JP2008107286A - 画像情報取得装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーザ光を測定対象物に照射し測定対象物からの反射光を受光することにより測定対象物の画像データを自動的に取得する装置であって、測定対象物の表面が光沢面であっても、正確かつ迅速に画像データを取得する。
【解決手段】画像情報取得装置は、時間変調レーザ光を照射するレーザ光出射部と、測定対象物からの反射光を受光する光電変換器と、複数のマイクロミラーを有し、選択されたマイクロミラーの反射面を制御してレーザ光を光電変換器に導く空間変調素子と、光電変換器で受光されたレーザ光の位相ずれ情報を用いて測定対象物の3次元位置データ及び反射強度データを取得するデータ処理部と、各部分の動作を制御する制御器と、を有する。データ処理部で取得される反射強度データのレベルが所定の閾値を超える場合、ON状態にするマイクロミラーの反射面の個数を絞った反射パターンに調整して、再度計測を行う。
【選択図】図9

Description

本発明は、レーザ光を測定対象物に照射し測定対象物からの反射光を受光することにより測定対象物の画像データを取得する画像情報取得装置であって、例えばマシンビジョンシステム(産業用画像検査装置)や測定対象物に当たって戻ってきたレーザ光の情報から測定対象物の状態を知るレーザレーダ等の技術分野に好適に用いることのできる装置に関する。
近年、産業用ロボットや工作機械における作業の自動化において、作業対象物の3次元位置情報を利用して正確な作業を行うことが望まれている。例えば、自動車に使用される機械加工品の作製のために3次元計測を行って正確な加工を行う場合や、自動溶接ロボットにより溶接作業を行う場合、3次元位置データを正確に取得することが必要である。又、これらの作業対象物である加工品の多くは表面が滑らかな光沢面となっている。
下記特許文献1には、レーザ光を測定対象物に照射し測定対象物からの反射光を受光することにより測定対象物の3次元画像情報を取得し、かつ測定対象物までの絶対的な距離
を取得する3次元画像情報取得装置が開示されている。
特開2006−242801号公報
しかし、表面が光沢面となっている加工品の場合、上記3次元画像情報を取得する3次元画像情報取得装置では、レーザ光が測定対象物の光沢面で反射して生じる鏡面反射成分の影響を受けることにより、取得される3次元画像情報が正確でなく、又、3次元画像情報に基づいて作られる画像のコントラストが非常に高くなり、画像として再生できないといった問題がある。
又、鏡面反射成分を受光したときの電気信号レベルと、鏡面反射成分以外の拡散反射成分を受光したときの電気信号の信号レベルとの間で大きなレベル差があるが、このときレベルの高い鏡面反射成分の電気信号に合せてゲイン調整をしなければならない。このため、拡散反射成分を受光したときの電気信号にはノイズ成分が多く含まれることとなり、この結果、測定対象物までの絶対的な距離を正確に取得することができない、といった問題もある。
一方、測定対象物からの鏡面反射成分の受光を抑制するために、鏡面反射成分の偏光成分をカットする偏光フィルターを用いて反射光を受光するように構成する方法や、鏡面反射自体が生じないように、測定対象物に白い粉を塗布する方法がある。
しかし、偏光フィルターを用いる方法では、測定対象物の形状に応じて偏光フィルターの角度を調整するために回転させなければならず、迅速な3次元画像情報を取得できない。測定対象物に白い粉を塗布する方法においても、加工作業の途中、測定のたびに塗布作業を行う必要があるため、迅速な3次元画像情報を取得できない。
そこで、本発明は、レーザ光を測定対象物に照射し測定対象物からの反射光を受光することにより測定対象物の画像データを自動的に取得する装置であって、測定対象物の表面が光沢面であっても、正確かつ迅速に画像データを取得することのできる画像情報取得装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、レーザ光を測定対象物に照射し測定対象物からの反射光を受光することにより、測定対象物の画像データを取得する画像情報取得装置であって、レーザ光の光強度を振幅変調信号に従って時間変調して測定対象物に照射するレーザ光出射部と、測定対象物で反射したレーザ光を受光して電気信号に変換する光電変換器と、測定対象物と前記光電変換器の受光面との間のレーザ光の光路上に設けられ、平面上に配列された複数のマイクロミラーを有する素子であり、測定対象物の画像を構成する各画素の画像データを取得するために、一画素に対して隣接する複数個のマイクロミラーの反射面を組として、この組の中の選択された個数分のマイクロミラーの反射面を所定の向きに制御してON状態にすることにより、このON状態のマイクロミラーで反射した測定対象物からの反射光を一画素分の反射光として前記光電変換器の受光面に導くマイクロミラーアレイ空間変調素子と、前記ON状態のマイクロミラーで反射され前記光電変換器で受光されたレーザ光の電気信号における、前記振幅変調信号に対する位相ずれ情報を含む信号情報から前記位相ずれ情報を求め、この位相ずれ情報と前記ON状態のマイクロミラーの位置情報を用いて測定対象物の画像上の位置データを前記画像データとして求めるとともに、さらに、前記信号情報に含まれる測定対象物の反射強度データを前記画像データとして取得するデータ処理部と、前記信号情報に含まれる反射強度データのレベルが所定の閾値を超える場合、この信号情報を取得するときの前記マイクロミラーの反射面の前記組に対して、前記ON状態にしたマイクロミラーの反射面の個数よりも少ない個数のマイクロミラーの反射面をON状態に調整するとともに、この調整後の前記マイクロミラーを用いて、前記光電変換器による受光を行うように、前記レーザ光出射部、前記マイクロミラーアレイ空間変調素子、前記光電変換器、及び前記データ処理部の動作を制御する制御器と、を有することを特徴とする画像情報取得装置を提供する。
その際、前記マイクロミラーのON状態にする反射面の個数の前記制御器による調整の際、前記反射強度データのレベルが高いほどON状態にするマイクロミラーの反射面の個数を少なくすることが好ましい。
さらに、前記画像データを取得する際、前記レーザ光出射部と、前記マイクロミラーアレイ空間変調素子と、前記データ処理部とを制御することによって、前記マイクロミラーのON状態の制御パターンを固定した状態で、前記振幅変調信号の周波数を変更し、前記データ処理部において取得される各周波数毎の前記信号情報を用いて測定対象物上の所定の位置までの距離を求める第1の計測モードと、前記レーザ光出射部と、前記マイクロミラー空間変調素子と、前記データ処理部とを制御することによって、前記マイクロミラーのON状態の制御パターンを順次切り換え、この切り換えの度に、所定の周波数の前記振幅変調信号を用いてレーザ光の光強度を時間変調し、前記データ処理部において、取得した前記信号情報から前記位相ずれ情報を求め、この位相ずれ情報と前記ON状態のマイクロミラーの位置情報を、前記第1の計測モードで求められた前記距離とともに用いて測定対象物の3次元位置データを求めるとともに、前記反射強度データを取得する第2の計測モードと、を備え、
はじめ、前記第1の計測モード及び前記第2の計測モードにおいて、前記組におけるマイクロミラーの全てをON状態として計測が行われ、この後、前記信号情報に含まれる反射強度データのレベルが所定の閾値を超える場合に行う前記ON状態にするマイクロミラーの反射面の個数の調整は、前記第2の計測モードで取得された反射強度データに基づいて行われ、前記調整後のマイクロミラーを用いて、再度、第1の計測モード及び第2の計測モードの計測が行われることが好ましい。
本発明では、測定対象物の各位置における位置データと、測定対象物の反射強度データを求める際、レーザ光の反射成分に鏡面反射成分が含まれているとき、マイクロミラー空間変調素子におけるON状態のマイクロミラーの個数を制限して、再度計測を行うので、鏡面反射成分の低減された反射強度データを用いて、正確かつ迅速に画像データを取得することができる。又、鏡面反射成分を反射するマイクロミラーに対してON状態にするマイクロミラーの個数を絞るので、測定対象物からの拡散反射成分と鏡面反射成分の反射強度レベル差が小さくなる。このため、装置に内蔵されている増幅器のゲインを増大させることができるので、精度の高い画像データを取得することができる。
