JP2008108536A - 燃料電池システム、および、その制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】不純物が一部のセルに蓄積することを抑制することができる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】燃料電池スタックの発電中に、(i)燃料ガス供給部の制御状態を燃料ガスの供給量の少ない第1制御状態に設定するとともに、貯留部と入口マニホールドとの連通状態である循環連通状態を開状態に設定することによって、アノードガス流路を通り抜けて貯留部内に流入した未消費の燃料ガスを入口マニホールドを介して複数のアノードガス流路に流入させ、貯留部内を減圧する第1の処理と、(ii)第1の処理の後に燃料ガス供給部の制御状態を燃料ガス供給量の多い第2制御状態に設定するとともに、循環連通状態を閉状態に設定することによって、排ガスを、全てのアノードガス流路から減圧後の貯留部に流入させる第2の処理と、を繰り返し実行する。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃料電池システム、および、その制御方法に関するものである。
循環させずに燃料ガスを燃料電池に供給する技術が知られている。このような燃料電池システムは、燃料ガス非循環型の燃料電池システムとも呼ばれている。また、このような燃料ガス非循環型の燃料電池システムの燃料ガス排出部にバッファを設け、燃料電池内部の不純物をバッファに拡散させる技術も知られている。
特開2005−243477号公報 特開2005−353303号公報
ところで、複数のセルのそれぞれのアノードガス流路を並列に接続して、複数のセルに対する燃料ガスの供給および排ガスの排出を行う技術が、しばしば、利用されている。ここで、セルの通気抵抗(圧損)にはバラツキがあり得る。すると、通気抵抗の小さいセルからの排ガスが、排ガスのマニホールドを介して通気抵抗の高いセルへ逆流し、一部のセルに不純物が蓄積する場合があった。
なお、このような問題は、燃料ガス非循環型の燃料電池システムに限らず、燃料電池からのアノード排ガスの流出を少なくとも一時的に抑えた状態で発電を行う燃料電池システムに共通する問題であった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、不純物が一部のセルに蓄積することを抑制することができる技術を提供することを目的とする。
上述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の燃料電池システムは、アノードガス流路を備えるセルを複数積層した燃料電池スタックであって、前記複数のセルのそれぞれの前記アノードガス流路が入口マニホールドと出口マニホールドとの間で並列に接続されている燃料電池スタックと、前記入口マニホールドに燃料ガスを供給する燃料ガス供給部であって、前記燃料電池スタックへの前記燃料ガスの供給量の少ない第1制御状態と、前記供給量の多い第2制御状態とを取ることが可能な燃料ガス供給部と、前記入口マニホールドと前記出口マニホールドとに接続されるとともに前記アノードガス流路から前記出口マニホールドを介して排出されたガスが流入する貯留部と、前記貯留部と前記入口マニホールドとを接続する循環路と、前記循環路の連通状態である循環連通状態を制御する循環制御部と、前記燃料ガス供給部の制御状態を制御する供給制御部と、を備え、前記燃料電池スタックの発電中に、前記循環制御部は、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第1制御状態である時には前記循環連通状態を開状態に設定し、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第2制御状態である時には前記循環連通状態を閉状態に設定し、前記供給制御部は、(i)前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第1制御状態に設定することによって、前記アノードガス流路を通り抜けて前記貯留部内に流入した未消費の燃料ガスを前記入口マニホールドを介して前記複数のアノードガス流路に流入させ、前記貯留部内を減圧する第1の処理と、(ii)前記第1の処理の後に前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第2制御状態に設定することによって、排ガスを、全ての前記アノードガス流路から減圧後の前記貯留部に流入させる第2の処理と、を繰り返し実行する。
この燃料電池システムによれば、燃料ガス供給部の制御状態を供給量の少ない第1制御状態に設定することによって貯留部内を減圧し、次に、制御状態を供給量の多い第2制御状態に設定することによって、排ガスを、全てのアノードガス流路から貯留部に流入させるので、不純物が一部のセルに蓄積することを抑制することができる。
上記燃料電池システムにおいて、さらに、前記貯留部と前記出口マニホールドとを接続する排出路と、前記排出路の連通状態である貯留連通状態を制御する貯留制御部を備え、前記貯留制御部は、前記燃料電池スタックの発電中に、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第1制御状態である時には前記貯留連通状態を閉状態に設定し、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第2制御状態である時には前記貯留連通状態を開状態に設定することが好ましい。
この構成によれば、燃料ガス供給部の制御状態が第1制御状態である時には貯留連通状態が閉状態に設定されるので、貯留部から出口マニホールドへガスが逆流することを抑制できる。そして、燃料ガス供給部の制御状態が第2制御状態である時には貯留連通状態が開状態に設定されるので、排ガスを出口マニホールドから貯留部へ流入させることができる。
上記燃料電池システムにおいて、前記循環制御部は、前記循環路に設けられた循環バルブを含み、前記貯留制御部は、前記排出路に設けられた貯留バルブを含み、前記貯留バルブから前記貯留部を通って前記循環バルブまでのガス流路の全体の容量が、前記入口マニホールドと前記出口マニホールドとの間に存在する前記複数のアノードガス流路の容量の合計よりも大きいことが好ましい。
この構成によれば、複数のアノードガス流路からの排ガスを貯留部に流入させることが容易であるので、不純物が一部のセルに蓄積することを抑制することが容易である。
上記各燃料電池システムにおいて、前記循環制御部は、前記循環路に設けられた逆止弁であって、前記入口マニホールドから前記貯留部へ向かうガス流を防止する循環逆止弁を含み、前記循環逆止弁は、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第1制御状態である時には前記貯留部内のガスの圧力によって開き、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第2制御状態である時には前記燃料ガス供給部によって供給された燃料ガスの圧力によって閉じるように構成されていることとしてもよい。
この構成によれば、循環逆止弁が、燃料ガス供給部の制御状態に応じた圧力の変化によって循環連通状態を制御するので、循環制御部の構成が複雑化することを抑制できる。
上記燃料電池システムにおいて、前記貯留制御部は、前記排出路に設けられた逆止弁であって、前記貯留部から前記出口マニホールドへ向かうガス流を防止する貯留逆止弁を含み、前記貯留逆止弁は、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第1制御状態である時には前記貯留部内のガスの圧力によって閉じ、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第2制御状態である時には前記出口マニホールドからの排ガスの圧力によって開くように構成されていることとしてもよい。
この構成によれば、貯留逆止弁が、燃料ガス供給部の制御状態に応じた圧力の変化によって貯留連通状態を制御するので、貯留制御部の構成が複雑化することを抑制できる。
