JP2008108842A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体チップの冷却性能に優れた半導体装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】半導体チップを内蔵した非絶縁型半導体モジュール2と、半導体チップの冷却を行う冷却器3と、高分子材料を母材として成り非絶縁型半導体モジュール2及び冷却器3の間に挟み込まれる絶縁層6を備え、絶縁層6の非絶縁型半導体モジュール側表面部分6SM及び冷却器側表面部分6SHには、膨潤助剤8が浸透されていると共に熱伝導性粒子9が添加され、非絶縁型半導体モジュール2及び冷却器3の間に挟み込まれて所定荷重が負荷された段階で形成される伝熱パス10を有している。
【選択図】図1
【解決手段】半導体チップを内蔵した非絶縁型半導体モジュール2と、半導体チップの冷却を行う冷却器3と、高分子材料を母材として成り非絶縁型半導体モジュール2及び冷却器3の間に挟み込まれる絶縁層6を備え、絶縁層6の非絶縁型半導体モジュール側表面部分6SM及び冷却器側表面部分6SHには、膨潤助剤8が浸透されていると共に熱伝導性粒子9が添加され、非絶縁型半導体モジュール2及び冷却器3の間に挟み込まれて所定荷重が負荷された段階で形成される伝熱パス10を有している。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体チップを内蔵した非絶縁型半導体モジュールを有する半導体装置及びその製造方法に関するものである。
従来、上記したようなトランジスタやサイリスタなどの半導体チップを用いた半導体装置としては、直流電力を交流電力に変換するインバータがあるほか、交流電力を直流電力に変換するコンバータがある(例えば非特許文献1参照)。
このような半導体装置において、電力が大きくなるにつれて半導体チップからの放熱量が多くなって高温(60〜135℃)になるので、上記半導体チップに冷却器を取付けて冷却する必要があり、加えて、絶縁型半導体モジュールと比較してコンパクト化及び低コスト化を実現可能な非絶縁型半導体モジュールでは、チップ電極と接合するバスバーと上記冷却器との間に絶縁シートを配置して絶縁性を確保する必要がある。
この場合、絶縁シートを構成する母材に熱伝導性の高いセラミックやアルミナなどのフィラーを高充填することで、絶縁シートの熱伝導性を高めて放熱性の向上を図るようにしている(例えば特許文献1参照)。
「機械工学便覧」社団法人 日本機械学会 発行 昭和63年5月15日 A8−62〜A8−65 特開2002−206030号公報
「機械工学便覧」社団法人 日本機械学会 発行 昭和63年5月15日 A8−62〜A8−65
しかしながら、上記した半導体装置では、絶縁シートに熱伝導性の高いフィラーを高充填しているものの、半導体モジュール側のバスバーと接触する部分には、母材のみから成るスキン層が形成されているので、接触熱抵抗が高くなってしまい、放熱性の低下を招いてしまうという問題を有しており、この問題を解決することが従来の課題となっていた。
本発明は、上記した従来の課題に着目してなされたもので、非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間における熱伝達性が良好であり、半導体チップの冷却性能に優れた半導体装置及びその製造方法を提供することを目的としている。
本発明の半導体装置は、半導体チップを内蔵した非絶縁型半導体モジュールと、半導体チップの冷却を行う冷却器と、高分子材料を母材として成り上記非絶縁型半導体モジュール及び冷却器の間に挟み込まれる絶縁層を備え、上記絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分には、膨潤助剤が浸透されていると共に熱伝導性粒子が添加され、上記非絶縁型半導体モジュール及び冷却器の間に挟み込まれて所定荷重が負荷された段階で形成される伝熱パスを有している構成としたことを特徴としており、この半導体装置の構成を前述した従来の課題を解決するための手段としている。
一方、本発明の半導体装置の製造方法は、上記した半導体装置を製造するに際して、絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分に、膨潤助剤を浸透させると共に熱伝導性粒子を添加した後、非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間に絶縁層を挟み込んで所定荷重を負荷することで、該絶縁層に伝熱パスを形成しつつ非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間に組み付ける構成としている。
