JP2008117059A - 制御パラメータの自動調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】制御パラメータを精度良く最適化し、かつ、遺伝的アルゴリズムによる学習速度を向上させることが可能な車両制御における制御パラメータの自動調整装置を提供する。
【解決手段】制御パラメータの自動調整装置1、5は、遺伝的アルゴリズムの手法を用いて制御パラメータP1〜Pnの最適化を行って制御パラメータの最適値P1suit〜Pnsuitを出力する処理部2、6を備え、処理部2、6は、制御パラメータP1〜Pnを遺伝子として含む個体Ikの適合度Qkを算出する適合度算出手段22、62と、複数の個体Ikからなる個体群の中から一部の個体Ikを親個体Ia、Ib、Icとして選択する親選択手段24、64と、選択された親個体Ia、Ib、Icから遺伝的操作により子個体Ikを生成させる世代交代手段25、65とを有し、最良の適合度Qkを有する個体Ikに含まれる制御パラメータを最適値P1suit〜Pnsuitとする。
【選択図】図2

Description

本発明は、制御パラメータの自動調整装置に係り、特に、車両制御における制御パラメータを遺伝的アルゴリズムの手法を用いて最適化する制御パラメータの自動調整装置に関する。
車両制御における最適制御の分野では、車両制御に係る制御パラメータの最適値を自動的に算出する手法として、近年、生物進化を模した遺伝的アルゴリズムを用いた学習手法が注目されている。最も基本的な遺伝的アルゴリズムでは、その進化過程において、初期化過程で車両制御に係る制御パラメータを遺伝子とする複数の個体を生成させた後、個体同士の交叉や各個体についての突然変異等の遺伝的操作を各世代ごとに繰り返し、最終的に最も適合度が良い個体或いは個体群に含まれる制御パラメータを制御パラメータの最適値として出力して制御パラメータの自動調整を行う。
一方、自動車業界では、近年、温室効果ガスに対する削減等の要請のため、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等と電気モータとを搭載したハイブリッド自動車の開発が進められ、また車両の高燃費化が求められるなどして、車両制御がより複雑化している。しかし、このように車両制御が複雑化してくると、従来のようなコンピュータ等を用いたいわゆるオフラインのシミュレーションのみでは制御パラメータの自動調整を行うことが困難になりつつあり、実際にエンジンや車両等の実機を用いて制御パラメータの自動調整を行うことが必要となる。
本出願人は、オンラインで制御パラメータの学習を行うために、エンジン実機またはエンジン実機とエンジンシミュレータとの組み合わせに対して制御パラメータを発生させてその動作を評価し、遺伝的アルゴリズムの手法を用いて制御パラメータを最適化させてエンジンの制御パラメータの最適値を高速かつ効率的に算出する制御パラメータの最適化システムを提案している(特許文献1参照)。
特開2004−116351号公報
しかしながら、エンジンのみならず、発電やトルク分配、オートマチック制御におけるシフトスケジュールやロックアップ等の制御における制御パラメータをオンラインで総合的に自動調整しようとする場合、それらの制御の対象となる部品を例えば実験室内に持ち込んで試行や演算を繰り返すだけでは足りず、車両を実際にテストコース等で走行させて試行を行うことが必要となる。
従来の遺伝的アルゴリズムの手法を用いた自動調整では、学習速度が遅く、制御パラメータの最適値が出力されるまでに長時間を要する。しかし、前記のように実際に車両を走行させて行う自動調整では、このように長時間試行を行うことは事実上不可能である。そのため、制御パラメータを精度良く最適化しつつ遺伝的アルゴリズムによる学習速度を格段に向上させることが強く要請されている。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであり、車両制御における制御パラメータの自動調整において、制御パラメータを精度良く最適化し、かつ、遺伝的アルゴリズムによる学習速度を向上させることが可能な制御パラメータの自動調整装置を提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、第1の発明は、
車両制御における制御パラメータの自動調整装置であって、
遺伝的アルゴリズムの手法を用いて前記制御パラメータの最適化を行い、前記制御パラメータの最適値を出力する処理部を備え、
前記処理部は、
前記制御パラメータを遺伝子として含む個体の適合度を算出する適合度算出手段と、
複数の前記個体からなる個体群の中から一部の個体を親個体として選択する親選択手段と、
前記選択された親個体から遺伝的操作により子個体を生成させる世代交代手段と
を有し、
最良の適合度を有する個体に含まれる制御パラメータを前記最適値とすることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明の制御パラメータの自動調整装置において、前記世代交代手段は、MGG(Minimal Generation Gap)の手法による遺伝的アルゴリズムの進化過程における学習後期において、学習初期に前記親個体から生成させる前記子個体の個体数よりも多くなるように前記生成させる子個体の個体数を増加させることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明の制御パラメータの自動調整装置において、
前記処理部は、前記制御パラメータの最適化を多目的最適化手法により行い、
前記世代交代手段は、生成させる子個体を1個体とすることを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明の制御パラメータの自動調整装置において、前記親選択手段は、遺伝的アルゴリズムの進化過程における前世代で生成した子個体がパレート最適解であった場合にはその子個体を次世代の親個体の1つとして選択することを特徴とする。
第5の発明は、第3または第4の発明の制御パラメータの自動調整装置において、前記親選択手段は、遺伝的アルゴリズムの進化過程における前世代で生成した子個体がパレート最適解でなかった場合には前記個体群の中のパレート最適解である個体を次世代の親個体の1つとして選択することを特徴とする。
第6の発明は、第1から第5の発明のいずれかの制御パラメータの自動調整装置において、前記適合度算出手段は、前記制御パラメータに関する制約条件についての適合度を含む適合度評価関数に基づいて前記個体の適合度を算出することを特徴とする。
第7の発明は、第1から第6の発明のいずれかの制御パラメータの自動調整装置において、前記処理部は、前記制御パラメータがマップ表現によるマップの各格子点として設定される場合には、前記制御パラメータを遺伝子とする代わりに、前記マップの各格子点を各座標とする多次元関数の各項の係数を遺伝子とすることを特徴とする。
第8の発明は、第7の発明の制御パラメータの自動調整装置において、前記処理部は、個体の遺伝子である前記各係数を有する前記多次元関数により前記マップの各格子点の値を再現した場合に前記値が適正な範囲内に収まらない格子点がある場合には、当該個体を破棄することを特徴とする。
