JP2008097679A - 磁気記録媒体製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】所定パターンの記録磁性部を記録層内に有し且つ記録面の平坦性の高い磁気記録媒体を効率よく製造するのに適した方法を、提供すること。
【解決手段】本発明の磁気記録媒体製造方法は、基板11上に形成された磁性膜12’と、凹部21bおよび凸部21aからなる所定の凹凸パターンを有する基材21との間に、酸素供給物質22を介在させつつ、基材21の凸部21aを磁性膜12’に当接させた状態において、磁性膜12’における基材21の凸部21aに対応する領域を酸化して非記録磁性部12Bを形成することにより、記録磁性部12Aおよび非記録磁性部12Bを有する記録層12を形成する工程〔図3(c)〕を含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、所定パターンの記録磁性部を記録層内に有する磁気記録媒体を製造するための方法に関する。
ハードディスクなどの記憶装置を構成するための記録媒体として、磁気ディスク(磁気記録媒体)が知られている。磁気ディスクは、ディスク基板と所定の磁性構造を有する記録層とを含む積層構造を有する。コンピュータシステムにおける情報処理量の増大に伴い、磁気ディスクについては高記録密度化の要求が高まっている。
磁気ディスクへの情報記録に際しては、磁気ディスクの記録面に対して記録用の磁気ヘッドが近接配置(浮上配置)され、当該磁気ヘッドにより、記録層に対し、その保磁力より強い記録磁界が印加される。磁気ディスクに対して磁気ヘッドを相対移動させつつ磁気ヘッドからの記録磁界の向きを順次反転させることにより、記録層の情報トラックにおいて、磁化方向が順次反転する複数の記録マーク(磁区)がディスク周方向に連なって形成される。このとき、記録磁界方向を反転させるタイミングが制御されることにより、各々に所定の長さで記録マークが形成される。このようにして、記録層において、磁化方向の変化として所定の信号ないし情報が記録される。
また、磁気ディスクの技術分野においては、高記録密度化を図るのに好ましい媒体として、いわゆるディスクリートトラックメディア(DTM)やパターンドメディア(PM)など、所定パターンの記録磁性部を記録層内に有する磁気ディスクが知られている。このような磁気ディスクについては、例えば下記の特許文献1〜3に記載されている。
特開2005−71467号公報 特開2005−166115号公報 特開2005−293730号公報
図7および図8は、DTMである従来の磁気ディスク40を表す。図7は、磁気ディスク40の平面図であり、図8は、磁気ディスク40のディスク径方向に沿った部分拡大断面図である。
磁気ディスク40は、ディスク基板41、記録層42、および保護層43(図7では図示略)からなる積層構造を有する。記録層42は、複数の記録磁性部42Aと複数の非磁性部42Bとからなる。記録磁性部42Aは、図7にて一部を模式的に太線で示すように磁気ディスク40の回転軸心A’を共通中心としてディスク基板41上において同心円状に配置され、情報トラックを構成する。非磁性部42Bは、記録磁性部42A間に介在する。保護層43の露出面は磁気ディスク40の記録面44をなす。
このような磁気ディスク40への情報記録時には、磁気ディスク40の記録面44に対して記録用の磁気ヘッドが浮上配置され、当該磁気ヘッドによる記録磁界の印加によって、記録層42の一の記録磁性部42Aにおいて、磁化方向が順次反転する複数の記録マーク(磁区)がディスク周方向に連なって形成される。
図9および図10は、DTMである従来の磁気ディスク40の製造方法を表す。磁気ディスク40の製造においては、まず、図9(a)に示すように、例えばスパッタリング法により、ディスク基板41上に所定の磁性材料が成膜されることによって磁性膜42A’が形成される。次に、図9(b)に示すように、磁性膜42A’上にフォトレジスト膜51が形成される。次に、図9(c)に示すように、リソグラフィ法により、フォトレジスト膜51からレジストパターン52が形成される。レジストパターン52は、上述の非磁性部42Bのパターン形状に対応する開口部52aを有する。当該リソグラフィ法においては、具体的には、所定装置によって所定パターン(潜像)がフォトレジスト膜51に露光形成された後、当該フォトレジスト膜51に現像処理が施される。このようにして、磁性膜42A’上にレジストパターン52が形成される。この後、図9(d)に示すように、レジストパターン52がマスクとして利用されて、磁性膜42A’に対して所定のエッチングが施され、上述の記録磁性部42Aがパターン形成される。
磁気ディスク40の製造においては、次に、図10(a)に示すようにレジストパターン52が除去される。次に、図10(b)に示すように非磁性材料42B’が堆積される。具体的には、例えばスパッタリング法により、記録磁性部42A間の隙間および記録磁性部42A上に非磁性材料42B’が堆積される。次に、図10(c)に示すように、堆積された非磁性材料42B’において記録磁性部42A間の隙間にない過剰部分を、例えば機械的研磨により除去する。本工程により、非磁性部42B’が形成され、記録層42が形成されることとなる。この後、図10(d)に示すように、例えばCVD法やスパッタリング法により記録層42上に所定材料が成膜されることによって保護層43が形成される。以上のようにして、所定パターンの記録磁性部42Aを記録層42内に有する磁気ディスク40が製造される。
