JP2008113401A - 共振器、共振器の製造方法および通信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】信頼性の高い小型の共振器を提供することを可能とする。
【解決手段】周囲を基板10に支持された圧電膜11と、前記圧電膜11の下面に形成された第1電極12と、前記圧電膜11の上面に形成され、前記圧電膜11を挟んで前記第1電極12の少なくとも一部とオーバラップする状態に形成された第2電極13と、前記基板10と前記圧電膜11との間に形成された下部空洞21に通じるもので前記圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14とを有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】周囲を基板10に支持された圧電膜11と、前記圧電膜11の下面に形成された第1電極12と、前記圧電膜11の上面に形成され、前記圧電膜11を挟んで前記第1電極12の少なくとも一部とオーバラップする状態に形成された第2電極13と、前記基板10と前記圧電膜11との間に形成された下部空洞21に通じるもので前記圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14とを有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、共振器、共振器の製造方法およびこの共振器を有するフィルタを搭載した通信装置に関する。
無線通信向けの共振子デバイスでは、近年小型化の要求が益々強くなっている。特に薄膜圧電共振子においては、半導体製造プロセスを兼用することが可能であり、それら小型化の要求に対応するためウエハプロセスによる封止パッケージ化の採用が進行している。薄膜圧電共振子をウエハプロセスにて中空封止する技術は既に多数が報告されており、共振特性においては弾性波の損失を抑制に有利な構造である上下部に空洞を伴う薄膜圧電共振子構造を採用する方向が近年の傾向となっている。
薄膜バルク音響共振器(Thin Film Bulk Acoustic Resonator、以下FBARと記す)の封止技術(例えば、特許文献1参照)として、例えば、図185に示すように、従来の薄膜圧電共振器101では、基板110上に下部空洞121を形成するように圧電膜111が形成されている。また、この圧電膜111の下面に接する第1電極112と、圧電膜111の上面に接し、上記第1電極112と重なる部分を有する第2電極113とを有している。これらの第1電極112および第2電極113を含む上記圧電膜111には、その膜面に垂直な方向に上記下部空洞121に通じる第1貫通孔114が形成されている。また上記圧電膜111の上面には、上部空洞122を形成するもので、膜面垂直方向に上部空洞122に通じる第2貫通孔116が形成された上部空洞形成膜115が形成されている。
さらに、図186に示すように、上記上部空洞形成膜115を覆うとともに第2貫通孔116を塞ぐように封止層118が形成されている。また、上記第1貫通孔114と第2貫通孔116は重なるように形成されていてもよい。さらに、上記圧電膜111は端部近傍が平坦で、この端部近傍から中央部に行くにつれて上記基板110から離れ、この中央部近傍が平坦であり、上記第1電極112と第2電極113との重なり部分は上記中央部近傍の平坦な領域に形成されている。また、上記封止層118は、少なくとも表面が金属層で形成されている。
上記薄膜圧電共振器の製造工程は、図187(1)に示すように、基板110上に第1犠牲層151を形成する。次に、第1犠牲層151の一部分を覆うように第1電極112を形成する。次に、第1電極112および第1犠牲層151を覆い膜面垂直方向に第1犠牲層151に通じる第1貫通孔114を有する圧電膜111を形成する。次に、圧電膜111の一部分を覆うように第1電極112と重なる部分を有する第2電極113を形成する。次に、圧電膜111および第2電極113を覆う第2犠牲層152を形成する。次に、第2犠牲層152を覆い膜面垂直方向に第2犠牲層152に通じる第2貫通孔116を有する上部空洞形成膜115を形成する。
次に、図187(2)に示すように、第2貫通孔116および第1貫通孔114を通して第2犠牲層152および第1犠牲層151〔前記図186参照〕を選択的に除去する。次に、図示はしないが、上部空洞形成膜115を覆うとともに第2貫通孔116を塞ぐ封止層を形成することにより、上記薄膜圧電共振器が製造される。
図188に示すように、従来の別の薄膜圧電共振器102では、表面に窪みが設けられた基板110上に、基板110の窪みが下部空洞121となるように圧電膜111が形成されている。この圧電膜111の下面に接する第1電極112と、圧電膜111の上面に接し、上記第1電極112と重なる部分を有する第2電極113が形成されている。この第1電極112と第2電極113とを含む上記圧電膜111には、その膜面に垂直な方向に上記下部空洞121に通じる第1貫通孔114が形成されている。また上記圧電膜111の上面には、上部空洞122を形成するもので、膜面垂直方向に上部空洞122に通じる第2貫通孔116が形成された上部空洞形成膜115が形成されている。
さらに、図189に示すように、上記上部空洞形成膜115を覆うとともに第2貫通孔116を塞ぐように封止層118が形成されている。また、上記第1貫通孔114と第2貫通孔116は重なるように形成されていてもよい。さらに、上記圧電膜111は平板状に形成されていてもよい。また、上記封止層118は、少なくとも表面が金属層で形成されている。
図190(1)に示すように、上記薄膜圧電共振器の製造工程は、基板110に窪みを形成する。そして、この基板110の窪みを埋め込むように第1犠牲層151を形成する。次に、第1犠牲層151の少なくとも一部分を覆うように第1電極112を形成する。次に、第1電極112および第1犠牲層151を覆い膜面垂直方向に第1犠牲層151に通じる第1貫通孔114を有する圧電膜111を形成する。次に、圧電膜111の一部分を覆うように第1電極112と重なる部分を有する第2電極113を形成する。次に、圧電膜111および第2電極113を覆う第2犠牲層152を形成する。次に、第2犠牲層152を覆い膜面垂直方向に第2犠牲層152に通じる第2貫通孔116を有する上部空洞形成膜115を形成する。
次に、図190(2)に示すように、第2貫通孔116および第1貫通孔114を通して第2犠牲層152および第1犠牲層151〔前記図190(1)参照〕を選択的に除去する。次に、上部空洞形成膜115を覆うとともに第2貫通孔116を塞ぐ封止層(図示せず)を形成することにより、上記薄膜圧電共振器が製造される。
図191に示すように、従来の別の薄膜圧電共振器103では、表面に窪みが設けられた基板110の窪みが、複数層からなる音響反射層141、142、143により埋め込まれている。この音響反射層141、142、143上を含む基板110上に圧電膜111が形成されている。この圧電膜111の下面には第1電極112が形成され、圧電膜111の上面には、上記第1電極112と重なる部分を有する第2電極113が形成されている。また上記圧電膜111の上面には、上部空洞22を形成するもので、膜面垂直方向に上部空洞122に通じる貫通孔132が形成された上部空洞形成膜115が形成されている。
さらに、図192に示すように、上記上部空洞形成膜115を覆うとともに貫通孔132を塞ぐように封止層133が形成されている。また、上記圧電膜111は平板状に形成されていてもよい。また、上記封止層133は、少なくとも表面が金属層で形成されている。上記音響反射層141、142、143は、例えばブラッグ音響反射層である。
図193(1)に示すように、上記薄膜圧電共振器の製造工程は、基板110に窪み123を形成する。そして、この基板110の窪み123を埋め込むように複数層からなる音響反射層141、142、143を形成する。次に、複数層からなる音響反射層141、142、143の少なくとも一部分を覆うように第1電極112を形成する。次に、第1電極112および複数層からなる音響反射層141、142、143を覆う圧電膜11を形成する。次に、圧電膜111の一部分を覆うように第1電極112と重なる部分を有する第2電極113を形成する。次に、圧電膜111および第2電極113を覆う犠牲層153を形成する。次に、犠牲層153を覆い膜面垂直方向に犠牲層153に通じる貫通孔132を有する上部空洞形成膜115を形成する。
次に、図193(2)に示すように、貫通孔132を通して犠牲層153〔前記図192(1)参照〕を選択的に除去する。次に、上部空洞形成膜115を覆うとともに貫通孔132を塞ぐ封止層(図示せず)を形成することにより、上記薄膜圧電共振器が製造される。
上記第2貫通孔116(貫通孔132)は、第2封止層118(封止層133)の膜厚の上限に制約される。このため、貫通孔径が、犠牲膜の除去速度を制限し生産性を低減している。
図194(1)、(2)に示すように、封止層133の膜厚tは、貫通孔132の径dにより、t=((d/R)/2)×(1+U)で概算の設計がなされている。Rは、封止層133の貫通孔132の開口部におけるカバレージ率で0.3〜0.7である。Uはオーバー封止率であり10%〜30%を採用している。現在、スパッタリングやCVD法による封止層の膜厚tの成膜上限は5μmが限界となっている。これは、膜の内部応力による剥がれ、ウエハの反り、膜のクラック、膜表面の平坦性等に起因するためである。ここで、図195に封止層膜厚の上限および下限と、貫通孔径との関係を示す。したがって、従来の貫通孔の径dは、d<2.4μm〜4.6μmの制約を受けている。
一方、空洞を形成する際に用いる犠牲膜の除去工程においては、貫通孔の径による犠牲膜の除去速度が制約を受け、空洞における水平方向の犠牲膜の除去速度は生産性の課題より少なくともV≧0.5μm/minが求められている。ここで、図196に空洞水平方向のエッチング速度の上限および下限と、貫通孔径との関係を示す。その結果、貫通孔dは、d≧0.3μm〜0.6μmが必要となっている。
以上の根拠により、従来技術では、貫通孔の開口径dは0.3≦d≦2.4μmの範囲に限定されてきた。このように、封止層の膜厚上限に制約を受けている貫通孔の径が犠牲膜の除去速度の大幅な低減を招き、大きな制約を受け、生産性を低減させている。
次に、図197に示すように、小型化が要求されている共振器では、水平方向に下部空洞121、上部空洞122をみた場合に、第1、第2貫通孔114、116が存在する余分な空洞領域24H、25Hが必要となり小型化の障害となっている。
薄膜圧電共振器は小型が要求されている。図198に示すように、第1貫通孔114が、圧電膜111の膜面に垂直な方向に下部空洞121へ通じるように形成されるため、第1、第2電極113、112が重なりある共振領域以外の下部空洞121、上部空洞122へ通じる領域に第1貫通孔114を形成する領域を形成する必要があり、第1貫通孔114を存在させるための共振子の外周領域に余分な空洞領域124H、125Hの面積増加が生じている。
さらに周波数調整が可能な工程の追加ができないため、生産性の著しい低下を招いている。図199(1)〜(5)に示すように、従来の第1貫通孔114および第2貫通孔116を通して第1犠牲層151および第2犠牲層152を選択的に除去する工程を有する製造方法では、共振子や共振子からなる周波数フィルタの計測可能な段階で、既に上部空洞122が完全に気密化されており、共振子自体への調整工程を施すことができない。また、上部空洞122の下部空洞21を同時に形成することになり、高い信頼性と安定性および高度な製造プロセスが要求される。
解決しようとする問題点は、犠牲膜を選択的に除去する際に用いる貫通孔を埋め込む封止部材が基板表面と並行な圧電膜の平坦部や、上部空間形成膜の平坦部に形成されているため、共振器のセル面積の増大を招いていた。
本発明は、信頼性の高い小型の共振器を提供することを課題とする。
請求項1に係る本発明は、周囲を基板に支持された圧電膜と、前記圧電膜の下面に形成された第1電極と、前記圧電膜の上面に形成され、前記圧電膜を挟んで前記第1電極の少なくとも一部とオーバラップする状態に形成された第2電極と、前記基板と前記圧電膜との間に形成された下部空洞に通じるもので前記圧電膜の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔とを有することを特徴とする。
請求項1に係る共振器では、基板と圧電膜との間に形成された下部空洞に通じる第1貫通孔が圧電膜の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来は圧電膜の平坦な領域に形成されていた第1貫通孔の形成面積分を削減することができるので、その分、圧電膜、第1、第2電極で形成される共振子の縮小化が図れる。また、圧電膜の傾斜面を有する領域に第1貫通孔を形成したことから、この第1貫通孔を塞ぐ封止層を形成した際に、第1貫通孔の下部側開口が下地の基板表面に近くなるので、封止層が途切れることなく基板表面に達するように形成することができるようになる。これによって、従来のように第1貫通孔を塞ぐ場合に第1貫通孔自体を埋め込むように封止層を形成する必要がなくなるので、従来よりも第1貫通孔の口径を大きく形成することが可能になる。よって、下部空洞を形成する再の犠牲膜の除去を第1貫通孔より行う際のエッチングレートを大きくすることが可能になる。
請求項12に係る本発明は、基板上に第1犠牲層を形成する工程と、前記第1犠牲層の一部分を覆うように第1電極を形成する工程と、前記第1電極および前記第1犠牲層を覆う圧電膜を形成する工程と、前記圧電膜の一部分を覆うように前記第1電極と前記圧電膜を挟んで重なる部分を有する第2電極を形成する工程とを備え、前記圧電膜を形成した後もしくは前記第2電極を形成した後に、前記圧電膜の傾斜面を有する領域に、前記基板と前記圧電膜との間に形成された第1犠牲膜に通じる第1貫通孔を形成する工程を備えたことを特徴とする。
請求項12に係る共振器の製造方法では、圧電膜の傾斜面を有する領域に、基板と圧電膜との間に形成された第1犠牲膜に通じる第1貫通孔を形成することから、従来は圧電膜の平坦な領域に形成されていた第1貫通孔の形成面積分を削減することができるので、その分、共振子の縮小化が可能になる。また、圧電膜の傾斜面を有する領域に第1貫通孔を形成することから、この第1貫通孔を塞ぐ封止層を形成した際に、第1貫通孔の下部側開口が下地の基板表面に近くなるので、封止層が途切れることなく基板表面に達するように形成することができるようになる。これによって、従来のように第1貫通孔を塞ぐ場合に第1貫通孔自体を埋め込むように封止層を形成する必要がなくなるので、従来よりも第1貫通孔の口径を大きく形成することが可能になる。よって、下部空洞を形成する再の犠牲膜の除去を第1貫通孔より行う際のエッチングレートを大きくすることが可能になる。
請求項26に係る本発明は、周囲を基板に支持された圧電膜と、前記圧電膜の下面に形成された第1電極と、前記圧電膜の上面に形成され、前記圧電膜を挟んで前記第1電極の少なくとも一部とオーバラップする状態に形成された第2電極と、前記圧電膜上に上部空洞を介して形成された上部空洞形成膜とを備え、前記基板と前記圧電膜との間に形成された下部空洞に通じるもので前記圧電膜に形成された第1貫通孔と、前記上部空洞形成膜の傾斜部に形成された前記上部空洞に通じる第2貫通孔とを形成した共振器を有するフィルタを搭載したことを特徴とする。
請求項26に係る通信装置では、前記説明したように、本発明の共振器が小型化されることから、通信装置内に共振器の設置面積の縮小化が図れる。
請求項1に係る本発明の共振器によれば、基板と圧電膜との間に形成された下部空洞に通じる第1貫通孔が圧電膜の傾斜面を有する領域に形成されているため、共振子が縮小化されるので、共振器の小型化が図れるという利点がある。また、下部空洞を形成する際の犠牲膜のエッチングレートを大きくとれるようになることから、犠牲膜の除去を完全に行うことが可能になるので、共振器の信頼性の向上が図れる。
請求項12に係る本発明の共振器の製造方法によれば、圧電膜の傾斜面を有する領域に、基板と圧電膜との間に形成された第1犠牲膜に通じる第1貫通孔を形成するため、共振子が縮小化されるので、共振器の小型化が図れるという利点がある。また、下部空洞を形成する際の犠牲膜のエッチングレートを大きくとれるようになることから、犠牲膜の除去を完全に行うことが可能になるので、共振器の信頼性の向上が図れる。
請求項26に係る本発明の通信装置によれば、小型化された信頼性の高い共振器を搭載できるので、通信装置の小型化、信頼性の向上が図れるという利点がある。
本発明の共振器の一実施の形態(第1実施例)を、図1および図2の概略構成断面図によって説明する。
図1に示すように、共振器1は、基板10上に下部空洞21を形成するように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。これらの第1電極12および第2電極13を含む上記圧電膜11の傾斜面を有する領域には上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が形成されている。また上記圧電膜11の上面側傾斜面には、上部空洞22を形成するもので、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。さらに、図2に示すように、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成され、上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。この第1封止層17は、その一部が上記第1貫通孔14を通じて下地の基板10に接触するように形成されている。また、この第2封止層18は、その一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の圧電膜11に接触するように形成されている。
上記共振器1は、基板10と圧電膜11との間に形成された下部空洞21に通じる第1貫通孔14が圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来は圧電膜の平坦な領域に形成されていた第1貫通孔の形成面積分を削減することができるので、その分、圧電膜11、第1、第2電極12,13で形成される共振子の縮小化が図れる。よって、共振器1の小型化が図れるという利点がある。
従来技術では、貫通孔の下部開口から下地の例えば基板までの距離が長いため、貫通孔の内部を埋め込むことで貫通孔を塞ぐ必要があったが、図3の概略構成断面図に示すように、本発明の共振器1では、第1貫通孔14の口径を大きくしても、第1貫通孔14が圧電膜11の傾斜を有する面に形成されていることから、第1貫通孔14下部開口から下地の基板10までの距離dが短くなるので、第1封止層17のみで第1貫通孔14を塞ぐことができる。同様に、図示はしないが、第2貫通孔16の口径d2を大きくしても、第2貫通孔16が上部空洞形成膜15の傾斜を有する面に形成されていることから、第2貫通孔16下部開口から下地の圧電膜11までの距離が短くなるので、第2封止層18のみで第2貫通孔16を塞ぐことができる。また、下部空洞21を形成する際の犠牲膜のエッチングレートを大きくとれるようになることから、犠牲膜の除去を完全に行うことが可能になるので、共振器1の信頼性の向上が図れる。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第2実施例)を、図4および図5の概略構成断面図によって説明する。
図4に示すように、共振器2は、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、平面視上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。上記圧電膜11の傾斜面を有する領域には上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が形成されている。また上記圧電膜11の上面側傾斜面側には、上部空洞22を形成するもので、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。さらに、図5に示すように、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成され、上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。この第1封止層17は、その一部が上記第1貫通孔14を通じて下地の基板10の窪み23の傾斜面に接触するように形成されている。また、この第2封止層18は、その一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の基板10の上面に接触するように形成されている。
上記共振器2は、基板10と圧電膜11との間に形成された下部空洞21に通じる第1貫通孔14が圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来は圧電膜の平坦な領域に形成されていた第1貫通孔の形成面積分を削減することができるので、その分、圧電膜11、第1、第2電極12,13で形成される共振子の縮小化が図れる。よって、共振器2の小型化が図れるという利点がある。
また、従来技術では、貫通孔の下部開口から下地の例えば基板までの距離が長いため、貫通孔の内部を埋め込むことで貫通孔を塞ぐ必要があったが、図6の概略構成断面図に示すように、本発明の共振器2では、第1貫通孔14の口径d3を大きくしても、第1貫通孔14が圧電膜11の傾斜を有する面に形成されていることから、第1貫通孔14下部開口から下地の基板10に形成された窪み23の傾斜面までの距離dが短くなるので、第1封止層17のみで第1貫通孔14を塞ぐことができる。また、第2貫通孔16については、前記第1実施例と同様に、第2封止層18のみで第2貫通孔16を塞ぐことができる。また、下部空洞21を形成する際の犠牲膜のエッチングレートを大きくとれるようになることから、犠牲膜の除去を完全に行うことが可能になるので、共振器2の信頼性の向上が図れる。
次に、上記第1実施例の共振器1の具体的な構成例の詳細を図7〜図9によって説明する。各図7〜図9は、(1)にレイアウト平面図を示し、(2)に(1)図中のA−A’線断面図を示す。
