JP2008108520A - 送風式除電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】平板状の帯電物体の表面または裏面の各所に、その除電に要する十分な量の空気イオンを安定して供給し、該帯電物体の表面または裏面の除電を短時間で効果的に行なう。
【解決手段】帯電物体Xの除電対象面X1の両側辺X3,X4のうちの第1の辺X3側にイオン生成・送風手段2を配置し、第2の辺X4側に空気吸引手段3を配置する。イオン生成・送風手段2は、その筐体2の吸引口12から送風機11により空気を吸引し、イオン生成手段9により生成された空気イオンを含む空気を吹出し口8から除電対象面X1に沿って第2の辺X4側に向かって吹出す。空気吸引手段3は、吹出し口8から吹出された空気を筐体13の吸引口から送風機16により吸引し、吹出し口15から吹出す。吹出し口15から吹出された空気は、イオン生成・送風手段2の吸引口12に還流する。
【選択図】図2

Description

本発明は、液晶パネル用のガラス板など、平板状の帯電物体の除電を行なう送風式除電装置に関する。
除電装置では、放電針とこれに対向する対向電極との間に高電圧を印加することにより、コロナ放電を発生させ、このコロナ放電によって、帯電物体の電荷を中和するための正および負の空気イオンを生成するものが一般に知られている。そして、この種の除電装置では、除電装置から帯電物体に向かう気流をファンにより発生し、その気流によって空気イオンを帯電物体に供給するようにした送風式のものも知られている(例えば特許文献1を参照)。
また、平板状の帯電物体、例えば液晶パネル用のガラス板の除電を行なう技術としては、非特許文献1に見られるように、ガラス板の両側に除電装置を配置する技術が知られている。
特開2000−331792号公報 「液晶ディスプレイ製造工程における静電気対策」,大石 貴之,第6回EOS/ESD信頼性シンポジウム講演予稿集,p15-20(1996)
ところで、近年の液晶パネル用のガラス板の大型化に伴い、比較的大面積の平板状の帯電物体の除電を短時間で効果的に行なうことが望まれている。この場合、前記非特許文献1に見られるように、除電装置を平板状の帯電物体の両側に配置しただけでは、特に、帯電物体の中央付近に十分な量の空気イオンを速やかに到達させることができず、該帯電物体の中央付近の除電が不十分となったり、あるいは、その除電を十分に行なうのに要する時間が長くなるという不都合がある。
また、非特許文献1に見られる技術で、平板状の帯電物体の両側の除電装置として、例えば特許文献1に見られるような送風式の除電装置を用いると、それぞれの除電装置からの送風の向きが逆向きとなる。このため、それぞれの送風が干渉し合って、帯電物体の各所への空気イオンの移動を妨げる気流が発生するなどして、平板状の帯電物体の除電が局所的に不十分となるなどの不都合が生じやすい。
そこで、例えば平板状の帯電物体の両側の一方側にのみ送風式の除電装置を配置し、その除電装置で生成した空気イオンを当該一方側から他方側に向かって該帯電物体の表面または裏面沿いに送風することが考えられる。
しかしながら、本願発明者等の各種実験によれば、除電装置からの空気の吹出し速度が遅いと、帯電物体の表面または裏面のうちの除電装置の吹出し口から離れた箇所には、十分な量の空気イオンを移送できず、その箇所の除電が不十分となったり、その箇所の除電に要する時間が長くなるなどの不都合があった。また、逆に、除電装置からの空気の吹出し速度を高くすると、その空気の気流に乱流が発生しやすい。その結果、特に、帯電物体の表面または裏面のうちの除電装置から離れた箇所では、供給される空気イオンの量のばらつきが発生しやすい。ひいては、帯電物体の除電が局所的に不十分となったり、帯電物体の部位毎に、除電に要する時間のばらつきが大きなものとなりやすいという不都合があった。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、平板状の帯電物体の表面または裏面の各所に、その除電に要する十分な量の空気イオンを安定して供給することができ、ひいては、該帯電物体の表面または裏面の除電を短時間で効果的に行なうことができる送風式除電装置を提供することを目的とする。
