JP2008115968A - オイルシール - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単なリップの構造で密封性能を向上させることができるオイルシールを提供する。
【解決手段】外部側Bから軸20側で且つ密封空間内A側へ延伸し、軸20に対して最小径部4aが接触させられるシールリップ4を有する。シールリップ4の外部側傾斜面4bの一部に、軸20の回転に最小径部4aが連れ回りすることによりポンプ作用を奏する部分を形成させるべく、他の部分よりも硬度の低い部分6を設けている。
【選択図】図2
【解決手段】外部側Bから軸20側で且つ密封空間内A側へ延伸し、軸20に対して最小径部4aが接触させられるシールリップ4を有する。シールリップ4の外部側傾斜面4bの一部に、軸20の回転に最小径部4aが連れ回りすることによりポンプ作用を奏する部分を形成させるべく、他の部分よりも硬度の低い部分6を設けている。
【選択図】図2
Description
本発明は、オイルシールに関し、より詳しくは、シールリップを相手部材に接触させるオイルシールに関する。
従来、この種のオイルシールとして、いわゆるプレーンシールが使用されている。このプレーンシールは、図3に示すように、シールリップ51の先細部51aの外部側傾斜面51bが平坦でリブが形成されていない。このプレーンシールは、密封空間内Aに充填されている潤滑油52の圧力によって、先細部51aが背面側から軸53の外周面53aに向かって押圧されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、このプレーンシールでは密封性能が不十分であるため、図4に示すように、シールリップ61の先細部61aの外部側傾斜面61bに周方向に所定間隔を隔てて複数の傾斜リブ62が形成された、いわゆるヘリックスシールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このヘリックスシールは、先細部61aが軸63の外周面63aに押し付けられるようになっており、軸63の回転時に、傾斜リブ62によるポンプ作用が働いて、密封流体である潤滑油64を密封空間内Aに押し戻すので、動的密封効果が高い。
しかし、このプレーンシールでは密封性能が不十分であるため、図4に示すように、シールリップ61の先細部61aの外部側傾斜面61bに周方向に所定間隔を隔てて複数の傾斜リブ62が形成された、いわゆるヘリックスシールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このヘリックスシールは、先細部61aが軸63の外周面63aに押し付けられるようになっており、軸63の回転時に、傾斜リブ62によるポンプ作用が働いて、密封流体である潤滑油64を密封空間内Aに押し戻すので、動的密封効果が高い。
上記ヘリックスシールのシールリップ61は、傾斜リブ62の構造が複雑で、例えば、所定の形状に形成された金型キャビティで射出成形して製造する場合に成形不良が起こり易いという問題があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、簡単なリップの構造で密封性能を向上させることができるオイルシールを提供することを目的としている。
本発明のオイルシールは、外部側から軸側で且つ密封空間内側へ延伸し、軸に対して最小径部が接触させられるシールリップを有するオイルシールであって、前記シールリップの外部側傾斜面の一部に、前記軸の回転に前記最小径部が連れ回りすることによりポンプ作用を奏する部分を形成させるべく、他の部分よりも硬度の低い部分を設けていることを特徴としている。
このような構成によれば、軸と摺接しているシールリップの最小径部が軸の回転に連れ回りすると、シールリップの外部側傾斜面に設けられた硬度の低い部分に歪みが発生して微細なひだが形成され、この微細なひだが密封空間内から外部側へ漏洩した潤滑油を密封空間内へ戻すように作用する(ポンプ作用)。よってこのオイルシールを用いれば、あらかじめシールリップにリブを形成しておかなくても軸の回転中にポンプ作用が発揮されるので、簡単なリップの構造で密封性を向上させることが可能となる。
本発明のオイルシールによれば、簡単なリップの構造で密封性能を向上させることができる。
以下、添付した図面に基づいて、本発明のオイルシールの実施の形態を詳細に説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨ではない。
図1は、本発明の1つの実施形態に係るオイルシールを示す断面図である。このオイルシール1は、互いに相対回転する軸20とハウジング30との間に構成される環状空間に装着されて、密封空間内Aの密封流体が外部側Bへ漏洩するのを防止している。なお、図1に示しているオイルシール1は、軸20の外周面20aとハウジング30の内周面30aとの間に装着される前である変形前の自由状態を示している。
オイルシール1は、金属製の環状芯金2を合成ゴム(例えば、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、アクリルゴム(ACM))等の弾性体3で被着したものであり、この弾性体3には主リップ4及び副リップ5が一体に形成されている。
前記環状芯金2は、ハウジング30に嵌合される短筒部2aと、この短筒部2aの外部側B端部から径方向内方に延びるフランジ部2bとから構成されている。また、弾性体3は、環状芯金2の短筒部2aの内周側及びフランジ部2bの密封空間内A側を覆う中間部3aと、フランジ部2bの内周側の領域を覆う内周部3bとで構成されている。
前記環状芯金2は、ハウジング30に嵌合される短筒部2aと、この短筒部2aの外部側B端部から径方向内方に延びるフランジ部2bとから構成されている。また、弾性体3は、環状芯金2の短筒部2aの内周側及びフランジ部2bの密封空間内A側を覆う中間部3aと、フランジ部2bの内周側の領域を覆う内周部3bとで構成されている。
