JP2008116753A - ガイド部材、定着装置、画像形成装置、転写材搬送構造、転写材搬送方法 - Google Patents

ガイド部材、定着装置、画像形成装置、転写材搬送構造、転写材搬送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】定着時、転写材から発生した水蒸気が結露してもジャムの発生を抑制させると共に転写材に異常画像が形成されるのを防止できるガイド部材を提供すること。
【解決手段】ガイド部材12の少なくとも転写材Wと接する部材表面に界面活性剤を付着させたり、二酸化珪素皮膜を形成したり、ブラスト処理またはエッジング処理を施したり、多孔質材で形成する等、ガイド部材12を親水可能または吸水可能に構成して、仮に結露が生じても、面方向に延びる極薄の水分薄膜を形成して画像品質や動作に悪影響を及ぼすような水滴の形成を抑制する、または結露と同時に水分を吸水して画像品質や動作に悪影響を及ぼすような水滴の形成を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、トナー像定着直後の転写材を所望の方向にガイドさせるために用いられるガイド部材、定着装置、画像形成装置、転写材搬送構造、転写材搬送方法に関する。
従来から、静電潜像をトナー像にさせる現像部と、トナー像を転写材に転写させる転写部と、未定着のトナー像が形成された転写材を加圧及び加熱して、トナー像を転写材に定着させる定着装置とを備えた画像形成装置がある。
この種の画像形成置に用いられる転写材は紙体が一般的であるが、この紙体は、周知の通り、少なからずとも水分を含んでいる。そのため、上記した定着装置で転写材が加熱されると、その水分が水蒸気となって放出される。
このようにして転写材から放出された水蒸気は、温度の低い部材、例えば、転写材の搬送路に設けたガイド板に接触すると結露してしまう場合がある。仮に、その結露によって生じた水滴が転写材に付着し吸収されると、転写材の剛性が弱くなってジャムが発生したり、定着装置を再度通過させる両面印刷の場合、第2面印刷時に、水滴を受けた個所の画像が白く抜けるような異常画像が発生する等の不具合の恐れがあった。
そこで、かかる技術課題を解決させるために、ガイド板の先端部に切欠きを設けて、転写材から発生する水蒸気を逃がす、とした技術が開示されている(例えば、特許文献1(第5頁、図14)参照)。
他の先行例としては、熱ロール方式の定着装置の用紙排出部に配置する下ガイド板の先端部に、比熱の小さい金属の薄板部材からなるガイド部材を取り付け、高温に加熱された転写材を、そのガイド部材に接触させて高温化させることで、ガイド部材に結露が生じるのを防止する、とした技術が開示されている(例えば、特許文献2(第3頁、図4)参照)。
さらに、他の先行例として、排紙ガイドの表面に植毛を施して結露を防止させる、とした技術が開示されている(例えば、特許文献3(第4頁、図1)参照)。
特開2003−202767公報 特開平6−43772号公報 実開昭60−169650号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたガイド材は、板材にスリット状の切り欠きを形成し、その切り欠きから水蒸気を逃がす構成のため、全ての水蒸気が切り欠きを介して排出されるわけでなく、ガイド材に接した水蒸気の一部は結露し、その結露によって生じた水滴が、場合によっては、転写材に付着する虞があった。
特許文献2に開示されたガイド材は、定着部で高温に加熱された転写材を介して高温化させるため、転写動作開始後、ガイド板の先端部に結露が生じない温度(露点以上の温度)まで上昇するのに相応の複写枚数が必要であり、場合によっては、先端部に結露が生じて、転写材に水滴が付着する虞があった。特に、装置を長時間放置して装置内が冷えた状態においては、ガイド板の温度が低くなっているため、上記の問題は顕著であった。
また、特許文献3に開示された排紙ガイドは、その排紙ガイドの表面に植毛を施して結露を防止させる、としているが、植毛部分の温度、すなわち露点が変わるわけではないので、実際には、植毛の個々の先端に結露が生じ、微小な水滴同士が集まって大きな水滴に生長し、場合によっては、転写材に付着する虞があった。
