JP2008102284A - 画像形成装置、制御方法およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】ジャムが発生した場合に容易に再形成を行うとともに、再形成された文書の識別情報が重複することのない画像形成装置を提供する。
【解決手段】本画像形成装置は、識別情報を含んだ画像を記録材上に形成する画像形成部と、識別情報を、画像形成部で画像が形成された記録材を識別するための識別情報として管理する管理部とを含む。本画像形成装置は、記録材のジャムの発生を検知する検知部と、ジャムの発生が検知された場合に、管理部により管理されている識別情報のうち、ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を置換するための新たな識別情報を生成する生成部とを含む。本画像形成装置は、ジャムに関与した記録材に形成された画像を再形成する代わりに、生成部で生成された新たな識別情報を含んだ画像の形成を画像形成部に行わせる制御部を含む。
【選択図】図5
【解決手段】本画像形成装置は、識別情報を含んだ画像を記録材上に形成する画像形成部と、識別情報を、画像形成部で画像が形成された記録材を識別するための識別情報として管理する管理部とを含む。本画像形成装置は、記録材のジャムの発生を検知する検知部と、ジャムの発生が検知された場合に、管理部により管理されている識別情報のうち、ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を置換するための新たな識別情報を生成する生成部とを含む。本画像形成装置は、ジャムに関与した記録材に形成された画像を再形成する代わりに、生成部で生成された新たな識別情報を含んだ画像の形成を画像形成部に行わせる制御部を含む。
【選択図】図5
Description
本発明は、画像形成装置に関する。特に、本発明は、紙詰まりなどのジャムが発生した際に好適に復帰可能な画像形成装置に関する。
従来の画像形成装置は、紙詰まり(以降、ジャムと称す。)が発生した後の再印刷において、ジャムが発生した文書と同一の文書を再び印刷していた。例えば、ジャムとなった紙に印刷された識別情報が再び他の紙に印刷されていた。
ところで、画像形成の対象が、チケットや有印私文書等であった場合、これらに付与される識別情報は唯一性が要求される。すなわち、チケットの重複発行は許されない。しかし、上述した従来の画像形成装置では、ジャム紙として扱われるチケットが転写位置を通過していた場合、ジャム紙として扱われるチケットと再印刷したチケットとで識別番号が重複してしまう。よって、重複したチケットが存在するおそれがあり、好ましくない。
また、ユーザが意図的にジャムを発生させて再印刷を実施した場合においても、同一内容のものが複数出力されることとなり、文書内容の機密保護の点から問題があった。
上記問題を解決するものとして、特許文献1は、ジャムが発生するごとにプリンタ側またはホスト側でユーザが再印刷を行うか否かを選択する画像形成装置を示している。
また、特許文献2は、特定の出力内容を有する文書、例えば、機密保護を要する内容の文書において、ジャムが発生した場合、再印刷を禁止する画像出力装置のセキュリティ装置を示している。
また、特許文献3は、再印刷処理された文書にリカバリーマーク(バーコード、地紋、電子透かし、暗号化された文字列、記号の少なくとも1つ)を付加する印刷制御装置を示している。
特開昭62−103174号公報
特開平7−125391号公報
特開2005−246920号公報
しかしながら、上述した特許文献に記載される装置は、以下の問題がある。例えば、特許文献1における装置は、ジャムが発生するたびにユーザがプリンタ側またはホスト側においても再印刷を実施するか禁止するかを選択しなければならない。すなわち、特許文献1に記載の装置は、再印刷を許可するための操作が必要であり、ユーザにとって煩わしい。また、出力プリントのジョブごとまたはページごとに再印刷の実施および禁止の選択ができないという問題点があった。
特許文献2に記載の装置は、特定フォントなどが含まれている文書に関して、一律に再印刷を禁止しているため、再印刷による生産性が極端に損なわれる。また、ユーザビリティが損なわれるという問題がある。
特許文献3に記載の装置は、ジャムが発生すると、正常に印刷されている文書も廃棄することが要求され、一枚目からリカバリーマークを付加して、出力を開始する。したがって、余分なトナーが消費されることとなる上に、大量印刷時には再び膨大な時間・電力がかかるという問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑みて成されたものであり、ジャムが発生した場合に容易に再形成を行うとともに、再形成された文書の識別情報が重複することのない画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、例えば、画像形成装置として実現できる。本画像形成装置は、識別情報を含んだ画像を記録材上に形成する画像形成部と、識別情報を、画像形成部で画像が形成された記録材を識別するための識別情報として管理する管理部とを含む。本画像形成装置は、記録材のジャムの発生を検知する検知部と、ジャムの発生が検知された場合に、管理部により管理されている識別情報のうち、ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を置換するための新たな識別情報を生成する生成部とを含む。本画像形成装置は、ジャムに関与した記録材に形成された画像を再形成する代わりに、生成部で生成された新たな識別情報を含んだ画像の形成を画像形成部に行わせる制御部を含む。
本発明は、ジャムが発生した場合に容易に再形成を行うとともに、再形成された文書の識別情報が重複することのない画像形成装置を提供できる。
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に記載された発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
また、本発明は、一適用例として、電子写真方式の画像形成装置によって実現される。しかしながら、本発明は、インクジェットプリンタ等、他の画像形成方式を採用した画像形成装置によって実現されてもよい。
[第1の実施形態]
図1から図8を参照して、第1の実施形態について説明する。本実施形態における画像形成装置は、ジャムが発生した場合に、ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を、新たな識別情報に変更する。その後、本画像形成装置は、新たな識別情報に従って再像形成を行う。識別情報とは、画像データ及び記録材ごとに対応する識別子であり、例えば、チケットに形成されるチケット番号やセキュリティ文書内に形成される識別子を示す。本実施形態における画像形成装置は、画像形成中にジャムが発生した場合であっても、これらの識別情報が重複して形成されることなく、唯一性を保持することを目的とする。