本方法によると、記録面44において充分な平坦性を得ることが困難である。本方法では、図9(d)を参照して上述したように、磁性膜42A’に対するエッチングにより記録磁性部42Aがパターン形成された後、図10(b)に示すように、記録磁性部42A間の隙間を充填すべく非磁性材料42B’が堆積され、そして、図10(c)に示すように、非磁性材料42B’における過剰部分が機械的加工手法により除去されて記録層42が形成される。このような過程を経て形成される非連続膜体である記録層42の図中上面については、充分な平坦性を得ることが困難であり、従って、記録層42の表面平坦性が反映される記録面44において充分な平坦性を得ることは困難なのである。
一般に、磁気ディスクないしその記録層における面内記録密度が大きいほど、情報記録再生時に磁気ディスクに対して浮上配置される磁気ヘッドについては、より小さな浮上量(磁気ヘッドと記録面の間の距離)が要求される傾向にあるところ、小さな浮上量にて磁気ヘッドが適切に動作するためには、磁気ディスクの記録面は充分に平坦でなければならない。要求される浮上量が小さいほど(即ち、磁気ディスクの面内記録密度が大きいほど)、記録面に求められる平坦性は高くなる傾向にある。
しかしながら、上述の従来の方法によると、記録層42ないし記録面44において充分な平坦性を得ることは困難である。このような方法により得られる磁気ディスク40は、磁気ヘッドの低浮上量化を図るうえで好ましくなく、従って、高記録密度化を図るうえで好ましくない。
本発明は、以上のような事情の下で考え出されたものであり、所定パターンの記録磁性部を記録層内に有し且つ記録面の平坦性の高い磁気記録媒体を効率よく製造するのに適した方法を提供することを、目的とする。
本発明によって提供される磁気記録媒体製造方法は、基板上に形成された磁性膜と、凹部および凸部からなる所定の凹凸パターンを有する基材との間に、酸素または酸素供給物質を介在させつつ、前記基材の前記凸部を前記磁性膜に当接させた状態において、前記磁性膜における前記基材の前記凹凸パターンに対応する領域を酸化して非記録磁性部を形成することにより、記録磁性部および非記録磁性部を有する記録層を形成する工程を含む。
本方法においては、凹凸パターンを有する基材を用い、磁性膜の所定領域を酸化して磁気特性が変化した非記録磁性部を形成することによって、実質的に記録磁性部をパターン形成することができ、当該記録磁性部を含む記録層を形成することができる。より具体的には、磁性膜と基材との間に酸素または酸素供給物質が介在させられており、基材の凸部、或いは凹部に対応する部分領域が酸化される。磁性膜は一般に酸化されにくい傾向にあるところ、本方法において、例えば、必要に応じて適宜所望の処理を施して酸素または酸素供給物質を酸化力の高い状態に変化させることにより、磁性膜の部分領域を酸化することができる。従来のDTMでは、磁性部と非磁性部とで構成されていたが、本発明による酸化処理において、非磁性部に対応する部位の磁気特性を変化させる、より具体的には、例えば保持力を磁性部よりも高め、磁気ヘッドにて記録されない程度の保持力を持たせる部位(非記録磁性部)を形成することにより、実質的に非磁性部と同様の働きを持たせることができる。
また、本方法においては、磁性膜に基材を当接させて酸化処理を行うので、当該酸化処理後において磁性膜から基材を離すだけでよく、他に後処理などは必要としない。したがって、磁気記録媒体の製造において、このような基材を用いて磁性膜を酸化する手法は、製造効率に優れており、量産化に適する。また、このように基材を磁性膜に当接させつつ、当該磁性膜における所定パターンを酸化(非記録磁性部化)する手法では、基材を金属やセラミックスなどの比較的に剛性を確保しやすい材料で構成することにより、磁性膜に形成される所定パターンの酸化領域を寸法精度に優れたものとすることができる。
また、本方法においては、記録層を形成することとなる磁性膜を、スパッタリング法などのいわゆる薄膜形成技術により連続膜として形成することができる。薄膜形成技術により形成される連続膜においては、上述の従来の磁気ディスク40における記録層42のような非連続膜におけるよりも、小さな表面凹凸すなわち高い表面平坦性を、達成しやすい。したがって、本方法は、記録層の表面平坦性が反映される記録面において、充分な平坦性を得るのに適する。このように、本発明に係る磁気記録媒体製造方法は、所定パターンの記録磁性部を記録層内に有し且つ記録面の平坦性の高い磁気記録媒体を製造するのに適するのである。記録面の平坦性の高い磁気記録媒体は、磁気ヘッドの低浮上量化を図るうえで好ましく、従って、高記録密度化を図るうえで好ましい。
