JP2008106124A - セルロースエステル及びそれを用いた光学材料、光学用セルロースエステルフィルムの製造方法、光学用セルロースエステルフィルム、偏光フィルム、偏光板及び液晶表示装置 - Google Patents

セルロースエステル及びそれを用いた光学材料、光学用セルロースエステルフィルムの製造方法、光学用セルロースエステルフィルム、偏光フィルム、偏光板及び液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガラス転移温度が高く、応力光学定数、複屈折値が低いセルロースエステルフィルムとすることができる新規なセルロースエステルを提供し、該セルロースエステルフィルムを用いて偏光フィルムとして、光線透過率と偏光度に優れる偏光板を提供することであり、更には該偏光板を用いて視認性の良い液晶表示装置を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表されることを特徴とするセルロースエステル。
Figure 2008106124

【選択図】なし

Description

本発明は新規なセルロースエステル及びそれを用いた光学材料、光学用セルロースエステルフィルムの製造方法、光学用セルロースエステルフィルム、偏光フィルム、偏光板及び液晶表示装置に関する。
近年、光ディスクなどの光学記録材料、オプティカルファイバーなどの光通信材料、液晶ディスプレイなどのエレクトロニクス表示材料等、光学部品材料としての高分子樹脂材料の用途が急速に拡がっている。これはガラス等の無機材料に比べ、軽量、耐衝撃性、成形の容易さ等に優れているためである。
一方、高分子樹脂材料を光学材料として用途拡大して行くためには、透明性、光学異方性を更に改良することが望まれている。特に、光学異方性の原因である複屈折の調整は高分子樹脂を光学部品材料として用いる場合、極めて重要な課題である。
通常、光学材料の複屈折は小さい方が好ましい場合が多い。例えば、液晶表示素子において、偏光層や反射防止層に用いるプラスチックフィルムは低複屈折であることが好ましい。これらの低複屈折フィルムとしては、従来セルロースアセテートフィルムが用いられてきた。このフィルムは低沸点有機溶媒中にセルロースアセテート樹脂を溶解させ、これを流延させてフィルム上に成形し、低沸点有機溶媒を蒸発除去することによって作られてきた。ところが、この方法では低沸点有機溶媒の乾燥時にムラを作りやすく平滑性を維持するのが難しく、更には有機溶媒の回収のために多大なコストがかかることが問題であった。
ところで、樹脂を加熱溶融させ、これを射出成形し、更に延伸工程を経てフィルム状に成形する方法で、所望の厚みのフィルムを作ることが可能である。この方法では低沸点溶媒を用いないため、溶媒回収のためのコストが不要であることに加え、溶媒蒸発時に生ずる平滑性のトラブルが無いことにより、安価で高品質なフィルムを作ることが可能である。しかし、この方法では延伸に伴うポリマーの配向により一般に複屈折が大きくなることが分かっており、これを液晶表示素子の部材として用いた場合、液晶表示性能に悪影響を及ぼすことが問題となってくる。
このような好ましくない複屈折を低減させる目的で種々の研究がなされている。
例えば、シクロオレフィンポリマー(COP)が研究され、商品化されている(例えば、非特許文献1参照)。これらのCOPは複屈折の低減がなされているが、成形加工時の配向によって複屈折性を生じ、得られる光学製品の要求特性を十分満たせない場合があった。また、COPは高い耐水性を有すが、逆にフィルムの貼合加工の際に広く使用される水系接着剤を用いた場合の加工性が十分ではなく、表面加工等が必要な場合があった。
また、アシル基とカルバモイル基の混合エステルであるセルロースアシレートからなる光学フィルムが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。更に、特定の置換基を有するCOPが開示されている(例えば、特許文献2参照。)。これらの光学フィルムは確かに複屈折の低減がなされているものの、その程度は十分ではなく、また高温条件での安定性が十分ではなく、特に樹脂を加熱溶融させ、これを射出成形し、更に延伸工程を経てフィルム状に成形する方法では着色等の改善が必要であった。
一方、種々のセルロース誘導体が種々の目的で提案されている。例えば、新規なセルロース誘導体が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。また、アシル基と炭素数3以上のアシル基で置換された混合エステルであるセルロースアシレートからなる光学フィルムが開示されている(例えば、特許文献4参照。)。これら2つの開示技術は前者が加水分解耐性を向上させ、且つ有機溶媒可溶性を意図した技術であり、後者はある所望の複屈折を発現させるための技術であり、複屈折を低減させるものではない。
特開2005−68314号公報 特開2006−52326号公報 特開2005−272751号公報 特開2006−111842号公報 日本化学会誌 81頁、1998(2)
本発明の目的は、ガラス転移温度が高く、応力光学定数、複屈折値が低いセルロースエステルフィルムとすることができる新規なセルロースエステルを提供し、該セルロースエステルフィルムを用いて偏光フィルムとして、光線透過率と偏光度に優れる偏光板を提供することであり、更には該偏光板を用いて視認性の良い液晶表示装置を提供することである。
本発明の上記目的は以下の構成により達成される。
1.下記一般式(1)で表されることを特徴とするセルロースエステル。
Figure 2008106124
(式中、Rは水素原子または置換基を表す。但し、Rの一部もしくは全部が下記一般式(2)で表される基である。)
Figure 2008106124
(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9は水素原子または置換基を表し、Jは2価の連結基を表し、n1は0または1を表し、X1は−CO−、−SO2−、−PO3−を表す。)
2.前記R、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9が表す置換基がアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基から選ばれることを特徴とする前記1に記載のセルロースエステル。
3.前記一般式(2)で表される基が下記一般式(3)で表されることを特徴とする前記1または2に記載のセルロースエステル。