図1から図8を参照して、第1の実施形態について説明する。本実施形態における画像形成装置は、ジャムが発生した場合に、ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を、新たな識別情報に変更する。その後、本画像形成装置は、新たな識別情報に従って再像形成を行う。識別情報とは、画像データ及び記録材ごとに対応する識別子であり、例えば、チケットに形成されるチケット番号やセキュリティ文書内に形成される識別子を示す。本実施形態における画像形成装置は、画像形成中にジャムが発生した場合であっても、これらの識別情報が重複して形成されることなく、唯一性を保持することを目的とする。
図1は、第1の実施形態に対応する画像形成システムの構成例を示す図である。画像形成システム100は、ネットワークを介して接続されたプリントサーバ101、情報処理装置102、カラーMFP(Multi Function Printer:複合印刷機)104および白黒MFP103を含む。説明を容易にするため各装置を1台のみの構成としたが、本画像形成システム100は、複数台の装置を含むようにしてもよい。
プリントサーバ101は、画像形成システム100の外部と情報の送信および受信を行う。プリントサーバ101は、外部の機器からジョブの画像情報や設定情報が入力された後に当該ジョブが終了すると、ステータスなどの情報を外部に通知する。また、プリントサーバ101は、画像形成システム100内部の管理制御を行う。したがって、外部機器から入力されたジョブおよび画像形成システム100の内部で発生したジョブは、プリントサーバ101によって一元管理されている。また、プリントサーバ101は、画像形成システム100の内部にある全てのデバイスと全てのジョブの各状況を監視するとともに、ジョブの一時停止、設定変更、形成再開、複製、移動または削除などの制御を行う。
情報処理装置102は、例えば、ユーザが扱うPC(パーソナルコンピュータ)である。情報処理装置102は、入力されたアプリケーションファイルの編集、形成指示またはプリントレディファイルの投入を行う。また、情報処理装置102は、プリントサーバ101内で管理されているデバイスやジョブの監視および制御の補佐を行うように動作する。また、情報処理装置102は、画像形成装置へ印刷ジョブを送信できるような電子機器(例えば、FAX、スキャナ)であってもよい。
白黒MFP103およびカラーMFP104は、スキャン、プリント、コピーなど様々な機能を有する画像形成装置である。
図2は、第1の実施形態に対応する画像形成装置の構成例を示す断面図である。ここでは、画像形成装置200として、カラーMFP104を例に挙げて説明する。カラーMFP104の機能が白黒MFP103の機能を抱合するため、白黒MFP103の説明については省略される。
図2に示すように、画像形成装置200は、画像形成部201、給紙部202a、202b、202c、202d、202e、転写ベルト203、定着器204、排紙部205を含む。また、画像形成装置200は、MFP制御部206、スキャナ部207および操作パネル208を含む。さらに、画像形成装置200は、記録材の有無を検出するためのセンサ210a、210b、210c、210d、210e、210f、210gを含む。
給紙部202aは、手差しトレイであり、矢印L方向に開かれて記録材が挿入される。複数の給紙部202(202b〜202e)は、記録材を積載収納しており、給紙ローラによりピックアップされて記録材を給紙する。画像形成部200は、それぞれがマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各色のトナー像を形成する画像形成ステーションから構成される。各画像形成ステーションは、各トナーで現像剤像を形成し、転写ベルト203上を搬送される記録材に当該現像剤像を順次転写する。その後、記録材は、定着器204に搬送される。そこで、記録材上に形成された現像剤像は、定着器204によって溶融されて記録材に定着される。現像剤像が定着されると、記録材は、排紙部205に排紙される。
MFP制御部206は、画像形成装置200の各処理を制御し、受信した印刷ジョブに基づいて画像形成処理を実行する。MFP制御部206の詳細については、図4を用いて後述する。スキャナ部207は、原稿台に載置された原稿を光学的に走査して読み取ることにより、各色毎の画像信号を得る。また、操作パネル208は、画像形成装置200の操作ディスプレイであり、操作者からのコマンド入力、操作者への状態報知および通知内容の表示等を行う。本実施形態による操作パネル208は、画像形成中にジャムが発生したことを報知し、画像形成された識別情報を含む形成結果情報を出力するようにしてもよい。
各センサ210(210a〜210g)は、図2に示すように、搬送路上に複数配置されて記録材の有無を検出する。なお、各センサ210は、メカ・フラグを用いたセンサでもよいし、光学的な素子を用いたセンサでもよい。図2に示す各センサ210は、一適用例として示したものであり、配置される位置については限定されない。例えば、ジャム発生時に画像形成装置200内に滞留する全ての記録材を検出する場合、センサ210は、各画像形成の工程箇所(例えば、給紙位置、画像形成位置および定着位置等)または搬送路上に等間隔で配置されることが望ましい。
図3は、第1の実施形態に対応する画像形成装置の機能構成を示す図である。画像形成装置200は、装置内部に複数のジョブのデータを記憶するハードディスク等のメモリを備える。また、画像形成装置200は、スキャナ部207から出力されたジョブデータに対して上記メモリを介して画像形成するコピー機能およびコンピュータ等の外部装置から出力されたジョブデータに対して上記メモリを介して画像形成するプリント機能を含む。ここでは、複数の機能を具備した複合機能型の画像形成装置について説明する。しかしながら、本発明の画像形成装置は、プリント機能のみを具備した単一機能型の画像形成装置SFP(Single Function Printer:単一機能印刷機)であってもよい。
画像形成装置200は、図2に示したMFP制御部206とそれぞれ接続された入力画像処理部302、FAX部303、NIC部304、専用I/F部305、USBI/F部306、操作部307、RIP部308および出力画像処理部309を含む。さらに、画像形成装置200は、圧縮伸張部310、文書管理部311、リソース管理部312、プリンタ部313、後処理部314および検知部315を含む。
