JP2008097988A - 導電粉末及びこれを用いた導電ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】高い導電性を有する導電粉末及びこれを用いた導電ペーストを提供する。
【解決手段】(a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体及び(b)フェノール性水酸基を有する化合物を含む被膜で被覆されている、導電粉末。
【選択図】図1

Description

本発明は、導電粉末及びこれを用いた導電ペーストに関する。
導電ペーストは、銅粉末等の導電フィラーとバインダー材が、通常は溶剤と共に混合されている分散系導電塗料である。バインダーにはポリマー型又は硬化型が一般的に用いられるが、通常用いられるバインダーは絶縁物であるため、金属粉体同士の接合界面に入り込み、結果として導電ペーストの導電性が低下するという問題がある。
この問題の解決策として、バインダーとして導電性ポリマーを使用する例が開示されている。
特許文献1には、導電性高分子を導電ペーストのバインダーとして使用する技術が公開されている。さらに、特許文献2には、導電性ポリアニリン組成物で導電粉末を表面処理する方法が記載されている。しかしながら、これらの文献で用いている導電性ポリマーの導電性は不十分であり、結果として、導電ペースト自体の性能も十分ではなかった。
一方、特許文献3には、新規な導電性ポリアニリン組成物とその製造方法が開示されている。
特開平5−105828号公報 特開平8−241623号公報 WO 2005/052058パンフレット
本発明の目的は、高い導電性を有する導電粉末及びこれを用いた導電ペーストを提供することである。
本発明によれば、以下の導電粉末及びこれを用いた導電ペーストが提供される。
1.(a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体及び(b)フェノール性水酸基を有する化合物を含む被膜で被覆されている、導電粉末。
2.被膜に、(b)フェノール性水酸基を有する化合物が1〜20重量%含まれている1記載の導電粉末。
3.置換又は未置換ポリアニリンが、スルホン酸誘導体でプロトネーションされている1又は2記載の導電粉末。
4.1〜3のいずれか記載の導電粉末を含む導電ペースト。
5.実質的に水と混和しない有機溶剤に溶解している(a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体、及び(b)フェノール性水酸基を有する化合物を含む導電性ポリアニリン組成物溶液において、前記(b)フェノール性水酸基を有する化合物が、組成物溶液全体に対して0.01mol/L〜5mol/Lの濃度範囲で含まれている組成物溶液であり、この組成物溶液で、導電粉末原料を、表面処理する導電粉末の製造方法。
本発明によれば、溶剤に可溶で高導電性を有する導電性ポリアニリン組成物で導電粉末を被覆することで、均一に被覆され、高性能の導電ペーストが得られる。
本発明の導電粉末は、(a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体及び(b)フェノール性水酸基を有する化合物を含む被膜で被覆された導電粉末である。
被膜においては、(b)フェノール性水酸基を有する化合物が好ましくは1〜20重量%含まれている。より好ましくは5〜10重量%含まれている。
この導電粉末は、実質的に水と混和しない有機溶剤に溶解している(a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体、及び(b)フェノール性水酸基を有する化合物を含む導電性ポリアニリン組成物で、導電粉末を、表面処理することにより得ることができる。
上記の導電性ポリアニリン組成物は、例えば、
(i)実質的に水と混和しない有機溶剤中、下記式(I)
M(XARn)m (I)
{式中、
Mは、水素原子又は有機又は無機遊離基であり、
Xは、酸性基であり、
Aは、置換基を含んでもよい炭化水素基であり、
Rは、それぞれ独立して、−R、−OR1、−COR、−COOR、−CO(COR)、―CO(COOR)[ここで、Rは炭素数が4以上の置換基を含んでもよい炭化水素基、シリル基、アルキルシリル基、又は−(R2O)x−R基、−(OSiR )x−OR(Rはアルキレン基、Rはそれぞれ同一でも異なってもいてもよい炭化水素基であり、xは1以上の整数である)であり、
nは2以上の整数である]であり、
mは、Mの価数である}
で示される有機プロトン酸又はその塩の存在下で、置換又は未置換アニリンを化学酸化重合させて、有機溶剤に可溶の(a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体を得る工程、及び
