JP2008105457A - アキュムレータ圧異常判定装置 - Google Patents

アキュムレータ圧異常判定装置 Download PDF

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貴之 山本
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Abstract

【課題】精度の高いアキュムレータ圧の異常判定を実現する。
【解決手段】アキュムレータ圧異常判定装置200において、モータ36aはポンプを駆動する。アキュムレータ圧センサ72は、アキュムレータ圧を検出する。アキュムレータ圧制御部82は、検出されたアキュムレータ圧が所定の圧力範囲となるようモータ36aの作動を制御する。低圧異常判定部84は、アキュムレータからの作動液の流出が阻止された状態において、アキュムレータ圧制御部82によってモータ36aが作動させられたときのアキュムレータ圧の昇圧勾配が所定の値より小さい場合に、昇圧勾配が所定の値より大きい場合に比べ長い低圧異常マスク時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した低圧異常マスク時間以上継続した場合にアキュムレータ圧が異常であると判定する。
【選択図】図3

Description

本発明はアキュムレータ圧異常判定装置に関し、特にアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧に異常が存在するか否かを判定するアキュムレータ圧異常判定装置に関する。
自動車等の車両用の制動システムとして、たとえば特許文献1に記載されるように、作動液の流路の途中にモータによって駆動されるポンプを設け、そのポンプの吐出側の作動液をアキュムレータに蓄積し、このように蓄圧されたアキュムレータ圧を利用して各ホイールシリンダのホイールシリンダ圧を増圧する制動システムが知られている。
特開2005−35471号公報
しかし、ポンプの供給される作動液が低温になるにしたがって吐出効率が低下する可能性がある。アキュムレータ圧センサは一般に増圧弁とアキュムレータとの間の作動液の流路に設けられるが、たとえばその設置位置が増圧弁の近くに設けられ、アキュムレータとは離れた位置となるような場合、低温時の圧力応答遅れに起因して増圧弁の作動によりアキュムレータ圧はまだ低下していないのにセンサ付近の圧力が瞬時に大幅に低下するような現象が発生する。この現象に起因して、実際にはアキュムレータに異常が発生していないにもかかわらずアキュムレータが異常(低圧異常)となっていると誤判定される場合がある。
本発明はこうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、精度の高いアキュムレータ圧の異常判定を実現することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様のアキュムレータ圧異常判定装置は、ポンプを駆動するモータと、ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、検出されたアキュムレータ圧が所定の圧力範囲となるようモータの作動を制御するアキュムレータ圧制御手段と、判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備える。低圧異常判定手段は、アキュムレータからの作動液の流出が阻止された状態において、アキュムレータ圧制御手段によってモータが作動させられたときのアキュムレータ圧の昇圧勾配に基づいて継続上限時間を設定する。
ポンプに供給すべき作動液の温度が変化しポンプの吐出効率が変化するにしたがって、モータが作動されたときのアキュムレータ圧の昇圧勾配も変化することが、発明者らの鋭意なる研究開発の結果判明した。この態様によれば、検出されたアキュムレータ圧を利用して適切な継続上限時間を設定することができ、精度の高いアキュムレータの低圧異常判定を実現することができる。
この場合、低圧異常判定手段は、アキュムレータからの作動液の流出が阻止された状態において、アキュムレータ圧制御手段によってモータが作動させられたときのアキュムレータ圧の昇圧勾配が所定の値より小さい場合に、当該昇圧勾配が所定の値より大きい場合に比べ長い継続上限時間を設定してもよい。
本発明の別の態様もまた、アキュムレータ圧異常判定装置である。この装置は、ポンプを駆動するモータと、ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、検出されたアキュムレータ圧が所定の圧力範囲となるようモータの作動を制御するアキュムレータ圧制御手段と、判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備える。低圧異常判定手段は、アキュムレータからの作動液の流出が阻止された状態において、アキュムレータ圧制御手段によってモータが作動させられたときのアキュムレータ圧の脈動幅に基づいて、継続上限時間を設定する。
ポンプに供給すべき作動液の温度が変化しポンプの吐出効率が変化するにしたがって、モータが作動されたときのアキュムレータ圧の脈動幅も変化することが、発明者らの鋭意なる研究開発の結果判明した。この態様においても、検出されたアキュムレータ圧を利用して適切な継続上限時間を設定することができ、精度の高いアキュムレータの低圧異常判定を実現することができる。
この場合、低圧異常判定手段は、アキュムレータからの作動液の流出が阻止された状態において、アキュムレータ圧制御手段によってモータが作動させられたときのアキュムレータ圧の脈動幅が所定の値より大きい場合に、当該脈動幅が所定の値より小さい場合に比べ長い継続上限時間を設定してもよい。
本発明のさらに別の態様もまた、アキュムレータ圧異常判定装置である。この装置は、ポンプを駆動するモータと、ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、検出されたアキュムレータ圧が所定の圧力範囲となるようモータの作動を制御するアキュムレータ圧制御手段と、判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、アキュムレータとホイールシリンダとの間の連通路を開弁および閉弁することにより、ホイールシリンダの作動液圧であるホイールシリンダ圧の増圧および増圧停止を切り換える増圧弁と、ホイールシリンダの作動液圧であるホイールシリンダ圧を検出するホイールシリンダ圧センサと、を備える。低圧異常判定手段は、車両停止中において、所定の目標ホイールシリンダ圧となるよう増圧弁を開弁させてホイールシリンダ圧を増圧させ、ホイールシリンダ圧が変化を開始してから所定の目標ホイールシリンダ圧に到達するまでの応答時間に基づいて、継続上限時間を設定する。
上述のように目標ホイールシリンダ圧となるよう特定パターンにてホイールシリンダ圧を増圧する制御において、作動液の温度に依存して、圧力応答時間が変化することから、ホイールシリンダ圧が変化を開始してから所定の目標ホイールシリンダ圧に到達するまでの応答時間も変化する。この態様においても、目標ホイールシリンダ圧に到達するまでの応答時間を利用して適切な継続上限時間を設定することができ、精度の高いアキュムレータの低圧異常判定を実現することができる。
この場合、低圧異常判定手段は、応答時間が所定の時間より長い場合に、応答時間が所定の時間より短い場合に比べ長い継続上限時間を設定してもよい。また、モータやポンプから発生する音を目立たないものとするため、低圧異常判定手段は、車両のエンジンが作動しているときに、所定の目標ホイールシリンダ圧となるよう増圧弁を開弁させてホイールシリンダ圧を増圧させてもよい。
本発明のさらに別の態様は、アキュムレータ圧異常判定装置である。この装置は、ポンプを駆動するモータと、ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、アキュムレータの周辺における外気温を検出する外気温センサと、判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備える。低圧異常判定手段は、検出されたアキュムレータの周辺における外気温に基づいて継続上限時間を設定する。
外気温と、ポンプに供給すべき作動液の温度とはある程度の相関関係があると考えられる。この態様によれば、外気温を検出するという簡易な方法によって精度の高いアキュムレータの低圧異常判定を実現することができる。この場合、低圧異常判定手段は、検出されたアキュムレータの周辺における外気温が所定の値より低い場合に、外気温が所定の値より高い場合に比べ長い継続上限時間を設定してもよい。
本発明のさらに別の態様もまた、アキュムレータ圧異常判定装置である。この装置は、ポンプを駆動するモータと、ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、所定の条件を満たす場合にアイドリング回転数を増加させるアイドリング回転数制御手段と、判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備える。低圧異常判定手段は、アイドリング回転数制御手段によってアイドリング回転数が増加させられている場合に、アイドリング回転数が増加させられていない場合に比べ長い継続上限時間を設定する。
このようなアイドリング回転数制御手段は、エンジンの温度が低下しているなどの場合にアイドリング回転数が増加させられる。このため、アイドリング回転数制御手段によりアイドリング回転数が増加させられている場合、外気温は低く、ポンプに供給すべき作動液の温度も低いことが予想される。この態様によれば、このようなアイドリング回転数制御手段による制御を利用して簡易に適切な継続上限時間を設定することができ、精度の高いアキュムレータの低圧異常判定を実現することができる。