第9の発明は、第1から第6の発明のいずれかの制御パラメータの自動調整装置において、前記処理部は、前記制御パラメータがマップ表現によるマップの各格子点として設定される場合に、前記マップの各格子点のうち予め設定された格子点の制御パラメータを遺伝子とする個体について処理を行い、他の格子点の制御パラメータについては補間により算出することを特徴とする。
第10の発明は、第7から第9の発明のいずれかの制御パラメータの自動調整装置において、前記処理部は、前記格子点の各座標をも遺伝子とする個体について処理を行うことを特徴とする。
第11の発明は、第1から第10の発明のいずれかの制御パラメータの自動調整装置において、前記処理部は、前記制御パラメータの値に大小関係の制約がある場合には、前記制御パラメータのうち値の大小の反転が許容されている制御パラメータ同士を同一のグループとし、グループ分けされた前記制御パラメータを遺伝子とする個体について処理を行うことを特徴とする。
第12の発明は、第1から第10の発明のいずれかの制御パラメータの自動調整装置において、前記処理部は、前記制御パラメータの値に大小関係の制約がある場合には、前記制御パラメータの最小値および最大値を決定するパラメータ、および最小値−最大値間において各値を振り分けるパラメータを遺伝子とする個体について処理を行うことを特徴とする。
第1の発明によれば、各世代毎に個体群の中から一部の個体のみを選択し、選択された親個体から子個体を生成させるようにすることで、1世代あたりの学習速度が格段に向上することが可能となり、より高い適合度を有する個体の探索が可能となる。
そのため、車両制御における制御パラメータの自動調整に上記手法を用いることで、制御パラメータの最適値が求められるまでの時間が短縮され実用的な時間内で制御パラメータの調整を行うことが可能となり、車両を実際にテストコース等で走行させて試行を行うことが十分可能となる。また、それにより得られた制御パラメータの最適値は十分精度が高いものとなる。
第2の発明によれば、遺伝的アルゴリズムの手法としてMGGの手法を用いて親個体の選択や子個体の生成、生存選択を行うことで、個体群から抽出される親個体の適合度と同じかより良い適合度を有する個体が個体群に戻されるから、個体群全体として確実に適合度が向上する方向に進化させることが可能となる。
その際、遺伝的アルゴリズムの進化過程における学習後期においては、学習初期に親個体から生成させる子個体の個体数よりも多くなるように生成させる子個体の個体数を増加させることで、学習初期においては抽出された親個体から生成させる子個体の数を少なくして1世代毎の学習速度を向上させることが可能となり、個体群の個体の適合度が全体的に急速に向上される。
また、学習後期において個体群の個体の適合度が全体的に向上した段階で、学習初期よりも抽出された親個体から生成させる子個体の数を増加させて多くすることで、今度はより的確に個体の適合度を向上させてより良い制御パラメータの最適値を算出することが可能となる。このようにして前記第1の発明の効果がより的確に発揮される。
第3の発明によれば、前記第1の発明の効果は、世代交代手段により生成された1個の子個体に対してのみ試行を行うように構成すれば1世代当たりの試行回数が格段に低減されるためさらに的確に発揮される。また、多目的最適化手法を用いて処理が行われることで、例えば燃費とバッテリ残存量というトレードオフの関係にあり1つの適合度評価関数では容易に表すことが難しい評価基準についてもパレート最適解という形で制御パラメータの最適値が容易かつ的確に算出される。
第4の発明によれば、前世代に世代交代手段で生成された子個体がパレート最適解であった場合にその子個体を次世代の親個体の1つとして選択することで、個体群中に属する個体の適合度の最良値をより高速にかつ確実に向上させることが可能となり、前記各発明の効果がより的確に発揮される。
第5の発明によれば、前世代に世代交代手段で生成された子個体がパレート最適解でなかった場合に個体群の中のパレート最適解である個体を次世代の親個体の1つとして選択することで、個体群中に属する個体の適合度の最良値をより高速にかつ確実に向上させることが可能となり、前記各発明の効果がより的確に発揮される。
第6の発明によれば、適合度の算出において、適合度の算出に用いられる適合度評価関数に制御パラメータに関する制約条件についての適合度を含ませることで、制約条件を満たす個体が良い適合度を獲得して生き残り易くさせることが可能となる。そのため、制約条件についての適合度を適切に設定することで、制約条件を満たす最適化された制御パラメータを的確に得ることが可能となり、前記各発明の効果がより的確に発揮される。
第7の発明によれば、制御パラメータの代わりに多次元関数の各項の係数を遺伝子とすることで、遺伝子の数を低減させることが可能となり、前記各発明の効果がより的確に発揮される。また、前記第6の発明のように、制御パラメータに関する制約条件についての適合度を含ませる場合に、制御パラメータに関する制約条件を多次元関数の形状や各項の係数に関する制約条件に還元することが可能であり、容易に制約条件を満たすか否かの判断を行うことが可能となる。
第8の発明によれば、不適切な個体を破棄することで、次世代に良好な遺伝子のみを残すようにすることが可能となり、前記発明の効果をより適切に発揮させることが可能となる。
第9の発明によれば、遺伝的操作を受ける遺伝子の数を減らすことができ、他の制御パラメータは自動的に補間により算出されるから、学習速度をより向上させることが可能となり、前記各発明の効果がより的確に発揮される。
第10の発明によれば、格子点の各座標自体を遺伝子とすることで、等間隔の格子点では調整し切れない制御パラメータを、単純な多次元関数を用いたままより精密に調整することができるため、適合度評価関数が複雑化し特殊化することを防止することが可能となり、適合度評価関数の作成の手間が省ける。また、マップ中の重要な点で格子点の座標が精緻に変化しながら調整されるので、マップ中の重要な点を効果的に学習することが可能となり、前記各発明の効果がより的確に発揮される。
第11および第12の発明によれば、前記各発明の効果に加え、制御パラメータの値に大小関係の制約がある場合に、制御パラメータを適切にグループ分けしたり、制御パラメータに代わる変数やパラメータを適切に設定することで、前記制約が自動的に満たされた状態で制御パラメータを適切に振り分けて、データのソーティング等の処理を必要とすることなく、かつ、遺伝子の値自体に制限を加えることなく効率良く学習を行うことが可能となる。
以下、本発明に係る制御パラメータの自動調整装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。以下、制御パラメータの自動調整装置を単に自動調整装置という。
制御パラメータの自動調整においては、技量や疲労等により試行にばらつきが生じないように、例えば無人の状態或いは搭乗者がステアリングホイールの操作程度のみを行う状態でオートマチック式の変速機を備えた車両をテストコースで走行させて試行を行う。そのため、図1に示すように、アクセルペダルのスロットル弁の開度を電気的に制御する電子制御スロットル装置THからエンジン制御ユニットECUに制御信号を送る通信線に割り込み装置INを接続し、割り込み器INを介して自動調整装置1からアクセル開度に対応する制御信号を送信するようになっている。
