JP2004326200A - 自動機械、機械の自動運転システム、及び、機械の自動運転方法 - Google Patents

自動機械、機械の自動運転システム、及び、機械の自動運転方法 Download PDF

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雅晴 田中
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正信 溝口
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Abstract

【課題】機械の進化的学習又は機械の学習的進化を実現すること。
【解決手段】機械29の運転条件xと評価値yとから評価関数y=f(x)を学習的に策定する第1計算器1と、第1計算器1により策定された評価関数y=f(x)に基づいて運転条件xをより最適化する第2計算器2とから構成されている。機械29は、より最適化された運転条件により運転され、進化的に学習し、又は、学習的に進化する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動機械、機械の運転システム、及び、機械の運転方法に関し、特に、複雑系を形成する機械の半自動化又は完全自動化に適正である自動機械、機械の運転システム、及び、機械の運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
機械の運転は、高精度に制御されることが求められる。射出成形機、工作機械、発電用タービン、発電プラントのような機械は、大型化、大容量化、高温化のような仕様がますますに要求される。このような要求仕様では、高精度化と高効率化が同時に求められる。大質量の金属で構成されるタービンのような大型機械では、制御信号に対して応答する応答速度の制御が重要である。大型、大容量、高温の射出成形機では、射出速度のような1つの要素の変化は、射出圧力、射出保持圧、樹脂温度のように多様である他の要素に影響する。このような多変数相互依存型の制御対象機械は、複雑系を構成する。1つの要素とその要素に基づく動作結果の間の因果関係の追究は、高効率、高精度が求められる複雑系ではほとんど役に立たない。
【0003】
複雑系の機械の高効率、高精度の運転制御を実現しようとする動機を持つ公知技術は、後掲特許文献1で知られている。工作機械に用いられる旋削刃物の有効余寿命を評価値とする運転制御機械は、後掲特許文献2で知られるように、他の複雑系として適正に例示され得る。複雑系を構成する機械を制御する機械は、制御マシンと呼ばれ、この呼び方は学術的に一般化されている。
【0004】
制御マシンの構築は、コンピュータの本質である代数方程式の解法と、統計学に見られる確率概念とを含んでいる。その解法のプロセスには、学習過程が含まれる。学習法として、数学的には、漸近的に解を正解に近づける重回帰分析、統計的学習、ニューラルネットワーク、RBF(radial basis function)ネットワーク、SVM(Support Vector Machine)、が周知的に知られている。学習の結果として、制御マシンの本質である数式モデルが構築される。数式モデルは、多くの変数x1〜xj又は多くのパラメータにより評価値yを記述する評価関数とし表現される。
y=f(x1,x2,・・・,xj)
【0005】
解法(逆解法)は、既知値又は目標値である評価値(例示:既述の余寿命、最高効率、最高精度)と学習的に決定される変数xjとから、評価関数fを決定する決定プロセスである。評価関数fの決定は、不定的であり一意的ではなく、直接的に且つ一義的に決定され得ない。コンピュータの高速化は、不定性又は非一意性の限界を打破して確率的に統計的に有意な逆解を与える解導出プロセスの有用性を保証し、顕著に有用であるニューラルネットワークのような学習法を数学の分野から工学の分野に開放することを可能にしている。このような決定プロセスを構築するために顕著に有用である数学的知識は、既述により例示され、多くの出版に見られるように、それぞれには個別的に既知又は周知である。学習のために個々に知られている有用な数学手法を統括して解精度を高速に安定化する数学技術は、後掲非特許文献5で紹介されている。最適化手法としては、数学の分野では、遺伝的アルゴリズム、焼き鈍し法、タブー(TABU)探索法、ローカルサーチ法、最急降下ニュートン法が周知的に知られている。
【0006】
学習法と探索法は、それぞれに個別的には数学者により深く研究され、個々の優劣が知られている。個別的に確立されている数学構造を取り込んで数学的に一般化して複雑系の機械を運転する機械制御機械、自ら進化する自動機械の実現が求められる。ダイナミックに変化する機械の自動化の技術を確立することは本質的に重要である。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−343380号
【特許文献2】
特開平2002−254272号
【非特許文献1】
坂和正俊、田中雅博著、「ニューロコンピューティング入門」、森北出版、1997
【非特許文献2】
坂和正俊、田中雅博著、「遺伝的アルゴリズム」、朝倉書店、1995
【非特許文献3】
杉浦睦憲、荒木俊秀、「組合最適化問題に対するメタ戦略について」、電子情報通信学会論文誌Vol. J83−D1, No.1, pp.3−25, 2000年1月
【非特許文献4】
津田宏治、「サポートベクタマシンとは何か」、電子情報通信学会誌、Vol. 83, No.6, pp.460−466, 2000年6月
【非特許文献5】
山西健司、「情報論的学習理論の現状と展望」、IPSJ Magazine, Vol. 42, No.1,2001年1月
【非特許文献6】
D. E. Goldberg and K. Deb: A comparative analysis of selection schemes used in genetic algorithm in Foundations of Genetic Algorithms, Morgan Kaufmann Publishers, pp. 69−93 (1991)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、学習化と最適化を融合する自動機械、機械の運転システム、及び、機械の運転方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、数学的一般化の表現を実現して機械を自動的に運転する自動機械、機械の運転システム、及び、機械の運転方法を提供することにある。
