JP2008095823A - 減衰力調整式油圧緩衝器 - Google Patents

減衰力調整式油圧緩衝器 Download PDF

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Abstract

【課題】 減衰力調整式油圧緩衝器において、ロッド側室からリザーバへの油の一方向流れを形成するための連絡チューブをシリンダの外周に挿着するに際し、連絡チューブの上端部に溶接した上シールケースとシリンダの外周との隙間のエア抜き性を向上すること。
【解決手段】 減衰力調整式油圧緩衝器10において、シリンダ11とアウタチューブ15の間に配置される連絡チューブ40の上端部と下端部のそれぞれに上シールケース41と下シールケース42のそれぞれを溶接し、連絡チューブ40とシリンダ11の間に連絡通路43を形成し、ロッド側室14Aと連絡通路43を連通する連絡孔11Aをシリンダ11の上端部寄りに穿設し、連絡通路43とリザーバ16を減衰力調整弁50を介して連通し、シリンダ11の連絡孔11Aよりも上部で、連絡チューブ40の上シールケース41に囲まれる部位に、空気抜き用小孔11Bを穿設したもの。
【選択図】 図3

Description

本発明は減衰力調整式油圧緩衝器に関する。
自動車等の懸架装置に用いられる油圧緩衝器として、路面状況、走行状況等に応じて乗心地、操縦安定性を向上させるために減衰力を適宜調整できる減衰力調整式油圧緩衝器がある。
特許文献1の油圧緩衝器は、シリンダ内にピストンを介してピストンロッドが移動自在に挿入され、ピストンはシリンダ内にロッド側室とピストン側室を区画し、シリンダとシリンダの外側に設けたアウタチューブとの間にリザーバを設け、ピストンにはピストン側室からロッド側室へのみ油の流れを許容するチェック弁を設け、シリンダの下部ベースバルブにはリザーバからピストン側室へのみ油の流れを許容するチェック弁を設けている。そして、この油圧緩衝器は、シリンダの外周に上下のシール部材を介して連絡チューブを挿着し、連絡チューブとシリンダの間に連絡通路を形成し、ロッド側室と連絡通路を連通する連絡孔をシリンダの上端部寄りに穿設し、アウタチューブに取着した減衰力調整弁の弁ケースの接続部を連絡チューブに穿設した接続孔に嵌合し、連絡通路とリザーバを電磁減衰力調整弁を介して連通している。ピストンロッドが伸縮するロッド側室の油がロッド側室とリザーバとを連通する連絡通路から電磁減衰力調整弁を押し開いてリザーバに流れ、このとき電磁減衰力調整弁に印加される制御信号、例えば電流に比例した減衰力が発生するようにしたものである。
特許第2862134号
特許文献1の油圧緩衝器では、アウタチューブに取着した減衰力調整弁の弁ケースの接続部を連絡チューブに穿設した接続孔に嵌合するように組付けるものであり、アウタチューブに取着した減衰力調整弁の弁ケースの接続部に対する連絡チューブの位置合せが必要になるから、連絡チューブはシリンダの外周に圧入等できない。従って、連絡チューブはシリンダの外周に上下のシール部材を介して挿着したものである。
また、連絡チューブに上下のシール部材を付帯させる構造を簡易に加工するため、連絡チューブの上下に厚肉のシールケースを溶接するに際し、溶接前のシールケースにシール部材の装填溝を加工することが考えられる。このとき、シールケースに加工済のシール部材のための装填溝に後工程の溶接歪が及ばないようにするため、シールケースは連絡チューブとの溶接部からその装填溝までの長さを大きくする必要がある。
従って、連絡チューブの上端部に溶接した上シールケースは、シリンダの外周との間の軸方向の長い範囲に、連絡通路の上部につながって袋小路となる小隙間を形成し、この小隙間にエアが溜まり易く抜け難くなるため、エア抜き作業に手間がかかる。