Figure 2008106124
(式中、R11、R12、R13、R14は水素原子または置換基を表し、Jは2価の連結基を表し、n2は0または1を表し、mは0〜8の整数を表し、pは0〜2を表し、X2は−CO−、−SO2−、−PO3−を表す。)
4.前記R11、R12、R13、R14が表す置換基がアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基から選ばれることを特徴とする前記3に記載のセルロースエステル。
5.前記1〜4のいずれか1項に記載のセルロースエステルを可塑剤、酸化防止剤と溶融混練し、混練物を押出成形してセルロースエステルフィルムを得、当該セルロースエステルフィルムを延伸処理することであることを特徴とする光学用セルロースエステルフィルムの製造方法。
6.前記5に記載の光学用セルロースエステルフィルムの製造方法によって製造されたことを特徴とする光学用セルロースエステルフィルム。
7.前記1〜4のいずれか1項に記載のセルロースエステルを成形してなることを特徴とする光学材料。
8.前記1〜4のいずれか1項に記載のセルロースエステルと二色性色素とを含有することを特徴とする偏光フィルム。
9.前記8に記載の偏光フィルムの両面に保護フィルムが貼り合わせてなることを特徴とする偏光板。
10.前記保護フィルムが前記6に記載の光学用セルロースエステルフィルムであることを特徴とする前記9に記載の偏光板。
11.前記10に記載の偏光板を用いることを特徴とする液晶表示装置。
本発明により、ガラス転移温度が高く、応力光学定数、複屈折値が低いセルロースエステルフィルムとすることができる新規なセルロースエステルを提供し、該セルロースエステルフィルムを用いて偏光フィルムとして、光線透過率と偏光度に優れる偏光板を提供することであり、更には該偏光板を用いて視認性の良い液晶表示装置を提供することができる。
以下、本発明について詳述する。
一般式(1)において、Rの表す置換基としては、Rの一部もしくは全部が一般式(2)で表せる基であれば特に制限はないが、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基が好ましい。これらの有機基は更に置換基を有してもよく、またポリマー化していてもよい。これらの置換基の内、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基が特に好ましい。
一般式(2)において、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9は水素原子または置換基を表し、置換基としては特に制限はないが、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アルキルオキシカルボニル基が特に好ましい。これらの有機基は更に置換基を有してもよい。
Jの表す2価の連結基としては、例えば、アルキレン基、アリーレン基、酸素原子、窒素原子等を挙げることができる。
1は−CO−、−SO2−、−PO3−を表し、好ましくは−CO−である。
本発明においては、一般式(2)で表される基が一般式(3)で表されることが特に好ましい。
一般式(3)において、R11、R12、R13、R14は水素原子または置換基を表し、置換基としては特に制限はないが、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基が好ましく、アルキル基、シクロアルキル基、アルキルオキシカルボニル基が特に好ましい。これらの有機基は更に置換基を有してもよい。
Jの表す2価の連結基としては、例えば、アルキレン基、アリーレン基、酸素原子、窒素原子等を挙げることができる。
以下、一般式(2)または(3)で表される置換基の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008106124
Figure 2008106124
また、以下に一般式(2)または(3)で表される置換基以外の具体例を示す。
Figure 2008106124
一般式(1)において、Rの表す置換基の一部または全部は一般式(2)で表される置換基であるが、その置換度は0.5以上3以下が好ましく、1以上3以下が更に好ましい。置換度とはセルロース系樹脂の構成単位であるβ−グルコースの3種の水酸基が置換されてる割合を示し、3種全部が完全に置換された場合に3、3種の水酸基の内の半分が置換された場合に1.5となる。
以下、一般式(1)で表される本発明のセルロースエステルの具体的化合物例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008106124
本発明のセルロースエステルの重量平均分子量としては、十分な強度を得るために通常5,000〜1,000,000とされ、好ましくは8,000〜200,000とされる。
本発明のセルロースエステルのガラス転移温度(Tg)は120℃以上であることが好ましく、更に好ましくは140℃以上とされる。また、当該セルロースエステルの飽和吸水率は1質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.8質量%以下とされる。ガラス転移温度(Tg)が120℃以上で、飽和吸水率が1質量%以下であるセルロースエステルを使用することにより、耐熱性、耐水性に優れた光学材料を得ることができる。
本発明のセルロースエステルの合成法の基本的な原理は、右田他、木材化学180〜190頁(共立出版、1968年)に記載されている。代表的な合成法は、所望のカルボン酸無水物−酢酸−硫酸触媒による合成法、セルロース誘導体の未置換の水酸基を塩基存在下で所望のカルボン酸クロライドと反応させる合成法である。
(光学材料)
本発明のセルロースエステルは、低複屈折性、且つ高耐熱性に優れた光学材料を与えることができる。
本発明のセルロースエステルを用いて光学材料を製造するには、通常、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、光安定剤、近赤外線吸収剤、染料や顔料などの着色剤、滑剤、可塑剤、アンチブロッキング剤、蛍光増白剤、防臭剤、充填剤、架橋剤、加硫剤などの配合剤を適宜選択して配合し、樹脂組成物を調製する。各配合剤の配合量は本発明の目的を損なわない範囲で適宜選択される。また、2種類以上の本発明のセルロースエステルを混合したり、1種類以上の本発明のセルロースエステルに他の樹脂、例えば、ノルボルネン系樹脂を混合したりすることもできる。
