JP2008107736A - 演奏装置の温度制御システム - Google Patents

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浩之 真島
Makoto Umeda
誠 梅田
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Abstract

【課題】センターサーバからの楽曲の供給やデータのバックアップが行なわれている場合は、演奏装置の内部に設けた冷却装置を駆動させ、内部温度の急上昇を防止する温度制御システムを提供する。
【解決手段】書き込み可能な記憶手段14を備えた演奏装置10において、装置内部冷却手段23と、データ書き込み手段13と、書き込み状態判別手段24と、冷却装置制御手段22とを有してなる温度制御システムであって、装置内部冷却手段23は、前記演奏装置の内部を冷却し、データ書き込み手段13は、前記演奏装置10の記憶手段14へデータの書き込み処理を行い、書き込み状態判別手段24は、予め決められた所定の稼動状態になったと判別した場合に、冷却装置制御手段22に対して駆動信号を送信し、冷却装置制御手段22は、駆動信号を受信した場合に、前記装置内部冷却手段23を駆動して演奏装置10の内部を冷却するように制御する構成とした。
【選択図】図1

Description

本発明は、楽曲を歌唱ならびに観賞する演奏装置おける内部温度の急激な上昇を防止するための温度制御システムに関する。
カラオケ装置やジュークボックスなどの演奏装置には、多数のICやメモリなどの電子部品やハードディスクドライブなどの書き込み可能な記憶装置が内蔵されており、利用者が歌唱や観賞しているときに、電子部品や記憶装置の稼動によって内部温度が上昇する。内部温度の上昇への対策としては、一般的に、演奏装置の内部にファンやペルチェ素子などの冷却装置を設けて冷却を行なっている。
演奏装置が電源オンされている間、内部温度が低くて冷却する必要がない場合でも、ずっと冷却装置を駆動させ続けることは非効率的である。このため、一般的に温度センサを設けておき、内部温度が上昇して冷却が必要とされる温度に至ったことを温度センサが検出したときに、冷却装置の駆動を開始している。そして、内部温度が所定の温度に低下したことを温度センサが検出したときに、冷却装置の駆動を停止する。
演奏装置の内部温度は、特に、センターサーバからの楽曲の供給時(演奏データの受信時)、または、演奏装置内の一の記憶装置から別の記憶装置へのバックアップ時などでは、前記記憶装置がフル稼働して発熱するため、演奏装置の内部温度が急激に上昇する。このような内部温度の急激な上昇は、内蔵されている電子部品や記憶装置に悪影響を与え、演奏装置の寿命が短縮されてしまう。
内部温度の急激な上昇への対策としては、例えば特許文献1のように、情報データを再生するための再生手段が所定の稼動状態になったときに、冷却装置を所定時間駆動する構成が知られている。具体的には、カラオケ装置の利用者の選曲数が基準時間内に10曲を上回ったとき、すなわち、1曲目の再生開始から基準時間内に10曲の楽曲を連続再生したときに冷却装置を駆動することにより、温度センサを用いることなく、内部温度の急上昇を防止している。
特開平10−135675号公報
特許文献1の発明では、利用者が選曲または歌唱したときの再生状態に基づいて冷却装置を駆動するものであり、センターサーバからの楽曲の供給時やデータのバックアップ時に生じる内部温度の急激な上昇、すなわち、記憶装置へ大量のデータを書き込み処理しているときの急激な温度上昇には対応していない。
そこで、本発明は、演奏装置に備えられた書き込み可能な記憶装置に、センターサーバからの楽曲の供給やデータのバックアップが行なわれている場合には、演奏装置の内部に設けた冷却装置を駆動させて内部温度の急上昇を防止することができる温度制御システムの構築を課題とする。
上記課題を鑑みて、本発明者らは、演奏装置に備えられた書き込み可能な記憶装置にセンターサーバからの楽曲の供給やデータのバックアップが行なわれているか否かを判別し、その判別結果によって自動的に冷却装置を駆動させ、演奏装置内部を冷却することにより、演奏装置の内部温度の急激な上昇を防止できることを見出して、本発明の演奏装置の温度制御システムを想到した。
すなわち、本発明の演奏装置の温度制御システムは、書き込み可能な記憶手段を備えた演奏装置において、装置内部冷却手段と、データ書き込み手段と、書き込み状態判別手段と、冷却装置制御手段とを有してなる温度制御システムであって、
(ア)装置内部冷却手段とは、その駆動により前記演奏装置の内部を冷却し、