好ましい実施の形態においては、前記基材の前記凸部の先端には酸素供給物質が被着形成されており、前記記録層を形成する工程においては、前記酸素供給物質を介して前記凸部を前記磁性膜に当接させて、前記磁性膜における当該当接領域を酸化する。この場合において好ましくは、前記基材は導電体からなるとともに、前記酸素供給物質は過飽和金属酸化物または固体電解質からなり、前記記録層を形成する工程においては、前記磁性膜と前記基材との間に電圧を印加する。また、前記記録層を形成する工程は、必要に応じて加熱条件下で行う。このような構成によれば、酸素供給物質においては、電圧の印加により基材から電子の供給を受けて酸素イオンが生じ、磁性膜においては、酸素供給物質と当接する領域に酸素イオンが取り込まれ、当該当接領域が酸化する。
他の好ましい実施の形態においては、前記記録層を形成する工程において、前記基材の前記凹部に酸素を封じ込めた状態で当該酸素を活性化することにより、前記磁性膜における前記凹部に対応する領域を酸化する。この場合において好ましくは、前記記録層を形成する工程においては、前記基材および前記磁性膜は酸素雰囲気中に置かれている。
この場合における一つの構成によれば、前記基材は紫外線透過性を有する材料からなり、前記記録層を形成する工程においては、前記基材を介して前記凹部に存する酸素に対して紫外線を照射する。このような構成によれば、基材の凹部に存する酸素は、紫外線の照射により、活性化された状態の一例であるオゾンに変化する。オゾンは強い酸化力を有するので、当該オゾンの酸化作用により、磁性膜における、基材の凹部に対応する領域が酸化する。また、この場合においてより好ましくは、前記基材の前記凹部を包囲する表面部分には、光触媒が被着形成されている。光触媒の構成材料としては、例えば酸化チタンが挙げられる。このような構成によれば、基材の凹部に存する酸素は、紫外線照射に伴う光触媒作用により、活性酸素に変化する。活性酸素は強い酸化力を有するので、当該活性酸素の酸化作用により、磁性膜における、基材の凹部に対応する領域が酸化する。
この場合における他の構成によれば、前記基材は導電体からなり、前記記録層を形成する工程においては、前記磁性膜と前記基材との間に電圧を印加する。このような構成によれば、基材の凹部に存する酸素は、電圧印加により酸素プラズマに変化する。酸素プラズマは強い酸化力を有するので、当該酸素プラズマの酸化作用により、磁性膜における、基材の凹部に対応する領域が酸化する。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
図1および図2は、本発明に係る磁気ディスク製造方法による製造することのできる磁気ディスクX1を表す。図1は、磁気ディスクX1の平面図であり、図2は、図1の磁気ディスクX1のディスク径方向に沿った部分拡大断面図である。
磁気ディスクX1は、ディスク基板11、記録層12、軟磁性層13、および保護層14(図1では図示略)を含む積層構造を有し、ディスクリートトラックメディアとして構成されたものである。
ディスク基板11は、主に、磁気ディスクX1の剛性を確保するための部位であり、例えば、アルミニウム合金、ガラス、または樹脂よりなる。
記録層12は、図2に示すように、複数の記録磁性部12Aおよび複数の非記録磁性部12Bを有する。記録磁性部12Aは、図1にて一部を模式的に太線で示すように磁気ディスクX1の回転軸心Aを共通中心として同心円状に配置され、例えば垂直磁気異方性を有し、情報トラックを構成する。記録磁性部12Aは、所定の磁性材料よりなる。記録磁性部12Aの構成材料としては、CoCrPt−SiO2、CoCr−SiO2、およびCoPt−SiO2を挙げることができる。非記録磁性部12Bは、記録磁性部12A間に介在して実質的に記録磁性を有しない(即ち、少なくとも記録磁性部12Aに対して充分に垂直磁気異方性が小さい、例えば面内磁気異方性を有するか或いは非磁性状態にある)部位である。非記録磁性部12Bは、後述するように、記録磁性部12Aが酸化したのと同一の構成を有する。このような記録磁性部12Aおよび非記録磁性部12Bからなる記録層12は、連続膜である。また、記録層12の厚さは例えば10〜20nmであり、記録磁性部12Aの幅は例えば40〜80nmであり、非記録磁性部12Bの幅は例えば40〜80nmである。
軟磁性層13は、記録時等に稼働する磁気ヘッドからの磁束を再び当該磁気ヘッドに還流させる磁路をディスク内に効率よく形成するためのものであり、高透磁率を有して大きな飽和磁化を有するとともに小さな保磁力を有する軟磁性材料よりなる。軟磁性層13を構成するための軟磁性材料としては、例えば、CoZrNb、FeC、FeNi、FeCoB、FeCoSiC、およびFeCo−AlOが挙げられる。軟磁性層13の厚さは例えば50〜200nmである。
保護層14は、記録層12や軟磁性層13などを外界から物理的および化学的に保護するための部位であり、例えば、SiN、SiO2、またはダイアモンドライクカーボンよりなる。保護層14の露出面は磁気ディスクX1の記録面15をなす。
以上のようなディスク基板11、記録層12、軟磁性層13、および保護層14を含む磁気ディスクX1の積層構造中には、必要に応じて他の層が含まれてもよい。