また、ブレーキ制御については、自動調整装置1の指示に従って動作する電動式のアクチュエータACをブレーキペダルBPの近傍に取り付け、それによりブレーキペダルBPを操作するようになっている。また、エンジン制御ユニットECUと自動調整装置1には、車速センサやトルクセンサ等のセンサ類Sから必要な情報がそれぞれ入力されるようになっている。
[第1の実施の形態]
第1の実施形態に係る自動調整装置1は、図示しないCPUやROM、RAM等がバスに接続されたコンピュータにより構成されている。自動調整装置1は、図2に示すように、処理部2と、インターフェース3等を備えている。
なお、自動調整装置1には、図示しない入力手段が設けられており、制御パラメータの最適化処理に先立って、試行におけるアクセルおよびブレーキ操作についての情報や入力手段を介して最適化すべき制御パラメータの種類、処理部2で生成させる個体数、評価項目、適合度評価関数、終了条件、個体数の増加のさせ方等が入力されて設定されるようになっている。また、本実施形態では、各制御パラメータが取り得る上限値と下限値とは予め装置内に設定されている。
処理部2は、遺伝的アルゴリズムの手法を用いて車両制御における制御パラメータの最適化を行ってインターフェース3を介して制御パラメータの最適値を出力するようになっており、初期化手段21と、適合度算出手段22と、終了判定手段23と、親選択手段24と、世代交代手段25とを備えている。
初期化手段21は、図3に示すように、最適値算出の対象として設定された制御パラメータP1〜Pnをそれぞれ遺伝子として含む例えば100個に設定された所定個数の個体IkをRAM上に生成させ、各個体Ikの制御パラメータP1〜Pnについてそれぞれその上限値と下限値との範囲内でランダムな値を発生させて各制御パラメータP1〜Pnに割り当てるようになっている。個体Ikは、図3に示したように、n個の制御パラメータP1〜Pnを含む数値列として表される。
適合度算出手段22は、初期化手段21で生成された個体Ikについてそれぞれ適合度Qkを算出するようになっている。具体的には、適合度算出手段22は、初期化手段21で生成された各個体の中から1つの個体Ikを選択し、その個体Ikに含まれる制御パラメータP1〜Pnをエンジン制御ユニットECUに送信する。そして、設定されたアクセルおよびブレーキ操作についての情報に基づいて前記割り込み器Bを介してアクセル操作に関する制御信号をエンジン制御ユニットECUに送信し、またアクチュエータCに信号を送信して動作させブレーキペダルDを操作する。
そして、前記センサ類Eから送信されてくる測定結果やエンジン制御ユニットECUから出力される制御記録等のレスポンスRkを、設定された適合度評価関数に代入してその個体Ikの適合度Qkを算出するようになっている。本実施形態では、適合度Qkが大きい値であるほど評価が高い。
本実施形態では、適合度評価関数F(k)は、例えば下記(1)式で示されるように、燃費やバッテリ残存量等の各評価項目a1〜amについての各適合度q1(k)〜qm(k)が重みw1〜wmで重み付け加算された項に、制御パラメータに関する制約条件についての適合度Qres(k)がwresで重み付け加算された形となっている。
Qk=F(k)=w1・q1(k)+…+wm・qm(k)+wres・Qres (k) …(1)
制御パラメータに関する制約条件とは、例えば、制御パラメータP1〜Pnを並べてそれをグラフ化した場合に、制御パラメータP1〜Pnの値を結んだグラフが、
条件(A−1):極値をとらない、
条件(A−2):ある閾値以下である、
条件(A−3):単調増加である、
等の条件をいう。
そして、条件(A−1)から条件(A−3)にあてはまれば1、あてはまらなければ0をそれぞれ割り当てて予め各条件について設定された重みで重み付け加算して適合度Qres(k)を算出するようになっている。なお、条件および重みは予め入力手段から入力されて設定される。
例えば、前記条件(A−1)から条件(A−3)についてそれぞれ重みが1、3、2と設定された場合に、図4(A)〜(D)に示すように個体I1〜I4の各制御パラメータP1〜Pnを順番に並べた場合、個体I1は条件(A−1)から条件(A−3)のすべてを満たさないから、個体I1については、
Qres (I1)=1・0+3・0+2・0=0
と計算される。
また、個体I2は条件(A−1)、条件(A−3)は満たさないが条件(A−2)は満たすから、
Qres (I2)=1・0+3・1+2・0=3
と計算され、同様に個体I3、I4については、それぞれ
Qres (I3)=1・0+3・0+2・0=0
Qres (I2)=1・1+3・1+2・0=4
と計算される。
適合度算出手段22は、上記のような個体Ikに含まれる制御パラメータP1〜Pnのエンジン制御ユニットECUへの送信、試行、測定結果や制御記録等のレスポンスRkに基づく適合度Qkの算出を、初期化手段21で生成されたすべての個体Ikについて行うようになっている。
終了判定手段23は、適合度算出手段22による適合度Qkの算出が終了すると、設定された終了条件が満たされたか否かを判定するようになっている。そして、終了判定手段23は、終了条件が満たされたと判定すると、その時点で最良の適合度Qkを有する個体Ikに含まれる制御パラメータP1〜Pnを制御パラメータの最適値P1suit〜Pnsuitとしてインターフェース3を介して出力するようになっている。
終了条件は、求められる制御パラメータの最適値の精度や処理時間等に応じて適宜設定される。例えば、
条件(B−1):設定された適合度以上の適合度を有する個体が現れた、
条件(B−2):全個体の適合度の平均値が設定された閾値を超えた、
条件(B−3):世代数が設定された数に達した、
条件(B−4):処理時間が設定された時間に達した、
等の条件が設定される。
親選択手段24は、終了判定手段23が設定された終了条件を満たしていないと判定した場合に、前記所定個数の個体Ikからなる個体群の中から最も適合度Qkが高い個体Ieliteを記憶手段26に保存するようになっている。
また、親選択手段24は、個体群の中から個体群中の個体Ikの全体数より少ない一部の個体を親個体として選択するようになっている。本実施形態では、図5に示すようなMGGと呼ばれる手法を用いて親個体の選択、子個体の生成、生存選択が行われて次世代の個体が生成されるようになっている。また、その際、後述する世代交代手段25では単峰性正規分布交叉の手法を用いて子個体の生成が行われるようになっている。そのため、本実施形態では、親選択手段24は、図5に示したように、個体群の中から単峰性正規分布交叉で用いられる3つの個体Ia、Ib、Icを親個体としてランダムに選択して非復元抽出するようになっている。
世代交代手段25は、親選択手段24で選択された親個体から遺伝的操作により子個体を生成させるようになっている。本実施形態では、前述したように遺伝的操作として単峰性正規分布交叉が行われるようになっている。
単峰性正規分布交叉では、例えば最適値算出の対象として設定された制御パラメータがP1、P2の2つであるとして、図6に示すようにP1−P2平面上の2つの親個体Ia、Ibを配置した場合、親個体Ia、Ibを結ぶ線分の周辺に子個体Ia、Ibが正規分布に従って正規乱数を用いて生成される。また、第3の親個体Icは、親個体Ia、Ibを結ぶ軸に直交する軸方向の標準偏差の成分を決めるために補助的に用いられる。