上記各燃料電池システムにおいて、前記燃料ガス供給部は、前記燃料ガス供給部から前記燃料電池スタックへの前記燃料ガスの流れを遮断可能な供給遮断弁を有し、前記供給制御部は、前記供給遮断弁を閉じることによって前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第1制御状態に設定し、前記供給遮断弁を開けることによって前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第2制御状態に設定することとしてもよい。
この構成によれば、供給遮断弁の開閉状態の制御によって、燃料ガス供給部の制御状態を切り換えることができる。
上記各燃料電池システムにおいて、前記燃料ガス供給部は、前記燃料ガスの圧力を減圧させる調圧弁を有し、前記供給制御部は、前記調圧弁の圧力設定値を比較的低い第1圧に設定することによって前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第1制御状態に設定し、前記調圧弁の圧力設定値を比較的高い第2圧に設定することによって前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第2制御状態に設定し、前記圧力設定値を前記第1圧から前記第2圧へ変化させる途中で、前記圧力設定値を、前記第1圧と前記第2圧との間の圧力に設定することとしてもよい。
この構成によれば、圧力設定値を第1圧から前記第2圧へ変化させる途中で、圧力設定値が第1圧と第2圧との間の圧力に設定されるので、燃料電池スタックが受ける圧力が急激に上昇することを抑制できる。
上記各燃料電池システムにおいて、さらに、前記貯留部に接続されるとともに、前記貯留部内のガスを、前記燃料電池システムの外に排出するための排出バルブと、前記燃料電池スタックと前記貯留部との間を循環するガス中における不純物濃度が所定値よりも高いことを示すパージ条件が成立したときに前記貯留部内のガスを排出するために前記排出バルブを開けるパージ処理部と、を備えることとしてもよい。
この構成によれば、過剰な量の不純物が燃料電池システムに蓄積することを抑制できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、燃料電池システム、燃料電池システムの制御方法または装置、その燃料電池システムを備えた車両、それらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体、そのコンピュータプログラムを含み搬送波内に具現化されたデータ信号、等の態様で実現することができる。
次に、この発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.変形例:
A.第1実施例:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システム900を示す説明図である。この燃料電池システムは、燃料ガス供給部200と、燃料電池スタック100と、貯留逆止弁710と、貯留タンク300と、排出遮断弁400と、循環逆止弁720と、を備えている。燃料ガス供給部200は、水素タンク210と、供給遮断弁220と、調圧弁230と、を有している。
燃料電池スタック100(以下、単に「スタック100」とも呼ぶ)は、複数のセル30を積層したスタック構造を有している。セル30は、水素と酸素とを用いた電気化学反応によって発電する。セル30は、アノードアセンブリ10と、カソードアセンブリ20とを有している。アノードアセンブリ10とカソードアセンブリ20との間には、図示しない電解質層が挟まれている。電解質層は、例えば、固体高分子電解質で構成されている。
アノードアセンブリ10は、電解質層に接するアノード電極(図示せず)と、水素を含む燃料ガス(本実施例では水素ガス)が流れるアノードガス流路14と、アノードガス流路14の上流側と連通するアノード流入路12と、アノードガス流路14の下流側と連通するアノード流出路16と、を有している。燃料ガスは、アノードガス流路14を流れることによって、図示しないアノード電極に供給される。アノード流入路12は、他のセル30のアノード流入路12と組み合わされて、アノード入口マニホールド112を形成する。同様に、アノード流出路16は、他のセル30のアノード流出路16と組み合わされて、アノード出口マニホールド114を形成する。複数のセル30のそれぞれのアノードガス流路14は、アノード入口マニホールド112とアノード出口マニホールド114との間で並列に接続されている。
カソードアセンブリ20は、電解質に接するカソード電極(図示せず)と、酸素を含む酸化ガス(本実施例では空気)が流れるカソードガス流路24と、カソードガス流路24の上流側と連通するカソード流入路22と、カソードガス流路24の下流側と連通するカソード流出路26と、を有している。酸化ガスは、カソードガス流路24を流れることによって、図示しないカソード電極に供給される。カソード流入路22は、他のセル30のカソード流入路22と組み合わされて、カソード入口マニホールド(図示せず)を形成する。このカソード入口マニホールドには、図示しないエアポンプが接続されており、酸化ガスとしての空気が供給される。また、カソード流出路26は、他のセル30のカソード流出路26と組み合わされて、カソード出口マニホールド(図示せず)を形成する。
スタック100のアノード入口マニホールド112と、貯留タンク300とは、循環路86によって接続されている。この循環路86の途中には、循環逆止弁720が設けられている。この循環逆止弁720は、アノード入口マニホールド112から貯留タンク300へ向かうガス流を防止する。なお、この循環逆止弁720は、循環路86の連通状態(すなわち、貯留タンク300(貯留部)とアノード入口マニホールド112との間の連通状態)を制御する。このように、循環逆止弁720は、特許請求の範囲における「循環制御部」に相当する。
循環路86のうちの循環逆止弁720よりも下流側部分、すなわち、循環路86のうちの循環逆止弁720とアノード入口マニホールド112との間には、アノードガス供給路82を介して、燃料ガス供給部200が接続されている。燃料ガス供給部200の水素タンク210と供給遮断弁220と調圧弁230とは、この順番に直列に接続されている。そして、調圧弁230の下流側にアノードガス供給路82が接続されている。水素タンク210には水素ガスが高圧で貯蔵されている。供給遮断弁220を開けることによって、水素タンク210から燃料電池スタック100(アノード入口マニホールド112)へ燃料ガス(水素ガス)が供給される。調圧弁230は、燃料ガスの圧力を、圧力設定値まで低減させる。調圧弁230の下流側の圧力が圧力設定値よりも低い場合には、調圧弁230を介してスタック100へ燃料ガスが供給される。一方、調圧弁230の下流側の圧力が圧力設定値よりも高い場合には、調圧弁230を介したガスの流れが遮断される。調圧弁230の下流側の圧力は水素の消費に応じて低下するので、スタック100には、水素の消費に応じて燃料ガスが供給される。
このように、燃料ガス供給部200によってアノード入口マニホールド112に印加され得る燃料ガスの圧力の最大値である出力可能圧は、調圧弁230によって調整される。すなわち、出力可能圧は、調圧弁230の圧力設定値と同じである。また、供給遮断弁220が閉じられている場合には、調圧弁230の圧力設定値とは無関係に、出力可能圧はゼロである。
出力可能圧を低減させれば、燃料ガス供給部200からスタック100への燃料ガスの単位時間当たりの供給量は少なくなる(以下、単位時間当たりの供給量のことを単に「供給量」とも呼ぶ)。逆に、出力可能圧を上昇させれば、燃料ガスの供給量は多くなる。このように、図1の燃料ガス供給部200は、出力可能圧を変化させることによって、燃料ガス供給量の少ない第1制御状態と、燃料ガス供給量の多い第2制御状態と、を取ることが可能である。
なお、アノード入口マニホールド112内の実際の圧力は、出力可能圧とは異なる値であり得る。例えば、出力可能圧を低減させた場合であっても、スタック100による水素の消費量が少ない場合には、アノード入口マニホールド112内の実際の圧力が出力可能圧よりも高い値に維持され得る。また、出力可能圧を上昇させた場合であっても、アノードガス流路14や後述する貯留タンク300の容量が大きい場合には、アノード入口マニホールド112内の実際の圧力が出力可能圧まで上昇するのに長時間を要し得る。
