JP2008094239A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】燃費の向上を十分に行うことができる車両制御装置を提供すること。
【解決手段】本発明による車両制御装置1は、燃費優先制御を行う燃費優先制御手段2aと、ブレーキ応答性を向上する制御を行うブレーキ応答性向上制御手段2bを備える車両制御装置であって、燃費優先制御手段2aが燃費優先制御をオンとしている場合に、ブレーキ応答性向上制御手段2bがブレーキ応答性を向上する制御を停止することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明による車両制御装置1は、燃費優先制御を行う燃費優先制御手段2aと、ブレーキ応答性を向上する制御を行うブレーキ応答性向上制御手段2bを備える車両制御装置であって、燃費優先制御手段2aが燃費優先制御をオンとしている場合に、ブレーキ応答性向上制御手段2bがブレーキ応答性を向上する制御を停止することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、乗用車、トラック、バス等の車両に適用されて好適な車両制御装置に関する。
従来から、車両を制御する車両制御装置としては、特許文献1に記載されているようなものがあり、燃費を優先することを選択する燃費優先制御選択スイッチの入力に基づいて、車両におけるアクセルペダル踏み込み量とアクセル開度との関係を非線形化する、アクセルペダルを急に踏み込んだ場合に変速機のギア比を低く抑える、あるいはアクセルペダルの踏み込みを急に停止した場合に変速機のギア比を急激に低くしてエンジンブレーキをかける等の、燃費を低下させる要因となる制御を停止することにより燃費(燃費=燃料消費効率)を高める燃費優先制御を行うものが提案されてきている。
また、このような車両制御装置においては、運転者がブレーキペダルを踏み込んでいない場合や、自動制御によるブレーキが動作していない場合に、ブレーキ装置を構成するロータに対して予めパッドを接近させてロータとパッドとの間のクリアランスを小さくし、ブレーキの応答性を向上させるブレーキ応答性向上制御を行うことが想定される。
特開2006−182165号公報
ところが、このような車両制御装置においては、前述したブレーキ応答性向上制御が、パッドとロータの接触を伴うものであって、ロータおよびパッドに引き摺り抵抗ひいては熱エネルギーを発生させて、燃費を低下させる要因であることが考慮されておらず、前述した燃費優先制御とブレーキ応答性向上制御との協調は行われていなかった。このため、燃費の向上が十分に行われているとはいえない状況にあった。
本発明は、上記問題に鑑み、燃費の向上を十分に行うことができる車両制御装置を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するため、本発明による車両制御装置は、
燃費優先制御を行う燃費優先制御手段と、
ブレーキ応答性を向上する制御を行うブレーキ応答性向上制御手段を備える車両制御装置であって、
前記燃費優先制御手段が前記燃費優先制御をオンとしている場合に、前記ブレーキ応答性向上制御手段が前記ブレーキ応答性を向上する制御を停止することを特徴とする。
燃費優先制御を行う燃費優先制御手段と、
ブレーキ応答性を向上する制御を行うブレーキ応答性向上制御手段を備える車両制御装置であって、
前記燃費優先制御手段が前記燃費優先制御をオンとしている場合に、前記ブレーキ応答性向上制御手段が前記ブレーキ応答性を向上する制御を停止することを特徴とする。
ここで、前記車両制御装置において典型的には、
前記燃料優先制御を選択する燃料優先制御選択手段を備えるとともに、
前記燃料優先制御制御手段が、前記燃料優先制御のオンを前記燃料優先制御選択手段のオンにより検出する。
前記燃料優先制御を選択する燃料優先制御選択手段を備えるとともに、
