JP2008104412A - 細胞培養用基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】細胞培養が可能であり、かつ剥離及び回収が可能な基板、及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 熱応答性高分子からなる被覆層を表面に有する支持体からなる基板において、該熱応答性高分子からなる被覆層の被覆面積が50cm2以上であり、かつ該熱応答性高分子の被覆量の面内変動係数が30%以下であることを特徴とする基板。
【選択図】なし

Description

本発明は、細胞培養に適した基板、及びその製造方法に関する。より詳細には、本発明は、細胞を培養することができ、かつ培養した細胞を培養器から剥離して細胞のみを容易に得ることが可能な細胞培養用基板、及びその製造方法に関する。
細胞培養は生化学的な現象の理解や有用物質の産生などに用いられ、また近年、幹細胞の発見や培養技術の進歩により、再生医療を始めとする細胞を用いた治療に大きな注目が寄せられている。細胞を用いた毒性試験や薬効試験は、動物実験の代替法として大きな役割を担っており、動物愛護の観点からも今後ますます重要性が増すと考えられる。
細胞の多くは接着性を有しており、体内においてはコラーゲン、フィブロネクチン、ラミニンなどの生体高分子に接着し、増殖・分化することが知られている。同様に細胞培養においても接着性を有する細胞の多くは、培養する際に何らかの基材に接着する必要がある。従来、支持体としては表面処理したガラスあるいは高分子が用いられていた。例えばポリスチレンにγ線照射あるいはシリコーンコーティングをおこなった支持体がある。また、コラーゲンやフィブロネクチンのような生体高分子を表面に塗設した支持体も用いられる。
増殖する細胞は支持体上で培養後、一般的に別の支持体に植え継ぐ必要があり、多くの場合はタンパク質分解酵素やキレート剤が用いられている。タンパク質分解酵素は細胞表面にあるタンパク質を分解し、細胞と支持体の間の結合および細胞間の結合を切る役目を担っている。一方、タンパク質分解酵素は細胞の生存率に大きな影響を与えることが知られており、タンパク質分解酵素やキレート剤を用いずに細胞を支持体から分離する手法は細胞にダメージを与えない方法として重要である。再生医療においても同様に、体外で培養した細胞にダメージを与えずに、さらに細胞間の結合を切断しない方法で細胞又は組織化した細胞を支持体から分離し、体内に戻すことが求められており、タンパク質分解酵素を用いずに支持体から分離する方法が求められている。
上記問題を解決するために、熱応答性ポリマーを高分子基板の表面に被覆した細胞培養支持体材料が特許文献1に開示されている。しかしながら、特許文献1では、細胞培養支持体材料を製造する際に電子線照射が必要で、大面積で均一な細胞培養支持体材料を得るには製造上困難があった。また、アクリルアミドポリマーを高分子支持体表面上に被覆する簡便な方法として、ポリエチレンテレフタレート(PET)支持体上に紫外線照射する方法が特許文献2に開示されているが、特許文献2における紫外線照射は親水化が目的であり、疎水性が好まれる細胞培養には適していなかった。
特開平2−211865号公報 特開昭63−92658号公報
本発明は、細胞培養が可能であり、かつ剥離及び回収が可能な基板、及びその製造方法を提供することを解決すべき課題とした。特に本発明は、製造の際に電子線照射を必要とすることなく、大面積で均一な基板及びその製造方法を提供することを解決すべき課題とした。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、熱応答性高分子からなる被覆層を表面に有する支持体からなる基板において、該熱応答性高分子からなる被覆層の被覆面積と、該熱応答性高分子の被覆量の面内変動係数を所望の範囲内に設定した基板を提供することに成功し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1) 熱応答性高分子からなる被覆層を表面に有する支持体からなる基板において、該熱応答性高分子からなる被覆層の被覆面積が50cm2以上であり、かつ該熱応答性高分子の被覆量の面内変動係数が30%以下であることを特徴とする基板。
(2) 熱応答性高分子の平均被覆量が1.0μg/cm2から10.0μg/cm2である、(1)に記載の基板。
(3) 熱応答性高分子からなる被覆層が、波長200nm〜800nmの光照射によって固定化されたものである、(2)に記載の基板。