スタック100のアノード出口マニホールド114には、アノード排ガス排出路84を介して貯留タンク300が接続されている。この貯留タンク300には、排出遮断弁400が接続されている。また、アノード排ガス排出路84の途中には、貯留逆止弁710が設けられている。この貯留逆止弁710は、貯留タンク300からアノード出口マニホールド114へ向かうガス流を防止する。アノード出口マニホールド114から排出されたアノード排ガスは、貯留逆止弁710を通って、貯留タンク300に流入する。このアノード排ガスは、アノードガス流路14を通り抜けた未消費の燃料ガスを含んでいる。なお、この貯留逆止弁710は、アノード排ガス排出路84の連通状態(すなわち、貯留タンク300(貯留部)とアノード出口マニホールド114との間の連通状態)を制御する。このように、貯留逆止弁710は、特許請求の範囲における「貯留制御部」に相当する。
また、上述したように、貯留タンク300とアノード入口マニホールド112とは循環路86によって接続されている。循環路86の途中には、循環逆止弁720が設けられている。貯留タンク300に流入したアノード排ガスは、循環逆止弁720を通って、再び、アノード入口マニホールド112に供給される。
ここで、スタック100と貯留タンク300とを循環するガス流路の全体を循環流路システムCSと呼ぶ。この循環流路システムCSは、循環路86と、スタック100(アノード入口マニホールド112とアノードガス流路14とアノード出口マニホールド114)と、アノード排ガス排出路84と、貯留タンク300と、の全体を示している。燃料ガス供給部200によって供給された燃料ガスは、この循環流路システムCSを循環する。
ところで、スタック100からのアノード排ガスは、不純物を含み得る。ここで、不純物とは、電気化学反応に利用される燃料成分(例えば、水素)以外の成分を意味する。不純物としては、例えば、スタック100に供給された燃料ガスに含まれていた不純物や、電気化学反応に伴って生じた水蒸気や、カソード側から電解質膜を透過してきた窒素等がある。このような不純物は発電に消費されないので、排出遮断弁400を閉じている場合には、循環流路システムCS内の不純物の量が徐々に増加する。排出遮断弁400を開ければ、貯留タンク300内のガスが排出遮断弁400の下流側に排出される。これにより、不純物を循環流路システムCSの外に排出することができる。このような排出は「パージ」とも呼ばれている。このようなパージは、不純物の量が増大したことに応じて実行される。なお、排出遮断弁400の下流側の構成としては、任意の構成を採用可能である。本実施例では、排出遮断弁400の下流側は、大気と連通している。
制御部500は、燃料電池システム900の全体の動作を制御する。特に、制御部500は、供給遮断弁220と、調圧弁230と、排出遮断弁400と、の動作を制御する。制御部500は、CPU(中央演算処理装置)とメモリ(例えば、RAMおよびROM)とを有するコンピュータである。CPUはプログラムを実行することによって、燃料電池システム900を制御するための種々の機能を実現する。メモリには、供給制御モジュール510と、パージ処理モジュール520とが格納されている。これらのモジュールは、CPUによって実行されるプログラムである。
後述するように、制御部500は、燃料ガス供給部200による燃料ガス供給量を変動させることによって、スタック100と貯留タンク300との間でガスを循環させる。図2は、燃料ガス供給部200による燃料ガス供給量が多い状態(第2制御状態)を示す説明図である。具体的には、図2の例では、供給遮断弁220および調圧弁230が開けられ、そして、排出遮断弁400が閉じられている。調圧弁230の圧力設定は所定の圧力に設定されている。スタック100は、この状態で発電を行う。
図中には、ガスの流れが矢印GF2で示されている。燃料ガスは、燃料ガス供給部200からアノード入口マニホールド112へ供給される。ところで、燃料ガスの供給開始当初には、貯留タンク300内に存在するガスの量が少ない。従って、貯留逆止弁710の下流側(貯留タンク300に近い側)の圧力は、上流側(スタック100に近い側)の圧力よりも低い。その結果、スタック100からの排ガスの圧力によって貯留逆止弁710が開き、スタック100から排出されたアノード排ガスが貯留タンク300へ流入する。一方、循環逆止弁720の下流側(アノードガス供給路82に近い側)には、燃料ガス供給部200によって供給された燃料ガスの高い圧力がかかる。また、貯留タンク300内の圧力、すなわち、循環逆止弁720の上流側の圧力は、スタック100による圧損の分だけ、燃料ガスの供給圧よりも低い。その結果、循環逆止弁720は、燃料ガス供給部200によって供給された燃料ガスの圧力によって閉じられる。
これらにより、燃料ガスが燃料ガス供給部200からスタック100へ供給され、そして、アノード排ガスがスタック100から貯留タンク300へ流入する。その後、貯留タンク300内の圧力が高くなることに応じて、貯留タンク300への単位時間当たりのガスの流入量が小さくなる。スタック100には、水素の消費に応じて、燃料ガス供給部200から新たな燃料ガスが供給される。なお、アノード排ガスには、スタック100で消費されずに残った未消費の燃料ガス(水素ガス)も含まれている。
図3は、燃料ガス供給部200による燃料ガス供給量が少ない状態(第1制御状態)を示す説明図である。具体的には、供給遮断弁220を閉じることによって、出力可能圧がゼロに設定されている。調圧弁230と排出遮断弁400との状態は、図2に示す状態と同じである。スタック100は、この状態で発電を行う。
図中には、ガスの流れが矢印GF1で示されている。この第1制御状態では、循環逆止弁720の下流側、および、貯留逆止弁710の上流側に存在する燃料ガス(水素)がスタック100によって消費される。すると、循環逆止弁720の下流側の圧力が低下するので、循環逆止弁720は貯留タンク300内のガスの圧力によって開けられる。そして、貯留タンク300内のガス(未消費の燃料ガスを含む)が循環路86を介してアノード入口マニホールド112へ供給される。また、貯留逆止弁710の上流側の圧力が低下するので、貯留逆止弁710は貯留タンク300内のガスの圧力によって閉じられる。そして、スタック100から貯留タンク300へのアノード排ガスの流れが遮断される。
後述するように、第1実施例では、供給遮断弁220が繰り返し開閉される。その結果、アノード出口マニホールド114から貯留タンク300へのガスの流入と、貯留タンク300からアノード入口マニホールド112へのガスの流入とは、交互に起きる。また、この繰り返しによって、貯留逆止弁710から貯留タンク300を通って循環逆止弁720までのガス流路の全体は、アノード排ガスを一時的に貯留するガス室として機能する。すなわち、貯留逆止弁710から貯留タンク300を通って循環逆止弁720までのガス流路の全体が、特許請求の範囲における「貯留部」に相当する。
図4は、燃料電池システムの比較例の動作を示す説明図である。この比較例は、特許文献1の燃料電池システムと同様の構成を有している。この燃料電池システム910と、図1に示す燃料電池システム900との差違は、3点ある。第1の差違は、循環路86および循環逆止弁720が省略されている点である。第2の差違は、アノードガス供給路82が直接にアノード入口マニホールド112に接続されている点である。第3の差違は、貯留逆止弁710が省略されている点である。図中ではガスの流れが矢印GFcで示されている。この比較例では、供給遮断弁220は、発電中は常時「開」に維持され、調圧弁230の圧力設定が「一定値」に維持され、排出遮断弁400が「閉」に維持される。この状態は、図2に示す第2制御状態と同様の状態を示している。この状態でスタック100は発電を行う。燃料ガスの供給開始当初には、貯留タンク300には、スタック100を通り抜けた未消費の燃料ガスが流入する。その後、貯留タンク300内の圧力が高くなることに応じて、貯留タンク300への単位時間当たりのガスの流入量が小さくなる。スタック100には、水素の消費に応じて、燃料ガス供給部200から新たな燃料ガスが供給される。そして、アノードガス流路14の上流側から下流側へ向かって燃料ガスが流れる。
ここで、複数のセル30のうちの1つのセル30x(高圧損セル30xとも呼ぶ)のアノードガス流路14の通気抵抗(圧損)が、残りの全てのセル30と比べて高いと仮定する。このような通気抵抗の差は、例えば、セル30の個体差や、アノードガス流路14の内部に水が蓄積することに起因して生じる。