前記燃料優先制御制御手段が、前記燃料優先制御のオンを前記燃料優先制御選択手段のオンにより検出する。
さらに、前記車両制御装置において、
前記ブレーキ応答性を向上する制御とは具体的には、ブレーキ装置を構成する制動子及び被制動子のクリアランス(隙間)を予め小さくすることである。なお、制動子とはブレーキ装置を構成する制動をかける側の車体側の部分であり、被制動子とは、ブレーキ装置を構成する制動をかけられる車輪側の部分を指す。すなわち、キャリパブレーキにおいては、制動子はパッドに相当し、被制動子はロータに相当する。また、ドラムブレーキにおいては、制動子はパッドに相当し、被制動子はドラムに相当する。
前記ブレーキ応答性を向上する制御とは具体的には、ブレーキ装置を構成する制動子及び被制動子のクリアランス(隙間)を予め小さくすることである。なお、制動子とはブレーキ装置を構成する制動をかける側の車体側の部分であり、被制動子とは、ブレーキ装置を構成する制動をかけられる車輪側の部分を指す。すなわち、キャリパブレーキにおいては、制動子はパッドに相当し、被制動子はロータに相当する。また、ドラムブレーキにおいては、制動子はパッドに相当し、被制動子はドラムに相当する。
これによれば、前記車両制御装置の前記燃費優先制御手段が前記燃費優先制御をオンとしている場合には、ブレーキ装置を構成する制動子及び被制動子のクリアランスを予め小さくすることにより発生する制動子と被制動子の間の摩擦に起因して、走行抵抗が大きくなり、燃費が低下してしまうことを防止することができる。
さらに、前記車両制御装置において、
雨滴を検出する雨滴検出手段と、
被制動子の乾燥制御を行う被制動子乾燥制御手段を備えると共に、
前記雨滴検出手段の雨滴検出が無の場合に、前記被制動子乾燥制御手段が、被制動子の乾燥制御を停止することを特徴とすることが好ましい。
雨滴を検出する雨滴検出手段と、
被制動子の乾燥制御を行う被制動子乾燥制御手段を備えると共に、
前記雨滴検出手段の雨滴検出が無の場合に、前記被制動子乾燥制御手段が、被制動子の乾燥制御を停止することを特徴とすることが好ましい。
ここで、前記車両制御装置において、
前記被制動子の乾燥制御とは具体的には、ブレーキ装置を構成する制動子及び被制動子のクリアランスを予め小さくすることである。なお、前記ブレーキ応答性を向上する制御に比して、前記被制動子の乾燥制御においては、クリアランスを小さくする頻度が低いものとする。
前記被制動子の乾燥制御とは具体的には、ブレーキ装置を構成する制動子及び被制動子のクリアランスを予め小さくすることである。なお、前記ブレーキ応答性を向上する制御に比して、前記被制動子の乾燥制御においては、クリアランスを小さくする頻度が低いものとする。
これによれば、前記雨滴検出手段の雨滴検出が無の場合、つまり雨天でない場合には、ブレーキ装置を構成する制動子及び被制動子のクリアランスを予め小さくして制動子と被制動子が接触して摩擦が発生し、それによって走行抵抗が大きくなって燃費が低下してしまうことを防止することができる。
本発明によれば、燃費の向上を十分に行うことができる車両制御装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る車両制御装置の一実施形態を示す模式図である。
車両制御装置1は、パワーマネジメントECU2と、エンジンECU3と、変速機ECU4と、ブレーキECU5と、ブレーキアクチュエータ6と、キャリパブレーキ7と、ワイパーセンサ8と、燃費優先制御選択スイッチ9とを備えて構成される。パワーマネジメントECU2と、エンジンECU3、変速機ECU4と、ブレーキECU5はCAN(Controller Area Network)等の通信規格により相互に接続される。
