JP2008101708A - スプライン結合構造及びスプライン装置 - Google Patents

スプライン結合構造及びスプライン装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008101708A
JP2008101708A JP2006285260A JP2006285260A JP2008101708A JP 2008101708 A JP2008101708 A JP 2008101708A JP 2006285260 A JP2006285260 A JP 2006285260A JP 2006285260 A JP2006285260 A JP 2006285260A JP 2008101708 A JP2008101708 A JP 2008101708A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
spline
shaft
stabilizer bar
coupled
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006285260A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4916273B2 (ja
Inventor
Shuji Kamiya
修二 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chuo Hatsujo KK
Chuo Spring Co Ltd
Original Assignee
Chuo Hatsujo KK
Chuo Spring Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chuo Hatsujo KK, Chuo Spring Co Ltd filed Critical Chuo Hatsujo KK
Priority to JP2006285260A priority Critical patent/JP4916273B2/ja
Publication of JP2008101708A publication Critical patent/JP2008101708A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4916273B2 publication Critical patent/JP4916273B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

【課題】 作業効率がよく、低コストでありながら、ガタつきのないスプライン結合を実現する。
【解決手段】 スタビライザバー10の先端にテーパ部10bを形成し、リテーナ14の端部14aの内面の一部にテーパ部14dを形成し、ボルト16で締め上げて固定する。スタビライザバー10と筒部材12の結合体をリテーナ14の内筒面に押し付けるため、軸スプライン部10aと穴スプライン部12aのはめあいを「しまりばめ」にしなくても、係合緊密度を容易に増大させることができる。機械加工が容易となるため、作業効率が向上し、コストを低下させることができるとともに、ガタつきのないスプライン結合を実現することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明はスプライン結合構造に関する。特に、がたつきが防止されたスプライン結合構造に関する。
スプライン結合は、第1の部材に形成されたスプライン溝と第2の部材に形成されたスプライン溝とをそれぞれ噛み合わせる結合である。このような結合構造は、互いに相反する方向へ回転しやすい2部材を、回転を抑制しながら結合する場合に適している。スプライン結合は、例えば、特許文献1に示されているような、車両に搭載されるスタビライザにおいて採用されている。スタビライザは旋回走行中の車両のロール運動を抑制するために搭載される。スタビライザの一例を以下に示す。
図3に示すように、特許文献1のスタビライザは、左右に分割されたスタビライザバー50,52を有している。スタビライザバー50,52はそれぞれ車体に保持されている。スタビライザバー50,52のそれぞれの一端は前側の左右の車輪にそれぞれ接続されており、それぞれの他端はアクチュエータ54内において連結されている。