このような磁気ディスクX1の情報記録時には、磁気ディスクX1の記録面15に対して記録用の磁気ヘッド(図示略)が浮上配置され、当該磁気ヘッドによる記録磁界の印加によって、記録層12の一の記録磁性部12Aにおいて、磁化方向が順次反転する複数の記録マーク(磁区)がディスク周方向に連なって形成される。このとき、情報記録進行中であって磁界が順次印加される記録磁性部12Aと、これの隣りの記録磁性部12Aとが、非記録磁性部12Bにより分断されているため、当該隣りの記録磁性部12Aの記録マークが消失ないし劣化するというクロスライト現象が抑制される。クロスライト現象が抑制される磁気ディスクは、トラックの狭ピッチ化ないし高記録密度化を図るうえで好ましい。
次に、磁気ディスクX1を製造するための、本発明に係る第1の磁気ディスク製造方法について図3を参照して説明する。まず、図3(a)に示すように、ディスク基板11上に軟磁性層13および磁性膜12’を順次形成する。軟磁性層13の形成においては、例えばスパッタリング法により、ディスク基板11上に上述の軟磁性材料を成膜する。磁性膜12’は、例えば、全体にわたって垂直磁気異方性を有する垂直磁化膜である。磁性膜12’の形成においては、例えばスパッタリング法により、記録磁性部12Aに関して上述した構成材料を軟磁性層13上に成膜する。
本方法においては、次に、図3(b)に示すように、基材としてのスタンパ21を磁性膜12’に押し当てる。スタンパ21は、ディスク基板11に対応する形態を有する平板状の導電体であり、例えばNiやNi合金よりなる。スタンパ21の一面は、交互に配列された複数の凸部21aおよび凹部21bを有し、これにより、所定の凹凸パターンを有する。具体的には、複数の凸部21aは所定の間隔を隔てて且つ先端が面一状となるように形成されており、これにより、当該凸部21a間の溝部分が凹部21bに相当する。複数の凸部21aは、上述の非記録磁性部12Bに対応したパターン形状を有する。少なくとも凸部21aの先端には、酸素供給体22(固体)が被着形成されている。酸素供給体22は、例えば、Y23(酸化イットリウム−イットリア)、TiO2(酸化チタン)、またはPCMO(PrxCa1-xMnO3)などの過飽和状態の金属酸化物よりなり、スパッタリング法によりスタンパ21表面上に成膜されたものである。本工程では、スタンパ21の凸部21aを、位置合わせしつつ、酸素供給体22を介して磁性膜12’に対して当接させる。
本方法においては、次に、図3(c)に示すように、磁性膜12’およびスタンパ21の間に所定の大きさの電圧を印加することにより、磁性膜12’において酸素供給体22が当接している領域を酸化し、非記録磁性部12Bを形成する。具体的には、スタンパ21の凸部21aと磁性膜12’との間に介在する酸素供給体22においては、スタンパ21から電子の供給を受けて酸素イオン(O2-)が生じ、当該酸素イオンが磁性膜12’に向かって移動する。磁性膜12’においては、酸素供給体22と当接する領域に酸素イオンが取り込まれて酸化する。磁性膜12’における酸化領域は、磁気特性が変調して非記録磁性部化される。本工程においては、この現象を利用して、磁性膜12’における、スタンパ21の凸部21aに対応する領域に非記録磁性部12Bをパターン形成する。磁性膜12’において酸素供給体22と当接していない領域は、酸化作用を受けずに垂直磁化状態を維持し、記録磁性部12Aを構成することになる。本工程では、このようにして、磁性膜12’から、記録磁性部12Aおよび非記録磁性部12Bを含む連続膜としての記録層12が形成される。
本方法の図3(b)および(c)を参照して上述した工程では、酸素供給体22として、過飽和金属酸化物により構成されたものに代えて、固体電解質や酸化性固体により構成されたものを用いてもよい。酸素供給体22を構成する固体電解質としては、例えばYSZ(イットリア安定化ジルコニア)やZrO2(酸化ジルコニウム)を採用することができる。また、酸素供給体22を構成する酸化性固体としては、例えばNaClO3(塩素酸ナトリウム)を採用することができる。酸素供給体22として固体電解質を用いる場合、磁性膜12’に酸化領域を形成する際に、磁性膜12’とスタンパ21との間に電圧を印加し、必要に応じて加熱条件下で行う。加熱温度は、例えば250〜700℃である。磁性膜12’においては、酸素供給体22と当接する領域に酸素イオンが取り込まれて酸化し、非記録磁性部12Bが形成される。一方、酸化性固体は酸化力が非常に強いので、酸素供給体22として酸化性固体を用いる場合、酸素供給体22を磁性膜12’に当接させるだけで当該当接領域が酸化する。したがって、この場合、磁性膜12’に酸化領域(非記録磁性部12B)を形成する際に、電圧印加や加熱などの処理は不要である。
本方法においては、次に、スタンパ21を記録層12上から取り外し、図3(d)に示すように、記録層12上に保護層14を形成する。保護層14の形成においては、例えばスパッタリング法により、保護層14に関して上述した構成材料を記録層12上に成膜する。以上のようにして、所定パターンの記録磁性部12Aおよび非記録磁性部12Bを記録層12内に有する磁気ディスクX1を製造することができる。
