JP2008111802A - 一方向回転クラッチ車並びにこれを備えた自動巻機構及び自動巻時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】 揺動部品がなく、部品点数が最低限に抑えられた一方向回転クラッチ車、並びにこれを備えた自動巻機構及び自動巻時計を提供すること
【解決手段】 自動巻時計1の自動巻機構20の一方向回転クラッチ車30Aは、被動車部31A及び該被動車部31Aと同軸の一方向回転クラッチ車部32Aを有し、該一方向回転クラッチ車部32Aが、被動車部31Aに固定されたディスク状本体部33Aと、該ディスク状本体部33のA外周面に周方向に間隔をおいて一体的に形成された複数の板ばね状突起部34Aとを有する。複数の板ばね状突起部34Aの各々は、ディスク状本体部33Aの外周面の周方向に間隔をおいた部位に固定された基端37Aから先端39Aまで該部位の周方向の一方の向きに突出延在している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一方向の回転を伝達する一方向回転クラッチ車に係り、より詳しくは、時計の自動巻機構に用いられるに適した一方向回転クラッチ車並びにこれを備えた自動巻機構及び自動巻時計に係る。
自動巻機構においては、回転錘の回転ないし回動方向にかかわらずぜんまいを巻き上げるべく、回転錘の回転を一方向回転伝達機構により角穴車に伝達する。
この一方向回転伝達機構として、フォーク状ないしピンセット状形状のつめレバ−を用いるものは、古くから知られている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、このつめレバーを用いるタイプの自動巻機構では、つめレバ−の回動中心に対して偏心した状態で一番伝え車(一番巻上げ車)を配置する必要があることから、例えば、巻上性能が姿勢(つめレバ−の延在方向に対する向き)に依存し巻上げがユーザの生活環境に左右される虞れがあるだけでなく、機構が厚くなるのを避け難い。
一方、回転錘の回転方向(回動方向)の変化に応じて回転軸が揺動可能な歯車を介して、一方向回転伝達を行わせるタイプの自動巻機構も古くから知られている(例えば、非特許文献1)。
非特許文献1においてfig.8−32及びfig.8−33として紹介されているこの種の自動巻機構を、図7の(a)及び(b)に示す。
この自動巻機構101は、第一及び第二中間車113,114を相互に噛合状態で支持したまま揺動可能な揺動盤(レバー)115を含む。図7の(a)に示したように、回転錘111が時計回りU1に回転すると、回転錘かな112もU1方向に回転して、これに噛合した第一中間車113を反時計回りU2に回転させると共に揺動盤115を反時計方向V2に揺動(回動)させる。
従って、第一中間車113が歯車116に噛合して、該歯車116を時計回りU1に回転させ、更に歯車117を介して、角穴車(図示せず)を回転させる。なお、巻上げこはぜ118がばね119で負荷されて歯車116の回転を規正している。図7の(b)に示したように、回転錘111が反時計回りU2に回転すると、回転錘かな112もU2方向に回転して、これに噛合した第一中間車113を時計回りU1に回転させると共に揺動盤115を時計方向V1に揺動(回動)させる。従って、第一中間車113により反時計回りU2に回転される第二中間車114が歯車116に噛合して、該歯車116を時計回りU1に回転させ、更に歯車117を介して、角穴車(図示せず)を回転させる。
以上のような自動巻機構101では、回転錘111の回動(回転)方向に係らず歯車116を一方向に回転させるために、中間車113,114の揺動機構が不可欠であり、揺動分だけ回転伝達にロスがあり、回転錘111の回動が小さい場合、歯車116に回転が伝達され難い虞れがある。また、可動部品(揺動機構)を要することから部品点数が多くなるのを避け難い。
切換つめにより一方向に回転され且つ歯車としても働く一種のラチェット歯を備えたラチェット(歯)車を用いた自動巻機構も知られている。非特許文献1においてfig.8−34及びfig.8−35として紹介されているこの種の自動巻機構を、図7の(c)及び(d)に示す。
この自動巻機構102では、図7の(c)に示したように、回転錘111が時計回りU1に回転すると、回転錘かな112もU1方向に回転して、これに噛合した第一結合車123を反時計回りU2に回転させる。第一結合車123に取付けられた切換つめ125のU2方向回転に伴い車123と同心のラチェット車124もU2方向に回転され、該車124に噛合した歯車116をU1方向に回転させ、更に歯車117を介して、角穴車(図示せず)を回転させる。なお、第一結合車123の回転に伴いこれに噛合した第二結合車126がU1方向に回転し、切換つめ128もU1方向に回転する。ラチェット車127のラチェット歯が逆向きであるので、ラチェット車127は、切換つめ128によっては回転されず、歯車116のU1方向回転に応じてU2方向に回転される。一方、図7の(d)に示したように、回転錘111が反時計回りU2に回転すると、回転錘かな112もU2方向に回転して、これに噛合した第一結合車123を時計回りU1に回転させる。第一結合車123の回転に伴いこれに噛合した第二結合車126がU2方向に回転し、該第二結合車126の切換つめ128のU2方向回転に伴いラチェット車127もU2方向に回転され、該車127に噛合した歯車116をU1方向に回転させ、更に歯車117を介して、角穴車(図示せず)を回転させる。第一結合車123のU1方向回転の際はラチェット車124のラチェット歯が逆向きであるので、ラチェット歯124は、切換つめ125によっては回転されず、歯車116のU1方向回転に応じてU2方向に回転される。
