JP2008118212A - 超音波プローブおよび超音波診断装置 - Google Patents

超音波プローブおよび超音波診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】微小なチャンネル間の均一性が高く、放熱特性に優れ、減衰率が大きく、さらに高強度で高い絶縁性を有する音響バッキング層を備えた超音波プローブを提供する。
【解決手段】複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維を樹脂中に複数含有し、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである複合樹脂材料から作られる音響バッキング層と、音響バッキング層上に互いにスペースをあけて配置され、圧電素子およびこの圧電素子上に形成される音響整合層を有する複数のチャンネルと、各チャンネルの音響整合層の表面を少なくとも覆うように形成された音響レンズを具備することを特徴とする超音波プローブ。
【選択図】 図3

Description

本発明は、被検体等に超音波信号を送受信する超音波プローブおよびこの超音波プローブを有する超音波診断装置に関する。
対象物に対し超音波信号を送信し、その対象物内からの反射信号(エコー信号)を受信して対象物内を画像化する医療用の超音波診断装置や超音波画像検査装置等では、超音波信号の送受信機能を有するアレイ式の超音波プローブが主に用いられている。このアレイ式超音波プローブには、圧電素子およびこの圧電素子上に形成される音響整合層を有するチャンネルを一次元方向に50〜300個配列した一次元アレイ式超音波プローブ、および前記チャンネルを二次元方向に500〜10000個配列した二次元アレイ式超音波プローブが知られている。
超音波プローブの使用において、診断時に例えば超音波プローブの音響レンズ側を被検体に当接させて圧電素子を駆動させることにより、圧電素子前面から超音波信号を被検体内に送信する態様がある。超音波信号は、圧電素子の駆動タイミングによる電子フォーカスおよび音響レンズによるフォーカスにより被検体内の所要位置に集束される。この圧電素子の駆動タイミングを制御することにより、被検体内の所要範囲に超音波信号を送信することができるため、そのエコー信号を受信処理することにより、前記所要範囲の超音波画像(断層像)が得られる。この際、圧電素子の駆動によりチャンネルの背面側にも超音波信号が放出される。このため、放出された超音波信号をチャンネルの背面側に配置した音響バッキング層で吸収し、装置に悪影響を与えないように設計されている。特に、0.04〜0.3mm2と小さい面積のチャンネルを二次元方向に配列した二次元アレイ式超音波プローブでは、一次元アレイ式超音波プローブに比べてより厳しい特性、例えば強度および均一性を有する材料から音響バッキング層を作ることが要求されている。
非特許文献1には、ベース樹脂であるエポキシ樹脂にタングステン(W)、アルミナ(Al23)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化鉄(Fe23)等の密度の高い粉末材料を配合し、密度を2.0前後、音速を2500m/s程度、音響インピーダンスを5MRayls前後にした材料から音響バッキング層を作ること、またベース樹脂であるクロロプレンゴム(CR),イソプレンゴム(IR)、ウレタンゴム(AU)などのゴム系材料に同様にWやZnO、Fe23などの密度の高い粉末材料を配合し、密度を3.0前後、音速を1500m/s程度、音響インピーダンスを5MRayls前後にした材料から音響バッキング層を作ることが記載されている。
特許文献1には、タングステンと熱硬化性樹脂を主たる材料として得られる粉末状組成物を成形することにより音響バッキング層に用いるタングステン含有樹脂成形物を得ることが記載されている。
特許文献2には、プリフォームとマトリクス材で形成されたバッキング材が開示され、かつプリフォームが直線的な繊維組織、平面的な繊維組織、3次元的な繊維組織であることが記載されている。
特許文献3には、酢酸ビニルの含有量が20〜80重量%のエチレン−酢酸ビニル共重合体に炭素繊維、炭化珪素繊維、アルミナ繊維からなる群から選ばれた充填剤と酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム鵜、窒化アルミニウム等の粉末を添加した音響バッキング材料が開示されている。
一方、特許文献4にはテトラポット状酸化亜鉛ウイスカにアスペクト比が10〜10000、径が0.1〜100μm、比抵抗が10-2〜105Ωcmの半導電性短繊維を混合した電波吸収体が開示されている。
特開平7−233278号公報 特開平9−127955号公報 特開2006−33801 特許第2598829号公報 Martha G. Grewe et al., IEEE transaction Ultrasonic Ferroelectrics and Frequency control, vol.37, No.6, p.506, 1990.
