JP2008106505A - 建物付設物を備えた建物及び建物付設物取付用の取付具 - Google Patents

建物付設物を備えた建物及び建物付設物取付用の取付具 Download PDF

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Abstract

【課題】外壁材に割れ、凹み変形等が発生することがないと共に、建物躯体に外壁材を取付けた後に取付具の取付け強度を増すことが可能である建物付設物を備えた建物とする。
【解決手段】建物躯体10の取付用孔11に、取付具30のボルト部材31を挿通し、取付用ナット部材32を建物躯体10の室外側面10bに押え部材37を介して押しつけて建物躯体10に挟持して取付け、外壁材20の孔21に遊嵌して環状の隙間22を形成し、ボルト部材31に螺合した外壁材保護部材34を外壁材20の室外側面20bに接し、建物付設物である庇の取付用のブラケット6を固定用ナット部材33によって前記外壁材保護用部材34に押しつけて建物外壁2に取付ける。
【選択図】図2

Description

本発明は、庇、バルコニー、窓用手摺、出窓ユニット、外階段、日除け、看板などの建物付設物を建物外壁に取付けた建物付設物を備えた建物及び、その建物付設物を建物外壁に取付ける建物付設物取付用の取付具に関する。
建物付設物であるバルコニーを建物の外壁に取付けた建物付設物を備えた建物が特許文献1,2にそれぞれ開示されている。
特許文献1に開示された建物は、建物躯体に取付金属部材を固着し、この取付金属部材に設けた支持ボルトを建物外壁よりも突出させ、その支持ボルトの突出部分に支持ブラケットを挿通すると共に、ナットを螺合して固着し、この支持ブラケットにバルコニーを連結してバルコニーを建物外壁に取付けている。
特許文献2に開示された建物は、建物構造物に取付具を設け、この取付具を建物外壁材の孔を挿通して突出し、その取付具の突出部分に連結具を挿通すると共に、ナットを螺合して固着し、そのナットの締付力を締付力受け部材で建物構造物によって支持できるように、前記連結具にバルコニーを連結してバルコニーを建物外壁に取付けている。
実公平3−4643号公報 特開2003−96917号公報
前述した特許文献1に開示された従来の建物では、ナットの締付力を建物外壁で支持するので、建物外壁に大きな負荷が作用する。
このために、建物外壁をALCパネルなどのもろい外壁材とした場合には、ナットの締め付けによって割れなどが発生し、そこから雨水等が建物躯体側に浸入することがある。
また、建物外壁を外断熱パネルなどの軟質の外壁材とした場合には、ナットの締め付けによって凹み変形することがある。
前述した特許文献2に開示された従来の建物では、ナットの締付力を建物構造物で支持するので、建物外壁に大きな負荷が作用しないから、外壁材に前述の割れ、凹み変形等が発生することがない。
しかし、特許文献2に開示されたものは、建物構造物と外壁材との間に隙間がある建物に適用するもので、その隙間がない建物、つまり外壁材を建物躯体に接して取付ける建物には適用できない。
また、取付具を取付けた状態で時間が経過すると、その取付具の取付け強度が弱まることがあるので、取付具を取付けてから時間が経過した後に建物付設物を取付ける場合には好ましくない。
本発明の目的は、建物付設物を取付けることによって建物外壁に大きな負荷が作用することがなく、外壁材に割れ、凹み変形等が発生することがないと共に、建物躯体に外壁材を接して取付けることができ、さらには外壁材を取付けた後に、取付具の取付け強度を増すことが可能である建物付設物を備えた建物及び建物付設物取付用の取付具を提供することである。
本発明は、建物躯体に外壁材を取付けて建物外壁とし、その建物外壁に、建物付設物を取付けた建物付設物を備えた建物であって、
前記建物躯体に形成した室内外側方向に向かう取付用孔にボルト部材が、その螺子部が室外側に突出して挿通され、そのボルト部材の螺子部に螺合した取付用ナット部材の締付力によって当該建物躯体の室内側面と室外側面を挟持して取付けられ、その螺子部は前記外壁材の孔を貫通して室外側に突出していると共に、前記取付用ナット部材は前記外壁材の孔に遊嵌して両者の間に環状の隙間を形成し、
前記取付用ナット部材は外壁材の厚さと略同一長さで、その取付用ナット部材の室外側部分は外壁材の室外側面寄りに位置し、
前記外壁材の孔と取付用ナット部材との間の環状の隙間はシール材でシールされ、
前記外壁材から突出した螺子部に外壁材保護用部材が螺合され、