本発明の除電システムは、かかる目的を達成するために、平板状の帯電物体の表裏面のうちの一方を除電対象面とし、その除電対象面の除電を行なう除電システムであって、前記帯電物体の除電対象面の両側辺のうちの第1の辺側で該第1の辺に近接して配置され、該第1の辺に沿って延在する第1の筐体と、該第1の筐体に設けられた吸引口から該第1の筐体内に空気を吸引し、その吸引した空気を、前記除電対象面の両側辺のうちの第1の辺側から第2の辺側に向かって開口するように該第1の筐体に設けられた吹出し口から前記除電対象面に沿わせて吹出す第1の送風機と、前記第1の筐体内に吸引された空気をイオン化して正および負の空気イオンを生成するイオン生成手段とを有するイオン生成・送風手段と、前記除電対象面の両側辺のうちの第2の辺側で該第2の辺に近接して配置され、該第2の辺に沿って延在する第2の筐体と、前記第1の筐体の吹出し口に対向して該第2の筐体に形成された吸引口から該第2の筐体内に空気を吸引し、その吸引した空気を該第2の筐体に設けられた吹出し口から吹出す第2の送風機とを有する空気吸引手段とを備えたことを特徴とする(第1発明)。
この第1発明の除電システムによれば、前記イオン生成・送風手段の第1の筐体の吹出し口から吹出される空気には、該第1の筐体の内部で前記イオン生成手段により生成された正および負の空気イオンが含まれる。そして、この空気イオンを含んで第1の筐体の吹出し口から吹出された空気は、帯電物体の除電対象面の第1の辺側から第2の辺側に向かって該除電対象面に沿って流れる。このとき、空気吸引手段の第2の送風機は、第1の筐体の吹出し口に対向する第2の筐体の吸引口から空気を吸引するので、第1の筐体の吹出し口から吹出された空気(空気イオンを含む空気)は、その気流の乱れや流速の低下をほとんど生じることなく、第2の筐体の吸引口に到達する。従って、前記第1の筐体の吹出し口と第2の筐体の吸引口との間で、前記除電対象面に沿って前記第1の辺側から第2の辺側に向かう定常的な気流(空気イオンを含む空気の気流)が形成される。このため、帯電物体の除電対象面の各所に、十分な量の空気イオンを安定して供給することが可能となる。ひいては、該帯電物体の除電対象面の除電を短時間で効果的に行なうことが可能となる。
かかる第1発明では、前記第2の筐体の吹出し口から吹出される空気の少なくとも一部を前記第1の筐体の吸引口に還流させる空気還流路が設けられていることが好ましい(第2発明)。
この第2発明によれば、第1の筐体と第2の筐体との間で空気を、前記空気還流路を介して循環させることとなるので、その循環する気流の一部として、第1の筐体の吹出し口から第2の筐体の吸引口に至る空気の気流の流速や安定性を高めることができる。その結果、帯電物体の除電対象面の除電を、より一層短時間で効果的に行なうことが可能となる。
この第2発明では、前記空気還流路は、前記帯電物体の表面側の空間と裏面側の空間とのうち、除電対象面と異なる面側の空間に設けられていることが好ましい(第3発明)。
この第3発明によれば、第1の筐体の吹出し口から第2の筐体の吸引口に至る、除電対象面に沿った気流に影響を及ぼさないように、空気還流路を設けることが可能となる。
補足すると、帯電物体の「表面側の空間」は、該表面を含む平面によって区画される2つの空間のうちの該表面に接する空間を意味し、「裏面側の空間」は、該裏面を含む平面によって区画される2つの空間のうちの該裏面に接する空間を意味する。例えば、帯電物体を水平姿勢で配置し、その上面を表面、下面を裏面としたとき、該帯電物体の上面の上側の空間が該帯電物体の「表面側の空間」に相当し、該帯電物体の下面の下側に空間が、該帯電物体の「裏面側の空間」に相当する。
