JP2008101933A - 鋼構造物の表面温度測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】熱風炉鉄皮温度の表面温度測定に好適な、熱電対を用いて、複数の区間に区分された外壁を有する鋼構造物の表面温度を測定する鋼構造物の表面温度測定方法を提供する。
【解決手段】熱風炉の鉄皮の内側に取り付けた耐火物の破損状況を、鉄皮に取り付けた熱電対による温度測定結果から検出する際、熱電対は耐火物ごとに区分した鉄皮表面の各区間、好ましくは隣接する複数の区画が4つの区画、に一つ取り付け、温度測定は、隣接する複数の区画の熱電対の補償導線を一対にまとめた後、当該一対の補償導線を温度計に接続して行う。
【選択図】図1
【解決手段】熱風炉の鉄皮の内側に取り付けた耐火物の破損状況を、鉄皮に取り付けた熱電対による温度測定結果から検出する際、熱電対は耐火物ごとに区分した鉄皮表面の各区間、好ましくは隣接する複数の区画が4つの区画、に一つ取り付け、温度測定は、隣接する複数の区画の熱電対の補償導線を一対にまとめた後、当該一対の補償導線を温度計に接続して行う。
【選択図】図1
Description
本発明は熱電対を用いて、複数の区間に区分された外壁を有する鋼構造物の表面温度を測定する、鋼構造物の表面温度測定方法に関し、特に、熱風炉鉄皮温度の表面温度測定に好適なものに関する。
熱風炉は、複数の鉄製の外壁(以下、鉄皮)11で熱風炉1としての形状を構築し(図2)、鉄皮11は輪郭を形成する骨組構造12に貼り付けられて、その内側は、耐熱レンガ13で覆い、溶鉱炉内に送る空気を高温に加熱する(図3)。
鉄皮は、鋼構造物としての熱風炉の強度を確保する構造部材であるが、内側の耐熱レンガが脱落した部分は、放置すると高温に晒されて強度が低下し、クラックが生じて炉内の熱風が周囲に噴出する。
そのため、耐熱レンガの脱落した個所を早期に補修することが必要で、鉄皮における当該個所を特定することを目的に種々の技術が提案されている。
特許文献1、2は、熱風炉の鉄皮表面に光ファイバーを敷設し、全域の温度分布を監視して温度の急変や高温化を検知した場合はアラームを発生させる方法が記載されている。
温度分布の測定は、光ファイバー温度計に接続された光ファイバーを熱風炉の外周に一定間隔で巻き付け、レーザパルス光を入射し、その後方ラマン散乱光を検出して測定する。
しかし、光ファイバーを用いた場合、監視は長さ方向の1m間隔に限定され、途中で切断すると、切断部以降では測温が実施できない。
特許文献3は、熱風炉鉄皮の温度を熱電対を取り付けて測定する方法に関し、熱電対パッドは、外装体取り付け枠で区分される複数の区間のそれぞれにおいて、鉄皮表面に取り付けられ、熱電対のシース線は、鉄皮表面からその外側の保温材層および外装体に設けられた切欠を通して、外側に導出される。
また、サーモビューワーで得られる2次元的な熱画像を監視する方法は低コストで、作業も容易であるが、視野が遮られる部分は測定できず、操業上の安全性を確保することができない。
特開平5−332850号公報
特開平6−300636号公報
実用新案登録第2571562号
ところで、熱電対を用いて鉄皮の温度を測定する場合、図4に示すように鉄皮1の外装体取り付け枠で区分された複数の区画11のそれぞれに熱電対パッドA,B,C,Dを取り付けることが必要で、各パッドから補償導線プラス側(a,b,c,d)、マイナス側(a´,b´,c´,d´)を引き出し、計測器2に接続・管理する。
熱電対を用いて、広範囲の表面温度を計測しようとすると、熱電対の補償導線は各2本で構成されるため接続・管理が膨大となり、計測作業の負担が増大する。
そこで、本発明は、設置する熱電対の2倍となる補償導線の本数を減少させ、接続・管理が容易な、鉄皮温度を監視する計測方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、熱電対を用いた鉄皮温度の検出方法について種々検討し、以下の検討結果を得た。
1.熱電対を用いた鉄皮温度の検出方法で、測定点が多くなる原因は、内部の断熱材損傷範囲が狭く、高温となる部分が局所となるためである。
1.熱電対を用いた鉄皮温度の検出方法で、測定点が多くなる原因は、内部の断熱材損傷範囲が狭く、高温となる部分が局所となるためである。
金属は熱伝導率が高く、1mも離れると温度上昇が認められない。そのため、熱電対を用いた異常監視では、測定間隔は30〜100cm程度となり、監視面積が広い場合は、測定点が膨大な数となる。
2.鉄皮温度の計測では、温度異常の発生の有無を検知すればよく、局所的に異常となる個所を特定する必要性は小さい。例えば、ある測定点が100℃上昇し、周囲の測定点で温度異常が検知されない場合であっても、これら測定点の平均温度として20℃程度上昇していることが検知されれば、温度測定の目的は達成される。