この外壁材保護用部材は外壁材の室外側面に接して前記孔を閉塞し、
前記螺子部に螺合した固定用ナット部材の締付力で、前記建物付設物の取付部を前記外壁材保護用部材に押しつけて取付けていることを特徴とする建物付設物を備えた建物である。
本発明においては、建物躯体の室外側面に押え部材を固着し、この押え部材の孔にボルト部材を、当該ボルト部材に作用する下向きの力を押え部材で支持できるように挿通し、この押え部材に取付用ナット部材を押しつけると共に、その押え部材の接触面積が取付用ナットの断面積よりも大きいようにできる。
このようにすれば、ボルト部材に大きな下向きの力が作用しても、その下向きの力でボルト部材が下向きに湾曲変形することを防止できるし、取付用ナット部材の締付力でボルト部材をしっかりと強固に取付けできると共に、その締付力で建物躯体がへこむことを防止できる。
本発明の取付具は、建物躯体の取付用孔に挿通するボルト部材と、
このボルト部材の螺子部に螺合して当該ボルト部材を建物躯体を挟持して取付けると共に、外壁材の孔に遊嵌して両者の間に環状の隙間を形成する取付用ナット部材と、
前記ボルト部材の螺子部における前記取付用ナット部材よりも先端寄りに螺合し、前記外壁材の孔を閉塞する外壁材保護用部材と、
前記ボルト部材の螺子部における前記外壁材保護用部材よりも先端寄りに螺合して建物付設物の取付部を前記外壁材保護用部材に押しつけ固定する固定用ナット部材より成る建物付設物取付用の取付具である。
本発明によれば、建物付設物の取付部を建物外壁に取付ける固定用ナット部材の締付力は、外壁材保護用部材を介して建物躯体に取付けたボルト部材で支持され、外壁材には大きな負荷が作用しない。
したがって、外壁材に割れ、凹み変形等が発生することがない。
また、ボルト部材の螺子部における外壁材の室外側面よりも突出した部分に外壁材保護用部材を螺合したので、建物躯体の室外側面と外壁材の室内側面との間の形状に関係がなく外壁材保護用部材を設けることができる。
したがって、建物躯体に外壁材を接して取付けることができる。
また、外壁材の孔と取付用ナット部材との間の環状の隙間に回転用工具を入れて取付用ナット部材を回転することが可能であるから、外壁材を取付けた後に取付用ナット部材を増し締めして取付具(ボルト部材)の取付強度を増すことが可能である。
しかも、取付用ナット部材を増し締めすることで、その取付用ナット部材が外壁材の室外側面から離れても、固定用ナット部材の締付力を前述のように外壁材保護用部材を介してボルト部材で支持できるから、外壁材に大きな負荷が作用しない。
しかも、取付用ナット部材は外壁材の厚さと略同一長さで、その取付用ナット部材の室外側部分は外壁材の室外側面寄りに位置しているから、外壁材の孔と取付用ナット部材との間の環状の隙間に回転用工具を挿入して取付用ナット部材を回転し易いので、外壁材を取付けた後に取付用ナット部材を増し締めする操作がやり易い。
また、外壁材の孔と取付用ナット部材との間の環状の隙間はシール材でシールされ、
外壁材保護用部材は外壁材の室外側面に接して前記孔を閉塞しているから、外壁材の孔から雨水等が建物躯体に浸入することを防止できると共に、そのシール材が外壁材保護用部材で覆われるのでシール性を向上できる。
図1に示すように、建物1の建物外壁2に建物付設物である庇3、バルコニー4を取付けることで、建物付設物を備えた建物としてある。
前記庇3は軒先側にブラケット5を有し、このブラケット5と建物外壁2に取付けた建物付設物の取付部、例えば建物付設物用ブラケット6とに亘って吊り部材7を連結して吊り下げるようにして取付けてある。
前記バルコニー4は窓8の周縁の建物外壁2に取付けてある。
図1に示す実施の形態では庇3とバルコニー4が取付けてあるが、どちらか一方でも良い。
また、建物付設物としては庇、バルコニーに限ることはなく、窓用手摺、出窓ユニット、外階段、日除け、看板などでも良い。
前記庇3の取付けについて説明する。
図2に示すように、建物躯体10に外壁材20を取付けて建物外壁2としてある。
この実施の形態では、建物躯体10の室外側面10aに外壁材20の室内側面20aを接して取付けてある。
これに限ることはなく、建物躯体10の室外側面10aに外壁材20の室内側面20aをスペーサ部材を介在して接して取付けても良い。
前記建物躯体10は木材、例えば図3に示すように木製の躯体柱としてある。
これに限ることはなく、建物躯体10は鉄筋などでも良い。
前記外壁材20はALCパネルとしてある。
