JP2008122155A - 欠陥検出方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】検出対象物を搬送する途中で欠陥の検査を行う欠陥検出方法および装置を提供する。
【解決手段】欠陥検出装置10は、検出対象物48の保持部18をアーム14に設けたハンドリングロボット12と、検出対象物48に向けて気体を噴出する加振ノズル26と、ハンドリングロボット12で保持した検出対象物48の移動範囲の少なくとも一部が測定範囲となる振動センサ44と、振動センサ44で得られた振動波形から特徴量を抽出する線形予測係数算出手段と、特徴量と予め求めた基準特徴量との相関を求めて欠陥の有無を調べる判定手段とを備えた構成である。
【選択図】図1

Description

本発明は、欠陥検出方法および装置に関するものである。
自動車ボディーのようにプレス加工によって作られる商品または工業製品は、応力が集中するところに割れやかけ等の欠陥が発生し易い。このため従来では、この欠陥を検出するために複数の検査員による目視検査を行っていたが、騒音による環境が良くないこと、また人間固有の検査ミスが発生することから、長年検査の自動化が求められていた。
欠陥を検出する装置の例としては、特許文献1に開示された品質検出装置がある。この品質検出装置は、金型を用いてプレス加工を行うときに用いられ、この金型に振動センサを埋設している。なお振動センサは、製品に亀裂等の加工不良が発生し易い部位に近接して埋設している。そして品質検出装置はプレス加工をしたときに、振動センサでモニタした正常な振動共鳴周波数と、振動センサで検知した振動共鳴周波数とを比較して、加工不良が発生したか否かを判断している。
また製品の検査方法としては特許文献2に開示された方法があり、次のような構成になっている。まず被検体をインパルスハンマでハンマリングし、このハンマリングによって得られる被検体の振動波形を収集する。次に、収集した振動波形を取り出す。そして取り出した振動波形を高速フーリエ変換処理することにより、被検体の周波数スペクトルを得る。次に、得られた被検体の周波数スペクトルのピーク周波数と、事前に計測しておいた複数の良品における周波数スペクトルのピーク周波数とを比較し、前記被検体のピーク周波数が、良品のピーク周波数の分布内に存在するか否かに基づいて被検体の良否を判定している。
特開平6−328156号公報 特開平9−171008号公報
ところで特許文献1に開示された品質検出装置は、プレス時に大きな振動が短時間に発生することで、それより小さな加工不良に伴って発生する振動が正確に計測できないおそれがある。
また特許文献2に示されている検査方法によれば、検査に人手を介することなく検査を行うことができるようになる。しかし、被検体の形状や生産精度によっては、被検体にバラツキが生じることがある。このような場合、基準となる良品のピーク周波数毎の統計分布が複雑となり、判定誤差を生じるおそれがある。また高速フーリエ変換処理は、短い時間の現象や過渡現象の解析に適さないため、通常の欠陥と異なる欠陥が被検体に生じた場合に対応することができなくなるおそれがある。またインパルスハンマによるハンマリングでは、被検体を加振可能な範囲が限られてしまい、微小な傷の存在を発見する際に用いることができる高周波振動を励起させることが困難であると考えられる。さらにインパルスハンマによるハンマリングは、被検体の形状、構造等によっては、被検体に二次的な欠陥を与える可能性がある。
なおハンドリングロボットが検出対象物を掴んだ(吸着保持した)状態で、人手を介さずにこれの欠陥検査を短時間で行える欠陥検出装置は今だ産業界にない。
本発明は、検出対象物を搬送する途中で欠陥の検査を行う欠陥検出方法および装置を提供することを目的とする。
本発明に係る欠陥検出方法は、検出対象物を搬送手段で吸着保持し、この検出対象物を搬送手段で搬送している途中で、または途中で搬送手段を停め、この搬送手段で吸着保持している検出対象物を加振して、この検出対象物の振動を測定し、この測定結果から特徴量を抽出して予め求めた基準特徴量との相関を求め、欠陥の有無を判定することを特徴としている。また前述した検出対象物を加振するタイミングは、搬送手段が検出対象物を搬送している途中で、または途中で一旦停止したときに加振を開始し、制御判定部で欠陥の有無の判定が出たときに加振を終了することを特徴としている。