2.鉄皮温度の計測では、温度異常の発生の有無を検知すればよく、局所的に異常となる個所を特定する必要性は小さい。例えば、ある測定点が100℃上昇し、周囲の測定点で温度異常が検知されない場合であっても、これら測定点の平均温度として20℃程度上昇していることが検知されれば、温度測定の目的は達成される。
本発明は以上の検討結果を基になされたもので、即ち、本発明は、
1.熱風炉の鉄皮の内側に取り付けた耐火物の破損状況を、鉄皮に取り付けた熱電対による温度測定結果から判定する熱風炉の表面温度監視方法であって、熱電対は耐火物ごとに区分した鉄皮表面の各区間ごとに一つ取り付け、温度測定は、隣接する複数の区画の熱電対の補償導線を一対にまとめた後、当該一対の補償導線を温度計に接続して行うことを特徴とする熱風炉の表面温度測定方法。
2.隣接する複数の区画が、4つの区画であることを特徴とする1記載の熱風炉の表面温度測定方法。
1.熱風炉の鉄皮の内側に取り付けた耐火物の破損状況を、鉄皮に取り付けた熱電対による温度測定結果から判定する熱風炉の表面温度監視方法であって、熱電対は耐火物ごとに区分した鉄皮表面の各区間ごとに一つ取り付け、温度測定は、隣接する複数の区画の熱電対の補償導線を一対にまとめた後、当該一対の補償導線を温度計に接続して行うことを特徴とする熱風炉の表面温度測定方法。
2.隣接する複数の区画が、4つの区画であることを特徴とする1記載の熱風炉の表面温度測定方法。
本発明によれば、以下の効果が得られ、産業上極めて有用である。
1.個々の耐火物毎に設置する熱電対の本数より、補償導線の本数を減らすことが可能である。
2.その結果、熱電対から温度計までの経路における補償導線引き回しや温度計への繋ぎ込みの手間が減少し、補償導線の材料費低減も可能である。
3.表面温度の変化を監視する監視点の数が、熱電対の取り付け個所の数分の1となるので、得られた表面温度から耐火物の破損状況を判定するためのデータ処理装置の処理能力も軽減可能で、安価な装置を構成可能である。監視点の数は、熱電対の結合点の数である。
1.個々の耐火物毎に設置する熱電対の本数より、補償導線の本数を減らすことが可能である。
2.その結果、熱電対から温度計までの経路における補償導線引き回しや温度計への繋ぎ込みの手間が減少し、補償導線の材料費低減も可能である。
3.表面温度の変化を監視する監視点の数が、熱電対の取り付け個所の数分の1となるので、得られた表面温度から耐火物の破損状況を判定するためのデータ処理装置の処理能力も軽減可能で、安価な装置を構成可能である。監視点の数は、熱電対の結合点の数である。
以下、図面を用いて本発明を詳細に説明する。
図1は本発明に係る表面温度測定方法の原理を説明する図で、図において、1は熱風炉、2は温度計、11は内部に張られた耐火物の寸法ごとに区分された鉄皮の1区画、A,B,C,Dは熱電対、a,b,c,dは熱電対A、B、C,Dの補償導線でプラス側、a´,b´,c´,d´はマイナス側、eは熱電対A、B、C,Dのプラス側の補償導線a,b,c,dを一本としたもの、e´は熱電対A、B、C,Dのマイナス側の補償導線a´,b´,c´,d´を一本としたもの、Eは熱電対A、B、C,Dのプラス側の補償導線a,b,c,dをまとめて補償導線eとする結合点(監視点)、E´は熱電対A、B、C,Dのマイナス側の補償導線a´,b´,c´,d´をまとめて補償導線e´とする結合点(監視点)を示す。
図1は本発明に係る表面温度測定方法の原理を説明する図で、図において、1は熱風炉、2は温度計、11は内部に張られた耐火物の寸法ごとに区分された鉄皮の1区画、A,B,C,Dは熱電対、a,b,c,dは熱電対A、B、C,Dの補償導線でプラス側、a´,b´,c´,d´はマイナス側、eは熱電対A、B、C,Dのプラス側の補償導線a,b,c,dを一本としたもの、e´は熱電対A、B、C,Dのマイナス側の補償導線a´,b´,c´,d´を一本としたもの、Eは熱電対A、B、C,Dのプラス側の補償導線a,b,c,dをまとめて補償導線eとする結合点(監視点)、E´は熱電対A、B、C,Dのマイナス側の補償導線a´,b´,c´,d´をまとめて補償導線e´とする結合点(監視点)を示す。
熱電対A、B、C,Dは耐火物ごとに区分した鉄皮表面の各区間11毎に一つ取り付ける。高炉の熱風炉の場合、耐火物は約50cm角の正方形で、鉄皮表面も同寸法に区分し、1区画とする。
所望する検出能力に応じて適宜、隣接する区画数を設定して監視領域を設定する。各監視領域には一つの結合点(監視点)を設ける。区画数が多くなるほど、耐火物が破損した際の、温度の変化量は小さくなる。