キャリパブレーキ7は周知のフローティングキャリパであり、図示しない車輪に結合されたロータの軸方向両側に位置するパッドを挟むようにコの字型に形成された筐体と、この筐体内部に設けられた図示しないシリンダとピストンとを備えて構成されるものであり、ブレーキECU5のブレーキ指令に基づきブレーキアクチュエータ6により生成された油圧がシリンダに送り込まれると、図示しないピストンが押し出されて、ロータの両側に位置するパッドをロータの軸方向両側から挟持して、パッドをロータに押しつけて、制動力を発生させるものである。
ブレーキアクチュエータ6は、例えばスプールバルブにより構成されるものであり、ブレーキECU5の指令に基づいて所定の油圧を発生してキャリパブレーキ7のシリンダに供給するものである。
ワイパーセンサ8は、車両のフロントガラスの下縁前方に設置され、雨滴の有無を検出する雨滴検出手段を構成するものである。
燃費優先制御選択スイッチ9は車室内に設置され、燃費優先制御をユーザが選択する燃費優先制御選択手段を構成する物である。
パワーマネジメントECU2(Electronic Control Unit)は例えばCPU、ROM、RAMおよびそれらを接続するデータバスから構成され、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが以下に述べる所定の処理を行うものであり、燃費優先制御手段2a、ブレーキ応答性向上制御手段2b、ロータ乾燥制御手段2cを備えて構成される。
燃費優先制御手段2aは、燃費優先制御選択スイッチ9の入力に基づいて、エンジンECU3を制御して、アクセルペダル踏み込み量とアクセル開度との関係を非線形化する制御を行う。これとともに、燃費優先制御手段2aは、変速機ECU4を制御して、アクセルペダルを急に踏み込んだ場合にここでは図示しない変速機のギア比を低く抑える、あるいはアクセルペダルの踏み込みを急に停止した場合に変速機のギア比を急激に低くしてエンジンブレーキをかける等の制御を行う。
ブレーキ応答性向上制御手段2bは、燃費優先制御選択スイッチ9の入力に基づいてブレーキECU5を制御し、燃費優先制御選択スイッチ9がオフの場合に、キャリパブレーキ7のシリンダにブレーキアクチュエータ6により生成した、制動力がほとんど発生しない程度の油圧を比較的高い頻度で付与して、キャリパブレーキ7を構成するパッドとロータとの間のクリアランスを予め小さくして、ブレーキ指令が発せられてから実際に制動力が作用するまでの空走時間を短くするブレーキ応答性向上制御を行う。
さらに、ブレーキ応答性向上制御手段2bは、燃費優先制御選択スイッチ9がオンの場合には、燃費優先制御がオンと判定して、ブレーキ応答性向上制御を停止し、キャリパブレーキ7のシリンダからブレーキアクチュエータ6により油圧を排出して、キャリパブレーキ7を構成するパッドとロータとのクリアランスを所定の距離に保つブレーキ系統リフレッシュ制御を行う。
ロータ乾燥制御手段2cは、燃費優先制御選択スイッチ9の入力に基づいてブレーキECU5を制御して、キャリパブレーキ7のシリンダにブレーキアクチュエータ6により生成した、制動力がほとんど発生しない程度の油圧を比較的低い頻度で付与して、キャリパブレーキ7を構成するパッドとロータとの間のクリアランスを予め小さくして、ロータとパッドの接触によりロータの表面の雨滴を除去してロータを乾燥させるロータ乾燥制御を行う。
エンジンECU3(Electronic Control Unit)は例えばCPU、ROM、RAMおよびそれらを接続するデータバスから構成され、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが所定の処理を行うものであり、パワーマネジメントECU2の燃費優先制御手段2aからの指令に基づき、燃費優先制御選択スイッチ9がオンとされた場合に、アクセルペダル踏み込み量とアクセル開度との関係を非線形化する制御を行うものである。