本発明の更に他の課題は、数学的一般化の表現を実現して機械を自動的に運転する際に、最適化をより適正化する自動機械、機械の運転システム、及び、機械の運転方法を提供することにある。
本発明の更に他の課題は、ダイナミックに変化する機械の変化に対応する自動化を実現する技術を確立する自動機械、機械の運転システム、及び、機械の運転方法を提供することにある。
本発明の更に他の課題は、進化的に学習し、又は、学習的に進化する技術を確立する自動機械、機械の運転システム、及び、機械の運転方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
その課題を解決するための手段が、下記のように表現される。その表現中に現れる技術的事項には、括弧()つきで、番号、記号等が添記されている。その番号、記号等は、本発明の実施の複数の形態又は複数の実施例のうちの少なくとも1つの実施の形態又は複数の実施例を構成する技術的事項、特に、その実施の形態又は実施例に対応する図面に表現されている技術的事項に付せられている参照番号、参照記号等に一致している。このような参照番号、参照記号は、請求項記載の技術的事項と実施の形態又は実施例の技術的事項との対応・橋渡しを明確にしている。このような対応・橋渡しは、請求項記載の技術的事項が実施の形態又は実施例の技術的事項に限定されて解釈されることを意味しない。
【0010】
本発明による自動機械は、機械(29)と、機械(29)の運転条件xと評価値yとから評価関数y=f(x)を学習的に策定する第1計算器(1)と、第1計算器(1)により策定された評価関数y=f(x)に基づいて運転条件xをより最適化する第2計算器(2)とから構成されている。機械(29)は、より最適化された運転条件により運転される。
【0011】
学習される関数は、それ自体が最適化される。学習と最適化の結合は、学習の最適活用を可能にする自動機械の技術を確立する。学習される関数は連続関数又は補間処理を受ける関数として学習的に確定され、その最適化は学習範囲で実行されていて局所解に陥る確率は顕著に小さい。最適化は、最適化計算の性質から自明的に真の最適探索を意味しない。最適化は、よりよい最適解を求めるという計算のプロセスの手法である。
【0012】
本発明による自動機械は、射出成形機のように複雑な運転の困難性を解消することが動機になって発明されているが、その動機に基づいて成立した本発明による自動機械は、多様に複雑系を形成する全ての機械に適用され、進化的に学習し、又は、学習的に進化することができる。ここで、進化は、遺伝的アルゴリズムでいわれる遺伝子操作による進化に限られない。その機械は、フォークリフトのような単純な系を構成する機械、タービンと発電機を含む複合機械を含み、船舶のように環境条件(例示:波)に対応して自己の運動を制御する機械を更に含む。学習器である第1計算器は、運転条件と評価値の他に環境条件から評価関数を学習する。環境条件は、広義には運転条件に含まれる。
【0013】
第1計算器(1)は、評価関数を学習的に策定する学習器(11)により形成されている。学習器(11)は、統計的手法、ニューラルネットワーク、RBFネットワーク、サポートベクタマシンを要素とする集合から選択される1又は複数の要素を選択する。集合から特に選択されるRBFネットワークは、汎化性に優れていることが数学的に研究されていて、複雑系を構成する機械の特性の学習にはその汎化性が顕著に有効である。
【0014】
第2計算器(2)により最適化された運転条件で機械(29)を模擬的に運転する第3計算器(3)の追加は特に有効である。学習化と最適化は、100%の有効性を保証しない。学習化と最適化により得られた最適変数で記述される機械の運動(物理量の集合)が現実的であることがシミュレータにより確認されることが重要である。そのように確認された最適化変数により実機が運転される。従って、このようなシミュレータは、設計のために用いられるのではなく、実機運転に際して用いられる。
【0015】
機械(29)の実運転に基づく実測データ集合(4)を運転条件として蓄積する蓄積器(8)と、実測データ集合(4)から適正な実測データを選択する選択器(9)とが更に有効に追加される。選択器(9)は、過去のデータから現時点で運転する運転対象の運転条件(環境条件を含む)により近いものを選択することができる。その選択手法には、ユークリッド距離が用いられることは周知的に有効である。選択器(9)により選択される実測データは第1計算器(1)に運転条件xとして入力される。実測データには、過去の実績データを知るエキスパートの教師データが含まれる。蓄積器(8)には、追加的に実測データが追加され、進化的にデータが蓄積され、又は、更新される。偶然的に又はシミュレータの計算によりよい結果が得られるときの実測データ又は計算データは、蓄積器(8)に積極的に蓄積される。
【0016】
機械の運転条件を人為的に設定する入力器は、機械に普遍的に設けられている。機械の運転条件を設定する入力器の自動化は、機械の運転を自動化する。自動化は、完全自動化に限られず、部分的自動化又は半自動化が含まれる。通信ネットワーク(34)がグローバルな自動化のために用いられる。第2計算器(2)により最適化される運転条件xは、通信ネットワーク(34)と入力器(38)とを介して機械(29)に対して入力される。このような入力は、機械を広域的に自動化することができる。地球規模的に分散する多数の機械が有機的に融合して全体として自動化され得る。
【0017】
第2計算器(2)は、評価関数yの値を最適値化する最適化器(19)を形成する。最適化器(19)は、遺伝的アルゴリズム、焼き鈍し法、タブー探索法、ローカルサーチ法、最急降下法、その他の公知の数学的手法を要素とする集合から選択される1又は複数の要素を選択する。
【0018】
学習器(11)により選択されるRBFネットワークと、最適化器(19)により選択される遺伝的アルゴリズムの組合せは、局所解に陥ることが有効に回避される複数の解候補の同時的発見を汎化するという顕著な効果を奏する。
【0019】
本発明による機械の自動運転システムは、機械の運転条件xと実評価値yとから評価関数y=f(x)を学習的に策定する第1計算器と、第1計算器により策定された評価関数y=f(x)に基づいて運転条件xをより最適化する第2計算器とから構成され、その機械は、より最適化された運転条件により運転される。このようなプログラムを内蔵するプログラム記録媒体は、機械から分離されて地球的規模で移送され、各地域の機械の制御器(例示:PC)に組み込まれる。
