JP2008122963A - 放射ビームパルスのトリミング - Google Patents

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Abstract

【課題】、短波長に対してより良いパルス間の均一性を有する放射ビームを生成するシステムを提供する。
【解決手段】高速および低速のアプリケーションを実行するために用いられるシステムである。たとえば、高速のアプリケーションは、パルストリミングが可能である。このシステムは、放射源、電気光学変調器、およびビームスプリッタを含む。放射源は、偏光放射ビームを生成するよう構成される。電気光学変調器は、結晶水晶で形成され、放射ビームを変調するよう構成される。ビームスプリッタは、ビームの第1部分をビームダンプに向かわせ、ビームの第2部分から出力ビームを形成するよう構成される。
【選択図】図5

Description

本発明は、放射系に関する。
露光装置は、所望のパターンを基板または基板の一部に転写する機械である。露光装置はたとえばフラットパネルディスプレイや集積回路(IC)、微細構造を有する他のデバイスの製造に用いられる。通常はたとえばマスクまたはレチクルと称されるパターニング用デバイスを使用して、フラットパネルディスプレイ(または他のデバイス)の各層に対応した回路パターンを形成する。このパターンは、基板に塗布された照射感応材料(たとえばレジスト)層への像形成により基板(たとえばガラスプレート)の全体または一部に転写される。
パターニング手段を使用して、回路パターンではなく、たとえばカラーフィルタのパターンやドットのマトリックス状配列などの他のパターンを形成する場合もある。マスクに代えて、パターニング用デバイスは、それぞれ個別に制御可能である素子の配列(以下「個別制御可能素子アレイ」という場合もある)を備えるパターニングアレイであってもよい。このような方式では、マスクを使用する方式に比べて迅速かつ低コストにパターンを変更することができる。
フラットパネルディスプレイの基板は、通常長方形である。この種の基板を露光するための露光装置は、長方形基板の幅全体またはその一部(たとえば全幅の半分)をカバーする露光空間を有するように設計される。この露光空間の最下部で基板が走査されるとともに、マスク又はレチクルが基板の走査に同期してビームに対して走査される。このようにして基板にパターンが転写される。露光空間が基板の幅全体をカバーする場合には、1回の走査で露光が完了する。露光空間がたとえば基板の幅の半分をカバーする場合には、1回目の露光後に横方向に基板を移動させ、通常は基板の残りを露光するための走査をもう一度行う。
通常、リソグラフィシステムは、照明ビームを生成するために放射源としてレーザを用いる。レーザは、通常、放射線のビームを生成するオシレータと、ビームを増幅するパワーアンプとを備える。ハイパワーレーザの場合は、マスターオシレータを備える。増幅されたビームは、レーザビームとして出力される。これらのレーザは、パルスエネルギーや、他にもポジション、ポインティング、サイズ、ダイバージェンスなどのビームのパラメータにおいて、ランダム変動を有する。
マスクを使用するリソグラフィシステムにおいては、マスクは、数十のレーザパルスを用いてウェハ上に結像される。ウェハ露光の間、制御アルゴリズムが、照明器(イルミネータ)入口におけるパルスエネルギー、ビームポジション、およびビームポインティング(露光におけるパルス量にわたる平均)を所望のトレランス内に維持する。
しかしながら、マスクレスリソグラフィシステムにおいては、望まれるシナリオ(スループットの理由のため)は、パターンまたはパターニングデバイスは、単一パルスで基板に結像されることである。レーザは、約プラスマイナス10%まで単一パルスに対してエネルギー変動を有する。これは、単一パルス露光にとって大きすぎる。従って、前のパルスの偏差を補償する制御アルゴリズム、および露光におけるパルス量にわたる平均効果に頼ることは、もはやできない。それらは、もはや適用できないからである。パルスエネルギーの安定性に加えて、レーザビーム形状(たとえば、ポジション、ポインティング、サイズ、およびダイバージェンス)が、マスクレスシステムにおいては改善される必要がある。
パルスエネルギー変動の低減は、光ディレイラインと組み合わせて高速検出器と高速光シャッタ(たとえば、両者がナノ秒の応答時間を有する)を用いて、個々のパルスのエネルギーをトリミングすることにより行うことができる。たとえば、これは、米国特許5,852,621号においてなされており、その全体が参照することにより本明細書に組み込まれる。高速光シャッタは、電気光学材料を用いたポッケルスセル、たとえば、電気光学変調器であってよい。ポッケルスセルは、リン酸二水素カリウム(KDP)および三ホウ酸リチウム(LBO)などの材料で形成されている。問題は、これらの材料は、徐々に小さくなるエレメントを形成するためにリソグラフィシステムで今日用いられる徐々に短くなる波長において、アプリケーション特有の許容パフォーマンスを提供できないことである。たとえば、193nm以下の波長において、これらの材料は、効果的な透過率をあまり示さず、および/または、ライフタイムが短い。
それゆえ、短波長に対してより良いパルス間の均一性を有する放射ビームを生成するシステムおよび方法が必要とされている。
本発明の一実施形態においては、放射源、電気光学変調器、およびビームスプリッタを備えたシステムが提供される。放射源は、偏光放射ビームを生成するよう構成される。電気光学変調器は、結晶水晶で形成され、放射ビームを変調するよう構成される。ビームスプリッタは、ビームの第1部分をビームダンプに向かわせ、ビームの第2部分から出力ビームを形成するよう構成される。
加えて、または代えて、システムは、レーザを含んでもよい。加えて、または代えて、システムは、照明器を含んでもよい。
加えて、または代えて、システムは、システムは、リソグラフィシステム内に位置されてもよい。リソグラフィシステムは、パターニングデバイスと投影系を含む。この例において、照明ビームは、出力ビームから形成される。照明ビームは、パターニングデバイスによりパターン付与されるために導かれ、栄兄は、パターン付きビームを基板に投影する。
別の実施形態においては、デバイス製造方法が提供される。結晶水長で形成された電気光学変調器を用いて偏光放射ビーム変調される。ビームスプリッタを用いて変調ビームの第1部分がビームダンプに導かれる。ビームスプリッタを用いて変調ビームの第2部分から出力ビームが形成される。
加えて、または代えて、出力ビームは、リソグラフィにおける照明ビームとして用いられる。照明ビームは、パターンを付与される。パターン付与されたビームは、基板の目標部分に投影される。
本発明の更なる実施形態や特徴、効果は、本発明のさまざまな実施形態の構成及び作用とともに添付の図面を参照して以下に詳細に説明される。
添付の図面は、ここに組み込まれ、本明細書の一部を構成しているが、明細書と共に本発明を説明し、さらに、本発明の原理を説明し、当業者が本発明を利用するのに役立つものである。
本明細書は、本発明の特徴を組み込んだ一つ以上の実施形態を開示している。開示された実施形態は、単に本発明の例示に過ぎない。本発明の範囲は、開示された実施形態に限られない。本発明は、この文書に添付された特許請求の範囲によって定義される。
本明細書において「一実施形態」、「実施形態の一実施例」とは、説明した実施形態が特定のフィーチャ、構造、または特徴を含んでいてもよいことを表すが、すべての実施形態がその特定のフィーチャ、構造、または特徴を必ずしも含んでいるわけではない。さらにまた、上記のフレーズは必ずしも同じ実施形態を指すものではない。さらに、特定のフィーチャ、構造、または特徴を一実施形態に関して説明するとき、明示的に説明しようがしまいが、他の実施形態に関してそのような特定のフィーチャ、構造、または特徴を作用させることは、当業者の知識の範囲内であると理解される。
図1は、本発明の一実施形態に係る露光装置を模式的に示す図である。この装置は、照明光学系IL、パターニング用デバイスPD、基板テーブルWT、及び投影光学系PSを備える。照明光学系(照明器)ILは放射ビームB(たとえばUV放射)を調整するよう構成されている。
パターニング用デバイスPD(たとえばレチクル、マスク、または個別制御可能素子アレイ)はビームを変調する。普通は個別制御可能素子アレイは投影光学系PSに対して位置が固定されるが、あるパラメータに従って正確に位置決めする位置決め装置に接続されていてもよい。