図7に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上の圧電膜11に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視した場合に四角形に形成された第2空洞22の各角部上の上部空洞形成膜15に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、大きく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22を挟んで形成されている。
また、図8に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上および1辺側の圧電膜11に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視した場合に四角形に形成された第2空洞22の各角部上および1辺側の上部空洞形成膜15に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、大きく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22の隣接する辺近傍に形成されている。かつ上記第1取り出し電極19と上記第1空洞21の1辺側の圧電膜11に形成された第1貫通孔14とが、平面視、第2空洞22を挟んだ状態に形成されている。また、上記第1貫通孔14は第1封止層17により塞がれ、上記第2貫通孔16は第2封止層18により塞がれている。
また、図9に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上および1辺側の圧電膜11に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視、上記第1貫通孔14と重なる位置の上部空洞形成膜15に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、大きく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22の隣接する辺近傍に形成されている。かつ上記第1取り出し電極19と上記第1空洞21の1辺側の圧電膜11に形成された第1貫通孔14とが、平面視、第2空洞22を挟んだ状態に形成されている。また、上記第1貫通孔14は塞がれず、上記第2貫通孔16は第2封止層18により塞がれている。
上記図7〜図9によって説明した共振器1は、上記第1電極12は、例えばモリブデン(Mo)薄膜で形成され、例えば227nmの厚さに形成されている。上記圧電膜11は、例えば窒化アルミニウム膜で形成され、例えば955nmの厚さに形成されている。また、上記第2電極13は、例えばタンタル(Ta)薄膜で形成され、例えば227nmの厚さに形成されている。
また、上記基板10は、例えば電気抵抗率σが1000Ωcm以上を有する、例えば600μmの厚さのシリコン(Si)基板で形成されている。そして、この基板10と圧電膜11との間の第1空洞21は、例えば基板10からの垂直方向の距離にて、例えば600nm〜1000nmを有する空洞となっている。
上記第1貫通孔14は、例えば直径2.5μmの円柱状に形成されていて、その中心線は基板10に対し垂直方向をなし、その側面は、基板10の水平面から75度±4度をなしている、いわゆるテーパ形状に形成されていることが好ましい。また第1、第2封止層17,18は、例えばアルミニウム膜を用いることができるが、例えば、アルミニウムを主成分とする化合物Al−3%Cu、やAl−3%Cu−1%Si等を採用しても差し支えはない。上記上部空洞22は、例えば基板10からの垂直方向の距離300nm〜600nmを有する空洞に形成されている。また上部空洞22を形成する上部空洞形成膜15は、例えば窒化アルミニウム膜(AlN)で形成され、例えば700nm〜1400nmの厚さに形成されている。
また、上記取り出し電極19、20は、例えば直径50μm〜150μmからなる開口径を有する接続孔に形成されたものである。
上記圧電膜11は、例えば厚さが955nmの窒化アルミニウム膜としたが、必要に求められる共振周波数(500MHz〜8GHz)に従い、3200nm〜300nmまで選択が可能である。と、また、上記第1電極12は、例えば厚さが277nmのモリブデン膜としたが、求められる共振周波数に従い、80nm〜800nmまで選択が可能である。同様に、上記第2電極13は、例えば厚さが277nmのタンタル(Ta)膜としたが、求められる共振周波数に従い、80nm〜800nmまで選択が可能である。
上記圧電膜11、絶縁性の基板10との間に下部空洞21を形成するために、端部近傍部分は基板10に沿って形成され、中央部に行くに連れて基板10から離れるように形成されている。例えば、下部空洞21の外側の接面が基板10と水平方向となす角度が30度で形成しているが、もしくは30度以下であることが窒化アルミニウム膜のクラックなどの破損回避からは望ましく、連続的に30度以下の範囲で変動している形状を有することも可能である。上記圧電膜11の中央部は平坦で基板10と一定の距離、例えば基板10と圧電膜11の平坦部との距離を600nm程度となるように構成されている。また、この平坦性は圧電膜11の膜厚の1%以下にしている。これは圧電膜11を伝播する弾性波の弾性散乱による弾性損失を回避するために、十分な注意を有する。また、第1電極12は、圧電膜11の下部に設けられた下部空洞21側の面に接して一方の端部から上記中央部まで延在するように構成されている。第2電極13は、圧電膜11上部空洞22側の面に接して他方の端部から上記中央部まで延在するように構成されている。そして、第1電極12と第2電極13とは、圧電膜11の中央部の平坦領域で重なるように配置されており、例えば重なっている領域は、その内部の圧電膜の誘電率から換算される容量相当によって表現すると、対象となる周波数が800MHz〜3GHz帯では0.5pf〜6.5pfの範囲になるような面積を有する。第1、第2電極12、13が圧電膜11を挟んで重なっている領域に対応する圧電膜11が第1、第2電極12、13からの電圧を受けて縦振動する。なお、本実施形態においては、第1電極12と第2電極13は同一方向に延在しても、直交する方向に延在していても良い。
また、共振器1は、下部空洞21へ通じるように複数個の第1貫通孔14が設けられていて、上部空洞22へ通じるように複数個の第2貫通孔16が設けられている。この第1貫通孔14は、圧電膜11の中央部の平坦領域以外、すなわち、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成されている。例えば下部空洞21の外側の接面が基板10と水平方向となす角度が30度、もしくは30度以下、もしくは連続的に30度以下の範囲で変動している形状部分の外側に設けられている。また、第1貫通孔14は、第1電極12および第2電極13に係るように設けても良い。
上記第1取り出し電極19は、上部空洞形成膜15(封止膜の一部が積層さていてもよい)に形成されたコンタクト孔を介して第1電極12と電気的に接続され、第2取り出し電極20は上部空洞形成膜15(封止膜の一部が積層さていてもよい)に形成されたコンタクト孔を介して第2電極13と電気的に接続されている。
次に、前記共振器の第1実施例における貫通孔の形成位置および封止層の形態について、図10〜図27の概略構成断面図によって説明する。
図10に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。
図11に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。
図12に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に接続するように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。
図13に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記第2貫通孔16およびその近傍に形成されている。また、第1貫通孔14には封止層は形成されていない。
図14に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。
図15に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に接続するように形成されて、第2封止層18が、第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。
図16に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。
図17に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。
図18に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に接続するように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。
図19に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記第2貫通孔16およびその近傍に形成されている。また、第1貫通孔14には封止層は形成されていない。
図20に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。
図21に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に接続するように形成されて、第2封止層18が、第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。
図22に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。
図23に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。
図24に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に接続するように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第2封止層18は上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。
図25に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第2封止層18は、上記第2貫通孔16およびその近傍に形成されている。また、第1貫通孔14には封止層は形成されていない。
図26に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。
図27に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に接続するように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。
次に、前記共振器の第2実施例における貫通孔の形成位置および封止層の形態について、図28〜図45の概略構成断面図によって説明する。
図28に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成されている。
図29に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成されている。
図30に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に形成された窪み23の傾斜面に接続するように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成されている。
図31に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記第2貫通孔16およびその近傍に形成されている。また、第1貫通孔14には封止層は形成されていない。また、圧電膜11は平板状に形成されている。
図32に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成されている。
図33に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に形成された窪み23の傾斜面に接続するように形成されて、第2封止層18が、第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成されている。
図34に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図35に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図36に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に形成された窪み23の傾斜面に接続するように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図37に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第2封止層18は、上記第2貫通孔16およびその近傍に形成されている。また、第1貫通孔14には封止層は形成されていない。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図38に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図39に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に形成された窪み23の傾斜面に接続するように形成されて、第2封止層18が、第2貫通孔16をその内部で塞ぐように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図40に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図41に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第2封止層18は、上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図42に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に形成された窪み23の傾斜面に接続するように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第2封止層18は上記上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図43に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第2封止層18は、上記第2貫通孔16およびその近傍に形成されている。また、第1貫通孔14には封止層は形成されていない。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図44に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14をその内部で塞ぐように形成されて第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
図45に示すように、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成され、第1封止層17が第1貫通孔14を塞ぎ、かつ第1封止層17の一部が基板10に形成された窪み23の傾斜面に接続するように形成されて、第2封止層18が第2貫通孔16を塞ぎ、かつ第2封止層18の一部が圧電膜11に接続するように形成されている。この第1、第2封止層17、18は、第1、第2貫通孔14、16内部およびその近傍に形成されている。また、圧電膜11は平板状に形成され、基板10に形成された窪み23の周囲の基板10上で支持されるように形成され、基板10上の全面には形成されていない。
また、前記図10〜12、前記図16〜18、前記図22〜24、前記図28〜30、前記図34〜36、前記図40〜42に示すように、上記第2貫通孔16を塞ぐ上記第2封止層20は、パターン形成しない状態で共振器1を覆う領域の上部空洞形成膜15上面にそのまま残し、共振器1から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜で形成されても良い。
次に、前記共振器の第1実施例における貫通孔の形成位置および第1、第2空洞の形態について、図46〜図51の概略構成断面図によって説明する。なお、図46〜図51において、図示はしないが、第1貫通孔14には第1封止層が、第2貫通孔16には第2封止層が形成されてもよい。
図46に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に丸みが形成された状態に形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では丸みが形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に丸みが形成された状態に形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では丸みが形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第2貫通孔16とが平面視、重なる位置に形成されている。
図47に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に丸みが形成された状態に形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では丸みが形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第2貫通孔16とが平面視、重なる位置に形成されている。
図48に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に丸みが形成された状態に形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では丸みが形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とが平面視、重なる位置に形成されている。
図49に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に丸みが形成された状態に形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では丸みが形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に丸みが形成された状態に形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では丸みが形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第2貫通孔16とが平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。
図50に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に丸みが形成された状態に形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では丸みが形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第2貫通孔16とが平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。
図51に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に丸みが形成された状態に形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では丸みが形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とが平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。
次に、前記共振器の第2実施例における貫通孔の形成位置および第1、第2空洞の形態について、図52〜図57の概略構成断面図によって説明する。なお、図52〜図57において、図示はしないが、第1貫通孔14には第1封止層が、第2貫通孔16には第2封止層が形成されてもよい。
図52に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。さらに第1空洞21の一端面上における圧電膜11の上面には丸みが形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、丸みが形成されている圧電膜11の一端面上では、その厚み方向に丸みが形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22の上記一端面上では丸みが形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第2貫通孔16とが平面視、重なる位置に形成されている。
図53に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。さらに第1空洞21の一端面上における圧電膜11の上面には傾斜面が形成されている。また、上記圧電膜11の傾斜面上に形成された第2空洞22の一端面は、その厚み方向に丸みが形成されている。さらに上部空洞形成膜15にも、第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22の上記一端面上に丸みが形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第2貫通孔16とが平面視、重なる位置に形成されている。