本発明のさらに別の態様もまた、アキュムレータ圧異常判定装置である。この装置は、ポンプを駆動するモータと、ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、ポンプに供給されるべき作動液の温度を検出する温度検出手段と、判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備える。低圧異常判定手段は、検出されたポンプに供給されるべき作動液の温度に基づいて継続上限時間を設定する。この態様によれば、ポンプに供給されるべき作動液の温度に応じた適切な継続上限時間を設定することができ、精度の高いアキュムレータの低圧異常判定を実現することができる。
本発明のさらに別の態様は、アキュムレータ圧異常判定装置である。この装置は、モータによって駆動されるポンプと、ポンプが駆動されることにより作動液圧を蓄圧するアキュムレータと、アキュムレータに連通する流路の作動液圧を検出するアキュムレータ圧センサと、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が所定の継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備える。アキュムレータは、ポンプと連通する流路よりもアキュムレータ圧センサと連通する流路の方が距離が短くなるよう配置される。
ポンプに供給されるべき作動液の温度が低下しポンプの吐出効率が低下することにより生じるアキュムレータの低圧異常の誤判定は、アキュムレータとアキュムレータ圧センサとの間の作動液の流路が長いほど発生しやすいことが、発明者らの鋭意なる研究開発の結果判明した。この態様によれば、アキュムレータをポンプよりもアキュムレータ圧センサに近づけることができるため、アキュムレータの低圧異常の誤判定を抑制することができる。
本発明のさらに別の態様もまた、アキュムレータ圧異常判定装置である。この装置は、モータによって駆動されるポンプと、ポンプが駆動されることにより作動液圧を蓄圧する第1アキュムレータと、ポンプが駆動されることにより作動液圧を蓄圧する第2アキュムレータと、第1アキュムレータおよび第2アキュムレータに連通する流路の作動液圧を検出するアキュムレータ圧センサと、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が所定の継続上限時間以上継続した場合に、第1アキュムレータおよび第2アキュムレータのアキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備え、第1アキュムレータは、ポンプと連通する流路よりもアキュムレータ圧センサと連通する流路の方が距離が長くなるよう配置され、第2アキュムレータは、ポンプと連通する流路よりもアキュムレータ圧センサと連通する流路の方が距離が短くなるよう配置される。
この態様によっても、ポンプよりもアキュムレータ圧センサに近い位置に配置されたアキュムレータを設けることができ、アキュムレータの低圧異常の誤判定を抑制することができる。
本発明のアキュムレータ圧異常判定装置によれば、精度の高いアキュムレータ圧の異常判定を実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態(以下、「実施形態」という。)について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200を備える車両10の全体構成図である。車両10は、右前輪14FR、左前輪14FL、右後輪14RR、および左後輪14RL(以下、必要に応じて「車輪14」と総称する)が、車両本体12に装着され構成されている。
車輪14の各々には、各車輪用のディスクブレーキユニット21FR〜21RL(以下、必要に応じて「ディスクブレーキユニット21」と総称する)が設けられている。ディスクブレーキユニット21の各々は、各車輪用のホイールシリンダ23FR〜23RL(以下、必要に応じて「ホイールシリンダ23」と総称する)を有しており、ホイールシリンダ23内の作動液圧であるホイールシリンダ圧に応じてディスクホイール(図示せず)に摩擦力を与えることにより車輪14に制動力を与える。
車両本体12は、液圧ブレーキシステム20、車輪速センサ15、イグニッションセンサ16、シフトセンサ17、警告ランプ18、ブレーキ電子制御ユニット(以下、電子制御ユニットを「ECU」という)70、統合ECU100を備える。第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200は、このうち液圧ブレーキシステム20、イグニッションセンサ16、警告ランプ18、ブレーキECU70、および統合ECU100を含む。
液圧ブレーキシステム20は、液圧アクチュエータ40および動力液圧源30を備える。液圧アクチュエータ40はホイールシリンダ23の各々に作動液の流路である油圧導管を介して接続されている。
車輪速センサ15は、4つの車輪14の各々の回転を検出し、4つの車輪14の各々について回転速度である車輪速を検出する。イグニッションセンサ16は、イグニッションスイッチのオンオフを検出する。シフトセンサ17は、シフト位置が、たとえばP(パーキング)レンジ、D(ドライブ)レンジ、N(ニュートラル)レンジ、およびR(リバース)レンジなどのレンジのいずれに位置しているかを検出する。これらのセンサはそれぞれ統合ECU100に接続されており、各々の検出結果は統合ECU100に出力される。
警告ランプ18は、車両室内のインストルメントパネルなど運転者によって視認可能な箇所に配置される。警告ランプ18は統合ECU100に接続されており、統合ECU100の要求に応じて点灯または消灯する。
ブレーキECU70と統合ECU100とは相互に接続されており、相互のデータの送受信が可能となっている。ブレーキECU70および統合ECU100については図3に関連して詳細に説明する。
図2は、第1の実施形態に係る液圧ブレーキシステム20を示す系統図である。液圧ブレーキシステム20は、図2に示されるように、各車輪に対応して設けられたディスクブレーキユニット21FR,21FL、21RRおよび21RLと、マスタシリンダユニット27と、動力液圧源30と、液圧アクチュエータ40とを含む。
ディスクブレーキユニット21FR,21FL、21RRおよび21RLは、車両の右前輪、左前輪、右後輪、および左後輪のそれぞれに制動力を付与する。マニュアル液圧源としてのマスタシリンダユニット27は、ブレーキ操作部材としてのブレーキペダル24の運転者による操作量に応じて加圧された作動液としてのブレーキフルードをディスクブレーキユニット21FR〜21RLに対して送出する。動力液圧源30は、動力の供給により加圧されたブレーキフルードを、運転者によるブレーキペダル24の操作から独立してディスクブレーキユニット21FR〜21RLに対して送出することが可能である。液圧アクチュエータ40は、動力液圧源30またはマスタシリンダユニット27から供給されたブレーキフルードの液圧を適宜調整してディスクブレーキユニット21FR〜21RLに送出する。これにより、液圧制動による各車輪に対する制動力が調整される。
ディスクブレーキユニット21FR〜21RL、マスタシリンダユニット27、動力液圧源30、および液圧アクチュエータ40のそれぞれについて以下で更に詳しく説明する。各ディスクブレーキユニット21FR〜21RLは、それぞれブレーキディスク22とブレーキキャリパに内蔵されたホイールシリンダ23FR〜23RLを含む。そして、各ホイールシリンダ23FR〜23RLは、それぞれ異なる流体通路を介して液圧アクチュエータ40に接続されている。なお以下では適宜、ホイールシリンダ23FR〜23RLを総称して「ホイールシリンダ23」という。
ディスクブレーキユニット21FR〜21RLにおいては、ホイールシリンダ23に液圧アクチュエータ40からブレーキフルードが供給されると、車輪と共に回転するブレーキディスク22に摩擦部材としてのブレーキパッドが押し付けられる。これにより、各車輪に制動力が付与される。なお、本実施形態においてはディスクブレーキユニット21FR〜21RLを用いているが、例えばドラムブレーキ等のホイールシリンダ23を含む他の制動力付与機構を用いてもよい。
マスタシリンダユニット27は、本実施形態では液圧ブースタ付きマスタシリンダであり、液圧ブースタ31、マスタシリンダ32、レギュレータ33、およびリザーバ34を含む。液圧ブースタ31は、ブレーキペダル24に連結されており、ブレーキペダル24に加えられたペダル踏力を増幅してマスタシリンダ32に伝達する。動力液圧源30からレギュレータ33を介して液圧ブースタ31にブレーキフルードが供給されることにより、ペダル踏力は増幅される。そして、マスタシリンダ32は、ペダル踏力に対して所定の倍力比を有するマスタシリンダ圧を発生する。
マスタシリンダ32とレギュレータ33との上部には、ブレーキフルードを貯留するリザーバ34が配置されている。マスタシリンダ32は、ブレーキペダル24の踏み込みが解除されているときにリザーバ34と連通する。一方、レギュレータ33は、リザーバ34と動力液圧源30のアキュムレータ35との双方と連通しており、リザーバ34を低圧源とすると共に、アキュムレータ35を高圧源とし、マスタシリンダ圧とほぼ等しい液圧を発生する。レギュレータ33における液圧を以下では適宜、「レギュレータ圧」という。
