JP2008096181A - 距離測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被測定物までの距離を正確に測定することができる距離測定装置を提供する。
【解決手段】まず、角速度センサによってぶれ量を検出する。次に、MPUからの指示に基づいてレーザ光を出射する。その後、被測定物で反射されたレーザ光を光検出器で受光する。積算回数が例えば550回を超えたか否かを判定し、積算回数が550回を超えたとき、判定基準を満たしているか否かを判定する。判定基準を満たしていていないとき、判定基準を満たしていていないことを警告する。その後、測定回数が例えば10回以上であるか否かを判定する。測定回数が10回以上のとき、エラーであるとしてレーザ光の出射を停止させる。判定基準を満たしているとき、距離演算を行う。
【選択図】図2

Description

この発明は距離測定装置に関する。
従来の距離測定装置として特開2005−189140号公報に記載されたものが知られている。
この距離測定装置では、パルス状のレーザ光を被測定物に向けて繰り返し出射し、それぞれの出射に対応する反射光が所定の条件(強度閾値)を満足するときに距離(又は経過時間)に対応して度数カウントが行われる。そして、繰り返される全てのレーザ光の出射についてカウントされた度数を積算して距離に対応させた度数分布表(ヒストグラム)が作成され、この度数分布表におけるカウント度数の合計数が最も大きくなる距離が、被測定物までの距離と判定される、又は距離算出のための基本となる距離とされる。
特開2005−189140号公報
しかし、この距離測定装置は持ち運びに便利なように小型・軽量であるため、距離測定装置を把持し、測定したときに手ぶれが生じやすく、被測定物までの距離を精度良く測定できないことがある。
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は被測定物までの距離を正確に測定することができる距離測定装置を提供することである。
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、測定光を被測定物に向けて出射する発光手段と、前記被測定物から反射された反射光を受光する受光手段と、前記測定光が出射されたときから前記受光手段で受光されるまでの時間を検出する時間検出手段と、前記発光手段から前記測定光を出射したときの筐体のぶれ量を前記測定光の発光時に検出するぶれ量検出手段と、前記時間検出手段によって検出された時間と前記ぶれ量検出手段によって検出されたぶれ量とに基づいて前記被測定物までの距離を決定する距離決定手段とを備えていることを特徴とする。
この発明によれば、被測定物までの距離を正確に測定することができる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1はこの発明の一実施形態に係る距離測定装置のブロック図である。
この距離測定装置は、MPU1と駆動回路2と半導体レーザ(発光手段)3と対物レンズ3aと反射光受光レンズ4aと発光検出回路5と光検出器(受光手段)7と増幅器8と閾値設定回路9と2値化回路10とサンプリング回路11と発振器12とカウンタ回路13と積算値格納メモリ14とぶれ情報格納メモリ15と角速度センサ16とハイパスフィルタ(HPF)17とローパスフィルタ(LPF)18とアナログデジタル変換(A/D変換)回路19とサンプリング回路20と表示装置(警告発生手段)21を有する。
MPU1は時間検出手段、ぶれ量検出手段、距離決定手段、表示内容決定手段、測定光出射停止手段、警告決定手段として機能する。
半導体レーザ3はMPU1からの指示に基づいて駆動回路2によって駆動され、レーザ光を対物レンズ3aを介して被測定物(図示せず)へ向けて繰り返し出射する。
発光検出回路5は半導体レーザ3からのレーザ光(測定光)の出射を検出し、検出結果をサンプリング回路11,20へ出力する。
角速度センサ16で検出された角速度信号は、ハイパスフィルタ(HPF)17、ローパスフィルタ(LPF)18を通って不要な周波数が除かれた後、アナログデジタル変換(A/D変換)回路19でデジタル信号に変換され、手ぶれデータとしてサンプリング回路20に供給される。
光検出器7は被測定物で反射されたレーザ光を反射光受光レンズ4aを介して受光し、受光量に応じた電気信号を出力する。
増幅器8は光検出器7の出力を所定のレベルまで増幅する。
閾値設定回路9はMPU1の指示に基づいて閾値を設定する。
2値化回路10は閾値設定回路9で設定された閾値に基づいて光検出器7の出力を2値化し、サンプリング回路11へ出力する。
サンプリング回路11は発振器12で決められたサンプリング間隔で出射光、反射光のサンプリングを行う。
反射光が所定の閾値を超えたときに距離(又は経過時間)に対応して度数カウントを行い、繰り返される全てのレーザ光による反射光に対してカウントされた度数を距離に対応させたヒストグラムを作る。このとき、MPU1はぶれ情報格納メモリ15から時系列にぶれ情報を取り込み、ヒストグラムにおいてカウント度数の合計が最も大きくかつぶれ量がもっとも小さいものを被測定物までの距離とする(又は、距離演算のための基本値とする)。
図2はヒストグラムの一例を示す図である。