図54に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。さらに第1空洞21の一端面上における圧電膜11の上面には丸みが形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、丸みが形成されている圧電膜11の一端面上では、その厚み方向に傾斜面が形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22の上記一端面上では傾斜面が形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とが平面視、重なる位置に形成されている。
図55に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。さらに第1空洞21の一端面上における圧電膜11の上面には丸みが形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、丸みが形成されている圧電膜11の一端面上では、その厚み方向に丸みが形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22の上記一端面上では丸みが形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第2貫通孔16とが平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。
図56に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。さらに第1空洞21の一端面上における圧電膜11の上面には傾斜面が形成されている。また、上記圧電膜11の傾斜面上に形成された第2空洞22の一端面は、その厚み方向に丸みが形成されている。さらに上部空洞形成膜15にも、第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22の上記一端面上に丸みが形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第2貫通孔16とが平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。
図57に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。さらに第1空洞21の一端面上における圧電膜11の上面には丸みが形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、丸みが形成されている圧電膜11の一端面上では、その厚み方向に傾斜面が形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22の上記一端面上では傾斜面が形成されている。また、圧電膜11の傾斜面を有する領域(丸みが形成された領域)に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とが平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。
次に、前記共振器の第1実施例における貫通孔の形成位置および第1、第2空洞の形態について、図58〜図63の概略構成断面図によって説明する。なお、図58〜図63において、図示はしないが、第1貫通孔14には第1封止層が、第2貫通孔16には第2封止層が形成されてもよい。
図58に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。
図59に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。そして、上記第2空洞22は、上記圧電膜11の上面側傾斜面と上記上部空洞形成膜の下面側傾斜面との間隔を最小限にし、圧電膜11の傾斜面近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。
図60に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に傾斜面で形成されている。そして、第1空洞21は第1電極12の下面が天井部となるように形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。そして、上記第2空洞22は、上記圧電膜11の上面側傾斜面と上記上部空洞形成膜の下面側傾斜面との間隔を十分に取り、圧電膜11の傾斜面に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。
図61に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。
図62に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。
図63に示すように、基板10上に圧電膜11との間に形成される第1空洞21は、その端面部が第1空洞21の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を内側にずらした位置に形成されている。
次に、前記共振器の第2実施例に前記共振器の第1実施例を組み合わせたものであって、貫通孔の形成位置および第1、第2空洞の形態について、図64〜図69の概略構成断面図によって説明する。なお、図64〜図69において、図示はしないが、第1貫通孔14には第1封止層が、第2貫通孔16には第2封止層が形成されてもよい。
図64に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この第1空洞21は、その端面部が断面くさび状になるように、上面側も下面側も傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。
図65に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この第1空洞21は、その端面部が断面くさび状になるように、上面側も下面側も傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。そして、上記第2空洞22は、上記圧電膜11の上面側傾斜面と上記上部空洞形成膜の下面側傾斜面との間隔を最小限にし、圧電膜11の傾斜面近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。
図66に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この第1空洞21は、その端面部が断面くさび状になるように、上面側も下面側も傾斜面で形成されている。そして、第1空洞21は第1電極12の下面が天井部となるように形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。そして、上記第2空洞22は、上記圧電膜11の上面側傾斜面と上記上部空洞形成膜の下面側傾斜面との間隔を十分に取り、圧電膜11の傾斜面に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。
図67に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この第1空洞21は、その端面部が断面くさび状になるように、上面側も下面側も傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。
図68に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この第1空洞21は、その端面部が断面くさび状になるように、上面側も下面側も傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。
図69に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この第1空洞21は、その端面部が断面くさび状になるように上面側も下面側も傾斜面で形成されている。さらに圧電膜11も第1空洞21を転写した状態に、第1空洞21端面上では傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を内側にずらした位置に形成されている。
次に、前記共振器の第2実施例に前記共振器において、貫通孔の形成位置、圧電膜の形態および第1、第2空洞の形態について、図70〜図75の概略構成断面図によって説明する。なお、図70〜図75において、図示はしないが、第1貫通孔14には第1封止層が、第2貫通孔16には第2封止層が形成されてもよい。
図70に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。そして、圧電膜11の上面側一端面は傾斜面で形成されている。したがって、圧電膜11は一端が断面くさび状に形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。上記第1貫通孔14は、その下方延長上が上記窪み23の底面となるように形成されている。また、上記窪み23は、第1貫通孔14に封止層(図示せず)を形成した際に、その封止層の一部が第1貫通孔14を通じて窪み底面に接触できるように、かつ圧電膜11が振動した際に、第1電極12を含む圧電膜11が窪み23の底面に接触しない範囲内で、できうる限り浅く形成することが好ましい。
図71に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。そして、圧電膜11の基板10主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。また、上記窪み23は、第1貫通孔14に封止層(図示せず)を形成した際に、その封止層の一部が第1貫通孔14を通じて窪み底面に接触できるように、かつ圧電膜11が振動した際に、第1電極12を含む圧電膜11が窪み23の底面に接触しない範囲内で、できうる限り浅く形成することが好ましい。
図72に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。そして、圧電膜11の上面側一端面は傾斜面で形成されている。したがって、圧電膜11は一端が断面くさび状に形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。そして、圧電膜11の傾斜面に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。また、上記窪み23は、第1貫通孔14に封止層(図示せず)を形成した際に、その封止層の一部が第1貫通孔14を通じて窪み底面に接触できるように、かつ圧電膜11が振動した際に、第1電極12を含む圧電膜11が窪み23の底面に接触しない範囲内で、できうる限り浅く形成することが好ましい。
図73に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。そして、圧電膜11の上面側一端面は傾斜面で形成されている。したがって、圧電膜11は一端が断面くさび状に形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。また、上記窪み23は、第1貫通孔14に封止層(図示せず)を形成した際に、その封止層の一部が第1貫通孔14を通じて窪み底面に接触できるように、かつ圧電膜11が振動した際に、第1電極12を含む圧電膜11が窪み23の底面に接触しない範囲内で、できうる限り浅く形成することが好ましい。
図74に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。そして、圧電膜11の上面側一端面は傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されていて、その下面の一部は上記圧電膜11の傾斜面に接触した状態に形成されている。圧電膜11の基板10主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。また、上記窪み23は、第1貫通孔14に封止層(図示せず)を形成した際に、その封止層の一部が第1貫通孔14を通じて窪み底面に接触できるように、かつ圧電膜11が振動した際に、第1電極12を含む圧電膜11が窪み23の底面に接触しない範囲内で、できうる限り浅く形成することが好ましい。
図75に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。そして、圧電膜11の上面側一端面は傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を内側にずらした位置に形成されている。また、上記窪み23は、第1貫通孔14に封止層(図示せず)を形成した際に、その封止層の一部が第1貫通孔14を通じて窪み底面に接触できるように、かつ圧電膜11が振動した際に、第1電極12を含む圧電膜11が窪み23の底面に接触しない範囲内で、できうる限り浅く形成することが好ましい。
次に、前記共振器の第2実施例において、貫通孔の形成位置、圧電膜の形態および第1、第2空洞の形態について、図76〜図81の概略構成断面図によって説明する。
図76に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。そして、圧電膜11の上面側一端面は傾斜面で形成されている。したがって、圧電膜11は一端が断面くさび状に形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。上記第1貫通孔14は、その下方延長上が上記窪み23の端面部に形成される傾斜面となるように形成されている。
図77に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。そして、圧電膜11の基板10主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。上記第1貫通孔14は、その下方延長上が上記窪み23の端面部に形成される傾斜面となるように形成されている。
図78に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。そして、圧電膜11の上面側一端面は傾斜面で形成されている。したがって、圧電膜11は一端が断面くさび状に形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。そして、圧電膜11の傾斜面に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重なる位置に形成されている。上記第1貫通孔14は、その下方延長上が上記窪み23の端面部に形成される傾斜面となるように形成されている。
図79に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。そして、圧電膜11の上面側一端面は傾斜面で形成されている。したがって、圧電膜11は一端が断面くさび状に形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。上記第1貫通孔14は、その下方延長上が上記窪み23の端面部に形成される傾斜面となるように形成されている。
図80に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。そして、圧電膜11の上面側一端面は傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されていて、その下面の一部は上記圧電膜11の傾斜面に接触した状態に形成されている。圧電膜11の基板10主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を外側にずらした位置に形成されている。上記第1貫通孔14は、その下方延長上が上記窪み23の端面部に形成される傾斜面となるように形成されている。
図81に示すように、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。この圧電膜11は、平板状に形成されている。そして、圧電膜11の上面側一端面は傾斜面で形成されている。また、圧電膜11上に上部空洞形成膜15との間に形成される第2空洞22は、その端面部が第2空洞22の厚み方向に傾斜面で形成されている。さらに上部空洞形成膜15も第2空洞22を転写した状態に、第2空洞22端面上では傾斜面で形成されている。圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔14と、上部空洞形成膜15の傾斜面近傍の基板10の主面と平行な平坦面を有する領域に形成された第2貫通孔16とは平面視、重ならないように第2貫通孔16を内側にずらした位置に形成されている。上記第1貫通孔14は、その下方延長上が上記窪み23の端面部に形成される傾斜面となるように形成されている。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第3実施例の第1例)を、図82の概略構成断面図によって説明する。
図82に示すように、共振器3は、基板10上に下部空洞21を形成するように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。また上記圧電膜11の傾斜面を有する領域には上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が形成されている。また、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成されている。この第1封止層17は、その一部が上記第1貫通孔14を通じて下地の基板10に接触するように形成されている。また上記圧電膜11上には、第2電極13上に上部空洞22を形成するもので、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。この上部空洞形成膜15は、上記第1封止層17を被覆するように形成されている。また、上記第2貫通孔16は、上記上部空洞形成膜の上面側傾斜面に形成されている。さらに、上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。この第2封止層18は、その一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の圧電膜11に接触するように形成されている。
さらに、上記第2電極形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
上記共振器1では、表面が平面で構成される基板10上に上記下部空洞21が形成されていて、上部空洞22と下部空洞21とをそれぞれ別々に形成するとともに、第1封止層17、第2封止層18を形成する各封止プロセスも別々となっていることを特徴としている。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第3実施例の第2例)を、図83の概略構成断面図によって説明する。
図83に示すように、共振器3は、基板10上に下部空洞21を形成するように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。また上記圧電膜11上には、第2電極13上に上部空洞22を形成するもので、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。この第2貫通孔16は、上記上部空洞形成膜の上面側傾斜面に形成されている。上記圧電膜11の傾斜面を有する領域には上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が、上記上部空洞22を通ることなく、上記圧電膜11上部の上記上部空洞形成膜15を貫通して形成されている。また、さらに、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成され、上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。この第1封止層17は、その一部が上記第1貫通孔14を通じて下地の基板10に接触するように形成されている。また、この第2封止層18は、その一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の圧電膜11に接触するように形成されている。
さらに、上記上部空洞形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
上記共振器1では、上部空洞22と下部空洞21とをそれぞれ同時に形成するとともに、第1封止層17、第2封止層18を形成する各封止プロセスも同時に行うことを特徴としている。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第3実施例の第3例)を、図84の概略構成断面図によって説明する。
図84に示すように、共振器3は、基板10上に下部空洞21を形成するように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。また上記圧電膜11上には、第2電極13上に上部空洞22を形成するもので、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。この第2貫通孔16は、上記上部空洞形成膜の上面側傾斜面に形成されている。上記圧電膜11の傾斜面を有する領域には上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が、上記上部空洞22を通ることなく、上記圧電膜11上部の上記上部空洞形成膜15を貫通して形成されている。また、さらに、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成され、上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。この第2封止層18は、その一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の圧電膜11上面に接触するように形成されている。