本発明の半導体装置において、絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分に浸透させた膨潤助剤により、絶縁層の表面部分の軟化及び膨潤作用が促進されるので、絶縁層の界面の非絶縁型半導体モジュール及び冷却器に対する密着性が高まるのに加えて、絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側及び冷却器側のうちの少なくともいずれか一方側に熱伝達可能な伝熱パスを設けているので、すなわち、従来の絶縁シートにおいて伝熱の障害となっていた母材のみから成るスキン層をなくしているので、熱抵抗が大幅に低減することとなり、その結果、非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間における熱伝達性能が向上することとなる。
本発明の半導体装置の製造方法では、絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分に、膨潤助剤を浸透させると共に熱伝導性粒子を添加した後、非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間に絶縁層を挟み込んで所定荷重を負荷するようになせば、絶縁層を非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間に組み付けるのと同時に、この絶縁層に伝熱パスが形成されることとなり、したがって、高熱伝達特性を有する半導体装置を簡単に製造し得ることとなる。
本発明によれば、上記した構成としているので、非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間における熱伝達性能を高めることができ、その結果、半導体チップの冷却性能の向上を実現することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
本発明の半導体装置において、熱伝導性粒子は、絶縁層の表面部分の熱伝導率よりも高い熱伝導率の熱伝導性粒子を含んでいる構成とすることが望ましく、この構成とすると、絶縁層の表面部分における熱伝達性がより向上することとなる。ここで、高い熱伝導率の熱伝導性粒子としては、例えば、アルミナや、酸化マグネシウムや、酸化ベリリウムや、窒化アルミニウムや、窒化ホウ素や、窒化けい素や、炭化けい素や、ダイヤモンドを用いることができ、これらの物質はいずれも熱伝導率が20〜3000W/mKである。
また、本発明の半導体装置において、上記熱伝導性粒子の体積抵抗率を1010Ωcm以上とした構成とすることが望ましく、この場合には、絶縁材としての信頼性を確保したうえで、放熱性の高い絶縁層が得られることとなる。
さらに、本発明の半導体装置において、絶縁層の表面部分における伝熱パスは、絶縁層にその厚み方向の所定荷重を負荷した時点で、絶縁層の表面部分に添加した熱伝導性粒子がこの表面部分(いわゆるスキン層)を機械的に破壊することで形成されることから、上記熱伝導性粒子は、表面に鋭利な突起、例えば、角状の突起や針状の突起を有している構成とすることが望ましく、この構成を採用すると、絶縁層にその厚み方向の所定荷重を負荷した際に、絶縁層の表面部分を機械的に破壊し易くなる。
さらにまた、本発明の半導体装置において、上記絶縁層は、高分子材料から成る母材の表面部分を除く部分に含まれるフィラーを有し、このフィラーは、上記母材の熱伝導率よりも高い熱伝導率のフィラーを含んでいる構成とすることが可能であり、この構成を採用すると、熱伝達性のより一層の向上が図られることとなる。ここで、熱伝導率の高いフィラーとしては、例えば、アルミナや、酸化マグネシウムや、酸化ベリリウムや、窒化アルミニウムや、窒化ホウ素や、窒化けい素や、炭化けい素や、ダイヤモンドを用いることができ、これらの物質はいずれも熱伝導率が20〜3000W/mKである。
そして、このフィラーの体積抵抗率が1010Ω・cmに満たないと、絶縁層が絶縁材としての信頼性を確保することが困難になるので、フィラーの体積抵抗率を1010Ωcm以上とすることが望ましく、このように成すと、放熱性の高い絶縁層が得られることとなる。
さらにまた、本発明の半導体装置において、上記絶縁層の母材をゴム組成物とした構成とすることができ、この構成を採用すると、柔軟性が高い分だけ絶縁層の界面の非絶縁型半導体モジュール及び冷却器に対する追従性が高まることとなって、接触熱抵抗が大幅に低減することとなり、この際、ゴム組成物としてシリコンゴムを採用すると、柔軟性に加えて耐熱性も良好なものとなり、したがって、柔軟性及び熱伝導性が両立した絶縁層が得られることとなる。
さらにまた、本発明の半導体装置において、上記膨潤助剤は絶縁性を有する液状物質、例えば、シリコンオイルやフッ素系オイルから成っている構成としたり、上記膨潤助剤は揮発性の低い液状物質、例えば、シリコンゴムやフッ素系ゴムに対するシリコンオイルやフッ素系オイルから成っている構成としたりすることができ、膨潤助剤が絶縁性を有する液状物質から成っている場合には、絶縁性を保持しつつ絶縁層の界面の非絶縁型半導体モジュール及び冷却器に対する密着性を高め得ることとなり、一方、膨潤助剤が揮発性の低い液状物質から成っている場合には、膨潤助剤の揮発が抑えられて、非絶縁型半導体モジュール及び冷却器に対する密着性を保持し得ると共に、時間の経過とともに接触熱抵抗が変化するのを抑制し得ることとなる。
