JP2008092758A - 球面ステッピングモータ - Google Patents

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Abstract

【課題】ロータの回転軸の方向がステータの開口部中央から離れても強力な駆動力が得られるとともに回転制御が容易であり、かつ、ロータの永久磁石とステータの電磁石間の磁路に流出入する磁力線が大きくなるようにして、大きな駆動力を得ることを可能にした球面ステッピングモータを提供すること。
【解決手段】ロータ2に内接する多面体を構成する多角形とステータ3に内接する多面体を構成する多角形の角数が互いに素の関係にあって、内接する多面体の頂点および各面の中心に永久磁石を配置したロータ2と、内接する多面体の頂点および各面の中心に電磁石を配置したステータ3とからなることを特徴とする球面ステッピングモータである。
【選択図】図1

Description

本発明は、球面ステッピングモータに関する。
特許文献1には、本件発明者の発明に係る三次元モータが記載されている。この三次元モータは、互いに直交する3方向の軸の周りにそれぞれ回転磁界を発生させる巻線を設け、それによって任意の方向の合成回転磁界の発生を可能としたステータと、そのステータ内に任意の方向に回転可能に支持され、ステータの回転磁界により回転するロータとを備えた3次元モータである。この三次元モータは、ロータに永久磁石を用いれば3次元同期モータ、ロータに誘導電流が流れる素材を用いれば3次元誘導モータ、ロータに凸極の磁性体を用いれば3次元リラクタンスモータが構成できる。
非特許文献1には、球面同期モータが記載されており、その構成は特許文献1に記載の三次元モータと同じである。
非特許文献2および非特許文献3には、球面誘導モータが記載されている。これらの文献に記載の球面誘導モータは、特許文献1に記載の三次元モータと同じ原理で回転する。非特許文献2に記載の球面誘導モータは、巻線が多極化しているところが特許文献1に記載の三次元モータと異なる。
非特許文献4には、球面リラクタンスモータが記載されている。この球面リラクタンスモータは、ステータの上下2段に円周上に配置した合計20個の電磁石で回転磁界を作成し、ロータの上下2段に円周上に配置した凸極とのリラクタンスの変化を利用して回転力を発生するものである。
非特許文献5には、球面ステッピングモータが記載されている。この球面ステッピングモータは、ステータに16個の電磁石を底面中心に1個、その周りに5個、さらに外側に10個をそれぞれ底面中心を中心とする円周上に配置し、ロータに底面中心を中心とする円周上にそれぞれ4個、8個、12個の合計24個の永久磁石を配置し、ロータを動かしたい近傍の電磁石に電流を流すことによりロータの磁石を引きつけてロータを回転させるものである。
また、非特許文献6には、非特許文献5に記載の球面ステッピングモータと異なる構成を有する球面ステッピングモータが記載されている。この球面ステッピングモータは、球形のロータとステータを有し、ロータおよびステータを経度と緯度で分割し、ロータは各々の区画にN極S極が表面を向いた永久磁石を交互に配置し、ステータは各々の区画に電磁石が配置されている。また、ロータは4段12極の48極の永久磁石を、ステータには1段あたり16個で6段96個の電磁石が配置されている。
特許第1946377号 J.Wang,; K.Mitchell,; G.W.Jewell; D.Howe,: Multi-Degree-ofFreedom Spherical permanent Magnet Motors,Proc.ICRA2001 pp.1798-1805,2001 Bruno Dehez,; Damien Grenier,; Benoit Raucent,: Two-Degree-ofFreedom Spherical Actuator for Omnimobile ROBOT. Proc. 2002 IEEEInternational Conference on Robotics and Automation, pp2381-2386, 2002 田中,和多田,鳥居,海老原;球面球体アクチュエータの提案と設計. 