また本発明に係る欠陥検出装置は、検出対象物の保持部をアームに設けた搬送手段と、検出対象物に向けて気体を噴出する加振ノズルと、搬送手段で保持した検出対象物の移動範囲の少なくとも一部が測定範囲となる振動センサと、振動センサで得られた振動波形から特徴量を抽出する線形予測係数算出手段と、この特徴量と予め求めた基準特徴量との相関を求めて欠陥の有無を調べる判定手段とを備えたことを特徴としている。そして前述した保持部には、検出対象物に接触するバキュームカップを設け、バキュームカップにこれの内部の空気を吸引する吸引手段を接続したことを特徴としている。
また本発明に係る欠陥検出装置は、加振ノズルを保持部に設けたことを特徴としている。また本発明に係る欠陥検出装置は、搬送手段が配設された工場に気体供給源を設け、気体供給源と加振ノズルとをホースで接続し、このホースにバルブを設けたことを特徴としている。そして前述した検出対象物は、プレス加工された被検体であることを特徴としている。
このような欠陥検出方法および装置によれば、検出対象物に内包する割れやニキビ状の突起、くびれ等の欠陥の有無を、検出対象物を搬送する途中で欠陥検出を行える。このため既存の製造ラインに検査工程を容易に追加することができ、検査工程を新設する必要が無い。またハンドリングロボットが検出対象物を吸着保持した状態で欠陥検出を行えるので、短時間で検査を終了でき、また検査員の手を介さないで検査ができるから検査作業の安全面のメリットが大きい。
またバキュームカップを保持部に配設しているので、ハンドリングロボットは検出対象物の形状等にかかわらず吸着保持でき、また欠陥検出を行える。またハンドリングロボットは、バキュームカップを用いて検出対象物を吸着保持しているので、検出対象物の振動がハンドリングロボットに伝達し、延いては振動センサに伝わることが無いので、検出対象物の欠陥の有無を正確に判定できる。
また加振ノズルから気体を噴射して検出対象物を加振しているので、ハンマリングで起こり得る2次的な欠陥を検出対象物に与えるのを防止できる。
また本発明に係る欠陥検出方法および装置は、従来技術の装置のように検出対象物の支持部やロケット、加振ノズル・振動センサの駆動(前進・後退)が不要なので、構造が簡素になるとともに、検査時間を短縮できる。
以下に、本発明に係る欠陥検出方法および装置の最良の実施形態について説明する。図1は欠陥検出装置の説明図である。欠陥検出装置10は、ハンドリングロボット12(搬送手段)、気体供給源32、吸引手段42、振動センサ44および制御判定部50等を備えている。このハンドリングロボット12はプレス機械の内外に設備されており、プレス機で加工された検出対象物48を次工程に搬送するときに用いられる。そしてハンドリングロボット12は複数の関節を有しており、ハンドリングロボット12に接続したロボット用制御手段16によってこれらの動作を制御している。
そしてハンドリングロボット12におけるアーム14の先端部に、バキュームカップ34と加振ノズル26を装着した保持部18を設けている。この保持部18は、それぞれ棒状になっている第1保持手段20、第2保持手段22および第3保持手段24を有している。そして第1保持手段20は縦方向に向いており、基端側をアーム14の先端部に固着し、先端側を前方に向けて延びている。また第2保持手段22は横方向に向いており、その中央部と第1保持手段20の先端側とが固着している。さらに第3保持手段24は縦方向に向いており、その中央部と第2保持手段22の各端部とが固着している。