上記図84に示した共振器1では、上部空洞22と下部空洞21とをそれぞれ同時に形成するとともに、第1封止層17、第2封止層18を形成する各封止プロセスも同時に行うことを特徴とし、しかも、第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止し、第2貫通孔16を封止する第2封止層18を圧電膜11の上面に接触させることにより封止する構造となっている。このような封止構造とすることで、貫通孔の高さが異なる第1貫通孔14と第2貫通孔16とを同時に封止することが容易になる。また、上記第1貫通孔14は、従来までの封止層による貫通孔の封止形態とし、従来どおりの貫通孔の径方向に封止し、もう一方の第2貫通孔16は、空洞の高さ方向も兼用して封止することを容易に可能にするため、第2貫通孔16の形成方向を圧電膜11の膜面に垂直でない方向、すなわち、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成している。
さらに、上記上部空洞形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
次に、上記第3実施例の共振器3と従来の共振器とを比較する。まず、図85の概略構成断面図によって従来の共振器101を示し、図86の概略構成断面図によって第3実施例の共振器3を示す。なお、第3実施例の共振器3は、代表して、前記図82によって説明した共振器3を用いた。
図85に示す共振器101は、基板110上に下部空洞121を形成するように圧電膜111が形成されている。また、この圧電膜111の下面に接する第1電極112と、圧電膜111の上面に接し、上記第1電極112と重なる部分を有する第2電極113とを有している。これらの第1電極112および第2電極113を含む上記圧電膜111には、その膜面に垂直な方向に上記下部空洞121に通じる第1貫通孔114が形成されている。また上記圧電膜111の上面には、上部空洞122を形成するもので、膜面垂直方向に上部空洞122に通じる第2貫通孔126が形成された上部空洞形成膜115が形成されている。さらに、上記上部空洞形成膜115上には第2貫通孔116を塞ぐ封止層118が形成されている。また、上記第1貫通孔114と第2貫通孔116とは図示のごとく平面視して重なるように形成されていてもよい。さらに、上記圧電膜111は端部近傍が平坦で、この端部近傍から中央部に行くにつれて上記基板110から離れ、この中央部近傍が平坦であり、上記第1電極112と第2電極113との重なり部分は上記中央部近傍の平坦な領域に形成されている。
さらに、上記上部空洞形成膜115上には、平坦化膜161を介してパッシベーション膜162が形成されている。
上記共振器101では、小型化が進行すると、全体の領域における共振子となる圧電膜111の占有領域の比重が高くなり、それにより上部空洞122と下部空洞121とが占有する面積比率が上がり、その結果としてウエハプロセスにより形成される、圧電膜111と第1電極112と第2電極113とからなる共振子部分を封止する封止パッケージ構造においては、基板110と垂直方向の強度が低下していくという課題が顕在化してきている。
また、上記共振器101では、上記封止パッケージ構造がウエハプロセスにより形成される際、下部空洞121と上部空洞122とを接続する第1貫通孔114を利用して、上部空洞122および下部空洞121を形成するために形成されている犠牲膜の除去工程を一括して同時処理する方法が一般的に採用されている。これによって工程の簡略化と低コスト化が実現できている。しかしながら、犠牲膜の除去工程を一括して同時処理するプロセスを実施しようとする場合、下部空洞121につながる第1貫通孔114に接続するように上部空洞122を形成する必要が生じる。このような構成では、上部空洞122を下部空洞121より大きく形成する必要があるため、封止パッケージ構造の強度をさらに著しく低下させている。
このように、共振子の弾性損失の抑制に優れた構造である、圧電膜の上下部に空洞が形成された上記共振器101では、ウエハプロセスにより形成される封止パッケージ構造は、小型化と基板110と垂直方向の機械的強度の低下が相反した関係となっており、小型化と封止パッケージ構造の高強度化を両立させることが広く期待されている。
以下、図85、86を用い、図85に示した従来の共振器101と図86に示した実施例の共振器3とを具体的に比較する。ここで、圧電膜と上部空洞形成膜との積層部分(以下、支持領域という。)の大きさで基板面に対する垂直方向の機械的強度が決定されるとする。
いま、実施例の共振器3と従来の共振器101において、圧電膜11と上部空洞形成膜15との支持領域と、圧電膜111と上部空洞形成膜115との支持領域の大きさを同じとすれば、空洞の大きさによって、共振器の大きさが決定される。
実施例の共振器3では、下部空洞21の大きさW1Aと上部空洞22の大きさW2Aとの関係は、W1A>W2Aであり、下部空洞21の大きさW1Aのほうが大きいため、下部空洞21によって共振器3の大きさが決定される。
一方、従来例の共振器101では、下部空洞121の大きさW1Bと上部空洞122の大きさW2Bとの関係は、W2B>W1Bであり、上部空洞122の大きさW2Bのほうが大きいため、上部空洞122によって共振器101の大きさが決定される。
よって、機械的強度を同じようにするために支持領域の大きさを同じにして、W1A=W1Bとした場合、実施例の共振器3の大きさは、従来の共振器101の大きさより、W1A−W2B分だけ小さく形成することができる。
また、実施例の共振器3の大きさを従来の共振器101の大きさより、W1A−W2B分だけ小さく形成できることから、共振器の大きさを同一とすれば、実施例の共振器3では、従来の共振器101よりW1A−W2B分だけ支持領域A1A+A2Aの大きさを大きくできるので、機械的強度を高めることができる。
また、上記第3実施例の第1〜第3例の各共振器3は、下部空洞21に通じる第1貫通孔14が圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来の共振器101で圧電膜111に形成していた第1貫通孔114を形成するための基板110と平行な領域を形成する必要がない。また、上部空洞21に通じる第2貫通孔16が上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来の共振器101で上部空洞形成膜115に形成していた第2貫通孔116を形成するための基板110と平行な領域を形成する必要がない。よって、その分、圧電膜11、第1、第2電極12,13で形成される共振子の縮小化が図れるので、共振器3の小型化が図れるという利点がある。
また、空洞を形成するための犠牲膜の除去工程においては、貫通孔の立体的な配置場所による制限により、犠牲膜除去速度は制約を受けるが、生産性を考慮すると、水平方向の犠牲膜除去速度は少なくともV≧0.5μm/minが求められている。さらに、犠牲膜をエッチングするためにそのエッチング種を供給するための貫通孔からの距離と犠牲膜の水平方向の除去速度には相互関係が存在し、その距離に従って犠牲膜の水平方向の除去速度は極端に低下する傾向がある。
このため、図87に示すように、上部空洞122と下部空洞121との双方に通じる第1貫通孔114を有する構造では、犠牲膜の除去プロセス中では、その第1貫通孔114を境にして上部空洞122領域側と、下部空洞121領域側とで、外部から供給されるエッチング種の濃度に極端な勾配を生じ、外部から供給されるエッチング種が奥側の下部空洞121において、拡散と循環が停滞を特に招く傾向を生じる。さらに、下部空洞121の第1貫通孔114より距離が離れている奥側の領域でのエッチング種の濃度勾配が、特に通常の傾向よりさらに顕著な傾向を示し、製造プロセスとして必要な、水平方向の犠牲膜除去速度V≧0.5μm/minの達成が困難となっている。
このように上部空洞122と下部空洞121とを接続する第1貫通孔114の存在が、犠牲膜除去速度を制限し、生産性を著しく低減させる問題を生じている。さらに、下部空洞121の奥側(第1貫通孔114と反対側で距離が離れている空洞領域)では、特に第1貫通孔114より犠牲層の除去にエッチング不良によるエッチング残渣181などの異物が生じ、除去性能の不備を招き、空洞形成の信頼性を著しく低下させている。
一方、図88に示すように、上記第3実施例の共振器3では、下部空洞21が外部と通じるのは第1貫通孔14のみであり、上部空洞22が外部と通じるのは第2貫通孔16のみである(上部空洞22と下部空洞21とを接続する貫通孔は存在しない。)ことから、下部空洞21を形成する際の犠牲膜の除去は第1貫通孔14のみを通じて行われ、上部空洞22を形成する際の犠牲膜の除去は第2貫通孔16のみを通じて行われるようになる。すなわち、それぞれの犠牲膜除去を第1貫通孔14と第2貫通孔16とで独立に行うことができる。このため、上部空洞22および下部空洞21を信頼性よく安定して形成することが可能になる。
また、独立して各犠牲膜をエッチング除去するため、空洞内に犠牲膜のエッチング残りを発生させることなく、水平方向の犠牲膜除去速度V≧0.5μm/minを達成して犠牲膜を除去し、上部空洞22および下部空洞21を形成することができる。
特に前記図83、84に示した共振器3の構成では、上部空洞22および下部空洞21を形成するための犠牲膜は、それぞれに通じる第1貫通孔14と第2貫通孔16とから同時にエッチングされることから、空洞形成工程が1回で済み、工程の追加による製造コストの増加がない。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第4実施例の第1例)を、図89の概略構成断面図によって説明する。
図89に示すように、共振器4は、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、平面視上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。上記圧電膜11の一端部は、上面側が傾斜面に形成されていて、その傾斜面を有する領域には上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が形成されている。また、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成されている。この第1封止層17は、その一部が上記第1貫通孔14を通じて下地の基板10に接触するように形成されている。また上記圧電膜11上には、第2電極13上に上部空洞22を形成するもので、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。この上部空洞形成膜15は、上記第1封止層17を被覆するように形成されている。また、上記第2貫通孔16は、上記上部空洞形成膜の上面側傾斜面に形成されている。さらに、上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。この第2封止層18は、その一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の圧電膜11に接触するように形成されている。
さらに、上記上部空洞形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
上記共振器4では、基板10に形成された窪み23からなる下部空洞21を有して、上部空洞22と下部空洞21とをそれぞれ別々に形成するとともに、第1封止層17、第2封止層18を形成する各封止プロセスも別々となっていることを特徴としている。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第4実施例の第2例)を、図90の概略構成断面図によって説明する。
図90に示すように、共振器4は、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、平面視上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。上記圧電膜11の一端部は、上面側が傾斜面に形成されている。また上記圧電膜11上には、第2電極13上に上部空洞22を形成するもので、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。この第2貫通孔16は、上記上部空洞形成膜の上面側傾斜面に形成されている。上記圧電膜11の傾斜面を有する領域には上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が、上記上部空洞22を通ることなく、上記圧電膜11上部の上記上部空洞形成膜15を貫通して形成されている。さらに、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成され、上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。上記第1封止層17は、その一部が上記第1貫通孔14を通じて下地の基板10に接触するように形成されている。また、上記第2封止層18は、その一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の圧電膜11に接触するように形成されている。
さらに、上記上部空洞形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
図90に示した上記共振器4では、上部空洞22と下部空洞21とをそれぞれ同時に形成するとともに、第1封止層17、第2封止層18を形成する各封止プロセスも同時に行うことを特徴としている。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第4実施例の第3例)を、図91の概略構成断面図によって説明する。
図91に示すように、共振器4は、基板10に窪み23が形成され、上記基板10上に上記窪み23を下部空洞21とするように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、平面視上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。上記圧電膜11の一端部は、上面側が傾斜面に形成されている。また上記圧電膜11上には、第2電極13上に上部空洞22を形成するもので、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。この第2貫通孔16は、上記上部空洞形成膜の上面側傾斜面に形成されている。上記圧電膜11の傾斜面を有する領域には上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が、上記上部空洞22を通ることなく、上記圧電膜11上部の上記上部空洞形成膜15を貫通して形成されている。
さらに、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成され、上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。上記第1封止層17は第1貫通孔14を径方向に封止する構造となっている。上記第2封止層18はその一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の圧電膜11の上面に接触することにより、第2貫通孔16を封止する構造となっている。
さらに、上記上部空洞形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
次に、上記第4実施例の共振器4と従来の共振器とを比較する。まず、図92の概略構成断面図によって従来の共振器101を示し、図93の概略構成断面図によって第4実施例の共振器4を示す。なお、第4実施例の共振器4は、代表して、前記図89によって説明した共振器4を示した。
図92に示す共振器101は、基板10上に下部空洞21を形成するように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。これらの第1電極12および第2電極13を含む上記圧電膜11には、その膜面に垂直な方向に上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が形成されている。また上記圧電膜11の上面には、上部空洞22を形成するもので、膜面垂直方向に上部空洞22に通じる第2貫通孔26が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。さらに、上記上部空洞形成膜15上には第2貫通孔16を塞ぐ封止層18が形成されている。また、上記第1貫通孔14と第2貫通孔16とは図示のごとく平面視して重なるように形成されていてもよい。さらに、上記圧電膜11は端部近傍が平坦で、この端部近傍から中央部に行くにつれて上記基板10から離れ、この中央部近傍が平坦であり、上記第1電極12と第2電極13との重なり部分は上記中央部近傍の平坦な領域に形成されている。
さらに、上記上部空洞形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
次に、図92、93を用い、図92に示した従来の共振器101と図93に示した実施例の共振器4とを具体的に比較する。ここで、圧電膜と上部空洞形成膜との積層部分(以下、支持領域という。)の大きさで基板面に対する垂直方向の機械的強度が決定されるとする。
いま、実施例の共振器4と従来の共振器101において、圧電膜11と上部空洞形成膜15との支持領域と、圧電膜111と上部空洞形成膜115との支持領域の大きさを同じとすれば、空洞の大きさによって、共振器の大きさが決定される。
実施例の共振器4では、下部空洞21の大きさW1Aと上部空洞22の大きさW2Aとの関係は、W1A>W2Aであり、下部空洞21の大きさW1Aのほうが大きいため、下部空洞21によって共振器4の大きさが決定される。
一方、従来例の共振器101では、下部空洞121の大きさW1Bと上部空洞122の大きさW2Bとの関係は、W2B>W1Bであり、上部空洞122の大きさW2Bのほうが大きいため、上部空洞122によって共振器101の大きさが決定される。
よって、機械的強度を同じようにするために支持領域の大きさを同じにして、W1A=W1Bとした場合、実施例の共振器4の大きさは、従来の共振器101の大きさより、W1A−W2B分だけ小さく形成することができる。
また、実施例の共振器4の大きさを従来の共振器101の大きさより、W1A−W2B分だけ小さく形成できることから、共振器の大きさを同一とすれば、実施例の共振器4では、従来の共振器101よりW1A−W2B分だけ支持領域A1A+A2Aの大きさを大きくできるので、機械的強度を高めることができる。
また、上記第4実施例の第1〜第3例の各共振器4は、下部空洞21に通じる第1貫通孔14が圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来の共振器101で圧電膜111に形成していた第1貫通孔114を形成するための基板110と平行な領域を形成する必要がない。また、上部空洞21に通じる第2貫通孔16が上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来の共振器101で上部空洞形成膜115に形成していた第2貫通孔116を形成するための基板110と平行な領域を形成する必要がない。よって、その分、圧電膜11、第1、第2電極12,13で形成される共振子の縮小化が図れるので、共振器4の小型化が図れるという利点がある。
さらに、図93に示すように、上記第4実施例の共振器4では、下部空洞21が外部と通じるのは第1貫通孔14のみであり、上部空洞22が外部と通じるのは第2貫通孔16のみである(上部空洞22と下部空洞21とを接続する貫通孔は存在しない。)ことから、下部空洞21を形成する際の犠牲膜の除去は第1貫通孔14のみを通じて行われ、上部空洞22を形成する際の犠牲膜の除去は第2貫通孔16のみを通じて行われるようになる。すなわち、それぞれの犠牲膜除去を第1貫通孔14と第2貫通孔16とで独立に行うことができる。このため、上部空洞22および下部空洞21を信頼性よく安定して形成することが可能になる。
また、独立して各犠牲膜をエッチング除去するため、空洞内に犠牲膜のエッチング残りを発生させることなく、水平方向の犠牲膜除去速度V≧0.5μm/minを達成して犠牲膜を除去し、上部空洞22および下部空洞21を形成することができる。
特に前記図90、91に示した共振器3の構成では、上部空洞22および下部空洞21を形成するための犠牲膜は、それぞれに通じる第1貫通孔14と第2貫通孔16とから同時にエッチングされることから、空洞形成工程が1回で済み、工程の追加による製造コストの増加がない。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第5実施例の第1例)を、図94の概略構成断面図によって説明する。
図94に示すように、共振器5は、基板10上に下部空洞21を形成するように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。また上記圧電膜11の傾斜面を有する領域には上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が形成されている。また、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成されている。この第1封止層17は、その一部が上記第1貫通孔14を通じて下地の基板10に接触するように形成されている。
また上記圧電膜11上には、第2電極13上に上部空洞22を形成する上部空洞形成膜15が形成されている。この上部空洞形成膜15は、第2電極13上に形成される上部空洞22を囲むように、上記圧電膜11上に形成された第1絶縁膜71と、この第1絶縁膜71上に上部空洞22を覆うように形成された第2絶縁膜72とで形成されている。この上部空洞形成膜15の第2絶縁膜72には、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成されている。上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。この第2封止層18は、その一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の上記上部空洞22の側部を形成する上記第1絶縁膜71の傾斜面に達するように形成されている。