前記特許文献1〜3、非特許文献1に開示された音響バッキング材は、次のような問題がある。すなわち、超音波診断装置による断層像の画質向上や超音波プローブ感度の向上のためのパラメータとして、チャンネル不良数の低減及びチャンネル間のばらつき低減がある。この問題は、チャンネル面積が0.1mm2以下と小さい二次元アレイプローブでは特に重要である。このチャンネル不良の原因として次のことが挙げられる。音響バッキング材の一主面上に形成された溝間のメサ構造の強度が不足していることにより、メサ構造上に形成されるチャンネルの圧電素子がメサ構造と共に倒れてしまい、そのチャネルが使用不能となる。これは音響バッキング材中にタングステンやフェライトの数μmから数10μmの不定形粒子を10〜100重量%含む場合、樹脂やゴムが脆くなり、チャンネルを形成する目的で、音響整合層から圧電素子、音響バッキング材に亘ってブレード等により切断する時の応力でゴムと充填物の間で破断や剥離が生じるためである。すなわち、圧電素子のサイズが小さくなると、音響バッキング材のサイズも小さくなる。このため、切断時のストレスにより50〜100μmのピッチで圧電素子の接着面近傍を含む音響バッキング材を切断するときのストレスによって、音響バッキング材の折れや音響バッキング材と圧電素子との剥離などが生じる。これは、特に特許文献1に記載のように粉末状粒子、例えばW粒子のみを含む場合に生じる。また、特許文献2、3に記載のように炭素繊維やチタン酸カリウムなどの繊維を樹脂中に多量に含む場合には繊維の導電性により、チャンネル間の絶縁が充分に確保できなくなり、パルス電圧を印加できなくなる不都合を生じる。この対策としてチャンネル間のスペースにシリコーンゴムのような絶縁材料を充填することが行われているが、充填物量の差により二次元アレイで用いられるような微小なチャンネル(0.02〜0.3mm2)の間ではバッキング材料の音響インピーダンスが異なることとなり、送受信感度にばらつきが生じる虞がある。
特許文献4に記載の電波吸収体は、電波を吸収させるために樹脂全体が導電性で、また電波はギガヘルツの帯域での電界と磁界からなる横波の吸収を行う応用である。一方、超音波プローブに用いられるバッキング材料は1〜10MHzの疎密波からなる縦波の超音波を吸収する目的であり、さらに応用も異なっている。
最近の二次元アレイ式超音波プローブでは、200μm×200μmの形状の圧電素子(中心周波数が3MHz程度)を数1000個も作製する場合があり、音響バッキング材の強度向上と均一性は大きな課題である。この点、特許文献2、3についてはマトリクス材にプリフォームとして繊維状部材を配合することは開示されているが、バッキング材料の微細なエリアでの強度と均一性については何ら考慮されていない。
また、超音波プローブ表面(音響レンズ表面)の温度上昇を避けるために熱伝導性に優れ、小型軽量のバッキング材が望まれている。小型軽量のバッキング材を実現するためには超音波減衰が大きい材料で、かつ密度が低い材料であることが重要である。このために音響インピーダンスは1.5〜6MRaylsの材料が好ましい。さらに、バッキング材は絶縁性であることも重要である。
本発明は、微小なチャンネル間の均一性が高く、放熱特性に優れ、減衰率が大きく、さらに高強度で高い絶縁性を有する音響バッキング層を備えた超音波プローブを提供する。
本発明は、前記超音波プローブを備えた超音波診断装置を提供する。
本発明の第1態様によると、複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維を樹脂中に複数含有し、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである複合樹脂材料から作られる音響バッキング層;
前記音響バッキング層上に互いにスペースをあけて配置され、圧電素子およびこの圧電素子上に形成される音響整合層を有する複数のチャンネル;および
前記各チャンネルの音響整合層の表面を少なくとも覆うように形成された音響レンズ;
を具備することを特徴とする超音波プローブが提供される。
本発明の第2態様によると、複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維を樹脂中に複数含有し、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである複合樹脂材料から作られる音響バッキング層と、前記音響バッキング層上に互いにスペースをあけて配置され、圧電素子およびこの圧電素子上に形成される音響整合層を有する複数のチャンネルと、前記各チャンネルの音響整合層の表面を少なくとも覆うように形成された音響レンズを備えた超音波プローブ;および
前記超音波プローブにケーブルを通して接続された超音波診断装置部材;
を具備することを特徴とする超音波診断装置が提供される。
本発明によれば、微小なチャンネル間の均一性が高く、放熱特性に優れ、減衰率が大きく、さらに高強度で高い絶縁性を有する音響バッキング層を有し、高感度で信頼性の超音波プローブを提供できる。
本発明によれば、前記超音波プローブを備え、高画質の断層像を得ることが可能な超音波診断装置音響を提供できる。
以下、本発明の実施形態に係る超音波プローブおよび超音波診断装置を詳細に説明する。
実施形態に係る超音波プローブは、音響バッキング層を備える。複数のチャンネルは、音響バッキング層上に互いにスペースをあけて配置されている。各チャンネルは、それぞれ圧電素子と圧電素子上に形成される音響整合層とを有する。圧電素子は、例えばジルコンチタン酸鉛(PZT)系圧電セラミック材料やリラクサ系単結晶材料からなる圧電体と、この圧電体の両面に形成された例えばPd−Ag合金から作られる第1、第2の電極とから構成されている。この音響整合層は、1層または2層以上の形態で用いられ、例えばポリウレタンゴム、ポリエチレン、シリコーンゴム、エポキシ樹脂に繊維のような充填物を添加した混合材料から作られる。音響レンズは、各チャンネルの音響整合層の表面を覆うように形成されている。この音響レンズは、例えばシリコーンゴムに無機充填物を添加した混合材料で構成され、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜1.7MRaylsの材料から作られる。
