JP2008109123A - 半導体装置の作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体素子の作製時に用いた基板から、半導体素子を含む素子形成層を剥離するときに、剥離によって発生した静電気による放電を抑える。
【解決手段】基板10上に剥離層12、素子形成層11を形成する。素子形成層11の上面には、後で剥離可能な支持基材13が固定される。支持基材13を介して、素子形成層11を変形させ、素子形成層11と剥離層12の界面で剥離を生じさせる。剥離によって逐次現れる素子形成層11および剥離層12が純水などの液体15で濡れるように、液体15を供給しながら剥離を行う。液体15により素子形成層11および剥離層12の表面に発生した電荷が拡散され、剥離帯電による放電をなくすことができる。
【選択図】図3

Description

本発明は半導体装置の作製方法に係るものであり、作製時に用いた基板から、半導体素子を含む素子形成層を分離する技術に関するものである。
本発明において、作製の対象となる半導体装置は、半導体の特性を利用することで機能しうる半導体素子、および複数の半導体素子を用いて機能する装置全般を含むものである。
半導体素子には、例えば、MOS型トランジスタ、薄膜トランジスタ等のトランジスタ、ダイオード、MOS型コンデンサなどが挙げられる。また、半導体装置は、複数の半導体素子を含む集積回路、複数の集積回路を含んだ装置、または集積回路とその他の要素を含んだ装置を含むものである。集積回路には、例えば、CPU、ROMやRAMなどのメモリ回路などが含まれる。
複数の集積回路を含んだ装置および集積回路とその他の要素を含んだ装置には、例えば、液晶モジュール用基板、このモジュール基板を用いた液晶モジュールおよび液晶表示装置、EL(エレクトロルミネッセンス)モジュール用基板、このモジュール基板を用いたELモジュールやEL表示装置、液晶モジュールやELモジュールを表示手段として用いた電子機器、アンテナを備えた無線通信可能なICチップ、このようなICチップを搭載した電子タグ、ICカードなどが含まれる。
ガラス基板や石英基板の基材上に、薄膜トランジスタ(TFT)などの半導体素子で集積回路を作製した後、集積回路を製造に使用した基材からプラスチックフィルム基材へと転写する技術が開発されている。集積回路を他の基材へ転写するには、まず、製造に使用した基板から集積回路を分離する工程が必要である。そのため、集積回路を基板から剥離する技術が開発されている。
例えば、特許文献1には、次のようなレーザーアブレーションを用いた剥離技術が記載されている。基板上に、非晶質シリコンなどからなる分離層、分離層上に薄膜素子からなる被剥離層を設け、被剥離層を接着層により転写体に接着させる。レーザー光の照射により分離層をアブレーションさせることで、分離層に剥離を生じさせている。
また、特許文献2には、人の手などの物理的な力で剥離を行う技術が記載されている。特許文献2では、基板と酸化物層の間に金属層を形成し、酸化物層と金属層との界面の結合が弱いことを利用して、酸化物層と金属層の界面で剥離を生じさせることで、被剥離層と基板とを分離している。
剥離が生ずると2つに分離した層の表面に電荷が発生して、帯電しやすいことが知られている。この現象は剥離帯電とよばれている。剥離が生じた瞬間は2つの層の表面が近接しているため、これらの表面の間で電気容量が形成される。剥離が進むと、2つの層の距離の増大と共に電気容量は低下するが、剥離帯電によって生じた電荷量が変わらないため、層表面の電位が電気容量に反比例して増大する。剥離された層の表面の電位が高くなると、層表面に帯電している電荷が層内部に向かって放電を起こす場合がある。
そのため、剥離する対象が集積回路である場合は、半導体膜、絶縁膜、導電膜などが放電で発生した熱により溶けて破壊される結果、半導体素子が機能しなくなることがある。また半導体素子が外観できる損傷を受けず、動作することができても、高い電位が印加された影響で半導体や絶縁体が劣化し、半導体素子が所期の特性を示さなくなることがある。したがって、静電気による放電が起こると、半導体素子が破壊される、または特性が劣化した影響で半導体素子を用いた集積回路自体が正常に動かなくなるおそれがある。
静電気による放電(静電気放電、Electro Static Discharge)の影響で半導体素子などが破壊されることは、静電気放電破壊(以下「ESD破壊」という。)とよばれている。ESD破壊は歩留まりを大幅に下げる原因の1つである。従来、ESD破壊を回避するための方法として、静電気による放電を発生させないようにする方法、静電気による放電が発生しても、放電による半導体素子への損傷を抑制する方法がある。前者としては、イオナイザを半導体製造装置に設置して、発生した静電気を除電する方法が知られている。後者の代表例は、半導体素子と共に保護回路を作製する方法であり、保護回路により、放電で発生した高電位が半導体素子に印加されることを防いでいる。
静電気が発生しても、放電しなければESD破壊は発生しない。放電は、2つの物体間の電位差が大きい場合に発生しやすい。そのため、イオナイザは、放電の経路となる空気に正イオンおよび負イオンを供給し、放電するほど大きな電位差が物体間に生じないようにすることを目的とした装置である。しかし、剥離帯電による放電は、2つの層が分離した、その一瞬の出来事であるため、イオナイザによる除電が間に合わないこともある。
また、保護回路を設ける場合であるが、放電の電荷が保護回路を通れば、保護回路が機能するので、半導体素子の破壊は避けられる。しかしながら、剥離帯電においては、分離される2つの層の表面が帯電しているから、放電の経路が必ずしも保護回路を通るとは限らない。そのため、剥離帯電については、保護回路によるESD破壊の防止は十分ではない。
例えば、特許文献3には剥離帯電による放電を防止する方法が記載されている(特許請求の範囲、9頁42行乃至48行参照)。基板上に導電膜を形成し、その上に半導体素子などを含む積層体を形成している。基板と導電膜の界面で剥離を生じさせて、剥離時に生じた電荷を導電膜に拡散させることで、帯電による半導体素子の破壊や特性劣化を回避している。
しかしながら、特許文献3の剥離方法では、積層体の下部に導電膜が残る。積層体の使用目的によっては、導電膜が邪魔で、導電膜があることで所期の使用目的を果たせない場合もある。このような場合は、特許文献3の剥離方法では導電膜を除去する必要がある。
特開平10−125931号公報 特開2003−174153号公報 特開2005−79395号公報
本発明の課題の1つは、剥離によって生じた電荷により、半導体素子の破壊や特性劣化を回避することにある。また、特許文献3では、剥離後の半導体素子の下面が導電膜である構造に限定されるが、本発明では、剥離後の半導体素子側の表面の材料として、抵抗の高い絶縁材料を選択できるようにすることを別の課題とする。
本発明は、上述した課題を解決するため、剥離によって帯電した電荷が、分離された2つの層のどちらの内部にも放電させないような手段を有する。より、具体的には、本発明に係る半導体装置の作製方法は、半導体素子を含む素子形成層を基板から分離することによって現れる面を液体で濡らすことを特徴の1つとする。
また、本発明において、素子形成層などに力を加えて素子形成層を基板から分離するため、力を加えることによって剥離が容易に生ずるように、剥離層を設けることが好ましい。本発明に係る半導体装置の他の作製方法は、基板上に剥離層を形成し、剥離層上に半導体素子を含む素子形成層を形成し、力を加えることにより、剥離層と素子形成層の界面で剥離を生じさせ、剥離によって現れる面を液体で濡らしながら、または湿らしながら、素子形成層を基板から分離することを特徴の1つとする。
剥離を生じさせる箇所は、剥離層と素子形成層の界面だけではなく、剥離層と基板の界面や、剥離層の内部であってもよい。
剥離によって現れる面を液体で濡らす(湿らすことも含む)には、剥離によって逐次現れる面に液体を供給すればよい。液体の供給方法の1つは、液体を滴下するまたは注ぐ方法である。他の方法の1つに、液体を霧状にして、または蒸気にして吹き付ける方法がある。他の方法の1つに、液体に浸しながら、素子形成層を基板から分離する方法がある。他の方法の1つに、液体を含んだスポンジや布のような液体保持手段を剥離によって生じた隙間に置き、素子形成層を分離しながら液体保持手段から液体を放出させる方法がある。
素子形成層などを濡らすための液体には、素子形成層、剥離層および基板を構成する材料を変質させない液体、または、これら材料と反応して生成物を生じない液体が好ましい。それは、反応生成物が半導体装置を汚染するおそれがあること、また反応生成物を洗浄する工程が必要になるからである。液体には、素子形成層、剥離層および基板に対してエッチャントとして機能しない液体を選択することが好ましい。
本発明の半導体装置の作製方法に使用される液体には、純水を用いることができる。また、液体には、純水よりも比抵抗が低い水溶液を用いることができる。つまり、水を媒質に物質が溶けた水溶液を用いることができる。水溶液の性質は酸性、アルカリ性、中性のいずれでもよい。例えば、酸や塩基が溶けている水溶液、塩(酸性塩、アルカリ性塩、正塩のいずでもよい。)が溶けている水溶液などを用いることができる。
水に溶かす物質は、常温(25℃)、大気圧で気体となる分子が好ましい。このような物質には、例えば、二酸化炭素や塩化水素がある。また、物質が塩の場合、界面活性剤として機能する塩が好ましい。界面活性剤を水に溶かすことにより、面を濡らしやすくできるからである。
また、本発明の半導体装置の作製方法に使用される液体は、水と揮発性の液体の混合溶液であり、水を少なくとも0.1%含むことが望ましい。揮発性の液体に、エタノールやアセトンなどの有機溶剤を用いることができる。