以下、本発明の画像情報取得装置について、添付の図面に示される好適実施形態を基に詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態である3次元画像情報取得装置(以降、装置という)10の外観図である。
装置10は、測定対象物Tに照射したレーザ光のうち測定対象物Tからの反射光を受光することにより取得される測定対象物Tの信号情報を用いて、測定対象物Tまでの距離と、測定対象物Tの3次元位置データと、測定対象物Tの表面における反射強度データ(反射率)とを求め、3次元位置データと反射強度データからなる3次元画像データ(3次元画像情報ともいう)を取得する装置である。
3次元画像情報取得装置10は、複数のレーザ光をそれぞれの出射位置から出射させて測定対象物Tの異なる領域に照射し、測定対象物Tの表面で反射したレーザ光を受光する。
装置10は、第1の計測モードと第2の計測モードで計測を行う。
第1の計測モードは、レーザ光を複数の周波数に逐次切り換えて光強度の時間変調を行い、このときの測定対象物Tからの反射光を受光することにより、測定対象物Tの信号情報から測定対象物Tのレーザ光照射領域の中心位置までの距離を求めるモードである。第2の計測モードは、レーザ光の時間変調に用いる周波数を固定して3次元位置データ及び反射強度データを求めるモードである。この3次元位置データは、第1の計測モードにて求めた距離を用いて求める。さらに、第2の計測モードにおいて、測定対象物から反射したレーザ光のうち鏡面反射成分の受光により反射強度データが閾値を超える場合、反射強度データのレベルに応じて、後述するマイクロミラーアレイ空間変調素子においてON状態のマイクロミラーの数を絞った反射パターンに調整して、第1の計測モードによる計測を再度行う。さらに、調整された反射パターンを用いて第2の計測モードによる計測を再度行う。
第1の計測モード及び第2の計測モードについての詳細な説明は後述する。
装置10は、レーザ光を測定対象物Tに照射し測定対象物Tからの反射光を受光することにより出力される電気信号から測定対象物Tの位相ずれ情報や3次元画像情報を含んだ信号情報を出力する本体部12と、本体部12から出力された信号情報を用いて測定対象物Tまでの距離や測定対象物Tの3次元画像データを取得するコンピュータ14と、を有する。
コンピュータ14は、本体部12から出力される信号情報を用いてデータ処理を行う他、本体部12の各ユニットの駆動や駆動のタイミングを指示する制御指示部分でもある。
図2は、本体部12の装置構成を示したブロック図である。
本体部12は、レーザ光出射ユニット20と、光学ユニット30と、レーダ回路ユニット40と、制御回路ユニット50とを有する。制御回路ユニット50は、コンピュータ14と接続されている。
レーザ光出射ユニット20は、n個(nは自然数)のレーザ光を出射する部分であり、図2に示すように、n個のレーザダイオード22(22a〜22h)と、レーザダイオード22a〜22hを駆動するレーザドライバ24(24a〜24h)と、レーザドライバ24のそれぞれに振幅変調信号を分配するパワースプリッタ26と、レーザダイオード22a〜22hのそれぞれに対応して設けられた光学レンズ28a〜28hとを有する。
レーザドライバ24a〜24hには、後述するPN符号化変調信号が供給され、レーザダイオード24a〜24hの出射のON/OFFがPN符号化変調信号により制御される。また、パワースプリッタ26に供給される振幅変調信号(以降、RF変調信号という)は、所定の周波数(50MHz〜10GHz)の信号で、レーザダイオード22a〜22hから出射されるレーザ光の光強度を時間変調するために用いられる。ここで周波数は、第1の計測モードでは、一定の周波数の幅Δfで最大の周波数f1から順にf2(=f1−Δf),f3(=f1−2・Δf), f4(=f1−3・Δf)・・・と低下する一連の周波数を用い、各周波数のRF変調信号が順次パワースプリッタ26に供給される。例えば、周波数f1=500MHzに対してΔf=25MHである。一方、第2の計測モードでは、周波数は、上記一連の周波数のうち最大周波数f1が用いられる。最大周波数f1を用いることで、精度の高い3次元位置データを取得することができる。
レーザ光出射ユニット20は、n個のレーザダイオードを有するが、本発明においては、レーザダイオードの個数nに制限はなく、複数であってもよいし、1であってもよい。
また、本実施形態ではn個のレーザダイオードのレーザ光は測定対象物Tの異なる領域の表面を照射する、同一波長の照射光であるが、同一の領域を照射する波長の異なるレーザ光であってもよい。この場合、例えばR(赤)、G(緑)及びB(青)の3原色の可視レーザ光を同一の領域に照射することによって、後述するように測定対象物Tの表面における3原色の反射強度データ(反射率)を得ることができ、3次元カラー画像データとして取得することができる。
光学ユニット30は、測定対象物Tの表面で反射して到来したレーザ光を受光する部分で、図2に示すようにレーザ光の光路の上流側から順に、バンドパスフィルタ31、光学レンズ32、プリズム33、マイクロミラーアレイ空間変調素子(以降、空間変調素子という)34、光学レンズ36、ミラー37及び光電変換器38が配置されている。空間変調素子34は空間変調素子制御器35と接続されている。
バンドパスフィルタ31は、レーザ光の波長帯域の光を透過させて、それ以外の波長帯域の光を遮断する狭帯域フィルタで、不必要な外光を遮断し、測定対象物Tからの反射光のSN比を向上させる。
プリズム33は、後述する空間変調素子34とともに用いて、空間変調素子34の各マイクロミラーで反射したレーザ光を、斜行面33aで透過あるいは全反射させる部分である。
具体的には、プリズム33は、空間変調素子34のマイクロミラーのうち、所定の向きに反射面の向いたマイクロミラー(ON状態のマイクロミラー)にて反射されたレーザ光のみプリズム33の斜行面33aを透過させ、所定の向きに反射面が向かないマイクロミラー(OFF状態のマイクロミラー)にて反射されたレーザ光を斜行面33aで全反射させるように配置される。
空間変調素子34は、平面上に配列された複数のマイクロミラー、例えば一辺が12μmの矩形状のミラーを有する素子であり、これらのマイクロミラーのうち予め選択されたマイクロミラーの反射面を所定の向きに制御してON状態にすることにより、このON状態のマイクロミラーで反射した測定対象物Tから到来したレーザ光を光電変換器38の受光面に導くように配置されている。なお、後述するように、3次元画像を構成する各画素のデータとして、測定対象物Tからのレーザ光の反射成分の強度を表す反射強度データを取得するが、このときの各画素は隣接する複数のマイクロミラーの組、例えば8個×8個のマイクロミラーの組に対応して一画素の反射強度データが生成される。
図3は、ON状態及びOFF状態のマイクロミラーにおけるレーザ光の反射を説明する図である。図3では、一例として4個×4個のマイクロミラーアレイを用いて説明している。
ON状態にあるマイクロミラーAの反射面で反射したレーザ光はレンズ36を介して光電変換器38に導かれ、OFF状態にあるマイクロミラーBの反射面で反射したレーザ光は光電変換器38と異なる方向に反射する。このように、ON状態にあるマイクロミラーで反射されたレーザ光は光電変換器38にて受光される。すなわち、ON状態とは、マイクロミラーで反射されたレーザ光が光電変換器38で受光されるように反射面の向きを設定した状態をいい、OFF状態とは、マイクロミラーで反射されたレーザ光が光電変換器38で受光されないように反射面の向きを設定した状態をいう。
空間変調素子34は、例えばテキサス・インスツルメンツ社製のデジタルマイクロミラーデバイス(商標)が挙げられる。デジタルマイクロミラーデバイスは、例えば1024×768個のマイクロミラーの配列面の下部にSRAM(Static Ram)を設け、このSRAMを利用して生成される静電気引力を用いて、マイクロミラーをそれぞれ所定の向き(+12度又はマイナス12度の2つの向き)に回転させる素子である。