第11回MAGDAコンファレンス講演論文集, pp.169-172, 2002 K.M.Lee, H.Son, J.Joni: Concept Development and Design of aSpherical Wheel Motor (SWM).IEEE Transactions on Proceedings of the 2005IEEE Int. Conf. Robotics and Automation, pp3663-3668, 2005 David Stein,; Gregory S. Chirikjian,: Experiments in theCommunication and Motion Planning of a Spherical Stepper Motor. ASME paperDET00/MECH-14115, pp.1-7, 2000 K.Kahlen,; R.W.De Doncker: Current regulators formultiple-phase permanent magnet spherical machines. Proc. 2000 IEEEIndustrial Application, pp.2011-2015, 2000
しかし、特許文献1に記載の三次元モータは、出力を得るために開口部を広くとろうとすると、互いに直交する3方向の軸の周りにそれぞれ回転磁界を発生させる巻線を設けることができなくなる問題がある。次善の策として、3次元空間内の3方向の軸周りに巻線を設けると、垂直軸周りの回転磁界が一番強力で、回転軸が傾くほど回転磁界が弱くかつ大きさも不安定になるという問題を有している。また、回転磁界にロータを追随させて回転させるため、ロータを3次元空間内で静止させることが困難である。さらに、この三次元モータは、巻線に電流を流したときの磁束が正弦波分布に近い状態が必要であり、これを達成する工夫が必要になる。
また、非特許文献2に記載の球面同期モータは、出力軸を設けるために互いに直交する3方向の軸の周りにそれぞれ回転磁界を発生させる巻線のうち出力軸方向の巻線が欠落している。このため、回転軸が開口部中心軸から傾くに従って急激に回転力が減少するとともに不安定になる。また、特許文献1に記載の三次元モータと同様に静止させるのが困難である。
非特許文献2に記載の球面誘導モータは、多極化しているため、発生トルクが特許文献1に記載の三次元モータより小さくなる問題がある。また、非特許文献3に記載の球面誘導モータは、開口部を設けるために巻線の一部が大きく欠落しているため、均一な回転磁界を開口部中心軸から大きく傾いた方向に合成するのは難しい。また、両文献に記載の球面誘導モータは、どちらも誘導モータであるためすべりが生じて、ロータの位置決めが困難である。
また、非特許文献4に記載の球面リラクタンスモータは、その構造から回転するロータの回転軸を±5度の範囲でしか傾けることができないという問題がある。
また、非特許文献5に記載の球面ステッピングモータは、電磁石もロータの永久磁石も底面中心周りの円周上に配置されている。従って底面中心周りの回転は電流を流す電磁石を規則的に決めることにより行えるが、他の方向にロータを回転させるための電磁石を決定するのは大変難しい。ロータの底面中心がステータの底面中心からずれるほどロータを回転させるのが困難になる。上記の原因は、電磁石も永久磁石も底面中心を中心とする同心円状に配置している構造によるものである。
また、非特許文献6に記載の球面ステッピングモータは、ロータを垂直軸周りに回転させるときは平面のロータ12極ステータ16極のステッピングモータと同様の制御で回転できる。しかし、軸が傾くと突然制御が難しくなる。これは96個の電磁石に流す電流をDSPボードによる並列計算処理で決定しようとするものであるが、これが非常に難しいという問題がある。
上記の各文献に記載のモータは、全てにおいて開口部中央軸周りの回転については従来のモータの制御の延長上で行えるものの、軸の方向が開口部中央軸から離れるに従って制御が困難もしくは不能になるという問題がある。この原因はモータ構造が球対象になっていないことに起因している。
本発明の目的は、ロータの回転軸の方向がステータの開口部中央から離れても強力な駆動力が得られるとともに、回転制御が容易な球面ステッピングモータを提供することにある。
本発明の他の目的は、ロータの永久磁石とステータの電磁石間の磁路に流出入する磁力線が大きくなるようにして、大きな駆動力を得ることを可能にした球面ステッピングモータを提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、下記の手段を採用した。