変速機ECU4(Electronic Control Unit)は例えばCPU、ROM、RAMおよびそれらを接続するデータバスから構成され、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが所定の処理を行うものである。変速機ECU4は、パワーマネジメントECU2の燃費優先制御手段2aからの指令に基づき、アクセルペダルを急に踏み込んだ場合にここでは図示しない変速機のギア比を低く抑える、あるいはアクセルペダルの踏み込みを急に停止した場合に変速機のギア比を急激に低くしてエンジンブレーキをかける等の制御を行う。
ブレーキECU5(Electronic Control Unit)は例えばCPU、ROM、RAMおよびそれらを接続するデータバスから構成され、ROMに格納されたプログラムに従い、CPUが所定の処理を行うものである。ブレーキECU5は、ブレーキアクチュエータ6と、車両の各車輪に設けられたキャリパブレーキ7を制御して車両の制動を行う。
これとともに、ブレーキECU5は、パワーマネジメントECU2のブレーキ応答性向上制御手段2bからの指令に基づき、キャリパブレーキ7のシリンダにブレーキアクチュエータ6により、制動力がほとんど発生しない程度の油圧を比較的高い頻度で付与して、キャリパブレーキ7を構成するロータとパッドとの間のクリアランスを予め小さくして、ブレーキ指令が発せられてから実際に制動力が発生するまでの空走時間を短縮して、ブレーキ応答性を向上する。
さらに、ブレーキECU5は、パワーマネジメントECU2のブレーキ応答性向上制御手段2bからの指令に基づき、燃費優先制御選択スイッチ9がオンの場合には、燃費優先制御がオンと判定して、キャリパブレーキ7のシリンダからブレーキアクチュエータ6により油圧を排出して、キャリパブレーキ7を構成するパッドとロータとのクリアランスを所定の距離に保ち、パッドとロータとの間に摩擦力が発生して、燃費が低下することを防止する。
さらに、ブレーキECU5は、パワーマネジメントECU2のロータ乾燥制御手段2cからの指令に基づき、ワイパースイッチ8の雨滴検出が有の場合には、キャリパブレーキ7のシリンダにブレーキアクチュエータ6により制動力がほとんど発生しない程度の油圧を比較的低い頻度で付与して、キャリパブレーキ7を構成するパッドとロータとの間のクリアランスを予め小さくして、ロータの表面の水滴を除去する。
以下、本実施例1の車両制御装置1の制御内容をフローチャートを用いて説明する。図2は、本発明による車両制御装置1のパワーマネジメントECU2の制御内容を示すフローチャートである。
S1において、パワーマネジメントECU2の燃費優先制御手段2aが、燃費優先制御選択スイッチ9のオンオフと、ワイパーセンサ8の雨滴検出の有無を検出し、S2において、燃費優先制御選択スイッチ9がオンであれば、S3にすすんでパワーマネジメントECU2の燃費優先制御手段2aが、エンジンECU3及び変速機ECU4を制御して、燃費優先制御を行う。S2において、燃費優先制御選択スイッチ9がオフであれば、S8にすすむ。
S3の制御の後に、S4にすすみ、パワーマネジメントECU2のブレーキ応答性向上制御手段2bは、ブレーキECU5を制御して、キャリパブレーキ7のシリンダからブレーキアクチュエータ6により油圧を排出するブレーキ系統リフレッシュ制御を行う。
さらに、S5において、パワーマネジメントECU2のロータ乾燥制御手段2cは、ワイパーセンサ8の雨滴検出が無と判定すると、S6にすすんで、ブレーキECU5を制御してロータ乾燥制御をオフとし、S5において、ワイパーセンサ8の雨滴検出が有と判定すると、S7にすすんで、ブレーキECU5を制御してロータ乾燥制御をオンとする。
S2において、燃費優先制御手段2aが、燃費優先制御選択スイッチ9がオフであると判定すると、S8にすすんで、パワーマネジメントECU2の燃費優先制御手段2aがエンジンECU3及び変速機ECU4を制御して、燃費優先制御をオフとする。
S8の制御の後に、S9にすすみ、パワーマネジメントECU2のブレーキ応答性向上制御手段2bは、ブレーキECU5を制御してブレーキ応答性向上制御を行う。