【0020】
本発明による機械の自動運転方法は、機械の運転条件xと評価値yとから評価関数y=f(x)を学習する学習フェーズと、評価関数の関数値を最適化する運転条件を計算する最適化フェーズとから構成される。最適化される運転条件により機械の実運転を実行する実行フェーズと、実行フェーズにより得られる運転条件と評価値とから評価関数を再学習する再学習フェーズとの追加は、本質的に重要である。逐次の学習は適正化を更に促進する。最適化フェーズにより最適化された運転条件により機械を模擬的に運転する模擬フェーズは、実運転を実行する際に安全性又は有効性を確保する。
【0021】
最適化フェーズと実行フェーズと模擬フェーズとから選択される任意の複数のフェーズは、互いに独立である。実運転中に、最適化が実運転とは独立に実行されることは本質的に重要である。実機から逐次に追加的に得られる実測データにより最適化が進められ、逐次に実運転パラメータが更新される。複雑系の機械は、自らがダイナミックに変化し、変化する実機から得られる最新データは再学習の基礎とされる。逐次に実行される模擬運転の結果は、実機運転の結果と対比され、その模擬運転自体の精度を確認することができる。学習のフィードバックは、進化的学習を可能にする。遺伝子的進化アルゴリズムを有する最適化フェーズは、悪いと思われる因子を取り込みながら進化的学習を決定的に促進する。
【0022】
本発明による自動化は、熟練者の経験的知見に基づく教師解を排除しない。本発明による機械の運転システムは、マン−マシンインタフェースとして利用され得る。どのような機械の進化過程でも、人の判断は進化的に追随し、人の天才的能力は常態的に活用され得る。
【0023】
【発明の実施の形態】
図に対応して、本発明による自動機械は、プロセス計算器により構成されている。そのプロセス計算器10は、図1に示されるように、第1プロセス計算器1と、第2プロセス計算器2と、第3プロセス計算器3とから形成されている。第1プロセス計算器1には、過去の運転実績の運転データ(実測データ)4が入力される。
【0024】
第1プロセス計算器1は、運転制御対象機械の運動を記述する運動式(運動方程式)の変数とパラメータとにより記述される適正方程式(以下、評価関数fといわれる)を計算により推定的に算出して策定する数式モデル策定計算プロセスP1を有している。数式モデル策定計算プロセスP1は、第1フェーズ、特には、モデリングフェーズといわれる。第1プロセス計算器1は、算出により導出した数式モデル5:
y=f(xj)=f(x1,x2,・・・,xj)
を出力する。ここで、{x1,x2,・・・,xj}は運転条件(環境条件を含む)を記述する多変数を示し、yはその運転条件に対応する評価値を示し、fは評価関数を示す。
【0025】
数式モデル5は、第2プロセス計算器2に入力される。第2プロセス計算器2は、数式モデル5を用いて、評価値y(=評価関数fの値)の適正値特には最適値を求める適正化ループ計算6を実行する適正化(特には、最適化)計算プロセスP2を有している。より適正化されることは、最適化されることに等価である。適正計算プロセスP2は、第2フェーズ、特には、適正化フェーズといわれる。第2プロセス計算器2は、適正化評価値yに対応する適正運転条件7を出力する。
【0026】
適正運転条件7は、第3プロセス計算器3に入力する。第3プロセス計算器3は、実機の運動を記述する運動式を適正運転条件7のもとで模擬計算する模擬計算プロセスP3を有している。模擬計算プロセスP3は、第3フェーズ、特には、確認フェーズといわれる。第3プロセス計算器3は、模擬計算の結果が適正であれば、その適正が確認された適正運転条件7を出力する。
【0027】
図2は、第1プロセス計算器1の詳細を示している。第1プロセス計算器1は、データ蓄積器8と、学習データ選択器9と、学習器11とから構成されている。運転データ(実測データ)4は、データ蓄積器8に時系列的に蓄積される。運転データ4は、過去の実績のデータ、試運転の実績のデータ、又は、模擬計算器の出力データを含む。学習開始の初期条件の生成のために、実績データを蓄積することは不可避的に重要である。実績データは、評価値yの集合と変数xjの集合との対応を持つデータ対応集合{y−xj}である。その対応関係fは、未定であり得る。
【0028】
学習データ選択器9は、運転制御対象機械の今後の運転条件x’jに似通っているデータ対応要素をデータ蓄積器8に蓄積されているデータ対応集合y−xjの中から見つけ出す。その発見手法として、ユークリッド距離Dが用いられ得る。
=(x’−x+(x’−x+・・・+(x’−x
距離Dが最小であるデータ対応要素が、データ対応集合から選択される。最近似データ対応要素は、初期学習データ12として学習データ選択器9から出力される。初期学習データ12は、学習器11に入力される。
【0029】
学習器11は、対応y−xjから対応関係fを求める。対応y−xjからfを求める数学手法として、重回帰分析、統計的学習、ニューラルネットワーク、RBFネットワーク、SVMが個々に周知的に知られている。
【0030】
図3は、ニューラルネットワークの基本的演算回路を示している。入力節点群13に入力データベクトル{x1,x2,・・・,xj}が入力されて設定される。出力点14に関数値yが設定的に入力される。関数値yは、1次元(1変数yのみ)で表されている。入力節点群13と出力点14の間に多数の節点を持つ四則演算器15が介設されている。四則演算器15のそれぞれの節点には、四則演算係数が初期的に(可変的に)設定的に入力される。fは、変数xjと係数とで表現される。yと変数xjの値が既知であり、係数が逆解として逆算的に求められる。逆解として求められる係数は、不定的であり確定的ではないが、統計的に好ましい評価関数fが暫定的に策定される。第1プロセス計算器1は、学習器11を介して、評価関数fを出力する。実際には、既述のように逆解として求められた係数が内在するfが学習器11から出力される。そのfは、離散的関数、又は、連続関数(この場合には解析関数として)出力される。
【0031】