第1の手段は、ロータに内接する多面体を構成する多角形とステータに内接する多面体を構成する多角形の角数が互いに素の関係にあって、内接する多面体の頂点および各面の中心に永久磁石を配置したロータと、内接する多面体の頂点および各面の中心に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータである。
第2の手段は、正12面体の頂点および各面の中心に永久磁石を配置したロータと、ケルビンの14面体の頂点および各面の中心に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータである。
第3の手段は、第1の手段または第2の手段において、前記ロータに内接する多面体の頂点に対応する永久磁石表面の極性と各面の中心部に対応する永久磁石表面の極性とを反対に構成し、前記ステータの電磁石に電流を流して前記永久磁石を吸引して前記ロータを回転させる時、前記電磁石表面に形成される極性が前記永久磁石表面の極性と反対になるように構成したことを特徴とする球面ステッピングモータである。
第4の手段は、第1の手段または第2の手段において、前記ロータの前記永久磁石と前記ステータの前記電磁石の組み合わせが、ロータ側に電磁石を配置しステータ側に電磁石を配置する構成、ロータ側に磁性体を配置しステータ側に電磁石を配置する構成、ロータ側に永久磁石を配置しステータ側に永久磁石と電磁石のハイブリッド構成を配置する構成、またはロータ側に永久磁石と電磁石のハイブリッド構成を配置しステータ側に永久磁石と電磁石のハイブリッド構成を配置する構成であることを特徴とする球面ステッピングモータ。
本発明によれば、ロータの回転軸の方向がステータの開口部中央から離れても、ロータ永久磁石とステータ電磁石の配置関係が、ロータの回転軸の方向がステータの開口部中央にある時と同等になる。したがって、ロータの回転軸の方向がステータの開口部中央から離れてもロータの回転軸の方向がステータの開口部中央にある時と同等の強力な駆動力が得られるとともに、回転制御が容易な球面ステッピングモータが得られる。
また、本発明によれば、ロータの永久磁石とステータの電磁石間の磁路に流出入する磁力線が大きくなるようにして、大きな駆動力を得ることを可能にした球面ステッピングモータが得られる。
本発明の球面ステッピングモータを採用することによりロボットマニピュレータをはじめとする多自由度システムが使用するモータの個数が大幅に減少し、これらシステムの小型・軽量化、制御の簡単化さらには省エネルギー化が実現する。
以下に、本発明の球面ステッピングモータの基本構成について説明する。本発明の球面ステッピングモータは、基本的には、ロータに内接する多面体を構成する多角形とステータに内接する多面体を構成する多角形の角数が互いに素である(お互いを割った値が整数にならない)時、ロータに内接する多面体の頂点および各面の中心に永久磁石を配置したロータと、内接する多面体の頂点および各面の中心に電磁石を配置したステータとから構成される。
本発明の球面ステッピングモータは、ロータに内接する多面体およびステータに内接する多面体の組み合わせ例として以下の構成が考えられる。なお、()内は、多面体の面を構成する多角形の形状を表す。
ロータに内接する多面体が正12面体(5角形)でステータに内接する多面体が正14面体(ケルビン14面体)(正方形、6角形)、ロータに内接する多面体が正4面体(3角形)でステータに内接する多面体が正6面体(正方形)、ロータに内接する多面体が正8面体(3角形)でステータに内接する多面体が正6面体(正方形)、ロータに内接する多面体が正20面体(3角形)でステータに内接する多面体が正12面体(5角形)、ロータに内接する多面体が立方8面体(3角形、4角形)でステータに内接する多面体が正12面体(5角形)、ロータに内接する多面体が菱形12面体(菱形)でステータに内接する多面体が正12面体(5角形)、ロータに内接する多面体が菱形30面体(菱形)でステータに内接する多面体が切隅20面体(サッカーボール)(5角形、6角形)、ロータに内接する多面体が切隅6面体(3角形、8角形)でステータに内接する多面体が正12面体(5角形)。
次に、本発明の第1の実施形態を図1ないし図10を用いて説明する。
図1は、本発明に係る球面ステッピングモータのロータとステータとの関係を示す図である。
同図に示すように、この球面ステッピングモータは、球面軸受1で支えられた球面形状のロータ2および上部に開口部を有するステータ3で構成される。