空間変調素子34は、各マイクロミラーの状態をON状態/OFF状態に切り換えるためのマイクロミラー制御器35と接続されている。第2の計測モードでは、マイクロミラー制御器35の制御により、全マイクロミラーのうち半数以上がON状態となるマイクロミラーの異なる制御パターンに順次切り換えられる。一方、第1の計測モードでは、全マイクロミラーがON状態に固定されるように制御される。
上述したように、第2の計測モードでは、空間変調素子34のマイクロミラーの制御パターンが順次異なるパターンに切り換えられてレーザ光は空間変調され、この空間変調されたレーザ光が光電変換器38の受光面に導かれるように構成されるが、このときのマイクロミラーの制御パターンは、マイクロミラーのON状態を1、OFF状態を−1とすると、制御パターンは互いに直交性を有する制御パターンであるのが好ましい。例えばアダマール行列を用いて生成されるのが好ましい。
具体的に説明すると、制御パターンは、空間変調素子34のON状態とするマイクロミラーの配置のパターンであり、この制御パターンは、アダマール行列の各行同士のテンソル積を利用して作成されたパターンである。
図4(a)は、64個(=8個×8個)のマイクロミラーアレイの空間変調素子34について、マイクロミラーの反射面の側から見た制御パターンの一例を説明する図である。
マイクロミラーは、縦方向に8列、横方向に8列、矩形形状に配列されている。図4(a)中、灰色のマイクロミラーはON状態、白色のマイクロミラーはOFF状態を示している。
このような制御パターンは、ON状態のマイクロミラーが全マイクロミラーの50%以上占める制御パターンである。制御パターンは、後述する制御回路ユニット50にて作成される制御パターン信号で制御される。
図4(b)に示すように行列要素が1又は−1で構成される8行8列のアダマール行列のうち、各行の行列要素の組みを上から順番に0次、1次、2次、.....、7次として横方向の1次元制御パターンとする。一方、図4(c)に示すように8行8列のアダマール行列のうち、各行の行列要素の組みを上から順番に0次、1次、2次、.....、7次とし縦方向の1次元制御パターンとする。そして、図4(b)に示す横方向の1次元制御パターンから所望の次数のパターンを選択し、図4(c)に示す縦方向の1次元制御パターンから所望の次数のパターンを選択する。
図4(a)では、横方向の1次元制御パターンは4次、縦方向の1次元制御パターンは6次が選択されている。
一方、空間変調素子34において制御しようとするマイクロミラーの縦方向及び横方向の位置における、横方向の1次元制御パターン及び縦方向の1次元制御パターンの値(1又は−1)をそれぞれ参照し、縦方向の値と横方向の値の積が1になる場合、制御しようとするマイクロミラーはON状態とし、積が−1となる場合マイクロミラーはOFF状態に設定する。例えば、3行5列の位置にあるマイクロミラーMの、横方向の1次元制御パターンの値は−1であり、縦方向の1次元制御パターンの値は−1であり、積は1である。このことから、マイクロミラーMはON状態に設定される。こうしてON状態のマイクロミラーの数が全マイクロミラーの数の50%以上となる制御パターンの制御パターン信号が作成される。
この場合、マイクロミラーの制御パターンは、横方向の1次元制御パタ−ン及び縦方向の1次元制御パターンを組み合わせて64通り(=8×8)作成でき、この64個の異なる制御パターンを順次切り換えるように制御パターン信号が作成される。
このように第2の計測モードでは、制御パターンは、アダマール行列の選択された各行同士のテンソル積によって生成される。
なお、64個のマイクロミラーを1つずつON状態とし、他はOFF状態とすることによって、空間変調素子34にて反射されるレーザ光を順次受光することもできる。しかし、1つのマイクロミラーで反射されて受光されるレーザ光は微弱であるため、後処理として行う増幅や検波等の処理により、微弱なレーザ光により生成された電気信号はノイズに埋もれ易い。しかし、上述したように、ON状態のマイクロミラーが全マイクロミラーの半数以上を占める上記制御パターンを用いることにより、後処理として行う増幅や検波等においてノイズに埋もれることは少なくなる、といった効果を呈する。
このように空間変調素子34は、異なる制御パターンに順次切り替えながら測定対象物Tから到来するレーザ光を反射する。
光学レンズ36は、光電変換器38の受光面にミラー37を介してレーザ光を結像させるように構成される。
光電変換器38は、受光したレーザ光を電気信号に変換する部分であり、光電子倍増管やアバランシェフォトダイオード等のデバイスが独立してn個設けられている部分である。これらのデバイスからそれぞれ電気信号が出力される。なお、光電変換器38に設けられる上記デバイスの数nは特に限定されず、複数でもよく又1であってもよい。これらのデバイスは複数のマイクロミラーの異なる領域で反射されたレーザをそれぞれ別々に受光するようにデバイスを配置してもよい。こうすることによりON状態のマイクロミラーで反射されるレーザ光を別々に受光し、短時間に3次元画像データを取得することができる。なお、上記デバイスは用いるレーザ光によって適するデバイスが異なり、例えば近赤外(800〜1200μm)のレーザ光にはアバランシェフォトダイオードが、可視帯域(400μm〜800μm)のレーザ光にはアバランシェフォトダイオード又は光電子倍増管が好適に用いられる。
なお、光電変換器38には、CCD(Charged Coupled Device)撮像素子等の受光面を領域に分けて受光し、領域毎に信号を蓄積し、蓄積された信号を順次出力する撮像素子は用いられない。後述するように、レーザ光の時間変調に用いるRF変調信号は50MHz〜10GHzであるため、順次蓄積された信号を出力するCCD撮像素子では、このような高周波で変調する信号に対応して高速に駆動することができないからである。
レーダ回路ユニット40は、レーザ光出射ユニット20のパワースプリッタ26にRF変調信号を供給するとともに、光電変換器38から出力された電気信号を、パワースプリッタ26に供給されたRF変調信号と同一の信号を参照信号(以降、ローカル信号という)として用いてミキシングし、RF変調信号で時間変調されたレーザ光の信号成分を中間周波数信号(IF信号)として取り出す部分である。
具体的には、レーダ回路ユニット40は、発振器41、パワースプリッタ42、増幅器43、移相器44、増幅器45、パワースプリッタ46、8つのミキサ47(47a〜47h)及びミキサ47a〜47hのそれぞれに対応した増幅器48(48a〜48h)を有する。
発振器41は、発振周波数制御信号によって設定された発振周波数で信号を発振する部分である。発振した信号はレーザ光を時間変調するRF変調信号として用いられる。例えば、50MHz〜10GHzのマイクロ波〜ミリ波帯域の周波数で発振される。発振周波数は、第1の計測モードでは、周波数f1,f2,f3,f4・・・であり、第2の計測モードでは、周波数f1である。これらの周波数でレーザ光は時間変調される。第1の計測モードにおいて、複数の周波数でレーザ光を時間変調するのは、異なる周波数でレーザ光を時間変調することにより、後述するように、装置10から測定対象物Tのレーザ光の照射の中心位置までの絶対距離を求めるためである。一方、第2の計測モードにおいて、周波数f1を用いてレーザ光を時間変調するのは、測定対象物Tの中心位置までの絶対距離を利用して3次元位置データを求めるためである。
パワースプリッタ42は、発振器41にて発振した信号を分離する部分である。分離された一方の信号は増幅器43を介してパワースプリッタ26に供給され、RF変調信号として用いられる。他方の信号は移相器44に供給される。
移相器44は、RF変調信号を位相シフトさせることなく通過させ、また位相制御信号に応じて90度位相シフトさせて位相シフト変調信号を生成し、これらの信号を、増幅器45を介してパワースプリッタ46に供給する部分である。
パワースプリッタ46は、光電変換器38の複数の光電子倍増管等のデバイスに対応して設けられたミキサ47a〜47hにRF変調信号又は位相シフト変調信号を分配する部分である。
ミキサ47は、供給されたRF変調信号又は位相シフト変調信号をローカル信号として用いて、光電変換器38から出力され増幅された電気信号と乗算(ミキシング)し、出射の際にRF変調信号で時間変調されたレーザ光の情報を有する中間周波数信号(IF信号)と高次成分を含んだ信号を出力する部分である。電気信号の検波は、公知の方法で行われる。RF変調信号として周波数が異なる複数の信号が生成され、これらの信号はローカル信号として用いられる。また、各周波数のRF変調信号において、移相器44によりRF変調信号の位相をシフトさせないローカル信号とRF変調信号の位相を90度シフトさせたローカル信号が生成され、ミキサ47はこれらのローカル信号と電気信号のミキシング(乗算)を行う。