本発明の課題は、減衰力調整式油圧緩衝器において、ロッド側室からリザーバへの油の一方向流れを形成するための連絡チューブをシリンダの外周に挿着するに際し、連絡チューブの上端部に溶接した上シールケースとシリンダの外周との隙間のエア抜き性を向上することにある。
請求項1の発明は、油を収容するシリンダの開口部に設けたロッドガイドに挿通されるピストンロッドを該シリンダに挿入し、ピストンロッドに設けたピストンにより区画されるロッド側室とピストン側室をシリンダの内部に設け、シリンダの周囲に環状間隙を介するアウタチューブを設け、ロッド側室とピストン側室に連通するリザーバをアウタチューブの内部に設け、リザーバからピストン側室への油の流れのみを許容する伸側許容逆止弁を有する伸側通路と、ピストン側室からロッド側室への油の流れのみを許容する圧側許容逆止弁を有する圧側通路とを有してなる減衰力調整式油圧緩衝器において、シリンダとアウタチューブの間に配置される連絡チューブの上端部と下端部のそれぞれに上シールケースと下シールケースのそれぞれを溶接し、上シールケースと下シールケースのそれぞれがシール部材を介してシリンダの外周に挿着され、連絡チューブとシリンダの間に連絡通路を形成し、ロッド側室と連絡通路を連通する連絡孔をシリンダの上端部寄りに穿設し、アウタチューブに取着した減衰力調整弁の弁ケースの接続部を連絡チューブの下シールケースに穿設した接続孔に嵌合し、連絡通路とリザーバを減衰力調整弁を介して連通し、ロッド側室からリザーバへの油の一方向流れを形成し、シリンダの連絡孔よりも上部で、連絡チューブの上シールケースに囲まれる部位に、空気抜き用小孔を穿設したものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記連絡チューブの上端部の内周に上シールケースを嵌合して溶接し、シリンダに穿設される連絡孔を該シリンダに挿着された上シールケースの下端部よりも下位に設けてなるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において更に、前記ピストンロッドに取着したリバウンドラバーを伸び切り時にロッドガイドの端面に衝接可能にし、シリンダに穿設される連絡孔を伸び切り時のリバウンドラバーの位置よりも下位に設けてなるようにしたものである。
(請求項1)
(a)連絡チューブが上シールケースと下シールケースのそれぞれに設けた上下のシール部材を介してシリンダの外周に挿着される。従って、連絡チューブはシリンダに対し軸方向に摺動して位置調整でき、アウタチューブに取着した減衰力調整弁の弁ケースの接続部に対し連絡チューブの下シールケースに穿設した接続孔を簡易に位置合せし、上記弁ケースの接続部を連絡チューブの接続孔に簡易に嵌合させて組付けできる。
(b)シリンダの連絡孔よりも上部で、連絡チューブの上シールケースに囲まれる部位に、空気抜き用小孔を穿設した。従って、連絡チューブに上シールケースを溶接するに際し、上シールケースに加工済のシール部材のための装填溝に溶接歪が及ばないように、連絡チューブとの溶接部からその装填溝までの上シールケースの長さを大きくする場合にも、上シールケースがシリンダの外周との間の軸方向の長い範囲に形成する小隙間に上述の空気抜き用小孔が臨むものになり、エア抜き作業を迅速化できる。
(請求項2)
(c)連絡チューブの上端部の内周に上シールケースを嵌合して溶接したから、厚肉の上シールケースの存在による油圧緩衝器の外径の拡大を抑制できる。このとき、上シールケースがシリンダの外周との間に形成する小隙間はより小さくなるものの、シリンダに穿設される連絡孔は上シールケースの下端部よりも下位に設けられる。従って、ロッド側室の油は、シリンダの連絡孔から上述の小隙間を通ることなく、連絡チューブの内周の連絡通路にスムースに流出し、ロッド側室からリザーバへの油のスムースな一方向流れを形成可能にする。