(イ)データ書き込み手段とは、前記演奏装置の記憶手段へ任意のデータの書き込み処理を行い、
(ウ)書き込み状態判別手段とは、前記書き込み処理が予め決められた所定の稼動状態になったと判別した場合に、冷却装置制御手段に対して駆動信号を送信し、
(エ)冷却装置制御手段とは、前記書き込み状態判別手段から駆動信号を受信した場合に、前記装置内部冷却手段を駆動して演奏装置の内部を冷却するように制御する、
ことを特徴とする。
本発明の演奏装置の温度制御システムによれば、データ書き込み手段が演奏装置の記憶手段に書き込み処理を行い、書き込み状態判別手段が、当該書き込み処理が予め決められた所定の稼動状態になったと判別した場合、例えば、センターサーバからの楽曲の供給時やデータのバックアップデータ時など、記憶手段がフル稼働している状態である場合は、冷却装置制御手段に対して駆動信号を送信し、冷却装置制御手段は、受信した駆動信号により装置内部冷却手段を駆動させる。
かくして、演奏装置の内部が冷却されて、記憶手段への書き込み処理時における急激な温度上昇が緩和され、内部温度の急上昇による電子部品や記憶装置への悪影響を防止することができ、演奏装置の寿命を延ばすといった効果を奏する。また、温度センサが不要であり、コストダウンにも寄与できる。
以下、本発明に係る演奏装置の温度制御システムについて、好適な実施例をあげて説明する。
図1は本発明に係る演奏装置の温度制御システムのブロック図であり、本実施例では、演奏装置の一例としてカラオケ演奏装置について説明する。
カラオケ演奏装置10は、CPU、RAM、ROM等を含む中央制御部11を有し、ルータやモデム等の通信制御部12を介して通信回線100に接続され、該通信回線100を介してカラオケホスト装置(センターサーバ)200に接続されている。
中央制御部11には、前記RAM、ROM等の半導体メモリのほかに、デバイスドライバ13を介して、書き込みおよび読み出し可能な記憶手段であるハードディスクドライブ(以下、HDDという)14が接続されている。HDD14には、当該カラオケ演奏装置10の制御プログラムや、多数のカラオケデータなどが記録されている。
カラオケ演奏装置10が起動すると、CPUによりROMのブートプログラムが実行され、各電子回路が初期化されるとともに、HDD14から制御プログラムが読み出されて中央制御部11のRAMに書き込まれ、制御プログラムが実行されてカラオケ演奏装置10が稼動状態となる。
カラオケ演奏装置10には、外部にリモコン15が備えられており、カラオケの利用者が該リモコン15により所望の楽曲を選曲すれば、該リモコン15から送信された選曲信号が「I/O」16を介して中央制御部11に入力される。中央制御部11は選局信号を受け取ると、選曲された楽曲IDをRAMに記録されている予約待ち行列に予約登録するとともに、当該楽曲IDに該当するカラオケデータをHDD14から読み出す。
選曲された楽曲IDに該当するカラオケデータがHDD14に記録されていない場合は、中央制御部11は通信制御部12を介して前記通信回線100に接続し、カラオケホスト装置200から該当するカラオケデータをダウンロードしてHDD14に記録する。
カラオケデータは、楽曲の伴奏音楽を生成するための演奏データと、モニタに表示される背景映像や歌詞テロップなどの画像データとが含まれている。演奏データはMIDI形式で符号化されており、音響制御部17で生成された伴奏音楽がスピーカ19から再生される。一方、利用者が歌唱する音声はマイク18に集音され、音響制御部17で伴奏音楽とミキシングされてスピーカ19から再生される。
また、画像データはコード化された歌詞文字群やMPEG形式で圧縮された背景映像を含んでおり、中央制御部11はMPEGデータを映像制御部20にてNTSCの映像に変換し、伴奏音楽の生成に同期させて歌詞文字群を合成して、合成された映像信号が順次モニタ21に表示される。
ここで、当該カラオケ演奏装置10には、ファンやペルチェ素子などの装置内部冷却手段(以下、ファンという)23が内蔵されており、後述するように、中央制御部11内に設けられた書き込み状態判別手段(プログラム)24からの駆動信号を冷却装置制御手段22が受信したときに、該冷却装置制御手段22の制御によりファン23が駆動されて、カラオケ演奏装置10の内部を冷却するように構成されている。
書き込み状態判別手段24は、カラオケホスト装置200からの楽曲の供給時や、カラオケ演奏装置10に備えられたHDD14同士でのデータのバックアップ時など、HDD14がフル稼働している状態のときに、装置の内部温度が急上昇することから、HDD14への書き込み処理が予め決められた所定の稼動状態になったときは、楽曲の供給やデータのバックアップが行なわれているものと判別し、冷却装置制御手段22に対し駆動信号を送信し、これを受取った冷却装置制御手段22は装置の内部を冷却するようにファン23を制御する。