上記したように、絶縁層の伝熱パスは、絶縁層にその厚み方向の所定荷重を負荷した時点で、絶縁層の表面部分に添加した熱伝導性粒子がこの表面部分を機械的に破壊することで形成されるが、この際の所定荷重の範囲は、絶縁層の仕様(組成や寸法)に応じて決定される。
一方、本発明の半導体装置の製造方法において、上記した半導体装置を製造するに際して、絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分に、膨潤助剤を浸透させると共に熱伝導性粒子を添加し、続いて、この絶縁層にその厚み方向の所定荷重を負荷することで該絶縁層に伝熱パスを形成した後、この絶縁層を非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間に挟み込んで組み付ける構成とすることが可能である。
この構成を採用すると、非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間に絶縁層を挟み込んだ状態で所定荷重を負荷することができない場合であったとしても、高熱伝達特性を有する半導体装置を簡単に製造し得ることとなる。
また、本発明の半導体装置の製造方法において、絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分に、膨潤助剤を浸透させるのに続いて熱伝導性粒子を直接塗布する構成としたり、絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分に、熱伝導性粒子を5〜74体積%混ぜた膨潤助剤を塗布して浸透させる構成としたりすることができ、前者の場合は、より一層簡単に高熱伝達特性を有する半導体装置を製造し得ることとなり、後者の場合は、絶縁層にその厚み方向の所定荷重を負荷した際に、絶縁層の表面部分を機械的に破壊し易くなるうえ、絶縁層の界面の非絶縁型半導体モジュール及び冷却器に対する密着性を高め得ることとなる。
以下、本発明を図面に基づいて説明する。
[実施例1]
図1及び図2は本発明の半導体装置の一実施例を示している。図1(a)に示すように、この半導体装置1は、半導体チップを内蔵した非絶縁型半導体モジュール2と、半導体チップの冷却を行う冷却器3と、上記非絶縁型半導体モジュール2に接着剤4を介して接合したバスバー5と、このバスバー5及び冷却器3の間に押縮めた状態で組み付けられた主としてシリコンゴムから成る絶縁層6を備えており、この絶縁層6は、図1(b)に示すように、該絶縁層6を押縮める段階(絶縁層6にその厚み方向の所定荷重を負荷した段階)で形成される伝熱パス10を有している。
図1及び図2は本発明の半導体装置の一実施例を示している。図1(a)に示すように、この半導体装置1は、半導体チップを内蔵した非絶縁型半導体モジュール2と、半導体チップの冷却を行う冷却器3と、上記非絶縁型半導体モジュール2に接着剤4を介して接合したバスバー5と、このバスバー5及び冷却器3の間に押縮めた状態で組み付けられた主としてシリコンゴムから成る絶縁層6を備えており、この絶縁層6は、図1(b)に示すように、該絶縁層6を押縮める段階(絶縁層6にその厚み方向の所定荷重を負荷した段階)で形成される伝熱パス10を有している。
この場合、組み付け前の絶縁層6は、すなわち、図2に示すように、バスバー5及び冷却器3の間にセットした状態の絶縁層6は、その非絶縁型半導体モジュール側表面部分6SM及び冷却器側表面部分6SHを除く中央部分6Cに絶縁性及び熱伝導性に優れたフィラー7を含んでおり、一方、フィラー7を含んでいない非絶縁型半導体モジュール側表面部分6SM及び冷却器側表面部分6SHには、膨潤助剤8(この実施例ではシリコンオイル;絶縁性を有し且つ揮発性の低い液状物質)が浸透させてあると共に鋭利な角状の突起9aを有する熱伝導性粒子9(この実施例ではAlN(窒化アルミ粒子))が添加してある。
つまり、上記した伝熱パス10は、絶縁層6にその厚み方向の所定荷重を負荷して押縮めた段階で、絶縁層6の表面部分6SM,6SHに添加した熱伝導性粒子9がこれらの表面部分6SM,6SHを機械的に破壊し、そして、フィラー7と重なり合うことで形成されるようになっている。
上記半導体装置1を製造するに際しては、まず、絶縁層6のフィラー7を含んでいない非絶縁型半導体モジュール側表面部分6SM及び冷却器側表面部分6SHに、熱伝導性粒子9を5〜74体積%混ぜた膨潤助剤8を塗布して浸透させる。
次いで、図2に示すように、絶縁層6をバスバー5及び冷却器3の間にセットした後、この絶縁層6に対してその厚み方向の所定荷重を負荷することによって、熱伝導性粒子9で絶縁層6の表面部分6SM,6SHを機械的に破壊することにより、絶縁層6に伝熱パス10を形成しつつバスバー5及び冷却器3の間に組み付けると、上記半導体装置1が得られることとなる。