図4に示すように、アクチュエータ54はブラシレスモータ56と減速機構58を有している。減速機構58は不思議遊星歯車機構である。ブラシレスモータ56のロータ60にはサンギア62がスプライン結合されている。サンギア62は、初段プラネタリアギア64に噛み合うように配置されている。初段プラネタリアギア64はサンギア66に回転可能に支持されているとともに、スタビライザバー50の軸(サンギア62,66の軸でもある)を中心に回転可能に支持されている。初段プラネタリアギア64は、リングギア70にも噛み合うように配置されている。即ち、初段プラネタリアギア64は、サンギア62とリングギア70との間で自転しつつ、スタビライザバー50の軸を中心として公転するように支持されている。リングギア68,70は相互に歯数が異なる内歯歯車である。リングギア68,70に噛み合う共通の遊星歯車として2段目のプラネタリアギア72を有している。プラネタリアギア72はスタビライザバー50の軸を中心として公転可能に支持されている。また、2段目のプラネタリアギア72は、サンギア66にも噛み合うように配置されている。即ち、2段目のプラネタリアギア72は、サンギア66とリングギア68,70との間で自転しつつ、スタビライザバー50の軸を中心として公転するように支持されている。
スタビライザバー50の一端はリングギア68の軸受部68bにスプライン結合されている。軸受部68bは、リングギア68を構成するエンドプレート68eと一体成型されている。即ち、スタビライザバー50の一端はリングギア68に一体的に結合されている。リングギア68は軸受50aを介してハウジング74の内面に回転可能に支持されている。スタビライザバー50の他端は、軸受50bを介して蓋部材78の内面に回転可能に支持されている。
また、スタビライザバー52の一端はエンドプレート52eに一体成型されている。エンドプレート52eはハウジング74にスプライン結合されている。ハウジング74の内側にはリングギア70が一体的に形成されている。即ち、スタビライザバー52の一端はリングギア70に一体的に接合されている。
減速機構58はブラシレスモータ56と連結されている。ブラシレスモータ56のロータ60はスタビライザバー50を中心として回動可能に支持されている。ブラシレスモータ56のステータ76はロータ60の周囲を取り囲むようにハウジング74の内面に固着されている。ロータ60は円筒形状であり、両端は軸受60bを介してハウジング74と蓋部材78の内面に回転可能に支持されている。
ブラシレスモータ56が回転されると、リングギア68,70が相対的に駆動され、リングギア68,70にそれぞれ結合されているスタビライザバー50,52が駆動される。スタビライザバー50の軸回転は、ハウジング74内に配置されている回転センサ80によって検出される。アクチュエータ54によって、スタビライザバー50,52のねじり力は可変制御され、車体のロール運動が抑制される。
上述の特許文献1のスタビライザでは、スタビライザバー50,52をアクチュエータ54に接続する手段としてスプライン結合が多く採用されている。分割された2本のスタビライザバー50,52は独自に回転可能であって、車体のロール方向に応じて、2本のスタビライザバー50,52の回転方向が変化する。このため、スプライン結合のはめあいが、結合後も軸方向に若干動くような、いわゆる「すきまばめ」であると、がたつきによって回転方向が変化する時に異音が発生してしまう。
ガタつきのないスプライン結合を実現するためには、通常、はめあいにしめしろを持たせた、いわゆる「しまりばめ」にすることが行われる。例えば、一方のスプライン溝にリード角を付けてリードスプラインとし、他方のスプライン溝に圧入して嵌合すれば、がたつきがなく、異音が発生しないスプライン結合を実現することができる。しかしながら、「しまりばめ」を行うためには高い機械加工精度が要求されるため、コストの増加と作業効率の低下は免れない。従って、「すきまばめ」でありながら、がたつきのないスプライン結合の実現が望まれていた。
特許文献1のスタビライザでは、スタビライザバー50の一端に外側歯部を有する軸スプライン50sが形成されている。リングギア68の軸受部68bの内側に、内側歯部を有する穴スプライン68sが形成されている。穴スプライン68sには軸スプライン50sが嵌合されている。軸スプライン50sの外面には、軸方向に伸びる所定長さの溝形状の切欠部50cが形成されている。切欠部50cには歯形弾性部材82が装着されている。歯形弾性部材82は、弾性を有する樹脂によって形成されている。歯形弾性部材82は、穴スプライン68sの内側歯部に噛み合う外側歯部を有しており、軸スプライン50sの外側歯部の寸法より若干大きい寸法に設定されている。歯形弾性部材82は左右対称断面を有しており、穴スプライン68sの中心軸を通る直径上に歯の頂部が位置するように構成されている。スタビライザバー50は、軸スプライン50sの切欠部50cに歯形弾性部材82が圧入された状態で、穴スプライン68sに挿入されている。このとき歯形弾性部材82は、圧縮されながら穴スプライン68sの内側歯部に噛み合っており、軸スプライン50sは歯形弾性部材82の弾性力によって半径方向に押圧されている。