(請求項3)
(d)ピストンロッドに取着したリバウンドラバーを伸び切り時にロッドガイドの端面に衝接可能にし、シリンダに穿設される連絡孔を伸び切り時のリバウンドラバーの位置よりも下位に設けた。従って、リバウンドラバーの伸び切り時の拡張変形により連絡孔が塞がれることがなく、この連絡孔のエッジによりリバウンドラバーを破損させることもない。
図1は減衰力調整式油圧緩衝器を示す半断面図、図2は減衰力調整式油圧緩衝器の作動を示し、(A)は伸長行程を示す模式図、(B)は圧縮行程を示す模式図、図3は上シールケース側を示す断面図、図4は下シールケース側を示す断面図、図5は上シールケースのエア抜き構造を示す模式図であり、(A)は比較図、(B)は本発明図である。
油圧緩衝器10は、図1に示す如く、油を収容するシリンダ11と、シリンダ11に挿入されるピストンロッド12と、ピストンロッド12に連設されてシリンダ11の内部にロッド側室14Aとピストン側室14Bを区画するピストン13とを有する。また、油圧緩衝器10は、シリンダ11の外周に環状間隙を介してアウタチューブ15を設け、アウタチューブ15内に油とガスを封入するリザーバ16を形成する。リザーバ16はロッド側室14Aとピストン側室14Bに連通する。
油圧緩衝器10は、アウタチューブ15の上端部にキャップ17を被着し、キャップ17とシリンダ11の上端部との間にロッドガイド18を挟持する。ロッドガイド18はロッド側室14A、リザーバ16を封止するとともに、オイルシール、ダストシールを備えてピストンロッド12を摺動自在に支持する。油圧緩衝器10は、ピストンロッド12の外周に固定されたラバー受12Aの上にリバウンドラバー19を嵌着し、伸び切り時にこのリバウンドラバー19をロッドガイド18の下端面に衝接させて緩衝する。
油圧緩衝器10は、シリンダ11の下端部と、アウタチューブ15の下端部に溶接したボトム15Aの間に挟持した仕切ベース20に、伸側許容逆止弁21、伸側通路22を備える。仕切ベース20に締着されたボルトによりバルブスプリングを支持し、このバルブスプリングによりバックアップされるディスク状伸側許容逆止弁21により伸側通路22を開閉する。従って、油圧緩衝器10は、リザーバ16からピストン側室14Bへの油の流れのみを許容する伸側許容逆止弁21を有する伸側通路22を備える。
油圧緩衝器10は、仕切ベース20に、ピストン側室14Bの一定以上の油圧(電磁減衰力調整弁50の破壊圧力未満の油圧)により開弁してピストン側室14Bの油をリザーバ16へ流す圧側リリーフ弁23を設ける。圧側リリーフ弁23は、仕切ベース20に設けた圧側通路24を開閉する。
油圧緩衝器10は、ピストン13に、ディスク状圧側許容逆止弁31、圧側通路32を備える。従って、油圧緩衝器10は、ピストン側室14Bからロッド側室14Aへの油の流れのみを許容する圧側許容逆止弁31を有する圧側通路32を備える。
油圧緩衝器10は、ピストン13に、ロッド側室14Aの一定以上の油圧(電磁減衰力調整弁50の破壊圧力未満の油圧)により開弁してロッド側室14Aの油をピストン側室14Bへ流す伸側リリーフ弁33を設ける。伸側リリーフ弁33は、ピストン13に設けた伸側通路34を開閉する。
即ち、油圧緩衝器10は、シリンダ11の上端部の内周にロッドガイド18を圧入するとともに、シリンダ11の下端部の内周に仕切ベース20を圧入する。このシリンダ11をアウタチューブ15の内部に挿入し、シリンダ11の下端部の仕切ベース20をアウタチューブ15の下端部に溶接したボトム15Aの上に配置し、シリンダ11の上端部のロッドガイド18をアウタチューブ15の上端部により加締め保持し、アウタチューブ15の更に上端部にキャップ17が被着される。