そこで本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決できるガイド部材、定着装置、画像形成装置、転写材搬送構造、転写材搬送方法を提供することを目的とする。
上記技術課題を達成するために、本発明に係るガイド部材、定着装置、画像形成装置、転写材搬送構造、転写材搬送方法は、下記の技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に係るガイド部材は、未定着のトナー像が形成された転写材を加圧及び加熱して前記トナー像を前記転写材に定着させる定着部に近設され、前記定着部で前記トナー像が定着された前記転写材をガイドするガイド部材であって、少なくとも前記転写材と接する部材表面が、親水可能または吸水可能に構成されていることを特徴とする。
請求項2に係るガイド部材は、請求項1において、前記部材表面に、二酸化珪素皮膜が形成されてなることを特徴とする。
請求項3に係るガイド部材は、請求項1において、前記部材表面に、ブラスト処理またはエッジング処理がなされていることを特徴とする。
請求項4に係るガイド部材は、請求項1において、多孔質材で構成したことを特徴とする。
請求項5に係るガイド部材は、請求項4において、前記多孔質材は、セラミック多孔質体であることを特徴とする。
請求項6に係るガイド部材は、請求項1〜5の何れか1項において、転写材搬送面が形成された搬送部材と、該搬送部材を支持する支持部材とを備えてなることを特徴とする。
請求項7に係る定着装置は、請求項1〜6の何れか1項記載のガイド部材を用いたことを特徴とする。
請求項8に係る画像形成装置は、請求項7記載の定着装置とを備えることを特徴とする。
請求項9に係る転写材搬送構造は、未定着のトナー像が形成された転写材を加圧及び加熱して前記トナー像を前記転写材に定着させる定着部を起点として、前記トナー像が定着された前記転写材を所望の位置へ搬送する搬送路が形成され、その搬送路を構成する構成部材が、親水性部材または吸水性部材で構成されていることを特徴とする。
請求項10に係る転写材搬送方法は、未定着のトナー像を形成した転写材を加圧及び加熱して前記トナー像を前記転写材に定着する定着部を起点として、前記トナー像が定着した前記転写材を所望の位置へ搬送する搬送路を形成し、その搬送路の全域または一部を親水可能または吸水可能にしたことを特徴とする。
本発明によれば、熱と圧力によってトナー像を定着した直後の転写材をガイドさせるガイド部材を、少なくとも、その部材表面を親水可能、または、吸水可能に構成して、仮に、結露が生じても、面方向に延びる極薄の水分薄膜を形成する(親水可能)から、または、結露と同時に水分を吸水する(吸水可能)から、転写材の剛性が弱まることがなく、したがってジャムを防止できる。また、画像が白く抜けるような異常画像が発生するほどの水滴の発生を防止することができる。
次に、本発明に係るガイド部材を用いた定着装置の実施の形態を、添付図面を参照しながら説明する。
本実施の形態に係る定着装置1は、図1に示すように、定着ローラ2と、加熱ローラ3と、定着ベルト4と、テンションローラ5と、温度センサ6と、加圧ローラ7と、離型剤塗布ローラ8と、クリーニングローラ9と、搬入ガイド板10と、分離板11と、搬出ガイド板12(ガイド部材)とを備えて構成されている。
定着ローラ2は、鉄やアルミなどの金属や高強度の樹脂などで形成された高剛性の軸体に弾性部材を被覆させた円柱状に形成されてなり、機枠等の固定部に枢支されている。この弾性部材は、特に限定はされないが、シリコーンゴムやスポンジゴム等が好ましく、例えば、後者のスポンジゴムとすることで、ゴム硬度50HS以下の低硬度の弾性層を形成することが容易であり、後述する定着ベルト4の負荷を少なくすることができる。また、熱伝導が普通のゴムと比較して低いため、定着ベルト4の熱を逃がしにくくすることができるため、極めて好適である。
