JP2008101647A - シールリング付シェル型ニードル軸受 - Google Patents

シールリング付シェル型ニードル軸受 Download PDF

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丈洋 工藤
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Abstract

【課題】軸受の方向性をなくすことで、組込みが容易で、且つ、潤滑油の流れる方向に関わらず貫通油量を略等しく制御することができるシールリング付シェル型ニードル軸受を提供する。
【解決手段】シールリング付シェル型ニードル軸受30は、内周面に軌道面31aを、両端部に一対の内向きフランジ部31b,31bを、それぞれ有するシェル31と、円周方向に亙って複数のポケット32aを有する保持器32と、軌道面31aに沿って転動自在となるように、各ポケット32a内に保持される複数のニードル33と、シェル31の内側で、保持器32の軸方向両端面32b,32bと一対の内向きフランジ部31b,31bとの間に設けられる円筒形状の一対のシールリング34,34と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、シールリング付シェル型ニードル軸受に関する。
従来、オートマチックトランスミッションには、すべり軸受(ブッシュ)が多数使用されているが、ブッシュの焼き付き対策や低トルク化のため、シェル型ニードル軸受が代用されつつある。
ブッシュからシェル型ニードル軸受に置き換えるに際しては、ブッシュと同レベルの潤滑剤の貫通油量となるようにシェル型ニードル軸受にシールリングを組み込んだものが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
具体的に、図10に示すように、シェル型ニードル軸受100では、シェル101内に保持器102に案内された複数のニードル103が配置されると共に、シェル101のフランジ部101aと保持器102の端面との間に貫通油量を制御するシールリング104が設けられている。
特開平6−294418号公報 特開2000−291669号公報 実公平6−23776号公報
ところで、図10に記載のシェル型ニードル軸受100では、シールリング104が軸受100の片側にのみ組み込まれているため、軸受に方向性が生じてしまう。このため、シェル型ニードル軸受100をハウジングに組込む際に軸受の方向を確認する必要がある。また、図11に示すように、図10の矢印A方向から潤滑油が流れた場合と、矢印B方向から潤滑油が流れた場合とでは、貫通油量に大きな差が生じてしまうという課題がある。
本発明は、上述の様な事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、軸受の方向性をなくすことで、組込みが容易で、且つ、潤滑油の流れる方向に関わらず貫通油量を略等しく制御することができるシールリング付シェル型ニードル軸受を提供することにある。
(1) 内周面或は外周面に軌道面を、両端部に一対のフランジ部を、それぞれ有するシェルと、
円周方向に亙って複数のポケットを有する保持器と、
前記軌道面に沿って転動自在となるように、前記各ポケット内に保持される複数のニードルと、
前記シェルの内側或は外側で、前記保持器の軸方向両端面と前記一対のフランジ部との間に設けられる円筒形状の一対のシールリングと、
を備えることを特徴とするシールリング付シェル型ニードル軸受。
本発明のシールリング付シェル型ニードル軸受は、保持器の軸方向両端面とシェルの一対のフランジ部との間に一対のシールリングを設けたので、軸受の方向性がなくなり、ハウジング等への組込みが容易になるとともに、潤滑油の流れる方向に関わらず貫通油量を略等しく制御することができる。
以下、本発明の一実施形態に係るシールリング付シェル型ニードル軸受について図面を参照して詳細に説明する。