図4は、学習器11の他の形態を示している。学習器11は、第1学習器11−1、第2学習器11−2、第n学習器11−nが並列に設けられて形成されるアンサンブル学習器として構成されている。全ての学習器11−1〜11−nに、同一のデータ対応y−xjが入力される。それぞれの学習器11−jに設定される係数集合の初期値は、それぞれに異なる。初期値が異なることにより、各学習器11−jが学び取る係数群の係数値は、互いに異なる。係数集合の要素の係数値組が{k11,k12,・・・,k1j,・・・,k1s}、{k22,k22,・・・,k2j,・・・,k2s}、・・・、{kn1,kn2,・・・,knj,・・・,kns}で表され、係数値組みは平均化器17に入力される。平均化器17は、次式を計算する。
kj=Σn=1 knj/N
ここで、Σの右側添字はnについて1からnまで足し加えることを意味する。
【0032】
このようなアンサンブル学習は、不定的学習により求められる係数が局所解に向かうことを有効に回避することができる。学習結果のばらつきは、適正に分布する。その適正分布としては、正規分布が知られている。解の分布が正規である場合には、複数解の平均は限りなく正しい真値を与える。
【0033】
図5は、第2プロセス計算器2(適正計算プロセスP2)の詳細を示している。適正化ループ計算6は、評価値計算器18と運転条件適正化探索器19とから形成されている。評価値計算器18には、学習器11が学習して策定した係数集合16により規定される数式モデルf(=f(xj))が設定される。評価値計算器18には、制御対象機械を今後に運転する際の初期運転条件が初期値である漸近適正化運転条件列21と環境条件22とが入力される。環境条件22は、初期条件として1度だけ評価値計算器18に設定的に入力されるが、漸近適正化運転条件列21は評価値計算器18に時系列的に設定的に入力される。
【0034】
運転条件適正化探索器19により探索された対応y−f(xj)のxjは、運転条件21として運転条件適正化探索器19から出力されて、評価値計算器18に循環的に入力される。評価値計算器18は、その運転条件xjに対応する評価値であるyを計算し、その予測評価値が目標値に到達していない場合には、その予測評価値は運転条件適正化探索器19に入力され、更に、予測評価値に対応する運転条件が探索される。このような探索ループは、評価値計算器18の出力が目標評価値に到達するまで繰り返される。
【0035】
より具体的には、評価値計算器18は、y=f(xj)により、第1回目の予測値である第1回目予測評価値(予測評価値)y−j(jは初期的には1)を計算する。第1回目予測評価値y−1が、目標評価値y−endに到達していない場合(図中Nの場合)には、予測評価値計算ステップP2−S1は適正化探索ステップP2−S2に移行する。適正化探索ステップP2−S2は、変数xjの変更を探索的に実行する。適正化探索ステップP2−S2は、適正値解、特には、最適値解にxjを接近させる最適化接近手法の数学構造により記述される。第n回目予測評価値y−nが、目標評価値y−endに到達すれば、探索を完了して、目標評価値y−endに対応する運転条件xjが第2プロセス計算器2から適正運転条件7として第3プロセス計算器3に対して出力される。
【0036】
運転条件適正化探索器19が採用する最適化接近探索手法として、遺伝的アルゴリズム、焼き鈍し法、タブー(TABU)探索法、ローカルサーチ法、最急降下ニュートン法のような多様に周知である数学的手法が知られている。ここでは、遺伝的アルゴリズムが例示的に下記に記述される。
【0037】
図6は、遺伝的アルゴリズムを形成する進化計算器を運転条件適正化探索器19として示している。遺伝的アルゴリズムは、進化的に複数の解候補を同時的に求めることができる。同時的に得られる複数候補は、それぞれにシミュレータで確認されて、候補から最適候補が短時間で確定する。進化計算器は、以下に、参照番号19により参照される。遺伝的アルゴリズムによる最適化手法では、パラメータ、係数のような変数を要素とする変数集合{xj}は、個体群又は遺伝子集合といわれる。運転条件適正化探索器19は、多数の要素個体xjの集合である個体群を生成して登録的に設定する個体設定器23と、遺伝子操作又は遺伝子変換を実行する遺伝子操作器24と、個体進化計算器25とを備えている。個体設定器23は、数学的計算ループの中では、問題空間と呼ばれる。遺伝子操作器24と個体進化計算器25とは、数学的計算ループの中では、GA空間と呼ばれる。
【0038】
個体設定器23は、遺伝子操作器24に一方方向に接続している。個体設定器23の個体群の全要素xjは遺伝子操作器24に送り込まれる。遺伝子操作器24は、要素個体xjに遺伝的操作処理を数学的に実行することにより、進化的遺伝個体x’jを要素とする進化的遺伝個体群を生成する。遺伝子ベクトルは、ベクトル{xj}:
{xj}=(x1,x2,・・・,xj)
で表される。進化的遺伝子ベクトルは、ベクトル{x’j}:
{x’j}=(x’1,x’2,・・・,x’j)
で表される。
【0039】
遺伝子操作器24は、個体進化計算器25に一方方向に接続している。進化的遺伝個体x’jは、遺伝子操作器24から出力されて個体進化計算器25に入力する。個体進化計算器25は、進化的遺伝個体x’jに対応するyの値が目標値により接近する方向に{x’j}を探索する。
【0040】
2つの個体要素は、xj1(例示:x1)とxj2(例示:x8)で表される。xj1とxj2は、8桁2値表現により下記のように例示される。
xj1=01001001
xj2=10010110
【0041】
このような2つの変数は、生物学用語では個体と呼ばれる。個体xj1と個体xj2は、個体設定器23と遺伝子操作器24とにより人為的確率又は乱数的確率による遺伝子操作を受けて変異個体x’j1と変異個体x’j2に変換される。その変換は、”01001001”が乱数的確率(突然変異確率)又は規則的確率により”01011001”に変わる変換が例示される。他の変換として交叉的遺伝操作がよく知られている。交叉的遺伝は遺伝子操作器24で実行され、下記のように例示される。
x’j1=g1・(xj1,xj2):01000101
x’j2=g2・(xj1,xj2):10101001
xj1=01001001
xj2=10100101
ここで、遺伝子操作関数g1と遺伝子操作関数g2は、それぞれにオペレータ又は写像(例示:置換行列)として表現されている。突然変異操作g3は、下記のように例示される。
x’j3=g3・(xj1):01000001
交叉的遺伝操作に次いで突然変異操作を示す写像は、g3・g1で表される。
【0042】
運転条件適正化探索器19の進化計算は、下記のプロセスで表される。
ステップS1:個体設定器23の個体の設定
ステップS2:遺伝子操作器24の遺伝子操作