前記空気還流路は、第1の筐体の吸引口と、第2の筐体の吹出し口とを接続するダクトなどによって構成される流路(周囲に壁面を有する流路)であってもよいが、開放的な流路であってもよい。
例えば、前記第1発明において、前記第2の筐体の吹出し口を、前記帯電物体の表面側の空間と裏面側の空間とのうち、前記除電対象面と異なる面側の空間で前記第2の辺側から第1の辺側に向かって開口するように前記第2の筐体に設け、前記第1の筐体の吸引口を、当該除電対象面と異なる面側の空間で前記第2の筐体の吹出し口に対向して設ける。(第4発明)。
この第4発明によれば、第2の筐体の吹出し口から吹き出された空気の大部分は、該吹出し口に対向する第1の筐体の吸引口に向かって流れる。従って、第2の筐体の吹出し口と第1の筐体の吸引口との間の空間が前記空気還流路として機能することとなる。そして、この場合、該空気還流路は、前記帯電物体の表面側の空間と裏面側の空間とのうち、前記除電対象面と異なる面側の空間で形成されることとなるので、除電対象面の沿った空気の流路(第1の筐体の吹出し口から第2の筐体の吸引口に至る流路)と帯電物体によって隔てられ、該空気還流路を流れる空気が、除電対象面に沿った空気の流路を乱すことがない。
従って、前記第2発明および第3発明と同等の効果を奏することができる。また、この場合、空気還流路を形成するためのダクトなどが不要であるので、除電システムの構成をコンパクトにすることができる。
あるいは、前記第1発明において、前記第1の筐体の吸引口を、前記帯電物体の法線方向で、前記帯電物体の表面側の空間と裏面側の空間とのうち、前記除電対象面と異なる面側の空間に向かって開口するように前記第1の筐体に設け、前記第2の筐体の吹出し口を、当該除電対象面と異なる面側の空間で前記第1の辺側から前記第1の筐体の吸引口の正面箇所に向かって開口するように前記第2の筐体に設けるようにしてもよい(第5発明)。
この第5発明によれば、第2の筐体の吹出し口から吹き出された空気が、第1の筐体の吸引口の正面箇所に到達するので、その空気の一部が、前記第2の送風機の吸引力によって進路を変更し、第1の筐体の吸引口から該第1の筐体内に吸引される。従って、第2の筐体の吹出し口と第1の筐体の吸引口の正面箇所との間の空間が前記空気還流路として機能することとなる。そして、この場合、該空気還流路は、前記第4発明の場合と同様に、前記帯電物体の表面側の空間と裏面側の空間とのうち、前記除電対象面と異なる面側の空間で形成されることとなるので、該空気還流路を流れる空気が、除電対象面に沿った空気の流路を乱すことがない。従って、第5発明においても、前記第2発明および第3発明と同等の効果を奏することができる。さらに、第4発明と同様に、空気還流路を形成するためのダクトなどが不要であるので、除電システムを構成をコンパクトにすることができる。
本発明の第1実施形態を図1および図2を参照して説明する。図1は本実施形態の除電システムの概略的な外観構成を示す斜視図、図2は図1のII−II線断面図である。
図1および図2を参照して、2はイオン生成・送風手段としてのエアイオナイザ、3は空気吸引手段としての空気吸引装置、Xは平板状(方形板状)の帯電物体である。エアイオナイザ2と空気吸引装置3とにより、本実施形態の除電システム1が構成される。なお、本実施形態の説明では、便宜上、図1に示すように左右方向、前後方向を定義する。
帯電物体Xは、例えば液晶パネル用のガラス板である。この帯電物体Xは、複数の脚4を介して床上に設置された作業台5上に水平姿勢で載置されている。この場合、図2に示すように作業台5の上面に突設された複数の支持ピン6上に帯電物体Xが支承されている。本実施形態の除電システム1は、このように作業台5上に載置された帯電物体Xの表裏面、すなわち、該帯電物体Xの厚さ方向で対向する2つの面X1,X2のうち、上面X1を除電対象面とし、この除電対象面X1の除電を行なう。