また、本発明の技術は、半導体装置の作製方法にとどまるものではなく、1つまたは複数の層を積層した構造体を、基板から分離する工程を含む構造物の作製方法に適用できる。すなわち、本発明は、1つまたは複数の層を含む構造層を基板から分離する構造物の作製方法に係り、構造層を基板から分離することによって現れる面を液体で濡らすことを特徴とする。構造体を作製するときも、本発明に係る半導体装置と同様、剥離層を基板と構造層の間に設けることが好ましい。
放電とは、絶縁体や半導体など、本来電流が流れないはずのところで、高電位差のために、瞬間的に電流が流れる現象である。剥離によって現れる面を濡らすまたは湿らすことで、当該面の電気抵抗を下げることができる。電気抵抗が下がる結果、剥離帯電で生じた電荷が濡れた面に拡散するので、剥離によって現れた面の電位が放電を生ずるほど高くなることを回避することができる。すなわち、本発明により、剥離帯電による放電をなくすことができる。
剥離帯電による放電が生じないため、本発明により、基板と素子形成層を分離する工程を含んだ半導体装置の製造方法において、歩留まりを向上させることができる。また、ESD破壊による半導体素子の特性劣化がなくすことができるため、本発明は、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
また、本発明の方法により、剥離によって生じた電荷を、分離された2つの層の内部のどちらにも放電させないようすることができるので、素子形成層の下面が絶縁材料であっても、素子形成層に含まれる半導体素子が剥離帯電で生じた静電気により破壊されること、および半導体素子の特性が劣化することを回避することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。また、同一の要素には同じ符号を付して、重複する説明を省略する。また、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、本実施の形態および実施例の記載内容に限定して解釈されるものではない。
絶縁物のような高抵抗の物質からなる層(基板も含む)の表面に静電気が発生したとき、電荷が拡散する経路がなければ電荷は発生した箇所にとどまる。この状態で剥離が進行し、発生した電荷による電位が大きくなれば、電気が通りやすい経路、例えば素子形成層内部に向かって放電が起こる。
そのため、本発明に係る半導体装置の作製方法では、剥離によって生じた電荷を帯電させない手段を有することを特徴とする。具体的には、基板から素子形成層を分離するときに、分離された2つの層(層の一方が、基板の場合もある。)の間に液体を供給して、素子形成層を分離することにより現れる面を濡らす、または湿らすようにする。図1〜図7を用いて本発明の半導体装置の作製方法を説明する。
図1に示すように、基板10上に素子形成層11を形成する。素子形成層11を基板10から容易に分離できるように、基板10上に剥離層12を形成し、剥離層12上に素子形成層11を形成する。
素子形成層11内には、少なくとも1つの半導体素子が形成されている。例えば、薄膜トランジスタ、ダイオード、抵抗、容量素子等で集積回路が素子形成層11内に形成される。素子形成層11は半導体装置の構成要素の1つである。
剥離層12は例えば金属や合金で形成することができる。金属は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)またはイリジウム(Ir)等である。合金は、タングステンとモリブデンの合金のようなこれら金属元素から選ばれた複数の金属元素の合金である。これら金属膜や合金膜はスパッタリング法で形成することができる。また、剥離層12となる金属膜または合金膜の厚さは20nm以上100nm以下の範囲とすればよい。
素子形成層11と剥離層12の間で剥離が優先的に生じるようにするため、剥離層12として形成した金属膜または合金膜の表面を酸化させる。酸化させる方法には、熱酸化する方法、酸素またはNOプラズマで表面を処理する方法、オゾン水等の酸化力の強い溶液で表面を処理する方法などがある。また別の方法としては、素子形成層11を形成したとき、素子形成層11と剥離層12の界面に酸化物が形成されるようにする方法がある。例えば、スパッタ法でシリコン酸化物を成膜すると、金属膜または合金膜表面にシリコン酸化物が堆積するとき、その表面を酸化することができる。なお、金属膜または合金膜を酸化する代わりに、プラズマ処理や熱処理によって窒化してもよい。
また、剥離層12は単層でも複数の層で形成することもできる。例えば、基板10と剥離層12の界面で剥離が生じないように、シリコン酸化物、シリコン酸化窒化物のような無機材料からなる絶縁膜と金属膜(または合金膜)の多層膜とすることもできる。
基板10は、素子形成層11および剥離層12を形成するのに使用される基板であり、剛体であることが好ましい。基板10は、例えば、ガラス基板、石英基板、金属基板、ステンレス基板、表面に絶縁層を形成したシリコンウエハ等である。
素子形成層11を形成した後、図2に示すように、支持基材13を素子形成層11上に固定する。支持基材13は、基板10から分離された後、素子形成層11のハンドリングを容易にするための部材である。また、素子形成層11を基板10から分離するとき、素子形成層11を変形させる作業を容易にするための部材でもある。
支持基材13は半導体装置の部材ではなく、半導体装置の製造過程で除去する場合は、支持基材13には、素子形成層11を損傷させずに分離できる基材を用いる。また、素子形成層11を変形できるように支持基材13は可撓性であることが望ましい。そのため、支持基材13には、弱い力で剥離できる剥離フィルムを用いればよい。
なお、支持基材13を半導体装置の部材として用いる場合は、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等からなるプラスチック基板等が挙げられる。また、可撓性フィルム(ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどからなる)を支持基材13とし、図2の構成において、エポキシ樹脂などの接着剤により素子形成層11に接着する。
図3に示すように素子形成層11と剥離層12の界面で剥離を生じさせる。剥離を生じさせるため、この界面に機械的な外力(いわゆる古典力学の法則に従う力)を与える。例えば、図3に示すように、支持基材13を撓めることで素子形成層11を変形させて、素子形成層11と剥離層12の界面の端部で剥離を生じさせることができる。なお、基板10が剛体のため剥離層12を撓めることが困難であるため、素子形成層11を変形させたが、剥離層12を変形させることが容易であれば、剥離層12を変形してもよいし、素子形成層11、剥離層12双方を変形してもよい。
素子形成層11を変形できるような機械的な外力を加えるには、人間の手で行うことができるし、ピンセットのような把持具で支持基材13をつまむことでも可能である。また、後述するようにローラなどに支持基材13を絡め取ることでも、素子形成層11を変形することができる。
図3に示すように、素子形成層11と剥離層12の界面の端面で剥離が生じたら、剥離によって生じた隙間に液体15を供給し、剥離によって現れた素子形成層11の下面と剥離層12の上面を濡らす。なお、基板10を下に支持基材13を上にしたとき、下面とは層の基板10側の面をいい、上面とは層の支持基材13側の面を指す。
本発明においては、図4に示すように、素子形成層11を剥離しながら、剥離によって逐次現れる素子形成層11の下面および剥離層12の上面が液体15で濡れるように、剥離の先端部分(図4の鎖線で囲んだ部分17)に液体15を供給する。
本発明では、液体15に純水を用いることができる。純水の比抵抗は1MΩ・cm以上と非常に高いが、素子形成層11や剥離層12に接触することにより純水に不純物が混ざり、電気抵抗が下がる。よって、剥離によって現れた素子形成層11の下面や剥離層12の上面を純水で濡らすことにより、素子形成層11の下面や剥離層12の上面に剥離によって生じた電荷を拡散することができる。したがって、素子形成層11や剥離層12の表面が抵抗の高い材料で形成されていても、素子形成層11および剥離層12の内部に向かって放電することが回避される。
すなわち、本発明では、剥離がこれから生ずる部分に液体15を供給することで、剥離が生ずると同時に、剥離によって現れた面を液体で濡らし、その面の電気抵抗を下げている。よって、本発明では、剥離が生じた瞬間に剥離帯電による電荷を拡散させることができるため、静電気による放電をなくすことができる。
また、液体15として、純水よりも比抵抗が低い水溶液を用いることができる。すなわち、水を溶媒とし、その溶媒に溶質となる物質が溶けた水溶液を用いることができる。水溶液の性質は酸性、アルカリ性、中性のいずれでもよい。例えば、酸や塩基が溶けている水溶液、塩(塩は、酸性塩、アルカリ性塩、正塩のいずれでもよい。)が溶けている水溶液などを用いることができる。液体15に用いることができる水溶液としては、具体的には、二酸化炭素(CO)の水溶液、塩化水素(HCl)の水溶液(塩酸)、水酸化テトラメチルアンモニウムの水溶液、塩化アンモニウム(NHCl)の水溶液などが挙げられる。
液体15には二酸化炭素の水溶液、塩化水素の水溶液のような、常温(25℃)、大気圧で気体となる分子が水に溶けた水溶液が好ましい。それは、液体15を乾燥したとき、水と共に溶けた分子が気体となり、残らないためである。また、塩を溶かした水溶液を用いる場合、界面活性剤として機能する塩が好ましい。界面活性剤を溶かすことで、液体15で濡らしやすくできる。