基板テーブルWTは、基板(たとえばレジストが塗布された基板)Wを支持するよう構成されており、あるパラメータに従って基板を正確に位置決めする位置決め装置PWに接続されている。
投影光学系(たとえば屈折投影レンズ光学系)PSは、個別制御可能素子アレイにより変調された放射ビームを基板Wの(たとえば1つ又は複数のダイからなる)目標部分Cに投影するよう構成されている。
照明光学系は、屈折光学素子、反射光学素子、磁気的光学素子、電磁気的光学素子、静電的光学素子、あるいは他の種類の光学素子などの各種の光学素子、またはこれらの組合せを含み、放射ビームの向きや形状、あるいは他の特性を制御するためのものである。
本明細書において「パターニング用デバイス」または「コントラストデバイス」なる用語は、たとえば基板の目標部分にパターンを生成する等、放射ビーム断面を変調するのに用い得るいかなるデバイスをも示すよう広く解釈されるべきである。これらのデバイスは静的なパターニング用デバイス(たとえばマスクやレチクル)であってもよいし、動的なパターニング用デバイス(たとえばプログラム可能な素子の配列)であってもよい。簡単のために本説明のほとんどは動的パターニング用デバイスの観点でなされているが、本発明の範囲を逸脱することなく静的パターニング用デバイスを用いることも可能であるものと理解されたい。
放射ビームに付与されるパターンは、パターンが位相シフトフィーチャあるいはいわゆるアシストフィーチャをたとえば含む場合には基板の目標部分に所望されるパターンと厳密に一致していなくてもよい。また、基板に最終的に形成されるパターンは、個別制御可能素子アレイ上に形成されるパターンにどの時点においても一致しないようになっていてもよい。このような事態は、基板の各部に形成される最終的なパターンが所定時間または所定回数の露光の重ね合わせにより形成され、かつこの所定の露光中に個別制御可能素子アレイ上のパターン及び/またはアレイと基板との相対位置が変化する場合に起こりうる。
通常、基板の目標部分に生成されるパターンは、その目標部分に生成されるデバイスたとえば集積回路やフラットパネルディスプレイの特定の機能層に対応する(たとえばフラットパネルディスプレイのカラーフィルタ層や薄膜トランジスタ層)。パターニング用デバイスの例としては、レチクル、プログラマブルミラーアレイ、レーザダイオードアレイ、LEDアレイ、グレーティングライトバルブ、及びLCDアレイなどがある。
電子的手段(たとえばコンピュータ)によりパターンをプログラム可能であるパターニング用デバイスは、たとえば複数のプログラム可能な素子を含むパターニング用デバイス(たとえば1つ前の文章に挙げたものではレチクルを除くすべてのものが該当する)であり、本明細書では総称して「コントラストデバイス」と呼ぶこととする。さまざまな実施例ではパターニング用デバイスは少なくとも10個のプログラム可能な素子を備え、またはたとえば少なくとも100個、少なくとも1000個、少なくとも10000個、少なくとも100,000個、少なくとも1,000,000個、または少なくとも10,000,000個のプログラム可能な素子を備えてもよい。
プログラマブルミラーアレイは、粘弾性制御層と反射表面とを有するマトリックス状のアドレス指定可能な表面を備えてもよい。この装置の基本的な原理はたとえば、反射表面のうちアドレス指定されている区域が入射光を回折光として反射する一方、アドレス指定されていない区域が入射光を非回折光として反射するというものである。適当な空間フィルタを用いることにより、反射光ビームから非回折光を取り除いて回折光だけを基板に到達させるようにすることができる。このようにして、マトリックス状のアドレス指定可能表面にアドレス指定により形成されるパターンに従ってビームにパターンが付与される。
なお代替例として、フィルタにより回折光を取り除いて基板に非回折光を到達させるようにしてもよい。
同様にして回折光学MEMS(微小電気機械システム)デバイスを用いることもできる。一例としては、回折光学MEMSデバイスは、入射光を回折光として反射する回折格子を形成するよう変形される複数の反射性のリボン状部位を備える。
プログラマブルミラーアレイの他の例においては、マトリックス状の微小ミラーの配列が用いられる。各微小ミラーは局所的に電界を適宜付与されることによりまたは圧電駆動手段を使用することにより各々が独立に軸周りに傾斜しうる。繰り返しになるが、ミラーはマトリックス状にアドレス指定可能に構成されており、アドレス指定されたミラーは入射する放射ビームをアドレス指定されていないミラーとは異なる方向に反射する。このようにしてマトリックス状のアドレス指定可能なミラーにより形成されるパターンに従って反射ビームにパターンが付与されうる。必要とされるマトリックス状アドレス指定は、適宜の電子的手段を使用して実行することができる。
パターニング用デバイスPDの他の例はプログラム可能なLCDアレイである。
露光装置は1つ以上のコントラストデバイスを備えてもよい。たとえば、露光装置は、複数の個別制御可能素子アレイを有し、それぞれの素子が互いに独立に制御されるものであってもよい。この構成においては、個別制御可能素子アレイのうちのいくつかのアレイまたはすべてのアレイが少なくとも1つの照明光学系(または照明光学系の一部)を共有していてもよい。斯かるアレイは当該アレイ用の支持構造及び/または投影光学系(または投影光学系の一部)を共有していてもよい。
一実施例としては、図1に示される実施形態のように、基板Wは実質的に円形状である。基板Wは周縁部にノッチ及び/または平坦部を有していてもよい。一実施例としては、基板はたとえば長方形などの多角形形状でもよい。
基板の形状が実質的に円形の場合、基板の直径は少なくとも25mmであってもよく、またはたとえば少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも125mm、少なくとも150mm、少なくとも175mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、または少なくとも300mmであってもよい。一実施例では、基板の直径は長くても500mm、長くても400mm、長くても350mm、長くても300mm、長くても250mm、長くても200mm、長くても150mm、長くても100mm、または長くても75mmである。
基板がたとえば長方形などの多角形の場合、基板の少なくとも1辺の長さ、またはたとえば少なくとも2辺または少なくとも3辺の長さが、少なくとも5cmであってもよく、またはたとえば少なくとも25cm、少なくとも50cm、少なくとも100cm、少なくとも150cm、少なくとも200cm、または少なくとも250cmであってもよい。
一実施例では、基板の少なくとも1辺の長さが、長くても1000cm、またはたとえば長くても750cm、長くても500cm、長くても350cm、長くても250cm、長くても150cm、または長くても75cmである。
一実施例においては、基板Wはウエハであり、たとえば半導体ウエハである。一実施例ではウエハの材料は、Si(ケイ素)、SiGe(シリコンゲルマニウム)、SiGeC(シリコンゲルマニウムカーボン)、SiC(炭化ケイ素)、Ge(ゲルマニウム)、GaAs(ガリウムヒ素)、InP(インジウムリン)、InAs(インジウムヒ素)から成るグループから選択される。一実施例ではウエハはIII−V族化合物半導体ウエハである。一実施例ではウエハはシリコンウエハである。一実施例では基板はセラミック基板である。一実施例では基板はガラス基板である。一実施例では基板はプラスチック基板である。一実施例では基板は(ヒトの裸眼で)透明である。一実施例では基板は有色である。一実施例では基板は無色である。
この基板の厚さはたとえば基板材料及び/または基板寸法に応じてある程度変更される。一実施例では、基板の厚さは、少なくとも50μmであり、またはたとえば少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、少なくとも500μm、または少なくとも600μmである。一実施例では、基板の厚さは、厚くても5000μm、たとえば厚くても3500μm、厚くても2500μm、厚くても1750μm、厚くても1250μm、厚くても1000μm、厚くても800μm、厚くても600μm、厚くても500μm、厚くても400μm、または厚くても300μmである。
基板は露光前または露光後においてたとえばトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光後のレジストを現像する装置)、計測装置、及び/または検査装置により処理されてもよい。一実施例ではレジスト層が基板に設けられる。