弾性体3の内周部3bの内周側には、密封空間内A側の径方向斜め内方に向かって(外部側Bから軸20側で且つ密封空間内A側へ)延びる主リップ4と、外部側Bの径方向斜め内方に向かって延びる副リップ5とが設けられている。前記主リップ4及び副リップ5は軸20の外周面20aに摺動自在に密封接触している。なお、図1において、主リップ4及び副リップ5は、軸20に組み付ける前の状態を示しており、軸20に組み付けた場合に主リップ4の最小径部4aと副リップ5の最小径部5aとが軸20の外周面20aにそれぞれ密接すべく、しめしろを設けてある。また、主リップ4の最小径部4aは密封空間内Aの潤滑油の圧力によっても軸20の外周面20aに押圧される。
ここで、主リップ4は、その断面形状が略矩形状とされており、最小径部4aが軸20の外周面20aに摺接する摺接部とされている。主リップ4の内周面において、最小径部4aよりも外部側Bの面が第1傾斜面(外部側傾斜面)4bとされ、最小径部4aよりも密封空間内A側が第2傾斜面4cとされている。
さらに、主リップ4の第1傾斜面4bの一部に、他の部分よりも硬度の低い部分(低硬度部)6が設けられている。この低硬度部6は、軸20の回転に前記最小径部4aが連れ回りすることによりポンプ作用を奏するような硬度(軟らかさ)を有している。すなわち、軸20に摺接している主リップ4の最小径部4aが軸20の回転に連れ回りすると、外部側傾斜面4bに設けられた低硬度部6に歪みが発生して微細なひだが形成される(図2参照)。この微細なひだが密封空間内Aから外部側Bへ漏洩した潤滑油を密封空間内Aへ戻すように作用するのである(ポンプ作用)。
この低硬度部6は、例えば、弾性体3、主リップ4及び副リップ5を一般的なオイルシールに比べてゴム硬度の低い又は弾性係数の小さいゴムで加硫成形し、低硬度部6を除き超音波を照射することで一般的なオイルシールのゴム硬度(HA75±5)と同レベルになるまで架橋度を高めることにより形成することができる。
このオイルシール1を用いれば、あらかじめ主リップ4に傾斜リブを形成しておかなくても軸20の回転中にポンプ作用が発揮されるので、簡単なリップの構造で密封性を向上させることが可能となる。
さらに、主リップ4の第1傾斜面4bの一部に、他の部分よりも硬度の低い部分(低硬度部)6が設けられている。この低硬度部6は、軸20の回転に前記最小径部4aが連れ回りすることによりポンプ作用を奏するような硬度(軟らかさ)を有している。すなわち、軸20に摺接している主リップ4の最小径部4aが軸20の回転に連れ回りすると、外部側傾斜面4bに設けられた低硬度部6に歪みが発生して微細なひだが形成される(図2参照)。この微細なひだが密封空間内Aから外部側Bへ漏洩した潤滑油を密封空間内Aへ戻すように作用するのである(ポンプ作用)。
この低硬度部6は、例えば、弾性体3、主リップ4及び副リップ5を一般的なオイルシールに比べてゴム硬度の低い又は弾性係数の小さいゴムで加硫成形し、低硬度部6を除き超音波を照射することで一般的なオイルシールのゴム硬度(HA75±5)と同レベルになるまで架橋度を高めることにより形成することができる。
このオイルシール1を用いれば、あらかじめ主リップ4に傾斜リブを形成しておかなくても軸20の回転中にポンプ作用が発揮されるので、簡単なリップの構造で密封性を向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態においては、弾性体3等を一般のオイルシールと同レベルの硬度とし、低硬度部6をそれよりも低硬度としたが、これに限られるものではなく、軸20の回転中に主リップ4の最小径部4aが連れ回りをして低硬度部6がポンプ作用を奏するのであれば、低硬度部6を一般のオイルシールと同レベルの硬度とし、弾性体3等の硬度をそれより高くすることも可能である。また、本発明のオイルシールは、上記実施形態において主リップ4として説明したようなシールリップを有していれば、あとはどのような構成であってもかまわない。本発明のオイルシールは、転がり軸受用シール、ハブユニットのパックシール等として使用することができる。
1 オイルシール
2 環状芯金
3 弾性体
4 主リップ
5 副リップ
6 低硬度部
20 軸
30 ハウジング
A 密封空間内
B 外部側
2 環状芯金
3 弾性体
4 主リップ
5 副リップ
6 低硬度部
20 軸
30 ハウジング
A 密封空間内
B 外部側
Claims (1)
- 外部側から軸側で且つ密封空間内側へ延伸し、軸に対して最小径部が接触させられるシールリップを有するオイルシールであって、
前記シールリップの外部側傾斜面の一部に、前記軸の回転に前記最小径部が連れ回りすることによりポンプ作用を奏する部分を形成させるべく、他の部分よりも硬度の低い部分を設けていることを特徴とするオイルシール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006300788A JP2008115968A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | オイルシール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006300788A JP2008115968A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | オイルシール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008115968A true JP2008115968A (ja) | 2008-05-22 |
Family
ID=39502075
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006300788A Pending JP2008115968A (ja) | 2006-11-06 | 2006-11-06 | オイルシール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008115968A (ja) |
-
2006
- 2006-11-06 JP JP2006300788A patent/JP2008115968A/ja active Pending
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