ステップS3:遺伝子操作を受けた変異個体(第1世代)による評価値(適応度)の計算
ステップS4:ステップS1〜ステップS3の繰り返し
ステップS8:適応度が目標適応度条件(目標値到達)を満足する単一又は複数の個体群の選択
このように、目標適応度に達している運転条件が複数に求められる。評価値は、GAでは、特別に適応度(fitness)と呼ばれる。
【0043】
図7は、変数がコード化されて表現される10桁2進値の遺伝性を示している。変数xのコード化は、変数xをn桁2進値に下記のように変換する操作である。
→Oi・x=s
:二進化演算子
=(si1,si2,・・・,sin
ij∈{0,1},
j=1,2,・・・,n
i=1,2,・・・,N
10桁2進値表現の変数には、それぞれに適応度(その遺伝子の影響力度合い)が対応する。その適応度は、図7に例示されるように、コード化変数に対応して添え書きされている()の中の数で表されている。初期世代の10個の遺伝子のうち適応度19の1個の遺伝子と適応度14の1個の遺伝子は、再生過程で再生される際に複数個に増殖している。初期世代の10個の遺伝子のうち適応度12の1個の遺伝子と適応度8の1個の遺伝子と適応度7の1個の遺伝子は、再生過程で再生される際に増減なしに再生されている。
【0044】
同図(b)から同図(c)に移行する交叉過程では、同図(b)で縦線で分割位置が示される1つの遺伝子の両側分割遺伝子部分の右側又は左側は、縦線で分割位置が示される他の1つの遺伝子の両側分割遺伝子部分の右側又は左側に対して交叉的に交換作用を受けている。同図(d)の遺伝子は、同図(c)の遺伝子の突然変異的変換を受けて生成されている。増殖率の大小と交叉率の大小と突然変異率の大小の組み合わせ的変化により評価値yが大きくなる方向に再度に増殖率と交叉率と突然変異率を変化させることにより、評価値yを最大値又は最小値に(多峰的に)収斂させて、より適正に進化する次世代遺伝子群を生成することができる。
【0045】
y=f(x)は、変数変換されてy=f(s)で表され、sはxの二進法表現値である。二進法表現値は、1と0とでnビット表現が可能であり、遺伝子交叉と突然変異は、次のよう表され得る。
遺伝子交叉:
11000101100011と11000101100101とから、
11000101100101と
11000101100011とが交叉的に生成される。
突然変異:
11000101100011は、11000101100010に突然に変異する。このようなビット表現は遺伝子操作である写像を微妙に且つ容易に作成することができるので、遺伝的アルゴリズムの変数の数学的表現はコード化されることが既述の通りに慣習的に行われている。
【0046】
遺伝子の適合進化を示す指標として、適合度(fitness:適応度ともいわれる)が導入される。目的関数(評価関数)がz(x)で表される場合に、適合度を示す適合関数はf(s)で表され、その適合関数f(s)は次式で表される。
f(s)=Cmax−z(x
この表現は、最小値化問題に適応される。適合率関数は、多様に多くの研究者により研究されている。適合率関数として、De Jongが既述の非特許文献6で詳しく述べているように、De Jongの5種類の関数が有名である。
【0047】
図8は、第3プロセス計算器3の詳細を示している。満足される目標評価値y−endに対応する目標到達運転条件7−end(既述の適正運転条件)は、第2プロセス計算器2から出力されて第3プロセス計算器3に入力される。第3プロセス計算器3の実体は、模擬試験器27に一致している。模擬試験器27は、実機(例示:射出成形機)の運転を示す運動方程式を記述するコンピュータである。模擬試験器27として、シミュレータ、ルールベースが例示される。ルールベースは、慣用的に、エキスパートシステムと呼ばれている。その運動方程式は、サーボモータで駆動され樹脂を射出するボールスクリューの入出力を記述する運動方程式部分と、型締めの運動を記述する運動方程式部分のような多数の運動方程式部分、その他の多くの部分から形成されている。
【0048】
模擬試験器27には、その運動方程式のパラメータである目標到達運転条件7−endが入力される。第3プロセス計算器3は、運動方程式の解が適正であれば、その適正解に対応する目標到達運転条件7−endを適正運転条件7として出力する。適正解として、目標到達運転条件7−endが存在しない場合には、図1に示されるように、プロセスのステップは、模擬計算プロセスP3から数式モデル策定計算プロセスP1に移行する。
【0049】
図9は、本発明の適用対象として射出成形機の運転制御方法を示している。データベース8には、運転条件として実機に対して実行したオペレータの多数回の試し打ちの射出条件が追加的に蓄積される。追加的射出条件に似ていてデータ蓄積器8に蓄積されている過去の近似射出条件が学習データ選択器9(図2)により抽出され、その射出条件がサンプル28(既述の学習データ12に一致)として選択される。
【0050】
射出条件xjとして、射出速度(=x1)、射出圧力(=x2)、射出保持圧(=x3)が代表的に例示される。実際変数xjの数は、非常に多い。評価値yとしては、凹凸、反り、ばりが代表的に例示される。評価値yは、1次元的に表され得る。評価値yとして選択される凹凸の評価は、エキスパートにより採点される多段階評価値(点数)で表現され得る。
y1:凹凸
y1=f1(x1,x2,x3)
y2:反り
y2=f2(x1,x2,x3)
y3:ばり
y3=f3(x1,x2,x3)
【0051】
このような評価関数fs(s=1,2,3)が、学習器11により学習的に策定される。学習により定められた評価関数fsは、評価値計算器(ニューラルネットワーク)18に設定される。第2プロセス計算器2で、射出条件{x1,x2,x3}が進化的探索によりより適正に又はより最適性に求められる。予測的最適化射出条件{x1,x2,x3}をパラメータとする射出成形機に固有である運動方程式が第3プロセス計算器3により求められる。その運動解が適正であれば、探索プロセスは、射出成形の生産プロセスに移行する。生産プロセスの射出条件{x1,x2,x3}と評価値{y1,y2,y3}は、データ蓄積器8に時系列的に追加されて蓄積される。
【0052】