さらに、上記上部空洞形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
上記共振器5では、表面が平面で構成される基板10上に上記下部空洞21が形成されていて、上部空洞22と下部空洞21とをそれぞれ別々に形成するとともに、第1封止層17、第2封止層18を形成する各封止プロセスも別々となっていることを特徴としている。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第5実施例の第2例)を、図95の概略構成断面図によって説明する。
図95に示すように、共振器5は、基板10上に下部空洞21を形成するように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2極13とを有している。また上記圧電膜11上には、第2電極13上に上部空洞22を形成するもので、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。この上部空洞形成膜15は、第2電極13上に形成される上部空洞22を囲むように、上記圧電膜11上に形成された第1絶縁膜71と、この第1絶縁膜71上に上部空洞22を覆うように形成された第2絶縁膜72とで形成されている。
上記圧電膜11と上部空洞形成膜15には、上記圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るようにして上記下部空洞21に通じるもので、上部空洞22を通らない第1貫通孔14が形成されている。また、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成されている。この第1封止層17は、その一部が上記第1貫通孔14を通じて下地の基板10に接触するように形成されている。
また、この上部空洞形成膜15の第2絶縁膜72には、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成されている。上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。この第2封止層18は、その一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の上記上部空洞22の側部を形成する上記第1絶縁膜71の傾斜面に達するように形成されている。
さらに、上記上部空洞形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
上記共振器1では、上部空洞22と下部空洞21とをそれぞれ同時に形成するとともに、第1封止層17、第2封止層18を形成する各封止プロセスも同時に行うことを特徴としている。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第5実施例の第3例)を、図96の概略構成断面図によって説明する。
図96に示すように、共振器5は、基板10上に下部空洞21を形成するように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。また上記圧電膜11上には、第2電極13上に上部空洞22を形成するもので、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。この上部空洞形成膜15は、第2電極13上に形成される上部空洞22を囲むように、上記圧電膜11上に形成された第1絶縁膜71と、この第1絶縁膜71上に上部空洞22を覆うように形成された第2絶縁膜72とで形成されている。
上記圧電膜11と第2電極形成膜15には、上記圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るようにして上記下部空洞21に通じるもので、上部空洞22を通らない第1貫通孔14が形成されている。また、上記第1貫通孔14を塞ぐように第1封止層17が形成されている。この第1封止層17は、第1貫通孔14を径方向に封止する構造となっている。
また、この上部空洞形成膜15の第2絶縁膜72には、上部空洞22に通じる第2貫通孔16が形成されている。上記第2貫通孔16を塞ぐように第2封止層18が形成されている。この第2封止層18は、その一部が上記第2貫通孔16を通じて下地の上部空洞22の側部を形成する上記第1絶縁膜71の傾斜面に達するように形成されている。
さらに、上記上部空洞形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
上記図96に示した共振器5では、上部空洞22と下部空洞21とをそれぞれ同時に形成するとともに、第1封止層17、第2封止層18を形成する各封止プロセスも同時に行うことを特徴とし、しかも、第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止し、第2貫通孔16を封止する第2封止層18を圧電膜11の上面に接触させることにより封止する構造となっている。
次に、上記第3実施例の共振器3と従来の共振器とを比較する。まず、図97の概略構成断面図によって従来の共振器101を示し、図98の概略構成断面図によって第3実施例の共振器3を示す。なお、第3実施例の共振器3は、代表して、前記図94によって説明した共振器3を示した。
図97に示す共振器101は、基板10上に下部空洞21を形成するように圧電膜11が形成されている。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。これらの第1電極12および第2電極13を含む上記圧電膜11には、その膜面に垂直な方向に上記下部空洞21に通じる第1貫通孔14が形成されている。また上記圧電膜11の上面には、上部空洞22を形成するもので、膜面垂直方向に上部空洞22に通じる第2貫通孔26が形成された上部空洞形成膜15が形成されている。さらに、上記上部空洞形成膜15上には第2貫通孔16を塞ぐ封止層18が形成されている。また、上記第1貫通孔14と第2貫通孔16とは図示のごとく平面視して重なるように形成されていてもよい。さらに、上記圧電膜11は端部近傍が平坦で、この端部近傍から中央部に行くにつれて上記基板10から離れ、この中央部近傍が平坦であり、上記第1電極12と第2電極13との重なり部分は上記中央部近傍の平坦な領域に形成されている。
さらに、上記上部空洞形成膜15上には、平坦化膜61を介してパッシベーション膜62が形成されている。
上記第5実施例の特徴は、下部空洞21を基板10の表面上に形成し、上部空洞22を、第1絶縁膜71を平坦化し、第1絶縁膜71の上部空洞22となる領域をエッチング加工し、次いでその除去部分に犠牲膜を埋め込み、余剰な膜を化学的機械研磨(CMP)プロセスで平坦化することで、上部空洞22を形成していることに特徴がある。
以下、図97、98を用い、図97に示した従来の共振器101と図98に示した実施例の共振器5とを具体的に比較する。ここで、圧電膜と上部空洞形成膜との積層部分(以下、支持領域という。)の大きさで基板面に対する垂直方向の機械的強度が決定されるとする。
いま、実施例の共振器5と従来の共振器101において、圧電膜11と上部空洞形成膜15との支持領域と、圧電膜111と上部空洞形成膜115との支持領域の大きさを同じとすれば、空洞の大きさによって、共振器の大きさが決定される。
実施例の共振器5では、下部空洞21の大きさW1Aと上部空洞22の大きさW2Aとの関係は、W1A>W2Aであり、下部空洞21の大きさW1Aのほうが大きいため、下部空洞21によって共振器5の大きさが決定される。
一方、従来例の共振器101では、下部空洞121の大きさW1Bと上部空洞122の大きさW2Bとの関係は、W2B>W1Bであり、上部空洞122の大きさW2Bのほうが大きいため、上部空洞122によって共振器101の大きさが決定される。
よって、機械的強度を同じようにするために支持領域の大きさを同じにして、W1A=W1Bとした場合、実施例の共振器5の大きさは、従来の共振器101の大きさより、W1A−W2B分だけ小さく形成することができる。
また、実施例の共振器5の大きさを従来の共振器101の大きさより、W1A−W2B分だけ小さく形成できることから、共振器の大きさを同一とすれば、実施例の共振器4では、従来の共振器101よりW1A−W2B分だけ支持領域A1A+A2Aの大きさを大きくできるので、機械的強度を高めることができる。
また、上記第5実施例の第1〜第3例の各共振器4は、下部空洞21に通じる第1貫通孔14が圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来の共振器101で圧電膜111に形成していた第1貫通孔114を形成するための基板110と平行な領域を形成する必要がない。また、上部空洞21に通じる第2貫通孔16が上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来の共振器101で上部空洞形成膜115に形成していた第2貫通孔116を形成するための基板110と平行な領域を形成する必要がない。よって、その分、圧電膜11、第1、第2電極12,13で形成される共振子の縮小化が図れるので、共振器5の小型化が図れるという利点がある。
さらに、図98に示すように、上記第5実施例の共振器5では、下部空洞21が外部と通じるのは第1貫通孔14のみであり、上部空洞22が外部と通じるのは第2貫通孔16のみである(上部空洞22と下部空洞21とを接続する貫通孔は存在しない。)ことから、下部空洞21を形成する際の犠牲膜の除去は第1貫通孔14のみを通じて行われ、上部空洞22を形成する際の犠牲膜の除去は第2貫通孔16のみを通じて行われるようになる。すなわち、それぞれの犠牲膜除去を第1貫通孔14と第2貫通孔16とで独立に行うことができる。このため、上部空洞22および下部空洞21を信頼性よく安定して形成することが可能になる。
また、独立して各犠牲膜をエッチング除去するため、空洞内に犠牲膜のエッチング残りを発生させることなく、水平方向の犠牲膜除去速度V≧0.5μm/minを達成して犠牲膜を除去し、上部空洞22および下部空洞21を形成することができる。
特に前記図95、96に示した共振器5の構成では、上部空洞22および下部空洞21を形成するための犠牲膜は、それぞれに通じる第1貫通孔14と第2貫通孔16とから同時にエッチングされることから、空洞形成工程が1回で済み、工程の追加による製造コストの増加がない。
次に、上記第3実施例の共振器1の具体的な構成例の詳細を、図99、図100によって説明する。図99、図100は、(1)にレイアウト平面図を示し、(2)に(1)図中のA−A’線断面図を示す。ここでは、電極と貫通孔の配置について詳述する。
図99に示すように、下部空洞21と上部空洞22とを同時形成が可能な前記第3実施例の共振器3(前記図83、84に示した共振器)では、圧電膜11を介して形成される第1電極12と第2電極13とが一方向に配置され、かつその一部が圧電膜11を介してオーバラップするように形成されている。また、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上の圧電膜11及び上部空洞形成膜15に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視した場合に四角形に形成された第2空洞22の各角部上の上部空洞形成膜15に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、小さく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22を挟んで形成されている。また図示はしていないが、上記第1貫通孔14は第1封止層17により塞がれ、上記第2貫通孔16は第2封止層18により塞がれている。
または、図100に示すように、下部空洞21と上部空洞22とを同時形成が可能な前記第3実施例の共振器3(前記図83、84に示した共振器)では、圧電膜11を介して形成される第1電極12と第2電極13とが直角になるように配置され、かつその一部が圧電膜11を介してオーバラップするように形成されている。また、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上および1辺側の圧電膜11に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視した場合に四角形に形成された第2空洞22の各角部上および1辺側の上部空洞形成膜15に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、小さく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22の隣接する辺近傍に形成されている。かつ上記第1取り出し電極19と上記第1空洞21の1辺側の圧電膜11、上部空洞形成膜15等に形成された第1貫通孔14、第2貫通孔16とが、平面視、第2空洞22を挟んだ状態に形成されている。また、上記第1貫通孔14は第1封止層17により塞がれ、上記第2貫通孔16は第2封止層18により塞がれている。
次に、上記第5実施例の共振器1の具体的な構成例の詳細を、図101、図102によって説明する。図101、図102は、(1)にレイアウト平面図を示し、(2)に(1)図中のA−A’線断面図を示す。ここでは、電極と貫通孔の配置について詳述する。
また、図101に示すように、下部空洞21と上部空洞22とを同時形成が可能な前記第5実施例の共振器5(前記図90、91に示した共振器)では、圧電膜11を介して形成される第1電極12と第2電極13とが一方向に配置され、かつその一部が圧電膜11を介してオーバラップするように形成されている。また、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上の圧電膜11および上部空洞形成膜15に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視した場合に四角形に形成された第2空洞22の各角部上の上部空洞形成膜15に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、小さく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22を挟んで形成されている。また図示はしていないが、上記第1貫通孔14は第1封止層17により塞がれ、上記第2貫通孔16は第2封止層18により塞がれている。
または、図102に示すように、下部空洞21と上部空洞22とを同時形成が可能な前記第5実施例の共振器5(前記図90、91に示した共振器)では、圧電膜11を介して形成される第1電極12と第2電極13とが直角になるように配置され、かつその一部が圧電膜11を介してオーバラップするように形成されている。また、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上および1辺側の圧電膜11および上部1空洞形成膜15に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視した場合に四角形に形成された第2空洞22の各角部上および1辺側の上部空洞形成膜15の第2絶縁膜72に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、小さく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22の隣接する辺近傍に形成されている。かつ上記第1取り出し電極19と上記第1空洞21の1辺側の圧電膜11、上部空洞形成膜15等に形成された第1貫通孔14、第2貫通孔16とが、平面視、第2空洞22を挟んだ状態に形成されている。また、上記第1貫通孔14は第1封止層17により塞がれ、上記第2貫通孔16は第2封止層18により塞がれている。
次に、上記第3実施例の共振器1の具体的な構成例の詳細を、図103、図103によって説明する。図103、図104は、(1)にレイアウト平面図を示し、(2)に(1)図中のA−A’線断面図を示す。ここでは、電極と貫通孔の配置について詳述する。
図103に示すように、下部空洞21と上部空洞22とを順に形成する前記第3実施例の共振器3(前記図82に示した共振器)では、圧電膜11を介して形成される第1電極12と第2電極13とが一方向に配置され、かつその一部が圧電膜11を介してオーバラップするように形成されている。また、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上の圧電膜11に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視した場合に四角形に形成された第2空洞22の各角部上の上部空洞形成膜15に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、小さく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22を挟んで形成されている。また図示はしていないが、上記第1貫通孔14は第1封止層17により塞がれ、上記第2貫通孔16は第2封止層18により塞がれている。
または、図104に示すように、下部空洞21と上部空洞22とを順に形成する前記第3実施例の共振器3(前記図82に示した共振器)では、圧電膜11を介して形成される第1電極12と第2電極13とが直角になるように配置され、かつその一部が圧電膜11を介してオーバラップするように形成されている。また、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上および1辺側の圧電膜11に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視した場合に四角形に形成された第2空洞22の各角部上および1辺側の上部空洞形成膜15に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、小さく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22の隣接する辺近傍に形成されている。かつ上記第1取り出し電極19と上記第1空洞21の1辺側の圧電膜11、上部空洞形成膜15等に形成された第1貫通孔14、第2貫通孔16とが、平面視、第2空洞22を挟んだ状態に形成されている。また、上記第1貫通孔14は第1封止層17により塞がれ、上記第2貫通孔16は第2封止層18により塞がれている。
次に、上記第5実施例の共振器1の具体的な構成例の詳細を、図105、図106によって説明する。図105、図106は、(1)にレイアウト平面図を示し、(2)に(1)図中のA−A’線断面図を示す。ここでは、電極と貫通孔の配置について詳述する。
また、図105に示すように、下部空洞21と上部空洞22とを順に形成する前記第5実施例の共振器5(前記図90、91に示した共振器)では、圧電膜11を介して形成される第1電極12と第2電極13とが一方向に配置され、かつその一部が圧電膜11を介してオーバラップするように形成されている。また、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上の圧電膜11に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視した場合に四角形に形成された第2空洞22の各角部上の上部空洞形成膜15に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、小さく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22を挟んで形成されている。また図示はしていないが、上記第1貫通孔14は第1封止層17により塞がれ、上記第2貫通孔16は第2封止層18により塞がれている。
または、図106に示すように、下部空洞21と上部空洞22とを順に形成する前記第5実施例の共振器5(前記図90、91に示した共振器)では、圧電膜11を介して形成される第1電極12と第2電極13とが直角になるように配置され、かつその一部が圧電膜11を介してオーバラップするように形成されている。また、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は、平面視した場合に四角形に形成された第1空洞21の各角部上および1辺側の圧電膜11に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は、平面視した場合に四角形に形成された第2空洞22の各角部上および1辺側の上部空洞形成膜15の第2絶縁膜72に形成され、また、第1空洞21よりも第2空洞22の方が、平面視、小さく形成されている。そして、第1電極12に通じる第1取り出し電極19と、第2電極13に通じる第2取り出し電極20とが、平面視、第2空洞22の隣接する辺近傍に形成されている。かつ上記第1取り出し電極19と上記第1空洞21の1辺側の圧電膜11、上部空洞形成膜15等に形成された第1貫通孔14、第2貫通孔16とが、平面視、第2空洞22を挟んだ状態に形成されている。また、上記第1貫通孔14は第1封止層17により塞がれ、上記第2貫通孔16は第2封止層18により塞がれている。
上記説明した共振器3〜5は、上記第1電極12は、例えばモリブデン(Mo)薄膜で形成され、例えば227nmの厚さに形成されている。上記圧電膜11は、例えば窒化アルミニウム膜で形成され、例えば955nmの厚さに形成されている。また、上記第2電極13は、例えばタンタル(Ta)薄膜で形成され、例えば227nmの厚さに形成されている。
また、上記基板10は、例えば電気抵抗率σが1000Ωcm以上を有する、例えば600μmの厚さのシリコン(Si)基板で形成されている。そして、この基板10と圧電膜11との間の第1空洞21は、例えば基板10からの垂直方向の距離にて、例えば600nm〜1000nmを有する空洞となっている。