(4) 熱応答性高分子からなる被覆層が、該熱応答性高分子を構成するモノマーを実質的に励起しない波長の光の照射によって固定化されたものである、(1)から(3)の何れかに記載の基板。
(5) 支持体がポリエチレンテレフタレート又はその誘導体である、(1)から(4)の何れかに記載の基板。
(6) 熱応答性高分子が、N−イソプロピルアクリルアミドポリマーである、(1)から(5)の何れかに記載の基板。
(7) (1)から(6)の何れかに記載の基板からなる、細胞培養用基板。
(8) 支持体の表面に、熱応答性高分子からなる被覆層を、該熱応答性高分子からなる被覆層の被覆面積が50cm2以上であり、かつ該熱応答性高分子の被覆量の面内変動係数が30%以下となるように設ける工程を含む、(1)から(7)の何れかに記載の基板の製造方法。
(9) モノマーを実質的に励起しない波長の光が、波長200nm〜800nmの光である、(8)に記載の方法。
(10) 熱応答性高分子を構成するモノマーを支持体の表面に接触させた状態で、該モノマーを実質的に励起しない波長の光を照射することによって該モノマーを重合して支持体の表面に熱応答性高分子からなる被覆層を設ける、(8)または(9)に記載の方法。
本発明の基板は、細胞培養に用いることができる。本発明の基板を用いて細胞を培養した場合、細胞の付着と増殖が良好であり、かつ細胞の剥離及び回収も容易に行うことができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
<支持体材料>
本発明の基板において使用される支持体としては、高分子化合物からなるプラスチックフィルムが用いることができるが、また高分子化合物をラミネートした紙、ガラス、金属などを用いることもできる。プラスチックフィルムとしては、セルロースフイルム(ニ酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルソース等)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート等)、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリビニルアセタールフィルム等あるいはシリコーンゴムを用いることができる。
本発明の基板を製造する際には、支持体の表面に熱応答性高分子を光照射によって固定することが好ましい。従って、支持体の材料としては、より長波長まで光を吸収する材料であることが好ましい。支持体は、好ましくはポリエステルフィルムであり、特にポリエチレンテレフタレート又はその誘導体からなるフィルムが好ましい。
支持体の形状はフィルム状で支持体として十分な強度を持つことが好ましい。また、多孔質である場合も好ましく用いられる。支持体材料に固定化された熱応答性高分子からなる被覆層の被覆面積は、連続して50cm2以上であり、連続して80cm2以上で10000cm2以下が好ましい。ここで云う連続してとは被覆層が連続していることを意味しており、パターン化されていても良いが、アイランド状のように独立に分離していてはならない。さらに、細胞培養で常用されるウェル形状であってもよい。
<熱応答性高分子>
本発明の基板においては、支持体の表面に、熱応答性高分子からなる被覆層が存在する。本発明で用いる熱応答性高分子とは、好ましくは、温度により親疎水性が変化する化合物である。本発明で用いることができる熱応答性高分子としては、特公平6−104061号に記載のアクリルアミド誘導体からなるポリマー、ビニルエーテル誘導体からなるポリマー、特開平5−244938号、特開2000−212144、特開2000−219708、特開2000−219709号に記載の高分子化合物を用いることができる。
本発明で用いる熱応答性高分子は、好ましくは、支持体の吸収に対して10nm以上短波領域に吸収を示すモノマーからなる高分子化合物が好ましく、特に20nm以上短波領域に吸収を示すモノマーからなる高分子化合物が好ましい。例えば、支持体と、該支持体の吸収に対して10nm以上短波領域に吸収を示すモノマーとの組み合わせの好ましい例としては、支持体がポリエチレンテレフタレートであり、モノマーがN−イソプロピルアクリルアミドモノマーである組み合わせを挙げることができる。
<重合方法>