なお、単峰性正規分布交叉およびMGGについては、例えば、北野宏明編、「遺伝的アルゴリズム4」、産業図書株式会社、p.232-235等を参照されたい。また、最適値算出の対象として設定される制御パラメータの個数は2つの場合に限定されない。
世代交代手段25は、前記3つの親個体Ia、Ib、Icに対してこの単峰性正規分布交叉を繰り返し適用して、図5に示したように、子個体Ikを所定個数生成させるようになっている。
本実施形態では、世代交代手段25は、設定された個体数の増加のさせ方に従って、この遺伝的アルゴリズムの進化過程における学習後期では、学習初期に親個体Ia、Ib、Icから生成させる子個体Ikの個体数よりも多くなるように生成させる子個体Ikの個体数を増加させるようになっている。
具体的には、個体数の増加のさせ方としては、例えば、
基準(C−1):世代数が所定の世代数になった時点で増加させる、
基準(C−2):所定の適合度以上の適合度Qkを有する個体が現れた時点で増加させる、
基準(C−3):所定の処理時間が経過した時点で増加させる、
基準(C−4):世代数の増加に応じて順次増加させる、
等の基準が予め設定される。
また、例えば、学習初期では3つの親個体Ia、Ib、Icから前記単峰性正規分布交叉により10個の子個体Ikを生成するように設定し、前記基準に従って生成される子個体Ikの個体数を例えば100個体に増加させるように構成する。
前述した適合度算出手段22は、世代交代手段25により生成された子個体Ikについて前記と同様にして、それぞれ適合度Qkを算出するようになっている。そして、図5に示したように、生成された所定個数の子個体Ikと前記3つの親個体Ia、Ib、Icの中から、最良の適合度を有する個体Ibestを抽出し、さらにルーレット選択により2つの個体を抽出して、計3個の個体を生存選択して元の個体群に戻すようになっている。
すなわち、本実施形態では、このようにして形成された次世代の個体群は、当初、初期化手段21で生成された個体Ikが100個であれば、100個の個体Ikの中から3個が抽出されて3個の個体が戻されるから個体数が100個のまま変わらない。なお、適合度算出手段22は、抽出されなかった97個の個体Ikについてはすでに適合度Qkが算出されているから改めて適合度Qkの算出は行わない。
終了判定手段23は、このようにして形成された次世代の個体Ikと記憶手段26に隔離保存された前世代の最良の適合度を有する個体Ieliteとに対して設定された終了条件が満たされたか否かを判定する。
処理部2は、以上のようにして終了条件が満たされない限り上記の進化過程を繰り返すようになっている。そして、終了判定手段23が設定された終了条件が満たされたと判定した時点で最良の適合度Qkを有する個体Ikに含まれる制御パラメータP1〜Pnを制御パラメータの最適値P1suit〜Pnsuitとしてインターフェース3を介して出力するようになっている。
次に、本実施形態に係る制御パラメータの自動調整装置1の作用について説明する。
自動調整装置1の処理部2では、前述したように、遺伝的アルゴリズムの進化過程の最初期、すなわち初期化手段21により生成された所定個数の初期個体に対しては各個体Ikに対してそれぞれ適合度Qkを得るために個体数分の試行が行われるが、2世代目以降は世代交代手段25により生成された子個体Ikに対してのみ試行が行われる。そのため、1世代当たりの試行回数が低減される。
また、本実施形態では、MGGの手法を用いて親個体の選択や子個体の生成、生存選択が行われる。このMGGの手法では、多数の個体Ikからなる個体群の中から3つの親個体Ia、Ib、Icが抽出され、それらから子個体が複数生成され、その親個体と子個体の中から少なくとも1つの最良の適合度を有する個体Ibestが生存選択されて元の個体群に戻されるから、最初に抽出された親個体Ia、Ib、Icの適合度Qa、Qb、Qcより小さくない、すなわち同じかより良い適合度Qbestを有する個体Ibestが必ず個体群に戻される。
しかも、他の個体Ikは遺伝子すなわち制御パラメータP1〜Pnが変化しないまま残される。そのため、1世代を経過するごとに個体群の中で適合度Qkが維持され或いは向上される個体Ikが現れると同時に、個体Ikの多様性は維持される。
このように、MGGの手法を用いた場合、個体群の多様性が維持され個体Ikが探索領域に広く分布した状態を維持した状態で、個体群に属する個体Ikの最良の適合度Qkが確実に向上される。
また、遺伝的アルゴリズムの進化過程における学習初期においては、個体群の中には適合度Qkが高い個体Ikと適合度Qkが低い個体Ikが混在しているから、学習初期においては、MGGの手法で個体群から選択されて抽出される親個体Ia、Ib、Icの適合度Qa、Qb、Qcは必ずしも高いものとは限らない。
そこで、学習初期においては1世代あたりの学習速度を上げて個体群の個体Ikの適合度Qkを全体的に向上させた方がよい。本実施形態のように、学習初期において抽出された親個体Ia、Ib、Icから生成させる子個体Ia、Ib、…の数を少なくすれば、1世代毎の学習速度を向上させることが可能となる。
そして、学習後期において個体群が成熟し個体Ikの適合度Qkが全体的に向上した段階では、1世代あたりの学習速度の向上を図るよりも、より的確に個体Ikの適合度Qkを向上させてより良い制御パラメータの最適値が求められるべきである。そのため、学習後期においては、学習初期よりも抽出された親個体Ia、Ib、Icから生成させる子個体Ia、Ib、…の数を増加させて多くすることで、より的確に個体Ikの適合度Qkの向上を図ることが可能となり、良い制御パラメータの最適値が算出される可能性が高くなる。
以上のように、本実施形態に係る制御パラメータの自動調整装置1によれば、従来の遺伝的アルゴリズムの手法のように、進化過程の各世代毎に個体群中の全個体に対して試行を行い交叉や突然変異等を生じさせる代わりに、各世代毎に個体群の中から一部の個体のみを選択し、選択された親個体から子個体を生成させるようにすることで、1世代あたりの学習速度が格段に向上することが可能となり、より高い適合度を有する個体の探索が可能となる。
そのため、車両制御における制御パラメータの自動調整において上記手法を用いることで、制御パラメータの最適値が求められるまでの時間が短縮され実用的な時間内で制御パラメータの調整を行うことが可能となり、車両を実際にテストコース等で走行させて試行を行うことが十分可能となる。また、それにより得られた制御パラメータの最適値は十分精度が高いものとなる。
また、遺伝的アルゴリズムの手法としてMGGの手法を用いて親個体の選択や子個体の生成、生存選択を行うことで、個体群から抽出される親個体の適合度と同じかより良い適合度を有する個体が個体群に戻されるから、個体群全体として確実に適合度が向上する方向に進化させることが可能となる。
その際、遺伝的アルゴリズムの進化過程における学習後期においては、学習初期に親個体から生成させる子個体の個体数よりも多くなるように生成させる子個体の個体数を増加させることで、学習初期においては抽出された親個体から生成させる子個体の数を少なくして1世代毎の学習速度を向上させることが可能となり、個体群の個体の適合度が全体的に急速に向上される。
また、学習後期において個体群の個体の適合度が全体的に向上した段階で、学習初期よりも抽出された親個体から生成させる子個体の数を増加させて多くすることで、今度はより的確に個体の適合度を向上させてより良い制御パラメータの最適値を算出することが可能となる。
