JP2008103293A - 扁平型亜鉛電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温貯蔵時の耐漏液特性に優れる扁平型亜鉛電池を提供する。
【解決手段】Cu、In、Sn、Bi及びZnよりなる群から選択される少なくとも一種類からなる表層面を内面とする負極ケース10と、前記負極ケース10の前記表層面と接し、無汞化亜鉛合金及びアルカリ電解液を含むゲル状負極9と、前記負極ケース10にかしめ固定された正極ケース1と、環状の外壁14aと前記外壁14aの一方の開口端が内方に折り返された折り返し部14bとを有し、前記外壁14aが前記負極ケース10の外面と前記正極ケース1の内面の間に配置され、前記折り返し部14bが前記負極ケース10の内周縁部を被覆している絶縁ガスケット13とを具備する扁平型亜鉛電池であって、前記絶縁ガスケット13は、前記折り返し部14bの底面S2と前記外壁14aの表面S1とが鈍角で交わっていることを特徴とする扁平型亜鉛電池。
【選択図】 図1

Description

本発明は、扁平型亜鉛電池に関するものである。
扁平型亜鉛電池の一例として空気亜鉛電池が知られている。空気亜鉛電池の主な用途として補聴器が挙げられる。日本国内においても高齢化が進むにつれ補聴器の需要が高まってきている。さらに、補聴器の形状も耳掛け型から耳孔型に移行しつつあり、より安全性の高い電池が要求されている。電池の安全性に関する項目として耐漏液特性があげられる。この耐漏液特性は、電池の封口性に依存していることが判っている。電池の封口方法としては、正極ケースと負極ケースの間にナイロン等の合成樹脂製の絶縁ガスケットを配置し、かしめ固定により絶縁ガスケットと正極ケース、絶縁ガスケットと負極ケースを密着させる方式を採用しているものがほとんどである。
電解液の漏出は、正極ケースと絶縁ガスケットの接面からよりも、負極ケースとガスケットの接面からの方が起こりやすい。このため、特許文献1〜4に示すように、負極ケースと絶縁ガスケットの隙間に封止剤を充填することが行われている。
近年環境問題から空気亜鉛電池において無水銀化の要求が高まっており、無汞化亜鉛合金を負極活物質として使用し、かつ負極ケースの内面にSn、In等の水素過電圧の高い金属を配することが行われている。しかしながら、このような負極活物質と負極ケースを使用すると、特許文献1〜4に記載されているような封止剤のみでは、高温貯蔵時に十分な耐漏液特性を得られなかった。
特公昭62−52426号特許公報 特公昭62−31783号特許公報 特開平8−7918号公報 特開平9−129204号公報
本発明の目的は、高温貯蔵時の耐漏液特性に優れる扁平型亜鉛電池を提供することである。
本発明に係る扁平型亜鉛電池は、Cu、In、Sn、Bi及びZnよりなる群から選択される少なくとも一種類からなる表層面を内面とする負極ケースと、
前記負極ケースの前記表層面と接し、無汞化亜鉛合金及びアルカリ電解液を含むゲル状負極と、
前記負極ケースにかしめ固定された正極ケースと、
環状の外壁と、前記外壁の一方の開口端が内方に折り返された折り返し部とを有し、前記外壁が前記負極ケースの外面と前記正極ケースの内面の間に配置され、前記折り返し部が前記負極ケースの内周縁部を被覆している絶縁ガスケットと
を具備する扁平型亜鉛電池であって、
前記絶縁ガスケットは、前記折り返し部の底面と前記外壁の表面とが鈍角で交わっていることを特徴とする。
本発明によれば、高温貯蔵時の耐漏液特性に優れる扁平型亜鉛電池を提供することができる。
負極ケースの内面を構成するCu、In、Sn、Bi及びZnよりなる群から選択される少なくとも一種類からなる表層面は、無汞化亜鉛合金と負極ケースとが局部電池を形成するのを抑制することが可能である半面、ゲル状負極に含まれるアルカリ電解液に溶解するという性質を有する。このため、負極ケースと絶縁ガスケットとの密着性が十分でないと、高温貯蔵等により表層面がアルカリ電解液に溶出した際、負極ケースと絶縁ガスケットの間からアルカリ電解液が外部に漏れ出し、漏液に至る。
本発明は、上記負極ケースと負極作用物質とを用いる扁平型亜鉛電池において、絶縁ガスケットの折り返し部の底面と外壁の表面とが鈍角で交わっている構造にすると、かしめ固定の際に絶縁ガスケットに加わる応力で折り返し部が押し上げられて負極ケースの表層面と強く密着し、高温貯蔵時の漏液が少なくなることを見出したものである。