加熱ローラ3は、アルミや鉄などの金属からなる薄肉中空の軸体に、後述する定着ベルト4の内側から加熱させるためのハロゲンランプ等の熱源3aが内装された円柱状に形成されてなり、機枠等の固定部に枢支されている。また、軸体の内周面には、黒色などの熱を吸収し易い色の塗料が塗装されている。なお、上記の軸体は、その肉厚が薄ければ薄いほど好ましいが、定着ベルト4の張力を受けるため、アルミニウムなら最低でも0.4[mm]以上、鉄なら0.2[mm]程度以上の厚みが必要である。
温度センサ6は、定着ニップの(入り口)温度を検出させるサーミスタからなり、サーミスタで検知された温度が設定温度となるように、図示しない制御部に制御信号を送信して熱源3aを制御させている。
定着ベルト4は、定着ローラ2と加熱ローラ3に掛架された無端状に形成され、その肉厚方向の構成として、ポリイミド等の耐熱性樹脂からなる円筒状のフィルム基体と、その基体上に形成された弾性層と、この弾性層上に形成された離型層とを備えた多層構造をなしている。
この定着ベルト4は、裏面から加熱されて140〜180[℃]程度まで昇温されるため、耐熱性及び耐久性に優れたものを用いることが望ましいもので、例えば、以下のような材質、材料が好適である。
基体は、耐熱性と機械的強度とを備えた材料であればよく、ポリイミドなどの耐熱性樹脂の他に、例えば、NiやSUSなどの金属が挙げられる。
弾性層は、安定した定着性能を得るため、トナーおよび転写材Wに対して熱と圧力を均一に与える材質であれば良く、材質としては、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどが挙げられる。
離型層は、転写材Wに形成されたトナー像の部分的なオフセットを抑えるために設けられるもので、トナー離型性に優れた材料を用いることが望ましい。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などの公知のフッ素樹脂あるいはこれらをブレンドした材料が挙げられる。なお、上記のような材質からなる離型層は、弾性層上にプライマーを介して、塗布・焼成することで形成することができる。
テンションローラ5は、金属などの剛性の高い材質の軸体に、耐熱フェルトやシリコーンゴムなどのある程度の弾性を有した材料が被覆された円柱状に形成され、テンションローラ5を枢支させた軸受け部と、その軸受け部に一端が止着されると共に他端が機枠等の固定部に止着された圧縮バネを備えて構成された図示しない付勢手段でもって、定着ベルト4を外方へ付勢させている。
すなわち、このテンションローラ5は、定着ローラ2と加熱ローラ3との略中間の位置の上方側に緊張されている定着ベルト4の内方に、定着ベルト4を外方へ付勢させるように配置されて、定着ベルト4の緊張状態を維持させるようになっている。
なお、軸体に、耐熱フェルトやシリコーンゴムなどのある程度の弾性を有した材料を被覆させることで、定着ベルト4に傷をつけることを防止し、均一な押し押圧力を確保できる。
また、耐熱フェルトやシリコーンゴムなどは、軸体に用いられる金属より、熱伝導が低いため、軸体のみで構成したテンションローラ5に比べて、熱の伝導を比較的遅くすることができ、定着ベルト4の熱がテンションローラ5から放熱されるのを抑制させることができる。
なお、本実施形態においては、このテンションローラ5は、定着ベルト4の内方から外方へ向かって付勢して、定着ベルト4にテンションを与えているが、その逆に、定着ベルト4の外方から内方へ付勢して、定着ベルト4にテンションを与えても良い。
さらに、このテンションローラ5を廃して、定着ローラ2や加熱ローラ3にテンション機能を持たせても良い。すなわち、定着ローラ2または加熱ローラ3を外方に向かって所要の押圧力でもって付勢させる。
加圧ローラ7は、金属などの剛性の高い材質の軸体に、シリコーンゴムや、離型性に優れたPFAチューブなどの弾性部材が被覆された円柱状に形成されており、定着ベルト4を挟んで定着ローラ2と対峙するように、かつ、加圧ローラ7を枢支させた軸受け部が、機枠等の固定部に一端が止着された圧縮バネ等の図示しない付勢手段に係合されて、定着ローラ2方向へ付勢されるように設けられている。
