JP2008117197A - 自動運転装置の安全装置及び自動運転装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動運転装置の可動部の動作範囲内に作業者や他の自動運転装置が立ち入って作業を行うような場合でも、可動部と作業者等との衝突を防止し、安全に可動部を動作させることが可能な自動運転装置の安全装置及び自動運転装置の制御方法を提供する。
【解決手段】自動運転装置の安全装置(10)は、所定の経路に沿って移動する可動部の動作を制御する制御部(21)と、可動部及び所定の経路上に設定された監視領域を撮影した画像を取得する撮像部(11)とを有する。制御部(21)は、画像に基づいて可動部の位置を検出する位置検出手段(31)及び監視領域内に侵入物が存在するか否かを判定する判定手段(32)と、可動部の位置から監視領域までの移動距離を算出する移動距離算出手段(33)と、監視領域内に侵入物が存在すると判定された場合に、移動距離が所定距離以下の場合、可動部を停止または減速させる衝突回避手段(34)とを有する。
【選択図】図2
【解決手段】自動運転装置の安全装置(10)は、所定の経路に沿って移動する可動部の動作を制御する制御部(21)と、可動部及び所定の経路上に設定された監視領域を撮影した画像を取得する撮像部(11)とを有する。制御部(21)は、画像に基づいて可動部の位置を検出する位置検出手段(31)及び監視領域内に侵入物が存在するか否かを判定する判定手段(32)と、可動部の位置から監視領域までの移動距離を算出する移動距離算出手段(33)と、監視領域内に侵入物が存在すると判定された場合に、移動距離が所定距離以下の場合、可動部を停止または減速させる衝突回避手段(34)とを有する。
【選択図】図2
Description
本発明は、自動運転装置の安全装置及び自動運転装置の制御方法に関するものであり、より詳しくは、自動運転装置の可動部が協調して作業を行う作業者や他の自動運転装置と衝突することを防止する自動運転装置の安全装置及び自動運転装置の制御方法に関する。
近年、自動組み立て装置、自動加工装置、自動搬送装置など、自律的に動作して、所定の動作を行う可動部を備えた自動運転装置が、様々な場面で用いられている。これらの自動運転装置では、可動部が人や他の物と衝突して重大事故が発生する危険を避けるために、何らかの安全装置を設けることが重要である。
そのような安全装置として、例えば対象装置の周辺領域を撮影した画像から、作業者の手に相当する特定の色調の図形を取り出し、その色調の図形の特徴量を抽出し、抽出された特徴量から所定の特徴が現れた場合、対象装置の運転を停止させる安全装置が開発されている(特許文献1参照)。特許文献1に開示された安全装置は、作業者の手と対象装置周辺の色調が異なることを利用して、画像データから作業者の手を認識することにより、作業者の手が対象装置に巻き込まれる事故を未然に防止することができる。
しかし、自動運転装置が、作業者や他の自動運転装置(以下、作業者等という)と協調して一つの作業を行う場合、自動運転装置の動作中に、その動作範囲内に作業者等が立ち入らなければならないことがある。このような場合、特許文献1に開示された安全装置では、作業者等が動作範囲内に立ち入る度に、自動運転装置が停止されてしまうので、効率的な作業を行うことが困難となるという問題があった。
しかし、自動運転装置が、作業者や他の自動運転装置(以下、作業者等という)と協調して一つの作業を行う場合、自動運転装置の動作中に、その動作範囲内に作業者等が立ち入らなければならないことがある。このような場合、特許文献1に開示された安全装置では、作業者等が動作範囲内に立ち入る度に、自動運転装置が停止されてしまうので、効率的な作業を行うことが困難となるという問題があった。
上記の問題点に鑑み、本発明は、可動部の動作範囲内に作業者や他の自動運転装置が侵入して作業を行うような場合でも、可動部と作業者や他の自動運転装置との衝突を防止し、安全に可動部を動作させることが可能な自動運転装置の安全装置及び自動運転装置の制御方法を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に記載によれば、本発明の第1の形態に係る自動運転装置の安全装置は、所定の経路に沿って移動する自動運転装置の可動部の動作を制御する制御部(21)と、可動部及び所定の経路上に設定された監視領域を撮影した画像を取得する撮像部(11)とを有する。そして制御部(21)は、画像に基づいて可動部の位置を検出する位置検出手段(31)と、画像に基づいて監視領域内に侵入物が存在するか否かを判定する判定手段(32)と、可動部の位置から監視領域までの移動距離を算出する移動距離算出手段(33)と、判定手段(32)が監視領域内に侵入物が存在すると判定した場合に、移動距離が所定距離以下の場合、可動部を停止または減速させる衝突回避手段(34)とを有する。
また、請求項3の記載によれば、本発明に係る自動運転装置の制御方法が提供される。係る制御方法は、所定の経路に沿って移動する自動運転装置の可動部及び所定の経路上に設定された監視領域を撮影した画像を取得するステップと、画像に基づいて可動部の位置を検出するステップと、画像に基づいて監視領域内に侵入物が存在するか否かを判定するステップと、可動部の位置から監視領域までの移動距離を算出するステップと、監視領域内に侵入物が存在すると判定された場合に、可動部の位置から監視領域までの移動距離が所定距離以下の場合、可動部を停止または減速させるステップとを有する。
係る構成により、自動運転装置と協調して作業する作業者等が、可動部の動作範囲内に立ち入って作業することが要求される場合でも、可動部が監視領域に近い場合にのみ可動部を減速または停止させるので、作業効率の低下を防止しつつ、可動部と作業者等との衝突を防止することが可能となる。なお、侵入物とは、例えば、自動運転装置と協調して作業する作業者の腕、他の自動運転装置のアームなどをいう。