動力液圧源30は、アキュムレータ35およびポンプ36を含む。アキュムレータ35は、ポンプ36により昇圧されたブレーキフルードの圧力エネルギを窒素等の封入ガスの圧力エネルギ、例えば14〜22MPa程度に変換して蓄えるものである。ポンプ36は、駆動源としてモータ36aを有し、その吸込口がリザーバ34に接続される一方、その吐出口がアキュムレータ35に接続される。また、アキュムレータ35は、マスタシリンダユニット27に設けられたリリーフバルブ35aにも接続されている。アキュムレータ35におけるブレーキフルードの圧力が異常に高まって例えば25MPa程度になると、リリーフバルブ35aが開弁し、高圧のブレーキフルードはリザーバ34へと戻される。
上述のように、液圧ブレーキシステム20は、ホイールシリンダ23に対するブレーキフルードの供給源として、マスタシリンダ32、レギュレータ33およびアキュムレータ35を有している。そして、マスタシリンダ32にはマスタ配管37が、レギュレータ33にはレギュレータ配管38が、アキュムレータ35にはアキュムレータ配管39が接続されている。これらのマスタ配管37、レギュレータ配管38およびアキュムレータ配管39は、それぞれ液圧アクチュエータ40に接続される。
液圧アクチュエータ40は、複数の流路が形成されるアクチュエータブロックと、複数の電磁制御弁を含む。アクチュエータブロックに形成された流路には、個別流路41、42,43および44と、主流路45とが含まれる。個別流路41〜44は、それぞれ主流路45から分岐されて、対応するディスクブレーキユニット21FR、21FL,21RR,21RLのホイールシリンダ23FR、23FL,23RR,23RLに接続されている。これにより、各ホイールシリンダ23は主流路45と連通可能となる。
また、個別流路41,42,43および44の中途には、ABS保持弁51,52,53および54が設けられている。各ABS保持弁51〜54は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングをそれぞれ有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされた各ABS保持弁51〜54は、ブレーキフルードを双方向に流通させることができる。つまり、主流路45からホイールシリンダ23へとブレーキフルードを流すことができるとともに、逆にホイールシリンダ23から主流路45へもブレーキフルードを流すことができる。ソレノイドに通電されて各ABS保持弁51〜54が閉弁されると、個別流路41〜44におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
更に、ホイールシリンダ23は、個別流路41〜44にそれぞれ接続された減圧用流路46,47,48および49を介してリザーバ流路55に接続されている。減圧用流路46,47,48および49の中途には、ABS減圧弁56,57,58および59が設けられている。各ABS減圧弁56〜59は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングをそれぞれ有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。各ABS減圧弁56〜59が閉状態であるときには、減圧用流路46〜49におけるブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されて各ABS減圧弁56〜59が開弁されると、減圧用流路46〜49におけるブレーキフルードの流通が許容され、ブレーキフルードがホイールシリンダ23から減圧用流路46〜49およびリザーバ流路55を介してリザーバ34へと還流する。なお、リザーバ流路55は、リザーバ配管77を介してマスタシリンダユニット27のリザーバ34に接続されている。
主流路45は、中途に分離弁60を有する。この分離弁60により、主流路45は、個別流路41および42と接続される第1流路45aと、個別流路43および44と接続される第2流路45bとに区分けされている。第1流路45aは、個別流路41および42を介して前輪側のホイールシリンダ23FRおよび23FLに接続され、第2流路45bは、個別流路43および44を介して後輪側のホイールシリンダ23RRおよび23RLに接続される。
分離弁60は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、ソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。分離弁60が閉状態であるときには、主流路45におけるブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されて分離弁60が開弁されると、第1流路45aと第2流路45bとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。
また、液圧アクチュエータ40においては、主流路45に連通するマスタ流路61およびレギュレータ流路62が形成されている。より詳細には、マスタ流路61は、主流路45の第1流路45aに接続されており、レギュレータ流路62は、主流路45の第2流路45bに接続されている。また、マスタ流路61は、マスタシリンダ32と連通するマスタ配管37に接続される。レギュレータ流路62は、レギュレータ33と連通するレギュレータ配管38に接続される。
マスタ流路61は、中途にマスタカット弁64を有する。マスタカット弁64は、マスタシリンダ32から各ホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給系路上に設けられている。マスタカット弁64は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により閉弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされたマスタカット弁64は、マスタシリンダ32と主流路45の第1流路45aとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。ソレノイドに規定の制御電流が通電されてマスタカット弁64が閉弁されると、マスタ流路61におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
また、マスタ流路61には、マスタカット弁64よりも上流側において、シミュレータカット弁68を介してストロークシミュレータ69が接続されている。すなわち、シミュレータカット弁68は、マスタシリンダ32とストロークシミュレータ69とを接続する流路に設けられている。シミュレータカット弁68は、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、ソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。シミュレータカット弁68が閉状態であるときには、マスタ流路61とストロークシミュレータ69との間のブレーキフルードの流通は遮断される。ソレノイドに通電されてシミュレータカット弁68が開弁されると、マスタシリンダ32とストロークシミュレータ69との間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。
ストロークシミュレータ69は、複数のピストンやスプリングを含むものであり、シミュレータカット弁68の開放時に運転者によるブレーキペダル24の踏力に応じた反力を創出する。ストロークシミュレータ69としては、運転者によるブレーキ操作のフィーリングを向上させるために、多段のバネ特性を有するものが採用されると好ましい。
レギュレータ流路62は、中途にレギュレータカット弁65を有する。レギュレータカット弁65は、レギュレータ33から各ホイールシリンダ23へのブレーキフルードの供給系路上に設けられている。レギュレータカット弁65も、ON/OFF制御されるソレノイドおよびスプリングを有しており、規定の制御電流の供給を受けてソレノイドが発生させる電磁力により閉弁状態が保証され、ソレノイドが非通電状態にある場合に開とされる常開型電磁制御弁である。開状態とされたレギュレータカット弁65は、レギュレータ33と主流路45の第2流路45bとの間でブレーキフルードを双方向に流通させることができる。ソレノイドに通電されてレギュレータカット弁65が閉弁されると、レギュレータ流路62におけるブレーキフルードの流通は遮断される。
液圧アクチュエータ40には、マスタ流路61およびレギュレータ流路62に加えて、アキュムレータ流路63も形成されている。アキュムレータ流路63の一端は、主流路45の第2流路45bに接続され、他端は、アキュムレータ35と連通するアキュムレータ配管39に接続される。
アキュムレータ流路63は、中途に増圧リニア制御弁66を有する。また、アキュムレータ流路63および主流路45の第2流路45bは、減圧リニア制御弁67を介してリザーバ流路55に接続されている。増圧リニア制御弁66と減圧リニア制御弁67とは、それぞれリニアソレノイドおよびスプリングを有しており、何れもソレノイドが非通電状態にある場合に閉とされる常閉型電磁制御弁である。増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67は、それぞれのソレノイドに供給される電流に比例して弁の開度が調整される。
増圧リニア制御弁66は、各車輪に対応して複数設けられた各ホイールシリンダ23に対して共通の増圧用制御弁として設けられている。また、減圧リニア制御弁67も同様に、各ホイールシリンダ23に対して共通の減圧用制御弁として設けられている。つまり、本実施形態においては、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67は、動力液圧源30から送出される作動流体を各ホイールシリンダ23へ給排制御する1対の共通の制御弁として設けられている。このように増圧リニア制御弁66等を各ホイールシリンダ23に対して共通化すれば、ホイールシリンダ23ごとにリニア制御弁を設けるのと比べて、コストの観点からは好ましい。