制御回路ユニット50は、レーザ光出射ユニット20、光学ユニット30及びレーダ回路ユニット40の駆動を制御する各種制御信号(発振周波数制御信号、位相制御信号、制御パターン信号、PN符号化変調信号)を生成し、所定のユニットに供給するとともに、レーダ回路ユニット40から出力される信号を処理する部分である。
制御回路ユニット50は、システム制御器51、ローパスフィルタ52、増幅器53及びA/D変換器54を有する。
システム制御器51は、コンピュータ14からの指示に基づいて各種制御信号を生成する部分である。例えば、後述するように、空間変調素子34の各マイクロミラーから反射された各反射光の信号情報には、3次元画像データを構成する反射強度データ(信号波形の振幅)が含まれているが、この反射強度データのレベルが所定の閾値を超えることが判定された場合、コンピュータ14からシステム制御器51に判定結果の信号が送信される。この信号に基づいて、システム制御器51は、第1の計測モード及び第2の計測モードにおいてON状態にしたマイクロミラーの反射面の個数を絞った反射パターンに空間変調素子34のマイクロミラーを調整する。さらに、システム制御器51は、レーザ光出射ユニット20のレーザ光の出射、光電変換器38による受光、及びデータ処理部64による信号情報の取得を実行するように、レーザ光出射ユニット20、空間変調素子34、光電変換器38、及びデータ処理部64の動作を制御する。すなわち、各画素の反射強度データは、隣接する複数のマイクロミラーの反射面の組に対応して構成されており、システム制御器51は、このマイクロミラーの反射面の組に対してマイクロミラーの反射面をON状態にする個数を絞った反射パターンに調整して、第1の計測モード及び第2の計測モードによる計測を再度行うように制御する。
ローパスフィルタ52は、レーダ回路ユニット40から出力された中間周波数信号(IF信号)と高次成分を含んだ信号をフィルタ処理して高次成分を除去し、時間変調されたレーザ光の信号情報のみを含んだ中間周波数信号とする部分である。中間周波数信号は、増幅器53で増幅された後、A/D変換器54で中間周波数デジタル信号とされ、コンピュータ14に供給される。
なお、レーダ回路ユニット40から出力される信号は、光電変換器38のn個の光電子倍増管毎に独立に出力され、それぞれ別々にフィルタ処理、増幅、A/D変換されて、コンピュータ14にパラレル信号として供給される。
コンピュータ14は、図5に示すように、CPU60とメモリ62と、さらに図示されないROMを有し、コンピュータソフトウェアを実行させることによりデータ処理部64が機能的に構成される。コンピュータ14はディスプレイ16に接続されている。
CPU60は、本体部12の各ユニットを駆動、制御する各種信号を制御回路ユニット50に作成するように指示し、また後述するデータ処理部64の各処理の演算を実質的に行う部分である。
データ処理部64は、中間周波数デジタル信号から、測定対象物Tの中心位置の距離と3次元位置データと測定対象物Tの表面の反射率(反射強度データ)を算出する部分である。データ処理部64は、信号変換部66と、距離情報算出部68と、3次元位置情報算出部70と、反射率算出部72とを有する。
信号変換部66は、中間周波数デジタル信号を、制御パターン信号及びPN符号化変調信号を用いて変換する部分である。
制御パターン信号は、コンピュータ14の指示に従って制御回路ユニット50で作成される信号であるため、制御パターン信号は既知であり、この制御パターン信号を用いて信号変換される。
なお、制御パターン信号は、空間変調素子34におけるマイクロミラーの制御に用いられ、第1の計測モードでは、全マイクロミラーがON状態に固定される。一方、第2の計測モードでは、空間変調素子34において種々の制御パターンが用いられるが、この制御パターンの信号(制御パターン信号)は、図4(a)〜(c)に示したようにアダマール行列の各行の成分同士のテンソル積を利用して作成される制御パターンを実現する信号である。このため、信号変換部66では、既知である制御パターン信号を利用して、各制御パターンにて得られる中間周波数デジタル信号から、アダマール逆変換を行って各画素毎の反射光の情報を求めることができる。なお、アダマール逆変換を利用した信号変換処理については、本願出願人により既に出願されている(特願2001−188301号参照)。
アダマール行列の各行同士は直交性を有する(各行同士の内積は0となる)ことから、アダマール行列の各行の成分同士のテンソル積にて得られる、制御パターンを表す合成行列も合成行列同士で互いに直交性を維持する。上記アダマール逆変換の処理は、上記合成行列の逆行列を用いて逆変換する処理であるが、この逆変換は、合成行列が直交性を有することから、規格化因子を除き上記合成行列を用いて行うアダマール変換と同様の処理内容となる。これにより、アダマール変換の処理を用いて、各マイクロミラー毎に反射されるレーザ光の情報を容易に分解することができる。
上記制御パターンはアダマール行列の行成分同士のテンソル積によって得られる合成行列によって表されるため、互いに直交性を有するものであるが、本発明においては、制御パターンは、上記合成行列によって生成される必要はなく、各マイクロミラー毎に反射されるレーザ光の情報に分解できる限りにおいて特に制限されない。
なお、アダマール逆変換にて求められる受光したレーザ光の情報は、複数のレーザダイオード24から出射されるレーザ光が互いに重畳されている。このため、以下に示すようにレーザ光の出射の際に時間変調に用いたPN符号化変調信号の自己相関性及び直交性を利用して各レーザ光に対応した中間周波数デジタル信号に分解する。PN符号化変調信号の自己相関性及び直交性については後述する。
上述したようにレーザ光出射ユニット20は、レーザダイオード22a〜22hを用いてレーザ光を出射するが、その際、PN符号化変調信号を用いてレーザ光の出射のON/OFFを制御し時間変調している。
図6は、PN符号化変調信号の一例を示す図である。図6では、PN符号化変調信号の1周期分が示されている。
PN符号化変調信号は値が0又は1からなる信号で、一定の時間間隔シフトすることによって相関関数の値が0又は−1/n(nは後述する系列符号の長さ)となる。
PN符号化変調信号は、一例を挙げると以下のように作成される符号化系列データを用いて信号化することができる。
次数k=5、符号系列の長さn=31とし、係数h1=1,h2=1,h3=0,h4=1,h5=1とし、初期値a0=1,a1=1,a2=0,a3=1,a4=0としたとき下記式(1)に示す漸化式で一意的にPN系列符号C={ak}(kは自然数)を求めることができる。
さらに、系列符号C={a,a,a,………,an−1}を用いて基準となる符号化系列信号を生成するとともに、さらにこの系列符号Cをq1ビット、ビット方向にビットシフトさせた系列符号Tq1・c(Tq1は、ビット方向にq1ビット、ビットシフトする作用素である)を用いて符号化系列信号を生成する。ここで、系列符号Tq1・Cは、{aq1,aq1+1,aq1+2,………,aq1+N−1}である。さらに、系列符号Cをq2ビット(例えば、q2=2×q1)、ビット方向にビットシフトさせた系列符号Tq2・Cを用いて符号化系列信号を生成する。
この符号化系列信号を生成するために用いられる系列符号C,Tq1・C,Tq2・Cは、互いに直交する特性を有するので、生成される符号化系列信号も互いに直交する性質を有する。
具体的に説明すると、長さnの系列符号をC={b0,b1,b2,………,bn-1}とし、上記作用素Tを系列符号Cに作用させた系列符号をC’=T・C、すなわちC’={bq,bq+1,bq+2,………,bq+n-1}として、系列符号CとC’との間の相互相関関数Rcc'(q)を下記式(2)のように定義される。ここで、NAは系列符号における項aiと項bq+iの(iは0以上n−1以下の整数)一致する数であり、NDは系列符号における項aiと項bq+iの不一致の数である。また、NAとNDの和は系列符号長さnとなる(NA+ND=n)。ここで、iとq+iはmod(n)で考える。