また、水と揮発性の液体の混合溶液も液体15に用いることができる。液体15に揮発性の液体を含ませることにより乾燥処理が省略できる。揮発性の液体に少なくとも0.1%程度水が含まれていれば、液体15により電荷を拡散させること、すなわち帯電防止の効果を得ることができる。市販の高純度のエタノールやアセトンなどの有機溶剤には0.1%以上の濃度で水を不純物として含んでいる製品もあるため、このような市販の有機溶剤は、濃度調節せずに、本発明の水と揮発性の液体の混合溶液として用いることが可能である。また、揮発性の液体の長所を生かすため、揮発性の液体の濃度は30%以上が好ましい。よって、有機溶剤として普及している変性エタノールのような純度の低い有機溶剤も、濃度調節せずに、本発明の水と揮発性の液体の混合溶液として用いることができる。
図5に示すように、素子形成層11と剥離層12の剥離が完了すると、素子形成層11から、剥離層12と共に基板10が分離される。図6に示すように、素子形成層11の下面に、接着剤により第1の可撓性基板18を固定する。次に、素子形成層11の上面から支持基材13を剥離する。支持基材13を剥離するときに、剥離帯電により素子形成層11が破壊するおそれがある場合は、素子形成層11と剥離層12の間に液体15を供給するのと同様に、素子形成層11と支持基材13の間に液体15を供給するとよい。
次に、図7に示すように素子形成層11の上面に第2の可撓性基板19を固定する。第2の可撓性基板19は必要に応じて設ければよい。以上の作製方法により、図7に示す素子形成層11を有する可撓性の半導体装置を形成することができる。
第1の可撓性基板18および第2の可撓性基板19は、撓めたり、曲げたりできる基材である。これらの可撓性基板18、19は、例えば、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエーテルスルフォン等からなるプラスチック基板を用いることができる。また、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ビニル、ポリフッ化ビニル、塩化ビニルなどの有機化合物からなるフィルムを用いることができる。
第1の可撓性基板18および第2の可撓性基板19を素子形成層11に固定するには、加熱や、可視光や紫外光などを照射することで粘着性を発現し、冷却後は硬化して物体を接着する接着剤を用いる。例えば、熱可塑性樹脂、光重合性樹脂などの樹脂を接着剤に用いることができる。
本発明においては、図4の鎖線で囲んだ剥離の先端部分(図4の鎖線で囲んだ部分17)に液体15を逐次供給する。別言すると剥離によって逐次現れる面に液体を供給すればよい。液体の供給方法の1つは、ノズルやスポイトなどの注入手段により、剥離によって生じた隙間に液体15を滴下する方法、または注ぐ方法がある。この場合、液体15の供給は剥離の開始から終了まで常時行ってもよいし、間欠的に行ってもよい。また、図3に示すような剥離の初期の段階のみ液体15を注ぐ、または滴下しておいて、剥離が進行するにしたがって、供給した液体15を毛細管現象により、剥離の先端部分(図4の鎖線で囲んだ部分17)にまで行き渡らせることができる。
液体15を供給する他の方法は、スプレーノズルや霧吹きなどの噴霧手段により液体15を霧状にして吹き付ける方法もある。この方法でも、液体15の噴霧は、剥離が進行している間、常時行ってもよいし、間欠的に行ってもよいし、剥離の初期段階のみ行ってもよい。なお、液体15として純水を用いる場合は、水蒸気にして吹き付けることができる。
液体15を供給する他の方法には、スポンジや布のような液体を吸い取り、また外力を与えることにより液体を放出できるような液体保持媒体を用いる方法がある。
また、液体15を供給する他の方法には、容器に液体15を入れ、液体15中に基板10を浸しながら、素子形成層11を基板10から分離する方法もある。この場合、剥離が進行する箇所が液体15に浸るようにすることで、剥離の先端部分(図4の鎖線で囲んだ部分17)に液体15を行き渡らせることができる。
ここでは、図1〜図4、図8および図9に示す断面図を用いて、液体保持媒体を用いて液体15を供給する方法を説明する。なお、他の供給方法については、下記実施例において詳述する。
図1、図2に示す工程を行い、基板10上に剥離層12、素子形成層11を形成し、素子形成層11上に支持基材13を固定する。図3に示すように支持基材13を撓めることにより、素子形成層11と剥離層12の界面に剥離を生じさせる。
次に、図8に示すように、剥離によって生じた隙間に、液体15を含ませた液体保持手段21を挿入する。なお、液体保持手段21を隙間に挿入した後、スポイトやノズルなどにより液体15を供給して、液体保持手段21に液体15を含ませてもよい。液体保持手段21には、スポンジや布など、液体を吸い取る機能を持つものを用いることができる。
液体保持手段21の大きさであるが、図8において、紙面に垂直な方向の長さは、この方向の基板10の一辺の長さよりも長くし、液体保持手段21の端部が基板10上に載らないようにするのが望ましい。
さらに支持基材13を介して、素子形成層11と剥離層12の界面に機械的な力を与えて、剥離を進行させる。機械的な力を与える方法の例として、ローラ22を用いて素子形成層11を巻き取る方法を説明する。図9に示すように、ローラ22を支持基材13上から転がして、素子形成層11を支持基材13ごと巻き取ることで、基板10から素子形成層11を分離することができる。
ローラ22が液体保持手段21の上を通るときに、ローラ22の自重により、液体保持手段21に含まれた液体15が押し出され、これから剥がれる部分が液体15に接触する。すなわち、ローラ22の回転にしたがって現れる剥離層12の上面および素子形成層11の下面を液体15で逐次濡らすことができる。したがって、剥離が生じた瞬間に、液体15により剥離で発生した電荷を拡散させ、帯電を防止することができる。
本発明の半導体装置の作製方法を、剥離層12が金属膜や合金膜である場合を例に説明したが、本発明はこの例に限定されるものではない。剥離層は、機械的な力を加えることで、素子形成層を剥離できるような材料であればよい。
本発明の半導体装置の作製方法を、素子形成層11と剥離層12の界面で剥離が生じる場合を例に説明したが、剥離が生じる部分はこれに限定されない。例えば、基板10上に剥離層12として、シランガスを原料にプラズマCVD法により、水素を含んだ非晶質シリコン膜を形成する。基板10側からエキシマレーザなどの紫外光域のレーザーを照射し、非晶質シリコン膜から水素を放出させる。これにより、非晶質シリコン膜と基板10との密着性が減少する、または、非晶質シリコン膜自体が脆弱になるため、剥離層12と基板10の界面または剥離層12の内部で剥離を生じさせることができる。
また、剥離層12を異なる材料の多層膜として設けることで、剥離層を構成する層の界面で剥離を生じさせることもできる。例えば、剥離層12として、タングステン膜をスパッタ法で形成し、タングステン膜上にスパッタ法で二酸化シリコン膜を形成する。二酸化シリコン膜を堆積させたとき、タングステン膜と二酸化シリコン膜の界面にタングステンの酸化物が生成される。そのため、タングステン膜と二酸化シリコン膜の界面の接合が弱いため、剥離層12に力を与えることで、タングステン膜と二酸化シリコン膜の間で剥離を生じさせることができる。
本実施例では、本発明を適用した、非接触でデータの入出力が可能な半導体装置の作製方法を説明する。本実施例では、素子形成層には、13.56MHzの信号で無線通信を行い、ICタグとして機能する集積回路を形成した。以下、図10〜図20、および図25〜図28を用いて、本実施例を説明する。
図10に示すように、基板100上に、剥離層101を形成し、剥離層101上に集積回路を形成した。以下、図25〜図28を用いて、剥離層101および素子形成層102の作製方法を説明する。
基板100には、旭硝子社製のガラス基板(厚さ0.7mm、商品名AN100)を5インチ角に切断した基板を用いた。図25に示すように、剥離層101は、酸化窒化シリコン(SiO、x<y)層101aとタングステン層101bの多層構造とした。酸化窒化シリコン層101aは、平行平板型プラズマCVD装置により、原料ガスにSiH、NOを用いて、200nmの厚さに形成した。タングステン層101bは、スパッタリング装置でタングステンターゲットを用いて、厚さ50nm形成した。NOのプラズマを発生させて、タングステン層101bの表面をプラズマ処理し、表面を酸化させて、タングステン酸化物を形成した。このプラズマ処理により、剥離層101と素子形成層102の界面であるタングステン酸化物で剥離が生じるようになる。また、剥離層101の下層の酸化窒化シリコン層101aは、タングステン層101bをスパッタ法で形成しているとき、基板100(例えば、ガラス基板)から不純物が拡散しないようにするためのバリア層である。バリア層には、酸化シリコンや窒化シリコンなど他の無機材料からなる絶縁膜を用いることができる。
図26に示すように、剥離層101の上に、素子形成層102のTFTなど半導体素子の下地絶縁層となる絶縁膜103を形成した。絶縁膜103は酸化窒化シリコン(SiO、x<y)層103aと酸化窒化シリコン(SiO、x>y)層103bの積層構造とした。1層目の酸化窒化シリコン層103aは、平行平板型プラズマCVD装置で、原料ガスにSiH、NO、NH、Hを用いて成膜した。2層目の酸化窒化シリコン層103bは、平行平板型のプラズマCVD装置によりSiH、NOを原料ガスに用いて成膜した。
図27に示すように、絶縁膜103上に、TFT、コンデンサなどの半導体素子により集積回路を形成した。図27では、集積回路の断面図として、nチャネル型TFT104とpチャネル型TFT105からなるCMOS回路のみを図示した。なお、1枚の基板100上には、行列的に配列された48個(8行×6列)の集積回路を同時に形成した。
無線通信を行うため、集積回路(TFT104、105)に接続されるアンテナ106を形成した。まず、アンテナ106を形成する前に、集積回路(TFT104、105)を覆って絶縁膜107を形成した。本実施例では、絶縁膜107を感光性ポリイミドで形成し、絶縁膜107にアンテナ106を接続するための開口部を形成する。