本方法においては、図3(c)を参照して上述したように、凹凸パターンを有するスタンパ21を用い、磁性膜12’における所定領域(スタンパ21の凸部21aに対応する部分領域)を酸化して非記録磁性部12Bを形成することによって、実質的に記録磁性部12Aをパターン形成することができ、当該記録磁性部12Aを含む記録層12を形成することができる。磁性膜12’は一般に酸化されにくい傾向にあるところ、本方法では、必要に応じて適宜所望の処理(電圧印加や加熱)を施して酸素を酸化力の高い状態(酸素イオン)に変化させることにより、磁性膜12’の部分領域を適切に酸化することができる。
本方法においては、図3(a)を参照して上述したように、記録層12を構成することとなる磁性膜12’を、スパッタリング法などのいわゆる薄膜形成技術により連続膜として形成することができる。薄膜形成技術により形成される連続膜においては、上述の従来の磁気ディスク40における記録層42のような非連続膜におけるよりも、小さな表面凹凸すなわち高い表面平坦性を、達成しやすい。また、本方法においては、磁性膜12’の所定領域に非記録磁性部12Bを形成するための手法として、磁性膜12’を部分的に酸化する手法を採用するので、これによって形成される記録層12の表面状態(高い表面平坦性)を維持することができる。したがって、本方法は、記録層の表面平坦性が反映される記録面15において、充分な平坦性を得るのに適する。このように、本発明に係る磁気記録媒体製造方法は、所定パターンの記録磁性部12Aを記録層12内に有し且つ記録面15の平坦性の高い磁気ディスクX1を製造するのに適する。記録面15の平坦性の高い磁気ディスクX1は、磁気ヘッドの低浮上量化を図るうえで好ましく、従って、高記録密度化を図るうえで好ましい。
また、本方法においては、磁性膜12’にスタンパ21を当接させて酸化処理を行うので、当該酸化処理後において磁性膜12’(記録層12)からスタンパ21を離すだけでよく、他に後処理などを必要としない。したがって、磁気ディスクX1の製造において、スタンパ21を用いて磁性膜12’を酸化する手法は、製造効率に優れており、量産化に適する。また、このようにスタンパ21を磁性膜12’に当接させつつ、当該磁性膜12’における所定領域を酸化(非記録磁性部化)する手法では、スタンパ21を比較的に剛性を確保しやすい金属材料で構成することにより、このスタンパ21によって形成される非記録磁性部12Bについては寸法精度に優れたものとすることができる。また、このようなスタンパ21は、再使用することができ、磁気ディスクX1の量産化を図るうえで好ましい。
以上のように、本方法は、所定パターンの記録磁性部12Aを記録層12内に有し且つ記録面15の平坦性の高い磁気ディスクX1を、効率よく製造するのに適するのである。
図4は、磁気ディスクX1を製造するための、本発明に係る第2の磁気ディスク製造方法における一部の工程を表す。本方法においては、まず、図4(a)に示すように、ディスク基板11上に軟磁性層13および磁性膜12’を順次形成する。軟磁性層13および磁性膜12’の形成手法については、第1の磁気ディスク製造方法に関して上述したのと同様である。
本方法においては、次に、図4(b)に示すように、所定の酸素雰囲気中において、スタンパ21’を磁性膜12’に押し当てる。当該酸素雰囲気は、例えばチャンバ内に空気よりも酸素濃度が高められた酸素富化ガス(例えば酸素の体積割合にして100%)を導入して当該チャンバ内の圧力を20Pa程度とすることにより、構成される。スタンパ21’は、ディスク基板11に対応する形態を有する平板状とされており、例えばSiO2などの紫外線透過性を有する材料で構成されている。スタンパ21’の一面は、交互に配列された複数の凸部21a’および凹部21b’を有し、これにより、所定の凹凸パターンを有する。具体的には、複数の凸部21a’は、所定の間隔を隔てて且つ先端面が面一状となるように形成されており、これにより、当該凸部21a’間の溝部分が凹部21b’に相当する。複数の凹部21b’は、上述の非記録磁性部12Bに対応したパターン形状を有する。少なくともスタンパ21’の凹部21b’を包囲する表面部分には、光触媒膜23が被着形成されている。光触媒膜23は、例えば酸化チタン(TiO2)などの光触媒材料からなり、スパッタリング法によりスタンパ21’表面上に成膜されたものである。本工程では、スタンパ21’の凸部21a’を、位置合わせしつつ、光触媒膜23を介して磁性膜12’に対して当接させる。このようにスタンパ21’を磁性膜12’に当接させた状態においては、凹部21b’には、略一定量の酸素が封じ込められている。