上記第1貫通孔14は、例えば直径2.5μmの円柱状に形成されていて、その中心線は基板10に対し垂直方向をなし、その側面は、基板10の水平面から75度±4度をなしている、いわゆるテーパ形状に形成されていることが好ましい。また第1、第2封止層17,18は、例えばアルミニウム膜を用いることができるが、例えば、アルミニウムを主成分とする化合物Al−3%Cu、やAl−3%Cu−1%Si等を採用しても差し支えはない。上記上部空洞22は、例えば基板10からの垂直方向の距離300nm〜600nmを有する空洞に形成されている。また上部空洞22を形成する上部空洞形成膜15は、例えば窒化アルミニウム膜(AlN)で形成され、例えば700nm〜1400nmの厚さに形成されている。
また、上記取り出し電極19、20は、例えば直径50μm〜150μmからなる開口径を有する接続孔に形成されたものである。
上記圧電膜11は、例えば厚さが955nmの窒化アルミニウム膜としたが、必要に求められる共振周波数(500MHz〜8GHz)に従い、3200nm〜300nmまで選択が可能である。と、また、上記第1電極12は、例えば厚さが277nmのモリブデン膜としたが、求められる共振周波数に従い、80nm〜800nmまで選択が可能である。同様に、上記第2電極13は、例えば厚さが277nmのタンタル(Ta)膜としたが、求められる共振周波数に従い、80nm〜800nmまで選択が可能である。
上記圧電膜11、絶縁性の基板10との間に下部空洞21を形成するために、端部近傍部分は基板10に沿って形成され、中央部に行くに連れて基板10から離れるように形成されている。例えば、下部空洞21の外側の接面が基板10と水平方向となす角度が30度で形成しているが、もしくは30度以下であることが窒化アルミニウム膜のクラックなどの破損回避からは望ましく、連続的に30度以下の範囲で変動している形状を有することも可能である。上記圧電膜11の中央部は平坦で基板10と一定の距離、例えば基板10と圧電膜11の平坦部との距離を600nm程度となるように構成されている。また、この平坦性は圧電膜11の膜厚の1%以下にしている。これは圧電膜11を伝播する弾性波の弾性散乱による弾性損失を回避するために、十分な注意を有する。また、第1電極12は、圧電膜11の下部に設けられた下部空洞21側の面に接して一方の端部から上記中央部まで延在するように構成されている。第2電極13は、圧電膜11上部空洞22側の面に接して他方の端部から上記中央部まで延在するように構成されている。そして、第1電極12と第2電極13とは、圧電膜11の中央部の平坦領域で重なるように配置されており、例えば重なっている領域は、その内部の圧電膜の誘電率から換算される容量相当によって表現すると、対象となる周波数が800MHz〜3GHz帯では0.5pf〜6.5pfの範囲になるような面積を有する。第1、第2電極12、13が圧電膜11を挟んで重なっている領域に対応する圧電膜11が第1、第2電極12、13からの電圧を受けて縦振動する。なお、本実施形態においては、第1電極12と第2電極13は同一方向に延在しても、直交する方向に延在していても良い。
また、共振器3〜5は、下部空洞21へ通じるように複数個の第1貫通孔14が設けられていて、上部空洞22へ通じるように複数個の第2貫通孔16が設けられている。この第1貫通孔14は、圧電膜11の中央部の平坦領域以外、すなわち、圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成されている。例えば下部空洞21の外側の接面が基板10と水平方向となす角度が30度、もしくは30度以下、もしくは連続的に30度以下の範囲で変動している形状部分の外側に設けられている。また、第1貫通孔14は、第1電極12および第2電極13に係るように設けても良い。
上記第1取り出し電極19は、上部空洞形成膜15(封止膜の一部が積層さていてもよい)に形成されたコンタクト孔を介して第1電極12と電気的に接続され、第2取り出し電極20は上部空洞形成膜15(封止膜の一部が積層さていてもよい)に形成されたコンタクト孔を介して第2電極13と電気的に接続されている。
次に、前記第3実施例の共振器における貫通孔と封止層の具体的な形態について、図107から図122によって説明する。
図107に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10表面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図108に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図109に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10表面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図110に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図111に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は上記第1封止層17と同一層で形成され、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図112に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図113に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10表面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図114に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図115に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10表面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図116に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図117に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10表面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は上記第1封止層17と同一層で形成され、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図118に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10表面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図119に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10表面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、上記第1封止層17と同一層で形成され、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図120に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、上記第1封止層17と同一層で形成され、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図121に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図121に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10表面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
次に、前記第4実施例の共振器における貫通孔と封止層の具体的な形態について、図123から図138によって説明する。
図123に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図124に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図125に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図126に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図127に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は上記第1封止層17と同一層で形成され、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図128に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図129に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図130に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図131に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図132に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図133に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10表面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は上記第1封止層17と同一層で形成され、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図134に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図135に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、上記第1封止層17と同一層で形成され、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図136に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、上記第1封止層17と同一層で形成され、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図137に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図138に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
次に、上記第3実施例の構造に上記第4実施例の下部空洞21の構造を加えた構造、すなわち、下部空洞21は、第3実施例の下部空洞21と第4実施例の下部空洞21を合わせた構造の共振器(第6実施例の共振器)の貫通孔と封止層の具体的な形態について、図139から図154によって説明する。
図139に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図140に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図141に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図142に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図143に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は上記第1封止層17と同一層で形成され、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図144に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図145に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図146に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第2封止層18は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。なお、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを別々に製造することになる。
図147に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図148に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域に形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層17は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように、上部空洞形成膜15上の一部に形成されている。
図149に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10表面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は上記第1封止層17と同一層で形成され、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図150に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図151に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、上記第1封止層17と同一層で形成され、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図152に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、上記第1封止層17と同一層で形成され、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17(第2封止層18)は上部空洞形成膜15の上面全面に形成されている。この第1封止層17は、共振器3から出力される高周波のノイズをシールドするために金属膜により形成もしくは金属膜により被覆形成しても良い。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図153に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、第1貫通孔14の径方向に封止するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、圧電膜11表面に接続するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
図154に示すように、下部空洞21に通じる第1貫通孔14は圧電膜11の傾斜面を有する領域を通るように上部空洞形成膜15と圧電膜11とに形成され、上部空洞22に通じる第2貫通孔16は上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されている。上記第1貫通孔14を封止する第1封止層は、基板10に形成された下部空洞21の傾斜面に接続するように形成され、第2貫通孔16を封止する第2封止層18は、第2貫通孔16の径方向に封止するように形成され、しかも、上記第1封止層17と第2封止層18とは同一層で形成することが可能である。また、この構造では、下部空洞21を形成しそれを封止するプロセスと、上部空洞22を形成しそれを封止するプロセスとを同時に製造することが可能になる。
次に、上記第3実施例〜第6実施例における貫通孔が形成される膜の表面形状について、図155〜図162の概略構成断面図によって説明する。図155〜図162では、代表して第3実施例の共振器3、第4実施例の共振器4を示したが、第5実施例、第6実施例の共振器の各貫通孔についても同様である。
図155、図156、図158、図161に示すように、下部空洞21へ通じる第1貫通孔14を形成する領域おける圧電膜11の加工形状は、単純な平面傾斜面であってもよい。
また、図157、図159、図160、図162に示すように、下部空洞21へ通じる第1貫通孔14を形成する領域おける圧電膜11の加工形状は、曲率を有する表面形状を有してもよい。
また、図155、図156、図159、図160に示すように、上部空洞22へ通じる第2貫通孔16を形成する領域の上部空洞被覆膜15の表面形状は、単純な平面傾斜面であってもよい。また、図157、図158、図161、図162に示すように、上部空洞22へ通じる第2貫通孔16を形成する領域の上部空洞被覆膜15の表面形状は、曲率を有する表面形状を有してもよい。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第7実施例)を、図163の概略構成断面図によって説明する。
図163に示すように、共振器3は、基板10上に音響反射層41が形成され、上記音響反射層41上に圧電膜11が形成されている。上記音響反射層41は、例えば複数層からなる。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。上記圧電膜11の上面には、上部空洞22を形成する上部空洞形成膜15が形成され、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域には、上部空洞22に通じる貫通孔32が形成されている。さらに、上記貫通孔32を塞ぐように封止層33が形成されている。この封止層33は、その一部が上記貫通孔32を通じて下地の圧電膜11に接触するように形成されている。
上記共振器3は、貫通孔32が上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来は圧電膜の平坦な領域に形成されていた貫通孔の形成面積分を削減することができるので、その分、共振器の縮小化が図れ、小型化が図れるという利点がある。
また、従来技術では、貫通孔の下部開口から下地の例えば基板までの距離が長いため、貫通孔の内部を埋め込むことで貫通孔を塞ぐ必要があったが、本発明の共振器3では、貫通孔32の口径を大きくしても、貫通孔32が上部空洞形成膜15の傾斜を有する面に形成されていることから、貫通孔32下部開口から下地の圧電膜11までの距離が短くなるので、封止層33のみで貫通孔14を塞ぐことができる。これにより、貫通孔14の口径を大きく形成することができるようになるので、下部空洞21を形成する際の犠牲膜のエッチングレートを大きくとれるようになることから、犠牲膜の除去を完全に行うことが可能になるので、共振器3の信頼性の向上が図れる。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第8実施例)を、図164の概略構成断面図によって説明する。
図164に示すように、共振器4は、基板10上に音響反射層41が形成され、上記音響反射層41上に圧電膜11が形成されている。上記音響反射層41は、例えば複数層に形成することも可能である。また、この圧電膜11の下面に接する第1電極12と、圧電膜11の上面に接し、上記第1電極12と重なる部分を有する第2電極13とを有している。上記圧電膜11の上面には、上部空洞22を形成する上部空洞形成膜15が形成され、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域には、上部空洞22に通じる貫通孔32が形成されている。さらに、上記貫通孔32を塞ぐように封止層33が形成されている。この封止層33は、その一部が上記貫通孔32を通じて下地の圧電膜11に接触するように形成されている。さらに、上記第1電極12と第2電極13とが重なり合う領域下方の上記基板10には、開口部34が形成されている。
上記共振器4は、貫通孔32が上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域に形成されていることから、従来は圧電膜の平坦な領域に形成されていた貫通孔の形成面積分を削減することができるので、その分、共振器の縮小化が図れ、小型化が図れるという利点がある。
また、従来技術では、貫通孔の下部開口から下地の例えば基板までの距離が長いため、貫通孔の内部を埋め込むことで貫通孔を塞ぐ必要があったが、本発明の共振器4では、貫通孔32の口径を大きくしても、貫通孔32が上部空洞形成膜15の傾斜を有する面に形成されていることから、貫通孔32下部開口から下地の圧電膜11までの距離が短くなるので、封止層33のみで貫通孔14を塞ぐことができる。これにより、貫通孔14の口径を大きく形成することができるようになるので、下部空洞21を形成する際の犠牲膜のエッチングレートを大きくとれるようになることから、犠牲膜の除去を完全に行うことが可能になるので、共振器4の信頼性の向上が図れる。
次に、本発明の共振器の一実施の形態(第9実施例)を、図165の概略構成断面図によって説明する。図165(1)、(3)は、基板10の主面が水平面として、圧電膜11の下面が傾斜面になっている場合であり、図165(2)、(4)は、圧電膜11の下面が水平面として、基板10が傾斜面になっている場合であり、
図165(1)、(2)に示すように、第1貫通孔14、第2貫通孔16、貫通孔32等(以下、代表して第1貫通孔14で説明する)は、上部開口径より下部開口径が小さくなるテーパ形状に形成することが好ましい。このような形状に貫通孔を形成することにより、空洞の高さ方向に封止層(例えば第1封止層17)による封止が容易になる。特に、第1貫通孔14の上部開口径S2と下部開口径S1との差(S2−S1)と第1貫通孔14の垂直方向の厚さTとの間に、2T/(S2−S1)<3.732の関係を満たすように形成する。この関係は、第2貫通孔16、貫通孔32にも有効である。上記説明したようなテーパ形状の第1貫通孔14、第2貫通孔16、貫通孔32等は、本明細書で説明した全ての実施例に適用することができる。