このような通気抵抗の差に起因して、高圧損セル30xのアノードガス流路14の下流側の圧力は、残りのセル30のアノードガス流路14の下流側の圧力よりも低くなる。そして、高圧損セル30xからの排ガスがアノード出口マニホールド114へ排出されずに、残りのセル30からのアノード排ガスが、アノード出口マニホールド114を介して、高圧損セル30xに逆流する。アノード排ガスには水素以外の不純物が多く含まれている、すなわち、高圧損セル30xには他のセル30から不純物が流入する。高圧損セル30xに流入した不純物は、ガスの流れによって、アノードガス流路14の内の最も圧力が低い位置(以下「最低圧位置LP」とも呼ぶ)に集まる。その結果、最低圧位置LPでは、不純物IMの濃度が局所的に高くなり、アノード電極の最低圧位置LPの付近では水素が局所的に不足する。局所的な水素不足は、カソード電極の局所的な劣化を引き起こし得る。これは、アノード電極から供給されるプロトンの量が不足することによって、カソード電極自体が局所的に酸化するからである。例えば、カソード電極に含まれるカーボンが酸化して一酸化炭素に変化する場合がある。また、局所的な不純物IMの濃度の上昇に起因するセル電圧の変化は小さいので、このようなカソード電極の局所的な劣化を検出することは難しい。
そこで、本実施例では、制御部500(図1)は、セル30の通気抵抗(圧損)にバラツキがある場合であっても、一部のセル30に不純物が集中しないように、燃料電池システム900を制御する。図5は、ガス供給制御処理の手順を示すフローチャートである。また、図6は、ガス供給制御処理による燃料電池システム900の状態の変化を示すタイミングチャートである。制御部500は、図5の手順に従って、供給遮断弁220と調圧弁230と排出遮断弁400とを制御する。
図5の最初のステップS100では、供給制御モジュール510(図1)は、燃料ガス供給部200の制御状態を燃料ガス供給量の多い第2制御状態に設定し、スタック100に対する燃料ガスの供給と、スタック100による発電と、を開始する。具体的には、供給制御モジュール510は、スタック100に対する燃料ガスの出力可能圧を、予め設定された比較的高い圧力に設定する。その結果、燃料電池システム900の状態は、図2に示す状態となる。第1実施例では、供給制御モジュール510は、供給遮断弁220を開けることによって、出力可能圧を「高圧」に設定する。その結果、燃料ガス供給量が多くなる。なお、調圧弁230の圧力設定は所定の圧力に設定されている。以後、この圧力設定は一定に保たれる。また、排出遮断弁400は閉じられている。これらにより、水素タンク210から燃料ガスがスタック100に供給される。そして、貯留タンク300には、スタック100を通り抜けた未消費の燃料ガスが流入する。
図5の次のステップS110では、供給制御モジュール510は、燃料ガス供給部200の制御状態を燃料ガス供給量の少ない第1制御状態に設定し、貯留タンク300内の圧力を低減させる。具体的には、供給制御モジュール510は、スタック100に対する燃料ガスの出力可能圧を、予め設定された比較的低い圧力に設定する。その結果、燃料電池システム900の状態は、図3に示す状態となる。第1実施例では、供給制御モジュール510は、供給遮断弁220を閉じることによって、出力可能圧をゼロに設定する。なお、排出遮断弁400は閉じられている。発電によって水素が消費されると、貯留タンク300に蓄積された水素を含むガスが循環路86を介して全てのアノードガス流路14に流入する。その結果、貯留タンク300内の圧力が低下する。なお、各セル30は、循環ガスに含まれる水素を用いて発電を継続する。
図5の次のステップS120では、供給制御モジュール510(図1)は、再び、燃料ガス供給部200の制御状態を第2制御状態に設定する。この処理は、ステップS100の処理と同じである。その結果、燃料電池システム900の状態は、再び、図2に示す状態となる。ここで、貯留タンク300(すなわち、貯留部)内は、上述のステップS110の処理によって、減圧されている。その結果、アノード排ガス(不純物)が、高圧損セル30xに逆流せずに、全てのセル30から貯留タンク300に流入する。特に、高圧損セル30xからも、アノード排ガス(不純物)が貯留タンク300に流入する。このようにして、貯留タンク300には、全てのセル30からの不純物が流入する。
図5の次のステップS130では、パージ処理モジュール520(図1)が、パージ条件が成立するか否かを判定する。パージ条件は、循環流路システムCS内の不純物の濃度が高いことを表す条件である。本実施例では、排出遮断弁400が連続して閉じられている時間が所定時間を超えていることをパージ条件として採用している。
パージ条件が成立していない場合には、処理は、再び、ステップS110に移行する。そして、パージ条件が成立するまで、ステップS110、S120が繰り返し実行される。これにより、高圧損セル30xからも不純物が貯留タンク300へ繰り返し排出されるので、不純物が高圧損セル30xに集中することが抑制される。また、貯留タンク300には、発電で消費されなかった水素が貯留されている。その結果、貯留タンク300内では、不純物が水素によって希釈される。従って、ステップS110では、貯留タンク300からアノードガス流路14へ不純物を含む水素ガスが供給されるが、図4の比較例のように不純物が一部のセルに蓄積することは抑制される。
図6には、ステップS110、S120が繰り返し実行された場合の燃料電池システム900の状態の変化が示されている。第1実施例では、供給遮断弁220は、所定の第1時間T1だけ連続的に閉じられ(S110)、そして、所定の第2時間T2だけ連続的に開けられる(S120)。
貯留タンク300内の不純物濃度は以下のように変化する。ステップS110からステップS120へ切り替わった直後には、不純物が全てのセル30から貯留タンク300に流入するので、不純物濃度が階段状に上昇する。その後、ステップS120が終了するまでは、不純物濃度は、大きく変化せずに維持される。この理由は以下の通りである。ステップS120の開始当初、すなわち、出力可能圧を高めることによる排出の当初(燃料ガス供給量を増大させることによる排出の当初)、アノードガス流路14内に蓄積済みの不純物が、新たに供給された燃料ガスによって押し出される。その結果、排ガス中の不純物濃度が高い。しかし、その後に排出される排ガスは、未消費の燃料ガスを多く含んでいる。また、後に排出される排ガスには、アノードガス流路14内に新たに生じた(流入した)不純物が含まれるが、その量は比較的少ない。その結果、排ガス中の不純物濃度は、燃料ガス供給量の増大による排出の当初が高く、その後、低下する。また、貯留タンク300内の圧力が高くなった後には、貯留タンク300へのガスの流入量が減少する。これらの結果、供給遮断弁220を開けた当初に不純物濃度が大きく上昇し、その後の変化は小さくなる。
なお、ステップS120からステップS110へ切り替わった後も、不純物濃度は、大きく変化せずに維持される。この理由は、ステップS110では、貯留タンク300からのガス流出に起因して、不純物濃度を変化させるようなガスの貯留タンク300への流入が抑制されるからである。以後、これらの処理(ステップS110、S120)が繰り返されることによって、貯留タンク300内の不純物濃度は徐々に高くなる。
セル電圧は、以下のように変化する。ステップS120では、新しい燃料ガスが水素タンク210からスタック100に供給される。その結果、セル電圧は所定の値に維持される。一方、ステップS110では、不純物を含む水素ガスが貯留タンク300からスタック100に供給される。その結果、セル電圧は、所定の値と比べて、若干低下する。この低下は、貯留タンク300内の不純物濃度が高いほど、大きくなる。
次に、パージ条件が成立している場合について説明する。この場合には、パージ処理モジュール520(図1)は、図5のステップS140で、排出遮断弁400を開けて、貯留タンク300内のガスを排出遮断弁400の下流側に排出する。これにより、不純物が外部に排出される。排出遮断弁400を介したガス排出によって、調圧弁230を介して新たな燃料ガスがスタック100に供給される。そして、貯留タンク300には、スタック100を通り抜けた未消費の燃料ガスが流入する。