上記の構成によれば、穴スプライン68sと軸スプライン50sのはめあいは「すきまばめ」であるため、人間の腕力程度の軽荷重で両者を結合することができる。しかも穴スプライン68sに軸スプライン50sを挿入した後は、歯形弾性部材82の弾性力によって、軸スプライン50sを穴スプライン68sに密着させることができる。特許文献1のスタビライザでは、「すきまばめ」でありながら、ガタつきのないスプライン結合を実現することができる。
特開2006−27525号公報
特許文献1のスプライン結合では、軸スプライン50sを穴スプライン68sに密着させるための部材(歯形弾性部材82)が不可欠となる。このため、軸スプライン50sに切欠部50cを形成しなければならず、また、組み付け時には軸スプライン50sに切欠部50cに歯形弾性部材82を圧入する作業が必要となる。したがって、組み付け作業効率が低下するとともに、コストが増大してしまう。
本発明は上記の問題を鑑みて創作されたものであり、作業効率がよく、低コストでありながら、ガタつきのないスプライン結合を実現することができる技術を提供することを目的とする。
本発明のスプライン結合は、第1の部材と第2の部材とを結合するスプライン結合構造である。第1の部材は一方の端部に形成されたテーパ面とスプライン溝を有している。第2の部材は、第1の部材のテーパ面と当接するテーパ面と、第1の部材のスプライン溝に係合するスプライン溝を有している。そして、第1の部材を第2の部材に向かって移動させて両部材を結合させた状態では、第1の部材と第2の部材の両スプライン溝が係合するとともに、第1の部材と第2の部材の両テーパ面が当接して第1の部材が第2の部材のテーパ面に案内されて移動することで両スプライン溝が押し付けあっている。
このスプライン結合では、第1の部材と第2の部材とが結合される際に、第1の部材のテーパ面と第2の部材のテーパ面とが当接する。第1の部材のテーパ面と第2の部材のテーパ面とが当接すると、第1の部材が第2の部材のテーパ面に沿ってスライドするため、第1の部材は、第2の部材のテーパ面が形成されている側と反対側へ移動する。この移動によって、第1の部材は第2の部材に押し付けられるため、スプライン溝同士が緊密に係合する(すなわち、緊密に噛み合う)。従って、ガタつきのないスプライン結合を実現することができる。
また、第1の部材と第2の部材にテーパ面を形成するだけなので、従来技術のようにスプライン溝の一部に切欠部を設ける必要はなく、また、歯形弾性部材も必要がない。このため、両者の組み付け作業を効率的に行うことができ、また、低コストで製造することができる。
上記のスプライン結合構造では、第1の部材は棒状の部材であり、第2の部材は第1の部材の一方の端部を受け入れる穴を備えた部材であってもよい。これによれば、スプライン溝を形成する領域を広く確保することができるため、より強固な結合構造を実現することができる。
上記のスプライン結合構造は、スタビライザバーとアクチュエータとの結合に用いることができる。すなわち、第1の部材は、車両に搭載されて車輪にねじりトルク(ねじり力)を伝達するスタビライザバーであり、第2の部材はスタビライザバーのねじりトルクを制御するアクチュエータのロータとすることができる。
車両のロール方向が変化するとスタビライザバー(ロータ)の回転方向が変化するため、スプライン結合のはめあいが「すきまばめ」であると、互いに形成されたスプライン溝の歯がぶつかり合って異音を発生させる。このスプライン結合に上記のスプライン結合構造を採用することによって、たとえはめあいを「すきまばめ」としても、がたつきを防止し、異音の発生を回避することができる。
また、本発明は、スプライン溝同士のがたつきが防止された新規なスプライン装置を提供する。すなわち、本発明のスプライン装置は、スプライン軸と、そのスプライン軸の一端を受け入れる穴が形成された被結合部材とを備えたスプライン装置である。スプライン軸は、前記一端の端面に形成されたテーパ面と、前記一端の近傍の外周面に形成されたスプライン溝とを有している。被結合部材は、穴の底部に形成されたテーパ面と、穴の内周面に形成されたスプライン溝とを有している。スプライン軸のテーパ面は周方向の少なくとも一部に形成される一方で、被結合部材のテーパ面は周方向の一部にのみ形成されておいる。そして、スプライン軸の一端が被結合部材の穴に受け入れられて両部材が結合した状態では、スプライン軸と被結合部材の両スプライン溝が係合し、かつ、スプライン軸と被結合部材の両テーパ面が当接してスプライン軸が軸直角方向に移動することで両スプライン溝の周方向の一部同士が押し付けあっている。
このスプライン装置でも、上述したスプライン結合構造を利用している。このため、上述したスプライン結合構造により得られる作用効果を奏することができる。
なお、上記のスプライン装置においては、スプライン軸のテーパ面が周方向に一巡するように形成されていることが好ましい。スプライン軸のテーパ面を周方向の全ての方向に形成することで、スプライン軸と被結合部材との周方向の位置関係を調整することなく、両者を結合することができる。