本発明において、熱応答性高分子からなる被覆層を、支持体の表面に設けるためには、熱応答性高分子の前駆体であるモノマーを支持体と接触させた状態で、該モノマーを実質的に励起しない波長の光を照射することによって該モノマーを重合し、これによって支持体の表面に熱応答性高分子からなる被覆層を設けることができる。モノマーを実質的に励起しない波長の光を照射する際には、例えば、200nmから可視領域(好ましくは、200nm〜800nm)の光を照射することが好ましい。例えば、光源として水銀ランプやレーザーを用いて光照射する方法が挙げられる。この際、光照射波長は、照射光が支持体のみに吸収されて、支持体を励起し、熱応答性高分子の前駆体であるモノマーには実質的に吸収されないことが好ましい。即ち、本発明においては、熱応答性高分子からなる被覆層は、該熱応答性高分子を構成するモノマーを実質的に励起しない波長の光の照射によって固定化することが好ましい。照射光が該モノマーに実質的に吸収されない(即ち、モノマーを実質的に励起しない)とは、支持体の光エネルギー吸収量に対して、モノマーの光エネルギー吸収量が20%以下であることをいう。
上記の通り、熱応答性高分子の前駆体であるモノマーは、溶液として支持体表面を被覆した状態で、光照射により重合化して、熱応答性高分子からなる被覆層として支持体表面に固定される。該モノマーは水溶液としても有機溶媒中に溶解してもよいが、環境上の観点からは水溶液が好ましい。水溶液の場合には過ヨウ素酸ナトリウムやリボフラビンのような酸素除去剤を併用するのが好ましいが、後者が特に好ましい。溶液の濃度は好ましくは0.1%から50%であり、1%から20%が特に好ましい。
光照射はモノマー溶液が支持体材料を被覆した状態で行なうが、モノマー被覆量は0.1mg/cm2から100mg/cm2が好ましく、1.0mg/cm2から50mg/cm2が特に好ましい。
また、モノマーを予め、重合してダイマーあるいはそれ以上の重合度のポリマーとして支持体を被覆後、光照射により固定化してもよい。
<重合量>
本発明の基板は、支持体上の熱応答性高分子の平均被覆量が多すぎると、基板が温度に関わらず親水的となり、疎水性を好む細胞培養基板としては使用できない。また、支持体上の熱応答性高分子の平均被覆量が少なすぎると、細胞が培養後に剥離できない。したがって支持体上の熱応答性高分子の平均被覆量は1.0〜10.0μg/cm2であり、1.0〜6.0μg/cm2であることが好ましく、1.2〜5.0μg/cm2であることが特に好ましい。さらに、熱応答性高分子の被覆量の面内変動係数は30%以下であり、20%以下で3%以上が好ましい。特に好ましくは15%以下で1%以上である。
熱応答性高分子の被覆量はFTIR/ATR法によって求めることができる。すなわち、FTIR/ATR法で吸収率を測定し、予め既知の量のポリマーをキャスティングコーとした試料を参照として被覆量を測定することができる。
被覆量の面内変動係数は、作成した熱応答性高分子を被覆した基板1cm2当りFTIR/ATR測定を10点行い、その吸収率の変動係数として求めることができる。変動係数は母集団の標準偏差の平均値に対する比で、百分率で表す。
<細胞培養>
本発明の基板は、好ましくは細胞培養に用いることができる。本発明の基板を用いた培養に用いられる細胞の種類に特に限定はないが、例えば脊椎動物由来の細胞、血管内皮細胞、軟骨細胞、肝実質細胞、繊維芽細胞、小腸上皮細胞、表皮角化細胞、心筋細胞、骨芽細胞、骨髄間葉細胞、胚性幹細胞、体性幹細胞など接着性を有する細胞が挙げられる。細胞を培養する際には、通常、細胞濃度1x101〜5x105セル/平方センチで播種される。好ましくは、1x102〜1x105セル/平方センチで播種される。細胞の培養条件は、培養する細胞の種類に応じて適宜選択が可能であり、使用する培養液は例えば、D-MEM培地、MEM培地、HamF12培地,HamF10培地などが挙げられる。培養中の温度は基板上の化合物が疎水的な性質を発現する条件で行なう。培養後は、温度を低下させて、基板上の化合物をより親水的にすることで細胞を剥離することができる。剥離に際しては、国際公開WO2002/8387号公報あるいは国際公開WO2002/10349号公報に記載されているような高分子膜を利用してもよい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1:
和光純薬製リボフラビン0.002%水溶液に、アルドリッチ社製のn−イソプロピルアクリルアミドを溶解して10重量%の水溶液を得た。シャーレ内に直径8cmのPETフイルム(50.2cm2:富士写真フイルム製)を浸漬し、PET表面のモノマー量が20mg/cm2となるようにした。シャーレ上部より、ウシオ電機株式会社製の紫外線露光装置(光源水銀灯)を用いて光照射を行った。この際に、PETフイルム表面に照射される光の360nmでの強度分布が10%以下となるように調整した。照射時間を表1に示すように変化させることで、重合量およびPETフイルムへの固定化量を制御した。光照射後、PETフイルムをシャーレより取り出し、水洗して、モノマーおよび固定化されていないn−イソプロピルアクリルアミドを除去した。除去後自然乾燥した。