本明細書では投影光学系または投影系という用語は、使用される露光光、あるいは液浸露光用液体や真空の利用などの他の要因に関して適切とされるいかなる投影光学系をも包含するよう広く解釈されるべきである。投影光学系にはたとえば屈折光学系、反射光学系、反射屈折光学系、磁気的光学系、電磁気的光学系、静電的光学系、またはこれらの任意の組み合わせなどが含まれる。以下では「投影レンズ」という用語は、より一般的な用語である投影光学系または投影系という用語と同義に用いられ得る。
投影系は、個別制御可能素子アレイにおけるパターンが基板上にコヒーレントに形成されるように当該パターンの像を形成する。これに代えて投影系は二次光源の像を形成してもよく、この場合個別制御可能素子アレイの各素子はシャッタとして動作してもよい。この場合には投影系は、たとえば二次光源を形成し基板上にスポット状に像形成するために、たとえばマイクロレンズアレイ(micro lens array、MLAとして知られている)やフレネルレンズアレイなどの合焦用素子のアレイを含んでもよい。一実施例では合焦用素子のアレイ(たとえばMLA)は少なくとも10個の合焦用素子を備え、またはたとえば少なくとも100個、少なくとも1000個、少なくとも10000個、少なくとも100,000個、または少なくとも1,000,000個の合焦用素子を備えてもよい。一実施例においては、パターニング用デバイスにおける個別制御可能素子の数と合焦用素子のアレイにおける合焦用素子の数とは等しいか、あるいは、パターニング用デバイスにおける個別制御可能素子の数が合焦用素子のアレイにおける合焦用素子の数よりも多い。一実施例では、合焦用素子のアレイにおける1つ以上(たとえばたいていは各アレイにつき1000以上)の合焦用素子は、個別制御可能素子アレイにおける1つ以上(たとえば2つ以上、または3つ以上、5つ以上、10以上、20以上、25以上、35以上、または50以上)の個別制御可能素子に光学的に連関していてもよい。一実施例では、MLAは、少なくとも基板に近づく方向及び遠ざかる方向にたとえば1以上のアクチュエータを用いて移動可能である。基板に近づく方向及び遠ざかる方向にMLAを移動させることができる場合には、基板を動かすことなくたとえば焦点合わせをすることが可能となる。
図1及び図2に示されるように本装置は反射型(たとえば反射型の個別制御可能素子アレイを用いる)である。透過型(たとえば透過型の個別制御可能素子アレイを用いる)の装置を代替的に用いてもよい。
露光装置は2つ以上(2つの場合にはデュアルステージと呼ばれる)の基板テーブルを備えてもよい。このような多重ステージ型の装置においては、追加されたテーブルは並行して使用されるか、あるいは1以上のテーブルで露光が行われている間に1以上の他のテーブルで準備工程が実行されるようにしてもよい。
露光装置は、基板の少なくとも一部が「液浸露光用の液体」で覆われるものであってもよい。この液体は比較的高い屈折率を有するたとえば水などの液体であり、投影系と基板との間の空隙を満たす。液浸露光用の液体は、たとえばパターニング用デバイスと投影系との間などの露光装置の他の空間に適用されるものであってもよい。液浸技術は投影系の開口数を増大させる技術として周知である。本明細書では「液浸」という用語は、基板等の構造体が液体に完全に浸されているということを意味するのではなく、露光の際に投影系と基板との間に液体が存在するということを意味するに過ぎない。
図1に示されるように照明器ILは放射源SOから放射ビームを受け取る。一実施例では、放射源により、少なくとも5nm、またはたとえば少なくとも10nm、少なくとも11−13nm、少なくとも50nm、少なくとも100nm、少なくとも150nm、少なくとも175nm、少なくとも200nm、少なくとも250nm、少なくとも275nm、少なくとも300nm、少なくとも325nm、少なくとも350nm、または少なくとも360nmの波長を有する放射が供される。一実施例では、放射源SOにより供される放射は、長くても450nm、またはたとえば長くても425nm、長くても375nm、長くても360nm、長くても325nm、長くても275nm、長くても250nm、長くても225nm、長くても200nm、または長くても175nmの波長を有する。一実施例では、この放射は、436nm、405nm、365nm、355nm、248nm、193nm、157nm、及び/または126nmの波長を含む。一実施例では、この放射は365nm程度、または355nm程度の波長を含む。一実施例では、この放射はたとえば365nm、405nm、及び436nmの波長を含む広帯域の波長を含む。355nmの波長のレーザ光源を使用し得る。たとえば光源がエキシマレーザである場合には、光源と露光装置とは別体であってもよい。この場合、光源は露光装置の一部を構成しているとはみなされなく、放射ビームは光源SOから照明器ILへとビーム搬送系BDを介して受け渡される。ビーム搬送系BDはたとえば適当な方向変更用ミラー及び/またはビームエキスパンダを含んで構成される。あるいは光源が水銀ランプである場合には、光源は露光装置に一体に構成されていてもよい。光源SOと照明器ILとは、またビーム搬送系BDが必要とされる場合にはこれも合わせて、放射系と総称される。
照明器ILは放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタADを備えてもよい。一般にはアジャスタADにより、照明器の瞳面における強度分布の少なくとも半径方向外径及び/または内径(通常それぞれ「シグマ−アウタ(σ−outer)」、「シグマ−インナ(σ−inner)」と呼ばれる)が調整される。加えて照明器ILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の要素を備えてもよい。照明器はビーム断面における所望の均一性及び強度分布を得るべく放射ビームを調整するために用いられる。照明器IL及び追加の関連構成要素は放射ビームを複数の分割ビームに分割するように構成されていてもよい。たとえば各分割ビームが個別制御可能素子アレイにおける1つまたは複数の個別制御可能素子に対応するように構成してもよい。放射ビームを分割ビームに分割するのにたとえば二次元の回折格子を用いてもよい。本明細書においては「放射ビーム」という用語は、放射ビームがこれらの複数の分割ビームを含むという状況も包含するが、これに限定されないものとする。
放射ビームBは、パターニング用デバイスPD(たとえば、個別制御可能素子アレイ)に入射して、当該パターニング用デバイスにより変調される。放射ビームはパターニング用デバイスPDにより反射され、投影系PSを通過する。投影系PSはビームを基板Wの目標部分Cに合焦させる。位置決め装置PWと位置センサIF(たとえば、干渉計、リニアエンコーダ、静電容量センサなど)により基板テーブルWTは正確に移動され、たとえば放射ビームBの経路に異なる複数の目標部分Cをそれぞれ位置決めするように移動される。また、個別制御可能素子アレイ用の位置決め手段が設けられ、たとえば走査中にビームBの経路に対してパターニング用デバイスPDの位置を正確に補正するために用いられてもよい。
一実施例においては、ロングストロークモジュール(粗い位置決め用)及びショートストロークモジュール(精細な位置決め用)により基板テーブルWTの移動を実現する。ロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールは図1には明示されていない。一実施例では基板テーブルWTを移動させるためのショートストロークモジュールを省略してもよい。個別制御可能素子アレイを位置決めするためにも同様のシステムを用いることができる。必要な相対運動を実現するために、対象物テーブル及び/または個別制御可能素子アレイの位置を固定する一方、放射ビームBを代替的にまたは追加的に移動可能としてもよいということも理解されよう。この構成は装置の大きさを小さくするのに役立ち得る。たとえばフラットパネルディスプレイの製造に適用可能な更なる代替例として、基板テーブルWT及び投影系PSを固定し、基板Wを基板テーブルWTに対して移動させるように構成してもよい。たとえば基板テーブルWTは、実質的に一定の速度で基板Wを走査させるための機構を備えてもよい。