エアイオナイザ2は、帯電物体Xの除電対象面X1の左右の両側辺(除電対象面X1の4辺のうちの、左右方向に間隔を存して前後方向に延在する一対の対辺)X3,X4のうち、第1の辺としての左側辺X3側(帯電物体Xの左側)で該左側辺X3に近接して配置された筐体7を備える。該筐体7は、本発明における第1の筐体に相当する。この筐体7は、概略、直方体状に形成されており、帯電物体Xの左側側面と左右方向に一定の間隔を存し、該帯電物体Xの左側辺X3に沿って前後方向に延在している。すなわち、筐体7は、帯電物体Xの左側面とほぼ平行に延在している。なお、筐体7は、作業台5の上側に配置されている。この場合、筐体7の帯電物体X寄りの部分(右側部)は、作業台5の直上に存するが、左側部は作業台5の直上から左側に張り出している。また、筐体7は、図示を省略するブラケットなどを介して作業台5あるいは床に固定されている。
この筐体7の帯電物体X寄りの側面、すなわち、右側面には、空気の吹出し口8が開設されている。この吹出し口8は、帯電物体Xの除電対象面X1の第2の辺としての右側辺X4に向かって(すなわち、右向きに)開口している。そして、該吹出し口8は、筐体7の長手方向に帯電物体Xの左側辺X3に沿って延在している。なお、吹出し口8は、帯電物体Xの除電対象面X1を含む平面よりも若干上側の位置に設けられている。
筐体7の内部には、コロナ放電を発生するイオン生成手段としての放電電極9と、この放電電極9に交流高電圧を印加する高圧電源10と、送風機としてのファン11とが収容されている。放電電極9は、詳細な図示は省略するが、放電針とこれに対向する対向電極とから構成され、その放電針と対向電極との間に高圧電源10から交流高電圧が印加されるように該高圧電源10にケーブル等を介して接続されている。そして、放電電極9は、その放電針と対向電極との間に高圧電源10から交流高電圧を印加したとき、コロナ放電を発生し、そのコロナ放電により正および負の空気イオンを交互に生成する。なお、高圧電源10は、筐体7の外部に設けられていてもよい。
筐体7の下面には、下方に向かって開口する空気の吸引口12が開設されている。換言すれば、該吸引口12は、帯電物体Xの法線方向(上下方向)で、帯電物体Xの表裏面のうちの除電対象面X1と異なる面(下面)X2側の空間(面X2を含む平面の下側の空間)に向かって開口している。この吸引口12は、筐体7の、作業台5の直上から張り出した部分で該筐体7の下面に設けられている。従って、該吸引口12の真下には作業台5が存在しないようになっている。なお、吸引口12は、筐体7の長手方向に延在する。そして、前記ファン11は、この吸引口12に臨んで筐体7の内部に設けられている。このファン11は、図示を省略する電動モータで回転駆動され、その回転駆動によって、筐体7の外部から吸引口12を介して空気を吸引し、その吸引した空気を前記吹出し口8から吹出す。この場合、前記放電電極9は、筐体7の内部における吸引口12から吹出し口8への空気流路の途中で、該吹出し口8に臨んで設けられている。従って、吹出し口8から吹出される空気は、放電電極9のコロナ放電によって生成される正および負の空気イオンを含む。
なお、ファン11を複数備え、それらのファンを吸引口12に沿って該筐体7の長手方向に並設してもよい。また、ファン11は筐体7の外面側に設けられていてもよい。また、吸引口12は筐体7の下面に局所的に設けた穴により構成してもよい。
前記空気吸引装置3は、帯電物体Xの除電対象面X1の左右の両側辺X3,X4のうちの、第2の辺としての右側辺X4側(帯電物体Xの右側)で該左側辺X4に近接して配置された筐体13を備える。この筐体13は、本発明における第2の筐体に相当する。この筐体13は、その横断面(前後方向に直行する断面)が、コの字状に形成されており、該帯電物体Xの右側辺X4に沿って前後方向に延在している。この場合、筐体13は、その上部が作業台5の上側の空間に存し、下部が作業台5の下側の空間(これは、帯電物体Xの表裏面のうちの除電対象面X1と異なる面(下面)X2側の空間に含まれる)に存するように配置されている。そして、筐体13の上部は、帯電物体Xの右側面と左右方向に一定の間隔を存して前後方向に延在している。なお、筐体13は、図示を省略するブラケットなどを介して作業台5あるいは床に固定されている。