また請求項2の記載によれば、本発明の第2の形態に係る自動運転装置の安全装置において、上記の制御部(21)は、画像に基づいて可動部の位置を検出する位置検出手段(31)と、画像に基づいて監視領域内に侵入物が存在するか否かを判定する判定手段(32)と、可動部の位置と監視領域間の距離及び経路に基づいて、可動部が監視領域に到達するまでに要する到達時間を算出する到達時間算出手段(35)と、判定手段(32)が監視領域内に侵入物が存在すると判定した場合に、到達時間が所定時間以下の場合に可動部を停止または減速させる衝突回避手段(34)とを有する。
さらに、請求項4の記載によれば、本発明に係る自動運転装置の制御方法は、所定の経路に沿って移動する可動部及び前記所定の経路上に設定された監視領域を撮影した画像を取得するステップと、画像に基づいて可動部の位置を検出するステップと、画像に基づいて監視領域内に侵入物が存在するか否かを判定するステップと、可動部の位置と監視領域間の距離及び経路に基づいて、可動部が監視領域に到達するまでに要する到達時間を算出するステップと、監視領域内に侵入物が存在すると判定された場合に、到達時間が所定時間以下の場合、可動部を停止または減速させるステップとを有する。
係る構成により、自動運転装置と協調して作業する作業者等が、可動部の動作範囲内に立ち入って作業することが要求される場合でも、可動部が監視領域に到達するまでの所要時間が短い場合にのみ可動部を減速または停止させるので、作業効率の低下を防止しつつ、可動部と作業者等との衝突を防止することが可能となる。
なお、上記各手段に付した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係る自動運転装置の安全装置について詳細に説明する。
本発明を適用した安全装置は、一例として、製品の組み立てラインに設置される部品又は完成品の自動搬送装置に適用される。
図1に、自動搬送装置の概略平面図を示す。自動搬送装置1は、可動部として、回転軸2を中心として反時計周りに回転する長さ約1mのアーム3を有する。アーム3は、部品投入路4に沿って送られてきた部品を検知すると、部品投入路4まで移動して部品をピックアップし、作業者等がその部品を取り出せるように、台5まで搬送する。搬送後、アーム3はさらに回転して安全なところまで退避する。作業者等は、台5に置かれた部品を取得し、組み付け作業等を行って完成品を作製する。作業者等によって完成品が台5に戻されると、自動搬送装置1は、台5に完成品が置かれたことを検知して、アーム3を台5まで移動し、その完成品をピックアップして、排出路6へ搬送する。なお、部品や完成品の検知は、部品投入路4及び台5に設置された接触センサからのセンサ信号や、部品投入路4及び台5を撮影した画像を解析することによって行われる。
本発明を適用した安全装置は、一例として、製品の組み立てラインに設置される部品又は完成品の自動搬送装置に適用される。
図1に、自動搬送装置の概略平面図を示す。自動搬送装置1は、可動部として、回転軸2を中心として反時計周りに回転する長さ約1mのアーム3を有する。アーム3は、部品投入路4に沿って送られてきた部品を検知すると、部品投入路4まで移動して部品をピックアップし、作業者等がその部品を取り出せるように、台5まで搬送する。搬送後、アーム3はさらに回転して安全なところまで退避する。作業者等は、台5に置かれた部品を取得し、組み付け作業等を行って完成品を作製する。作業者等によって完成品が台5に戻されると、自動搬送装置1は、台5に完成品が置かれたことを検知して、アーム3を台5まで移動し、その完成品をピックアップして、排出路6へ搬送する。なお、部品や完成品の検知は、部品投入路4及び台5に設置された接触センサからのセンサ信号や、部品投入路4及び台5を撮影した画像を解析することによって行われる。
上記のように、台5の周辺では、一連の作業において部品を台5から取り出し、又は完成品を台5に戻す際に、自動搬送装置1のアーム3の動作範囲内に作業者等が侵入する場合がある。そこで、本発明を適用した安全装置は、アーム3及び台5周辺に設定した監視領域7を一定の時間間隔で撮影した画像から、アーム3の現在位置を検出し、且つ監視領域7内に作業者等が侵入しているか否かを判定することにより、監視領域7内に作業者等が侵入しており、且つアーム3が監視領域7に直ぐに到達する場合に限ってアーム3を減速又は停止させるものである。
図2に、本発明を適用した第1の実施形態に係る安全装置10の構成ブロック図を示す。
本発明を適用した第1の実施形態に係る安全装置10は、自動搬送装置1のアーム3の動作範囲及び台5周辺の監視領域を撮影した画像を一定の時間間隔で取得する撮像部11と、取得した画像に基づいてアーム3の動作を制御する制御装置12を有する。
以下、安全装置10の各部について詳細に説明する。
本発明を適用した第1の実施形態に係る安全装置10は、自動搬送装置1のアーム3の動作範囲及び台5周辺の監視領域を撮影した画像を一定の時間間隔で取得する撮像部11と、取得した画像に基づいてアーム3の動作を制御する制御装置12を有する。
以下、安全装置10の各部について詳細に説明する。
撮像部11は、自動搬送装置1のアーム3の動作範囲及び台5周辺に設定された監視領域7を撮影した画像を、一定の時間間隔で取得し、制御装置12へ送信する。そのために、撮像部11は、CCD、C−MOSセンサなどの光電変換器で構成された2次元検出器と、その2次元検出器上にアーム3の動作平面及び上記の監視領域7の像を結像する結像光学系を有する。また、撮像部11は、アーム3が移動経路上の何処に存在するかを容易に判断できるように、アーム3の動作平面から離れた位置に配置される。本実施形態では、撮像部11として、焦点距離4.3mm(画角69.8°)、1/4インチ41万画素CCD、24ビット(RGB各8ビット)出力のCCDカメラを用い、アーム3の動作平面と略直交するように、自動搬送装置1の上方に配置した。また、0.1秒間隔で連続的に撮影を行うものとした。しかし、撮像部11としては、上記のCCDカメラに限られるものではなく、制御対象となる可動部の大きさ、動作範囲などで適宜最適な解像度のカメラを選択し、使用すればよい。