鈍角の範囲は、95度以上、145度以下にすることができる。この範囲にすることにより、高温環境下での漏液発生率を低減することができる。この漏液発生率をさらに低くするためには、鈍角を100度以上にすることが望ましい。但し、鈍角が130度を超えると、過放電の際に正極ケースの空気孔から電解液が漏れ出す恐れを生じる。よって、高温貯蔵時及び過放電時の双方において優れた耐漏液特性を得るために、鈍角の範囲は100度以上130度以下にすることがより望ましい。
以下、本発明に係る扁平型亜鉛電池の実施形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る空気亜鉛電池を示す断面図で、図2は図1の空気亜鉛電池を示す要部拡大断面図で、図3は図1の空気亜鉛電池に用いられる絶縁ガスケットを径方向に沿って切断した際に得られる断面図を示す。
図1に示すように、有底円筒形をなす正極ケース1は、その開口部の上端2がかしめ加工により内方に折り曲げられている。正極ケース1は、底部に空気孔3を有する。正極ケース1の空気孔3は、未使用時の無駄な放電を防ぐため、正極ケース1の底面に貼られたシールテープ16で一時的に塞がれている。この正極ケース1は、例えばステンレス鋼などの金属から形成されており、正極端子を兼ねているものである。この正極ケース1内には、正極触媒層4が収納されている。正極触媒層4に含まれる正極触媒としては、例えば、活性炭及びマンガン酸化物(例えば二酸化マンガン)の混合物を使用することができる。正極触媒層4は、例えば、活性炭と、マンガン酸化物と、導電性材料として膨張化黒鉛と、結着剤としてポリテトラフルオロエチレン粉末とを混合し、シート状に成型することにより得られる。
正極触媒層4に空気を均一に拡散させるための拡散紙5は、正極ケース1の底部内面に配置されている。拡散紙5には、例えば、クラフト紙を使用することができる。拡散紙5の厚さは50〜100μmの範囲にすることが望ましい。酸素透過性を有する撥水膜6は、拡散紙5と正極触媒層4の間に介装されている。この撥水膜6は、アルカリ電解液が正極ケース1の空気孔3から外部に漏れ出すのを防止するためのものである。撥水膜6は、例えば、ポリテトラフルオロエチレンフィルムのようなフッ素樹脂フィルムから形成することができる。なお、撥水膜6は、1枚に限らず、2枚以上重ねて使用することも可能である。
正極集電体7は、正極触媒層4に積層され、その周縁部が正極ケース1の内面と接している。これにより、正極集電体7と正極ケース1との導通が確保される。正極集電体7は、例えば、金属ネットのような導電性の多孔質板から形成することができる。
正極触媒層4には、セパレータ8が積層されている。セパレータ8は、例えば、ポリプロピレンのようなポリオレフィン製の微多孔膜と不織布とから形成されている。微多孔膜の方を正極触媒層4と対向させ、不織布をゲル状負極9と対向させる。微多孔膜は、酸化亜鉛の析出による内部短絡を防止するためのものである。アルカリ電解液の保持に寄与しているのは、主に不織布である。
負極ケース10は、負極集電体と負極端子を兼ねているものである。負極ケース10は、有底円筒形状をなしている。負極ケース10は、図2に示す通りに、基材11と、Cu、In、Sn、Bi及びZnよりなる群から選択される少なくとも一種類からなる表層12とが積層された板材から形成されている。
表層12は、Cu、In、Sn、BiまたはZnの単体金属から形成されていても、これらの金属を含む合金から形成されていても良い。また、Cu層とSn層のような金属層同士、あるいは合金層同士、もしくは金属層と合金層を積層した多層板を表層としても良い。中でも、Sn金属層、Sn合金層が好ましい。このSn合金層では、Sn含有量を80質量%以上にし、かつZn,Bi,Cu及びInよりなる群から選択される少なくとも1種類からなる添加金属元素の含有量を0.1質量%以上、20質量%以下にすることが望ましい。さらに好ましい範囲は、Sn含有量が85質量%以上で、かつ添加金属元素の含有量が5質量%以上、15質量%以下である。
表層12の厚さは、3μm以上、40μm以下にすることが望ましい。これは以下に説明する理由によるものである。表層12の厚さを3μm未満にすると、表層12が電解液に溶出した際に基材11がより表出しやすくなる。一方、表層12の厚さが40μmを超えると、かしめ固定による封口強度が低下して漏液の発生が助長される恐れがある。さらに好ましい範囲は5μm以上、30μm以下である。