液圧ブレーキシステム20において、動力液圧源30および液圧アクチュエータ40は、ブレーキECU70により制御される。ブレーキECU70は、CPUを含むマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に各種プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートおよび通信ポート等を備える。そして、ブレーキECU70は、上位のハイブリッドECU(図示せず)などと通信可能であり、ハイブリッドECUからの制御信号や、各種センサからの信号に基づいて動力液圧源30のポンプ36や、液圧アクチュエータ40を構成する電磁制御弁51〜54,56〜59,60,64〜68を制御して、ブレーキ回生協調制御を実行可能である。
また、ブレーキECU70には、レギュレータ圧センサ71、アキュムレータ圧センサ72、および制御圧センサ73が接続される。レギュレータ圧センサ71は、レギュレータカット弁65の上流側でレギュレータ流路62内のブレーキフルードの圧力、すなわちレギュレータ圧を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。アキュムレータ圧センサ72は、増圧リニア制御弁66の上流側でアキュムレータ流路63内のブレーキフルードの圧力、すなわちアキュムレータ圧を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。制御圧センサ73は、主流路45の第1流路45a内のブレーキフルードの圧力を検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。各圧力センサ71〜73の検出値は、所定時間おきにブレーキECU70に順次与えられ、ブレーキECU70の所定の記憶領域に所定量ずつ格納保持される。
分離弁60は、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67によりホイールシリンダ圧が制御されているときには開状態とされており、このとき第1流路45aと第2流路45bとは同様の圧力となっている。さらにABS保持弁51〜54も増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67によりホイールシリンダ圧が制御されているときには通常は開状態とされている。このため、第1流路45aおよび第2流路45bのブレーキフルードの圧力はホイールシリンダ圧と同様となっている。したがって、この場合、制御圧センサ73はホイールシリンダ23のホイールシリンダ圧を検出するホイールシリンダ圧センサとして機能する。
さらに、ブレーキECU70に接続されるセンサには、ブレーキペダル24に設けられたストロークセンサ25も含まれる。ストロークセンサ25は、ブレーキペダル24の操作量としてのペダルストロークを検知し、検知した値を示す信号をブレーキECU70に与える。ストロークセンサ25の出力値も、所定時間おきにブレーキECU70に順次与えられ、ブレーキECU70の所定の記憶領域に所定量ずつ格納保持される。なお、ストロークセンサ25以外のブレーキ操作状態検出手段をストロークセンサ25に加えて、あるいは、ストロークセンサ25に代えて設け、ブレーキECU70に接続してもよい。ブレーキ操作状態検出手段としては、例えば、ブレーキペダル24の操作力を検出するペダル踏力センサや、ブレーキペダル24が踏み込まれたことを検出するブレーキスイッチなどがある。
図3は、第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200の機能ブロック図である。なお、図3においてブレーキECU70は、各種演算処理を実行するCPU、各種制御プログラムを格納するROM、データ格納やプログラム実行のためのワークエリアとして利用されるRAMなどのハードウェア、およびソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックが描かれている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェアおよびソフトウェアの組合せによって様々な形で実現することができる。なお、統合ECU100もこれらCPU、ROM、およびRAMを備える。
ブレーキECU70は、駆動回路(図示せず)を介して増圧リニア制御弁66に接続されており、駆動回路に制御電流を供給することによってバッテリ(図示せず)から増圧リニア制御弁66に供給される電流のデューティーを制御し、増圧リニア制御弁66の開弁を制御する。ブレーキECU70は、同様に駆動回路を介して減圧リニア制御弁67に接続されており、駆動回路に制御電流を供給することによってバッテリから減圧リニア制御弁67に供給される電流のデューティーを制御し、減圧リニア制御弁67の開弁を制御する。また、ブレーキECU70は、リレー(図示せず)を介してモータ36aに接続されており、リレーのオンオフを制御することによりバッテリからモータ36aへの電力の供給および供給停止を制御し、モータ36aの作動を制御する。
ブレーキECU70は、ブレーキ制御部80、アキュムレータ圧制御部82、低圧異常判定部84、および記憶部86を有する。ブレーキ制御部80は、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の開弁および閉弁を制御することによりホイールシリンダ圧を制御する。ブレーキ制御部80は、液圧ブレーキシステム20における他の電磁弁の開弁および閉弁も制御する。
アキュムレータ圧制御部82は、アキュムレータ圧を所定の範囲の圧力となるよう制御する。具体的には、アキュムレータ圧制御部82は、アキュムレータ圧センサ72の検出結果を利用して、アキュムレータ圧が所定の下限圧力に低下したときにモータ36aを作動させてアキュムレータ圧を増圧する。アキュムレータ圧が所定の上限圧力に達したときモータ36aの作動を停止させる。記憶部86は、ROM、RAM、または他の書き換え可能な記憶媒体など、ブレーキECU70に設けられる記憶装置を総称したものをいう。
低圧異常判定部84は、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、所定の継続上限時間である低圧異常マスク時間以上継続した場合に、アキュムレータ35に低圧異常が発生していると判定する。ここで、低圧異常マスク時間について図4に関連して説明する。
図4は、低圧異常閾値Pthと、低圧異常継続時間Tcと、低圧異常マスク時間Tmとの関係を示す図である。運転者がブレーキペダルを操作すると、ブレーキ制御部80はストロークセンサ25の操作量に応じて車輪14に制動力を付与すべく、増圧リニア制御弁66を開弁してアキュムレータ35に蓄積された作動液をホイールシリンダ23に供給し、ホイールシリンダ圧を増圧する。これによってアキュムレータ圧が減圧されるが、通常はアキュムレータ圧制御部82によってモータ36aが作動され、図4のP1に示すように再びアキュムレータ圧が増圧される。
しかし、モータ36a、ポンプ36、またはアキュムレータ35に何かしらの異常が発生している場合は、アキュムレータ圧を適切に増圧させることができず、そのまま増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67による制動力の電子制御を継続した場合、ホイールシリンダ圧を適切に増圧できない可能性が生じる。このため、低圧異常判定部84は、低圧異常閾値Pth以下となる状態が、低圧異常マスク時間Tm以上継続した場合に、アキュムレータ35に低圧異常が発生していると判定する。図4に示されるP2の例では、低圧異常継続時間Tcは低圧異常マスク時間Tmよりも長く継続している。このような場合、低圧異常判定部84はアキュムレータ35に低圧異常が発生していると判定する。
低圧異常閾値Pthは、低圧異常判定部84がモータ36aの作動を開始するときのアキュムレータ圧よりも低い圧力に設定されており、その値を示すデータは記憶部86に格納されている。また、低圧異常マスク時間Tmも記憶部86に格納されている。低圧異常判定部84は、アキュムレータ35の低圧異常判定を実施するときに、記憶部86に格納された低圧異常閾値Pthおよび低圧異常マスク時間Tmを参照し、判定を実施する。
図5は、第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200の低圧異常判定処理の制御手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、車両10のイグニッションスイッチがオンにされたときに開始し、その後イグニッションスイッチがオフにされるまで所定時間毎に繰り返し実施される。
アキュムレータ35に低圧異常が発生している場合、増圧リニア制御弁66を開弁してもホイールシリンダ圧を適切に増圧することができない可能性がある。このため低圧異常判定部84は、まずアキュムレータ圧Paccは低圧異常閾値Pth以下か否かを判定する(S10)。アキュムレータ圧Paccは低圧異常閾値Pth以下と判定された場合(S10のY)、低圧異常判定部84は、低圧異常継続時間Tcは低圧異常マスク時間Tm以上か否かを判定する(S12)。
アキュムレータ圧Paccは低圧異常閾値Pthより大きいと判定された場合(S10のN)、および低圧異常継続時間Tcは低圧異常マスク時間Tm未満と判定された場合(S12のN)、ブレーキ制御部80は、通常ブレーキ制御を実施する(S18)。具体的には、通常ブレーキ制御では、ブレーキ制御部80はマスタカット弁64およびレギュレータカット弁65を閉弁し、分離弁60を開弁する。ブレーキ制御部80は、ストロークセンサ25の検出結果からブレーキペダル24のストローク量を算出し、ブレーキペダル24のストローク量に応じてホイールシリンダ圧を増圧または減圧すべく、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67の開弁を制御する。