図1に示されるように放射ビームBはビームスプリッタBSによりパターニング用デバイスPDに向けられるようにしてもよい。このビームスプリッタBSは、放射ビームがまずビームスプリッタBSにより反射されてパターニング用デバイスPDに入射するように構成される。ビームスプリッタを使わずに放射ビームをパターニング用デバイスに入射させるようにすることもできる。一実施例では放射ビームは0度から90度の間の角度でパターニング用デバイスに入射する。またはたとえば5度から85度の間、15度から75度の間、25度から65度の間、または35度から55度の間の角度であってもよい(図1には90度の例が示されている)。パターニング用デバイスPDは放射ビームBを変調し、再度ビームスプリッタBSに向かって戻るように放射ビームBを反射する。ビームスプリッタBSは変調されたビームを投影系PSへと伝達する。しかしながら放射ビームBをパターニング用デバイスPDに入射させ、そのまま更に投影系PSに入射させるという代替的な構成も可能であることも理解されよう。特に透過型のパターニング用デバイスが用いられる場合には図1に示される構成は必要とはされない。
図示の装置はいくつかのモードで使用することができる。
1.ステップモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンの全体が1回の照射で目標部分Cに投影される間、個別制御可能素子アレイ及び基板は実質的に静止状態とされる(すなわち1回の静的な露光)。そして基板テーブルWTがX方向及び/またはY方向に移動されて、異なる目標部分Cが露光される。ステップモードでは露光フィールドの最大サイズによって、1回の静的露光で結像される目標部分Cの寸法が制限されることになる。
2.スキャンモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、個別制御可能素子アレイ及び基板は同期して走査される(すなわち1回の動的な露光)。個別制御可能素子アレイに対する基板の速度及び方向は、投影系PSの拡大(縮小)特性及び像反転特性により定められる。スキャンモードでは露光フィールドの最大サイズが1回の動的露光での目標部分Cの(非走査方向の)幅を制限し、走査移動距離が目標部分の(走査方向の)長さを決定する。
3.パルスモードにおいては、個別制御可能素子アレイは実質的に静止状態とされ、パルス放射源により基板Wの目標部分Cにパターンの全体が投影される。基板テーブルWTが実質的に一定の速度で移動して、ビームBは基板上を線状に走査させられる。個別制御可能素子アレイ上のパターンは放射系からのパルス間に必要に応じて更新される。パルス照射のタイミングは、基板上の複数の目標部分Cが連続して露光されるように調整される。その結果、基板上の1つの短冊状領域にパターンが完全に露光されるようビームBにより基板Wが走査されることになる。この短冊状領域の露光を順次繰り返すことにより基板Wは完全に露光される。
4.連続スキャンモードは基本的にパルスモードと同様である。異なるのは、変調された放射ビームBに対して基板Wが実質的に等速で走査され、ビームBが基板W上を走査し露光しているときに個別制御可能素子アレイ上のパターンが更新されることである。個別制御可能素子アレイのパターンの更新に同期させるようにした、実質的に一定の放射源またはパルス放射源を用いることができる。
5.ピクセルグリッド結像モードでは、基板Wに形成されるパターンはスポット状の露光を連続的に行うことにより実現される。このモードは図2の露光装置を使用して実現することができる。このスポット状の露光はスポット発生器により形成され、スポット発生器はパターニング用デバイスPDに適切に方向付けられて配置されている。スポット状の露光はそれぞれ実質的に同形状である。基板W上には露光スポットにより最終的に実質的に格子が描かれる。一実施例では、このスポットの寸法は最終的に基板上に描かれる格子のピッチよりも大きいが、毎回の露光時に露光スポットが形成する格子の大きさよりもかなり小さい。転写されるスポットの強度を変化させることによりパターンが形成される。露光照射の合間に各スポットの強度分布が変更される。
上記で記載したモードを組み合わせて動作させてもよいし、モードに変更を加えて動作させてもよく、さらに全く別のモードで使用してもよい。
リソグラフィでは基板上のレジスト層にパターンが露光される。そしてレジストが現像される。続いて追加の処理工程が基板に施される。基板の各部分へのこれらの追加の処理工程の作用は、レジストへの露光の程度によって異なる。特にこの処理は、所与の線量閾値を超える照射量を受けた基板の部位が示す反応と、その閾値以下の照射量を受けた部位が示す反応とが異なるように調整されている。たとえば、エッチング工程においては上記の閾値を超える照射量を受けた基板上の区域は、レジスト層が現像されることによりエッチングから保護される。一方、この閾値以下の照射量を受けたレジストは露光後の現像工程で除去され、基板のその区域はエッチングから保護されない。このため、所望のパターンにエッチングがなされる。特に、パターニング用デバイス内の個別制御可能素子は、パターン図形内部となる基板上の区域での露光中の照射量が線量閾値を超えるように実質的に高強度であるように設定される。基板の他の領域は、ゼロまたはかなり低い放射強度を受けるように対応の個別制御可能素子が設定されることにより、線量閾値以下の放射を受ける。
実際には、パターン図形端部での照射量は所与の最大線量からゼロへと急激に変化するわけではない。この照射量は、たとえ図形の境界部分の一方の側への放射強度が最大となり、かつその図形境界部分の他方の側への放射強度が最小となるように個別制御可能素子が設定されていたとしても急激には変化しない。回折の影響により、照射量の大きさは移行領域を介して低下するからである。パターン図形の境界位置は最終的にレジストの現像により形成される。その境界位置は、照射された線量が閾値を下回る位置によって定められる。この移行領域での線量低下のプロファイル、ひいてはパターン図形の境界の正確な位置は、当該図形境界上または近傍に位置する基板上の各点に放射を与える個別制御可能素子の設定により、より正確に制御できるであろう。これは、強度レベルの最大値または最小値を制御するだけではなく、当該最大値及び最小値の間の強度レベルにも制御することによっても可能となるであろう。これは通常「グレイスケーリング」と呼ばれる。
グレイスケーリングによれば、個別制御可能素子により基板に2値の放射強度(つまり最大値と最小値)だけが与えられるリソグラフィーシステムよりも、パターン図形の境界位置の制御性を向上させることができる。一実施例では、少なくとも3種類の放射強度が基板に投影されてもよく、またはたとえば少なくとも4種類の放射強度でも、少なくとも8種類の放射強度でも、少なくとも16種類の放射強度でも、少なくとも32種類の放射強度でも、少なくとも64種類の放射強度でも、少なくとも128種類の放射強度でも、または少なくとも256種類の放射強度でもよい。
グレイスケーリングは上述の目的に加えてまたは上述の目的に代えて使用されてもよい。たとえば、照射された線量レベルに応じて基板の各領域が2種以上の反応を可能とするように、露光後の基板への処理が調整されていてもよい。たとえば、第1の線量閾値以下の放射を受けた基板の部位では第1の種類の反応が生じ、第1の線量閾値以上で第2の線量閾値以下の放射を受けた基板の部位では第2の種類の反応が生じ、第2の線量閾値以上の放射を受けた基板の部位では第3の種類の反応が生じるようにしてもよい。したがって、グレイスケーリングは、基板上での線量のプロファイルが2以上の望ましい線量レベルを有するようにするのに用いることができる。一実施例では、この線量プロファイルは少なくとも2つの所望の線量レベルを有し、またはたとえば少なくとも3つの所望の線量レベル、少なくとも4つの所望の線量レベル、少なくとも6つの所望の線量レベル、または少なくとも8つの所望の線量レベルを有してもよい。
線量プロファイルの制御は、上述のように基板上の各点が受ける放射強度を単に制御するという方法以外の方法によっても可能である。たとえば、基板上の各点が受ける照射量は、各点への露光時間を代替的にまたは追加的に制御することによっても制御することができる。他の例として、基板上の各点は、連続的な複数の露光により放射を受けてもよい。このような連続的複数露光から一部の露光を選択して用いることにより代替的にまたは追加的に各点が受ける照射量を制御することが可能となる。
基板上に要求されるパターンを形成するために、露光処理中の各段階でパターニング用デバイスの各個別制御可能素子を必要な状態に設定する必要がある。よって、この必要状態を表す制御信号が各個別制御可能素子に伝達されなければならない。一実施例では、露光装置はこの制御信号を生成する制御部を含む。基板に形成されるべきパターンは、たとえばGDSIIなどのベクトルで規定されるフォーマットで露光装置に供給されうる。デザイン情報を各個別制御可能素子用の制御信号に変換するために、制御部は、1つ以上のデータ処理装置を含む。各データ処理装置は、パターンを表すデータストリームに処理を施すように構成されている。データ処理装置は「データパス」とも総称される。