絶縁膜107上に、印刷法で銀(Ag)ペーストを所望の形状に形成し、アンテナ106を形成した。なお、同一の基板100上に形成された48個の集積回路のうち、半分にはアンテナ106を設けて、集積回路とアンテナとの積層体を形成した。また、残りの半分はアンテナ106の代わりに、外付けのアンテナを接続するためのバンプを銀ペーストで形成した。なお、アルミニウムなどの導電膜をスパッタ法で成膜し、エッチング法により所望の形状に加工することで、アンテナ106やバンプを形成することができる。
最後に、図28に示すように、アンテナ106を覆って封止用の樹脂層108を形成した。樹脂層108には、厚さ30μmのエポキシ樹脂層を形成した。以上により、基板100上に、剥離層101および素子形成層102からなる構造物が形成される。
基板100上の素子形成層102には複数の集積回路が形成されている。素子形成層102を基板100から分離したときに、集積回路を1つずつに分割できるように、図11に示すように、素子形成層102に予め溝110を形成する。溝110は素子形成層102中の各集積回路の周囲を囲むように形成される。本実施例では、波長266nm、出力2WのUVレーザー光を照射することにより、溝110を形成した。
素子形成層102に溝110を形成することで、溝110によって露出された素子形成層102と剥離層101との界面で若干剥離が生じ、溝110に沿って素子形成層102が浮いた状態になった。
剥離するときに支持基材となる加熱剥離フィルムを用意する。加熱剥離フィルム111は、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートからなるフィルムであり、フィルムの一方の表面に厚さ50ミクロンの熱硬化性の樹脂層が設けられている。熱硬化の樹脂層は、熱で硬化する前は粘着層として機能し、その表面はセパレートフィルム112で保護されている。加熱剥離フィルム111を、熱硬化性の樹脂層により素子形成層102に固定するために、図12に示すように、セパレートフィルム112の一部を除去した。そのためセパレートフィルム112にUVレーザー光を照射して、素子形成層102に形成した溝110と同様の切れ目を入れて、切れ目の内側のセパレートフィルム112を剥離した。
加熱剥離フィルム111を素子形成層102の上面に貼り付ける。図13に示すように、一対のローラ114を備えた市販のラミネート装置を用いて、素子形成層102に加熱剥離フィルム111を貼り付けた。素子形成層102の最終的に半導体装置を構成する部分(剥離の対象となる部分)は、熱硬化性の樹脂層(粘着層)により加熱剥離フィルム111が粘着される。一方、半導体装置を構成しない部分(剥離対象とはならない部分)は、セパレートフィルム112が残っているため、加熱剥離フィルム111が粘着しない。
溝110の周囲では、剥離が生じて素子形成層102は剥離層101からごくわずかに浮き上がった状態になっている。素子形成層102と剥離層101の間に液体を滴下する隙間がせまい場合は隙間を広げる。本実施例では、素子形成層102の剥離した下面に、プラスチック製のピンセットを挿入し、図14に示すように剥離層101上面と素子形成層102の下面の間に隙間115を生じさせた。
図15に示すように、剥離層101と素子形成層102の隙間115に液体116を滴下する。本実施例ではスポイト117で液体116を滴下した。液体116は隙間115に行き渡る充分な量を注入した。以降の工程では、液体116の供給は行っていない。
また、液体116には、純水、COを溶かした純水(以下、「CO水」という。)、塩化水素を溶かした純水(以下、「HCl水」という)、およびエタノールを用いた。なお、CO水には比抵抗0.2MΩ・cmの水溶液を用いた。HCl水には、塩化水素濃度が180ppmの水溶液を用いた。エタノールは濃度99.5%、水の濃度が0.5%の市販のエタノールを濃度調節せず、そのまま用いた。
図16に示すように、加熱剥離フィルム111上を、非導電性のローラ118を転がして、素子形成層102を加熱剥離フィルム111ごとローラ118に絡め取り、素子形成層102を基板100から分離した。ローラ118を回転することで逐次素子形成層102が剥離層101から剥がれ、図15の状態で供給された液体116は毛細管現象により、素子形成層102がこれから剥がれる部分119(剥離の先端部分)に移動する。したがって、剥離によって現れる素子形成層102の上面と剥離層101の下面を剥離が生じた瞬間に液体116によって濡らすことができた。
次に、図17に示すように、ローラ118に密着した加熱剥離フィルム111および素子形成層102を剥がした。図18に示すように、基板100から分離された、加熱剥離フィルム111がついた素子形成層102を得ることができる。液体116に純水やCO水、およびHCl水を用いた場合は、エアブロー装置により、加熱剥離フィルム111および素子形成層102を乾燥した。
ローラ118から加熱剥離フィルム111を剥がすときに(図17参照)、ローラ118と加熱剥離フィルム111の間に液体116を供給してもよい。本実施例の場合は、液体116を注入しなくとも、素子形成層102を破壊せずに、ローラ118から素子形成層102を剥離できることが確認されている。素子形成層102が破壊されなかったのは、素子形成層102において、集積回路と加熱剥離フィルム111の間に30μmの厚さのエポキシ樹脂からなる絶縁膜107があることが理由の1つと考えられる。
加熱剥離フィルム111がついた状態(図18の状態)で素子形成層102を光学顕微鏡で観察し、放電による電力破壊(放電によって生じた熱により、半導体層、絶縁膜、導電膜などが溶ける破壊)が生じているかを確認した。光学顕微鏡の観察の目的は、視認できる破壊が半導体素子に生じていないかを確認することである。本実施例では、1つの基板100上に形成された48個の集積回路全てを光学顕微鏡で観察した。
液体116に純水、CO水、HCl水、エタノールを用いたが、光学顕微鏡の観察の結果、いずれの液体116でも、集積回路に電力破壊は生じていなかった。一方、液体116の供給を行わずに、素子形成層102を基板100から分離した場合は、電力破壊が生じている集積回路があった。
Figure 2008109123
表1に光学顕微鏡による観察結果をまとめる。表1には、液体116を供給した基板(サンプル)と、液体116の供給を行わなかった基板(サンプル)の観察結果を示す。液体116には、純水、CO水、HCl水を用いた。表1に示すように、液体116を供給しなかった場合は、30%以上の集積回路において、断線や膜の溶融などの外観できる破壊が観察された。また、破壊が生じた集積回路の基板上の分布(基板で形成される位置)に規則性が無かった。そのため、液体を供給しない基板については、抜き取り検査では不良品を見落とすおそれがある。といって、全数検査を行うのは、コスト面やタクトタイムの点から負担が大きい。本発明を実施することにより、剥離放電による電力破壊をなくすことができるため、検査の負担を軽減することができる。
図18の状態を得たら、素子形成層102の下面に可撓性基板であるラミネートフィルム121を接着する。加熱剥離フィルム111を加熱して樹脂層を硬化させることで樹脂層の粘着性を失わせた後、素子形成層102の上面から加熱剥離フィルム111を剥離する。ラミネートフィルム121共に素子形成層102を集積回路ごとに分割する。分割された素子形成層102の上面に別のラミネートフィルム122を接着する。加圧しながら加熱することで、図19に示すように、2つのラミネートフィルム121、122で封止された素子形成層102を有する半導体装置が作製される。
なお、集積回路のうちアンテナに接続されていない回路を含んだ素子形成層102には、ラミネートフィルム122の代わりに、図20に示すようにアンテナが形成されたフィルム123を固定し、半導体装置を作製した。フィルム123と素子形成層102の接着には異方性導電性接着剤を用い、集積回路のバンプとフィルム123上のアンテナの端子が電気的に接続されるようにする。
図19および図20に示す半導体装置は、非接触型ICタグなどに内蔵されるインレットとして用いることができる。なお、本発明に係る半導体装置は、インレットのような中間製品だけでなく、図19および図20に示すようなインレットをプラスチックカードに内蔵した、シールラベルに付けた、または紙に抄き込んだICカード、IDラベルおよびICタグなどの最終製品も含むものである。
本実施例の作製方法を経て完成した図19および図20に示す半導体装置に無線で信号を入力し所定の動作をするかを検査した。光学顕微鏡で観察した全ての半導体装置(光学顕微鏡で観察対象となった集積回路を含む半導体装置)が動作することが確認された。表1の光学顕微鏡観察の結果もふまえると、液体を供給しながら素子形成層を基板から分離することにより、剥離によって生じた静電気が放電することを防止することができたと考えられる。すなわち、本発明の実施により、剥離で生じた電荷により、半導体装置に含まれる半導体素子が破壊されること、および特性が劣化することを防止することができることが分かった。
なお、本実施例の構造では、剥離によって現れる素子形成層102の下面はタングステンの酸化物や酸化窒化シリコンからなり、抵抗が高い材料であるが、本実施例を適用することにより、集積回路が剥離放電によって破壊されることを防ぐことができる。したがって、本発明を適用することで、素子形成層102の下面を形成する材料は導電性材料に限定されず、絶縁材料で形成することができる。以上の通り、本発明により、剥離によって生じた電荷が、分離された2つの層の内部のどちらにも放電させないようすることができるので、素子形成層の下面が絶縁材料であっても、素子形成層に含まれる半導体素子が剥離で生じた静電気による破壊、および半導体素子の特性の劣化を防止することができる。