図2は、本発明に係る球面ステッピングモータのロータの構成を示す図である。
同図に示すように、ロータ2には、内接する正12面体(面の形が正5角形で構成される多面体)の頂点4および各面の中心部5に対応する位置に表面がロータ2と同じ形状になるようにした永久磁石が埋め込まれている。
図3(a)は、本発明に係る球面ステッピングモータのステータ3の構成を示す図である。
同図に示すように、ステータ3は、図3(b)に示すケルビンの14面体(面の形が正6角形および正方形で構成される多面体)で構成され、内接するケルビンの14面体の頂点6および各面の中心7に対応する位置に電磁石が配置されている。
次に、本発明の球面ステッピングモータの垂直軸周りの回転動作について説明する。
図4は、本発明に係る球面ステッピングモータの、ロータ2の底面の正5角形の中心にある永久磁石9がステータ3の底面の正6角形の中心にある電磁石8と重なっている状態を真上から見た図である。
同図において、まず、ステータ3の電磁石8に電流を流してロータ2の永久磁石9を吸引している状態でステータ3の電磁石10に電流を流す。すると一番近いロータ2の永久磁石11が吸引されてロータ2は永久磁石9を中心に永久磁石11がステータ3の電磁石10と一番近い距離になるところまで時計回りに回転する。この状態でステータ3の電磁石10の電流を切り、ステータ3の電磁石12に電流を流す。すると一番近いロータ2の永久磁石13が吸引されてロータ2は永久磁石9を中心に永久磁石13がステータ3の電磁石12と一番近い距離になるところまで回転する。以下、同様に底面の正6角形の頂点に位置するステータ3の電磁石14,16,18,20の順に電流を切り替えると、ロータ2の永久磁石15,17,19,11が順番に吸引されてロータ2は永久磁石9を回転中心として同じ方向に回転し続ける。この手順を繰り返すことにより、ロータ2を垂直軸の周りに時計回りに無限に回転させることができる。
次に、球面ステッピングモータの斜め軸周りの回転動作について説明する。
図5はステータ3に対してロータ2の回転軸が斜め状態にある球面ステッピングモータを示す図、図6はロータ2の斜め方向にある回転軸側から見たロータ2とステータ3の状態を示す図である。
以下において、ロータ2とステータ3が図5に示す位置関係にあるとき、斜め軸の周りにロータ2を回転させる場合について説明する。
図6において、ステータ3の正方形の中心にある電磁石4Aに電流を流し、ロータ2の対面する正5角形の中心にある永久磁石5Aを吸引する。この状態でステータ3の正方形の頂点にある電磁石6A,7A,8A、9A,6Aに順番に通電し、近くにあるロータ2の正5角形の頂点にある永久磁石10A,11A,12A、13A、14Aを順番に吸引する。これによりロータ2を電磁石4Aの周りに時計回りに回転させることができる。
次に、本発明の球面ステッピングモータにおいて、より上段にあるロータ2の永久磁石とステータ3の電磁石との吸引力も利用して駆動力を増加させる場合について説明する。
図7(a)は、ロータ2の1段目から3段目にある永久磁石の位置関係を示す図、図7(b)はステータ3の1段目から3段目にある電磁石の位置関係を示す図、図8は、ロータ2の2段目にある永久磁石とステータ3の2段目にある電磁石との関係を示す図である。
図8に示すように、ロータ2の2段目の永久磁石は5個(4B,5B,6B,7B、8B)であり、ステータ3の2段目の電磁石は頂点の6個(9B,10B,11B,12B,13B、14B)と正6角形の面の中央の電磁石3個(15B,16B、17B)を含めて9個である。さらにロータ2の3段目の永久磁石およびステータ3の3段目の電磁石も図8と同様に、ロータ2の永久磁石は5個、ステータ3の永久磁石は9個である。
従って、ロータ2の各段の永久磁石に対応するステータ3の各段の電磁石に電流を流すことによって、ロータ2から強力な駆動力が得られる。
さらに、ロータ2の回転軸がステータ3の正方形の中心にある場合の上段の吸引力を利用してロータ2の駆動力を増加させる場合について説明する。
図9(a)は、ロータ2の1段目と2段目にある永久磁石の位置関係を示す図、図9(b)は1段目と2段目のステータ3にある電磁石の位置関係を示す図、図10は、ロータ2の2段目にある永久磁石とステータ3の2段目と1段目にある電磁石との関係を示す図である。