入力画像処理部302は、紙原稿などの画像を読み取り、読み取られた画像データを画像処理する。FAX部303は、ファクシミリなどに代表される電話回線を利用した画像の送信または受信を行う。NIC(Network Interface Card)部304は、ネットワークを利用して画像データや装置情報の送信または受信を行う。専用I/F部305は、外部装置と画像データなどの情報交換を行う。USBI/F部306は、USB(Universal Serial Bus)メモリ(リムーバブルメディアの一種)に代表されるUSB機器と画像データなどの送信または受信を行う。また、MFP制御部206は、MFPの用途に応じて画像データを一時保存したり、経路を決定したりといった交通整理の役割を担っている。
次に、文書管理部311は、複数の画像データを格納するハードディスク等のメモリを具備し、例えば、MFP制御部206が主体となって、受信した画像データ等をハードディスクに複数格納できるように制御を行う。ここで、画像データは、入力画像処理部302、FAX部303、NIC部304、専用I/F部305またはUSBI/F部306を介して入力された様々な画像データを含む。また、MFP制御部206は、種々の画像データをハードディスクへ格納する処理を制御し、また格納されている画像データを適宜読み出して、プリンタ部313に転送する処理を制御する。さらに、MFP制御部206は、プリンタ部313によるプリント処理等の出力処理を制御する。また、MFP制御部206は、オペレータからの指示により、ハードディスクから読み出した画像データを、コンピュータや他の画像形成装置等の外部装置へ転送する処理を制御する。
圧縮伸張部310は、画像データを管理部311に記憶する場合、画像データを圧縮して格納し、逆に圧縮して格納された画像データを読み出す際に元の画像データへ伸張する。また、画像データがネットワークを経由する際には、JPEG、JBIG、ZIPなど圧縮データを使用されることが多い。そのため、圧縮伸張部310は、データが画像形成装置200に入った後、データを解凍(伸張)する。
また、リソース管理部312は、フォント、カラープロファイル、ガンマテーブルなど共通に扱われる各種パラメータテーブルが格納されており、必要に応じて呼び出すことができるとともに、新しいパラメータテーブルを格納し、修正することができる。RIP部308は、PDLデータが入力された場合に、RIP(Raster Image Processor)処理を施し、プリント対象画像に対して、出力画像処理部309で画像形成に必要な画像処理を行う。ここで、作成された画像データの中間データおよびプリントレディデータ(プリントのために展開されたビットマップデータやそれを圧縮したデータ)は、必要に応じて文書管理部311で再度格納することもできる。
プリント部313は、送信されたプリントレディデータに応じて画像形成を行う。プリンタ部313で画像形成された記録材は、後処理部314へ送り込まれ、記録材の仕分け処理や記録材の仕上げ処理が行われる。操作部307は、操作パネル208から入力されたデータを受信し、MFP制御部206に送信する。また、操作部307は、MFP制御部206から受信した情報(例えば、エラー通知)を操作パネル208に送信し、表示させる。検知部315は、記録材のジャムの発生を検知する。また、検知部315は、ジャムを検知するために記録材を検知する各センサ210を含んで構成される。検知部315は、各センサ210により、ジャムの発生した位置又はジャム発生時に滞留する記録材の枚数を検知する。
以下では、本画像形成装置200の主な機能を実現するためのデータの流れを例示する。また、必要に応じて利用される圧縮伸張部310と後処理部314または全体のコアとなるMFP制御部206などの処理は省略して、おおよそのフローがわかるように記載する。
複写機能 :入力画像処理部302→出力画像処理部309→プリンタ部313
FAX送信機能 :入力画像処理部302→FAX部303
FAX受信機能 :FAX部303→出力画像処理部309→プリンタ部313
ネットワークスキャン :入力画像処理部302→NIC部304
ネットワークプリント :NIC部304→RIP部308→出力画像処理部309→プリンタ部313
外部装置へのスキャン :入力画像処理部302→専用I/F部305
外部装置からのプリント :専用I/F部305→出力画像処理部309→プリンタ部313
外部メモリへのスキャン :入力画像処理部302→USB I/F部306
外部メモリからのプリント :USB I/F部306→RIP部308→出力画像処理部309→プリンタ部313
ボックススキャン機能 :入力画像処理部302→出力画像処理部309→文書管理部311
ボックスプリント機能 :文書管理部311→プリンタ部313
ボックス受信機能 :NIC部304→RIP部308→出力画像処理部309→文書管理部311
ボックス送信機能 :文書管理部311→NIC部304
プレビュー機能 :文書管理部311→操作部307
上記以外にも、E−mailサービスやWebサーバ機能を初めとして、様々な機能との組み合わせが考えられるが、ここでは省略される。
複写機能 :入力画像処理部302→出力画像処理部309→プリンタ部313
FAX送信機能 :入力画像処理部302→FAX部303
FAX受信機能 :FAX部303→出力画像処理部309→プリンタ部313
ネットワークスキャン :入力画像処理部302→NIC部304
ネットワークプリント :NIC部304→RIP部308→出力画像処理部309→プリンタ部313
外部装置へのスキャン :入力画像処理部302→専用I/F部305
外部装置からのプリント :専用I/F部305→出力画像処理部309→プリンタ部313
外部メモリへのスキャン :入力画像処理部302→USB I/F部306
外部メモリからのプリント :USB I/F部306→RIP部308→出力画像処理部309→プリンタ部313
ボックススキャン機能 :入力画像処理部302→出力画像処理部309→文書管理部311
ボックスプリント機能 :文書管理部311→プリンタ部313
ボックス受信機能 :NIC部304→RIP部308→出力画像処理部309→文書管理部311
ボックス送信機能 :文書管理部311→NIC部304
プレビュー機能 :文書管理部311→操作部307
上記以外にも、E−mailサービスやWebサーバ機能を初めとして、様々な機能との組み合わせが考えられるが、ここでは省略される。
ここで、ボックススキャン、ボックスプリント、ボックス受信またはボックス送信とは、文書管理部311を利用したデータの書き込みや読み出しを伴う画像形成装置200の処理機能を示す。詳細には、上記機能は、ジョブ毎やユーザ毎に文書管理部311内のメモリを分割して一次的にデータを保存し、ユーザIDやパスワードを組み合わせてデータの入出力を行う。
さらに、操作部307は、上記の様々なフローや機能を選択し、操作指示を行う。また、操作部307における表示装置の高解像度化に伴い、操作部307は、文書管理部311にある画像データをプレビューし、確認後OKならば画像形成するといったこともできる。
図4は、第1の実施形態に対応するMFP制御部の詳細を示す図である。図4に示すように、MFP制御部206は、入力デバイス管理部401、入力ジョブ制御部402、出力ジョブ管理部409および出力デバイス管理部412を含む。