(ii)実質的に水と混和しない有機溶剤に溶解している、該(a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体に、(b)フェノール性水酸基を有する化合物を添加する工程
から製造できる。
上記(b)フェノール性水酸基を有する化合物(以下、(b)フェノール類化合物という)は、特に限定されず、一般式ArOH(ここで、Arはアリール基又は置換アリール基である)で示される化合物である。具体的には、フェノール、o−,m−又はp−クレゾール、o−,m−又はp−エチルフェノール、o−,m−又はp−プロピルフェノール、o−,m−又はp−ブチルフェノール、o−,m−又はp−クロロフェノール、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシナフタレン等の置換フェノール類;カテコール、レゾルシノール等の多価フェノール化合物;及びフェノール樹脂、ポリフェノール、ポリ(ヒドロキシスチレン)等の高分子化合物等を例示することができる。好ましくは、フェノール、o−,m−又はp−クレゾール、カテコール、レゾルシノール、クロロフェノール、サリチル酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシナフタレン、フェノール樹脂、ポリフェノール及びポリ(ヒドロキシスチレン)からなる群から選択される。
本発明で用いる導電性ポリアニリン組成物において、(b)フェノール類化合物は、溶媒ではなく、ドーパントとして存在している。(b)フェノール類化合物がドーパントであることは、(1)(b)フェノール類化合物を添加した導電性ポリアニリン組成物から製造した薄膜は、これを添加しない薄膜に比べて電気伝導率が非常に高いこと、及び(2)図1及び2に示すように、有機溶剤を除去した後の、(b)フェノール類化合物を含む導電性ポリアニリン組成物から得られる薄膜(図1)と(b)フェノール類化合物を含まないポリアニリン組成物から得られる薄膜(図2)とが、異なるUV−vis(紫外可視)スペクトルを示すことによって裏付けられ、有機溶剤を除去した後の薄膜中に(b)フェノール類化合物が残存していることは明らかである。すなわち、(b)フェノール類化合物が単なる溶剤であれば、薄膜を形成するときに、熱を加えることによって容易に揮発して除去される。しかしながら、ドーパントとして存在しているときには帯電しており、そのためポリアニリンから除去するには、大きなエネルギーを必要とし、揮発させる程度の加熱では除去されないのである。
導電性ポリアニリン組成物における(b)フェノール類化合物の添加量は、組成物溶液全体に対して(b)フェノール性水酸基を有する化合物のモル数濃度が、0.01mol/L〜5mol/Lの範囲であることが好ましい。この化合物の添加量が少なすぎると、電気伝導率の改善効果が得られないおそれがある。また、多すぎる場合にも、組成物の均一性が損なわれたり、揮発除去する際に多大な熱や時間等の労力を必要とし、結果として、電気特性が損なわれた材料となるおそれがある。
上記(a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体(以下、(a)ポリアニリン複合体という)としては、置換又は未置換ポリアニリン(以下、単にポリアニリンという)が、下記式(I)
M(XARn)m (I)
で示される有機プロトン酸又はその塩(以下、有機プロトン酸(I)又はその塩という)によってプロトネーションされてなるものが好ましい。
置換ポリアニリンの置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、ヘキシル基、オクチル基等の直鎖又は分岐の炭化水素基、メトキシ基、フェノキシ基等のアルコキシル基、アリーロキシ基、CF基等の含ハロゲン炭化水素基等が挙げられる。
本発明において、置換又は未置換ポリアニリンの重量平均分子量は、100,000g/mol以上の高分子量体であることが好ましい。
尚、ポリアニリンの分子量は、ゲルパーミェションクロマトグラフィ(GPC)により測定したものである。測定方法の詳細は、後述する実施例に記載する。
上記式(I)において、Mは、水素原子又は有機若しくは無機遊離基である。有機遊離基としては、例えば、ピリジニウム基、イミダゾリウム基、アニリニウム基等が挙げられ、無機遊離基としては、例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、セリウム、アンモニウム等が挙げられる。
Xは、酸性基であり、例えば、−SO 基、−PO 2−基、−PO(OH)基、−OPO 2−基、−OPO(OH)基、−COO基等が挙げられ、−SO 基が好ましい。