図10に示すように、ロータ2の回転軸がステータ3の正方形の中心にある場合には、ロータ2の2段目の永久磁石5個(18B,19B,20B,21B,22B)とステータ3の2段目と1段目の電磁石8個(23B,24B,25B,26B,27B,28B,29B,30B)の組み合わせになる。
従って、ロータの2段目にある永久磁石は、ステータ3の2段目と1段目にある電磁石の吸引力を利用して駆動力を増加させることができる。
さらに、同時に他の電磁石も利用してロータの駆動力を増加させる場合について説明する。
図4においては、ロータ2の永久磁石に一番近いステータ3の電磁石のみに電流を流す場合について説明したが、同図において、電磁石10,12,14,16,18,20に同時に電流を流して、各々の電磁石の近くの永久磁石に時計回りの回転力が働くように電流の向きを考えて電流を流すことにより駆動力を増加させることができる。
すなわち、一番近い永久磁石が反時計回りの位置にある電磁石10,12,20には吸引力を発生する電流を流し、一番近い永久磁石が時計回りの位置にある電磁石16,18には反発力を発生する電流を流し、等距離にある2個の永久磁石がある電磁石14には電流を流さないようにする。このようにほとんどの電磁石に同時に電流を流すことにより駆動力を増加させることができる。
また、斜め軸周りの回転においても、同様にして殆どの電磁石の吸引・反発力を同時に利用することにより駆動力を増加させることができる。
なお、本実施形態の発明に係る球面ステッピングモータにおいては、ロータ側に永久磁石、ステータ側に電磁石を配置する場合について説明したが、これ以外に以下の組み合わせも可能である。すなわち、ロータ側に電磁石を配置しステータ側に電磁石を配置する。ロータ側に磁性体を配置しステータ側に電磁石を配置する。ロータ側に永久磁石を配置しステータ側に永久磁石と電磁石のハイブリッド構成を配置する。ロータ側に永久磁石と電磁石のハイブリッド構成を配置しステータ側に永久磁石と電磁石のハイブリッド構成を配置する。
また、本実施形態の発明に係る球面ステッピングモータにおいては、ステータが固定され、ロータが回転する場合について説明したが、ロータ側を固定し、ステータ側(外側)を可動にする、またはロータ、ステータともに可動にし、ユニバーサルジョイント部分などに使用する(能動すべり軸受)ことも可能である。
次に、本発明の第2の実施形態を図2ないし図4、図11および図12を用いて説明する。
本発明の球面ステッピングモータにおいて、大きな駆動力を得るためには、ロータの永久磁石とステータの電磁石間に形成される磁路に大きな磁力線を流出入させる必要がある。
以下に、ロータの永久磁石とステータの電磁石間に形成される磁路に大きな磁力線を流出入させるための構成について説明する。
ロータ2は、図2に示すように、内接する正12面体の頂点4および各面の中心部5に対応する位置の表面にロータ2と同じ形状になるように永久磁石が埋め込まれている。そして、ロータ2の球殻構造は、図11に示すように、外側の球殻6Cをプラスチック等の透磁率の低い材質とし、内側の球殻7Cを鉄等の透磁率の高い材質で構成する。さらに、ロータ2に内接する正12面体の頂点4に対応する永久磁石4C表面の極性と、各面の中心部5に対応する永久磁石5C表面の極性とを反対にする(例えば、頂点4の永久磁石4CがN極の場合は中心部5の永久磁石5CはS極)。これにより、図11の矢印に示すような磁路が形成される。
ステータ3は、図3に示すように、内接するケルビンの14面体の頂点6および各面の中心7に対応する位置に電磁石が配置されている。以下において、ステータ3の電磁石の極性について説明する。
いま、図4に示すように、ロータ2の底面の正5角形の中心の永久磁石9がステータ3の底面の正6角形の中心の電磁石8と重なっている状態を真上から見た場合、ステータ3の電磁石8に電流を流して永久磁石9を吸引している状態で電磁石10に電流を流す。すると一番近い永久磁石11が吸引されてロータは永久磁石9を中心に永久磁石11が電磁石10と一番近い距離になるところまで時計回りに回転する。この状態で電磁石10の電流を切り電磁石12に電流を流す。すると一番近い永久磁石13が吸引されてロータ2は永久磁石9を中心に永久磁石13が電磁石12と一番近い距離になるところまで回転する。以下、同様に底面の正6角形の頂点に位置する電磁石14,16,18,20の順に電流を切り替えると永久磁石15,17,19,11が順番に吸引されてロータ2は永久磁石9を回転中心として同じ方向に回転し続ける。この手順を繰り返すことにより、ロータ2を垂直軸周りに無限回転させることができる。