図2において、縦軸及び横軸はそれぞれ度数及び時間を示す。
図2はサンプリング回路11で80MHzで550回サンプリングしたものを積算した一例であり、1発光周期が示されている。
図2においてa,b,cが閾値(所定の計算式によって算出される又は予め設定されている)を超えた受信信号の積算値、d,e,f,g,hは背景光のノイズを示す。
80MHz(12.5nsec)で距離レンジが256だとすれば、横軸は最大約480mまで測定可能である。この結果に対して、閾値を設け、閾値を超えた積算値(a,b,c)だけを真のデータとして採用する。例えば閾値を超える積算値が複数同時に存在するとき、従来例では近い方のデータ(c)、遠い方のデータ(a)又は最も大きいデータ(c)を採用していた。
図3は角速度センサによる手ぶれデータのサンプリングを説明する図である。
例えば発光周期が1kHzで550回積算しようとすると550msecが1回の測定となり、この間のぶれが問題となる。そこで、1発光のタイミング(1msec周期)でぶれをサンプリングする。
サンプリングによって抽出されたデータを2段階の閾値を設けてぶれ量の大小を決め、ぶれ量の大小を記録する。ぶれ量が2つの閾値の間にあるときをぶれ量が小さい、それ以外にあるときをぶれが大きいとする。また、角速度センサ16は縦、横2方向(X、Y方向)のぶれを検出する。角速度センサ16出力の大きい方がぶれ量として採用される。
なお、より高速のAD変換器を用いれば、ぶれ量のサンプル間隔を短くでき、1周期で複数のぶれ量を測定することができる。
図4は手ぶれデータに受信信号を加味した様子を示す図である。
図4において、黒く塗りつぶした部分は今回の受信信号を示し、白抜きの部分は前回の受信信号であることを示す。なお、図4は1発光周期に4つの受信信号がある場合を示す。
図3に示すような手ぶれデータが得られた場合、出射1回目のぶれ量は大、2回目は小というように、発光周期(1msec)毎にぶれ量をメモリ(図示せず)に記録していく。
図5は発光周期毎にサンプリングしたぶれ量と受信信号との関係を説明する図である。
図5は1発光周期に4つの受信信号がある場合を示す。
メモリには各受信信号に対してそれぞれぶれ量の大小が記録される。受信信号の積算値に対する記録されたぶれ量の「大」の数と「小」の数との合計をぶれ情報として算出する。
例えば、受信信号に対するぶれ量が「大」であれば−1ポイント、ぶれ量が「小」であれば+1ポイントとした場合、ぶれ情報は−1、+3、+1、0となる(図5参照)。
このようにして得られたぶれ情報がぶれ情報格納メモリ15に格納される。
図6はぶれが発生した場合の受信信号とぶれ情報との関係を示す図である。
図6において、6a〜6eは抽出された受信信号の積算値、6f〜6hは背景光のノイズを示す。
図6に示すように、各距離(時間)における受信信号の複数の積算値が閾値を超えた場合、閾値を超えたものに対してぶれ情報を加味して判断する。つまり、ぶれ量が閾値を超えた積算値のうち最もぶれ量が小さい(図6では+3)もの(積算値6c(ハッチングされている))を採用する。したがって、閾値を超えたものの内、最も大きな積算値6dを採用しない場合がある。
この方法により、ぶれが発生し、複数の積算値が閾値を超えた場合であっても正確に積算値を抽出することができる。
図7は閾値を超えかつぶれの小さい複数の積算値が存在する場合のぶれ量と受信信号との関係を説明する図である。
図7において、7a〜7eは抽出された受信信号の積算値、7f〜7hは背景光のノイズを示す。
図7の場合、閾値を超え、ぶれが最も小さい積算値は距離6,13の場合である。ユーザはモード設定ボタン(選択手段)22(図10参照)によって近い方(距離6)の積算値を採用するか遠い方(距離13)の積算値を採用するかの選択方法を予め設定しておけば、ユーザが選択した方法によって積算値が選択される。このとき、ぶれ量を表示装置21に表示させてもよい。
なお、距離6,13に対応するぶれ量を表示部に表示させた後、ユーザが距離とぶれ量との組合せの1つを選択するようにしてもよい。
図8は距離測定装置の動作の一例を説明するフローチャートである。
なお、S1〜S9は各処理ステップを示す。
まず、角速度センサ16によってぶれ量を検出する(S1)。
次に、半導体レーザ3からレーザ光を出射する(S2)。
その後、被測定物で反射されたレーザ光を光検出器7で受光する(S3)。
次に、積算回数が550回を超えたか否かを判定する(S4)。
積算回数が550回以下のとき(NO)、ステップS1へ戻る。
積算回数が550回を超えたとき(YES)、ぶれ量を加味した判定基準を満たしているか否かを判定する(S5)。
判定基準を満たしていていないと判定したとき(閾値は超えているがぶれ量が大きい)(NO)、判定基準を満たしていていないことを警告する(S6)。例えば、表示装置21に警告を表示させ、ぶれ量が大きいことを視覚的に知らせる。
その後、測定回数が10回以上であるか否かを判定する(S7)。
測定回数が10回未満のとき(NO)、ステップS1へ戻る。
測定回数が10回以上のとき(測定回数が10回以上であってもぶれ量が大きいとき)(YES)、エラーであると判定して半導体レーザ3からレーザ光の出射を停止させる(S8)。
ステップS5で判定基準を満たしているとき(YES)、距離演算を行う(S9)。
図9は距離測定装置の動作の他の例を説明するフローチャートである。