音響バッキング層は、複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維を樹脂中に複数含有する複合樹脂材料から作られる。この複合樹脂材料は、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである。
このような複合樹脂材料から作られる音響バッキング層は、例えば図4に示すように樹脂21に複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維22を分散させた構造を有する。なお、図4中の23は複合樹脂材料から音響バッキング層を作製する工程で結合繊維22から折断された繊維片である。このような繊維片23の量は、含有される結合繊維22に対して体積百分率で30%以下占めることを許容する。この繊維片23の量が30体積%を超える場合は、減衰率が低下する虞がある。
複合樹脂材料中の樹脂としては、例えばエポキシ樹脂、シリコーン系ゴム、ニトリル系ゴム、イソプレン系ゴム及びクロロプレンゴム、ブチルゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンジエン(EPSM)ゴム、フロロシリコンゴム、フッ素化エラストマー(例えば信越化学工業社製のSiful樹脂)等が挙げられ、これら樹脂は単独または混合物の形態で用いることができる。中でもエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型やF型を変性脂肪族ポリアミンや酸無水物またはポリチオールで硬化させた材料等が好ましい。
複合樹脂材料中の結合繊維は、例えば図6の(a)に示すように2本の酸化亜鉛繊維31の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維32、同図の(b)に示すように3本の酸化亜鉛繊維31の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維33、同図の(c)に示すように4本の酸化亜鉛繊維31の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維34を挙げることができる。これらの結合繊維において、異なる方向に延出した各酸化亜鉛繊維は同じ長さでも、異なった長さでもよい。これらの結合繊維の中で、特に4本の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた構造のテトラポット状の結合繊維が好ましい。テトラポット状の結合繊維は、例えば金属亜鉛粉末を数%以下の濃度の酸素を含む雰囲気中、800〜1050℃にて1〜30分間加熱処理することにより製造される。また、結合繊維は異なる方向に延出した酸化亜鉛繊維の本数が等しいものを樹脂に充填してもよく、または異なる方向に延出した酸化亜鉛繊維の本数が異なるものを混合して樹脂に充填、例えば前述した図6の(a)〜(c)の結合繊維から選ばれる少なくとも2種の結合繊維を混合して樹脂に充填、してもよい。
結合繊維を構成する酸化亜鉛繊維は、径が10μm以下、好ましくは1〜10μm、長さがその径の5倍以上の寸法を有するものが望ましい。このような結合繊維は、樹脂中にこの樹脂および結合繊維の総量に対して3〜20体積%の範囲で含有、分散されることが好ましい。
酸化亜鉛繊維の径が10μmを超えると、チャンネルの圧電素子からの超音波が反射し易く、かつ切断時の強度向上効果も低く、さらにチャンネルを微小面積(例えば0.04mm2〜0.3mm2)にした時の感度のばらつきが大きくなる虞がある。また、酸化亜鉛繊維の長さをその径の5倍未満にすると、複合樹脂材料から作られる音響バッキング層の強度向上、放熱性、高減衰率、音速低下、ばらつき低減などの効果を十分に高めることが困難になる虞がある。特に、酸化亜鉛繊維の長さが50μmを超えると、結合繊維の形状を保持することが困難になる。
複合樹脂材料中の結合繊維の含有割合を3体積%未満にすると、複合樹脂材料から作られる音響バッキング層の強度向上、放熱性、高減衰率、音速低下、ばらつき低減などの効果を十分に高めることが困難になる虞がある。一方、複合樹脂材料中の結合繊維の含有割合が20体積%を超えると、樹脂中への充填が困難となる虞がある。より好ましい結合繊維の含有割合は、5〜15体積%である。
複合樹脂材料には、平均粒径2〜15μmの粒子、例えば金属タングステン、酸化タングステン、金属タンタル、金属鉄、酸化鉄の群から選ばれる少なくとも1つから作られる粒子をさらに含有することを許容する。この粒子は、前記樹脂中にこの樹脂および粒子の総量に対して10体積%以下、より好ましくは1〜5体積%含有されることが望ましい。このように粒子を結合繊維と共に樹脂に含有させた複合樹脂材料から作られた音響バッキング層は、低い音響インピーダンスの値を保持しつつ、高強度、高絶縁性、高熱伝導性を有すると共に、チャンネルを微小面積(例えば0.3mm2以下、具体的には0.04〜0.3mm2)にした時の感度の均一性が高く、かつ大きな減衰率を有する。結合繊維および粒子は、樹脂中に体積比にて3:0.1〜2:1の割合で含有されることが好ましい。
このような複合樹脂材料から作られる音響バッキング層は、例えば図5に例示すように樹脂21に複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維22および平均粒径2〜15μmの粒子24を分散させた構成を有する。なお、図5中の23は複合樹脂材料から音響バッキング層を作製する工程で結合繊維22から折断された繊維片である。繊維片23の量は、含有される結合繊維22に対して体積百分率で30%以下占めることを許容する。
次に、実施形態に係る超音波プローブ、例えば一次元アレイ式超音波プローブを図1〜図3を参照して説明する。
図1は、実施形態に係る一次元アレイ式超音波プローブを示す部分切欠斜視図、図2は図1の超音波プローブの要部斜視図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