本方法においては、次に、図4(c)に示すように、スタンパ21’を介して光触媒膜23ないし凹部21b’に存する酸素に対して紫外線を照射する。そうすると、当該酸素は、主として光触媒膜23の光触媒作用によって還元されて活性酸素(O2 -)となる。活性酸素は強い酸化力を有するので、当該活性酸素の酸化作用により、磁性膜12’において活性酸素に曝されている領域(即ち、磁性膜12’における、スタンパ21’の凹部21b’に対応する領域)が酸化する。磁性膜12’における酸化領域は、磁気特性が変調して非記録磁性部化される。本工程においては、この現象を利用して、磁性膜12’における、スタンパ21’の凹部21b’に対応する領域に非記録磁性部12Bをパターン形成する。磁性膜12’において活性酸素に曝されていない領域(即ち、光触媒膜23を介してスタンパ21’の凸部21a’が当接している領域)は、酸化作用を受けずに垂直磁化状態を維持し、記録磁性部12Aを構成することになる。本工程では、このようにして、磁性膜12’から、記録磁性部12Aおよび非記録磁性部12Bを含む連続膜としての記録層12が形成される。
この後、スタンパ21’を記録層12上から取り外し、そして、記録層12上に保護層14を形成する。保護層14の形成手法については、第1の磁気ディスク製造方法に関して上述したのと同様である。以上のようにして、所定パターンの記録磁性部12Aおよび非記録磁性部12Bを記録層12内に有する磁気ディスクX1を製造することができる。
本方法においては、図4(c)を参照して上述したように、凹凸パターンを有するスタンパ21’を用い、磁性膜12’における所定領域(スタンパ21’の凹部21b’に対応する部分領域)を酸化して非記録磁性部12Bを形成することによって、実質的に記録磁性部12Aをパターン形成することができ、当該記録磁性部12Aを含む記録層12を形成することができる。磁性膜12’は一般に酸化されにくい傾向にあるところ、本方法では、必要に応じて適宜所望の処理(紫外線照射)を施して酸素を酸化力の高い状態(活性酸素)に変化させることにより、磁性膜12’の部分領域を適切に酸化することができる。
本方法においては、図4(a)を参照して上述したように、記録層12を構成することとなる磁性膜12’を、スパッタリング法などのいわゆる薄膜形成技術により連続膜として形成することができる。薄膜形成技術により形成される連続膜においては、上述の従来の磁気ディスク40における記録層42のような非連続膜におけるよりも、小さな表面凹凸すなわち高い表面平坦性を、達成しやすい。また、本方法においては、磁性膜12’の所定領域に非記録磁性部12Bを形成するための手法として、磁性膜12’を部分的に酸化する手法を採用するので、これによって形成される記録層12の表面状態(高い表面平坦性)を維持することができる。したがって、本方法は、記録層の表面平坦性が反映される記録面15において、充分な平坦性を得るのに適する。このように、本発明に係る磁気記録媒体製造方法は、所定パターンの記録磁性部12Aを記録層12内に有し且つ記録面15の平坦性の高い磁気ディスクX1を製造するのに適する。記録面15の平坦性の高い磁気ディスクX1は、磁気ヘッドの低浮上量化を図るうえで好ましく、従って、高記録密度化を図るうえで好ましい。
また、本方法においては、磁性膜12’にスタンパ21’を当接させて酸化処理を行うので、当該酸化処理後において磁性膜12’(記録層12)からスタンパ21’を離すだけでよく、他に後処理などを必要としない。したがって、磁気ディスクX1の製造において、スタンパ21’を用いて磁性膜12’を酸化する手法は、製造効率に優れており、量産化に適する。また、このようにスタンパ21’を磁性膜12’に当接させつつ、当該磁性膜12’における所定領域を酸化(非記録磁性部化)する手法では、スタンパ21’を比較的に剛性を確保しやすいセラミックス材料で構成することにより、このスタンパ21’によって形成される非記録磁性部12Bについては寸法精度に優れたものとすることができる。また、このようなスタンパ21’は、再使用することができ、磁気ディスクX1の量産化を図るうえで好ましい。
以上のように、本方法は、所定パターンの記録磁性部12Aを記録層12内に有し且つ記録面15の平坦性の高い磁気ディスクX1を、効率よく製造するのに適するのである。
図5は、磁気ディスクX1を製造するための、本発明に係る第3の磁気ディスク製造方法における一部の工程を表す。本方法においては、まず、図5(a)に示すように、ディスク基板11上に軟磁性層13および磁性膜12’を順次形成する。軟磁性層13および磁性膜12’の形成手法については、第1の磁気ディスク製造方法に関して上述したのと同様である。
本方法においては、次に、図5(b)に示すように、所定の酸素雰囲気中において、スタンパ21’を磁性膜12’に押し当てる。当該酸素雰囲気は、例えばチャンバ内に空気よりも酸素濃度が高められた酸素富化ガス(例えば酸素の体積割合にして100%)を導入して当該チャンバ内の圧力を20Pa程度とすることにより、構成される。スタンパ21’は、その形態および材質については第2の磁気ディスク製造方法に関して図4を参照して上述したスタンパ21’と同様とされている一方、光触媒膜23が被着形成されていない点において、図4に表れているものと異なる。本工程では、スタンパ21’の凸部21a’を、位置合わせしつつ、磁性膜12’に対して当接させる。このようにスタンパ21’を磁性膜12’に当接させた状態においては、凹部21b’には、略一定量の酸素が封じ込められている。