さらに、監視領域7内に侵入した作業者等を正確に検出できるよう、アーム3の動作範囲よりも監視領域7の画像上の解像度を上げるために、アーム3の動作範囲と監視領域7をそれぞれ別の画像として取得できるように、撮像部11を複数のカメラで構成してもよい。また、アーム3が水平面内でのみ動作するのではなく、垂直方向にも動作する場合にも、撮像部11を複数のカメラで構成し、1台を自動搬送装置1の上方に、他の1台を自動搬送装置1の側方に配置して、それぞれアーム3の水平面内の位置と垂直面内の位置を検出するための画像を取得するようにしてもよい。
制御装置12は、制御部21、通信部22及び記憶部23を有し、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)及びその周辺機器で構成される。
以下、制御装置12の各部について説明する。
以下、制御装置12の各部について説明する。
制御部21は、PCの中央演算装置(CPU)と、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)などの半導体メモリなどで構成され、CPUに読み込まれたプログラムにしたがって動作し、安全装置10の各部及び自動搬送装置1のアーム3の動作を制御する。また、制御部21は、アーム3の現在位置を検出する位置検出手段31と、監視領域7内に作業者等が侵入したか否かを判定する判定手段32と、アーム3の現在位置から監視領域7までの移動距離を算出する移動距離算出手段33と、自動搬送装置1のアーム3の動作を制御する衝突回避手段34を有する。
位置検出手段31、判定手段32、移動距離算出手段33及び衝突回避手段34は、例えばCPU上で実行されるプログラムモジュールとして実装される。あるいは、位置検出手段31、判定手段32、移動距離算出手段33及び衝突回避手段34またはこれら各手段の一部を、CPUと別個に設けられた画像処理用プロセッサなどを備えた専用処理ボードとして実装してもよい。さらに、処理速度を向上させるために、位置検出手段31と判定手段32とが、それぞれ別個のプロセッサ上で動作するように実装してもよい。
位置検出手段31は、撮像部11で取得された画像を解析することにより、アーム3の現在位置を検出する。
ここで再度図1を参照すると、アーム3の先端部には、アーム3の現在位置の検出を容易にするための検出マーク8が取り付けられている。検出マーク8は、画像中で他の部分と識別が容易なように、自動搬送装置1の他の部分や作業者等では使用されない特定の色で、且つ特定の形状のものとすることが好ましい。本実施形態では、検出マークを半径1cmの円形で、赤色のものとした。なお、図1では、検出マーク8は、説明の明瞭化のために、誇張して表示されている。
位置検出手段31は、アーム3の先端部に取り付けられた検出マーク8を画像上で検出し、その位置を特定することにより、アーム3の現在位置を求める。
ここで再度図1を参照すると、アーム3の先端部には、アーム3の現在位置の検出を容易にするための検出マーク8が取り付けられている。検出マーク8は、画像中で他の部分と識別が容易なように、自動搬送装置1の他の部分や作業者等では使用されない特定の色で、且つ特定の形状のものとすることが好ましい。本実施形態では、検出マークを半径1cmの円形で、赤色のものとした。なお、図1では、検出マーク8は、説明の明瞭化のために、誇張して表示されている。
位置検出手段31は、アーム3の先端部に取り付けられた検出マーク8を画像上で検出し、その位置を特定することにより、アーム3の現在位置を求める。
以下に本実施形態におけるアーム3の位置検出処理について説明する。
まず、探索範囲を限定して処理に要する時間を短くするため、画像上で検出マーク8が存在する可能性のある領域を探索領域として設定する。本実施形態では、アーム3は回転軸2を中心として回転移動するものであり、回転軸2の画像上の位置及び回転軸2から検出マーク8までの画像上での距離を予め知ることができるため、探索領域は、回転軸2を中心とした円形領域として設定される。また探索領域の半径は、アーム3が最も伸長された状態における、回転軸2から検出マーク8までの距離に、検出マーク8の半径及び検出マーク8の設置誤差に相当する長さを加えた値に相当する画像上での画素数となる。
まず、探索範囲を限定して処理に要する時間を短くするため、画像上で検出マーク8が存在する可能性のある領域を探索領域として設定する。本実施形態では、アーム3は回転軸2を中心として回転移動するものであり、回転軸2の画像上の位置及び回転軸2から検出マーク8までの画像上での距離を予め知ることができるため、探索領域は、回転軸2を中心とした円形領域として設定される。また探索領域の半径は、アーム3が最も伸長された状態における、回転軸2から検出マーク8までの距離に、検出マーク8の半径及び検出マーク8の設置誤差に相当する長さを加えた値に相当する画像上での画素数となる。
位置検出手段31は、探索領域内で検出マーク8に相当する画素と他の画素とを識別するための所定の条件を満たす画素を、検出マーク8に相当する画素として検出する。所定の条件は、設置環境等を勘案して経験的に設定する。本実施形態では、検出マーク8が赤色の単色であるので、探索領域内の画素の画素値から、RGB毎の平均画素値を求め、Rが平均画素値より高く、G及びBが平均画素値よりも低いことを所定の条件とした。
検出マーク8に相当する画素が検出されると、位置検出手段31は、その画素の重心を算出し、アーム3の現在位置とする。
検出マーク8に相当する画素が検出されると、位置検出手段31は、その画素の重心を算出し、アーム3の現在位置とする。
なお、アーム3の位置検出処理は上記に限られない。例えば、検出マーク8の外形形状に沿って存在する、近傍画素との信号値の差が大きい画素(エッジ画素という)をフィルタ処理によって検出し、エッジ画素の重心位置をアーム3の現在位置としてもよい。
さらに、位置検出手段31は、検出マーク8を認識する代わりに、画像上で区別の付きやすい、アーム3の特徴ある構造物又は形状を検出することにより、アーム3の現在位置を求めてもよい。
アーム3の現在位置が求められると、位置検出手段31は、その現在位置を制御部21の他の手段で利用できるように、制御部12を構成するメモリに一時的に記憶する。