一次元アレイ式超音波プローブ1は、音響バッキング層2を備えている。この音響バッキング層2は、図3に示すように樹脂6中に複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維3、結合繊維3から折断された繊維片4および粒子5が複数含有され、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである複合樹脂材料から作られる。
複数のチャンネル7は、音響バッキング層2上に互いに所望のスペース8をあけて配置されている。音響バッキング層2には、複数のチャンネル7のスペース8に対応して溝9がそれぞれ形成されている。なお、各チャンネル7間のスペース8には例えば低音響インピーダンス、高減衰性のシリコーンゴムのような比較的に柔らかい樹脂を充填して機械的な強度を保持してもよい。また、この樹脂はスペース8のみならずその下の音響バッキング層2の溝9に充填してもよい。
各チャンネル7は、圧電素子10と、この圧電素子10上に形成された少なくとも1層(例えば2層)の音響整合層、すなわち第1、第2の音響整合層111、112とを有する。圧電素子10は、図2および図3に示すように例えばジルコンチタン酸鉛(PZT)系圧電セラミック材料やリラクサ系単結晶材料からなる圧電体12と、この圧電体12の両面に形成された第1、第2の電極131,132とから構成されている。前記圧電素子10の第1電極131は、音響バッキング層2上に例えばエポキシ樹脂系接着剤層(図示せず)により接着、固定されている。前記第1音響整合層111は、圧電素子10の第2電極132上に例えばエポキシ樹脂系接着剤層(図示せず)により接着、固定されている。第2音響整合層112は、第1音響整合層111上に例えばゴム系接着剤層(図示せず)により接着、固定されている。
音響レンズ14は、チャンネル7の第2音響整合層112表面に形成されている。
音響バッキング層2、複数のチャンネル7および音響レンズ14は、上端に開口部を有するケース(筐体)15内に音響バッキング層2が支持台16に載置されるように収納されている。ケース15内には、各チャンネル7の圧電素子10の駆動タイミングを制御する制御回路および圧電素子10に受信された受信信号を増幅するためのアンプ回路を含む信号処理回路(図示せず)が内蔵されている。信号側印刷配線板およびアース側印刷配線板(いずれも図示せず)は、一端が圧電素子10の第1、第2の電極131,132にそれぞれ接続され、他端が制御回路、信号処理回路にそれぞれ接続されている。ケーブル17は、音響レンズ14と反対側のケース15部分から挿入され、その先端が信号処理回路(図示せず)と接続されている。
このような構成のアレイ式超音波プローブにおいて、各チャンネル7における圧電素子10の第1、第2の電極131,132間に電圧を印加して、圧電体12を共振させることにより超音波を各チャンネル7の音響整合層(第1,第2の音響整合層111,112)および音響レンズ14を通して放射(送信)する。受信時には、音響レンズ14および各チャンネル7の音響整合層(第1,第2の音響整合層111,112)を通して受信された超音波によって各チャンネル7の圧電素子10の圧電体12を振動させ、この振動を電気的に変換して信号とし、画像を得る。
次に、実施形態に係る一次元アレイ式超音波プローブの製造方法を説明する。
まず、複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維を樹脂中に複数含有し、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである複合樹脂材料から音響バッキング層を形成する。具体的には、例えば液状エポキシ樹脂のような液状樹脂に複数の結合繊維を添加、分散させ、成形することにより音響バッキング層を作製する。このような液状樹脂を使用することによって、複数の結合繊維がそれらの分散過程で折断されるのを抑制することが可能になる。
次いで、音響バッキング層上に前述した圧電素子、第1,第2の音響整合層をこの順に、例えばこれらの部材間に低粘性のエポキシ樹脂系接着剤をそれぞれ介在させて、積層させる。つづいて、前記積層物を例えば120℃で1時間程度加熱し、前記各エポキシ樹脂系接着剤を硬化させることにより音響バッキング層と圧電素子、圧電素子と第1音響整合層、第1音響整合層と第2音響整合層をそれぞれ接着、固定させる。
次いで、第2音響整合層から音響バッキング層に向かって例えばダイシングブレードにて例えば50〜200μmの幅(ピッチ)でダイシング(切断)処理して一次元アレイ状に複数分割し、圧電素子および第1、第2の音響整合層を有する複数のチャンネルを形成する。この時、複数のチャンネルのスペースに対応して溝が音響バッキング層の表層に形成される。つづいて、必要に応じて各チャンネル間のスペースに例えば低音響インピーダンス、高減衰性のシリコーンゴムのような比較的に柔らかい樹脂を充填して各チャンネルの機械的な強度を保持する。ひきつづき、各チャンネルの第2音響整合層に音響レンズをシリコーンゴム系接着層で接着固定し、音響バッキング層、複数のチャンネルおよび音響レンズを筐体内に収納する。その後、ケースに内蔵した制御回路および信号処理回路の接続、信号処理回路へのケーブルの接続等により一次元アレイ式超音波プローブを製造する。
次に、実施形態に係る二次元アレイ式超音波プローブを図7〜図9を参照して説明する。
図7は、実施形態に係る二次元アレイ式超音波プローブの要部斜視図、図8は図7のVIII−VIII線に沿う部分断面図、図9は図7のIX−IX線に沿う部分断面図である。
音響バッキング層51は、図9に示すように樹脂52中に複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維53、結合繊維53から折断された繊維片54および平均粒径2〜15μmの粒子55が複数含有され、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである複合樹脂材料から作られる。
複数のチャンネル56は、音響バッキング層51上に互いにスペース57をあけてXYの二次元方向(マトリクス状)に配置されている。音響バッキング層51は、図8に示すようにY方向で分離されている。すなわち、複数のチャンネル56は、図9に示すようにX方向において共通の音響バッキング層51上に配置され、図8に示すようにY方向において分離された音響バッキング層51上に配置されている。また、音響バッキング層51は、図9に示すようにX方向に配置された各チャンネル56間のスペース57に対応して溝58が形成されている。
