し、低周波動作時のランプ電流波形のピーク値よりもその各半周期毎の極性反転直前に挿入した高周波動作時のランプ電流波形のピーク値を極性反転直前のランプ電流と同極性側は高く、異極性側は低くすることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 入力電源を電力変換して高圧放電灯に低周波の交流ランプ電流を供給する電子バラストからなる高圧放電灯点灯装置において、低周波の交流ランプ電流波形の各半周期毎の極性反転直前に高周波動作を2周期以上挿入し、低周波動作時のランプ電流波形のピーク値よりもその各半周期毎の極性反転直前に挿入した高周波動作時のランプ電流波形のピーク値を極性反転直前のランプ電流と同極性側は高く、異極性側の少なくとも1波形以上は低くすることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 入力電源を電力変換して高圧放電灯に低周波の交流ランプ電流を供給する電子バラストからなる高圧放電灯点灯装置において、低周波の交流ランプ電流波形の各半周期毎の極性反転直前に高周波動作を2周期以上挿入し、高周波動作時のランプ電流波形のピーク値を高周波動作の最後の周期のみ極性反転直前の同極性側だけ高くし、異極性側の少なくとも1波形以上は低くすることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、高周波動作時の前記同極性側の時間を異極性側の時間より長くすることを特徴とする放電灯点灯装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の放電灯点灯装置と、この放電灯点灯装置により点灯される高圧放電灯とを備えるプロジェクタ。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の放電灯点灯装置と、この放電灯点灯装置により点灯される高圧放電灯と、高圧放電灯を光源として画像を投影されるスクリーンとを備えるプロジェクションテレビ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010251038A (ja) * | 2009-04-14 | 2010-11-04 | Iwasaki Electric Co Ltd | 高圧放電灯点灯装置、プロジェクタ及び高圧放電灯の点灯方法 |
JP2013069516A (ja) * | 2011-09-22 | 2013-04-18 | Orc Manufacturing Co Ltd | 放電ランプ点灯装置および点灯方法 |
CN105652574A (zh) * | 2016-03-29 | 2016-06-08 | 海信集团有限公司 | 一种激光投影装置中的色轮同步控制方法及装置 |
US9602791B2 (en) | 2015-02-24 | 2017-03-21 | Seiko Epson Corporation | Discharge lamp driving device, projector, and discharge lamp driving method |
-
2006
- 2006-11-14 JP JP2006308044A patent/JP2008123910A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010251038A (ja) * | 2009-04-14 | 2010-11-04 | Iwasaki Electric Co Ltd | 高圧放電灯点灯装置、プロジェクタ及び高圧放電灯の点灯方法 |
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