上記PN系列符号において2つの系列符号を項毎にmod(2)で加算した結果はもとのPN系列符号を巡回シフトしたPN系列符号になる性質があり、PN系列符号の値が0となる個数は値が1となる個数より1つだけ少ないので、NA−ND=−1となる。これより、PN系列符号において下記式(3)および(4)に示す値を示す。

上記式(3)よりビットシフト量が0、すなわちq=0(mod(n))の場合、式(3)に示すようにRcc’(q)の値は1となり自己相関性を有する。一方、ビットシフト量が0でない、すなわちq≠0(mod(n))の場合、式(4)に示すようにRcc’(q)は−(1/n)となる。ここで系列符号長さnを大きくすることにより、Rcc’(q)(q≠0)の値は0に近づく。
すなわち、系列符号CとC’は自己相関性を持ち、かつ直交性を有するといえる。
このようなPN系列符号の値を0,1として時系列信号としたのがPN符号化系列信号である。したがって、PN符号化変調信号も互いに自己相関性及び直交性を有する。このことから、図6におけるC1の信号と、C2〜C5の信号の相関関数を求めると値が0となる。
信号変換部66は、中間周波数デジタル信号に含まれるPN符号化変調信号で時間変調された信号に対して、制御回路ユニット50にて生成されたPN符号化変調信号の相関関数を利用することにより、どのレーザ光の信号情報が含まれているかを識別し、レーザ光毎の信号情報に分解して抽出することができる。
このようにして、信号変換部66は、アダマール逆変換及びPN符号化変調信号の自己相関性及び直交性を利用した分解(符号化識別変換)により、中間周波数デジタル信号から隣接する複数のマイクロミラーの組に対応した各画素毎の各レーザ光の時間変調の信号情報を取得することができる。
なお、PN符号化変調信号による時間変調は100KHz〜10MHzの周波数で行われ、RF変調信号によるレーザ光の時間変調の周波数(50MHz〜10GHz)に比べて低周波である。
距離情報算出部68は、第1の計測モードにおいて得られる、周波数f1,f2,f3, f4・・・で時間変調したレーザ光の反射光に含まれる信号情報を用いて測定対象物Tのレーザ光照射領域の中心位置における距離を求める。
具体的には、第1の計測モードでは、上述したように、全マイクロミラーをON状態にするので、光電変換器38において受光される反射光の信号情報は、レーザ光照射領域における中心位置の情報である。
本体部12のレーザ光出射ユニット20のレーザダイオード22から測定対象物Tまでの距離と測定対象物Tの表面上の反射点からレンズ32に至るまでの距離は、RF変調信号の波長をλとすると、この波長λの整数倍の長さと波長λの位相ずれθ分の長さに相当する。
この場合、位相ずれθは、図7(a)に示すように距離ρに対して周期性を有するので、反射光の信号情報から位相ずれθの情報を知ることができても、図7(a)に示すように、どの周期における位相ずれθかを知ることはできず、距離ρを特定することはできない。このため、第1の計測モードでは、周波数f1,f2,f3, f4・・・で光強度を時間変調したレーザ光を測定対象物Tに照射して、各周波数における信号情報を取得し、この信号情報を用いて絶対距離を算出する。
なお、第1の計測モードでは、空間変調素子34の全マイクロミラーをON状態とするので、測定対象物Tにレーザ光が照射され、反射光として受光した全ての信号情報が均等に含まれることから、算出される距離ρは測定対象物Tにおけるレーザ光照射領域の中心位置の距離となる。
第1の計測モードでは、具体的には、周波数f1,f2,f3, f4・・・の各周波数における信号情報を取得した後、各周波数の信号情報(周波数帯域の信号情報)から、フーリエ変換(この場合デジタル処理を行うので、FFT:Fast Fourier Transformation)により時間領域の信号情報(時間領域の波形)に変換する。この変換により、図7(b)に示すような波形の情報を求めることができる。このときのピーク位置の時間tTに光速cを乗算することで距離ρ0を求める。なお、この場合、隣接する周波数f1,f2, f3, f4・・・の変化分である幅Δfが、下記式を満たすように設定することが好ましい。
Δf < C/(2・Lmax) (Lmaxは装置で規定される測定最大距離)
上記式を満たす幅Δfを用いることで、FFTにより時間領域の信号情報に変換したとき、距離ρ0を一意的に求めることができる。
こうして求められた距離ρ0は、メモリ62に記憶される。
具体的な数値例として、Lmax=3m、最大周波数f1=500MHz、Δf=25MHzとして、f1=500MHz,f2=475MHz,f3=450MHz〜f11=250MHzとする。
3次元位置情報算出部70は、距離情報算出部68で算出された距離ρ0を用い、さらに、ON状態のマイクロミラーの位置情報(3次元位置座標)とを用いて、測定対象物T上の各位置における距離ρを求め、さらに、レーザ光が反射した測定対象物Tの位置を3次元位置データとして求める部分である。
本体部12のレーザ光出射ユニット20のレーザダイオード22から測定対象物Tまでの距離と測定対象物Tの表面上の反射点からレンズ32に至るまでの距離をρ、RF変調信号の波長をλ、RF変調信号の周波数をf、光速度をc、各レーザ光の信号の、RF変調信号に対する位相ずれをθとすると、距離ρは、下記式(5)を介して下記式(6)のように表すことができる。

すなわち、周波数fにおける各レーザ光の信号の位相ずれθを下記方法により求めることはできても、式(5)における2nπ(nは整数)の部分が不確定である。この不確定の部分を、距離情報算出部68で算出された距離ρ0を用いて確定して距離ρを算出することができる。
なお、距離ρはレーザダイオード22から測定対象物Tの表面上の反射点を経由して光学レンズ36に至るまでの距離であるが、この距離ρを知れば十分である。光学レンズ32から光電変換器38の受光面までの光路の距離、さらにはミキサ47にいたる伝送線路の距離は既知であるため、予め定められた補正式等を用いて正しい値に修正することができる。
3次元位置情報算出部70は、具体的には、信号変換部66で算出された各マイクロミラーの反射位置における各レーザ光毎の信号情報を取得する。この信号情報は、ミキサ47へ入る参照信号であるRF変調信号の位相シフトを0としたときr・cos(θ)(rは測定対象物の表面における反射率、θは位相ずれ)となり、RF変調信号を90度位相シフトさせたときr・sin(θ)となる。これらの信号を用いて各マイクロミラーにおける位相ずれθを算出し、この位相ずれθと距離ρ0を用いて不確定の2nπ(nは整数)を求めることにより、各マイクロミラー毎に距離ρを算出する。
3次元位置情報算出部70は、さらに、この距離ρを用いて、3次元位置データ(3次元位置座標)を求める。
具体的には、図8(a)に示すように、光学レンズ32の中心を原点OとしてXYZ直交座標系を定め、レーザダイオード22の出射位置を点Q(位置座標(a,b,c)とする)、測定対象物Tの反射位置を点P(位置座標(x,y,z)とする)、点Pで反射したレーザ光が向かう空間変調素子34のON状態にあるマイクロミラーの位置R(位置座標(−x0,−y0,−z0)とする)とする。このとき、図8(b)に示すように、距離POは、レンズ32の倍率mと距離ROとを用いてPO=m×ROと表すことができる。なお、マイクロミラーの位置Rのうちz0は装置固有の寸法として設定されている。
一方、距離ρは下記式(7)で表すことができる。また、点Pの位置x,y,zは、下記式(8)で表すことができることから、式(7)及び式(8)を用いて倍率mは下記式(9)で表すことができる。


3次元位置情報算出部70は、各マイクロミラー毎に算出される距離ρとこの位置座標を用いて、式(9)から倍率mを求める。さらに、この倍率mと式(8)を用いて測定対象物Tの反射位置の3次元位置データ(位置座標(x,y,z))を求める。すなわち、距離ρを算出するために用いる位相ずれθと各マイクロミラーの位置座標とから、3次元位置データを求める。こうして、測定対象物Tの表面の3次元位置データがディスプレイ16に供給されて測定対象物Tの3次元形状が表示される。