一方、個体の適合度を計算するための適合度評価関数に制御パラメータに関する制約条件の適合度を含めることで、制約条件を満たさない個体の適合度を低いものとして淘汰することが可能となるとともに、遺伝子の設計段階でそのような制約条件を盛り込む必要がなくなり設計作業の負担を軽減することができる。また、個体における遺伝子表現が単純になり学習を効率的に行うことが可能となる。さらに、所望の制約条件を適切に適合度化し、例えば燃費の向上など所望の結果を伴う個体の適合度が高くなるように設定することで、所望の結果を得ることができる制御パラメータの最適値を獲得することが可能となる。
ここで、個体の遺伝子型の変形例について説明する。なお、以下に述べる変形例は、後述する第2の実施形態についても適用可能である。
[変形例1]
制御パラメータP1〜Pnが例えば2つの変数xとyの値の組み合わせとして与えられる場合がある。すなわち、図7に示すように、制御パラメータP1〜Pnが変数x、yのマップ表現によるマップの各格子点として設定される場合である。なお、以下の説明は変数が2つの場合に限定されない。
このような場合、本実施形態のように制御パラメータP1〜Pn自体を遺伝子とする代わりに、図8に示すように、マップの各格子点を各座標とする下記(2)式に示す多次元関数の各項の係数a〜jを各個体Ikの遺伝子とすることが可能である。
z=ax+bx+cx+dy+ey+fy
+gxy+hxy+ixy+j …(2)
適合度算出手段22からエンジン制御ユニットECUに制御パラメータP1〜Pnを送信して試行を行う際には、前記(2)式にx、yをそれぞれ代入し再変換して算出された各制御パラメータP1〜Pnを送信する。
このように、制御パラメータP1〜Pn自体を遺伝子とする代わりに多次元関数の各項の係数a〜jを遺伝子とすることで、遺伝子の数を低減させることが可能となる。また、本実施形態の前記(1)式に示したように個体Ikの適合度Qkの計算において制御パラメータP1〜Pnに関する制約条件についての適合度Qres(k)を加算する場合に、制御パラメータP1〜Pnに関する制約条件を多次元関数の形状または各項の係数に関する制約条件に還元することが可能であり、容易に制約条件を満たすか否かの判断を行うことが可能となる。
そのため、前記遺伝的アルゴリズムの手法による学習速度をより向上させることが可能となり、制御パラメータの自動調整をより高速化させることが可能となる。
その際、図9の斜線部分のように、前記(2)式にx、yをそれぞれ代入して再現された制御パラメータP1〜Pnの値が適正な範囲内に収まらない格子点がある場合には、そのような係数a〜jを遺伝子として有する個体を破棄して、再現された制御パラメータP1〜Pnの値が適正な範囲内に収まるような係数a〜jを遺伝子として有する個体を新たに生成させるように構成することで、次世代に良好な遺伝子のみを残すようにすることが可能となる。
[変形例2]
前記変形例1と同様に、制御パラメータP1〜Pnが変数x、yのマップ表現によるマップの各格子点として設定される場合、マップの格子点のうち、予め設定された格子点の制御パラメータを遺伝子とする個体について処理を行い、他の格子点の制御パラメータについては補間により算出するように構成することが可能である。例えばスプライン補間により補間が行われる。
この場合、個体の遺伝子に含まれる制御パラメータとそれらの制御パラメータに基づいて補間により算出された他の制御パラメータとが適合度算出手段22からエンジン制御ユニットECUに送られて試行が行われる。
このように構成すれば、本実施形態の場合よりも遺伝的アルゴリズムの手法による遺伝的操作を受ける遺伝子の数を減らすことができ、他の制御パラメータは自動的に補間により算出されるから、学習速度をより向上させることが可能となり、制御パラメータの自動調整をより高速化させることが可能となる。
[変形例3]
前記変形例1では、図8等のグラフの下面に格子状に示されるマップの格子点の各座標は等間隔であることを前提に説明した。しかし、この格子点の各座標自体をも遺伝子として学習の対象とすることが可能である。例えば、図10(A)に示すように学習初期には格子点(x,y)を等間隔に割り付けてその座標を遺伝子とした場合、進化過程が進むと図10(B)に示すように座標自体が変化し、その位置変化した格子点の座標に基づき前記(2)式に従って制御パラメータP1〜Pnが算出される。
このように格子点の各座標自体を遺伝子とすることで、等間隔の格子点に前記(2)式のような単純な多次元関数を適用しただけでは調整し切れない制御パラメータP1〜Pnを、単純な多次元関数を用いたままより精密に調整することが可能となる。そのため、適合度評価関数が複雑化し特殊化することを防止することが可能となり、適合度評価関数の作成の手間が省けると同時に、マップ中の重要な点で格子点の座標が精緻に変化しながら調整されるので、マップ中の重要な点を効果的に学習することが可能となる。
[変形例4]
複数の制御パラメータP1〜Pn同士の大小関係として、制御パラメータ同士の間で値の大小の反転が許容されている関係とそのような反転が禁止されている関係が混在している場合がある。そのような場合、複数の制御パラメータP1〜Pnのうち、値の大小の反転が許容されている制御パラメータ同士を同一のグループにまとめ、グループ間では値の反転を許さないような遺伝子構造として処理を行うことができる。
具体的には、例えば図11に示すように、複数の制御パラメータのうち、互いに値の大小の反転が許容されている制御パラメータのグループが3つあり、グループGa、グループGb、グループGcの順にその値が大きくなるように設定しなければならないとする。
この場合、個体の遺伝子構造としては、図12に示すように、グループGaに属する制御パラメータPa_1〜Pa_sについてはそれらの値をそのまま遺伝子とする。そして、グループGbについては、制御パラメータPb_1〜Pb_tの値を遺伝子とするのではなく、グループGaの制御パラメータPa_1〜Pa_s中の最大値を検索し、その最大値に対して制御パラメータPb_1〜Pb_tを下記(3)式で与えるものとし、その変数B_1〜B_tを遺伝子とする。なお、βは設定された一定の定数である。
Pb_t=(Pa_1〜Pa_s中の最大値)+β・B_t …(3)
グループGcについても同様に、制御パラメータPc_1〜Pc_uの値を遺伝子とするのではなく、グループGbの制御パラメータPb_1〜Pb_t中の最大値を検索し、その最大値に対して制御パラメータPc_1〜Pc_uを下記(4)式で与えるものとし、その変数C_1〜C_uを遺伝子とする。なお、γは設定された一定の定数である。
Pc_u=(Pb_1〜Pb_t中の最大値)+γ・C_u …(4)
その際、変数B_1〜B_t、C_1〜C_uを0または正の値、定数β、γを正の値に制限して処理を行うことで、値の大小の反転が許容されている制御パラメータ間では反転が許容された状態で学習が行われ、値の大小の反転が禁止されている制御パラメータ間では値の反転が生じないようにして学習を行うことが可能となる。
[変形例5]
また、制御パラメータP1〜Pnの全体或いはグループについて、その最小値および最大値に制約があり、かつそれらの値の大小関係に制約がある場合がある。そのような場合には、制御パラメータの最小値および最大値を決定するパラメータ、および最小値−最大値間において各値を振り分けるパラメータを遺伝子として処理を行うことができる。