これに限ることはなく、外壁材20は外断熱パネル(断熱材の表面に外装板を設けたもの)、木製プレート、金属製プレートなどでも良い。
前記建物付設物用ブラケット6は建物付設物取付用の取付具30で建物外壁2、例えば外壁材20の室外側面20bに取付けられる。
前記取付具30は、ボルト部材31、このボルト部材31の螺子部31aに螺合される取付用ナット部材32、固定用ナット部材33、外壁材保護用部材34を備えている。
前記建物躯体10には室外側面10aと室内側面10bとに貫通した取付用孔11が形成されている。
前記外壁材20には室内側面20aと室外側面20bとに貫通した孔21が形成されている。
前記ボルト部材31は建物躯体10の取付用孔11に室内側から挿通してボルト頭部31bを建物躯体10の室内側面10bに接すると共に、螺子部31aを建物躯体10の室外側面10aよりも室外側に向けて突出する。
この実施の形態ではボルト部材31が回転しないように建物躯体10に固定してある。
例えば、ボルト部材31のボルト頭部31bに穴35が形成され、この穴35から固着具36を建物躯体10に固着してボルト部材31が回転しないようにしてある。
この実施の形態では、建物躯体10の室内側面10bにおける取付用孔11の周縁に凹陥部12が形成され、この凹陥部12にボルト部材31のボルト頭部31bが嵌まり込み、そのボルト頭部31bが建物躯体10の室内側面10bよりも突出しないようにしてある。
これに限ることはなく、ボルト部材31のボルト頭部31bは建物躯体10の室内側面10bよりも突出しても良い。
前記取付用ナット部材32はボルト部材31の螺子部31aに螺合し、その取付用ナット部材32を締め付けて建物躯体10の室外側面10aに押しつけることで、この取付用ナット部材32と前記ボルト頭部31bとで建物躯体10の室外側面10aと室内側面10bを挟持してボルト部材31を建物躯体10に取付ける。
この実施の形態では建物躯体10の室外側面10aに押え部材37が固着具38で固着され、この押え部材37の孔37aにボルト部材31が隙間なく挿通し、このボルト部材31に作用する下向きの力を押え部材37で支持できるようにしてある。
これによって、ボルト部材31に大きな下向きの力が作用した時、その力を押え部材37で支持してボルト部材31が下向きに湾曲変形することを防止できる。
すなわち、ボルト部材31と取付用孔11との間には環状の隙間があるので、ボルト部材31に下向きの力が作用すると、ボルト部材31は、その隙間に相当するだけボルト頭部31bを支点として下向きに湾曲変形しようとする。
前記押え部材37に取付用ナット部材32が押しつけてあり、その押え部材37の建物躯体10の室外側面10aへの接触面積は、取付用ナット部材32の断面積よりも大きい。
これによって、建物躯体10をしっかりと挟持することが可能であると共に、建物躯体10がへこみ変形することがない。
なお、押え部材37を用いずに取付用ナット部材32を建物躯体10の室外側面10aに直接に接するようにしても良い。
前記取付用ナット部材32は外壁材20の孔21内に遊嵌し、その孔21の内周面と取付用ナット部材32の外周面との間には環状の隙間22を形成していると共に、その取付用ナット部材32は外壁材20の室外側面20bより室外側には突出しない。
前記環状の隙間22に回転用工具、例えば六角レンチを入れることで取付用ナット部材32を回転できるようにしてある。
これによって、建物躯体10に外壁材20を取付けた状態で取付用ナット部材32を締め付けできる。
前記環状の隙間22にはシール材23が充填され、その隙間22から雨水等が建物躯体10側に浸入しないようにしてある。
前記ボルト部材31の螺子部31aは外壁材20の孔21を貫通して室外側面20bより室外側に突出している。
この突出している螺子部31aに前記外壁材保護用部材34が螺合している。その外壁材保護用部材34は外壁材20の孔21の径よりも大きく、外壁材20の室外側面20bに接することで孔21を閉塞して前記シール材23をカバーしているので、そのシール材23によるシール性能を向上することが可能である。
前記外壁材保護用部材34は、この実施の形態においては、外周面が多角形状のプレートで、その中心部分に螺子穴34aが形成され、その螺子穴34aをボルト部材31の螺子部31aに螺合するようにしてある。
前記ボルト部材31の螺子部31aは外壁材保護用部材34よりも室外側に突出し、その突出した部分に、前記建物付設物用ブラケット6が挿通し、固定用ナット部材33を螺合して締め付けることで、前記建物付設物用ブラケット6を前記外壁材保護用部材34に押しつけて固定している。