Aは、置換基を含んでもよい炭化水素基であり、例えば、炭素数1〜24の直鎖又は分岐状のアルキルやアルケニル基、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、メンチル等の置換基を含んでいてもよいシクロアルキル基、ビシクロヘキシル、ノルボルニル、アダマンチル等の縮合してもよいジシクロアルキル基又はポリシクロアルキル基、フェニル、トシル、チオフェニル、ピローリニル、ピリジニル、フラニル等の置換基を含んでいてもよい芳香環を含むアリール基、ナフチル、アントラセニル、フルオレニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インダニル、キノリニル、インドニル等の縮合していてもよいジアリール基又はポリアリール基、アルキルアリール基等が挙げられる。
Rは、それぞれ独立して、−R、−OR1、−COR、−COOR、−CO(COR)、―CO(COOR)である。ここで、Rは炭素数が4以上の置換基を含んでもよい炭化水素基、シリル基、アルキルシリル基、又は−(R2O)x−R基、−(OSiR )x−OR(Rはアルキレン基、Rはそれぞれ同一でも異なってもいてもよい炭化水素基であり、xは1以上の整数である)である。Rが炭化水素基である場合の例としては、直鎖又は分岐のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル基、ペンタデシル基、エイコサニル基等が挙げられる。
nは2以上の整数であるであり、mは、Mの価数である。
式(I)で示される化合物としては、ジアルキルベンゼンスルフォン酸、ジアルキルナフタレンスルフォン酸、スルホフタール酸エステル、下式(II)で表される化合物が好ましく利用できる。
M(XCR(CR COOR)COOR (II)
上記式(II)において、Mは、式(I)の場合と同様に水素原子又は有機又は無機遊離基である。有機遊離基としては、例えば、ピリジニウム基、イミダゾリウム基、アニリニウム基等が挙げられ、無機遊離基としては、例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、セリウム、アンモニウム等が挙げられる。
Xは、酸性基であり、例えば、−SO 基、−PO 2−基、−PO(OH)基、−OPO 2−基、−OPO(OH)基、−COO基等が挙げられ、−SO 基が好ましい。
及びRは、それぞれ独立して水素原子、炭化水素基又はR Si−基(ここで、Rは、炭化水素基であり、3つのRは同一又は異なっていてもよい)である。R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24の直鎖又は分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられる。Rが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R及びRの場合と同様である。
及びRは、それぞれ独立して炭化水素基又は−(RO)−R10基[ここで、Rは炭化水素基又はシリレン基であり、R10は水素原子、炭化水素基又はR11 Si−(R11は、炭化水素基であり、3つのR11は同一又は異なっていてもよい)であり、qは1以上の整数である]である。R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24、好ましくは炭素数4以上の直鎖又は分岐状のアルキル基、芳香環を含むアリール基、アルキルアリール基等が挙げられ、R及びRが炭化水素基である場合の炭化水素基の具体例としては、例えば、直鎖又は分岐状のブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基等が挙げられる。
及びRにおける、Rが炭化水素基である場合の炭化水素基としては、炭素数1〜24の直鎖又は分岐状のアルキレン基、芳香環を含むアリーレン基、アルキルアリーレン基、アリールアルキレン基等である。また、R及びRにおける、R10及びR11が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R及びRの場合と同様であり、qは、1〜10であることが好ましい。
及びRが−(RO)−R10基である場合の具体例としては、例えば、
Figure 2008097988
(式中、Xは−SO基等である)で示される基が挙げられる。
pは、上記Mの価数である。
上記有機プロトン酸(II)又はその塩は、下記式(III)で示されるスルホコハク酸誘導体(以下、スルホコハク酸誘導体(III)という)であることが更に好ましい。
M(OSCH(CHCOOR12)COOR13 (III)
上記式(III)において、M及びmは、上記式(I)と同様である。