また、この加圧ローラ7は、図示しない回動駆動手段と連係されて回動可能になっており、定着ベルト4、定着ローラ2を従動させるようになっている。本実施の形態では、この加圧ローラ7は、定着動作時において、時計廻りに回動するようになっている。なお、駆動手段を定着ローラ2に連係させて、加圧ローラ7を従動させてもよい。
さらに、この加圧ローラ7を構成する弾性部材は、定着ローラ2を構成する弾性部材よりも高硬度になっており、転写材Wのトナー画像側となる定着ローラ2の表面が弾性変形して、加圧ローラ7の周方向の形状に沿った湾曲状の定着ニップが形成されるようになっている。
このように、定着ニップが加圧ローラ7の周方向の形状に沿って湾曲するため、定着ニップに搬送された転写材Wは、加圧ローラ7の周方向の形状に沿って湾曲する。このため、定着ニップ出口においては、加圧ローラ7に沿って転写材Wが移動するので、転写材Wがトナー画像と共に、定着ベルト4から離れやすくなる。
特に、カラー画像は、モノクロ画像に比べて、転写材W上のトナー量が多いため、定着ベルト4に付着し易い。しかしながら、上記のように、加圧ローラ7を定着ローラ2よりも硬度を高くすることで、カラー画像であっても、転写材Wが定着ベルト4に付着しにくくすることができる。
離型剤塗布ローラ8は、例えば、スポンジなどの浸透性部材で中空円筒状に形成され、その内部にシリコーンオイル等の離型剤が貯溜されてなり、機枠等の固定部に揺動可能に枢支されたリンク8aの頂部に枢支されている。
さらに、この離型剤塗布ローラ8は、定着ニップと反対側の加圧ローラ7外周面に当接・付勢されるように、リンク8aと機枠等の固定部との間に圧縮スプリング8bが張架されて、加圧ローラ7の回動に伴って従動するようになっており、離型剤塗布ローラ8から滲出される離型剤は、加圧ローラ7の表面を通じて定着ベルト4に塗布(定着ニップに転写材Wが通過していなとき)されるようになっている。
なお、本実施の形態では、加圧ローラ7外周面に離型剤塗布ローラ8を当接させているが、定着ベルト4の表面に当接するように構成しても良い。
クリーニングローラ9は、リンク8aの回動中心である基部に離型剤塗布ローラ8に従動可能に枢支された円柱状部材であり、離型剤塗布ローラ8に付着された異物を除去するようになっている。
搬入ガイド板10は、未定着のトナー画像が形成された転写材Wを定着ニップ入り口へ向い入れるように形成された板状部材からなり、機枠等の固定部に取り付けられている。
分離板11は、所要幅の帯板状に形成され、定着ニップ出口側の定着ベルト4近傍に先端が位置されるように、かつ、所要角度でもって上方が左方に傾くように設けられており、トナー画像が定着された転写材Wを、定着ベルト4から確実に分離させるようになっている。
この分離板11は、その先端と定着ベルト4とが非接触となるように微小間隙が形成されており、この微小間隙は、例えば、かかる部分での転写材Wの詰まりの発生率を無視できる、概ね1[mm]以下が好適である。
また、転写材Wが定着ベルト4に付着している時間が長いほど、画像にムラが発生し易いため、転写材Wが定着ニップを出た後、速やかに定着ベルト4から剥離させるようになっている。
なお、分離板11の先端が定着ベルト4と接触するように配置した場合、定着ベルト4が分離板11先端により傷つく場合があることから好ましくなく、また、微小間隙が1[mm]を越えると、定着ニップから排出された転写材Wが、分離板11の先端に引っ掛かって紙詰まりを起こす確率が高くなるため好ましくない。
搬出ガイド板12(ガイド部材)は、図2及び図3に示すように、略水平方向に延設された上面部12aと、その上面部12aの一端から所要の傾斜角度でもって垂設され転写材Wのガイド面となる側面部12bとで、縦断面視略逆L字状に形成された長尺部材からなる。
また、この搬出ガイド板12は、その側面部12bの裏面に、上面部12aと並設された板状の第1補強部12c、及び、第1補強部12cを挟んで上面部12aと側面部12bとを結ぶように立設された隔壁12dとが形成されている。
他方、側面部12bの表面には、搬出ガイド板12の幅方向略中心を境にして、下端が内方に上端が外方になるように形成された第1リブ12eが対向するように複数突設され、さらに、側面部12bと交差する上面部12aのコーナー部には、略山形状に形成された第2リブ12fが複数突設されている。これら、第1リブ12eと第2リブ12fは、通紙時、転写材Wと接触される。