得られたPETシートについてFTIR/ATR法を用いて1590cm-1をベースとした1650cm-1の吸収率より求めた。予め既知の量のポリマーをキャスティングコーとした試料を参照として、吸収率より固定化量を算出した。
さらに、1cm2あたり10点測定を行い、吸収率の面内変動係数を求めた。結果を表1に示した。
Figure 2008104412
表1に示すように、水銀灯からの光照射という簡便な方法により、大面積でも変動係数30%以下の被覆層を有する基板が得られた。
実施例2
実施例1と同様にリボフラビン0.002%水溶液にn−イソプロピルアクリルアミドを溶解して5重量%のモノマー水溶液を得た。シャーレ内に10cm角のPETフイルム(100cm2:富士写真フイルム製)を浸漬し、PET表面のモノマー量が5mg/cm2となるようにした。シャーレ上部より、波長266nmの連続発信レーザー光により走査露光を行った。走査時間を変化させることで、重合量およびPETフイルムへの固定化量を制御した。光照射後、PETフイルムをシャーレより取り出し、水洗して、モノマーおよび固定化されていないn−イソプロピルアクリルアミドを除去した。除去後自然乾燥した。
得られたPETシートについてFTIR/ATR法を用いて1590cm-1をベースとした1650cm-1の吸収率より求めた。予め既知の量のポリマーをキャスティングコートした試料を参照として、吸収率より固定化量を算出した。
さらに、1cm2あたり10点測定を行い、吸収率の面内変動係数を求めた。結果を表2に示した。
Figure 2008104412
表2に示すように、短時間に大面積で均一な固定化ができた。
実施例3:細胞培養
実施例1および実施例2で作成した試料1−1から1−5および2−1から2−5をUV照射により滅菌した。滅菌した試料をシャーレにいれ、10%FBSおよびペニシリンストレプトマイシンを含むMEM培地中で、試料1cm2あたりに、3×104個のマウス血管内皮細胞を播種し、37℃で3日間培養した。培養後、電顕観察により細胞の付着および増殖状況を観察した。さらに、温度を22℃に低下させて、30分後の細胞の剥離状況を観察した。実験は各試料について複数回行った。結果を表3に示した。
Figure 2008104412
表3に示すように、本発明の試料は細胞の付着と増殖が観測され、かつ低温にすることで剥離できることがわかった。特に、モノマーを励起しないレーザー露光を行って調製した試料は、付着、増殖が良好でかつほとんど全ての細胞が剥離できることがわかった。

Claims (10)

  1. 熱応答性高分子からなる被覆層を表面に有する支持体からなる基板において、該熱応答性高分子からなる被覆層の被覆面積が50cm2以上であり、かつ該熱応答性高分子の被覆量の面内変動係数が30%以下であることを特徴とする基板。
  2. 熱応答性高分子の平均被覆量が1.0μg/cm2から10.0μg/cm2である、請求項1に記載の基板。
  3. 熱応答性高分子からなる被覆層が、波長200nm〜800nmの光照射によって固定化されたものである、請求項2に記載の基板。
  4. 熱応答性高分子からなる被覆層が、該熱応答性高分子を構成するモノマーを実質的に励起しない波長の光の照射によって固定化されたものである、請求項1から3の何れかに記載の基板。
  5. 支持体がポリエチレンテレフタレート又はその誘導体である、請求項1から4の何れかに記載の基板。
  6. 熱応答性高分子が、N−イソプロピルアクリルアミドポリマーである、請求項1から5の何れかに記載の基板。
  7. 請求項1から6の何れかに記載の基板からなる、細胞培養用基板。
  8. 支持体の表面に、熱応答性高分子からなる被覆層を、該熱応答性高分子からなる被覆層の被覆面積が50cm2以上であり、かつ該熱応答性高分子の被覆量の面内変動係数が30%以下となるように設ける工程を含む、請求項1から7の何れかに記載の基板の製造方法。
  9. モノマーを実質的に励起しない波長の光が、波長200nm〜800nmの光である、請求項8に記載の方法。
  10. 熱応答性高分子を構成するモノマーを支持体の表面に接触させた状態で、該モノマーを実質的に励起しない波長の光を照射することによって該モノマーを重合して支持体の表面に熱応答性高分子からなる被覆層を設ける、請求項8または9に記載の方法。
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