反射率算出部72は、測定対象物Tの表面における反射率(反射強度データ)を算出する。距離情報算出部68において説明したように、信号変換部66では、各マイクロミラーの反射位置における各レーザ光の信号情報が、RF変調信号の周波数別に算出され、これが反射率算出部72に供給される。この信号は、ミキサ47へ入る参照信号であるRF変調信号の位相シフトを0としたときに得られる信号情報は上述したようにr・cos(θ)となり、RF変調信号を90度位相シフトさせたときに得られる信号情報はr・sin(θ)となる。これら2つの信号情報の値から反射率算出部72は反射率rを、3次元画像の各画素毎の反射強度データとして算出する。
さらに、反射率算出部72は、反射強度データのレベルが所定の閾値を超えるか否かを判定する。閾値を超える場合、測定対象物Tの鏡面反射成分を受光したものと判定して、CPU60を介して、システム制御器51に判定結果の信号を送信する。判定結果の送信によって、CPU60は、本体部12に第1の計測モード及び第2の計測モードで再計測を行うように指示信号を送信する。この点は、後述する。
このようにレーザ光を測定対象物Tに照射することにより、装置10と測定対象物Tとの間の距離及び測定対象物Tの表面における反射強度データ(反射率r)を求めることができ、測定対象物体Tの表面の3次元空間内での反射率を画像データとして得ることができる。取得された測定対象物Tの画像データはディスプレイ16に送られて、先に送られた測定対象物Tの3次元形状とともに3次元画像として画像表示される。
装置10は、以上のように構成される。
次に、装置10の作用について説明する。
図9は、装置10において3次元画像情報を取得する流れを示すフローチャートである。
図10(a)〜(d)は、装置10の駆動の際に生成される第1の計測モードにおける各種トリガ信号のタイミングチャートである。図11(a)〜(e)は、第2の計測モードにおける各種トリガ信号のタイミングチャートである。
まず、第1の計測モードによる計測が行われ、測定対象物Tのレーザ光照射領域における中心位置の、装置10からの距離ρ0が求められる(ステップS100)。
まず、制御回路ユニット50にて、コンピュータ14の指示に応じて、測定対象物Tの3次元画像の取り込みを開始する画像トリガ信号(図10(a)参照)が生成される。
次に、システム制御器51では、空間変調素子34の全マイクロミラーをON状態に制御するように図示されないフレームトリガ信号が生成される。フレームトリガ信号とは、空間変調素子34の制御パターンを切り換えるためのトリガ信号であって、上述したようにマイクロミラーのON状態の配列を所定のパターンに制御した制御パターンを切り換えるためのトリガ信号である。フレームトリガ信号は、マイクロミラー制御器35に供給される。
次に、発振器41の発振周波数を所定の周波数とするための周波数トリガ信号(図10(b)参照)が生成され、この周波数トリガ信号に従って予め定められた発振周波数制御信号が生成され発振器41に供給される。周波数トリガ信号によって発信周波数は最大周波数f1から、周波数f2、周波数f3、・・・に順次切り換えられる。従って第1の計測モードでは、複数の発振周波数で順次レーザ光を時間変調するRF変調信号を生成することとなる。レーザ光は複数同時に出射されるので、光電変換器38における受光においてどのレーザ光を受光したのか識別可能としなければならない。このため各レーザ光をPN符号化変調信号によって時間変調(レーザ光の出射のON/OFF)するために、システム制御器51はレーザ光毎に互いに異なるPN符号化変調信号を生成しレーザドライバ24a〜24hに供給する。
すなわち、レーザ光の強度は周波数数f1、周波数f2、周波数f3、・・・順次変更されて時間変調されるとともに、さらに、PN符号化変調信号によるレーザ光の出射のON/OFFにより時間変調される。周波数f1,f2, f3・・・は50MHz〜10GHzであり、PN符号化変調信号による出射のON/OFFの切換周波数は100KHz〜10MHzであり、時間変調の周波数範囲が互いに大きく異なる。
さらに、システム制御器51では、移相器44を駆動させるための位相トリガ信号が生成される(図10(c)参照)。位相トリガ信号の生成により、周波数f1,f2, f3・・・のそれぞれのRF変調信号に対して、位相シフト量0(位相シフトしない)及び位相シフト量90度の2つローカル信号を生成するように、位相制御信号が生成される。
まず最初、最大周波数f1のRF変調信号が生成され、レーザ光出射ユニット20から時間変調したレーザ光が出射される。測定対象物Tの表面で反射したレーザ光は、光学ユニット30に入り、プリズム33を経由して空間変調素子34に導かれる。空間変調素子34のマイクロミラーは全てON状態に制御されているので、ON状態の全マイクロミラーで反射されたレーザ光が光電変換器38に導かれて受光される。時間変調の信号情報を有するレーザ光は、光電変換器38にて電気信号に変換され、増幅器48で増幅されてミキサ47に供給される。
一方、移相器44では、パワースプリッタ42で分離されたRF変調信号が位相シフト量0(位相シフトしない)及び位相シフト量90度に順次制御されてローカル信号が生成され、これらのローカル信号がミキサ47に供給される。
ミキサ47では、増幅器48から供給された電気信号を2つのローカル信号のそれぞれでミキシング(乗算)し、IF信号及び高次成分からなる信号が生成される。IF信号には、周波数f1の各周波数による時間変調の信号情報と、PN符号化変調信号による時間変調の信号情報が含まれる。
さらに、生成された信号からローパスフィルタ52により高次成分が除去され、周波数f1の時間変調の信号情報とPN符号化変調信号による時間変調の信号情報とからなるIF信号が生成される。
こうして増幅器53を介してA/D変換器54に取り込まれ、順次サンプリングクロック信号(図10(d)参照)に従ってサンプリングされ、中間周波数デジタル信号とされ、コンピュータ14に供給される。
次に、レーザドライバ24に供給されるRF変調信号の周波数が周波数f1から周波数f2に切り換えられ、周波数f1で時間変調されたレーザ光と同様の出射、受光、信号処理が施される。同様に、周波数f2から周波数f3に、周波数f3から周波数f4に、・・・に順次切り換えられ、同様の処理が行われる。
信号処理が施された各周波数における信号情報は、信号変換部66にて、符号化識別変換が施された後、各周波数毎のrcos(θ),rsin(θ)の値からなる信号情報となる。この信号情報に対して、距離情報算出部68にてFFTが行われて、時間領域の波形が演算される。この波形のピーク位置の時間と光速cを乗算して、装置10から測定対象物Tのレーザ光照射領域における中心位置までの距離ρ0が求められる。求められた距離ρ0はメモリ62に記録される。
次に、第2の計測モードに移り、まず、各マイクロミラーでの測定対象物Tまでの距離ρの算出が行われる(ステップS102)。
第2の計測モードでは、まず、制御回路ユニット50にて、コンピュータ14の指示に応じて、測定対象物Tの3次元画像の取り込みを開始する画像トリガ信号(図11(a)参照)が生成される。
次に、システム制御器51では、空間変調素子34を所定の制御パターンでマイクロミラーを制御するようにフレームトリガ信号が生成される。フレームトリガ信号とは、空間変調素子34の制御パターンを切り換えるためのトリガ信号であって、上述したようにマイクロミラーのON状態の配列を所定のパターンに制御した制御パターンを順次切り換えるためのトリガ信号である。
図11(b)に示すように、順次パターンモード1、パターンモード2、………の各制御パターンモードに切り換えるためのフレームトリガ信号が生成される。各パターンモードでは、予め定められた図示されない制御パターン信号が生成されてマイクロミラー制御器35に供給される。
フレームトリガ信号が生成されると、発振器41の発振周波数を所定の周波数とするための周波数トリガ信号(図11(c)参照)が生成され、この周波数トリガ信号に従って予め定められた発信周波数制御信号が生成され発振器41に供給される。周波数トリガ信号によって発信周波数は周波数f1に設定される。従って各パターンモードでは、周波数f1でレーザ光を時間変調するRF変調信号を生成することとなる。レーザ光は複数同時に出射されるので、光電変換器38における受光においてどのレーザ光を受光したのか識別可能としなければならない。このため各レーザ光をPN符号化変調信号によって時間変調(レーザ光の出射のON/OFF)するために、システム制御器51はレーザ光毎に互いに異なるPN符号化変調信号を生成しレーザドライバ24a〜24hに供給する。