入力デバイス管理部401は、入力デバイス制御部414を含み、各入力部からの入力信号を整理し、切り替えの順序を決定する。また、入力デバイス管理部401に入力される入力信号は、紙原稿の読取画像信号やネットワークからのPDLデータといったMFPの外部から入力される信号を含む。また、入力信号は、文書管理部311に保管してある画像データの再プリントやRIP部308および出力画像処理部309との連携といったMFP内部で処理された信号を含む。また、入力デバイス制御部414は、入力ジョブ制御部402に受信したジョブに応じて操作要求を送信する。
次に、入力ジョブ制御部402は、プロトコル解釈部403とジョブ生成部404とを含んで構成される。入力デバイス制御部414から送られてくる一連の操作要求は、コマンド(プロトコル)と呼ばれる命令信号で受信される。受信された操作要求は、プロトコル解釈部403によって、概要が解釈されて、MFP内部で理解できる操作手順に変換される。一方、ジョブ生成部404は、プリントジョブ、スキャンジョブ、PDL展開ジョブ、ファックス受信ジョブのような様々なジョブを生成する。生成されたジョブは、MFP内部でどのような処理を施して、どこに送られるかといったそれぞれの処理手順が定義付けされて、その処理手順に従ってMFP内部を流れることとなる。
出力ジョブ制御部409は、ジョブ解析部405、バインダ解析部406、ドキュメント解析部407およびページ解析部408を含み、ジョブの設定情報(俗に、ジョブチケットと呼ばれる。)と画像情報とを作成する。ジョブ解析部405は、形成する文書名や印刷部数、出力先の排紙トレイ指定、複数バインダで構成されるジョブのバインダ順などジョブ全体に関わる設定情報の詳細を解析する。バインダ解析部406は、製本方式の設定やステープルの位置、複数ドキュメントで構成されるバインダのドキュメント順などバインダ全体に関わる設定情報の詳細を解析する。ドキュメント解析部407は、複数ページで構成されるドキュメントのページ順、両面印刷の指定、表紙や合紙の付加などドキュメント全体に関わる設定情報の詳細を解析する。ページ解析部408は、画像の解像度、画像の向き(ランドスケープ/ポートレイト)等の各種設定ページ全体に関する設定情報の詳細を解析する。また、ページ解析部408は、PDLデータが入力された場合、RIP部308を呼び出してラスタライズ処理を施す。なお、画像情報を生成する際は、RIP部308を呼び出して、ラスタライズ処理にてページ画像情報416(画像データ)を生成する。ページ画像情報416は、圧縮伸張部310において圧縮された後、文書管理部311に設定情報と関連付けされて格納される。本実施形態によれば、設定情報は、画像が形成された記録材を識別するための識別情報を含む。
出力デバイス管理部410は、デバイス割り当て部413と出力デバイス制御部412とを含む。文書管理部311に保存されたページ単位の画像情報416は、圧縮伸張部310によって伸張され、関連付けられていた設定情報とともに、出力デバイス管理部410に送信される。デバイス割り当て部413は、定義付けされたそれぞれのジョブの処理手順に基づいて、出力デバイスを割り当てる。その際、デバイス割り当て部413は、複数のジョブが同時に処理を進めるとデバイスの競合が発生するため、ジョブの実行順序を調整する。出力デバイス制御部412は、プリンタ部313および後処理部314のデバイスを利用するか否かをスケジューリングする。
また、MFP制御部206は、識別情報を新たに生成する生成部411をさらに含む。生成部411は、ジャムの発生が検知された場合に、文書管理部311により管理されている識別情報のうち、ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を置換するための新たな識別情報を生成する。置換対象となる識別情報は、生成部411により、ジャムの発生時に検知部315によって特定されたジャムの発生した位置に従って決定される。また、置換対象となる識別情報は、生成部411により、検知部315によって特定された記録材の枚数に従って決定されてもよい。
図5は、第1の実施形態に対応する画像形成装置の画像形成動作を示すフローチャートである。ここでは、識別情報を含む印刷データ(画像データ)が画像形成装置200へ送信された場合の当該画像形成装置200の動作について説明する。図5に示す処理がコンピュータプログラムによって実現される場合、当該コンピュータプログラムは、内部の不揮発性メモリに保持されており、MFP制御部206によってロードされて実行されることとなる。また、コンピュータプログラムは、外部メモリ又はネットワークを介して外部装置から読み込まれるようにしてもよい。
ステップS501において、MFP制御部206は、情報処理装置102からの印刷ジョブを受信する。次に、ステップS502において、MFP制御部206は、受信した印刷ジョブに応じて画像形成処理を開始する。画像形成処理は、例えば画像が形成される記録材毎の固有の識別情報とともに、画像を形成する。ここで、識別情報を形成する位置は、文書のヘッダやフッタといった画像領域に限るものではない。例えば、識別情報は、地紋、電子透かしまたはスタンプとして形成されてもよく、文書に埋め込むなどの形態でもよい。
画像形成処理が開始されると、ステップS503において、MFP制御部206は、記録材のジャムが発生したか否か判定する。ここで、MFP制御部206は、検知部315から出力される信号を受信することによってジャムが発生したと判定する。ジャムが発生した場合、ステップS504において、MFP制御部206は、ジャムが発生したことをNIC部304によりネットワークを介して情報処理装置102へ通知する。
その後、ユーザによって詰まった記録材が取り除かれて画像形成が再開されると、ステップS505において、生成部411は、ジャムに関与した記録材(ジャムと検知された記録材)に対応する識別情報を破棄または無効にする。具体的に、生成部411は、文書管理部311で管理されている記録材に対応する識別情報を無効に設定する。例えば、生成部411は、文書管理部311に記憶されている当該識別情報のジャム発生フラグを1に設定する。次に、ステップS506において、生成部411は、無効に指定された識別情報の代わりに、新たな識別情報を生成し、文書管理部311に格納する。ここで、新たな識別情報は、ジャム紙に形成された又は形成される予定の(前回の)識別情報と異なり、固有の識別情報として生成される。