各チャンネル56は、圧電素子59とこの圧電素子59上に配置された例えば1層の音響整合層60とから構成されている。なお、音響整合層60は、2層以上重ねた積層体であってもよい。
圧電素子59は、音響バッキング層51上に配置され、図8、図9に示すように例えばジルコンチタン酸鉛(PZT)系圧電セラミック材料やリラクサ系単結晶材料からなる圧電体61と、この圧電体61の両面に形成された例えばPd−Ag合金からなる第1、第2の電極621,622とから構成されている。
信号側電極63は、図8に示すように圧電素子59の一方の側面から音響バッキング層51まで延出して設けられ、その一方の側面に露出する第1電極621と接続されている。アース側電極64は、圧電素子59の他方の側面から音響バッキング層51まで延出して設けられ、その他方の側面に露出する第2電極622と接続されている。なお、この他方の側面に露出する第1電極621部分は切欠され、例えばエポキシ樹脂からなる絶縁部材65がそれぞれ埋め込まれている。このような絶縁部材65を圧電素子59の他方の側面に露出する第1電極621部分に埋め込むことによって、アース側電極64を圧電素子59の他方の側面に露出する第2電極622から第1電極621部分を横切って音響バッキング層51まで延出させる際に、アース側電極64と第1電極621の間に絶縁部材65を介在させてアース電極64が第1電極621に電気的に接続されるのを防止する。
信号側印刷配線板(例えば信号用フレキシブル印刷配線板)66は、表面にチャンネル56の配列ピッチでパターン化された信号線67を有し、それらの信号線67が前記信号側電極63と音響バッキング層51が位置する部分で電気的に接続されている。アース側印刷配線板(例えばアース用フレキシブル印刷配線板)68は、表面にチャンネル56の配列ピッチでパターン化されたアース線69を有し、そのアース線69がアース側電極64と音響バッキング層51が位置する部分で電気的に接続されている。このような信号側印刷配線板66と信号側電極63の接続およびアース側印刷配線板68とアース側電極64との接続は、図8に示すY方向の音響バッキング層51のスペース間で行われている。なお、パターン化されていないアース電極板を用いてアース線を共通化してもよい。
例えばシリコーン樹脂から作られる充填部材70は、X方向に配列されたチャンネル56間のスペース57およびこのスペース57に連通する音響バッキング層51の溝58とY方向に配列されるチャンネル56間のスペース57および音響バッキング層51間に設けられている。
図示しない音響レンズは、複数のチャンネル56の音響整合層60上に形成されている。
音響バッキング層51、複数のチャンネル56および音響レンズ(図示せず)は、図示しないケース(筐体)内に収納されている。このケース内には、各チャンネル56の圧電素子59の駆動タイミングを制御する制御回路および圧電素子59に受信された受信信号を増幅するためのアンプ回路を含む信号処理回路(図示せず)が内蔵されている。これら回路には、フレキシブル印刷配線板66,68の信号線67、アース線69が電気的に接続される。
信号側、アース側の印刷配線板66,68は、フレキシブル印刷配線板に限らず、エポキシ樹脂にガラス不織布を織り込んだ複合材料からなる基板表面にAu、Cr、Cu及びNiからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる導電層(信号線、アース線)を形成したリジッド印刷配線板でもよい。
次に、前述した二次元アレイ式超音波プローブの製造方法の一例を説明する。
まず、複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維を樹脂中に複数含有し、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである複合樹脂材料から平板状音響バッキング層を形成する。具体的には、例えば液状エポキシ樹脂のような液状樹脂に複数の結合繊維を添加、分散させ、成形することにより平板状音響バッキング層を作製する。このような液状樹脂を使用することによって、複数の結合繊維がそれらの分散過程で折断されるのを抑制することが可能になる。
次いで、平板状音響バッキング層上に平板状圧電素子をエポキシ接着剤で接着する。平板状圧電素子上に例えば1枚の平板状音響整合層をエポキシ接着剤によって接着することにより平板状音響バッキング層、平板状圧電素子、平板状音響整合層からなる平板状積層体を作製する。つづいて、平板状積層体をダイシングにより例えば400μm程度の幅で切断することにより短冊状音響バッキング層上に短冊状圧電素子と短冊状音響整合層がこの順序で形成された複数個の短冊状積層体を作製する。
次いで、短冊状積層体の長手方向に沿う両側面のうち、短冊状圧電素子および短冊状音響バッキング層の両側面にスパッタ等によって信号側電極およびアース側電極それぞれを形成する。このとき、信号側電極は短冊状圧電素子の第1電極にのみ接続され、アース側電極は短冊状圧電素子の第1電極と絶縁部材で絶縁されて第2電極にのみ接続される。これにより、短冊状圧電素子の側面から短冊状音響バッキング層に延在された信号側電極およびアース側電極が形成される。このように音響バッキング層に延出される信号側電極およびアース側電極の長さを設定することによって、信号側電極ではチャンネル分割作業によってチャンネル毎に分割され、一方アース側電極ではチャンネル分割作業後も共通化されることになる。なお、アース側電極も信号側電極と同じような方法で形成することでチャンネル毎に分割された電極郡を設けることも可能である。
次いで、短冊状積層体をその短冊状音響整合層側から短冊状音響バッキング層に向けてダイシング(切断)加工を施すことによって短冊状音響整合層および短冊状圧電素子を分割し、圧電素子および音響整合層を有する複数のチャンネルを形成する。各チャンネルは、通常、幅が100〜300μmとする。また、音響バッキング層には例えば100〜300μm程度の深さで切り込んで溝を形成することによって、短冊状音響バッキング層の一方の側面まで延出された信号側電極をチャンネル毎に分割する。ただし、他方の側面まで延出されたアース側電極はチャンネル分割作業後も共通化される。