シールリング付シェル型ニードル軸受30は、オートマチックトランスミッション内のギアトレイン間、ギア軸とハウジングとの間、或は、オイルポンプギアの側方等に配置される。このシェル型ニードル軸受30は、図1に示すように、シェル(鍔付外輪)31と、保持器32と、複数のニードル33と、円筒形状の一対のシールリング34,34と、を備え、図示しない軸(或は内輪部材)を回転自在に支持している。
シェル31は、内周面に軌道面31aを、両端部に一対の内向きフランジ部31b,31bを、それぞれ有する。
保持器32は、SPCC、S10C、AISI−1010、SCM415、SK5、SUJ2等の鋼製、或はポリアミド46、ポリアミド66、PPS等の樹脂製であり、円周方向に亙って複数のポケット32aを有する。ここで、鋼製の保持器32は、溶接保持器かプレス保持器、或は削り出しによって加工される。また、鋼製の保持器32は、従来のような浸炭窒化や塩浴軟窒化処理(タフトライド)の熱処理が施されてもよいが、40mm以上の軸径のニードル軸受に適用される板厚の薄い保持器の場合、保持器32の熱処理変形によりニードル33が軌道面31aと保持器32の外径面との間に潜り込む可能性がある。このため、このような熱処理変形を抑えるため、保持器32は、タフトライドSQ(single quench)処理、NV窒化処理等が採用されている。
ニードル33は、シェル31の軌道面31aに沿って転動自在となるように、保持器32の各ポケット32a内に転動自在に保持され、また、その両端部にはクラウニング加工が施されている。
一対のシールリング34,34は、シェル31の内側で、潤滑油の流れの下流側となる保持器32の軸方向両端面32b,32bと内向きフランジ部31b,31bとの間に、軸に案内された状態で配置され、潤滑油の流れる方向に関わらずこのニードル軸受30を貫通する潤滑油の量を略等しく規制する。一対のシールリング34,34は、S10C,S35C等の炭素鋼、SPCC、SPCE、SUJ2等の鋼製であってもよいし、ポリアミド46、ポリアミド66、PPS等の樹脂製であってもよい。また、一対のシールリング34は、同一構成のものを使用したほうがより方向性がなくなり好ましい。
また、シールリング34は、軸の外径よりも僅かに大きく、シェル31の内径よりも僅かに小さな外径を有するフローティングシールである。例えば、軸の外径が45mmで寸法公差を+0.003〜+0.019とするのに対して、シールリング34の内径は45mmで寸法公差を+0.049〜+0.065としている。従って、軸の外径とシールリング34の内径との間には、シールリング34と軸間で摩耗を防止し、且つ、貫通油量を規制するように、互いに同心に配置された場合、0.03〜0.06mm程度の隙間が設けられている。
本実施形態のシェル型ニードル軸受30は、10〜100mm以下の軸径、10〜30mmの幅、1〜5mmの軸受断面高さ、を有するものが使用されるが、薄肉化したシェル型ニードル軸受30(例えば、軸受断面高さ1〜2.5mm)では、シールリング34も薄肉化される。このため、上述した鋼製からなるシールリング34では、プレス加工(本実施形態では、後述する寸法規制工程、抜き工程、再抜き工程)が施されて、加工硬化により表面硬さが向上することから、後工程で熱処理を行わずに成形することができ、熱処理による変形を生じない良好な寸法精度を持ったものとなる。
具体的に、鋼製のシールリング34は、例えば、以下の4つの例の加工方法によって形成される。
[第1例の加工方法]
この加工方法の場合には、先ず、図2の(A)に示す様な、素材となる、軟鋼板、ステンレス鋼板等の金属板1にピアス加工を施して、図2の(B)に示す様な、円孔2を有する第一予備中間素材3を得る。次いで、この第一予備中間素材3に、この円孔2の周囲を上記金属板1に対し直角に、全周に亙って折り曲げるバーリング加工を施す事により、図2の(C)に示す様な、円筒状部4を有する第二予備中間素材5とする。この円筒状部4の容積、特に軸方向長さは、造るべきシールリングの容積、特に軸方向長さよりも大きくしている。