油圧緩衝器10は、図3、図4に示す如く、シリンダ11とアウタチューブ15の間に配置される連絡チューブ40の上端部と下端部のそれぞれに厚肉の上シールケース41と下シールケース42のそれぞれを溶接し、上シールケース41と下シールケース42のそれぞれがシール部材41A、42Aを介してシリンダ11の外周に挿着され、連絡チューブ40とシリンダ11の間に連絡通路43を形成する。連絡チューブ40の上シールケース41、下シールケース42はシリンダ11の外周に対し、シール部材41A、42Aを介して軸方向に摺動自在に挿着される。
上シールケース41は、図3に示す如く、シリンダ11の外周に接する上端側内周に設けた環状装填溝にOリング等のシール部材41Aを装填し、シール部材41Aを介してシリンダ11の外周に液密に挿着され、下端側外周の小径化した段差部に連絡チューブ40の上端部を嵌合し、かつ溶接固定している。尚、上シールケース41は、シール部材41Aの装填部の直下の内周を僅かに大径化した段差部とし、この段差部とシリンダ11の外周との間に小隙間44を形成している。但し、上シールケース41は、内周に段差部を形成せず、全内周がシリンダ11の外周に接する状態で挿着され、この内周とシリンダ11の外周との間に両者の隙間嵌めに起因する僅かな小隙間44が形成されるものでも良い。
下シールケース42は、図4に示す如く、シリンダ11の外周に接する下端側内周に設けた環状装填溝にOリング等のシール部材42Aを装填し、シール部材42Aを介してシリンダ11の外周に液密に挿着され、上端側外周の小径化した段差部に連絡チューブ40の下端部を嵌合し、かつ溶接固定している。尚、下シールケース42は、シール部材42Aの装填部の直上の内周を大径化した段差部とし、この段差部とシリンダ11の外周との間を連絡通路43の一部とし、後述する電磁減衰力調整弁50のための接続孔45をこの段差部に開口するように穿設している。
油圧緩衝器10は、ロッド側室14Aと連絡通路43を連通する大径連絡孔11Aを、シリンダ11の上端部寄り、本実施例ではシリンダ11の外周に挿着した上シールケース41の下端部よりも下位、本実施例では上シールケース41の下端面の直下に穿設している。また、連絡孔11Aは、伸び切り時にロッドガイド18の下端面に衝接するリバウンドラバー19の位置よりも下位に設けられる。
油圧緩衝器10は、電磁減衰力調整弁50の弁ハウジング51をアウタチューブ15の外周に溶接等により取着し、弁ハウジング51に嵌合して止め輪52で固定された弁ケース53の先端接続部53Aを、連絡チューブ40の下シールケース42に穿設した前述の接続孔45に嵌合し、連絡通路43とリザーバ16を電磁減衰力調整弁50を介して連通する。これにより、油圧緩衝器10にあっては、ロッド側室14Aからリザーバ16Aへの油の一方向流れをシリンダ11の連絡孔11A、連絡チューブ40による連絡通路43、電磁減衰力調整弁50により形成するとともに、伸側許容逆止弁21を有する伸側通路22によりリザーバ16からピストン側室14Bへの油の流れのみを許容し、圧側許容逆止弁31を有する圧側通路32によりピストン側室14Bからロッド側室14Aへの油の流れのみを許容する。従って、ピストンロッド12が図2(A)、(B)に示す如くに伸縮すると、ロッド側室14Aの油が連絡通路43から電磁減衰力調整弁50のプランジャーを押し開いてリザーバ16に流れ、このときに電磁減衰力調整弁50に印加される制御信号、例えば電流に比例した減衰力が発生する。この減衰力が、ピストンロッド12の伸縮に伴なう、シリンダ11とピストンロッド12の間に介装してある不図示の懸架スプリングの伸縮振動を制振する。