さらに、上面部12aと側面部12b、及び、第1リブ12eと第2リブ12fの表面は、少なくとも、親水可能または吸水可能に構成されている。なお、搬出ガイド板12自体を親水可能または吸水可能に構成しても良い。
まず、親水可能(濡れ性を高める)とする構成例として、上記した表面に、界面活性剤を付着させたり、例えばイトロ処理(フレームバーナーによる酸化炎を介して被塗布物の表面にナノレベルの酸化珪素膜を形成する)等で二酸化珪素を付着させたり、上記した表面をブラスト処理、又は、エッジング処理を施す等が挙げられる。
このうち、表面に二酸化珪素を付着させる場合、搬出ガイド板12の材料を選ばずに処理を施すことができる。
また、表面をブラスト処理、又は、エッジング処理を施す場合、かかる処理によって、表面に微小な凹凸を施して表面積が増大するから、親水性を上げることができる(一般的に親水性は表面状態の凹凸の表面積に比例する)。また、親水性を高めた場合、側面部12b下方へ水分を流動させることが可能となる。
また、吸水可能な構成例として、多孔質の樹脂材(樹脂の多孔質体)や多孔質セラミック(セラミックの多孔質体)で搬出ガイド板12自体を構成したり、吸水性ポリマーを分散させてアロイ化配合させてなる樹脂材で搬出ガイド板12自体を構成したり、あるいは、かかる材料でもって形成した部材を表面に固着する等が挙げられる。
この、多孔質の樹脂材(樹脂の多孔質体)や多孔質セラミック(セラミックの多孔質体)で搬出ガイド板12自体を構成した場合、転写材Wが定着ニップを通過した際に生じた水蒸気が側面部12bに付着しても、毛細管現象によって即座に付着した水分は吸収される。
特に、多孔質セラミックの特徴として、気孔率が50%以上であり、平均細孔径が10〜50μmの連続した空孔を有しており、その使用に極めて好適である。また、セラミックは高温で製造され、高融点のセラミックの一部が溶融して、セラミック同士が融着し、滑らかな壁面を持つ細孔がつながる結果、毛細管現象によって表面の水滴を高速で吸い上げることが可能となる。
また、気孔率をさらに高めることによって搬出ガイド板12の軽量化及び低熱容量化が可能となり、定着部での輻射熱によって搬出ガイド板12自体の温度上昇を容易に高めることができる。すなわち、搬送ガイド板自体の低熱容量化によって急速に搬送ガイド板の温度をさせることができるので、水滴が付着した際にも水滴が蒸発する速度(時間)が早くなり、その分、転写部材への水滴付着を防止することが可能となる(速乾性の向上)。
また、吸水性ポリマーを配合した樹脂材は、樹脂内での親水性が高く、また樹脂内で水路を形成する。これにより、ガイド板表面に付着した水滴を内部に拡散させ、表面に水滴が付着し難くなっている。
このように構成された搬出ガイド板12は、図1に示すように、側面部12bが、分離板11の取り付け傾斜角度と同じ傾斜角度となるように、分離板11から所要の間隔をおいて対向配置され、定着ニップ出口から排出された転写材Wをガイドさせて、所望方向(図においては左上方向)に搬送させるようになっている。
以上のように構成された本実施の形態に係る定着装置1は、例えば、図4及び図5に示したように、両面ユニット13を備えた画像形成装置に着脱可能に組み込まれる。
すなわち、画像形成装置は、上部が枢支された揺動可能な分岐爪14が、トナー像が定着された転写材Wを外部へ排出させる搬出路入り口に設けられている。
両面ユニット13は、表面側にトナー像が定着された転写材Wの裏面側にトナー像を転写させるために再度転写部に搬送させる転回路が形成されており、その転回路の入り口に分岐爪14が位置するように画像形成装置に取り付けられている。
本実施の形態に係る定着装置1は、分離板11と搬出ガイド板12とで形成された搬送路の出口略直上に上記の分岐爪14の枢軸が位置するように画像形成装置に着脱可能に取り付けられている。
そして、分岐爪14の揺動具合(振り分け動作)によって、定着装置1の搬送路と画像形成装置の搬出路とが連通または遮断、定着装置1の搬送路と両面ユニット13の転回路とが連通または遮断するようになっている。