上記第二予備中間素材5の円筒状部4には、続く寸法規制工程で塑性加工を施して、この円筒状部4を、図2の(D)に示した、第一中間円筒状素材6とする。上記寸法規制工程では、所定の内径を有する円筒状の内周面を有する、図示しない金型により上記円筒状部4の外周面を拘束すると共に、この円筒状部4の内周面を拘束しない状態で、互いに同心に配置されて軸方向に遠近動する1対の平坦面同士の間(例えば、上記金型の端部内周面に形成した受段部と、この金型に内嵌した押型の先端面との間)で、上記円筒状部4を軸方向に、所望寸法、即ち、得るべきシールリングの軸方向寸法にまで押圧(塑性変形しつつ軸方向に圧縮)する。この様にして行なう、軸方向に圧縮される塑性変形に伴って、上記円筒状部4の外径及び軸方向寸法が所定値に規制されると共に、余肉が径方向内方に膨出して、上記第一中間円筒状素材6となる。この第一中間円筒状素材6の内径寸法は、得るべきシールリングの内径寸法よりも小さい。
図2に示した実施の形態の場合には、図2の(E)に示す様に、上記第一中間円筒状素材6を形成した後に切り離し工程を行なって、この第一中間円筒状素材6を上記金属板1から切り離す。この切り離し工程は、プレス機を使用した打ち抜き加工により行なう。
この様にして、上記金属板1から切り離した、上記第一中間円筒状素材6には、続いて、内径寸法を適正値(得るべきシールリングの内径寸法)にまで拡げる、扱き加工を施す。この扱き加工を施す工程では、上記第一中間円筒状素材6の外周面を、外径が拡がらない様に拘束しつつ、この第一中間円筒状素材6の内径側に適切な(得るべきシールリングの内径寸法に一致する)外径寸法を有する扱きパンチを、軸方向一端側{図2の(F)の上側}から押し込む。この様な扱きパンチの押し込みにより、上記第一中間円筒状素材6の内周面部分に存在する余肉を軸方向他端側{図2の(F)の下側}に集めて、図2の(F)に示す様な、この軸方向他端部内周面に内向フランジ状の余肉鍔部7を有する、第二中間円筒状素材8とする。
この第二中間円筒状素材8は、次の余肉除去工程に送り、上記余肉鍔部7を除去する。この余肉除去工程では、この第二中間円筒状素材8の内側に適切な(得るべきシールリングの内径寸法に一致する)外径寸法を有する打ち抜きパンチを挿入する事により、上記余肉鍔部7を除去して、図2の(G)に示す様なシールリング34とする。
尚、このシールリング34の加工作業は、上記図2の(G)の段階で終了する事もできるが、この図2の(G)の段階で、上記シールリング34の内周面の内径或いは性状を所望通りにする事が難しければ、図2の(H)に示す様に、上記シールリング34の内周面を扱き治具により擦る、再扱きを行なっても良い。
何れにしても、得られたシールリング34は、このシールリング34に所定の加工を施す、本発明とは別の工程に送る。この様に別の工程に送られる、このシールリング34は、外径及び軸方向寸法と内径寸法とを、それぞれ適正値に規制されているので、軸方向端部を旋削等により削り取る必要がない。又、押し出し加工のような大きな加工力を必要とする加工を行なう必要がなく、上記シールリング34の製造コストを低く抑えられる。
このような第1例の加工方法は、内径、外径、軸方向寸法を適正値に規制したシールリング34を、工業的に大量生産が可能で、しかも低コストで構成でき、且つ、運転経費が嵩む事もない加工装置により造れる。即ち、得られるシールリング34は、寸法規制工程で外径及び軸方向寸法を、扱き工程と余肉除去工程とにより内径寸法を、それぞれ適正値に規制されるので、軸方向端部を旋削等により削り取る事なく、これら各寸法を何れも適正値とした、高精度な円筒状のシールリング34を得られる。
[第2例の加工方法]
図3〜7は、第2例の加工方法を示している。本例の場合、図3の(A)→(G)に示す工程を順次行なう事で、金属板1をシールリング34に加工する。この工程に就いては、第1例の加工方法の場合と実質的に同じである。又、本例の場合も、上述した図2の(H)に示した様な、再扱き工程を行なう事もできる。本例の特徴は、上記金属板1として、図示しないアンコイラから送り出されて、やはり図示しないリコイラに巻き取られる、長尺なものを使用し、上記図3の(A)→(G)に示す工程を、順送により行なえる様にした点にある。即ち、上記長尺な金属板1を、加工の進行に同期させて、各工程を行なう為に隣接して配置した加工装置同士の間隔に見合うピッチで(間隔/ピッチ=整数)間欠的に送りつつ、上記図3の(A)→(G)に示す工程を順次行なう様にしている。