12及びR13は、それぞれ独立して炭化水素基又は−(R14O)−R15基[ここで、R14は炭化水素基又はシリレン基であり、R15は水素原子、炭化水素基又はR16 Si−基(ここで、R16は炭化水素基であり、3つのR16は同一又は異なっていてもよい)であり、rは1以上の整数である]である。
12及びR13が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R及びRと同様である。
12及びR13において、R14が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記Rと同様である。また、R12及びR13において、R15及びR16が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、上記R及びRと同様である。
rは、1〜10であることが好ましい。
12及びR13が−(R14O)−R15基である場合の具体例としては、R及びRにおける−(RO)−R10と同様である。
12及びR13が炭化水素基である場合の炭化水素基としては、R及びRと同様であり、ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、デシル基等が好ましい。
上記有機プロトン酸(I)又はその塩は、ポリアニリンをプロトネーションする機能を有し、(a)ポリアニリン複合体中においては、ドーパント(カウンターアニオン)として存在している。すなわち、本発明で用いる組成物においては、上記有機プロトン酸(I)又はその塩、及び上記(b)フェノール類化合物の2種類の化合物がドーパントとして機能する。上記有機プロトン酸(I)又はその塩は、組成物中では、陽イオンとして存在していると考えられる。
(a)ポリアニリン複合体において、ポリアニリンと有機プロトン酸(I)又はその塩との組成比については特に限定されないが、ポリアニリンのモノマーユニット/有機プロトン酸(I)又はその塩のモル比は、通常0.1〜2、好ましくは0.1〜0.5である。有機プロトン酸(I)又はその塩の割合が少なすぎると、電気伝導率が高くならない。また、多すぎる場合にも、被膜の電気特性を支配するポリアニリンの割合が少なくなり電気伝導率は低下する。プロトン酸の分子量により、重量組成比は変化するが、(a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体中に、置換又は未置換ポリアニリンを20重量%〜70重量%を含む複合体である場合に、高い電気特性を示すので好ましい。
有機プロトン酸(I)又はその塩は、公知の方法を用いて製造することができる。例えば、スルホフタール酸誘導体又は、スルホコハク酸誘導体と、所望のアルコールとの反応により、対応するスルホフタール酸エステル誘導体又は、コハク酸エステル誘導体を得ることができる。また、マレイン酸エステルを亜硫酸水素ナトリウム等でヒドロスルホニル化することによっても、対応するスルホコハク酸エステル誘導体を得ることも知られている。
有機プロトン酸(I)又はその塩は、市販のものを用いることもできる。市販品の例としては、例えば、エーロゾルOT(ジイソオクチルスルホコハク酸ナトリウム(Diisooctyl Sodium Sulfosuccinate);和光純薬工業社製)、リパール87OP(ライオン株式会社製)等が挙げられる。市販品では、純度の異なるものがあるが、必要に応じて選択して利用することができる。
実質的に水と混和しない有機溶剤(以下、水不混和性有機溶剤という)としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、テトラリン等の炭化水素系溶剤;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン等の含ハロゲン系溶剤;酢酸エチル等のエステル系溶剤等が挙げられ、トルエン、キシレン、クロロホルム、トリクロロエタン、酢酸エチル等が好ましい。
(a)ポリアニリン複合体の製造は、化学酸化重合法を用いて行うことが好ましい。
化学酸化重合に用いる溶媒としては、一般に、酸性水溶液や、親水性有機溶剤と酸性水溶液の混合溶媒が用いられる。(a)ポリアニリン複合体の製造においては、水不混和性有機溶剤と酸性水溶液との混合溶媒系を利用することもでき、このような混合溶媒系を用いることが好ましい。
水不混和性有機溶剤と水との混合溶媒を使用する場合、アニリンを重合させる際に、上記混合溶媒中に上記有機プロトン酸(I)又はその塩を存在させておけば、重合反応によって生成した(a)ポリアニリン複合体は、水不混和性有機溶剤相に溶解した状態で得られる。水相を分離することで、速やかに水不混和性有機溶剤に溶解している(a)ポリアニリン複合体を得ることができる。