以上のような自動巻機構102では、切換つめ125,128のつめ部の形状等に10〜20μm程度の高い寸法精度が要求されるだけでなく、切換つめ及びラチェット車を要することから部品点数が多くなることもあって、コストが高くなるのを避け難い。
特開平11−183645号公報 バレー・ド・ジュー技術大学(The Technical College of the Vallee de Joux)編「時計理論(The Theory of Horology)」スイス技術大学協会(The Swiss Federation of Technical College)発行、1999年4月、p178−180
本発明は、前記諸点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、揺動部品がなく、部品点数が最低限に抑えられた一方向回転クラッチ車、並びにこれを備えた自動巻機構及び自動巻時計を提供することにある。
本発明の一方向回転クラッチ車は、前記目的を達成すべく、被動車部及び該被動車部と同軸の一方向回転クラッチ車部を有し、該一方向回転クラッチ車部が、前記被動車部に固定されたディスク状本体部と、該ディスク状本体部の外周面に周方向に間隔をおいて一体的に形成された複数の板ばね状突起部とを有する一方向回転クラッチ車であって、前記複数の板ばね状突起部の各々が、前記ディスク状本体部の外周面の周方向に間隔をおいた部位に固定された基端から先端まで該部位の周方向の一方の向きに突出延在している。
本発明の一方向回転クラッチ車では、「ディスク状本体部の外周面に周方向に間隔をおいた部位に固定された基端から先端まで該部位の周方向の一方の向きに突出延在した複数の板ばね状突起部」が設けられているので、各板ばね状突起部の基端から先端に向かう向き(以下では「特定の向き」ともいう)に該一方向回転クラッチ車が回転されると、板ばね状突起部の先端がつめ車(例えば、ラチェット車)の係合つめ部(例えば、ラチェット歯)に係合されて該つめ車を回転させる。また、各板ばね状突起部の先端から基端に向かう向き(以下では、「反対向き」ともいう)に該一方向回転クラッチ車が回転されると、板ばね状突起部がつめ車の係合つめ部の外表面によって弾性的に撓められて板ばね状突起部の先端がつめ車の係合つめ部から逃げる(離れる)ので、該係合つめ部に係合しないから、つめ車に対して自由回転する。すなわち、本発明の一方向回転クラッチ車は、該一方向回転クラッチ車が特定の向きに回転された場合にのみ、複数の板ばね状突起部によって、つめ車の係合つめ部に係合して該つめ車を一方向に回転させ得る。
なお、つめ車は、一方向回転駆動される車であれば、ラチェット車と呼ばれ難いような他の種類のつめ車であってもよい。
また、本発明の一方向回転クラッチ車では、「一方向回転クラッチ車部と被動車部とが同軸で」且つ「一方向回転クラッチ車部のディスク状本体部が被動車部に固定され」ているので、被動車部に加えられる回転に応じて、一方向回転クラッチ車部が回転され、つめ車を上記のように一方向に回転させ得る。
本発明の一方向回転クラッチ車では、その一方向回転伝達機能を、「ディスク状本体部の外周面に周方向に間隔をおいて一体的に形成された複数の板ばね状突起部」によって達成し得るように構成されているので、複数の部品を相対的に可動に組立てる必要がないから、構造が単純化(簡単化)され得、耐久性や信頼性が高められ得るだけでなく、平面サイズ及び厚さの両方を最低限に抑え得る。また、本発明の一方向回転クラッチ車では、その一方向回転伝達機能を実現するために偏心車やつめレバー等を要しないので、その姿勢(鉛直方向に対する向き)に係らず実際上同様に動作し得る。
ここで、ディスク状本体部は、典型的には、円板状ないし正多角形の平板状であるけれども、複数の板ばね状突起部が、回転対称な状態を採り得る限り、他の形状でもよい。
複数の板ばね状突起部は、典型的には、周方向に等間隔に配置される。但し、所望ならば、複数の板ばね状突起部の一部又は全部が周方向に異なる間隔で形成されていてもよい。複数の板ばね状突起部は、典型的には相互に同一の形状を有する。但し、所望ならば、一部又は全部が異なる形状を有していてもよい。
各板ばね状突起部は、典型的には、ディスク状本体部と一体的な基端部から該一体化部位における接線方向に延びる。但し、周方向の一方の向きに延びる限り、且つ好ましくは先端側ほど径方向外側に位置するように延びる限り、径方向外向きまたは内向きに多少偏った向きに延びていてもよい。各板ばね状突起部は、典型的には、径方向外向きに凸状に湾曲した弧状(典型的には円弧状、但し円弧からズレていてもよい)形状を有する。但し、特定の向きの回転の際に先端がつめ車の係合つめ部に係合して該つめ車に対して十分な回転力を与え得、且つ反対向きの回転の際に係合つめ部の外表面によって撓められて先端が係合つめ部から逃げ得る限り、所望ならば、直線状であったり、径方向外向きに凹状に僅かに湾曲していてもよい。板ばね状突起部は、典型的には、その長手方向の全体にわたり厚さや幅が一定の短冊状である。但し、特定の向きの回転の際につめ車の係合つめ部に係合して該つめ車に対して十分な回転力を与え得且つ反対向きの回転の際につめ車の係合つめ部の外表面によって先端が係合つめ部から離れる(逃げる)向きに撓められ得る限り、先端ほど薄かったり細かったりしても、中間部に薄い部分や細い部分があってもよい。更に、板ばね状突起部は、その基端に曲げ応力が集中するのを避けるべく、典型的には、基端の内表面が滑らかに湾曲した接続面に沿ってディスク状本体部の対応する部位に一体的に接続される。