監視領域の温度(監視点の温度)は構成する各区画の温度の平均値で、監視領域を構成する区画の数が少ないほど、耐火物が破損した場合の検出能力は向上するが、配線作業など温度計測作業の作業量は増大する。
図は、斜線を施した、隣接する複数の区画が、矩形となる4つの区画11a,11b,11c,11dを監視領域の1単位とし(4点平均法)、4つの区画の夫々に熱電対を取り付けた状態を示す。
温度測定は、区画11a,11b,11c,11dに取り付けられた熱電対A、B、C,Dのプラス側の補償導線a,b,c,dを結合点Eでまとめて補償導線eにまとめ、マイナス側の補償導線a´,b´,c´,d´を結合点E´でまとめて補償導線e´にまとめた後、補償導線e、e´を温度計2に接続して行う。
この場合、補償導線e、e´で測定される温度は区画11a,11b,11c,11dの平均値で、補償導線の本数は1/4となり、温度計のつなぎ込み端子数を減少させ、データ処理能力を軽減することが可能となる。
高炉の熱風炉の表面温度観測を、本発明法で実施した。サーモビューワ法、光ファイバー法でも表面温度観測を実施し、検出能力、計測作業負荷を比較した。
熱風炉の鉄皮表面積は約1000m2で、耐火物は50cm角の正方形で、鉄皮表面も同寸法に区分し、各区画に熱電対を一つ取り付け、監視領域は4つの区画で構成される正方形とし、監視点において、各区画からの計8本の補償導線を2本とし、温度計に繋ぎ込んだ(4点平均法)。
監視領域を設定しない場合、約4000点の熱電対で8000本の補償導線の配線処理が必要であったが、4点平均法によれば補償導線は2000本で、データ処理容量も1/4に削減された。
表面温度監視を200℃±50℃を正常な操業として実施したところ、耐火物が破損した監視領域での温度は約300℃となり、破損した場所を特定することが可能であった。
一方、サーモビューワ法では、保温材で覆われた個所の表面温度測定が不可能であった。また、光ファイバー法では1mピッチでの設置しかできず、個々の耐火物に応じた温度計測とするためには、複数回巻き付けなければならず、設備費が高額であった。
1 熱風炉
2 温度計
11 鉄皮の1区画
A,B,C,D 熱電対
a,b,c,d、e プラス側補償導線
a´,b´,c´,d´、e´ マイナス側補償導線
E プラス側補償導線の結合点(監視点)
E´ マイナス側補償導線の結合点(監視点)
2 温度計
11 鉄皮の1区画
A,B,C,D 熱電対
a,b,c,d、e プラス側補償導線
a´,b´,c´,d´、e´ マイナス側補償導線
E プラス側補償導線の結合点(監視点)
E´ マイナス側補償導線の結合点(監視点)
Claims (2)
- 熱風炉の鉄皮の内側に取り付けた耐火物の破損状況を、鉄皮に取り付けた熱電対による温度測定結果から判定する熱風炉の表面温度監視方法であって、熱電対は耐火物ごとに区分した鉄皮表面の各区間ごとに一つ取り付け、温度測定は、隣接する複数の区画の熱電対の補償導線を一対にまとめた後、当該一対の補償導線を温度計に接続して行うことを特徴とする熱風炉の表面温度測定方法。
- 隣接する複数の区画が、4つの区画であることを特徴とする請求項1記載の熱風炉の表面温度測定方法。
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---|---|---|---|
JP2006282558A JP2008101933A (ja) | 2006-10-17 | 2006-10-17 | 鋼構造物の表面温度測定方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009293986A (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-17 | Denso Corp | 半導体装置 |
CN107822707A (zh) * | 2017-11-30 | 2018-03-23 | 中国科学技术大学 | 一种射频消融方法及系统 |
CN109797005A (zh) * | 2017-11-17 | 2019-05-24 | 内蒙古伊泰化工有限责任公司 | 提高水煤浆气化炉表面温度监控可靠性的方法及系统 |
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2006
- 2006-10-17 JP JP2006282558A patent/JP2008101933A/ja active Pending
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