なお、水不混和性有機溶剤と水との混合溶媒を使用し、有機プロトン酸(I)又はその塩の存在下に(a)ポリアニリン複合体を製造する場合、有機プロトン酸(I)又はその塩は界面活性剤としても機能する。
有機プロトン酸(I)又はその塩/重合されるアニリン又は置換アニリンの仕込みモル比率は、通常0.05〜1、好ましくは0.1〜0.5の範囲である。
化学酸化重合の開始剤としては、特に制限はないが、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム等の過酸化物塩;二クロム酸アンモニウム、過塩素酸アンモニウム、硫酸カリウム鉄(III)、三塩化鉄(III)、二酸化マンガン、ヨウ素酸、過マンガン酸カリウム等の無機化合物が利用でき、室温以下の温度で酸化能を有する化合物が好ましい。また、水不混和性有機溶剤と水との混合溶媒を使用した場合には、未反応の開始剤が有機相に混入するのを防止するため、水溶性の開始剤を使用することが好ましい。好ましい開始剤の具体例としては、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過塩素酸アンモニウム等が挙げられ、過硫酸アンモニウムが特に好ましい。
なお、(a)ポリアニリン複合体を、水不混和性有機溶剤中での化学酸化重合によって製造した場合、得られた(a)ポリアニリン複合体は、重合に用いた有機溶剤に溶解した状態のまま、(b)フェノール類化合物を添加してもよいし、有機溶剤に溶解している(a)ポリアニリン複合体から有機溶剤を除去して、固体状の(a)ポリアニリン複合体とした後、再度、水不混和性有機溶剤に溶解した後、(b)フェノール類化合物を添加してもよい。この場合、重合に用いる水不混和性有機溶剤と、再度溶解するために用いる水不混和性有機溶剤は同一であってもよいし、異なっていてもよい。
水不混和性有機溶剤と水との混合溶媒を使用せずに、酸性水溶液中での化学酸化重合によって、本発明で用いる(a)ポリアニリン複合体を製造することもできる。このような方法は一般に広く知られているが、この場合、ポリアニリン又はポリアニリン複合体は水溶液から析出した状態で得られ、未反応のアニリンモノマーやオリゴマー、その他重合開始剤等の不純物を多く含むことになる。このため、析出したポリアニリン又はポリアニリン複合体を、アンモニアやヒドラジン等の塩基で還元し、エメラルディン塩基状態として精製する必要が有る。
また、化学酸化重合以外の方法で(a)ポリアニリン複合体を製造するには、一般的な電解重合法が利用できる。
水不混和性有機溶剤中の(a)ポリアニリン複合体の割合は、水不混和性有機溶剤の種類によるが、通常、900g/L以下であり、好ましくは0.01〜300g/L以下の範囲である。(a)ポリアニリン複合体の含有量が多すぎると、溶液状態が保持できなくなる。
水不混和性有機溶剤に溶解している(a)ポリアニリン複合体、及び(b)フェノール類化合物を含む本発明で用いる組成物(導電性ポリアニリン組成物)を得るには、上記のようにして得られた水不混和性有機溶剤に溶解した状態で得られる(a)ポリアニリン複合体に、(b)フェノール類化合物を添加する。具体的には、(b)フェノール類化合物を、固体状態又は液状で加えても、水不混和性溶剤中に溶解又は懸濁した状態で添加してもよい。好ましくは、添加後も溶解した状態になるように適切な溶剤添加法を選択する。
本発明で用いられる導電粉末には、特に制限はなく、銅、銀、パラジウム、白金、金、アルミニウム、ニッケル等の金属粉末、ITO(インジウム−錫酸化物)、IZO(インジウム−亜鉛酸化物)に代表される無機酸化物の粉末、あるいはカーボン粉末のような有機導電粉末が好適に用いられる。また、粉末の粒径、形状にも何ら制限がなく、用途に応じて適宜、使い分けることができる。
導電性ポリアニリン組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で目的に応じて他の樹脂材料;無機材料、硬化剤、可塑剤等のその他の配合剤を添加してもよい。
他の樹脂材料は、例えば、バインダー基材や可塑剤、マトリックス基材等の目的で添加され、その具体例としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリビニルアルコール等が挙げられる。本発明で用いる組成物は、他の樹脂材料を含む場合には、本発明で用いる組成物は導電性複合材料となる。
無機材料は、例えば、強度、表面硬度、寸法安定性その他の機械的物性の向上等の目的で添加され、その具体例としては、例えば、シリカ(二酸化ケイ素)、アルミナ(酸化アルミニウム)等が挙げられる。
硬化剤は、例えば、強度、表面硬度、寸法安定性その他の機械的物性の向上等の目的で添加され、その具体例としては、例えば、フェノール樹脂等の熱硬化剤、アクリレート系モノマーと光重合性開始剤による光硬化剤等が挙げられる。