以上のように、両面ユニット13を備えた画像形成装置に着脱可能に組み込まれた本実施の形態に係る定着装置1は、画像形成装置を構成する現像部(図示せず)と転写部(図示せず)等を経て搬送してきた転写材W(未定着のトナー像を形成)を、定着ニップで加圧及び加熱して、トナー像を転写材Wに定着する。
次いで、定着ニップを通過した転写材W(熱と圧力でトナー像が定着)は、分離板11によって定着ベルト4から即座に、かつ、確実に剥離し、次いで、転写材Wの先端が搬出ガイド板12に形成された第1リブ12eに当接する。そして、転写材Wは、第1リブ12eと第2リブ12fがガイドして左上方へ向かって移動する。
左上方へ向かって移動した転写材Wは、分岐爪14の揺動具合(振り分け動作)に応じて、図4に示すように、搬出路を移動して外部へ排出、または、図5に示すように、転回路を移動して再度現像部・定着部に移動する。
この一連の動作の中で定着動作の際、転写材Wに含まれる含水分がニップ部の熱によって気化し、定着直後の搬送路内が多湿状態となって、搬出ガイド板12に結露が生じ易くなる。
しかしながら、上記したように本実施の形態に係る搬出ガイド板12は、上面部12aと側面部12b、及び、第1リブ12eと第2リブ12fの表面は、少なくとも、親水可能にして面方向に延びる極薄の水分薄膜を形成するから、または、吸水可能にして結露と同時に水分を吸水するから、転写材Wの剛性に悪影響(ジャムの発生)を与えるほどの、または、画像が白く抜けて異常画像が発生するほどの水滴の発生を防止することができるようになっている。
特に、部材表面を親水可能にして、水分が空気に触れる面積を大きくすることで水分をより早く蒸発することができる。また、表面をブラスト処理、又は、エッジング処理を施して表面積を増やす、または、多孔質部材を用いて部材自体の表面積を増やすことで、表面温度の上昇が早まり、その結果、水分を速く蒸発させることができる。
このうち、多孔質部材を用いた搬出ガイド板12と、樹脂からなる通常の搬出ガイド板とを試料にして、画像形成装置の動作開始(ウォームアップ時)からの経過時間をパラメータにして、夫々のガイド面の温度を検出した結果を図6に示す。この図6から、樹脂によって形成した通常の搬出ガイド板に対して、多孔質部材を用いた搬出ガイド板12の表面温度の方が、温度上昇が速く、より水滴が蒸発し易い結果が得られた。
また、本実施の形態では、第1リブ12eと第2リブ12fを設けて、転写材Wとの接触面積を大幅に減少させたから、水滴による搬送ジャムや転写不良を防止することができる。
なお、これら上記の効果は、当然のことながら、搬出ガイド板12の先端部に結露が生じない温度(露点以上の温度)まで上昇せずとも奏することができる。
以上、本発明に係るガイド部材(搬出ガイド板12)を用いた定着装置1の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は、本発明の好適な実施の形態の一例を示すものであり、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において、種々変形実施が可能である。
例えば、本実施の形態に係るガイド部材(搬出ガイド板12)は、上記したように、言わば、上面部12aと側面部12bとで縦断面視略逆L字状に形成されたガイド部を、このガイド部と一体成形された第1補強部12cと隔壁12dとで支持させた構成を例示しているが、図7に示すように、転写材搬送面(ガイド面)が形成された縦断面視略逆L字状の搬送部材12gと、この搬送部材12gに一端が係合され熱伝導率の低い(または断熱性に優れた)複数の支持杆12kが突設され支持部材12hとで別部材構成としても良い。かかる構成によれば、搬送部材12gの低熱容量化によって搬送部材12gの昇温を高めて、水分の蒸発を早めることができる。
また、本実施の形態では、本発明に係るガイド部材を用いた定着装置1を例示したが、ガイド部材そのものでも良く、また、ガイド部材を用いた画像形成装置でも良い。さらに、上記の定着部を起点として形成された搬送路を構成する構成部材、すなわち、上記した搬出ガイド板12のほかに、分離板11、搬入ガイド板10、機枠等、搬送路構成するその他の構成部材の一部または全部を、上記の如く、親水性部材または吸水性部材で構成して転写材搬送構造としても良く、また、搬送路の全域または一部を親水可能または吸水可能にした転写材搬送方法としても良い。なお、この場合の親水可能または吸水可能とする構成例は、上記した本実施の形態と同じである。