さらにより効果的に封止を可能にするため、図165(3)、(4)に示すように、第1貫通孔14と基板10の主面と同じ水平方向となす傾斜角α1、α2を75度以下、好ましくは71度以上75度以下に形成する。この関係は、第2貫通孔16、貫通孔32にも有効である。特に第1貫通孔14の上部開口部の径が圧電膜11の厚さ以上のサイズである場合に効果的である。また、傾斜角α1、α2の関係を満たすとともに、前記説明した2T/(S2−S1)<3.732の関係を満たすことが、より好ましい。また、上記説明したようなテーパ形状の第1貫通孔14、第2貫通孔16、貫通孔32等は、本明細書で説明した全ての実施例に適用することができる。
なお、本発明の各実施例で説明した第1貫通孔14、第2貫通孔16、貫通孔32は、全て、基板10の主面に対して法線方向に形成されているものである。
次に、本発明の共振器の製造方法に係る一実施の形態(第1実施例)を、図166〜図169の製造工程断面図によって説明する。なお、図166〜図169は、前記図8に示す切断線C−C’で切断した位置に対応する断面図である。
図166(1)に示すように、絶縁性シリコンやガラスなどを使用した絶縁性の基板10を用意する。この基板10は、例えば、抵抗率σが1000Ωcm以上の厚さが600μmのシリコン(Si)基板である。この基板10上に第1犠牲層51を形成する。この第1犠牲層51は、例えば、リン(P)をドーピングした非晶質シリコンを、例えば600nm〜1200nmを堆積して形成する。この成膜には、例えば化学的気相成長方を用いることができる。その後、リソグラフィ技術および反応性イオンエッチング(RIE)技術によって、パターニングして、第1犠牲膜51を形成した。この際のエッチングでは、エッチングガスにテトラフルオロメタン(CF4)、トリフルオロメタン(CHF3)、酸素(O2)を用い、搬送ガスにアルゴン(Ar)を用いた。エッチング雰囲気の圧力は例えば10Paに設定し、プラズマ発生供給電力を例えば1500Wに設定した。
次に、第1電極12を形成した後、圧電膜11を形成し、さらに圧電膜11上に第2電極13を形成する。第2電極13は第1電極12に対して圧電膜11を挟んで少なくとも一部がオーバラップするように形成される。
次に、図166(2)に示すように、圧電膜11の一部には、第1犠牲層51を選択エッチングにより除去するための、第1犠牲層51に通じる第1貫通孔14を形成する。
次に、図166(3)に示すように、上記第1貫通孔14を通じて、上記第1犠牲層51〔前記図166(2)参照〕51のみを選択的に除去する。このエッチングでは、例えばウエットエッチングを用いる。そのエッチャントには、例えば10%wtフッ酸溶液(液温=30℃)を用いる。なおドライエッチングで行う場合には、フッ化水素ガスをエッチングガスに用いる。このエッチングの結果、圧電膜11と基板10との間に下部空洞21が形成された。
次に、図166(4)に示すように、まず、圧電膜11、第1、第2電極12、13とで構成される共振子もしくはその共振子から構成されている回路(図示せず)による共振周波数もしくは周波数フィルタを計測し、その計測した共振周波数もしくは周波数フィルタを調整する。この周波数調整は、例えば反応性イオンエッチング(RIE)もしくはイオンビーム法などにより上記圧電膜11の照射処理をすることで行う。このように、周波数調整がプロセス中に行えることから、歩留りの向上、信頼性の向上が図れる。
次に、図167(5)に示すように、上記第2電極13を含む圧電膜11上に、上記第1貫通孔14を通じて基板10表面に達するように、第1封止層17を形成する。この第1封止層17は、例えば純アルミニウム金属もしくはアルミニウムを主成分とする化合物で形成する。アルミニウム化合物としては、例えばAl-3%Cu、やAl−3%Cu−1%Siがある。この成膜には、スパッタ法を用いることができ、その成膜条件は、例えばスパッタリング雰囲気中にアルゴン(Ar)ガスを例えば150cm3/minの流量で供給し、ステージ温度を300℃、DCバイアスパワーを1.5kWに設定した。この第1封止層17は、第1貫通孔14を覆い塞ぐような十分な膜厚に形成される。例えば、アルミニウム膜の場合には1000μmとしたが、下部空洞21の高さと圧電膜11の膜厚に合わせて500〜2500nmの膜厚を採用することができる。
次に、図167(6)に示すように、リソグラフィおよび反応性イオンエッチングにより、上記第1封止層17のパターニングを行い、第1貫通孔14の内部およびその周囲に第1封止層17を残し、それ以外の第1封止層17を除去した。この反応性イオンエッチングでは、エッチングガスに一例として3塩化ホウ素(BCl3)と塩素(Cl2)との混合ガスを用い、エッチング雰囲気の圧力を16Pa、基板バイアスを60Wに設定した。上記設定により、入射イオンエネルギーを利用して垂直加工を行った。
次に、図167(7)に示すように、第2電極13を含む圧電膜11上に、上記第1封止層を覆うように、第2犠牲層52を形成する。
次いで、図168(8)に示すように、リソグラフィおよび反応性イオンエッチングにより第2犠牲層52のパターニングを行う。このパターニングのエッチング条件は、上記第1犠牲層51のエッチング条件と同様である。
次いで、図168(9)に示すように、上記第2犠牲層52を被覆するように上部空洞形成膜15を成膜する。この成膜には、例えばスパッタ法を用い、例えば窒化アルミニウム膜、窒化シリコン膜で形成する。例えば、窒化アルミニウム膜の場合には、1500nmの厚さに成膜する。この際のスパッタ条件は、プロセスガスにアルゴン(Ar)と窒素(N2)との混合ガスを用い、DCバイアスを2.5kWに設定した。
次に、図168(10)に示すように、上部空洞形成膜15の一部に、第2犠牲層52を選択エッチングにより除去するための、第2犠牲層52に通じる第2貫通孔16を形成する。
次に、図169(11)に示すように、第2犠牲層52〔前記図168(10)参照〕のみを選択的に溶解除去できるエッチャントを使用して、第2貫通孔16から第2犠牲層52を選択溶解除去する。このエッチング方法としては、希釈率を10:1としたフッ酸溶液を採用する。もしくは、フッ化水素(HF)ガスを用いたドライエッチングにより除去することも可能である。この結果、圧電膜11、第1、第2電極12、13とで構成される共振子となる圧電膜11上に上部空洞22が形成された。
次に、図169(12)に示すように、上記上部空洞形成膜15上に、上記第2貫通孔16を通じて圧電膜11表面に達するように、第2封止層18を形成する。この第2封止層18は、例えば純アルミニウム金属もしくはアルミニウムを主成分とする化合物で形成する。アルミニウム化合物としては、例えばAl-3%Cu、やAl−3%Cu−1%Siがある。この成膜には、スパッタ法を用いることができ、その成膜条件は、例えばスパッタリング雰囲気中にアルゴン(Ar)ガスを例えば150cm3/minの流量で供給し、ステージ温度を300℃、DCバイアスパワーを1.5kWに設定した。
次に、図169(13)に示すように、リソグラフィおよび反応性イオンエッチングにより、上記第2封止層18のパターニングを行い、第2貫通孔16の内部およびその周囲に第2封止層18を残し、それ以外の第2封止層18を除去した。この反応性イオンエッチングでは、エッチングガスに一例として3塩化ホウ素(BCl3)と塩素(Cl2)との混合ガスを用い、エッチング雰囲気の圧力を16Pa、基板バイアスを60Wに設定した。上記設定により、入射イオンエネルギーを利用して垂直加工を行った。
以上説明したように、共振子の共振部の上下に上部空洞22、下部空洞21を形成して封止した共振器1の製造方法では、第1、第2犠牲膜51、52の除去処理が従来よりも極めて短時間で可能となるとともに、さらにその形成プロセス中に周波数を調整する工程を有することが可能となる。さらに、これらの工程を簡略なプロセスで実現することが可能となる。また従来の場合と同様に高価なアルミナパッケージ等に気密封止する必要が無くなる。これにより、容易に作成可能で高歩留まりの安価な共振器を得ることができる。また、アルミナパッケージ等に気密封止する必要も無くなるため、本実施例の共振器は従来同様に、薄型に形成することができる。
次に、本発明の共振器の製造方法の一実施の形態(第2実施例)を、図170〜図172の製造工程断面図によって説明する。
図170(1)に示すように、絶縁性シリコンやガラスなどを使用した絶縁性の基板10を用意する。この基板10は、例えば、抵抗率σが1000Ωcm以上の厚さが600μmのシリコン(Si)基板である。この基板10に窪み23を、例えば600nm〜1200nmの深さに形成する。そして、窪み23を埋め込むように第1犠牲層51を形成する。この第1犠牲層51は、例えば、リン(P)をドーピングした非晶質シリコンを堆積して形成する。この成膜には、例えば化学的気相成長方を用いることができる。その後、化学的機械研磨によって、基板10上の余剰な第1犠牲層51を除去することで、窪み23の内部に第1犠牲層51を残す。
次に、第1電極12を形成した後、圧電膜11を形成し、さらに圧電膜11上に第2電極13を形成する。第2電極13は第1電極12に対して圧電膜11を挟んで少なくとも一部がオーバラップするように形成される。
次に、図170(2)に示すように、圧電膜11の一部には、第1犠牲層51を選択エッチングにより除去するための、第1犠牲層51に通じる第1貫通孔14を形成する。
次に、図170(3)に示すように、上記第1貫通孔14を通じて、上記第1犠牲層51〔前記図166(2)参照〕51のみを選択的に除去する。このエッチングでは、例えばウエットエッチングを用いる。そのエッチャントには、例えば10%wtフッ酸溶液(液温=30℃)を用いる。なおドライエッチングで行う場合には、フッ化水素ガスをエッチングガスに用いる。このエッチングの結果、圧電膜11と基板10との間に窪み23の下部空洞21が形成された。
次に、図171(4)に示すように、まず、圧電膜11、第1、第2電極12、13とで構成される共振子もしくはその共振子から構成されている回路(図示せず)による共振周波数もしくは周波数フィルタを計測し、その計測した共振周波数もしくは周波数フィルタを調整する。この周波数調整は、例えば反応性イオンエッチング(RIE)もしくはイオンビーム法などにより上記圧電膜11の照射処理をすることで行う。このように、周波数調整がプロセス中に行えることから、歩留りの向上、信頼性の向上が図れる。
次に、図171(5)に示すように、上記第2電極13を含む圧電膜11上に、上記第1貫通孔14を通じて基板10に形成した窪み23の傾斜面に達するように、第1封止層17を形成する。この第1封止層17は、例えば純アルミニウム金属もしくはアルミニウムを主成分とする化合物で形成する。アルミニウム化合物としては、例えばAl-3%Cu、やAl−3%Cu−1%Siがある。この成膜には、スパッタ法を用いることができ、その成膜条件は、例えばスパッタリング雰囲気中にアルゴン(Ar)ガスを例えば150cm3/minの流量で供給し、ステージ温度を300℃、DCバイアスパワーを1.5kWに設定した。この第1封止層17は、第1貫通孔14を覆い塞ぐような十分な膜厚に形成される。例えば、アルミニウム膜の場合には1000μmとしたが、下部空洞21の高さと圧電膜11の膜厚に合わせて500〜2500nmの膜厚を採用することができる。
次に、リソグラフィおよび反応性イオンエッチングにより、上記第1封止層17のパターニングを行い、第1貫通孔14の内部およびその周囲に第1封止層17を残し、それ以外の第1封止層17を除去した。この反応性イオンエッチングでは、エッチングガスに一例として3塩化ホウ素(BCl3)と塩素(Cl2)との混合ガスを用い、エッチング雰囲気の圧力を16Pa、基板バイアスを60Wに設定した。上記設定により、入射イオンエネルギーを利用して垂直加工を行った。
次に、図171(6)に示すように、第2電極13を含む圧電膜11上に、上記第1封止層を覆うように、第2犠牲層52を形成する。次いでリソグラフィおよび反応性イオンエッチングによりパターニングを行う。このパターニングのエッチング条件は、上記第1犠牲層51のエッチング条件と同様である。
次いで、図172(7)に示すように、上記第2犠牲層52を被覆するように上部空洞形成膜15を成膜する。この成膜には、例えばスパッタ法を用い、例えば窒化アルミニウム膜、窒化シリコン膜で形成する。例えば、窒化アルミニウム膜の場合には、1500nmの厚さに成膜する。この際のスパッタ条件は、プロセスガスにアルゴン(Ar)と窒素(N2)との混合ガスを用い、DCバイアスを2.5kWに設定した。
次に、図172(8)に示すように、上部空洞形成膜15の一部に、第2犠牲層52を選択エッチングにより除去するための、第2犠牲層52に通じる第2貫通孔16を形成する。
次に、図172(9)に示すように、第2犠牲層52〔前記図168(8)参照〕のみを選択的に溶解除去できるエッチャントを使用して、第2貫通孔16から第2犠牲層52を選択溶解除去する。このエッチング方法としては、希釈率を10:1としたフッ酸溶液を採用する。もしくは、フッ化水素(HF)ガスを用いたドライエッチングにより除去することも可能である。この結果、圧電膜11、第1、第2電極12、13とで構成される共振子となる圧電膜11上に上部空洞22が形成された。
さらに、上記上部空洞形成膜15上に、上記第2貫通孔16を通じて基板10表面に達するように、第2封止層18を形成する。この第2封止層18は、例えば純アルミニウム金属もしくはアルミニウムを主成分とする化合物で形成する。アルミニウム化合物としては、例えばAl-3%Cu、やAl−3%Cu−1%Siがある。この成膜には、スパッタ法を用いることができ、その成膜条件は、例えばスパッタリング雰囲気中にアルゴン(Ar)ガスを例えば150cm3/minの流量で供給し、ステージ温度を300℃、DCバイアスパワーを1.5kWに設定した。
次いで、リソグラフィおよび反応性イオンエッチングにより、上記第2封止層18のパターニングを行い、第2貫通孔16の内部およびその周囲に第2封止層18を残し、それ以外の第2封止層18を除去した。この反応性イオンエッチングでは、エッチングガスに一例として3塩化ホウ素(BCl3)と塩素(Cl2)との混合ガスを用い、エッチング雰囲気の圧力を16Pa、基板バイアスを60Wに設定した。上記設定により、入射イオンエネルギーを利用して垂直加工を行った。
次に、本発明の共振器の製造方法に係る一実施の形態(第3実施例)を、図173〜図177の製造工程断面図によって説明する。なお、図173〜図177は、前記図100に示す切断線A−A’で切断した位置に対応する断面図である。
図173(1)に示すように、絶縁性シリコンやガラスなどを使用した絶縁性の基板10を用意する。この基板10は、例えば、抵抗率σが1000Ωcm以上の厚さが600μmのシリコン(Si)基板である。この基板10上に第1犠牲層51を形成する。この第1犠牲層51は、例えば、リン(P)をドーピングした非晶質シリコンを、例えば600nm〜1200nmを堆積して形成する。この成膜には、例えば化学的気相成長方を用いることができる。その後、リソグラフィ技術および反応性イオンエッチング(RIE)技術によって、パターニングして、第1犠牲膜51を形成した。この際のエッチングでは、エッチングガスにテトラフルオロメタン(CF4)、トリフルオロメタン(CHF3)、酸素(O2)を用い、搬送ガスにアルゴン(Ar)を用いた。エッチング雰囲気の圧力は例えば10Paに設定し、プラズマ発生供給電力を例えば1500Wに設定した。
次に、第1電極12を形成した後、圧電膜11を形成し、さらに圧電膜11上に第2電極13を形成する。第2電極13は第1電極12に対して圧電膜11を挟んで少なくとも一部がオーバラップするように形成される。この第1電極12、第2電極13は、例えば、平面視した形状が前記図99、図100等によって示した形態をとることができる。
次に、図173(2)に示すように、上記第2電極13を被覆するように、上記圧電膜11上に第2犠牲膜52を形成する。
次いで、リソグラフィ技術およびエッチング技術により、第2犠牲膜52をパターニングする。このエッチングでは、例えば反応性イオンエッチングを用い、エッチングガスにテトラフルオロメタン(CF4)、トリフルオロメタン(CHF3)、酸素(O2)を用い、搬送ガスにアルゴン(Ar)を用いた。エッチング雰囲気の圧力は例えば10Paに設定し、プラズマ発生供給電力を例えば1500Wに設定した。この結果、図173(3)に示すように、第2電極13を被覆するように第2犠牲膜52がパターニングされる。
次に、図174(4)に示すように、上記第2犠牲層52を被覆するように上部空洞形成膜15を成膜する。この成膜には、例えばスパッタ法を用い、例えば窒化アルミニウム膜、窒化シリコン膜で形成する。例えば、窒化アルミニウム膜の場合には、1500nmの厚さに成膜する。この際のスパッタ条件は、プロセスガスにアルゴン(Ar)と窒素(N2)との混合ガスを用い、DCバイアスを2.5kWに設定した。
次に、図174(5)に示すように、上記圧電膜11の傾斜面を有する領域を含み、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域の一部に、上記第1犠牲層51を選択エッチングにより除去するための、第1犠牲層51に通じる第1貫通孔14を形成する。それとともに、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域の一部に、第2犠牲層52を選択エッチングにより除去するための、第2犠牲層52に通じる第2貫通孔16を形成する。
次に、図175(6)に示すように、上記第1貫通孔14を通じて第1犠牲膜51〔前記図175(5)参照〕をエッチング除去するとともに、上記第2貫通孔16を通じて第2犠牲膜52〔前記図175(5)参照〕をエッチング除去する。このエッチングでは、例えばウエットエッチングを用いる。エッチング液に、例えば、希釈率を10:1としたHF溶液を採用する。もしくは、ドライエッチングを用いる。エッチングガスに、例えば、フッ化水素(HF)ガスを用いる。このエッチングの結果、第1犠牲膜51が除去された領域に下部空洞21が形成されるとともに、第2犠牲膜52が除去された領域に上部空洞22が形成される。
次に、図175(7)に示すように、上記上部空洞形成膜15上に、上記第1貫通孔14を通じて基板10表面に接続するように、第1封止層17を形成するとともに、上記第2貫通孔16を通じて圧電膜11表面に接続するように、第2封止層18を形成する。ここでは、第1封止層17を形成する膜と同一層の膜で第2封止層18も形成する。以下、第2封止層18も第1封止層17として説明する。この第1封止層17は、例えば純アルミニウム金属もしくはアルミニウムを主成分とする化合物で形成する。アルミニウム化合物としては、例えばAl-3%Cu、やAl−3%Cu−1%Siがある。この成膜には、スパッタ法を用いることができ、その成膜条件は、例えばスパッタリング雰囲気中にアルゴン(Ar)ガスを例えば150cm3/minの流量で供給し、ステージ温度を300℃、DCバイアスパワーを1.5kWに設定した。
次に、図176(8)に示すように、リソグラフィおよび反応性イオンエッチングにより、上記第1封止層17のパターニングを行い、第1貫通孔14および第2貫通孔16のそれぞれの内部およびその周囲に第1封止層17を残し、それ以外の第1封止層17を除去した。以下、第1貫通孔14を封止するものを第1封止層17、第2貫通孔16を封止するものを第2封止層18とする。上記反応性イオンエッチングでは、エッチングガスに一例として3塩化ホウ素(BCl3)と塩素(Cl2)との混合ガスを用い、エッチング雰囲気の圧力を16Pa、基板バイアスを60Wに設定した。上記設定により、入射イオンエネルギーを利用して垂直加工を行った。
次に、図176(9)に示すように、上記第1封止層17、第2封止層18を覆うように上記層間絶縁膜63を形成する。この層間絶縁膜63は、例えばプラズマCVD法により成膜されたPL-TEOS(プラズマテオス)膜等で形成され、その膜厚は例えば1.80μmとした。
次に、図177(10)に示すように、平坦化技術、例えば研磨法により、上記層間絶縁膜63の表面を平坦化して、平坦化膜61を形成する。上記研磨法では、例えば化学的機械研磨(CMP)法等の精密平面を創生する研磨を採用する。
次に、図177(11)に示すように、上記平坦化膜61上にパッシベーション膜62を形成する。このパッシベーション膜62は、例えばプラズマCVD法により成膜されたプラズマ窒化シリコン(PL-SiN)膜等で形成され、その膜厚は例えば800nmとした。
次に、比較例として、従来の共振器の製造工程における犠牲膜除去工程を、図178の製造工程断面図によって説明する。
図178(1)に示すように、基板110上に第1犠牲膜151を介して、第1電極12を形成し、第1犠牲膜151上の第1電極112を含む第1犠牲膜151を被覆するように、圧電膜111を形成する。さらに上記圧電膜111上に上記第1電極112の一部にオーバーラップする状態で第2電極113を形成する。次いで第2電極113を被覆するとともに、上記第1貫通孔114を被覆するように、上記圧電膜111上に第2犠牲膜152を形成する。さらに、上記第2犠牲膜152を被覆するように上部空洞形成膜115を形成する。この上部空洞形成膜115には、上記第2犠牲膜152達する第2貫通孔16を形成する。したがって、第1犠牲膜151と第2犠牲膜152とは第1貫通孔114を介して通じている。
次に、図178(2)に示すように、ウエットエッチングによって、上記第2犠牲膜152および第1犠牲膜151を除去していく。
さらに、図178(3)に示すように、ウエットエッチングが進行すると、第2貫通孔116に近い第2犠牲膜152〔前記図178(1)参照〕は完全に除去されるが、第2貫通孔116から離れている第1犠牲膜151の最奥部では、エッチング残渣181やエッチング残りが発生する。
一方、前記説明した本発明の製造方法に係る第3実施例により作製される共振器3は、第1犠牲膜51は第1貫通孔14を利用してエッチング除去され、第2犠牲膜52は第2貫通孔16を利用してエッチング除去されるため、従来の製造方法より極めて短時間処理で第1、第2犠牲膜51、52の除去を完全に行うことが可能になる。この結果、第3実施例の製造方法では、下部空洞21に第1犠牲膜51のエッチング残査が生じることはない。また、第3実施例は、通常の半導体装置の製造プロセスで行うことができる、また複雑なプロセスを必要とせず、簡略なプロセスで実現することが可能である。また第3実施例の製造方法で形成される共振器は3、従来の製造方法で形成される共振器と同様に、高価なアルミナパッケージ等に気密封止する必要が無くなる。これにより、容易に作製可能で高歩留まりの安価な薄膜圧電型の共振器を得ることができる。また、アルミナパッケージ等に気密封止する必要が無くなるため、本発明の製造方法で作製される薄膜圧電型の共振器3は従来の共振器101と同様に、薄く形成することができる。