上記した半導体装置1では、絶縁層6の非絶縁型半導体モジュール側表面部分6SM及び冷却器側表面部分6SHに浸透させた膨潤助剤8により、絶縁層6の表面の軟化及び膨潤作用が促進されるので、絶縁層6の界面の非絶縁型半導体モジュール2及び冷却器3に対する密着性が高まるのに加えて、絶縁層6に非絶縁型半導体モジュール2側及び冷却器3側に熱伝達可能な伝熱パス10を設けているので、すなわち、従来の絶縁シートにおいて伝熱の障害となっていた母材のみから成るスキン層をなくしているので、熱抵抗が大幅に低減することとなり、その結果、非絶縁型半導体モジュール2と冷却器3との間における熱伝達性能が向上することとなる。
また、上記した半導体装置1では、膨潤助剤8として、絶縁性を有し且つ揮発性の低いシリコンオイルを用いているので、半導体モジュール2側と冷却器3との絶縁性が確保されると共に、時間の経過とともに絶縁層6が収縮するのを回避し得ることとなる。
[実施例2]
この実施例における半導体装置11は、ナイロン樹脂から成る絶縁層16を備えていて、この絶縁層16は、図4に示すように、その中央部分16Cに絶縁性及び熱伝導性に優れたフィラー7を含んでおり、一方、フィラー7を含んでいない非絶縁型半導体モジュール側表面部分16SMには、膨潤助剤18としてエチレングリコールが浸透させてあると共に鋭利な角状の突起9aを有する熱伝導性粒子9としてAlN(窒化アルミ粒子)が添加してあり、他の構成は先の実施例の半導体装置1と同じである。
この実施例における半導体装置11は、ナイロン樹脂から成る絶縁層16を備えていて、この絶縁層16は、図4に示すように、その中央部分16Cに絶縁性及び熱伝導性に優れたフィラー7を含んでおり、一方、フィラー7を含んでいない非絶縁型半導体モジュール側表面部分16SMには、膨潤助剤18としてエチレングリコールが浸透させてあると共に鋭利な角状の突起9aを有する熱伝導性粒子9としてAlN(窒化アルミ粒子)が添加してあり、他の構成は先の実施例の半導体装置1と同じである。
この半導体装置11において、絶縁層6をバスバー5及び冷却器3の間にセットした状態で、絶縁層16にその厚み方向の所定荷重を負荷して押縮めると、絶縁層6の表面部分16SMに添加した熱伝導性粒子9がこの表面部分16SMを機械的に破壊し、そして、図3に示すように、フィラー7と重なり合うことで伝熱パス20が形成されるようになっている。
この半導体装置11においても、絶縁層16の非絶縁型半導体モジュール側表面部分16SMに浸透させた膨潤助剤18としてのエチレングリコールにより、絶縁層16の表面の軟化及び膨潤作用が促進されるので、絶縁層16の界面の非絶縁型半導体モジュール2に対する密着性が高まるのに加えて、絶縁層16に熱伝達可能な伝熱パス20を設けているので、熱抵抗が大幅に低減することとなり、その結果、非絶縁型半導体モジュール2と冷却器3との間における熱伝達性能が向上することとなる。
[実施例3]
図5に示すように、この実施例における半導体装置21が先の実施例の半導体装置1と相違するところは、絶縁層6にその厚み方向の所定荷重を負荷して押縮めた段階で、フィラー7と重なり合って伝熱パス10を形成する熱伝導性粒子29が球状を成している点にあり、他の構成は先の実施例の半導体装置1と同じである。
図5に示すように、この実施例における半導体装置21が先の実施例の半導体装置1と相違するところは、絶縁層6にその厚み方向の所定荷重を負荷して押縮めた段階で、フィラー7と重なり合って伝熱パス10を形成する熱伝導性粒子29が球状を成している点にあり、他の構成は先の実施例の半導体装置1と同じである。
この半導体装置21においても、絶縁層6の非絶縁型半導体モジュール側表面部分6SM及び冷却器側表面部分6SHに浸透させた膨潤助剤8としてのシリコンオイルにより、絶縁層6の表面の軟化及び膨潤作用が促進されるので、絶縁層6の界面の非絶縁型半導体モジュール2及び冷却器3に対する密着性が高まるのに加えて、絶縁層6に非絶縁型半導体モジュール2側及び冷却器3側に熱伝達可能な伝熱パス10を設けているので、熱抵抗が大幅に低減することとなり、その結果、非絶縁型半導体モジュール2と冷却器3との間における熱伝達性能が向上することとなる。
[比較例1]
図6は、比較例における半導体装置51を示しており、この比較例における半導体装置51が先の実施例の半導体装置1と相違するところは、絶縁層6を押縮める際に負荷する厚み方向の荷重が所定荷重に満たなかった点にある。
図6は、比較例における半導体装置51を示しており、この比較例における半導体装置51が先の実施例の半導体装置1と相違するところは、絶縁層6を押縮める際に負荷する厚み方向の荷重が所定荷重に満たなかった点にある。
この半導体装置51において、絶縁層6に伝熱パス10が形成されているもののその数が少なく、上記実施例1の半導体装置1よりも接触熱抵抗がかなり高くなってしまう。
本発明の半導体装置及びその製造方法の詳細な構成は、上記した実施例に限定されるものではない。