さらに、位置検出手段31は、検出マーク8を認識する代わりに、画像上で区別の付きやすい、アーム3の特徴ある構造物又は形状を検出することにより、アーム3の現在位置を求めてもよい。
アーム3の現在位置が求められると、位置検出手段31は、その現在位置を制御部21の他の手段で利用できるように、制御部12を構成するメモリに一時的に記憶する。
判定手段32は、撮像部11で取得された画像を解析することにより、監視領域7内に作業者等が侵入したか否かを判定する。
再度図1を参照すると、監視領域7は、台5上に置かれた部品又は完成品を誤って作業者等と判定することを避けるために、台5そのものを含まず、台5の周辺に設定される。例えば、本実施形態では、監視領域7は、台5を中心とした50cm×50cmの領域のうち、台5そのものを除いた領域とした。
再度図1を参照すると、監視領域7は、台5上に置かれた部品又は完成品を誤って作業者等と判定することを避けるために、台5そのものを含まず、台5の周辺に設定される。例えば、本実施形態では、監視領域7は、台5を中心とした50cm×50cmの領域のうち、台5そのものを除いた領域とした。
判定手段32は、例えば、以下のような方法で作業者等が監視領域7内に侵入したか否かを判定する。まず、判定手段32は、監視領域7内に何も存在しない状態で撮影された参照画像を記憶手段23から読み出し、撮像部11から受信した画像との差分演算を行う。そして、監視領域7に対応する画素のうち、差分信号値の絶対値が所定の差分閾値以上となる画素(以下、変動画素という)の数の合計を求める。変動画素の合計数が、面積閾値以上の場合、監視領域7に作業者等が侵入していると判定する。ただし、位置検出手段31により検出されたアーム3の位置が監視領域7内に含まれる場合、アーム3を作業者等と誤って検出することを避けるために、監視領域7とアーム3の動作範囲の重なった領域を除いて上記の差分演算を行い、変動画素の数の合計を求める。そして、変動画素の合計数が面積閾値以上の場合、監視領域7に作業者等が侵入していると判定する。
なお、本実施形態では、差分閾値をRGB各色について64に設定した。そして、何れか一色について差分信号値の絶対値が差分閾値以上となる場合、変動画素と判定することとした。また、判定手段32は、作業者等が監視領域7にわずかでも侵入すると、その侵入を検知することが安全のために望ましいため、面積閾値は、できるだけ小さな値に設定することが好ましい。しかし余りに面積閾値を小さくすると、照明状態の変化などにも反応してしまい、誤判定の可能性が高くなる。そこで本実施形態では、面積閾値を、監視領域7への侵入が想定されている作業者等の部位(例えば、作業者の腕、他のロボットのアーム)が画像上で占める画素数の1/20に設定した。
なお、上記以外の方法を用いて、監視領域7内に作業者等が侵入したか否かの判断を行うこともできる。例えば、上記の特許文献1(特開平9−234733号公報)に開示された方法を用いてもよい。この場合、判定手段32は、監視領域7に相当する画素について特定の色調のデータを取り出し、その色調データに基づいて特徴抽出を行い、抽出された特徴量中に、所定の特徴が現れるか否かを判定する。そして、所定の特徴が現れたと判定した場合、作業者等が監視領域7に侵入したと判定する。
判定手段32は、その判定結果をフラグEの値で表す。例えば、作業者等が侵入したと判定された場合には、判定手段32は、フラグEの値を‘1’とする。一方、作業者等が侵入していないと判定された場合には、判定手段32は、フラグEの値を‘0’とする。判定手段32は、その判定結果を制御部21の他の手段で利用できるように、フラグEを制御部21を構成するメモリに一時的に記憶する。
移動距離算出手段33は、位置検出手段31で求められたアーム3の現在位置に基づいて、アーム3が監視領域7に到達するまでの移動距離を算出する。
本実施形態では、アーム3は反時計周りに回転移動するものであるため、移動距離算出手段33は、移動距離をアーム3の現在位置から監視領域7までの反時計回りの回転角として算出する。なお、画像上でのアーム3の回転軸2及び監視領域7の位置は既知なので、移動距離算出手段33は、アーム3の現在位置と回転軸2を結ぶ直線を計算し、その直線を起点として、その直線と回転軸2と監視領域7の中心を結ぶ直線とが反時計回りになす角を移動距離Dとして算出する。算出した移動距離Dは、制御部21の他の手段で利用できるように、制御部21を構成するメモリに一時的に記憶する。
本実施形態では、アーム3は反時計周りに回転移動するものであるため、移動距離算出手段33は、移動距離をアーム3の現在位置から監視領域7までの反時計回りの回転角として算出する。なお、画像上でのアーム3の回転軸2及び監視領域7の位置は既知なので、移動距離算出手段33は、アーム3の現在位置と回転軸2を結ぶ直線を計算し、その直線を起点として、その直線と回転軸2と監視領域7の中心を結ぶ直線とが反時計回りになす角を移動距離Dとして算出する。算出した移動距離Dは、制御部21の他の手段で利用できるように、制御部21を構成するメモリに一時的に記憶する。
衝突回避手段34は、判定手段32で監視領域7内に作業者等が侵入していると判定された場合、作業者等とアーム3が衝突しないように制御する。そのために、衝突回避手段34は、通信部22を介して、自動搬送装置1へアーム3の移動開始、停止、減速、加速などの制御信号を送信して、アーム3の動作を制御する。