本方法においては、次に、図5(c)に示すように、スタンパ21’を介して凹部21b’に存する酸素に対して紫外線を照射することにより、当該酸素からオゾン(O3)が発生する。ここで、照射する紫外線としては、オゾンの発生効率を高める観点から、例えば波長が130〜260nm程度の遠紫外線が好適である。オゾンは強い酸化力を有するので、当該オゾンの酸化作用により、磁性膜12’においてオゾンに曝されている領域(即ち、磁性膜12’における、スタンパ21’の凹部21b’に対応する領域)が酸化し、非記録磁性部12Bがパターン形成される。磁性膜12’においてオゾンに曝されていない領域(即ち、スタンパ21’の凸部21a’が当接している領域)は、酸化作用を受けずに垂直磁化状態を維持し、記録磁性部12Aを構成することになる。本工程では、このようにして、磁性膜12’から、記録磁性部12Aおよび非記録磁性部12Bを含む連続膜としての記録層12が形成される。
この後、スタンパ21’を記録層12上から取り外し、そして、記録層12上に保護層14を形成する。保護層14の形成手法については、第1の磁気ディスク製造方法に関して上述したのと同様である。以上のようにして、所定パターンの記録磁性部12Aおよび非記録磁性部12Bを記録層12内に有する磁気ディスクX1を製造することができる。
本方法においては、図5(c)を参照して上述したように、凹凸パターンを有するスタンパ21’を用い、磁性膜12’における所定領域(スタンパ21’の凹部21b’に対応する部分領域)を酸化して非記録磁性部12Bを形成することによって、実質的に記録磁性部12Aをパターン形成することができ、当該記録磁性部12Aを含む記録層12を形成することができる。磁性膜12’は一般に酸化されにくい傾向にあるところ、本方法では、必要に応じて適宜所望の処理(紫外線照射)を施して酸素を酸化力の高い状態(オゾン)に変化させることにより、磁性膜12’の部分領域を適切に酸化することができる。
このようなことから理解できるように、本方法によれば、本発明の第2の磁気ディスク製造方法に関して上述したのと同様の効果を得ることができる。以上のように、本方法は、所定パターンの記録磁性部12Aを記録層12内に有し且つ記録面15の平坦性の高い磁気ディスクX1を、効率よく製造するのに適する。
図6は、磁気ディスクX1を製造するための、本発明に係る第4の磁気ディスク製造方法における一部の工程を表す。本方法においては、まず、図6(a)に示すように、ディスク基板11上に軟磁性層13および磁性膜12’を順次形成する。軟磁性層13および磁性膜12’の形成手法については、第1の磁気ディスク製造方法に関して上述したのと同様である。
本方法においては、次に、図6(b)に示すように、所定の酸素雰囲気中において、スタンパ21”を磁性膜12’に押し当てる。当該酸素雰囲気は、例えばチャンバ内に空気よりも酸素濃度が高められた酸素富化ガス(例えば酸素の体積割合にして100%程度)を導入して当該チャンバ内の圧力を1.0Pa程度に減圧することにより、構成される。スタンパ21”は、その形態については第3の磁気ディスク製造方法に関して図5を参照して上述したスタンパ21’と同様とされている。一方、スタンパ21”は、例えばNiやNi合金などの導電体からなるとともに、凸部21a”の先端面がSiO2などの絶縁材料からなる絶縁膜24で覆われており、これらの点において上述のスタンパ21’と異なる。本工程では、スタンパ21”の凸部21a”を、位置合わせしつつ、絶縁膜24を介して磁性膜12’に対して当接させる。このようにスタンパ21”を磁性膜12’に当接させた状態においては、凹部21b”には、略一定量の酸素が封じ込められている。
本方法においては、次に、図6(c)に示すように、磁性膜12’およびスタンパ21”の間に所定の大きさの電圧を印加する。そうすると、凹部21b”においては、グロー放電により酸素プラズマが発生する。酸素プラズマは強い酸化力を有するので、当該酸素プラズマの酸化作用により、磁性膜12’において酸素プラズマに曝されている領域(即ち、磁性膜12’における、スタンパ21”の凹部21b”に対応する領域)が酸化し、非記録磁性部12Bがパターン形成される。磁性膜12’において酸素プラズマに曝されていない領域(即ち、絶縁膜24を介して凸部21a”が当接している領域)は、酸化作用を受けずに垂直磁化状態を維持し、記録磁性部12Aを構成することになる。本工程では、このようにして、磁性膜12’から、記録磁性部12Aおよび非記録磁性部12Bを含む連続膜としての記録層12が形成される。
この後、スタンパ21”を記録層12上から取り外し、そして、記録層12上に保護層14を形成する。保護層14の形成手法については、第1の磁気ディスク製造方法に関して上述したのと同様である。以上のようにして、所定パターンの記録磁性部12Aおよび非記録磁性部12Bを記録層12内に有する磁気ディスクX1を製造することができる。
本方法においては、図6(c)を参照して上述したように、凹凸パターンを有するスタンパ21”を用い、磁性膜12’における所定領域(スタンパ21”の凹部21b”に対応する部分領域)を酸化して非記録磁性部12Bを形成することによって、実質的に記録磁性部12Aをパターン形成することができ、当該記録磁性部12Aを含む記録層12を形成することができる。磁性膜12’は一般に酸化されにくい傾向にあるところ、本方法では、必要に応じて適宜所望の処理(電圧印加)を施して酸素を酸化力の高い状態(酸素プラズマ)に変化させることにより、磁性膜12’の部分領域を適切に酸化することができる。