新たな識別情報が生成されると、ステップS507において、MFP制御部206は、ジャムに関与した記録材に形成された画像を再形成する代わりに、新たに生成された識別情報を含んだ画像の形成を再開する。即ち、MFP制御部206は、ジャムに関与した記録材に形成された画像と同じ画像の再形成を行わせない。さらに、ステップS508において、MFP制御部206は、再開された画像形成中に、再度ジャムが発生しているか否かを画像形成が終了するまで判定する。再度ジャムが発生した場合、MFP制御部206は、S504に処理を遷移し、新たな識別情報を生成する。一方、ジャムが発生することなく画像形成が終了すると、ステップS509において、MFP制御部206は、ネットワークを介して情報処理装置102へ画像形成結果を送信し、ユーザに画像形成の結果を報知する。画像形成結果とは、印刷ジョブの送信者、印刷枚数、ジャムに関与した記録材、識別情報、ジャム回数、形成された識別情報の記録材における位置および形成された識別情報の種類のうち少なくとも1つが含まれる。
本実施形態による画像形成装置200は、ジャムが発生した場合に、ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を無効にし、新たな識別情報に置換して画像の形成を再開する。これは、画像が形成されているがジャムと判断された記録材が成果物として使用されないようにするために必要となる。これは、前回の識別情報を無効に設定し、新たに固有の識別情報を生成することで、他のユーザにジャム紙が渡ったとしても、そのジャム紙の識別情報が無効に設定されているため悪用防止につながる。また、本画像形成装置200は、ジャム紙に形成された、または形成される予定の識別情報のみを生成するとは限らず、ジャム紙前後の識別情報まで新たに生成するようにしてもよい。これにより、画像形成装置200は、ジャムが発生した時点で装置内に複数の記録材が滞留している場合であっても、識別情報の重複を抑制することができる。
次に、図6および図7を参照して、本実施形態による新たに生成される識別情報について説明する。図6は、第1の実施形態に対応する画像形成装置におけるジャム発生時の動作例を示す図である。ここでは、1ページから1000ページまでの画像形成が要求される印刷ジョブを用いて、ジャムが発生した場合の画像形成装置200の動作例について説明する。また、ページとは、画像データのページを表す。さらに、説明を容易にするため、ここでは、記録材1枚に1ページの画像が形成されると想定する。
図6に示す601は、画像データを表し、それぞれ画像データ601に記載されている数字602は、画像形成が行われるページを表す。ここで、図6に示すように、203ページ目の画像形成中にジャムが発生したと想定する。この場合、生成部411は、203ページ目の前後2ページまでの識別情報を無効化し、無効化した識別情報に代わる新たな識別情報を生成する。すなわち、生成部411は、201ページから205ページまでの識別情報を新たに生成する。しかしながら、ジャム発生の起点となるページから前後2ページという設定値は、一適用例であり、本発明を限定するものではない。すなわち、画像形成装置の構成や調整によって決められる設定値であり、本発明の本質ではない。
新たな識別情報が生成され、かつ、画像形成装置が復帰すると、本画像形成装置200は、201ページ目から画像形成を再開する。また、本実施形態によれば、201ページ目から205ページ目までの識別情報については、新たに生成された識別情報を使用し、206ページ以降については、当初から設定されていた識別情報を使用する。
図7は、第1の実施形態に対応する識別情報の変更例を示す図である。ここでは、図6で説明した例と同様のケースにおいて、新たに生成された識別情報について説明する。
701は、形成されたまたは形成される予定であった前回の識別情報を示し、702は、新たに生成された識別情報を示す。例えば、201ページ目を例にすると、前回の識別情報は、20051205_201_0であり、新たに生成された識別情報は、前回の識別情報と異なり、20051205_201_1のように固有の値が設定される。具体的に、前回の識別情報は、例えば、ジョブ番号が20051205で、ページ番号が201、ジャム回数が0と設定されている。さらに、新たに生成された識別情報は、ジョブ番号が20051205で、ページ番号が201、ジャム回数が1と設定される。
したがって、画像形成が再開されると、201ページ目から205ページ目は、ジャム回数を1と設定された識別情報が使用される。ここで、識別情報は、12桁の数値で表したが、一適用例であり、12桁の数値に限定するわけではない。すなわち、本発明の識別情報は、記録材ごとに固有に設定され、かつ、識別可能な識別子であればよい。例えば、識別情報は、複数桁の数値として記録材のヘッダまたはフッタに形成されてもよいし、文字列や記号として形成されてもよい。また、これらの識別情報は、暗号化されて形成されるようにしてもよい。
図8は、第1の実施形態における記録材に形成された識別情報の一例を示す図である。ここでは、識別情報が1次元のバーコード画像で形成される例について説明する。
識別情報は、生成部411にて生成され、例えば、図8に示す数値情報とともに、1次元のバーコード画像801、802に変換されて文書管理部311に格納される。バーコード画像801、802には、図7で説明したジョブ番号、ページ番号およびジャム回数が埋め込まれている。ここでは、1次元のバーコード画像を示したが、2次元のバーコード画像でもよい。また、識別情報は、埋め込む情報に関して、文章などの情報が埋め込まれてもよい。また、識別情報は、地紋または電子透かしで形成されるようにしてもよい。
図9は、第1の実施形態に対応する管理部の識別情報リストを示す図である。本画像形成装置200の文書管理部311は、画像形成が行われるページ番号ごとに識別情報を管理する識別情報リストを管理している。ここでは、上記識別情報リストの内容についての一例を説明する。
識別情報リスト900は、ジョブNo.901、ジョブ名902、ページ番号903、処理結果904、識別情報生成回数905、識別情報内容906および新識別情報内容907の情報を含む。ジョブNo.901は、複数の印刷ジョブ毎に割り当てられた番号である。文書管理部311は、このジョブNo.901ごと識別情報リスト900を管理している。ジョブ名902は、印刷ジョブの内容を示す情報である。ジョブ名902は、例えば、図9に示すように、ABCコンサートチケットなど、画像形成される文書の種別(例えば、チケット等)を示す。
ページ番号903は、当該印刷ジョブに関して画像形成されるページ番号を示す。図9に示す印刷ジョブは、1ページから1000ページまでの画像形成が行われることとなる。処理結果904は、各ページ903に対して画像形成が正常に行われたか否かを示す。例えば、図9に示すように、処理結果904は、○が正常を示し、×が異常を示す。識別情報生成回数905は、生成部411によって識別情報を新たに生成した回数を示す。