衝突回避手段34は、移動距離算出手段33で算出されたアーム3の現在位置から監視領域7までの移動距離Dを、衝突を回避するためにアーム3の停止が必要か否かを判定するための第1の閾値Th1と比較する。また、移動距離Dをアーム3の停止までは必要ないものの、アーム3の移動速度を減速した方がよいか否かを判定するための第2の閾値Th2と比較する。なお、一般的に、第1の閾値Th1よりも第2の閾値Th2の方が大きな値となることは明らかである。移動距離Dが第1の閾値Th1以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を停止させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する。また、移動距離Dが第1の閾値Th1よりも大きく、且つ第2の閾値Th2以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を減速させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する。移動距離Dが第2の閾値Th2よりも大きい場合には、衝突回避手段34は、アーム3を停止も減速もさせない。このように制御を行うことで、作業効率の低下を避けつつ、自動搬送装置1と協調して作業を行う作業者等とアーム3とが衝突することを防止することができる。
なお、第1の閾値Th1は、アーム3が通常速度で移動している状態から停止するまでに要する移動距離とすることができる。本実施形態では、一例として、第1の閾値Th1を60°に設定した。また、第2の閾値Th2を120°に設定した。
衝突回避手段34は、移動距離算出手段33で算出されたアーム3の現在位置から監視領域7までの移動距離Dを、衝突を回避するためにアーム3の停止が必要か否かを判定するための第1の閾値Th1と比較する。また、移動距離Dをアーム3の停止までは必要ないものの、アーム3の移動速度を減速した方がよいか否かを判定するための第2の閾値Th2と比較する。なお、一般的に、第1の閾値Th1よりも第2の閾値Th2の方が大きな値となることは明らかである。移動距離Dが第1の閾値Th1以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を停止させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する。また、移動距離Dが第1の閾値Th1よりも大きく、且つ第2の閾値Th2以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を減速させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する。移動距離Dが第2の閾値Th2よりも大きい場合には、衝突回避手段34は、アーム3を停止も減速もさせない。このように制御を行うことで、作業効率の低下を避けつつ、自動搬送装置1と協調して作業を行う作業者等とアーム3とが衝突することを防止することができる。
なお、第1の閾値Th1は、アーム3が通常速度で移動している状態から停止するまでに要する移動距離とすることができる。本実施形態では、一例として、第1の閾値Th1を60°に設定した。また、第2の閾値Th2を120°に設定した。
衝突回避手段34は、アーム3が停止している状態で、判定手段32が監視領域7内に作業者等が存在しないと判定した場合、アーム3の移動を開始させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する。また、衝突回避手段34は、アーム3が減速している状態で、判定手段32が監視領域7内に作業者等が存在しないと判定した場合、アーム3の移動速度を通常の状態にまで加速させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する。
また、衝突回避手段34は、アーム3の移動状態を表す状態フラグMを有し、上記の移動状態の変更を行うか否かを決定する際に参照する。状態フラグMは、例えば、停止時‘0’、減速時‘1’、通常移動時‘2’の値を有し、アーム3の移動状態が変更される度に更新される。
また、衝突回避手段34は、アーム3の移動状態を表す状態フラグMを有し、上記の移動状態の変更を行うか否かを決定する際に参照する。状態フラグMは、例えば、停止時‘0’、減速時‘1’、通常移動時‘2’の値を有し、アーム3の移動状態が変更される度に更新される。
なお、実施形態によっては、アーム3を減速させるか否かの判定を行わず、停止させるか否かのみ判定するようにしてもよい。また、アーム3が減速している状態の場合には、アーム3が監視領域7に到達するまでに要する時間も長くなるので、上記の第1の閾値Th1をアーム3が通常の速度で移動している場合と減速している場合とで変更し、アーム3が減速している場合には、より小さな値(例えば、30°)に設定してもよい。
通信部22は、制御装置12と、撮像部11及び自動搬送装置1との間で制御信号、画像データあるいはデータ信号を送受信する入出力インタフェースであり、USB、SCSI、RS232C、イーサネット(登録商標)などの各種のI/Oポート及びそれらのドライバで構成される。そして、制御装置12は、通信部22を通じて撮像部11から画像を受信する。また、自動搬送装置1からの各種センサ信号を受信する。一方、制御部21で生成された制御信号は、通信部22を通じて撮像部11あるいは自動搬送装置1へ送信される。
記憶部23は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、又は磁気ディスク、光ディスク若しくはフラッシュメモリなどの不揮発性メモリで構成され、撮像部11から受信した画像を一時的に記憶する。また、記憶部23は、安全装置10の動作を制御するプログラム、判定手段32で使用する監視領域7の参照画像、各種閾値その他の各種設定情報などを記憶する。それらのプログラムや情報は、制御部21からの求めに応じて、適宜読み出され、あるいは必要に応じて更新される。
図3を参照しつつ、自動搬送装置1のアーム3が部品又は完成品を搬送するために移動する際における、本発明を適用した第1の実施形態に係る安全装置10の動作について説明する。なお、安全装置10の動作は、制御装置12の制御部21によって制御される。
図3に示すように、撮像部11は、アーム3の動作範囲及び台5の周囲に設定される監視領域7を撮影した画像を取得する(ステップS101)。そして、取得した画像を制御装置12に送信する。制御装置12は、撮像部11より画像を受信すると、制御部21の位置検出手段31は、アーム3の現在位置を検出する(ステップS102)。また、制御部21の判定手段32は、監視領域7内に作業者等が侵入しているか否かを判定する(ステップS103)。なお、アーム3の現在位置の検出処理及び作業者等の侵入の有無の判定処理は、上述したとおりである。