さらに、S10において、パワーマネジメントECU2のロータ乾燥制御手段2cは、ワイパーセンサ8の雨滴検出が無と判定すると、S11にすすんで、ブレーキECU5を制御してロータ乾燥制御をオフとし、S10において、ワイパーセンサ8の雨滴検出が有と判定すると、S12にすすんで、ブレーキECU5を制御してロータ乾燥制御をオンとする。
以上述べた制御内容により実現される本実施例1の車両制御装置1によれば、燃費優先制御手段2aが燃費優先制御をオンとしている場合には、キャリパブレーキ7のシリンダの油圧を排出して、キャリパブレーキ7を構成するパッド及びロータのクリアランスを書的の距離に保つことにより、このクリアランスを予め小さくすることにより発生するパッドとロータの間の摩擦に起因して走行抵抗が大きくなり、燃費が低下してしまうことを防止することができ、燃費優先制御における燃費を高めることができる。
さらに、ワイパーセンサ8の雨滴検出が無の場合、つまり雨天でない場合には、キャリパブレーキ7を構成するパッド及びロータのクリアランスを予め小さくしてパッドとロータが接触して摩擦が発生し、それによって走行抵抗が大きくなって燃費が低下してしまうことを防止することができる。また、雨天時においては燃費優先制御がオンであっても上述したロータ乾燥制御をオンとすることにより、燃費を高めることと安全性を確保することとを両立することができる。
なお、本実施例1においては、ブレーキ装置としてブレーキアクチュエータ6及びキャリパブレーキ7を用いたが、図3に示すように、これらをEPB(電動パーキングブレーキ)10に置換しても良い。この場合には、上述したブレーキ応答性向上制御及びロータ乾燥制御において、制動力がほとんど発生しない程度の力がEPB10を構成するピストンに作用するようにEPB10はECU3により制御される。なお、ブレーキ装置をEPB10に置換することにより、キャリパブレーキ7を用いることに比べて油圧配管等の構成を省略して、車両の艤装上の制約を小さくすることができる。
以上述べた実施例1では、燃費優先制御のオンオフを燃費優先制御選択スイッチ9のオンオフにより検出して、ブレーキ応答性向上制御と、ブレーキ系統リフレッシュ制御の選択を行ったが、エンジンECU3、変速機ECU4及びブレーキECU5の制御状態に基づいて、パワーマネジメントECU2の燃費優先制御手段2aが燃費優先制御を選択しその燃費優先制御のオンオフを検出する構成としても良い。以下に、その構成と制御内容について述べる。
図4は、本発明に係る車両制御装置の他の実施形態を示すブロック図である。各構成要素については実施例1に示したものと同じであるため同じ符号を付して重複する個々の説明は省略し、以下に本実施例2に固有の部分を説明する。
車両制御装置11は、パワーマネジメントECU2と、エンジンECU3と、変速機ECU4と、ブレーキECU5と、ブレーキアクチュエータ6と、キャリパブレーキ7と、ワイパーセンサ8とを備えて構成される。パワーマネジメントECU2と、エンジンECU3、変速機ECU4と、ブレーキECU5はCAN等の通信規格により相互に接続される。
パワーマネジメントECU2は、エンジンECU3、変速機ECU4、ブレーキECU5の制御状態(アクセルペダルの踏み込み量が継続的に小さい、ギア比の変更が少ない、ブレーキ頻度が少ない等)に基づいて燃費優先制御を選択してその燃費優先制御のオンオフを検出し、エンジンECU3、変速機ECU4、ブレーキECU5を制御する燃費優先制御手段2a、エンジンECU3を制御するブレーキ応答性向上制御手段2b、ロータ乾燥制御手段2cを構成するものである。
エンジンECU3は、パワーマネジメントECU2の燃費優先制御手段2aからの指令に基づき、燃費優先制御がオンと判定された場合に、アクセルペダル踏み込み量とアクセル開度との関係を非線形化する制御を行うものである。
変速機ECU4は、パワーマネジメントECU2の燃費優先制御手段2aからの指令に基づき、燃費優先制御がオンと判定された場合において、アクセルペダルを急に踏み込んだ場合にここでは図示しない変速機のギア比を低く抑える、あるいはアクセルペダルの踏み込みを急に停止した場合に変速機のギア比を急激に低くしてエンジンブレーキをかける等の制御を行うものである。