加振ノズル26は、第1保持手段20と第2保持手段22が接続している近傍に設けてある。この加振ノズル26は気体を噴出して検出対象物48を振動させるものであり、気体の噴出口を検出対象物48に向けて保持部18に配設してある。すなわち加振ノズル26の向きを自由に設定できる。また加振ノズル26には、気体を供給するためのホースが接続している。そして、このホースの他端は、バルブ30を介して気体供給源32に接続している。このバルブ30は、ハンドリングロボット12に設けてあり、開閉制御がロボット用制御手段16によって行われている。またバルブ30は、ロボット用制御手段16から信号を入力すると開閉を行うものであればよく、具体的な一例としては電磁バルブ30であればよい。なお図1に示すホースは、一部の記載を省略している。
またバキュームカップ34は検出対象物48を吸引保持するために設けてあり、各第3保持手段24の各端部付近に設けてある。図2はバキュームカップの側面図である。バキュームカップ34は胴体部36を有している。この胴体部36の下側には、下方に行くにしたがって側方へ広がるカップ部38を設けている。そして胴体部36およびカップ部38の内部に、下方に向けて開口した凹陥部が設けてある。またこの胴体部36の上側に吸引ホース40が接続してあり、吸引ホース40の他端は図1に示すように吸引手段42に接続してある。そして吸引手段42を用いることにより、この吸引ホース40を介して、前記凹陥部によって形成されている空洞内の空気を吸引できるようになっている。この吸引手段42はロボット用制御手段16に接続している。そしてロボット用制御手段16は制御判定部50に接続している。
また欠陥検出装置10は振動センサ44を有している。振動センサ44は、接触式または非接触式のいずれであってもよいが、図1には非接触式の振動センサ44を示している。なお非接触式の振動センサ44の一例としては、レーザードップラー式振動センサであればよい。そして振動センサ44は、ハンドリングロボット12が吸着保持している検出対象物48が搬送される経路に設けてあればよい。すなわち振動センサ44の測定範囲は、ハンドリングロボット12で検出対象物48を吸着保持して搬送する場合に、この検出対象物48が移動する範囲の少なくとも一部と重なっている。この振動センサ44は制御判定部50に接続している。
図3は制御判定部のブロック図である。制御判定部50は、加振ノズル26から噴出する空気量を制御するための制御表示手段52を備えている。この制御表示手段52から出力される信号は、ロボット用制御手段16を介してバルブ30に入力し、バルブ30の開閉を制御する。なお図3は、ロボット用制御手段16や吸引手段42の記載を省略しているが、制御表示手段52によって吸引手段42やロボット用制御手段16を制御することができる。
また制御判定部50は、第1フィルタ54、アナログ/ディジタル(A/D)変換器56、波形切り出し手段58、第2フィルタ60、線形予測係数算出手段62および判定手段64を備えている。そして第1フィルタ54は、振動センサ44に接続している。また制御表示手段52は、A/D変換器56、第2フィルタ60、線形予測係数算出手段62および判定手段64に接続している。
次に、欠陥検出方法について説明する。ハンドリングロボット12はアーム14を駆動させて、プレス機で加工された検出対象物48の上にバキュームカップ34を置く。そして吸引手段42を動作させて、バキュームカップ34の前記空洞内の空気を吸引する。すると検出対象物48は、バキュームカップ34(ハンドリングロボット12)に吸着保持される。この後、ハンドリングロボット12は検出対象物48を次工程に搬送するが、その搬送途中で一旦停止する。この停止する位置は、振動センサ44が配設されている位置である。すなわち振動センサ44が測定できる範囲内に検出対象物48が停止するように、ハンドリングロボット12を制御する。なお図1に示す場合は、振動センサ44の下方に検出対象物48が停止している。
この後、ロボット用制御手段16は、検査準備完了信号を制御判定部50に出力する。制御判定部50は、この検査準備完了信号を受けると、ロボット用制御手段16を介してバルブ30に加振開始信号を出力する。バルブ30は加振開始信号を受けると開き、気体供給源32から加振ノズル26に気体を供給する。そして加振ノズル26の前記噴出口から検出対象物48に向けて気体を噴出し、検出対象物48を空気加振する。なお、このときハンドリングロボット12は検出対象物48を掴んでいるが、バキュームカップ34を用いて検出対象物48を吸着保持しているので、検出対象物48の振動がハンドリングロボット12に伝わらない。