ステップS103で、監視領域7内に作業者等が侵入していると判定された場合、制御部21の衝突回避手段34は、アーム3が移動状態にあるか否かを判定する(ステップS104)。そして、アーム3が停止状態にあると判定した場合、制御部21は処理をステップS101の前に戻す。一方、ステップS104において、アームが移動状態にあると判定した場合、制御部21の移動距離算出手段33は、アーム3の現在位置から監視領域7までの移動距離Dを算出する(ステップS105)。そして、求めた移動距離Dと、第1の閾値Th1とを比較する(ステップS106)。移動距離Dが第1の閾値Th1以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を停止させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する(ステップS107)。そして制御部21は、処理をステップS101の前に戻す。一方、ステップS106において、移動距離Dが第1の閾値Th1よりも大きい場合、衝突回避手段34は、移動距離Dと第2の閾値Th2を比較する(ステップS108)。移動距離Dが第2の閾値Th2以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を減速させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する(ステップS109)。一方、ステップS108において、移動距離Dが第2の閾値Th2よりも大きい場合、制御部21は、アーム3を停止も減速もしない。ステップS108又はS109の後、制御部21は、処理をステップS101の前に戻す。
ステップS103で、監視領域7内に作業者等が侵入していないと判定された場合、衝突回避手段34は、アーム3が通常移動状態か否かを判定する(ステップS110)。アーム3が通常移動状態にあると判定した場合、制御部21は、制御をステップS101の前に戻す。一方、ステップS110において、アーム3が停止状態または減速状態にある場合、アーム3の移動速度を通常の状態にまで加速させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する(ステップS111)。その後、処理をステップS101の前へ戻す。
以上説明してきたように、本発明を適用した第1の実施形態に係る安全装置10は、アーム3の動作範囲内の監視領域7に作業者等が侵入した場合でも、アーム3が監視領域7の近くにある場合のみ、アーム3を停止又は減速させるので、作業効率の低下を避けつつ、自動搬送装置1と協調して作業を行う作業者等とアーム3とが衝突することを防止することができる。
次に、本発明を適用した第2の実施形態に係る安全装置ついて説明する。
図4に、本発明を適用した第2の実施形態に係る安全装置20のの構成ブロック図を示す。図4において、第1の実施形態に係る安全装置10と同様の構成を有するものには、同一の参照番号を付した。本発明の第2の実施形態に係る安全装置では、第1の実施形態に係る安全装置と比較して、制御部21が、移動距離算出手段33の代わりに、アーム3の現在位置と監視領域7間の距離及び経路に基づいて、アーム3が監視領域7に到達するまでに要する到達時間Tを算出する到達時間算出手段35を更に有する点と、衝突回避手段34は、移動距離Dの代わりに到達時間Tに基づいてアーム3を減速又は停止させる点でのみ異なる。
そこで、以下では第1の実施形態に係る安全装置10と異なる部分について説明する。
図4に、本発明を適用した第2の実施形態に係る安全装置20のの構成ブロック図を示す。図4において、第1の実施形態に係る安全装置10と同様の構成を有するものには、同一の参照番号を付した。本発明の第2の実施形態に係る安全装置では、第1の実施形態に係る安全装置と比較して、制御部21が、移動距離算出手段33の代わりに、アーム3の現在位置と監視領域7間の距離及び経路に基づいて、アーム3が監視領域7に到達するまでに要する到達時間Tを算出する到達時間算出手段35を更に有する点と、衝突回避手段34は、移動距離Dの代わりに到達時間Tに基づいてアーム3を減速又は停止させる点でのみ異なる。
そこで、以下では第1の実施形態に係る安全装置10と異なる部分について説明する。
到達時間算出手段35は、アーム3の現在位置と監視領域7間の距離及び経路に基づいて、アーム3が監視領域7に到達するまでに要する到達時間Tを算出する。そのために、到達時間算出手段35は、まずアーム3の現在位置から監視領域7までの移動距離Dを求める。なお、移動距離Dの算出は、移動距離算出手段33で説明したのと同様の方法により行う。また、到達時間算出手段35は、自動搬送装置1から通信部22を通じて、アーム3の移動速度に関する情報を取得する。この移動速度に関する情報とは、例えば、アーム3に取り付けられた角速度センサ(図示せず)により測定されたアーム3の角速度、あるいはアーム3を動作させるモータ(図示せず)の回転数などであり、アーム3の移動速度を直接又は間接的に求めることができる情報である。
到達時間算出手段35は、これらの情報からアーム3の移動速度を求めると、アーム3の現在位置から監視領域7までの移動距離Dを移動速度で除して、到達時間Tを算出する。求めた到達時間Tは、衝突回避手段34で使用できるように、制御部21を構成するメモリに一時的に記憶する。
なお、アーム3の移動速度が経路上で一定でない場合、例えば、部品投入路4又は排出路6の近傍にあるときは、それ以外の場所を通過するときと比較してアーム3の移動速度が低下するような場合、アーム3の位置と監視領域7までの到達時間Tとの関係を示したルックアップテーブルを用いてもよい。この場合、アーム3の位置と監視領域7までの到達時間Tとの関係を示すルックアップテーブルを予め作成し、記憶部23に記憶させておく。そして、安全装置20の起動時に、制御部21が記憶部23からこのルックアップテーブルを読み込む。そして、到達時間算出手段35は、位置検出手段31で求められたアーム3の現在位置を取得すると、ルックアップテーブルの該当箇所を参照して、到達時間Tを求める。