本発明のスプライン結合構造では、スプライン溝のはめあいを「しまりばめ」としなくても、がたつきを防止することができる。本発明によれば、スプライン結合のはめあいを「すきまばめ」とすることが可能となるため、機械加工が容易となる。作業効率がよく、低コストでありながら、ガタつきのないスプライン結合を実現することができる。
本発明の好ましい実施形態を列記する。
(形態1) 第2の部材は、第1の部材のスプライン溝と係合するスプライン溝を有する部材と、第1の部材のテーパ面と当接するテーパ面を有する部材とを備えている。
(形態2) 第1の部材は略円柱形状であり、先端を面取りするようにテーパ面が形成されている。第2の部材は、一端が閉じられた略円筒形状であり、その閉じられた側の内面には第1の部材のテーパ面とテーパ角の等しいテーパ面が形成されている。第1の部材のテーパ面は軸を中心として一巡するように形成されているが、第2の部材のテーパ面は周方向の一部にのみ形成されている。
本発明を具現化した一実施例を図を参照して説明する。本実施例のスプライン結合構造は、車両に搭載されるスタビライザにおいて、スタビライザバーとアクチュエータのロータとの結合に採用されている。ここでは、本発明に係るスプライン結合構造についてのみ説明することとし、スタビライザのその他の部分の構造の説明については先述の従来技術(図3及び図4参照)の説明を以って省略する。
図1に示すように、スタビライザバー10の一端にはスプライン溝が形成されている(以降、スタビライザバー10のスプライン溝が形成されている部分を軸スプライン部10aということがある)。軸スプライン部10aの各スプライン溝は、スタビライザバー10の軸方向に平行に形成されている。軸スプライン部10aの先端にはテーパ形状のテーパ部10bが形成されている。テーパ部10bは、スタビライザバー10の軸回りに一巡している。スタビライザバー10の軸スプライン部10a側の端面の中心にはボルト16用の雌ねじ部10cが形成されている。
軸スプライン部10aには、両端が開放された略円筒形状の筒部材12が外嵌されている。筒部材12は、スタビライザバー10の軸方向に平行に伸びる内筒面と外筒面を有している。筒部材12の内筒面にはスプライン溝が形成されている(以降、筒部材12のスプライン溝が形成されている部分を穴スプライン部12aということがある)。穴スプライン部12aの各スプライン溝は、筒部材12の軸方向(すなわち、スタビライザバー10の軸方向)に平行に形成されている。穴スプライン部12aと軸スプライン部10aはスプライン結合しており、はめあいが「すきまばめ」となるように設定されている。スタビライザバー10と筒部材12が結合した状態では、スタビライザバー10のテーパ部10bが筒部材12の端部より外側へ突出している。筒部材12の一端(図1の左端)には、その外周面にねじ部12bが形成されている。なお、筒部材12には、減速機構を介してアクチュエータのロータが接続されるようになっている(図3,4参照)。
筒部材12の反スタビライザバー側には、一端が開放された略円筒形状のリテーナ14が外嵌されている。リテーナ14は、スタビライザバー10の軸方向に平行に伸びる内筒面を有している。リテーナ14の内筒の径は筒部材12の外径に等しい。リテーナ14の内筒面には雌ねじ部14fが形成されている。リテーナ14の雌ねじ部14fと筒部材12のねじ部12bは螺合しており、これによって、筒部材12とリテーナ14が一体化されている。
図1と図2に示すように、リテーナ14の端部14aの内面には、スタビライザバー10の軸と同心円の略ドーナツ形状の2つの平面14b,14cが2段に形成されている。中心側の平面14bと外周側の平面14cとの間の段部の一部にテーパ部14dが形成されている(すなわち、図2に示すように、テーパ部14dは周方向の一部に形成されている)。テーパ部14dのテーパ角は、スタビライザバー10のテーパ部10bのテーパ角に等しい。端部14aの中心にはボルト16を挿入するための貫通穴14eが形成されている。
スタビライザバー10と筒部材12の結合体の一端にリテーナ14が外嵌された状態で、リテーナ14の貫通穴14eにボルト16が挿入されると、それに続いてボルト16はスタビライザバー10の雌ねじ部10cに螺入される。ボルト16を締め上げることによって、リテーナ14とスタビライザバー10および筒部材12の結合体とが軸方向に接近し、やがてスタビライザバー10のテーパ部10bとリテーナ14のテーパ部14dとが接触する。さらにボルト16が締め上げられると、スタビライザバー10はテーパ部14dに沿ってスライドし、テーパ部14dが形成されている側の反対側(図1と図2では下側)へ軸直角方向に移動する。これによって、テーパ部14dが形成されている側の反対側において、軸スプライン部10aと穴スプライン部12aの係合緊密度は増大する。すなわち、軸スプライン部10aが穴スプライン部12aに押し付けられ、両者が緊密に係合する。