しかるに、油圧緩衝器10にあっては、連絡チューブ40に上シールケース41を溶接するとき、シール部材41Aの装填溝を先に上シールケース41に加工しておくと、連絡チューブ40と上シールケース41の溶接部からシール部材41Aの装填溝までの長さが短いと、シール部材41Aの装填溝に後行程の溶接歪を生じてしまうため、シール部材41Aの装填溝は溶接後に加工する必要を生ずるが、そのようにすると加工工数が多大になり容易でない。そこで本実施例では、上シールケース41の全長を長くし、連絡チューブ40と上シールケース41の溶接部からシール部材41Aの装填溝までの長さを長くし、シール部材41Aの装填溝を溶接前に加工しても溶接溝が及ばないようにした。ところがこの場合には、図5(A)に示す如く、上シールケース41におけるシール部材41Aの装填部の直下の内周とシリンダ11の外周との間の前述の小隙間44が袋小路のエア溜まりAになるおそれがある。
そこで、油圧緩衝器10は、図3、図5(B)に示す如く、シリンダ11の連絡孔11Aよりも上部で、連絡チューブ40の上シールケース41に囲まれる部位に、空気抜き用小孔11Bを穿設し、小隙間44のエアを容易に抜くこととした。
尚、電磁減衰力調整弁50は以下の如くに構成される。
電磁減衰力調整弁50は、例えば比例ソレノイド弁であり、前述の弁ハウジング51と弁ケース53に内蔵したソレノイドに通電される電流に応じた電磁力より、プランジャーを流路に押付け、流路の圧力がソレノイドの電磁力より上昇したときに開く圧力弁であり、ソレノイドに通電される電流に応じた圧力で開閉し、減衰力を発生させる。電磁減衰力調整弁50は、4個の小型ソレノイド弁を並列に配置して構成でき、4個のソレノイドを同じ電流で制御し、同時に開閉する。小型ソレノイド弁を用いることで、プランジャーの作動速度を向上し、応答性が良く、応答遅れを少なくし、流量も大きく取れる。また、電磁減衰力調整弁50は、4個のソレノイドを個別に制御し、細かく作動させることもでき、例えば2個のソレノイドを低速用として低電流で制御し、他の2個のソレノイドを中高速用として高電流で制御し、低速用と中高速用の個別制御を組合せて細かい制御を行なうこともできる。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)連絡チューブ40が上シールケース41と下シールケース42のそれぞれに設けた上下のシール部材41A、42Aを介してシリンダ11の外周に挿着される。従って、連絡チューブ40はシリンダ11に対し軸方向に摺動して位置調整でき、アウタチューブ15に取着した減衰力調整弁50の弁ケース53の接続部53Aに対し連絡チューブ40の下シールケース42に穿設した接続孔45を簡易に位置合せし、上記弁ケース53の接続部53Aを連絡チューブ40の接続孔45に簡易に嵌合させて組付けできる。
(b)シリンダ11の連絡孔11Aよりも上部で、連絡チューブ40の上シールケース41に囲まれる部位に、空気用抜き小孔11Bを穿設した。従って、連絡チューブ40に上シールケース41を溶接するに際し、上シールケース41に加工済のシール部材41Aのための装填溝に溶接歪が及ばないように、連絡チューブ40との溶接部からその装填溝までの上シールケース41の長さを大きくする場合にも、上シールケース41がシリンダ11の外周との間の軸方向の長い範囲に形成する小隙間44に上述の空気抜き用小孔11Bが臨むものになり、エア抜き作業を迅速化できる。
(c)連絡チューブ40の上端部の内周に上シールケース41を嵌合して溶接したから、厚肉の上シールケース41の存在による油圧緩衝器10の外径の拡大を抑制できる。このとき、上シールケース41がシリンダ11の外周との間に形成する小隙間44はより小さくなるものの、シリンダ11に穿設される連絡孔11Aは上シールケース41の下端部よりも下位に設けられる。従って、ロッド側室40Aの油は、シリンダ11の連絡孔11Aから上述の小隙間44を通ることなく、連絡チューブ40の内周の連絡通路43にスムースに流出し、ロッド側室40Aからリザーバ16への油のスムースな一方向流れを形成可能にする。