なお、アーム3の移動速度が経路上で一定でない場合、例えば、部品投入路4又は排出路6の近傍にあるときは、それ以外の場所を通過するときと比較してアーム3の移動速度が低下するような場合、アーム3の位置と監視領域7までの到達時間Tとの関係を示したルックアップテーブルを用いてもよい。この場合、アーム3の位置と監視領域7までの到達時間Tとの関係を示すルックアップテーブルを予め作成し、記憶部23に記憶させておく。そして、安全装置20の起動時に、制御部21が記憶部23からこのルックアップテーブルを読み込む。そして、到達時間算出手段35は、位置検出手段31で求められたアーム3の現在位置を取得すると、ルックアップテーブルの該当箇所を参照して、到達時間Tを求める。
衝突回避手段34は、移動距離Dの代わりに、上記で求めた到達時間Tを、衝突を回避するためにアーム3の停止が必要か否かを判定するための第1の閾値Th3と比較する。また、到達時間Tを、アーム3の停止までは必要ないものの、アーム3の移動速度を減速した方がよいか否かを判定するための第2の閾値Th4と比較する。
衝突回避手段34は、判定手段32が監視領域7内に作業者等が侵入していると判定した場合において、到達時間Tが第1の閾値Th3以下の場合、アーム3を停止させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する。また、到達時間Tが第1の閾値Th3よりも大きく、且つ第2の閾値Th4以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を減速させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する。到達時間Tが第2の閾値Th4よりも大きい場合には、衝突回避手段34は、アーム3を停止も減速もさせない。なお、第1の閾値Th3は、アーム3が通常速度で移動している状態から停止するまでに要する時間とすることができる。本実施形態では、第1の閾値Th3を3秒に設定した。また、第2の閾値Th4を6秒に設定した。
衝突回避手段34は、判定手段32が監視領域7内に作業者等が侵入していると判定した場合において、到達時間Tが第1の閾値Th3以下の場合、アーム3を停止させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する。また、到達時間Tが第1の閾値Th3よりも大きく、且つ第2の閾値Th4以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を減速させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する。到達時間Tが第2の閾値Th4よりも大きい場合には、衝突回避手段34は、アーム3を停止も減速もさせない。なお、第1の閾値Th3は、アーム3が通常速度で移動している状態から停止するまでに要する時間とすることができる。本実施形態では、第1の閾値Th3を3秒に設定した。また、第2の閾値Th4を6秒に設定した。
図5を参照しつつ、本発明を適用した第2の実施形態に係る安全装置20の動作について説明する。なお、安全装置20の動作は、制御装置12の制御部21によって制御される。
図5に示すように、ステップS201〜S204及びS210〜S211については、図3に示したフローチャートのステップS101〜S104及びS110〜S111とそれぞれ同一であるため、以下では説明を省略する。
ステップS204において、アームが移動状態にあると判定した場合、到達時間算出手段34は、アーム3が現在位置から監視領域7に到達するまでの所要時間である到達時間Tを算出する(ステップS205)。そして、求めた到達時間Tと、第1の閾値Th3とを比較する(ステップS206)。到達時間Tが第1の閾値Th3以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を停止させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する(ステップS207)。その後、制御部21は、処理をステップS201の前へ戻す。一方、ステップS206において、到達時間Tが第1の閾値Th3よりも大きい場合、衝突回避手段34は、到達時間Tと第2の閾値Th4を比較する(ステップS208)。到達時間Tが第2の閾値Th4以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を減速させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する(ステップS209)。一方、ステップS208において、到達時間Tが第2の閾値Th4よりも大きい場合、制御部21は、アーム3を停止も減速もしない。ステップS208又はS209の後、制御部21は、処理をステップS201の前に戻す。
ステップS204において、アームが移動状態にあると判定した場合、到達時間算出手段34は、アーム3が現在位置から監視領域7に到達するまでの所要時間である到達時間Tを算出する(ステップS205)。そして、求めた到達時間Tと、第1の閾値Th3とを比較する(ステップS206)。到達時間Tが第1の閾値Th3以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を停止させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する(ステップS207)。その後、制御部21は、処理をステップS201の前へ戻す。一方、ステップS206において、到達時間Tが第1の閾値Th3よりも大きい場合、衝突回避手段34は、到達時間Tと第2の閾値Th4を比較する(ステップS208)。到達時間Tが第2の閾値Th4以下の場合、衝突回避手段34は、アーム3を減速させる制御信号を通信部22を通じて自動搬送装置1へ送信する(ステップS209)。一方、ステップS208において、到達時間Tが第2の閾値Th4よりも大きい場合、制御部21は、アーム3を停止も減速もしない。ステップS208又はS209の後、制御部21は、処理をステップS201の前に戻す。