基材11としては、例えば、ニッケル層とステンレス鋼層とが積層された板材を使用することができる。ニッケル層は、メッキもしくはクラッド接合により形成することが可能である。基材11のステンレス鋼層の表面に前述した表層12を接合することが好ましい。よって、負極ケース10の外表面がニッケル層で形成されていることが望ましい。基材11と表層12の接合方法としては、メッキ、クラッド加工等を挙げることができる。
基材11の厚さは、50μm以上、150μm以下にすることが望ましい。さらに好ましい範囲は、50μm以上、120μm以下である。
負極ケース10は、例えば、基材11と表層12とが接合された板材を、内面が表層12で構成されるように絞り加工により有底円筒形に成型によって得られる。
このような負極ケース10は、正極ケース1内に挿入され、封口部材として機能する。ゲル状負極9は、負極ケース10内に収容され、負極ケース10の内面(表層12)と接している。
ゲル状負極9は、無汞化亜鉛合金及びアルカリ電解液を含むものである。ゲル状負極9は、例えば、無汞化亜鉛合金粉末と、アルカリ電解液と、増粘剤(ゲル化剤)と、必要に応じてインヒビターとを混合することにより形成される。
無汞化亜鉛合金としては、無水銀かつ鉛無添加の亜鉛合金が望ましい。この亜鉛合金は、アルミニウム、ビスマス及びインジウムよりなる群から選択される少なくとも1種類を含有するものが望ましい。かかる無汞化亜鉛合金の中でも、Bi含有量が50〜1000ppm、In含有量が100〜1000ppmで、Al及びCaから選択される少なくとも1種類の含有量が10〜100ppmの亜鉛合金が好ましい。Bi含有量のさらに好ましい範囲は100〜500ppmで、In含有量のさらに好ましい範囲は300〜700ppmで、Al及びCaから選択される少なくとも1種類の含有量のさらに好ましい範囲は20〜50ppmである。また、無汞化亜鉛合金は、100〜300μm程度の粒度を有する粉末であることが望ましい。
アルカリ電解液としては、例えば、水酸化カリウムを含むアルカリ水溶液等を挙げることができる。アルカリ電解液中の水酸化カリウム濃度は30〜45重量%の範囲にすることが好ましい。
増粘剤(ゲル化剤)としては、アルカリ電解液の粘性を増加させてゲル化させる機能を有するものを使用することができる。このような増粘剤としては、例えば、ポリアクリル酸のような吸水性高分子を挙げることができる。
インヒビターとしては、例えば、酸化インジウム、水酸化インジウム、酸化ビスマス等を挙げることができる。
絶縁ガスケット13は、図8に示すようにリング状をしている。絶縁ガスケット13を径方向に沿って切断した際に得られる断面図を図3に示す。図3に示すように、絶縁ガスケット13は、環状の外壁14aと、外壁14aの一方の開口端が内方に折り返された折り返し部14bとを有する。外壁14aの表面S1と折り返し部14bの底面S2とは、鈍角θで交わっている。鈍角θの範囲は、95度以上、145度以下にすることが望ましい。より好ましい範囲は100度以上、130度以下である。折り返し部14bは、外壁14aに対して平行に立ち上がっている。絶縁ガスケット13の外壁14aの他方の開口端の内面には、突起15が環状に形成されている。突起15は、正極ケース1の開口端部2がかしめ加工により折り曲げられる際に絶縁ガスケット13に加わる圧縮応力を高めることができるため、かしめ強度を向上することができる。
絶縁ガスケット13は、例えばナイロン製で、その表面がポリアミド系樹脂でコーティングされている。このような材料から形成された絶縁ガスケット13は、耐アルカリ性を向上することができる。
絶縁ガスケット13の外壁14aは、図1,図2に示すように、負極ケース9の外周面と正極ケース1の内周面の間に配置されている。また、折り返し部14bは、負極ケース9の開口端から内周縁部までを被覆している。前述した図3によると、折り返し部の底面S2は、セパレータ8及び正極触媒層4に接近する方向に傾斜した形状をしている。図1,図2に示すように、正極ケース1の開口端部2がかしめ加工により折り曲げられると、その際に絶縁ガスケット13に加わる応力で折り返し部の底面S2が上方に押し上げられ、折り返し部14bが負極ケース10の内周縁部に押し付けられるため、負極ケース10の表層面と絶縁ガスケット13との密着性が向上される。その結果、高温貯蔵等により負極ケース10の表層12が電解液に溶出しても、負極ケース10の表層面と絶縁ガスケット13との密着性を維持することができるため、空気亜鉛電池の高温貯蔵時の耐漏液特性を向上することができる。