図6には、ステップS140が実行された時の燃料電池システム900の状態が示されている。第1実施例では、パージ処理モジュール520(図1)は、ステップS120で供給遮断弁220が開けられた後に、排出遮断弁400を所定時間だけ開ける。これにより、貯留タンク300内のガス(不純物)が排出遮断弁400の下流側に排出され、そして、未消費の燃料ガスがアノードガス流路14を通って貯留タンク300に流入する。その結果、貯留タンク300内の不純物濃度は低減する。そして、循環流路システムCS内の不純物の総量も減少する。
なお、パージは、スタック100が発電を継続できるように、実行されることが好ましい。例えば、出力可能圧が比較的高い圧力(高圧)に設定された状態で(燃料ガス供給量が多い第2制御状態で)、排出遮断弁400を開けることが好ましい。こうすれば、パージの間に新たな燃料ガスがスタック100へ供給されるので、パージに起因して水素が欠乏することを抑制できる。さらに、出力可能圧が比較的高い圧力(高圧)に設定され、そして、アノードガス流路14内の圧力が十分に上昇した後に、排出遮断弁400を開けることが特に好ましい。こうすれば、パージに起因して水素が欠乏することを適切に抑制できる。また、排出遮断弁400が開状態に維持される時間は、パージに起因して水素が欠乏することがなく、かつ、循環流路システムCS内に残る不純物の総量が過剰に多くならないように、予め実験的に設定しておけばよい。
パージが終了した後、処理は再び図5のステップS110に移行する。以後、上述の処理が繰り返し実行される。
以上のように、第1実施例では、燃料ガス供給部200の制御状態を燃料ガス供給量の少ない第1制御状態に設定することによって貯留タンク300(貯留部)内を減圧し、次に、その制御状態を燃料ガス供給量の多い第2制御状態に設定することによって、アノード排ガスを全てのセル30から貯留タンク300に流入させている。従って、不純物が一部のセル30(例えば、高圧損セル30x)に蓄積することを抑制することができる。その結果、燃料電池の出力電圧が低下することを抑制できる。
また、不純物が一部のセルに蓄積することが抑制されるので、アノードガス流路において不純物濃度が局所的に過剰に高くなることも抑制される。その結果、カソード電極の局所的な劣化を抑制することが可能となる。
また、第1実施例では、循環ポンプを利用せずに、燃料ガスをスタック100と貯留タンク300との間で循環させることができる。そして、循環ポンプを利用する場合とは異なり、循環ポンプの不具合(例えば、凍結や破損)に起因して燃料ガスの循環が止まることを防止できる。
また、第1実施例では、燃料ガス供給部200の制御状態が燃料ガス供給量の少ない第1制御状態に設定された時に、貯留逆止弁710が閉状態に設定される。その結果、貯留タンク300からアノード出口マニホールド114へ排ガス(不純物)が逆流することを抑制することができる。また、燃料ガス供給部200の制御状態が燃料ガス供給量の多い第2制御状態に設定された時に、貯留逆止弁710が開状態に設定される。その結果、排ガスをアノード出口マニホールド114から貯留部へ流入させることができる。
また、第1実施例では、循環制御部として循環逆止弁720を利用しているので、循環連通状態を制御するための構成が複雑化することを抑制できる。同様に、貯留制御部として貯留逆止弁710を利用しているので、貯留連通状態を制御するための構成が複雑化することを抑制できる。
また、第1実施例では、供給制御モジュール510は、ステップS110の処理(第1の処理)、および、ステップS120の処理(第2の処理)のそれぞれを、所定の周期で実行している。その結果、出力可能圧の制御を簡単に行うことができるので、出力可能圧を制御するための供給制御モジュール510の構成を簡単なものにすることができる。
B.第2実施例:
図7は、ガス供給制御処理の第2実施例を説明するタイミングチャートである。第2実施例では、供給制御モジュール510(図1)は、供給遮断弁220の開閉状態の代わりに、調圧弁230の圧力設定を変動させる。供給遮断弁220は「開」に維持される。
図7に示すように、供給制御モジュール510(図1)は、調圧弁230の圧力設定値を、予め設定された第1圧(低圧)と第2圧(高圧)との間で、周期的に変動させる。ここで、圧力設定値が第2圧から第2圧まで下げられる第1時間T10、および、圧力設定値が第1圧から第2圧まで上げられる第2時間T20は、それぞれ予め設定されている。
第2実施例においても、圧力設定値を低減することによって、燃料ガス供給量を低減することができる。その結果、上述のステップS110(図3、図5)と同様に、貯留タンク300内の圧力が下がる。そして、その後に、圧力設定値を上昇させることによって、燃料ガス供給量を増大させることができる。その結果、上述のステップS120(図2、図5)と同様に、アノード排ガス(不純物)が、全てのセル30から貯留タンク300に流入する。これらの結果、上述の第1実施例と同様に、不純物が一部のセル30(例えば、高圧損セル30x)に蓄積することを抑制することができる。なお、図7の例では、第1圧はゼロよりも大きな値に設定されているが、第1圧をゼロに設定してもよい。
また、ガス供給制御処理の第2実施例では、供給制御モジュール510(図1)は、圧力設定値を滑らかに変動させる。すなわち、単位時間当たりの圧力設定値の変化が過剰に大きくならないように、圧力設定値が制御される。その結果、スタック100の構成要素(例えば、電解質層)にかかる力が急激に変動することが抑制されるので、スタック100が圧力変動に起因して劣化することを抑制できる。
なお、圧力設定値(すなわち、出力可能圧)の変動のパターンとしては、図7に示すパターンに限らず、種々のパターンを採用可能である。例えば、圧力設定値が階段状に変化してもよい。一般には、出力可能圧を第1圧(低圧)から第2圧(高圧)へ変化させる際には、第1圧から第2圧へ即座に出力可能圧を変化させるのではなく、第1圧から第2圧へ変化させる途中で、出力可能圧が中間圧(第1圧と第2圧との間の圧力)に設定されることが好ましい。そして、徐々に高くなるように設定された複数の中間圧を経て、第1圧(低圧)から第2圧(高圧)へ、出力可能圧を変化させることが特に好ましい。また、出力可能圧を第2圧(高圧)から第1圧(低圧)へ変化させる際には、中間圧を経て第2圧から第1圧へ出力可能圧を変化させることが好ましい。そして、徐々に低くなるように設定された複数の中間圧を経て、第2圧(高圧)から第1圧(低圧)へ、出力可能圧を変化させることが特に好ましい。
ところで、スタック100から燃料ガス供給部200へのガスの逆流を防止するバルブ(例えば、調圧弁230や逆止弁)が燃料ガス供給部200に設けられている場合には、出力可能圧が急激に低下したとしても、アノードガス流路14内の圧力は急激には低下しない。この場合には、第2圧(高圧)から第1圧(低圧)へ中間圧を経ずに出力可能圧を変化させてもよい。
C.第3実施例:
図8は、燃料電池システムの別の実施例の構成を示す説明図である。図1に示す燃料電池システム900との差違は3点ある。第1の差違は、貯留逆止弁710の代わりに貯留制御弁710aが設けられている点である。第2の差違は、循環逆止弁720の代わりに循環制御弁720aが設けられている点である。第3の差違は、制御部500のメモリに、循環制御モジュール530と貯留制御モジュール540とが追加されている点である。この燃料電池システム900aの他の構成は、図1に示す燃料電池システム900と同じである。
図1に示す燃料電池システム900では、貯留制御弁710aと循環制御弁720aとのそれぞれの開閉状態は、流路内の圧力差ではなく、外部からの指示によって制御される。本実施例では、循環制御モジュール530が循環制御弁720aの開閉状態を制御し、貯留制御モジュール540が貯留制御弁710aの開閉状態を制御する。すなわち、循環制御モジュール530と循環制御弁720aとの全体が、特許請求の範囲における「循環制御部」に相当する。そして、貯留制御モジュール540と貯留制御弁710aとの全体が「貯留制御部」に相当する。
燃料ガス供給部200の制御状態が第1制御状態にある場合には、循環制御モジュール530は循環制御弁720aを開け、貯留制御モジュール540は貯留制御弁710aを閉じる。その結果、図3に示す状態と同様に、貯留タンク300内のガスが循環制御弁720aを通ってアノード入口マニホールド112へ流入する。そして、貯留タンク300が減圧される。