成形用樹脂組成物の調製方法としては、通常、ニーダ、バンバリーミキサ、ヘンシェルミキサ、押出機、ロールなどの公知の混合機により混合し、次いでこれを160〜350℃で溶融混練してペレット等の粒状の成形用樹脂組成物とする方法を採ればよい。
上記成形用樹脂組成物から樹脂成形品を製造するには、通常、射出成形、押出成形、ブロー成形、真空成形、回転成形、プレス成形、ロール成形などの成形法を採る。成形時の樹脂温度は、通常160〜330℃、好ましくは190〜280℃、より好ましくは200〜250℃である。
このようにして製造された本発明の光学材料は、優れた透明性、低吸水性、電気絶縁性及び耐薬品性に加えて、顕著な低複屈折性をも示し、しかも耐熱性が高い。更に、本発明の光学材料の透明性は高温高湿状態に置かれても殆ど低下しないので、レンズ、ピックアップレンズ、プリズム、光学フィルム、液晶素子等の光学部材の用途に好適に利用できる。
(光学セルロースエステルフィルム)
次に、本発明のセルロースエステルを用いた光学用セルロースエステルフィルムについて説明する。
本発明のセルロースエステルには、公知の可塑剤、例えば、フタル酸エステル系可塑剤(ジエチルフタレート、ジブチルフタレート等)、リン酸エステル系可塑剤(トリクレジルフォスフェート等)、グリセリンエステル系可塑剤(グリセリントリベンゾエート等)などを添加することによって、可塑化温度を低下させることができる。
これらの可塑剤の添加量はセルロースエステル100質量部に対して、通常1〜30質量部、好ましくは5〜20質量部である。可塑剤の使用量が過小である場合には、可塑化温度が高く、加工性が不十分であり、過大である場合には、フィルム表面からブリードしたり、透明性が低下するなどの問題点が生じ好ましくない。
本発明のセルロースエステルには、公知の酸化防止剤、例えば2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,2′−ジオキシ−3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチルフェニルメタン、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2′−ジオキシ−3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジエチルフェニルメタン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル]、2,4,8,10−テトラオキスピロ[5,5]ウンデカン、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、サイクリックネオペンタンテトライルビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト;紫外線吸収剤、例えば2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、6−ベンゾトリアゾイル−2、4−tert−アミルフェノールなどを添加することによって安定化することができる。また、加工性を向上させる目的で滑剤などの添加剤を添加することもできる。
これら酸化防止剤や紫外線吸収剤の添加量は、セルロースエステル100質量部に対して通常0.1〜3質量部、好ましくは0.2〜2質量部である。酸化防止剤や紫外線吸収剤の使用量が過少である場合には、耐久性の改良効果が不十分であり、過大である場合にはフィルム表面からブリードしたり、透明性が低下するなどの問題点が生じ好ましくない。
本発明の光学用セルロースエステルフィルムの製造は、セルロースエステルを溶剤に溶解させたドープ液を流延、乾燥して行っても、加熱溶融して流延して行ってもよい。ドープ液には必要に応じて各種添加剤を混合することができる。
ドープ液中のセルロースエステルの濃度は、濃い方が支持体に流延した後の乾燥負荷が低減できて好ましいが、セルロースエステルの濃度が濃過ぎると濾過時の負荷が増えて、濾過精度が悪くなる。これらを両立する濃度としては10〜30質量%が好ましく、更に好ましくは15〜25質量%である。また、ドープ粘度は(10〜50Pa・sec)の範囲に調整されることが良好なフィルムの平面性を得る点から好ましい。
本発明に係るドープ液に用いられる溶剤は単独でも併用でもよいが、セルロースエステルの良溶剤と貧溶剤を混合して使用することが生産効率の点で好ましく、良溶剤と貧溶剤の混合比率の好ましい範囲は良溶剤が60〜98質量%であり、貧溶剤が40〜2質量%の範囲である。
本発明に用いられる良溶剤としては、メチレンクロライド等の有機ハロゲン化合物やジオキソラン類、アセトン、酢酸メチル、アセト酢酸メチル等が挙げられる。また、本発明に用いられる貧溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール、シクロヘキサン、シクロヘキサノン等が挙げられる。
上記のドープ液を調製する時のセルロースエステルの溶解方法としては、一般的な方法を用いることができるが、加圧下で、溶剤の常圧での沸点以上で、且つ溶剤が沸騰しない範囲の温度で加熱し、攪拌しながら溶解する方法がゲルやママコと呼ばれる塊状未溶解物の発生を防止するため、好ましい。また、セルロースエステルを貧溶剤と混合し、湿潤あるいは膨潤させた後、更に良溶剤と混合して溶解する方法も好ましく用いられる。
加圧は窒素ガス等の不活性気体を圧入する方法や、加熱による溶剤の蒸気圧の上昇によって行ってもよい。加熱は外部から行うことが好ましく、例えば、ジャケットタイプのものは温度コントロールが容易で好ましい。
溶剤を添加した後の加熱温度は使用溶剤の常圧での沸点以上で、且つ溶剤が沸騰しない範囲の温度がセルロースエステルの溶解性の観点から好ましいが、加熱温度が高過ぎると必要とされる圧力が大きくなり生産性が悪くなる。好ましい加熱温度の範囲は45〜120℃であり、60〜120℃がより好ましく、70℃〜105℃が更に好ましい。また、圧力は設定温度で溶剤が沸騰しないように調整される。この他、公知の冷却溶解法によってドープを調製することも好ましい。
次に、このセルロースエステル溶液を濾紙等の適当な濾材を用いて濾過する。濾材としては、不溶物等を除去するために絶対濾過精度が小さい方が好ましいが、絶対濾過精度が小さ過ぎると濾材の目詰まりが発生しやすいという問題点がある。このため絶対濾過精度0.008mm以下の濾材が好ましく、0.001〜0.008mmの範囲の濾材がより好ましく、0.003〜0.006mmの範囲の濾材が更に好ましい。