このデータパス及びデータ処理装置は、次に示す機能の1つ以上を実行するように構成されていてもよい。その機能とは、ベクトルベースのデザイン情報をビットマップのパターンデータに変換すること、ビットマップのパターンデータを必要とされる線量マップ(つまり基板上で必要とされる線量のプロファイル)に変換すること、必要とされる線量マップを各個別制御可能素子用の必要放射強度値に変換すること、及び、各個別制御可能素子用の必要放射強度値を対応する制御信号に変換することである。
図2は、本発明に係る露光装置の一例を示す図である。この実施例はたとえばフラットパネルディスプレイの製造に用いることができる。図1に示される構成要素に対応するものには図2においても同じ参照符号を付している。また、基板やコントラストデバイス、MLA、放射ビームなどについてののさまざまな構成例などを含む上述のさまざまな変形例は同様に適用可能である。
図2に示されるように、投影系PSは、2つのレンズL1、L2を備えるビームエキスパンダを含む。第1のレンズL1は、変調された放射ビームBを受け、開口絞りASの開口部で合焦させる。開口部には他のレンズALを設けてもよい。そして放射ビームBは発散し、第2のレンズL2(たとえばフィールドレンズ)により合焦させられる。
投影系PSは、拡大された変調放射ビームBを受けるように構成されているレンズアレイMLAをさらに備える。変調放射ビームBの異なる部分はそれぞれレンズアレイMLAの異なるレンズを通過する。この変調放射ビームBの異なる部分はそれぞれ、パターニング用デバイスPDの1つ以上の個別制御可能素子に対応している。各レンズは変調放射ビームBの各部分を基板W上の点に合焦させる。このようにして基板W上に照射スポットSの配列が露光される。図示されているレンズアレイには8つのレンズ14が示されているだけであるが、レンズアレイは数千のレンズを含んでもよい(パターニング用デバイスPDとして用いられる個別制御可能素子アレイについても同様である)。
図3は、本発明の一実施形態に係り、図2のシステムを用いて基板W上にどのようにパターンが生成されるのかを模式的に示す図である。図中の黒丸は、投影系PSのレンズアレイMLAによって基板に投影されるスポットSの配列を示す。基板は、基板上での露光が進むにつれて投影系に対してY方向に移動する。図中の白丸は、基板上で既に露光されている露光スポットSEを示す。図示されるように投影系PSのレンズアレイMLAによって基板に投影された各スポットは基板上に露光スポット列Rを形成する。各スポットSEの露光により形成される露光スポット列Rがすべて合わさって、基板にパターンが完全に形成される。上述のようにこのような方式はよく「ピクセルグリッド結像」と称される。
照射スポットSの配列が基板Wに対して角度θをなして配置されている様子が示されている(基板Wの端部はそれぞれX方向及びY方向に平行である)。これは、基板が走査方向(Y方向)に移動するときに、各照射スポットが基板の異なる領域を通過するようにするためである。これにより、照射スポット15の配列により基板の全領域がカバーされることになる。一実施例では、角度θは大きくても20°または10°であり、またはたとえば大きくても5°、大きくても3°、大きくても1°、大きくても0.5°、大きくても0.25°、大きくても0.10°、大きくても0.05°、または大きくても0.01°である。一実施例では、角度θは小さくても0.001°である。
図4は、本発明の一実施形態において、どのようにしてフラットパネルディスプレイの基板W全体が複数の光学エンジンを用いて1回の走査で露光されるのかを模式的に示す図である。この例では照射スポットSの配列SAが8つの光学エンジン(図示せず)により形成される。光学エンジンはチェス盤のように2つの列R1、R2に配置されている。照射スポットの配列の端部が隣接の照射スポット配列の端部に(走査方向であるY方向において)少し重なるように形成される。一実施例では光学エンジンは少なくとも3列、たとえば4列または5列に配列される。このようにして、照射の帯が基板Wの幅を横切って延び、1回の走査で基板全体の露光が実現されることとなる。光学エンジンの数は適宜変更してもよい。一実施例では、光学エンジンの数は少なくとも1個であり、またはたとえば少なくとも2個、少なくとも4個、少なくとも8個、少なくとも10個、少なくとも12個、少なくとも14個、または少なくとも17個である。一実施例では、光学エンジンの数は40個未満であり、またはたとえば30個未満または20個未満である。
各光学エンジンは、上述の照明系IL、パターニング用デバイスPD、及び投影系PSを別個に備えてもよい。あるいは2個以上の光学エンジンが1以上の照明系、パターニング用デバイス、及び投影系の少なくとも一部を共有してもよい。
典型的な放射線生成アレンジメント
図5は、照明系500の一部を示す。照明系500は、電気光学変調器502(以下、e/o変調器または変調器)、光学的補償デバイス504、ビームスプリッタ506、およびビームダンプ508を含む。放射源(図示しないが、たとえば図1および2の放射源SOを参照)から出力されたビーム510は、e/o変調器502により変調されて、変調ビーム512を生成する。この明細書を読んで理解した当業者には明らかなように、たとえば、強度、指向性、偏光、透過角、ビームステアリングなどは、全て変調され得る。一例では、変調ビーム512は、補償器504を通過して、補償ビーム514が生成される。この動作は、以下においてより詳細に説明する。そうでなければ、ビーム512とビーム514は、同じビームである。ビーム514は、ビームスプリッタ506を用いて処理され、ビームダンプ508へと向かう第1部分516と、出力ビームを形成する第2部分518とが形成される。たとえば、当技術分野で周知のように、ビームスプリッタ506の面520は、ビーム514の一定量を透過し、一定量を反射する。これは、面520を形成する材料、または面520に形成される層の材料に基づくことができる。ビームスプリッタ506は、選択されたビーム514の波長に対して適当な透過/反射を可能とする任意の材料で形成することができる。
ビームスプリッタ506は、偏光ビームスプリッタとすることができる。偏光ビームスプリッタ506は、ビーム514の第1偏光方向から第1部分516を、ビーム514の第2偏光方向から第2部分518を生成するよう構成することができる。
使用時、補償デバイス504は、結晶水晶(たとえば、結晶構造における二酸化シリコン)から形成されるウェッジとすることができる。補償デバイス504を矢印Aで示される方向に動かして、ビーム512の伝搬時間を遅延させることによりビーム512の光路長を調整し、補償ビーム514を生成することができる。
一例では、光路長は、レーザビームの全ての部分において同じにならなければならない。そうでなければ、ビームの異なる部分は、異なる位相遅延量を有することになり、結果として、e−o変調器と補償デバイス504の後に、異なる偏光状態となる。従って、補償器ウェッジ504が用いられない場合、e−o変調用結晶636(図6参照)の前面と裏面は平行でなければならない。補償器ウェッジが用いられる場合、構成要素636の前面および補償デバイス504の裏面は、平行であるべきであり、構成要素636の裏面と補償デバイス504の前面は、平行であるべきである。
図6は、典型的な電気光学変調器602を示す。図7は、電気光学変調器502と偏光ビームスプリッタ506の組み合わせにおける、通常動作(実線)と位相遅延動作(破線)間の透過率対電圧のグラフを示す。一例では、電気光学変調器602が考えられているが、これはまた、ポッケルスセルとも称される。ポッケルスセル602は、電源630と、e/oエレメント636の対向する面に結合された第1電極632および第2電極634を含む。e/oエレメント636に印加された電圧の変化により、e/oエレメント636を通過したときにビーム510の正常波と異常波間の位相遅延が変化する。位相遅延量は、e/oエレメント636の結晶長、ビーム510の波長、および/または温度、たとえば下記に説明するようにe/oエレメント636の温度に依存してもよい。正常波と異常波間の全位相遅延は、e/oエレメント636の出力におけるビーム512の偏光状態を決定する。ビームスプリッタ506におけるビーム514(512)の分極方位は、出力ビーム518としてビームスプリッタ506を透過される光の割合と、ビーム516としてビームスプリッタ506から反射される光の割合とを決定する。その結果として、ビームスプリッタ506の伝達効率は、ポッケルスセル602に印加された電圧の関数とすることができる。