低圧異常継続時間Tcは低圧異常マスク時間Tm以上と判定された場合(S12のY)、ブレーキ制御部80は、低圧異常時ブレーキ制御する(S14)。低圧異常時ブレーキ制御時では、ブレーキ制御部80は、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67による制動力の電子制御を中止し、マスタシリンダ32およびレギュレータ33の圧力をホイールシリンダ23に直接与える制動力発生方法に切り換える。
具体的には、低圧異常判定部84によりアキュムレータ35に低圧異常が発生していると判定された場合、ブレーキ制御部80は、増圧リニア制御弁66および減圧リニア制御弁67を閉弁し、マスタカット弁64、レギュレータカット弁65を開弁し、および分離弁60を閉弁する。その結果、マスタシリンダ圧が右前輪用ホイールシリンダ23FRおよび左前輪用ホイールシリンダ23FLに、レギュレータ圧が右後輪用ホイールシリンダ23RRおよび左後輪用ホイールシリンダ23RLにそれぞれ与えられる。
このように制動力発生方法が切り換わる場合、運転者のブレーキペダルの操作フィーリングがそれまでと異なるものとなる可能性がある。このため低圧異常判定部84によりアキュムレータ35に低圧異常が発生していると判定された場合、その旨を示すデータがブレーキECU70から統合ECU100に送信され、統合ECU100はアキュムレータ35に低圧異常が発生している旨を示すデータを受信した場合に警告ランプ18を点灯させてその旨を車両の乗員に報知する。(S16)。
しかし、ポンプ36に供給される作動液の温度が大きく低下すると、ポンプ36が駆動されアキュムレータ35内部の作動液圧が増圧されても、アキュムレータ圧センサ72による検出タイミングに遅れが生じることによりアキュムレータ圧の検出値が速やかに上昇しない場合がある。このような場合、モータ36a、ポンプ36、およびアキュムレータ35は正常であり、その後アキュムレータ圧が正常に復帰する可能性が高いにもかかわらずアキュムレータ圧の低圧異常が発生したと判定される場合があることが発明者らの実験により確認された。この点について図6(a)およ図6(b)に関連して詳細に説明する。
図6(a)は、液圧ブレーキシステム20の作動液温度と吐出効率との関係を示す図であり、図6(b)は液圧ブレーキシステム20の作動液温度とアキュムレータ昇圧勾配との関係を示す図である。発明者らの実験の結果、図6(a)に示されるように、ポンプ36に供給される作動液の温度が低下するにしたがって、ポンプ36の吐出効率は徐々に低下し、作動液の温度がマイナス30℃以下になると吐出効率は急激に低下することが判明した。このように作動液の温度がマイナス30℃以下になると、アキュムレータ圧が低圧異常閾値Pth以下となる状態が低圧異常マスク時間Tm以上継続し、アキュムレータ圧の低圧異常が発生する可能性が高くなった。
しかし、ポンプ36に供給される作動液の温度が低下することによりアキュムレータ圧の低圧異常が発生したと判定された場合でも、モータ36a、ポンプ36、およびアキュムレータ35に異常が生じていなければ、アキュムレータ圧は温度が高いときに比べれば緩やかではあるが、その後確実にアキュムレータ圧を増圧させることが可能である。さらに車両が継続して走行すればエンジンルーム内も暖まり、作動液も温まって低圧異常継続時間Tcが減少する、または消失することも考えられる。アキュムレータ圧の低圧異常が発生したと判定されれば、ホイールシリンダ圧の電子制御も中止され、ブレーキペダルの操作フィーリングも変化することから、作動液がある程度低温になってもモータ36a、ポンプ36、およびアキュムレータ35のいずれにも異常が生じていなければ、アキュムレータ圧の低圧異常が発生したと判定されることは好ましくない。
ここで、図6(b)に示されるように、ポンプ36に供給される作動液の温度が低下するにしたがって、アキュムレータ圧を増圧するときのアキュムレータ昇圧勾配が徐々に低下し、作動液の温度がマイナス30℃以下になると吐出効率は急激に低下することを実験により確認し、アキュムレータ昇圧勾配が作動液温度に対するポンプ36の吐出効率の変化と同様に変化することを発明者らは実験により確認した。
第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200は、このようなアキュムレータ圧の昇圧勾配の特性を利用し、低圧異常判定部84は、アキュムレータ35からの作動液の流出が阻止された状態において、アキュムレータ圧制御部82によってモータ36aが作動させられたときのアキュムレータ圧の昇圧勾配に基づいて低圧異常マスク時間Tmを設定する。
具体的には、低圧異常判定部84は、アキュムレータ35からの作動液の流出が阻止された状態において、アキュムレータ圧制御部82によってモータ36aが作動させられたときのアキュムレータ圧の昇圧勾配が所定の昇圧勾配より小さい場合に、その昇圧勾配が所定の昇圧勾配より大きい場合に比べ長低圧異常マスク時間Tmを設定する。第1の実施形態では、この所定の昇圧勾配として作動液の温度がマイナス30℃のときのアキュムレータ圧の昇圧勾配が閾値勾配Dthとして設定されている。以下、この制御手順について図7を参照して説明する。
図7は、第1の実施形態のアキュムレータ圧異常判定装置200の、低圧異常マスク時間Tmの設定処理の制御手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、イグニッションセンサ16の検出結果から車両10のイグニッションスイッチがオンにされたと判定されたときに開始し、その後イグニッションスイッチがオフにされたと判定されるまで所定時間毎に繰り返し実施される。
運転者によってブレーキペダル24が踏み込み操作されている場合、増圧リニア制御弁66が開弁してアキュムレータ35の作動液がホイールシリンダ23に供給されるため、モータ36aを作動させても同一の条件でアキュムレータ圧を増圧させることは困難である。このため低圧異常判定部84は、ストロークセンサ25の検出結果を利用して、ブレーキペダル24が踏み込み操作されていないか否かを判定する(S30)。ブレーキペダル24が踏み込み操作されていると判定された場合(S30のN)、本フローチャートにおける処理を終了する。
ブレーキペダル24が踏み込み操作されていないと判定された場合(S30のY)、すなわちアキュムレータ35からの作動液の流出が阻止された状態において、低圧異常判定部84はモータ36aが作動中か否かを判定する(S32)。モータ36aが作動中でない場合(S32のN)、アキュムレータ圧の昇圧勾配を算出することはできないため、本フローチャートにおける処理を終了する。
モータ36aが作動中と判定された場合(S32のY)、低圧異常判定部84はアキュムレータ圧センサ72の検出結果を利用してアキュムレータ昇圧勾配Daccを算出し、算出したアキュムレータ昇圧勾配Daccが閾値勾配Dthより大きいか否か、すなわちポンプ36に供給すべき作動液の温度が、ポンプ36の吐出効率が急激に変化する温度であるマイナス30℃より高いか否かを判定する(S34)。したがって、アキュムレータ圧センサ72およびブレーキECU70は、ポンプ36に供給すべき作動液の温度を検出する温度検出手段としても機能する。
アキュムレータ昇圧勾配Daccは閾値勾配Dthより大きいと判定された場合(S34のY)、低圧異常判定部84は、ポンプ36に供給すべき作動液の温度は通常の範囲内であると判定し、低圧異常マスク時間Tmを第1マスク時間T1に設定する(S36)。アキュムレータ昇圧勾配Daccが閾値勾配Dth以下と判定された場合(S34のN)、低圧異常判定部84は、ポンプ36の吐出効率が急激に低下する程度にまで作動液の温度が低下したと判定し、低圧異常マスク時間Tmを、第1マスク時間T1よりも長い第2マスク時間T2に設定する(S38)。
なお、低圧異常判定部84は、所定の演算式を用い、アキュムレータ昇圧勾配Daccから適切な低圧異常マスク時間Tmを算出し、算出された低圧異常マスク時間Tmを設定してもよい。低圧異常判定部84は、設定された低圧異常マスク時間Tmを使って、図5におけるS12の判定を実施する。このように作動液の温度が低下したときに、通常の温度のときよりも長い低圧異常マスク時間Tmに設定することにより、アキュムレータ圧の低圧異常判定時の誤判定を抑制することができ、精度の高い低圧異常判定を実施することができる。
(第2の実施形態)
図8は、第2の実施形態のアキュムレータ圧異常判定装置200の、低圧異常マスク時間Tmの設定処理の制御手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、イグニッションセンサ16の検出結果から車両10のイグニッションスイッチがオンにされたと判定されたときに開始し、その後イグニッションスイッチがオフにされたと判定されるまで所定時間毎に繰り返し実施される。なお、第2の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200の構成は、特に言及しない限り第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200の構成と同様である。
S50およびS52の処理は図7のS30およびS32と同様であることから説明を省略する。発明者らは、ポンプ36の吐出効率と同様に、作動液の温度の変化に対して作動液脈動幅Wも変化することを実験により確認した。このためモータ36aが作動中と判定された場合(S52のY)、低圧異常判定部84は作動液脈動幅Wは閾値脈動幅Wthより大きいか否か、すなわちポンプ36に供給すべき作動液の温度が、ポンプ36の吐出効率が急激に変化する温度より高いか否かを判定する(S54)。