この為に本例の場合には、上記図3の(A)→(G)に示す何れの工程でも、上記長尺な金属板1を、全幅に亙って切断する事なく、シールリング34の加工作業に進行に伴って順次送る。そして、アンコイラから引き出した上記長尺な金属板1に、図3の(E)に示した切り離し工程で、図3の(B)に示した円孔2よりも大きな第二の円孔10を形成した状態でも、この金属板1の幅方向両端部は互いに連結されたままとなる様に、この金属板1の幅寸法を確保する(「幅寸法>第二の円孔10の直径」とする)。そして、上記切り離し工程で上記第二の円孔10の内側から打ち抜いた、第一中間円筒状素材6(及び以下の工程で造られる第二中環円筒状素材8)を、所定の加工を施した後、再び上記第二の円孔10の内側に嵌め戻してから、上記金属板1の送りに伴って、次の工程を行なう加工装置に送り込む様にしている。上記図3の(A)→(G)に示す工程に就いては、上述した通り、前述の図2の(A)→(G)に示した工程と同じであるから、重複する説明は省略し、以下、上記図3の(A)→(G)に示す工程を順送により行なえる様にすべく、上記嵌め戻しを行なえる様にした点を中心に説明する。
図3の(E)に示した切り離し工程及び嵌め戻し工程は、図4に示した加工装置により行なう。この図4に示した加工装置では、円筒状のダイス14の上面と、下方に向いた弾力を付与された状態で昇降する抑え型12の下面との間で上記金属板1を抑えつつ、パンチ13により上記第一中間円筒状素材6を、上記ダイス14内に押し込み、この第一中間円筒状素材6を、上記金属板1から切り離す様に構成している。又、上記ダイス14の内径側に、上方に向いた弾力を付与された押し戻し型15を設けて、上記第一中間円筒状素材6に上方に向く弾力を付与できる様にしている。但し、上記押し戻し型15は、上面中央部に設けた衝合ブロック16と上記パンチ13の下端面との衝合に基づき、このパンチ13の下降時には、下方に退避する様にしている。
上述の図4に示した様な加工装置を使用する、図3の(E)に示した切り離し工程及び嵌め戻し工程は、図5の(A)→(C)に示した順番に行なう。先ず、図5の(A)に示す様に、未だ上記金属板1に結合されたままの、上記第一中間円筒状素材6を、上記ダイス14の上端部に内嵌する。次いで、上記加工機を構成するラム17と共に、上記抑え型12及び上記パンチ13を下降させて、図5の(B)に示す様に、この抑え型12の下面と上記ダイス14の上面との間で上記金属板1を抑えつつ、上記パンチ13により、上記第一中間円筒状素材6を上記ダイス14内に押し込む。この結果、この第一中間円筒状素材6が上記金属板1から切り離されると同時に、上記金属板1に第二の円孔10が形成される。この切り離し後、上記ラム17と共に、上記抑え型12及び上記パンチ13を上昇させると、図5の(C)に示す様に、このパンチ13に押されて下降していた、上記押し戻し型15が上昇する。この結果、この押し戻し型15により、上記第一中間円筒状素材6が上記第二の円孔10内に押し込まれ、この第二の円孔10の内側に保持される。そこで、上記金属板1を移動させる事により、上記第一中間円筒状素材6を、図3の(F)に示した、次の扱き工程及び戻し工程に送る。