この筐体13の上部の、帯電物体X寄りの側面、すなわち、左側面には、空気の吸引口14が開設されている。この吸引口14は、前記エアイオナイザ2の吹出し口8に対向して、筐体13の長手方向に帯電物体Xの右側辺X4に沿って延在している。また、筐体13の下部の左側面には、空気の吹出し口15が開設されている。この吹出し口15は、帯電物体Xの両側辺X3,X4の間隔方向(左右方向)で、前記エアイオナイザ2の吸引口12の直下の箇所(吸引口12の正面箇所)に向かって開口している。なお、吹出し口15は、筐体13の長手方向(前後方向)に延在している。
筐体13の内部には、第2の送風機としてのファン16が収容されている。このファン16は、筐体13の吸引口14に臨んで、筐体13の上部に設けられている。このファン16は、図示を省略する電動モータで回転駆動され、その回転駆動によって、筐体13の外部から吸引口14を介して空気を吸引し、その吸引した空気を前記吹出し口15から吹出す。
なお、ファン16を複数備え、それらのファンを吸引口14に沿って該筐体13の長手方向に並設してもよい。また、ファン16を筐体13の吹出し口15に臨ませて配置してもよい。また、ファン16は、筐体13の外面側に設けられてもよい。また、吹出し口15は、筐体13の下部の左側面に局所的に形成した穴によって構成してもよい。
次に、本実施形態の除電システム1の作動を説明する。
前記したように作業台5上に帯電物体Xを載置した状態で、除電システム1が起動される。すなわち、エアイオナイザ2にあっては、ファン11の回転駆動と、放電電極9のコロナ放電とが行なわれる。そして、これと並行して、空気吸引装置3のファン16の回転駆動が行なわれる。
このとき、エアイオナイザ2の放電電極9のコロナ放電によって生成された正および負の空気イオンを含む空気が、筐体7の吹出し口8から吹出される。その空気イオンを含む空気は、帯電物体Xの除電対象面X1に沿って(除電対象面X1に接触しながら)空気吸引装置3に向かって流れる。この場合、該空気は、空気吸引装置3のファン16の吸引作用によって筐体13の吸引口14から該筐体13内に吸引される。これにより、帯電物体Xの除電対象面X1側では、図2に矢印Y1で示すように、該除電対象面X1沿いに左側辺X3から右側辺X4に向かって右向きに流れる気流(空気イオンを含む気流)が形成される。
空気吸引装置3の筐体13内に吸引された空気は、その向きを該筐体13内で反転させた後、該筐体13の吹出し口15から吹出される。そして、該筐体13の吹出し口15から吹出された空気は、図2に矢印Y2で示すように、作業台5の下側を左向きに流れる気流を形成し、エアイオナイザ2の筐体7の吸引口12の直下(吸引口12の正面)に達する。さらに、該筐体7の吸引口12の直下に達した空気の多くは、エアイオナイザ2のファン11の吸引作用によって、筐体7の吸引口12を介して筐体7の内部に吸引され、該筐体7の吹出し口8から再び吹出される。
このようにして、エアイオナイザ2の筐体7の吹出し口8から吹出された空気は、帯電物体Xの除電対象面X1に沿って空気吸引装置3に向かって流れた後、該空気吸引装置3の筐体13の内部、作業台5の下側の空間を経てエアイオナイザ2の筐体7内に還流する。この場合、本実施形態では、作業台5の下側の空間(空気吸引装置3の吹出し口15からエアイオナイザ2の吸引口12に至る経路)によって、すなわち、図2に矢印Y2で示す流路によって本発明における空気還流路が形成される。