ここで、軸スプライン部10aと穴スプライン部12aのはめあいを「しまりばめ」とすると、スプライン部10a,12aに高い機械加工精度が要求される。例えば、スタビライザバーにリードスプライン溝を形成するためには、まず、素材を機械加工によっておおまかに切削(素材の荒削り)して一次成形体を成形する。次に、熱処理を行って一次成形体を硬化させる。硬化した一次成形体を再度機械加工(精密切削)によってスプライン溝を成形する。硬化した素材の切削は容易ではないが、熱処理前にリードスプライン溝を成形すれば、熱処理によってリードスプライン溝が変形してしまう。このため、高い加工精度を出すためには、熱処理後に切削せざるを得ない。また、高い切削技術を以ってしても、高い加工精度を出すことは容易ではないため、実際には、機械加工後の組付けにあたって、軸スプライン部10aと穴スプライン部12aとを選択的に嵌合しなければならない。これではコストの増大と作業効率の低下は免れない。
本実施例では、軸スプライン部10aと穴スプライン部12aのはめあいが「すきまばめ」に設定されているため、高い機械加工精度が要求されず、スタビライザバー10と筒部材12は、スプライン溝を成形した後に熱処理を行うことができる。例えば、スタビライザバー10は、素材を機械加工(切削)によって荒加工し、次いで、荒加工後の成形体を転造することによってスプライン溝を成形し、最後に熱処理をすることによって製作することができる。したがって、熱処理前の金属(機械加工の容易な金属)に対して機械加工を行うため、機械加工を容易に行うことができる。また、スプライン溝を転造によって成形できるため、効率的(短時間)に成形することができる。これによって、軸スプライン部10aと穴スプライン部12aのはめあいを「しまりばめ」とする場合と比較して、飛躍的に製造コストを抑えることができる。
また、本実施例では、スタビライザバー10の先端にテーパ部10bを形成し、リテーナ14の端部14aの内面の一部にテーパ部14dを形成し、テーパ部10bがテーパ部14dに押付けられるようにボルト16を締め上げることで、軸スプライン部10aと穴スプライン部12aの係合緊密度を増大させることができる。このため、軸スプライン部10aと穴スプライン部12aのはめあいを「すきまばめ」としても、軸スプライン部10aと穴スプライン部12aのがたつきが防止され、「すきまばめ」した際に軸スプライン部10aと穴スプライン部12a間のバックラッシュによって生ずる異音の発生を抑えることができる。
なお、上述した実施例では、スタビライザバー10の軸回りに一巡するテーパ面を形成したが、このような例に限られず、スタビライザバー10の周方向の一部にテーパ面を形成するようにしてもよい。この場合は、スタビライザバー10とリテーナ14の両テーパ面が当接するように、両者の周方向の位置関係を調整して嵌合する必要がある(すなわち、本実施例では、スタビライザバー10の軸回りに一巡するテーパ面を形成することで、スタビライザバー10とリテーナ14の周方向の位置関係を調整する必要がない。)。
また、上述した実施例では、スタビライザバー10(軸スプライン)と結合する穴スプライン側の部材を、筒部材12とリテーナ14の2部材で構成したが、本発明はこのような形態に限られず、筒部材12とリテーナ14を一体(一部品)として穴スプライン側の部材を製作するようにしてもよい。
また、上述した実施例では、本発明のスプライン結合構造をスタビライザに適用した例であったが、本発明はこのような実施例に限られず、例えば、減速機付きモータの出力を伝達する伝達部に本発明のスプライン結合構造を適用することもできる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
本実施例のスプライン結合構造を説明するための要部断面図。 リテーナのA視。 従来のスタビライザの斜視図。 従来のスタビライザのアクチュエータの断面図。
符号の説明
10:スタビライザバー、10a:軸スプライン部、10b:テーパ部、10c雌ねじ部、10d:端面
12:筒部材、12a:穴スプライン部
14:リテーナ、14a:端部、14b:平面、14c:平面、14d:テーパ部、14e:貫通穴
16:ボルト
50:スタビライザバー、50a:軸受、50b:軸受、50c:切欠部、50s:軸スプライン
52:スタビライザバー、50e:エンドプレート
54:アクチュエータ
56:ブラシレスモータ
58:減速機構
60:ロータ、60b:軸受
62:サンギア
64:プラネタリアギア
66:サンギア
68:リングギア、68b:軸受部、68e:エンドプレート、68s:穴スプライン
70:リングギア
72:プラネタリアギア
74:ハウジング
76:ステータ
78:蓋部材
80:回転センサ
82:歯形弾性部材