図10は、本発明による自動機械の適用が可能である一般機械(例示:化学プラント)の運転制御方法を示している。一般機械29の随所に配置されている多様に多数のセンサにより実運転から得られる運転条件と環境条件を入手する熟練オペレータ(人間)は、空想的モデル又は簡易コンピュータモデルを用いて、永年の経験で蓄積しているノーハウにより重要であると思われるデータを分析用データとして抽出し(ステップS01)、その分析用データに対応する問題(例示:反りの発生、ガスタービンの騒音発生)発生原因を永年の経験で蓄積しているノウハウにより分析的に検討し(ステップS02)、その発生原因に対応する対策を永年の経験で蓄積しているノウハウにより推定し(ステップS03)、推定される多くの対策案のうちで永年の経験で蓄積しているノウハウにより最善と推定される最終案を決定する(ステップS04)。
【0053】
本発明による機械の自動運転方法は、公知推定ステップS01で近似データを自動抽出し(ユークリッド距離手法)、公知推定ステップS02で、y=f(xj)を自動学習的に(例示:ニューラルネットワーク)高精度に推定し、yが目標値に到達していない運転条件{xj}を確定し、公知推定ステップS03で、y=f(xj)により、{xj}の最適値を最適索高精度に推定し(例示:GA)、公知推定ステップS04で、その{xj}を最終案として自動的に採択する。このように、機械運転の初期制御は、実質的に自動化され得る。本発明による機械の自動運転方法は、図10の一連の半自動化を計算機とエキスパートの協同により実行することにより、学習的進化を加速することができる。
【0054】
図11は、既述のプロセス計算器10を利用する実運転制御システムを示している。その実運転制御システムは、運転制御対象機械29と、LAN31と、PC32と、通信ネット34と、既述のプロセス計算器10とから構成されている。運転制御対象機械29として、大型の射出成形機が例示される。射出成形機29には、制御盤35が付随している。制御盤35は、射出成形機29の基台に固定されている枠に直接に固着している。制御盤35には、射出成形機29を実動させる制御信号と本発明に関していわれる運転条件とを入力することができる入力ボード36が付随している。
【0055】
PC32は、射出成形機29が据え付けられている工場内床の作業台に載置される。PC32は、既述のデータ蓄積器8に相当するメモリ37と、運転条件設定器38と、運転条件入力器39とから構成されている。運転条件入力器39は、通信ネット34を介して遠隔地又は海外の計算センタとして設立されているプロセス計算器10に接続している。通信ネット34としては、インタネット、海底ケーブル経由ネット、衛星経由ネットが例示される。
【0056】
射出成形機29は、入力ボード36から入力される制御運転信号により運転され得る。そのような運転としては、試し打ちが例示される。試し打ちの際の運転条件は、LAN31を介して、PC32のメモリ37に登録され得る。運転条件入力器39から入力される運転条件は、運転条件設定器38に登録され運転条件設定器38を介して制御盤35に送信され、射出成形機29はその運転条件により運転され得る。
【0057】
メモリ37に蓄積されている運転データ4は、通信ネット34を介して、プロセス計算器10に送信される。プロセス計算器10は、既述の通りに詳述されているように、y=f(xj)の最適化運転条件xjを計算して、最適化運転条件xjを通信ネット34を介して、PC32に送信される。その最適化運転条件xjは、メモリ37に追加的に蓄積され、同時的に運転条件設定器38に入力される。最適化運転条件xjは、運転条件設定器38を介して制御盤35に送信され、射出成形機29はその最適化運転条件xjにより運転される。その時の実運転の結果のyは、最適運転条件xjとの対応としてメモリ37に追加的に蓄積される。
【0058】
このように、メモリ37には、国内外の多数の射出成形機の実運転より自動的に得られる実運転データが集積される。プロセス計算器10は、国内外の射出成形機の実運転条件の希望に対応して最適切指導値対{y−xj}を配信することができる。メモリ37は、1工場対応PCだけでなくデータ蓄積センタ(図示されず)として統一的に単一化され得る。プロセス計算器10のプログラムは、個々のPC32に分配され得る。データ蓄積器8の一部分は、個々のPC32に分配され得る。
【0059】
図12は、RBFネットワークを示している。周知であるRBFネットワークの数学構造は、汎化性の点で優れていることが知られている。RBFネットワークは、非線形関数を円形の等高線を持つ基底関数で展開する数学的手法であり、階層型ネットワークと比較されて、複数の点で優れている。RBFネットワークは、ネットワークの一部分だけの学習が可能であること、ユニットの配置に関するパラメータと重みのパラメータとが別々の手法で学習可能であることのような点で優れている。
【0060】
図12に示されるように、x∈Rは、入力ベクトルである。入力点41と出力点42との間には、多数のユニット43が並列に介設されている。c∈Rが、各ユニット43に定義されている。ユニット43で、ユークリッドノルム‖x−c‖が計算される。ユニット43は、ノルム‖x−c‖を引数とする単調減少関数φ(‖x−c‖)を出力する。それぞれの単調減少関数φ(‖x−c‖)は、それぞれに重みαが掛けられて、出力点42で足し加えられてネットワーク出力として出力点42から出力される。出力点42は、ベクトルxに関して単調減少関数φ(‖x−c‖)がcを中心とする同心円状の等高線を示す関数値を出力する。このような同心円状の等高線関数は、RBF(radial basis function)と呼ばれる。具体的な関数形として、下記のものが紹介される。
φ(r)=exp(−r/σ),σ≠0,r≧0
又は、
φ(r)=1/(r+c1/2,σ≠0,r≧0
【0061】
RBFは、既述の例に示されるように、単調減少し、有限のrで0にならず、台(support)は無限に拡がっている。このような関数は、任意のxに対して全てのφが0でない値を持つので、入力されたxに近いcとaのみを学習するような局所的学習が困難であるが、逆にどのようなXに対しても全てのユニット43が非0の値を出力するため、数値計算的な問題の発生が少ない。従って、RBFネットワークは、学習の後の最適化のための有効な目標関数を学習的に生成することができる。
【0062】
RBFネットワークの数学的構造:
N個の異なる実数ベクトルx(i)∈R(i=1,2,・・・,N)が入力ベクトルとして表され、実数値y(i)∈Rがx(i)に対応する出力とされ、N組のデータ{(x(1),y(1)),(x(2),y(2)),・・・,(x(N),y(N))}に対して、
f(x(i))=y(i)、i=1,2,・・・,N