さらに加えて、オプショナルアレンジメントとして、温度調節器638(点線で示される)をポッケルスセル602に連結することができる。たとえば、これにより、ポッケルスセル602の温度を特定の温度、たとえば、高温に維持することができる。一例では、高温は、約300℃であってよい。たとえば、高温でポッケルスセル602を動作させることにより、約193nmの放射線の透過の間にポッケルスセル602に生じるダメージが実質的になくなる。これにより、透過率が劣化することなしに、長期間にわたるポッケルスセル602の動作が可能となる。
再度、図7を参照すると、これは、透過率対電圧は、図5に示すような電気光学変調器502と偏光ビームスプリッタ506の組み合わせによるものであることを示している。これは、e−o変調器502は、一般的に、ビームの偏光を変化させるのであって、ビームのエネルギーは変化させないためである。
他の典型的なe/o変調器の動作のさらなる説明は、たとえば、共有の、同時係属の出願である10/972,582、11/005,222、および11/039,900に見出すことができ、これらは、その全体が参照することにより本明細書に組み込まれる。
一例において、e/oエレメント636は、結晶水晶で形成され、これは、電気光学効果と、193nm以下の波長に対して高い透過率とを有することが知られている。この理由のため、193nmにおいて効果的に機能するように、結晶水晶はポッケルスセル602に用いることができる。同様の理由により、上述したように、結晶水晶は、補償デバイス504を製造するために用いることができる。
ポッケルスセル602が高速のアプリケーション(たとえば、パルストリミング)に用いられる例においては、ポッケルスセル602のスイッチング(約1から0へ、すなわち、100%から0%への透過率のスイッチング)は、たとえば約10〜約30ナノ秒以下になされなければならない。この状況においては、2つの任意の電圧間ではなく、所定の第1電圧からゼロ電圧に切り替えられることが望ましい。所定の第1電圧の値は、e/oエレメント636における水晶の長さ、およびビーム510の波長に基づくことができる。たとえば、e/oエレメント636における水晶の長さが長くなると、その所定の電圧値は、低くなる。このように、e/oエレメント636における水晶の長さと印加される所定の第1電圧との間には相関関係が存在する。
加えて、または代えて、補償デバイス504、たとえば補償器ウェッジを用いることができる。図5の矢印Aの方向に補償器ウェッジ504を移動させることにより、ビーム510の全体的な位相遅延は、印加電圧ゼロのときに透過率がゼロとなるように調整することができる。あるいはまた、ビーム510の全体的な位相遅延は、印加電圧がゼロのときに実質的に完全透過(100%)となるように調整することもできる。結果として位相遅延の変化となるビーム510の波長、および/またはe/oエレメント636の温度の変化もまた、補償器ウェッジ504の適切な位置調整により補償され、所望の補償ビーム514を生成することができる。
加えて、または代えて、ポッケルスセル602の電気光学効果の他に、エレメント636の結晶水晶材料は、圧電効果を示すことができる。圧電効果もまた、印加電圧の関数として、位相遅延変化を作り出すために用いることができる。上記および下記に説明される高速アプリケーションに対して、圧電効果は、十分なほど速くはない。しかしながら、下記に説明するように、透過率の変化において遅い遷移時間を要求するアプリケーションにおいては、圧電効果は、電気光学効果と同じように、ビーム510を処理するために用いることができる。
一例では、KDPおよびLBOと比較すると、e/oエレメント636の結晶水晶における電気光学効果は、約50倍低い。これの意味するところは、電圧がe/oエレメント636に印加されたとき、同じ電圧値に対する有効屈折率の変化は、KDPよりも約50倍低いということである。
ポッケルスセル602は、複数のアプリケーションに用いることができることを理解されたい。1つのアプリケーションは、高速デジタルモード、たとえば、上述したようなパルスエネルギーのトリミングである。パルスエネルギーのトリミングにおいて、ポッケルスセル602の透過率は、最大透過率(たとえば約100%透過率)から最小透過率(たとえば約0%透過率)に、たとえば、約10から30ns以下で移らなければならない。この例においては、ポッケルスセル602は、この速さであることが望まれる。そうでなければ、パルス510のトリミングは、十分なほど正確にはならないであろう。
ポッケルスセル602を用いる他のアプリケーションは、遅いアナログモードである。このモードは、2つまたは3つのパルスが各照射線量に用いられるときに用いることができる。たとえば、マスクレス露光において用いることができる。レーザパルスごとに任意の透過率値に設定することが可能な、可変減衰デバイス、たとえば、ポッケルスセル602が必要とされる。レーザの動作が6kHzである場合、ポッケルスセル602の制御により生じるビーム510の減衰は、約166μsごとに変化しなければならない。
加えて、または代えて、光はいくらかのダイバージェンスを有するので、入射角に対するポッケルス効果の感度が存在する。さまざまな結晶方位において、ポッケルス効果は、YZ方向に沿って伝搬する光に対して最も強くなると考えられる。一例では、光路はY方向に沿うことが望まれる。これは、場合によっては、強い電界を必要とする、比較的小さいポッケルス効果という結果となるが、入射角に対してロバスト性を提供する。
図8、図9および図10は、照明系500を含んだ、さまざまな放射線生成システム800、900、および1000をそれぞれ示す。
図8は、放射系800を示す。放射系800は、放射源SO、照明系500、および照明器ILを含む。放射源SOおよび照明系500は、照明器ILから分かれて位置している。たとえば、照明系500は、図1および図2におけるビーム搬送系BDの代わりに、またはそれに含まれて用いることができる。放射系SOは、直線的に(リニアに)偏光した放射ビーム510を生成し、これは、照明系500を用いて出力ビーム518を形成する。
図9は、放射系900を示す。放射系900は、照射デバイスRDと照明系500を備える放射源SOと、照明器ILとを含む。加えて、または代えて、放射系900において、ビーム搬送系BD(図示しないが、図1および図2参照)が、放射源SOと照明器ILの間に含まれてもよい。加えて、または代えて、ある放射源SOの作用が照明系500の前で発生し、ある作用が照明系500の後ろで発生してもよい。
図10は、放射系1000を示す。放射系1000は、放射源SOと照明系500を備える照明器ILを有する。加えて、または代えて、照明系500に存在する光は、光学系(オプティクス)またはパターニングデバイス(図示しないが、図1および図2参照)上に導かれてもよい。加えて、または代えて、ある照明器ILの作用が照明系500の前で発生し、ある照明器ILの作用が照明系500の後ろで発生してもよい。
加えて、または代えて、放射系800、900、および1000は、本発明の範囲を逸脱することなしに、露光装置の他の照明系、すなわち、露光照明系以外のアライメント照明系または検出システムなどに対して用いることができる。
典型的な動作
図11は、出力ビームを生成するための方法1100を示すフローチャートである。たとえば、方法1100は、上述した、出力ビーム518を生成するシステムのいずれかを用いて実行することが可能である。ステップ1102において、偏光した放射ビームが結晶水晶で形成された電気光学変調器を用いて変調される。ステップ1104において、変調されたビームの第1部分がビームスプリッタを用いてビームダンプに導かれる。ステップ1106において、出力ビームが、ビームスプリッタを用いて、変調されたビームの第2部分から形成される。
本説明においては露光装置の用途を特定の装置(たとえば集積回路やフラットパネルディスプレイ)の製造としているが、ここでの露光装置は他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としては、集積回路や光集積回路システム、磁区メモリ用ガイダンスおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド、微小電気機械素子(MEMS)、LEDなどの製造に用いることが可能であり、これらに限られない。また、たとえばフラットパネルディスプレイに関しては、本発明に係る装置は、たとえば薄膜トランジスタ層及び/またはカラーフィルター層などのさまざまな層の製造に用いることができる。