(d)ピストンロッドに取着したリバウンドラバー19を伸び切り時にロッドガイド18の端面に衝接可能にし、シリンダ11に穿設される連絡孔11Aを伸び切り時のリバウンドラバー19の位置よりも下位に設けた。従って、リバウンドラバー19の伸び切り時の拡張変形により連絡孔11Aが塞がれることがなく、この連絡孔11Aのエッジによりリバウンドラバー19を破損させることもない。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
図1は減衰力調整式油圧緩衝器を示す半断面図である。 図2は減衰力調整式油圧緩衝器の作動を示し、(A)は伸長行程を示す模式図、(B)は圧縮行程を示す模式図である。 図3は上シールケース側を示す断面図である。 図4は下シールケース側を示す断面図である。 図5は上シールケースのエア抜き構造を示す模式図であり、(A)は比較図、(B)は本発明図である。
符号の説明
10 油圧緩衝器
11 シリンダ
11A 連絡孔
11B 空気抜き用小孔
12 ピストンロッド
13 ピストン
14A ロッド側室
14B ピストン側室
15 アウタチューブ
16 リザーバ
18 ロッドガイド
19 リバウンドラバー
21 伸側許容逆止弁
22 伸側通路
31 圧側許容逆止弁
32 圧側通路
40 連絡チューブ
41 上シールケース
42 下シールケース
41A、42A シール部材
43 連絡通路
45 接続孔
50 減衰力調整弁
53 弁ケース
53A 接続部

Claims (3)

  1. 油を収容するシリンダの開口部に設けたロッドガイドに挿通されるピストンロッドを該シリンダに挿入し、ピストンロッドに設けたピストンにより区画されるロッド側室とピストン側室をシリンダの内部に設け、
    シリンダの周囲に環状間隙を介するアウタチューブを設け、ロッド側室とピストン側室に連通するリザーバをアウタチューブの内部に設け、
    リザーバからピストン側室への油の流れのみを許容する伸側許容逆止弁を有する伸側通路と、ピストン側室からロッド側室への油の流れのみを許容する圧側許容逆止弁を有する圧側通路とを有してなる減衰力調整式油圧緩衝器において、
    シリンダとアウタチューブの間に配置される連絡チューブの上端部と下端部のそれぞれに上シールケースと下シールケースのそれぞれを溶接し、上シールケースと下シールケースのそれぞれがシール部材を介してシリンダの外周に挿着され、連絡チューブとシリンダの間に連絡通路を形成し、
    ロッド側室と連絡通路を連通する連絡孔をシリンダの上端部寄りに穿設し、アウタチューブに取着した減衰力調整弁の弁ケースの接続部を連絡チューブの下シールケースに穿設した接続孔に嵌合し、連絡通路とリザーバを減衰力調整弁を介して連通し、ロッド側室からリザーバへの油の一方向流れを形成し、
    シリンダの連絡孔よりも上部で、連絡チューブの上シールケースに囲まれる部位に、空気抜き用小孔を穿設したことを特徴とする減衰力調整式油圧緩衝器。
  2. 前記連絡チューブの上端部の内周に上シールケースを嵌合して溶接し、シリンダに穿設される連絡孔を該シリンダに挿着された上シールケースの下端部よりも下位に設けてなる請求項1に記載の減衰力調整式油圧緩衝器。
  3. 前記ピストンロッドに取着したリバウンドラバーを伸び切り時にロッドガイドの端面に衝接可能にし、シリンダに穿設される連絡孔を伸び切り時のリバウンドラバーの位置よりも下位に設けてなる請求項1又は2に記載の減衰力調整式油圧緩衝器。
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