かかる本実施形態の除電システム1では、上記の如く、エアイオナイザ2の吹出し口8から吹出された空気(空気イオンを含む空気)は、空気吸引装置3の筐体13内に吸引される。このため、該空気は、その流速の低下や乱流を生じ難い定常的な気流となって、エアイオナイザ2の吹出し口8から空気吸引装置3の吸引口14まで帯電物体Xの除電対象面X1に沿って流れる。特に、本実施形態の除電システム1では、空気吸引装置3で吸引された空気は、エアイオナイザ2に還流する。そして、この場合、その還流する空気の気流(図2の矢印Y2の気流)は、帯電物体Xの表裏面のうちの除電対象面X1とは異なる面側の空間(本実施形態では、作業台5の下側の空間)に形成されるため、該空気の還流は、除電対象面X1に沿って流れる気流(図2の矢印Y1の気流)を乱すことなく行なわれる。このため、除電対象面X1に沿って流れる気流(空気イオンを含む気流)の流速を高速に保ちつつ、その気流の安定性を高めることができる。
この結果、本実施形態の除電システム1によれば、帯電物体Xの除電対象面X1のうち、エアイオナイザ2の吹出し口8から離れた箇所(右側辺X4寄りの箇所)にも、その除電に十分な量の空気イオンを供給できる。ひいては、該除電対象面X1に沿って流れる空気の気流に含まれる空気イオンによって、該除電対象面X1の各所の除電(電荷の中和)を効果的に行なうことができる。
次に、本発明の第2実施形態を図3を参照して説明する。図3は本実施形態の除電システム1’の断面図である。なお、本実施形態は、エアイオナイザ(イオン生成・送風手段)の構成のみが、前記第1実施形態のものと相違するので、第1実施形態と同一の構成部分については、第1実施形態と同一の参照符号を用いて説明を省略する。
本実施形態では、エアイオナイザ22の筐体27(第1の筐体)は、その横断面(前後方向に直交する断面)が逆コ字形状(空気吸引装置3の筐体13の左右を反転させたような形状)に形成され、帯電物体Xの左側辺X3に沿って前後方向に延在している。この場合、筐体27は、その上部が作業台5の上側の空間に存し、下部が作業台5の下側の空間(これは、帯電物体Xの表裏面のうちの除電対象面X1と異なる面(下面)X2側の空間に含まれる)に存するように配置されている。そして、筐体27の上部は、前記第1実施形態の筐体7と同様に、帯電物体Xの左側面と左右方向に一定の間隔を存して前後方向に延在している。
この筐体27の上部の、帯電物体X寄りの側面(右側面)には、空気の吹出し口28が開設されている。この吹出し口28は、筐体27の長手方向に帯電物体Xの左側辺X3に沿って延在している。また、筐体27の下部の右側面には、空気吸引装置3の吹出し口15に対向して、空気の吸引口32が開設されている。この吸引口32は、筐体27の長手方向(前後方向)に延在している。そして、筐体27の上部の内部には、前記第1実施形態と同様に、放電電極9および高圧電源10が収容されている。また、筐体27の下部の内部には、吸引口32に臨んで、ファン11が設けられている。このファン11の回転駆動によって、吸引口32から筐体27の内部に空気が吸引され、その吸引された空気が吹出し口28から吹出されるようになっている。
以上説明した以外の構成は、前記第1実施形態の除電システム1と同じである。
本実施形態では、エアイオナイザ22の吸引口32が、空気吸引装置3の吹出し口15に対向するため、空気吸引装置3の吹出し口15から吹出された空気の大部分は、エアイオナイザ22の吸引口32を介して筐体27内にスムーズに還流する。そのため、帯電物体Xの除電対象面X1に沿った空気の気流(空気イオンを含む気流)の安定性をより一層高めることができる。ひいては、該除電対象面X1に沿って流れる空気の気流に含まれる空気イオンによって、該除電対象面X1の各所の除電(電荷の中和)をより効果的に行なうことができる。
次に、前記第1実施形態の除電システム1による帯電物体の除電効果の検証試験について説明する。