Claims (5)

  1. 第1の部材と第2の部材とを結合するスプライン結合構造であって、
    第1の部材は一方の端部に形成されたテーパ面とスプライン溝を有しており、
    第2の部材は、第1の部材のテーパ面と当接するテーパ面と、第1の部材のスプライン溝に係合するスプライン溝を有しており、
    第1の部材を第2の部材に向かって移動させて両部材を結合させた状態では、第1の部材と第2の部材の両スプライン溝が係合するとともに、第1の部材と第2の部材の両テーパ面が当接して第1の部材が第2の部材のテーパ面に案内されて移動することで両スプライン溝が押し付けあっていることを特徴とするスプライン結合構造。
  2. 第1の部材は棒状の部材であり、第2の部材は第1の部材の一方の端部を受け入れる穴を備えた部材であることを特徴とする請求項1に記載のスプライン結合構造。
  3. 第1の部材は車両に搭載されて車輪にねじりトルクを伝達するスタビライザバーであり、第2の部材はスタビライザバーのねじりトルクを制御するアクチュエータのロータであることを特徴とする請求項1又は2に記載のスプライン結合構造。
  4. スプライン軸と、そのスプライン軸の一端を受け入れる穴が形成された被結合部材とを備えたスプライン装置であり、
    スプライン軸は、前記一端の端面に形成されたテーパ面と、前記一端の近傍の外周面に形成されたスプライン溝とを有しており、
    被結合部材は、穴の底部に形成されたテーパ面と、穴の内周面に形成されたスプライン溝とを有しており、
    スプライン軸のテーパ面は周方向の少なくとも一部に形成される一方で、被結合部材のテーパ面は周方向の一部にのみ形成されており、
    スプライン軸の一端が被結合部材の穴に受け入れられて両部材が結合した状態では、スプライン軸と被結合部材の両スプライン溝が係合し、かつ、スプライン軸と被結合部材の両テーパ面が当接してスプライン軸が軸直角方向に移動することで両スプライン溝の周方向の一部同士が押し付けあっていることを特徴とするスプライン装置。
  5. スプライン軸のテーパ面が周方向に一巡するように形成されていることを特徴とする請求項4に記載のスプライン装置。
JP2006285260A 2006-10-19 2006-10-19 スプライン結合構造及びスプライン装置 Active JP4916273B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006285260A JP4916273B2 (ja) 2006-10-19 2006-10-19 スプライン結合構造及びスプライン装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006285260A JP4916273B2 (ja) 2006-10-19 2006-10-19 スプライン結合構造及びスプライン装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008101708A true JP2008101708A (ja) 2008-05-01
JP4916273B2 JP4916273B2 (ja) 2012-04-11