次いで、圧電素子の配列ピッチでパターン化された信号線を有する信号側フレキシブル印刷配線板を短冊状音響バッキング層の一方の側面に接着し、分割された信号側電極に接続する。つづいて、共通化されたアース線を有するアース側フレキシブル印刷配線板を短冊状音響バッキング層の他方の側面に接着し、アース側電極に接続する。
このような工程によって、圧電素子および音響整合層からなる1列分のチャンネルが音響バッキング層上に所定のピッチで配置され、音響バッキング層の各々の側面において信号側電極、アース側電極がフレキシブル印刷配線板上の信号線とアース線にそれぞれ電気的に接続された1列配置のチャンネルアレイユニットが作製される。
この後、複数のチャンネル間のスペースに例えばシリコーン樹脂からなる充填部材を埋め込み、複数のチャンネル上に音響レンズを接着し、各チャンネルの圧電素子の駆動タイミングを制御する制御回路および積層圧電素子に受信された受信信号を増幅するためのアンプ回路を含む信号処理回路が内蔵されたケース(筐体)に収納して二次元アレイ式超音波プローブを製造する。
実施形態に係る超音波プローブを備えた超音波診断装置を図10を参照して説明する。
対象物に対し超音波信号を送信し、その対象物からの反射信号(エコー信号)を受信して対象物を画像化する医療用の超音波診断装置(または超音波画像検査装置)は、超音波信号送受信機能を有するアレイ式超音波プローブを備えている。この超音波プローブは、例えば前述した図1〜図3に示す構造を有する。この超音波プローブ1は、ケーブル17を通して超音波診断部材71に接続されている。超音波診断部材71は、超音波プローブの超音波信号の送信、受信処理等を行う図示しない超音波プローブ制御器、およびディスプレイ72を備えている。
以上説明した実施形態に係る超音波プローブは、複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維を樹脂中に複数含有し、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである複合樹脂材料から作られる音響バッキング層と、前記音響バッキング層上に互いにスペースをあけて配置され、圧電素子およびこの圧電素子上に形成される音響整合層を有する複数のチャンネルと、前記各チャンネルの音響整合層の表面を少なくとも覆うように形成された音響レンズとを具備するため、以下のような効果を奏する。
(1)音響バッキング層は、結合繊維が樹脂中に複数含有された複合樹脂材料から作られるため、大きな超音波の減衰率を発現することが可能になる。すなわち、複数のチャンネルの圧電素子の駆動により発生し、圧電素子の背面側に放射された超音波は音響バッキング層中の結合繊維に達する。この結合繊維は、複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた形状を有するため、超音波が当たると、自身が振動することにより吸収して大きな減衰率が発現される。
(2)複合樹脂材料中の結合繊維を構成する酸化亜鉛繊維は、優れた熱伝導率を有するため、複数のチャンネルの圧電素子で発生する熱および音響バッキング層自身の超音波の減衰に伴って発生する熱を効果的に外部に良好に放出させることが可能になる。
(3)複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた形状を有する結合繊維を樹脂に複数充填した複合樹脂材料から作られる音響バッキング層は、高い強度を有するため、チャンネル形成を目的とした音響整合層、圧電素子の切断および音響バッキング層への溝形成、または音響整合層、圧電素子および音響バッキング層の切断の際に音響バッキング層にクラックが発生するのを防止できる。また、このような構成の音響バッキング層は充填された繊維により厚さ方向および面方向の強度を釣り合わせることができるため、切断時の応力を良好に緩和してクラック発生を防ぐことが可能になる。その結果、チャンネル不良を防止できる。
したがって、高減衰率、高放熱性を有する音響バッキング層を備え、さらに音響バッキング層の強度向上によりチャンネル不良を防止できるため、高感度で高信頼性の超音波プローブを提供できる。
複合樹脂材料中の樹脂としてエポキシ樹脂、シリコーン系ゴムを用いることによって、接着樹脂層としてエポキシ樹脂を用いることが可能になるため、圧電素子と音響バッキング層とを強力に接着することができ、さらにチャンネル不良がより効果的に防止することができる。
特に、結合繊維の酸化亜鉛繊維の径を10μm以下、その長さを径の5倍以上にし、樹脂への含有量を3〜20体積%にすることによって、より高強度、高減衰率、高放熱性を有する音響バッキング層を備え、より高感度で高信頼性の超音波プローブを提供できる。
また、音響バッキング層を構成する複合樹脂材料中に金属タングステン、酸化タングステン、金属タンタル、金属鉄、酸化鉄等から作られる粒子をさらに充填することによって、より一層高強度、高減衰率、高放熱性を有する音響バッキング層を備え、感度および信頼性がより一層向上された超音波プローブを提供できる。
実施形態に係る超音波診断装置は、高感度、高信頼性の超音波プローブを備えるため、断層像の画質向上および感度向上を達成できる。
以下,本発明の実施例をさらに詳細に説明する。
(実施例1)
液状エポキシ樹脂(エマーソン&カミング社製商品名;エコボンド27)[EPRと略す]に結合繊維である複数のテトラポット状酸化亜鉛繊維(TPZ)をこの液状エポキシ樹脂およびTPZの総量に対して3体積%添加した後、さらに硬化剤を加え、ポリエチレンの容器に入れ、回転式のミキサーで5分間、攪拌し、均一に混合して音響バッキング組成物を調製した。ここに用いるTPZは、4本の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた形状を有し、各酸化亜鉛繊維は直径約2μm、長さ40〜50μmを有する。また、複数のTPZはほぼ同じ長さの4本の酸化亜鉛繊維が互いに異なる方向に延出した形状と、長さ40〜50μmの範囲の4本の酸化亜鉛繊維が互いに異なる方向に延出した形状とが混在される。