この時、図4において、永久磁石9に対向する電磁石8には、永久磁石9を吸引する方向に電流を流し、周辺の電磁石10,12,14,16,18,20はそれぞれ対向する永久磁石を吸引する方向に電流を流す。永久磁石9と永久磁石11,13,15,17,19は磁石の磁化方向が反転しているから、電磁石8と電磁石10,12,14,16,18,20は磁化方向が反転する。これにより、ロータ2の永久磁石とステータ3の電磁石間に、図12の白矢印に示すような磁路が形成され、大きな磁力線を流出入させることができるので、大きな駆動力が得られる。
本発明に係る球面ステッピングモータのロータとステータとの関係を示す図であ 本発明に係る球面ステッピングモータのロータの構成を示す図である。 本発明に係る球面ステッピングモータのステータの構成を示す図、およびケルビンの14面体(面の形が正6角形および正方形で構成される多面体)を示す図である。 本発明に係る球面ステッピングモータの、ロータ2の底面の正5角形の中心にある永久磁石8がステータ3の底面の正6角形の中心にある電磁石9と重なっている状態を真上から見た図である。 ステータ3に対してロータ2の回転軸が斜め状態にある球面ステッピングモータを示す図である。 ロータ2の斜め方向にある回転軸側から見たロータ2とステータ3の状態を示す図である。 ロータ2の1段目から3段目にある永久磁石の位置関係を示す図、およびステータ3の1段目から3段目にある電磁石の位置関係を示す図である。 ロータ2の2段目にある永久磁石とステータ3の2段目にある電磁石との関係を示す図である。 ロータ2の1段目と2段目にある永久磁石の位置関係を示す図、および1段目と2段目のステータ3にある電磁石の位置関係を示す図である。 ロータ2の2段目にある永久磁石とステータ3の2段目と1段目にある電磁石との関係を示す図である。 ロータ2の球殻構造を示す一部断面図である。 ロータ2とステータ3の球殻構造を示す一部断面図である。
符号の説明
1 球面軸受
2 ロータ
3 ステータ
4,6 頂点
5,7 中心部
8,10,12,14,16,18,20 電磁石
9,11,13,15,17,19 永久磁石
4A,6A,7A,8A,9A 電磁石
5A,10A,11A,12A,13A,14A 永久磁石
4B,5B,6B,7B、8B 永久磁石
9B,10B,11B,12B,13B,14B,15B,16B,17B 電磁石
18B,19B,20B,21B、22B 永久磁石
23B,24B,25B,26B,27B,28B,29B,30B 電磁石
4C,5C 永久磁石
6C ロータの外側の球殻
7C ロータの内側の球殻

Claims (4)

  1. ロータに内接する多面体を構成する多角形とステータに内接する多面体を構成する多角形の角数が互いに素の関係にあって、内接する多面体の頂点および各面の中心に永久磁石を配置したロータと、内接する多面体の頂点および各面の中心に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータ。
  2. 正12面体の頂点および各面の中心に永久磁石を配置したロータと、ケルビンの14面体の頂点および各面の中心に電磁石を配置したステータとからなることを特徴とする球面ステッピングモータ。
  3. 前記ロータに内接する多面体の頂点に対応する永久磁石表面の極性と各面の中心部に対応する永久磁石表面の極性とを反対に構成し、前記ステータの電磁石に電流を流して前記永久磁石を吸引して前記ロータを回転させる時、前記電磁石表面に形成される極性が前記永久磁石表面の極性と反対になるように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の球面ステッピングモータ。
  4. 前記ロータの前記永久磁石と前記ステータの前記電磁石の組み合わせが、ロータ側に電磁石を配置しステータ側に電磁石を配置する構成、ロータ側に磁性体を配置しステータ側に電磁石を配置する構成、ロータ側に永久磁石を配置しステータ側に永久磁石と電磁石のハイブリッド構成を配置する構成、またはロータ側に永久磁石と電磁石のハイブリッド構成を配置しステータ側に永久磁石と電磁石のハイブリッド構成を配置する構成であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載とする球面ステッピングモータ。
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