前記建物付設物用ブラケット6は、基板6aと一対の側板6bでコ字形状で、その基板6aの孔6cをボルト部材31の螺子部31aに挿通してある。
そして、一対の側板6b間に吊り部材7のブラケット7aが固着具6dで連結してある。
このようであるから、固定用ナット部材33の締付力は建物付設物用ブラケット6、外壁材保護用部材34を介してボルト部材31で支持され、外壁材20に大きな負荷が作用しない。
したがって、外壁材20がALCパネルの場合に固定用ナット部材33の締付力で割れが発生することがなく、外壁材20が外断熱パネルの場合に固定用ナット部材33の締付力で凹み変形が発生することがない。
また、ボルト部材31の螺子部31aにおける外壁材20の室外側面20bよりも突出した部分に、外壁材保護用部材34を螺合したので、建物躯体10の室外側面10aと外壁材20の室内側面20aとの間の形状に関係なく外壁材保護用部材34を設けることができる。
したがって、建物躯体10に外壁材20を接して取付けることができる。
また、取付用ナット部材32は外壁材20を取付けた後に締め付け操作できるので、外壁材20を取付けた後に取付用ナット部材32を増し締めしてボルト部材31の取付け強度を増すことによって取付具30の建物躯体10への取付強度を増すことができる。
したがって、ボルト部材31を取付けてから時間が経過した後に建物付設物を取付ける際に、前述の時間の経過によってボルト部材31の取付け強度が低下して取付具30の建物躯体10への取付け強度が低下した場合には、そのボルト部材31を取付け強度を増すことで取付具30の建物躯体10への取付け強度を増すことができる。
つまり、ボルト部材31は、そのボルト頭部31bと取付用ナット部材32の締付力とで建物躯体10を挟持して取付けるので、時間の経過によって取付用ナット部材32の弛み、木製の建物躯体10の収縮変形(木痩せ)などによってボルト部材31の取付け強度が低下することがあるので、前述のようにして取付用ナット部材32を増し締めしてボルト部材31の取付強度を強くする。
しかも、前述のように取付用ナット部材32を増し締めすることで、その取付用ナット部材32が外壁材20の室外側面20bから離れても、固定用ナット部材33の締付力を前述のように外壁材保護用部材を介してボルト部材31で支持できるから、外壁材20に大きな負荷が作用しない。
前記取付用ナット部材32の長さは外壁材20の厚さと略同一、つまり外壁材20の厚さよりも若干だけ短い長さである。
これによって、取付用ナット部材32の長手方向端部は外壁材20の孔21の室外側面20b寄りに位置するので、回転用工具を用いて取付用ナット部材32を回転操作し易い。
次に、建物付設物の取付け手順を説明する。
建物躯体10を構築した後に、その建物躯体10に取付用孔11を建物付設物の取付け位置に合わせて形成する。
なお、複数の躯体柱で建物躯体10を構成する場合などには、その躯体柱にあらかじめ取付用孔11を形成することもできる。
前記建物躯体10の取付用孔11にボルト部材31を挿通し、固着具36で回転止めし、その螺子部31aに取付用ナット部材32を螺合して締め付けることで建物躯体10を挟持して取付ける。
これによって、ボルト部材31の螺子部31aの先端部分と取付用ナット部材32が建物躯体10の室外側面10aよりも突出する。
前記建物躯体10の室外側面10aに外壁材20を取付け、その孔21内に取付用ナット部材32を遊嵌して両者の間に環状の隙間22を形成する。
この後に、前述の環状の隙間22に回転工具を入れて取付用ナット部材32を増し締めしてボルト部材31の取付け強度を強くする。
前述の環状の隙間22にシール材23を充填して外壁材20の孔21と取付用ナット部材32との間をシール(水密)する。
この後に、ボルト部材31の螺子部1aにおける外壁材20の室外側面20bから突出している部分に外壁材保護用部材34を螺合して外壁材20の室外側面20bに軽く接して前述の孔21を閉塞する。
これによって、建物付設物の取付け基準が完了する。
そして、建物付設物を取付ける際には、建物付設物用ブラケット6をボルト部材31の螺子部31aの先端部分に挿入し、固定用ナット部材33を螺合して締め付けることで取付ける。
なお、建物付設物用ブラケット6を取付けて建物付設物の取付け準備が完了としても良い。
次に、バルコニーの取付けについて説明する。
図4に示すように、建物外壁2にバルコニー取付用のブラケット(建物付設物取付用ブラケット)40を、前述した取付具30で取付ける。