絶縁ガスケット13の折り返し部14bの底面S2と外壁14aの表面S1とが交わる角度θは、以下に説明する方法で測定される。任意の電池5個を分解し、それぞれから絶縁ガスケット13を取り出す。各絶縁ガスケット13を、図8に示すように、中心Oで垂直に交わるX軸及びY軸に沿って裁断し、4分割する。各裁断片の切断面における角度θを工具顕微鏡を用いて測定する。得られた測定結果(合計20点)の平均を、求める角度θとする。
(第2の実施形態)
図4は本発明の第2の実施形態に係る空気亜鉛電池を示す要部拡大断面図で、図5は図4の空気亜鉛電池に用いられる絶縁ガスケットを径方向に沿って切断した際に得られる断面図を示す。図4,図5では、図1〜図3で説明したのと同様な部材について同符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態に係る空気亜鉛電池は、絶縁ガスケット13の折り返し部14bが外壁14aに接近する方向に傾斜していること以外は、第1の実施形態に係る空気亜鉛電池と同様な構成を有する。このような構成にすると、絶縁ガスケット13の折り返し部14bと負極ケース10の内周縁部との密着性が向上されるため、高温貯蔵時の耐漏液特性に優れた空気亜鉛電池を提供することができる。
前述した第1,第2の実施形態では、突起部15を有する絶縁ガスケットを用いたが、図6及び図7に例示されるような突起部を持たない絶縁ガスケットを使用することも可能である。
[実施例]
以下、本発明の実施例を前述した図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
Niメッキを施した厚さ135μmのSUS304の板材(基材11)のSUS304面に、厚さ15μmのSnの板材(表層12)が接合された厚さ150μmのクラッド材を用意した。これを内面がSn金属となるように有底円筒形状に絞り加工した。
ナイロン製で、表面がポリアミド系樹脂でコーティングされた絶縁ガスケット13を用意した。この絶縁ガスケット13は、前述した図3に示す構造を有している。なお、外壁14aの表面S1と絶縁ガスケット13の折り返し部14bの底面S2とが交わる角度θは95度であった。また、絶縁ガスケット13の厚さは、突起部が形成されていない箇所で0.20mmであった。
また、電解液の増粘作用を持つゲル化剤としてのポリアクリル酸の微粉末にインヒビターとしての酸化インジウム(In23)を均一になるまで混合し、攪拌した。次いで、Biを397ppm、Inを498ppm、Alを32ppm含有する平均粒径205μmの無汞化亜鉛合金粉末に、30%のKOHと1%のZnOからなるアルカリ電解液と、ポリアクリル酸と酸化インジウムの混合物とを添加し、これらを混合・攪拌して、ゲル状の亜鉛負極を調製した。
こうして得られたゲル状亜鉛負極9を負極ケース10に充填後、正極触媒層4が収納された正極ケース1にかしめ加工により固定し、前述した図1に示す構造を有するJIS規格PR44型のボタン形空気亜鉛電池を製造した。
(実施例2〜7)
絶縁ガスケット13の折り返し部の底面S2と外壁の表面S1とが交わる角度θを下記表1に示すように変更すること以外は、実施例1と同様にして前述した図1に示す構造を有するPR44型のボタン形空気亜鉛電池を製造した。
(実施例8)
Sn金属層の代わりにSn−Zn合金層(Snが91質量%で、Znが9質量%)を使用すること以外は、実施例1と同様にして前述した図1に示す構造を有するPR44型のボタン形空気亜鉛電池を製造した。
(実施例9)
Sn金属層の代わりにSn−Zn−Bi合金(Snが89質量%で、Znが8質量%で、Biが3質量%)を使用すること以外は、実施例1と同様にして前述した図1に示す構造を有するPR44型のボタン形空気亜鉛電池を製造した。
(実施例10)
Sn金属層の代わりにSn−Zn−In合金(Snが91.5質量%で、Znが8質量量%で、Inが0.5質量%)を使用すること以外は、実施例1と同様にして前述した図1に示す構造を有するPR44型のボタン形空気亜鉛電池を製造した。
(実施例11)
突起部を設けない絶縁ガスケット(前述した図6に示す)を用いること以外は、前述した実施例1で説明した構成のボタン形空気亜鉛電池を製造した。
(実施例12)
折り返し部が外壁に向かって傾斜している絶縁ガスケット(前述した図5に示す)を用いること以外は、前述した実施例1で説明した構成のボタン形空気亜鉛電池を製造した。
(実施例13)
折り返し部が外壁に向かって傾斜していると共に突起部を持たない絶縁ガスケット(前述した図7に示す)を用いること以外は、前述した実施例1で説明した構成のボタン形空気亜鉛電池を製造した。
(比較例)