濾材の材質は特に制限はなく、通常の濾材を使用することができるが、ポリプロピレン、テフロン(登録商標)等のプラスチック製の濾材やステンレス等の金属製の濾材が繊維の脱落等がなく好ましい。
ドープ液の濾過は通常の方法で行うことができるが、加圧下で溶剤の常圧での沸点以上で且つ溶剤が沸騰しない範囲の温度で加熱しながら濾過する方法が、濾材前後の差圧(以下、濾圧とすることがある)の上昇が小さく、好ましい。好ましい濾過の温度は45〜120℃であり、45〜70℃がより好ましく、45〜55℃が更に好ましい。
濾圧は小さい方が好ましい。濾圧は1.6×106Pa以下であることが好ましく、1.2×106Pa以下であることがより好ましく、1.0×106Pa以下であることが更に好ましい。なお、フィルム製造の際に後述するテンター工程の前後で幅手両端部のスリット加工を行うが、その際にできるフィルムの耳部にあたる切り屑(返材ともいう)は、再度ドープ調整の際に添加溶解されて原料の一部として利用することが好ましい。返材の含有量が多いドープは濾圧が低下され、以下に述べる輝点異物も低減される。ドープ中のセルロースエステルの5〜40%が返材由来であることが好ましく、特に10〜30%が好ましい。
本発明の光学用セルロースエステルフィルムには、本発明のセルロースエステルを可塑剤、酸化防止剤と溶融混練し、混練物を押出成形してセルロースフィルムを得、当該セルロースフィルムを延伸処理する方法が好ましく用いられる。
加熱溶融する成形法は、更に詳細には溶融押出成形法、プレス成形法、インフレーション法、射出成形法、ブロー成形法、延伸成形法等に分類できる。これらの中で、機械的強度及び表面精度等に優れる偏光板保護フィルムを得るためには、溶融押し出し法が優れている。
ここでフィルム構成材料が加熱されて、その流動性を発現させた後ドラム上またはエンドレスベルトに押し出し製膜することが、溶融流延製膜法として溶融流延法に含まれる。
溶融流延法による製膜は溶液流延法と著しく異なり、流延する材料に揮発成分が存在すると、フィルムや偏光板保護フィルムとしての機能を活用するためのフィルムの平面性及び透明性確保の点から好ましくない。これは製膜されたフィルムに揮発成分が混入すると透明性が低下すること、及びダイ−スリットから押し出しされて製膜されたフィルムを得る場合、フィルム表面に筋が入る要因となり平面性劣化を誘発することがある。従って、フィルム構成材料を製膜加工する場合、加熱溶融時に揮発成分の発生を回避する観点から、製膜するための溶融温度よりも低い領域に揮発する成分が存在することは好ましくない。
前記揮発成分とは、フィルム構成材料中のいずれかが吸湿した水分、あるいは混入している酸素、窒素等のガス、または材料の購入前または合成時に混入している溶媒が挙げられ、加熱による蒸発、昇華あるいは分解による揮発が挙げられる。ここでいう溶媒とは溶液流延として樹脂を溶液として調整するための溶媒と異なり、フィルム構成材料中に微量に含まれるものである。従ってフィルム構成材料を選択することは、揮発成分の発生を回避する上で重要である。
本発明に係る溶融流延に用いるフィルム構成材料は、前記水分や前記溶媒等に代表される揮発成分を製膜する前に、または加熱時に除去することが好ましい。この除去する方法は乾燥による方法が適用でき、加熱法、減圧法、加熱減圧法等の方法で行うことができる。乾燥は空気中、または不活性ガスとして窒素あるいはアルゴン等の不活性ガスを選択した雰囲気下で行ってもよい。これらの不活性ガスは水や酸素の含有量が低いことが好ましく、実質的に含有しないことが好ましい。これらの公知の乾燥方法を行うとき、フィルム構成材料が分解しない温度領域で行うことがフィルムの品質上好ましい。例えば、前記乾燥工程で除去した後の残存する水分または溶媒は、各々フィルム構成材料の全体に質量に対して5質量%以下とすることが好ましく、更に好ましくは1質量%以下にすることである。
特にセルロースエステルの水分は、3質量%未満のものが好ましく用いられる。これらの特性値はASTM−D817−96により測定することができる。セルロースエステルは更に熱処理することで水分を低減させて、0.1〜1000ppmとして用いることが好ましい。
フィルム構成材料は製膜前に乾燥することにより、揮発成分の発生を削減することができ、樹脂単独、または樹脂とフィルム構成材料の内、樹脂以外の少なくとも1種以上の混合物または相溶物に分割して乾燥することができる。好ましい乾燥温度は80℃以上、且つ乾燥する材料のTg以下であることが好ましい。材料同士の融着を回避する観点を含めると、乾燥温度はより好ましくは100〜(Tg−5)℃、更に好ましくは110〜(Tg−20)℃である。好ましい乾燥時間は0.5〜24時間、より好ましくは1〜18時間、更に好ましくは1.5〜12時間である。これらの範囲よりも低いと揮発成分の除去率が低いか、または乾燥に時間がかかり過ぎることがあり、また乾燥する材料にTgが存在するときには、Tgよりも高い乾燥温度に加熱すると材料が融着して取り扱いが困難になることがある。乾燥は1気圧以下で行うことが好ましく、特に真空〜1/2気圧に減圧しながら行うことが好ましい。乾燥は樹脂等の材料は適度に撹拌しながら行うことが好ましく、乾燥容器内で下部より乾燥空気もしくは乾燥窒素を送り込みながら乾燥させる流動床方式が、より短時間で必要な乾燥を行うことができるため好ましい。
乾燥工程は2段階以上に分離してもよく、例えば、予備乾燥工程による材料の保管と、製膜する直前〜1週間前の間に行う直前乾燥を行った素材を用いて製膜してもよい。
(二色性色素)
本発明のセルロースエステルを二色性色素と混合し、成形してセルロースエステルフィルムを得、当該セルロースエステルフィルムを延伸処理することで、安価で優れた偏光フィルムを得ることができる。
本発明の偏光フィルムは、上記のセルロースエステル中に二色性色素から選ばれた少なくとも1種が含有されて構成されている。
熱可塑性セルロースエステル中に含有される二色性色素としては、分子構造上二色性を有する直接染料、分散染料及び酸性染料などから選択することができ、これらの中で偏光フィルムの基材樹脂の軟化点において、分解などの変質を起こさない二色性色素を好ましく使用することができる。
具体的には、黄色系、橙色系、青色系、紫色系、赤色系などの染料が使用できる。代表的な二色系色素としては、例えば、C.I.Direct系のブラック17、19及び154、ブラウン44、106、195、210及び223、レッド2、23、28、31、37、39、81、240、242及び247、ブルー1、15、22、78、90、98、151、168、202、236、249及び270、バイオレット9、12、51及び98、グリーン1及び85、イエロー8、12、44、86及び87、オレンジ26、39、106及び107のような直接染料;C.I.Disperse系のブルー214、レッド60、イエロー56などの分散染料を挙げることができる。