可塑剤は、例えば、引張強度や曲げ強度等の機械的特性の向上等の目的で添加され、その具体例としては、例えば、フタル酸エステル類やリン酸エステル類等が挙げられる。
本発明で用いる導電粉末原料は、前記導電性ポリアニリン組成物で表面処理をすることにより被覆できる。この表面処理をすることにより、導電粉末原料が金属の場合に、金属の酸化の防止及びマイグレーションの防止をすることができる。
本発明で用いられる導電粉末原料には、特に制限はなく、銅、銀、パラジウム、白金、金、アルミニウム、ニッケル等の金属粉末、ITO(インジウム−錫酸化物)、IZO(インジウム−亜鉛酸化物)に代表される導電性無機酸化物の粉末、あるいはカーボン粉末のような有機導電粉末が好適に用いられる。また、粉末の粒径、形状にも何ら制限がなく、用途に応じて適宜、使い分けることができる。
導電性ポリアニリン組成物による導電粉末原料の表面処理方法としては、特に制限はないが、通常、導電粉末原料に導電性ポリアニリン組成物に付着させた後、乾燥する。具体的には、導電性ポリアニリン組成物に導電粉末原料を浸漬後、熱風乾燥機で乾燥する方法、導電性ポリアニリン組成物に導電粉末原料を浸漬後、ロータリエバポレータで乾燥してから熱風乾燥機で乾燥する方法、導電性ポリアニリン組成物に導電粉末原料を浸漬後、フィルタープレス等で脱溶剤してから熱風乾燥機で乾燥する方法、導電性ポリアニリン組成物に導電粉末原料を浸漬したものを、撹拌しながらドライヤで乾燥し、さらに必要に応じて熱風乾燥機等で乾燥する方法等が挙げられる。
本発明では、組成物に含まれる有機溶剤は乾燥により除去されるが、(b)フェノール性水酸基を有する化合物は、溶剤としてではなくドーパントとして機能するので、乾燥後も被膜に残る。
本発明の導電粉末における導電性ポリアニリン組成物に由来する被覆の厚みは、1nm〜1000nmとすることが好ましく、5nm〜500nmとすることがより好ましい。この被覆の厚みが、1nm未満であると、酸化防止効果もマイグレーション防止効果も低下する傾向があり、1000nmを超えると、導電率が低下する傾向がある。
本発明の導電粉末は、導電性が必要な分野や耐マイグレーション性が必要な分野に好適に用いられる。
本発明の導電ペーストは、上記の導電粉末を含む。上記の導電性ポリアニリン組成物をバインダーとして使用することも、他の溶剤をバインダーとして使用することもできる。このようなバインダーとしては、例えば、絶縁性又は半導性であり、熱によって硬化又は橋かけする有機組成物及び有機溶剤を含み、必要に応じて可塑剤を含むものが挙げられる。
バインダーに含まれる絶縁性又は半導性であり、熱により硬化する有機組成物としては、例えば、熱硬化性樹脂を含む組成物、熱可塑性樹脂と官能基含有オリゴマ、熱可塑性樹脂と不飽和オリゴマ等に添加剤(橋かけ剤、硬化剤、熱硬化開始剤、禁止剤等)を加えた混合物等が挙げられる。
前記熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル、ジアリルフタレート樹脂、アルキド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン、ポリアミドイミド、ケイ素樹脂、イオノマー等が挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエチルビニルアセテート、ポリブタジエン、ポリイソプレン、エチレンビニレン共重合体、エチレンプロピレン共重合体、ポリシロキサン、ポリスルホン、ポリカルボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリルの共重合体やホモポリマ、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン12、ナイロン8、ナイロン6、ナイロン6.6、ナイロン4.6、アモルファスナイロン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリエテール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリレート、エチルセルロース、メチルセルロース、ポリエステル、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリイソプレン等が挙げられる。