次いで、音響バッキング組成物を真空容器で10分間脱泡した後、テフロン(登録商標)からなる容器に入れた。ひきつづき、85℃、1時間の予備硬化した後、125℃で2時間の本硬化を行って音響バッキング層用素材を製造した。
(実施例2〜7)
EPR、TZPおよび第2充填材を下記表1に示す割合で配合した以外、実施例1と同様な方法により音響バッキング層用素材をそれぞれ製造した。
(実施例8)
液状ニトリルゴム(日本ゼオン社製商品名;液状NBR)[NBRと略す]に実施例1と同様な複数のテトラポット状酸化亜鉛繊維(TPZ)をこのNBRおよびTPZの総量に対して5体積%添加し、さらに平均粒径5〜10μmのFe23粒子をNBRおよび粒子の総量に対して5体積%添加した後、ポリエチレンの容器に入れ、回転式のミキサーで5分間、攪拌し、均一に混合して音響バッキング組成物を調製した。つづいて、この音響バッキング組成物を真空容器で10分間脱泡した後、テフロン(登録商標)からなる容器に入れた。ひきつづき、80℃で24時間の硬化を行って音響バッキング層用素材を製造した。
(実施例9)
イソプレンゴム(クラレ社製商品名;クラプレンLIR)[IRと略す]に実施例1と同様な複数のテトラポット状酸化亜鉛繊維(TPZ)をこのIRおよびTPZの総量に対して10体積%添加し、さらに平均粒径5〜10μmのタングステン粒子をIRおよび粒子の総量に対して10体積%添加した後、ポリエチレンの容器に入れ、回転式のミキサーで5分間、緩慢に攪拌し、均一に混合して音響バッキング組成物を調製した。つづいて、この音響バッキング組成物を真空容器で10分間脱泡した後、テフロン(登録商標)からなる容器に入れた。ひきつづき、80℃で24時間の硬化を行って音響バッキング層用素材を製造した。
(実施例10)
シリコーンゴム(東芝 GEシリコーン社製商品名;TSE3221S)[Qと略す]に実施例1と同様な複数のテトラポット状酸化亜鉛繊維(TPZ)をこのQおよびTPZの総量に対して4体積%添加し、さらに平均粒径5〜10μmのFe23粒子をQおよび粒子の総量に対して4体積%添加した後、ポリエチレンの容器に入れ、回転式のミキサーで5分間、攪拌し、均一に混合して音響バッキング組成物を調製した。つづいて、この音響バッキング組成物を真空容器で10分間脱泡した後、テフロン(登録商標)からなる容器に入れた。ひきつづき、40℃で24時間の硬化を行って音響バッキング層用素材を製造した。
(実施例11)
Q、TZPおよび第2充填材を下記表1に示す割合で配合した以外、実施例10と同様な方法により音響バッキング層用素材を製造した。
(比較例1,2)
EPR、第1充填材または、EPR、第1、第2の充填材を下記表1に示す割合で配合した以外、実施例1と同様な方法により音響バッキング層用素材を製造した。
(比較例3)
NBR、第1、第2の充填材を下記表1に示す割合で配合した以外、実施例8と同様な方法により音響バッキング層用素材を製造した。
(比較例4)
IR,第1、第2の充填材を下記表1に示す割合で配合した以外、実施例9と同様な方法により音響バッキング層用素材を製造した。
(比較例5,6)
Q,第1、第2の充填材を下記表1に示す割合で配合した以外、実施例10と同様な方法により音響バッキング層用素材をそれぞれ製造した。
なお、下記表1の第1充填材欄のCFは直径10μm、長さ6mmの炭素繊維、GFは直径10μm、長さ6mmのガラス繊維、AFは直径10μm、長さ6mmのアルミナ繊維、第2充填材は全て平均粒径5〜10μmの粒子である。下記表1の第1充填材の量は、樹脂および第1充填材の総量に対する体積%、第2充填材の量は樹脂および第2充填材の総量に対する体積%を示す。
得られた実施例1〜11および比較例1〜6の音響バッキング層用素材について、密度、音速、音響インピーダンス(AI)、減衰率、熱伝導率、絶縁抵抗、信号ばらつき(均一性)および加工性を以下の方法で評価した。
1)密度
密度は、音響バッキング層用素材から切り出した30mm×30mm×1mmの寸法の第1試験片を用いて、25℃の空気中および水中の重量を測定するアルキメデス法にて求めた。
2)音速および減衰率
水中25℃で1MHzの測定用プローブを用いて、前記第1試験片の音速、減衰率を測定した。すなわち、水中に静置されたステンレス板および静置された第1試験片に超音波プローブから送信し、その反射エコーを測定した。
第1試験片の有無による反射エコーの時間差と第1試験片厚みから音速を求めた。音速(C)の算出は各温度における水の音速を基準として、水と第1試験片の透過波形の時間差を利用し、以下の式を用いて算出した。
C=C0/[L−C0(Δt/d)]
ここで、C0は水の音速、dは試料の厚み、Δtは水と第1試験片の透過波形の最初のピークを越した後のゼロクロス点の時間差を示す。
減衰率は、同様に水温25℃において第1試験片の有無による反射エコーの強度差と第1試験片厚みから所定の方法で減衰率を求めた。
3)音響インピーダンス(AI)
AIは、測定した密度と音速の積として求めた。
4)熱伝導率
音響バッキング層用素材から切り出した直径10mm、厚さ1mmの第2試験片を用いてレーザフラッシュ法により求めた。
5)絶縁抵抗
前記第1試験片(寸法:30mm×30mm×1mm)の500Vの電圧を1分間印加して漏れ電流を測定して絶縁抵抗を評価した。
絶縁抵抗の評価は、
・1×1012Ωcm以上:5、
・1×1011Ωcm以上、1×1012Ωcm未満:4、
・1×1010Ωcm以上、1×1011Ωcm未満:3、
・1×109Ωcm以上、1×1010Ωcm未満:2、
・1×109Ωcm未満:1、
と5段階とした。
6)信号ばらつき
前記第1試験片(寸法:30mm×30mm×1mm)上にPZT圧電素子およびシリコーンゴムにアルミナの無機充填物を添加した混合材料からなる音響整合層をこの順序でエポキシ樹脂接着剤を介して積層し、この積層物を音響整合層から音響バッキング層に向けて音響バッキング層に深さ200μmの溝が形成されるようにクロスダイシングして寸法が200μm×200μm(面積:0.04mm2)のチャンネルを20個×20個(合計400個)形成した。各チャンネルの圧電素子の一方の電極に100Vのパルス電圧を印加し、他方の電極を接地して圧電素子を振動させた。各チャンネルの圧電素子を振動させたときの信号強度を測定してチャンネル不良に関与する信号ばらつきを評価した。