作動液脈動幅Wは閾値脈動幅Wthより大きいと判定された場合(S54のY)、低圧異常判定部84は、ポンプ36に供給すべき作動液の温度は通常の範囲内であると判定し、低圧異常マスク時間Tmを第1マスク時間T1に設定する(S56)。作動液脈動幅Wは閾値脈動幅Wth以下と判定された場合(S54のN)、低圧異常判定部84は、ポンプ36の吐出効率が急激に低下する程度にまで作動液の温度が低下したと判定し、低圧異常マスク時間Tmを、第1マスク時間T1よりも長い第2マスク時間T2に設定する(S58)。
なお、低圧異常判定部84は、所定の演算式を用い、作動液圧脈動幅Wから適切な低圧異常マスク時間Tmを算出し、算出された低圧異常マスク時間Tmを設定してもよい。低圧異常判定部84は、設定された低圧異常マスク時間Tmを使って、図5におけるS12の判定を実施する。このように本実施形態においても、作動液の温度が低下したときに通常の温度のときよりも長い低圧異常マスク時間Tmに設定することにより、アキュムレータ圧の低圧異常判定時の誤判定を抑制することができる。
(第3の実施形態)
図9は、第3の実施形態のアキュムレータ圧異常判定装置200の、低圧異常マスク時間Tmの設定処理の制御手順を示すフローチャートである。なお、第3の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200の構成は、特に言及しない限り第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200の構成と同様である。
第3の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200は、車輪速センサ15、シフトセンサ17をさらに含む。第3の実施形態に係る低圧異常マスク時間Tmの設定処理では、ホイールシリンダ圧を増圧および減圧させる。このときホイールシリンダ23への作動液の流入の際の流入音が発生するため、本処理はエンジンが作動しているときに実施することが好ましい。このため低圧異常判定部84は、イグニッションセンサ16の検出結果を利用して、まずイグニッションスイッチがオンになっているか否かを判定する(S70)。イグニッションスイッチがオフになっていると判定された場合(S70のN)、本フローチャートにおける処理を終了する。
また、第3の実施形態に係る低圧異常マスク時間Tmの設定処理は、車輪14に制動力を与えるため、車両10は停止している必要がある。このためイグニッションスイッチがオンになっていると判定された場合(S70のY)、低圧異常判定部84は、車輪速センサ15の検出結果を利用して車両停止中か否かを判定し(S72)、車両停止中の場合(S72のY)、シフトセンサ17の検出結果を利用してシフト位置がPレンジにあるか否かを判定する(S74)。車両が走行中の場合(S72のN)、およびシフト位置がPレンジにない場合(S74のN)、本フローチャートにおける処理を終了する。
シフト位置がPレンジにある場合(S74のY)、低圧異常判定部84は、ブレーキペダル24が踏み込み操作されていない状態が所定時間経過したか否かを判定する(S76)。ブレーキペダル24が踏み込み操作されている、またはブレーキペダル24が踏み込み操作されていない状態が所定時間経過していないと判定された場合(S76のN)、本フローチャートにおける処理を終了する。
ブレーキペダル24が踏み込み操作されていない状態が所定時間経過したと判定された場合(S76のY)、低圧異常判定部84は、ホイールシリンダ圧応答制御を実行する(S78)。ここでホイールシリンダ圧応答制御について、図10に関連して説明する。
図10は、第3の実施形態におけるホイールシリンダ圧応答制御時の目標ホイールシリンダ圧Ptと実ホイールシリンダ圧Prとの関係を示す図である。ホイールシリンダ圧応答制御において、ブレーキ制御部80は、まず直線的にホイールシリンダ圧を増圧させる目標ホイールシリンダ圧Ptを設定し、設定した目標ホイールシリンダ圧Ptとなるよう増圧リニア制御弁66を開弁させてホイールシリンダ圧を増圧させる。しかし、実際のホイールシリンダ圧である実ホイールシリンダ圧Prが目標ホイールシリンダ圧Ptに到達するまでにある程度の時間を要する。この時間を増圧時応答時間taとする。
ホイールシリンダ圧が所定の圧力となると、ブレーキ制御部80は増圧リニア制御弁66を閉弁し、ホイールシリンダ圧を所定時間一定に保持する。次にブレーキ制御部80は、直線的にホイールシリンダ圧を減圧させる目標ホイールシリンダ圧Ptを設定し、設定した目標ホイールシリンダ圧Ptとなるよう減圧リニア制御弁67を開弁させてホイールシリンダ圧を減圧させる。しかし、この場合も実ホイールシリンダ圧Prが目標ホイールシリンダ圧Ptに到達するまでにある程度の時間を要する。この時間を減圧時応答時間tbとする。記憶部86は、増圧時応答時間taを示す情報および減圧時応答時間tbを示す情報を保持する。
このような応答制御において、ポンプに供給すべき作動液の温度が変化しポンプの吐出効率が変化するにしたがって、増圧時応答時間taや減圧時応答時間tbが変化することが発明者らの実験により判明した。このためホイールシリンダ圧応答制御が終了すると、低圧異常判定手段は、これら増圧時応答時間taまたは減圧時応答時間tbに基づいて継続上限時間を設定する。
図9に戻って、具体的には、低圧異常判定部84は、増圧時応答時間taが増圧時閾値時間ta1より小さいか否かを判定する(S80)。増圧時応答時間taが増圧時閾値時間ta1より小さいと判定された場合(S80のY)、低圧異常判定部84は、減圧時応答時間tbが減圧時閾値時間tb1より小さいか否かを判定する(S82)。増圧時閾値時間ta1および減圧時閾値時間tb1は、実験により取得され予め記憶部86に格納されている。
減圧時応答時間tbが減圧時閾値時間tb1より小さいと判定された場合(S82のY)、作動液が低温なことによるアキュムレータ低圧異常判定の誤判定が発生する可能性は低いことから、低圧異常判定部84は、低圧異常マスク時間Tmを第1マスク時間T1に設定する(S84)。増圧時応答時間taが増圧時閾値時間ta1以上と判定された場合(S80のN)、または減圧時応答時間tbが減圧時閾値時間tb1以上と判定された場合(S82のN)、作動液が低温なことによるアキュムレータ低圧異常判定の誤判定が発生する可能性があることから、低圧異常判定部84は、低圧異常マスク時間Tmを第1マスク時間T1より長い第2マスク時間T2に設定する(S86)。低圧異常判定部84は、設定された低圧異常マスク時間Tmを使って、図5におけるS12の判定を実施する。このようにホイールシリンダ圧応答制御を実施することで、適切な低圧異常マスク時間Tmを設定することができ、アキュムレータ低圧異常判定の誤判定を抑制することができる。
なお、第3の実施形態では増圧時応答時間taが増圧時閾値時間ta1以上の場合、または減圧時応答時間tbが減圧時閾値時間tb1以上の場合に低圧異常マスク時間Tmをt2に設定したが、増圧時応答時間taが増圧時閾値時間ta1以上であり、且つ減圧時応答時間tbが減圧時閾値時間tb1以上の場合に低圧異常マスク時間Tmをt2に設定してもよい。また、低圧異常判定部84は、所定の演算式を用い、増圧時応答時間taまたは減圧時応答時間tbから適切な低圧異常マスク時間Tmを算出し、算出された低圧異常マスク時間Tmを設定してもよい。
(第4の実施形態)
図11は、第4の実施形態のアキュムレータ圧異常判定装置200の、低圧異常マスク時間Tmの設定処理の制御手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、イグニッションセンサ16の検出結果から車両10のイグニッションスイッチがオンにされたと判定されたときに開始し、その後イグニッションスイッチがオフにされたと判定されるまで所定時間毎に繰り返し実施される。なお、第4の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200の構成は、特に言及しない限り第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200の構成と同様である。
第4の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200は、車両10近傍の外気温を検出する外気温センサを備える。低圧異常判定部84は、この外気温センサの検出結果を利用して外気温Rは閾値温度Rthより高いか否かを判定する(S90)。閾値温度Rthは実験により取得され記憶部86に予め格納されており、たとえばマイナス30℃などの値に設定されている。
外気温Rは閾値温度Rthより高いと判定された場合(S90のY)、作動液が低温なことによるアキュムレータ低圧異常判定の誤判定が発生する可能性は低いことから、低圧異常判定部84は、低圧異常マスク時間Tmを第1マスク時間T1に設定する(S92)。外気温Rは閾値温度Rthより高くないと判定された場合(S90のN)、作動液が低温なことによるアキュムレータ低圧異常判定の誤判定が発生する可能性があることから、低圧異常判定部84は、低圧異常マスク時間Tmを第2マスク時間T2に設定する(S94)。
なお、低圧異常判定部84は、所定の演算式を用い、外気温Rから適切な低圧異常マスク時間Tmを算出し、算出された低圧異常マスク時間Tmを設定してもよい。低圧異常判定部84は、設定された低圧異常マスク時間Tmを使って、図5におけるS12の判定を実施する。このように外気温センサの検出結果を利用しても、適切な低圧異常マスク時間Tmを設定することができ、アキュムレータ低圧異常判定の誤判定を抑制することができる。
(第5の実施形態)