なお、自動巻時計の自動巻機構のように関連する車の径が数mm程度又はそれ以下であり車の厚さが0.1mmのオーダーである場合、揺動レバーや揺動する切換つめの回動支持機構はより小さくなり、一方では、確実な動作を確保するためには寸法精度の要求を無視し難く、他方では、確実な動作を行わせるための力ないしエネルギのロスを無視し難くなる。ところが、車の径が数mm程度又はそれ以下であり車の厚さが0.1mmのオーダーまで小さくなると、板ばねが一応の強度のある切換つめとして機能し得るだけでなく該板ばねの形状弾性による撓みがそのまま揺動レバーや揺動切換つめ等の揺動動作を代替することが期待される。従って、この一方向回転クラッチ車は、このような小さいサイズにおいて、特に、効果的に機能し得る。
本発明の一方向回転クラッチ車では、典型的には、前記被動車部が歯車部からなる。
この場合、一方向回転クラッチ車の姿勢にかかわらず、該一方向回転クラッチ車に対して回転力が確実に且つ連続的に与えられ得る。なお、場合によっては、被動車部が歯車部のかわりに両方向に回転伝達可能なつめ車やベルト車のような他の種類の車であってもよい。
本発明の一方向回転クラッチ車では、典型的には、前記一方向回転クラッチ車部の前記ディスク状本体部が中央穴を備えると共に前記被動車部が中央軸部を一体的に備え、該軸部が前記中央穴に嵌着されている。
この場合、一方向回転クラッチ車部が数mm程度(例えば2〜3mm程度)又はそれ以下の外径のような小さいものであっても、その作製が比較的容易に行われ易い。
但し、本発明の一方向回転クラッチ車では、例えば、前記被動車部が中央穴を備えると共に前記一方向回転クラッチ車部の前記ディスク状本体部が中央軸部を一体的に備え、該軸部が前記中央穴に嵌着されていてもよい。その場合でも、一方向回転クラッチ車の全体が一体物からなる場合と比較して、その作製は容易である。
勿論、所望ならば、一方向回転クラッチ車の全体、即ち被動車部及び一方向回転クラッチ車部の全体が、一体的に製造されていてもよい。
以上において、本発明の一方向回転クラッチ車では、典型的には、前記一方向クラッチ車部又は一方向回転クラッチ車の全体がMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)により一体的に成形されている。
この場合、一方向回転クラッチ車部が数mm程度(例えば2〜3mm程度)又はそれ以下の外径のような小さいものであっても、高い寸法精度で較的容易に作製され得る。ここで、前述のように、一方向クラッチ車部と被動車部とを別体で形成しておいて後で嵌着する場合、その作製はより容易に且つより高い寸法精度で作製され易い。特に、一方向クラッチ車部に中央穴を設ける場合、該一方向クラッチ車部が、その厚さ方向に同一の形状を有することになるので、その寸法が数mm程度又はそれ以下であっても、高精度の作製がより容易になる。なお、一方向回転クラッチ車又はその一部(一方向回転クラッチ車部)の作製は、MEMSの代わりに、例えば、電鋳により母型から金型を作ることにより行っても、ワイヤ加工等によって行ってもよい。
本発明の自動巻機構は、前記目的を達成すべく、前述のような一方向回転クラッチ車を備えた自動巻機構であって、両方向に回動可能で駆動車部を備える回転錘と、周方向の一方の向きに向いたつめを周方向に等間隔に備えるつめ車と、前記一方向回転クラッチ車であって、その被動車部が前記回転錘の前記駆動車部に噛合され、その板ばね状突起部の先端が前記回転錘の一方の向きの回転に応じて前記つめ車を前記一方の向きに回転させるべく該つめ車のつめに係合するものと、前記つめ車の前記一方の向きの回転に応じてぜんまいを巻き上げる向きに角穴車を回転させる回転伝達輪列とを有する。
この自動巻機構では、回転錘が一方向に回動された際、該回転錘の回動が前記一方向回転クラッチ車を介してつめ車に伝達され、該つめ車の回転が回転伝達輪列を介して角穴車に伝達されてぜんまいが巻上げられる。この自動巻機構では、一方向回転伝達機能を実現するために揺動レバーや揺動つめ等を要しないので、構造が単純化(簡単化)され得、耐久性や信頼性が高められ得るだけでなく、平面サイズ及び厚さの両方を最低限に抑え得る。また、この自動巻機構では、その一方向回転伝達機能を実現するために偏心車やつめレバー等を要しないので、その姿勢(鉛直方向に対する向き)に係らず実際上同様に動作し得る。また、この自動巻機構では、部品点数が最低限に抑えられ得るから、関連コストも最低限に低減され得る。