偏光フィルムでは、通常ニュートラルグレイ色が使用される。可視光領域である400〜700nmに一定の吸収を有する偏光フィルムを得るためには、二色性色素を2種以上併用する。更に本発明では、1種または2種以上の二色性色素とヨウ素とを併用して色相を調整してもよい。
上記の二色性色素として好適な化合物としても特に限定されるものでないが、アゾ系、キノフタロン系、アントラキノン系及びペリレン系から選ばれた化合物を挙げることができ、このような化合物からなる色素を使用することにより、本発明の効果を有効に得ることができる。
これらの二色性色素の内、本発明のセルロースエステルとの相互作用の観点において、分散染料、油溶性染料が好ましく用いることができる。油溶性染料とは、有機溶媒に対する溶解性を有する染料であり、特に好ましくは酢酸エチルに対する25℃での溶解度が1質量%以上の油溶性染料である。
以下、本発明に好ましく用いられる油溶性の二色性色素の具体例を示す。但し、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2008106124
Figure 2008106124
色素の使用量は、基材樹脂に対する染料の着色能力及び目的とする偏光フィルムの厚さを考慮して決定される。例えば、厚さ30〜200μmの偏光フィルムを得る場合には、基材樹脂に対する染料の割合は0.01〜10質量%であることが好ましい。また、必要に応じて、染色助剤を使用してもい。
上記二色性色素は液晶化合物と併用して用いてもよく、使用する液晶としては、例えば、4−シアノ−4′−n−ペンチルビフェニル、4−シアノ−4′−n−プロポキシビフェニル、4−シアノ−4′−n−ペントキシビフェニル、4−シアノ−4′−n−オクトキシビフェニル、4−シアノ−4′−n−ペンチルターフェニルなどのシアノ−ビフェニル系液晶混合物(例えば、メルク社商品記号E−8)、あるいはトランス−4−n−プロピル−(4−シアノフェニル)−シクロヘキサン、トランス−4−n−ペンチル−(4−シアノフェニル)−シクロヘキサン、トランス−4−n−ヘプチル−(4−シアノフェニル)−シクロヘキサン、トランス−4−n−ペンチル−(4′−シアノビフェニル)−シクロヘキサンなどのシクロヘキサン系液晶混合物(例えば、メルク社商品記号ZLI−1132、ZLI−1840)などを挙げることができる。
液晶としては上記の例に限定されるものでなく、その他のビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、シッフベース系液晶、エステル系液晶、ピリミジン系液晶、テトラジン系液晶、その他の液晶が単体または混合物として使用できる。
(偏光フィルムの製造方法)
本発明の偏光フィルムを製造する方法としては、特に限定されるものではなく、下記の方法を例示することができる。
(1)熱可塑性セルロースエステルよりなる基材フィルムに二色性色素で染色した後、延伸処理する方法
(2)前記基材フィルムを延伸処理した後、二色性色素で染色する方法
(3)前記基材フィルムに二色性色素を印刷した後、延伸処理する方法
(4)前記基材フィルムを延伸処理した後、二色性色素を印刷する方法
(5)熱可塑性セルロースエステルと二色性色素とを溶融混練し、混練物を押出成形してセルロースエステルフィルムを得、当該セルロースエステルフィルムを延伸処理する方法。
上記(1)の方法を具体的に説明すると、有機溶液に二色性色素を溶解して色素溶液を調製し、この二色性色素を前記基材フィルムに染色させ、次いで二色性色素が染色されたフィルムを延伸処理する。その後、延伸フィルムを80〜100℃で乾燥して熱固定することにより、本発明の偏光フィルムを製造することができる。
また、上記(5)の方法を具体的に説明すると、熱可塑性セルロースエステルと二色性色素を有機溶媒もしくは可塑剤の存在下で約150℃以上で溶融混練し、混練物を空気中もしくは窒素下で押出成形してセルロースエステルフィルムを得、当該セルロースエステルフィルムを2〜9倍一軸延伸処理して、本発明の偏光フィルムを製造することができる。
これらの方法の内、二色性色素から選ばれた少なくとも1種が熱可塑性セルロースエステル中に含有(染色・印刷・溶融混練)されているフィルムを、延伸処理する方法〔上記(1)、(3)、(5)の方法〕が好ましく、溶解混練されたフィルムを延伸処理する方法〔上記(5)の方法〕が特に好ましい。
本発明の偏光フィルムを得るための延伸(一軸延伸)処理における延伸倍率としては、2〜9倍であることが好ましく、更に好ましくは3〜7倍である。延伸倍率が2倍未満である場合には、二色性色素を十分に配向させることができず、優れた偏光性能を有する偏光フィルムを得ることが困難となる。一方、熱可塑性セルロースエステルからなるフィルムを9倍を超える倍率で延伸することは極めて困難であり、実用的ではない。なお、延伸処理後、当該処理温度よりも高温条件で延伸フィルムを熱処理することが好ましい。
本発明の偏光フィルム(延伸フィルム)の厚さとしては、通常10〜200μmとされ、好ましくは20〜100μmとされる。
(偏光板)
本発明の偏光板は、本発明の偏光フィルムを備えてなる。偏光板としては、下記の層構成を有するものを挙げることができる。
(1)本発明の偏光フィルムの単層構成
(2)保護フィルムと、本発明の偏光フィルムと、保護フィルムとの積層構成
(3)保護フィルムと、本発明の偏光フィルムと、保護フィルムと、位相差フィルムとの積層構成。
本発明の偏光フィルムは、耐久性、特に耐湿性に優れていることにより、上記(1)に示したように、保護フィルムを貼り合わせることなく、単独で偏光板を構成することができる。上記(2)の層構成を有する本発明の偏光板は、本発明の偏光フィルムの両面に、保護フィルムが貼り合わされてなり、上記(3)の層構成を有する本発明の偏光板は、前記保護フィルムの一方の表面に接着剤層を介して位相差フィルムが設けられてなるものである。
(保護フィルム)