具体的には、例えば、制御パラメータPa〜Pnについて、
制約(D−1):Pa<Pb<Pc<…<Pm<Pn、
制約(D−1):Pa<i、j<Pn、
という制約があるとする。
この場合、個体の遺伝子構造としては、図13に示すように、制御パラメータPa〜Pnの代わりにいずれも正の値であるパラメータA〜Nを遺伝子とする。そして、制御パラメータの最小値Paおよび最大値Pnについては、下記(5)式および(6)式によって制御パラメータPa、PnとパラメータA、Nとを対応させる。ここで、δは制約条件に応じて設定される一定の定数である。
Pa=i−δ・A …(5)
Pn=j+δ・N …(6)
また、制御パラメータPb、Pc、…、Pmについては下記(7)式によってパラメータB、C、…、Mと対応させる。
Px=Px-1+X・(Pn−Pa)/(A+…+N) …(7)
ここで、Pxは制御パラメータPb、Pc、…、Pm、Px-1はPxより小さくPxに最も近い値を有する制御パラメータPa、Pb、…、Pl、XはパラメータB、C、…、Mを表す。
このようにしてパラメータA〜Nと制御パラメータPa〜Pnとを対応させ、パラメータA〜Nを遺伝子として処理を行うことで、前記制約が自動的に満たされた状態で制御パラメータPa〜Pnが適切に振り分けられるから、データのソーティング等の処理を必要とせず、かつ、遺伝子の値自体に制限を加えることなく効率良く学習を行うことが可能となる。
[第2の実施の形態]
第2の実施形態に係る自動調整装置では、図1に示したものと同様の設定条件の下で、制御パラメータP1〜Pnの最適化を行うために、多目的最適化手法の一種であるSPEA2(Strength Pareto Evolutionary Algorithm 2)の手法を用いる場合について説明する。SPEA2については、例えばE.Zitzler,M.Laumanns,L.Thiele:SPEA2:Improving the Performance of the Strength Pareto Evolutionary Algorithm,Technical Report 103,Computer Engineering and Communication Networks Lab(TIK),Swiss Federal Institute of Technology(ETH)Zurich(2001)等を参照されたい。
本実施形態に係る自動調整装置5は、図14に示すように、処理部6と、インターフェース7等を備えている。なお、自動調整装置5には、図示しない入力手段が設けられており、制御パラメータの最適化処理に先立って種々の設定を行うことができるようになっている。
処理部6は、遺伝的アルゴリズムの手法を用いて車両制御における制御パラメータの最適化を行ってインターフェース7を介して制御パラメータの最適値を出力するようになっており、初期化手段61と、適合度算出手段62と、終了判定手段63と、親選択手段64と、世代交代手段65とを備えている。
初期化手段61は、前記第1の実施形態の初期化手段21と同様に、最適値算出の対象として設定された制御パラメータP1〜Pnをそれぞれ遺伝子として含む例えば100個に設定された所定個数の個体IkをRAM上に生成させ、各個体Ikの各制御パラメータP1〜Pnについてそれぞれその上限値と下限値との範囲内でランダムな値を発生させて各制御パラメータP1〜Pnに割り当てるようになっている。
適合度算出手段62は、初期化手段61で生成された個体Ikについてそれぞれ適合度Qkを算出するようになっている。前記第1の実施形態では、各個体Ikについて例えば前記(1)式により複数の評価基準を重み付け加算して適合度Qkが算出された。それに対し、本実施形態で用いられるSPEA2では、まず、1つの個体Ikに対して複数の評価基準についての評価値f1、f2、…がそれぞれ個別に割り当てられるようになっている。
具体的には、適合度算出手段62は、初期化手段61で生成された各個体の中から1つの個体Ikを選択し、その個体Ikに含まれる制御パラメータP1〜Pnをエンジン制御ユニットECUに送信して試行を行い、センサ類Eから送信されてくる測定結果やエンジン制御ユニットECUから出力される制御記録等のレスポンスRkに基づいて複数の評価基準についての評価値f1、f2、…をそれぞれ算出するようになっている。なお、本実施形態では、評価値f1、f2はともに数値が大きいほど優良な個体であることを示す。
以下では、評価基準が燃費とバッテリ残存量であり、評価値f1を燃費についての評価値、評価値f2をバッテリ残存量についての評価値とする場合について述べる。また、各個体Ikについて算出された各評価値f1、f2に基づいて、評価値f1を横軸、評価値f2を縦軸としたグラフに各個体Ikをプロットすると、図15のように表すことができる。
適合度算出手段62は、ある個体Ikより評価値f1および評価値f2がともに劣る個体の数をその個体Ikの支配数Dkとして、各個体Ikについてそれぞれ支配数Dkを算出する。例えば、図15の個体Ikの場合、評価値f1、f2がともに劣る個体は4個であるから、この個体Ikの支配数Dkは4となる。なお、図15では各個体を表すドットの下方にその個体の支配数が記載されている。
適合度算出手段62は、さらに、各個体Ikに対してその個体Ikよりも評価値f1、f2がともに優れている個体の支配数を足し合わせて、その個体Ikの適合度Qkを算出するようになっている。例えば、図15の個体Ikの場合、評価値f1、f2がともに優個体の支配数は9、6、10であるから、この個体Ikの適合度Qkは25と算出される。なお、図16ではこのようにして算出された各個体の適合度が各個体を表すドットの上方に記載されている。
なお、本実施形態では、適合度Qkが小さい値であるほど評価が高い。また、このようにして算出された適合度Qkが0となる個体Ikをパレート最適解という。図16では、パレート最適解である個体Ipは3個存在する。
適合度算出手段62は、各個体Ikの適合度Qkを算出すると、記憶手段66にパレート最適解である個体Ipを復元抽出して保存させる、すなわち個体Ipをコピーしそのコピーを個体群に残すようにして保存させるようになっている。
終了判定手段63は、前記第1の実施形態の終了判定手段23と同様に、適合度算出手段62による適合度Qkの算出が終了すると、設定された終了条件が満たされたか否かを判定し、終了条件が満たされたと判定すると記憶手段66に記憶されているパレート最適解である個体Ipに含まれる制御パラメータP1〜Pnをそれぞれ制御パラメータの最適値としてインターフェース7を介して出力するようになっている。
なお、本実施形態では、このように制御パラメータの最適値が制御パラメータの複数の組として出力される場合を示すが、この他にも、例えば、それらのパレート最適解の中で、評価値f1、f2のうち特定の評価値が最良の個体Ikに含まれる制御パラメータP1〜Pnのみを制御パラメータの最適値として出力するように構成することも可能である。