この図3の(F)に示した扱き工程及び嵌め戻し工程は、図6に示した加工装置により行なう。この図6に示した加工装置では、上方に向いた弾力を付与された受型18の上面と、昇降する円筒状の扱きダイス20の下面との間で上記金属板1を抑えると共に、リングパンチ19により上記第一中間円筒状素材6を、上記扱きダイス20内に押し込む。上記リングパンチ19は、上記受型18の内径側に、この受型18とは独立した昇降を可能に、且つ、上方に向いた弾力を付与された状態で設けられている。又、上記リングパンチ19の内径側には、上記第一中間円筒状素材6の内周面を扱いて第二中間円筒状素材8とする為の、扱きパンチ21を固定している。上記リングパンチ19は、この扱きパンチ21の周囲に昇降可能に設置されているが、最大上昇量は、その内周面とこの扱きパンチ21の外周面との係合により制限されている。具体的には、上記最大上昇量は、図6及び図7の(A)に示した様に、上記受型18が最も上昇している状態で、上記リングパンチ19の上端縁がこの受型18の上面よりも少し下方に位置する状態としている。更に、上記ダイス20の内径側には、下方に向いた弾力を付与された、押し戻し型22を設置している。
上述の図6に示した様な加工装置を使用する、図3の(F)に示した扱き工程及び嵌め戻し工程は、図7の(A)→(C)に示した順番に行なう。先ず、図7の(A)に示す様に、前記第二の円孔10の内側に保持された状態の上記第一中間円筒状素材6を上記受型18の上端部内側に内嵌し、その下端面を上記リングパンチ19の上端縁に突き当てる。次いで、図7の(B)に示す様に、上記加工機を構成するラム23と共に、上記扱きダイス20と、上記押し戻し型22とを下降させて、この扱きダイス20の下面で上記金属板1を下方に押し下げ、上記第一中間円筒状素材6を上記第二の円孔10から上方に抜き出し、上記リングパンチ19により、上記扱きダイス20の内径側に送り込む。この様にして扱きダイス20の内径側に送り込まれた上記第一中間円筒状素材6の内径側には、上記ラム23と共にこの扱きダイス20が更に下降するのに伴って、上記扱きパンチ21が押し込まれる。この結果、上記第一中間円筒状素材6の内径が所定寸法に規制されると共に、余肉部が内周面上端部に集められて、内周面上端部に余肉鍔部7{図3(F)}を形成した、上記第二中間円筒状素材8とされる。この様にしてこの第二中間円筒状素材8を形成した後、上記ラム23と共に上記扱きダイス20を上昇させると、この扱きダイス20に押されて下降していた上記金属板1が、上記受型18と共に上昇すると同時に、上記押し戻し型22が上記扱きダイス20に対して下降する。この際にこの押し戻し型22は、上記第二中間円筒状素材8の上端部内周面に形成されたばかりの、前記余肉鍔部7{図3の(F)参照}を下方に押圧するので、上記第二中間円筒状素材8が上記第二の円孔10内に押し込まれ、この第二の円孔10の内側に保持される。
そこで、上記金属板1を移動させる事により、上記第二中間円筒状素材8を、図3の(G)に示した、次の余肉除去工程及び戻し工程に送る。尚、この図3の(G)に示した余肉除去工程の後に、前述の図2の(H)に示した再扱き工程を行なうのであれば、この余肉除去工程により得られたシールリング34を金属板1の第二の円孔10内に押し込む戻し工程を行なう。これに対して、上記余肉除去工程により得られたシールリング34を、そのまま、本発明とは別の、このシールリング34に所定の加工を施す工程に送るのであれば、上記戻し工程を省略する{図3の(G)で金属板から分離したシールリング34を、そのまま取り出す}事もできる。
上述の様に構成する本例の場合には、第1例により得られる作用・効果に加えて、工業的に大量生産が可能で、しかも運転経費が嵩む事もない連続加工装置によりに造れると言った、作用・効果を得られる。即ち、本例の場合には、上記金属板1として、アンコイラから送り出されてリコイラに巻き取られる長尺な金属板1を使用し、切り離し工程に伴ってこの金属板1から切り離されて所定の加工を施された第一、第二の円筒状中間素材6、8を再びこの金属板1の第二の円孔10の内側に押し込むので、これら各中間素材6、8を、この金属板1と共に、次の加工工程に送れる。即ち、トランスファ加工に比べて、設備投資が安く済み、しかも加工能率が良い(加工サイクルが短い)、順送加工を行なえる。この為、上記シールリング34の下降コストを、より一層低減できる。
[第3例の加工方法]