また、素子形成層102を曲げることで、素子形成層102を基板から分離している。素子形成層102を曲げることで、素子形成層102に外力が加わった結果、割れたり、ひびが入ったりする場合がある。本発明のように液体を供給しながら、素子形成層102を基板100から分離することで、素子形成層102を変形したことによる破壊(ひびや割れ)がほとんど発生しないことが分かっている。
Figure 2008109123
表2は、図18の状態で、光学顕微鏡により素子形成層102のひびや割れの有無を観察した結果を示す。表2には、液体116にCO水を用いた基板(サンプル)と、液体116を供給していない基板(サンプル)の光学顕微鏡による観察結果を示す。液体を供給しないで剥離された素子形成層では、半数程度に割れやひびが発生しているが、CO水を注入することで、割れやひびの発生を4%程度に低減できることが分かる。
したがって、液体を供給しながら素子形成層を基板から分離することで、剥離で生じた静電気による半導体素子の破壊や特性劣化を防止できると共に、変形による素子形成層の破壊(割れやひび)の発生を抑えることもできる。
本実施例では、実施例1と異なる方法で液体116を供給する方法を説明する。本実施例では、液体116を霧状にして噴射する方法を説明し、実施例1と共通な部分は説明を省略する。
実施例1と同様に、図10〜図13を用いて説明した工程を行う。次に、実施例1では素子形成層102の剥離した下面に、プラスチック製のピンセットを挿入し、図14に示すように剥離層101上面と素子形成層102の下面の間に隙間115を生じさせた。本実施例では、この工程は不要である。
次に、実施例1と同様にローラ118を加熱剥離フィルム111の上から転がして、加熱剥離フィルム111と共に素子形成層102を剥離層101から剥離する。ローラ118を転がすときに、図21に示すようにローラ118を転がす側から、素子形成層102と剥離層101の隙間に向かって、噴霧手段130から液体116を霧状にして吹き付けた。ローラ118を回転することで剥離が生ずる部分が濡れるように、液体116を噴霧する。
図22に示すように、ローラ118を回転させながら、剥離が生ずる部分が濡れるように、噴霧手段130から液体116を噴霧する。ローラ118により、加熱剥離フィルム111と共に素子形成層102が基板100から分離される。次に、加熱剥離フィルム111と素子形成層102の積層体をローラ118から剥がし、図18に示すように、加熱剥離フィルム111に固定され、半導体装置ごとに分割された素子形成層102を得る。
本実施例の方法で、液体116として、実施例1と同じ濃度のCO水を用いて、図18までの工程を行った。液体の供給方法が違うことを除いて、他は、実施例1と同じ手段を用いて同じ工程を行った。なお、本実施例では、霧吹きでCO水を吹き付けた。
本実施例でも、実施例1と同様、図18の状態で、光学顕微鏡で素子形成層102を観察して放電による電力破壊あるかを検査した。光学顕微鏡観察は、同じ基板100を用いて形成された全ての集積回路について行った。本実施例でも、電力破壊している集積回路は無かった。
光学顕微鏡で観察した素子形成層102で、実施例1と同様、図19または図20の半導体装置を作製し、無線で信号を入力し半導体装置が所定の動作をするかを検査した。全ての半導体装置が動作することが確認された。よって、本実施例の方法も、実施例1同様、液体を供給しながら素子形成層を基板から分離することにより、剥離によって生じた静電気が放電することを防止することが確認された。
本実施例では、図14に示された剥離層101上面と素子形成層102の下面の間の隙間115を広げる工程が不要であるため、実施例1の方法よりも剥離工程の自動化が容易である。
本実施例では、実施例1および実施例2と異なる方法で液体116を供給する方法を説明する。実施例1と共通な部分は説明を省略する。本実施例では、液体116に浸しながら、素子形成層102を基板から分離することで、液体を供給する方法を説明する。
実施例1と同様に、図10〜図14を用いて説明した工程を行う。次に、図23に示すように、液体116を入れた容器140を用意する。容器140内で、基板100、剥離層101および素子形成層102を液体116に浸す。加熱剥離フィルム111が液体116の水面側になるように、容器140中に基板100を置く。
この状態で、図24に示すように、ローラ118を加熱剥離フィルム111の上から転がして、加熱剥離フィルム111と共に素子形成層102を剥離層101から剥離する。液体116中で、素子形成層102から剥離層101が剥離されるため、剥離が生じる面を常時液体116に浸すことができる。加熱剥離フィルム111が液体116に浸らないように、容器140の液体116の量を調節することが好ましい。これは、加熱剥離フィルム111が液体116に触れていると、ローラ118に加熱剥離フィルム111が貼り付きにくくなるからである。
次に、加熱剥離フィルム111と素子形成層102の積層体をローラ118から剥がし、図18に示すように、加熱剥離フィルム111に固定され、分割された素子形成層102を得る。
本実施例の方法で、液体116として、実施例1と同じ濃度のCO水を用いて、図18までの工程を行った。液体の供給方法が違うことを除いて、他は、実施例1と同じ手段を用いて同じ工程を行った。
本実施例でも、実施例1と同様、図18の状態で、光学顕微鏡で素子形成層102を観察して、放電による電力破壊の有無を確認した。光学顕微鏡観察は、1つの基板100上に形成した全ての集積回路に対して行った。本実施例でも、電力破壊している集積回路は無かった。
光学顕微鏡で観察した素子形成層102で、実施例1と同様、図19または図20の半導体装置を作製し、無線で信号を入力し半導体装置が動作するかを検査した。全ての半導体装置が動作することが確認された。よって、本実施例の方法も、実施例1同様、液体を供給しながら素子形成層を基板から分離することにより、剥離によって生じた静電気が放電することを防止できることが確認された。
なお、本実施例では、容器140の液体116の深さに注意が必要である。液体116の深さが基板100の厚みとほぼ同じ高さなるようにするのが望ましかった。液体116が深いと加熱剥離フィルム111の上面が濡れて、ローラ118に加熱剥離フィルム111が貼り付かなくなるおそれがある。逆に液体116が極端に浅いと、剥離層101と素子形成層102の隙間に液体116が浸入しないおそれがあるからである。図23の状態で、基板100を容器140に置いたときに、液体116が剥離層101と素子形成層102の隙間に浸入する様子は目視で確認できる。液体116が浸入しているかを確認することで、液体116の量を調節する。
以上、実施例1乃至3で詳述したように、液体を供給しながら素子形成層を基板から分離することで、剥離で生じた静電気による半導体素子の破壊や特性劣化を防止できる。さらに、機械的な外力が加わることで生ずる割れやひびのような破壊が、素子形成層で発生することを低減することもできる。
図29を用いて、本実施例では、アンテナと無線通信可能な集積回路を有する半導体装置の構成例を説明する。
図29(A)は、本発明に係る半導体装置としてIDラベルの構成例を示す図である。ラベル台紙160(セパレート紙)上に複数のIDラベル161が形成されている。各IDラベル161は、無線通信が可能なアンテナと集積回路を有するインレット162を内包している。IDラベル161は、ボックス163に収納されている。IDラベル161には、その商品や役務に関する情報(商品名、ブランド、商標、商標権者、販売者、製造者等)が記されている。一方、内蔵されているインレット162の集積回路には、その商品(または商品の種類)固有のIDナンバーが記憶されている。インレット162の集積回路には、IDラベル161の表面にラベルに明記しきれない多大な情報、例えば、商品の産地、販売地、品質、原材料、効能、用途、数量、形状、価格、生産方法、使用方法、生産時期、使用時期、賞味期限、取扱説明、商品に関する知的財産情報等が記憶されている。
図29(B)は、IDタグ165の構成例を示す図である。IDタグ165には、紙やプラスチックのタグにインレット162を内蔵している。無線通信可能なIDタグ165を商品に備え付けることにより、商品管理が容易になる。例えば、商品が盗難された場合に、商品の経路を辿ることによって、その犯人を迅速に把握することができる。このように、IDタグを備えることにより、いわゆるトレーサビリティに優れた商品を流通させることができる。
図29(C)は、IDカード166の構成例を示す図である。IDカード166は、2枚のプラスチックカードの間にインレット162(図示されていない)が挟まれて構成されている。このようなIDカード166としては、キャッシュカード、クレジットカード、プリペイドカード、電子乗車券、電子マネー、テレフォンカード、会員カード等のあらゆるカード類が含まれる。
図29(D)は、紙に集積回路を内包した半導体装置の構成例を示す図であり、本発明を無記名債券167として構成した例を示す。無記名債券167には、インレット162が埋め込まれている。無記名債券167には、切手、切符や入場券などのチケット、商品券、図書券、文具券、ビール券、おこめ券、各種ギフト券、各種サービス券等が含まれるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
図30を用いて、本実施例では、本発明の半導体装置として、アクティブマトリクス型の液晶モジュールの構成例を説明する。図30(A)は、液晶モジュールの正面図であり、図30(B)は図30(A)中のA−A’で切断した断面図である。
200は第1の可撓性基板、点線で示された201は信号線駆動回路、202は画素部、203は走査線駆動回路である。第1の可撓性基板200上に、薄膜トランジスタなどからなる画素部202、信号線駆動回路201、および走査線駆動回路203が素子形成層190に形成されている。素子形成層190を第1の可撓性基板200に接着剤により固定することで、液晶モジュール用基板が構成されている。液晶モジュール用基板は、上述した実施の形態、実施例1〜4で説明した方法で作製される。