本発明の偏光板(例えば、上記(2)の層構成を有する偏光板)を構成する保護フィルムは、光学的に均一でレターデーションの小さい透明高分子フィルムから構成される。保護フィルムを構成する高分子材料としては、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース(TAC)などのセルロース系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリエチル(メタ)アクリレートなどのアクリル樹脂系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリエーテルスルホン系フィルム、ポリスルホン系フィルム、ポリイミド系フィルム、熱可塑性ノルボルネン系樹脂フィルムを用いることができる。
偏光フィルムと保護フィルム、位相差フィルムを貼合するには粘着剤や接着剤を使用することができる。これらの粘着剤、接着剤としては、透明性に優れたものが好ましく、具体例としては、天然ゴム、合成ゴム、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、ポリビニルエーテル、アクリル系、変成ポリオレフィン系、及びこれらにイソシアナートなどの硬化剤を添加した硬化型粘着剤、ポリウレタン系樹脂溶液とポリイソシアナート系樹脂溶液を混合するドライラミネート用接着剤、合成ゴム系接着剤、エポキシ系接着剤などが挙げられる。
また、更に偏光板の片面または両面に各種機能層を設けることも可能であり、機能層としては、例えば、感圧接着剤層、アンチグレア層、ハードコート層、アンチリフレクション層、ハーフリフレクション層、反射層、蓄光層、拡散層、エレクトロルミネッセンス層などが挙げられ、更に各種2層以上の組み合わせをすることも可能で、例えば、アンチグレア層とアンチリフレクション層、蓄光層と反射層、蓄光層と光拡散層などの組み合わせが挙げられる。但し、これらに限定されることはない。
本発明の偏光板の有する耐湿性、耐熱性及び光学特性を更に向上させることができるとともに、本発明の偏光フィルムに対する接着性に優れているという観点から、少なくとも一方の保護フィルムが熱可塑性セルロースエステル(偏光フィルムの基材樹脂と同種の樹脂)からなることが好ましく、両方の保護フィルムが熱可塑性セルロースエステルからなることが特に好ましい。
本発明の偏光板を構成する保護フィルムは、上記の高分子材料を使用する溶液流延法(キャスティング法)または溶融成形法により好適に製造することができる。保護フィルムの厚さとしては通常20〜250μmとされ、好ましくは50〜190μmとされる。
本発明の偏光板を構成する保護フィルムは、特開平8−43812号公報に記載されているように、位相差フィルムの機能を有するものであってもよい。
(位相差フィルム)
本発明の偏光板(例えば、上記(3)の層構成を有する偏光板)に設けられる位相差フィルムは、延伸処理により得られる複屈折が光学的に均一なものとなる高分子フィルムから構成される。位相差フィルムを構成する高分子材料としては、ポリカーボネート(PC)、ビニロン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレンナイロン、酢酸ブチルセルロール、セロハン、熱可塑性セルロース系樹脂を挙げることができる。これらの内、本発明の偏光板の有する耐湿性、耐熱性及び光学特性を更に向上させることができるという観点から、熱可塑性セルロース系樹脂(偏光フィルムの基材樹脂と同種の樹脂)が好ましい。
位相差フィルムを製造する方法としては、溶液流延法及び溶融成形法により作製した上記の高分子材料からなるフィルムを、延伸処理または表面プレス処理する方法を挙げることができる。「溶液流延法」の具体的方法としては、特開平5−148413号公報に記載の方法を挙げることができる。また、「溶融成形法」の具体的方法としては、特開平4−59218号公報に記載の押出成形法、カレンダー法、熱プレス法、射出成形法などを挙げることができる。位相差フィルムを製造するための「延伸処理」としては、公知の一軸延伸法、即ち、テンター法による横一軸延伸法、ロール間圧縮延伸法、周遠の異なるロールを利用する縦一軸延伸法などを用いることができる。また、分子の配向に影響のない範囲で延伸した後、分子を配向させるべく一軸方向に延伸する二軸延伸であってもよい。
本発明の偏光板は、公知の液晶基板、透明電極層、液晶配向層、ガスバリアなどを積層し、液晶ディスプレイとして用いられる。本発明の偏光板を用いた液晶ディスプレイは携帯電話、ディジタル情報端末、ポケットベル(登録商標)、ナビゲーションなどの車載用液晶ディスプレイ、液晶モニター、調光パネル、OA機器用ディスプレイ、AV機器用ディスプレイなどに用いることができる。
以下に、本発明を実施例に基づきより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
〔例示化合物1の合成〕
セルロースアセテート(アセチル基の置換度1.95 重量平均分子量16万)40gを脱水アセトン40mlと脱水テトラヒドロフラン400mlの混合溶媒に溶解した。この溶液にトリエチルアミン21.7g(0.215mol)、4−ジメチルアミノピリジン2.18g(0.0179mol)を加え、氷冷下、28.5g(0.215mol)のシクロペンチルカルボン酸クロライドを30分掛けて滴下した。滴下終了後、室温にて3時間反応させ、反応終了後、反応液を5Lの水にあけ、析出した結晶を濾取して粗結晶を得た。得られた粗結晶を送風乾燥し、アセトンに再溶解し、メタノールを加えて再沈精製した。収量31.1g。プロトンNMR、GPC(ポリスチレン換算)の測定結果から、例示化合物1の構造(置換度、重量平均分子量)であることを確認した。
実施例2
〔例示化合物6の合成〕
セルロースアセテート(アセチル基の置換度1.1 重量平均分子量20万)33.7gを脱水アセトン40mlと脱水テトラヒドロフラン400mlの混合溶媒に溶解した。この溶液にトリエチルアミン54.2g(0.537mol)、4−ジメチルアミノピリジン2.18g(0.0179mol)を加え、氷冷下、56.8g(0.358mol)のノルボルナンカルボン酸クロライドを30分掛けて滴下した。滴下終了後、室温にて3時間反応させ、反応終了後、反応液を5Lの水にあけ、析出した結晶を濾取して粗結晶を得た。得られた粗結晶を送風乾燥し、アセトンに再溶解し、メタノールを加えて再沈精製した。収量39.1g。プロトンNMR、GPC(ポリスチレン換算)の測定結果から、例示化合物6の構造(置換度、重量平均分子量)であることを確認した。
実施例3
〔樹脂ペレットの作製〕