すなわち、カラオケ演奏装置10が通常の利用状態では、HDD14への書き込み処理が、数秒間から数十秒間で終了するのに対して、楽曲の供給時やデータのバックアップ時などでは、HDD14への書き込み処理が、十分から数十分の長時間に亘って行なわれるため、このことから、通常利用時の書き込み処理時間よりもはるかに長い時間(例えば、5〜10分間)を基準時間と決めておき、この基準時間よりも長時間連続的に書き込み処理が行なわれている場合は、楽曲の供給時やデータのバックアップ時などでHDD14がフル稼働状態であると判別し、その判別結果によって自動的にファン23を駆動させて、装置の内部を冷却する。
図2は、本発明の制御手順を示すフローチャートである。書き込み状態判別手段24からの信号により、データ書き込み手段であるデバイスドライバ13を介してHDD14へ任意のデータが書き込み処理されている場合は(ステップ101)、タイマ(図示せず)をスタートさせて書き込み処理時間の計測を開始する(ステップ102)。
前述したように、HDD14がフル稼働している状態を書き込み処理の時間で判別するため、予め決められた基準時間(例えば5分間)が経過したときに(ステップ103)、書き込み処理が継続中であるかどうかを判別する(ステップ104)。ここで、書き込み処理が継続していない場合は、基準時間に至らない短時間の書き込み処理であるので、前記タイマをクリアして(ステップ109)、制御を終了する。
前記ステップ104において、基準時間経過後も書き込み処理が継続中であれば、中央制御部11の書き込み状態判別手段が、楽曲の供給時やデータのバックアップ時などでHDD14がフル稼働状態であると判別し、前記タイマをクリアするとともに(ステップ105)、冷却装置制御手段(電源スイッチなどのON/OFF機構)22に対して駆動信号を送信する。
冷却装置制御手段22は、中央制御部11の書き込み状態判別手段から駆動信号を受信した場合に、前記ファン23の駆動を開始してカラオケ演奏装置10の内部を冷却する(ステップ106)。該ファン23の駆動による冷却動作は、HDD14の書き込み処理が終了するまで継続する(ステップ107)。
カラオケホスト装置200からの楽曲の供給や、カラオケ演奏装置10に備えられたHDD14同士でのデータのバックアップの終了に伴い、HDD14への書き込み処理が終了したときは、クールダウンとしての所定時間経過後(例えば5分間)に、ファン23の駆動を停止する。
このように、HDD14への書き込み処理が予め決められた基準時間を経過した後も継続されている場合には、楽曲の供給時やデータのバックアップ時であると判別して、ファン23の駆動により冷却動作が開始されるので、カラオケ演奏装置10の内部温度の急上昇を抑止することができる。また、温度センサも不要である。
なお、本実施例では、カラオケ演奏装置について説明したが、書き込み可能な記憶手段を備えていれば、例えばジュークボックスなど他の演奏装置に対しても、本発明の温度制御システムを適用することができる。また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
本発明に係る演奏装置の温度制御システムのブロック図。 本発明の制御手順を示すフローチャート。
符号の説明
10 カラオケ演奏装置
11 中央制御部
13 デバイスドライバ(データ書き込み手段)
14 ハードディスクドライブ(記憶手段)
22 冷却装置制御手段
23 装置内部冷却手段
24 書き込み状態判別手段

Claims (1)

  1. 書き込み可能な記憶手段を備えた演奏装置において、装置内部冷却手段と、データ書き込み手段と、書き込み状態判別手段と、冷却装置制御手段とを有してなる温度制御システムであって、
    (ア)装置内部冷却手段とは、その駆動により前記演奏装置の内部を冷却し、
    (イ)データ書き込み手段とは、前記演奏装置の記憶手段へ任意のデータの書き込み処理を行い、
    (ウ)書き込み状態判別手段とは、前記書き込み処理が予め決められた所定の稼動状態になったと判別した場合に、冷却装置制御手段に対して駆動信号を送信し、
    (エ)冷却装置制御手段とは、前記書き込み状態判別手段から駆動信号を受信した場合に、前記装置内部冷却手段を駆動して演奏装置の内部を冷却するように制御する、
    ことを特徴とする演奏装置の温度制御システム。
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