一方、燃料ガス供給部200の制御状態が第2制御状態にある場合には、循環制御モジュール530は循環制御弁720aを閉じ、貯留制御モジュール540は貯留制御弁710aを開ける。その結果、図2に示す状態と同様に、アノード出口マニホールド114から貯留制御弁710aを通って貯留タンク300へアノード排ガスが流入する。
供給制御モジュール510とパージ処理モジュール520とは、上述の第1実施例、あるいは、上述の第2実施例と同様に、ガス供給制御処理を実行する。これらの結果、この燃料電池システム900aにおいても、燃料ガス供給量が低減された時には、貯留タンク300からアノード入口マニホールド112へガスが流れることによって、貯留タンク300内が減圧される。そして、その後に、燃料ガス供給量を増大された時には、アノード排ガス(不純物)が、全てのセル30から貯留タンク300へ流入する。これらの結果、上述の第1実施例、および、第2実施例と同様に、不純物が一部のセル30に蓄積することを抑制することができる。
なお、図8の燃料電池システム900aにおいて、循環制御弁720aと貯留制御弁710aとのうちのいずれか一方が、上流側と下流側との圧力差によって自動的に開閉する逆止弁であってもよい。この場合には、循環制御モジュール530と貯留制御モジュール540とのうちの逆止弁に置き換えられたバルブに対応するモジュールを省略することができる。
D.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
変形例1:
上述の各実施例において、出力可能圧の変動範囲における最大値および最小値としては、種々の値を採用可能である。セルにおける発電効率を高めるためには、最大値が大きいことが好ましい。ただし、セルに要求される耐圧強度が過剰に大きくなることを抑制するためには、最大値が小さいことが好ましい。一方、セルにおける燃料不足を抑制するためには、最小値が大きいことが好ましい。ただし、貯留部の減圧を行うためには、最小値が小さいことが好ましい。
また、図6に示す第1実施例において、出力可能圧が低い圧力に連続的に維持される時間(第1時間T1)、および、出力可能圧が高い圧力に連続的に維持される時間(第2時間T2)のそれぞれとしては、種々の時間を採用可能である。また、図7に示す第2実施例において、出力可能圧が最大値から最小値まで下げられる時間(第1時間T10)、および、出力可能圧が最小値から最大値まで上げられる時間(第2時間T20)のそれぞれとしては、種々の時間を採用可能である。
セルにおける燃料ガス不足を抑制するためには、これらの第2時間T2、T20が長いことが好ましい。ただし、これらの第2時間T2、T20を過剰に長くすると、貯留部の圧力が高くなった後に高圧損セルへ逆流するガスの量が多くなり得る。一方、セルにおける燃料不足を抑制するためには、これらの第1時間T1、T10が短いことが好ましい。ただし、これらの第1時間T1、T10が短いほど、減圧後の貯留部の圧力が高くなるので、次に出力可能圧を上昇させた時にアノードガス流路から貯留部へ排出されるガスの量が少なくなる。従って、一部のセルへの過剰な量の不純物の蓄積を抑制するためには、これらの第1時間T1、T10が長いことが好ましい。
いずれの場合も、出力可能圧の変動パターンは、燃料ガス供給量を減少させることによって貯留部を減圧し、その後、燃料ガス供給量を増大させることによって、排ガスを、全てのアノードガス流路から貯留部に流入させることができるように、予め実験的に設定すればよい。例えば、減圧後の貯留部の圧力が、出力可能圧を高めた時の任意のセル(アノードガス流路)の下流側の圧力よりも低くなるように、変動パターンを設定することが好ましい。こうすれば、排ガスを、高圧損セルからの貯留部に流入させることが可能である。
変形例2:
上述の各実施例において、燃料ガス供給部の構成としては、図1に示す構成に限らず、燃料電池スタックへの燃料ガスの供給量の少ない第1制御状態と、供給量の多い第2制御状態とを取ることが可能な、種々の構成を採用可能である。例えば、ポンプを用いて燃料ガスを圧送する燃料ガス供給部を採用してもよい。この場合には、ポンプの吐出圧を上げることによって、燃料ガス供給量の多い第2制御状態を実現し、そして、ポンプの吐出圧を下げることによって、燃料ガス供給量の少ない第1制御状態を実現することができる。
いずれの場合も、燃料ガス供給量の変動パターンは、燃料ガス供給量を減少させることによって貯留部を減圧し、その後、燃料ガス供給量を増大させることによって、排ガスを、全てのアノードガス流路から貯留部に流入させることができるように、予め実験的に設定すればよい。
変形例3:
上述の各実施例において、アノードガス流路から貯留部へ流入する排ガス中の不純物濃度は、燃料ガス供給量の増大による排出の当初が高く、その後、低下する。従って、燃料ガス供給量の増大によって全てのアノードガス流路から排ガスを貯留部に流入させた後に、燃料ガス供給量を減少させる前に、一部のセルのアノードガス流路から他のセルのアノードガス流路へガスが逆流してもよい。
また、燃料ガス供給量の増大によって新たに供給された燃料ガスの一部が、次の燃料ガス供給量の低減による貯留部からアノードガス流路へのガス循環の前に、全てのアノードガス流路から貯留部に流入することが好ましい。例えば、図6の実施例では、ステップS120の間に供給された燃料ガスの一部が、次のステップS110における貯留部からアノードガス流路へのガス循環の前に、全てのアノードガス流路から貯留部へ流入することが好ましい。こうすれば、アノードガス流路内の不純物が貯留部に流入せずに残留することが抑制されるので、不純物が一部のセルに蓄積することを適切に抑制することができる。なお、このようなガスの流れを実現できるような燃料ガス供給量の変動パターンは、予め実験的に決定しておけばよい。
ただし、新たに供給された燃料ガスの一部の貯留部への流入が、次の燃料ガス供給量の低減によるガス循環の前でなくてもよい。この場合も、第2の処理によって全てのアノードガス流路から貯留部へ排ガスが流入すれば、全てのアノードガス流路から不純物の少なくとも一部が貯留部へ流入するので、不純物が一部のセルに蓄積することを抑制できる。
変形例4:
上述の各実施例において、供給制御モジュール510は、燃料ガス供給部を第1制御状態に連続的に維持する時間(以下「減少時間」とも呼ぶ。例えば、図6の第1時間T1)と、燃料ガス供給部を第2制御状態に連続的に維持する時間(以下「増大時間」とも呼ぶ。例えば、図6の第2時間T2)と、の少なくとも一方を動的に変化させてもよい。例えば、供給制御モジュール510は、燃料電池システムの動作状況に応じて、増大時間と減少時間との少なくとも一方を変化させてもよい。
例えば、貯留部(例えば、図1の貯留タンク300)に水素濃度センサを設け、燃料ガス供給量を増大させた時の水素濃度の減少値、すなわち、不純物濃度の増加値を検出する。この不純物濃度の増加値が大きいほど、一部のセルに不純物が蓄積し易い。そこで、不純物濃度の増加値が所定の上限値よりも大きい場合には、増大時間の短縮、および、減少時間の延長、の少なくとも一方を実行してもよい。増大時間を短縮すれば、貯留部の圧力が高くなった後に高圧損セルへ逆流するガスの量を減少させることができる。また、減少時間を延長すれば、減圧後の貯留部の圧力が低くなるので、次に燃料ガス供給量を増大させた時にアノードガス流路から貯留部へ排出されるガス(すなわち、不純物)の量を多くすることができる。これらによれば、燃料電池システムのおかれた環境や、燃料電池システムの個体差に拘わらずに、一部のセルに不純物が蓄積することを抑制できる。
また、供給制御モジュール510は、第1制御状態における燃料ガス供給量と、第2制御状態における燃料ガス供給量と、の少なくとも一方を動的に変化させてもよい。例えば、上述の不純物濃度の増加値が所定の上限値よりも大きい場合には、第2制御状態での燃料ガス供給量を増大させてもよい。こうすれば、燃料ガスの供給量が増大するので、アノードガス流路における不純物濃度が過剰に高くなることを抑制できる。また、この場合に、第1制御状態での燃料ガス供給量を減少させてもよい。こうすれば、減圧後の貯留部の圧力が低くなるので、次に燃料ガス供給量を増大させた時にアノードガス流路から貯留部へ排出されるガス(すなわち、不純物)の量を多くすることができる。その結果、不純物が一部のセルに蓄積することを抑制することができる。
変形例5:
上述の各実施例において、貯留部の容量(特に、貯留逆止弁710(貯留制御弁710a)から貯留タンク300を通って循環逆止弁720(循環制御弁720a)までのガス流路の全体の容量)が大きいことが好ましい。貯留部の容量が大きい場合には、貯留部内に多量の未消費の燃料ガスを蓄積することができる。その結果、貯留部に流入した不純物が多量の燃料ガスで希釈されるので、貯留部からアノードガス流路へ流入するガスの不純物濃度が過剰に高くなることを抑制することができる。また、貯留部の容量が大きいほど、アノード排ガスを全てのセルから貯留部に流入させることが容易となる。例えば、貯留部の容量が、入口マニホールドと出口マニホールドとの間に存在する複数のアノードガス流路の容量の合計(以下「セル合計容量」とも呼ぶ)と同じであると仮定する。すると、出力可能圧を2倍に上昇させるだけで、複数のアノードガス流路の内に存在していたガスの物質量(以下「セル内ガス量」とも呼ぶ)と同じ量のガスを、貯留部に流入させることができる。そして、出力可能圧を2倍よりも大きな値に上昇させるだけで、新たに供給された燃料ガスの一部を、次の燃料ガス供給量の低減によるガス循環の前に、全てのアノードガス流路から貯留部に流入させることができる。貯留部の容量がセル合計容量よりも大きい場合には、出力可能圧の最大値が最小値の2倍よりも小さくても、セル内ガス量と同じ量のガスを、貯留部に流入させることができる。以上のように、貯留部の容量が大きい場合には、出力可能圧の変動(すなわち、燃料ガス供給量の変動)を過剰に大きくせずに、排ガスを全てのアノードガス流路から貯留部に流入させることができる。そして、新たに供給された燃料ガスの一部を、次の燃料ガス供給量の低減によるガス循環の前に、全てのアノードガス流路から貯留部に流入させることが可能となる。なお、物質量は、しばしば、モルで表される。
以上により、貯留部の容量が大きいことが好ましく、そして、貯留部の容量がセル合計容量よりも大きいことが好ましく、貯留部の容量がセル合計容量の3倍よりも大きいことが特に好ましく、貯留部の容量がセル合計容量の6倍よりも大きいことが最も好ましい。ただし、装置の大きさが過剰に大きくなることを抑制するためには、貯留部の容量がセル合計容量の30倍未満であることが好ましく、貯留部の容量がセル合計容量の25倍未満であることが特に好ましく、貯留部の容量がセル合計容量の20倍未満であることが最も好ましい。ただし、貯留部の容量がセル合計容量よりも小さくてもよい。
また、貯留部の形状としては、任意の形状を採用可能である。例えば、アノード排ガス排出路84に貯留タンク300を接続する場合のように(図1)、断面積が途中で拡張されていてもよい。また、この代わりに、細長いチューブ状の貯留部を採用してもよい。ただし、図1に示す実施例のように、アノード出口マニホールド114に接続された貯留タンクを含む貯留部を採用すれば、貯留部の容量を容易に大きくすることができる。
変形例6:
上述の各実施例において、パージ条件としては、燃料電池スタックと貯留部との間を循環するガス中における不純物濃度が所定値よりも高いことを示す任意の条件を採用可能である。換言すれば、循環流路システム内の不純物の量(あるいは、不純物濃度)が所定値よりも大きいことを示す任意の条件を採用可能である。このような条件をパージ条件として採用すれば、不純物と共に排出される燃料成分の量を低減できるので、燃費を向上させることが可能となる。ここで、循環流路システムとは、燃料電池スタック(アノードガス流路)と貯留部との間を循環するガス流路の全体を意味している。
例えば、貯留部(例えば、図1の貯留タンク300)に水素濃度センサを設けることができる。ここで、水素濃度が所定値よりも低いことをパージ条件として採用してもよい。
また、不純物を排出するための排出バルブとしては、貯留部に接続されたバルブ(例えば、図1の排出遮断弁400や、図8の排出遮断弁400)に限らず、循環流路システムから外部へガスを排出可能な任意のバルブを採用可能である。すなわち、排出バルブは、循環流路システムの任意の位置と連通する流路に設けることが可能である。例えば、図1のアノードガス供給路82に排出バルブを接続してもよい。ただし、貯留部には多くの不純物が蓄積されるので、排出バルブを貯留部に接続することが好ましい。
変形例7:
上述の各実施例において、貯留制御部(例えば、貯留逆止弁710(図1)、貯留制御弁710a(図8))を省略してもよい。この場合も、供給制御モジュール510が燃料ガス供給量を減少させた時に、循環逆止弁720(循環制御弁720a)が開くことによって、貯留タンク300内のガスがアノード入口マニホールド112を介して複数のアノードガス流路14に供給される。その結果、貯留タンク300からアノード出口マニホールド114への過剰な量のガスの逆流、すなわち、アノード出口マニホールド114からアノードガス流路14へ過剰な量のガスの逆流が抑制される。これらにより、アノードガス流路14の上流側に過剰な量の不純物が蓄積することが抑制されるので、アノードガス流路14内に存在する不純物を貯留部へ容易に排出することができる。
なお、この場合も、アノード入口マニホールド112とアノード出口マニホールド114とに接続されたガス室であって、アノード出口マニホールド114から排出された排ガスを一時的に貯留するとともに、貯留された排ガスが、燃料ガス供給量が減少した時に、アノード入口マニホールド112へ流入するように構成されたガス室が、特許請求の範囲における「貯留部」に相当する。例えば、図1の例で貯留逆止弁710を省略した場合には、貯留タンク300と、循環路86の循環逆止弁720よりも上流側の部分と、の全体が「貯留部」に相当し得る。なお、上述の各実施例のように貯留制御部を利用すれば、アノード出口マニホールド114からアノードガス流路14へのガスの逆流を抑制することができるので、不純物が一部のセルに蓄積することを抑制する効果が顕著である。
変形例8:
上述の各実施例において、燃料ガス供給部200の接続位置としては、アノード入口マニホールド112に燃料ガスを供給可能な任意の位置を採用可能である。例えば、図1に示す実施例において、アノードガス供給路82が、循環路86の途中では無く、循環路86とは別にアノード入口マニホールド112に直接に接続されてもよい。
変形例9:
上述の各実施例において、電解質の材料としては、固体高分子電解質に限らず、種々の電解質を採用可能である。例えば、固体酸化物電解質や、リン酸電解質や、アルカリ水溶液電解質や、溶融炭酸塩電解質を採用してもよい。
変形例10:
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。例えば、図1の供給制御モジュール510の機能を、論理回路を有するハードウェア回路によって実現してもよい。
また、本発明の機能の一部または全部がソフトウェアで実現される場合には、そのソフトウェア(コンピュータプログラム)は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納された形で提供することができる。この発明において、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスクやCD−ROMのような携帯型の記録媒体に限らず、各種のRAMやROM等のコンピュータ内の内部記憶装置や、ハードディスク等のコンピュータに固定されている外部記憶装置も含んでいる。
本発明の一実施例としての燃料電池システム900を示す説明図である。 燃料ガス供給部200による燃料ガス供給量が多い状態(第2制御状態)を示す説明図である。 燃料ガス供給部200による燃料ガス供給量が少ない状態(第1制御状態)を示す説明図である。 燃料電池システムの比較例の動作を示す説明図である。 ガス供給制御処理の手順を示すフローチャートである。 ガス供給制御処理による燃料電池システム900の状態の変化を示すタイミングチャートである。 ガス供給制御処理の第2実施例を説明するタイミングチャートである。 燃料電池システムの別の実施例の構成を示す説明図である。
符号の説明
10…アノードアセンブリ
12…アノード流入路
14…アノードガス流路
16…アノード流出路
20…カソードアセンブリ
22…カソード流入路
24…カソードガス流路
26…カソード流出路
30…セル
30x…高圧損セル
82…アノードガス供給路
84…アノード排ガス排出路
86…循環路
100…燃料電池スタック
112…アノード入口マニホールド