表1に示すセルロースエステル100部に対して、劣化防止剤(イルガノックス1010、チバスペシャリティケミカルズ社製)0.05部を混合して樹脂組成物を調製し、該樹脂組成物を2軸押出機(TEM−35B、東芝機械社(株)製、スクリュー径37mm、L/D32、スクリュー回転数250rpm、樹脂温度240℃、フィードレート10kg/h)で押し出して樹脂ペレットを作製した。
Figure 2008106124
下記試験方法により応力光学定数(CR)、飽和吸水率、高温高湿下での耐久性、及び複屈折値を測定した結果を表1に記す。
(ガラス転移温度(Tg))
重合体のガラス転移温度Tgは、JIS K7121に準拠して、示差走査熱量測定(DSC)により1分間に10℃の割合で昇温して測定した。
(応力光学定数(CR))
応力光学定数(CR)は、Polymer Journal、Vol.27、No.9、P.943〜950(1995)に記載の方法により求めた。即ち、フィルム状サンプルを用いて、ガラス転移温度(Tg)以上にて数種類の一定荷重をかけて数パーセント伸びた状態でゆっくりと冷やして室温まで戻した後に、発生した位相差を測定し、加えた応力とから算出した。
(飽和吸水率)
樹脂ペレットを用いて作製した試験片を用いて、JIS K7209に準拠して飽和吸水率を測定した。
(光線透過率)
重合体を温度200℃にてプレス成形して縦130mm、横120mm、厚さ3mmの試験片を得た。この試験片を用いてJIS K7105に準拠して、濁度計(NDH2000 日本電色社製)により、全光線透過率を測定した。透過率は高いほど透明性が高いことを意味する。
(複屈折値)
重合体の樹脂ペレットを作製して、射出成形機(DISC−3、住友重機械工業社製)にて、樹脂温度を300℃、金型温度を130℃、圧力5MPaに設定して、厚さ1.2mm、直径85mmの光ディスク基板を成形した。この基板の中心から半径25mm位置の複屈折値を偏光顕微鏡(546nmセナルモンコンペンセータ、ニコン社製)を用いて測定した。複屈折値が0に近いほど低複屈折性を有する。
Figure 2008106124
表1より、本発明のセルロースエステルを用いた試料はガラス転移温度が高く、応力光学定数及び複屈折値が低く、光学材料用樹脂として優れていることが分かる。
実施例4
〔偏光板の作製〕
溶融押し出し製膜法により、目標ドライ膜厚40μmの本発明の光学用セルロースエステルフィルムを製造した。
表2のセルロースエステル 100質量部
トリフェニルホスフェート 10質量部
エチルフタリルエチルグリコレート 2質量部
チヌビン928(チバスペシャリティケミカルズ社製) 2.0質量部
イルガノックス1010(チバスペシャリティケミカルズ社製) 3.0質量部
上記材料の混合物を2軸式押出機を用いて250℃で溶融混合し、日本精線社製ファインメットNFで濾過した後、ペレット化した。このペレットを用いて日本精線社製ファインメットNFで2回目の濾過した後、上記同様Tダイからシート状に30℃の冷却ドラム上に溶融温度250℃で溶融押し出しをし、冷却固化させてセルロースエステルフィルムを得た。
得られたセルロースエステルフィルムを、テンターを用いて幅手方向に160℃で1.5倍幅手方向に延伸した。次いで、テンタークリップに把持したまま30℃まで冷却し、その後クリップから開放し、フィルムの幅手方向両端に温度280℃押し圧0.05MPaでナーリング加工を施し、光学フィルムとしてのドライ膜厚40μmのセルロースエステルフィルムを得た。
ここに得られたセルロースエステルフィルムを、それぞれ60℃、2mol/Lの濃度の水酸化ナトリウム水溶液中に2分間浸漬し水洗した後、100℃で10分間乾燥し、アルカリ鹸化処理セルロースエステルフィルムを得た。
また、別に厚さ120μmのポリビニルアルコールフィルムをヨウ素1質量部、ホウ酸4質量部を含む水溶液100質量部に浸漬し、50℃で4倍に延伸して偏光膜(偏光子)を作った。この偏光膜の両面に前記アルカリ鹸化処理セルロースエステルフィルムを完全鹸化型ポリビニルアルコール5%水溶液を接着剤として各々貼り合わせ偏光板を作製した。
上記実施例で得られた光学フィルムとしてのセルロースエステルフィルムについて、偏光子安定性を評価するとともに、該セルロースエステルフィルムを用いて作製した偏光板を液晶ディスプレイ(LCD)に取り付け、LCDの視認性を評価した。
(偏光子安定性の評価方法)
次に、これらの偏光板について、温度60℃、湿度90%RHの環境下に50時間保持して、強制劣化試験を実施した。試験後の偏光板について、可視域領域の色変化の有無を目視にて観察し、得られた結果を下記の表2に示した。
なお、表2中のセルロースエステルフィルムの偏光子安定性評価の基準は、次の3段階とした。
○:変化なし
△:着色あり
×:着色著しい。
〔液晶ディスプレイの作製〕
市販の液晶表示パネル(NEC製 カラー液晶ディスプレイ MultiSync LCD1525J:型名 LA−1529HM)の最表面の偏光板を注意深く剥離し、ここに偏光方向を合わせた本発明の偏光板を張り付けた。
(液晶ディスプレイの視認性の評価)
上記のようにして得られた液晶パネルを床から80cmの高さの机上に配置し、床から3mの高さの天井部に昼色光直管蛍光灯(FLR40S・D/M−X、松下電器産業株式会社製)40W×2本を1セットとして1.5m間隔で10セット配置した。このとき評価者が液晶パネル表示面正面にいるときに、評価者の頭上より後方に向けて天井部に前記蛍光灯がくるように配置した。液晶パネルは机に対する垂直方向から25°傾けて、蛍光灯が写り込むようにして画面の見易さ(視認性)を下記のようにランク評価し、得られた液晶ディスプレイの視認性の評価結果を下記の表2にあわせて示した。
○:もっとも近い蛍光灯の移りこみから気にならず、フォントの大きさ8以下の文字もはっきりと読める
△:近くの蛍光灯の写りこみはやや気になるが、遠くは気にならず、フォントの大きさ8以下の文字もなんとかと読める
×:蛍光灯の写りこみがかなり気になり、写りこみの部分はフォントの大きさ8以下の文字を読むのは困難である。
Figure 2008106124
表2から、本発明の試料は、優れた偏光子安定性と視認性を有していることが分かる。
実施例5
〔偏光フィルムの作製〕
調製例1(偏光フィルムの製造)
キャスティング法により、例示化合物3からなる厚さ200μmの基材フィルムを作製した。
一方、(a)400〜500nmに主な吸収波長帯を有するオレンジ系の二色性色素(1)と、(b)470〜600nmに主な吸収波長帯を有するレッド系の二色性色素(4)と、(c)520〜650nmに主な吸収波長帯を有するブルー系の二色性色素(7)と、(d)600〜700nmに主な吸収波長帯を有するグリーン系の二色性色素(9)とを、「(a):(b):(c):(d)(質量比)」が5:27:40:25の割合で混成した色素を0.025%の濃度で溶解した酢酸エチル溶液を調製した。