また、前記官能基含有オリゴマ及び不飽和オリゴマとしては、例えば、不飽和ポリエステル、ウレタン化合物、エポキシオリゴマ、アミド酸オリゴマ、アミドイミドオリゴマ、レゾール型フェノール、ノボラック型フェノール、ポリビニルシンナメート、アルキッド樹脂アクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、モノ、ジ又はトリアクリル酸エステル(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン等)、モノ、ジ又はトリメタクリル酸エステル(ポリエチレングリコール、ポリピロピレングリコール、トリメチロールプロパン等)等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、前記橋かけ剤及び硬化剤としては、例えば、低分子量エポキシ、メラミン、酸無水物、ポリアミン、イソシアネート基含有化合物等が挙げられる。
また、前記熱硬化開始剤としては、例えば、有機酸、過酸化物(過酸化ベンゾイル等)、アゾ化合物(アゾビスイソブチロニトリル等)、過硫酸塩、ビスアジド化合物、ジアゾニウム塩等が挙げられる。また、禁止剤としては、例えば、キノン類、ハイドロキノン類、ニトロ化合物、ニトロソ化合物、アミノ化合物、ポリヒドロキシ化合物等が挙げられる。
バインダーに含まれる有機溶剤としては、例えば、ジオキサン、エチレングリコール、ブチルカルビトール、エチルカルビトール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、シクロヘキサノン、テレピネオール、カルビトールアセテート、ブチルセロソルブ、エチルセルソルブ等が挙げられる。
また、バインダーに含まれる可塑剤としては、例えば、フタル酸ジエステル類、ブタノールのジエステル、脂肪族二塩基酸エステル、リン酸エステル、エポキシ脂肪酸エステル、ショウノウ等が挙げられる。
本発明の導電ペースト中の導電粉末の含有量は、導電ペーストの固形分総量を100重量%として、60〜90重量%とすることが好ましく、70〜90重量%とすることがより好ましい。この含有量が、60重量%未満であると、導電率が低下する傾向があり、90重量%を超えると、被膜形成性が低下する傾向がある。
製造例1:導電性ポリアニリン組成物の製造
(1)プロトネーションされたポリアニリン複合体の製造
機械式攪拌機、滴下ロートを備える1Lのガラスフラスコに、トルエン100mLを入れ、エーロゾルOT(ジイソオクチルスルホコハク酸ナトリウム;和光純薬工業社製)3.6gとアニリン(和光純薬工業社製)3.74gを溶解させた。この溶液を撹拌しながら、1N塩酸300mLを加え、氷水浴にてフラスコを冷却した。ここに、過硫酸アンモニウム5.36gを1N塩酸100mLに溶解した溶液を、上記滴下ロートより滴下してアニリンの重合を開始させた。フラスコを氷水浴で冷却しながら重合反応させ、18時間後に撹拌を停止した。反応溶液を分液ロートに移し、二層に分離した反応溶液から水相を廃棄し、トルエン有機相をイオン交換水で2回、1N塩酸溶液で2回洗浄した。目的物を含むトルエン溶液から揮発分(有機溶剤)を減圧留去して、プロトネーションされた固形状のポリアニリン複合体を得た。
(2)ポリアニリン複合体の分子量及び組成
上記(1)で得たポリアニリン複合体を、再度トルエンに溶解し、ポリアニリン複合体を50g/Lの割合で含むトルエン溶液を調整した。この溶液5mLを1N水酸化ナトリウム水溶液10mLと接触混合することにより、両溶液に不溶な非導電性ポリアニリン(所謂、エメラルディン塩基状態)が析出する。この非導電性ポリアニリンをろ別乾燥し、NMP溶媒を用いてGPC測定した結果、PS換算重量平均分子量が614,000g/molと非常に高分子量体であることが分かった。
尚、ポリアニリンの分子量測定は、ゲルパーミェションクロマトグラフィ(GPC)により決定した。具体的に、カラムとしてTOSOH TSK−GEL GMHHR−Hを使用し、0.01MのLiBr/N−メチルピロリドン溶液を使用し、60℃、流速0.35ml/分で測定を行った。試料は、0.2g/L溶液を100μL注入し、260nmのUVにて検出した。標準として、PS換算法にて平均分子量を算出した。
(3)導電性ポリアニリン組成物の製造
上記(1)で得たポリアニリン複合体を、再度トルエンに溶解し、ポリアニリン複合体を50g/Lの割合で含むトルエン溶液1mLに、m−クレゾール1mmolを添加して、m−クレゾールの濃度が約0.9mol/Lである、導電性ポリアニリン組成物を得た。
(4)導電性ポリアニリン成形体の製造
上記(3)で得た導電性ポリアニリン組成物に、トルエンを添加して2倍希釈した25g/L濃度の組成物溶液数mLを5cm×5cmのガラス基板上に展開し、1,000rpmで1分間スピンコートした。このコートガラス基板を120℃、10分間空気気流下に乾燥した。このコートガラス基板の塗膜の厚さは50nmであった。このガラス基板上の塗膜のUV−vis(紫外可視)スペクトルを図1に示す。
比較として、上記で用いたm−クレゾールを添加しなかった組成物に、トルエンを添加して2倍希釈した組成物溶液を用いた以外は上記と同様にしてコートガラス基板を作製した。得られたコートガラス基板の塗膜の厚さは48nmであった。このガラス基板上の塗膜のUV−visスペクトルを図2に示す。