信号ばらつきの評価は、
・チャンネル間の信号強度ばらつきが5%以下:5、
・チャンネル間の信号強度ばらつきが5%を超え、10%以下:4、
・チャンネル間の信号強度ばらつきが10%を超え、20%以下:3、
・チャンネル間の信号強度ばらつきが20%を超え、40%以下:2、
・チャンネル間の信号強度ばらつきが40%以上:1、
と5段階とした。
7)加工性
前記第1試験片(寸法:30mm×30mm×1mm)にクロスダイシングして深さ200μmの溝を1つの升寸法が200μm×200μmで20個×20個(合計400個)になるように形成した。この溝形成において、破損状態を顕微鏡で観察して加工性を評価した。
加工性の評価は、
・破損数が0%:5、
・破損数が0%を超え、1%以下:4、
・破損数が1%を超え、5%以下:3、
・破損数が5%を超え、20%以下:2、
・破損数が20%以上:1、
と5段階とした。
これらの結果を下記表1に併記する。
Figure 2008118212
前記表1から明らかなように樹脂に複数のテトラポット状酸化亜鉛繊維(TPZ)を添加した複合樹脂材料から作られる実施例1〜11の音響バッキング層用素材は、音響インピ-ダンスが1.5〜6MRaylsと小さいながら、減衰率が1.5〜5.6dB/mmMHz、熱伝導率が0.5〜1.5W/mと大きな値を有し、さらに微小なチャンネル(面積:0.04mm2)の不良率も低く、感度のばらつきが小さい特性を有することがわかる。
特に、テトラポット状酸化亜鉛繊維(TPZ)の充填率が3〜20体積%である複合樹脂材料から作られる実施例1〜10の音響バッキング層用素材はTPZの充填率が20体積%を超える複合樹脂材料から作られる実施例11の音響バッキング層用素材に比べて絶縁抵抗および加工性が高いことがわかる。
なお、上述した各実施例はこの発明の技術的思想を具体化するための装置を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を実施例に開示されたもののみに特定するものではない。本発明はその要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができるものである。
実施形態に係る一次元アレイ式超音波プローブを示す部分切欠斜視図。 図1の超音波プローブの要部斜視図。 図2のIII−III線に沿う断面図。 実施形態に用いられる音響バッキング層の一例を示す断面図。 実施形態に用いられる音響バッキング層の別の例を示す断面図。 実施形態に用いられる音響バッキング層を構成する複合樹脂材料中の繊維を示す概略図。 実施形態に係る二次元アレイ式超音波プローブの要部斜視図。 は図7のVIII−VIII線に沿う部分断面図。 図7のIX−IX線に沿う部分断面図。 実施形態に係る超音波診断装置を示す概略図。
符号の説明
1…超音波プローブ、2、51…音響バッキング層、3,22,32,33,34,53…結合繊維、5,24,55…粒子、6,21,52…樹脂、7,56…チャンネル、10,59…圧電素子、111,112,60…音響整合層、14…音響レンズ、17…ケーブル、31…酸化亜鉛繊維、71…超音波診断装置部材、72…ディスプレイ。

Claims (9)

  1. 複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維を樹脂中に複数含有し、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである複合樹脂材料から作られる音響バッキング層;
    前記音響バッキング層上に互いにスペースをあけて配置され、圧電素子およびこの圧電素子上に形成される音響整合層を有する複数のチャンネル;および
    前記各チャンネルの音響整合層の表面を少なくとも覆うように形成された音響レンズ;
    を具備することを特徴とする超音波プローブ。
  2. 前記樹脂は、エポキシ樹脂、シリコーン系ゴム、イソプレン系ゴムおよび二トリル系ゴムの群から選ばれる少なくとも1つであることを特徴とする請求項1記載の超音波プローブ。
  3. 前記酸化亜鉛繊維は、径が10μm以下、長さがその径の5倍以上の寸法を有し、この酸化亜鉛繊維からなる前記結合繊維は前記樹脂中にこの樹脂および結合繊維の総量に対して3〜20体積%の範囲で含有されることを特徴とする請求項1または2記載の超音波プローブ。
  4. 前記複合樹脂材料は、金属タングステン、酸化タングステン、金属タンタル、金属鉄、酸化鉄の群から選ばれる少なくとも1つの粒子をさらに含有することを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の超音波プローブ。
  5. 前記粒子は、平均粒径が2〜15μmであることを特徴とする請求項4記載の超音波プローブ。
  6. 前記粒子は、前記樹脂中にこの樹脂および粒子の総量に対して10体積%以下含有されることを特徴とする請求項4または5記載の超音波プローブ。
  7. 前記結合繊維および前記粒子は、前記樹脂中に体積比にて3:0.1〜2:1の割合で含有されることを特徴とする請求項4〜6いずれか記載の超音波プローブ。
  8. 前記複数のチャンネルが二次元方向に配列されたアレイ式で、各チャンネルの面積が0.03mm2以下であることを特徴とする請求項1〜8いずれか記載の超音波プローブ。
  9. 複数の酸化亜鉛繊維の一端が互いに結合し、他端が互いに異なる方向に延びた結合繊維を樹脂中に複数含有し、音響インピーダンスが室温25℃において1.3〜6MRaylsである複合樹脂材料から作られる音響バッキング層と、前記音響バッキング層上に互いにスペースをあけて配置され、圧電素子およびこの圧電素子上に形成される音響整合層を有する複数のチャンネルと、前記各チャンネルの音響整合層の表面を少なくとも覆うように形成された音響レンズを備えた超音波プローブ;および
    前記超音波プローブにケーブルを通して接続された超音波診断部材;
    を具備することを特徴とする超音波診断装置。
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