前記基材フィルムを緊張状態を保持したまま、前記酢酸エチル溶液(60℃)に3分間浸漬した。次いで、このフィルムを縦一軸方向に5倍延伸することにより延伸フィルム(本発明の偏光フィルム)を得た。以下、この延伸フィルムを「偏光フィルム(1)」という。
調製例2(偏光フィルムの製造)
例示化合物3、100部、可塑剤としてグリセリントリベンゾエート10部、酸化防止剤として、Irganox−1010(Ciba製)3部と表3に示す二色性色素3部を200℃に窒素気流下で溶融混練し、押出成形して200μmの樹脂フィルムを得た。このフィルムをテンター延伸機に装着し、160℃の雰囲気下で縦一軸方向に5倍延伸し、延伸フィルム(本発明の偏光フィルム)を得た。以下、この延伸フィルムを「偏光フィルム(2)」という。
調製例3(偏光フィルムの製造)
例示化合物3及び二色性色素を表3に示す樹脂及び色素に代えた以外は、調製例2と同様に偏光フィルム(3)〜(9)を調製例(2)と同様に作製した。
調製例4(TACからなる保護フィルムの製造)
厚さ80μmのTACフィルム「コニタック」(コニカミノルタオプト(株)製)を用意した。以下、このTACフィルムを「保護フィルム(i)」という。
比較調製例1
ヨウ素5.0g、ヨウ化カリウム250g、ホウ酸10g、水1000gからなる水溶液(40℃)中に、厚さ50μmのPVAフィルムを浸漬しながら約5分間で4倍に一軸延伸し、得られた延伸フィルムの緊張を保持しながら当該延伸フィルムの表面をアルコールで洗浄し、次いで、乾燥することにより延伸フィルム(比較用の偏光フィルム)を得た。以下、この延伸フィルムを「比較偏光フィルム(1)」という。
〔偏光板の製造〕
(試料18〜26)
下記表4に示す組み合わせに従って、調製例1〜4で得られた偏光フィルム(1)〜(9)の各々の両面に、調製例4で得られた保護フィルム(i)を貼り合わせることにより、本発明の偏光板を製造した(試料18〜26)。
(試料27〜32)
調製例2及び3で得られた偏光フィルムを、そのまま偏光板(本発明の偏光板)とした。
(比較試料1)
下記表4に示す組み合わせに従って、比較調製例1で得られた比較偏光フィルム(1)の両面に、調製例3で得られた保護フィルム(i)を貼り合わせることにより、比較用の偏光板を製造した。
Figure 2008106124
Figure 2008106124
(偏光板の評価)
以上の試料18〜32の本発明の偏光板、及び比較試料1の比較用偏光板の各々について、可視域(400〜900nm)の光線透過率及び偏光度を測定することにより、光学特性(透明性)及び偏光性能を評価した。また、温度80℃、相対湿度90%の高温高湿度環境(HH環境)下に偏光板を100時間放置した後、偏光度を再度測定することにより、耐久性(耐湿性・耐熱性)を評価した。以上の結果を下記表5に示す。なお、表5において、「光線透過率」は分光光度計により400〜900nmの範囲で連続的に波長を変化させて測定した透過率の最小値を示している。
Figure 2008106124
表5より、本発明の偏光板は、比較例に比べ、HH環境放置後の性能の劣化が殆どないことが分かる。

Claims (11)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とするセルロースエステル。
    Figure 2008106124
    (式中、Rは水素原子または置換基を表す。但し、Rの一部もしくは全部が下記一般式(2)で表される基である。)
    Figure 2008106124
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9は水素原子または置換基を表し、Jは2価の連結基を表し、n1は0または1を表し、X1は−CO−、−SO2−、−PO3−を表す。)
  2. 前記R、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9が表す置換基がアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基から選ばれることを特徴とする請求項1に記載のセルロースエステル。
  3. 前記一般式(2)で表される基が下記一般式(3)で表されることを特徴とする請求項1または2に記載のセルロースエステル。
    Figure 2008106124
    (式中、R11、R12、R13、R14は水素原子または置換基を表し、Jは2価の連結基を表し、n2は0または1を表し、mは0〜8の整数を表し、pは0〜2を表し、X2は−CO−、−SO2−、−PO3−を表す。)
  4. 前記R11、R12、R13、R14が表す置換基がアルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヘテロ環基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基から選ばれることを特徴とする請求項3に記載のセルロースエステル。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のセルロースエステルを可塑剤、酸化防止剤と溶融混練し、混練物を押出成形してセルロースエステルフィルムを得、当該セルロースエステルフィルムを延伸処理することであることを特徴とする光学用セルロースエステルフィルムの製造方法。
  6. 請求項5に記載の光学用セルロースエステルフィルムの製造方法によって製造されたことを特徴とする光学用セルロースエステルフィルム。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のセルロースエステルを成形してなることを特徴とする光学材料。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のセルロースエステルと二色性色素とを含有することを特徴とする偏光フィルム。
  9. 請求項8に記載の偏光フィルムの両面に保護フィルムが貼り合わせてなることを特徴とする偏光板。
  10. 前記保護フィルムが請求項6に記載の光学用セルロースエステルフィルムであることを特徴とする請求項9に記載の偏光板。
  11. 請求項10に記載の偏光板を用いることを特徴とする液晶表示装置。
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