このようなことから理解できるように、本方法によれば、本発明の第2の磁気ディスク製造方法に関して上述したのと同様の効果を得ることができる。以上のように、本方法は、所定パターンの記録磁性部12Aを記録層12内に有し且つ記録面15の平坦性の高い磁気ディスクX1を、効率よく製造するのに適する。
以上のまとめとして、本発明の構成およびそのバリエーションを以下に付記として列挙する。
(付記1)
基板上に形成された磁性膜と、凹部および凸部からなる所定の凹凸パターンを有する基材との間に、酸素または酸素供給物質を介在させつつ、前記基材の前記凸部を前記磁性膜に当接させた状態において、前記磁性膜における前記基材の前記凹凸パターンに対応する領域を酸化して非記録磁性部を形成することにより、記録磁性部および非記録磁性部を有する記録層を形成する工程を含む、磁気記録媒体製造方法。
(付記2)
前記基材の前記凸部の先端には酸素供給物質が被着形成されており、
前記記録層を形成する工程においては、前記酸素供給物質を介して前記凸部を前記磁性膜に当接させて、前記磁性膜における当該当接領域を酸化する、付記1に記載の磁気記録媒体製造方法。
(付記3)
前記基材は導電体からなるとともに、前記酸素供給物質は過飽和金属酸化物または固体電解質からなり、
前記記録層を形成する工程においては、前記磁性膜と前記基材との間に電圧を印加する、付記2に記載の磁気記録媒体製造方法。
(付記4)前記記録層を形成する工程においては、前記基材の前記凹部に酸素を封じ込めた状態で当該酸素を活性化することにより、前記磁性膜における前記凹部に対応する領域を酸化する、付記1に記載の磁気記録媒体製造方法。
(付記5)
前記記録層を形成する工程においては、前記基材および前記磁性膜は酸素雰囲気中に置かれている、付記4に記載の磁気記録媒体製造方法。
(付記6)
前記基材は紫外線透過性を有する材料からなり、
前記記録層を形成する工程においては、前記基材を介して前記凹部に存する酸素に対して紫外線を照射する、付記4または5に記載の磁気記録媒体製造方法。
(付記7)
前記基材の前記凹部を包囲する表面部分には、光触媒が被着形成されている、付記6に記載の磁気記録媒体製造方法。
(付記8)
前記基材は導電体からなり、
前記記録層を形成する工程においては、前記磁性膜と前記基材との間に電圧を印加する、付記4または5に記載の磁気記録媒体製造方法。
本発明に係る磁気ディスク製造方法により製造することのできる磁気ディスクの平面図である。 図1に示す磁気ディスクの部分拡大断面図である。 本発明に係る第1の磁気ディスク製造方法を表す。 本発明に係る第2の磁気ディスク製造方法における一部の工程を表す。 本発明に係る第3の磁気ディスク製造方法における一部の工程を表す。 本発明に係る第4の磁気ディスク製造方法における一部の工程を表す。 ディスクリートトラックメディアである従来の磁気ディスクの平面図である。 図7に示す磁気ディスクの部分拡大断面図である。 図7に示す磁気ディスクの製造方法における一部の工程を表す。 図9の後に続く工程を表す。
符号の説明
X1 磁気ディスク
11 ディスク基板
12 記録層
12’ 磁性膜
12A 記録磁性部
12B 非記録磁性部
13 軟磁性層
14 保護層
15 記録面
21,21’,21” スタンパ(基材)
22 酸素供給体
23 光触媒膜
24 絶縁膜

Claims (5)

  1. 基板上に形成された磁性膜と、凹部および凸部からなる所定の凹凸パターンを有する基材との間に、酸素または酸素供給物質を介在させつつ、前記基材の前記凸部を前記磁性膜に当接させた状態において、前記磁性膜における前記基材の前記凹凸パターンに対応する領域を酸化して非記録磁性部を形成することにより、記録磁性部および非記録磁性部を有する記録層を形成する工程を含む、磁気記録媒体製造方法。
  2. 前記基材の前記凸部の先端には酸素供給物質が被着形成されており、
    前記記録層を形成する工程においては、前記酸素供給物質を介して前記凸部を前記磁性膜に当接させて、前記磁性膜における当該当接領域を酸化する、請求項1に記載の磁気記録媒体製造方法。
  3. 前記記録層を形成する工程においては、前記基材の前記凹部に酸素を封じ込めた状態で当該酸素を活性化することにより、前記磁性膜における前記凹部に対応する領域を酸化する、請求項1に記載の磁気記録媒体製造方法。
  4. 前記記録層を形成する工程においては、前記基材および前記磁性膜は酸素雰囲気中に置かれている、請求項3に記載の磁気記録媒体製造方法。
  5. 前記基材は紫外線透過性を有する材料からなり、
    前記記録層を形成する工程においては、前記基材を介して前記凹部に存する酸素に対して紫外線を照射する、請求項3または4に記載の磁気記録媒体製造方法。
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