次に、本発明の共振器の製造方法に係る一実施の形態(第4実施例)を、図179〜図182の製造工程断面図によって説明する。なお、図179〜図182は、第1封止層の形態の相違はあるが、前記図102に示す切断線A−A’で切断した位置に対応する断面図である。
図179(1)に示すように、絶縁性シリコンやガラスなどを使用した絶縁性の基板10を用意する。この基板10は、例えば、抵抗率σが1000Ωcm以上の厚さが600μmのシリコン(Si)基板である。この基板10上に第1犠牲層51を形成する。この第1犠牲層51は、例えば、リン(P)をドーピングした非晶質シリコンを、例えば600nm〜1200nmを堆積して形成する。この成膜には、例えば化学的気相成長方を用いることができる。その後、リソグラフィ技術および反応性イオンエッチング(RIE)技術によって、パターニングして、第1犠牲膜51を形成した。この際のエッチングでは、エッチングガスにテトラフルオロメタン(CF4)、トリフルオロメタン(CHF3)、酸素(O2)を用い、搬送ガスにアルゴン(Ar)を用いた。エッチング雰囲気の圧力は例えば10Paに設定し、プラズマ発生供給電力を例えば1500Wに設定した。
次に、第1電極12を形成した後、圧電膜11を形成し、さらに圧電膜11上に第2電極13を形成する。第2電極13は第1電極12に対して圧電膜11を挟んで少なくとも一部がオーバラップするように形成される。この第1電極12、第2電極13は、例えば、平面視した形状が前記図101、図102等によって示した形態をとることができる。
次に、図179(2)に示すように、上記第2電極13を被覆するように、上記圧電膜11上に第1絶縁膜71を形成する。
次に、図179(3)に示すように、平坦化技術、例えば研磨法により、上記第1絶縁膜71の表面を平坦化する。上記研磨法では、例えば化学的機械研磨(CMP)法等の精密平面を創生する研磨を採用する。
次に、図179(3)に示すように、平坦化技術、例えば研磨法により、上記第1絶縁膜71の表面を平坦化する。上記研磨法では、例えば化学的機械研磨(CMP)法等の精密平面を創生する研磨を採用する。
次に、図180(4)に示すように、リソグラフィ技術およびエッチング技術により、第1絶縁膜71を加工して、上記第1電極12とオーバラップする第2電極13の領域上に上部空洞となる開口部73を形成する。このエッチングでは、例えば反応性イオンエッチングを用いる。この開口部73は、例えば、側面が傾斜面となるように形成する。
次に、図180(5)に示すように、上記第1絶縁膜71上に上記開口部73を完全に埋め込むように、第2犠牲膜52を形成する。
次に、図180(6)に示すように、平坦化技術、例えば研磨法により、上記第1絶縁膜71上の第2犠牲膜52を除去し、上記開口部73内に第2犠牲膜52を残す。この平坦化工程では、第2犠牲膜52および第1絶縁膜71上を平坦化する。上記研磨法では、例えば化学的機械研磨(CMP)法等の精密平面を創生する研磨を採用する。
次に、図181(7)に示すように、上記第2犠牲層52を被覆するように上部空洞形成膜15の第2絶縁膜72を成膜する。この成膜には、例えばスパッタ法を用い、例えば窒化アルミニウム膜、窒化シリコン膜で形成する。例えば、窒化アルミニウム膜の場合には、1500nmの厚さに成膜する。この際のスパッタ条件は、プロセスガスにアルゴン(Ar)と窒素(N2)との混合ガスを用い、DCバイアスを2.5kWに設定した。これによって、第1絶縁膜71および第2絶縁膜72からなる上部空洞形成膜15が形成される。
次に、図181(8)に示すように、上記圧電膜11の傾斜面を有する領域を含み、上部空洞形成膜15の傾斜面を有する領域の一部に、上記第1犠牲層51〔前記図179(1)参照〕を選択エッチングにより除去するための、第1犠牲層51に通じる第1貫通孔14を形成する。それとともに、上部空洞22を形成する第1絶縁膜71の傾斜面上方の第2絶縁膜72に、第2犠牲層52を選択エッチングにより除去するための、第2犠牲層52に通じる第2貫通孔16を形成する。
次に、上記第1貫通孔14を通じて第1犠牲膜51〔前記図179(1)参照〕をエッチング除去するとともに、上記第2貫通孔16を通じて第2犠牲膜52〔前記図181(7)参照〕をエッチング除去する。このエッチングでは、例えばウエットエッチングを用いる。エッチング液に、例えば、希釈率を10:1としたHF溶液を採用する。もしくは、ドライエッチングを用いる。エッチングガスに、例えば、フッ化水素(HF)ガスを用いる。このエッチングの結果、第1犠牲膜51が除去された領域に下部空洞21が形成されるとともに、第2犠牲膜52が除去された領域に上部空洞22が形成される。
次に、図181(9)に示すように、上記上部空洞形成膜15上に、上記第1貫通孔14を径方向に封止する第1封止層17を形成するとともに、上記第2貫通孔16を通じて第1絶縁膜71の傾斜面に接続するように、第2封止層18を形成する。ここでは、第1封止層17を形成する膜と同一層の膜で第2封止層18も形成する。以下、第2封止層18も第1封止層17として説明する。この第1封止層17は、例えば純アルミニウム金属もしくはアルミニウムを主成分とする化合物で形成する。アルミニウム化合物としては、例えばAl-3%Cu、やAl−3%Cu−1%Siがある。この成膜には、スパッタ法を用いることができ、その成膜条件は、例えばスパッタリング雰囲気中にアルゴン(Ar)ガスを例えば150cm3/minの流量で供給し、ステージ温度を300℃、DCバイアスパワーを1.5kWに設定した。
次に、図182(10)に示すように、リソグラフィおよび反応性イオンエッチングにより、上記第1封止層17のパターニングを行い、第1貫通孔14および第2貫通孔16のそれぞれの内部およびその周囲に第1封止層17を残し、それ以外の第1封止層17を除去した。以下、第1貫通孔14を封止するものを第1封止層17、第2貫通孔16を封止するものを第2封止層18とする。上記反応性イオンエッチングでは、エッチングガスに一例として3塩化ホウ素(BCl3)と塩素(Cl2)との混合ガスを用い、エッチング雰囲気の圧力を16Pa、基板バイアスを60Wに設定した。上記設定により、入射イオンエネルギーを利用して垂直加工を行った。
次に、図182(11)に示すように、上記第1封止層17、第2封止層18を覆うように上記層間絶縁膜63を形成する。この層間絶縁膜63は、例えばプラズマCVD法により成膜されたPL-TEOS(プラズマテオス)膜等で形成され、その膜厚は例えば1.80μmとした。なお、上記層間絶縁膜63は必要に応じて、表面の平坦化を行う。
次に、上記層間絶縁膜63上にパッシベーション膜62を形成する。このパッシベーション膜62は、例えばプラズマCVD法により成膜されたプラズマ窒化シリコン(PL-SiN)膜等で形成され、その膜厚は例えば800nmとした。
上記第4実施例の製造方法でも、第1犠牲膜51は第1貫通孔14を利用してエッチング除去され、第2犠牲膜52は第2貫通孔16を利用してエッチング除去されるため、従来の製造方法より極めて短時間処理で第1、第2犠牲膜51、52の除去を完全に行うことが可能になる。この結果、第4実施例の製造方法では、下部空洞21に第1犠牲膜51のエッチング残査が生じることはない。また、第4実施例は、通常の半導体装置の製造プロセスで行うことができる、また複雑なプロセスを必要とせず、簡略なプロセスで実現することが可能である。また第4実施例の製造方法で形成される共振器は4、従来の製造方法で形成される共振器と同様に、高価なアルミナパッケージ等に気密封止する必要が無くなる。これにより、容易に作製可能で高歩留まりの安価な薄膜圧電型の共振器を得ることができる。また、アルミナパッケージ等に気密封止する必要が無くなるため、本発明の製造方法で作製される薄膜圧電型の共振器4は従来の共振器101と同様に、薄く形成することができる。
また、上記各製造方法においては、第1、第2貫通孔14、16を、前記図165によって説明したように、テーパ形状に形成することは好ましい。
上記各製造方法によれば、圧電膜11の傾斜面を有する領域に、基板10と圧電膜11との間に形成された第1犠牲膜51に通じる第1貫通孔14を形成するため、共振子が縮小化されるので、共振器の小型化が図れるという利点がある。また、下部空洞21、上部空洞22を形成する際の第1犠牲膜51、第2犠牲膜52のエッチングレートを大きくとれるようになることから、第1犠牲膜51、第2犠牲膜52の除去を完全に行うことが可能になるので、共振器の信頼性の向上が図れる。
ここで、共振特性の向上について記述する。本発明では、インピーダンス特性に現われるスプリアスの強度の低減が期待される。共振子のインピーダンス特性におけるスプリアスの発生は、その強度が大きいほど、共振子の振幅特性および位相特性が悪くなる。このため、従来の共振器は、フィルタを構成した通過特性において、いわゆる信号の損失を生じる等の問題があった。従来までは、このスプリアスの低減には、共振領域の平面上のデザイン形状による対策など広く検討されてきている。さらに、一般には圧電振動子における動作理論は未だ確立されておらず、圧電性基板上にはできるだけ不要な物体を配置しないことが、スプリアス発生のためには不可欠なことであると考えられてきている。今回の貫通孔の配置位置が、共振子の圧電膜の傾斜を有する面に形成することにより共振特性におけるスプリアスの低下を実現することが可能になる。図183(1)に従来例の共振器を示し、図183(2)に本発明の共振器を示すように、本発明の共振器のほうが、スプリアスが低減していることがわかる。なお、縦軸はインピーダンスを容量で規格化したものであり、横軸は共振周波数で規格化したものである。
次に、本発明の通信装置に係る一実施の形態の一例を、図184のブロック図により説明する。図184で説明する通信装置は、前記本発明の共振器のいずれかを用いたフィルタを備えたものである。このフィルタとしては、高周波(RF)フィルタ、中間周波(IF)フィルタ等として用いることができる。このようなフィルタを備えた通信装置には、例えば携帯電話機、個人用携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistance)機器、無線LAN機器、無線トランシーバ、テレビジョンチューナ、ラジオチューナ等の、電磁波を利用して通信する通信装置がある。
図184に示すように、通信装置200の送信系の構成を説明する。この送信系は、例えば、Iチャンネルの送信データをデジタル/アナログ変換器(DAC)201Iに供給してアナログ信号に変換する。またQチャンネルの送信データをデジタル/アナログ変換器(DAC)201Qに供給してアナログ信号に変換する。変換された各チャンネルの信号は、バンド・パス・フィルタ202Iおよび202Qに供給して、送信信号の帯域以外の信号成分を除去し、バンド・パス・フィルタ202Iおよび202Qの出力を変調器210に供給する。
変調器210では、各チャンネルにバッファアンプ211Iおよび211Qを介してミキサ212Iおよび212Qに供給して、送信用のPLL(phase-locked loop)回路203から供給される送信周波数に対応した周波数信号を混合して変調し、両混合信号を加算器214で加算して1系統の送信信号とする。この場合、ミキサ212Iに供給する周波数信号は、移相器213で信号位相を90°シフトさせてあり、Iチャンネルの信号とQチャンネルの信号とが直交変調されるようにしてある。
加算器214の出力は、バッファアンプ215を介して電力増幅器204に供給し、所定の送信電力となるように増幅する。電力増幅器204で増幅された信号は、送受信切換器205と高周波フィルタ206を介してアンテナ207に供給し、アンテナ207から無線送信させる。高周波フィルタ206は、この通信装置で送信および受信する周波数帯域以外の信号成分を除去するバンド・パス・フィルタである。
受信系の構成としては、アンテナ207で受信した信号を、高周波フィルタ206および送受信切換器205を介して高周波部220に供給する。高周波部220では、受信信号を低ノイズアンプ(LNA)221で増幅した後、バンド・パス・フィルタ222に供給して、受信周波数帯域以外の信号成分を除去し、バッファアンプ223を介して除去された信号をミキサ224に供給する。そして、チャンネル選択用PLL回路251から供給される周波数信号を混合して、所定の送信チャンネルの信号を中間周波信号とし、バッファアンプ225を介してその中間周波信号を中間周波回路230に供給する。
中間周波回路230では、バッファアンプ231を介して供給される中間周波信号をバンド・パス・フィルタ232に供給して、中間周波信号の帯域以外の信号成分を除去し、除去された信号を自動ゲイン調整回路(AGC回路)233に供給して、ほぼ一定のゲインの信号とする。自動ゲイン調整回路233でゲイン調整された中間周波信号は、バッファアンプ234を介して復調器240に供給する。
復調器240では、バッファアンプ241を介して供給される中間周波信号をミキサ242Iおよび242Qに供給して、中間周波用PLL回路252から供給される周波数信号を混合して、受信したIチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分を復調する。この場合、I信号用のミキサ242Iには、移相器243で信号位相を90°シフトさせた周波数信号を供給するようにしてあり、直交変調されたIチャンネルの信号成分とQチャンネルの信号成分を復調する。
復調されたIチャンネルとQチャンネルの信号は、それぞれバッファアンプ244Iおよび244Qを介してバンド・パス・フィルタ253Iおよび253Qに供給して、IチャンネルおよびQチャンネルの信号以外の信号成分を除去し、除去された信号をアナログ/デジタル変換器(ADC)254Iおよび254Qに供給してサンプリングしてデジタルデータ化し、Iチャンネルの受信データおよびQチャンネルの受信データを得る。
ここまで説明した構成において、各バンド・パス・フィルタ202I、202Q、206、222、232、253I、253Qの一部又は全てとして、上述した実施の形態の構成のフィルタを適用して帯域制限することが可能である。
本発明の通信装置200によれば、フィルタを構成する静電駆動型振動子に安定な直流バイアス電圧を供給することができるので、出力される高周波信号又は/および中間周波信号の時間変動を抑制することができ、また、突発的に印加される高電圧パルス(サージ電圧)による振動子の破壊を防止することができ、信頼性の高い通信装置を提供することができる。
上記実施の形態では、各フィルタをバンド・パス・フィルタとして構成したが、所定の周波数よりも下の周波数帯域だけを通過させるロー・パス・フィルタや、所定の周波数よりも上の周波数帯域だけを通過させるハイ・パス・フィルタとして構成して、それらのフィルタに上述した各実施の形態の構成のフィルタを適用してもよい。また、前記図184の例では、無線送信および無線受信を行う通信装置としたが、有線の伝送路を介して送信および受信を行う通信装置が備えるフィルタに適用してもよく、さらに送信処理だけを行う通信装置や受信処理だけを行う通信装置が備えるフィルタに、上述した実施の形態の構成のフィルタを適用してもよい。
本発明の通信装置200は、本発明の共振器を有するフィルタを搭載したことから、小型化された信頼性の高いフィルタを搭載することが可能になり、通信装置の小型化、信頼性の向上ができるという利点がある。
1…共振器、10…基板、11…圧電膜、12…第1電極、13…第2電極、14…第1貫通孔、21…下部空洞
Claims (26)
- 周囲を基板に支持された圧電膜と、
前記圧電膜の下面に形成された第1電極と、
前記圧電膜の上面に形成され、前記圧電膜を挟んで前記第1電極の少なくとも一部とオーバラップする状態に形成された第2電極と、
前記基板と前記圧電膜との間に形成された下部空洞に通じるもので前記圧電膜の傾斜面を有する領域に形成された第1貫通孔と
を有することを特徴とする共振器。 - 前記圧電膜上に上部空洞を介して形成された上部空洞形成膜を備え、
前記上部空洞形成膜の傾斜面を有する領域に形成された前記上部空洞に通じる第2貫通孔
を有することを請求項1記載の特徴とする共振器。 - 前記上部空洞と前記下部空洞とが前記第1貫通孔を介して連通して形成され、かつ前記上部空洞より前記下部空洞の占有面積が小さい
ことを請求項1記載の特徴とする共振器。 - 前記上部空洞と前記下部空洞とが独立して形成され、かつ前記上部空洞より前記下部空洞の占有面積が大きい
ことを請求項1記載の特徴とする共振器。 - 前記第1貫通孔は上部開口が広く下部開口が狭いテーパ形状に形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の共振器。 - 前記第2貫通孔は上部開口が広く下部開口が狭いテーパ形状に形成されている
ことを特徴とする請求項2記載の共振器。 - 前記第1貫通孔に、前記第1貫通孔を塞ぐ第1封止層が形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の共振器。 - 前記第2貫通孔に、前記第2貫通孔を塞ぐ第2封止層が形成されている
ことを特徴とする請求項2記載の共振器。 - 前記第1封止層の一部は前記基板に接する
ことを特徴とする請求項7記載の共振器。 - 前記第2封止層の一部は前記圧電膜に接する
ことを特徴とする請求項8記載の共振器。 - 前記基板に形成された凹部内に音響反射層を有し、
前記圧電膜は前記音響反射層を被覆するように周囲を基板に支持されて形成されている
ことを特徴とする請求項1記載の共振器。 - 基板上に第1犠牲層を形成する工程と、
前記第1犠牲層の一部分を覆うように第1電極を形成する工程と、
前記第1電極および前記第1犠牲層を覆う圧電膜を形成する工程と、
前記圧電膜の一部分を覆うように前記第1電極と前記圧電膜を挟んで重なる部分を有する第2電極を形成する工程とを備え、
前記圧電膜を形成した後もしくは前記第2電極を形成した後に、前記圧電膜の傾斜面を有する領域に、前記基板と前記圧電膜との間に形成された第1犠牲膜に通じる第1貫通孔を形成する工程
を備えたことを特徴とする共振器の製造方法。 - 前記第1貫通孔は上部開口が広く下部開口が狭いテーパ形状に形成される
ことを特徴とする請求項12記載の共振器の製造方法。 - 前記第1貫通孔を形成した後、前記圧電膜上に前記第2電極を覆う第2犠牲層を形成する工程と、
前記第2犠牲層を覆う上部空洞形成膜を形成する工程と、
前記上部空洞形成膜を形成した後、前記上部空洞形成膜の傾斜面を有する領域に、前記圧電膜と前記上部空洞形成膜との間に形成された第2犠牲膜に通じる第2貫通孔を形成する工程と、
前記1貫通孔を通して前記第1犠牲層を除去するとともに、前記第2貫通孔を通して前記第2犠牲層を除去する工程と
を備えたことを特徴とする請求項12記載の共振器の製造方法。 - 前記上部空洞を形成する第2犠牲層より前記下部空洞を形成する第1犠牲層の占有面積を小さく形成する
ことを請求項14記載の特徴とする共振器の製造方法。 - 前記第2貫通孔は上部開口が広く下部開口が狭いテーパ形状に形成されている
ことを特徴とする請求項14記載の共振器の製造方法。 - 前記第1、第2犠牲層を除去した後、前記上部空洞形成膜に前記第2貫通孔を塞ぐ第2封止層を形成する工程
を備えたことを特徴とする請求項14記載の共振器の製造方法。 - 前記第1貫通孔を形成した後、前記第1貫通孔より前記第1犠牲膜を除去する工程と、
前記第1貫通孔を塞ぐ第1封止層を前記圧電膜に形成する工程と
を備えたことを特徴とする請求項12記載の共振器の製造方法。 - 前記第1封止層を形成した後、前記圧電膜上に前記第2電極を覆う第2犠牲層を形成する工程と、
前記第2犠牲層を覆う上部空洞形成膜を形成する工程と、
前記上部空洞形成膜を形成した後、前記上部空洞形成膜の傾斜面を有する領域に、前記圧電膜と前記上部空洞形成膜との間に形成された第2犠牲膜に通じる第2貫通孔を形成する工程と、
前記第2貫通孔を通して前記第2犠牲層を除去して下部空洞を形成する工程と
を備えたことを特徴とする請求項18記載の共振器の製造方法。 - 前記上部空洞を形成する第2犠牲層より前記下部空洞を形成する第1犠牲層の占有面積を小さく形成する
ことを請求項19記載の特徴とする共振器の製造方法。 - 前記上部空洞を形成する第2犠牲層と前記下部空洞とを独立に形成し、かつ前記上部空洞より前記下部空洞を形成する第1犠牲層の占有面積を大きく形成する
ことを請求項19記載の特徴とする共振器の製造方法。 - 前記圧電膜下面に形成される前記第1電極を形成する前に、前記基板に凹部を形成する工程と、前記凹部内に音響反射層を形成する工程とを有し、
前記圧電膜は前記音響反射層を被覆するように周囲を基板に支持されるように形成される
ことを特徴とする請求項12記載の共振器の製造方法。 - 前記1貫通孔を通して前記第1犠牲層を除去した後に、前記共振子もしくは前記共振子から構成されている回路による共振周波数もしくは周波数フィルタを計測する
ことを特徴とする請求項12記載の共振器の製造方法。 - 前記共振周波数もしくは周波数フィルタを計測した後、計測した共振周波数もしくは周波数フィルタを調整する
ことを特徴とする請求項23記載の共振器の製造方法。 - 基板に窪みを形成した後、前記基板の窪みに前記第1犠牲層を埋め込むように形成する
ことを特徴とする請求項12記載の共振器の製造方法。 - 周囲を基板に支持された圧電膜と、
前記圧電膜の下面に形成された第1電極と、
前記圧電膜の上面に形成され、前記圧電膜を挟んで前記第1電極の少なくとも一部とオーバラップする状態に形成された第2電極と、
前記圧電膜上に上部空洞を介して形成された上部空洞形成膜とを備え、
前記基板と前記圧電膜との間に形成された下部空洞に通じるもので前記圧電膜に形成された第1貫通孔と、
前記上部空洞形成膜の傾斜部に形成された前記上部空洞に通じる第2貫通孔と
を形成した共振器を有するフィルタを搭載した
ことを特徴とする通信装置。
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