図4はその検証試験のためのシステム構成を示す図である。同図4を参照して、このシステムでは、エアイオナイザ2と、空気吸引装置3との間に3台の帯電プレートモニタ装置50が配列されている。各帯電プレートモニタ装置50はいずれも同一構成であり、その筐体51上に絶縁物52を介して、擬似的な帯電物体を構成する金属製の帯電プレート53が水平姿勢で取り付けられている。帯電プレート53のサイズは例えば150mm角である。また、各帯電プレートモニタ装置50の筐体51には、帯電プレート53に所定の電圧を付与して該帯電プレート53を帯電させる高圧電源54と、帯電プレート53の電位の減衰時間を計測するタイマ55と、帯電プレート53の電位を計測する表面電位測定器56とが内蔵されている。タイマ55が計測する減衰時間は、表面電位測定器56により計測される帯電プレート53の電位が、高圧電源54による帯電初期の電位から、所定の電位に減衰するまでの時間である。また、帯電プレート53の定常状態での電位(十分に時間が経過した状態での電位)が、オフセット電圧として、表面電位測定器56により計測することが可能となっている。
なお、本検証試験では、エアイオナイザ2の吹出し口8と、空気吸引装置3の吸引口14の間隔を1200mmとし、その間隔方向で、吹出し口8側から300mm、600mm、900mmの間隔を存する位置で各帯電プレートモニタ装置50が配列されている。また、各帯電プレート53の高さは、エアイオナイザ2の吹出し口8の中心から下方に65mmだけ下がった高さとされている。また、エアイオナイザ2のファン11の風量は、3.3m3/min、空気吸引装置3のファン16の風量は、6.6m3/minである。
本検証試験では、各帯電プレートモニタ装置50の帯電プレート53を高圧電源54により+1000[V]と−1000[V]との2種類の電位に帯電させた。そして、除電システム1のエアイオナイザ2および空気吸引装置3の両者を作動させた状態と、エアイオナイザ2のみを作動させた状態(空気吸引装置3のファン16をOFFにした状態)とで、各帯電プレート53の電位が+1000Vから+100Vまで減衰する時間(以下、+側減衰時間という)と、−1000[V]から+100[V]に減衰するまでの時間(以下、−側減衰時間という)と、その減衰後の定常状態でのオフセット電圧とを計測した。
その計測結果を次の表1に示す。なお、3台の帯電プレートモニタ装置50の番号は、エアイオナイザ2に近いものから順番に1,2,3とする。
Figure 2008108520
上記表1に見られるように、空気吸引装置3をOFFにした場合とONにした場合とのいずれの場合とを比較すると、各減衰時間は、前者の場合よりも、後者の場合の方が、短くなっている。このことから、帯電物体Xを迅速に除電する上で、空気吸引装置3を作動させることが有効であることが判る。
なお、エアイオナイザ2に近いものほど、短くなっている。これは、エアイオナイザ2に近い方が、供給される正負の空気イオンが多いからである。また、空気吸引装置3をOFFにした場合とONにした場合とのいずれの場合でも、−側減衰時間は、+側減衰時間よりも長くなっている。これは、負の空気イオンの方が正の空気イオンよりも、質量が小さいことなどに起因して、よりエアイオナイザ2からより遠くまで到達しやすく、その結果、帯電プレート53が負側に帯電しやすいためであると考えられる。実際、表1のオフセット電圧を見ても、帯電プレート53は、定常状態において、負側の電位に若干偏る傾向がある。ただし、オフセット電圧は、いずれの場合でも十分に小さく、十分な除電がなされていると言える。
補足すると、前記した各実施形態では、エアイオナイザ2,22の吸引口12,32と、空気吸引装置3の吹出し口15とをダクトを介して接続し、そのダクトによって空気還流路を形成するようにしてもよい。また、前記各実施形態では、平板状の帯電物体Xを水平配置して除電を行なう除電システム1,1’を示したが、帯電物体Xを垂直姿勢で配置して、該帯電物体Xの表裏面の一方の除電を行なうようにしてもよい。この場合、例えば空気イオンを含む空気を上下方向あるいは水平方向で帯電物体Xの除電対象面に沿って流すようにして、それを帯電物体Xの表裏面のうちの除電対象面と異なる面側で還流させるようにすればよい。