本発明の自動巻機構は、典型的には、回転錘の両方向の回転に対してぜんまいを巻上げ得るように、更に第二の一方向回転クラッチ車を有する(両巻上げ方式である)けれども、所望ならば、一方向回転クラッチ車が一つだけであってもよい。その場合でも、本発明の自動巻機構では、回転錘の両方向の回転のうち前記一方向の回転に応じてぜんまいを巻き上げ得る(片巻上げ方式になる)。
本発明の自動巻機構は、回転錘の両方向の回転に対してぜんまいを巻上げ得るように、典型的には、前記回転錘の駆動歯車部に噛合した仲介車と、前述のような第二の一方向回転クラッチ車であって、その歯車部が前記仲介車を介して回転錘の駆動歯車部に噛合され、その板ばね状突起部の先端が前記回転錘の他方の向きの回転に応じて前記つめ車を前記一方の向きに回転させるべく該つめ車のつめに係合するものとを更に有する。
この場合、回転錘の逆方向の回転に応じて、第二の一方向回転クラッチ車が仲介車を介して前記特定の向きに回転されることによりつめ車を前記一方向に回転させ、回転伝達輪列を介してぜんまいを巻上げる。この自動巻機構も、前述の自動巻機構と同様な利点を有する。
即ち、本発明の自動巻機構は、前記目的を達成すべく、典型的には、前述のような一方向回転クラッチ車を二つ備えた自動巻機構であって、両方向に回動可能で駆動車部を備える回転錘と、周方向の一方の向きに向いたつめを周方向に等間隔に備えるつめ車と、前記二つの一方向回転クラッチ車のうちの第一の一方向回転クラッチ車であって、その被動車部が前記回転錘の前記駆動車部に噛合され、その板ばね状突起部の先端が前記回転錘の一方の向きの回転に応じて前記つめ車を前記一方の向きに回転させるべく該つめ車のつめに係合するものと、前記回転錘の前記駆動車部に噛合した仲介車と、前記二つの一方向回転クラッチ車のうちの第二の一方向回転クラッチ車であって、その被動車部が前記仲介車を介して前記回転錘の前記駆動車部に噛合され、その板ばね状突起部の先端が前記回転錘の他方の向きの回転に応じて前記つめ車を前記一方の向きに回転させるべく該つめ車のつめに係合するものと、前記つめ車の前記一方の向きの回転に応じてぜんまいを巻き上げる向きに角穴車を回転させる回転伝達輪列とを有する。
この自動巻機構では、回転錘の回転方向によらず、第一の一方向回転クラッチ車からつめ車に、又は第二の一方向回転クラッチ車から仲介車を介してつめ車に回転が伝達され得るので、ぜんまいを効率的に巻上げ得る。すなわち、この自動巻機構では、回転錘の両方向の回転に応じて、第一の一方向回転クラッチ車によりつめ車を前記一方の向きに回転させるか、仲介車及び第二の一方向回転クラッチ車によりつめ車を前記一方の向きに回転させることによって、回転伝達輪列を介して、ぜんまいを巻き上げ得る。
この自動巻機構では、また、前述の自動巻機構と同様に、一方向回転伝達機能を実現するために揺動レバーや揺動つめ等を要しないので、構造が単純化(簡単化)され得、耐久性や信頼性が高められ得るだけでなく、平面サイズ及び厚さの両方を最低限に抑え得る。また、この自動巻機構では、その一方向回転伝達機能を実現するために偏心車やつめレバー等を要しないので、その姿勢(鉛直方向に対する向き)に係らず実際上同様に動作し得る。
本発明の自動巻機構では、典型的には、前記つめ車が歯車を同心に備え、回転伝達輪列が、前記つめ車の前記歯車に噛合した二番伝え歯車及びこれと同心の二番伝えかなを一体的に備えた二番伝え車と、前記二番伝えかなに噛合した三番伝え歯車及びこれと同心で角穴車に噛合した三番伝えかなを一体的に備えた三番伝え車とを有する。
回転伝達輪列は、典型的には、偶数個(ゼロを含む)の輪列からなるけれども、所望ならば、奇数個であってもよい。
本発明の自動巻機構では、典型的には、回転錘の駆動歯車部が、回転錘の回転中心の軸受の外輪に固定された回転錘かなである。
本発明の自動巻時計は、前記目的を達成すべく、前述のような自動巻機構を備える。この自動巻時計では、耐久性や信頼性が高められ易く、厚さが最低限に抑えられ得るだけでなく、ケース内部に他の機構のためのスペースが確保し易い。また、この自動巻時計では、姿勢による影響を受け難いので、多様な利用の仕方をする広範囲のユーザに対して自動巻性能を確実に享受させ得る。
次に、本発明の好ましい一実施の形態を添付図面に示した好ましい実施例に基づいて説明する。
図1から図3には、本発明の好ましい一実施例の一方向クラッチ車を備えた自動巻機構20を有する自動巻時計1が示されている。
自動巻時計1は、時計ケース(図示せず)内の静置支持体として、地板2に加えて該地板2に直接的又は間接的に支持された二番受3、香箱受4及び三番受5を有する。地板2と香箱受4とに支持された香箱10は、香箱歯車11を外周に備え内部にぜんまい12が収容された香箱車13、ぜんまい12の内側端が取付けられ地板2と香箱受4とに回転可能に支持された香箱真15、及び該香箱真15の逆転を防ぐこはぜ17を有する。角穴車16が香箱真15に取付けられている。
自動巻時計1の自動巻機構20は、玉軸受21を介して中心軸線C1のまわりで回転自在に三番受5に支持された回転錘22を有する。軸受21は、内輪21Aが三番受5に固定され外輪21Bが回転錘22に固定されている。回転錘22は、回転重錘23及び回転錐体24に加えて外輪21Bに固定された回転錘かな25を有する。軸受21の全体又はその外輪21Bを回転錘22の一部とみなしてもよい。