そして振動センサ44は検出対象物48の振動波形を測定する。図4は欠陥の無い検出対象物を測定したときの振動センサの出力波形である。図5は欠陥の有る検出対象物を測定したときの振動センサの出力波形である。図4および図5に示すように、欠陥の有無にかかわらず振動センサ44の出力波形には殆ど違いが見られない。このような測定結果は制御判定部50に入力する。
制御判定部50に入力した測定結果は、まず第1フィルタ54に入力する。第1フィルタ54は、振動センサ44から入力した振動波形から不要な周波数帯域を除去して、信号と雑音の比(SN比)を高めている。そして雑音を除去した信号は、A/D変換器56に入力する。A/D変換器56は、入力したアナログの信号をディジタルの信号に変換して波形切り出し手段58に出力する。波形切り出し手段58は、入力した信号のうちある時間域における信号を切り出し、第2フィルタ60に出力している。第2フィルタ60は、入力した信号のうち欠陥に起因する振動の周波数帯域のみ通過させて、線形予測係数算出手段62に出力している。
線形予測係数算出手段62は、入力した信号の特徴量となる線形予測係数を最大エントロピー法に基づいて算出している。この線形予測係数は、数式1のaで表されている係数である。
Figure 2008122155
ここでx(n)は時刻nΔtにおける信号の値、Δtはサンプリング間隔、mはモデル次数である。数式1は、任意の時刻の信号はそれ以前の信号の加重和として表すことを示しており、自己回帰モデルと呼ばれている。
そして線形予測係数を基に、数式2に示すように信号のパワースペクトルを算出することができる。
Figure 2008122155
ここでP(f)は周波数fのスペクトル値、Pmは予測誤差の分散である。
数式2に示すように、スペクトルと線形予測係数に対応関係があり、スペクトルに違いがみられれば線形予測係数に違いがみられるため、線形予測係数を信号の特徴量として利用できることが分かる。また、通常は少数の線形予測係数でスペクトルが計算できるため、特徴量の数が減少する。通常、信号の特徴を識別するためには線形予測係数の個数は20個程度で自己診断が可能なレベルまでになり、波形を基にした自動診断において有効な方法となっている。
図6は欠陥の無い検出対象物の線形予測係数である。図7は欠陥の有る検出対象物の線形予測係数である。ここで図6および図7は、振動センサ44で測定したときの振動波形の先頭から0.5秒経過した時点から1秒間における線形予測係数である。そして図6および図7は、0.1秒毎に計算した線形予測係数を1秒間にわたり計算して示したものである。これらの図からわかるように、欠陥の無い検出対象物48と欠陥の有る検出対象物48とでは、線形予測係数が異なっている。
そして線形予測係数は判定手段64に入力する。判定手段64は、線形予測係数算出手段62で得られた線形予測係数(特徴量)と、予め求めた基準線形予測係数(基準特徴量)との相関を求めて欠陥の有無を判定し、この判定結果を出力している。この判定手段64は境界学習型ニューラルネットワークで構築されている。判定方法は、信号に対応する制御出力を得るように識別すべきパターンを入力し、対応する出力を教師パターンと対比することによって修正する学習作業を繰り返し、これ以後は任意の識別パターンを入力することで自動判別するものである。
詳しくは、まず入力ユニット群に複数の学習用入力パターンを入力するとともに、入力した学習用入力パターンに対応した出力ユニット群の出力パターンを予め定めた教師パターンと比較して両者の誤差を求める。次に、この誤差に基づいて各ユニット群を構成しているユニットのしきい値と、各ユニット群を連結している結合素子の重み係数とを補正する操作を繰り返して前記学習用入力パターンを学習させる。