次に図30(B)を用いて、素子形成層190の断面構造について説明する。素子形成層190において、半導体素子は絶縁膜からなる下地膜209上に形成される。信号線駆動回路201はnチャネル型薄膜トランジスタ211とpチャネル型薄膜トランジスタ212とを組み合わせたCMOS回路を有する。画素部202にはスイッチング用薄膜トランジスタ213と容量素子214を有する。スイッチング用薄膜トランジスタ213は層間絶縁膜221によって覆われている。層間絶縁膜221上には画素電極222が形成されている。画素電極222は、スイッチング用薄膜トランジスタ213に電気的に接続されている。
スイッチング用薄膜トランジスタ213の配線、画素電極222、nチャネル型薄膜トランジスタ211およびpチャネル型薄膜トランジスタ212の配線を覆うように保護膜223が形成されている。保護膜223により、薄膜トランジスタの活性層や層間絶縁膜221等への不純物の侵入を防止することができる。保護膜223上に配向膜224が形成されている。なお、配向膜224は必要に応じて形成される。
素子形成層190内の配線210は、信号線駆動回路201および走査線駆動回路203に入力される信号などを伝送するための配線であり、外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)208が接続される。なお、本発明の液晶モジュールには、FPC208のみを取り付けた形態と、FPC208およびPWB(プリント配線基板)双方を取り付けた形態、双方を含む。
本実施例の液晶モジュールは、第1の可撓性基板200と素子形成層190とを有する液晶モジュール用基板と、第2の可撓性基板230を基材とする対向基板と、シール材205と、液晶240と、FPC(フレキシブルプリントサーキット)208とを有し、撓めることが可能である。
対向基板は、第2の可撓性基板230上に、カラーフィルタ231およびブラックマトリクス(BM)232、対向電極233、配向膜234が形成されている。カラーフィルタ231は第1の可撓性基板200側に設けることもできる。また、対向電極233を第1の可撓性基板200の素子形成層190に設けて、IPS方式の液晶モジュールを構成することができる。
第1の可撓性基板200に対向して、第2の可撓性基板230がシール材205により固定され、第1の可撓性基板200と第2の可撓性基板230の間に、シール材205によって、液晶240が封入されている。
本実施例では、信号線駆動回路201、走査線駆動回路203を素子形成層190に形成する例を示したが、画素部202のみを素子形成層190に形成し、信号線駆動回路201、走査線駆動回路203は、シリコンウエハを用いたICチップで構成し、COG法やTAB法により、第1の可撓性基板200上の画素部202と電気的に接続する構成とすることもできる。
図31を用いて、本実施例では、本発明の半導体装置として、アクティブマトリクス型のELモジュールの構成例を説明する。図31(A)は、ELモジュールの正面図であり、図31(B)は図31(A)中のA−A’で切断した断面図である。
図31に示すELモジュールは撓めることが可能であり、素子形成層内に形成されたトランジスタおよび発光素子を第1の可撓性基板301と第2の可撓性基板306との間に形成したシール材305によって封止された構成である。
第1の可撓性基板301上に、画素部302、信号線駆動回路303と走査線駆動回路304とを含む素子形成層300が接着剤により固定され、ELモジュール用基板が構成される。ELモジュール用基板は、上述した実施の形態、実施例1〜4で説明した方法で作製される。
シール材305と第2の可撓性基板306とによってELモジュール用基板を封止することでELモジュールが構成される。本実施例のELモジュールは、ELモジュール用基板とシール材305と第2の可撓性基板306で密閉された空間には充填材307が充填されている。充填材307としては窒素やアルゴンなどの不活性な気体の他に、紫外線硬化樹脂または熱硬化樹脂を用いることができ、ポリビニルクロライド、アクリル、ポリイミド、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルブチラル、またはエチレンビニレンアセテートを用いることができる。
以下、素子形成層300の構造を説明する。画素部302、信号線駆動回路303および走査線駆動回路304とは薄膜トランジスタを複数有する、図31(B)では信号線駆動回路303に含まれる薄膜トランジスタ308と、画素部302に含まれる薄膜トランジスタ310のみ図示されている。画素部302は発光素子311を有し、発光素子311は、薄膜トランジスタ310と電気的に接続されている。
引き回し配線314は外部から素子形成層300内の回路に信号や電源を供給するための配線である。引き回し配線314は、引き回し配線315b、引き回し配線315aを介して2層構造の接続端子316と接続されている。接続端子316はフレキシブルプリントサーキット(FPC)318が有する端子と異方性導電膜319を介して電気的に接続されている。
本発明の半導体装置は、実施例5で説明した液晶モジュールや、実施例6のELモジュールを表示部に具備した電子機器を含むものである。以下、液晶モジュールとELモジュールをまとめて「表示モジュール」とよぶ。このような電子機器として、コンピュータ用のモニタ、テレビジョン装置(単にテレビ、またはテレビジョン受信機ともよぶ)、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等のカメラ、携帯電話装置(単に携帯電話機、携帯電話ともよぶ)およびPDA(Personal Digital Assistant)等の携帯情報端末、ノート型コンピュータ、カーオーディオ、ナビゲーションシステム、デジタル音楽プレーヤ、携帯型DVD再生装置、携帯型ゲーム機、業務用ゲーム機等が挙げられる。その具体例について、図32を参照して説明する。
図32(A)、(B)はテレビジョン装置である。内蔵されている表示モジュールの構造には、画素部のみが素子形成層内に形成されて、走査線側駆動回路および信号線側駆動回路は基板に実装されている構造、画素部と走査線側駆動回路を素子形成層内形成し、信号線側駆動回路は別途ドライバICとして基板に実装されている構造、または、画素部と信号線側駆動回路と走査線側駆動回路が素子形成層内に形成する構造などがある。本発明の表示モジュールはいずれの構造も採用できる。なお、走査線側駆動回路および、信号線駆動回路を基板に実装するには、TAB方式、COG方式などの実装方式を用いる。
テレビジョン装置は、表示モジュール以外の外部回路として、映像信号の入力側では、チューナで受信した信号のうち、映像信号を増幅する映像信号増幅回路と、そこから出力される信号を赤、緑、青の各色に対応した色信号に変換する映像信号処理回路と、その映像信号をドライバICの入力仕様に変換するためのコントロール回路などを有する。コントロール回路は、走査線側と信号線側にそれぞれ信号が出力する。デジタル駆動する場合には、信号線側に信号分割回路を設け、入力デジタル信号を複数に分割して供給する構成とすることもできる。
チューナで受信した信号のうち、音声信号は、音声信号増幅回路に送られ、その出力は音声信号処理回路を経てスピーカーに供給される。制御回路は受信局(受信周波数)や音量の制御情報を入力部から受け、チューナや音声信号処理回路に信号を送出する。
図32(A)、(B)に示すように、テレビジョン装置には、表示モジュールが筐体に組み見込まれている。表示モジュールにより主画面403が形成され、その他付属設備としてスピーカー部409、操作スイッチなどが備えられている。このように、テレビジョン装置を完成させることができる。
図32(A)に示すように、筐体401に液晶モジュール402が組みこまれている。受信機405により一般のテレビ放送の受信をはじめ、モデム404を介して有線または無線による通信ネットワークに接続することにより一方向(送信者から受信者)または双方向(送信者と受信者間、又は受信者間同士)の情報通信をすることもできる。テレビジョン装置の操作は、筐体に組みこまれたスイッチ、または別体のリモコン操作機406により行うことが可能である。このリモコン装置にも出力する情報を表示する表示部407を設けることができる。
また、テレビジョン装置にも、主画面403の他にサブ画面408を第2の表示用パネルで形成し、チャネルや音量などを表示する構成が付加される構成とすることができる。この構成において、主画面403を視野角の優れたELモジュールで構成し、サブ画面408を低消費電力で表示可能な液晶モジュールで形成するとよい。また、低消費電力化を優先させるためには、主画面403を液晶モジュールで形成し、サブ画面408をELモジュールで形成し、サブ画面408は点滅可能とする構成とするとよい。
図32(B)は例えば20〜80インチの大型の表示部を有するテレビジョン装置であり、筐体410、操作部であるキーボード部412、表示部411、スピーカー部413等を含む。表示部411に表示モジュールが用いられる。図32(B)の表示部411に、湾曲可能な表示モジュールを用いているので、表示部411が湾曲したテレビジョン装置となっている。このように、可撓性の表示モジュールを用いることで、表示部411の形状が平面だけに制限されることがなく、様々な形状のテレビジョン装置を作製することができる。
本発明により、表示モジュールの歩留まりを向上できるため、コストダウンも達成できる。よって本発明を用いたテレビジョン装置では、大画面の表示部を有しても低いコストで製造することができる。
もちろん、本発明の表示モジュールはテレビジョン装置に限定されず、パーソナルコンピュータのモニタをはじめ、鉄道の駅や空港などにおける情報表示盤や、街頭における広告表示盤など大面積の表示媒体としても様々な用途に適用することができる。