ブレーキECU5は、ブレーキアクチュエータ6と、車両の各車輪に設けられたキャリパブレーキ7を制御して車両の制動を行う。これとともに、ブレーキECU5は、パワーマネジメントECU2のブレーキ応答性向上制御手段2bからの指令に基づき、燃費優先制御がオフと判定される場合には、キャリパブレーキ7のシリンダにブレーキアクチュエータ6により制動力がほとんど発生しない程度の油圧を比較的高い頻度で付与して、キャリパブレーキ7を構成するパッドとロータとの間のクリアランスを予め小さくする。
さらに、ブレーキECU5は、パワーマネジメントECU2のブレーキ応答性向上制御手段2bの制御に基づき、燃費優先制御がオンと判定される場合には、キャリパブレーキ7のシリンダからブレーキアクチュエータ6により油圧を排出して、キャリパブレーキ7を構成するパッドとロータとのクリアランスを所定の距離に保つ。
さらに、ブレーキECU5は、パワーマネジメントECU2のロータ乾燥制御手段2cの制御に基づき、雨滴検出手段を構成するワイパースイッチ8の雨滴検出が有の場合には、キャリパブレーキ7のシリンダにブレーキアクチュエータ6により制動力がほとんど発生しない程度の油圧を比較的低い頻度で付与して、キャリパブレーキ7を構成するパッドとロータとの間のクリアランスを予め小さくして、ロータの表面の水滴を除去する。
以下、本実施例2の車両制御装置11の制御内容をフローチャートを用いて説明する。図5は、本発明による車両制御装置11のパワーマネジメントECU2の制御内容を示すフローチャートである。
S21において、パワーマネジメントECU2の燃費優先制御手段2aが、エンジンECU3、変速機ECU4及びブレーキECU5の制御状態から燃費優先制御のオンオフを検出するとともに、ワイパーセンサ8の雨滴検出の有無を検出し、S22において、燃費優先制御がオンであれば、S23にすすんで、パワーマネジメントECU2のブレーキ応答性向上制御手段2bはブレーキECU5を制御してブレーキ系統リフレッシュ制御を行う。
さらに、S24において、パワーマネジメントECU2のロータ乾燥制御手段2cは、ワイパーセンサ8の雨滴検出が無と判定すると、S25にすすんで、ブレーキECU5を制御してロータ乾燥制御をオフとし、S24において、ワイパーセンサ8の雨滴検出が有と判定すると、S26にすすんで、ブレーキECU5を制御してロータ乾燥制御をオンとする。
S22において、燃費優先制御手段2aが、燃費優先制御がオフであると判定すると、S27にすすんで、パワーマネジメントECU2のブレーキ応答性向上制御手段2bはブレーキECU5を制御してブレーキ応答性向上制御をオンとする。
さらに、S28において、パワーマネジメントECU2のロータ乾燥制御手段2cは、ワイパーセンサ8の雨滴検出が無と判定すると、S29にすすんで、ブレーキECU5を制御してロータ乾燥制御をオフとし、S28において、ワイパーセンサ8の雨滴検出が有と判定すると、S30にすすんで、ブレーキECU5を制御してロータ乾燥制御をオンとする。
以上述べた制御内容により実現される本実施例2の車両制御装置11によっても、実施例1と同様に、燃費優先制御がオンの場合には、キャリパブレーキ7を構成するパッド及びロータのクリアランスを予め小さくすることにより発生するパッドとロータの間の摩擦に起因して走行抵抗が大きくなり、燃費が低下してしまうことを防止することができ、燃費優先制御における燃費を高めることができる。
さらに、ワイパーセンサ8の雨滴検出が無の場合、つまり雨天でない場合には、キャリパブレーキ7を構成するパッド及びロータのクリアランスを予め小さくしてパッドとロータが接触して摩擦が発生し、それによって走行抵抗が大きくなって燃費が低下してしまうことを防止することができる。またここでも、雨天時においては燃費優先制御がオンであっても上述したロータ乾燥制御をオンとすることにより、燃費を高めることと安全性を確保することとを両立することができる。