を満足する関数f:R→Rを見出す問題が考えられる。このような問題は、内挿問題(interpolation problem)と呼ばれる。内挿問題では、与えられた入出力値だけを満足することは解決にならない。
f(x)=y(i),x=x(i)のとき(i=1,2,・・・,N)
又は
f(x)=0,その他のとき
のような関数は応用上無意味である。fとして与えられた学習以外のxに対しても近傍の教師入力に対する出力値の間を滑らかにつなぐ合理的な関数値を出力することが求められる。
【0063】
内挿問題では、出力点34から出力される既述の足し加え:
f(x)=Σ φ(‖x−c‖)
と既述のf(x(i))(=y(i))とにより構成される下記の連立方程式:
【数1】
Figure 2004326200
を満たすことが必要である。ここで、
φji=φ(‖x(j)−x‖),j,i=1,2,・・・,N
である。上式は、下記形式で表される。
Φ・α=y
Φは行列要素φjiで作られる行列である。
【0064】
この式は、Φが正則であれば一意解をもつ。実際に、組列{(x(1),y(1)),(x(2),y(2)),・・・,(x(N),y(N))}が異なる点であれば、Φは正定値行列であり、
定理:
x(i)≠x(j)、∀i,j(i≠j)であれば、既述の動径基底関数exp(−r/σ)を用いる場合に、Φは正定値行列になり得ることが正しいことが証明されている。従って、異なる点がデータ点として選ばれれば、重みベクトルαは、逆行列Φー1が左辺からかけられて、
α=Φー1
により、αは一意的に決定される。
【0065】
y=f(x)が学習され、y=f(x)のyの最適値を求めるためには、αが一意に定められるRBFの使用は顕著に重要である。
【0066】
学習器に用いられる数学的道具は、RBFに限られず、多様な統計的手法の他に、サポートベクタマシンが有効に適用され得る。
【0067】
本発明による機械の自動運転方法は、下記のように、2つのステップから構成される。
ステップA:yとxとからy=f(x)のfの策定
ステップB:y=f(x)のxの適正化
【0068】
このような自動化プロセスでは、ニューラルネットワークのような自動学習プロセス部分(y=f(xj)の自動確定)と、自動最適化プロセス部分(運転条件の自動最適化)とが自動的に連鎖的に連結され、完全自動化を実現することができる。更には、複雑系の不定的解導出の不完全性は、シミュレータによるシミュレーションにより最終的に除去され、機械の完全自動運転制御が実現されている。実運転中の補正制御運転が更に可能である。
【0069】
ステップCが追加されることは更に重要である。
ステップC:
ステップBで適正化されたxが現実に妥当であるかどうかが模擬的に確認される。
【0070】
図13は、ステップA〜Cの有効性をシンボリックにグラフ化して示している。第1プロセス計算器1のfの学習は、領域A,B,C,Dを通る評価関数曲線のうち1点鎖線で示される劣性評価関数曲線51より優性である実線表示の優性評価関数52を優性に学習する。優性評価関数52は、最善評価関数では決してない。優性評価関数52は、点列a,b,c,dとして求められる。第1プロセス計算器1は、点列a,b,c,dを離散的関数fとしてそのままに記録し、又は、点列a,b,c,dを含み点列の間を補間する連続関数fを作成することができる。
【0071】
第2プロセス計算器2は、fに対して最適値ymaxを探索する。確定されているfに関しては、最適値ymaxは変数xとの対応で確定する。fは確定していないので、最適値ymaxが真の最適値であるかどうかは確定せず、機械のダイナミズムにより、現実の真の最適値が第2プロセス計算器2により計算されて求められることは決してない。第2プセス計算器2が実際に求めた最適値ymaxに対応する変数(運転条件)は、実運転のために実用的に有用である最良候補である。その最良候補は、良くない局所解である確率は零ではない。
【0072】
第3プロセス計算器33は、変数xに基づく運転を模擬的に実行し、その実行の結果により、fmaxが実用的に有用である目標ラインLに到達していることを確認する。機械を扱う運転操縦者は、このように大胆に進化的学習解を得て、その解の妥当性を模擬計算により確認した後に、その解に対応する運転条件と環境条件とにより実運転を実行する。運転操縦者に代替するコンピュータは、そのプロセスを代行することができる。
【0073】
運転条件と環境条件について:
比喩的には妥当ではないが、環境条件の説明の便宜のために風力発電機が例示される。風力発電機は、本体塔と、本体塔に支持される可変ピッチ風車と、風車の回転軸に軸連結する発電機と、発電機出力を変調する変調器とから構成される。風力と風向が一定であれば、風車の回転数と発電機負荷とインバータ性能とにより、最適発電力又は最大発電効率(=y)に対応する変数である回転数、インバータ出力(又はコンバータ出力)、可変ピッチ翼角は最適的に計算により求められる。このような例では、回転数、インバータ出力、可変ピッチ翼角は、内在的運転条件といわれる。風向と風力は、風力発電機自体の運転条件ではないが、風向と風力は発電機出力を最大化するための運転条件である。このような運転条件は機械の外在的運転条件であり、特に、環境条件といわれる。射出成形機では、自己が生成する熱は周囲環境の大気又は機械の局所部分の温度を上昇させ、その温度上昇を抑制するための冷却媒体の流量制御の弁開閉は、内在的運転条件であり且つ外在的運転条件である。風車の例では、本体塔を支持する海上フロートの運動方程式は環境条件として変数化され、又は、図2の学習データ選択の基準として選択器9に入力される。更に、環境条件には、環境を随意に選択するオペレータ、特に、人の機械に対する指示信号(例示:前進、温度上昇、タービン回転数増減)が含まれ、この場合には、初期条件といわれる。
【0074】
遺伝的アルゴリズムとRBFネットワークの組合せ選択について:
遺伝的アルゴリズムは、次数最適化と構造最適化のために顕著に有用である。変数集合{xj}のうち特に有用な変数と特に不必要な変数とが含まれることが多い。遺伝的アルゴリズムでは、有用な変数は強調されて残存し、不必要な変数は淘汰されて消滅する。次数の点でも広範囲に(多次元的に又は次元拡張的に)探索が有効化する。複雑な機械(非線形現象が顕著に現れる機械)では、学習後の探索で、遺伝的アルゴリズムはその探索が顕著に有効である。探索に先立つ学習では、汎化性に優れ局所解に陥り難いRBFネットワークの選択が顕著に有効である。RBFネットワークと遺伝的アルゴリズムの組合せは、学習の一般性と探索の一般性との相乗的一般性により短時間で特にはリアルタイムで適正な解を発見する自動機械を実現することができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明による自動機械、機械の自動運転システム、及び、機械の自動運転方法は、学習を最適化の基礎とする自動機械を実現し、学習的進化、又は、進化的学習を実現することができる。特には、ダイナミックに変動し又は時々刻々に指示される機械の進化的な適正化の対応を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による自動機械の実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図2】図2は、第1計算器の実施の形態を示すシステムブロック図である。
【図3】図3は、学習器の実施の形態を示す回路図である。
【図4】図4は、学習器の実施の他の形態を示す回路図である。
【図5】図5は、最適化器の実施の形態を示す回路図である。
【図6】図6は、探索方法の実施の形態を示す回路図である。
【図7】図7は、進化を示すフロー図である。
【図8】図8は、シミュレータを示すシステムブロック図である。
【図9】図9は、射出成形機の運転を示すシステムブロック図である。
【図10】図10は、本発明による自動化が実行される一般機械の運転方法を示すフロー図である。
【図11】図11は、一般機械のグローバルな運転方法を示すシステムブロック図である。
【図12】図12は、RBFネットワークを示す回路図である。
【図13】図13は、本発明による自動運転方法を可視的に示すグラフである。
【符号の説明】
1…第1計算器
2…第2計算器
3…第3計算器
4…実測データ集合
8…蓄積器
9…選択器
11…学習器
19…最適化器
29…機械
34…通信ネットワーク
38…入力器

Claims (20)

  1. 機械と、
    前記機械の運転条件xと実評価値yとから評価関数y=f(x)を学習的に策定する第1計算器と、
    前記第1計算器により策定された評価関数y=f(x)に基づいて運転条件xをより最適化する第2計算器とを構成し、
    前記機械は、より最適化された前記運転条件により運転される
    自動機械。
  2. 前記第1計算器は、前記評価関数を学習的に策定する学習器を形成し、
    前記学習器は、統計的手法、ニューラルネットワーク、RBFネットワーク、サポートベクタマシンを要素とする集合から選択される1又は複数の要素を選択する
    請求項1の自動機械。
  3. 前記集合からRBFネットワークが選択される
    請求項2の自動機械。
  4. 前記第2計算器により最適化された運転条件で前記機械を模擬的に運転する第3計算器を更に構成する
    請求項1の自動機械。
  5. 前記機械の実運転に基づく実測データ集合を運転条件として蓄積する蓄積器を更に構成し、前記実測データは前記運転条件と前記実評価値として前記評価関数の学習の基礎として用いられる
    請求項1の自動機械。
  6. 前記実測データ集合から適正な実測データを選択する選択器を更に構成し、前記選択器により選択される実測データが前記評価関数の学習の基礎として用いられる
    請求項5の自動機械。
  7. 前記蓄積器には、追加的に実測データが追加される
    請求項6の自動機械。
  8. 前記機械の運転条件を人為的に設定する入力器を更に構成する
    請求項1〜7から選択される1請求項の自動機械。
  9. 前記機械の運転条件を設定する入力器と、
    通信ネットワークとを更に構成し、
    前記第2計算器により最適化される前記運転条件は、前記通信ネットワークと前記入力器とを介して前記機械に対して入力される
    請求項1〜7から選択される1請求項の自動機械。
  10. 前記第2計算器は、評価関数yの値を最適値化する最適化器を形成し、
    前記最適化器は、遺伝的アルゴリズム、焼き鈍し法、タブー探索法、ローカルサーチ法、最急降下法を要素とする集合から選択される1又は複数の要素を選択する
    請求項1の自動機械。
  11. 前記第1計算器は前記評価関数yを学習的に策定する学習器を形成し、
    前記第2計算器は評価関数yの値を最適値化する最適化器を形成し、
    前記学習器はRBFネットワークを有し、前記最適化器は遺伝的アルゴリズムを有する
    請求項1の自動機械。
  12. 前記第2計算器により最適化された運転条件で前記機械を模擬的に運転する第3計算器を更に構成し、
    前記第2計算器は評価関数yの値を最適値化する最適化器を形成し、前記最適化器は遺伝的アルゴリズムを有する
    請求項1の自動機械。
  13. 機械の運転条件xと実評価値yとから評価関数y=f(x)を学習的に策定する第1計算器と、
    前記第1計算器により策定された評価関数y=f(x)に基づいて運転条件xをより最適化する第2計算器とを構成し、
    前記機械は、より最適化された前記運転条件により運転される
    機械の自動運転システム。
  14. 前記第2計算器により最適化された評価関数の運転条件により前記機械を模擬的に運転する第3計算器
    を更に構成する請求項13の機械の自動運転システム。
  15. 機械の運転条件xと評価値yとから評価関数y=f(x)を学習する学習フェーズと、
    前記評価関数の関数値を最適化する運転条件を計算する最適化フェーズ
    とを構成する機械の自動運転方法。
  16. 最適化される運転条件により前記機械の実運転を実行する実行フェーズと、
    前記実行フェーズにより得られる運転条件と評価値とから評価関数を再学習する再学習フェーズ
    とを更に構成する請求項15の機械の自動運転方法。
  17. 前記最適化フェーズにより最適化された運転条件により前記機械を模擬的に運転する模擬フェーズ
    を更に構成する請求項16の機械の自動運転方法。
  18. 前記最適化フェーズと前記実行フェーズとは互いに独立である
    請求項16の機械の自動運転方法。
  19. 前記最適化フェーズと前記実行フェーズと前記模擬フェーズとは互いに独立である
    請求項17の機械の自動運転方法。
  20. 前記最適化フェーズは遺伝的アルゴリズムを有する
    請求項15〜19から選択される1請求項の機械の自動運転方法。
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