図8は、第3例の加工方法を示している。本例の場合には、図8の(F)に示した扱き工程及び嵌め戻し工程で、第二円筒状中間素材8を金属板1の第二の円孔10から抜き出して再び嵌め込む方向が、この金属板1に対して、上述した第2例の加工方法の場合とは、上下逆になっている。この方向を逆にするのに伴って、図6〜7に示した加工装置の構成を異ならせる事は勿論である。その他の部分の構成に就いては、上述した第2例の加工方法と同様であるから、重複する説明は省略する。
[第4例の加工方法]
図9は、第4例の加工方法を示している。本例の場合には、図9の(C)に示したバーリング加工工程の次に、図9の(D)に示した、切り離し工程及び戻し工程を設定している。その他の部分の構成に就いては、上述した第2例の加工方法と同様であるから、重複する説明は省略する。要するに、本発明を実施する場合に、切り離し工程は、上記バーリング加工工程の後であれば、加工作業の容易さ、加工精度の確保等を考慮して、任意のタイミングに設定できる。
上述した様に、本実施形態のシールリング付シェル型ニードル軸受30は、保持器32の軸方向両端面32b,32bとシェル31の一対のフランジ部31b,31bとの間に一対のシールリング34,34を設けたので、軸受の方向性がなくなり、ハウジング等への組込みが容易になるとともに、潤滑油の流れる方向に関わらず貫通油量を略等しく制御することができる。従って、本実施形態では、いずれの方向から潤滑油が流れた場合でも、上流側のシールリング34は潤滑油をほとんど堰き止めることはなく、図11のA方向から潤滑油が流れた場合とほぼ同等の貫通油量となる。
また、鋼製のシールリング34は、熱処理を行わずプレス加工によって成形できるので、薄肉化が図られると共に、シールリング34には良好な寸法精度が得られ、加工硬化により所定の硬度を有することができる。また、シールリング34は相手部材である軸や内輪部材と同心に配置した状態で微小隙間を有するフローティングシールであるので、接触式シールに比べて低トルク化が図られる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、適宜、変形、改良等が可能である。
本実施形態は、内周面に軌道面31a、両端部に内向きフランジ部31b,31cをそれぞれ有する外輪シェル31を使用しているが、外周面に軌道面、両端部に外向きフランジ部をそれぞれ有する内輪シェルを使用してもよく、この場合、一対のシールリングはシェルの外側で、保持器の軸方向両端面と一対の外向きフランジ部との間に設けられる。
本発明の一実施形態に係るシールリング付シェル型ニードル軸受の断面図である。 シールリングの第1例の加工工程を示す断面図である。 シールリングの第2例の加工工程を示す断面図である。 第2例で、切り離し工程とそれに続く嵌め戻し工程とに使用するプレス装置の断面図である。 切り離し工程とそれに続く嵌め戻し工程とを加工の進行順に示す断面図である。 第2例で、扱き工程とそれに続く嵌め戻し工程とに使用するプレス装置の断面図である。 扱き工程とそれに続く嵌め戻し工程とを加工の進行順に示す断面図である。 シールリングの第3例の加工工程を示す断面図である。 シールリングの第4例の加工工程を示す断面図である。 従来のシェル型ニードル軸受を示す断面図である。 従来のシェル型ニードル軸受の油の流れの向きと貫通油量との関係を示すグラフである。
符号の説明
30 シールリング付シェル型ニードル軸受
31 シェル
31a 軌道面
31b 内向きフランジ部(フランジ部)
32 保持器
33 ニードル
34 シールリング

Claims (1)

  1. 内周面或は外周面に軌道面を、両端部に一対のフランジ部を、それぞれ有するシェルと、
    円周方向に亙って複数のポケットを有する保持器と、
    前記軌道面に沿って転動自在となるように、前記各ポケット内に保持される複数のニードルと、
    前記シェルの内側或は外側で、前記保持器の軸方向両端面と前記一対のフランジ部との間に設けられる円筒形状の一対のシールリングと、
    を備えることを特徴とするシールリング付シェル型ニードル軸受。
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