自動巻機構20は、回転錘かな25に加えて、三番受5に回転自在に支持された一方向クラッチ車の形態の第一切換伝え車30A、一番仲介車26、一方向クラッチ車の形態の第二切換伝え車30B及び一番伝え車40、並びに自動巻輪列受27と香箱受4との間で回転自在に支持された二番伝え車50及び三番伝え車60を有し、三番伝え車60が角穴車16に噛合されている。
被動つめ車としての一番伝え車40は、ラチェット車部42と、小径歯車ないしかな部(一番伝えかな部)43とを中心軸線Gのまわりで同軸に且つ一体的に有する。ラチェット車部42は、ラチェット歯41を備え、F2方向に回転駆動されるようにラチェット歯41が回転力を受けた場合、該回転駆動力に応じてF2方向に回転される。
二番伝え車50及び三番伝え車60は、夫々、大径歯車部(二番伝え歯車部)51及び大径歯車部(三番伝え歯車部)61と、小径歯車部(二番伝えかな部)52及び小径歯車部(三番伝えかな部)62とを備える。
第一切換伝え車30A及び第二切換伝え車30Bは、同一の構造及び形状を有する。従って、両者を区別しないとき又は総称するときは、添字A,Bを付さないで符号30で表す。両切換伝え車30A,30Bを構成する各要素についても同様とする。
切換伝え車30は、図4の(a)や図5の(a)及び(b)に拡大して示したように、歯車部31と、クラッチ車本体部32とを有する。ここで、クラッチ車本体部32は、ディスク状本体部33と、複数の板ばね状突起部ないし弾性切換つめ34とを有する。歯車部31及びクラッチ車本体部32は、一体的に構成され、共通の回転中心軸線Dを有する。クラッチ車本体部32のディスク状本体部33は、歯車部31の円板状本体部35から軸線方向に突出している。この例では、歯車部31の円板状本体部35の方がディスク状本体部33よりも大径である。従って、仮に板ばね状突起部34の一部が横に(軸線Dの延在方向に)ずれるようなねじれが仮に生じても、そのねじれは、円板状本体部35により規制され得る。但し、逆にディスク状本体部33が円板状本体部35よりも大径であっても両者の径が同一であってもよい。ディスク状本体部33は、この例では、多数の同一形状の辺36を有する正多角形の板状であるけれども、中心軸線Dのまわりで回転対称に板ばね状突起部34を備える限り、円板状その他の形状であってもディスク状本体部33自体は厳密には回転対称な形状でなくてもよい。
板ばね状突起部34は、その基端37において、ディスク状本体部33の外周面を構成する各辺36のうち一方の端部38に周方向に間隔をおいて一体的に形成されている。板ばね状突起部34は、また、基端37から対応する辺36の接線方向Eに突出し円弧状に延在してその延在端ないし先端39が自由端になっている。
複数の板ばね状突起部ないし弾性切換つめ34は、典型的には、周方向に等間隔に配置される。但し、所望ならば、複数の板ばね状突起部34の一部又は全部が周方向に異なる間隔で形成されていてもよい。複数の板ばね状突起部34は、典型的には相互に同一の形状を有する。但し、所望ならば、一部又は全部が異なる形状を有していてもよい。
各板ばね状突起部ないし弾性切換つめ34は、上述のように、典型的にはディスク状本体部33と一体的な基端部37から該一体化部位38における接線方向に延びるけれども、周方向の一方の向きに延びる限り、該接線方向に対して径方向外向きまたは内向きに多少偏った向きに延びていてもよい。各板ばね状突起部34は、典型的には、径方向外向きに凸状に湾曲した弧状(典型的には円弧状、但し円弧からズレていてもよい)形状を有する。これにより、板ばね状突起部34の先端39がつめ車としてのラチェット車部42の係合つめ部としてのラチェット歯41に係合してこれを押す際に板ばね状突起部34が弾性的に撓むとその湾曲外周面が一つ後のラチェット歯41の外周面に押付けられて支えられ得るから、板ばね状突起部34の基端37の近傍部分が十分な強度及び剛性を有する限り、ラチェット車部42を確実に回転させ得る。但し、ラチェット車部42のラチェット歯部41に係合して該ラチェット車部42に対して十分な回転力を与え得る限り、所望ならば、直線状であったり、径方向外向きに凹状に僅かに湾曲していてもよい。板ばね状突起部34は、典型的には、その長手方向の全体にわたり厚さや幅が一定の短冊状である。但し、前記特定の向きの回転の際にラチェット車部42のラチェット歯部41に係合して該ラチェット車部42に対して十分な回転力を与え得且つ前記反対向きの回転の際にラチェット車部42のラチェット歯部41の外表面によって先端39がラチェット歯部41から離れる(逃げる)向きに板ばね状突起部34が撓められ得る限り、先端39側ほど薄かったり細かったりしても、中間部に薄い部分又は厚い部分や細い部分又は幅広の部分があってもよい。更に、板ばね状突起部34は、その基端に曲げ応力が集中するのを避けるべく、典型的には、基端37の内外表面(特に内表面)が滑らかに湾曲した接続面に沿ってディスク状本体部33の対応する表面部分に一体的に接続される。
切換伝え車30が、図5の(a)に示したように、特定方向すなわちF1方向(各板ばね状突起部34の基端37から先端39に向かう向き)に回転されると、先端39がつめ車としての一番伝え車40のラチェット車部42の係合つめ部としてのラチェット歯41に係合されてラチェット車部42ないし一番伝え車40をF1方向に回転させる。一方、切換伝え車30が、図5の(b)に示したように、反対方向すなわちF2方向(各板ばね状突起部ないし弾性切換つめ34の先端39から基端37に向かう向き)に回転されると、板ばね状突起部34はがラチェット車部42のラチェット歯41の外表面によって弾性的に撓められて、切換伝え車30は、ラチェット車42ないし一番伝え車40を回転させることなく、ラチェット車部42に対してF2方向に自由回転する。