次に、任意のパターンを前記入力ユニット群に入力して、前記出力ユニット群の出力パターンと、学習させた入力パターンに対応した出力パターンとを対比する。そして学習データから特徴量の平均値mと標準偏差σを算出し、学習データの一部または全部をm±aσ(aはある実数値)に変更したデータを境界データとする。このようにして作成した境界データを学習データに加えてニューラルネットワークの学習を行う。また実数値aをどのように決めるかについては、正規分布の知識を参考にして求めればよい。これにより、望ましいパターン認識能力を持ったニューラルネットワークが構築される。
図8は判定手段の判定結果である。この図8の横軸は検出対象物48の番号であり、縦軸はニューラルネットワークの出力値(NN出力値)である。境界学習型ニューラルネットワークの出力値は、検出対象物48に欠陥の無い良品であれば大きな値を出力し、検出対象物48に欠陥の有る不良品であれば小さな値を出力するようになっている。図8に示す出力値の大小を比較することにより、検出対象物48に生じた欠陥の有無を判定している。
制御判定部50において検出対象物48の良否判定が終了すると、制御表示手段52からロボット用制御手段16に良否判定信号を出力する。これによりロボット制御手段は、バルブ30に対して閉じるよう制御信号を出力するとともに、ハンドリングロボット12に対して検出対象物48の搬送再開の移動信号を出力する。そしてハンドリングロボット12は検出対象物48の加振を停止するとともに、検出対象物48を開放位置に搬送する。なお検出対象物48の良否判定の違いによって検出対象物48を開放する位置が異なっている。このためハンドリングロボット12は、良否の違いに応じた位置に検出対象物48を搬送する。そしてハンドリングロボット12の移動が停止すると、ロボット用制御手段16から吸引手段42に吸引停止信号が出力され、吸引を停止する。これによりハンドリングロボット12から検出対象物48を開放し、欠陥検出を終了する。
このような欠陥検出方法および装置10によれば、検出対象物48を搬送する途中で欠陥の検査を行っているので、製造ラインに検査工程を新設する必要が無く、工場のスペースの有無に関係なく欠陥検出を行える。すなわち製造ラインの全長を短くできる。またハンドリングロボット12が検出対象物48を吸着保持した状態で欠陥検出を行えるので、短時間で検査を終了でき、また検査員の手を介さないで検査ができるから検査作業の安全面のメリットが大きい。また既存のハンドリングロボット12に加振ノズル26等を追加すれば欠陥検出を行えるので、既存の製造設備への対応が容易である。
また加振ノズル26は、保持部18の任意の位置に取り付けできるので、検出対象物48の形状にかかわらず加振できる。また加振ノズル26に設けられた気体の前記噴出口の向きを任意に調整できるので、検出対象物48の加振方向を自由に設定できる。またバキュームカップ34を第3保持手段24に配設するばかりでなく、保持部18の任意の位置に配設することもでき、またバキュームカップ34と保持部18の距離を自由に設定できるので、ハンドリングロボット12は検出対象物48の形状等にかかわらず吸着保持できる。またハンドリングロボット12は、バキュームカップ34を用いて検出対象物48を吸着保持しているので、検出対象物48の振動がハンドリングロボット12に伝達し、延いては振動センサ44に伝わることが無いので、検出対象物48の欠陥の有無を正確に判定できる。
また本実施形態に係る欠陥検出装置10は、従来技術の装置のように検出対象物の支持部やロケット、加振ノズル・振動センサの駆動(前進・後退)が不要なので、構造が簡素になる。
また欠陥検出方法および装置10は、検出対象物48に向けて気体を噴射して加振している。このため加振ノズル26の前記噴出口の径や気体圧、加振時間を調整することで、安定的かつ高周波までの振動を検出対象物48に加えることができる。また高周波までの振動を振動センサ44が捉えることで、振動センサ44の出力の情報量が増大し、より正確に欠陥の有無を判定できる。またハンマリングで起こり得る2次的な欠陥を検出対象物48に与えるのを防止できる。
また欠陥検出方法および装置10は、振動センサ44の出力の特徴量として線形予測係数を用いている。このため振幅値を評価基準とする方法や高速フーリエ変換解析により元信号の周波数特性を算出してその特徴量とする方法と比較すると、より微小な割れ等の欠陥を検出できる。また線形予測係数の計算時間が速いため、短時間に振動センサ44の特徴量を計算できる。また線形予測係数は信号の周波数特性を反映しているため、振幅の変化として生じない微小な欠陥でも変化を捉えることができ、特徴量の抽出能力が向上する。