図1及び2を比較すると、図2のm−クレゾールを含まない組成物から得られる塗膜の800nm付近の吸収は、図1のm−クレゾールを含む組成物から得られる塗膜では弱くなっており、また、m−クレゾールを含む組成物から得られる塗膜では450nm付近に吸収が現れている。これらの結果は、m−クレゾール((b)フェノール類化合物)を含む組成物から得られる塗膜と、m−クレゾールを含まない組成物から得られる塗膜とが、異なる特性を有していることを明確に示している。この結果は、m−クレゾール((b)フェノール類化合物)が塗膜中においてドーパントとして存在していることを示すものである。
製造例2:導電ペースト用のバインダーの製造
レゾール型フェノール樹脂(群栄化学工業(株)製、商品名PLー2211)100重量部とエチルカルビトール(和光純薬工業(株)製、試薬1級)30重量部とブチルセロソルブ(和光純薬工業(株)製、試薬1級)25重量部を加えて、均一に混合し、導電ペースト用のバインダーを得た。
実施例1
フレーク状銀粉末(比表面積0.1m/g)1kgを製造例1で得られた導電性ポリアニリン組成物200mlに混合し、スリーワンモータで10分間撹拌した後、ロータリエバポレータを使用し、80℃で濃縮した。次いで、得られた濃縮物を、窒素で置換した防爆乾燥器を使用し、100℃で1時間乾燥して導電粉末を得た。
導電粉末の被膜に含まれるm−クレゾールの量は、熱重量測定法で定量した。すなわち導電粉末を10℃/分の条件で50℃から200℃まで昇温し、その際の重量減少を熱重量測定装置にて測定した。一方、加熱時に揮発した成分を質量分析計を検知器に備えたガスクロマトグラフィーにより成分分析を実施した。これらの試験により、重量減少に相当する揮発成分は全て、m−クレゾールであることを確認した。また、被膜中に残存するm−クレゾール量は5.2重量%であった。
実施例2
製造例2で得られた導電ペースト用のバインダー10gと実施例1で得られた導電粉末13gを撹拌らいかい機及び三本ロールで均一混合し、導電ペーストを得た。次に、厚さが1.6mmのガラスエポキシ基板に、直径が0.8mmのスルーホールを形成したスルホール配線板用の基板に、スクリーン印刷法で、導電ペーストを使用して、テストパターンを形成した後、積層板のスルーホールに、導電ペーストを充填した(図3に表示)。次に、このものを大気中において、60℃で30分間、次いで、160℃で60分間加熱処理して、スルーホール配線板を作製した。なお、図3において、1はスルーホールであり、2はスルホール配線板用の基板である。得られたスルーホール配線板の抵抗を測定した。その結果、スルーホール配線板の抵抗は1.5〜1.8mΩ/穴であった。
本発明の導電性ペーストは、配線板のスルーホール導通用ペースト、配線形成用ペースト、EMIシールド用ペースト、各種電極材料、接点材料等に好適に使用できる。
(b)フェノール類化合物を添加した導電性ポリアニリン組成物から製造された薄膜のUV−vis(紫外可視)スペクトルである。 (b)フェノール類化合物を添加していない、有機溶剤に溶解している(a)ポリアニリン複合体から製造された薄膜のUV−vis(紫外可視)スペクトルである。 スルーホール配線板用の基板に導電ペーストを印刷するとともにスルーホールに導電ペーストを充填した状態を示す平面図である。
符号の説明
1 スルーホール
2 スルーホール配線板用の基板

Claims (5)

  1. (a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体及び(b)フェノール性水酸基を有する化合物を含む被膜で被覆されている、導電粉末。
  2. 被膜に、(b)フェノール性水酸基を有する化合物が1〜20重量%含まれている請求項1記載の導電粉末。
  3. 置換又は未置換ポリアニリンが、スルホン酸誘導体でプロトネーションされている請求項1又は2記載の導電粉末。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の導電粉末を含む導電ペースト。
  5. 実質的に水と混和しない有機溶剤に溶解している(a)プロトネーションされた置換又は未置換ポリアニリン複合体、及び(b)フェノール性水酸基を有する化合物を含む導電性ポリアニリン組成物溶液において、前記(b)フェノール性水酸基を有する化合物が、組成物溶液全体に対して0.01mol/L〜5mol/Lの濃度範囲で含まれている組成物溶液であり、この組成物溶液で、導電粉末原料を、表面処理する導電粉末の製造方法。
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