ここでは特に光学的なリソグラフィーを本発明に係る実施形態に適用したものを例として説明しているが、本発明は例えばインプリントリソグラフィーなど文脈が許す限り他にも適用可能であり、光学的なリソグラフィーに限られるものではない。インプリントリソグラフィーでは、パターニング用デバイスのトポグラフィーが基板に生成されるパターンを決める。パターニング用デバイスのトポグラフィーが基板に塗布されているレジスト層に押し付けられ、電磁放射や熱、圧力、あるいはこれらの組み合わせによってレジストが硬化される。レジストが硬化されてから、パターニング用デバイスは、パターンが生成されたレジストから外されて外部に移動される。
結語
本発明の種々の実施例を上に記載したが、それらはあくまでも例示であって、それらに限定されるものではない。本発明の精神と範囲に反することなく種々に変更することができるということは、関連技術の当業者には明らかなことである。本発明の範囲と精神は上記で述べた例示に限定されるものではなく、請求項とその均等物によってのみ定義されるものである。
「課題を解決する手段」及び「要約書」の項ではなく「発明の詳細な説明」の項が請求項を解釈するのに使用されるように意図されていることを理解されたい。「課題を解決する手段」及び「要約書」の欄は本発明者が考えた本発明の実施例の1つ以上を示すものであるが、すべてを説明するものではない。よって、本発明及び請求項をいかなる形にも限定するものではない。
本発明の各実施形態に係る露光装置を示す図である。 本発明の各実施形態に係る露光装置を示す図である。 図2に示される本発明の一実施形態により基板にパターンを転写する1つのモードを示す図である。 本発明の一実施形態に係る光学エンジンの配置を示す図である。 照明系の一部を示す図である。 典型的な電気光学変調器を示す図である。 典型的な電気光学変調器における透過率対電圧のグラフを示す図である。 図5の照明系を含む放射線生成システムを示す図である。 図5の照明系を含む放射線生成システムを示す図である。 図5の照明系を含む放射線生成システムを示す図である。 方法を表すフローチャートを示す図である。
符号の説明
500 照明系、 502 電気光学変調器、 504 光学的補償デバイス、 506 ビームスプリッタ、 510 ビーム、 512 変調ビーム、 514 補償ビーム、 508 ビームダンプ、 602 電気光学変調器、 630 電源、 636 e/oエレメント、 800、900、1000 放射系、 B 放射ビーム、 C 目標部分、 IL 照明光学系、 PD パターニング用デバイス、 PS 投影光学系、 SO 放射源、 W 基板、 WT 基板テーブル。

Claims (71)

  1. 偏光放射ビームを生成するよう構成された放射源と、
    結晶水晶で形成され、放射ビームを変調するよう構成された電気光学変調器と、
    ビームの第1部分をビームダンプに向かわせ、ビームの第2部分から出力ビームを形成するよう構成されたビームスプリッタと、
    を備えることを特徴とするシステム。
  2. 前記電気光学変調器は、ポッケルスセルを備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタを備え、前記偏光ビームスプリッタは、偏光ビームの第1偏光方向からビームの第1部分を形成し、偏光ビームの第2偏光方向からビームの第2部分を形成するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  4. 前記電気光学変調器と前記ビームスプリッタとの間に位置された補償デバイスをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  5. 前記補償デバイスは、移動可能な結晶水晶ウェッジを備えることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  6. 前記補償デバイスは、前記電気光学変調器にゼロ電圧が印加されたときに、ゼロ透過または実質的に完全透過を有するよう構成されることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  7. 前記補償デバイスは、波長または温度変動により生じる位相遅延変化を補償するよう構成されることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
  8. 放射ビームは、約193nm以下の波長を有することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  9. 前記電気光学変調器は、ゼロ電圧と所定電圧との間にバイアスされることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  10. 前記電気光学変調器は、約100%透過と約0%透過の間を、約10nsから約30ns以下で遷移することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  11. 出力ビームにパターンを付与するよう構成されたパターニングデバイスと、
    パターン付きビームを基板の目標部分に投影するよう構成された投影系と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  12. 出力ビームを処理し、出力ビームをパターニングデバイス上に導く照明系をさらに備えることを特徴とする請求項11に記載のシステム。
  13. 前記照明系は、電気光学変調器とビームスプリッタを備えることを特徴とする請求項12に記載のシステム。
  14. 偏光照明放射ビームを生成するよう構成された照明系であって、
    結晶水晶で形成され、放射ビームを変調するよう構成された電気光学変調器と、
    ビームの第1部分をビームダンプに向かわせ、ビームの第2部分から照明ビームを形成するよう構成されたビームスプリッタと、を備えた照明系と、
    照明放射ビームにパターンを付与するパターニングデバイスと、
    パターン付きビームを基板の目標部分に投影する投影系と、
    を備えることを特徴とするリソグラフィシステム。
  15. 前記電気光学変調器は、ポッケルスセルを備えることを特徴とする請求項14に記載のリソグラフィシステム。
  16. 前記ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタを備え、前記偏光ビームスプリッタは、偏光ビームの第1偏光方向からビームの第1部分を形成し、偏光ビームの第2偏光方向からビームの第2部分を形成するよう構成されていることを特徴とする請求項14に記載のリソグラフィシステム。
  17. 前記電気光学変調器と前記ビームスプリッタとの間に位置された補償デバイスをさらに備えることを特徴とする請求項14に記載のリソグラフィシステム。
  18. 前記補償デバイスは、移動可能な結晶水晶ウェッジを備えることを特徴とする請求項17に記載のリソグラフィシステム。
  19. 前記補償デバイスは、前記電気光学変調器にゼロ電圧が印加されたときに、ゼロ透過または実質的に完全透過を有するよう構成されることを特徴とする請求項17に記載のリソグラフィシステム。
  20. 前記補償デバイスは、波長または温度変動により生じる位相遅延変化を補償するよう構成されることを特徴とする請求項17に記載のリソグラフィシステム。
  21. 放射ビームは、約193nm以下の波長を有することを特徴とする請求項14に記載のリソグラフィシステム。
  22. 前記電気光学変調器は、ゼロ電圧と所定電圧との間にバイアスされることを特徴とする請求項14に記載のリソグラフィシステム。
  23. 前記電気光学変調器は、約100%透過と約0%透過の間を、約10nsから約30ns以下で遷移することを特徴とする請求項14に記載のリソグラフィシステム。
  24. (a)結晶水長で形成された電気光学変調器を用いて偏光放射ビーム変調するステップと、
    (b)ビームスプリッタを用いて変調ビームの第1部分をビームダンプに向かわせるステップと、
    (c)前記ビームスプリッタを用いて変調ビームの第2部分から出力ビームを形成するステップと、
    を備えることを特徴とする方法。