識別情報内容906は、画像形成装置200が印刷ジョブを受信した段階で既に付加されていた識別情報の内容を示す。また、新識別情報内容907は、ジャムが発生した場合に、新たに生成された識別情報の内容を示す。ここで、例えば、2回のジャムが発生した場合、MFP制御部206は、識別情報リスト900の領域を拡大し、識別情報内容906がさらに1列追加されるように制御する。また、MFP制御部206は、画像形成結果情報として、識別情報リスト900を情報処理装置102に通知して、ユーザに画像形成の結果を通知するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態は画像形成装置に係る。本画像形成装置は、ジャムの発生が検知された場合に、管理部に管理されている識別情報のうち、ジャムに関与した記録材に対応する識別情報に置換して、新たな識別情報を生成する。また、本画像形成装置は、ジャムに関与した記録材に形成した或いは形成予定であった画像データから画像形成を再開する。これにより、本画像形成装置は、ジャムが発生した場合であっても、識別情報が重複することなく、形成した文書に唯一性を保持することができる。また、本画像形成装置は、初めから文書全体の画像形成処理を行わず、特定の部分からの画像形成処理を行うだけでよい。したがって、本画像形成装置は、トナー消費量を低減するとともに、効率のよい画像形成が可能である。また、本画像形成装置は、ジャム発生時の処理が当該装置内に閉じているため、画像形成システム内に配置されたプリントサーバが何らかの不具合、以上または電源遮断で機能停止している場合であっても、画像形成を再開できる。
[第2の実施形態]
次に、図10を参照して、第2の実施形態について説明する。図10は、第2の実施形態に対応する画像形成システムの画像形成動作を示すフローチャートである。第1の実施形態では、識別情報を生成する画像形成装置について説明したが、本実施形態では、識別情報の生成機能がプリントサーバ含まれる場合について説明する。この場合、画像形成システム100は、複数台の画像形成装置が設置されている環境において、識別情報をプリントサーバ101で一元的に管理でき、識別情報の重複が生じない効果を期待できる。また、ここでは、第1の実施形態と異なる技術のみについて説明される。図10に示す処理がコンピュータプログラムによって実現される場合、当該コンピュータプログラムは、内部の不揮発性メモリに保持されており、MFP制御部206によってロードされて実行されることとなる。また、コンピュータプログラムは、外部メモリ又はネットワークを介して外部装置から読み込まれるようにしてもよい。
次に、図10を参照して、第2の実施形態について説明する。図10は、第2の実施形態に対応する画像形成システムの画像形成動作を示すフローチャートである。第1の実施形態では、識別情報を生成する画像形成装置について説明したが、本実施形態では、識別情報の生成機能がプリントサーバ含まれる場合について説明する。この場合、画像形成システム100は、複数台の画像形成装置が設置されている環境において、識別情報をプリントサーバ101で一元的に管理でき、識別情報の重複が生じない効果を期待できる。また、ここでは、第1の実施形態と異なる技術のみについて説明される。図10に示す処理がコンピュータプログラムによって実現される場合、当該コンピュータプログラムは、内部の不揮発性メモリに保持されており、MFP制御部206によってロードされて実行されることとなる。また、コンピュータプログラムは、外部メモリ又はネットワークを介して外部装置から読み込まれるようにしてもよい。
本画像形成装置は、図4に示す生成部411等の識別情報に関する機能を含まない。本実施形態によれば、これらの機能は、プリントサーバ101に含まれる。
ステップS1001において、MFP制御部206は、識別情報を含む印刷ジョブを受信したか否かを判定する。受信していないと判定した場合、MFP制御部206は、印刷ジョブを受信するまで定期的に判定を繰り返す。一方、印刷ジョブを受信したと判定した場合、ステップS1002において、MFP制御部206は、画像形成を開始する。
画像形成が開始されると、ステップS1003において、MFP制御部206は、検知部315によってジャムが発生したか否かを判定する。ジャムが発生せずに画像形成が終了すると、MFP制御部206は、処理をS1011に遷移させる。一方、ジャムの発生が検知されると、MFP制御部206は、ジャムが発生したことをNIC部304に送信し、ネットワークを介して情報処理装置102へ通知する。
ユーザによって詰まった記録材が取り除かれて画像形成が再開されると、ステップS1005において、MFP制御部206は、プリントサーバ101にジャム発生の起点となった印刷ジョブのページ番号を通知する。ここで、印刷ジョブのページ番号が通知されると、プリントサーバ101は、図5に示すS505およびS506と同様の処理を行う。本実施形態によれば、識別情報リスト900は、プリントサーバ101側で一元管理されている。さらに、識別情報リスト900は、画像形成システム100に接続されている画像形成装置ごとに区分けされている。しかしながら、使用する識別情報は、共有が図られ、画像形成装置が異なっていても、同じ識別情報の生成は行われない。なお、識別情報の生成するタイミングは、ユーザによるジャム処理がなされる前か後かは無関係であり、ユーザのジャム処理より前にすでに識別情報を生成し、画像形成装置へその情報を送信していても構わない。
プリントサーバ101によって新たな識別情報が生成されると、ステップS1006において、MFP制御部206は、プリントサーバ101から新たな識別情報をNIC部304により受信する。続いて、ステップS1007において、MFP制御部206は、受信した新たな識別情報を含む画像データから画像形成を再開する。画像形成を再開すると、S1008およびS1009において、MFP制御部206は、S508およびS509と同様の処理を行う。
以上説明したように、本実施形態に係るプリントサーバは、1ページ毎に画像データに含まれる識別情報を管理する。また、本プリントサーバは、画像形成装置でジャムが発生した場合に、ジャムに関与した記録材に対応する識別情報の代わりに、新たな識別情報を生成する。これにより、本プリントサーバは、画像形成システムに接続されている複数の画像形成装置で実行される印刷ジョブに関して、一元的に識別情報を管理することができる。したがって、本画像形成システムは、一元的に識別情報が管理されるため、構築されたネットワークの範囲内で識別情報の唯一性を保持することができる。
[第3の実施形態]
次に、図11および図12を参照して、第3の実施形態について説明する。第1および第2の実施形態では、ジャムが発生した場合に、ジャムに関与したページ(記録材)の前後一定枚数用に新たな識別情報を生成し、再形成を開始した。本実施形態では、ジャムの検知対象となった記録材の画像形成装置内におけるジャム位置によって、新たに識別情報を生成する範囲が決定される。
次に、図11および図12を参照して、第3の実施形態について説明する。第1および第2の実施形態では、ジャムが発生した場合に、ジャムに関与したページ(記録材)の前後一定枚数用に新たな識別情報を生成し、再形成を開始した。本実施形態では、ジャムの検知対象となった記録材の画像形成装置内におけるジャム位置によって、新たに識別情報を生成する範囲が決定される。