また、本実施の形態で例示した定着装置は、定着ローラを定着ベルトで掛架させ、加圧ローラを定着ローラに対向配置させたものを例示しているが、このものに限定されず、定着ローラにも無端状のベルト(定着ベルト)を掛架させて、ベルト同士で定着ニップを形成しても良い。また、本実施の形態で例示した定着ローラの換わりにパッド状部材を配設して定着ベルトを掛架させても良く、さらに、このパッド状部材と定着ローラとを連設させると共にこれらに定着ベルトを掛架させ、加圧ローラを対向配置させても良い。すなわち、定着ニップを形成させる構成部は特に限定されない。
本実施の形態に係る定着装置の概略を示した縦断面図である。 本実施の形態に係る搬出ガイド板(ガイド部材)の正面図である。 本実施の形態に係る中央縦断右側面図である。 本実施の形態に係る定着装置を画像形成装置に組み込んだ状態を示し、転写材を排出させる排出路を示した縦断面図である。 本実施の形態に係る定着装置を画像形成装置に組み込んだ状態を示し、転写材を転回させる転回路を示した縦断面図である。 ガイド板表面温度の経時変化を示した線図である。 搬出ガイド板の他の態様を示した中央縦断右側面図である。
符号の説明
1 定着装置、2 定着ローラ、3 加熱ローラ、3a 熱源、4 定着ベルト、5 テンションローラ、6 温度センサ、7 加圧ローラ、8 離型剤塗布ローラ、8a リンク、8b 圧縮スプリング、9 クリーニングローラ、10 搬入ガイド板、11 分離板、12 搬出ガイド板(ガイド部材)、12a 上面部、12b 側面部、12c 第1補強部、12d 隔壁、12e 第1リブ、12f 第2リブ、12g 搬送部材、12h 支持部材、12k 支持杆、13 両面ユニット、14 分岐爪、W 転写材

Claims (10)

  1. 未定着のトナー像が形成された転写材を加圧及び加熱して前記トナー像を前記転写材に定着させる定着部に近設され、前記定着部で前記トナー像が定着された前記転写材をガイドするガイド部材であって、
    少なくとも前記転写材と接する部材表面が、親水可能または吸水可能に構成されていることを特徴とするガイド部材。
  2. 前記部材表面に、二酸化珪素皮膜が形成されてなることを特徴とする請求項1記載のガイド部材。
  3. 前記部材表面に、ブラスト処理またはエッジング処理がなされていることを特徴とする請求項1記載のガイド部材。
  4. 多孔質材で構成したことを特徴とする請求項1記載のガイド部材。
  5. 前記多孔質材は、セラミック多孔質体であることを特徴とする請求項4記載のガイド部材。
  6. 転写材搬送面が形成された搬送部材と、該搬送部材を支持する支持部材とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のガイド部材。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載のガイド部材を用いたことを特徴とする定着装置。
  8. 請求項7記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  9. 未定着のトナー像が形成された転写材を加圧及び加熱して前記トナー像を前記転写材に定着させる定着部を起点として、前記トナー像が定着された前記転写材を所望の位置へ搬送する搬送路が形成され、その搬送路を構成する構成部材が、親水性部材または吸水性部材で構成されていることを特徴とする転写材搬送構造。
  10. 未定着のトナー像を形成した転写材を加圧及び加熱して前記トナー像を前記転写材に定着する定着部を起点として、前記トナー像が定着した前記転写材を所望の位置へ搬送する搬送路を形成し、その搬送路の全域または一部を親水可能または吸水可能にしたことを特徴とする転写材搬送方法。
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