絶縁ガスケット13の折り返し部の底面S2と外壁の表面S1とが交わる角度θを下記表1に示すように変更すること以外は、実施例1と同様にして前述した図1に示す構造を有するPR44型のボタン形空気亜鉛電池を製造した。
得られた空気亜鉛電池を各例毎に150個ずつ用意し、45℃−95%RHの環境で30日、60日、90日、120日貯蔵後の漏液発生率と、60℃−95%RHの環境で10日、20日、30日、60日貯蔵後の漏液発生率を測定した。また、25℃−85%RH条件下において250Ωの抵抗を用い、過放電時間100時間の過放電試験を実施し、空気孔からの漏液発生率を測定した。その結果を表1に示す。
Figure 2008103293
表1から明らかなように、絶縁ガスケットの折り返し部の底面S2と外壁の表面S1が鈍角で交わっている実施例1〜13の電池は、45℃で95%相対湿度の環境下と60℃で95%相対湿度の環境下のいずれにおいても、比較例と比較して漏液発生率が低かった。特に、角度が100度以上の実施例2〜7によると、45℃で95%相対湿度の環境では90日間漏液発生率は0%であった。ただし、角度が130度を超えている実施例6,7では、過放電漏液測定において空気孔からの漏液が発生した。
一方、角度が90度の比較例によると、45℃で95%相対湿度の環境では60日間の貯蔵で漏液を生じ、60℃で95%相対湿度の環境では10日間の貯蔵で漏液を生じてしまった。
また、実施例8〜10の結果に示す通りに、表層面をSn合金で形成した場合にも、耐漏液特性が改善されることを確認できた。
さらに、実施例4,11〜13の比較により、折り返し部が外壁と平行な実施例4,11の耐漏液特性が、折り返し部が外壁に向かって傾斜している実施例12,13に比して優れていることがわかった。
前述した実施例では、ボタン型空気亜鉛電池の例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の形態をとることができる。たとえば、コイン型、主面の形状が四角もしくは略四角形の扁平形等にすることが可能である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る空気亜鉛電池を示す断面図。 図1の空気亜鉛電池を示す要部拡大断面図。 図1の空気亜鉛電池に用いられる絶縁ガスケットを径方向に沿って切断した際に得られる断面図。 本発明の第2の実施形態に係る空気亜鉛電池を示す要部拡大断面図。 図4の空気亜鉛電池に用いられる絶縁ガスケットを径方向に沿って切断した際に得られる断面図。 第3の実施形態に係る空気亜鉛電池で用いられる絶縁ガスケットを径方向に沿って切断した際に得られる断面図。 第4の実施形態に係る空気亜鉛電池で用いられる絶縁ガスケットを径方向に沿って切断した際に得られる断面図。 図1の空気亜鉛電池に用いられる絶縁ガスケットの上面図。
符号の説明
1…正極ケース、2…開口部の上端、3…空気孔、4…正極触媒層、5…空気拡散紙、6…撥水膜、7…正極集電体、8…セパレータ、9…ゲル状亜鉛負極、10…負極ケース、11…基材、12…表層、13…絶縁ガスケット、14a…絶縁ガスケットの外壁、14b…絶縁ガスケットの折り返し部、15…絶縁ガスケットの突起部、16…シールテープ、θ…絶縁ガスケットの外壁表面と折り返し部底面との角度。

Claims (3)

  1. Cu、In、Sn、Bi及びZnよりなる群から選択される少なくとも一種類からなる表層面を内面とする負極ケースと、
    前記負極ケースの前記表層面と接し、無汞化亜鉛合金及びアルカリ電解液を含むゲル状負極と、
    前記負極ケースにかしめ固定された正極ケースと、
    環状の外壁と、前記外壁の一方の開口端が内方に折り返された折り返し部とを有し、前記外壁が前記負極ケースの外面と前記正極ケースの内面の間に配置され、前記折り返し部が前記負極ケースの内周縁部を被覆している絶縁ガスケットと
    を具備する扁平型亜鉛電池であって、
    前記絶縁ガスケットは、前記折り返し部の底面と前記外壁の表面とが鈍角で交わっていることを特徴とする扁平型亜鉛電池。
  2. 前記鈍角の範囲は、95度以上、145度以下であることを特徴とする請求項1記載の扁平型亜鉛電池。
  3. 前記折り返し部は、前記外壁と平行に立ち上がっているか、前記外壁に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1または2記載の扁平型亜鉛電池。
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