すなわち、レーザ光の強度は周波数f1で時間変調されるとともに、さらに、PN符号化変調信号によるレーザ光の出射のON/OFFにより時間変調される。周波数f1は50MHz〜10GHzであり、PN符号化変調信号による出射のON/OFFの切換周波数は100KHz〜10MHzであり、時間変調の周波数範囲が互いに大きく異なる。
さらに、システム制御器51では、移相器44を駆動させるための位相トリガ信号が生成される(図11(d)参照)。位相トリガ信号の生成により、周波数f1のRF変調信号に対して、位相シフト量0(位相シフトしない)及び位相シフト量90度の2つローカル信号を生成するように、位相制御信号が生成される。
こうして、パターンモード1におけるレーザ光の出射、受光が終了すると、順次パターンモード2、3……に切り換えられ、制御回路ユニット50にて順次信号処理されてコンピュータ14に供給される。
例えば、レーザ光におけるi番目(i=1〜nの自然数)のレーザダイオード22から出射される時間変調したレーザ光の強度振幅Ai(t)を下記式(10)のように定め(pi(t)はPN符号化変調信号による時間変調成分)、ミキサ47に供給されるローカル信号A(t),A90(t)を下記式(11)で定め、さらに、測定対象物Tの表面で反射し、さらにON状態のマイクロミラーで反射して受光したレーザ光の電気信号の振幅を下記式(12)で定めると、IF信号は下記式(13)のように表される。このIF信号のうち高次成分はローパスフィルタ52を用いて除去され、A/D変換され中間周波数デジタル信号が生成される。
このようにしてコンピュータ14に供給された中間周波数デジタル信号は、各パターンモード毎に順次メモリ62に記録される。
信号変換部66では、各パターンモードの中間周波数デジタル信号を用いて、アダマール逆変換及び符号化識別変換が行われる。
各パターンモード毎に定められるマイクロミラーのON状態の制御パターンは、アダマール行列の各行間のテンソル積を利用したパターンを用いるので、この各パターンモードの制御パターン毎に得られた中間周波数デジタル信号を用いてマイクロミラー毎の中間周波数デジタル信号に分解する。この分解はアダマール逆変換を利用して行われる。
さらに、レーザ光の時間変調に用いたPN符号化系列信号は自己相関性及び直交性を有するので、時間変調に用いたPN符号化系列信号とアダマール逆変換の施された中間周波数デジタル信号との間の相関関数を算出することで、レーザ光毎に中間周波数デジタル信号を分解する符号化識別変換が行われる。すなわち、3次元画像の各画素に対応した3次元画像情報、すなわち式(13)におけるri・cos(θi)及びri・sin(θi)が得られる。
これらの値は、距離情報算出部68及び反射率算出部72に供給される。
3次元位置情報算出部70では、求められたri・cos(θi)及びri・sin(θi)の値から角度θiを算出する。角度θiは、光電変換器38で出力された電気信号のRF変調信号に対する位相ずれ量である。この位相ずれθiにおける、式(6)に示されるような不確定分2nπは、距離ρ0を用いて特定することができ、各マイクロミラー毎の距離ρが算出される。
こうして、3次元位置情報算出部70では、算出された距離ρとマイクロミラーの位置情報とを用いて式(9)から倍率mが求められ、式(8)を用いて各マイクロミラー毎に測定対象物Tの3次元位置座標(3次元位置データ)が求められる(ステップS104)。
さらに、反射率算出部72では、信号変換部66から供給されたri・cos(θi),ri・sin(θi)の値を用いて、反射強度データ(反射率ri)が求められる。
このとき、この反射強度データ(反射率ri)について、このレベルが所定の閾値を超えるか否かが判定される(ステップS106)。閾値を超える場合、測定対象物Tの鏡面反射成分を受光したと判定され、先に取得された信号情報には鏡面反射成分の信号が含まれているため、計測結果の精度が得られないと判断されて、第1の計測モード及び第2の計測モードによる計測が再度行われる。
再度の計測の際、空間変調素子34において測定対象物Tの鏡面反射成分を反射するマイクロミラーの組について、鏡面反射成分の光量を低減するように、ON状態のマイクロミラーの数を少なくする反射パターンに調整される(ステップS108)。ON状態のマイクロミラーの数の低減方法には特に制限はないが、例えば8個×8個の隣接するマイクロミラーを1つの組とした場合、ON状態の64個のマイクロミラーの組に対してON状態のマイクロミラーの数を1個、2個、・・・63個と選択することができる。このときのON状態のマイクロミラーの数は、閾値を超えた反射強度データのレベルの大小に応じて定めるとよく、一例として以下のように設定される。
図12は、画像上における反射強度データの一例をわかり易く説明する図である。画素iの反射強度データAmaxが閾値Athを越えている。このとき、まず、Amax,Athから(Amax/Ath)(1/n-1)(nは2以上の自然数)を求める。このときの値に、一つの組を構成するマイクロミラーの個数(例えば8個×8個の隣接するマイクロミラーを1つの組とした場合、64個)を乗算し、この乗算結果の値を四捨五入して整数とし、この整数をON状態のマイクロミラーの個数とする。
例えば、8個×8個のマイクロミラーを一つの組とし、n=2とする。Amax/Ath=2の場合、すなわち、反射強度データのレベルAmaxが閾値のレベルAthの2倍となっている場合、64個のマイクロミラーのうち45個(=64・(2)(1/2-1))のマイクロミラーをON状態とする。なお、64個のマイクロミラーのうちON状態とするマイクロミラーの位置は、特に制限されない。
図13(a)は、第2の計測モードで用いる制御パターンの状態を示している。図中、マイクロミラーがON状態は灰色で、OFF状態は白色で示している。このような制御パターンに対して、図13(b)は、鏡面反射成分を反射するマイクロミラーの組R(画素番号(1,3)に位置するマイクロミラーの組)において組Rに位置する全てのマイクロミラーをON状態にした64個のマイクロミラーから4個のマイクロミラーのみをON状態にする反射パターンを適用している。すなわち、測定対象物Tからの鏡面反射成分を反射するマイクロミラーの組Rに対して、反射面の面積を1/16に低下する反射パターンを採用している。このようにON状態にするマイクロミラーの数を絞ることにより、光電変換器38で受光される鏡面反射成分を低下させることができる。
このような反射パターンに空間変調素子34のマイクロミラーは調整されて、ステップS100に戻り、第1の計測モード(ステップS100)及び第2の計測モード(ステップS102,104)にて再度の計測が行われる。この計測では、光電変換器34で受光される反射光のうち、鏡面反射成分は低下するが、拡散反射成分を反射するマイクロミラーの組については調整しないので、これらの成分の反射強度データの値の差は小さくなる。このため、レーダ回路ユニット40の増幅器48a〜48hにおいて光電変換器38から出力される電気信号の増幅ゲインを増大させることができ、S/N比を向上させることができる。
こうして、3次元位置情報算出部70及び反射率算出部72において3次元位置データとレベルが閾値以下の反射強度データを含む3次元画像データが取得され (ステップS110)、ディスプレイ16に供給されて、測定対象物Tの3次元画像が表示される。
図14(a)は、反射強度データのレベルが閾値を超える場合でも、マイクロミラーを調整せずに全てのマイクロミラーをON状態にして3次元画像データを取得したときのディスプレイ16に表示される画像の例を示している。画像では、鏡面反射が4箇所で生じているため、これ以外の拡散反射成分のデータは背景画像のノイズ成分に埋もれて暗くなっており表示されていない。これに対して、図14(b)は、反射強度データのレベルが閾値を超えた4箇所の組に対してマイクロミラーの反射パターンを調整して、第1の計測モード及び第2の計測モードの再計測を行って3次元画像データを取得したときの画像の例を示している。この場合、マイクロミラーの上記4箇所の対応するマイクロミラーの組についてON状態のマイクロミラーの数を制限した反射パターンに調整したため、4箇所の対応するマイクロミラーの組から鏡面反射成分が到来したときの反射強度データのレベルは低減する。この結果、図14(b)に示すように、ピストルモデルである測定対象物Tの外観が表示される。このように、鏡面反射成分の受光を制限する反射パターンを空間変調素子34に適用してマイクロミラーを調整することで、有効な3次元画像データを迅速に取得することができる。