以上のような構成を有する切換伝え車30は、典型的には、MEMSにより、製造される。切換伝え車30の全体が一体的に成形されてもよいけれども、典型的には、二つの部分に分けて製造され、一体的に組み合わされる。
すなわち、切換伝え車30では、典型的には、図4の(a)に示したように、歯車部31の本体部35が中央部に一体的に中央軸部としての円筒状突起部71を備え、クラッチ車本体部32のディスク状本体部33が中央部に中央穴としての円筒状穴72を備える。この場合、円筒状突起部71を円筒状穴72に嵌着することにより、クラッチ車本体部32のディスク状本体部33が歯車部31の円板状本体部35に一体的に組立てられる。
切換伝え車30がこのような構造を有すると、多数の板ばね状突起部ないし弾性切換つめ34を備えるが故に形状が比較的複雑なクラッチ車本体部32が、その径が数mm程度と小さくても、容易且つ確実に高い寸法精度で製造され易い。
なお、その代わりに、例えば、図4の(b)に示したように、クラッチ車本体部32のディスク状本体部33が中央部に一体的に中央軸部としての円筒状突起部73を備え、歯車部31の本体部35が中央部に中央穴部としての円筒状穴74を備えていてもよい。この場合、円筒状突起部73を円筒状穴74に嵌着することにより、クラッチ車本体部32のディスク状本体部33が歯車部31の本体部34に一体的に組立てられる。この場合にも、クラッチ車本体部32が容易且つ確実に高い寸法精度で製造され易い。
自動巻時計1は、時針91、分針92及び秒針93が取付けられた筒車94、分車95及び四番車96を備える。筒車94、分車95及び四番車96は、時計輪列(詳細には図示せず)97を介して、香箱車13の香箱歯車11に噛合され、ぜんまい12のほどけに応じて、中心軸線Cのまわりで回転され、文字板98の前面にある時針91、分針92及び秒針93により時刻を表示する。
以上の如く構成された自動巻時計1の自動巻機構20の動作について、次に、図1から図3に加えて図6に基づいて説明する。
最初に、回転中心軸線CのまわりでC1,C2方向に回転ないし回動可能な回転錘22が図1において左回りすなわち反時計回り(C1方向)に回転される場合について説明する。
回転錘22がC1方向に回転されると、回転錘22の回転錘かな25に歯車部31Aで噛合した切換伝え車30Aが図1において右回りすなわち時計回り(F1方向)に回転される。従って、当初は例えば図6の(a)に示したように一番伝え車40のラチェット車41のラチェット歯42と非係合状態にある切換伝え車30AはF1方向に自由回転する。
少し経つと、切換伝え車30AのF1方向回転に伴い、上流側の隣接位置にある板ばね状突起部ないし弾性切換つめ34A1が、噛み合い送り状態を表す図6の(b)に示したように、先端部37Aでラチェット車部41のうち隣接するラチェット歯42−1の背後の凹部ないし溝に嵌り該ラチェット歯42−1に引掛り(係合ないし噛合し)、該切換伝え車30AのF1方向回転に従ってラチェット歯42−1をF2方向に送り、一番伝え車40をF2方向に回転させる。ここで、板ばね状突起部34A1はラチェット歯42−1を押す際に多少撓むけれども、元々外に凸に湾曲しているのでこの撓みの際に突出湾曲部が次のラチェット歯42−2の外に凸に湾曲した外周面に接触して該外周面で支えられ得る(図6の(c)の状態も参照)。従って、板ばね状突起部ないし弾性切換つめ34は比較的撓み易い寸法形状でよい。なお、図6の(a)の切換伝え車30Aが自由回転する間に回転錘かな25が回転する角度は、図7の(a)や(b)においてレバー115が揺動する間に回転錘かな25が回転する角度と比較して十分に小さくし得、実際上無視し得る。
切換伝え車30Aのクラッチ車本体部32A及び一番伝え車40のラチェット車部41のF1,F2方向回転により、切換伝え車30Aのクラッチ車本体部32A及び一番伝え車40のラチェット車部41が図6の(c)に示す交代位置まで達すると、クラッチ車本体部32Aの板ばね状突起部34A1によるラチェット車部41のラチェット歯42−1に対する回転駆動は完了する。一方、クラッチ車32Aの板ばね状突起部34Aのうち板ばね状突起部34A1よりも一つだけ上流側に位置する板ばね状突起部34A2が、ラチェット車部41のラチェット歯42のうちラチェット歯42−1よりも一つだけ上流側に位置するラチェット歯42−2に係合可能になるように更に次のラチェット歯42−3の外表面に沿って撓み始める。
従って、切換伝え車30Aのクラッチ車本体部32Aが更にF1方向に回転されると、図6の(d)に示したように、クラッチ車本体部32Aの板ばね状突起部34A1がラチェット車部41のラチェット歯42−1から離れ両者の係合が解除されると共に、クラッチ車32Aの板ばね状突起部34Aのうち板ばね状突起部34A1よりも一つだけ上流側に位置する板ばね状突起部34A2が、ラチェット車部41のラチェット歯42のうちラチェット歯42−1よりも一つだけ上流側に位置するラチェット歯42−2に係合し始める。