Family

ID=39436189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006285260A Active JP4916273B2 (ja) 2006-10-19 2006-10-19 スプライン結合構造及びスプライン装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4916273B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015218450A (ja) * 2014-05-14 2015-12-07 三井金属アクト株式会社 ドア開閉装置

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5258453A (en) * 1975-11-10 1977-05-13 Hitachi Ltd Magnetron
JPS6212020A (ja) * 1985-07-10 1987-01-21 スイツチズ インコ−ポレ−テツド 自動調節スイツチ装置
JP2006027525A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Aisin Seiki Co Ltd スタビライザ制御装置

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5258453A (en) * 1975-11-10 1977-05-13 Hitachi Ltd Magnetron
JPS6212020A (ja) * 1985-07-10 1987-01-21 スイツチズ インコ−ポレ−テツド 自動調節スイツチ装置
JP2006027525A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Aisin Seiki Co Ltd スタビライザ制御装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015218450A (ja) * 2014-05-14 2015-12-07 三井金属アクト株式会社 ドア開閉装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4916273B2 (ja) 2012-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5003412B2 (ja) トルク伝達用継手及び電動パワ−ステアリング装置
EP1970598A1 (en) Feed screw mechanism
US20180195602A1 (en) Worm reducer
US10378639B2 (en) Reducer of electric power steering apparatus
JPH10281235A (ja) 動力伝達装置
WO2014103784A1 (ja) パワーステアリング装置
US8863600B2 (en) Rack and pinion steering device
US9347534B2 (en) Ball screw device and electric power steering system including the same
JP2014105760A (ja) リングギヤの取付構造
JP2008174024A (ja) 電動式パワーステアリング装置
WO2012086678A1 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008290593A (ja) 舵角比可変ステアリング装置
JP4916273B2 (ja) スプライン結合構造及びスプライン装置
JP2010007810A (ja) 減速装置及びそれを備えた電動パワーステアリング装置
EP3378732A1 (en) Power steering device and steering device with same
WO2016093247A1 (ja) ウォーム減速機及び電動アシスト装置
JP5136233B2 (ja) 電動式パワーステアリング装置
JP2006069517A (ja) 電動式パワーステアリング装置
TWI285712B (en) Hypoid geared motor and connection structure between motor pinion and hypoid pinion
JP2006206005A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2005337412A (ja) 減速機構付きねじ機構
JP2009214804A (ja) 電動式パワーステアリング装置
JP2008057630A (ja) 歯車の固定構造および回転−直動変換機構
KR102303050B1 (ko) 마찰 파동 감속기
JP2006290237A (ja) 電動パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090903

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111004

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111129

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120124

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120124

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150203

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4916273

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250