以上説明してきたように、本発明を適用した第2の実施形態に係る安全装置20は、特にアーム3の位置によってアーム3の移動速度が変化する場合でも、適度な余裕をもってアーム3を停止または減速させられるので、作業効率の低下を防ぎつつ、安全な運転を担保することができる。
なお、上述してきた実施形態は、本発明を説明するためのものであり、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではない。本発明は、自動組み立て装置など、他の自動運転装置の安全装置にも適用できる。また、上記の制御装置を、自動運転装置自体の制御装置と一体に構成することもできる。
また、上記の実施形態では、作業者等の侵入を調べる監視領域は一つのみであったが、対象となる自動運転装置の可動部の動作範囲内に複数の監視領域を設定してもよい。この場合、可動部の位置によって移動速度が異なる場合もあるため、各監視領域ごとに、上記の第1の閾値又は第2の閾値を異なる値に設定してもよい。さらに、対象となる自動運転装置の可動部は一つに限られない。複数の可動部を対象する場合には、本発明を適用した安全装置は、各可動部について上記の処理を行う。すなわち、位置検出手段31は、各可動部について、現在位置を検出する。また移動距離算出手段33は、各可動部毎について監視領域までの移動距離を求める。あるいは、到達時間算出手段35は、各可動部について現在位置から監視領域までの到達時間を算出する。そして、衝突回避手段34は、可動部毎に、移動距離または到達時間を第1及び第2の閾値と比較して、減速又は停止を行うか否か判定する。
以上のように、本発明の範囲内で、実施される形態に合わせて様々な変更を行うことができる。
1 自動搬送装置(自動運転装置)
2 回転軸
3 アーム
4 部品搬入路
5 台
6 排出路
7 監視領域
8 検出マーク
10、20 安全装置
11 撮像部
12 制御装置
21 制御部
22 通信部
23 記憶部
31 位置検出手段
32 判定手段
33 移動距離算出手段
34 衝突回避手段
35 到達時間算出手段
2 回転軸
3 アーム
4 部品搬入路
5 台
6 排出路
7 監視領域
8 検出マーク
10、20 安全装置
11 撮像部
12 制御装置
21 制御部
22 通信部
23 記憶部
31 位置検出手段
32 判定手段
33 移動距離算出手段
34 衝突回避手段
35 到達時間算出手段
Claims (4)
- 所定の経路に沿って移動する自動運転装置の可動部の動作を制御する制御部(21)と、
前記可動部及び前記所定の経路上に設定された監視領域を撮影した画像を取得する撮像部(11)とを有し、
前記制御部(21)は、
前記画像に基づいて前記可動部の位置を検出する位置検出手段(31)と、
前記画像に基づいて前記監視領域内に侵入物が存在するか否かを判定する判定手段(32)と、
前記可動部の位置から前記監視領域までの移動距離を算出する移動距離算出手段(33)と、
前記判定手段(32)が前記監視領域内に前記侵入物が存在すると判定した場合に、前記移動距離が所定距離以下の場合、前記可動部を停止または減速させる衝突回避手段(34)とを有することを特徴とする自動運転装置の安全装置。 - 所定の経路に沿って移動する自動運転装置の可動部の動作を制御する制御部(21)と、
前記可動部及び前記所定の経路上に設定された監視領域を撮影した画像を取得する撮像部(11)とを有し、
前記制御部(21)は、
前記画像に基づいて前記可動部の位置を検出する位置検出手段(31)と、
前記画像に基づいて前記監視領域内に侵入物が存在するか否かを判定する判定手段(32)と、
前記可動部の位置と前記監視領域間の距離及び経路に基づいて、前記可動部が前記監視領域に到達するまでに要する到達時間を算出する到達時間算出手段(35)と、
前記判定手段(32)が前記監視領域内に前記侵入物が存在すると判定した場合に、前記到達時間が所定時間以下の場合、前記可動部を停止または減速させる衝突回避手段(34)とを有することを特徴とする自動運転装置の安全装置。 - 自動運転装置の制御方法であって、
所定の経路に沿って移動する自動運転装置の可動部及び前記所定の経路上に設定された監視領域を撮影した画像を取得するステップと、
前記画像に基づいて前記可動部の位置を検出するステップと、
前記画像に基づいて前記監視領域内に侵入物が存在するか否かを判定するステップと、
前記可動部の位置から前記監視領域までの移動距離を算出するステップと、
前記監視領域内に前記侵入物が存在すると判定された場合に、前記移動距離が所定距離以下の場合、前記可動部を停止または減速させるステップと、
を有することを特徴とする制御方法。 - 自動運転装置の制御方法であって、
所定の経路に沿って移動する自動運転装置の可動部及び前記所定の経路上に設定された監視領域を撮影した画像を取得するステップと、
前記画像に基づいて前記可動部の位置を検出するステップと、
前記画像に基づいて前記監視領域内に侵入物が存在するか否かを判定するステップと、
前記可動部が前記監視領域に到達するまでに要する到達時間を算出するステップと、
前記監視領域内に前記侵入物が存在すると判定された場合に、前記到達時間が所定時間以下の場合、前記可動部を停止または減速させるステップと、
を有することを特徴とする制御方法。
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JP2006300399A JP2008117197A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | 自動運転装置の安全装置及び自動運転装置の制御方法 |
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