検知部315は、画像形成装置内に設けた複数の記録材検知センサの出力に基づいてジャムが発生した画像形成装置内の位置を特定することができる。また、特定された位置によって、再形成すべきページ枚数も決定される。
図11は、第3の実施形態に対応するジャム検出位置による識別情報の生成を説明する図である。本実施形態による画像形成装置は、図11に示すように、画像形成の各工程によって、識別情報を生成する範囲を決定する。また、図11に示すジャム紙とは、紙詰まりの要因となった記録材を示す。
1101は、画像形成時のジャムの検出位置を示す。1102は、新たに生成する識別情報の範囲を示す。図11に示すように、画像形成の工程を第1の工程1103、第2の工程1104、第3の工程1105および第4の工程1106に区分けする。第1の工程1103は、給紙から画像形成前の工程を示す。第2の工程1104は、各色のトナー像が順次転写される工程を示す。第3の工程1105は、定着前の工程を示す。第4の工程1106は、定着後の排紙工程を示す。
第1の工程1103、例えば、図2に示すセンサ210aで検出された場合、新たな識別情報は、ジャム紙の5枚前からジャム紙までに対応した分が生成される。第2の工程1104、例えば、図2に示すセンサ210bからセンサ210eの何れかのセンサによって検出された場合、新たな識別情報は、ジャム紙の3枚前からジャム紙までに対応した分が生成される。第3の工程1105、例えば、図2に示すセンサ210fによって検出された場合、新たな識別情報は、ジャム紙の1枚前からジャム紙の1枚後までに対応した分が生成される。第4の工程1106、例えば、図2に示す線さ210gによって検出された場合、新たな識別情報は、ジャム紙からジャム紙の後2枚までに対応した分が生成される。なお、再生成される識別情報の数は画像形成装置の搬送路の長さによって変わってくる。
図12は、第3の実施形態に対応するジャムが発生した場合に再生成される画像データのページを示す図である。図中の数字はジャム紙から数えて何枚目かを示し、負の数字はジャム紙よりも前を、正の数はジャム紙よりも後ろのページ番号を示す。
図12に示すように、本画像形成装置は、ジャム発生の要因となった記録材のジャム検出位置によって、再形成すべきページ枚数を最小かつ的確に決定することができ、再形成枚数を最適化することができる。また、本画像形成装置は、上記枚数に限らず、ジャムが発生した時点で、画像形成装置内に滞留する記録材を全て検出し、当該記録材に形成されたまたは形成される予定であった識別情報に置換して、新たな識別情報を生成してもよい。
以上説明したように、本実施形態に係る画像形成装置は、1以上のセンサを含み、画像形成装置内のジャムが発生した位置によって、新たに生成する識別情報を決定する。また、本画像形成装置は、1以上のセンサを含み、ジャムが発生した時点で画像形成装置内に滞留する記録材に形成されるまたは形成される予定であった識別情報を新たに生成した識別情報に置換してもよい。これにより、本画像形成装置は、ジャムが発生した場合に、識別情報が重複することなく、最適化されたページ数で画像形成を再開しうる。したがって、本画像形成装置は、消耗品の使用を低減した画像形成の再開が可能である。
[他の実施形態]
以上、様々な実施形態を詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。例えば、プリンタ、ファクシミリ、PC、サーバとクライアントとを含むコンピュータシステムなどの如くである。
以上、様々な実施形態を詳述したが、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。例えば、プリンタ、ファクシミリ、PC、サーバとクライアントとを含むコンピュータシステムなどの如くである。
本発明は、前述した実施形態の各機能を実現するソフトウェアプログラムを、システム若しくは装置に対して直接または遠隔から供給し、そのシステム等に含まれるコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。
従って、本発明の機能・処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、上記機能・処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も本発明の一つである。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RWなどがある。また、記録媒体としては、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などもある。
また、プログラムは、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページからダウンロードしてもよい。すなわち、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードしてもよいのである。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明の構成要件となる場合がある。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布してもよい。この場合、所定条件をクリアしたユーザにのみ、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報で暗号化されたプログラムを復号して実行し、プログラムをコンピュータにインストールしてもよい。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現されてもよい。なお、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ってもよい。もちろん、この場合も、前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれてもよい。そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ってもよい。このようにして、前述した実施形態の機能が実現されることもある。
101:プリントサーバ
102:情報処理装置
103:白黒MFP
104:カラーMFP
102:情報処理装置
103:白黒MFP
104:カラーMFP
Claims (10)
- 識別情報を含んだ画像を記録材上に形成する画像形成部と、
前記識別情報を、前記画像形成部で画像が形成された記録材を識別するための識別情報として管理する管理部と、
前記記録材のジャムの発生を検知する検知部と、