親選択手段64は、個体群の中から個体群中の個体Ikの全体数より少ない一部の個体を親個体として選択するようになっている。本実施形態においても前記第1の実施形態と同様に後述する世代交代手段65で単峰性正規分布交叉の手法を用いて子個体の生成が行われるため、親選択手段64は、個体群の中から単峰性正規分布交叉で用いられる3つの個体Ia、Ib、Icをトーナメント方式やルーレット方式等の選択手法で選択し親個体として抽出するようになっている。
また、本実施形態では、親選択手段64は、前世代に世代交代手段65で生成された子個体がパレート最適解であった場合には、その個体を現世代で親個体の1つとして選択するようになっている。さらに、親選択手段64は、前世代に世代交代手段65で生成された子個体がパレート最適解でなかった場合には、記憶手段66に記憶されているパレート最適解である個体Ipの中から1つを選択し親個体の1つとするようになっている。従って、この場合、3つの親個体のうち前世代で生成されたパレート最適解である個体以外の2つの親個体がトーナメント方式等の選択手法で選択される。
なお、世代交代手段65では単峰性正規分布交叉以外の手法で子個体を生成させるように構成することも可能であり、その場合でも、親選択手段64は、前世代に世代交代手段65で生成された子個体がパレート最適解であった場合にはその個体を現世代で親個体の1つとして選択し、前世代に世代交代手段65で生成された子個体がパレート最適解でなかった場合には、記憶手段66に記憶されているパレート最適解である個体Ipの中から1つを選択し親個体の1つとする。
世代交代手段65は、親選択手段64で選択された親個体Ia、Ib、Icから遺伝的操作により子個体を生成させるようになっており、本実施形態では、第1の実施形態と同様に単峰性正規分布交叉により子個体が生成される。
本実施形態では、世代交代手段65は子個体Ikを1個体のみ生成するようになっている。そのため、本実施形態では、第1の実施形態のように個体群の中から3つの親個体Ia、Ib、Icを非復元抽出するのではなく、それらのコピーを個体群に残すようにしている。
前述した適合度算出手段62は、世代交代手段65により生成された子個体Ikについて前記と同様にして適合度Qkを算出するようになっている。また、新たに生成された子個体Ikにより他の個体Ikの支配数Dkが変わる可能性があり適合度Qkも変わり得るから、適合度算出手段62は、他の個体Ikについても適合度Qkを改めて算出するようになっている。
適合度算出手段62は、各個体Ikの適合度Qkを算出すると、前述したように記憶手段66にパレート最適解である個体Ipを保存させるようになっている。
また、適合度算出手段62は、2世代目以降は、環境選択を行うようになっている。環境選択では、下記の基準に従って残存させる個体Ikを決定する。
基準(E−1):個体群中に存在するパレート最適解の数が設定された個体群の所定個数(本実施形態の場合は100個)に等しい場合は環境選択を終了する、
基準(E−2):個体群中に存在するパレート最適解の数が設定された個体群の所定個数より少ない場合は個体群中の非パレート最適解から不足分だけランダムに選択して追加する、
基準(E−3):個体群中に存在するパレート最適解の数が設定された個体群の所定個数より多い場合は端切り法により前記所定個数になるまで個体を削除する。
なお、基準(E−3)が満たされる場合とは、本実施形態の場合、個体群中の100個すべての個体Ikがパレート最適解であり、しかも世代交代手段65で生成された子個体Ikもパレート最適解であった場合である。
また、端切り法とは、図17に示すように、すべての個体Ikの中で最も近接している2個体Iv、Iwのうち、個体Iv、Iwと個体Iv、Iw以外に近接している個体との距離rv、rwが小さい方の個体、すなわち図17では個体Iwを削除する手法をいう。
終了判定手段23は、このようにして環境選択された次世代の個体Ikについて設定された終了条件が満たされたか否かを判定する。
処理部2は、以上のようにして終了条件が満たされない限り上記の進化過程を繰り返すようになっている。そして、終了判定手段23が設定された終了条件が満たされたと判定した時点で記憶手段66に記憶されているパレート最適解である個体Ipに含まれる制御パラメータP1〜Pnの組或いはその中から特定されたパレート最適解の個体Ikに含まれる制御パラメータP1〜Pnを制御パラメータの最適値P1suit〜Pnsuitとしてインターフェース7を介して出力するようになっている。
次に、本実施形態に係る制御パラメータの自動調整装置5の作用について説明する。
自動調整装置5の処理部6では、前述したように、遺伝的アルゴリズムの進化過程の最初期、すなわち初期化手段61により生成された所定個数の初期個体に対しては各個体Ikに対してそれぞれ適合度Qkを得るために個体数分の試行が行われるが、2世代目以降は世代交代手段65により生成された1個の子個体Ikに対してのみ試行が行われる。そのため、1世代当たりの試行回数が低減される。
また、本実施形態では、多目的最適化手法の一種であるSPEA2の手法を用いて処理が行われる。多目的最適化手法を用いることで、例えば燃費とバッテリ残存量というトレードオフの関係にあり1つの適合度評価関数では容易に表すことが難しい評価基準についてもパレート最適解という形で制御パラメータの最適値が算出される。
また、SPEA2の手法を用いることで効率良くパレート最適解を求めることが可能となる。さらに、通常のSPEA2の手法では、世代交代手段65で生成された子個体がパレート最適解であってもその子個体が次世代で活用されるとは限らないが、本実施形態のように、前世代に世代交代手段65で生成された子個体がパレート最適解であった場合にはその個体を現世代で親個体の1つとして選択し、前世代に世代交代手段65で生成された子個体がパレート最適解でなかった場合にはパレート最適解である個体Ipの中から1つを選択し親個体の1つとすることで、個体群中に属する個体Ikの適合度Qkの最良値をより高速に向上させることが可能となる。
その結果、図18(A)に示すように、例えば評価数すなわち試行を行って適合度を算出した回数に対するパレート最適解の数の増加を、通常のSPEA2(II)と本実施形態の手法(I)とで比較した場合、本実施形態の手法の方が少ない評価数でパレート最適解の数が最高値に達する。また、図18(B)に示すように、例えば評価数あたりの目標燃費の伸びを通常のSPEA2(II)と本実施形態の手法(I)とで比較した場合、やはり本実施形態の手法の方がより少ない評価数で目標燃費の最適値に到達する。
以上のように、本実施形態に係る制御パラメータの自動調整装置5によれば、前記第1の実施形態と同様に、従来の遺伝的アルゴリズムの手法のように、進化過程の各世代毎に個体群中の全個体に対して試行を行い交叉や突然変異等を生じさせる代わりに、各世代毎に個体群の中から一部の個体のみを選択し、選択された親個体から子個体を生成させるようにすることで、1世代あたりの学習速度が格段に向上することが可能となり、より高い適合度を有する個体の探索が可能となる。
そのため、車両制御における制御パラメータの自動調整において上記手法を用いることで、制御パラメータの最適値が求められるまでの時間が短縮され実用的な時間内で制御パラメータの調整を行うことが可能となり、車両を実際にテストコース等で走行させて試行を行うことが十分可能となる。また、それにより得られた制御パラメータの最適値は十分精度が高いものとなる。