本発明の表示モジュールは、携帯電話、デジタルカメラなど各種の携帯機器の表示部に適用できる。図32(C)に、携帯機器の一例として、電子書籍の構成例を示す。電子書籍は、本体421、表示部422、423、記憶媒体424、操作スイッチ425、アンテナ426等を含む。表示部422に可撓性の表示モジュールを用いることで、携帯機器の軽量化を図ることができる。
本実施例では、液体を供給しながら素子形成層を基板から分離することで、剥離を生じさせる力を弱くできること、また素子形成層に割れやヒビなどの損傷の発生を回避できることを説明する。
まず、剥離試験を行った試料の作製方法を説明する。
図33は、剥離試験を行った試料の積層構造を説明するための図である。ガラス基板500を用意した。ガラス基板500には、旭硝子社製の無アルカリガラス(商品名AN−100)を使用した。厚さは0.7mmであり、サイズは100mm×120mmである。
ガラス基板500上に、プラズマCVD装置で、酸化窒化シリコン(SiO、x>y)膜501を厚さ100nm形成した。酸化窒化シリコン膜501の形成のためのプロセスガスには、SiHおよびNOを用いた。酸化窒化シリコン膜501上に、スパッタリング装置により厚さ50nmのタングステン膜502を形成した。ターゲットにタングステンを用い、放電用ガスにアルゴンガスを用いた。タングステン膜502は剥離層として機能する。
タングステン膜502上に、素子形成層とみなす絶縁膜と半導体膜の積層膜を形成する。まず、プラズマCVD装置で酸化窒化シリコン(SiO、x>y)膜503を厚さ600nm形成した。酸化窒化シリコン膜503を形成するプロセスガスにSiHおよびNOを用いた。また、タングステン膜502上に酸化窒化シリコン膜503を堆積させる前に、酸化窒化シリコン膜503を形成するチャンバーにNOガスだけを供給し、NOガスを励起してプラズマ化することで、タングステン膜502の表面を酸化して、タングステン酸化物を形成した。このプラズマ処理は、タングステン膜502と酸化窒化シリコン膜503との界面で、他の界面よりも優先して剥離を生じさせるための処理である。
プロセスガスにSiH、H、NHおよびNOを用い、プラズマCVD装置で、厚さ100nmの酸化窒化シリコン(SiO、x<y)膜504を酸化窒化シリコン膜503上に形成した。プロセスガスにSiHおよびNOを用い、プラズマCVD装置で、厚さ100nmの酸化窒化シリコン(SiO、x>y)膜505を酸化窒化シリコン膜504上に形成した。プロセスガスにSiHおよびHを用い、プラズマCVD装置で、厚さ66nmの非晶質シリコン膜506を酸化窒化シリコン膜505上に形成した。酸化窒化シリコン膜504、酸化窒化シリコン膜505および非晶質シリコン膜506は、プラズマCVD装置の同じチャンバー内で形成し、チャンバー内に供給するプロセスガスを切り替えて、これらの膜を連続して形成した。
次に、プロセスガスにSiH、H、N、NHおよびNOを用い、プラズマCVD装置で、厚さ100nmの酸化窒化シリコン(SiO、x<y)膜507を非晶質シリコン膜506上に形成した。プロセスガスにSiHおよびNOを用い、プラズマCVD装置で、厚さ600nmの酸化窒化シリコン(SiO、x>y)膜508を酸化窒化シリコン膜507上に形成した。
次いで、UVレーザー光をガラス基板500から照射して、膜501〜508が形成されたガラス基板500を切断することで、試料のサイズを20mm×100mmの短冊状にした。図34に、短冊状に加工された試料の平面図を示す。次に、剥離のきっかけをつくるため、UVレーザー光を照射して、図34に示すように、タングステン膜502に達する溝510を試料に形成した。溝510を形成することで、酸化窒化シリコン膜503とタングステン膜502の間で剥離が生ずる。以上の方法で、剥離試験を行う試料を準備した。
次に、剥離試験の方法を説明する。幅20mm程度の加熱剥離テープを用意した。加熱剥離テープには、電気化学工業社製のエレグリップテープ(品種FA1250)を用いた。この加熱剥離テープの基材と粘着層を合わせた厚さは150μmであり、粘着層の厚さは50μmである。加熱剥離テープの基材はPET(ポリエチレンテレフタレート)でなる。
溝が形成された試料に加熱剥離テープを貼り付けた。加熱剥離テープは酸化窒化シリコン膜508側に貼り付けている。加熱剥離テープを引き剥がすことで、基板500から膜508乃至503でなる積層膜を剥がすことができる。
加熱剥離テープを引っ張り、膜508乃至503でなる積層膜がタングステン膜502から剥離するのに必要な引っ張り力を測定した。剥離試験には、島津製作所製の小型卓上試験機(EZ−TEST EZ−S−50N)を用いた。剥離試験方法には、日本工業規格(JIS)の規格番号JIS Z0237に準拠する粘着テープ・粘着シート試験方法を用いた。試料に純水を供給しながら剥離を行う場合と、純水を供給せずに剥離を行った場合で、それぞれ、引っ張り力を測定した。なお、純水の供給は、試料を試験機に取り付けた後、剥離部分にスポイトで純水を滴下することで行った。
図35は剥離試験結果を示すグラフである。図35の縦軸は、加熱剥離テープに加えた引っ張り力であり、横軸はストロークである。ストロークとは、力の作用点の変位を表している。つまり、剥離が起こっている点の変位である。
図35のグラフから、純水を供給する場合、引っ張り力が純水を供給しない場合の1/2以下になっていることが分かる。この剥離試験によって、純水を供給することで、より弱い力で剥離を行うことができることが確認された。
また、純水を供給しないで剥離試験を行った場合、図35のグラフは、鋸歯状のプロファイルを示している。鋸歯状のプロファイルは、次のように剥離が進行していることを示している。純水を供給しないで剥離をさせると、剥離を進行させるために純水を供給する場合よりも強い力が作用点にかかっているが、剥離がすすむと、その力が急激に減少する。このような作用点に加わる力の増大、および急激な減少を繰り返しながら、剥離が進行する。
純水を供給しないで剥離した試料を観察すると、引っ張り力が急激に減少した箇所ではクラックが発生していることが確認された。これに対して、純水を供給しながら剥離試験を行った試料にはクラックは発生していなかった。以上の通り、純水を供給しながら剥離を行うことで、クラックが生じることを回避することができることが分かった。
なお、純水は極性液体であるが、比較として媒質が非極性の非極性液体を供給しながら剥離試験を行った。例えば、液体として、ハイドロフルオロエーテル(HFE)を用いた。HFEを供給しながら剥離試験を行った場合は、剥離を行うために、液体を供給しない場合よりも大きな引っ張り力を必要とした。ベンゼンの場合も、HFEと同様の結果であった。
以上の剥離試験から次のようなことが分かった。純水、水溶液、エタノール、アセトンなどの極性液体を供給しながら剥離を行うことで、剥離帯電による放電をなくすことができるとともに、剥離に必要な力を低下することができ、かつ、剥離される対象にクラックなど損傷の発生を回避することができる。
半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、基板10上に素子形成層11を形成することを説明するための図である。 半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層11の上面に支持基材13を固定することを説明するための図である。 半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層11と剥離層12の界面で剥離が生ずることを説明するための断面図である。 半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、図3よりも、素子形成層11と剥離層12の界面で剥離が進んだことを示す図である。 半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層11が基板10から分離されたことを示す図である。 半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層11の下面に第1の可撓性基板18を固定し、支持基材13を除去することを説明する図である。 本発明の作製方法により作製された半導体装置の断面図である。 半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、液体保持手段を用いて液体を供給することを説明する図である。 半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、液体保持手段を用いて液体を供給することを説明する図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、基板100上に剥離層101および素子形成層102からなる積層物の断面図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層102に溝110を形成することを説明する図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、加熱剥離フィルム111からセパレートフィルム112の一部を除去することを説明する図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、加熱剥離フィルム111を素子形成層102に固定する方法を説明する図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層102と剥離層101に隙間115を広げる方法を説明する図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層102と剥離層101に隙間115に液体116を供給する方法を説明する図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、液体116を供給しながら素子形成層102を基板100から分離する方法を説明する図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層102が基板100から分離されたことを説明する図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、加熱剥離フィルム111によって保持されている分割された素子形成層102の断面図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、半導体装置の断面図である。 