前記ジャムの発生が検知された場合に、前記管理部により管理されている識別情報のうち、前記ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を置換するための新たな識別情報を生成する生成部と、
前記ジャムに関与した記録材に形成された画像を再形成する代わりに、前記生成部で生成された新たな識別情報を含んだ画像の形成を前記画像形成部に行わせる制御部と
を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 前記検知部は、
前記ジャムの発生を検知するための1以上のセンサと、
前記1以上のセンサから出力される信号によって、前記画像形成装置内における前記ジャムが発生した位置を特定する特定部とを含み、
前記生成部は、
前記ジャムが発生した位置に従って、置換対象となる前記識別情報を決定する決定部を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記検知部は、
前記ジャムの発生時に前記画像形成装置内に滞留する前記記録材を検知するための1以上のセンサと、
前記1以上のセンサから出力される信号によって、前記滞留する記録材の枚数を特定する特定部とを含み、
前記生成部は、
前記特定された記録材の枚数に従って、置換対象となる前記識別情報を決定する決定部を含む
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記管理部は、
前記ジャムに関与した記録材に対応した識別情報を無効な情報に設定することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置。 - 印刷ジョブの送信者、印刷枚数、前記ジャムに関与した記録材、前記識別情報、ジャム回数、形成された前記識別情報の前記記録材における位置および形成された前記識別情報の種類のうち少なくとも1つを画像形成結果の情報として出力する出力部をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
- 画像形成装置に画像を送信する情報処理装置の制御方法であって、
識別情報を含んだ画像を生成する第1の生成ステップと、
前記識別情報を、前記画像形成装置で画像が形成された記録材を識別するための識別情報として管理する管理ステップと、
前記生成ステップで生成された、前記識別情報を含んだ画像を前記画像形成装置へ送信する第1の送信ステップと、
前記画像形成装置でジャムが発生した場合に、前記管理ステップで管理されている識別情報のうち、前記ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を置換するための新たな識別情報を生成する第2の生成ステップと、
前記生成された新たな識別情報を含んだ画像を前記画像形成装置に送信する第2の送信ステップとを含む
ことを特徴とする情報処理装置の制御方法。 - 前記ジャムに関与した記録材に形成された画像と同じ画像の再形成を前記画像形成装置に行わせないよう前記画像形成装置を制御する制御ステップ
をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の情報処理装置の制御方法。 - プリントサーバであって、
画像形成装置によって画像が形成された記録材を識別するための識別情報を管理する管理部と、
ネットワークを介して接続された画像形成装置でジャムが発生した場合に、前記管理部により管理されている識別情報のうち、前記ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を置換するための新たな識別情報を生成する生成部と、
前記生成された新たな識別情報を前記画像形成装置に送信する送信部とを含む
ことを特徴とするプリントサーバ。 - 画像形成装置の制御方法であって、
識別情報を含んだ画像を記録材上に形成するステップと、
前記識別情報を、前記画像が形成された記録材を識別するための識別情報として管理するステップと、
前記記録材のジャムの発生を検知するステップと、
前記ジャムの発生が検知された場合に、前記管理部により管理されている識別情報のうち、前記ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を置換するための新たな識別情報を生成するステップと、
前記ジャムに関与した記録材に形成された画像を再形成する代わりに、前記生成された新たな識別情報を含んだ画像の形成を行わせるステップと
を含むことを特徴とする画像形成装置の制御方法。 - 画像形成装置を制御するためのコンピュータで読み取り可能なコンピュータプログラムであって、
識別情報を含んだ画像を記録材上に形成するステップと、
前記識別情報を、前記画像が形成された記録材を識別するための識別情報として管理するステップと、
前記記録材のジャムの発生を検知するステップと、
前記ジャムの発生が検知された場合に、前記管理部により管理されている識別情報のうち、前記ジャムに関与した記録材に対応する識別情報を置換するための新たな識別情報を生成するステップと、
前記ジャムに関与した記録材に形成された画像を再形成する代わりに、前記生成された新たな識別情報を含んだ画像の形成を行わせるステップと
を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006284143A JP2008102284A (ja) | 2006-10-18 | 2006-10-18 | 画像形成装置、制御方法およびコンピュータプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006284143A JP2008102284A (ja) | 2006-10-18 | 2006-10-18 | 画像形成装置、制御方法およびコンピュータプログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014200953A (ja) * | 2013-04-02 | 2014-10-27 | 大日本印刷株式会社 | カット紙プリンタの出力管理システム |
JP2020157595A (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 | 東芝テック株式会社 | ラベルプリンタおよびプログラム |
-
2006
- 2006-10-18 JP JP2006284143A patent/JP2008102284A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
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JP2020157595A (ja) * | 2019-03-26 | 2020-10-01 | 東芝テック株式会社 | ラベルプリンタおよびプログラム |
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