特に、本実施形態では、遺伝的アルゴリズムの進化過程の2世代目以降は世代交代手段65により生成された1個の子個体Ikに対してのみ試行が行われる。そのため、1世代当たりの試行回数が格段に低減される。
また、本実施形態では、多目的最適化手法の一種であるSPEA2の手法を用いて処理が行われる。多目的最適化手法を用いることで、例えば燃費とバッテリ残存量というトレードオフの関係にあり1つの適合度評価関数では容易に表すことが難しい評価基準についてもパレート最適解という形で制御パラメータの最適値が容易かつ的確に算出される。
また、本実施形態では、遺伝的アルゴリズムの手法としてSPEA2の手法を用いることで効率良くパレート最適解を求めることが可能となる。さらに、前世代に世代交代手段65で生成されたパレート最適解である子個体或いは記憶手段66に記憶されたパレート最適解である個体の1つを親個体の1つとすることで、個体群中に属する個体の適合度の最良値をより高速にかつ確実に向上させることが可能となる。
本発明の制御パラメータの自動調整装置を含む設定条件を説明する図である。 第1の実施形態に係る制御パラメータの自動調整装置の構成を示すブロック図である。 個体の構造を説明する図である。 制御パラメータの各値を表すグラフである。 MGGの手法を説明する図である。 単峰性正規分布交叉を説明する図である。 制御パラメータをマップ表現で表したマップを説明する図である。 マップの格子点を各座標とする多次元関数を説明する図である。 適正な範囲内に収まらない多次元関数を説明する図である。 (A)等間隔に割り付けられた格子点、および(B)座標が変化した格子点を表す図である。 制御パラメータのグループを説明する図である。 変形例4における個体の構造を説明する図である。 変形例5における個体の構造を説明する図である。 第2の実施形態に係る制御パラメータの自動調整装置の構成を示すブロック図である。 f1−f2平面にプロットされた各個体を表す図である。 SPEA2における適合度の計算手法を説明する図である。 端切り法を説明する図である。 第2の実施形態におけるパレート最適解の数と評価数との関係(A)および目標燃費と評価数との関係(B)を表すグラフである。
符号の説明
1、5 制御パラメータの自動調整装置
2、6 処理部
22、62 適合度算出手段
24、64 親選択手段
25、65 世代交代手段
A〜N パラメータ
a〜j 係数
F(k) 適合度評価関数
Ga〜Gc グループ
Ik 個体
Ia、Ib、Ic 親個体
Ik 子個体
Ip パレート最適解の個体
P1〜Pn 制御パラメータ
P1suit〜Pnsuit 制御パラメータの最適値
Qk 適合度
Qres (k) 制御パラメータに関する制約条件についての適合度

Claims (12)

  1. 車両制御における制御パラメータの自動調整装置であって、
    遺伝的アルゴリズムの手法を用いて前記制御パラメータの最適化を行い、前記制御パラメータの最適値を出力する処理部を備え、
    前記処理部は、
    前記制御パラメータを遺伝子として含む個体の適合度を算出する適合度算出手段と、
    複数の前記個体からなる個体群の中から一部の個体を親個体として選択する親選択手段と、
    前記選択された親個体から遺伝的操作により子個体を生成させる世代交代手段と
    を有し、
    最良の適合度を有する個体に含まれる制御パラメータを前記最適値とすることを特徴とする制御パラメータの自動調整装置。
  2. 前記世代交代手段は、MGG(Minimal Generation Gap)の手法による遺伝的アルゴリズムの進化過程における学習後期において、学習初期に前記親個体から生成させる前記子個体の個体数よりも多くなるように前記生成させる子個体の個体数を増加させることを特徴とする請求項1に記載の制御パラメータの自動調整装置。
  3. 前記処理部は、前記制御パラメータの最適化を多目的最適化手法により行い、
    前記世代交代手段は、生成させる子個体を1個体とすることを特徴とする請求項1に記載の制御パラメータの自動調整装置。
  4. 前記親選択手段は、遺伝的アルゴリズムの進化過程における前世代で生成した子個体がパレート最適解であった場合にはその子個体を次世代の親個体の1つとして選択することを特徴とする請求項3に記載の制御パラメータの自動調整装置。
  5. 前記親選択手段は、遺伝的アルゴリズムの進化過程における前世代で生成した子個体がパレート最適解でなかった場合には前記個体群の中のパレート最適解である個体を次世代の親個体の1つとして選択することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の制御パラメータの自動調整装置。
  6. 前記適合度算出手段は、前記制御パラメータに関する制約条件についての適合度を含む適合度評価関数に基づいて前記個体の適合度を算出することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の制御パラメータの自動調整装置。
  7. 前記処理部は、前記制御パラメータがマップ表現によるマップの各格子点として設定される場合には、前記制御パラメータを遺伝子とする代わりに、前記マップの各格子点を各座標とする多次元関数の各項の係数を遺伝子とすることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の制御パラメータの自動調整装置。
  8. 前記処理部は、個体の遺伝子である前記各係数を有する前記多次元関数により前記マップの各格子点の値を再現した場合に前記値が適正な範囲内に収まらない格子点がある場合には、当該個体を破棄することを特徴とする請求項7に記載の制御パラメータの自動調整装置。
  9. 前記処理部は、前記制御パラメータがマップ表現によるマップの各格子点として設定される場合に、前記マップの各格子点のうち予め設定された格子点の制御パラメータを遺伝子とする個体について処理を行い、他の格子点の制御パラメータについては補間により算出することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の制御パラメータの自動調整装置。
  10. 前記処理部は、前記格子点の各座標をも遺伝子とする個体について処理を行うことを特徴とする請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の制御パラメータの自動調整装置。
  11. 前記処理部は、前記制御パラメータの値に大小関係の制約がある場合には、前記制御パラメータのうち値の大小の反転が許容されている制御パラメータ同士を同一のグループとし、グループ分けされた前記制御パラメータを遺伝子とする個体について処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の制御パラメータの自動調整装置。
  12. 前記処理部は、前記制御パラメータの値に大小関係の制約がある場合には、前記制御パラメータの最小値および最大値を決定するパラメータ、および最小値−最大値間において各値を振り分けるパラメータを遺伝子とする個体について処理を行うことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の制御パラメータの自動調整装置。
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