なお、S11〜S19は各処理ステップを示す。
まず、角速度センサ16によってぶれ量を検出する(S11)。
次に、ぶれが有るか否かを判定する(S12)。
ぶれが有ったとき(YES)、半導体レーザ3からレーザ光の出射を1発光周期だけ停止させる(S13)。
その後、ぶれの有った回数が1000回を超えたか否かを判定する(S14)。
ぶれの有った回数が1000回以下であるとき(NO)、ステップS11に戻る。
ぶれの有った回数が1000回を超えたとき(YES)、エラーであると判定して半導体レーザ3からレーザ光を出射しない(S15)。
ステップ12で、ぶれがなかったと判定したとき(NO)、半導体レーザ3からレーザ光を出射する(S16)。
その後、被測定物で反射されたレーザ光を光検出器7で受光する(S17)。
次に、積算回数が550回を超えたか否かを判定する(S18)。
積算回数が550回以下のとき(NO)、ステップS11へ戻る。
積算回数が550回を超えたとき(YES)、判定基準を満たしているか否かを判定する(S5)。
判定基準を満たしていると判定したとき、距離演算を行う(S19)。
ステップS5で判定基準を満たしていると判定したとき(YES)、距離演算を行う(S9)。
図10は角速度センサを装着した距離測定装置の斜視図である。
この距離測定装置は筐体30と対物レンズ3aと反射光受光レンズ4aと接眼レンズ2aと操作ボタン21,22とを備えている。例えば操作ボタン21は電源ボタンであり、操作ボタン22は測定モードを切り替えるモード設定ボタンである。筐体30内には角速度センサが装着されている。この角速度センサはX軸回りの回転及びY軸回りの回転を検出する。
この測距装置の筐体30は例えば右手で保持される。
使用者は接眼レンズ2aを覗きながら電源ボタン21を指で押して図示しないレティクル表示部を点灯させる。対物レンズ3aを被測定物に向け、再度電源ボタン21を押して計測を実行する。測定結果は表示装置21(図1参照)に表示される。
この実施形態によれば、ぶれ量の大きな距離データを抽出される距離データから除外するようにしたので、被測定物までの距離を正確に測定することができる。また、カメラで使用されるような複雑な補正機構を用いないので機構が簡単となり、製造コストを低減することができる。
なお、上記実施形態では判定基準を満たしていていないとき、表示装置21に警告を表示させたが、これに代えて音声等を用いて聴覚的に警告するようにしてもよい。
図1はこの発明の一実施形態に係る距離測定装置のブロック図である。 図2はヒストグラムの一例を示す図である。 図3は角速度センサによる手ぶれデータのサンプリングを説明する図である。 図4は手ぶれデータに受信信号を加味した様子を示す図である。 図5は発光周期毎にサンプリングしたぶれ量と受信信号との関係を説明する図である。 図6はぶれが発生した場合の受信信号とぶれ情報との関係を示す図である。 図7は閾値を満足しかつぶれの小さい複数の積算値が存在する場合のぶれ量と受信信号との関係を説明する図である。 図8は距離測定装置の動作の一例を説明するフローチャートである。 図9は距離測定装置の動作の他の例を説明するフローチャートである。 図10は角速度センサを装着した距離測定装置の斜視図である。
符号の説明
1:MPU、3:半導体レーザ(発光手段)、7:光検出器(受光手段)、22:モード設定ボタン(選択手段)。

Claims (6)

  1. 測定光を被測定物に向けて出射する発光手段と、
    前記被測定物から反射された反射光を受光する受光手段と、
    前記測定光が出射されたときから前記受光手段で受光されるまでの時間を検出する時間検出手段と、
    前記発光手段から前記測定光を出射したときの筐体のぶれ量を前記測定光の発光時に検出するぶれ量検出手段と、
    前記時間検出手段によって検出された時間と前記ぶれ量検出手段によって検出されたぶれ量とに基づいて前記被測定物までの距離を決定する距離決定手段と
    を備えていることを特徴とする距離測定装置。
  2. 前記測定光は所定の間隔で発光するパルス光であり、前記測定光の発光間隔に同期して前記ぶれ量が検出されることを特徴とする請求項1記載の距離測定装置。
  3. 前記ぶれ量は、前記ぶれ量検出手段によって検出された複数のぶれ量のうちの最も小さなぶれ量であることを特徴とする請求項1又は2記載の距離測定装置。
  4. 前記ぶれ量は、所定の閾値より小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の距離測定装置。
  5. 前記距離決定手段によって決定された複数の距離のうち、ユーザのモード設定によって選択され、前記複数の距離に対応するぶれ量を表示手段に表示させる表示内容決定手段を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の距離測定装置。
  6. 前記距離決定手段によって決定された複数の距離及びそれらに対応するぶれ量の中から1つの組み合わせを選択する選択手段を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の距離測定装置。
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