114…アノード出口マニホールド
200…燃料ガス供給部
210…水素タンク
220…供給遮断弁
230…調圧弁
300…貯留タンク
400…排出遮断弁
500…制御部
510…供給制御モジュール
520…パージ処理モジュール
530…循環制御モジュール
540…貯留制御モジュール
710…貯留逆止弁
710a…貯留制御弁
720…循環逆止弁
720a…循環制御弁
900、900a、910…燃料電池システム
CS…循環流路システム
IM…不純物
LP…最低圧位置

Claims (8)

  1. 燃料電池システムであって、
    アノードガス流路を備えるセルを複数積層した燃料電池スタックであって、前記複数のセルのそれぞれの前記アノードガス流路が入口マニホールドと出口マニホールドとの間で並列に接続されている燃料電池スタックと、
    前記入口マニホールドに燃料ガスを供給する燃料ガス供給部であって、前記燃料電池スタックへの前記燃料ガスの供給量の少ない第1制御状態と、前記供給量の多い第2制御状態とを取ることが可能な燃料ガス供給部と、
    前記入口マニホールドと前記出口マニホールドとに接続されるとともに前記アノードガス流路から前記出口マニホールドを介して排出されたガスが流入する貯留部と、
    前記貯留部と前記入口マニホールドとを接続する循環路と、
    前記循環路の連通状態である循環連通状態を制御する循環制御部と、
    前記燃料ガス供給部の制御状態を制御する供給制御部と、
    を備え、
    前記燃料電池スタックの発電中に、
    前記循環制御部は、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第1制御状態である時には前記循環連通状態を開状態に設定し、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第2制御状態である時には前記循環連通状態を閉状態に設定し、
    前記供給制御部は、
    (i)前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第1制御状態に設定することによって、前記アノードガス流路を通り抜けて前記貯留部内に流入した未消費の燃料ガスを前記入口マニホールドを介して前記複数のアノードガス流路に流入させ、前記貯留部内を減圧する第1の処理と、
    (ii)前記第1の処理の後に前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第2制御状態に設定することによって、排ガスを、全ての前記アノードガス流路から減圧後の前記貯留部に流入させる第2の処理と、
    を繰り返し実行する、燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記貯留部と前記出口マニホールドとを接続する排出路と、
    前記排出路の連通状態である貯留連通状態を制御する貯留制御部を備え、
    前記貯留制御部は、前記燃料電池スタックの発電中に、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第1制御状態である時には前記貯留連通状態を閉状態に設定し、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第2制御状態である時には前記貯留連通状態を開状態に設定する、
    燃料電池システム。
  3. 請求項2に記載の燃料電池システムであって、
    前記循環制御部は、前記循環路に設けられた循環バルブを含み、
    前記貯留制御部は、前記排出路に設けられた貯留バルブを含み、
    前記貯留バルブから前記貯留部を通って前記循環バルブまでのガス流路の全体の容量が、前記入口マニホールドと前記出口マニホールドとの間に存在する前記複数のアノードガス流路の容量の合計よりも大きい、燃料電池システム。
  4. 請求項1ないし請求項2のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
    前記循環制御部は、前記循環路に設けられた逆止弁であって、前記入口マニホールドから前記貯留部へ向かうガス流を防止する循環逆止弁を含み、
    前記循環逆止弁は、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第1制御状態である時には前記貯留部内のガスの圧力によって開き、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第2制御状態である時には前記燃料ガス供給部によって供給された燃料ガスの圧力によって閉じるように構成されている、
    燃料電池システム。
  5. 請求項2に記載の燃料電池システムであって、
    前記貯留制御部は、前記排出路に設けられた逆止弁であって、前記貯留部から前記出口マニホールドへ向かうガス流を防止する貯留逆止弁を含み、
    前記貯留逆止弁は、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第1制御状態である時には前記貯留部内のガスの圧力によって閉じ、前記燃料ガス供給部の制御状態が前記第2制御状態である時には前記出口マニホールドからの排ガスの圧力によって開くように構成されている、
    燃料電池システム。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
    前記燃料ガス供給部は、前記燃料ガス供給部から前記燃料電池スタックへの前記燃料ガスの流れを遮断可能な供給遮断弁を有し、
    前記供給制御部は、
    前記供給遮断弁を閉じることによって前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第1制御状態に設定し、
    前記供給遮断弁を開けることによって前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第2制御状態に設定する、
    燃料電池システム。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記貯留部に接続されるとともに、前記貯留部内のガスを、前記燃料電池システムの外に排出するための排出バルブと、
    前記燃料電池スタックと前記貯留部との間を循環するガス中における不純物濃度が所定値よりも高いことを示すパージ条件が成立したときに前記貯留部内のガスを排出するために前記排出バルブを開けるパージ処理部と、
    を備える、燃料電池システム。
  8. 燃料電池システムの制御方法であって、
    前記燃料電池システムは、
    アノードガス流路を備えるセルを複数積層した燃料電池スタックであって、前記複数のセルのそれぞれの前記アノードガス流路が入口マニホールドと出口マニホールドとの間で並列に接続されている燃料電池スタックと、
    前記入口マニホールドに燃料ガスを供給する燃料ガス供給部であって、前記燃料電池スタックへの前記燃料ガスの供給量の少ない第1制御状態と、前記供給量の多い第2制御状態とを取ることが可能な燃料ガス供給部と、
    前記入口マニホールドと前記出口マニホールドとに接続されるとともに前記アノードガス流路から前記出口マニホールドを介して排出されたガスが流入する貯留部と、
    を備え、
    前記制御方法は、前記燃料電池スタックの発電中に、
    (i)前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第1制御状態に設定するとともに、前記貯留部と前記入口マニホールドとの連通状態である循環連通状態を開状態に設定することによって、前記アノードガス流路を通り抜けて前記貯留部内に流入した未消費の燃料ガスを前記入口マニホールドを介して前記複数のアノードガス流路に流入させ、前記貯留部内を減圧する第1の処理と、
    (ii)前記第1の処理の後に前記燃料ガス供給部の制御状態を前記第2制御状態に設定するとともに、前記循環連通状態を閉状態に設定することによって、排ガスを、全ての前記アノードガス流路から減圧後の前記貯留部に流入させる第2の処理と、
    を繰り返し実行する工程を備える、方法。
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