  25. ステップ(a)は、前記電気光学変調器のためにポッケルスセルを用いるステップを備えることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. ステップ(b)および(c)は、偏光ビームスプリッタを用いるステップを備え、前記ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタを備え、偏光ビームの第1偏光方向は、第1部分を形成するために用いられ、偏光ビームの第2偏光方向は、ビームの第2部分を形成するために用いられることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  27. 前記電気光学変調器と前記ビームスプリッタとの間に補償デバイスを位置させるステップをさらに備えることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  28. 前記補償デバイスとして、移動可能な結晶水晶ウェッジを用いるステップをさらに備えることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 前記補償デバイスは、前記電気光学変調器にゼロ電圧が印加されたときに、ゼロ透過または実質的に完全透過を有することを特徴とする請求項27に記載の方法。
  30. 前記補償デバイスは、波長または温度変動により生じる位相遅延変化を補償することを特徴とする請求項27に記載の方法。
  31. 放射ビームのために約193nm以下の波長を用いるステップをさらに備えることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  32. 前記電気光学変調器をゼロ電圧と所定電圧との間にバイアスするステップをさらに備えることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  33. 前記電気光学変調器に、約100%透過と約0%透過の間を約10nsから約30ns以下で遷移させるステップをさらに備えることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  34. (d)出力ビームにパターンを付与するステップと、
    (e)パターン付きビームを基板の目標部分に投影するステップと、
    をさらに備えることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  35. 請求項24に記載の方法を用いてウェハ上に集積回路を形成することを特徴とする方法。
  36. 請求項24に記載の方法を用いてフラットパネルガラス基板上にフラットパネルデバイスを形成することを特徴とする方法。
  37. 出力ビームを出力するレーザであって、
    結晶水晶で形成され、偏光放射ビームを変調するよう構成された電気光学変調器と、
    ビームの第1部分をビームダンプに向かわせ、ビームの第2部分から出力ビームを形成するよう構成されたビームスプリッタと、
    を備えることを特徴とするレーザ。
  38. 前記電気光学変調器は、ポッケルスセルを備えることを特徴とする請求項37に記載のレーザ。
  39. 前記ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタを備え、前記偏光ビームスプリッタは、偏光ビームの第1偏光方向からビームの第1部分を形成し、偏光ビームの第2偏光方向からビームの第2部分を形成するよう構成されていることを特徴とする請求項37に記載のレーザ。
  40. 前記電気光学変調器と前記ビームスプリッタとの間に位置された補償デバイスをさらに備えることを特徴とする請求項37に記載のレーザ。
  41. 前記補償デバイスは、移動可能な結晶水晶ウェッジを備えることを特徴とする請求項40に記載のレーザ。
  42. 前記補償デバイスは、前記電気光学変調器にゼロ電圧が印加されたときに、ゼロ透過または実質的に完全透過を有するよう構成されることを特徴とする請求項40に記載のレーザ。
  43. 前記補償デバイスは、波長または温度変動により生じる位相遅延変化を補償するよう構成されることを特徴とする請求項40に記載のレーザ。
  44. 放射ビームは、約193nm以下の波長を有することを特徴とする請求項37に記載のレーザ。
  45. 前記電気光学変調器は、ゼロ電圧と所定電圧との間にバイアスされることを特徴とする請求項37に記載のレーザ。
  46. 前記電気光学変調器は、約100%透過と約0%透過の間を、約10nsから約30ns以下で遷移することを特徴とする請求項37に記載のレーザ。
  47. 処理ビームを出力する照明器であって、
    結晶水晶で形成され、偏光放射ビームを変調するよう構成された電気光学変調器と、
    ビームの第1部分をビームダンプに向かわせ、ビームの第2部分から出力ビームを形成するよう構成されたビームスプリッタと、
    前記出力ビームを処理して前記処理ビームを生成するよう構成された光学系と、
    を備えることを特徴とする照明器。
  48. 前記電気光学変調器は、ポッケルスセルを備えることを特徴とする請求項47に記載の照明器。
  49. 前記ビームスプリッタは、偏光ビームスプリッタを備え、前記偏光ビームスプリッタは、偏光ビームの第1偏光方向からビームの第1部分を形成し、偏光ビームの第2偏光方向からビームの第2部分を形成するよう構成されていることを特徴とする請求項47に記載の照明器。
  50. 前記電気光学変調器と前記ビームスプリッタとの間に位置された補償デバイスをさらに備えることを特徴とする請求項47に記載の照明器。
  51. 前記補償デバイスは、移動可能な結晶水晶ウェッジを備えることを特徴とする請求項50に記載の照明器。
  52. 前記補償デバイスは、前記電気光学変調器にゼロ電圧が印加されたときに、ゼロ透過または実質的に完全透過を有するよう構成されることを特徴とする請求項50に記載の照明器。
  53. 前記補償デバイスは、波長または温度変動により生じる位相遅延変化を補償するよう構成されることを特徴とする請求項50に記載の照明器。
  54. 放射ビームは、約193nm以下の波長を有することを特徴とする請求項47に記載の照明器。
  55. 前記電気光学変調器は、ゼロ電圧と所定電圧との間にバイアスされることを特徴とする請求項47に記載の照明器。
  56. 前記電気光学変調器は、約100%透過と約0%透過の間を、約10nsから約30ns以下で遷移することを特徴とする請求項47に記載の照明器。
  57. 前記電気光学変調器は、放射ビームの偏光特性を変調するよう構成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  58. 前記電気光学変調器は、放射ビームの偏光特性を変調するよう構成されることを特徴とする請求項14に記載のリソグラフィシステム。
  59. ステップ(a)は、放射ビームの偏光特性を変調することを特徴とする請求項24に記載の方法。
  60. 前記電気光学変調器は、放射ビームの偏光特性を変調するよう構成されることを特徴とする請求項37に記載のレーザ。
  61. 前記電気光学変調器は、放射ビームの偏光特性を変調するよう構成されることを特徴とする請求項47に記載の照明器。
  62. 前記電気光学変調器は、高温で動作するよう構成されることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  63. 前記高温は、約300℃であることを特徴とする請求項62に記載のシステム。
  64. 前記電気光学変調器は、高温で動作するよう構成されることを特徴とする請求項14に記載のリソグラフィシステム。
  65. 前記高温は、約300℃であることを特徴とする請求項64に記載のリソグラフィシステム。
  66. 前記電気光学変調器を高温に保つステップをさらに備えることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  67. 前記高温は、約300℃であることを特徴とする請求項66に記載の方法。
  68. 前記電気光学変調器は、高温で動作するよう構成されることを特徴とする請求項37に記載のレーザ。
  69. 前記高温は、約300℃であることを特徴とする請求項68に記載のレーザ。
  70. 前記電気光学変調器は、高温で動作するよう構成されることを特徴とする請求項47に記載の照明器。
  71. 前記高温は、約300℃であることを特徴とする請求項70に記載の照明器。
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