また、前記各実施形態では、帯電物体Xを平板状の作業台5上に載置するようにしたが、例えば、帯電物体Xの4隅を棒状の部材で支持するようにしてもよい。
また、前記各実施形態では、エアイオナイザ2において、放電電極9に交流高電圧を印加することで、正および負の空気イオンを生成するようにしたが、正の直流高電圧を印加する放電電極と負の直流高電圧を印加する放電電極とを備え、それらの放電電極のコロナ放電によって、それぞれ正の空気イオン、負の空気イオンを生成するようにしてもよい。
本発明の第1実施形態の除電システムの概略的な外観構成を示す斜視図。 図1のII−II線断面図。 本発明の第2実施形態の除電システムの断面図。 第1実施形態の除電システムの検証試験のためのシステム構成を示す図。
符号の説明
1,1’…除電システム、2,22…エアイオナイザ(イオン生成・送風手段)、3…空気吸引装置(空気吸引手段)、7,27…第1の筐体、8,28…第1の筐体の吹出し口、9…放電電極(イオン生成手段)、11…ファン(第1の送風機)、12,32…第1の筐体の吸引口、13…第2の筐体、14…第2の筐体の吸引口、15…第2の筐体の吹出し口、16…ファン(第2の送風機)。

Claims (5)

  1. 平板状の帯電物体の表裏面のうちの一方を除電対象面とし、その除電対象面の除電を行なう除電システムであって、
    前記帯電物体の除電対象面の両側辺のうちの第1の辺側で該第1の辺に近接して配置され、該第1の辺に沿って延在する第1の筐体と、該第1の筐体に設けられた吸引口から該第1の筐体内に空気を吸引し、その吸引した空気を、前記除電対象面の両側辺のうちの第1の辺側から第2の辺側に向かって開口するように該第1の筐体に設けられた吹出し口から前記除電対象面に沿わせて吹出す第1の送風機と、前記第1の筐体内に吸引された空気をイオン化して正および負の空気イオンを生成するイオン生成手段とを有するイオン生成・送風手段と、
    前記除電対象面の両側辺のうちの第2の辺側で該第2の辺に近接して配置され、該第2の辺に沿って延在する第2の筐体と、前記第1の筐体の吹出し口に対向して該第2の筐体に形成された吸引口から該第2の筐体内に空気を吸引し、その吸引した空気を該第2の筐体に設けられた吹出し口から吹出す第2の送風機とを有する空気吸引手段とを備えたことを特徴とする除電システム。
  2. 前記第2の筐体の吹出し口から吹出される空気の少なくとも一部を前記第1の筐体の吸引口に還流させる空気還流路が設けられていることを特徴とする請求項1記載の除電システム。
  3. 前記空気還流路は、前記帯電物体の表面側の空間と裏面側の空間とのうち、除電対象面と異なる面側の空間に設けられていることを特徴とする請求項2記載の除電システム。
  4. 前記第2の筐体の吹出し口は、前記帯電物体の表面側の空間と裏面側の空間とのうち、前記除電対象面と異なる面側の空間で前記第2の辺側から第1の辺側に向かって開口するように前記第2の筐体に設けられ、前記第1の筐体の吸引口は、当該除電対象面と異なる面側の空間で前記第2の筐体の吹出し口に対向して設けられていることを特徴とする請求項1記載の除電システム。
  5. 前記第1の筐体の吸引口は、前記帯電物体の法線方向で、前記帯電物体の表面側の空間と裏面側の空間とのうち、前記除電対象面と異なる面側の空間に向かって開口するように前記第1の筐体に設けられ、前記第2の筐体の吹出し口は、当該除電対象面と異なる面側の空間で前記第1の辺側から前記第1の筐体の吸引口の正面箇所に向かって開口するように前記第2の筐体に設けられていることを特徴とする請求項1記載の除電システム。
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