図12は、第5の実施形態のアキュムレータ圧異常判定装置200の、低圧異常マスク時間Tmの設定処理の制御手順を示すフローチャートである。本フローチャートにおける処理は、イグニッションセンサ16の検出結果から車両10のイグニッションスイッチがオンにされたと判定されたときに開始し、その後イグニッションスイッチがオフにされたと判定されるまで所定時間毎に繰り返し実施される。なお、第5の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200の構成は、特に言及しない限り第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200の構成と同様である。
第5の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置200では、エンジンECU(図示せず)は、アイドリング回転数制御手段(図示せず)を有する。アイドリング回転数制御手段は、エンジンの暖気運転が必要な程度にエンジンの温度が低い場合など、所定の条件を満たす場合に、スロットル開度などを制御することによりアイドリング回転数を増加させエンジンをファーストアイドル状態とする。
このようにエンジンがファーストアイドル状態となっている場合、外気温が低くエンジンも温度が上昇していない状態と考えられるため、作動液の温度も低くアキュムレータ低圧異常判定の誤判定が発生する可能性も高いと考えられる。このため低圧異常判定部84は、所定時間毎にエンジンがファーストアイドル状態か否かを判定する(S100)。ファーストアイドル状態か否かの判定は、統合ECU100またはエンジンECUの記憶部(図示せず)に格納されファーストアイドル状態か否かを示す情報であるファーストアイドルフラグを参照して行ってもよく、またアイドリング時のエンジン回転数を取得して所定の回転数より高いか否かを判定することにより行ってもよい。
エンジンがファーストアイドル状態でないと判定された場合(S100のN)、作動液が低温なことによるアキュムレータ低圧異常判定の誤判定が発生する可能性は低いことから、低圧異常判定部84は、低圧異常マスク時間Tmを第1マスク時間T1に設定する(S104)。エンジンがファーストアイドル状態と判定された場合(S100のY)、作動液が低温なことによるアキュムレータ低圧異常判定の誤判定が発生する可能性があることから、低圧異常判定部84は、低圧異常マスク時間Tmを第1マスク時間T1より長い第2マスク時間T2に設定する(S102)。低圧異常判定部84は、設定された低圧異常マスク時間Tmを使って、図5におけるS12の判定を実施する。このようにアイドリング時のエンジン回転数制御の状態を利用しても、適切な低圧異常マスク時間Tmを設定することができ、アキュムレータ低圧異常判定の誤判定を抑制することができる。
(第6の実施形態)
図13は、第6の実施形態に係る液圧ブレーキシステム120のうち、動力液圧源122周辺、および液圧アクチュエータ124内のアキュムレータ圧センサ72周辺を示す系統図である。なお、液圧ブレーキシステム120の構成は、特に言及しない限り第1の実施形態に係る液圧ブレーキシステム20の構成と同様であり、また液圧ブレーキシステム20と同様の箇所は同一の符号を付して説明を省略する。
液圧ブレーキシステム120の中で、モータ36aおよびポンプ36は、共に稼働中に音を発生する。快適な車両室内環境を実現するため、第6の実施形態に係る液圧ブレーキシステム120では、モータ36aおよびポンプ36を含む動力液圧源122を液圧アクチュエータ124とは別に構成し、動力液圧源122を液圧アクチュエータ124よりも車両客室から遠い位置に配置している。
しかし、この動力液圧源122にアキュムレータ35を含ませると、アキュムレータ35とアキュムレータ圧センサ72との間の作動液の流路が長いものとなる。一方、アキュムレータ35とアキュムレータ圧センサ72との間の作動液の流路が長くなることにより、特に作動液が低温時において、アキュムレータ35内の作動液圧がアキュムレータ圧センサ72に伝わるまで時間がかかり、低圧異常継続時間Tcが長くなることによってアキュムレータ低圧異常判定の誤判定が発生する場合があることが実験により判明した。
このため、第6の実施形態に係る液圧ブレーキシステム120の動力液圧源122は、モータ36aおよびポンプ36を有するが、アキュムレータ35を有しない。代わりに、液圧アクチュエータ124がアキュムレータ35を備え、アキュムレータ35はアキュムレータ圧センサ72とポンプ36とを連通する流路であるアキュムレータ配管39のアキュムレータ圧センサ72の作動液上流側の近傍に設けられる。この場合も、アキュムレータ圧センサ72はアキュムレータ35と連通する流路の作動液圧を検出することにより、アキュムレータ35のアキュムレータ圧を検出する。
この結果、アキュムレータ35は、ポンプ36と連通する作動液流路よりもアキュムレータ圧センサ72と連通する作動液流路の方が距離が短くなるよう配置される。このようにアキュムレータ35を配置することにより、アキュムレータ35とアキュムレータ圧センサ72が離間して配置されることによるアキュムレータ低圧異常判定の誤判定の発生を抑制することができる。
(第7の実施形態)
図14は、第7の実施形態に係る液圧ブレーキシステム130のうち、動力液圧源30周辺、および液圧アクチュエータ132内のアキュムレータ圧センサ72周辺を示す系統図である。なお、液圧ブレーキシステム130の構成は、特に言及しない限り第1の実施形態に係る液圧ブレーキシステム20の構成と同様であり、また液圧ブレーキシステム20と同様の箇所は同一の符号を付して説明を省略する。
モータ36aおよびポンプ36の音が車両室内へ伝達されることを抑制するため、第4の実施形態に係る液圧ブレーキシステム130も、モータ36aおよびポンプ36を含む動力液圧源122を液圧アクチュエータ124とは別に構成し、動力液圧源122を液圧アクチュエータ124よりも車両客室から遠い位置に配置している。
動力液圧源30は、モータ36a、ポンプ36、およびアキュムレータ35を含む。一方、液圧アクチュエータ132もサブアキュムレータ134を有する。サブアキュムレータ134はアキュムレータ圧センサ72とポンプ36とを連通する流路であるアキュムレータ配管39のアキュムレータ圧センサ72近傍に設けられる。アキュムレータ圧センサ72は、アキュムレータ35およびサブアキュムレータ134と連通する流路の作動液圧を検出することにより、アキュムレータ35およびサブアキュムレータ134のアキュムレータ圧を検出する。
この結果、アキュムレータ35は、ポンプ36と連通する作動液流路よりもアキュムレータ圧センサ72と連通する作動液流路の方が距離が長くなるよう配置され、サブアキュムレータ134は、ポンプ36と連通する作動液流路よりもアキュムレータ圧センサ72と連通する作動液流路の方が距離が短くなるよう配置される。このようにサブアキュムレータ134を配置することによってもアキュムレータ低圧異常判定の誤判定の発生を抑制することができる。
本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、各実施形態の各要素を適宜組み合わせたものも、本発明の実施形態として有効である。また、当業者の知識に基づいて各種の設計変更等の変形を各実施形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施形態も本発明の範囲に含まれうる。以下、そうした例をあげる。
ある変形例では、アキュムレータ圧異常判定装置200は、例えばポンプ36に作動液を供給する流路に熱電対を設けるなど、ポンプ36に供給すべき作動液の温度を検出する温度センサを有する。低圧異常判定部84は、検出された作動液の温度に基づいて低圧異常マスク時間Tmを設定する。
具体的には、低圧異常判定部84は、検出された作動液の温度が所定の閾値温度より高い場合には、低圧異常マスク時間Tmを第1マスク時間T1に設定し、検出された作動液の温度が所定の閾値温度以下の場合には、低圧異常マスク時間Tmを第1マスク時間T1より長い第2マスク時間T2に設定する。なお、低圧異常判定部84は、所定の演算式を用い、検出された作動液の温度から適切な低圧異常マスク時間Tmを算出し、算出された低圧異常マスク時間Tmを設定してもよい。このようにポンプ36に供給される作動液の温度を直接検出しても、低圧異常マスク時間Tmを適切な時間に設定することができる。
第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置を備える車両の全体構成図である。 第1の実施形態に係る液圧ブレーキシステムを示す系統図である。 第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置の機能ブロック図である。 低圧異常閾値と、低圧異常継続時間と、低圧異常マスク時間との関係を示す図である。 第1の実施形態に係るアキュムレータ圧異常判定装置の低圧異常判定処理の制御手順を示すフローチャートである。 (a)は、液圧ブレーキシステムの作動液温度と吐出効率との関係を示す図であり、(b)は液圧ブレーキシステムの作動液温度とアキュムレータ昇圧勾配との関係を示す図である。 第1の実施形態のアキュムレータ圧異常判定装置の、低圧異常マスク時間Tmの設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 第2の実施形態のアキュムレータ圧異常判定装置の、低圧異常マスク時間Tmの設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態のアキュムレータ圧異常判定装置の、低圧異常マスク時間Tmの設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 第3の実施形態におけるホイールシリンダ圧応答制御時の目標ホイールシリンダ圧と実ホイールシリンダ圧との関係を示す図である。 第4の実施形態のアキュムレータ圧異常判定装置の、低圧異常マスク時間Tmの設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 第5の実施形態のアキュムレータ圧異常判定装置の、低圧異常マスク時間Tmの設定処理の制御手順を示すフローチャートである。 第6の実施形態に係る液圧ブレーキシステムのうち、動力液圧源周辺、および液圧アクチュエータ内のアキュムレータ圧センサ周辺を示す系統図である。 第7の実施形態に係る液圧ブレーキシステムのうち、動力液圧源周辺、および液圧アクチュエータ内のアキュムレータ圧センサ周辺を示す系統図である。