また欠陥検出方法および装置10は、検出対象物48に生じた欠陥の有無の判定に境界学習型ニューラルネットワークを用いている。このため複数の線形予測係数の特徴量を基に振動センサ44の出力に欠陥の特徴量があるかどうかを判定する方法として、境界学習型ニューラルネットワークは最も適しており、判定精度が向上する。また境界学習型ニューラルネットワークの出力は正規化され、0から1の値をとるため、出力値の大小を基に検出対象物48の欠陥の程度を判定できる。
なお加振ノズル26に接続しているバルブ30は、ロボット用制御手段16や制御判定部50によって開閉を制御しているので、検出対象物48の欠陥検出が必要ない場合は制御する必要はない。すなわち検出対象物48の欠陥検出が必要ない場合、ハンドリングロボット12は検出対象物48を搬送している途中で一旦停止することなく、そのまま次工程に検出対象物48を搬送することもできる。
欠陥検出装置の説明図である。 バキュームカップの側面図である。 制御判定部のブロック図である。 欠陥の無い検出対象物を測定したときの振動センサの出力波形である。 欠陥の有る検出対象物を測定したときの振動センサの出力波形である。 欠陥の無い検出対象物の線形予測係数である。 欠陥の有る検出対象物の線形予測係数である。 判定手段の判定結果である。
符号の説明
10………欠陥検出装置、12………ハンドリングロボット、14………アーム、18………保持部、26………加振ノズル、30………バルブ、32………気体供給源、34………バキュームカップ、42………吸引手段、44………振動センサ、48………検出対象物、50………制御判定部、62………線形予測係数算出手段、64………判定手段。

Claims (7)

  1. 検出対象物を搬送手段で吸着保持し、
    前記検出対象物を前記搬送手段で搬送している途中で、または途中で前記搬送手段を停め、
    前記搬送手段で吸着保持している前記検出対象物を加振して、前記検出対象物の振動を測定し、
    この測定結果から特徴量を抽出して予め求めた基準特徴量との相関を求め、欠陥の有無を判定する、
    ことを特徴とする欠陥検出方法。
  2. 前記検出対象物を加振するタイミングは、
    前記搬送手段が前記検出対象物を搬送している途中で一旦停止したときに加振を開始し、
    前記制御判定部で欠陥の有無の判定が出たときに加振を終了する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の欠陥検出方法。
  3. 検出対象物の保持部を設けた搬送手段と、
    前記検出対象物に向けて気体を噴出する加振ノズルと、
    前記搬送手段で保持した前記検出対象物の移動範囲の少なくとも一部が測定範囲となる振動センサと、
    前記振動センサで得られた振動波形から特徴量を抽出する線形予測係数算出手段と、
    前記特徴量と予め求めた基準特徴量との相関を求めて欠陥の有無を調べる判定手段と、
    を備えたことを特徴とする欠陥検出装置。
  4. 前記保持部には、前記検出対象物に接触するバキュームカップを設け、このバキュームカップにこれの内部の空気を吸引する吸引手段を接続したことを特徴とする請求項3に記載の欠陥検出装置。
  5. 前記加振ノズルを前記保持部に設けたことを特徴とする請求項3または4に記載の欠陥検出装置。
  6. 前記搬送手段が配設された工場に気体供給源を設け、この気体供給源と前記加振ノズルとをホースで接続し、このホースにバルブを設けたことを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載の欠陥検出装置。
  7. 前記検出対象物は、プレス加工された被検体であることを特徴とする請求項3ないし6のいずれかに記載の欠陥検出装置。
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