また、実施例1に比べて、燃費優先制御選択スイッチ9を省略することができるので、構成を簡略化することができると共に、燃費優先制御を選択すべきかどうかをエンジンECU3、変速機ECU4、ブレーキECU5の制御内容により車両制御装置11が判定して燃費優先制御のオンオフを選択するので、ユーザの利便性を高めることができる。
以上本発明の好ましい実施例について詳細に説明したが、本発明は上述した実施例に制限されることなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形および置換を加えることができる。
さらに、本発明においては、燃費優先制御をオンとしている場合に、燃費が低下する要因としてブレーキ応答性向上制御とロータ乾燥制御を対象としたが、その他にも燃費を低下させる要因となる制御内容を対象として、本発明と同様の制御を行うことも可能である。
またブレーキ応答性向上制御に関しては、ハイブリッド車に適用されるモータとジェネレータとエンジンに動力を分配する動力分配機構内のブレーキについても適用可能である。
本発明は、車両の車両制御装置に関するものであり、燃費を向上して車両の経済性を高めることができるので、乗用車、トラック、バス等の様々な車両に適用して有益なものである。
1 車両制御装置
2 パワーマネジメントECU
3 エンジンECU
4 変速機ECU
5 ブレーキECU
6 ブレーキアクチュエータ
7 キャリパブレーキ
8 ワイパーセンサ
9 燃費優先制御選択スイッチ
10 EPB(電動パーキングブレーキ)
11 車両制御装置
2 パワーマネジメントECU
3 エンジンECU
4 変速機ECU
5 ブレーキECU
6 ブレーキアクチュエータ
7 キャリパブレーキ
8 ワイパーセンサ
9 燃費優先制御選択スイッチ
10 EPB(電動パーキングブレーキ)
11 車両制御装置
Claims (5)
- 燃費優先制御を行う燃費優先制御手段と、
ブレーキ応答性を向上する制御を行うブレーキ応答性向上制御手段を備える車両制御装置であって、
前記燃費優先制御手段が前記燃費優先制御をオンとしている場合に、前記ブレーキ応答性向上制御手段が前記ブレーキ応答性を向上する制御を停止することを特徴とする車両制御装置。 - 前記燃料優先制御を選択する燃料優先制御選択手段を備えるとともに、
前記燃料優先制御手段が、前記燃料優先制御のオンを前記燃料優先制御選択手段のオンにより検出することを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。 - 前記ブレーキ応答性を向上する制御が、ブレーキ装置を構成する制動子及び被制動子のクリアランスを予め小さくすることであることを特徴とする請求項1又は2に記載の車両制御装置。
- 雨滴を検出する雨滴検出手段と、
被制動子の乾燥制御を行う被制動子乾燥制御手段を備えると共に、
前記雨滴検出手段の雨滴検出が無の場合に、前記被制動子乾燥制御手段が、被制動子の乾燥制御を停止することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両制御装置。 - 前記被制動子の乾燥制御が、ブレーキ装置を構成する制動子及び被制動子のクリアランスを予め小さくすることであることを特徴とする請求項4に記載の車両制御装置。
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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2006
- 2006-10-11 JP JP2006277809A patent/JP2008094239A/ja active Pending
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