両者の係合が達成されると、図6の(b)と同様な状態になり、図6の(b)〜(d)のプロセスが繰返される。従って、回転錘かな25のC1方向回転に伴う切換伝え車30AのF1方向連続回転に応じて、一番伝え車40がF2方向に間欠的に回転される。
なお、回転錘22ないし回転錘かな25のC1方向回転に応じて、これに噛合した一番仲介車26がF1方向に回転し、該車26に歯車部31Bで噛合した切換伝え車30BがF2方向に回転する。切換伝え車30BがF2方向に回転する際、そのクラッチ車本体部32BもF2方向に回転する。図5の(b)に関して説明した通り、クラッチ車本体部32BのF2方向回転に伴う板ばね状突起部34BのF2方向回転の際は、板ばね状突起部34Bがラチェット歯42の外表面により撓められて、その先端部37Bがラチェット歯42から逃げ、該ラチェット歯42に係合しないので、一番伝え車40のラチェット車部41は回転されない。すなわち、一番仲介車26がF1方向に回転する際は、切換伝え車30Bが実際上無負荷状態でF2方向に自由回転する。
一番伝え車40がF2方向に回転すると、その一番伝えかな43に噛合した二番伝え歯車51がF1方向に回転し、二番伝えかな52に噛合した三番伝え歯車61がF2方向に回転し、三番伝えかな62に噛合した角穴車16がF1方向に回転して、香箱真15を介してぜんまい12を巻上げる。
一方、回転錘22がC2方向に回転ないし回動される場合、回転錘かな25のC2方向回転に応じて、これに噛合した一番仲介車26がF2方向に回転され、該車26に歯車部31Bで噛合した切換伝え車30BがF1方向に回転され、ラチェット車部41で該車30Bのクラッチ車部32Bに係合される一番伝え車40がF2方向に回転される。一番伝え車40のF2方向回転は、上述の場合と同様に、二番伝え車50及び三番伝え車60を介して角穴車16に伝達されて、ぜんまい12が巻上げられる。
なお、回転錘22ないし回転錘かな25がC2方向に回転される場合、歯車部31Aで該かな25に噛合した切換伝え車30AがF2方向に回転されるので、その板ばね状突起部34Aがラチェット歯部42から逃げるから、切換伝え車30Aは、図5の(b)に示したように、一番伝え車40を回転させることなく、自由回転する。
以上のとおり、この自動巻機構20では、回転錘22のC1,C2方向の回転ないし回動に応じて、いずれの場合にも、車30A,40,50,60,16又は車26,30B,40,50,60,16を経由して、ぜんまい12が巻上げられる。ここで、この自動巻機構20では、図7の(a)及び(b)に示したような揺動する歯車支持体ないしレバー115を要せず、また、図7の(c)及び(d)に示したようなつめ125,126を要しない。従って、これらの従来の自動巻機構101,102と比較して、構造が単純化(簡単化)され且つ部品点数が最低限に抑えられ得るから、耐久性や信頼性が高められ得、コストの低減も図られ得る。また、構造が簡単で部品点数が少なく各部品が一体部品からなるので、その厚さやサイズが最低限に抑えられ得る。従って、自動巻機構20は、薄型化及び小型化(省スペース)が図られ得、自動巻時計1が薄型化され得る。更に、この自動巻機構20は、相互に係合可能な輪列からなり揺動レバーを要しないから、巻上げ性能が姿勢差に依存しないので、使用環境によらず巻上げが行われ得る。
なお、自動巻機構が回転錘22の両方向の回転に応じてぜんまい12を巻上げる代わりに、回転錘22の一方向のみの回転に応じてぜんまい12を巻上げるようになっていてもよい。その場合、仲介車26及び第二の一方向回転クラッチ車としての切換伝え車30Bは省かれる。
本発明の好ましい一実施例の一方向回転クラッチ車を備えた本発明の好ましい一実施例の自動巻機構を有する本発明の好ましい一実施例の自動巻時計の平面説明図。 回転錘の回転が図1の自動巻機構の二つの一方向回転クラッチ車のうち一方の一方向回転クラッチ車を介してぜんまいに伝達される状況を示した図1の自動巻時計の断面説明図。 回転錘の回転が図1の自動巻機構の二つの一方向回転クラッチ車のうち他方の一方向回転クラッチ車を介してぜんまいに伝達される状況を示した図1の自動巻時計の断面説明図。 図1の一方向回転クラッチ車の構成を説明したもので、(a)は該一方向回転クラッチ車の断面説明図、(b)は該一方向回転クラッチ車の変形例の断面説明図。 図1の自動巻機構の一方向回転クラッチ車とつめ車としての一番伝え車との関係を示したもので、(a)は一方向回転クラッチ車の一方向回転により一番伝え車が回転される状況を示した拡大平面説明図、(b)は一番伝え車に回転を伝達することなく一方向回転クラッチ車が反対方向に回転にする状況を示した拡大平面説明図。 図1の自動巻機構の一方向回転クラッチ車とつめ車としての一番伝え車との関係を示したもので、(a)は一方向回転クラッチ車が一方向に回転され始めた状態を示した平面説明図、(b)は一方向回転クラッチ車の一方向回転がその板ばね状突起部を介して一番伝え車のつめ部に伝達され始める状態を示した平面説明図、(c)は一方向回転クラッチ車の一方向回転が一つの板ばね状突起部を介して一番伝え車の一つのつめ部に伝達される状態が終了する直前の状況を示した平面説明図、(d)は一方向回転クラッチ車の一方向回転に伴い該一方向回転クラッチ車の次の板ばね状突起部が一番伝え車の次のつめ部に係合する状況を示した平面説明図。 従来の自動巻機構を示したもので、(a)及び(b)は揺動する支持体(レバー)を備えるタイプの従来の自動巻機構の動作を説明するための説明図、(c)及び(d)は揺動するつめを備えるタイプの従来の自動巻機構の動作を説明するための説明図