1,11,21 半導体装置
2 非絶縁型半導体モジュール
3 冷却器
5 バスバー
6,16 絶縁層
6C,16C 絶縁層の中央部分
6SM,16SM 絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分
6SH 絶縁層の冷却器側表面部分
7 フィラー
8,18 膨潤助剤(液状物質)
9,29 熱伝導性粒
9a 熱伝導性粒の鋭利な突起
10,20 伝熱パス
2 非絶縁型半導体モジュール
3 冷却器
5 バスバー
6,16 絶縁層
6C,16C 絶縁層の中央部分
6SM,16SM 絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分
6SH 絶縁層の冷却器側表面部分
7 フィラー
8,18 膨潤助剤(液状物質)
9,29 熱伝導性粒
9a 熱伝導性粒の鋭利な突起
10,20 伝熱パス
Claims (14)
- 半導体チップを内蔵した非絶縁型半導体モジュールと、半導体チップの冷却を行う冷却器と、高分子材料を母材として成り上記非絶縁型半導体モジュール及び冷却器の間に挟み込まれる絶縁層を備え、上記絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分には、膨潤助剤が浸透されていると共に熱伝導性粒子が添加され、上記非絶縁型半導体モジュール及び冷却器の間に挟み込まれて所定荷重が負荷された段階で形成される伝熱パスを有していることを特徴とする半導体装置。
- 上記熱伝導性粒子は、絶縁層の表面部分の熱伝導率よりも高い熱伝導率の熱伝導性粒子を含んでいる請求項1に記載の半導体装置。
- 上記熱伝導性粒子の体積抵抗率を1010Ωcm以上とした請求項1又は2に記載の半導体装置。
- 上記熱伝導性粒子は、表面に鋭利な突起を有している請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の半導体装置。
- 上記絶縁層は、高分子材料から成る母材の表面部分を除く部分に含まれるフィラーを有し、このフィラーは、上記母材の熱伝導率よりも高い熱伝導率のフィラーを含んでいる請求項1〜4のいずれか一つの項に記載の半導体装置。
- 上記フィラーの体積抵抗率を1010Ωcm以上とした請求項5に記載の半導体装置。
- 上記絶縁層の母材をゴム組成物とした請求項1〜6のいずれか一つの項に記載の半導体装置。
- 上記絶縁層の母材であるゴム組成物をシリコンゴムとした請求項7に記載の半導体装置。
- 上記膨潤助剤は絶縁性を有する液状物質から成っている請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の半導体装置。
- 上記膨潤助剤は揮発性の低い液状物質から成っている請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の半導体装置。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の半導体装置を製造するに際して、絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分に、膨潤助剤を浸透させると共に熱伝導性粒子を添加した後、非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間に絶縁層を挟み込んで所定荷重を負荷することで、該絶縁層に伝熱パスを形成しつつ非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間に組み付けることを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 請求項1〜10のいずれかに記載の半導体装置を製造するに際して、絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分に、膨潤助剤を浸透させると共に熱伝導性粒子を添加し、続いて、この絶縁層にその厚み方向の所定荷重を負荷することで該絶縁層に伝熱パスを形成した後、この絶縁層を非絶縁型半導体モジュールと冷却器との間に挟み込んで組み付けることを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分に、膨潤助剤を浸透させるのに続いて熱伝導性粒子を直接塗布する請求項11又は12に記載の半導体装置の製造方法。
- 絶縁層の非絶縁型半導体モジュール側表面部分及び冷却器側表面部分のうちの少なくともいずれか一方の表面部分に、熱伝導性粒子を5〜74体積%混ぜた膨潤助剤を塗布して浸透させる請求項11又は12に記載の半導体装置の製造方法。
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Cited By (1)
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