実施例1の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、半導体装置の断面図である。 実施例2の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層102と剥離層101に隙間115に液体116を供給する方法を説明する図である。 実施例2の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層102を剥離しながら素子形成層102と剥離層101に隙間115に液体116を供給する方法を説明する図である。 実施例3の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層102と剥離層101に隙間に液体116を供給する方法を説明する図である。 実施例3の半導体装置の作製方法を説明するための断面図であり、素子形成層102を剥離しながら素子形成層102と剥離層101に隙間に液体116を供給する方法を説明する図である。 実施例1の剥離層を形成する方法を説明するための断面図である。 実施例1の素子形成層を形成する方法を説明するための断面図であり、剥離層101上に素子形成層の絶縁膜103を形成することを説明する図である。 実施例1の素子形成層を形成する方法を説明するための断面図であり、絶縁膜103上に薄膜トランジスタを含んだ集積回路を形成することを説明する図である。 実施例1の素子形成層を形成する方法を説明するための断面図であり、素子形成層102の断面図である。 アンテナと無線通信可能な集積回路を有する半導体装置の構成例を示す図である。 本発明に係る半導体装置の構成例を示す図であり、(A)は液晶モジュールの正面図であり、(B)は液晶モジュールの断面図である。 本発明に係る半導体装置の構成例を示す図であり、(A)はELモジュールの正面図であり、(B)はELモジュールの断面図である。 本発明に係る半導体装置の構成例を示す図であり、(A)、(B)はテレビジョン装置の外観図であり、(C)は電子書籍の外観図である。 剥離試験を行った試料の積層構造を示す断面図である。 剥離試験を行った試料の平面図である。 剥離試験の結果を示すグラフである。
符号の説明
10 基板
11 素子形成層
12 剥離層
13 支持基材
14 支持基材
15 液体
17 剥離の先端部分
18 第1の可撓性基板
19 第2の可撓性基板
21 液体保持手段
22 ローラ
100 基板
101 剥離層
101a 酸化窒化シリコン層
101b タングステン層
102 素子形成層
103 絶縁膜
103a 酸化窒化シリコン層
103b 酸化窒化シリコン層
104 nチャネル型TFT
105 pチャネル型TFT
106 アンテナ
107 絶縁膜
108 樹脂層
110 溝
111 加熱剥離フィルム
112 セパレートフィルム
113 加熱剥離フィルム
114 ローラ
115 隙間
116 液体
117 スポイト
118 ローラ
119 部分
121 ラミネートフィルム
122 ラミネートフィルム
123 フィルム
130 噴霧手段
140 容器
160 ラベル台紙
161 IDラベル
162 インレット
163 ボックス
165 IDタグ
166 IDカード
167 無記名債券
190 素子形成層
200 第1の可撓性基板
201 信号線駆動回路
202 画素部
203 走査線駆動回路
204 第2の可撓性基板
205 シール材
208 フレキシブルプリントサーキット
209 下地膜
210 配線
211 nチャネル型薄膜トランジスタ
212 pチャネル型薄膜トランジスタ
213 スイッチング用薄膜トランジスタ
214 容量素子
221 層間絶縁膜
222 画素電極
223 保護膜
224 配向膜
230 第2の可撓性基板
231 カラーフィルタ
232 ブラックマトリクス(BM)
233 対向電極
234 配向膜
240 液晶
300 素子形成層
301 第1の可撓性基板
302 画素部
303 信号線駆動回路
304 走査線駆動回路
305 シール材
306 第2の可撓性基板
307 充填材
308 薄膜トランジスタ
310 薄膜トランジスタ
311 発光素子
314 引き回し配線
315a 引き回し配線
315b 引き回し配線
316 接続端子
318 フレキシブルプリントサーキット(FPC)
319 異方性導電膜
401 筐体
402 液晶モジュール
403 主画面
404 モデム
405 受信機
406 リモコン操作機
407 表示部
408 サブ画面
409 スピーカー部
410 筐体
411 表示部
412 キーボード部
413 スピーカー部
421 本体
422 表示部
424 記憶媒体
425 操作スイッチ
426 アンテナ
500 ガラス基板
501 酸化窒化シリコン膜
502 タングステン膜
503 酸化窒化シリコン膜
504 酸化窒化シリコン膜
505 酸化窒化シリコン膜
506 非晶質シリコン膜
507 酸化窒化シリコン膜
508 酸化窒化シリコン膜
510 溝

Claims (13)

  1. 半導体素子を含む基板上に形成された素子形成層を、前記基板から分離することを有する半導体装置の作製方法であり、
    前記素子形成層を分離することによって現れる面を液体で濡らしながら、前記素子形成層を分離することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  2. 基板上に剥離層を形成し、
    前記剥離層上に半導体素子を含む素子形成層を形成し、
    力を加えることにより、前記剥離層と前記素子形成層の界面で剥離を生じさせ、
    前記剥離によって現れる面を液体で濡らしながら、前記素子形成層を前記基板から分離することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  3. 基板上に剥離層を形成し、
    前記剥離層上に半導体素子を含む素子形成層を形成し、
    力を加えることにより前記剥離層と前記基板の界面で剥離を生じさせ、
    前記剥離によって現れる面を液体で濡らしながら、前記素子形成層を前記基板から分離することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  4. 基板上に剥離層を形成し、
    前記剥離層上に半導体素子を含む素子形成層を形成し、
    力を加えることにより前記剥離層の内部で剥離を生じさせ、
    前記剥離によって現れる面を液体で濡らしながら、前記素子形成層を前記基板から分離することを特徴とする半導体装置の作製方法。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記液体は、純水であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記液体は、酸性またはアルカリ性の水溶液であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  7. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記液体は、塩の水溶液であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  8. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記液体は、気体となる分子が溶けている水溶液であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  9. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記液体は、二酸化炭素の水溶液であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  10. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記液体は、塩化水素の水溶液であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  11. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記液体は、水と揮発性の液体を含むことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  12. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記液体は、有機溶剤であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
  13. 請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記液体は、水とエタノールを含む液体、または水とアセトンを含む液体であることを特徴とする半導体装置の作製方法。
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