なお、3次元位置データ及び反射強度データを求める際、異なるレーザ光によって測定対象物Tの同じ領域が照射されて、同じ領域の3次元位置データおよび反射強度データが同時に求められる場合がある。この場合3次元位置データの平均値および反射強度データの平均値を採用したり、反射強度データが大きな値を持つレーザ光から得られた3次元位置データを採用してもよい。
このように本発明では第1の計測モードで、測定対象物Tのレーザ光照射領域における中心位置の距離ρ0を求め、第2の計測モードで、各マイクロミラーの各位置における距離ρを、距離ρ0を用いて求めることにより、測定対象物Tの各位置における位置座標(3次元位置データ)が求められる。
このとき、レーザ光の反射成分に、鏡面反射成分が含まれていたとしても、空間変調素子34のON状態のマイクロミラーの個数を制限して、再度第1の計測モード及び第2の計測モードの計測を行うので、鏡面反射成分の低減された反射強度データを取得することができる。又、増幅器48a〜48hのゲインを増大させることもできるので、精度の高い3次元画像データを取得することができる。
さらに、第2計測モードでは、上述したようにノイズ低減のために、空間変調素子34のマイクロミラーに対して、例えばアダマール行列を利用した制御パターンを用いるが、受光した測定対象物からの反射光のなかに鏡面反射成分が含まれることにより、他の拡散反射成分の信号が埋もれる不都合も解消される。
以上、本発明の画像情報取得装置について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。
本発明の画像情報取得装置の一実施形態の3次元形画像情報取得装置の外観図である。 図1に示す3次元形画像情報取得装置の本体部の装置構成を示すブロック図である。 図1に示す3次元形画像情報取得装置において用いられるマイクロミラーのON状態とOFF状態におけるレーザ光の反射を説明する図である。 (a)〜(c)は、図1に示す3次元形画像情報取得装置において用いられるマイクロミラーの制御パターンを説明する図である。 図1に示す3次元形画像情報取得装置のコンピュータの構成を示すブロック図である。 図1に示す3次元形画像情報取得装置において生成されるPN符号化変調信号の一例を示す図である。 本発明の3次元画像情報取得装置における第1の計測モードについて説明する図である。 (a)及び(b)は、図1に示す3次元形画像情報取得装置において3次元位置情報を求める方法を説明する説明図である。 本発明の画像情報取得装置における計測の流れの一例を示すフローチャートである。 (a)〜(d)は、図1に示す3次元形画像情報取得装置にて生成される、第1の計測モードにおける各種トリガ信号のタイミングチャートである。 (a)〜(e)は、図1に示す3次元形画像情報取得装置にて生成される、第2の計測モードにおける各種トリガ信号のタイミングチャートである。 鏡面反射成分を受光したときの反射強度データを説明する図である。 (a),(b)は、本発明において空間変調素子に用いる反射パターンを説明する図である。 (a)は従来の方法で取得される3次元画像の一例を示す図であり、(b)は本発明で取得される3次元画像の一例を示す図である。
10 3次元画像情報取得装置
12 本体部
14 コンピュータ
16 ディスプレイ
20 レーザ光出射ユニット
22 レーザダイオード
24 レーザドライバ
26,42,46 パワースプリッタ
28,32,36 光学レンズ
30 光学ユニット
34 マイクロミラー空間変調素子
37 ミラー
38 光電変換器
40 レーダ回路ユニット
41 発振器
43,45,48,53 増幅器
44 移相器
47 ミキサ
50 制御回路ユニット
51 システム制御器
52 ローパスフィルタ
54 A/D変換器
60 CPU
62 メモリ
64 データ処理部
66 信号変換部
68 距離情報算出部
70 3次元位置情報算出部
72 反射率算出部

Claims (3)

  1. レーザ光を測定対象物に照射し測定対象物からの反射光を受光することにより、測定対象物の画像データを取得する画像情報取得装置であって、
    レーザ光の光強度を振幅変調信号に従って時間変調して測定対象物に照射するレーザ光出射部と、
    測定対象物で反射したレーザ光を受光して電気信号に変換する光電変換器と、
    測定対象物と前記光電変換器の受光面との間のレーザ光の光路上に設けられ、平面上に配列された複数のマイクロミラーを有する素子であり、測定対象物の画像を構成する各画素の画像データを取得するために、一画素に対して隣接する複数個のマイクロミラーの反射面を組として、この組の中の選択された個数分のマイクロミラーの反射面を所定の向きに制御してON状態にすることにより、このON状態のマイクロミラーで反射した測定対象物からの反射光を一画素分の反射光として前記光電変換器の受光面に導くマイクロミラーアレイ空間変調素子と、
    前記ON状態のマイクロミラーで反射され前記光電変換器で受光されたレーザ光の電気信号における、前記振幅変調信号に対する位相ずれ情報を含む信号情報から前記位相ずれ情報を求め、この位相ずれ情報と前記ON状態のマイクロミラーの位置情報を用いて測定対象物の画像上の位置データを前記画像データとして求めるとともに、さらに、前記信号情報に含まれる測定対象物の反射強度データを前記画像データとして取得するデータ処理部と、
    前記信号情報に含まれる反射強度データのレベルが所定の閾値を超える場合、この信号情報を取得するときの前記マイクロミラーの反射面の前記組に対して、前記ON状態にしたマイクロミラーの反射面の個数よりも少ない個数のマイクロミラーの反射面をON状態に調整するとともに、この調整後の前記マイクロミラーを用いて、前記光電変換器による受光を行うように、前記レーザ光出射部、前記マイクロミラーアレイ空間変調素子、前記光電変換器、及び前記データ処理部の動作を制御する制御器と、を有することを特徴とする画像情報取得装置。
  2. 前記マイクロミラーのON状態にする反射面の個数の前記制御器による調整の際、前記反射強度データのレベルが高いほどON状態にするマイクロミラーの反射面の個数を少なくする請求項1に記載の画像情報取得装置。
  3. 前記画像データを取得する際、
    前記レーザ光出射部と、前記マイクロミラーアレイ空間変調素子と、前記データ処理部とを制御することによって、前記マイクロミラーのON状態の制御パターンを固定した状態で、前記振幅変調信号の周波数を変更し、前記データ処理部において取得される各周波数毎の前記信号情報を用いて測定対象物上の所定の位置までの距離を求める第1の計測モードと、
    前記レーザ光出射部と、前記マイクロミラー空間変調素子と、前記データ処理部とを制御することによって、前記マイクロミラーのON状態の制御パターンを順次切り換え、この切り換えの度に、所定の周波数の前記振幅変調信号を用いてレーザ光の光強度を時間変調し、前記データ処理部において、取得した前記信号情報から前記位相ずれ情報を求め、この位相ずれ情報と前記ON状態のマイクロミラーの位置情報を、前記第1の計測モードで求められた前記距離とともに用いて測定対象物の3次元位置データを求めるとともに、前記反射強度データを取得する第2の計測モードと、を備え、
    はじめ、前記第1の計測モード及び前記第2の計測モードにおいて、前記組におけるマイクロミラーの全てをON状態として計測が行われ、
    この後、前記信号情報に含まれる反射強度データのレベルが所定の閾値を超える場合に行う前記ON状態にするマイクロミラーの反射面の個数の調整は、前記第2の計測モードで取得された反射強度データに基づいて行われ、前記調整後のマイクロミラーを用いて、再度、第1の計測モード及び第2の計測モードの計測が行われる請求項1又は2に記載の画像情報取得装置。
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