符号の説明
10 車両、 12 車両本体、 14 車輪、 15 車輪速センサ、 16 イグニッションセンサ、 17 シフトセンサ、 18 警告ランプ、 20 液圧ブレーキシステム、 23 ホイールシリンダ、 24 ブレーキペダル、 25 ストロークセンサ、 35 アキュムレータ、 36 ポンプ、 36a モータ、 39 アキュムレータ配管、 40 液圧アクチュエータ、 66 増圧リニア制御弁、 67 減圧リニア制御弁、 70 ブレーキECU、 72 アキュムレータ圧センサ、 73 制御圧センサ、 80 ブレーキ制御部、 82 アキュムレータ圧制御部、 84 低圧異常判定部、 86 記憶部、 100 統合ECU、 200 アキュムレータ圧異常判定装置。

Claims (13)

  1. ポンプを駆動するモータと、
    前記ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、
    検出されたアキュムレータ圧が所定の圧力範囲となるよう前記モータの作動を制御するアキュムレータ圧制御手段と、
    判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備え、
    前記低圧異常判定手段は、前記アキュムレータからの作動液の流出が阻止された状態において、前記アキュムレータ圧制御手段によって前記モータが作動させられたときのアキュムレータ圧の昇圧勾配に基づいて前記継続上限時間を設定することを特徴とするアキュムレータ圧異常判定装置。
  2. 前記低圧異常判定手段は、前記アキュムレータからの作動液の流出が阻止された状態において、前記アキュムレータ圧制御手段によって前記モータが作動させられたときのアキュムレータ圧の昇圧勾配が所定の値より小さい場合に、当該昇圧勾配が所定の値より大きい場合に比べ長い前記継続上限時間を設定することを特徴とする請求項1に記載のアキュムレータ圧異常判定装置。
  3. ポンプを駆動するモータと、
    前記ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、
    検出されたアキュムレータ圧が所定の圧力範囲となるよう前記モータの作動を制御するアキュムレータ圧制御手段と、
    判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備え、
    前記低圧異常判定手段は、前記アキュムレータからの作動液の流出が阻止された状態において、前記アキュムレータ圧制御手段によって前記モータが作動させられたときのアキュムレータ圧の脈動幅に基づいて、前記継続上限時間を設定することを特徴とするアキュムレータ圧異常判定装置。
  4. 前記低圧異常判定手段は、前記アキュムレータからの作動液の流出が阻止された状態において、前記アキュムレータ圧制御手段によって前記モータが作動させられたときのアキュムレータ圧の脈動幅が所定の値より大きい場合に、当該脈動幅が所定の値より小さい場合に比べ長い前記継続上限時間を設定することを特徴とする請求項3に記載のアキュムレータ圧異常判定装置。
  5. ポンプを駆動するモータと、
    前記ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、
    検出されたアキュムレータ圧が所定の圧力範囲となるよう前記モータの作動を制御するアキュムレータ圧制御手段と、
    判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、
    前記アキュムレータとホイールシリンダとの間の連通路を開弁および閉弁することにより、ホイールシリンダの作動液圧であるホイールシリンダ圧の増圧および増圧停止を切り換える増圧弁と、
    ホイールシリンダの作動液圧であるホイールシリンダ圧を検出するホイールシリンダ圧センサと、
    を備え、
    前記低圧異常判定手段は、車両停止中において、所定の目標ホイールシリンダ圧となるよう前記増圧弁を開弁させてホイールシリンダ圧を増圧させ、ホイールシリンダ圧が変化を開始してから前記所定の目標ホイールシリンダ圧に到達するまでの応答時間に基づいて、前記継続上限時間を設定することを特徴とするアキュムレータ圧異常判定装置。
  6. 前記低圧異常判定手段は、前記応答時間が所定の時間より長い場合に、前記応答時間が前記所定の時間より短い場合に比べ長い前記継続上限時間を設定することを特徴とする請求項5に記載のアキュムレータ圧異常判定装置。
  7. 前記低圧異常判定手段は、車両のエンジンが作動しているときに、前記所定の目標ホイールシリンダ圧となるよう前記増圧弁を開弁させてホイールシリンダ圧を増圧させることを特徴とする請求項5または6に記載のアキュムレータ圧異常判定装置。
  8. ポンプを駆動するモータと、
    前記ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、
    前記アキュムレータの周辺における外気温を検出する外気温センサと、
    判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備え、
    前記低圧異常判定手段は、検出された前記アキュムレータの周辺における外気温に基づいて前記継続上限時間を設定することを特徴とするアキュムレータ圧異常判定装置。
  9. 前記低圧異常判定手段は、検出された前記アキュムレータの周辺における外気温が所定の値より低い場合に、外気温が所定の値より高い場合に比べ長い前記継続上限時間を設定することを特徴とする請求項8に記載のアキュムレータ圧異常判定装置。
  10. ポンプを駆動するモータと、
    前記ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、
    所定の条件を満たす場合にアイドリング回転数を増加させるアイドリング回転数制御手段と、
    判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備え、
    前記低圧異常判定手段は、前記アイドリング回転数制御手段によってアイドリング回転数が増加させられている場合に、アイドリング回転数が増加させられていない場合に比べ長い前記継続上限時間を設定することを特徴とするアキュムレータ圧異常判定装置。
  11. ポンプを駆動するモータと、
    前記ポンプが駆動されることにより蓄圧するアキュムレータの作動液圧であるアキュムレータ圧を検出するアキュムレータ圧センサと、
    前記ポンプに供給すべき作動液の温度を検出する温度検出手段と、
    判定の基準となる継続上限時間を設定し、アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が、設定した継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、を備え、
    前記低圧異常判定手段は、検出された前記ポンプに供給すべき作動液の温度に基づいて前記継続上限時間を設定することを特徴とするアキュムレータ圧異常判定装置。
  12. モータによって駆動されるポンプと、
    前記ポンプが駆動されることにより作動液圧を蓄圧するアキュムレータと、
    前記アキュムレータに連通する流路の作動液圧を検出するアキュムレータ圧センサと、
    アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が所定の継続上限時間以上継続した場合に、アキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、
    を備え、
    前記アキュムレータは、前記ポンプと連通する流路よりも前記アキュムレータ圧センサと連通する流路の方が距離が短くなるよう配置されることを特徴とするアキュムレータ圧異常判定装置。
  13. モータによって駆動されるポンプと、
    前記ポンプが駆動されることにより作動液圧を蓄圧する第1アキュムレータと、
    前記ポンプが駆動されることにより作動液圧を蓄圧する第2アキュムレータと、
    前記第1アキュムレータおよび前記第2アキュムレータに連通する流路の作動液圧を検出するアキュムレータ圧センサと、
    アキュムレータ圧が所定の圧力以下となる状態が所定の継続上限時間以上継続した場合に、前記第1アキュムレータおよび前記第2アキュムレータのアキュムレータ圧が異常であると判定する低圧異常判定手段と、
    を備え、
    前記第1アキュムレータは、前記ポンプと連通する流路よりも前記アキュムレータ圧センサと連通する流路の方が距離が長くなるよう配置され、
    前記第2アキュムレータは、前記ポンプと連通する流路よりも前記アキュムレータ圧センサと連通する流路の方が距離が短くなるよう配置されることを特徴とするアキュムレータ圧異常判定装置。
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