符号の説明
1 自動巻時計
2 地板
10 香箱
12 ぜんまい
13 香箱車
14 香箱受
15 香箱真
16 角穴車
17 こはぜ
20 自動巻機構
21 三番受
22 回転錘
23 回転重錘
24 回転錐体
25 回転錘かな
30,30A,30B 切換伝え車(一方向回転クラッチ車)
31,31A,31B 歯車部
32,32A,32B クラッチ車本体部
33,33A,33B ディスク状本体部
34,34A,34B 板ばね状突起部
35,35A,35B 円板状本体部
36 辺
37 基端
38 端部
39 先端
40 一番伝え車
41 ラチェット歯(つめ)
42 ラチェット車部(つめ車部)
43 一番伝えかな
50 二番伝え車
51 二番伝え歯車部
52 二番伝えかな部
60 三番伝え車
61 三番伝え歯車部
62 三番伝えかな部
71,73 円筒状突起部(軸部)
72,74 円筒状穴部
91 時針
92 分針
93 秒針
94 筒車
95 分車
96 四番車
C,D,G 回転中心軸線
C1,C2,F1,F2 回転方向

Claims (10)

  1. 被動車部及び該被動車部と同軸の一方向回転クラッチ車部を有し、該一方向回転クラッチ車部が、前記被動車部に固定されたディスク状本体部と、該ディスク状本体部の外周面に周方向に間隔をおいて一体的に形成された複数の板ばね状突起部とを有する一方向回転クラッチ車であって、
    前記複数の板ばね状突起部の各々が、前記ディスク状本体部の外周面の周方向に間隔をおいた部位に固定された基端から先端まで該部位の周方向の一方の向きに突出延在している一方向回転クラッチ車。
  2. 前記被動車部が歯車部からなる請求項1に記載の一方向回転クラッチ車。
  3. 前記一方向回転クラッチ車部の前記ディスク状本体部が中央穴を備えると共に前記被動車部が中央軸部を一体的に備え、該軸部が前記中央穴に嵌着されている請求項1又は2に記載の一方向回転クラッチ車。
  4. 前記被動車部が中央穴を備えると共に前記一方向回転クラッチ車部の前記ディスク状本体部が中央軸部を一体的に備え、該軸部が前記中央穴に嵌着されている請求項1又は2に記載の一方向回転クラッチ車。
  5. 前記一方向クラッチ車部又は一方向回転クラッチ車の全体がMEMSにより一体的に成形されている請求項1から4までのいずれか一つの項に記載の一方向回転クラッチ車。
  6. 請求項1から5までのいずれか一つの項に記載の一方向回転クラッチ車を備えた自動巻機構であって、
    両方向に回動可能で駆動車部を備える回転錘と、
    周方向の一方の向きに向いたつめを周方向に等間隔に備えるつめ車と、
    前記一方向回転クラッチ車であって、その被動車部が前記回転錘の前記駆動車部に噛合され、その板ばね状突起部の先端が前記回転錘の一方の向きの回転に応じて前記つめ車を前記一方の向きに回転させるべく該つめ車のつめに係合するものと、
    前記つめ車の前記一方の向きの回転に応じてぜんまいを巻き上げる向きに角穴車を回転させる回転伝達輪列と
    を有する自動巻機構。
  7. 請求項1から5までのいずれか一つの項に記載の一方向回転クラッチ車を二つ備えた自動巻機構であって、
    両方向に回動可能で駆動車部を備える回転錘と、
    周方向の一方の向きに向いたつめを周方向に等間隔に備えるつめ車と、
    前記二つの一方向回転クラッチ車のうちの第一の一方向回転クラッチ車であって、その被動車部が前記回転錘の前記駆動車部に噛合され、その板ばね状突起部の先端が前記回転錘の一方の向きの回転に応じて前記つめ車を前記一方の向きに回転させるべく該つめ車のつめに係合するものと、
    前記回転錘の前記駆動車部に噛合した仲介車と、
    前記二つの一方向回転クラッチ車のうちの第二の一方向回転クラッチ車であって、その被動車部が前記仲介車を介して前記回転錘の前記駆動車部に噛合され、その板ばね状突起部の先端が前記回転錘の他方の向きの回転に応じて前記つめ車を前記一方の向きに回転させるべく該つめ車のつめに係合するものと、
    前記つめ車の前記一方の向きの回転に応じてぜんまいを巻き上げる向きに角穴車を回転させる回転伝達輪列と
    を有する自動巻機構。
  8. 前記つめ車が歯車を同心に備え、
    前記回転伝達輪列が、前記つめ車の前記歯車に噛合した二番伝え歯車及びこれと同心の二番伝えかなを一体的に備えた二番伝え車と、前記二番伝えかなに噛合した三番伝え歯車及びこれと同心で前記角穴車に噛合した三番伝えかなを一体的に備えた三番伝え車とを有する請求項6又は7に記載の自動巻機構。
  9. 前記回転錘の駆動歯車部が、前記回転錘の回転中心の軸受の外輪に固定された回転錘かなである請求項6から8までのいずれか一つの項に記載の自動巻機構。
  10. 請求項6から9までのいずれか一つの項に記載の自動巻機構を備えた自動巻時計。
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