前記ブラケット40は、外壁材20に接する躯体側の第1ブラケット40aと、この躯体側ブラケット40aに接するバルコニー側の第2ブラケット40bを有する。
そして、第1ブラケット40aと第2ブラケット40bを共通の取付具30で取付けると共に、バルコニーの取付け強度は大きいので、第1・第2ブラケット40a,40bを複数の取付具30で取付ける。
具体的には、前記第1ブラケット40aは縦板41と、この縦板41に設けた複数の横向片42と、前記縦板41の上部に設けた上取付片43を有し、その横向片42を建物外壁2に接して取付けられる。
前記第2ブラケット40bは取付縦板44に横向材45を固着したもので、その取付縦板44を縦板41に接して取付けられる。
そして、前記取付縦板44の上下・左右と縦板41の上部・下部寄りと対向して4つの取付具30が前述と同様にして建物躯体10に取付けてある。
前記縦板41の上部・下部寄りの孔41aと取付縦板44の上下・左右の孔44aとにボルト部材31の螺子部31aを順次挿通して取付縦板44から突出し、その突出部に固定用ナット33を螺合して締め付け、その縦板41をバックアップ材46を介して外壁材保護用部材34に押しつける。
前述の説明では、ブラケットを建物付設物の取付部としたが、これに限ることはなく建物付設物の一部分を取付部とすることもできる。
例えば、外階段の場合には、その桁材に孔を形成してボルト部材31の螺子部31aに挿通して外壁材保護用部材34に接して固定用ナット部材33を締め付けて取付けることができ、その桁材が取付部である。
本発明の実施の形態を示す建物の概略正面図である。 図1のA部拡大断面図である。 建物躯体と外壁材と取付具の分解斜視図である。 バルコニー取付部の断面図である。
符号の説明
1…建物、2…建物外壁、3…庇(建物付設物)、4…バルコニー(建物付設物)、6…建物付設物取付用ブラケット(取付部)、10…建物躯体、10a…室内側面、10b…室外側面、21…孔、22…環状の隙間、23…シール材、30…取付具、31…ボルト部材、31a…螺子部、31b…ボルト頭部、32…取付用ナット部材、33…固定用ナット部材、34…外壁材保護用部材、37…押え部材、40…ブラケット(取付部)。

Claims (3)

  1. 建物躯体に外壁材を取付けて建物外壁とし、その建物外壁に、建物付設物を取付けた建物付設物を備えた建物であって、
    前記建物躯体に形成した室内外側方向に向かう取付用孔にボルト部材が、その螺子部が室外側に突出して挿通され、そのボルト部材の螺子部に螺合した取付用ナット部材の締付力によって当該建物躯体の室内側面と室外側面を挟持して取付けられ、その螺子部は前記外壁材の孔を貫通して室外側に突出していると共に、前記取付用ナット部材は前記外壁材の孔に遊嵌して両者の間に環状の隙間を形成し、
    前記取付用ナット部材は外壁材の厚さと略同一長さで、その取付用ナット部材の室外側部分は外壁材の室外側面寄りに位置し、
    前記外壁材の孔と取付用ナット部材との間の環状の隙間はシール材でシールされ、
    前記外壁材から突出した螺子部に外壁材保護用部材が螺合され、
    この外壁材保護用部材は外壁材の室外側面に接して前記孔を閉塞し、
    前記螺子部に螺合した固定用ナット部材の締付力で、前記建物付設物の取付部を前記外壁材保護用部材に押しつけて取付けていることを特徴とする建物付設物を備えた建物。
  2. 建物躯体の室外側面に押え部材を固着し、この押え部材の孔にボルト部材を、当該ボルト部材に作用する下向きの力を押え部材で支持できるように挿通し、この押え部材に取付用ナット部材を押しつけると共に、その押え部材の接触面積が取付用ナットの断面積よりも大きい請求項1記載の建物付設物を備えた建物。
  3. 建物躯体の取付用孔に挿通するボルト部材と、
    このボルト部材の螺子部に螺合して当該ボルト部材を建物躯体を挟持して取付けると共に、外壁材の孔に遊嵌して両者の間に環状の隙間を形成する取付用ナット部材と、
    前記ボルト部材の螺子部における前記取付用ナット部材よりも先端寄りに螺合し、前記外壁材の孔を閉塞する外壁材保護用部材と、
    前記ボルト部材の螺子部における前記外壁材保護用部材よりも先端寄りに螺合して建物付設物の取付部を前記外壁材保護用部材に押しつけ固定する固定用ナット部材より成る建物付設物取付用の取付具。
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